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HTML化した人:lain.
堕悪魔「追放されてしまいました」 其の3
1 : ◆a1qZ/db3FM[sage]:2010/02/07(日) 20:25:32.05 ID:Cv3ANgQ0
元スレ
堕悪魔「追放されてしまいました」
http://yutori.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1219493601/

堕悪魔「追放されてしまいました」 其の2
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1219752677/
2 : ◆a1qZ/db3FM[sage]:2010/02/07(日) 23:04:38.14 ID:Cv3ANgQ0
お待たせしました。少しだけ投下します。
3 : ◆a1qZ/db3FM[sage]:2010/02/07(日) 23:07:40.06 ID:Cv3ANgQ0
ー放課後 1−Cー


男「さて。友から聞いた話によると、ここが堕天使のいる教室らしい。」

堕悪魔「堕天使さんは一年生なんですね。」

男「うん。それに陸上部らしい。周りから期待されてるってよ。」

堕悪魔「わぁ、凄いです!」

男「早速呼ぼうか。部活に行っちゃっていないなんて事は・・・あ、よかった。まだいたよ。」

堕悪魔「他に人もいないみたいですし、直接呼んじゃいましょう。」

男「そうだね。」


ガラガラガラ・・・


男「おぉい、堕天使?」

堕天使「!?」

男「よかった、無事で何よりだ。どうしたんだ、暗い顔して。堕天使らしくないな。」

堕天使「あの・・・こんにちは。」ぺこ

男「?」

堕悪魔「?」

堕天使「えっと、私に何かご用でしょうか?」

男「おいおい、まるで赤の他人と話すような感じだな。」

堕天使「・・・どこかでお会いしましたか?」

男「・・・は?」

堕悪魔「・・・え?」
4 : ◆a1qZ/db3FM[sage]:2010/02/07(日) 23:09:06.31 ID:Cv3ANgQ0
堕天使「そちらの方は知ってます。堕悪魔先輩ですよね?」

堕悪魔「は、はい。そうです、けど・・・。」

堕天使「あなたの話はよく耳にします。噂に違わない、いえ、噂以上にお綺麗ですね。」

堕悪魔「あ、ありがとうございます。」

堕天使「それで、私に何か。この後すぐに部活に行きますので手短にお願いします。」

男「な、なぁ堕天使。本当にらしくないぞ?いつも『私』じゃなくて『自分』って呼んでるじゃないか。言葉遣いもやけに丁寧だし。」

堕天使「それは、年上や初対面の方に敬語を使うのは当然です。常識ですよ。」

男「なっ!?」

堕天使「・・・?私、何かおかしな事言いましたか?それより、なぜ私が自分自身をそう呼ぶ事を知っているのですか?」

男「・・・なぁ、堕天使。俺が誰だかわかるか?」

堕天使「・・・いえ、知りません。」

男「!?」

堕悪魔「!?」

堕天使「お二方とは、こうやってお会いするのも、お話しするのも初めてですよ?」

男「本当に、本当にわからないのか?」

堕天使「わからないですよ。」きっ・・・

男「うっ・・・。」

男(堕天使って、そんな眼が出来るのか。何でこんなに敵意丸出しなんだ?堕天使のこんな眼、初めて見る。)
5 : ◆a1qZ/db3FM[sage]:2010/02/07(日) 23:16:43.88 ID:Cv3ANgQ0
男「俺だよ。男だよ。ここに来る前にみんなで一緒に暮らしてただろ?それで堕天使の自身の呼び方も知ってたりするんだけど。」

堕天使「男先輩、ですか。あなたは何を言ってるんですか?私は両親と三人暮らしですよ?」

男「初めて会った時だって、俺が働いている店で堕天使が食い逃げしてた時じゃないか!」

堕天使「はぁ!?ちょっと、いきなり何を言ってるんですか!勝手に私を犯罪者にしないで下さい!」

男「わ、悪かった。変な事言ったのは謝る!でも以前から俺たちは面識はあるんだよ!」

堕天使「だから、知らないですってば!」

男「・・・っ。」

堕天使「・・・すいません、怒鳴ったりして。さっきからちょっと気が立っていまして。・・・私、もう行きますので。失礼します!」たったった・・・

男「あっ!待ってくれ!堕天使!」


がしっ!


堕天使「痛っ!放してください!」

男「もう少しだけ!もう少しだけ、話を・・・!」

堕天使「・・・?」

男「堕天使?」

堕天使「え?何、これ?」

男「おい、堕天使。どうした?」

堕天使(頭の中、え?流れてくる?違う、思い出してるの?これ、私の、記憶?)ぐらり・・・
6 : ◆a1qZ/db3FM[sage]:2010/02/07(日) 23:18:21.70 ID:Cv3ANgQ0
(男『とりあえずお前がバカなのは分かった』)

(堕天使『バ、バカじゃないっスよ!』)

(男『【悪しき】←コレなんて読む?』)

(堕天使『わる・・・しきっスか?』)

(男『・・・』)

(堕天使「あ、あくしきっス!』)

(男「はぁ・・・』)


堕天使(あれ?え?男先輩と、私?)


(男『堕天使』)

(堕天使『うわぁ!?びっくりした!』)

(男『どうしたんだ?ぼーっとして』)

(堕天使『え〜っと、ちょっと考え事を・・・それより///』)

(男『ん?』)

(堕天使『顔、近いッス/////』ドキドキ)

(男『え?あ///ごめん///』)

(堕天使『いえ。気にしてないッスよ・・・大丈夫ッス////』)

(男『そ、そうか・・・と、とりあえず飼い主の家に行ってみようか。この紙に書いてある住所がそうらしいから』)

(堕天使『は、はい!行きましょう!』)


堕天使(あ、これ、子犬の時の・・・。あれ?私、子犬なんて、飼った事ない。あれ?)




(???『使えないな。お前なんか、もういらない』)


7 : ◆a1qZ/db3FM[sage]:2010/02/07(日) 23:21:34.51 ID:Cv3ANgQ0
堕天使「・・・!?」ぞくっ!

男「堕天使、大丈夫か?顔色悪いけど、具合でも悪いのか?」

堕天使「!?!?!?きゃあ!!!!!!」


ばしんっ!


男「おっと!」

堕天使「はぁ・・・はぁ・・・。」

男「大丈夫か?保健室いくか?」

堕天使「え?・・・あ、あ、大丈夫です。なんとも、ありません。すいません、叩いてしまって。」

男「いや、いいよ。こっちこそ乱暴にしちゃってごめんね。」

堕天使「いえ・・・それではこれで。」

男「待って!」

堕天使「しつこいです。もう良いでしょう?何故そんなに必死になるんですか?」

男「これで最後。最後だから。」

堕天使「・・・何でしょう?」

男「確認するけど、俺たちと会ったのはこれが初めてなんだな?」

堕天使「そうですが?」

男(一か八か。)

男「じゃあ、俺と堕天使が・・・あの時した事を憶えてないのか?」

堕天使「した事?私と男先輩が何をしたんですか?」

男「それは、その・・・耳借りるぞ。」

堕天使「?」

男「俺と堕天使は・・・一夜を共にしたじゃないか。」ヒソヒソ

堕天使「なっ!?///」カアァァァァァァ・・・

男「・・・。」

堕天使「・・・。」
8 : ◆a1qZ/db3FM[sage]:2010/02/07(日) 23:23:14.22 ID:Cv3ANgQ0
男「お、思い出したか?」


ばっしーん!!!


男「がっ・・・!っいて〜・・・。」

堕天使「最っ低っ・・・。」


たったったった・・・


堕悪魔「ああ、堕天使さん!?」

男「くおぉ、効いたっ・・・。」

堕悪魔「大丈夫ですか!?あ、口から血が・・・。」

男「やっぱり、ダメだったか。」

男「・・・言うんじゃなかった。馬鹿だな、やっちまった。」
9 : ◆a1qZ/db3FM[sage]:2010/02/07(日) 23:24:13.28 ID:Cv3ANgQ0
今日はここまでです。いつも投下が遅くて申し訳ありません。それでは失礼します。
10 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/02/07(日) 23:51:21.49 ID:qgD4Sbw0
こっちだったか
再開乙ッス!
11 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/02/10(水) 21:34:25.39 ID:6VksKEko
あげ
12 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/02/22(月) 08:37:10.25 ID:Na49DA.o
期待上げ
13 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/02/27(土) 17:41:38.08 ID:PL3FKYco
次はいつだろか
14 : ◆a1qZ/db3FM[sage]:2010/03/02(火) 07:52:28.90 ID:r2gqYkAO
こんにちは。
仕事が落ち着いてきたので今週中にでも続きを投下します。
15 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/03/06(土) 18:17:34.48 ID:MB5pNgDO
wwktk
16 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/03/06(土) 19:17:13.62 ID:YWQd7pUo
今週終わっちゃう
17 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/03/08(月) 01:46:10.74 ID:GtuTQf6o
一週間は30日か
18 : ◆a1qZ/db3FM[sage]:2010/03/08(月) 04:59:06.42 ID:Jahi83M0
ー翌日 2−Aー


男「・・・。」

堕悪魔「・・・。」

友「・・・。」

堕悪魔「あ、あの〜。」

男「何?」

堕悪魔「その、昨日堕天使さんに叩かれたほっぺたは・・・大丈夫、ですか。」

男「ん?うん、大丈夫だよ。」

堕悪魔「そうですか・・・。」

男「うん。」

堕悪魔「・・・。」

男「・・・。」

友「ねぇ、堕悪魔ちゃん。」

堕悪魔「はい、何ですか?」

友「男の奴、さっきからどうしたの?難しい顔しちゃってさ。」

堕悪魔「えっと、ちょっと色々ありまして・・・」

友「堕天使ちゃん絡みで?」

堕悪魔「そう、なんですよ・・・。」

友「男と堕天使ちゃんがね〜。一体何があったのさ。」

堕悪魔「その・・・あんまり詳しくは・・・。」チラ

男「・・・別に、言っても良いよ。」

堕悪魔「あ・・・わかりました。」

友「・・・。」
19 : ◆a1qZ/db3FM[sage]:2010/03/08(月) 05:01:23.94 ID:Jahi83M0
堕悪魔は、昨日の堕天使のいる教室での出来事を説明した。


堕悪魔「その後、私と男さんは帰宅したのですが、校門を出る時も男さんはずっと下を向いていて、一言も喋りませんでした。」

堕悪魔「今も昨日ほど落ち込んでるようではありませんけど、朝からずっと何かを考え込んでいるようで・・・。」

友「ふむ。なるほど。現状はわかったよ。」

男「・・・。」

友「さて、お二人さんに色々質問がある。」

男「何だ?」

堕悪魔「何でしょうか?」

友「まぁあれだ。俺はあまり頭が良くないので変な形で質問してしまうかもしれないが、そこは大目に見てくれよ。」

友「まず、お二人さんと堕天使ちゃんの関係は?」

男「・・・それは。」

男『堕悪魔、これは他人に言っていいものかな?』ヒソヒソ

堕悪魔『友さんにだけという条件付きならば、別に構わないと思いますよ?』ヒソヒソ

男『・・・う〜ん。物は試しだ。友相手に試してみよう。』

友「言えないような事なのか?」

男「いや、そう言う訳じゃないよ。」

友「それじゃあ・・・。」

男「・・・なら、俺たちがこれから言う事を信じてくれるか?」

友「・・・まずは話を聞こうか。」

男「わかった・・・実は俺たち、別の世界から来たかもしれないんだ。」

友「・・・は?」

男「その世界で俺は堕悪魔と堕天使、そしてもう二人と共に暮らしている。」

友「な、なんだって?」

男「どんな関係かと言われたら、家族って言うのが一番しっくり来るのかな。」

友「・・・な、なるほど?じゃあ男は堕天使ちゃんとこれからどうしたいの?」
20 : ◆a1qZ/db3FM[sage]:2010/03/08(月) 05:09:38.68 ID:Jahi83M0
男「堕天使とだけではないけど、みんなと合流して元の世界に帰ろうと思ってる。」

堕悪魔「まだこの世界が別世界だと決まったわけではありません。同じ世界の中で隔離された空間に私達が押し込められているのかもしれません。ですが、確実に言えるのはここは私達が元いた場所ではないのです。」

男「俺たちも今はまだ状況を整理しきれてないけど、とりあえず目標の一つとしてみんなと合流する事から始めようと思って・・・。」

堕悪魔「男さんが堕天使さんを見つけたと言っていたので、私達二人で会いに行ったのですが・・・。」

友「追い返されたと。」

堕悪魔「はい・・・。」

男「堕天使に会った瞬間から、ちょっとした違和感はあったんだ。そして話してみて、一つわかった。」

男「堕天使は、俺たちの事を憶えていない。」

友「・・・。」

男「まだ別の違和感はあったけど、少なくともここに飛ばされる以前の記憶はない。」

堕悪魔「それか、記憶を封じられてるか。」

男「封じられてる?」

堕悪魔「はい。たぶんですけど。ほんのわずかな時間ですが、堕天使さんの男さんを見る目が変わった瞬間がありました。その時に堕天使さんの記憶が戻っているかもしれません。」

男「そうだったのか。気付かなかったな。」

堕悪魔「男さんの言っていた別の違和感とはそれの事じゃないでしょうか。」

男「そうかもしれない。と言う事は記憶を取り戻す方法があるのかもしれないな。」

堕悪魔「そうですね・・・。」

友「・・・むぅ。じゃあみんなが揃ったら、帰っちゃうのか。」

男「ああ、元いた場所に帰りたい。みんなが揃うだけじゃなくて、帰る方法も探さなければならないけどな。」

友「そうか・・・。お前とお別れになるのか。」

男「他に何かあるか?」

友「いや、もう聞かない。」

男「・・・ああ、そうだよな。こんな非常識な話、普通は信じられないよな。」

友「いいや、俺は信じる。」

男「え?」
21 : ◆a1qZ/db3FM[sage]:2010/03/08(月) 05:13:31.51 ID:Jahi83M0
友「俺が聞かないって言ったのは、あんまり話をすると、俺の足りない頭がパンクしそうになっちゃうからだ。」

友「それに、男が頬にでっかいもみじ作って、そのもみじを貼り付けた張本人のために真剣に考えて、朝からずっと悩んでいる姿を見れば、信じざるを得ないよ。それに男の人柄もよく知ってるし。」

友「自分の友達と別れるために手を貸すのは複雑な気持ちになるけど、困ってる友達に手を差し伸べないわけにはいかないからな。」

男「友、それって・・・。」

友「俺で良ければ、力になる。」

友「迷惑かい?」

男「そんな事はない。・・・いいのか?」

友「俺は別に構わないよ。俺の方こそ今まで男に迷惑ばかりかけてきたからな。これはそのお詫びだと思ってくれ。」

男「・・・ありがとう。」

友「知りたい事があったらその時その時で聞いてくよ。」

友「まぁ正直半信半疑だけどな。」

男「うぉい!?信じてくれるんじゃなかったのかよ!」

友「半分は信じてるよ。」

男「・・・まぁいいや。手伝ってくれるのはありがたいよ。よろしくな。」

友「おう、女生徒の情報収集なら俺の得意分野だからな!それだけなら頼りにしてくれてもいいぜ!」

男「変なところで脳の容量使いまくってるから肝心なところは悪いんだな。」

友「あ〜!お前には言われたくないね!お前だって成績は俺とどっこいどっこいのクセに!」

男(俺ってこの世界だとどんな立場なんだろう。本気で気になってきた。)
22 : ◆a1qZ/db3FM[sage]:2010/03/08(月) 05:15:05.33 ID:Jahi83M0
男「そういえば堕悪魔、堕天使の記憶が戻った瞬間に何か特別な事があったりしなかったか?もしかしたらそれが元に戻すヒントになるかもしれない。」

堕悪魔「・・・・・・た。」

男「うん?よく聞こえなかった。」

堕悪魔「・・・すいません。わかりませんでした。」

男「そっか・・・。しかたないね。とりあえず友から今の堕天使の事を聞こうか。」

堕悪魔「はい・・・。」

堕悪魔(特別な事は何もなかったですよ。ただ男さんが堕天使さんの手を握っただけでしたから。)

堕悪魔(その時だけ、堕天使さんが元に戻っているようでしたよ。)

堕悪魔(何かが、起こりそうだな。また、嫉妬しちゃうのかな。今もしてるしな。王子様とお姫様の物語りみたいとか思ったりして。だけどお姫様は私じゃなくて・・・)

友「ねぇ堕悪魔ちゃん。」

堕悪魔「わぁっ!は、はい何でしょうか!?」

友「そんなに驚かなくても・・・。その腕時計可愛いね。ドコで買ったの?」

堕悪魔「これですか?これは」




堕悪魔「デートの時に、男さんから貰った物なんです。」
23 : ◆a1qZ/db3FM[sage]:2010/03/08(月) 05:19:21.30 ID:Jahi83M0
今回はここまでです。
もう色々本当にごめんなさい。遅れてごめんなさい。gdgdでごめんなさい。
それではまた。
24 : ◆a1qZ/db3FM[sage]:2010/04/04(日) 23:04:51.13 ID:Xgo/J.I0
ー校庭ー


男「それで、何でここに俺を連れてきたんだ?と聞こうと思ったがそう言う事か。」

友「そそ、堕天使ちゃんは昼休みはいつも練習してるよ。そんなに激しくはやってないみたいだけどね。」

男「食事の後にすぐに運動するなんて体に悪いんじゃないか?」

友「いんや、昼休みは水分以外は何も口にしてないよ。」

男「え?でもさっき購買でたくさん買ってたじゃないか。」

友「あれは翌日のために買った奴だそうだ。今日の分は前日に買って、それを三時限目の授業の後の休み時間に食ってるんだとさ。それなら食休みの時間も十分取れるだろ?」

男「ああ、なるほど。」

友「しかしあんな細い体の何処にあんな大量な食物を収納できるのかねぇ?」

男「堕天使はああ見えて結構大食いだからな。他の人の三、四倍は普通に食べるし、デザートは別腹と言いやがる。」

友「わぉ。」

男「一口の量が多い上によく噛まずに飲み込むから食事のスピードもやたら早い。」

友「へ〜、よく知ってるな。可愛い顔して男の子っぽいんだな。」

男「ああ、よく知ってる。ほんの少し前までは一緒に机を囲んで飯を食ってたんだから。」

友「そういやぁ一緒に暮らしてたって言ってたもんな。」

男「俺の作った料理を本当に美味そうに食うもんだからな。あんな笑顔忘れようにも忘れられないよ。」

友「そうか。」ニカッ

男「堕天使の奴、今もちゃんと食えてるかな。」

友「ちゃんと摂ってると思うぜ?あんだけ活発に動いてるんだから。」

男「うん、まぁそれもそうなんだが。」

友「じゃあ何だ?栄養がか?」

男「・・・ちゃんと美味そうに食ってるかな〜って。」

友「・・・。」
25 : ◆a1qZ/db3FM[sage]:2010/05/04(火) 20:36:50.13 ID:PpizpW60
男「ん?もう時間みたいだな。切り上げるのかな?」

友「あ、本当だ。じゃあ最後に一本やるのかな?」

男「一本?」

友「ああ、練習の最後に100mを一回だけ突っ走るらしい。それが彼女のおまじないだそうだ。」

男「へぇ、そうなんだ。」

友「俺も実際に走り自体を見るのは初めてかな。何せ今も本当に地味な練習しか見てないからな。」

男「おっ、やるみたいだぞ。」


堕天使「・・・。」


しゅたんっ!



友「・・・。」

男「・・・。」

友「なぁ男。」

男「なんだ友。」

友「俺には残像が見えた気がしたんだが。」

男「気のせいだ。気のせいだが、恐ろしく速いことは確かだ。」

友「明らかに十秒切ってたよなぁ・・・。」

男「正確にはわからないけど・・・かもしれないな。」

友「アレは人間じゃない。人の形をした何かだっ・・・!」

男「・・・まぁそうなんだけどな。」
26 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/05/04(火) 23:33:32.79 ID:LS1cQbso
おいおい1ヶ月ぶりの更新きたこれw
次の更新は6月4日かwwww
27 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/05/05(水) 22:40:00.06 ID:TmKnoa6o
来てたー!!11!

男も友も冷静すぎだww
28 : ◆a1qZ/db3FM[sage]:2010/06/02(水) 20:43:47.98 ID:ERkA5.Q0
堕天使「ふぅ・・・。」


男「・・・いいなぁ・・・。」

友「ん?何が?」

男「堕天使のヤツ、カッコいいなと思ってさ。」

友「ん〜確かに。なんつーか、こう、輝いてるよな!」

男「あぁ・・・。一生懸命になってる。」

男(そして、楽しそうだ。)

男(そんな堕天使を、邪魔しても良いのだろうか。)

男「・・・なぁ、友。」

友「何だい男よ。」

男「ちょっと頼まれ事してくれないか。」
29 : ◆a1qZ/db3FM[sage]:2010/06/02(水) 20:57:07.99 ID:ERkA5.Q0
堕天使「・・・。」チラッ

堕天使(いなくなった、か。何をするでもなく。)

堕天使(男先輩、だったっけ。ストーカーなのかな。少なくとも変態ではあるみたいだし。)

堕天使(隣にいた人は誰だったんだろう。教室で話した時には居なかったけど。あの人も男先輩の友人なのだろうか。)

堕天使「はぁ〜。何だったんだろうな、一体。」

友「そこの黄昏れてるお嬢さん。部活動お疲れさま。」

堕天使「・・・どうも。」

堕天使(さっき男先輩の隣にいた人だ。)

友「君が堕天使さんかな?」

堕天使「はい、そうです。あなたは?」

友「二年の友と言うものです。以後お見知り置きを。」

堕天使(あ、一応年上なんだ。)

友「それにしても頑張ってるね〜。君の走り見てたよ。凄く速いね。」

堕天使「それ程でもないです。今日はちょっと気分が乗らなかったので。」

友「へぇ!じゃあ最高潮の時はもっと速いんだ!チーターもびっくりだ!」

堕天使「お褒め頂き有り難うございます。それで、なにかご用ですか?」

友「あぁ、頑張ってる君に差し入れだよ。ほい。」がさ
30 : ◆a1qZ/db3FM[sage]:2010/06/02(水) 20:58:50.31 ID:ERkA5.Q0
堕天使「?これは?」

友「おにぎりと飲み物。おにぎりは私のお抱えのシェフ自慢の一品だ!」

堕天使「えっと・・・(何の変哲もないビニール袋に入ってるけど)大層な物、なのでしょうか?頂けませんよ。」

友「あぁ、気にしなくて良いよ。シェフって言うのは比喩だよ比喩。俺の友人にやたら料理が上手いヤツがいて、そいつが作ったものだから。」

友「もちろん毒なんて入ってはいないよ。飲み物はそこにある自販機で買ったものだし、おにぎりはさっきの調理実習で余ったご飯で作ったものだから。」

堕天使「でも調理実習から今までの時間って結構経過してますよね?その間に毒を盛るくらいは余裕で出来るのでは?」

友「うっ。それはまぁそうなんだけど・・・。」

堕天使「・・・ふふ、別に入ってるなんて思ってないですよ。ありがたく頂きます。」

友「うんうん。それにしてもそれ結構数あるけど全部食べられる?十個以上あるよね?」

堕天使「あ、はい。このくらいでしたらイけますよ。」

友「ほ〜、運動部ってみんなそうなのかね?ま、食べきれなきゃ他の部員に分けなよ。俺はこれを渡すのを頼まれただけだし。」

堕天使「頼まれたんですか?」

友「そうだよ〜。」

堕天使「どなたに?」

友「男に。」

堕天使「・・・。」
31 : ◆a1qZ/db3FM[sage]:2010/06/02(水) 20:59:56.66 ID:ERkA5.Q0
友「ちなみにそのおにぎり作ったのも男だよ。見た目も材料も変哲もない物だけど、味は俺が保証する。遠慮せずに食いねぇ。」

堕天使「そうですか。」

友「あとさ・・・。」

堕天使「はい?」

友「男のヤツさ、君の事気に掛けてるみたいだったよ?」

堕天使「・・・。」

友「男の呟きをちょっと聞いただけだけど、堕天使ちゃんの事随分心配してるようだった。まるで実の妹を見るかのようにね。」

堕天使「そう、ですか。」

友「さて、俺の仕事はこれにて終了。それじゃあね、堕天使ちゃん。これからも頑張ってね。応援してるよ。」しゅたしゅたん!

堕天使「・・・え?あ、はい。ありがとうございます!」


ぺこり


堕天使「・・・。」


がさがさ


堕天使「綺麗な三角形だな。わざわざ一個一個きっちりラップで包んであるし。」

堕天使「う〜ん、男先輩が作ったヤツなんだよね〜。」

堕天使「・・・本当に調理実習の時に作ったのかな?これ温かいや。」


くうぅぅぅ・・・


堕天使「う・・・ん・・・捨てるのももったいないし、お腹も減ったし・・・ね!仕方ない。食べようか。」
32 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/06/27(日) 16:19:40.75 ID:N8QJyiQ0
test
33 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[age]:2010/06/27(日) 19:35:36.07 ID:L7D7Ypko
支援
34 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/07/03(土) 13:12:17.99 ID:caN9BWgo
続ける意思がなくなった場合は以下のスレでHTML化依頼をお願いします
■ HTML化依頼スレ Part1
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1190564438/

続ける意思がある場合は2週間に1度ぐらいでいいので生存報告をよろしくお願いします
みんなで仲良く製作速報を使えるようになるべく放置スレを減らしましょう
35 : ◆a1qZ/db3FM2010/07/03(土) 20:18:15.63 ID:PKzq0uw0
かさかさ

堕天使「頂きます。」

・・・むしゃ

堕天使「・・・!?」

むしゃむしゃ・・・

堕天使「・・・おぉ。」

堕天使(美味しい・・・。)

堕天使(特別な料理ってわけではないけれど、とても優しい味だ。)

堕天使(何でだろ。どっかで食べた事あるような、懐かしいような感じの味・・・もっと食べたい。)
36 : ◆a1qZ/db3FM2010/07/03(土) 20:20:24.35 ID:PKzq0uw0
がさがさ!


堕天使「あむっ!んぐっんぐっんぐっごくんっ・・・はぁ〜。」

堕天使「んん〜、ん〜〜〜〜〜〜!!!!」


がさがさ!


堕天使「がぶっ!がぶっ!がぶっがつがつ!」

堕天使「ふぅぅぅ・・・あ〜・・・。ん〜、もう一個。」


がさがさ!


堕天使「がぶっ!むぐむぐ!!」

堕天使「んん〜、んふふ〜。」にこにこ

がつがつがつがつがつがつがつがつがつがつがつがつががつがつがつがつがつがつがつがつがつがつがつがつががつがつがつがつがつがつがつがつがつがつがつがつがっ!!!!!


がさがさ・・・


堕天使「あれ?」


がさがさ・・・がさがさ・・・


堕天使「なくなっちゃった・・・。」

堕天使「・・・あぁ。」しゅん・・・

堕天使「・・・。」


ぷしゅっ!


堕天使「ごくごくごく、ぷはぁ・・・あ、着替えまだだった。」

堕天使「・・・とりあえず、帰る準備しよ。」
37 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/07/03(土) 23:12:33.40 ID:/rC9KIDO
キタ━ヽ(ヽ(゚ヽ(゚∀ヽ(゚∀゚ヽ(゚∀゚)ノ゚∀゚)ノ∀゚)ノ゚)ノ)ノ━!!!!
キタ━ヽ(ヽ(゚ヽ(゚∀ヽ(゚∀゚ヽ(゚∀゚)ノ゚∀゚)ノ∀゚)ノ゚)ノ)ノ━!!!!
キタ━ヽ(ヽ(゚ヽ(゚∀ヽ(゚∀゚ヽ(゚∀゚)ノ゚∀゚)ノ∀゚)ノ゚)ノ)ノ━!!!!
キタ━ヽ(ヽ(゚ヽ(゚∀ヽ(゚∀゚ヽ(゚∀゚)ノ゚∀゚)ノ∀゚)ノ゚)ノ)ノ━!!!!



次は8月位かなぁ?
38 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/07/26(月) 19:22:37.00 ID:zNYedsU0
4円
39 : ◆a1qZ/db3FM[sage]:2010/07/30(金) 04:27:39.36 ID:LsaWDAAO
遅くなって申し訳ありません。
明日か明後日に投下します。
40 : ◆a1qZ/db3FM2010/08/01(日) 19:05:45.83 ID:ZyXWtzA0
???「あれ?お前まだその格好でいたのか?」

堕天使「あっ!すいません!すぐに着替えます!」

???「もうすぐ完全下校になるからな。そうでなくてももう暗いんだから急げよ?」

堕天使「はい!」

???「ん?堕天使、お前、何か食ってたのか?」

堕天使「あ、いえ、これはその・・・。」
41 : ◆a1qZ/db3FM2010/08/01(日) 19:07:14.37 ID:ZyXWtzA0
ー校舎内三階 廊下ー


友「これで良いかな?」

男「うん、ありがと。手間かけたな。」

友「いいっていいって、このくらい。おやすいご用だ。」

男「あぁ。今のままじゃ俺の手からアレを受け取ってもらえないからな。」

友「そうなったら、勿体ないから食ってやろうかと思ってたのにな。」

男「やらん。だったら堕悪魔に頼んで渡して貰う。」

友「ちぇ。それにしてもあの娘、良い食いっぷりだなぁ。」ちらり

男「だろ?あれだけ美味そうに俺の料理を食ってくれるんだから、料理人冥利に尽きるってもんさ。」

友「本当に美味そうに食いよる。おい、男。お前の料理が食いたくなってきた。簡単なもので良いから何か作ってくれ。」

男「ああ、今は材料がないから無理だけど、今回の礼も兼ねて近い内に友に何か作るよ。」

友「嬉しいね。楽しみにしてる。」

友(こいつの手料理・・・。やべぇ、本当に楽しみすぎる。)
42 : ◆a1qZ/db3FM2010/08/01(日) 19:08:42.25 ID:ZyXWtzA0
男「お、堕天使のヤツ食べ終わったみたいだな。」

友「早いよ!?あの袋おにぎりだけで二キロぐらいあっただろ!?」

男「あはは!ああいうヤツだよ、あいつは。」

友「いや、それにしたって早すぎるだろ。ギャル○根かよ。五分も経ってないって。」

男「この時間なればいつも「お腹減ったッス〜!!!」て叫ぶヤツだからな。」

友「へぇ。」

男「堕天使はああ見えて頑張り屋さんで、いつも明るく振る舞うヤツなんだ。その分たくさんエネルギー使ってるから、いっぱい食べるんだろ。」

友「ふぅん。」

男「ちゃんとご飯作ってあげないと、本当にお腹と背中をくっつけてしまいそうだからな。」にこにこ

友「・・・。」

友「男って、お母さんみたいだな。」ぼそっ

男「ん?何か言ったか?」

友「何でもないぜ。」

男「そうかい。」

友「・・・何で食べ終わったのにあの娘は悲しそうな顔してるの?」

男「まだ食べ足りないんでしょ?」

友「あの量でまだ足りないんだ〜・・・。」
43 : ◆a1qZ/db3FM2010/08/01(日) 19:11:56.60 ID:ZyXWtzA0
男「料理作ってあげたいけど、今はやってあげられないしね。早く何とかしないとなぁ。」

友「焦るなって。また失敗しちまうぞ。」

男「うん。」

友「さて、堕天使ちゃんも帰るみたいだし、俺たちも今日は帰ろうぜ。」

男「ああ、そうしよう。・・・ん?」

友「ん?どったの?」

男「堕天使の隣にいるあの男性は、誰だ?」

友「・・・あの細マッチョのことか?あれは陸上部の顧問だよ。陸顧先生っていうんだ。」

男「陸顧先生・・・。」

友「・・・。」

男「堕天使と陸顧先生。親しげだな。」

友「そりゃ、期待の新人でエースな訳だから、そんな選手がいたら大事にするっしょ。」

男「そうだろうけど・・・」

男(堕天使の、あの顔は・・・)



陸顧「・・・???」
堕天使「・・・!」
陸顧「・・・?・・・?」
堕天使「っっっ!?!?!?」
陸顧「・・・wwwwww」
堕天使「・・・///」



男(恋する女の子の顔だ。)

男(幸せそうだな、楽しそうだな。)

男(・・・今の堕天使は、充実した生活を送っているのかな・・・。)

男(だとしたら、俺はそんな堕天使の邪魔をしても良いのだろうか。)

男(仮に記憶が戻って、今のこの幸せを壊してしまわないかな。)

男(元の世界に戻れたとして、その後も堕天使はあんな風に笑って過ごせるのかな。)
44 : ◆a1qZ/db3FM2010/08/01(日) 19:13:59.39 ID:ZyXWtzA0
男「・・・。」

友「男、どうした?急に暗い顔しちゃって。」

男「自分の子供が赤の他人と付き合ってる所を見つけちゃった時のお母さんの気持ちってこんななのかなぁ、と考えちゃいまして。」

友「ねぇ、やっぱりさっきの聞こえてただろ?」

男「ハテ?ナンノコトヤラ?」

友「何で棒読み?ねぇ何で棒読み?」

男「さて、とっとと帰ろうか。外が暗くなる前にさ。」

友「無視か。まぁいいや。帰ろ。」

男「俺は教室に鞄があるから先に昇降口で待っててよ。」


たったった・・・


友「・・・あぁ。」
45 : ◆a1qZ/db3FM[sage]:2010/08/01(日) 19:17:59.65 ID:ZyXWtzA0
友「・・・。」

友「・・・堕天使ちゃんと陸顧先生、か。」



堕天使「はい!頑張ります!」

陸顧「おう、その意気だぞ。」なでなで

堕天使「ちょっ!?そんなっ、子供扱いしないで下さいよ///」

陸顧「でもあんまり嫌そうには見えなかったぞ?」

堕天使「え?でも、その、あの!っもう///」

陸顧「なっはっは!こんのカワイいヤツめ!」わしゃわしゃ!

堕天使「だから、やめて下さいってば///もう帰ります!」

陸顧「おっと。うっかり長話してしまったな。もう真っ暗だ。」

堕天使「先生のせいですよ。」

陸顧「すまんすまん。よし。なら俺が家まで送ってやろう。車を出すから待っててくれ。」

堕天使「えっ?そんなそこまでして頂かなくても・・・。」

陸顧「構わないって。元はと言えば俺が話しかけちまったのがそもそもの原因なんだ。気にせず乗ってけ。」

堕天使「・・・はい。ではお願いします。」

陸顧「じゃあお前も早く着替えてこい。ダッシュ!」

堕天使「あ、はい!」



友「・・・むぅ。」

友「・・・どうしたものかなぁ。」

友「今は、早計か?」

友「・・・いや、話しておくだけ話しておこう。男は何か悩んでる様だったけど、それは後回し。」

友「この話を、何かのきっかけにしてくれれば良いのだが。」

友「男と、堕天使さんにも話しておいた方がいいよな。」

友「陸顧の野郎こと。」
46 : ◆a1qZ/db3FM[sage]:2010/08/01(日) 19:19:41.95 ID:ZyXWtzA0
短いですがここまでです。
途中sage忘れた。ごめんなさい。
47 : ◆a1qZ/db3FM[sage]:2010/08/01(日) 20:29:22.72 ID:ZyXWtzA0
×友「男と、堕天使さんにも話しておいた方がいいよな。」

○友「男と、堕悪魔さんにも話しておいた方がいいよな。」

脳内補完お願いします。申し訳ありません。
48 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/08/01(日) 21:04:40.53 ID:K3tR5IDO
1乙〜

今迄もこれからもwktkです。
49 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/08/05(木) 00:05:24.43 ID:IbmEo8E0
C
50 : ◆a1qZ/db3FM[sage]:2010/08/29(日) 18:01:17.01 ID:PKQX1ws0
ー2−Aー

男「ふぅ・・・。」

友「ヌイたのか?」

男「泣かすぞ。」

友「冗談だ。」

男「やめてくれ。」

友「悪い。」

男「・・・。」

友「堕天使ちゃんの事かい?」

男「・・・堕天使、今、凄く充実してるよな。」

友「そう、見えるな。」

男「友達もいるし、部活では期待のエースって呼ばれてるし、恋もしている。勉強は・・・くすっ、どうだろうな。」

友「・・・。」

男「俺は、みんなを連れてこの世界を脱出したい。」

男「けれど俺があそこに割って入って、堕天使の邪魔したりして、傷付けたりしたくない。」

友「ふむ。」

男「記憶を元に戻す方法もまだわからないし、無理矢理連れ出すわけにもいかない。」

男「堕天使の事を放っておいた方が、堕天使にとっては幸せなんだろうなぁ、なんて考えちゃってさ。」

男「俺はどうしたらいいのかなぁ。」
51 : ◆a1qZ/db3FM[sage]:2010/08/29(日) 18:04:03.49 ID:PKQX1ws0
友「・・・う〜む。」

友「男。」

男「ん?」

友「お前は優しいな。」

男「そんな事ないよ。」

友「男がそう思うなら、そのままにしておいても別に構わない。」

友「ただそう考えるのも、俺の話を聞いてからでも遅くはないと思う。」

男「話?何の?」

友「陸顧のこと。」

男(陸顧先生を呼び捨て?)

男「陸顧先生の?」

友「あぁ。ぶっちゃけた話、あのヤロウにはあまり良い噂がない。むしろ悪い。」

男「え?そんな風には見えないよ。結構格好良いし、生徒にも明るく接してる良い先生じゃないか。」

友「まぁ外面は良いからなぁ、アイツ。っと、そうだ。堕悪魔さんも呼んで来てもらえるかい?この事を堕悪魔さんにも知って貰いたい。」

男「あ、うんわかった。」


たったった・・・。


友「本当にいい人って言うか人が良いって言うか。まぁそこが男の良い所なんだけどな。」

友「得体の知れない空間で他人の事ばかり考えるなんて。」

友「逃げ出せるかはさておき、普通の人間ならとっとと逃げ出す算段立てるのにな。」
52 : ◆a1qZ/db3FM[sage]:2010/08/29(日) 18:05:48.86 ID:PKQX1ws0
堕悪魔「どうしました友さん?」

友「ちょっと男と一緒に聞いて貰いたい話があってね。」

堕悪魔「お話ですか。」

友「うん。その前に堕悪魔さんに少し聞きたい事あるんだけどいいかな?」

堕悪魔「えっと、私にお答えできる事であれば。」

友「うん、簡単な事だよ、たぶん。」

堕悪魔「たぶん?」

友「まぁいいや。堕悪魔さんって見た目は人間とほぼ変わんないけど、種族は悪魔なんだよね?」

堕悪魔「はい、一応は。」

友「じゃあ、悪魔と人間の感覚とか常識的な目線とかは、やっぱり差があったりする?」

堕悪魔「あ、はい。結構あったりしますね。私達には普通に感じる事でも、人間には意外だったり嫌悪感を感じたりします。」

友「ほうほう。じゃあ陸顧って先生は知ってる?」

堕悪魔「はい、知っています。」

友「ヤツの第一印象はどう思った?」

堕悪魔「う〜ん、そうですね〜。男さん以外の男性にはあまり興味がないので・・・。」

男「あ、ちょっと嬉しい。」ポッ…

堕悪魔「うふふ。」
53 : ◆a1qZ/db3FM[sage]:2010/08/29(日) 18:07:53.10 ID:PKQX1ws0
友「・・・うおっほん!」

堕悪魔「あっ、失礼しました。」アセアセ

堕悪魔「えっと、陸顧先生の印象ですよね。」

堕悪魔「え〜、あんまり大きな声では言えないのですが・・・。」

友「ふむ。」

堕悪魔「何だか精液臭い印象がありました。」

男「ぶっ!?」

友「・・・ん〜。」

男「堕悪魔、まさか腐って・・・!?」

堕悪魔「せ、性欲が人一倍強そうって意味ですよ!?決して男色の趣味がありそうだななんて思ったりはしてないです!」

男「こら!?女の子がそんなっ・・・!」

堕悪魔「あ、でも!」

友「ん?」

堕悪魔「あの人は性に対して、異常なこだわりがあるような気がします。」

男「こ、こだわり?」

友「ああ、随分と核心を突いてるな。」

男「え?」

友「今回二人に話そうと思っていた事は」

友「ヤツの良くない噂と」

友「堕悪魔さんが言った、自分の性癖に異常なこだわりを持っていることについてだ。」
54 : ◆a1qZ/db3FM[sage]:2010/08/29(日) 18:09:57.86 ID:PKQX1ws0
投下がてら、生存報告です。
もう月一ペースになってきてるorz
短い上に遅筆でごめんなさい。それでは失礼します。
55 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/08/29(日) 18:33:17.09 ID:APhUzT6o
投げないでくれるだけで十分嬉しい
乙!
56 : ◆a1qZ/db3FM[sage]:2010/09/28(火) 12:29:01.11 ID:Emusj.AO
生存報告です。
今週の木曜日の夜に投下します。
57 : ◆a1qZ/db3FM[sage]:2010/09/30(木) 20:45:14.08 ID:mSbc4Dk0
友「まずアイツの性癖についてなんだが」

友「アイツ、四十越えなのに見た目はさわやかなイケメンでそれなりに頭がいい上に性格は面倒見のいい優しい人だろ?だから何も知らない女生徒からはモテる。」

友「そして女生徒がアイツの下に告白しにやってくるんだが、ことごとく振り、玉砕。そんな硬派な印象も見せてさらに人気になる。」

友「結果さらにモテて女の子を選びたい放題になる。しかし、何故か手は出さない。」

男「ん〜、そこだけ聞くと・・・とても人間が出来てて悪い人に思えない。」

男(堕天使が惚れちゃうのもわかるかも・・・。)

友「だが本当は、ぶっちゃけ言うと性欲の固まり。しかも自分の好みの対象としかヤリたがらない。」

友「あの野郎いい歳して高校生にしか欲情しないロリコン野郎で、しかもスレンダーな快活な少女が好み。」

男「快活でスレンダー・・・しかも今は高校一年。条件がまるまる堕天使に当てはまるな。」

友「そしてそこにアイツの思惑が入り込んでくる。」

男「・・・思惑?」

友「そ。ここまでだったら日本中探せば一万人くらいはいそうな性癖だ。」

男「う・・・ん?そうなのか、な?ん〜、ん?」

友「まぁ例えダヨ例え。実際はどのくらいかは知らん。」

俺「ちなみの俺はそんな娘が好みだ。」

友「それは置いといて、ヤツの思惑なんだが」

友「大雑把にまとめると、自分の育てた人間を犯して孕ませたいんだとさ。」

男「・・・は?」
58 : ◆a1qZ/db3FM[sage]:2010/09/30(木) 20:48:08.74 ID:mSbc4Dk0
ごめんなさい。なんかスランプ。ストーリーは出来てるけど文字に出来ない。
リハビリのためにちょっとずつでも投下頻度あげていくつもりです。
それでは。
59 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/10/03(日) 05:15:32.82 ID:rdUkpoQo
>>58
頑張れ
待ってる
60 : ◆a1qZ/db3FM[sage]:2010/10/30(土) 12:26:18.93 ID:Ek1PuUAO
生存報告兼投下予告。
来週の火曜日投下します。
61 : ◆a1qZ/db3FM[sage]:2010/11/02(火) 21:22:46.07 ID:MEQf43s0
男「え?」

友「だから、孕ませたいんだとよ。」

堕悪魔「孕ませ・・・。」

男「え・・・だって、先生から見れば相手は年下で、しかも学生で・・・。」

友「まぁ本当にお互いが好きあってるんならそれでもいいさ。時期とか考えて卒業したら結婚、なんてな。」

男「あ、ああそうだよな・・・それなら何も・・・。」

友「だけど、調べてみたらこの学校、数年前にあいつが陸上部の顧問になってから男子女子問わず、種目を問わず、大会成績がめちゃくちゃ良くなってる。」

男「それは凄いな。教え方が上手いのかな。」

友「あいつは男子女子両方の陸上部の顧問を持っていてな。男子女子共に人気がある先生だし、教え方も上手い。」

友「ただなぜかこの学校の、陸顧が仕切っていた陸上部に入っていた卒業生にの方々に話を聞いたら・・・」

友「言い方はそれぞれだけど、みんな『なんであんな奴のこと好きになっていたんだろう』と口を揃えて言うんだ。」

友「悪い噂も、在校生ではなく全て卒業生からの話だ。」

男「は?何で?」

友「まったくわからない。催眠術でもかけてたんじゃないのか?」

堕悪魔「・・・。」

友「そこまではいい。あいつが誰に嫌われようが知ったこっちゃない。とりあえず男子陸上部は置いておいて、問題は女子陸上部だ。」

友「学生時代は誰でも陸顧のことを好きになっちまう。例外はない。あ、いやあった。俺だ。俺あいつ嫌い。」
62 : ◆a1qZ/db3FM[sage]:2010/11/02(火) 21:26:54.96 ID:MEQf43s0
友「女子生徒から人気があれば女の子は選りどり見どりなわけだ。」

友「そこで自分好みの女子に目をつけ、陸上部に勧誘、育て上げた後においしく頂いちまうって寸法さ。」

友「食べられちゃった女の子はどいつもこいつも、優勝こそしないもののかなりの上の順位に食い込む実力者になる。」

友「そんな人たちは、実力が付くからこそそれに伴った引き締まった体型になる。」

友「自分好みの体型、自分の育て上げたモノ、自分に好意を抱く従順な娘。あいつにとっては正にごちそうだ。」

友「そうしてやっと、自分の性欲を解き放つ。その娘に我慢した分の自分の性欲のありったけをぶつける。」

友「従順になっていることをいいことに、股を開かせて、何回も、何回も。しかも生で。」

友「そしてその娘は陸顧の子を身籠る。」

男「で、でも本当にお互いが、す、好きなら・・・。」

友「あいつがそうしてきた女の子が一人だけだと思うか?」

男「・・・!?」

友「調べ上げてる内に、あいつに孕ませられた女子生徒を数えたら二桁はいったぞ。」

男「なっ・・・!?」

友「一番ましな人はシングルマザーに。ある人は中絶し、ある人は自殺までしていた。」

友「使い古しなんて見向きもしなくなる。ヤルだけやって、飽きたらポイだ。常に新しいモノを求めている。」

友「自分の事しか考えない、最低なクズ野郎だ。」
63 : ◆a1qZ/db3FM[sage]:2010/12/02(木) 20:19:39.35 ID:TZ7i.rQ0
男「・・・。」

友「どうする?このまま放っておけば、堕天使ちゃんもあいつの餌食だぞ。」

男「信じられないな。」

友「おい、ここまで聞いておいてまだあいつの肩を持つような真似をするのかい?」

男「違う、そういう意味じゃない。そんな風に考える人間がこの世にいるなんて思わなかったからな。」

男「ちょっとショッキングだっただけだよ。」

友「そうかい、それは良かった。」

男「だって、普通そんなことするか?」

友「あいつの思想を常識的に考えようとしない方がいい。」

男「それもそうか。しかしその噂が本当だとすれば・・・。」

友「本当の事だよ。真実。現実だ。だから早いうちに何とかしないと!」

男「焦るな。友が調べたからには、噂は本当の事かもしれないけど、証拠がない。迂闊に手を出せば、俺たちは悪者扱いされるぞ。」

友「むぅ・・・。じゃあどうすれば・・・。」

男「なぁ友。その話の中にいた女性の人たちは、みんな大会前に陸顧先生から体の関係を迫られていたのか?」

友「え?いや、それはたぶんないと思う。そういう関係は大会後って話しか聞いてないぞ。」

男「なら時間はあるな。陸上大会は一ヶ月後。俺たちが色々やれる時間はある。対策を打とうか。」

友「対、策?」
64 : ◆a1qZ/db3FM[sage]:2010/12/02(木) 20:20:55.47 ID:TZ7i.rQ0
男「もし噂が本当の事で、堕天使に手を出した場合、その場でぶっ飛ばすとして」

友「え”っ!?ちょ、ちょっと待って!」

男「ん?何だい?」

友「えっと、男だよな?」

男「ああ、俺は男だが?」

友「なんか、らしくないな。とても、冷静に物事を考えようとするし、かと思えば過激な発言するし。」

男「・・・一応聞くけど、友を含めた周りの、俺に対する印象ってどんなもの?」

友「ごく一般的な男子生徒。目立つわけでもなく、かといって何をするわけでもなく、ちょっと粗雑だけど料理の得意なぱっと見、引き籠りっぽい男の子。」

男「オーケー。男の子と料理の部分以外全部捨てろ。これから友の目線から見たら男は生まれ変わったものと思ってくれ。」

友「・・・了解。まぁ、異世界の話を聞いてから俺は別人だと認識するようにしてるよ。」

男「そうかい。まぁそれはいいや。とりあえず俺に考えがある。俺と堕悪魔が行動するのはもちろん、友にも手伝ってもらいたいんだが。」

友「もちろん、やってやるさ。あの忌々しい陸顧をぎゃふんと言わせてやれるなら、何だってやってやるぜ!」

堕悪魔「私も堕天使さんを助けることができるのでしたら、頑張りますよ!」

男「ありがとう、二人ともよろしくな。」
65 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011![sage]:2011/01/03(月) 05:44:19.03 ID:4w9fV6AO
生存報告。
明けましておめでとうございます。
今週の木曜日か金曜日に投下します。
66 : ◆a1qZ/db3FM[sage]:2011/01/03(月) 05:45:36.79 ID:4w9fV6AO
コテ忘れてました。
67 : ◆a1qZ/db3FM[sage]:2011/01/07(金) 22:12:04.52 ID:rd7oOQU0
友「はい、これどうぞ!」

堕天使「わあ!いつもおいしそうですね!ありがとうございます!」

友「堕天使さんはこんな量で足りるの?」

堕天使「いえ、もうちょっと欲しいですけど、こうやって何度もお弁当を頂いてるので、これ以上ご迷惑はかけられないのです。」

友「そうなの?でも言えばあいつ、もっと作ってくれると思うよ?」

堕天使「う〜ん、いえ、結構です!魅力的な提案ですが、遠慮しておきます。節制も必要なのです。」

友「そっか。こっちから見れば節制も何もないと思うけどな。やたら食ってるように見えるぜ?いつか太っちゃうんじゃない?」

堕天使「失礼な!これでもちゃんと体重も体型もキープしっぱなしですよ!?」

友「それは、すげーな。これだけ食べてるのに。」

堕天使「それにここ最近、友さんが届けてくれるこのお弁当のおかげで、身体の調子がいいんですよ!」

友「へぇ。運動部は身体は大事にしないといけないもんな。きっとあいつは栄養の事気を使って、堕天使ちゃんの身体の事もちゃんと考えてるんだな。」

堕天使「それにいつもおいしいですし、歳がたった一つ上なのに、器用な人ですね。」

友「そういうところは素直に尊敬するよ。」


友(しかし男の奴、一体何を考えてるんだ?)

友(もう一週間もの間、ただこうしてお弁当を渡して堕天使ちゃんとお話してるだけじゃないか。)
68 : ◆a1qZ/db3FM[sage]:2011/01/07(金) 22:15:19.09 ID:rd7oOQU0
− 一週間前 −


男「とりあえず友には、堕天使と仲良くなってほしいんだ。」

友「仲良く?なんか誤解を解くとかするのか?」

男「いや、ただ俺の作ったお弁当を渡して、ちょっとお話しするだけでいいよ。」

友「は?そんなんでいいのか?もっと重要なことをまかしてもらってもいいんだぞ?」

男「十分重要なことだよ。これは友が一番適任だからね。堕悪魔にもやってもらいたいことがあるし。」

友「そうなのか。ん、男がそういうならちゃんとやるが、本当にそれだけでいいのか?」

男「うん。友には堕天使の支えになってほしいからね。」

友「支え?」

男「そそ、支え。とは言っても堕天使なら自力で何とかしちゃいそうだけど。」

友「何かやらかすつもりなのか?」

男「まぁね。主にやらかすのは堕悪魔だけどね。」

友「ん〜、よく分からん。」

男「しばらくしたら分かるよ。ただ堕悪魔に確認したいこともあるし、準備も必要だしね。」

友「準備もするのか。」

男「それほど大層な物じゃないけどね。堕悪魔も気になることがあるって言ってたし。それも確かめる。」

友「そうか。まぁ危ないことはするなよ?」

男「危険なことはないよ。友も頼むよ?お弁当は毎朝作って友に渡しておくから。」

友「おう、了解だ。できるだけ印象を良くしておくよ。」

男「ありがとう。」

友「う、うん。」

男「ん?どうした?」

友「なんか、素直にお礼を言われると、くすぐったいな。」

男「・・・そっか。」
69 : ◆a1qZ/db3FM[sage]:2011/01/14(金) 21:48:00.90 ID:uMjGj6AAO
移動申請してきます。
もう見てる方はいないでしょうが。
SS・小説スレは移転しました
http://ex14.vip2ch.com/news4ssnip/ Mobile http://ex14.vip2ch.com/test/mread.cgi/news4ssnip/

70 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2011/01/20(木) 22:23:08.65 ID:gv/1fe1Zo
http://nanabatu.web.fc2.com/new_genre/akuma_of_fallen_tuihousaretesimaimasita.html
前スレ終わりまで纏めました
見てるので頑張ってください
71 : ◆a1qZ/db3FM2011/02/14(月) 21:31:15.20 ID:EQ5P3i4t0
忙しくてこのスレ全然何もしてないな・・・。
申し訳ないです。

次の休みの日に投下します。
そのあとに申請出してみる。
72 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2011/02/21(月) 21:24:32.51 ID:yjv29vl50
面白いから楽しみにしてる
73 : ◆a1qZ/db3FM2011/02/21(月) 21:48:02.71 ID:/FFIgbCn0
− 回想終了 −


友(確認って言ってたな。何の確認だ?準備?何かするって事は分かるけど、何をするのかは全く見当がつかない。)

友(とりあえずはやる事はやっておくが、説明してくれてもいいじゃないか。)

友(・・・まぁ男なりに考えがあるんだろうな。期待してるぞ。)

友「それに、堕天使ちゃんの事だって尊敬できるよ。」

堕天使「え?」

友「凄いことだぜ?この学校の陸上部って、大会では常に上位の成績じゃん?その部に一年生ながらエースなんて言われるくらいの実力があるんだから。」

堕天使「そ、そうですかね?」

友(お?)

友「そうだよ!それに結構器量良しだし、健康的な女の子って素敵だと思うよ!」

堕天使「き、器量良しだなんて///そんなぁ///」

友(ほぉ〜、あんまし褒められ慣れてないのかねぇ。ちょっとした事ですぐ照れる。)

友(それに男が言うほど、堕天使ちゃんって頭悪くないんじゃないの?)

友(今時器量良しって言われてこんな風に反応できる女の子って少ないと思うけど。)

友(う〜ん。ちょっと弄って、情報を引っ張り出しておくか。)

友「まだまだ堕天使ちゃんの良い所はあるぜ!他にはね〜。」

堕天使「ちょっと///クラスのみんなが///」

クラス一同「ニヤニヤ」

堕天使「聞くなぁー!!!」
74 : ◆a1qZ/db3FM[sage]:2011/02/21(月) 21:49:50.05 ID:/FFIgbCn0
− 同時刻・別の場所にて −


堕天使「ん〜、だいぶ堕天使さんのタイムと同じくらいで安定してきましたね。」

男「よし、じゃあ今日の放課後。堕天使が部活を始めたら、様子を見て実行してくれ。」

堕悪魔「分かりました。」

男「それと、くれぐれも気を付けてくれよ?うっかり壊したりしないようにね?」

堕悪魔「大丈夫です!男さんから貰った大切な物ですもん。壊したりしません。」

男「あぁ、うん。・・・ありがと。」

堕悪魔「迂闊に外せなくなっちゃいましたけど、ずっと男さんが傍にいるようで嬉しいです。」

男「できれば本物も見てほしいんだけど。」

堕悪魔「ちゃんと見てます〜。物の例えですよ。」

男「・・・くくっ。」

堕悪魔「くすくす。」

男「さて、どうしようかな〜。」

堕悪魔「何がですか?」

男「何って堕天使の為の物。」

堕悪魔「え!?まだ決めてなかったんですか!?」

男「だって陸上部ってアクセサリーとか禁止だから、堕天使に何を身に付けさせるべきか・・・。」

堕悪魔「もう。早くしないと手遅れになっちゃいますよ?」

男「う・・・ごめん。」

堕悪魔「・・・。」
75 : ◆a1qZ/db3FM[sage]:2011/02/21(月) 21:50:50.26 ID:/FFIgbCn0
ダキ!


男「うえっ!?」

堕悪魔「もう!男さん可愛すぎです!ぎゅってしちゃいます!」

男「はぁ?!」

堕悪魔「今の男さんちっちゃいし、上目使いでこっち見られ時は子犬ちゃんみたいでしたよ。」

男「そんなこと言われても嬉しくないよ!」

堕悪魔「私は色々と嬉しいです。目覚めそうです!」

男「やめて!」

堕悪魔「やめません!もう結構ムラムラきてます!」

男「お、落ち着けっ!人はいないがここは外だぞ!?」

堕悪魔「人気がないなら好都合じゃないですか。はぁはぁ・・・。」

男「こ、こら!待て!」

堕悪魔「そんなこと言って、身体は正直ではないか〜。」スリスリ

男「キャラがぶれてる!っつか何処撫でてんだよ!あっ・・・。」

堕悪魔「うふふふふ・・・。」

男「っ!この!」
76 : ◆a1qZ/db3FM[sage]:2011/02/21(月) 21:51:57.19 ID:/FFIgbCn0
ダキ!


堕悪魔「あん!」

男「これで動けないだろ!」

堕悪魔「うう、でもそれじゃあ男さんだって動けないですよ?」

男「良いんだよ。・・・俺だって我慢してるんだから。」

堕悪魔「え?」

男「俺だって堕悪魔としたいよ?でも」

男「もしかしたら、大事な人のピンチかもしれない。思い過ごしならいいけど、そうじゃないかもしれない。」

堕悪魔「・・・。」

男「そんな時に、エッチとか、してらんないよ。」

堕悪魔「・・・くす。」


ぎゅううう・・・


堕悪魔「そんなおっ立てといて、説得力がないですよ?」

男「ぐ・・・。」

堕悪魔「変なところで自分に厳しいんですね。」

堕悪魔「そして、他の人には優しいんですね。」

堕悪魔「私、そんな男さんが大好きです。」

男「・・・ありがとう。」

堕悪魔「私も頑張ります。」

男「うん。」

堕悪魔「・・・。」
77 : ◆a1qZ/db3FM[sage]:2011/02/21(月) 21:52:50.39 ID:/FFIgbCn0
男「・・・いいにおい。」

堕悪魔「・・・?」

堕悪魔「・・・えっ!?あ、私、汗臭いですよ!?」

男「そんなことないよ・・・。」

堕悪魔「もう・・・。」

堕悪魔「・・・えっと。」

男「あのさ。」

堕悪魔「はい?」

男「エッチはなしだけど、今日成功したら、ご褒美にキスしてあげる。」

堕悪魔「・・・それって、前払いにできますか?」

男「いいよ。」

堕悪魔「即答ですか。結局男さんも我慢できてないじゃないですか。」

男「いいじゃん。別に。」

堕悪魔「はい、いいですよ。別に。」

男「あはっ!」

堕悪魔「んふふ。」

男「じゃあ、屈んでもらえる?」

堕悪魔「・・・やっぱり今の男さんは可愛いです。」

男「そうかい。堕悪魔の方が可愛いよ。」


ちゅ・・・
78 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2011/03/01(火) 12:50:58.15 ID:beIY0OjDO
いちもつ!
SS板に移らないの?
79 : ◆a1qZ/db3FM[sage]:2011/03/05(土) 19:41:52.67 ID:8edZWdxAO
>>78
申請は出したのですが、まだ移っていないみたいです。
移るまでちょこちょこやっていきたいです。
80 :lain.[sage]:2011/04/05(火) 03:14:51.51 ID:???
以前SS速報板へのスレッド移転依頼をして頂きましたが、管理人が移転作業を放棄してしまったため、
作者の方ご自身でSS速報板にスレッドを立て直して頂きたく思います。
お手数をおかけしますが、どうかよろしくお願いいたします。

また今月中に返答が頂けない場合は、こちらのスレッドをHTML化の対象とさせて頂きます。
81 : ◆a1qZ/db3FM[sage]:2011/04/05(火) 09:13:40.23 ID:klC+hgcAO
了解です。
明日は移転、投下をします。
82 : ◆a1qZ/db3FM[sage]:2011/04/06(水) 22:30:28.86 ID:WMJHWAGA0
移転しました。
タイトルはこのスレとまったく一緒です。
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1302096377/
83 :lain.[sage]:2011/04/06(水) 22:58:45.95 ID:???
ご協力ありがとうございます。



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