VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/06/15(火) 21:14:44.79 ID:tjR12wDO<>このスレなァに?
このスレは上条当麻・上条美琴、一方通行・打ち止めの二組の夫婦が主役の俺得SSです

内容は前に総合で投下した
義兄と呼べ!
http://asagikk.blog113.fc2.com/blog-entry-1493.html?cr=6855ce6d8e6bc177204872837044cb8e
義兄と呼べ!2
http://asagikk.blog113.fc2.com/blog-entry-1572.html?cr=fedeec1504cc874b194a278d48265c7d
携帯でリンク先貼ったけど大丈夫かな?の続きになります

投下頻度と量は?
ニートみたいなもので製速に24時間張り付いていられるほど暇なので、切りの良いところまで出来上がり次第投下します。2日に1度くらい?
量は携帯なので自分の見やすいように書くためどうしてもチマチマした感じになってしまいます。パソコンはありますが回線が糞なのと、タイピングが遅いので主に携帯でやってます

その他
サッカー好きなのでたまに濃厚なサッカースレになります。投下間隔が空いた場合は総合に小ネタを投下してるかネタ切れです

前になんか書いてた?
特定は大いに構いません。むしろしてくれた風変わりな変態には洗濯ばさみ一年分プレゼントしたいです

最後に
誤字脱字は気をつけていますが非常に多いです。脳内補完でお願いします。原作の設定だとか書いてての矛盾などは細けェこたァいいンだよ<>上条「義兄さんと呼べ!」 VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/15(火) 21:15:29.07 ID:tjR12wDO<>一通「なァ、ハッピーエンドっぽい雰囲気をぶち壊すみたいで悪いンだけどよォ……」

上条「どうした一方通行?」

一通「お前ら、家(だったもの)どォすンだよ?」

上条「あ、」

美琴「家も雰囲気も見事にぶち壊してくれたわね」

打止「まぁまぁお姉様落ち着いて。私にいい考えがあるよ!」ピョンコピョンコ

一通「おい、まさか」

打止「そのまさかだよ! お姉様達、しばらく私達の家に泊まってかない?」

上条「うーん、邪魔じゃないか打ち止めちゃん?」

打止「大丈夫だよ! 部屋なら余ってるから好きに使って!」

美琴「でもなんだか悪いわよ。お金ならいくらでもあるから、家を建て直すまでホテルとかどこか借りればいいし」

上条「……」orz

一通「相手が悪かったンだ。まァ元気出せよ、お義兄さン」

上条「どうせ財力もレベル0ですよ……」

打止「私達なら全然気にしないよ? ね、あなたもそうだよね?」

一通「ン、あァ……まァ、な」

美琴「結構気にしてるみたいね」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/15(火) 21:15:37.58 ID:r7EJQwYo<>義兄さん///<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/15(火) 21:15:48.69 ID:tjR12wDO<>打止「んもう、事情はどうあれ家を壊したのはあなたなんだよ?」

一通「それは分かってるがよォ……」

打止「じゃあなにを気にしてるの?」

一通「それは……」

上条「分かったぞ」

一通「な、なンだよ?」

上条「一方通行お前、打ち止めちゃんと2人っきりじゃなくなるのが嫌なんだろ?」

一通「」

美琴「どうやら図星みたいね」

打止「あなたそうなの?」

一通「うっ。お、お前は嫌じゃねェのかよ?」

打止「私? 私は全然だよ?」
一通「……そォか」

美琴「ほら、一方通行も納得してないし私達はしばらくはホテル暮らしするわよ。いいわよね、当麻?」

上条「私には一切の決定権はございませんの……」

打止「うぅ、やーだー!」ジタバタ<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/15(火) 21:16:12.00 ID:tjR12wDO<>一通「ラ、打ち止め……?」

打止「ヨミカワとヨシカワが居た時みたいにまた4人で暮らしたいー!」ジータバータ

上条「あちゃー泣かせちゃったか……一方通行、美琴。決めた、俺は打ち止めちゃんの家に泊まるぞ」

打止「ほんとに!? 当麻お義兄さん大好き!」ダキッ

上条「はは、大袈裟だなぁ打ち止めちゃんは」

一通(なァ、お義姉さンよォ)

美琴(なによ、一方通行)

一通(これは浮気に入ンのか?)

美琴(こんなの昔からだから、このくらいはノーカンね。でも今回は相手が相手ね)

一通(打ち止めは渡さねェ)

美琴(私だって当麻は渡さないわよ)

一通・美琴「……」ジトー

上条「何故だか凄い殺気を感じるからそろそろ離れようか打ち止めちゃん」

打止「? うん、分かった」

上条(危ない危ない。あれは完全に獲物を狩るハンターを目をしていた)

打止「ねぇ、当麻お義兄さんは納得してくれたよ? 後はあなた達だけだよ?」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/15(火) 21:16:31.10 ID:tjR12wDO<>一通「あの家の所有者は俺だァ。その俺がいねェってのはまずいよなァ」

打止「それじゃあ!」

一通「あァ、好きな部屋使いやがれ」

打止「わはっ! 当麻お義兄さんも大好きだけど、やっぱりあなたが一番好き!」

一通「う、ううううるせェ。外でこっ恥ずかしいことを言うンじゃありませン!」チョップ

打止「あいたっ!」

美琴「デレッデレね」

上条「美琴はいつになったらデレッデレになるんですかねぇ」

美琴「もう既にデレッデレのメロッメr……って言わすな!」バシンッ

上条「いぎっ!? お前、照れ隠しで叩く癖やめろよ!?」

美琴「で、電撃よりはマシでしょ!?」

上条「そういう問題じゃなくてだな……」

打止「えと、いいかな? この人も、当麻お義兄さんも納得してくれたから後はお姉様だけだよ?」

美琴「はぁ、私は当麻が行く場所だったらどんな所へだって行くわよ」

打止「お姉様ほんと!?」

美琴「嘘吐いてどうするのよ。これからしばらくお世話になるわね打ち止め」

打止「任せて!」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/15(火) 21:16:54.52 ID:tjR12wDO<>上条「2人の愛の巣にお邪魔する形で悪いな」

一通「お前らの愛の巣を壊したのは俺だ。そこはお義兄さンが気にすることねェよ」

上条「それに新婚早々だってのにさ」

一通「新婚っつても籍を入れただけだし、その前から2人で暮らしてたから問題ねェよ」

上条「でも、ほんとは嫌なんだろ? ……俺のこの、幻想殺しが」

一通「……。気がついてやがったか」

上条「気持ちは分かる。逆の立場なら俺も迷うところだ」


一通「お義兄さンをあいつに近くに置くことは危険過ぎンだ。あいつはもう地獄を見なくていい。見るのは俺1人で十分なンだよ」

上条「……あんまり気を張り詰めんなよ」

一通「それは地獄の底を見てきた者の、余裕の発言ってやつですかァ?」

上条「そうじゃないさ。俺が言いたいのは、平和な時くらい平和ボケしろってことだ」

一通「お義兄さンは平和ボケし過ぎなンだよ」

上条「平和な時くらいボケないでいつボケるんだよ」

一通「は、それもそォだな」

上条「その感じだ」

一通「よォし! 我が家にご案内だァ! 着いてきやがれ家なき子<ホームレス>どもォ!」

美琴「くっ、あいつが悪いのに的確過ぎて言い返せない」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/15(火) 21:17:34.05 ID:tjR12wDO<>こんな感じです。まったりやるんでゆっくりしていってね<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/15(火) 21:59:23.29 ID:6x0N/TQ0<>応援する<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/15(火) 23:15:08.45 ID:C2rVmz.0<>ktkr!!<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/15(火) 23:40:10.83 ID:8sykbcko<>地味に待ってた
期待<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/16(水) 00:55:12.53 ID:WJ1osJs0<>こういうスレを待っていた<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/06/16(水) 01:26:41.87 ID:fhOaxcDO<>なんという俺得<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/06/16(水) 01:43:13.68 ID:3JgF9QDO<>打止「ねぇねぇ、晩御飯はなににする?」

一通「肉がありゃあなンでもいい」

打止「あなたはそればっかり! お姉様達はなにがいい?」

美琴「そうねぇ、とりあえずお酒が進むものがいいわね」

上条「げっ、お前酒飲むのかよ……」

美琴「げってなによ。打ち止め仕事から帰って来たら家だったものにされてたのよ? 飲まなきゃやってられないわ!」

上条「デスヨネー」

打止「あははっ。当麻お義兄さんはなにがいい?」

上条「うーん、肉と酒が進むものか……そうだ、焼き肉なんてどうだ?」

一通「いいねいいねェ! 焼き肉パーリィだァ!」

美琴「私も賛成ね」

上条「これは焼き肉だな」

打止「分かった! それじゃスーパーに行きましょ!」

一同「うーい」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/16(水) 01:43:42.32 ID:3JgF9QDO<>美琴「そういえばあんた達って普段の家事はどうしてんの?」

打止「基本的には私がやってるよ」

美琴「ふーん。一方通行は?」

打止「あの人は仕事柄不規則だから家事とかはあんまりしないかな」

美琴「ちゃんとさせないと駄目よ? 最初はいいかもしれないけどその内全くしなくなるわよ?」

打止「そうかなぁ?」

一通「その心配はねェぜ」

美琴「ほんとに?」

一通「あァ。その気になりゃあベクトル操作でどォにでもなンぜ」

美琴「卑怯よ……」

打止「でもね洗濯は凄いよ! 洗濯機より綺麗になるもん!」

上条「どういう原理だよ?」

一通「簡単だ。適当に水の流れを作って、汚れとそうでないものを分けりゃあいい。普通の洗濯機となんら変わりねェ」

上条「全っ然、分かんねえよ!」
一通「そォかァ? お義姉さンは分かるよな?」

美琴「まぁね。きっと私もやって出来ないことはないけど、力加減ミスったら家電駄目になっちゃうからやらないけどね」

上条「……。打ち止めちゃんは分かるか?」

打止「うーん、なんとなくなら」

上条「無性に浜面に会いたくなってきた……」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/16(水) 01:44:11.53 ID:3JgF9QDO<>打止「逆にお姉様達は普段どうなの?」

美琴「平時であれば当麻は暇だから基本的には当麻が色々やってるわね。あ、もちろん私もちゃんとやってるわよ」

上条「伊達に一人暮らしと扶養してた訳じゃないからな。家事全般は余裕の黄泉川だぜ」

打止「わーすごーい!」

一通「なンだ、ヒモか」

上条「そう見えるけど違う! 家事してるし、その前に俺は有職だ!」

一通「理事員って暇なンだな」

上条「美琴も言ってたけど平時ではな。でもなんかあるとすぐに出張だぜ?」

一通「飽きなくていいじゃねェか」

上条「ああ。普通のお土産じゃ面白くないから変なお土産買ってたら段々溜まってきてな。……お前に壊されたけど」

一通「すっきりして良かったろ」

上条「ついでに色んな思い出も壊された」

一通「また作ればいい」

上条「美琴との思い出が……」チラッ

一通「あァもォ、なンなンですかァ!? 俺の心をチックチクして楽しいンですかァ!?」

上条「ネチネチ言うと面白いってこの間番外個体が言ってたけど、よく考えたらこれあいつしか得しねえじゃねえか」

一通「ワ、番外個体のやろォ……次来たら速攻で帰す」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/16(水) 01:44:32.52 ID:3JgF9QDO<>上条「仕事といえば、打ち止めちゃんは美琴と一緒の研究所で働いてるんだよな?」

打止「そだよ!」

上条「仕事場でのあいつってどうなんだ?」

打止「えーっと、前髪上げて眼鏡掛けてるから普段と結構違うよ!」

上条「ほぅ、なるほどねぇ」ニヤニヤ

美琴「な、なによ?」

上条「いや、単純に見てみたいなと思って」

美琴「今度、今度ね」

一通「別に大して変わンねえェと思うぜ?」

上条「見たことあんのか?」

一通「いや、打ち止めにさせてみた」

上条・美琴「」

一通「お、おい。なンだよその反応は」

打止「この人ったら嫌がる私を無理矢理……」ヨヨヨ

一通「はァ!?」

美琴「あんたは人の妹をなんだと思って……」ビリビリ

上条「こんの、ミサコンが! ちょっと羨ましいじゃねえか!」

一通「ちょっと待っ、え?」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/16(水) 01:44:54.53 ID:3JgF9QDO<>美琴「当麻……」

上条「いや、これはだな」

打止「だ、駄目だよぉ……当麻お義兄さんにはお姉様が……」

一通「お義兄さンでもこれは許せねェよ」

上条「いやいやいや、なんか話が逸れてませんか!? 問題は一方通行が打ち止めちゃんに無理矢理して楽しんでたってことじゃねえのか!?」

美琴「あ、そうだったわ」

上条「ほっ」

美琴「どうなの打ち止め?」

打止「えっとね、こんなの絶対間違ってるよって説得したんだけど、私を力任せに押さえつあいたっ!」デコピン

一通「根も葉もないことを言うんじゃありませン!」

打止「うーっ」

美琴「それじゃあなにが真実なのよ」

一通「こいつがお義姉さンの雰囲気が違う違うって言うから、DNAレベルまで基本的に同じなンだから真似してみればどォよって提案しただけだっての」

美琴「あら、そうなの打ち止め?」

打止「うん、まぁ。えへへー」

上条「ちくしょう! やっぱり羨ましいじゃねえか!」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/16(水) 01:45:19.07 ID:3JgF9QDO<>上条「あ、」

一通「欲望丸出しだなァ」

美琴「当麻……そんなに見たいの?」

上条「お、おう。悪いかよ?」

美琴「悪くないけど……当麻のえっち」

上条「ぶふっ! どうやったらその結論に辿り着くんですか!?」

美琴「だって……」

打止「カチューシャとおもちゃの眼鏡ならあるよ?」

上条「!!」

一通「こンやはおたのしみですね」

上条「う、うるせえ! ほら、美琴もなんとか言え!」

美琴「へ? は、白衣はないけどいい?」

上条「!?」

打止「ティッシュと○ムも買わないとね」

一通「いやァ、ゴ○はいらねェンじゃねェか?」

上条「いる! って俺はなにを言ってんだあああ!」クネクネ

美琴「白衣取って来ようかなー」ポケー<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/16(水) 01:48:36.51 ID:3JgF9QDO<>とりあえずこんな感じにチマチマ投下します。一週間に一回くらいのペースで見てくれたらちょうどいいのかも

自分で書いといてあれだけど、電磁殺しと通行止めをいつでも書けるんだよな。なんという俺得。おやすみ<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/16(水) 01:58:30.68 ID:l/FFMb2o<>乙ー
上琴ってなんやかんや安心して見れるわ
つか電磁殺しってなんとなく凶悪な感じだなww<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/16(水) 05:20:19.47 ID:Qpx8WHo0<>乙
wwktkがとまらん<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/16(水) 10:09:17.27 ID:3mIWwzEo<>なにこれ超素敵
乙です
続きものんびり待つんだぜ<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/06/16(水) 14:35:19.10 ID:3JgF9QDO<>脳内のネタ帳が俺にHKBと囁く。ああ、ネタを面白く文章化できる能力が欲しい。ではでは短いけど投下<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/16(水) 14:36:23.75 ID:3JgF9QDO<>打止「ところでミサコンてなぁに?」

一通「知らねェよ。お義兄さンが勝手に命名しやがったンだよ」

打止「そなの? ねぇ、無脊椎動物みたいになってる当麻お義兄さん!」

上条「はっ! 戻れ俺の背骨!」ピシッ

上条「待たせたな、もう大丈夫だ。んで、なんだい打ち止めちゃん?」

打止「ミサコンてなぁに?」

上条「ミサコン? あぁ、簡単に言うとファザコンやマザコン、ロリコンやショタコンと同系列と思ってくれて構わない。そのミサコンがどうかしたのか?」

打止「あの人が当麻お義兄さんに勝手に命名されたとかなんとか」

上条「ああ、あの時か。一方通行は覚えてないのか?」

一通「記憶にあるよォな、ないよォな……」

打止「ねぇねぇ、教えてよ!」

上条「そうだな。美琴も……」

美琴「あ、でもあの白衣ちょっと汚れてたかも。ううん、きっと汚れるから別に良いかな? ああん、でもなぁ」バチチ

上条「しばらく小宇宙旅行<ヘヴン状態>から帰って来なさそうだし話してやるか」

一通「いや、なンとかしろよ。ちょっと漏電気味じゃねェか」

上条「美琴はこうなると妄想が一週しないと帰って来ないんだよ」

一通「そォなのか……」

上条「それじゃ話すぞ? あれは確か一方通行と打ち止めちゃんが本格的に同棲し始めたくらいだったかな?」

打止「わ、く、て、か!」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/16(水) 14:37:05.73 ID:3JgF9QDO<>――とある居酒屋――

上条「悪い、待たせたな」

一通「遅ェぞ三下ァ」

上条「これでも全速力で来たんですがね……」

一通「また女ァにでもフラグ建ててたのかァ?」

上条「うおっ、もう飲んでたのか。だから俺はフラグ建ててるつもりはないんだって。今日は信号に全部引っ掛かっただけだって」

一通「……。なァ、それ結構すげェ確率じゃねェか?」

上条「そうか? ほら、一個引っ掛かると後も引っ掛かるっていうしさ」

一通「でも全部って不幸過ぎンだろ」

上条「俺の台詞を取るんじゃありません」スネキック

一通「いてェ。まァいい。待ち合わせ時間プラス10分はセーフって木原くゥンが言ってたしな」

上条「木原君? 誰か知らないけどセーフじゃなくてアウトだろ。普通」

一通「!! それマジかよ?」

上条「大マジだぞ?」

一通「……」

上条「まさか、じゃんけんの時に腕を捻って覗くと勝率が上がる、くらいの身も蓋もない話を信じてたのか?」

一通「木ィィィィィィ原くゥゥゥゥゥン!!」ガタッ

上条「!?」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/16(水) 14:37:42.69 ID:3JgF9QDO<>上条「まぁまぁ落ち着けよ一方通行。どちらにしろ遅れてきた俺が悪いんだし、木原君って人が適当なこと言ってただけだって」

一通「チッ。今日はお前の奢りなァ」

上条「なっ! お前の奢りだって言うからホイホイ着いて来たってのにそりゃねえぞ!」

一通「遅刻しといてよく言うぜェ」

上条「うっ。せめて割り勘にしてくれませんでせうか? 上条さん持ち合わせに些か不安がありまして……」

一通「冗談だ」

上条「今なんと?」

一通「冗談、ジョーク、アーユーオーケー?」

上条「では、一方通行さんの奢りということでオーケー?」

一通「グゥレイトォ!」

上条(結構飲んでるなぁ)

上条「それじゃお言葉甘えさせてもらいますよ」

一通「はっはー! コーヒーもカードもブラック、このクロセラレータ様に任しとけェ!」

上条(面白くないとか絶対言えねえなぁ……)<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/16(水) 14:38:21.62 ID:3JgF9QDO<>上条「ぷはぁっ。そういやお前から飲みに誘うってって珍しいな」

一通「俺だって飲みたい時くらいあるですゥ。三下ももっと飲みやがれですゥ」

上条(どこの翠の人形だよ)

上条「一方通行、お前ちょっとペース早くないか」

一通「あァン?」

上条「そのペースだとすぐに潰れるぞ。お前、酒強い方じゃないだろ?」

一通「ンなもン、ベクトル操作でアルコール分解してやればいいですゥ」

上条「そう言ってそうそうに潰れて土御門に松崎しげるみたいにされたのを忘れたのか?」

一通「……」カチッ

上条「……」

一通「……うっし、分解した」

上条「便利だなぁ」

一通「さァて、飲むかァ!」

上条「いやいや、さっきから結構飲んでるだろ」

一通「分解してけば問題ねェ」

上条「電池切れたらどうすんだ?」

一通「……」カチッ<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/16(水) 14:39:06.82 ID:3JgF9QDO<>一通「全く、あいつらと来たらロリコンだの光源氏計画だの好き勝手言いやがってよォ。ふざけンなですゥ」

上条「確かにそれはちょっと言い過ぎかもなぁ」

一通「だろォ? 俺はロリコンじゃねェし、そもそも光源氏計画ってなンだっつーのォ」

上条(俺は自棄酒に付き合えってことですねわかります)

一通「聞いてンのかァ、三下ァ?」

上条「あぁ、聞いてる聞いてる。お前もビシッと言ってやればいいだろ?」

一通「は、恥ずかしィ……だろうがよォ」

上条「さいですか」

一通「やっぱ全然聞いてねェじゃねェか、三下ァ!!」ガタッ

上条「聞いてるって! ほら、服の裾に醤油ついてるぞ?」

一通「うわァ……打ち止めに演算止めを止められる……」ブルブル

上条(打ち止めちゃんこえー!)

上条「服が黒だからすぐに拭けば大丈夫だって。ほら、見せてみろよ」

一通「ン」

上条「はいはい、こうしてっと。……よし、これで取りあえず大丈夫なんじゃないか?」

一通「ヒーハー! コーヒーもカードも服も黒なクロセラレータ様に隙はねェ!」

上条(クロセラレータ随分気に入ってんだな)<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/16(水) 14:39:42.74 ID:3JgF9QDO<>一通「だァかァらァ、俺はロリコンじゃねェですゥ」

上条「それはさっきも聞いたって」

一通「そォだっけかァ? まァいいやァ。一生守りたいと思った相手がたまたまあいつだったってだけなのによォ」

上条「それならお前はロリコンじゃない。ミサコンだな」

一通「ミサコン? なンだそりゃあ?」

上条「よくさ『俺はロリコンじゃない。好きな相手がたまたまロリだっただけだ』みたいな台詞あるだろ?」

一通「はァ」

上条「お前はロリコンじゃない。そういった相手がたまたま打ち止めちゃんだった。だからロリコンじゃなくミサコン。これなら筋が通ると思わないか?」

一通「成る程なァ」

上条「そうだ。今日からお前はミサコンだ!」

一通「俺が、ミサコン……」

上条「ミサカコンプレックス第一号様だ!」

一通「第一……いいねいいですいいですねェ! よォし! 今日から俺はミサコンだァ!」

上条・一通「しゃー!!」カンパーイ

上条(ちょろいな。酒は飲んでも飲まれるなってな)<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/16(水) 14:40:18.64 ID:3JgF9QDO<>上条「ってなことがあったんだよ」

一通「こんなに過去を消してェと思ったのは久しぶりだぜェ……」

上条「打ち止めちゃん分かったか?」

打止「分かったけど、なんかおかしくない?」

上条「ん? なにがだ?」

打止「あの人のことを面白がってミサコンて呼ぶけど当麻お義兄さんもミサコンだよね?」

上条「え?」

打止「お姉様の話を聞く限りじゃ数々のフラグの中からお姉様を選んだんだよね? それだったらさ、当麻お義兄さんもミサコンだよね? それも真生の」

上条「」

一通「ひゃははははは!! これは傑作だなァ!? ふひゃひゃひゃひゃひゃ!!」

打止「どうなのかな?」

上条「はい、その通りでございます」orz

上条(さすが妹達の頂点だな。もしかしたら病んだ美琴以上に怖いかもしれない)

美琴「はっ、私はなにを? ……ってなんで当麻は土下座してるの?」

上条「美琴んところのDNAは凄いなって思って」

美琴「はい?」

一通「お義姉さンも復活したところでとっととスーパーに行くぞォ」

打止「おー!」

美琴「ねぇ、なにがあったの?」

上条「なんでもない。それより美琴」

美琴「ん?」

上条「愛してるぞ」

美琴「ふぎゃむぎゃにゃー!!」ビリビリ

上条「うわあぁぁぁ!! 漏電ストォーップ!!!」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/16(水) 14:45:49.63 ID:3JgF9QDO<>せっかくだからその内色んな夫婦出したいなぁ。意外な組み合わせとかの
ってネタばかり浮かぶんだけど本筋全然進んでないからしばらく先になるな<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/16(水) 15:36:31.25 ID:GQH9SkDO<>乙
上条さんと美琴の子作り話はまだですか?<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/16(水) 16:09:10.53 ID:VZC68WU0<>乙
浜面夫婦を出してください
お願いします<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/06/16(水) 17:39:30.72 ID:xr9f8.DO<>ミサコンって言葉見ると総合ですげぇ切ないSS思い出して胸が痛くなるな
あれ書いたのお前さんか<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage saga<>2010/06/16(水) 18:47:40.53 ID:q6GD4VQ0<>土御門の兄妹夫婦はどうだろう?<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/16(水) 18:53:39.16 ID:Occ6kygo<>ステイルとインさん・・・
いや、なんでもない<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/16(水) 19:22:24.80 ID:IeNQQpo0<>義理の兄妹って結婚できるの?
<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/16(水) 19:23:43.54 ID:3mIWwzEo<>乙
上条美琴さんはいつでもどこでもデレッデレだぜ
見てるこっちが漏電しそうだわ<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/16(水) 20:56:13.80 ID:ihsg4G60<>>>38
なにも籍を入れる必要は無い。後は分かるな?<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/16(水) 21:04:55.57 ID:IeNQQpo0<>>>40
おれはまだ修行が足りなかったみたいだ
おとなしくワクテカしながらまってる事にする<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/16(水) 21:08:25.05 ID:OQqWH4co<>義理の兄弟は法律上結婚できるはず<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/16(水) 21:09:23.32 ID:OQqWH4co<>あ、兄弟は駄目だわ
兄妹な<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/16(水) 21:12:47.99 ID:aEwHRwYo<>一度家族になったらできないんじゃなかったか
義理は専門外だからよくわからんが
まあこまけえこたあいいんだよ<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/16(水) 21:43:23.17 ID:3JgF9QDO<>>>35
洗濯ばさみ一年分プレゼント


総合に通行止め置いてきたから良かったら見てください。夫婦案が色々出て来てて嬉しい。でもハードル上げないでくれェ<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/17(木) 00:46:35.53 ID:VQrCkCM0<>この>>1ってひょっとして総合で「義兄と呼べ!」シリーズ書いてた人?

洗濯ばさみくだちい<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/06/17(木) 00:56:11.26 ID:JBlAskDO<>>>46
>>1を見て下さい


いやぁスイス頑張った!スペインはやっぱりやっぱりなのか!?そしてラモスきゅんマジ天使!よし、投下すっか!<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/17(木) 00:56:37.66 ID:JBlAskDO<>――とあるスーパー――

美琴「なんかやっと着いた気がするわ」

打止「多分気のせいだよ。さ、いこ!」

美琴「あ、こら引っ張らないの!」

一通「……」チラッ

上条「?」

一通「……」チラチラッ

上条(こ、これは振りなのか!? 振りなんだな!? よし……)

上条「さ、いこ! 一方通行!」ウラゴエ

一通「うっげェェェェ!!??」

上条「なんだよその反応は!? 今のは振りじゃねえのかよ!?」

一通「振りィ!? なンの話だよ!?」

上条「俺が聞きてえよ!」

一通「はァ!? 俺はお前の後ろにあるチラシを見てただけだァ!!」

上条「チラシ……? あ、」

一通「一体なにをどう勘違いしたら振りとやらになンだよ……」

上条「い、いやまぁねぇはははっ! と、とにかく俺達も行くぞ!」

一通「分かってるっての」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/17(木) 00:57:03.34 ID:JBlAskDO<>上条「お、これ安いな」

美琴「焼き肉に手羽先ってなによ。却下」

上条「まぁ買っとけばその内食べるだろ」

美琴「当麻ほんとに貧乏性が抜けないわねぇ」

上条「美琴はブルジョアが抜けてないぞ」

美琴「そうかしら? 必要な時に必要なものを揃える。常識じゃない?」

上条「俺はそれが出来なかったんですよ……」

美琴「あの子、そんなに食べてたの?」

上条「ああ。どうやらあの頃が育ち盛りで全盛期だったらしい」

美琴「全盛期ってことは今はどうなの?」

上条「この間会った時は別に普通だったな。量より質って感じだった」

美琴「……それは当麻の前だからじゃないの?」

上条「なんでだ?」

美琴「……。なんでもないわ」

上条「?」

美琴(今度日本に遊びに来たらファミレス連れてってあげようかな)<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/17(木) 00:57:22.69 ID:JBlAskDO<>一通「野菜なンかなくなって別にいいだろ」

打止「あなたは良くても私やお姉様達は良くないの」

一通「はいはい」

打止「それに彩りも必要なんだよ?」

一通「そォか。じゃあもっと『緑色』を増やさないとなァ」

打止「も、もうキャベツはいらないよ?」

一通「キャベツよりもっと『緑色』があそこに見えるなァ」

打止「あれれー? 私には見えないよー?」

一通「見える。俺には見えるぞ『ピーマン』がなァ!」

打止「見えないよ! 気のせいだよ!」

一通「彩りも必要なんだよなァ?」

打止「そ、そうだけど……」

一通「はァい、ピーマンお買い上げェ」

打止「うぅ。あなたもちゃんと野菜食べるんだよ?」

一通「野菜は食べないだけで別に嫌いって訳じゃねェからな、誰かさンと違ってピーマンも食べるぜ」

打止「わ、私だって食べようと思えば食べれるし!」

一通「はい、じゃあもう一袋追加ァ」

打止「い゛っ!?」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/17(木) 00:57:40.34 ID:JBlAskDO<>上条「おーい、野菜は選び終わったかー?」

一通「あァ、バッチリだぜ」

上条「なんか、ピーマンが多くないか?」

一通「余ったら別に使えばいいだろ」

上条「それもそうか」

一通「そっちだって手羽先なんかどォすンだよ」

上条「いやぁ安くてつい、な」

一通「ついって……まァ冷蔵庫に入りゃ別にいいけどよ」

上条「明日責任持って飯作ってやるよ」

一通「主夫か」

上条「お前も家事しろよ」

一通「……似合わねェだろ」

上条「打ち止めちゃんも喜ぶと思うぜ」

一通「そォいうのはたまにでいいンだよ。俺達の間ではな」

上条「ま、当人達がそれでいいってなら上条さんはこれ以上口出しはしませんよ」

一通「おゥ。さァて、打ち止め達はどォしてっかな」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/17(木) 00:57:58.00 ID:JBlAskDO<>美琴「打ち止めもお酒飲むの?」

打止「もちろんだよお姉様!」

美琴「そういえば打ち止めとお酒飲むの初めてね」

打止「私が飲んじゃうとあの人の世話出来ないからね」

美琴「ほんと、一方通行はお酒弱いわよねぇ」

打止「弱いくせに飲むんだよねぇ」

美琴「打ち止めはお酒強いの?」

打止「酔い潰れたことはないかな?」

美琴「ま、私のDNAなら当然ね」

打止「当麻お義兄さんはどうなの?」

美琴「私に付き合える程度には飲めるわね」

打止「そなんだ。あの人達は飲むのかな?」

美琴「さぁ? でも多目に買っといたって無駄にはならないでしょ」

打止「というか私達お酒飲んでいいのかな?」

美琴「どうして?」

打止「明日の仕事どうするの?」

美琴「……。いざとなったらベクトル操作でなんとかならない?」

打止「学園都市最強がアルコール分解って……まぁ仕方ないかな」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/17(木) 00:58:16.07 ID:JBlAskDO<>一通「酒は揃えたのかァ?」

打止「うん、バッチリだよ!」

上条「重いだろ、持ってやるよ」

美琴「ん、ありがと」

上条「これはちょっと多くないか?」

美琴「当麻達も飲むかなぁと思って」

上条「俺は飲まないぞ?」

一通「なンだ、お義兄さンは飲まないのか」

打止「あなたはどうなの?」

一通「俺は飲むぜェ」

上条「打ち止めちゃんは飲むのか?」

打止「もっちろーん!」

美琴「当麻、仕事無いんだから飲めばいいのに」

上条「人を無職にみたいに言うなよ!? ちょっと長い非番なの! それにほら、皆飲んだら収集つかないだろ?」

美琴「ま、それもそうね」

一通「じゃあ次はツマミと菓子だなァ」

打止「れっつごー!」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/17(木) 00:58:34.49 ID:JBlAskDO<>美琴「やっぱりゲコ太の川よね」

打止「なに言ってるのお姉様。ゲコ太の沼に決まってるじゃない」

美琴「ゲコ太の川の良さが分からないなんてまだまだお子様ね」

打止「む。ゲコ太の沼の良さが分からなくなる程にお姉様は老け込んじゃったんだね」

美琴「なっ。でも世間ではゲコ太の川の方が売れてるみたいね。私が買ったら売り切れだし」

打止「これは仕入れの関係だよ。そのゲコ太の川はずっと残ってたやつだよ」

美琴「なんとでも言いなさい。山済みのゲコ太の沼なんて見るに耐えないわ」

打止「売れてるから山済みにしてるんだよ。お姉様はそんなことも分からないの?」

美琴「なんですって……?」

上条(まーた始まった)

一通(別にどっちでもいいっつゥの)

上条「俺らはどうする?」

一通「もちろんあれしかねェだろ」

上条「あれか。やっぱあれだよな」

上条・一通「たまごボーロ」

一通「話が分かるじゃねェか」

上条「お前もな」

上条・一通「……へっ」ハイタッチ<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/17(木) 00:58:59.11 ID:JBlAskDO<>店員「――円になります」

美琴「カードで」

店員「はい」

店員(ブ、ブラックだとぉ!?)

一通「いや俺が出すぜ」スッ

店員(こっちもブラック!?)

美琴「これからお世話になるんだからこれくらいさせてよ」

一通「義姉に金出させるってのもなァ」

美琴「気にしない気にしない。新居のお金を出してもらえればそれでいいわよ」

一通「そォか」

店員(最早付いて行けん)

店員「では、そちらのカードでよろしいでしょうか?」

美琴「あ、はい」

上条「orz」

打止「気持ちは分かるけど元気出して? 世の中お金じゃないよ!」

上条「うぅ」

打止「泣くならトイレかお姉様の胸の中だよ!」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/17(木) 01:00:20.06 ID:VQrCkCM0<>>>47
ちょっと待て、俺が>>1読んでなかったらなんで洗濯ばさみ云々言い出したと思ってるんだ<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/17(木) 01:02:05.62 ID:JBlAskDO<>ユーロでフラグへし折ったと思ったところでコンフェデで落として今大会どうよって思ってたけどやっぱりなのかなぁ
チリも凄く良かったしこのグループは超面白ェぞ!!<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/17(木) 01:06:45.38 ID:JBlAskDO<>>>56
あ、すいません。えっと、総合で義兄と呼べシリーズを書いた人と俺は同一人物であり、それは>>1で既に書いてることなので洗濯ばさみはプレゼント出来ません
他の作品を探してみて下さい。それと読んでくれてサンクス!<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/17(木) 01:11:56.52 ID:VQrCkCM0<>>>58
知ってるよ!ツッコんでくれよ!<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/17(木) 01:14:49.96 ID:JBlAskDO<>なんと。お詫びに割り箸3日分贈ります<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/06/17(木) 01:49:20.48 ID:Hsh0DIDO<>おんなの子のていとくんスレは違う?<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/17(木) 02:05:44.47 ID:JBlAskDO<>>>61
洗濯ばさみ3年分プレゼント<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/17(木) 02:08:24.05 ID:Hsh0DIDO<>>>62
やっぱり!?
あれすごい好きだったんだよ張りついてた!
気が向いたら続き書いてくれると嬉しい

あとsage忘れてマジすまん<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/17(木) 04:10:19.55 ID:JBlAskDO<>>>63
帝子は10段階中8段階くらいまで進んでてたところで落とされて、総合に投下するには長い、スレを建てるには中途半端だったため打ち切りにしました。すいません
投下する時はageますがその他はageでもsageでも構いません
ではでは投下します<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/06/17(木) 04:11:01.56 ID:JBlAskDO<>一通「我が家にご到着だァ!」

打止「ようこそ私達の愛の巣<ラブリーハウス>へ!」

一通「またお前は……」チョップ

打止「あいたっ!」

美琴「ほ、ほんとにいいの?」

上条「まぁここまで来ちまったらお邪魔になるしかないだろ」

一通「荷物は俺達に任せて適当に部屋選んでこいよ」

上条「すまないな。行こうぜ美琴」

美琴「うん」

打止「一階は基本的に下位個体達が遊びに来た時に使ってるから二階の方がいいよ!」

上条「おう、サンキューな」

打止「なんもだよ!」

一通「足りない物は後で紙がなンかにまとめておけ。近いうちに全部揃えっからよォ」

美琴「気が利くわね」

一通「お義姉さン達の愛の巣を壊しちまったからなァ」

美琴「ば、ばか!」

一通「くかかっ」

上条「美琴ー早く来いよー! 勝手に決めちまうぞー?」

美琴「あ、ちょっと待ってよ!」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/17(木) 04:11:38.71 ID:JBlAskDO<>上条「しっかし馬鹿デカい家を建てたもんだよなぁ」

美琴「打ち止めの話だと最初、マンションをそのまま買う気だったらしいわよ」

上条「うげっ、マジかよ」

美琴「学園都市に来たい妹達を片っ端から受け入れるつもりだったみたい」

上条「……」ゴクリ

美琴「当麻?」

上条「いやなんでもないぞ美琴」

美琴「?」

上条「でも、その割には妹達あんまり来ないよな」

美琴「平時とはいえ学園都市の機密の一つであるあの子達を自由にするのは大変なのよ」

上条「なんとかなんないものかな」

美琴「あの子達は今の現状で満足みたいよ。いざとなれば感覚共有すればいいみたいだし」

上条「便利だなぁMNW。俺にもKMN<カミジョーネットワーク>とかないかなぁ」

美琴「全世界から不幸の叫び声が聞こえそうだわ」

上条「ですよねー」

美琴「あ、この部屋でいいんじゃない? ちょうど打ち止め達の部屋の向かいだし」

上条「そうだな」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/17(木) 04:13:03.73 ID:JBlAskDO<>打止「『家族』っていいものだね!」

一通「まァ、悪くねェかもな」

打止「そこは素直に喜ぶところ! はい、もう一回!」

一通「ワーイウレシーナー」

打止「棒読みいくない!」

一通「そもそも『家族』ってのがイマイチよく分かンねェから、これがいいのかどうなのか実感がねェンだよ」

打止「あ、」

一通「親とこれといった思い出が無いまま引き離れちまった後はお前も知っての通り実験と研究の日々だったしなァ」

打止「そう言われると私も『家族』がよく分からなくなってきた……」

一通「黄泉川や芳川は『家族』ってよりは保護者だったからなァ」

打止「むむむ……」

一通「なァ、お義兄さン達を見てると俺らと大して変わらねェと思わねェか? それを見て変な感じするか?」

打止「しないかな?」

一通「きっと『家族』ってのはあンな感じなンだよ。だから『家族』を知らない俺達には『悪くない』辺りがちょうどいいンだよ」

打止「そうかもだね。じゃあ訂正! 家族って悪くないね!」

一通「あァ、そうだな」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/17(木) 04:13:33.58 ID:JBlAskDO<>上条「部屋選んで来たぞー」

一通「どこにしたンだよ?」

美琴「あなた達の部屋の向かいの部屋よ」

打止「ふぇーっ!?」

上条「誰も使ってなかったみたいだけど、なんかまずかったか?」

打止「えっとね、うんとね、あぅー……お姉様ちょっと来て?」

美琴「どうしたの?」

打止(夜の<自主規制>の<自主規制>はどうするの?)

美琴(そ、そんな<自主規制>あるわけないじゃない! ……多分)

打止(私は<自主規制>の自信ないかも……)

美琴(お、お互いうまいこと<自主規制>のタイミングを考えましょ? もしあれだったら部屋変えるけど……)

打止(自由に使っていいって言ったのはこっちだから好きにして? <自主規制>はなんとかなるよ!)

上条「おーい?」

打止「な、なんでもないよ? 好きに使って!」

美琴「そうそう好きに使いましょ当麻!」

上条「?」

一通(ちょっと分かっちまってすげェ気まずい……)<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/17(木) 04:14:48.19 ID:JBlAskDO<>一通「さァて、これから焼き肉パーリィだ! じゃンじゃン食って、ガツガツ飲めよお前らァ!!」

打止「えーっと、この人が悪いんだけどお姉様達の宿泊を歓迎して……カンパーイ!」

一同「カンパーイ!!」

一通「オラオラァ! 飲め飲め食え食えェアアア!!」

上条「テンション上がり過ぎでなんかこえーよ!?」

美琴「打ち止めー次のお酒取ってくれない?」

打止「お姉様もう飲んだの!?」

美琴「こんなの砂漠に水を一滴垂らしたようなものよ!」

一通「俺にも酒をよこせェ!!」

上条「まだあんだろ!? あーほらほら段々焼けてきたぞ、焦げない内にどんどん取ってけよー」

美琴「待ってましたー!」

一通「全ての肉は俺のもんだァ!」

上条「こら、箸と箸がぶつかっちゃうだろ!? もう少し大人しくしなさい!」

美琴・一通「チッ」

上条「レベル5二人に睨まれて生きてる俺は幸か不幸か……」

打止「……私あんまりお酒飲まないから当麻お義兄さんを手伝うね」

上条「俺は大丈夫だから打ち止めちゃんも飲めよ」

打止「いいの。あんな世紀末のモヒカンみたいな叫びをしてる二人は当麻お義兄さんだけの手には負えない気がするから……」

美琴・一通「ヒャッハー!!」

上条「……ははは、凄くありがたいです」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/17(木) 04:15:29.90 ID:JBlAskDO<>一通「……木原くゥン………ウォシュレットって……………なン、だァ………………」クカー

美琴「あぁ……初春さんの花が…………初春さんの花が…………咲いたぁぁぁ……」スピー

上条「一方通行はともかく、美琴が酔い潰れるの珍しいな」

打止「最初っからあんなに飛ばしてたらお姉様でもこうなるよ」

上条「全くこんなに散らかして。悪いな打ち止めちゃん」

打止「あの人も半分は散らかしたんだからおあいこだよ」

上条「片付けは俺やっとくからさ、打ち止めちゃんは休んでていいぞ?」

打止「ううん、手伝うよ。当麻お義兄さんに聞きたいことあるし」

上条「答えられる範囲であればなんでも構いませんぞ」

打止「ありがと。当麻お義兄さんはどうしてお姉様を選んだの? どうしてお姉様を家族にしたの?」

上条「それは……打ち止めの言う真正のミサコンだった訳でして……」

打止「それだけ?」

上条「……打ち止めちゃんには話してもいいかな。俺さ高一の夏休みに記憶を無くしてんだ」

打止「え……?」

上条「それで紆余曲折あってな。……ちょっと長い昔話になるけどいいか?」

打止「う、うん。いいよ」

上条「あれは確か今日みたいな良い天気じゃなくて雨の日だったかな――」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/17(木) 04:26:07.92 ID:JBlAskDO<>次回は真のヒロインである彼女が登場します。ではおやすみ<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/06/17(木) 04:30:48.51 ID:hS7jY2DO<>舞夏くるー
乙<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/17(木) 04:34:15.04 ID:RtA.ksM0<>超乙!
真のヒロイン…ゴクリ<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/06/17(木) 14:16:10.85 ID:cJU5ovc0<>この美琴は巨乳ですか?
そして子作りシーンはありますか?<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/17(木) 14:28:53.71 ID:ZU54ZgA0<>>>74
母親に似てると考えるんだ<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/17(木) 15:48:47.54 ID:Cw1bBcEo<>成長して母親そっくりになったのに、何故か胸はあまり育ってない
それがいいんじゃないか

想像だけど19090号はさまざまな努力をした挙句オリジナルよりは育ってそう<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/17(木) 19:12:10.74 ID:Hti/jEAO<>上条さんが育てて立派になってるんじゃね?<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/06/17(木) 21:03:22.98 ID:JBlAskDO<>えっちぃのはいけないと思います。その前にえっちぃのは腹筋ネタ程度のものしか書けません。今回は予告通り『真のヒロイン』が登場します<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/17(木) 21:03:48.43 ID:JBlAskDO<>――高三、二月――

禁書「ねぇねぇ、とうまとうま」

上条「はいはい、なんですかインデックスさん?」

禁書「大事な大事なお話があるんだよ」

上条「どうしたんだよ、急に改まって」

禁書「茶菓子を用意して座って」

上条「……。茶菓子は出ませんがお茶は如何でしょうか?」

禁書「仕方ないからもらうんだよ」

上条(インデックスのやつ、またなにかに巻き込まれたのか?)

上条「はい、お待たせしましたっと。それで、大事な話ってなんだ?」

禁書「うん。落ち着いて聞いてほしいんだよ」ズズ

上条「色々驚かされっぱなしのこの人生、最早多少のことじゃ驚きませんよ」ズズ

禁書「そう……なら言うね。私ね、イギリスに帰ることにしたんだ」

上条「なんだ、そんなことかよ」

禁書「え?」

上条「大事な話って言うからさ、またなにかに巻き込まれたのかと思ったじゃねえか」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/17(木) 21:04:16.19 ID:JBlAskDO<>禁書「あのね、とうま」

上条「ステイル達からの呼び出しか? 2、3日くらいで戻るのか?」

禁書「も、もっとかな?」

上条「じゃあ一週間くらいか? そしたらちょうど就職先の寮に居るかもしれないな」

禁書「えと、そうじゃなくてね」

上条「どうしたんだよインデックス。家のことなら心配すんなよ」

禁書「私、……とうまの家には帰らないんだよ」

上条「……はい?」

禁書「……」

上条「じゃ、じゃあどこに帰って来るんだ?」

禁書「少なくともここには帰って来ないんだよ」

上条「イギリスにずっといるってことか……?」

禁書「うん……」

上条「インデックス、ほんとは厄介なことに巻き込まれたんだろ? それで俺に迷惑かけたくないとか考えてるんだろ?」

禁書「……違う」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/17(木) 21:04:42.52 ID:JBlAskDO<>上条「隠し事すんなよ。安心しろ、俺がまた右手でぶっ飛ばしてやるから」

禁書「……その必要はないんだよ」

上条「……。盗聴器でもあんのか? なら、御坂に頼んででも調べて――」

禁書「とうま!」

上条「インデックス……?」

禁書「私、本気なんだよ」

上条「もう帰らない、のか……?」

禁書「うん」

上条「……は、ははは。悪い冗談はよせよ」

禁書「……」

上条「……訳を聞かせてくれるか?」

禁書「うん。私がここままここにいたら、とうまは駄目になっちゃうんだよ。だから出て行くんだよ」

上条「おいおい、そりゃどういう意味だよ?」

禁書「私、気付いてるんだよ? とうまが、とうまが不幸を望んでいることを」

上条「っ……!」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/17(木) 21:05:03.70 ID:JBlAskDO<>上条「俺が不幸を望んでるって? ははは、なに言ってんだよインデックス」

禁書「じゃあ時々右手を寂しそうに見つめてるのはどうしてかな?」

上条「それ、は」

禁書「なにもない日常をつまらなく思ってるんじゃない?」

上条「……平和が一番に決まってるだろ」

禁書「このまま平和だと、とうまは必要とされなくなるね」

上条「っ!? ……なにが、なにが言いたいインデックス」

禁書「いいよハッキリ言ってあげる。とうまは争いごとに巻き込まれるのを望んでいる。理由は簡単、自分を必要とされたいから

禁書「だから私を手離そうとしないし、少しでもなにかあれば首を突っ込んでくる。どう、違う?」

上条「全部、幻想だ……」

禁書「自分は不幸じゃないと周りが『上条当麻』として見てくれない。そして不幸に巻き込まれれば『上条当麻』が必要とされる」

上条「……」

禁書「皆の思う『上条当麻』じゃなきゃ不安なんだね。だから何もないと何をしていいか分からなくて右手見つめちゃうんだよね?」

上条「インデックス、お前、まさか……?」

禁書「うん……。記憶、ごめんね」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/17(木) 21:05:30.68 ID:JBlAskDO<>上条「お前、それをどこで?」

禁書「最近のとうま様子がおかしかったから短髪に相談したんだ。そしたら教えてくれたんだよ」

上条「……」

禁書「短髪を責めないでほしいんだよ。悪いのはとうまを『殺した』私だから……」

上条「インデックス……」

禁書「とうまごめんね。私にはとうまの涙を拭いてあげることくらいしか出来ないんだ」

上条「俺、泣いてるのか……?」

禁書「辛かったよね。怖かったよね。不安だったよね。自分が自分を何者なのか分かってないのに、周りは自分が何者かを知っている」

禁書「周りの上条当麻っていうレッテルをベタベタと貼り付けられて、自分を見失わないようにそれに応えようとするとうま」

禁書「私、いっぱいいっぱいとうまを傷つけちゃった。謝って許してもらえることじゃないのは分かってるけど……ごめんね」

上条「インデックス……イン、デックス……」

禁書「とうまの気持ちを全部私にぶつけて? もう我慢する必要はないんだよ」

上条「うわああぁぁ! インデックスぅ! 俺は……俺はああああ!」

禁書「ごめんね。ごめんねとうま。……ごめんね」

――――<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/17(木) 21:05:58.26 ID:JBlAskDO<>――――

禁書「とうま、落ち着いた?」

上条「……あぁ、もう大丈夫だ」

禁書「よかった」

上条「泣いたら色々スッキリしたよ。しっかしあんなに泣いたのってどのくらい振りだ? 少なくともあの夏以降はないな」

禁書「ごめんね」

上条「もう謝るなよ。インデックスだって故意にやった訳じゃないんだし」

禁書「うん……」

上条「でもなんでイギリスに帰る必要があるんだ? 俺が駄目になるってどういうことだ?」

禁書「とうまが私に依存してるから。私もとうまに依存してる。だから離れないとお互いのためにならないんだよ」

上条「依存、か。確かにそうだな。でもあの時からインデックスを中心として過ごしてたから、今更その中心がいなくなるのは困るな」

禁書「私に依存してるとうまは、記憶を失った状態から一歩も進んでないんだよ。だからとうまは前に進むために、私から離れないといけないんだよ」

上条「うーん、インデックスはどうなんだよ?」

禁書「私も同じだよ。私という存在がとうまを足止めしてるし、私自身もとうまの優しさに甘えてその場から動こうとしない。だからお互いに離れなきゃいけないんだよ」

上条「俺はインデックスとずっと一緒に居たいけどな」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/17(木) 21:06:21.39 ID:JBlAskDO<>禁書「とうま……?」

上条「お互い依存しあっちゃ駄目なのか? このままじゃ駄目なのか?」

禁書「……駄目なんだよ。とうまの人生をこれ以上歪ませる訳にはいかないんだよ……」

上条「そっか……」

禁書「うん……」

上条「……」

禁書「それに、ずっと居るならとうまには短髪がお似合いなんだよ」

上条「御坂が?」

禁書「うん。記憶がなくなってるのを知りながらもずっと今まで通り接してるんだよ? 私みたいにすぐ謝っちゃうようなか細い神経はしてないんだよ」

上条「言われてみればだな」

禁書「私はとうまの『過去』なんだよ。その『過去』を含めてとうまを見てくれてる短髪は『現在』なんだよ」

上条「『過去』と『現在』か」

禁書「『過去』に生きることは出来ないんだよ」

上条「『過去』であるインデックスはどうなるんだ?」

禁書「とうまから離れて一歩ずつ進んで『現在』を目指すんだよ」

上条「そっか」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/17(木) 21:06:43.92 ID:JBlAskDO<>上条「イギリスにはいつ立つんだ?」

禁書「まだ具体的な日にちまでは決めてないけど、近いうちにかも」

上条「おいおいなんだよそりゃ」

禁書「だ、だってこんなに話が早くまとまると思わなくて……」

上条「詰めが甘いぞインデックス」

禁書「ごめん……」

上条「でもちょうど良かった」

禁書「え?」

上条「俺、今日のことを御坂と話してくる。インデックスにはその結末を聞いてもらいたいんだ」

禁書「……分かった。そのくらいだったら待つんだよ」

上条「インデックスには心苦しい話だろうけど悪いな」

禁書「とうま、まさか気付いたの?」

上条「はっはっは! NEW上条さんは鈍感をついに卒業しましたよ」

禁書「自分で言ってる辺りあんまり期待出来ないかも……」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/17(木) 21:07:11.47 ID:JBlAskDO<>――時は戻って――

打止「それでお姉様と会ってどうなったの?」

上条「あいつは凄いよ。俺に構って欲しくてビリビリしてるだけかと思ったらさ」

御坂『私が背負いきれなかったものをあんたは背負ってくれた。今度は私の番ね。私に任せない、皆が望むハッピーエンドってやつをね』

上条「俺は美琴一人の悲しみを背負った。だけど美琴は俺とインデックス二人の悲しみを背負ったんだ」

打止「お姉様、強いね」

上条「だけど脆いところもあってな、俺はそこを守らなきゃって思ったんだよ」

打止「のろけられたー」

上条「打ち止めちゃんが聞いたんだろ……」

打止「あははっ。でもシスターちゃんとのお別れ会のどんちゃん騒ぎの裏に、そんなことがあったなんて知らなかったなぁ」

上条「美琴が皆が望むハッピーエンドにしたから気がつかなくて無理はないな」

打止「そっか。にしてもあの酔っ払い達は完璧に寝ちゃったね……」

一通・美琴「……」スピー

上条「しばらく酒は無しだな」

打止「あの人を部屋まで運んでもらっていい?」

上条「あぁ、もちろんだ」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/17(木) 21:07:35.15 ID:JBlAskDO<>上条「よいしょっと。軽っ!?」

一通「……んぁ……」

打止「これでも杖なしで歩けるようにリハビリして少しは重くなったと思うんだけど……」

上条「でも凄い軽いぜ。このままスクワットも出来るし」スッスッ

一通「ぁ……ぁ……」

打止「やめてーこの人で遊ばないでー」

上条「ははは、悪い悪い。さて運ぶか」

打止「当麻お義兄さん力あるね!」

上条「右手以外は普通だからな、日頃から鍛えるんだよ」

打止「あの人にも見習わせたい……」

上条「筋肉質の一方通行か」

打止「……。今のままでいいかな」

上条「……だな。打ち止めちゃん、ドア開けてくれないか」

打止「りょーかーい!」

上条「お邪魔しまーす。えっと、ベッドに適当に寝かせていいのか?」

打止「いいよ!」

上条「よいしょっと。それじゃ俺は美琴を連れてくるよ。おやすみ、また明日な」

打止「うん、おやすみなさい!」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/17(木) 21:08:24.72 ID:JBlAskDO<>上条「ほら、美琴起きろ。」

美琴「へぅぅ?」

上条「朝だぞー?」

美琴「うそっ!?」ガバッ

上条「嘘だけど」

美琴「え? あ、あれ当麻?」

上条「なにきょとんとした顔してんだよ? お前、酔い潰れて寝ちまってたんだぞ」

美琴「私としたことが……」

上条「次からはペースを考えろよ?」

美琴「うん。……打ち止め達は?」

上条「もう寝たよ。だから俺達も寝ようぜ」

美琴「そうね。うわわっ」グラ

上条「おっと。よいしょっと」オヒメサマダッコー

美琴「にへへ」

上条「口元、緩んでるぞ?」

美琴「じゃあ締めてくれる?」

上条「仕方ないやつだな」

美琴「ん、」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/17(木) 21:10:25.93 ID:JBlAskDO<>原作となんか違うって?こまけェこたァいいンだよ
すいません原作は6巻までと15巻を流し読みした程度にしか知りません<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/17(木) 21:18:01.69 ID:BUhsWS60<>ほんと細かいことはいいよ
だから続きをくれ<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/17(木) 21:44:31.24 ID:SvqEejAo<>きにしないよ
でも16,17は読んどくことをお勧めするよ<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/17(木) 22:36:27.42 ID:tOaY0Rg0<>癒される・・・<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/17(木) 23:28:12.21 ID:JBlAskDO<>原作揃えたいんだけど金と諸事情があってすんばらく無理っぽい。総合に通行止め置いてきたので良かったら見て下さい<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/18(金) 02:46:51.20 ID:muEUbG.0<>見てきた たまらん<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/06/18(金) 12:05:12.40 ID:KqNqLgDO<>美琴「頭痛い……」

上条「立派な二日酔いだな」

美琴「そうみたいね……」グテー

上条「ほら、酒臭いから風呂入って来いよ。着替えなら打ち止めちゃんが用意してくれてるからさ」

美琴「うん。ねぇねぇ当麻当麻」

上条「なんだぁ? インデックスの真似か?」

美琴「なんか夢に出て来たのよねー」

上条「夢に?」

美琴「そう。相変わらず沢山食べてたわ」

上条「……そっか」

美琴「ねぇねぇ、当麻当麻」

上条「あのー、なんか背中がむず痒くなるからやめてくれませんか?」

美琴「なんだ面白くない」

上条「まだ酔っぱらってるンですかァ?」

美琴「!?」

上条「なんてのは嫌だろ?」

美琴「よく分かったわ」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/18(金) 12:06:33.44 ID:KqNqLgDO<>一通「頭いてェ……」

打止「飲み過ぎだよ?」

一通「頭がグワァングワァンする……」

打止「ほら、お酒臭いんだから早くお風呂入ってきて!」

一通「分かってるっつの。……そういやなンで俺ここに寝てンだ?」

打止「覚えてないの?」

一通「全く……」

打止「当麻お義兄さんにお姫様抱っこで運ばれたんだよ?」

一通「な、なンだって?」

打止「だから当麻お義兄さんに運ばれたんだって」

一通「いやその間だ」

打止「お姫様抱っこがどうかしたの?」

一通「男にされるとか……ねェよ、ねェ」

打止「しかも軽いとか言ってスクワットしてたよ!」

一通「うわァ……もう無理ィ」ガックリ

打止「そこにプライド残ってたの!?」

一通(今の一言が一番重てェ……)<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/18(金) 12:07:10.01 ID:KqNqLgDO<>美琴「あ」

一通「ン」

美琴・一通「」

美琴「きゃああああぁぁぁぁ!!??」ビリビリ

一通「うわああああァァァァ!!??」カチッパシィン

上条「どうした美琴!?」

美琴「お風呂に、お風呂にいったんもんめがあああああ!!」
上条「いったんもんめ!? ……あ」

打止「なんか叫び声が聞こえてきたんだけど!? ……あ」

一通「み、見ンじゃねェ!!」

打止「あなた……」

上条「さぁ行こう美琴。これは悪い幻想だ」

美琴「うん……」

一通「なンで俺が悪いみたいな扱いなンですかァ!?」

打止「桃色イベントの大半は男が悪いものなんだよ」

一通「あァもォ、不幸だァァァァ!!」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/18(金) 12:08:13.05 ID:KqNqLgDO<>一通「……」

上条「なんか悪かったな」

一通「べっつにィ」

美琴「打ち止めの旦那をいったんもんめとか言ってごめんね」

打止「事実なんだから仕方ないよ……」

一通「ふン」

上条「筋トレでもするか?」

一通「いらねェ」

美琴「完璧にふて腐れてるわね」

打止「あーなるとしばらく駄目なんだよね」

一通「……」

上条「どうすれば治るんだ?」

打止「時間が経つか、私が……」

美琴「私が?」

打止「い、言えないよ」

美琴「誰にも言わないからお姉様に教えてご覧なさい?」クイクイ

打止(誰にも言わないでね? 私がね……私があの人の抱き枕になればいいの)

美琴(あまーい!)<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/18(金) 12:08:54.09 ID:KqNqLgDO<>打止(うー、恥ずかしいから言わないでね?)

美琴(言わない言わない。でもどうして抱き枕?)

打止(多分私があの人のベットに潜り込みすぎたのが原因じゃないかなって……)

美琴(のろけられたー)

打止(お姉様が言わせたんじゃない!)

上条「おーい、一方通行はどうすればいいんだ? こんな状態のやつと日中一緒なのはちと辛いぞ」

美琴「ま、まぁなんとかなるわよ!」

打止「な、なるべく早く帰るからあの人をよろしくね!」

上条「? なにやら不幸な予感を感じるんですが……」

一通「……」ツーン

美琴「割りかしいつものことじゃない。さ、行きましょ打ち止め」

打止「うん! それじゃあ行ってきます!」

上条「あ、ちょっと待てよ美琴」

美琴「なに? ……あ。ごめん打ち止め、先に行ってて?」

打止「……うん、分かった!」

上条「行ってらっしゃい」

美琴「んっ。行ってきます」

打止「……」ニヨニヨ

美琴「な、なによ」

打止「微笑ましいと思って!」

美琴「あんた達程じゃないわよっ」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/18(金) 12:10:15.43 ID:KqNqLgDO<>一通「お熱いこって」

上条「うるせえ」

一通「なァ、お義兄さン」

上条「なんだ?」

一通「ここでずっと暮らす気はねェか?」

上条「はい? 昨日は反対してたろ」

一通「そうなンだが、あンな楽しそうな打ち止めは最近あンまり見てねェンだ」

上条「そうなのか?」

一通「あァ。あいつ時々寂しそうな顔をすンだよ。それが昨日はなかった。そンでその原因が分かったんだよ」

一通「あいつは家族を知らねェ。きっとどこかで家族なり身内なりを求めてたンだ。そしてお義兄さン達がタイミングよく家に来た」

一通「何だかンだいってもあいつも孤独なンだよ。今でこそ普通に生活してはいるが学園都市の黒い部分には変わりはねェ」

上条「だからこそ、その事情を知る俺らに近い場所に居て欲しいと思ってるのか」

一通「あァ。俺も家族を知らねェ。だけど昨日今日と過ごしてなンとなく分かった。悪くねェってのがな」

上条「そうか」

一通「……上条当麻。クローンだとかレベル5だとかは関係ねェ。あいつと俺のために本当の家族になってくれないか?」

上条「なに今更なこと言ってんだよ? 当たり前だろ。俺と美琴が結婚した時から一方通行達も家族に含まれてるんだ。だから上条当麻なんて他人みたく呼ぶな。呼ぶなら」


上条「義兄さんと呼べ!」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/18(金) 12:12:54.08 ID:KqNqLgDO<>スレタイを回収したところで第一部?序章?プロローグ?を終わりたいと思います。次からは他のキャラを絡ませられればいいかなと思います<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/18(金) 12:47:21.47 ID:9PkFjUAO<>追い付いた。このインデックスさんは俺の理想だな。重すぎず軽すぎず。
これからも楽しみ<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/18(金) 12:57:12.61 ID:yrCL7xM0<>おつー

<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/06/18(金) 13:28:00.10 ID:QvgeMYDO<>ところで俺はずっといったんもめんだと思ってたんだが正しいのはどっちなんだ
モデルは一丹の木綿だよな?もんめなの?俺勘違いしてた?<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/18(金) 13:29:01.05 ID:MkEDJ7so<>一反木綿だよ
布の妖怪だし<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/18(金) 14:04:51.79 ID:KqNqLgDO<>これははずい<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/18(金) 14:59:36.09 ID:YkSyf66o<>一反匁でもなんか似たようなもんになるけどな<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/18(金) 16:54:11.23 ID:Pv1t.5Q0<>一反=ほぼ一キロ平方m
一匁=ほぼ4g

つまり…一方通行は一キロ平方m当たり4gだったんだよ!<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/18(金) 20:24:36.13 ID:zaASaCQ0<>一キロ平方は田んぼの広さをあらわす一反で、
一反木綿の一反は着物とかの生地の尺をあらわす方だからそこまで広くは無いよな。


でも4gwwww<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/19(土) 10:07:54.01 ID:vXCRI.DO<>どうも>>1です。続きは遅筆ながら順調に書いていますが、次はある程度書き溜まってから投下したいと思っています
理由は脳内のネタ帳がHKBと囁いて単発ネタばかり浮かんでそれを総合に投下したりしてるからです
少し感覚が空くと思いますが、総合にちょくちょく投下してるんで良ければそれを見て待ってて下さい

昨日はアホの子ワーストを、ついさっき禁書殺しを投下してきました<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/19(土) 10:08:57.05 ID:FO8npCA0<>アンタかwwwwwwww良かったです。ワーストも上インも!<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/19(土) 16:55:08.72 ID:vXCRI.DO<>総合に吸血ピアス置いてきました。良かったら見て下さい<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/20(日) 20:45:17.22 ID:bGYtZADO<>なんか初歩的な質問で申し訳ないのですが、総合ってのはどこですか?<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/20(日) 21:07:16.02 ID:gpTJiBUo<>「とある 総合」でググればいいと思うよ<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/06/21(月) 01:41:13.55 ID:ATJFvgDO<>総合に誤爆したあああああ!!

どうも改めて馬鹿な>>1です
第二話?第二部?次章?の書きためが完成しました。待ってた人はお待たせしました。待ってなかった人は良かったら最初からゆっくり見て下さい

これからサッカーのために仮眠を取ってそれを見てまた寝るので、今日明日かけてぼちぼち投下していきたいと思います

誤字脱字、微妙に話が変という部分は脳内補完でお願いします。日本いけるぞ頑張れ<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/21(月) 02:00:05.77 ID:Zbyl1YDO<>>>116
ニヤニヤ
頑張れ<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/06/21(月) 02:25:49.54 ID:e23Ouow0<>支援<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/06/21(月) 09:24:27.58 ID:ATJFvgDO<>上条「どうした、辛いか?」

一通「ンあっ、お義兄さン、それ以上、はァ……」

上条「なんだよ一方通行。学園都市最強がなんて様だよ」

一通「か、関係ねェッ、だろォがよォ……ォ」

上条「情けないな。俺の触ってみろよ?」

一通「ァ……かたい……」

上条「だろ? 俺がお前のをかたくしてやるよ」

一通「い、いらねェ!」

上条「純粋な力で俺に勝てると思ってるのか?」グッ

一通「それは……ァ、駄目だ触ンな三下ァ……」

上条「三下って言ったな?」

一通「!! い、言ってねェ!」」

上条「うるせえよ、俺は確かに聞いたんだ。罰が必要だな」

一通「これ以上どうする気なンだよ……?」

上条「足腰立たねえようにしてやる」

一通「そ、そンなに持たねェよ!」

上条「さぁ、早く後ろ向けよ」

一通「や、やめ――」

番外「やっほぅ殺しにき……お邪魔しましたー」

上条・一通「……」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/21(月) 09:25:30.81 ID:ATJFvgDO<>上条「なんか物凄い勢いで勘違いされたような気がするんですが……」

一通「……あの反応はそうだろうなァ」

番外(え、え、え? ちょっとあの二人なにやってんの? ナニしてたにしか見えないんだけど……)

番外「……」ドキドキ

一通「おい、こらァ」

番外「ひっ!? ミサカ、殺しには来たけど殺されには来てないよ!」

上条「おいおい物騒なこと言うなよ」

番外「だってだって!」

一通「ところでお前、いつから見てた?」

番外「当麻義兄さんの『足腰立たなくなるまで突いてやる』辺りかなぁ?」

上条「なんか変な補正ついてますけど!?」

一通「それからァ?」

番外「『そ、そンな大きィの無理ィ……』だったかなぁ?」

一通「それでェ?」

番外「まさかなぁと思って覗いたらまさかだった!」

一通「ちげェよ!!」チョップ

番外「やんっ!」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/21(月) 09:26:26.05 ID:ATJFvgDO<>番外「え? なに、違うの? 雄と雄がくんずほぐれつじゃないの!?」

上条「吐き気の催すような想像をしないで下さい……」

番外「じゃあナニしてたの?」

一通「いい加減にその変な妄想から離れろってンだ!」

上条「筋トレだよ筋トレ」

番外「筋……トレ?」

一通「そうだ。俺が細いだのひょろいとか言うから付き合ってやったンだよ」

番外「え、本当に?」

上条「本当だ」

番外「……。……なんだ」

一通「どォしてガッカリしてンだよ……」

番外「いやぁ一方通行の悔しいビクンビクンって姿を見たくてさー」

上条「普段からなにを考えてんだよ……」

一通「どういう訳か腐っちまったみたいでなァ」

上条「なんでまた?」

一通「自分じゃ俺を倒せないから、俺を倒したお義兄さンが俺に色々と、って考えてたらああなったらしい」

上条「なんてこったい」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/21(月) 09:27:44.71 ID:ATJFvgDO<>番外「ミサカ、腐ってないよ」

一通「はァ? 一体どこの口がそンなこと言えるンですかァ?」

番外「あなたのせいで生み出された二万二体の妹達の最後のミサカの口」

一通「屁理屈を……!」

上条「ほんとお前らは仲悪いよなぁ」

番外「仲悪くて結構ですよー」

一通「俺だってこンなやつと仲良くしようとは思わねェよ」

上条「全く……番外個体だって家族なんだから仲良くしろよ」

番外「え?」

上条「なんだ、知らないのか?」

番外「普段MNWに繋いでないから知らないかも」

上条「一方通行と打ち止めちゃんが籍を入れたんだ」

番外「マジ?」

上条「マジ」

番外「マジ?」

一通「ンだァ」

番外「……わぁお」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/21(月) 09:28:53.90 ID:ATJFvgDO<>一通「つゥか、知らなかったのかよ」

番外「普段はMNWに繋いでないから……」

上条「なんで繋いでないんだ?」

番外「だって繋いでたら殺したくなっちゃうんだもん……」

上条「……。まぁこれも一つの愛情と思えば」

一通「ンな訳があってたまるかァ!」

番外「上位個体と籍入れたってことはミサカと一方通行は姉弟?」

上条「そうなるな」

番外「うっげー」

一通「こっちだって願い下げだっつの」

番外・一通「……」ツーン

上条(参ったなぁ……あ、そうだ)

上条「一方通行、今日から番外個体をお義姉ちゃんと呼んだらどうだ?」

一通「はっあァァ!?」

番外「はいぃぃぃ!?」

上条「打ち止めちゃんはともかくとして、妹達は美琴と基本同じだろ? ってことは一方通行と美琴との関係と一緒になるわけだ。だからお義姉ちゃん。うんうん完璧完璧」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/21(月) 09:29:53.80 ID:ATJFvgDO<>一通「こいつをそンな風に呼ぶくらいなら殺された方がマシだァ!!」

番外「ミサカだってそんな気持ち悪い呼ばれ方されるくらいなら死んでやるっ!」

上条「お、おいお前らなにもそこまで……」

一通「うるせェ!」

番外「ふん!」

上条「……。……っいい加減にしろよお前ら!!」

一通・番外「!!」ビクッ

上条「いつまでそうやってお互い噛み付きあってんだよ!? いつまで『過去』を引きずってんだよ!? いつまで自分自身を認めないつもりなんだよ!?」

上条「番外個体! お前が生まれた理由は一方通行を苦しめるためかもしれねえ。けどな、それはもう終わって一方通行に新しい自由な生き方を与えられたんだよ!」

上条「その自由な生き方をまた一方通行を苦しめるために使うなんてもったいねえことしてんじゃねえよ!」

上条「お前はお前の生き方をすればいいんだよ! 誰かに与えられた生き方で生きる必要はねえんだ! なんでそれが分からないんだよ!?」

上条「いつまで『過去』を引きずってないで『現在』を始めろよ!? 『現在』を始めて、それでも一方通行を苦しめたいと思うならそうすればいい。だかな、『現在』を始めてねえお前に一方通行を苦しめる資格はねえんだよ!」

上条「いいぜ、お前が『過去』の呪縛から逃れられねえってなら……その忌々しい『過去』をぶち壊す!」

――パシィン

番外「あうっ!」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/21(月) 09:31:14.87 ID:ATJFvgDO<>上条「一方通行! お前はいつまで番外個体に責任を感じてるんだよ!? 罪を忘れるなとは言わねえ。けどな、少しは自分以外のことも考えてみろよ!?」

上条「人間一人が背負えるものなんて決まってんだ! それは無能力者だろうが超能力者だろうと同じだ!」

上条「お前が番外個体を救ったんだろ!? ならそれでいいじゃねえか! お前がいつまでも責任を感じてるから番外個体は『過去』に縛られてるんじゃねえのかよ!?」

上条「そうやって自分以外のことを考えねえから『現在』を始められないやつがいるんだよ! 自分だけで物語を完結させて満足してんじゃねえ!」

上条「いいぜ、お前がまだそんな甘ったるい考えを捨てられないってなら……その腐った思考回路をぶち壊す!」

――スッ

上条「!?」

一通「そう何度も何度もおごォッ!?」

上条「左手、忘れんな」

一通・番外「……」グッタリ

上条「分かったかおまえら!?」

一通・番外「……はい」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/21(月) 09:38:11.49 ID:ATJFvgDO<>上条「さぁ握手して仲直りだ」

一通・番外「……」

上条「あ、く、しゅ!」

一通・番外「……」ギュ

上条「偉いぞお前ら!」ダキッ

一通・番外(うぜえ)

上条「一方通行、お義姉ちゃんて呼んでやれ」

一通「い、今じゃなくてもいいだろォ」

番外(一方通行がうろたえてる!? これはこれは、にひひ)

番外「今すぐ呼んでよ」

一通「だからなンで今なンだよォ……」

上条(うんうん、こうやって歩み寄るもんだよなぁ)ツヤツヤ

番外「当麻義兄さんが呼べって言ったじゃん」

一通「それは……」

番外「ほらほら早く呼びなさいよ。義弟よ」

一通「あァ!? 今おとうとって言ったなァ!? 言ったよなァ!? 文字じゃ分かんねェけど!」

番外「早く、愚弟よ」

一通「普通におとうとって呼ンでっけど文字にしたら普通に悪口じゃねェか!?」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/21(月) 09:39:14.80 ID:ATJFvgDO<>番外「メタ発言はいいから早く早く」

一通「ぐっ……お、おお、お義姉、ちゃン」

番外(きたー!)

番外「ん? よく聞こえなかったなぁ。もう一回呼んで?」

一通「ぜってェ嫌だ!」

番外「えー」

一通「うるせェ!」

番外「当麻義兄さーん、ミサカが歩み寄ってるのに一方通行が歩み寄ってくれなーい」ダキッ

上条「……おい、一方通行。お前」

一通「分かったァ! 俺が悪かった! だから右手を構えンな!」

番外「……」ニヤリ

一通(こいつ……!)

番外「ほら、早く呼んでよ」

一通「……お義姉ちゃン」

番外「聞こえない」

一通「お、お義姉ちゃン!」

番外(あぁ、一方通行が自分より下に見れるなんて最高ね。ぞっくぞくするわぁ)

番外「なかなか悪くないんじゃない?」ニタァ

一通「チッ……」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/21(月) 09:40:37.43 ID:ATJFvgDO<>上条「もう俺の手助けは必要ないみたいだな」ホクホク

一通・番外「……」

番外「そういえば当麻義兄さんは人をはたいておいてなんでツヤツヤホクホクしてんの?」

上条「へ?」

一通「人の脇腹に左フック入れといて謝罪の一言もねェのはおかしいよなァ?」

上条「あ、いや」

番外「お姉様には悪いけどちょっとお仕置きが必要だと思うんだよねぇ」

一通「俺もお義姉ちゃンの意見に賛成だなァ。なに、お義姉さンも分かってくれる」カチッ

上条「待て待て待てえ! はたいたり殴ったりしたしたことはダイナミックスライディング土下座でもしてなんでも謝るから能力使うのはなし! お願いします!」

番外「右手があるじゃん」ニタァ

一通「そォいうこったァ」ニタァ

上条「ダメ、絶対! 笑顔が怖いですよ!? 穏便にいこう穏便に!」

番外「当麻義兄さんが」

一通「お義兄さンが」

番外「言うんじゃないよおおお!」

一通「言うンじゃねェよおォォ!」

上条「ふんぎゃらべえ!!??」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/06/21(月) 11:52:57.89 ID:ATJFvgDO<>上条?「……」ピクピク

御坂妹(この暗黒物質は一体? まぁ聞けば分かりますか)

御坂妹「お邪魔します」

一通「よォ」

番外「やっほう」

御坂妹「おや、お二人が仲良くしてるのは珍しいですね」

一通「あァ、色々あってな」

番外「まぁそういうことよ」

御坂妹「もしかして外に転がってた当麻お義兄様っぽいものと関係が?」

一通「おゥ、よくわかったな。ほら、お前もたまごボーロ食えよ」

御坂妹「ありがとうございます。また兄弟喧嘩かなにかですか?」

番外「そんなとこかな」

御坂妹「昨日のことが上位個体のミサシィに書いてありましたので」

一通「あいつはまた……」

御坂妹「ですが兄弟喧嘩はもう終わったのではないのですが?」

番外「それがさー」

一通「おいてめェ」

番外「いずればれるんだからいいじゃん」

一通「……チッ」

番外「あのね――」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/21(月) 11:53:56.42 ID:ATJFvgDO<>御坂妹「――ほうほう、そんなことがあったのですが」

番外「そうそう」

御坂妹「それで当麻お義兄様らしきものが転がってたのですね。なんかピクピクしてましたけど」

番外「あはは、なにそれー」

御坂妹「では番外個体は今日からお姉ちゃんと呼ばれてるんですよね?」

番外「うん」

御坂妹「そしたらミサカもお姉ちゃんですよね」

一通「」ピクッ

番外「そういうことになるね」

御坂妹「ええっと、ミサカもお姉ちゃんと呼んでもらえますか?」

一通「……」

御坂妹「お願いします」

番外(覗き込みながらの上目遣いだと!? 重度ミサコンである一方通行にこれはどう写る!?)

一通「……分かったよ」

番外(こうかは ばつぐんだー!)<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/21(月) 11:55:00.18 ID:ATJFvgDO<>一通「お」

御坂妹「待って下さい」

一通「な、なンだよ?」

御坂妹「心の準備をさせて下さい」

一通「おゥ……」

番外(え、なにこの空気? もしかしてミサカ邪魔? ってこれはもやし、じゃなくてもしや浮気!?)

御坂妹「すーはー。……ではお願いします」

一通「いくぞ……」

御坂妹「はい」

一通「お義姉ちゃン」

御坂妹「ねぇわ」

番外「ぶふぅっ!?」

一通「なンだてめえェはよォ!?」

御坂妹「いやいや有り得ませんて」

一通「じゃあさっきの間はなンなンだよォ!?」

御坂妹「MNWに繋ぐ時間です」

一通「なっ!?」

番外「あ、すっごいお祭り状態」

一通「」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/21(月) 11:56:36.83 ID:ATJFvgDO<>番外「ミサカもだけどさぁ、あんたも大分辛口だよね。あのタイミングでの否定はミサカでも出来ないよ」

御坂妹「そうでしょうか。ミサカにはあなたの方が辛口だと思いますが」

番外「私はどっちかって言ったら毒舌かなぁ?」

御坂妹「なるほど確かに。そういえば番外個体はなぜここに?」

番外「いつも通り殺しに来たんだよ」

御坂妹「またですか」

番外「頭では分かってるんだけど本能的なものがねぇ」

御坂妹「気持ちは分かりますが……」

番外「それで、あんたはなにしにここに来たの? 殺しなら喜んで手伝うよ」

御坂妹「残念ながら違います」

番外「ちぇ」

御坂妹「ミサカはお義兄様達のお手伝いに来たのです」

番外「手伝い?」

御坂妹「はい。口での説明が面倒なのでMNWに繋いでもらえますか?」

番外「ん」

御坂妹「ではでは」ビビビ<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/21(月) 11:58:05.32 ID:ATJFvgDO<>番外「……黒翼怖い」

御坂妹「ミサシィブのソフトな絵と差し替えればよかったですね」

番外「でもさ、家壊すって」

御坂妹「あの人はプライドの塊みたいなものですから」

番外「じゃあミサカはさっき、プライドを傷付けたんだね!?」キラキラ

御坂妹「ええ、まぁ。ミサカも番外個体ことを言えませんが」
番外「きゃっほぅ!」

御坂妹「そういえばお義兄様だったものに走ってった義弟がなかなか戻ってきませんね」

番外「お互い傷とかナニとか舐めあってるんでしょ」

御坂妹「傷だけでいいと思います」

番外「え、そう?」

御坂妹「逆に聞きますがナニとはなんですか?」

番外「ちょっと言わせないでよー」

御坂妹「腐ってるんですか?」 なんかこう、早すぎたんですか?」

番外「ミサカ腐ってないよ」

御坂妹「……」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/21(月) 11:59:14.45 ID:ATJFvgDO<>一通「おい、起きやがれ」

上条「ばたんきゅー」

一通「なンかちょっと懐かしくなるようなこと言ってねェで起きろ」

上条「ん? ……あれ、なんで外に寝てんだ俺?」

一通「生ゴミは捨てなきゃなァと思って」

上条「お前、人をなんだと思ってんだ!?」

一通「説教した挙げ句殴るやつに言われたくねェよ!」

上条「元はといえばお前らが喧嘩すっからだろ!」

一通「……もう仲良くする」&

上条「……突然体育座りなんかしてどうしたんだよ?」

一通「御坂家のDNAってこえェなって」

上条「ん? まぁ言いたいことは分かるけどさ……」

一通「はァ……」

上条「と、とにかくさ家の中に戻ろうぜ?」

一通「うン……」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/21(月) 12:00:06.13 ID:ATJFvgDO<>上条「俺を捨てるなんて酷いじゃないか」

番外「お帰りー」

御坂妹「お邪魔してます」

上条「おう、御坂妹よく来てくれたな」

一通「あ、お前らたまごボーロ全部食いやがったなァ!?」

上条「なんだって!?」

番外「いやぁつい」

御坂妹「手が止まらなくて。すみません」

上条「いや、いいんだけどさ」

御坂妹「食べたかったですか?」

上条「そりゃまぁ」

御坂妹「ミサカの口に味、残ってますよ?」

上条「へ!?」

御坂妹「ミサカの口、頂いてみませんか?」

上条「な、ななななに変なこと言ってんだよ?」

御坂妹「口だけでは物足りませんか?」

上条「決してそういう意味では……!」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/21(月) 12:01:28.42 ID:ATJFvgDO<>番外「一方通行も食べたかった?」

一通「なにがだよ?」

番外「たまごボーロ」

一通「さっきまで食ってたし別にィ」

番外「まぁまぁ我慢しないでよ」

一通「別にしてねェ」

番外「ちぇー」

一通「お前の話に録なことはねェからなァ」

番外「どうしてさ?」

一通「大方、あいつらと同じ真似して打ち止めにでも言う気だろ?」

番外「そんなありきたりなことしないよ」

一通「じゃあなにすンだよ?」

番外「舌を噛み切ってやろうかと思って」

一通「……。口付けはセーフなのかよ?」

番外「っ! アウト! アウトだよアウト! スリーアウト!」

一通「お、うまくまとめやがったなァ」

番外「へ、へへ!」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/21(月) 12:03:02.44 ID:ATJFvgDO<>御坂妹「お義兄様、ミサカじゃ駄目ですか?」

上条「だ、駄目ってなにが、だよ……?」

御坂妹「全部言わせる気ですか?」

上条「それ、は」

御坂妹「お義兄様のためだったら全部口にしてもいいですよ?」

上条「俺には美琴が……」

御坂妹「DNAレベルまで一緒ですよ」

上条「み、御坂妹」

御坂妹「お義兄様……」

浜面「おーっす、軽トラ持ってき……っさーせんしたぁ!」ダッ

上条「待って浜面! 俺、超お前に会いたかった!」

御坂妹「……」

一通「ちょっとやり過ぎなンじゃねェのか?」

御坂妹「そうですね」

一通「ま、程々になァ」

御坂妹「はい……」

番外(あ、義兄さんが浜面さんの尻を追いかけてる)<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/21(月) 12:49:06.20 ID:yczonSMo<>腐ってやがる……<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/06/21(月) 13:29:14.17 ID:ATJFvgDO<>上条「待ってくれよ浜面!」

浜面「上条、お前……いくらDNAレベルまで同じとは言え浮気はまずいんじゃないのか?」

上条「う、浮気なんて人聞きの悪い! ……ちょっとクラッときただけだ!」

浜面「それがまずいんだって」
上条「お前だって絹旗ちゃんがバニー姿してたらどうだ!?」

浜面「どうだってお前……そりゃ……あれだ、あれ」

上条「浜面、全部言わなくたって分かるぞ」

浜面「上条……」

理后「ウサギさん可愛いよね」スッ

浜面・上条「!?」

上条「り、理后さん、こんにちは」

理后「こんにちは」

浜面「お前、どうしてここに?」

理后「しあげが家に入った途端に出てきたから追いかけてきたんだよ」

浜面「じゃあ軽トラは今どうなってんだ?」

理后「ドア締めてきたから大丈夫」グッ

浜面「……エンジンは?」

理后「あ、」

浜面「oh……」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/21(月) 13:30:35.95 ID:ATJFvgDO<>上条「お、大丈夫みたいだぞ」

浜面「ほっ」

理后「いい子いい子」ナデナデ

一通「ったく車から離れるンだったらエンジンくらい切っとけっての」

浜面「すまねえな、一方通行」

一通「別にィ」

理后「こんにちは、あくせられーた」

一通「よォ。相変わらずのジャージなんだな」

理后「? じゃあ脱ごうかな」

一通「ンなっ!?」

浜面「いやいや脱がなくていいって!」

番外「一方通行のエッチ」

御坂妹「スケッチ」

上条「ワンタッチ」

三人「いぇーい」パシィン

理后「……いぇ」

浜面「乗り遅れてるぞー」

理后「しあげ」

浜面「ん? ほらよ」スッ

理后「いぇーい」パシィン

一通(一応誰か俺にも振れよ……)<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/21(月) 13:31:29.85 ID:ATJFvgDO<>番外「へぇ、この軽トラであの残骸から生き残りを探すんだね」

浜面「えっと、この子も妹達なのか?」

上条「あぁ、浜面達は初対面か。番外個体って言ってな、ちょっとアクは強いが妹達の一人だよ」

番外「あ、どうも」

浜面「どうもどうも」

理后「どうも。それにしてもこの家みさかで一杯だね」

一通「確かに打ち止めとお義姉さンがいれば全種揃うな」

御坂妹「ミサカ達を色違いみたいに言わないで下さい」

番外「でも基本的に同じなんだから作る側も少し考えてほしかったよね。目を赤くするとか」

理后「情熱のミサカレッド!」

一通「はァ?」

理后「深緑のミサカグリーン! 純白のミサカホワイト! 黄昏のミサカイエロー! 戦慄のミサカブルー!」

上条「なんかブルーやだな……」

浜面「ミサカレンジャーか」

一通「それも約1万人のなァ」

浜面「余裕で世界救えそうだな」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/21(月) 13:32:38.83 ID:ATJFvgDO<>御坂妹「ミサカはピンクが好きです」

番外「ミサカ黒がいい!」

一通「待て、黒は譲らねェ」

番外「えー!」

浜面「そこは張り合うところじゃないぞ一方通行」

上条「理后さんは何色が好きなんだ?」

理后「しあげ色」

上条「ごちそうさまです」

御坂妹「あの、ところでそろそろ出発しませんか?」

浜面「ん、あぁ。そうだな」

一通「お、お義姉ちゃンはどうするンだ?」

御坂妹「それはミサカの方でしょうか? それとも番外個体ですか?」

一通「ワ、番外個体お義姉ちゃン」

浜面(なぁ、あのカッチコッチな雰囲気はなんだ?)

上条(一方通行と打ち止めちゃんが結婚したろ? それで妹達とも改めて家族になったわけだから関係性をハッキリさせたらああなったんだ)

浜面(まぁ急には慣れないよな)<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/21(月) 13:33:47.77 ID:ATJFvgDO<>理后「しあげ」クイクイ

浜面「ん、どうした?」

理后「しあげお兄ちゃん」

浜面「うぼわぁ!!??」

上条「浜面しっかりしろ! 傷は浅いぞ!」

上条(ちょっと羨ましいと思ってしまった)

理后「しあげ……ロリコン?」

浜面「待て、それは違うぞ理后!」
理后「最愛とまさか……?」

浜面「違うって! 現実に戻って来い理后おおお!」

御坂妹「ちょっとよろしいですか?」

一通「あン?」

御坂妹「お兄ちゃん!」

一通「こあっ!!??」

番外「肺の空気が全部なくなるような声をあげて倒れた!」キラキラ

上条(耐性があって良かった……)<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/21(月) 13:34:56.48 ID:ATJFvgDO<>理后「しあげは血が余ってるから大丈夫」

上条「その割にぐったりしてるぞ?」

浜面「……」グテー

理后「……大丈夫、私も運転出来るから」

上条「そうか。そしたら番外個体はどうする? 一緒に来るか?」

番外「殺し……じゃないや。遊びに来ただけだし、長居すること伝えてないからここら辺で帰るよ」

上条「分かった。気をつけて帰れよ」

一通「次はなンか茶菓子でも持って来いよ。じゃねェと入れねェからな」

番外「毒入りで良ければ持ってくるよ。じゃねー」スタスタ

御坂妹「お互い素直じゃありませんね」

理后「ツンデレ?」

御坂妹「番外個体の方は殺ンデレですね」

一通「さり気なく俺をツンデレにしてンじゃねェ」

御坂妹「あぁ、天の邪鬼でしたね」

一通「あァ?」

浜面「なに言っても怒るんじゃねえか……」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/21(月) 13:37:28.78 ID:ATJFvgDO<>御坂妹「あの、私が助手席でよろしかったのですか?」

理后「どうして?」

御坂妹「仕上さんが助手席なのが普通かと」

理后「しあげ達なら荷台で大丈夫」

御坂妹「はぁ」

理后「それより女の子を荷台に乗せるわけにはいかない」

御坂妹「ありがとうございます」

理后「当たり前のことだよ」

御坂妹「ミサカが言うのは生意気かもしれませんが、出来た女性ですね」

理后「伊達に嫁を長くやってないから」

御坂妹「お義兄様よりも早く結婚したんですよね?」

理后「うん。でもいつかなんて関係ない」

御坂妹「と、言うと?」

理后「私はしあげと何らかの確かな形が欲しかった、それだけ」

御坂妹「……羨ましいです」

理后「大丈夫だよ」

御坂妹「……はい」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/21(月) 13:38:22.13 ID:ATJFvgDO<>浜面「風が気持ちいいなぁ!」

上条「これアンチスキルとかに見られたらヤバいんじゃないのか?」

浜面「ちゃんと許可貰ってるから大丈夫だって」

一通「しっかし、見事に野郎共は追い出されたなァ」

浜面「女の子を荷台に乗せるわけにはいかないだろ」

上条「まさかお前、理后さんの隣に!?」

浜面「この超能力者ああぁぁぁ!!」

一通「すぐに変な勘違いすンじゃねェよ無能力者共ォォォ!!」

浜面・上条「……」

一通「な、なンだよ?」

浜面・上条「あっははははは!」

一通「ァ、あァ?」

浜面「いやぁ相変わらずいじりやすいと思ってさぁ。くくくっ」

上条「全くだよ、はははっ」

一通「……。揃いも揃って馬鹿面しやがって」

上条「馬鹿面だってさ浜面!」

浜面「絶対お前も含んだ言い方だろう!?」

上条「なに!?」

一通「は、お前らもいじりやすいな!」

ワーワーギャーギャー<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/21(月) 13:39:11.68 ID:ATJFvgDO<>浜面・上条「……」グテー

御坂妹「……。あの、道中なにがあったのですか?」

一通「風が強い中でワーワーギャーギャー騒いでたらああなるだろ」

御坂妹「あなたは大丈夫なのですか?」

一通「俺をあンな馬鹿な奴らと一緒にすンじゃねェ」

理后「ダウトー」

一通「あン?」

理后「能力を使って体内の水分とかを調整してたのを受信した」

一通「!?」

御坂妹「『俺をあンな馬鹿な奴らと一緒にすンじゃねェ』」キリッ

一通「……」

御坂妹「ここにも馬鹿がいました」

理后「大丈夫。男の子は基本的に皆馬鹿だから」

一通「学園都市最高の頭脳に向かって馬鹿馬鹿って馬鹿かてめェらは!?」

絹旗「馬鹿と言う方が超馬鹿なんですよ」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/21(月) 13:40:04.43 ID:ATJFvgDO<>一通「それじゃあお前も馬鹿ってことになるよなァ?」

絹旗「私のは第三者の客観的視点から見た指摘ですので、そんな屁理屈は超効きません」

一通「そうかい最愛ちゃン」

絹旗「文字じゃ分かりませんが今モアイって超言いましたよね!?」

一通「そうだったかァ?」

絹旗「言った! 超言いました!」

一通「くきゃきゃ」

絹旗「きーっ!」

御坂妹(昔の上位個体に対するいじり方と一緒ですね)

理后「最愛お待たせ」

絹旗「もー、超待ちましたよ。超なにかあったんですか?」

理后「ミサカレンジャーが現れて……」

絹旗「ミサカ、レンジャー……?」

御坂妹「いえ、現れてません。絹旗さんこんにちは」

絹旗「こんにちはです。相変わらずみさ……じゃなくて美琴さんに超似てますね」

御坂妹「基本的に一緒ですから」

絹旗「それで超なにがあったんです?」

御坂妹「それは――」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/21(月) 13:41:02.10 ID:ATJFvgDO<>御坂妹「――簡単ですがということがありました」

絹旗「なるほど。つまり超アホですね」

御坂妹「大体あってます」

理后「かみじょうさん、あくせられーた、しあげの三人でデルタフォース!」シャキーン

上条「なんか呼ばれた気がしたんですが……あ、絹旗ちゃんこんにちは。今日はよろしくな」

絹旗「こんにちは。こちらこそ超よろしくです」

上条「今日は家(跡地)の片付け手伝ってもらって悪いな」

絹旗「これも仕事の内ですので超大丈夫です」

一通「金払った分しっかり働けよォ」

絹旗「仕上がくれる超給料次第ですね」

浜面「今回は期待出来るぞ。なにせレベル5二人がバックについてるからなあ!」

絹旗「ですよね!」

理后「あくせられーた、ありがとう。今後ともご贔屓に」

一通「礼なンかいらねェよ」

上条「さて! はりきって片付けるぞ!」

一同「おー!!!!!」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/21(月) 13:42:25.65 ID:ATJFvgDO<>絹旗「これは超どうします?」

上条「それは……もう使えなさそうだからいいか」

絹旗「分かりました」

上条「しっかし、ほんと派手にやってくれたなぁ……」

絹旗「周りに被害が出なかったのが超不思議です」

上条「ほんとだよ。あ、これ持ち上げるの手伝ってもらえるか?」

絹旗「超いいですよ。ふぬぬっ」

上条「おぉ、ありがとな。えっと、窒素装甲だっけか? どういう原理で持ち上げてるんだ?」

絹旗「うーん、超簡単に言いますと窒素を圧縮させたエネルギーを使ってぐわっとですね」

上条「なるほど、分からん」

絹旗「私にはその右手の方が超分かりません」

上条「科学でも魔術でもないとなるとなんなんだって話だよな」

絹旗「理后さんの能力でも超掴み切れないみたいですし」

上条「そうなのか。ま、今回は俺の右手じゃなく絹旗ちゃんの能力が主役だからな、頼んだぞ」

絹旗「超頼まれました!」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/21(月) 13:43:09.44 ID:ATJFvgDO<>御坂妹「いたっ」

一通「おい、大丈夫か?」

御坂妹「軍手が破れて指を少し切ってしまいました」

一通「ちょっと手貸せ」

御坂妹「いえ、これくらいの傷なんの問題もありません」

一通「いいから貸せよ」

御坂妹「は、はい」

一通「……」

御坂妹「血が止まりした」

一通「ベクトル操作の数ある応用の一つだ」

御坂妹「……藪医者を辞めて正規の医者になってはどうですか?」

一通「俺みてェなのが正規の医者になれるはずがねェだろうが」

御坂妹「そうでしょうか?」

一通「なンの罪もねェ奴らが生まれ殺される……そンな不条理はもう見たくねェンだ。その不条理をねじ曲げるには正規の医者だと動きにくいンだよ」

御坂妹「分かりました。傷、ありがとうございます」

一通「次から気を付けろよ」

御坂妹「はい」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/21(月) 13:43:53.30 ID:ATJFvgDO<>理后「しあげ、これお願い」

浜面「おう」

理后「あ、」

浜面「どうした? これは家建てた時に撮った写真か」

理后「破れてる……」

浜面「上条! この写真どうする?」

上条「あー……それなら一方通行の家にも同じのがあるはずだから大丈夫だ!」

浜面「分かった! だってさ」

理后「良かった」

浜面「理由はなんであれ、一方通行はやりすぎだな。二人の居場所だけじゃなく思い出も壊しやがった」

理后「そうだね……」

浜面「俺達の家が壊されてたらと思ったらなんか腹立ってきたぞ」

理后「うん、でも大丈夫。私の居場所はしあげ。しあげの居場所が私の居場所」

浜面「理后お前、何回俺にプロポーズすれば気が済むんだ?」

理后「101回くらい?」

浜面「はは、楽しみしてるよ」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/21(月) 13:44:57.33 ID:ATJFvgDO<>上条「とりあえず持って帰れそうなもんはこんなもんかな」

一通「……悪い」

上条「今更いいって。皆ありがとうな!」

御坂妹「いえいえ、お義兄様とお姉様の頼みなら断れませんから」

絹旗「このくらい超楽勝です」

理后「懐も潤ったし今日はいい一日」

浜面「雑用のプロを舐めんなよ」

絹旗「それ超格好悪いです」

理后「大丈夫、そんなしあげを私は尊敬してる」

浜面「うわぁん上条! 二人が俺をいじめるよぅ!」ダキッ

上条「わかーるわかるよ君の気持ちぃ!」ダキッ

一通「番外個体がいたら目を輝かせてたンだろうなァ」

御坂妹「そうですね。まぁ気持ちは分からなくもないですが」

一通「まさか、お前も腐っちゃってるのかァ……?」


御坂妹「まさか。ホモが嫌いな女子はいないという一般論を述べたまでです」

一通「一般論ではねェと思うンだが……」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/21(月) 13:46:37.99 ID:ATJFvgDO<>浜面「よし、終わった終わった」

上条「おっつー」

一通「どうだ、家で休ンでいかねェか?」

浜面「気持ちはありがたいんだが次の仕事があってな」

一通「仕事あンのかよ」

絹旗「うちはこれでも超黒字経営で引っ張りだこなんですよ」

御坂妹「おかしいですね。赤字と聞いていましたが」

理后「大丈夫、料金を釣り上げる口実だから」

上条「してやられたな」

一通「チッ」

浜面「金あるんだからいいだろ。それじゃ俺達はそろそろ行くぜ。御坂ちゃん途中まで送っていこうか?」

御坂妹「ではお言葉に甘えさせてもらいます」

理后「またの機会をお待ちしております」

絹旗「超期待してますよ」

一通「もうねェよ!」

浜面「んじゃ行くぜ。上条もしっかり働けよ」

上条「働いてるっての! なんだよ皆して!」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/21(月) 13:47:47.00 ID:ATJFvgDO<>打止「たっだいまー!」

一通「おゥ、おかえり」

美琴「えっと、私もただいまでいいのよね?」

上条「ああ。おかえりなさい」

打止「あ、その荷物はお姉様達の?」

上条「そうだ。ちょうど整理してたところだ」

美琴「浜面さん達は?」

一通「家に寄ってけって誘ったンだが仕事なンだとよ」

美琴「そっか。久しぶりに会いたかったんだけど残念ね」

上条「元気だったし仕事も順調みたいだぞ」

一通「にしても、やっぱこの空気が一番だなァ」

打止「いきなりどうしたの?」

一通「浜面達が来る前に番外個体と妹が来てたンだよ」

上条「番外個体は単純に遊びに来ただけだったけどな」

美琴「へぇ。私達がいたら御坂全種コンプリートね」

上条(レベル5ってもしかしてどこかで繋がってんじゃねえか?)<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/21(月) 13:48:41.48 ID:ATJFvgDO<>打止「……」ビビビ

美琴「? 打ち止め?」

打止「あ、今日のことMNWを検索したら分かったよ! お姉様ちょっとちょっと」

美琴「なになに?」

一通「おま、やめ、おい!」

上条「こうなったら諦めるしかない……」

打止・美琴「……」ゴニョゴニョ

打止「ってことみたい」

美琴「なるほどね。てか当麻はまた……はぁ」

上条「言い訳はいつも通りです。すいません」

打止「ねぇ、あなた」

一通「ン?」

打止「お兄ちゃん!」

一通「nbbbbgggtwkdd!!??」

美琴「ちょっと大丈夫!?」

上条「打ち止めちゃん! 俺が右手でこいつの暴走抑えってっから早くMNWの切断を!」

打止「う、うん!」ビビビ

一通「xyz……」ピクピク<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/21(月) 13:49:40.21 ID:ATJFvgDO<>美琴「一体なにがあったのよ……」

上条「それだけ打ち止めちゃんの『お兄ちゃん』が効いたんだろうさ」

打止「ね、ねぇ、この人どうしよう!?」

一通「……」ヒューヒュー

上条「とりあえず呼吸が整うまではこのままでいいんじゃないか?」

打止「分かった……」

美琴「当麻、ちょっと」

上条「どうした美琴?」

美琴「えと、んと…お兄ちゃん」

上条「……」

美琴「お、お兄ちゃん?」

上条「……っはははは!! 可愛いなぁ美琴は!!」ナデナデ

美琴「な、なによ!? 人が勇気出したってのに!!」

上条「いやぁ十分驚いたけどさ、ほら、俺んところ乙姫いるだろ? それでお兄ちゃんて呼ばれてたから耐性あるんだよ」

美琴「……つまんない」

上条「俺としては可愛い美琴が見れて満足だけどな」

美琴「……ふん」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/06/21(月) 14:00:46.90 ID:ATJFvgDO<>第二話的なものはこれで終わりです。今回は浜面普通と妹達と絹旗に登場してもらいました

今後は>>1に書いてあるチマチマした投下はやめて、この様な形で投下したいと思います。ですので次の投下はまた少し空きます

さて、次回の話はどうしよう。脳内のネタ帳、伏線ぽいものの回収、まだ登場してない当人達と縁のある人達などなどの折り合いがつかなくて煮詰まってる

まぁ全部書けたら書くつもりなんですけど、8割方即興なので如何せん辻褄と内容の薄さが気になるところで

とりあえず今考えてるのは
今回ほとんど出番のなかった打ち止めと美琴サイド、尺稼ぎ的な過去編、俺の天使であるあの人の登場、何故か全く関係ないSSを突発的に投下する
以上の4つです。ではではまた近い内に<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/21(月) 14:10:45.44 ID:4CvTrcDO<>乙<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/06/21(月) 17:03:30.10 ID:bZ.ogDc0<>乙!<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/21(月) 19:12:07.86 ID:ivar46AO<>乙!!

さすが上条さん、義弟だろうが嫁と同じ容姿だろうが関係なくそげぶしやがったぜ<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/21(月) 19:30:39.11 ID:1PCo5qso<>全員可愛すぎて死にたい<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/21(月) 21:59:19.72 ID:/VJE4Rc0<>そういやなんで打ち止め「ちゃん」って呼んでるんだ?<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/21(月) 22:00:44.87 ID:/VJE4Rc0<>ゴメンなかった事にして
スルーして<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/21(月) 23:14:00.46 ID:xARz2pQ0<>おつー<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/22(火) 00:13:37.93 ID:AdAmRASO<>この家の執事になりたい。<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/22(火) 02:08:10.62 ID:1EMX9MDO<>俺は冷蔵庫かな……<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/22(火) 05:24:26.61 ID:ucRSndco<>じゃあ俺は炊飯器<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/22(火) 17:14:32.83 ID:PsR3b0Yo<>謙虚だなお前ら<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/22(火) 18:11:31.22 ID:3ZrypmY0<>俺は浴槽だなくくく<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/22(火) 18:30:28.12 ID:ubWEtsDO<>このスレの滝壺が可愛すぎて生きるのがつらい<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/06/22(火) 22:25:52.52 ID:QHYjeoDO<>どうも>>1です

待ってた人はお待たせしました。待ってなかった人はゆっくり見ていってね

今回は前回の続きものではなく外伝的なものです。上条さん達は一切出ません

ではではサッカーを見ながら加筆修正を加えつつぬるぬる投下したいと思います<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/22(火) 22:28:03.67 ID:QHYjeoDO<>沈利「オラァ! 起きろ帝督!」

垣根「……無理」

沈利「とっとと起きねえと尻の穴増やすぞ!?」

垣根「なんだよ、ご機嫌斜めだな」

沈利「関係ねえんだよおぉぉ! もう朝ご飯の用意は出来てるんだから起きろっつの!」

垣根「皺、増えるぞ?」

沈利「ブチ殺シ確定ネ」シュインシュイン

垣根「おっと危ねえ」バサァ

沈利「あーもうっ!」

垣根「おいおい、俺を殺そうとするなんて酷いじゃねえか」

沈利「どうせ殺せないんだから酷いもなにもないっての」

垣根「ほら、嫁に殺されそうになる可哀想な旦那の気持ちも考えろよ」

沈利「浮気される可哀想な嫁の気持ちも考えろよ」

垣根「だんだよそれ」

沈利「最近帰りが遅いのはそれが理由じゃねえのかよ?」

垣根「なんのことだ」

沈利「え?」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/22(火) 22:29:25.19 ID:QHYjeoDO<>垣根「浮気なんて人聞きの悪い」

沈利「じゃあなにしてんのよ?」

垣根「ちょっと女と遊んでるだけだ」

沈利「それを浮気だってんだよおおお!」シュインシュイン

垣根「だから危ねえって」バサァ

沈利「……はぁ」

垣根「まさかお前、妬いてんのか?」

沈利「!」

垣根「図星か」

沈利「……だったらなによ」

垣根「まさか俺にそこまでの情を持つとは思わなくてよ」

沈利「悪かったわね」

垣根「悪くはないが、意外だ」

沈利「……私も意外だったわ」

垣根「ま、いいんじゃねえか?」

沈利「なにがよ?」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/22(火) 22:31:51.96 ID:QHYjeoDO<>垣根「お前の言った通りになってるんだからな」

沈利「……」

垣根「『いっそのこと夫婦にでもなる?』だっけか? それらしくなってきてよ」

沈利「頭に爆弾埋め込まれてなかったらそんなこと言わなかったのに……」

垣根「上の連中も考えたもんだよな。体を再生させる代わりに馬車馬のように働けってんだからな。働かなかったら爆発させるって言うし」

沈利「しかも、私か帝督のどちらかが死んだらもう片方の爆弾が爆発する。面倒なことをしてくれたわ」

垣根「まぁそれで夫婦って選択肢が出てきたことに驚きなんだがな」

沈利「酒のせいよ……」

垣根「惚れちまったのも酒のせいか?」

沈利「そうだといいわね……」

垣根「……。仕方ねえ、女遊びはやめるか」

沈利「最初っからしてんじゃねえぇぇよおおお!!」シュインシュイン
垣根「効かねえって」バサァ

沈利「……なんなのよもう」

垣根「女遊びっつってもあれだぞ? ケバいお姉ちゃん達と酒飲んでるだけだぜ?」

沈利「それでも私にとっては十分浮気に値することよ……」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/22(火) 22:34:45.83 ID:QHYjeoDO<>垣根「なぁ、なんで俺が朝までにちゃんと帰ってくるか分かるか?」

沈利「……なによ?」

垣根「お前の作るご飯が食べたいからだよ」

沈利「ななっ!?」

垣根「朝に鮭を食わねえとシャケだけにシャキっとしねえんだよ」

沈利「……」

垣根「……悪い」

沈利「分かってるならいいわ。さ、早く食べましょ」

垣根「急に機嫌よくなったな」

沈利「そう? まぁ帝督の気持ちも分かったしね」

垣根「気持ち?」

沈利「私達が一緒に暮らし始めてから、仕事以外では私のご飯食べてくれてるわよね?」

垣根「そうだったか? そうだとしとも、それがどうしたんだ?」

沈利「それってつまり私の作るご飯が好きってことよね?」

垣根「まぁ、そうとも言えるか」

沈利「帝督の方がベタ惚れじゃん」

垣根「……下らねえ」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/22(火) 22:36:18.73 ID:QHYjeoDO<>沈利「なにが下らないのかにゃーん?」

垣根「うるせえ。さて、起きるか」

沈利「照れてるの?」

垣根「照れてねえ」

沈利「まぁまぁ強がらなくても」

垣根「……沈利」

沈利「な、なに?」ドキッ

垣根「襲うぞ」

沈利「にゃっ!?」

垣根「なんて声挙げてんだ、冗談だ。顔洗ってくる」

沈利「てーいとくぅー」

垣根「あー、俺の洗顔切れてんな。お前の借りるぞ」

沈利「無視すんなっての!」

垣根「あ? なんだ、襲ってほしかったのか?」

沈利「べべべ別にぃ?」

垣根「そうか」

沈利「……」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/22(火) 22:39:02.38 ID:QHYjeoDO<>垣根「お前今日仕事休みだよな? あ、お茶くれ」

沈利「どうぞ。休みだけど、どうかした?」

垣根「どうも。俺も仕事休みなんだよ。味噌汁頼む」

沈利「はいはい。一日オフが重なるなんて珍しいわね。ご飯お代わりいる?」

垣根「ああ頼む。それでよ、洗顔切れてたろ?」

沈利「そうね」

垣根「買いに行こうかと思ってな」

沈利「行ってらっしゃい」

垣根「……お前は行かないのか?」

沈利「私は別に外に出る用事ないしー」

垣根「わざとやってないか?」

沈利「なにがー?」

垣根「……。一緒に洗顔買いに行かねえか?」

沈利「それだけじゃねぇ」

垣根「ちっ、分かったよ。洗顔買うついでにデートしようぜデート」

沈利「いいよ。全く、初めからそう言えばいいのに」

垣根「うるせえ」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/22(火) 22:40:37.40 ID:QHYjeoDO<>垣根「ごちそうさま」

沈利「お粗末様でした」

垣根「そういや今日の鮭は一味違ったな。なにかしたか?」

沈利「味付けはいつもと同じだけど、よく気がついたわね」

垣根「毎日鮭食べてれば分かるさ。で、なにが違うんだよ?」

沈利「学園都市の魚介類や野菜類食べ物ってほとんど養殖でしょ? 今日食べた鮭は養殖じゃないのよ」

垣根「ってことは天然か?」

沈利「そうよ。仕事の報酬で何が欲しいかって聞かれたから『天然の鮭』って言ったらほんとにくれたわ」

垣根「ほう。じゃあ俺も次はたまごボーロ一年分とか頼んでみるかな」

沈利「絶対余すわ」

垣根「お前は食べないのか?」

沈利「食べないわよ。あんな子供のお菓子を今更、ねぇ」

垣根「……おい、今なんて言った?」

沈利「え? 食べないって……」

垣根「その後だよ」

沈利「えっと、子供のお菓子を今更?」

垣根「それだよそれ」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/22(火) 22:42:06.35 ID:QHYjeoDO<>沈利「はい?」

垣根「たまごボーロを馬鹿にすんな」

沈利「別に馬鹿になんて……」

垣根「いや、してた。仮にしてなかったとしてもかなり見下していた」

沈利「はぁ、」

垣根「謝れ」

沈利「は?」

垣根「俺が前に鮭を他の魚と同じにした時、お前三日くらい口聞いてくれなかったじゃねえか」

沈利「あーそういえばそんなこともあったわね」

垣根「幸いにして俺は心が広い男だ。今すぐ謝れば許してやる」

沈利「ごめんね、帝督♪」キャピ

垣根「黙れ、歳を考えろ」

沈利「お前だって同い年じゃねえかよおおお!!」

垣根「論点はそこじゃない。たまごボーロを馬鹿にしたことに誠心誠意謝罪しろ」

沈利「はいはい、めんごめんご」

垣根「……」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/22(火) 22:43:38.47 ID:QHYjeoDO<>沈利「サーセンシタァ」

垣根「……お前に常識ってものを教えてやるよ」

沈利「やってみろ非常識」

垣根「余裕だ格下」バサァ

沈利「……っ!?」

沈利(こ、この感覚はなに!? まるで体の自由が奪われるような……)

垣根「空気中の成分を変質させた。今のお前は軽い催眠状態になってるはずだ」

沈利「ちっ、未元物質はそんなことまで出来んのかよ」

垣根「本職には及ばないがな」

沈利「くそっ、いやらしい真似をしやがって」

垣根「それを望んでるならしてやるよ、メス豚が」

沈利「」ピク

垣根「だが、まずはたまごボーロの件についての謝罪が最優先事項だ」

沈利「どんだけたまごボーロが好きなんだよてめえは……!?」

垣根「無論、死んでも」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/22(火) 22:46:05.94 ID:QHYjeoDO<>垣根「さぁ、頭を下げ謝罪するんだ」

沈利「だ、誰が……」ググ

垣根「しぶといな。そうだな、いいことを教えてやろう」

沈利「?」

垣根「催眠状態といっても未元物質なら精々寝ぼけてる状態にしか出来ない」

沈利「……で?」

垣根「寝ぼけてる状態ってのがミソだ。つまり無意識下に働きかければ自ずとその行動を取る可能性が高い」

沈利「やれるもんならやってみろ」

垣根「おい、口の聞き方がなってないぞメス豚が」

沈利「はい。……んがあぁぁっ!?」

垣根「黙れメス豚」

沈利「すみません。……じゃねええぇぇぇ!!」

垣根「メス豚はイマイチみたいだな」

沈利「この野郎……」シュイン

垣根「寝ぼけてる状態で撃ったら家ぶっ壊すだけだぞ」

沈利「ぐっ、」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/22(火) 22:47:25.44 ID:QHYjeoDO<>垣根「さぁいい子だから俺に謝ってごらん? 沈利ちゃん」

沈利「……うん、ごめんね帝督。……はっ!」

垣根「沈利ちゃんはいい子だなぁ。でも俺はもう一言欲しいんだ。分かるね、沈利ちゃん?」ナデナデ

沈利「えっとね、もうたまごボーロを馬鹿にしない。だから帝督、許して?」ペコリ

垣根「よし、許してやる」

沈利「ほんと!? ありがと、帝督! 大好き!」ダキッ

垣根「……っ!?」

沈利「……。……なんかごめん」

垣根「……いや、いい」

沈利「……」

垣根「……もう解除したから離れられるぞ」

沈利「……うん」スッ

垣根「まぁ、人生色々だよな」

沈利「死にたい……」

垣根「俺はせっかくだから生きたい」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/22(火) 22:48:31.98 ID:QHYjeoDO<>沈利「ねぇ、これなんてどうかな?」ヒラ

垣根「いいんじゃねえか」

沈利「これは?」ヒラ

垣根「いいんじゃねえか」

沈利「……じゃあこれは?」ヒラ

垣根「いいんじゃねえか」

沈利「ねぇ、ブチ殺していい?」シュイン

垣根「断る」バサァ

沈利「……」

垣根「どうした?」

沈利「真面目に聞いてんのか聞いてないのかハッキリしやがれ!」

垣根「俺はいつだって真面目だ」

沈利「どこが!」

垣根「頭の天辺から足の裏まで」

沈利「その真面目な帝督くゥゥゥンはどうして全部同じ感想なのかにゃーん?」

垣根「どこの一方通行だよお前は」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/22(火) 22:50:18.49 ID:QHYjeoDO<>沈利「いいから答える!」

垣根「はぁ、そんなの全部いいと思ったからに決まってんじゃねえか」

沈利「そんなありきたりな言い訳……」

垣根「違う。例えばだ、俺がAの服がいいと言ったとする。そしたらお前はAの服を着る」

沈利「当たり前じゃない」

垣根「じゃあ選ばれなかったBやCの服はどうなる?」

沈利「それは、」

垣根「どうするかはお前次第だが、少なくとも俺はBやCの服を着たお前を見る機会はほとんどなくなるだろう。そんなのは嫌だね」

沈利「で、でも気分てものが」
垣根「あのなぁ、沈利」

沈利「な、なによ?」

垣根「俺は沈利と一緒に入られれば満足なの。だから服装なんて二の次でいいんだよ」

沈利「帝督……」

垣根「分かったか? これ以上言わせんな、恥ずかしい」

沈利「……うん」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/22(火) 22:51:13.63 ID:QHYjeoDO<>垣根「いいから早く選びやがれ」

沈利「ふふふ。じゃあこれにする!」

垣根「いいんじゃねえか」

沈利「うん! さ、着替えるから出て行った出て行った」

垣根「だが断る」

沈利「断れ!」

垣根「はいはい」

沈利「覗かないでね?」

垣根「自分でフラグ建てるとはいい度胸だな」

沈利「建ててない!」

垣根「まぁ後で存分に見てやるから安心しろ」

沈利「〜〜っ!」

垣根「声にならない叫びとなって♪」

沈利「こみあげる♪」

垣根・沈利「この気持ちはなんだろう♪」

垣根「アホか」

沈利「お前が言うな!」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/22(火) 22:52:13.50 ID:QHYjeoDO<>垣根「ハンカチは持ったか?」

沈利「持った」

垣根「ティッシュは?」

沈利「持った」

垣根「予備のティッシュは?」

沈利「忘れてた」トテテ

垣根「ったく。……ほら、襟元しっかり」

沈利「あ、うん」

垣根「髪も目立つアホ毛や枝毛は切る」

沈利「それは今からじゃちょっと……」

垣根「財布と携帯は取られやすいところには絶対入れるなよ?」

沈利「……」

垣根「おい、聞いてんのか?」

沈利「母親かてめえは!?」

垣根「沈利ちゃんは可愛いから変な男の人に着いてっちゃ駄目だぞー?」

沈利「きめえ、黙れ。そして弾けて混ざれ」

垣根「沈利ちゃんが有効なのは催眠状態だけか」

沈利「それは忘れて……」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/22(火) 22:54:22.97 ID:QHYjeoDO<>垣根「しーずりん」

沈利「っ!?」ビクゥ

垣根「そうか、びっくりするほど嬉しかったのか沈利んは」

沈利「ちげええよおっ! 気持ち悪くてびっくりしたんだよおおお!」

垣根「じゃあ、しずちゃん」

沈利「池袋か!」

垣根「しずしずー」

沈利「凄く言いにくいと思うんだけど」

垣根「りんりん」

沈利「原型なくなってきてるし、それに私はパンダか!? つうかもう普通に呼べよ!?」

垣根「あー、うん……そうだな」

沈利「なによ?」

垣根「なんか急に恥ずかしくなってきて……」

沈利「さっきまで普通に呼んでたろ!?」

垣根「いやーほら、面と向かって改めてってとなると……な」

沈利「意味分かんないんだけど」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/22(火) 22:55:43.10 ID:QHYjeoDO<>垣根「それじゃあ俺の目を見て名前を呼んでみろよ?」ジッ

沈利「そんなのよゆ……っ!?」

垣根「……」ジッ

沈利「……」ドキドキ

沈利(こ、これは予想外に恥ずかしい!)

垣根「どうした?」ジッ

沈利「べ、別に?」

垣根「なら早くしろよ」ジッ

沈利「うん……」

沈利(すーはー。大丈夫、ただ名前を呼ぶだけ。て、い、と、くの四文字を呼ぶだけ。大丈夫大丈夫)

垣根「……」ジッ

沈利「ちぇ、てーとく……」

垣根「噛んだな。ああ、間違いない。噛んだな」

沈利「大事なことなので二回言いましたってかあ!?」

垣根「そんなところだ」

沈利「〜〜っ!」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/22(火) 22:57:16.60 ID:QHYjeoDO<>沈利「て、帝督こそ私の目を見て名前呼べるの?」

垣根「どうだろうな」

沈利「さぁ!」バッ

垣根「……あー、」

沈利「さぁ早く!」ギラッ

垣根「……なんか恨みでもあるのか?」

沈利「え?」

垣根「睨むなよ……」

沈利「ご、ごめん」

垣根「ほら、顔上げろよ沈利」

沈利「うん……え?」

垣根「どうした?」

沈利「今、名前……」

垣根「言ったぞ」

沈利「そうだけど……」

垣根「目も見て言ったぞ」

沈利「でも、なんだかだってだって!」ジタバタ

垣根「だってなんだもんってか」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/22(火) 22:58:16.63 ID:QHYjeoDO<>沈利「てか、帝督ってそんなキャラだったっけ?」

垣根「なんの話だ?」

沈利「なんていうか、好きな子に悪戯する男子みたい」

垣根「……いつもと同じだ」

沈利「ふーん?」

垣根「なんだよ?」

沈利「べっつにー」

垣根「言えよ。気になるだろ」

沈利「そ。じゃあまずはいつもより口数が多い」

垣根「たまたまだ」

沈利「割と私に触れてくる」

垣根「気のせいだ」

沈利「デートに誘った」

垣根「ものは言いよう」

沈利「ご飯を楽しみにしてくれる」

垣根「いつものことだ」

沈利「帝督にとってはいつも楽しみなのかにゃーん?」

垣根「……まぁな」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/22(火) 23:00:11.17 ID:QHYjeoDO<>沈利「私のご飯食べないとシャキッとしないんだっけ?」

垣根「ああ、そうだよ。ったく、結局なにが言いたいんだよ?」

沈利「素直じゃないよね」

垣根「……俺はいつでも素直だ」

沈利「帝督もツンデレか」

垣根「素直クールと言ってくれ」

沈利「あー、私デレかぁ」

垣根「爆弾埋め込まれてメルヘン脳になっちまったのか?」

沈利「羽には劣るわよ」

垣根「心配すんな、自覚はある」

沈利「ねぇ、いつから私に惚れたの?」

垣根「さあな」

沈利「教えてくれたっていいじゃん」

垣根「……高校生かよ、歳を考えろ歳を」

沈利「てーいとくぅ」シュインシュイン

垣根「こっから先は常識は通用しねえってなあ!」バサァ<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/22(火) 23:01:58.35 ID:QHYjeoDO<>沈利「はぁ、はぁ……」

垣根「……まぁ、さっきのは俺が悪かった」

沈利「悪かったと思うならちゃんと質問に答えなさいよ」

垣根「えー」

沈利「いいから答える!」

垣根「分かったよ」

沈利「……」ゴクリ

垣根「いつからか……俺らが暗部のツートップになって一緒に仕事する機会が多くなってきてからだな。だから具体的にいつなんて分からねえ」

沈利「それって結構前じゃない」

垣根「そうだな」

沈利「じゃあさ、私のどこに惚れたの?」

垣根「『いつ』という質問にはちゃんと答えたぞ」

沈利「この際だからいいじゃーん、教えてよー」ブンブン

垣根「人の袖を掴んでブンブンすんな。中学生か。さすがに無理があるぞ」

沈利「垣根くゥゥゥゥゥゥン!!」シュインシュイン

垣根「お前も垣根だろう」バサァ<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/22(火) 23:04:28.27 ID:QHYjeoDO<>沈利「……」

垣根「これから出掛けんのに体力持つのか?」

沈利「てめえのせいだっつーの……」

垣根「今回も俺が悪かったみたいだな」

沈利「そう思うなら質問に答えやがれ」

垣根「ふむ。どこに惚れたかだったか? そうだな。類は友を呼ぶってやつだろうな」

沈利「類友?」

垣根「お前も分かるだろ? 闇に生きる人間が『日遊び』出来るはずがねえのを。そしてその『日遊び』は敵対する奴らに利用されるのを」

沈利「そりゃあ」

垣根「だからだよ。お前は同じ側に生きる人間だし、第一位と俺と浜面だったか? 以外には負けそうにないしな」

沈利「そう……。ねぇぐ、具体的な場所は?」

垣根「具体的?」

沈利「例えば顔がタイプだとか」

垣根「特にはないな」

沈利「はぁ!?」

垣根「なんだよ?」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/22(火) 23:05:47.98 ID:QHYjeoDO<>沈利「……」

垣根「これから出掛けんのに体力持つのか?」

沈利「てめえのせいだっつーの……」

垣根「今回も俺が悪かったみたいだな」

沈利「そう思うなら質問に答えやがれ」

垣根「ふむ。どこに惚れたかだったか? そうだな、類は友を呼ぶってやつだろうな」

沈利「類友?」

垣根「お前も分かるだろ? 闇に生きる人間が『日遊び』出来るはずがねえのを。そしてその『日遊び』は敵対する奴らに利用されるのを」

沈利「そりゃあ」

垣根「だからだよ。お前は同じ側に生きる人間だし、第一位と俺と浜面だったか? 以外には負けそうにないしな」

沈利「そう……。ねぇぐ、具体的な箇所は?」

垣根「具体的?」

沈利「例えば顔がタイプだとか」

垣根「特にはないな」

沈利「はぁ!?」

垣根「なんだよ?」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/22(火) 23:07:16.49 ID:QHYjeoDO<>沈利「同じような境遇だったら誰でも良かったってのかよ!?」

垣根「誰もそうは言ってないだろ」

沈利「じゃあなんなんだよ!?」

垣根「はぁ、まずはそのヒステリックはどうにかなんないのかよ」

沈利「ああっ!?」

垣根「さっきも言ったろ、俺は沈利と居られれば満足なんだよ」

沈利「そ、そうなんだろうけど……!」

垣根「沈利のどこかが好みだから沈利を好きになったんじゃねえんだよ。いい加減理解しやがれ」

沈利「ごめん……なさい……」

垣根「くそっ、恥ずかしいこと言わせんな」

沈利「にへへ……」

垣根「次はお前の番だ」

沈利「え!?」

垣根「等価交換の原則だ」

沈利「〜〜っ!」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/22(火) 23:08:42.65 ID:QHYjeoDO<>垣根「さぁ答えやがれ」

沈利「でも……」

垣根「また催眠状態にでもするか……」

沈利「それだけはやめて!」

垣根「なら早く答えやがれ」

沈利「うっ、えーっと、いつから惚れたかだっけ?」

垣根「そうだ」

沈利「確か鮭のことで喧嘩した後から、かな?」

垣根「マジか」

沈利「うん。あの時、時間があれば私のところにきて言い訳だとか期限直そうとしようとしてたじゃない?」

垣根「ああ」

沈利「それでこの男には心を許しても良いのかなあって思って」

垣根「……そうか」

沈利「今にして思えばその時から帝督は私に惚れてた訳だからあの行動には納得出来るわ」

垣根「……ふん」

沈利「照れてるの?」

垣根「照れてねえ」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/22(火) 23:10:19.07 ID:QHYjeoDO<>沈利「へー?」

垣根「いいから次を答えろよ」

沈利「ほんとに素直じゃないわね。次はどこに惚れたか、ね。まず単純に格好いいわよね」

垣根「そりゃどうも」

沈利「後は……うん、帝督と同じ理由かな」

垣根「類友か」

沈利「うん。それで酒のせいもあると思うんだけど、一緒に居られるなら居たいなあと思ったらあんなこと口走ってた」

垣根「まぁそれがあったから今の俺があるんだがな」

沈利「どういうこと?」

垣根「お前が俺に一方通じゃねえ、一方的にそう思ってるって雰囲気しとけばデレを隠せるかと思ってな」

沈利「今となっては意味をなしてないけどね」

垣根「うるせえ」

沈利「素直じゃないのね」

垣根・沈利「うるせえ」

垣根「?」

沈利「たーんじゅん」

垣根「うる、黙れ」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/22(火) 23:11:42.25 ID:QHYjeoDO<>沈利「帝督ってこんなに可愛かったけー?」

垣根「……沈利」

沈利「んー?」

垣根「犯すぞ」

沈利「んにゃっ!?」

垣根「冗談だ」

沈利「目がマジだったんだけど……」

垣根「訂正。半分冗談だ」

沈利「半分?」

垣根「今までセフレ扱いみたいで正直すまなかった」

沈利「あ、改めて言われるとなんか恥ずかしいんだけど……」

垣根「ほんとは毎日でもしたいんだが、どうやら素直じゃないみたいで中々手を出せなかったんだよ」

沈利「ほんと男って奴は……」

垣根「だがお互いの気持ちが分かった今はそんなのは関係ねえ」

沈利「そ、そうだね」

垣根「覚悟しろよ」

沈利「うん……!」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/22(火) 23:13:01.59 ID:QHYjeoDO<>垣根「さて、そろそろ出掛けるか」

沈利「え、あ、うん」

垣根「なんだ、行かねえのか?」

沈利「行くっての!」

垣根「行き先をベッドに変更するか……」

沈利「へにゃ!?」

垣根「冗談だ」

沈利「……」

垣根「あー沈利、ちょっとこっち向け」

沈利「え、なに? んんっ!? ……ぁぅ」

垣根「……後でもっとしてやるから今はこれで我慢しろ」

沈利「……うん」

垣根「さ、そんな赤い顔してねえで行くぞ」

沈利「帝督」

垣根「あ?」

沈利「こっち向いて」

垣根「断る」

沈利「顔真っ赤だから無理か」

垣根「うるせえ」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/06/22(火) 23:18:10.44 ID:QHYjeoDO<>はい上条さん達は一切出ませんでした。俺得なので突っ込んだら負けです

次の投下は諸事情で携帯が止まるかもしれないのまた間があくかもです

次の話はどうしよう。なんか家電がめっさ人気みたいだし…でもそろそろ通行止めと電磁殺し成分が足りない(主に俺が)だろうし…脳内のネタ帳を文章化する能力がほしい<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/23(水) 00:13:55.92 ID:VGPeTYSO<>やだこの冷蔵庫……

かっこいいじゃない……

惚れてまうやろ―!<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/23(水) 01:05:14.86 ID:c1.ctsAO<>素晴らしい…
といいたいところだが少しだけ待ってほしい

沈利は俺の嫁だぞ!<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/23(水) 02:31:30.93 ID:.UlTZXco<>>>203
ざんねんです。もぅ、垣根さんの嫁です<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/23(水) 03:42:37.40 ID:za2UqIDO<>>>204
垣根さんのっつーか垣根さんちの嫁だな



>>1
ニヤニヤ止まらないWWWW
GJ<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/23(水) 07:26:12.51 ID:bGJrp6DO<>麦のん!!麦のんかわいいちゅっちゅ!!!<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/23(水) 14:05:27.74 ID:eUTS5cAO<>むぎのんていとくんがいけるならフレ×駒場×ンダもありだな!<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/23(水) 14:36:53.01 ID:oGj1SYDO<>>>207を見て何故か新ジャンル上下ジーパンを思い出した<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/23(水) 21:12:51.02 ID:P2paKASO<>さぁ次はショタコン帝国を築いたあわきんの物語だ
どうでもいいがショタコン帝国と聞いたらかずきいおを思い出す<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/23(水) 21:56:36.10 ID:.BVf84k0<>携帯が止まってる>>1です
なるべく皆の要望や人気には応えたいのですが原作は6巻までしか知らないので応えられない場合が多いです。すいません
諸事情で生活がカツカツなんで原作揃えたくても揃えられない…
<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/06/24(木) 10:54:53.41 ID:SStp8sDO<>――とある一室――

上条「おい、その話は本当なのか?」

理事員「はい」

上条「なんであの話が通るんだよ!?」

理事員「あちらとこちらでは系統が違いますから……」

上条「それにしたっておかしいだろ!?」

理事員「す、すみません」

上条「……いや、俺こそすまん。お前は悪くないってのにな」
理事員「いえ……」

上条「とにかくこの話は放っておくことは出来ない」

理事員「はい」

上条「詳しい話を聞きに行ってくる」

理事員「大丈夫でしょうか?」

上条「なにがだ?」

理事員「相手は学園都市の利益を一番に考えてます。それを盾にされたらいくら上条さんでも……」

上条「そんなのやってみなきゃ分からないだろ?」

理事員「そうですが……」

上条「心配すんなよ。それじゃ行ってくる」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/24(木) 10:56:41.78 ID:SStp8sDO<>上条「理事会融合派の上条当麻だ。ここを通してもらいたい」

係員「少々お待ちくださいませ」

上条「……」

係員「はい。はい。分かりました」

上条「どうにかなりそうか?」

係員「はい。時間がないので手短にとのことです」

上条「分かった。すまないな」

――ガチャ

船瀬「ようこそ、上条君」

上条「どういうつもりだ船瀬」

船瀬「いきなりなんの話だね? それに私は君よりずっと年上なんだから敬語くらい使ったらどうなんだ?」

上条「……。あの話を通すとは一体どういうつもりなんですか?」

船瀬「やれば出来るじゃないか」

上条「……」ギリッ

船瀬「そう睨むなんじゃない。さて、あの話とはなんの話だ?」

上条「誤魔化すつもりですか? 私達が全力で反対したあの計画のことです」

船瀬「ああ、あれのことか」

上条「そうです」

船瀬「超能力者育成計画<レベル5グロウ>か」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/24(木) 10:57:50.17 ID:SStp8sDO<>上条「私達は全力で反対し、その計画は白紙に戻されたはずです」

船瀬「そうだ。我々は二度と戦争を起こすまいと、魔術側に関連のある君達の過半数の賛成がなければ能力者に関わる計画は遂行出来ない」

上条「それが分かっていながら何故!?」

船瀬「学園都市の利益だめだよ」

上条「っ!」

船瀬「確かにお互いのバランスを取るのは必要なことだ。だがここは学園都市なのだよ。学園都市の人間が学園都市の利益を考えてなにが悪い?」

上条「それはもう聞き飽きました! それを分かった上で私達は計画に反対したんです!」

船瀬「……時間だ。これ以上の議論は後日予定を組んで話し合おう」

上条「逃げるつもりですか!?」

船瀬「逃げる? そうだな、出来ることならば逃げたいものだ」

上条「なにを……?」

船瀬「時間が取れないお詫びにいいことを教えてやろう」

上条「いいこと?」

船瀬「我々は白紙に戻された計画を通したはずだったが思わぬ横槍が入った」

上条「横槍?」

船瀬「暗部組織の一つである『スクウェア』に計画を強奪されたのだ」

上条「な、何故それを早く言わないんです!?」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/24(木) 10:58:41.41 ID:SStp8sDO<>船瀬「言ったところでなにかが出来るか? 相手はアレイスターが実権を握っていると言われる暗部組織最大勢力の一つなのだぞ?」

上条「それは……!」

船瀬「残念ながらこれ以上話す時間はない。私は出掛けなければならないのだ」

上条「……分かりました」

船瀬「ではまた有意義な時間を」スタスタ

――ガチャン

上条(あんな計画が実行されたら学園都市はまた混乱に晒されるぞ? ちくしょう……)

上条「皆川ちょっといいか?」

皆川「はい、なんでしょう?」

上条「あの計画を洗い直したい。関連する資料を出来る限り集めてくれ」

皆川「分かりました」

上条「それともう一つ」

皆川「はい?」

上条「この計画に関することは俺達の間だけにしてほしい。無闇に広げたくないんだ」

皆川「上条さんが仰るのであれば」

上条「悪いな。そして気をつけてほしい」

皆川「気をつける?」

上条「暗部が動いている」

皆川「っ!? わ、分かりました」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/24(木) 11:00:09.23 ID:SStp8sDO<>学園都市の上層部は現在、大きく三つに別れている。理事会の融合派と保守派。それとアレイスターが実権を握っていると言われる暗部組織の三つである。


融合派とは、上条当麻を筆頭に、科学側だけではなく魔術側の意見や人員を取り入れ二度と戦争を起こすまいと活発に動いている派閥である。理事員の皆川智子(みながわさとこ)は魔術側の人間である。

保守派とは、船瀬弥谷(ふなせやた)を筆頭に、従来のように学園都市は独自に先を進むべきだとし、学園都市の利益を最優先にしている派閥である。

構図の上では両派閥は敵対関係にこそあるが、二度と戦争を起こしてはならないとの見解は一致しており、両派閥とも相手に対し一定の理解は示している。

現在の暗部組織は過去のものとは違いほぼ完全に独立し、派閥や科学魔術に関わらず学園都市の損益を優先して動いている。
その実権を握っていると言われるのがアレイスターであるが真相は定かではない。最大勢力の一つに『スクウェア』という組織が確認されている。


融合派は魔術側と手を取り合い、保守派は学園都市の発展の為に、暗部は必要悪として現在はこの三つの上層部により学園都市は構成されている。<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/24(木) 11:01:14.03 ID:SStp8sDO<>超能力者育成計画<レベル5グロウ>
レベル5にもっとも近いとされるレベル4に対し特殊な実験を行い、レベル5として覚醒を促す計画である。これを暗部組織の一つスクウェアが強奪した。

学園都市の世間一般の認識では、過去の戦争により七人しかいないレベル5の内、四人が死亡又は行方不明とされている。現状は下記の通りである。
第一位の一方通行は行方不明
第二位の垣根帝督は戦争で死亡
第三位の御坂美琴は繰り上げ第一位に
第四位の麦野沈利は戦争で死亡
第五位の心理掌握は繰り上げ第二位に
第六位は繰り上げ第三位に
第七位の削板軍破は行方不明


これにより学園都市のブランド力低下で発展が伸び悩むと考えた保守派は、ブランド力の回復と新たな利益源を求め超能力者育成計画を発案するも、融合派の多数の反対で計画は白紙にされた。

その後、別の方向での話し合いが持たれるはずだったが保守派の独断で計画は実行に移されることになる。
上条当麻がそれに気がついた時は既に遅く、船瀬には撒かれ、スクウェアに計画を強奪された後だった。<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/24(木) 11:02:01.87 ID:SStp8sDO<>上条『すまん、今日は仕事で帰れそうにない』

美琴「なにかあったの?」

上条『いや、会議が長引いて今日中に終わりそうにないんだよ』

美琴「うん分かった。いつ頃帰れるの?」

上条『会議終わっての色々だから、……多分朝くらいになると思う』

美琴「分かった。当麻の分のご飯は残しておくね」

上条『悪いな。それじゃあな』

美琴「うんじゃあね」

一通「お義兄さンはなンだって?」

美琴「会議が長引いて帰れそうにないんだって」

打止「いつ帰ってくるの?」

美琴「明日の朝らしいわよ」

一通「浮気でもしてンじゃねェのかァ?」

美琴「当麻はそんなことしない! ……わよ」

打止「お姉様の気持ち、良く分かるよ」

一通「あァ? 俺がいつ浮気したってンだよ?」

打止「あの人に、あの人に、あの人に……」

一通「全部仕事関係の人間じゃねェか」

打止「でもあの人達の目はハンターの目だった……」

一通「意味分かんねェ」

美琴「所謂、女の勘ってやつよ」

一通「そうですかァ……」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/06/24(木) 11:05:55.69 ID:SStp8sDO<>広げた風呂敷を畳むのとマンネリした空気を打破するために考えたんだけどこれからどうするべ…
役者は揃ってるしこれからも揃えていこうと思うんだけど何せ文才的なものが…

ああ脳内のネタ帳を文章化する能力がほしい<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/25(金) 00:19:54.51 ID:WS/TEMDO<>――翌朝――

上条「ただいまっと」

一通「おゥ、お疲れさン」

上条「あれ? 一方通行だけか?」

一通「打ち止め達ならついさっき出て行ったぜ」

上条「すれ違いかー」

一通「まァ俺もそろそろ出掛けるンだけどよ」

上条「どこに行くんだ?」

一通「仕事だよ仕事」

上条「そうか。なぁ一つ聞きたいことがあるんだけど、時間は大丈夫か?」

一通「面倒な話じゃなかったらなァ」

上条「助かるよ」

一通「でェ、改まって聞きたいことってなンだよ?」

上条「暗部組織――」

一通「……!」

上条「――スクウェアって名前に聞き覚えはあるか」

一通「……いや、ねェな」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/25(金) 00:21:05.94 ID:WS/TEMDO<>上条「そうか……」

一通「少なくとも俺がいた時はなかったはずだ。義兄さンも知らねェとなると出来たのは割と最近だろうな」

上条「……分かった」

一通「一体なにがあった?」

上条「悪い、これは話せないことなんだ」

一通「また厄介事かァ?」

上条「そんなところだ。まだなんにも起きてないけどな」

一通「『まだ』かよ」

上条「……ああ」

一通「チッ」

上条「すまん」

一通「打ち止め達は知らない方がいいンだよな?」

上条「そうだな」

一通「それじゃあ今の話は忘れてやンよ」

上条「あぁ、助かるよ」

一通「そンじゃあ行ってくる」

上条「気をつけろよー」

一通「誰に言ってンだよ」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/25(金) 00:22:39.04 ID:WS/TEMDO<>――とある研究所――

美琴(結局当麻とすれ違っちゃったなぁ)

研究員「――!」

美琴(連絡も取れなかったしまさか本当に浮気!?)

研究員「所長!」

美琴「なによ!?」

研究員「ひっ!?」

美琴「あ、ごめんなさい! ちょっと考えごとしてて気が立ってて……」

研究員「あー、まぁそうだろうと思いましたよ……」

美琴「あはは、ごめんね。それでどうしたの?」

研究員「先月分のデータの集計が終わりました」

美琴「ありがと。そこに置いといてくれる?」

研究員「分かりました」

美琴「いいデータが取れてるといいんだけどねぇ」

研究員「そうですね。そうすれば能力開発を効果的且つ的効率的に進められますしね」

美琴「そうよ。まるで化け物を作るかのような今までのやり方は見直されなければならないのよ」

研究員「所長……」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/25(金) 00:24:19.59 ID:WS/TEMDO<>打止「目が疲れたー」

研究員「目薬いりますか?」

打止「いるー」

研究員「はいどうぞ」

打止「ありがと。……うわわっなにこれ!?」

研究員「どうしました?」

打止「なんか目がスカイラブハリケーン!」

研究員「すいません、全っ然分からないです」

打止「なんかとにかくすっごい染みるの!」

研究員「そういう目薬ですから」

打止「ううっ、あなたよくこんなの使ってられるね……」

研究員「確かに刺激は強いですけど、それが逆に病みつきなってしまいまして」

打止「えー? でも目はすっきりした! さ、仕事仕事っと」

研究員「? 副所長、このファイルはなんですか?」

打止「これはファイルに不正アクセスがあった時に作られるバックアップファイル……」

研究員「不正アクセスって!?」

打止「……やられたみたい。お姉さじゃなくて、すぐ所長に連絡して」

研究員「は、はい!」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/25(金) 00:28:32.38 ID:WS/TEMDO<>美琴「不正アクセスのあったファイルは全てシステムスキャンのデータみたいね」

打止「それもレベル4のデータばかり……」

美琴「それだけじゃない。私達の研究データも抜かれてるわ」

研究員「レベル4と私達の研究データ……この二つをどうするつもりなんでしょう?」

美琴「利用するに決まってるでしょ」

打止「どうやって利用する気なのかな?」

美琴「それは分からないわ。ただこの二つをピンポイントにデータを抜いたってことは、それを利用できるそれなりの組織であることは間違いないわね」

研究員「ライバル関係の組織ですかね」

美琴「そう考えるのが妥当ね」

打止「下位個体達はどうしよう?」

美琴「あの子達も関わってるからそれとなく伝えておいた方がいいわね」

打止「分かった!」

研究員「私達はどうしましょう?」

美琴「足跡を見つけることが優先。そして他の妙な動きを見逃さないこと」

研究員「分かりました」

美琴「さ、ここで足踏みしてる時間はないわよ! 分かったらとっとと動く!」

打止「うん!」
研究員「はい!」

美琴(レベル4に私達の研究……レベル5でも生み出そうっていうの? 一体これ以上なんのために?)<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/25(金) 00:33:49.09 ID:WS/TEMDO<>――とある病院――

医者「ちょっと遅刻だね?」

一通「10分はセーフだろ」

医者「……とにかく来てくれて助かったね」

一通「先生が直接俺を呼び出すなンて珍しいな」

医者「今回はちょっと特殊なケースでね」

一通「特殊?」

医者「そう。単純な外傷やそれに伴ったものなら僕でも治せるんだけどね。今回ばかりは僕に理解できないものがあってね」

一通「そいつは厄介そうな仕事だな」

医者「今も意識が戻らないんだね」

一通「……その患者はどこにいる?」

医者「ついてくるといいね」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/25(金) 00:39:29.19 ID:WS/TEMDO<>――病室――

一通「こいつァ……一体?」

医者「驚いたろう? 傷口が治らないんだね」

一通「……」

医者「もちろん手は尽くしたんだね。幸いにしてそこ以外にそういった傷がないから大事には至ってないんだね」

一通「そこで俺の出番て訳か」
医者「そうだね」

一通「ちょっと診させてもらうぜェ」スッ

一通(確かに切った切られたような傷じゃねェな。……これはなンだ? 僅かだが傷口に俺の解析をすり抜けるものがあるな。原因はこいつか?)

一通(……俺のフィルターに当てはまらねェだと? これだけを解析、演算……っ!? な、なンだよこの物質は? 有り得ねェぞ……)

医者「どうかしたかね?」

一通「いや、もう少し待ってくれ」

一通(傷口全体からこの物質を排除、血流操作、正常。やっぱりあれが原因か)

一通「終わったぜ。後は普通に縫合すればすぐ治るはずだァ」
医者「すまない、伝えておくんだね。結局、原因はなんだったんだい?」

一通「傷口全体に恐らくこの世にはねェ微量な物質が付着していた。それが治療の邪魔をしてたンだよ」

医者「この世にはない……?」

一通「あァ。だから先生の手にも負えなかったンだ」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/25(金) 00:44:30.97 ID:WS/TEMDO<>医者「ふむ、それは困ったね」

一通「その割には随分と冷静じゃねェか」

医者「これでも君の何倍も生きてるからね、こんなことは沢山経験してきてるんだね」

一通「そうかよ。そンでこの患者はなにがあって運ばれて来たンだ?」

医者「スキルアウト相手に喧嘩をしてたらしいね」

一通「喧嘩ァ? 喧嘩でこンな変な傷を負ったてのかァ?」

医者「詳しい話は意識が戻ってから聞くしかないね。そのスキルアウト達は逃げてしまったようだからね」

一通「多分、スキルアウトを追っても意味はねェよ」

医者「どういうことだね?」

一通「傷口にこンなことが出来ンのは能力者か魔術師くらいだ」

医者「言われてみればだね」

一通「更に追求すると俺のフィルターに傷口の物質は当てはまらなかった」

医者「物質、と言うことは能力者の仕業だね。……もしかして君はその能力者に心当たりがあるんじゃないのかい?」

一通「あァ。こンな真似が出来るは恐らくあいつしかいねェ」

医者「それは誰だね?」

一通「未元物質の垣根帝督。俺に次ぐ第二位の超能力者だよ」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/25(金) 00:45:25.62 ID:WS/TEMDO<>――とある一室――

船瀬「VIPルームにいれるのはありがたいのだが、私はいつまでここにいればいいのかね?」

沈利「……」

船瀬「もう一晩経っているのだが? 仕事も残ってるから早く帰りたいのだがね」

沈利「……ちょっと黙っててくれない? 眉間に穴を空けるわよ?」

船瀬「おー怖い怖い。これが第四位の原子崩しか」

沈利「さんをつけろよ凸助野郎おおおッ!!」

――ブンッ

船瀬「うぐっ! こほっこほっ! ……鳩尾に蹴りを入れられるくらいなら眉間に穴を空けられた方がマシだったのだが」

沈利「黙れってんだよおおおッ!!」

――ブンッ

船瀬「ぶっ! ……私の綺麗な顔に傷をいれるなんて酷いではないか。め、る、と、だ、う、なー、さん」

沈利「もういい……テメェは体中を穴だらけにして跡形も残さねーからなぁッ!!」シュインシュイン

船瀬「……」ニッ

――バサァッ!<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/25(金) 00:48:40.51 ID:WS/TEMDO<>沈利「っ!?」

垣根「落ち着け。この男にはまだ利用価値がある」

船瀬「……ッ」

沈利「そうだったわね……。ごめん、ちょっと頭を冷やしてくる」スタスタ

垣根「おい、勝手に死のうとしてんじゃねえよ」

船瀬「なんのことか分からないのだが。その前に君もスクウェアの一人なのか? 見たところリーダーかね?」

垣根「そうだ。スクウェアのリーダーの垣根帝督だ」

船瀬「垣根だと!? 今朝、原子崩しと聞いて残りの寿命分驚いたと思っていたんだが……」

垣根「いい機会だからその生死の常識は捨てるんだな」

船瀬「……それが良さそうだ。さて、リーダーの方が話は出来るように感じるのだが」

垣根「余計な話は聞かねえぞ」

船瀬「それはリーダーが判断することじゃないのかね?」

垣根「ああ、そうだな」

船瀬「ではでは。私はいつまでここにいればいいのかね?」

垣根「利用価値がなくなるまでだ」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/25(金) 00:50:30.72 ID:WS/TEMDO<>船瀬「超能力者育成計画の全情報の提供、理事会の目くらまし、そして昨日から今朝にかけて行ったハッキング。もう十分だと思うがね」

垣根「お前はそうなんだろうが俺らにはまだ利用価値があんだよ」

船瀬「ほう?」

垣根「保守派と融合派が争ってるだけでこっちとしては動きやすい。だからお前を死なせる訳にはいかねえんだよ」

船瀬「生かしてくれるのかね? それはありがたい話だね」

垣根「あいつを挑発して死のうとしてたくせによく言うな」

船瀬「!」

垣根「学園都市の利益を最優先して、後に混乱を招くことを先に死んで詫びようとでも思ったのか?」

船瀬「……」

垣根「甘えよ。ティラミスにあんこ乗っけて蜂蜜塗るくらい甘えよ。こっちはそれくらい分かってんだよ。死んで終わらそうなんて甘えこと考えてんじゃねえ」

船瀬「一度死んだ人間が言うと説得力があるのだが」

垣根「ああ、自覚はある」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/25(金) 00:52:49.01 ID:WS/TEMDO<>一通「ただいまァ……っつっても今日は一人か」

一通「義兄さンは仕事、打ち止め達も産業スパイが入ったとかで残業」

一通「晩飯は久しぶりにファミレスにでも行くかァ」

――――

一通「……」スタスタ

黒子「あら、あなたは一方通行さんではございませんの?」

一通「黒子かァ」

黒子「文字じゃ伝わらないでしょうけれど、今ホクロって言いましたわよね!?」

一通「気のせいじゃねェのか?」

黒子「気のせいではございませんの! ……ところで私のお姉様'sはどこでございますの?」

一通「てめェのじゃねェ。打ち止め達なら残業だ。ちなみに義兄さンも仕事だ」

黒子「義兄さん、ですの?」

一通「な、なンでもねェ!」

黒子「ほぉー?」

一通「ぐっ……俺はこれから晩飯食べに行くンだから着いて来ンな」

黒子「実は私もこれから晩御飯でしたの」ニヤニヤ

一通「チッ……着いて来やがれ」

黒子「はいですの!」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/25(金) 00:54:55.25 ID:WS/TEMDO<>アホな話ばっかりやってると真面目な話をやりたくやる。真面目な話をやってるとアホな話をやりたくなる

よし日本頑張れ<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/25(金) 01:28:37.06 ID:fgBTpTUo<>おまえもがんばれ支援<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/25(金) 07:17:57.91 ID:5IvhdPso<>乙ですの<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/25(金) 12:46:19.01 ID:v4xEK6DO<>大きくなった黒子は相変わらずのぺ……スレンダー美人なのだろうか……


乙なんだよ〜<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/25(金) 13:15:50.73 ID:wk4AHgSO<>冥土返しってこんなに語尾に「ね」つけたっけ?<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/06/26(土) 09:29:45.50 ID:5sqUjQDO<>俺の中での冥土返しはフシギダネばりにだねだね言ってるイメージが離れなくてきっとあの様になってしまったんだね?


上条一家の皆さんの仕事、垣根夫妻の登場、前に密かに考えてたネタを合わせて、広げた風呂敷を畳もうとしたらこんな糞展開になってしまって申し訳ない

アホエナジーは総合スレにて取り戻しましたが、日々のワールドカップによる寝不足で遅筆に更に拍車がかかってます


言い訳ばかりですがどうか生暖かい目で見てやって下さい。そして他所からネタをパクって申し訳ありませんでした<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/26(土) 09:30:15.13 ID:5sqUjQDO<>一通「……」スタスタ

黒子「……」スタスタ

一通「おい、お前なンか悪いことでもしたのか?」

黒子「んまっ! なんて失礼な!」

一通「じゃあ、なンで後を付けられてンだよ?」

黒子「私に心辺りはありませんの。あなた絡みではなくて?」

一通「お前と会うまでは別になンもなかったンだがなァ」

黒子「……」

一通「……」

黒子「では、撒きますので捕まって下さいまし」

一通「ほらよ」

黒子「では」

――ビュン

??「……」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/26(土) 09:30:51.45 ID:5sqUjQDO<>――とあるファミレス――

一通「便利な能力だよなァ」

黒子「なかなか演算が難しいですのよ?」

一通「11次元だったかァ? ンなもン無意識でも演算出来ンだろ」

黒子「ありえませんの……」

一通「そうかァ? 気がついたら反射の設定に組み込ンでたぞ」

黒子「そんな簡単に出来るなら黒子はとっくにお姉様と同じレベル5ですの」

一通「そういやあのショタコンも似たようなことを言ってたなァ」

黒子「ショタコン……ですの?」

一通「いや、こっちの話だ」

店員「ご注文はお決まりでしょうか?」

一通「コーヒー、ブラックで。それとこれ」

店員「かしこまりました」

黒子「私はこれとベンティアドショットヘーゼルバニラアーモンドキャラメルエキストラホイップキャラメルソースモカソーススランバチップチョコレートクリームフラペチーノで」

一通「ベンティアドショットセー……なンだ?」

黒子「ベンティアドショットヘーゼルバニラアーモンドキャラメルエキストラホイップキャラメルソースモカソーススランバチップチョコレートクリームフラペチーノ、ですの」

店員「かしこまりました」

一通「理解した……だとォ……?」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/26(土) 09:31:22.35 ID:5sqUjQDO<>黒子「どうかなさいました?」

一通「いやいやあンなのメニューにねェだろ!? ってかなンであの店員は普通に了承してンだよ!?」


黒子「なにせ店員ですので」

一通「ど、どういう……?」

黒子「全てのSSにおいて店員はの唯一無二の絶対の存在ですの。それは学園都市も例外ではありませんの」

一通「SSってなンだよ!?」

黒子「……はぁ」

一通「なンだよ……?」

黒子「あなた、消されますわよ?」

一通「これ以上突っ込ンだら俺のパーソナルリアリティが揺らぎそうだぜェ……」

黒子「それでよろしいですの。では、そろそろ黒子にも教えて欲しいですの」

一通「なにをだよ?」

黒子「もちろん『義兄さん』と呼び始めた理由をですの」

一通「……ェー」

黒子「あー、万が一にでも私のお姉様を『義姉さン』などと呼んでる場合には全黒子が総力をあなたを潰しにかかりますわよ?」

一通(テレポートしてェ)<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/26(土) 09:31:42.65 ID:5sqUjQDO<>――とある一室――

上条「船瀬の居場所は分かったか?」

皆川「いえ。出掛けた先で泊まると連絡したきり消息が掴めてません」

上条「んー、嫌な予感しかしないな……」

皆川「雨でも降ってくれれば私の魔術が活きるのですが……」

上条「霊体だったっけ?」

皆川「はい。水を媒介して霊体を生み出す霊媒術です」

上条「水の他にはなにがあるんだ?」

皆川「他には火や鉄、電気など様々ですね。私は水が専門ですけど」

上条「便利だなよぁ。俺も霊媒師になれないかな?」

皆川「上条さんがですか!?」

上条「え、なんか変か?」

皆川「上条さんが霊媒術を身に付けたら私の居場所がなくなっちゃいます……」

上条「そんな寂しいこと言うなよ……」

皆川「え?」

上条「皆川がいなくなったら誰が俺の代わりに頭を使うんだよ?」

皆川「……」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/26(土) 09:32:29.43 ID:5sqUjQDO<>上条「学のない俺が仕事出来てるのは皆川のおかげなんだぞ? 頼りにしてるんだからそんな寂しいこと言うなよ」

皆川「……はぁ」

上条「どうした?」

皆川「いえ、なにも」

上条「なんだよ、気になるだろ」

皆川「上条さんは上条さんと言うことでした」

上条「な、なんでそんなに不機嫌になってるんでせうか?」

皆川「教えてあげません」

上条「そこをなんとか……!」

皆川「お腹が空きました」

上条「はい?」

皆川「お腹が空いて来ちゃいました」

上条「……よし、船瀬も見付からないし今のうちに飯でも食べに行くか!」

皆川「それで許してあげます」

上条「なんかよく分かんないけどありがとな!」

皆川(分かんないんだ……)<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/26(土) 09:33:10.56 ID:5sqUjQDO<>――とある職場――

佐天「ねぇ初春」

初春「なんですか佐天さん?」

佐天「手からマックポークが出る能力とかに目覚めないかなぁ?」

初春「え、えー? なんですかその能力……」

佐天「ほら美味しいし、小腹空いた時に食べられるっていいと思わない!?」

初春「そうかもですけど、欲望だだ漏れですよ?」

佐天「あれ、バレた?」

初春「バレバレ愉快ですよ佐天さん」

佐天「でもさぁ、マックポークが出せる能力と初春の原子稼働<メルトアップ>があれば原価設備不要で儲け放題だよ!」

初春「そんな卑しいことに能力を使っちゃ駄目ですよ佐天さん!」

佐天「分かってるってー。でもあの魔法瓶だった初春がレベル4だもんなぁ」

初春「誰が花瓶ですか!」

佐天「え、誰もそんなこと言ってないよ?」

初春「え? あぅ、すいません。なんか変な電波を受信してしまいました」

佐天「変な初春」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/26(土) 09:33:44.89 ID:5sqUjQDO<>初春「今日は久しぶりにどこかよって行きませんか?」

佐天「お、いいねぇ。よーし、お姉さんお酒飲んじゃうぞー!」

初春「程々にしてくださいよ?」

佐天「頼りにしてるよ初春!」

初春「酔いつぶれること前提ですか!?」

佐天「駄目なの?」

初春「駄目です!」

佐天「うーいはるー」

初春「駄目なものは駄目です!」

佐天「ちぇ。まぁ二人で飲んでもあれだもんね」

初春「御坂さん達と飲みたいですね」

佐天「上条さんだよ初春」

初春「そうでした! どうも癖が抜けなくて困っちゃいます」

佐天「私も名字変わりたいなぁ……」

初春「私もです……」

佐天「よし初春! 私達、結婚しよう!」

初春「ええーっ!?」

佐天「大丈夫! 日本じゃ結婚出来なくてもオランダなら出来るから!」

初春「お、落ち着いて下さい佐天さん!」

佐天「今すぐパスポート取って来ぉい!」

初春「そんな急に無理ですよ!」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/26(土) 09:34:18.20 ID:5sqUjQDO<>――とある研究所――

美琴「見つけた、足跡!」

打止「お姉様ほんと!?」

美琴「ええ。まさか外からのアクセスじゃないとは思わなかったわ」

打止「外からじゃないってどういうこと?」

美琴「正規のルートでアクセスして、その後わざと不正アクセスしたようにしたのよ」

打止「正規のルートなのになんでそんな必要があるのかな? まるで誰かに発見してほしいみたい……」

美琴「そう、それよ」

打止「へ?」

美琴「不正アクセスにした際の法則性を見つけたのよ。そしてその法則性を読み取ると……『――ホテルに監禁されている船瀬』って一文が出来上がるのよ」

打止「フナセ……ふなせ……船瀬……船瀬って理事会の!?」

美琴「そうよ。外じゃなく中。それも中の中でど真ん中ストライクね」

打止「当麻お義兄さんが忙しかった理由ってそれかな?」

美琴「でしょうね……。あんの馬鹿、また厄介事を……」ビリビリ

打止「うわわ、お姉様落ち着いて! 当麻お義兄さんだって詳しいことが分かってたらお姉様に教えてるはずだよ!」

美琴「う、確かに……」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/26(土) 09:35:10.60 ID:5sqUjQDO<>打止「当麻お義兄さんと連絡は?」

美琴「昼過ぎに『今日も遅くなる』って連絡があったきり繋がらない……」

打止「お姉様、『当麻エナジー』が足りてないの?」

美琴「うん……」

打止(うわぁ……黒子お姉ちゃんみたいになってる……)

美琴「打ち止めは足りてるの?」

打止「なにが?」

美琴「『一方通行エナジー』が」

打止「え、足りてるんじゃないかな? 私は昨日も今日も普通に会ってるから」

美琴「ずるい」

打止「そんなこと言われてもー」

美琴「……。……よし、決めた!」

打止「もしかして当麻お義兄さんに会いに行くの?」

美琴「違うわ」

打止「へ?」

美琴「足腰に電気流して動けなくさせに行くのよ」

打止(それって会いに行くのとどう違うのかなー?)

美琴「さぁ皆の者! 馬を引け、丘に向かうぞ!」

打止「う、馬? ……あ、車ね。手配してくるから待ってて!」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/26(土) 09:35:55.08 ID:5sqUjQDO<>美琴「あ、行き先は理事会本部じゃないからね?」

打止「へ? 違うの?」

美琴「だって連絡が取れないのよ? きっと当麻は船瀬さんのとこに行ってるはずよ」

打止「……そうかな?」

美琴「そうよ! だから私も――ホテルに行って当麻に会うんだから!」

打止(結局のところは会いたいんだね……)

美琴「あ、打ち止めはここで待機ね。なにかあるとも限らないから」

打止「うん」

美琴「それと、」

打止「?」

美琴「念のため、妹達にいつでも動けるように連絡してくれる? どうも臭うのよね」

打止「いいけど……どうして?」

美琴「当麻が絡んでるからってのもあるんだけど、抜かれたデータがデータだけにしね……」

打止「うん、分かった」

美琴「それじゃ行ってくるわ」

打止「気をつけてね!」

美琴「大丈夫よ。現在、学園都市第一位に任せなさい!」

打止(あの人が聞いたら怒るんだろうなー)<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/26(土) 09:37:28.29 ID:5sqUjQDO<>一方通行と黒子に忍び寄る影は一体!?

初春がレベル4!?
そしてその能力の原子稼働<メルトアップ>とは!?

皆川の霊媒師としての力は如何に!?

結婚してもスルーされる美琴は当麻エナジーを無事補給出来るのか!?

麦のんに蹴られた羨まゲフンゲフン船瀬は果たして!?


とある夫婦の超能力者<レベル5>、7月11日公開予定!
同時上映、浜面のアイテム育成物語もお楽しみに!
前売り券を持参の方には人気アニメ、魔法少女。姫りんの特製ストラップをプレゼント




嘘予告一度やってみたかったんですすいません<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/26(土) 10:27:40.11 ID:fNjtlys0<>■■ェ.....<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/26(土) 14:23:01.12 ID:r59kMFE0<>初春の能力って将来性を感じるよな<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/26(土) 16:38:09.07 ID:92eHY0k0<>レベル5って軍隊つぶせるくらい強いんだよな?
初春がレベル5に成長したらどんな能力になるの?<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/26(土) 16:45:53.44 ID:w/kUESUo<>>>250
離れた位置のモノの温度をコントロール出来るとかじゃね?<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/26(土) 18:56:50.81 ID:r59kMFE0<>それも下は絶対零度、上はプラズマ化までな

一方さんにも勝てるかも知れん<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/26(土) 19:09:12.30 ID:92eHY0k0<>>>370
なるほどなぁ

固法先輩はどうなんの?<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/26(土) 19:09:58.55 ID:92eHY0k0<>あんかミスったwwwww
なぜ370なのかはおれにも不明wwwww<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/26(土) 19:52:13.88 ID:O.ExZsAO<>レントゲンいらずのお医者さんに
まあセカンドオピニオンとかに使うから結果的にレントゲン使わざるを得ないが

フラックスコートあたりはどうなるか見当もつかん
ドカタで便利そうだなくらいにしか<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/06/26(土) 20:17:58.46 ID:q2ovMcA0<>>>252
一方さんはそれすらもベクトル操作しそうだ

メルト〜だから麦のん系統の能力か?だとしたら「オ花畑確定デスネ」になるのか・・・<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/26(土) 20:55:59.78 ID:qfkj7wAO<>>>250
初春「温度操作だけだと思ってるようですが、私の能力は無次元量(スーパスケーラ)、スカラー制御ですよ?」
という妄想。<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/26(土) 22:33:56.77 ID:92eHY0k0<>あとさ一通とかレベル5がレベルアッパー使ったらどうなんの?
<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/26(土) 22:38:08.05 ID:w/kUESUo<>一通は今サポートしてるMNWがレベルアッパーと同じ仕組みだと思ってるんだが<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/26(土) 22:38:17.38 ID:AUtXIHko<>演算能力→補う必要なし
自分だけの現実→補う必要なし
だから、変わらない気がする

というかそれでレベルアップするなら、一通クローンを量産してレベルアッパーで繋げば簡単にレベル6行きそうだけど<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/26(土) 23:24:47.85 ID:qfkj7wAO<>並列的な演算ができるなら、多少は演算速度上昇→打ち止めのウィルス駆除してた時に反射が使えたりするかも?<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/26(土) 23:26:58.94 ID:qfkj7wAO<>妹達が幻想御手使うSSとかあったよなそういえば
<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/26(土) 23:37:03.23 ID:r59kMFE0<>>>257
質量まで操作出来るとかセロリさんも裸足で逃げ出すチートキャラじゃね?

ついでにベクトルも「大きさ」はスカラーな訳で、完璧にセロリさんの天敵だなww<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/26(土) 23:57:34.80 ID:AUtXIHko<>>>262
短編でミサカネットワークをレベルアッパー化して、御坂妹が美琴を遥かに上回る仮想レベル6になるってネタがあったな<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/27(日) 02:03:10.80 ID:o/n.AIo0<>>>263
てかお互いに天敵だと思う
スカラー制御しても向きかえられたら意味ないし
向き変えても大きさゼロにされたら意味ない
お互い決めて無し みたいな<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/06/27(日) 11:35:28.05 ID:P2VA8gDO<>初春の能力でこんなにハードルを上げられるとは思わなかった
どんな感じかはちゃんと考えてるんですけど結局レベル4で初春なんでそれなりの力しかないと思う
頑張れ初春、頑張れ俺、頑張れ日本<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/27(日) 11:36:16.74 ID:P2VA8gDO<>――ホテル前――

研究員「パッと見なにかあるようには見えませんね」

美琴「おかしいわね。当麻が来てるならもっと騒がしくなっててもいいのに……」

研究員「所長、あのー」

美琴「ん?」

研究員「旦那さんは初めからここに来てないんじゃ……?」

美琴「……」

研究員「……」

美琴「そ、そそそそんなことないわよ! すれ違い、そう! すれ違いよきっと!」

研究員「あ、えーっと……自分様子見て来ますね」

美琴「いえ、それは私が行くわ」

研究員「そんな意地張らなくても……」

美琴「意地なんかじゃなくて、単純になにがあるか分からないからよ」

研究員「でもなにかあるようには見えませんが?」

美琴「こういうのは大抵VIPルームとかどっかの一室で事件が起きてるものよ」

研究員「はぁ、」

美琴「それじゃ車お願いね」

研究員「分かりました」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/27(日) 11:37:26.08 ID:P2VA8gDO<>――ホテル内――

美琴(確かになんの混乱もないようね。解決した後って様子でもないし、いつも通りって感じ)

美琴(やっぱり当麻は来てないんだぁ……って仕事仕事! その内来るかもしれないし!)

美琴「あの、ちょっといいですか?」

従業員「はい、なんでしょう?」

美琴「昨日か今日か、船瀬って人は泊まりに来てますか?」

従業員「どういったご関係でしょうか?」

美琴「関係……んー、夫の友人です」

従業員「お名前をお聞きしてもよろしいでしょうか?」

美琴「上条美琴よ」

従業員「上条み、え? もう一度お願いします」

美琴「上、条、美、琴よ」フフン

従業員「! こ、これは知らなかったとはいえ大変失礼な態度を!」

美琴「いいのいいの気にしないで。それより船瀬って人は来てるのかしら?」

従業員「は、はい、ただいま確認します。……どうやらそのような記録はありません」

美琴(まぁ、そのくらいのデータなら容易く改ざん出来るからあてになんないか)<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/27(日) 11:39:09.12 ID:P2VA8gDO<>美琴「ねぇVIPルームって空いてるかしら?」

従業員「二つ内の一つは空いていますが……」

美琴(思い通り! 思い通り!! 思い通り!!!)

美琴「その使われてるVIPルームは誰が使ってるの?」

従業員「お客様には誰が来ても取り合うなと言われておりますので、その質問にはお答え出来ません」

美琴「私でも?」

従業員「申し訳ございません」

美琴「そう……。あ、そうだ。もう一つの部屋は空いてるのよね?」

従業員「はい」

美琴「じゃあその部屋お願い」

従業員「え!? い、今からですか?」

美琴「そのつもりなんだけど……都合悪い?」

従業員「いえ、都合というか、こちらとしては事前に話があり部屋を整えさせてもらうという形がありまして……」

美琴「今日一晩だけなんだけどどうにかならない?」

従業員「ホテルですので料金さえ支払ってもらえれば……」

美琴「分かったわ。……はい。カード大丈夫よね?」

従業員「も、もちろんです」

従業員(ブラックカード……。そういえば昨日来た人達もブラックカードだったな)

従業員「……お待たせしましたこ。ちらが本日のIDとなっております」

美琴「ん、ありがと」

従業員「では、なにかございましたらお呼び下さいませ」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/27(日) 11:40:13.98 ID:P2VA8gDO<>――室内――

美琴(さて、ここまで来たけどどうしようかしら? 確証がないのに乗り込む訳にもいかないし……)

美琴(最上階でVIPルームの階だからセキュリティーも厳重だし、ガードマンもいる。能力者らしき気配も感じるわね)

美琴(昔だったら『どっせーい! おんどりゃー!』とか言って突入してたんだろうなぁ。……歳は取りたくないものね)

美琴(でも私もまだまだ現役よ。座して待つなんて性に合わないわ)

美琴(パソコンがあるんだからまずはハッキングよね。……船瀬って名前もそれっぽい名前もないわね)

美琴(となると次はカメラか。こういう覗き趣味はないんだけど……あ、ハッキングしてたら一緒か。緊急事態だから仕方ないわよね!)

美琴(えーっとどれどれ? ……居た! 今日の私は随分とついてるわね。それでも当麻に会えなかったから十分不幸よ)

――コンコン

美琴(!? 気づかれた!?)

従業員「ルームサービスです」

美琴「……。いえ、結構です」

従業員「では、置いて行きますね」

美琴「それでお願……え? 置いて行くって」

――カチッ

美琴「!?」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/27(日) 11:43:17.64 ID:P2VA8gDO<>――ドゴォォォン!!

従業員の意味深な言葉の後に聞こえた発火音と共に部屋の外から爆風が流れてくる。
その爆風は美琴のいる部屋を軽く吹き飛ばす程の威力だった。

「……やってくれるじゃない」

磁力を使ってとっさに周りの物を集め爆風を防いだ美琴は瓦礫を押しのけながら立ち上がった。

「残念だったわね! 私はこの通りピンピンしてるわよ!」

この状況で船瀬の状態が分からない今は反撃よりも自分に標的を向けさせるべきだと思い相手を挑発する。

――ガタッ

「ん?」

先の爆発で出来た瓦礫が振動しガタガタと不自然に動き出す。

「次はなによ!?」

振動は更に大きくなり、その振動によって動かされた瓦礫が次々と美琴に襲いかかる。

「ちょ、ちょっと待ってよ!」

更なる不意打ちに動揺しながら次から次へと襲いかかる瓦礫を避ける。

「あーもうっ! ちょこまかとおぉぉッ!」

痺れを切らした美琴はバリバリッ! っと周囲に電撃の幕を作り出し襲いかかる瓦礫を撃ち落としす。

「……さぁこれで不意打ちは通有しないと分かったでしょ? いい加減姿を見せたらどう?」

パンパンと服の汚れを払いながら再び相手を挑発する。
その挑発に乗ったのか、正面から攻撃することを選択したのか土煙の奥から人影が現れる。<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/27(日) 11:44:44.30 ID:P2VA8gDO<>「あら、正装でお出迎えなんて悪いわね。こっちはこんな格好でごめんなさいね」

土煙の奥から現れた正装姿の男二人に対し美琴は、見下すように自らの髪を梳いてみせる。

「いやー、なかなか似合ってますヨ?」

前髪で左目が隠れた男が薄ら笑いで言葉を返す。

「それはどうも」

美琴はわざわざ大袈裟に頭を下げ余裕を見せる。

「……ピンク」

身長156pくらいの男がボソッと呟く。

「!?」

美琴は慌てて胸元を隠した。美琴の着ていた衣服はこれまでの一連の流れのどこかで破れてしまったのか下着が露わになっていたのだ。

「あんたらこの代償は高くつくわよ……」

美琴は服を適当に見繕い男達を睨む。

「逆ギレですカ? 怖い怖い」

「……幼稚」

「よくも私を馬鹿にしてくれわね……あんたらには脳味噌に直接電流を流してやるわ!」

「ククッ」

「……ふっ」

挑発していたはずなのにいつの間にか挑発される単純な美琴の姿に男達は笑いを堪える。<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/27(日) 11:46:01.84 ID:P2VA8gDO<>「第三位くらいなら僕達の戦い方でも勝てるカナ?」

「……恐らく」

「ごちゃごちゃ言ってんじゃないわよ!」

美琴が男達に向かって電撃を放つ。

「……防ぐ」

――ドゴォォォン!!

「爆発!?」

低身長の男は美琴の放った電撃に瓦礫を投げ込んで爆発を起こし攻撃を相[ピーーー]る。

「ちょうどいいネ。これで攻撃しやすくなった」

そう言うと左目の隠れた男は床に手を付ける。すると周辺の瓦礫が振動を始め美琴に向かって飛んでいく。

「一度やられたものに二度もやられるのは三流のやることよ!」

バリバリッ! っと再び周囲に電撃の幕を展開する。

「……今」

「ッ!?」

――ドゴォォォン!!

「くぅっ!!」

電撃の幕の前で瓦礫が爆発する。
美琴は瓦礫を防いだ後の二次的攻撃である爆発に対応が遅れ壁に叩きつけられる。

(いたた……。はぁ、面倒なことになったわね)

船瀬の状態も分からない。そしてここは一般人も普通に宿泊しているホテルの最上階である。
力をフルに発揮出来ない中で二人の能力者を相手にすることに美琴は溜め息を吐いた。<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/27(日) 11:49:10.10 ID:P2VA8gDO<>「レベル5ってこの程度だったのカ」

「……余裕」

「さぁ、とどめをお願イ」

「……分かった」

低身長の男は瓦礫を手に取り美琴に放り投げる。

――ドゴォォォン!!

「楽勝だネ」

「……終わり」

「誰が終わりですって?」

「「!?」」

男達がその声に驚き振り向くと、先程まで倒れていたはずの美琴が立っていた。

「全く、獲物を前に舌なめずりなんて三流のやることよね」

「くそッ!」

左目が隠れた男は床に手を伸ばし瓦礫を飛ばす。しかしそこに美琴の姿は既になかった。

「もうまともに相手にするの面倒だからちょっと眠っててね」

「なああアアアッ!!」

美琴は男に触れ電流を流し気を失わせる。

「さ、次はあんたよ」

「……なにをした?」

「なにって、自分の生体電流を操作して身体能力を上げただけよ」

「……だ、け?」

「あんたには理解出来ないだろうけどこれがレベル5の力よ。よく覚えておくのね」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/27(日) 11:50:43.35 ID:P2VA8gDO<>「……っ」

――ドゴォォォン!!

低身長の男はまた瓦礫を美琴に向かって投げるが、やはりそこに美琴の姿はなかった。

「無駄よ」

「……あぐっ」

先程の男と同様に背後に周り電流を流して気を失わせる。

「ふぅ、随分と派手にやってた割に大した被害は出てないようね」

――ガラッ

「!?」

「ま、待ってくれ私だ! 船瀬だ!」

増援かと思い身構える美琴に船瀬は慌てて名を名乗る。

「あんたが? 探す手間が省けたわ」

「……これは君がやったのかね?」

「ほとんどはこいつらだけどね」

美琴は顎で気を失ってる二人を指す。

「ならやはり君は超電磁砲の御坂美琴なのだね?」

「上条よ。上条美琴」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/27(日) 11:51:52.67 ID:P2VA8gDO<>船瀬「ああ、そうだったか」

美琴「色々聞きたいことはあるんだけど、一体今なにが起きてるの?」

船瀬「色々話したいのだが君は急いだ方がいい」

美琴「はい?」

船瀬「同じレベル5の君なら彼等を止められるかもしれないのだ」

美琴「彼等?」

船瀬「未元物質と原子崩しだ」

美琴「え……? い、今なんて……?」

船瀬「驚くのも無理はない。私も驚いたのだ」

美琴「本当、なの……?」

船瀬「本当だ。彼等は今、白井と初春というレベル4の能力者の下に向かっているはずだ」

美琴「なんですって!?」

船瀬「知り合いかね? ならば尚更急いだ方がいい」

美琴「……。……打ち止め!?」

打止『お姉様! なんか色々起きてるみたいだけど大丈夫!?』

美琴「私は大丈夫。それより今すぐあの子達に動くように伝えて!」

打止『任せて! どうすればいい?』

美琴「黒子と初春さんを探して!」

打止『え、どうして?』

美琴「いいから早く!」

打止『わ、分かった!』<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/27(日) 11:53:34.09 ID:P2VA8gDO<>美琴「どうして第二位と第四位が生きてるの!? どうして黒子と初春さんを狙うの!?」

船瀬「……落ち着いてほしいんだが」

美琴「そんな悠長な時間はないわよ!」

船瀬「……第二位と第四位が何故生きてるかは分からない。だが彼等が動いてるのは超能力者育成計画<レベル5グロウ>に沿ってのものだ」

美琴「超能力者育成計画……?」

船瀬「簡単に言うとレベル4をレベル5にしようという計画だ。そして彼等はその育成法に君達の研究データを用いていた」

美琴「なんですって!?」

船瀬「私は超能力者育成計画という目先の欲に駆られ彼等に協力をしてしまったのだ。殺したかったらいつでも殺していい。私はそれだけの罪を犯したのだからな」

美琴「……そんなことしても意味ないわ。まずはあんたを私達の所に連れて行く。アンチスキルに連れて行かれて情報手に入れられなくなったらあの二人を助けられないかもしれない」

船瀬「……甘いな」

美琴「なんでもいいわよ。それじゃあ飛び降りるから掴まって」

船瀬「わかっ……え?」

美琴「早く!」

船瀬「あ、ああ……」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/27(日) 11:54:51.98 ID:P2VA8gDO<>――とあるファミレス外――

黒子「今日のところはここまでにしてあげますの」

一通「はいはい、ご説法ありがとうございましたァ」

黒子「まだ分かってないんですの!? お姉様を姉と呼ぶ心得をあれほど説いたと言うのに!」

一通「分かったからこれ以上、精神攻撃<マインドアタック>はやめてくれェ……」

黒子「仕方ないですわね。次はあなたの家で説いてあげますわ」

一通「……お前、打ち止め達に会いたいだけだろ?」

黒子「もちろんですの」

一通「歪みねェな」

黒子「なんとでも言って下さいまし」

一通「そうかよ……」

黒子「では、黒子はこれにて失礼しますの」

一通「あァ、達者でなァ」

黒子「素直にさよならは言えませんの?」

一通「白井さン、サヨーナラ」
黒子「皆さん、サヨーナラ」

一通「小学生か」

黒子「今の振りではありませんの!?」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/27(日) 11:56:40.45 ID:P2VA8gDO<>――帰り道――

黒子「……」スタスタ

黒子「……、……」スタスタ

黒子「……。私、後を付けられるようなことをした覚えはありませんの」

??「……」

黒子「それともストーカーさんですの? 残念ながら私、お姉様とあの殿方以外に興味はありませんの」

??「……テレポーターは変態が多いのか?」

黒子「? よく分かりませんがそろそろ消えてもらえませんこと?」

??「それは出来ない相談だな」

黒子「では、どうすればよろしくて?」

??「俺をご自慢のテレポートで飛ばせばいい」

黒子「……野蛮なことは好きではないのですけれど、不審者を放っておくわけにはいきませんし相手になりますわ。ホスト崩れさん?」

??「……上等だ」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/27(日) 11:59:19.23 ID:P2VA8gDO<>設定と補足


前髪で左目が隠れた男の能力は時限爆弾<タイムボム>。量子変速系統で強度はレベル3
火薬を操ってものを爆発させる能力。火薬の量によって爆発の大きさを変えられる
話の中では瓦礫に火薬をかけ能力を使って爆弾にし、美琴の電撃を相殺したりしていた


身長156pの男の能力は振動発進<オーダーバイブ>。ベクトル操作系統で強度はレベル3
半径10m以内の瓦礫程度のものを振動させ飛ばす能力。能力を使ってない美琴にかわされていることからそんなにスピードはないようだ
話の中では時限爆弾で出来た瓦礫を使うというコンビネーションで美琴を苛立たせた


暗部組織スクウェアのメンバーで主にコンビを組んで行動している。レベル4の設定にしなかったのは超能力者育成計画に引っかかるから


美琴の生体電流による身体能力の向上は狂経脈的な感じでありかなと<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/27(日) 12:05:41.99 ID:P2VA8gDO<>クオリティヒクスギルティーだな。まぁ今更黒歴史の一つや二つ増えたところで痛くも痒くもないんだけどね。たまに死にたくなるけど

地の文難しいなぁ。表現力を身に付けたい。そういやホスト崩れって書いちゃったから??にする必要なかったかもしれん<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/27(日) 14:20:29.58 ID:jyMoA.DO<>細けぇ事(ry


期待して舞ってるんだよ。<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/27(日) 15:24:59.71 ID:JIG38TMo<>156cm……hydeか<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/27(日) 21:42:06.25 ID:wgsRFX.0<>>>283
156hydeは流石にでけぇな<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/28(月) 14:06:21.51 ID:V9p/gcDO<>話の中の小ネタ見てると>>1とは同年代臭がする<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/06/29(火) 13:32:52.03 ID:qyq1vYDO<>20代前半のたまごボーロを定期的に摂取しないと死ぬ病を抱えています多分


義兄さん編、残骸回収編、垣根夫妻編ときて広げた風呂敷畳編(今ここの中盤)がやけに長くなってしまった……そしてまだ続くという


見てくれてる人はW杯でも見ながら適当に読み流して下さい。ではでは投下します<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/29(火) 13:33:53.77 ID:qyq1vYDO<>「さぁ、お覚悟を!」

バッと勢いよくバッグから鉄棒を束を取り出す。

「そんなもん常に持ち歩いてんのか」

「淑女として当然の嗜みですの」

「そうなのか……」

――ビュン

黒子が手元の鉄棒をテレポートさせる。

――バキィ

「!? ……おい」

「あら、ホスト崩れさんの大事な腕時計を壊してしまったようですわね」

黒子のテレポートさせた鉄棒は男の腕時計に突き刺さっていた。男は黒子を睨みつけるがフンスと胸を張り意に介さない。

「自覚はあるが、ホスト崩れじゃねえよ」

「そうですの……。ではチャラ男さんでよろしくて?」

「いい加減にしねえとテメェの穴という穴を鉄棒で埋めるぞ」

「んまっ! なんて下品な!」

「なかなか初な反応を見せるじゃねえか」

そういった話にあまり抵抗がないのか黒子は男の言葉に顔を赤らめる。その黒子に向かって男は拳を構えながら走り出す。

「下品な殿方は嫌いですの!」

「変態には言われたくねえな!」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/29(火) 13:34:31.81 ID:qyq1vYDO<>――ビュン

「ぐっ!」

黒子は男の背後にテレポートして背中を蹴り飛ばす。蹴られた男は無様に倒れ込む。

「いってえな……少しは手加減しろよ」

男は服の汚れを払いながら立ち上がる。

「威勢の割には大したことありませんのね」

「だが『掴んだ』ぜ」

「はい?」

「もう一発行くぞ!」

男は再度拳を握り黒子に向かって突進する。

「まるで馬鹿の一つ覚えですのね」

――ビュン

黒子は目を細めテレポートをする。

「!?」

「どうした? 蹴らないのか?」

黒子の蹴りは男には当たらなかった。それどころか黒子の姿は背後ではなく男の目の前にあった。

「……一体なにをしましたの?」

「さあて、なんだろうな」

男はニヤリと笑って黒子を見下す。

「出来れば近寄らないで下さいませんこと?」

「おいおい自分で俺のところにテレポートしてきておいて、それは酷いんじゃねえか? 新手のツンデレかなにかか?」

「……っこの!」

黒子は男を拘束するために鉄棒の束を手に取り、テレポートのための演算を始める。<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/29(火) 13:35:19.34 ID:qyq1vYDO<>「なっ!?」

「そうか、まだ気づいてねえのか」

「え? あぐっ!」

動揺に完全に思考が停止しまった黒子は男に蹴られ吹っ飛ばされる。

(テレポートが効かない……偏光能力ですの? ですがテレポート自体が無効とされるのはおかしいですの……)

黒子は腹部の痛みに耐えながら止まってしまった思考を働かせる。

「ヒントをくれてやろう」

「……ヒント?」

「常識を捨ててみろ」

「常識? 一体なにを言っていますの?」

「やはりその程度か」

男は三度黒子に向かって突進する。

「ッ!」

――ビュン

鉄棒が駄目ならと黒子は手元のマンホールの蓋をテレポートさせる。

「無駄だ」

「くっ!」

――ビュン!

(一体どうなっていますの!?)

鉄棒の時とは違いマンホールの蓋をテレポートさせることに成功したが、黒子がテレポートした時と同様に男の目の前に現れたのである。

黒子は近くの廃ビルに隠れ息を潜め現状を整理する。

(始めテレポートが効いたのは恐らく能力を使っていなかったから。その後の『掴んだ』の後からおかしくなりましたわ)

(テレポートが途中で中断されたかのようになったり、使えなくなかったりと色々おかしいですわ。それに常識を捨てろとは一体……?)<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/29(火) 13:35:55.75 ID:qyq1vYDO<>「おーい! どこに行った! 返事くらいしたらどうだ!」

黒子の姿を見失った男が大声を出す。

(そんなことする馬鹿はいませんの。さて、どうしましょう)

黒子は自らの居る部屋を見渡す。
その部屋はなにかの部署だったのか机や椅子が大量に放置されてあった。

(直接が無理なら間接的に潰せばいいだけですわね)

黒子は未だ姿を発見出来ていない男の姿を確認し、手当たり次第に机や椅子をテレポートさせる。

「あ?」

月明かりによって映し出された不自然な影に男は眉を潜める。そして空を見上げると無数の物体が月明かりを隠していた。

「やってくれるじゃねえか!」

――バサァ!

男は数メートルに渡る三対の白い翼を広げ落ちてくる机や椅子を払い退ける。

「こそこそ隠れてねえで出てきたらどうだ!」

男は更に翼を大きく広げ、そして周囲の建物に対し無差別に翼を振るう。

「ほんとになんなんですの一体!?」

――ビュン

黒子は翼を避けるためにテレポートする。

「! そこにいやがったか!」

「何故!?」

テレポート先を読んだのか翼が方向を変え黒子に襲いかかる。黒子は体を捻って間一髪直撃を避ける。<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/29(火) 13:36:30.66 ID:qyq1vYDO<>「くぅっ!」

突然の出来事に自身を制御出来なくなった黒子は地面に激しく叩きつけられる。

「これがレベル4の限界か」

「うっ、……あなた何者ですの?」

立ち上がれない黒子を踏みつけ言葉を吐き捨てる。

「学園都市第二位、未元物質の垣根帝督だ。覚えておけ変態」

「垣根……第二位……? 戦争で死んだはず、だと……」

ゾクッと血の気が引き、背中に冷や汗が流れるのを黒子は感じた。

「世間一般ではそうなってるらしいな。生憎、世の中は広く暗く汚くてな、そんな常識は通用しねえ世界もあるんだよ!」

「あうっ!」

垣根は踏みつけてた足を大きく降り黒子を蹴り飛ばす。

「テメェに生き延びるチャンスをやる。俺は少しの間、一切手を出さねえ。だからその内にテレポートでもなんでもして逃げてみせろ」

「……くう」

悠然と構える垣根の謎の提案に、黒子は痛みと恐怖に耐えながら演算を始める。<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/29(火) 13:37:18.52 ID:qyq1vYDO<>「……どうした、逃げないのか?」

「何故、ですの……何故、テレポートが? あなた、私になにをしましたの……?」

「テメェにはなにもしてねえよ。それに未元物質はそんな能力じゃねえ」

「では、なにを……?」

「未元物質で周囲の11次元の物理法則を歪めた」

「はい!?」

「もっと言うと3次元のベクトルを11次元のベクトルに変換する時の物理法則を歪めた。つまりテメェの能力はもう使えねえんだよ」

「まさか……そんな、ありませんの……」

「ありえるんだよ。俺の未元物質を使えばな」

そう言うと垣根は翼をはためかせ体を浮かせる。
天使のような見た目とは裏腹に、建物を容赦なく破壊する三対の翼と未元物質が黒子に絶望を与える。

「……」

「既存の概念……今頭の中にある常識を捨ててみろ。そしてレベル4の壁を超えてみせろ」

「……先程から常識を捨てろだとかレベル4だとか私になにを求めていらっしゃいますの?」

黒子は地面の冷たさを感じながら垣根を見つめ問いかける。

「テメェをレベル5に導こうってんだよ」

「私を……レベル5に?」

「ああ」

「なんのために?」

「知る必要はねえ」

「……。……あーはっはっはっは!」

「あ? なにがおかしい?」

頭でもおかしくなったかと垣原は黒子に怪訝な顔を見せる。<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage saga<>2010/06/29(火) 13:41:18.34 ID:qyq1vYDO<>「私がお姉様と同じレベル5ですって!? お姉様と同じ土俵に立つなんておこがましいにも程がありますわ!」

「はあ?」

「お姉様はお姉様として黒子の前に立つべき存在。故に黒子にはレベル5など意味はありませんの。それに……」

黒子はゆっくり立ち上がり垣根に対しはまるで勝ちを得たかのように笑う。

「あなたのようなメルヘン野郎と同じ序列になるなんて反吐が出ますわ!」

「そんなに死にてえか糞アマァッ!!」

――バサァ!

黒子の態度に垣根は怒りを露わにし数メートルのサイズに戻っていた翼を更に大きく広げる。

「能力が使えなくとも幾度の修羅場をくぐり抜けたこの白井黒子を楽に殺せるとは思わないことですのね!」

「楽に殺すつもりはねえ! さっきまでの絶望以上の絶望を与えてから愉快に脳みそを三枚に下ろしてやるよ!」

「その際は腐らないように立派な冷蔵庫に入れて下さいまし!」

上空に移動した垣根の翼が青白く光る。黒子は逃げも隠れもせず学園都市第二位の垣根帝督を見上げる。<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/29(火) 13:41:53.72 ID:qyq1vYDO<>――帰り道――

一通(義姉さンを義姉と呼ぶ心得ってなンだよ……全っ然理解出来なかったしよォ)

一通(それにしても今日の義兄さンの話、未元物質、後を付けられる)

一通(なにか起きてンのは確実だなァ。忘れるとは言ったが打ち止め達に感づかれる前に義兄さンを問い詰めてみっかァ)

――Prrrr、Prrrr

一通(打ち止めから?)

一通「はァい」

打止『黒子お姉ちゃんと連絡が取れないんだけど、どこに行ったか知らない!?』

一通「はァ? なンだよいきなり……」

打止『なんでもいいから答えて!』

一通「あ、あァ。あいつなら飯食った後別れたが……」

打止『なんで一緒だったの!?』

一通「まァ、たまたま会ってなァ」

打止『まさか逢い引き!?』

一通「はァ!? さっきからなに言ってンだお前!?」

打止『イマソンナコトドーダッテイイワヨ! アハハーゴメンネ!』

一通(なンだァ?)

打止『と、とにかく今黒子お姉ちゃんが危なくて探してるの!』

一通「危ねェ、だと?」

打止『うん! それで下位個体があなた達が一緒に居るところを見たって言うから電話したの!』

一通「おい、早く詳しい話を聞かせろ」

打止『心当たりがあるの?』

一通「いいから早くしろォ!」

打止『う、うん!』<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/29(火) 13:42:25.62 ID:qyq1vYDO<>――同刻――

佐天「初春のばかー」

初春「佐天さんが悪いんですよぉ……」

佐天「いやー皆帰ったから久しぶりにスカート捲ったらこんな大惨事になるとは思わなくてさー、あはは」

初春「もう、笑ってないで散らかった書類集めるの手伝って下さいよ……」

佐天「ごめんごめん。それにしてもデジタルな世の中なのに今時紙って。神じゃなくて紙って。神でも髪でもなく紙って」

初春「そこテストにでも出すんですか佐天さん?」

佐天「大事なことなので三回言いました。でもさ紙って必要?」

初春「端末を動かしてるのは電気ですし、記録してあるデータも0と1の集合体ですし確実にバックアップを残すのであれば紙は必要だと思います」

佐天「そんなもんかなぁ?」

初春「学生時代を思い出して下さい」

佐天「学生時代?」

初春「そうです。皆さん毎日教科書や参考書を持ち歩いてませんでした?」

佐天「持ち歩いてた」

初春「電子書籍化の方法もあったはずなのに、ずっとそうならず持ち歩いてましたよね?」

佐天「あ、言われてみれば」

初春「コスト面だとか色々あったと思いますが、きっと確実に残るものにするために電子書籍化にしなかったんだと思います」

佐天「私捨てちゃったけど……」

初春「えぇーっ!?」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/29(火) 13:43:13.26 ID:qyq1vYDO<>佐天「だって引っ越しの時に邪魔だったし、売れないし、あげるしても皆持ってるし、学園都市の外に持って行っても意味ないし……」

初春「それはそうですけど……」

佐天「初春は残してあるの?」

初春「はい、今までの全部ありますよ」

佐天「ほぇー。でも初春の部屋の漁った時は教科書なんて出てこなかったけど」

初春「な、なに勝手に漁ってるんですか佐天さん!?」

佐天「寂しい女の一人暮らしエロ本の一冊二冊くらいあるかなぁって」

初春「ありません!」

佐天「あの見た目可愛い感じの<自主規制>とか」

初春「あ、あるわけないじゃないですか! 仮にあったとしても佐天さん対策はバッチリですから!」フンス

佐天「私、対策ぅ?」

初春「あ、」

佐天「ほほぉ……あの初春が……なかなかやりおるのぉ」

初春「なにも、なにもないですからね!? それになんですかそのキャラは!?」

佐天「これからの予定変更! 今日は初春の家を家宅捜索させてもらいます!」

初春「へっ!?」

佐天「駄目なの?」

初春「当たり前です! 漁られると分かってて家に入れるわけないじゃないですか!」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/29(火) 13:44:05.89 ID:qyq1vYDO<>佐天「冗談だって。さすがの私でもそんなことしないよ」

初春「信じられません……」

佐天「ぬわっ! 長年続いた友情は私の一方通行だったのか!」

初春「もうっ、どうして佐天さんはそんなに極端なんですか! 私と佐天さんの間にはMNWよりも強い繋がりがあるじゃないですか!」

佐天「……へへ。そ、そうだよね初春」

初春「? 突然どうしたんですか佐天さん?」

佐天「どうって、ちょっと照れくさくなっちゃって……へへ」

初春「照れくさい? ……あ、」

佐天「はは……」

初春「あぅ……」

佐天「……」

初春「……」

――Prrrr、Prrrr

佐天「!!」ビクゥ
初春「!!」ビクゥ

佐天「電話! 電話だよ初春!」

初春「わ、分かってますよ!」

初春(非通知?)

初春「はい、どちら様ですか?」

沈利『私、沈利。今ドアの前にいるの』

初春「へ? ドア?」

――ビィン!

佐天「きゃあっ!!」

初春「さ、佐天さん!?」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/29(火) 13:45:00.07 ID:qyq1vYDO<>「大丈夫ですか佐天さん!?」

「肩……痛いよぉ……」

突然の攻撃に佐天が悲鳴を上げ倒れ込む。その佐天の肩からは血が流れていた。

「しっかり、かすり傷ですよ佐天さん!」

「うくぅ……」

初春は傷口の状態を確認し止血しながら佐天を励ます。
すると電話から沈利の声が初春と佐天を竦みあがらせる。

『おっと当たっちまったか?』

初春と佐天はギーっとドアの音がする方へと顔を向けると携帯電話を持った一人の女が立っていた。

「私、沈利。今あなた達の目の前にいるの」

沈利はやっと獲物に会えたジャッカルのような笑みを浮かべる。

「あなたが佐天さんを攻撃したんですか!?」

「どうやら結果的にそうなってみたいねー」

佐天の止血を終えた初春が沈利に負けじと睨み返すも流し目でかわされる。

「どうやらって……あなたはなんのためにこんなことをしたんですか!?」

「それを知ってどうするのかしら?」

「ジャッジメントとして、なにより大切な友達を傷つけたあなたを許す訳にはいきません!」

初春は両手を広げ周囲の原子を稼働させる。すると初春の前方に蜃気楼のような歪みが生ずる。

「こんな危険な能力、人に向けて使いたくなかったんですけど!」

――ジュォォン!

初春の前方の歪みが一点に集まりそこから熱線が噴出する。<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/29(火) 13:46:07.41 ID:qyq1vYDO<>「ッ!!」

沈利の横の壁に握り拳程の穴が空いていた。ジュウっと壁から焦げ臭いにおいが沈利の鼻を刺す。

「これで分かりましたか? その壁のようにあなたの体に穴を空けることも出来るんですよ?」

「そうかそうか! それが私と同系統のレベル4か! お花畑の見た目によらずなかなかイカしてんじゃねえかッ!」

沈利は右手を初春に向け周囲の原子を崩す。そして右手から一筋の光線が放たれる。

――ビィィィィン!!

「……あ、ぁ……」

光線は初春の顔の横をかすめていった。

何度か見たことのある超電磁砲よりも遥かに強力でより凶悪な光線を目の当たりにした初春は言葉を失う。

「今のはさっきの能力を見せてくれたお礼だ。次はこれでテメェの処女膜を貫いてやるよぉォォッ!」

沈利は再度右手を構え原子を崩し光線を放つ。しかし初春は間一髪横に避け、周囲の原子を稼働させ熱線を放ち反撃する。
沈利は足元の原子を崩し横に飛び熱線を避け自らの光線を放つ。

「うっ!」

とっさに作った原子稼働の塊が光線に当たりその方向を逸らす。
それた光線が天井を裂きバラバラと破片が落ちてくる。

「それでいいわ。楽に死なれちゃ困るもの」

「……?」

「次の攻撃は防ぎきれるかしら?」

それまで右手の周りでしか発生していなかった曖昧な粒子が沈利の周囲に発生する。

「さぁ、もっと私を楽しませてヘブン状態にしてくれよぉォォッ!?」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/29(火) 13:47:28.46 ID:qyq1vYDO<>沈利の全身から光線が放たれる。

「はああああっ!!」

初春も負けじと周囲の原子を稼働させ熱幕を張る。

――バチン!

――バシン! バイン!

原子崩しと原子稼働がぶつかり合う。

――バッシィン!!

「きゃあっ!」

原子崩しが原子稼働の幕を突き破り初春の太腿を傷つける。

「初春!? 大丈夫、初春!?」

今まで隠れてた佐天が痛みに悶える初春に思わず駆け寄る。

「佐天さん、来ちゃ駄目です……隠れてて下さい」

「初春がこんなになってるのに隠れてるわけにはいかないよ!」

「佐天さん……」

「いいわねえ、そういう友情」

「あなたの目的はなんですか!? 私や初春があなたに何をしたっていうんですか!?」

腕を組み二人のやり取りを見ていた沈利に佐天が両肩を掴み問い詰める。

「佐天さん危ないです!」

(この子は無能力者? 余計な人間はなるべく巻き込みたくなかったんだけど、利用出来るなら別ね)<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/29(火) 13:48:33.23 ID:qyq1vYDO<>「あなた名前はなんて言うの?」

「さ、佐天、です」

沈利は佐天の顎に指をつけまるでお姉様のように振る舞う。佐天はその行動にビクッとしながらもおすおずと答える。

「そこの初春……だっけ? 佐天って子は大切?」

「あ、当たり前です! あなたような人間が佐天さんに触れちゃいけません!」

「そう。……じゃあ死んでもらおうかしら?」

「え?」

「佐天さん!」

沈利の左腕の周囲の原子が崩し佐天に向かって加速させる。
佐天は部屋の角に置いてある観葉植物に弧を描き吹き飛ばされる。

「死体に花を添えてやるんだ! 感謝しろよ!?」

沈利は左手を佐天に向け原子を崩す。

「させません!」

「チッ!」

――バシィィイン!

佐天への照準を解除し電幕を張り初春の熱線を逸らす。

「残念だよ。私の後に次ぐ能力だと聞いて来たのにこの程度なんて……」

「……はぁ、はぁ。あなたもしかして、学園都市元第四位の原子崩しの麦野沈利さん……ですね?」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/29(火) 13:51:26.15 ID:qyq1vYDO<>「あら、よく分かったじゃない」

「私の能力を面白がって研究してた人が言ってました……」

「ふぅん」

「あなたの目的は恐らく私ですよね?」

「ええ、そうよ」

「では何故、佐天さんを傷つけたんですか!? 私が狙いなら私一人を傷つければいいじゃないですか!? 佐天さんが傷つく必要なんてないんですよ!」

初春は肩を震わせ目に涙を溜めながら沈利に声をぶつける。

「全部、あんたのためなんだけど」

「私の、ため?」

「そ。今までレベル5になれる可能性がありながら未だにその壁を破ることが出来ていない。あんたには決定的に足りないものがある」

「それはね『危機感』だよ。生温い現実ばかりを見てるからいつまでたってもレベル4止まりなのよ」

「では、私の『危機感』を煽ってレベル4からレベル5にしようとしたんですね?」

「そうよ。ありがたく思いなさい」

「……結構です」

「あ?」

「結構だと言ったんです。私はレベル5なんて望んでいません。レベル5を望んで佐天さん達との生温い現実が失われるなら私このまま……いえ、能力なんかいりません」

「……」

「ですが、佐天さんを傷つけたあなたには全力で能力を使わせてもらいます!」

初春は沈利と佐天の間に立ち両手を広げ原子を稼働させる。

「男も知らねえ乳臭えガキが言ってくれるじゃねえかよぉッ!? こっちはこの面倒な仕事で帝督と何日もお預けくらってんだ! テメェ如き格下に構ってる時間なんてねえんだよおォォッ!!」

沈利は声を荒げ周囲の原子を崩し無数の光線を放つ。初春もその光線に対し熱線を噴出させる。<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/29(火) 13:51:35.15 ID:GIWsdMDO<>麦のんに貫かれたい<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/29(火) 13:51:53.99 ID:qyq1vYDO<>――帰り道――

皆川「……はぁ」

上条「いや、ちゃんとお金返すってば」

皆川「そういう問題じゃなくてですね」

上条「うっ、」

皆川「なにが『今日は男を魅せて上条さんが奢りますよ』ですか」

上条「……はい」

皆川「なんでいざ支払いって時に財布忘れてたことに気付くんですか?」

上条「なんというか、不幸と言うか……」

皆川「持ち合わせが足りなくて上条さんを質にせこせことお金を下ろしに行くなんて思いませんでした」

上条「返す言葉もございません」

皆川「『言葉』を返してるじゃないですか」

上条「……」

上条(俺の周りには怖い女の人しかいないんですかね……)

皆川「……すみません言い過ぎました。あの、顔を上げてくれませんか?」

上条「……」ツーン

皆川(拗ねてる上条さんもイイ! ……じゃなくて!)

皆川「あの、上を向いて歩かないと涙がこぼれ落ちますよ?」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/29(火) 13:53:05.85 ID:qyq1vYDO<>上条「……」ツーン

皆川「見て下さい、星が綺麗で……あれは?」

上条「……ん?」

皆川「上条さん、あそこ煙が」

上条「煙? どこにだ?」

皆川「あの看板の横の建物です」

上条「本当だ。人も大分集まってるみたいだな」

皆川「火事でしょうか?」

上条「それにしては人の集まりが不自然な感じだな」

――ジュォォォン!!

上条「!?」
皆川「!?」

上条(あの熱線どこかで見たことがあるような……それにあの建物も……)

皆川「あれは超能力ですよね? なにか揉め事でしょうか?」

上条(超能力者育成計画に暗部組織スクウェア……どうも嫌な予感しかしねえな)

上条「皆川、今すぐあの現場に向かうぞ」

皆川「え?」

上条「あそこに巻き込まれろって俺の右手<不幸>が言ってんだよ」

皆川「いいんですか!?」

上条「行ってみればわかるさ!」ダッ

皆川「あ、待って下さい上条さん!」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/29(火) 13:53:52.93 ID:qyq1vYDO<>初春の能力、原子稼働<メルトアップ>の補足


話の中でもあった通り基本的には麦のんと同質同系統の能力。だから広義の意味で電撃使いに入る

能力の違いは、原子崩しは電子を強制的に動かして特殊な電子線の光線なのに対し原子稼働は、電子を稼働させそこに生じた熱量を噴出させる熱線であること

レベル4とレベル5の差は破壊力と形成力。厳密には違うけど光エネルギーと熱エネルギーの絶対的な差による破壊力
電子を動かし留められる原子崩し対し原子稼働は、留めることかほとんど出来ない。なぜなら常に電子を稼働させなきゃいけないからため。話の中でも形成力に乏しい初春の熱幕は麦のんに貫かれている

学園都市でも恐らく珍しい部類に入るため能力がある程度使えるようになってからは、麦のんがいないこともありすぐレベル4認定されている
応用として触れたものの温度を調節できる。ただし自分の皮膚で触れないといけないため結局は保温程度にしか使えない<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/06/29(火) 13:56:17.37 ID:qyq1vYDO<>うっし、日本頑張れ<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/29(火) 16:01:53.65 ID:A2aLUkSO<>支援<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/29(火) 17:01:46.97 ID:8RpCi.wo<>麦のん怖いよ麦のん<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/29(火) 22:51:47.33 ID:fKbn/wDO<>つまり初春は電子レンジになったと……

<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/07/01(木) 02:16:26.74 ID:Ts1/1wDO<>垣根は翼をはためかせながら空を見上げる。そこには雲一つない綺麗な星空と月が浮かび上がっている。

「月明かりってのは綺麗なもんだよなぁ? その月明かりが人に害を為す明かりになったらどうなるだろうな」

垣根は青白く光る翼を振るう。
月明かりを解析し、月光から殺人光へと変質させた光線が周りの廃ビルのコンクリートを溶かす。

「なんでもありですのね……」

黒子は奥歯を噛み苦笑いをする。

「さあ次はてめぇの番だよ!」

垣根は黒子に向かい翼を振るう。
殺人光が黒子に向かって飛ぶ。

「……ッ!」

黒子は覚悟して目を瞑る。しかしなに起きなかった。

(……? 私、助かりましたの?)

黒子が目をうっすらと開けると、さっきまで一緒にいた見慣れた後ろ姿がそこにあった。

「未だに似合わねェ翼生やして天使さンごっこしてンのかメルヘン野郎」

「一方、通行……?」

黒子の目の前には不気味な笑みを浮かべた一方通行が立っていた。

一方通行と黒子の周りのコンクリートは溶けていない。黒子は一方通行に間一髪のところで助けられたのだ。

「黒翼生やしてあはぎゃは言ってるてめぇには言われたくねえな、もやし野郎」

学園都市の第一位と第二位が再び対峙する。<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/01(木) 02:17:49.02 ID:Ts1/1wDO<>「超能力者育成計画だったかァ? そンなチンケな計画に荷担するまでに落ちぶれたか格下ァ」

「化け物のくせして人として日の下で生きてやがってる格上さんには分からねえだろうな」

黒子の眼前には第一位と第二位が舌戦を繰り広げている。その様子に黒子はこの二人も一応は人間なんだと何故か胸をなで下ろす。

「おい、このメルヘン野郎は俺に任せてとっとと隠れるか逃げやがれ」

「その方が良さそうですのね。では気を付けて下さいまし」

黒子がその場から走り去る。

「……追わねェのか?」

「今回の対象はレベル5に至らなかった。その対象にもう用はねえよ」

「今回のってことは今朝の患者はやっぱりてめェの仕業か」

「今朝? ああ、あの肉体再生のレベル4か。あの程度の傷をどうにか出来ねえようじゃレベル5には程遠いな」

「愉快な死体から華麗に復活させてもらった体のくせによく言うぜ」

「あ?」

「今度こそ死ンだ世界戦線に送ってやるからそこで木原くゥンと仲良くやってろよ垣根くゥン!」

「一方通行ぁぁぁ!」

垣根は三対の翼を大きく振るって殺人光を一方通行に向けて放つ。

「てめェの攻撃は既に俺には届かねェンだよォッ!」

――キィィン!

垣根の放った殺人光は一方通行には当たらず、反射された殺人光が周囲のコンクリートを溶かす。

「チッ、相変わらずめんどくせえ能力だな」

「はっはァ! 死の淵から復活したら戦闘力が上がるベタな展開してもらえなかったことを恨むンだなァ!?」

一方通行は地面を踏みつけ瓦礫を上空にいる垣根に飛ばす。<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/01(木) 02:19:05.28 ID:Ts1/1wDO<>垣根は翼を振るい飛んでくる瓦礫を払いのける。

「!?」

瓦礫に紛れて一方通行が飛んでくる。それを見た垣根は能力で作った物質を発光させ一方通行の目をくらませる。

「チッ」

標的を一瞬見失った一方通行の拳が空を切る。
体勢を入れ替え背後を取った垣根は一方通行に烈風を送る。

「くゥ!」

風を当てられ空中でバランスを崩す。垣根は更に烈風を送りビルへと一方通行を吹き飛ばす。

「ってェな……」

瓦礫の中で首に手を当て一方通行は愚痴る。

「まさかこんな単純な方法でダメージが通るとはな」

「おいおい、非常識が売りじゃなかったのかよ?」

「てめえには常識で挑む方が非常識だと思うがな」

「はっ、なるほどなァ」

垣根の行った攻撃は、反射に反応しないただの烈風と牽制のための未元物質で作った物質。

目くらましと烈風に体勢を崩された一方通行は、未元物質の物質を確認するために意識を向けた瞬間、更に烈風を送りビルへと吹き飛ばした。

デフォルトの反射で実際にはダメージは通ってはいないが、変な体制で体を叩きつけられた衝撃で首を捻る形になったのだ。

「次はてめェの首を540度捻ってやンぜェェッ!!」

一方通行は両手を突き出し垣根に向かって足元のベクトルを操作し跳躍する。

「来やがったな」

垣根は前方に未元物質で作った物質を展開させる。

「なにを企ンでるが知らねェが、てめェの未元物質は二度と俺には届かねェンだよ!」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/01(木) 02:19:49.27 ID:Ts1/1wDO<>一方通行は躊躇せず垣根に突っ込む。

「届かせるつもりはねえよ。届かせてもらうんだよ」

垣根は不適に笑う。

「ぐはァ!!」

一方通行の体は突然壁にでもぶつかったかのようにその場に無様に倒れ込む。

「反射したかったらしてみやがれ!」

垣根は未元物質で作った物質を一方通行に放つ。

「がァッ!!」

物質は一方通行に反射されずにダメージを与えることに成功する。

(なンで反射が適応されねェ!? あいつの演算公式は反射に組み込ンであるはずだ! だから攻撃は届くはずねェンだよ!)

「信じられねえって面してんな。教えてほしいか? お、馬、鹿、さん」

「あァ!?」

一方通行は垣根を睨みつけ床を叩く。するとビル全体がガタガタと揺れ始める。

――ズドオォォォン!!

まるで爆弾による解体ようにビルが崩れ落ちる。

――――

「てめえはここを新地にする気か?」

「うるせェよ。もうじきてめェも同じようにしてやるから黙れ」

土煙が収まりお互いの姿を確認しあった二人が言葉を交わす。<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/01(木) 02:20:46.07 ID:Ts1/1wDO<>「お得意の反射してからほざけよ、低脳」

垣根はまた未元物質の物質を作り一方通行に向け放つ。

「チッ!」

一方通行は反射が適応されない物質を避けるために回避行動を取る。

「月夜にひょろっちいもやしが宙を舞っても幻想的でもなんでもねえぞ!」

垣根は翼を広げ大量の物質を作り一方通行に放つ。

(どうなってやがンだよ……そういやあの物質は未元物質としての反応を反射はほとンど示してねェな)

(『常識で挑む方が非常識』とか言ってやがったから、あれは割とこの世に近いもンなのは間違いねェな)

「いつまでケツ振って逃げてんだぁ!? 繋ぎを着たおっさんでも誘ってんのか!」

「てめェの寿命を延ばしてやってンだよ! ありがたく噛み締めやがれってンだ!」

一方通行は足元の瓦礫を飛ばし、飛んでくる物質にぶつける。
――ガァン!!

「!?」

瓦礫と物質がぶつかった途端、僅かだが二つは磁石の同じ極を近づけたかのような反発を起こす。それを見逃さなかった一方通行は瞬時に思考を巡らせる。

(なンだァ今のは? まるで力と力の向きが対極にあったみたいだったぞ。ン? 力の向き? ……ほォ、なるほどなァ)

「まさかてめェが木原くゥンと同じ手を使ってくるとは思ってもなかっぜェ!」

今まで反射出来なかった物質の法則を理解した一方通行は反射にその法則を組み込み垣根に弾き返す。

「気付きやがったか!」

垣根は反射された自ら作った物質を翼で防ぐ。<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/01(木) 02:21:35.00 ID:Ts1/1wDO<>「俺の反射に触れた瞬間に力の向きを逆にしてダメージを与える物理法則を練り込んだ未元物質をぶつけるたァ、さすがは俺に次ぐ第二位の脳みそってか」

「……いちいちめんどくせえ能力だな」

「なンとでも言いやがれ。今すぐあの世に送り返してやっから今の内に辞世の句でも考えとけ、ド低脳!」

「こんなところでてめえに殺られる訳にはいかねえんだ! 俺の前に立ち塞がるんじゃねえ!」

垣根は広げた翼を更に広げた。その大きさは十数メートルにも達していた。

「いいねいいねェ! 最っ高にハイってやつだァ! こうでなくちゃ面白くねェよなァ!?」

垣根の白い翼に対をなす黒い翼を一方通行は発現させる。

「一方通行ぁぁぁ!!」

「垣根帝督ゥゥゥ!!」

勝負は以前のような一瞬ではなくお互いの翼は激しくぶつかり合い、周りのビルを破壊していく。

「カカカキキクケコココカ!!」

「うおおおおっ!!」

変幻自在に動く一方通行の翼を全て凪払うかのように垣根は大きく翼を振るう。柔と剛が激しくせめぎ合う。

「ぐっは……!?」

柔よく剛を制す。
一方通行の翼が垣根の腹部を突き刺し、そのままその体を突き飛ばす。<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/01(木) 02:22:11.34 ID:Ts1/1wDO<>「ごはっ! ぐぉ、がっ!」

「はァ、はァ……」

自らの止血をする余裕もないほどのダメージを負った垣根を見た一方通行は翼を収める。

「……さァて辞世の句でも聞かせてもらおうかァ?」

「ぐぅ、……て、てめえ……!」

一方通行は垣根を踏みつけ辞世の句を聞くためベクトル操作で痛みを和らげる。

「いい句が聞けりゃァこれ以上苦しまねェように楽に殺してやる。だがなァ……」

一方通行が足を離す。

「あがっ! ごほっ、ぎぎ……はぁ、はぁ……ぐっ」

「つまらねェ句だったら痛みに悶えながらくたばれ」

一方通行はもう一度垣根を踏みつけ死に方を提示する。

「殺――な―でく―」

「あァン? 聞こえねェなァ?」

「頼む……殺さないでくれ……」

「はァ!? もう一度言ってみやがれ!?」

垣根の言葉に一方通行は耳を疑い聞き返す。

「死にたくない………いや、[ピーーー]ないんだ……沈利のため、に……頼む一方通行、助けて、くれ……」

まさかの命乞いに混乱する一方通行に後ろから聞き覚えのある声が聞こえる。

「もういい、やめろ一方通行!」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/01(木) 02:22:39.47 ID:Ts1/1wDO<>――同刻――

「ほらほらぁ、もっと頑張らないとその体ごと佐天も貫かれちまうぞぉッ!?」

「く、うぅ……!」

沈利の放つ光線を初春は必死に熱幕を張り防ぎ続けるが、時折突き抜けて来る光線に全身は傷だらけになっていた。

「大丈夫、ですよ佐天さん……。佐天さんが次に目覚めた時は全て解決して、ますから。だから、安心して眠ってて下さいね……」

初春は気を失っている佐天に優しく語りかける。

「健気だねぇ。だけどその頑張りもここで終わり。次は本気の一発をブチ込んで終わりにやるよ」

「え? ほ、本気? それじゃあ今までのは……」

「私が雑魚相手に本気を出すと思ったのかにゃーん?」

そう微笑みながら右手を構え周囲の原子を崩す。次第に右手が青白く発光しそこからはかつてない程の殺気が溢れていた。

「さあて! 二枚抜きされないように精々頑張れよ!」

今までの威力とは比べ物にならない程の光線が右手から放たれる。

(佐天さん……!)

「間に合えええええ!!」

――パシュゥゥン!!

「なっ!?」

「えっ!?」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/01(木) 02:23:19.37 ID:Ts1/1wDO<>「ふぅ、なんとか間に合ったようだな」

「……上条さん!」

初春がその声に目を開けると右手を突き出した上条が立っていた。

「幻想殺し……!」

沈利はこめかみに青筋を立て、予想外のイレギュラーを睨む。

「おい、お前なにやってんだよ……なに人を傷つけて楽しんでんだよ!?」

「幻想殺しはお呼びじゃないんだよおおおッ!!」

沈利は上条向けて光線を放つ。

――パシュゥゥン!

異能の力でである光線は上条の右手によって打ち消される。

「チッ! どうやら聞いた話は本当みたいね」

「そんな凶悪な力で俺の友達を傷つけて楽しんでやがったのかよ……!」

「だったらどうなんだよ」

「その腐った性根をぶち[ピーーー]に決まってんだろ!」

「やってみろ幻想殺し! 私は第三位みたいに甘くはねえぞ!」

沈利は周囲の原子を崩し上条に向けて光線を連射する。

――パシュン! ――パシュン!
――パシュゥゥン!

上条は常人とは思えない反応速度で沈利の放つ光線を右手で的確に処理していく。<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/01(木) 02:24:19.94 ID:Ts1/1wDO<>「ムカつく右手だな……」

「へっ、その程度だから美琴の下になるんだよ」

「この……っ!」

プライドを大きく傷つけられた沈利は思わず言葉を詰まらせる。

「上条さん、この人のことを知ってるんですか?」

佐天を庇っている初春が上条に尋ねる。

「ああ。元、第四位の原子崩しの麦野沈利だろ?」

「それじゃあこの人のやろうとしてることを止めに来たんですね!?」

「止める? なんのことだ?」

「へ? いや、私のようなレベル4をレベル5にっていう……」

「どっかで聞いたような……?」

「超能力者育成計画<レベル5グロウ>。こう言えば全て伝わるかしら?」

二人のやりとりを聞いていた沈利が髪をいじながら口を挟む。

「なんだって!? それじゃあ暗部組織スクウェアってのは……」

「そう、私達のことよ」

さらっと答える沈利に上条は右拳に力を入れる。

「あんな下らねえ計画のためにお前は俺の友達を……他のレベル4達を傷つけたってのか!?」

「下らないかどうかはあんたが決めることじゃないわ。私は仕事で動いてるだけだし」

「そうかよ……なら覚悟しろよ超能力者、無能力者がその下らねえ計画をぶっ潰して意味ねえことを証明してやる!」

上条は拳を握り直し沈利に向かって突進する。<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/01(木) 02:26:31.00 ID:Ts1/1wDO<>沈利は原子を崩しを光線を放つ。

――パシュゥゥン!

「うおおお!!」

上条は右手で打ち消し、その勢いで沈利を殴りにかかる。
沈利は足元の原子を崩し跳躍し、光線を放つ。

――パシュゥゥン!

上条は右手で打ち消す。

「チィッ!」

沈利は原子崩しで体を加速させ上条に突進する。
沈利は加速させた蹴りを上条にくらわせようとするが、上条はそれを屈んで避け、右ストレートで沈利を殴る。

「ぶはっ!!」

――ガタァン!
――ジリリリリ!

殴り飛ばされた沈利の体は消火栓に叩きつけられスプリンクラーが作動する。

「……勝負はついた。もう諦めろ」

「くそ……」

水が降り注ぐ。

「身柄を拘束させてもらうぞ」
上条が沈利に近付く。

「それ以上近付いてもいいの?」

「え?」

沈利は上条という盾が外れた初春達に照準を定める。

「しまっ――」

「fluele316! 抗うことなき清流!」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/01(木) 02:27:34.87 ID:Ts1/1wDO<>沈利から放たれるはずだった光線は突然現れた水の塊によって阻止される。

「なんだこれは!?」

「皆川か!? 助かったよ!」

「水は全て私の味方ですから」
水の塊から姿を現した皆川が胸を張る。

「そうか……魔術か。どうなってんだが知らねえが、私はここで立ち止まる訳にはいかねえんだよおおォォッ!!」

沈利はもう一度光線を放つため周囲の原子を崩す。

「そうはいきませんよ!」

「なぁっ!?」

再び水の塊となった皆川は沈利に纏わりつき演算の邪魔をする。

「ちくしょう! 離れろ! 離しやがれ!」

「もう諦めろ麦野沈利」

「ああっ!?」

水の塊にもがく沈利に対し上条は静かに語りかける。

「お前は大切な人を悲しませたいたいのか?」

「……っ!!」

上条の口から出た意外な言葉に沈利は驚き言葉を詰まらせる。

「その右手の薬指の指輪さ、俺と美琴の結婚指輪と同じなんだ」

「た、たまたま同じなだけだっての。それに私にはそんな人はいない!」

「いいや嘘だね。学園都市で結婚指輪を扱ってるところなんて数が限られてるし、それに指輪に刻まれてるカスミソウの花言葉」

「……」

「想えば想われる。大切な人が居なきゃ普通そういう指輪はしない。そんで左手じゃなくて右手の薬指にしてるってことは訳ありだからだろ?」

上条は沈利を諭すように話を続ける。<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/01(木) 02:28:06.73 ID:Ts1/1wDO<>「大切な相手がいるならそいつを想ってそいつの為に生きろよ。暗部なんて日の当たらないところにいる必要なんてないんだよ」

「……もう無理なんだよ。今まで散々色んな人間をブチ殺してきた私に日の下を歩くことなんて出来ないんだよ。それに今更真っ当になんて生きられるかよ……」

「どうしてそうやって自分から闇に堕ちていこうとするんだよ。お前の大切な人はなんにも言わないのかよ」

「うるせぇ! なんの事情もしらねぇくせに知ったように語るんじゃねぇ! 私と帝督はなぁ、闇に堕ちて生きていくしかねぇんだよォォッ!?」

「どういう、ことだ?」

「私達の頭ん中には爆弾が仕掛けられててなぁ、私達に命令する連中の指一つで簡単に脳みそを吹き飛ばすことが出来んだよ!」

「なっ!?」

「しかもどちらかが死んだか脳みそを吹き飛ばされたらもう一人も自動的に吹き飛ばされんだ! だから私達はどんな仕事も失敗は許されないんだよ!」

「私も帝督も日の下を歩くことなんて出来ねぇんだ……これが暗部の生き方だ! 私達の生き方だ! てめぇが知ったように語っていいことじゃねぇんだっての!」

「麦野沈利……」

「気安く呼ぶな! 私に触れるな!」

「……お前、泣いてるじゃないか」

「はぁ!? 私が、え……あ、あれ? 本当だ……」

「本当に日の下を歩けないような人間は涙なんて流さない。お前は心のどこかで救いを求めてるんじゃないのか?」

「私は、私は……」

「俺がお前を暗闇から救い上げてやる」

「でも、どうやって……?」

「皆川、少し離れててくれないか? もう拘束する必要はないだろ」

「分かりました」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/01(木) 02:29:14.10 ID:Ts1/1wDO<>水の塊となって沈利を拘束していた皆川は拘束を解き、上条の二、三歩後ろに立って二人の様子を見つめる。

「今から頭の中の爆弾を取り除く」

「そんなことが出来るの?」

すっかり覇気を失った沈利が上条を見上げ問いかける。

「竜王の顎<ドラゴンストライク>って言ってな、俺もよくわかってないんだけど簡単に言うとチート技みたいなもんだ」

「そう……」

上条の説明になってない説明に沈利は一抹の不安を覚える。

「すぐに済むから少しの間目を瞑っててくれないか?」

「……分かった」

沈利は素直に目を瞑る。
上条は足元に落ちていた破片を適当に取り右手の手首を切る。

「っ! ……血はこれで十分だろ。さあ出て来い、竜<ドラゴン>さんよ」

上条の右手から竜が現れる。

「今からその悲しい幻想をぶち壊す」

上条は沈利に向け竜王の顎を解き放つ。

――――

「よし、もういいぞ。爆弾はもう存在しないはずだ」

「なにをしたの?」

あまりにもあっさりした出来事に沈利はきょとんと首を傾げる。

「ここじゃない別の世界に爆弾を送っただけさ」

「別の、世界? あ、右手……」

「ん? ああ、気にすんな。これは代償みたいなものだ。それにお前が気にすんのはまずはあの二人だろ?」

「……あの二人だけじゃない。全部……全部……」

「そう、だな」

「お兄様!」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/01(木) 02:29:40.96 ID:Ts1/1wDO<>上条「御坂妹? どうしてここに?」

御坂妹「どうしたもこうしたも、お姉様が携帯で上位個体がスクウェアで黒子さんと初春さんが一方通行で垣根帝督と麦野沈利!」

上条「待て待て待てぇ! 落ち着け御坂妹! それじゃあ俺にも読者様にもさっぱり伝わらねえぞ!?」

御坂妹「ですから、あれ? 初春さんどうしてここに? 佐天さん寝顔可愛いです。それに泥棒猫さんも!」

皆川「だれが泥棒猫ですか!」

御坂妹「そしてミサカの隣には水がかかって濡れ濡れになってる麦のんが!?」

沈利「誰が麦のんだ!」

初春「私だけいじりなしですか!?」

御坂妹「すいません、佐天さんがあまりにも可愛かったもので」

上条「だあっもう! 今は皆でアホやってる場合じゃないんだっての! まさか美琴になにかあったのか!?」

御坂妹「お姉様は眼鏡かけて白衣が多少乱れてるだけでなんともありませんよ」

上条「あーん! 誰か俺のイケナイ妄想をぶち壊してくれえええ!」

御坂妹「では、ミサカが……」スルスル

皆川「ちょっとちょっと今そんなことしてる場合じゃないでしょ!?」

御坂妹「そうでした、とミサカは落ち着きを取り戻します」

沈利「取り戻ししすぎだろ!?」

御坂妹「えーっと、一から説明させてもらいますと、ミサカ達はお姉様と上位個体の命でお兄様と初春さんと黒子さんに超能力者育成計画について知らせに来たのです」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/01(木) 02:30:19.89 ID:Ts1/1wDO<>上条「美琴達がなんでそれを!?」

御坂妹「詳しい経緯は分かりませんが盗まれたデータを追っていたら船瀬という人物に会ってそれを聞いたらしいです」

上条「ならなんでもっと早く連絡してくれないんだ!」

御坂妹「お姉様は何度もお兄様と連絡を取ろうとしてたみたいですが」

上条「へ?」ガサゴソ

上条「……電池が切れてる……」

御坂妹「……」
皆川「……」
初春「……」
沈利「……」
佐天「……キンセイガニー……」

上条「と、とにかく続きだ続き!」

御坂妹「はい。それで超能力者育成計画を行っているのが暗部組織スクウェアであり、そのメンバーの第二位の垣根帝督と第四位の麦野沈利が動いているから気をつけてと伝えるためにミサカ達は動いていました」

上条「え、ちょっと待てよ? 麦野沈利は初春さんを垣根帝督が白井を? ん、ん? 帝督ってまさか!?」

沈利「私の夫よ」

上条「」
皆川「」
御坂妹「」
初春「」
佐天「……アンタガエイムズダナ……」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/01(木) 02:30:55.37 ID:Ts1/1wDO<>上条「か、固まってる場合じゃねえ! 早く白井を助けないと!」

御坂妹「黒子さんなら別のミサカが保護したので大丈夫です」

沈利「え? じゃあ帝督はどうしたの?」

御坂妹「黒子さんの話によると一方通行に助けられたみたいですので今頃ドンパチしているのではないでしょうか?」

上条「なんだって!?」

沈利「ちょ、ちょっとそれ本当なの!?」ガシッ

御坂妹「い、痛いです……」

沈利「あ、ごめんなさい」パッ

上条「急がねえと手遅れになりそうだな」

御坂妹「ミサカには詳しいことはさっぱり分かりませんが、暗部の人間であっても大切な人を失いたくない気持ちは皆同じです」

沈利「帝督がどこにいるか分かる!?」

御坂妹「はい。お兄様を見つけ次第加勢させる予定でしたので」

上条「予定変更だ」

御坂妹「はい?」

上条「一方通行を止めて垣根帝督を救いに行く」

御坂妹「??? ますますよく分かりませんが外に車を停めてますので移動しながら詳しい話を聞かせて下さい」

上条「分かった、急ごう。皆川、初春さんと佐天さんを頼んだぞ」

皆川「あ、はい分かりました」

沈利(帝督、無事でいて……!)

――――<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/01(木) 02:31:28.71 ID:Ts1/1wDO<>――――

上条「もういい、やめろ一方通行!」

一通「義兄さン!?」

沈利「帝督!」

垣根「沈利……!? どうして……」

一通「おいおいどういうことだよこりゃァ……」

上条「見ての通りもう争う必要はないんだ」

一通「はァ!?」パッ

垣根「ぐぁっ!」

沈利「帝督!?」

一通「おっと悪ィ」パッ

沈利「帝督になんてことをしてくれたんだよ!?」
一通「手ェ出してきたのはそっちじゃねェか! それに沈利と帝督ってなンですかァ!? 亡霊同士夫婦にでもなっちゃったンですかァ!?」

沈利「そうだよ! 文句あんのか!?」

一通「ンなっ!?」

上条「そういうことだ一方通行。多分お前も聞いてると思うが超能力者育成計画は失敗に終わった。もう争う必要はないんだ」

一通「納得いかねェが義兄さンが言うならそうなンだろうな。なら早くこいつを病院に連れて行け。そろそろ電池切れンぞ」

上条「分かってる。だけど一つやることがあるからもう少しそのままでいてくれ」

一通「なにすンだよ?」

上条「垣根帝督の爆弾を取り除く」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/01(木) 02:31:56.39 ID:Ts1/1wDO<>一通「爆弾だとォ?」

上条「ああ。どうにも垣根帝督の上司らは垣根帝督と麦野沈利の頭の中に爆弾を仕掛けたらしいんだ。それで仕事に失敗したりどちらかが死んだら爆発する仕組みになってるらしいんだ」
一通「なるほど、命乞いの理由はそれか」

垣根「……」

一通「ケッ、勝手にしやがれ」

上条「よし始めるか」

―――

一通「チート乙」

上条「黒翼(笑)」

一通「義兄さァァァン!?」

上条「まて、冗談だ! そうだ、早く運ばないと!」

御坂妹「もう少しであの先生を連れた救急車が来るはずです」
上条「それは良かった!」

沈利「あの……」

上条「ん?」

沈利「なんて言ったらいいのか……」

一通「てめェらはこれから全てを受け止め、それを背負って生きるンだな」

沈利「え……?」

一通「どンなクソッタレな人間でも死ンで悲しむ相手がいるなら生きるしかねェだろ。だが、ただ生きてるだけじゃ前には進めねェ。てめェのしたことを受け止めて背負ってこそ前に進めンだ」

沈利「まさかあの第一位に諭されるんなんてね……」

一通「ンだとォ!?」

沈利「でもありがとう。私達に生き方を示してくれて」

一通「お、おゥ……」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/01(木) 02:32:42.75 ID:Ts1/1wDO<>上条「なぁ御坂妹」

御坂妹「はい?」

上条「第一位と第二位と第四位が同じ場所にいるってすげえよな?」

御坂妹「第三位のお姉様がもう少しでここに着きますが」

上条「なんと! まるでレベル5のバーゲンセールだな」

――バタン、バタン

美琴「当麻!」

上条「おう、美琴! なんか色々大変だったみたいだな!」

美琴「なんで連絡くれないのよゴルァ!!」ダイビングー

上条「ごふぅ!!」

打止「お姉様! それタックルだよ!?」

御坂妹「上位個体、お姉様に事情は説明しまたか?」

打止「うん! 色々許せないところはあるみたいだけど納得してくれたよ!」

御坂妹「そうですか」

美琴「当麻怪我してるじゃない!?」

上条「美琴さんの素晴らしいタックルをもらって傷が開いただけです」

美琴「へ? あ、ごめん……」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/01(木) 02:34:17.38 ID:Ts1/1wDO<>一通「てめェらこンなところでイチャつくンじゃねェよ!」

沈利「……羨ましいの?」

一通「ちげェ!」

打止「私はそんな扱いなんだねってミサカはミサカは……」ヨヨヨ

一通「後で構ってやンよォォ!」

上条「」
美琴「」
御坂妹「」

打止「えへへ」

沈利「私も必殺技身に付けようかな」

垣根(俺いつまで踏まれてるんだろうな。沈利もなんも言わねえし。軽く死にてえ)

一通「こ、こっち見ンじゃねェ!!」

美琴「それにしても第二位と第四位が生きてて夫婦なんてなんでもありね……」

御坂妹「なんでもありってことで『れべるふぁいぶ』とか言ってバンドでも組んだら……」

上条「だめ、絶対! それはなんか色んな方面から苦情が来ますから!」

打止「それじゃあ学園都市四天王とか!」

御坂妹「七人のレベル5に四天王ですか。なんか語呂が悪過ぎるてぃーです」

一通「語呂が悪いのが続いたせいで語呂よく聞こえるが全然意味分かンねェぞそれ」

沈利「ええ、それに四天王なら私が最弱扱いとかねーわ」

美琴「それだったら私なんて第一位と第二位を際立たせるための噛ませ犬になるじゃない!」

垣根(早く救急車来ねえかな)<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/01(木) 02:35:30.95 ID:Ts1/1wDO<>上条(だめだ、突っ込みが追いつかねえ!)

上条「先生ー! 早く来てくれー!」

医者「呼んだ?」

上条「うおっ!? いつの間に!?」

医者「たった今なんだけど……どうやら今回君はピンピンしてるねぇ。僕の患者はどこだね?」

一通「先生ェ! こっちだァ!」

医者「えーっと、君が踏みつけてる彼でいいのかな?」

垣根(やっとそこに触れてくれたか)

医者「随分派手にやってくれたもんだね。もう少しで/がついてもおかしくないよ」

沈利(てい/とく……)

一通「早くしてくれよ先生。もう電池切れそうなンだよ」

医者「それじゃあ運ぶからそれまでは電池持つかい?」

一通「あァ」

医者「では行こうか」

沈利「あ、私も!」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/01(木) 02:36:14.73 ID:Ts1/1wDO<>――――

一通「なンかすっげェ疲れた……」グテー

打止「第二位さんが相手だったもんね。お疲れ様」ナデナデ

一通「な、撫でンじゃねェよ!」ブンブン

打止「えー?」ナデナデ

御坂妹(口では抵抗してても体は正直なんですね)

上条「ところで美琴」

美琴「なに当麻?」

上条「なんでお前、普通の格好してんだよ」

美琴「……はい?」

上条「御坂妹が言ってたぞ。眼鏡で白衣が乱れてるって」

美琴「……」

上条「なに着替えてんだよ……! 俺すげえ楽しみしてたんだぞ!? 変なことばっか考えてたんだぞ!? お前はよくもその幻想<もうそう>をぶっ壊してくれたな!?」

美琴「そ、そんなこと大声で叫ぶんじゃないわよおおお!!」ビリビリ

上条「いてぇ! 右手超いてぇ!? ちょっとタイム!」

美琴「黙らっしゃい!!」ビリビリ

一通「あァ、ビリビリオチかァ」

打止「不幸オチじゃない?」

御坂妹「なんていうかまぁいつも通りですね」

美琴「私から離れるんじゃないわよおおぉ!?」

上条「なら電撃はやめろよ!? だはは、あーもう、不幸だー!」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/01(木) 02:36:50.91 ID:Ts1/1wDO<>――窓のないビル?――

「失敗か?」

「これで間違っていない」

「今度はなにをするつもりだったんだアレイスター?」

「ただの暇つぶしといったところか」

「幻想殺しを巻き込んでか?」

「……」

「なにを企んでるかは知らないがあんまり表の世界を巻き込むなよ。義妹に迷惑がかかる」

「私はただ学園都市が学園都市たればいいと思っているだけさ」

「それで暇つぶしか? どこの神々の遊びだよ」

「ふっ……」

「もしかするとわざわざ俺を呼びつけたのも暇つぶしか?」

「どうだろうな」

「実家の方が大変なんだからそんなことでいちいち呼ぶな。暇ならネトゲでもやってろ」

「あれは難しい」

「は?」

「ソロでは限界がある」

「ソロプレイを地で行ってるやつが言える台詞じゃないな」

「……」

「とにかく俺は義妹と遊んでから帰るから呼び出すんじゃないぞ」スタスタ

(さて、次はどんなプランを組もうか……)<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/01(木) 02:38:06.70 ID:Ts1/1wDO<>補足
霊媒師の皆川の魔術は水を媒介にして自らを水の霊とする霊媒術。flueleは流れるって意味



上条さんの竜の能力は完全自己解釈で、別の世界の法則をこの世に適応させる能力。竜を出す代償として右手から右腕にかけての大量の血が必要。

幻想殺しは竜の能力の一部。異能の力が幻想殺しに触れると、別の世界の法則が異能の力を認めないため打ち消すことになる

話の中では別の世界の法則を用いて相手を傷つけることなく爆弾を取り除いた


ていとくんの木原神拳改めて木原物質が一通さんに効いたのは、一通さんが能力により反射膜に当たった瞬間に力の向きが逆になるというベクトルを反射に組み込んでいなかったから

木原神拳以外で、ましてや能力で反射膜を利用されることがなかったから反射の設定に組み込まれてないのをていとくんは利用して攻撃した

反射膜を利用する物理法則を偽装するために「能力じゃないただの攻撃」に見えるようにこの世に近い物質を作って惑わせた


そしてアレイスターは暇を持て余しているようです。誰か構ってあげて<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/07/01(木) 02:39:15.15 ID:Ts1/1wDO<>これで広げた風呂敷畳編改めてアレイスターの暇つぶし編はこれにて終了


バトル描写と地の文ぽいのをこんだけやったのは初めてだから物凄い苦戦した。テンポは悪くなるし質は悪いし……


SSでは噛ませ犬になる美琴の活躍、最強説の流れるテレポートの打破、暖めてた初春と上条さんの能力ネタと木原物質、上条家のそれぞれの仕事の様子

こんだけ書きたいことを書けてたから俺は楽しんでたけど、最初のノリを期待して見てくれてた人には本当に申し訳ない。基本的には俺得スレなので……


義兄さん編、残骸回収編、垣根夫妻編、暇つぶし編ときて次は全国大会編、宇宙編、ドリル編と続きません
まぁとりあえずアホなノリを再開するのは確実なんで同じノリが好きな人はゆっくり見ていって下さい<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/07/01(木) 02:50:56.84 ID:75jacCU0<>乙ぅ!!
今のも良いがほのぼのも見たいです!!<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/01(木) 03:07:49.36 ID:FNQFFL2o<>乙
こんなスッキリした感じも好きだよ
妙に説明口調なのも禁書らしくて良いと思う
次は上条夫妻の白衣プレイだな
<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/01(木) 06:01:33.61 ID:CqTc/oDO<>乙

だれもが望むハッピーエンドって奴だな!


白衣+美琴……
まさか妖怪脱ぎおんn(ry<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/07/01(木) 20:39:42.62 ID:Ts1/1wDO<>無難に後日談編をちょいちょいスタートしたいと思います。まずは通行止めから<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/01(木) 20:40:07.48 ID:Ts1/1wDO<>一通「……よォ」

打止「おはよ、寝坊助さん」

一通「……せェ」

打止「もう、休みだからって寝過ぎだぞ」キャピ

一通「幼馴染みかてめェは」

打止「ひどっ! あ、でも私にとってはそうかも!」

一通「あァ、まァ間違ってはいねェか」

打止「えへへー」

一通「あン?」

打止「そうだ、コーヒー飲む?」

一通「あァ、頼むわァ」

打止「ちょっと待ってて!」

一通「そういや義兄さン達は?」

打止「お姉様は学会、当麻お義兄さんはこの間の後始末が忙しいみたい」

一通「お前は学会出なくていいのかァ?」

打止「うん。お姉様がたまには二人でゆっくりしなさいって言ってね」

一通「別に気ィ使わなくてもいいのになァ」

打止「そう、だね。はいコーヒー出来たよ」

一通「どォも」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/01(木) 20:40:52.04 ID:Ts1/1wDO<>一通「あァ、うめェ」

打止「なんかヤギみたい……」

一通「ああン!?」

打止「冗談だよ冗談!」

一通「ケッ。にしてもお前、コーヒー淹れるのうまくなったよなァ」

打止「そうかな?」

一通「初めの頃なンて豆を冒涜してるようにしか見えなかったぞ」

打止「うー、最初はノーカンにしてよぉ……」

一通「でもその頃に比べたらすげェマシになってンぞ」

打止「ねぇ、さっき『うめェ』って言ってなかった?」

一通「……さァな」

打止「あー、誤魔化した!」

一通「静かに飲めってンだ」チョップ

打止「あいた! もう素直じゃないんだからー」

一通「素直ですゥ。素直過ぎてつい手が出てしまいましたァ」

打止「相変わらず憎まれ口叩くんだから!」

一通「てめェは相変わらず一言多いンだよォ」

打止「私だってー、素直にー、言ってるー、だげだしー」

一通「今時の女子高生でもそンな喋り方しねェぞ」

打止「いたよ、少し!」

一通「いンのかよ……」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/01(木) 20:41:40.06 ID:Ts1/1wDO<>打止「コーヒーおかわりいる?」

一通「あァ」

打止「はいよー」

一通「そォいや、お前がコーヒーをブラックで飲めるようになったのっていつ頃だったかァ?」

打止「高校入ってしばらくしてからだったかな? はい、どうぞ」

一通「どォも。随分マセたガキだったンだなァ」

打止「あなたのせいじゃない……」

一通「あン?」

打止「あなたがそうやってガキガキ言うから少しでもあなたに近付こうと頑張ったの!」

一通「お、おゥ、そォか……」

打止「それにブラックで飲めるようになったら結婚してくれるって言ったじゃない!」

一通「ぶはァッ!?」

打止「ちょっと汚いよ!?」

一通「ゴホッ、ゴホッ……すまねェ」

打止「もー、急に吹き出してどうしたの?」

一通「俺、そンなこと言ったのかと思ってなァ……」

打止「覚えてないの?」

一通「……あァ」

打止「はぁ」

一通「俺がそンな軽口言うはずがねェンだが……」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/01(木) 20:42:23.07 ID:Ts1/1wDO<>打止「前にあなたに友達を紹介した時があったじゃない?」

一通「あっちゃンといっちゃンか?」

打止「うん」

一通「懐かしいな。AIMか」

打止「うぅ、私は普通に学生生活を送ってただけなのになんでそんな不名誉なあだ名が……」

一通「くきゃきゃ。でもそン時お前にあンなこと言った覚えはねェンだけどなァ」

打止「『私』には言ってないね」

一通「どォいう、ことだ?」

打止「あっちゃんとみっちゃんに言ったんだよ」

一通「……!」

打止「思い出した?」

一通「よォな、してないよォな……」

打止「もう。私がちょっとその場から離れた時、あっちゃんとみっちゃんがあなたと私の関係を問い詰めてたらあなたは……」

一通『あァ? あンなガキにそンな興味ねェよ。ただの保護者だっての。そうだな、コーヒーをブラックって飲めるくらいの大人になったら結婚でもなンでもしてやンぜ』

打止「って言ったんだってね!」

一通「マジかよ……」

打止「MNWにバックアップ取ってあるもん! 約1万人が証人だよ!」

一通「また俺が晒し者に……不幸だァ……」

打止「それ言ったらオチちゃうからだめだよ!」

一通「お前がいないと思って油断してたのか……」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/01(木) 20:43:13.17 ID:Ts1/1wDO<>打止「ゆ、だ、んー?」

一通「あ、いや、」

打止「んー?」ズィ

一通「……それはァ……」

打止「んんー?」ズィズィ

一通「あー! うぜェ!」グィ

打止「んっ!? 〜〜っ!」

一通「――」

打止「――んぁ……苦い」

一通「ブラック、大丈夫だったンじゃねェのかよ」

打止「こっちは甘い方がいい……」

一通「夢見ンなっての」

打止「それで、油断ってなんのこと?」

一通「ンなもンとっくに忘れた」

打止「覚えてるくせに」

一通「覚えてねェよ」

打止「ツンデレさんはお姉様だけだで十分だよ?」

一通「てめェ……!」

打止「また口塞ぐ?」

一通「あ?」

打止「塞がないと何度でも問い詰めるよ?」

一通「……上等だ」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/07/01(木) 20:44:08.86 ID:Ts1/1wDO<>次は電磁殺し辺りでも。ではでは<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/01(木) 20:48:43.65 ID:Z3NOXRoo<>ニヤニヤが止まんねえぞちくしょー<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/01(木) 21:45:18.63 ID:0wg2oM60<>かわいいなー
かわいいなー
<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/01(木) 21:46:23.62 ID:8azVHESO<>>>346

電磁殺しで俺は生殺しにww
乙乙<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/01(木) 21:48:40.44 ID:Z3NOXRoo<>>>349
【審議中】
    |∧∧|       (( ) )   (( ) )  ((⌒ )
 __(;゚Д゚)___   (( ) )   (( ⌒ )  (( ) )
 | ⊂l     l⊃|    ノ火.,、   ノ人., 、  ノ人.,、
  ̄ ̄|.|.  .|| ̄ ̄   γノ)::)  γノ)::)   γノ)::) 
    |.|=.=.||       ゝ人ノ  ゝ火ノ   ゝ人ノ
    |∪∪|        ||∧,,∧ ||∧,,∧  ||  ボォオ
    |    |      ∧ (´・ω・) (・ω・`) ∧∧
    |    |      ( ´・ω) U) ( つと ノ(ω・` )
   ~~~~~~~~     | U (  ´・) (・`  ). .と ノ
              u-u (    ) (   ノ u-u
                  `u-u'. `u-u' <> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/01(木) 22:51:10.17 ID:MjJF/NAo<>>>350
わらたwwwwwwww<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/01(木) 23:45:27.26 ID:GCdp/wSO<>魔女狩りかよwwwwwwwwww<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/07/02(金) 15:55:39.82 ID:JaOiJ2DO<>審議の意味ねぇwwwwwwwwwwwwwwwwww

そういやこの世界だとステイルと神裂はいくつなんだろう?原作から具体的に何年後って設定してないから分からないや
どちらにしら神裂は三十路……おや、外から人の気配が消えた?

では予告してた電磁殺しをぼちぼちと投下してから外の様子を見て来ます<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/02(金) 15:58:16.90 ID:JaOiJ2DO<>――学会後、控え室――

美琴「あー疲れた……。あの事件の後なんだから少しは休ませて欲しいわね……」グテー

美琴(今頃、打ち止め達は仲良くやってるかしら? 普通に一緒に暮らしてるけど、やっぱり私達がお邪魔した形だからたまには二人でゆっくりしてもらわないとね)

美琴(そういえばあの二人ってどうイチャついてるんだろ? 付き合い長いけどそういうところほとんど見たことないわね)

美琴(素直じゃないから『うぜェ』とか言いながらキスしてたりして)クスクス

美琴(……。今日は帰らない方がいいのかなぁ? 当麻も外回りが忙しいから帰れないって言ってたし)

美琴(うん、そうしよう。今日は二人っきりにしてあげましょ。……二人っきり……はぁ)

美琴(なんか腹立ってきたわね。私だってイチャイチャしたいっつーの、忙しくても構えっつーの)

美琴(くっそーあの泥棒猫め、ここ最近はずっと当麻にベッタリなんだろうなぁ……)ギリギリ
美琴(当麻も当麻よ。私というものがありながら次から次へとフラグをポンポンと……。バレンタインの時なんか朝起きたらトラックが家を包囲してるってどういうことよ!?)

美琴(まぁほとんどは妹達だったりするんだけど、それにあの量はないわよ。何故か私宛ても結構あったけど……)

美琴(なんだかますます腹が立ってきたわ。今度暇が出来たら××の穴に指つっこんで電撃翌流して奥歯ガタガタ言わせてやる……!)

美琴(あーもう、よく分かんない腹立つー!)

美琴「当麻のバカ!」

上条「いきなりバカとは当麻さん的にはかなりショックなのですが……」

美琴「!! ちょーま!?」

上条「なんですかちょーまって……超当麻の略ですか?」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/02(金) 16:01:13.74 ID:JaOiJ2DO<>美琴「うるさいバカ!」

上条「おいおいカルシウム不足か? ムサシノ牛乳買って来るか?」

美琴「違うわよバカ!」

上条「またバカって……一体どうしたんだよ?」

美琴「バカ! 寂しかった!」

上条「この泥棒猫」

美琴「お母様!? ってやらすな!」チョップ

上条「オップス! いやーこの流れ一度やってみたかったんだよ」

美琴「ったく。てかなんで当麻がここにいるの? 仕事は? クビ? クビになったの?」キラキラ

上条「なんだよそのクビになって欲しいみたいな反応は!? 俺はヒモにはならん、ならない、なりませんよ!」

美琴(……チッ)

上条「隠そうとしてるみたいですけど全然聞こえてますよ!?」

美琴「チッ」

上条「だからって改めて言う必要あんのか!? ……はぁ、今夜の仕事は向こうの都合で明日になって、今夜はここの近くのホテルに泊まることになったから美琴を誘いに来たんだよ」

美琴「え……?」

上条「嫁がお世話になってますーって名刺見せたらこっちまですぐ通してくれたぞ」

美琴「そう……」

上条「? おかしいなぁ、もっとこう『当麻ぁ! だきっ!』みたいな流れを期待してたんだけど」

美琴「……はぁ」

上条「あのー、美琴さん? 一体どうしたんでせうか?」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/02(金) 16:03:11.71 ID:o8zRLUE0<>かわいいなぁかわいいなぁ
<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/02(金) 16:03:15.13 ID:JaOiJ2DO<>美琴「タイミングってものがあるでしょおおお!!」ビリビリ

上条「あぶねっ!!」パシュン

美琴「なんかこう事前に連絡くれるとか先に部屋で待ってるとかサプライズ的なものがあるでしょ!?」

上条「逆ギレかよ!?」

美琴「うっさいわね! 当麻は黙って私の愛を食らいなさいよ!」ビリビリ

上条「愛が! 愛が重い!」

美琴「私にこんなに愛されて幸せでしょう!?」

上条「美琴の電撃をこんだけもらえる俺は幸せ者だよちくしょう!!」

美琴「私だってあんたの不幸を背負えて幸せ者なんだよゴルァ!」

上条「愛してるぞ美琴おおお!!」

美琴「私もよ当麻あああ!!」
上条「うおおおおっ!!」

美琴「はああああっ!!」

――――<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/02(金) 16:04:45.00 ID:JaOiJ2DO<>――――

美琴「……もう駄目。電池切れ」ゼェハァ

上条「俺の右手もへろへろだよ……」ゼェハァ

美琴「でもなんだかすっきりしたわ」

上条「そうか、それなら良かった」

美琴「ってか学会ここでやるって言ったっけ?」

上条「調べたんだよ」

美琴「へ?」

上条「今日、仕事早く終わるの分かってたから美琴に会おうと思ってな」

美琴「ふーん。でも理事会の幹部がこう抜けてきていいの?」

上条「俺なんかより仕事出来るやつは沢山いるし問題ねえよ」

美琴「そうなの?」

上条「ああ。それに俺がいても、やれコーヒーだコピーだ腹減っただの、ただのパシリだからなぁ」

美琴「ちょっとは威厳を持ちなさいよ三下ァ!」

上条「なんか久々に聞いたぞ!? しかもちょっと似てるし!」

美琴「当麻はそれでいいンですかァ?」

上条「うーん……でも俺が矢面に立って皆が仕事出来るならそれはそれで良いだろ?」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/02(金) 16:06:18.12 ID:JaOiJ2DO<>美琴「はぁ、やっぱり当麻は当麻だね」

上条「今更生き方を変えろっていうのも無理な話ですよ」

美琴「ねぇ、仕事はいつまで忙しいの?」

上条「明日明後日には片付くだろ」

美琴「そう。……当麻は今回のこと納得出来る?」

上条「正直に言うと出来ないな。だけどあいつらを歪ませたのは学園都市だ。最初から歪んだ人間なんていねえんだ」

美琴「まぁ、ね……」

上条「あいつらも表の世界の関係ない人間にはあんまり手を出したくなかったみたいで、白井や初春さんはともかく他に襲われた人も皆軽症だ」

美琴「でも、襲われた方には恐怖しか残らないわ。『手加減をしました』で済まされないわ。なんらかのけじめは必要よ」

上条「それは今後のあいつらの生き方次第だろ」

美琴「でも……」

上条「身近にいい例がいるだろ?」

美琴「?」

上条「一方通行だよ」

美琴「あ、」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/02(金) 16:07:49.91 ID:JaOiJ2DO<>上条「今となっては慣れ合った空気になってるけど、あいつは自分の信念は一切曲げてねえよ」

美琴「そうね……」

上条「それにあいつらは上手くやってけるさ」

美琴「どうして?」

上条「これだよ、これ」

美琴「? 結婚指輪がどうしたの?」

上条「それもそうなんだけど、刻まれてるものがだな」

美琴「カスミソウ? えぇ!? まさかあの二人も!?」

上条「そ。俺が見た時は右手にしてたけど今頃は左手にちゃんとしてんだろうな」

美琴「世間は狭いわね……」

上条「狭くていいさ」

美琴「どうして?」

上条「広かったら美琴とのエンカウント率が下がってるだろ?」

美琴「○ケモンか私は!?」

上条「差し詰めピカチ○ウだな! ははは!」

美琴「10万ボルトー!!」ビリビリ

上条「うおおい!? 10億の間違いじゃねえのかそれ!?」パシュン

美琴「ヂュー!!」

――――<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/02(金) 16:10:37.72 ID:JaOiJ2DO<>――――

美琴「らめぇ……もう電池らい……」シナシナー

上条「そりゃあ電池切れの後にあんだけ暴れたらシナシナになるだろ」

美琴「へぅー」

上条「ほら、しっかりしろよ」

美琴「むりだよとうまぁ……」

上条(な、なんだこの可愛い生き物は!? これはほんとに美琴なのか!?)

美琴「とうまぁ?」

上条「な、なんだよ?」

美琴「ちゅーしてぇ?」

上条「んなっ!? あのー、美琴さんは頭の中までシナシナになっちまいやがったんですか?」

美琴「なにいってんのよぉとうまぁ。ちゅーだけじゃたりないのぉ? それならそのさきもしていいんだけどぉ?」

上条「美琴……」

美琴「とうまぁ……」

上条「なんで、なんで眼鏡に白衣じゃないんだよ……!」

美琴「と……は?」

上条「学会の時は着てたんだろ!? なんで着替えてんだよ!? 意味分かんねえよ! 普通そこは着てるべきところじゃねえのかよ!?」

美琴「……」

上条「この間もそうだった……俺が、俺がどんだけ楽しみしてたと思ってるんだよ!? 白衣フラグビンビンのビンの助だったんじゃねえのかよ!?」

美琴(ビンの助ってなによ……)

上条「いいぜ、美琴がそこまでフラグをバッキバキにするなら……まずはその服を脱がす!」

美琴「へっ? あ、きゃあ!? ちょっと、当麻、んっ!」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/07/02(金) 16:12:17.05 ID:JaOiJ2DO<>さて、次は未元崩し辺りでも。ではでは外の様子を見て来ます<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/02(金) 17:33:26.78 ID:o8zRLUE0<>>>362
まて今外いくのは危険な香りがするよ!!<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/07/02(金) 17:47:49.10 ID:An./Vlc0<>ほほぅ、香りと火織をかけたのか<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/02(金) 18:35:17.48 ID:Q1nPo/.0<>ふぅ・・・<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/03(土) 04:21:01.78 ID:ZZbA7IDO<>>>361
おい、続きはまだか?

全裸で待機してんだが……<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/03(土) 15:42:46.36 ID:sD5vu2SO<>読んでみた…









勃った_ト ̄|○<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/07/03(土) 21:07:46.67 ID:NGdbjgDO<>エロスは程々にって銀成学園のお姉さんが言ってた!


遅くなり短いですが未元崩しを投下します。短いと言っても後日談編の一部だから全部繋げたらそこそこのレス数かなと
近い内に安価でまとめようかなと思います。ではでは<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/03(土) 21:08:17.92 ID:NGdbjgDO<>――とある病院、一室――

垣根「沈利、ティッシュ取ってくれ」

沈利「はい」

垣根「沈利、お茶」

沈利「はい」

垣根「沈利、孫の手」

沈利「はい」

垣根「沈利、お手」

沈利「は……してねよッ!?」

垣根「なんだしねえのか……」シュン

沈利「なんでして欲しそうな反応すんだよ!?」

垣根「別に犬扱いしようってんじゃねえぞ?」

沈利「じゃあなんだって言うの?」

垣根「ちょっと両手出せよ」

沈利「……。変なことしない?」

垣根「変? お前、手に性感帯あったか?」

沈利「ねえよ!」

垣根「なんだねえのか……」シュン

沈利「だからがっかりすんな! あーもう、はい。これでいい?」

垣根「ああ」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/03(土) 21:08:57.64 ID:NGdbjgDO<>沈利「あ、ちょ、指輪外してどうする気?」

垣根「こうすんだよ」

沈利「!」

垣根「もう右手にする必要はねえだろ? だから左手にすんだよ。やっぱ左に合わせて作ったから左の方がしっくりくるな」

沈利「帝督……」

垣根「沈利、俺にもやってくれねえか?」

沈利「うん」

垣根「……。改めてとなると恥ずかしいな」

沈利「私も……」

垣根「これでお前は正式に『垣根』だな」

沈利「帝督が麦野になってもいいのよ?」

垣根「麦野帝督か。……やっぱ垣根だな」

沈利「どうして?」

垣根「垣根の方が格好いいだろ?」

沈利「甘いわね」

垣根「あ?」

沈利「モンブランにカラメルソースに黒砂糖かけるくらい甘えんだよ」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/03(土) 21:09:54.72 ID:NGdbjgDO<>垣根「……そこまで言うなら聞かせてもらおうじゃねえか」

沈利「私の人気を知らねえな? 巷じゃ麦のん麦のんと大盛り上がりだぞ?」

垣根「どこの巷だよ。ただ怖がられてただけなんじゃねえの?」

沈利「ああ? じゃあテメェの垣根のどこに人気があんだよ?」

垣根「仕事で探り入れてる時なんて名乗るだで大体の女がホイホイ付いてきたぜ?」

沈利「……通りで香水くせえと思ってたら女と遊んでたのか!?」シュイン

垣根「仕事だって」バサァ

沈利「ふん、どうだか」

垣根「手は出してねえから安心しろ」

沈利「手じゃなくて未元物質で出したんじゃねえのかッ!?」ムニィ

垣根「ふぐぉ!? ……てめえ俺の未元物質になにしやがる!?」

沈利「このままこの未元物質を焼いてやろうかぁッ!?」

垣根「俺が一般人に手も未元物質も出すはずねえだろうが!」

沈利「証拠はどこにあんだよ!?」

垣根「てめえの手で反応してんのがなによりの証拠だ!」

沈利「はぁ!? ……ぁ」

垣根「あの糞もやしが腹ぶっ差してなかったら今頃てめえは俺の未元物質で原子崩しされてるはずなんだよ! 分かったか!?」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/03(土) 21:10:29.49 ID:NGdbjgDO<>沈利「私が悪かったわ……」

垣根「そう思うなら早く離せ」

沈利「あ、ごめん」パッ

垣根「……ったく俺は怪我人なの。分かる? け、が、に、ん」

沈利「わかってるわよ……」

垣根「だったら少しは労れ。とっさの痛みで光線防げなかったらどうすんだよ」

沈利「うっ」

垣根「それにすぐ卑猥なことを言わない」ツン

沈利「ひっ! それはなんていうか癖っていうか無意識っていうか……」

垣根「言い訳すんじゃねえ」ツン

沈利「ひぃ! ちょっと脇腹やめてよ!?」

垣根「あ?」ツン

沈利「ひぅ! だからやめてって!」

垣根「知るか」ツン

沈利「ひん! だからやめろってんだよおおッ!」シュイン

垣根「おっと」バサァ<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/03(土) 21:11:36.68 ID:NGdbjgDO<>沈利「全然元気じゃない……!」ゼェハァ

垣根「さすがは冥土返しと呼ばれてるだけあるな」

沈利「はぁ……。でも、とりあえず良かったね」

垣根「だな。お前の顔の痣も大分よくなってきた」

沈利「うん。でもあの幻想殺し、的確に顔を狙って右ストレートかましやがった……」

垣根「……。一方通行から聞いた話によるとあれは世界を狙えるらしい」

沈利「でしょうね……って一方通行に会ったの?」

垣根「ああ。これからどうすんだって心配されたぜこんちくしょう」

沈利「いい加減張り合うのやめなさいよ」

垣根「いやいやあの黒翼(笑)がなければ勝ってるし。純粋に能力だけで勝負しろっての」

沈利「帝督だって白翼(笑)じゃない」

垣根「威力だけなら超電磁砲以上(笑)」

沈利「てーいとくぅ!」

垣根「おっと」バサァ

沈利「……」

垣根「あれ?」

沈利「ふふっ」

垣根「な、なんだよ?」

沈利「間抜け面見ちゃった」

垣根「……うるせえ」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage saga<>2010/07/03(土) 21:12:57.95 ID:NGdbjgDO<>沈利「ねぇ、帝督」

垣根「なんだ?」

沈利「私達これでいいんだよね?」

垣根「そのことなんだがな沈利」

沈利「ん?」

垣根「俺は暗部に残ろうと思う」

沈利「えっ……?」

垣根「幻想殺しと悔しいが第一位に助けられ、上の連中からの操り人形からも解放されて、俺達は表の世界で生きていけるようになった」

沈利「それなら――」

垣根「でもな、これまでの過去は変わらねえんだ」

沈利「!」

垣根「第一位が言ってたろ? 『受け止めてそれを背負ってこそ前に進める』ってよ。だから俺は俺のケツを拭くために暗部に残る」

垣根「過去が変わらねえように当然犯した罪も消えねえ。どうせ変わらねえ消えねえなら俺は更に手を汚してやる。悪に徹して悪を殺す。それが俺の出した答えだ」

沈利「帝督……」

垣根「沈利は沈利の出した答えに従って生きればいい。俺に付いてくることはない。俺は沈利と同じく左手に指輪をすることが出来てもう満足だ。だから沈利は――」

沈利「――うっさいわね……」

垣根「沈、利……?」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/03(土) 21:13:51.47 ID:NGdbjgDO<>沈利「うっさいって言ってんのよ! 満足したぁ!? テメェの勝手なオナニーを私に押し付けんじゃねえよッ!」

垣根「な!?」

沈利「爆弾がなくなったからって私の気持ちに変わりはないのよ! 私と帝督は一心同体なんだよ! それは今更どうかにか出来るものじゃねえんだよッ!」

垣根「沈利……」

沈利「帝督が暗部に残るなら私も残る。帝督が姿を眩ますなら地獄の隅々まで探す。帝督が死ぬ時は私の死ぬ時。私の生きる場所は帝督の傍だけ」

垣根「……。お前それ自分で言ってて恥ずかしくないのか?」

沈利「ハズカシイ……」カアァ

垣根「顔でお茶沸かせそうだしな」ナデナデ

沈利「うぅ、」

垣根「沈利。……俺に付いてきてくれねえか? どうやら沈利は俺がいねえと駄目になりそうだしな」

沈利「……素直に私と一緒にいたいって言えないの?」

垣根「うるせえ」

沈利「またそれ。ま、外では夫を立ててあげるから安心しなさい」

垣根「勝手に尻に敷いてんじゃねえよ」

沈利「あら、幻想殺しだって一方通行だって敷かれてるじゃない」

垣根「あいつらと俺を一緒にすんじゃねえ! 垣根沈利! お前は俺のものであってお前のものではねえ!」

沈利「私の人生最大の告白をジャイアニズムで潰すなよ!?」
垣根「俺の未元物質に常識は通用しねえ!」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/07/03(土) 21:17:19.78 ID:NGdbjgDO<>またエロスが入ってしまった何故だ

次は独神組の予定なのでエロスはないはず
サッカーあると生活リズムがぐっちゃぐちゃになるからまた短いくせに遅くなるかも

ではまた来ます<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/03(土) 21:37:18.41 ID:XL6WerQ0<>おっつー!
<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/03(土) 22:02:29.29 ID:Uj7VEISO<>ではまた来てくれ<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/03(土) 22:15:57.49 ID:R3713QDO<>乙
麦のんマジ天使
麦のんかわいい<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/07/04(日) 23:45:03.25 ID:hpItWoDO<>――とある自宅――

絹旗「あの、どうして超私の家なんですか?」

黒子「なんとなくですわ」

絹旗「なんとなくって……」

佐天「私達の家からちょうどいい距離にあるんだよね」

初春「そうですね。ちょうど三角形の中心点みたいな」

絹旗「だからってすぐ溜まるのは超やめて下さい!」

黒子「あら、溜まられて困ることありますの? いつも二つ返事でおkではありませんか」

絹旗「それはそうですけど……」

佐天「まぁまぁ今日は白井さんの退院祝いも兼ねてるし細かいことはいいんだよ!」

絹旗「麦野が復活したってのは私にとっては超複雑なんですが……」

初春「昔の仕事仲間なんですよね?」

絹旗「はい。まぁ色々あって超複雑です。フレンダは『麦のんにならもう一回貫かれたい!』とか超ネジぶっ飛んだこと言ってましたけど」

初春「ひぇー」

佐天「これも一つの愛の形なのかな……」

黒子「まぁ気持ちは分からないではありませんの」

絹旗「」
初春「」
佐天「」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/04(日) 23:45:32.62 ID:hpItWoDO<>黒子「皆さん固まってどうしたんですの?」

佐天「いやぁだって、ねぇ?」

初春「白井さんはブレないですねぇ」

絹旗「さすがに超命に関わるのはちょっと……」

黒子「あら、命懸けで人を愛してはいけませんの?」

佐天「!」
初春「!」
絹旗「!」

黒子「あー私にも白馬に乗ったお姉様が現れませんかしら!」

絹旗「それ超限定されてますよ」

初春「私も王子様がほしいです……」

佐天「飾利! 私という存在がありながらなんてことを!」ラララー

初春「どこの宝塚ですか佐天さん!」

絹旗「超お似合いですよ」

初春「き、絹旗さんまで!」

黒子「あぁ! お姉様! お姉様ぁ!」ビュンビュン

初春「白井さんそんなにテレポートしてもここに美琴さんはいませんよ!」

佐天「おー初春! どうして君はお花畑なんだい?」ラララー

初春「どうしたもこうしたもありませんし、お花畑ってなんのことですか!」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/04(日) 23:46:14.71 ID:hpItWoDO<>絹旗「おー超いい感じにカオスってきましたねー」パチパチ

初春「ちょっと止めるの手伝ってくれませんか!?」

絹旗「家主の私が超ほっといてるんですからいいんですよ。その内超飽きますよ」

初春「でも近所迷惑とかあるじゃないですか!」

佐天「初春なに大声挙げてんの?」

初春「えっ!?」

黒子「近所迷惑ですわよ?」

初春「ひえぇ!?」

絹旗「ほら超私の言った通りじゃありませんか」

初春「素に戻るの早くないですか!?」

佐天「まぁいつまでもバカやってる年でもないしね」

黒子「そうですの。全く初春は成長しませんのね」

初春「結局私はいじられ役なんですね……」

絹旗「むしられ役の超間違いですね」

初春「絹旗さんまで!」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/04(日) 23:46:59.22 ID:hpItWoDO<>佐天「こんなに萎れて……あの時の格好いい初春はどこにいったの?」

初春「ほぇ、格好いい?」

佐天「第四位から私を守ってくれた格好いい初春だよ!」

初春「格好いいって……そんな……」カァ

絹旗「まぁ麦野……今は垣根ですかね。が、最初から超本気を出してればブチコロシカクテイでしたけどね」

佐天「ちょっとー、いい空気に水をささないでよー」

初春「そうですよぉ。でも絹旗さんの言うとおりです。第四位さんが最初からその気なら私も佐天さんも今頃何故か学生生活を送ってるはずです」

佐天「うーっ、そうかもだけど私にとっては初春はヒーローだよ!」

初春「佐天さん……!」

黒子「あーあー、いいですわねぇ。私なんて一方通行でしたのよ? お姉様ならば……!」

絹旗「白井さんの相手は超第二位でしたっけ?」

黒子「そうですの。しかも学園都市の第一位と第二位が戦うのはあれが最初ではないみたいですね」

佐天「えぇ!?」

初春「ああ、あの時ですね……」

絹旗「超表向きでは第二位は戦争で死亡となってますが、実は第一位によって敗れてるんですよ」

佐天「パンピーには全然分からない情報だぁ。第一位の一方通行さんなんか美琴さんと知り合ってなかったら一生分からなかっただろうしなぁ」

黒子「知らない方が幸せということもありますの」

佐天「でも蚊帳の外は嫌だな……」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/04(日) 23:48:22.82 ID:hpItWoDO<>初春「ほんとに蚊帳の外なのは『私達』ですよ」

佐天「どういうこと?」

初春「ふと思ったらレベル5の上位四人が既婚者なんですよね……」

絹旗「あ!」

黒子「んまっ!」

佐天「盲点だったよ……」

初春「一方通行には打ち止めさんが、美琴さんには上条さんが、そして第二位と第四位の垣根夫妻、皆既婚者です……」

佐天「ちくしょう! レベル5爆発しろ! 禿げろ!」

黒子「ブラック佐天になってますわよ。それにしても改めて言われると精神的にきますわね……」

絹旗「どうして超こうなった」

初春「慢心、環境の違い……」

佐天「くそっ! この中なら一番スタイルもいいし更に家事全般を高水準でこなせる私に何故相手がいない!?」

絹旗「それは超聞き捨てなりませんね! そんなギャップのない人はすぐに超飽きられるんですよ?」

佐天「なにをぅ!?」

絹旗「私を見て下さい! 合法ロリですよ合法ロリ! ギャップを超独り占めですよ!」

佐天「そんなの需要の問題だよ!」

絹旗「需要ない人が超吠えてますね」

佐天「こんのー!」

黒子「あらあら、私を忘れてもらっては困りますの。私、これでも常盤台出身ですのよ? どの方面にも死角はありませんの」フンス<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/04(日) 23:49:35.11 ID:hpItWoDO<>初春「それだけじゃないですか」

黒子「んまっ!?」

佐天「そういう初春のストロングポイントはなにさ?」

初春「皆さんの間を取ってることです! スタイルはまぁ並みですけど悪くはないですし、家事だって普通にこなします」

初春「そしてロリまではいきませんが多少幼児体型なのでギャップもありますし、私だって社会人としてそれなりのスキルはあります!」

絹旗「……バランス型はパーティーでは超使いにくいんですよ」

初春「なんのパーティーですか!?」

佐天「私を戦士とすると白井さんが魔法使い、絹旗さんが僧侶っぽいけど初春は……なんだろ?」

黒子「犬、ですかね」

初春「桃太郎かなにかですか!?」

絹旗「ほーら超きびだんごですよー」

初春「そんな靴下丸めたのいりませんよ!」

佐天「初春はいじりやすくていいわー」

初春「分かっているのについ反応してしまうのが情けないです」

黒子「やっぱり犬ですわね」

絹旗「パブロフのなんたらってやつですね!」

佐天「むしろ悔しいでもビクンビクンじゃない?」

初春「もう! 好き勝手言わないで下さい!」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/07/04(日) 23:49:57.56 ID:hpItWoDO<>以上山も落ちもない独神組みの話でした
引き続き後日談編オチをお楽しみ下さい<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/04(日) 23:50:38.84 ID:hpItWoDO<>――一方通行、宅前――

妹1「遙々来たぜ学園都市! そしてあの人の家!」

妹2「今回はなにかと障害が多かったですね」

妹1「蛇がいなかったら無事辿り着けなかった」

妹2「あの妹達は何者なんでしょうか」

妹1「なにって蛇だろ。蛇は二人もいらない」

妹2「はぁ、」

妹1「さぁて戦い疲れてるであろうあの人の体をペロペロ」

妹2「待て変態、介抱するということで共同戦線を組むと約束したはずです」

妹1「介抱とか言ってお風呂に入れてあげようとかブツブツ言ってたくせによく言うよ」

妹2「ななっ! それはミサカの脳内フォルダだけの秘密! それをなぜ!?」

妹1「声に出てたよ。ったくいつまで乙女ぶってるのさ」

妹2「ミサカの恋は一方通行なんです! だからいつも恋する乙女なんです!」

妹1「あーはいはい。恋はあんた担当で下心はミサカ担当で」

妹2「上手いのか上手くないのかツッコミにくい言い方をしないで下さい」

妹1「なんでもいいけど突入する準備はいい?」

妹2「はい。ですが突入ではお邪魔です」

妹1「細けえこたあいいんだよ! 行くぞお花畑! そして待ってろ体液!」

妹2「体液は待ってないです!」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/04(日) 23:52:20.53 ID:hpItWoDO<>――ガチャ

妹1「やっほー! 戦いの疲れを舐め取りにきたよー!」

妹2「ですから介抱です! あ、お邪魔します」

一通「あン?」
打止「え?」

妹1「上位個体……!」
妹2「学会のはずじゃ……!」

一通「」
打止「」

妹1「ぎゃああああ!! ソファーで一方通行が左手を上位個体の後ろに回しつつ首筋を舐め舐めしながら右手を胸あbbbbbbbb!!」

妹2「上位個体とほぼ同じ容姿、上位個体とほぼ同じ容姿、上位個体とほぼ同じ容姿……よし、イメージは取れあgggggggなかったぁ!!」

一通「なンだよお前らは突然!? 来るときは必ず連絡しろって言ったじゃねェか!?」

打止「ちょっと今日という今日は許せない!!」

妹2「この際だから3……じゃなくて4ぴぎゃあああああ!!」

妹1「ミサカは感覚共有させてもらえれば見てるでもお゛お゛お゛お゛!!」

一通「帰れてめェら!!」

打止「もうバカ!!」

――――

妹3「おや? 学会に上位個体の姿がありませんね。……。……ま、いっか。学園都市に入る手助けはしたし」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/04(日) 23:52:46.41 ID:hpItWoDO<>――学会会場、駐車場――

皆川「……」

皆川(奥さんを迎えにいくからちょっと待ってろって言われたから待ってるのに全然来ません)

皆川(携帯は置いて行ってるから連絡も取れません。あんパンはもう食べ終わりました。張り込みですかこれは)

皆川(もしかしてスクウェアの残党にでも襲われたのでしょうか? それにしては静かですね)

皆川(まさか入れ違い? 上条さんの公私混同で奥さんのスケジュールは把握済みなのでそれは有り得ませんね)

皆川(では、なぜこんなにも遅いのでしょうか? 不幸にも警備員にでも捕まったのでしょうか?)

皆川(さすがの上条さんでもそんなこと……有りそうですね。なにせ上条さんですし)

皆川(……。ここはやはり私が出張って確認した方がいいかもしれませんね)

皆川(あ、でも私達が入れ違いになったらどうしましょう? 魔術が使えたら手っ取り早いんですけど)

皆川(まぁなんとかなりますよね。私だって今日くらい少しゆっくりしたいです。ここで時間を無駄にするわけにはいきませんし)

皆川(よし、いざ出陣!)<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/04(日) 23:53:22.88 ID:hpItWoDO<>――ガチャ

皆川「皆川ですが上条さんはいらぁ!?」

美琴「とうまぁ、出しす……え?」

上条「へへ、そんな格好されたら……え?」

皆川「」
美琴「」
上条「」

皆川「きゃああああ!? ワイシャツ一枚の上条さんと眼鏡かけて半裸で白衣で乱れてる奥さんの美琴さんの姿があああああ!!」

美琴「みみみ見ないでよ!? 当麻鍵かけてなかったの!?」

上条「美琴連れてすぐ帰る予定だったからかけてねえよ!」

美琴「なにやってんのよ!?」

上条「うるせえよ! 美琴が誘ってきたんじゃねえか!?」

美琴「なによ!?」

皆川「きゃああああ!! 私の角度からは上条さんの幻想殺しから撃たれた超電磁砲が奥さんの体にかかってるのが丸見ええええええ!!」

美琴「どさくさに紛れて実況しないでよ!? 当麻着替えるから早くどけてよ!!」

上条「おのれ魔術師!!」

皆川「上条さんいい体してますね……じゃなくて上条さんも早く服着て下さい!」チラチラ

美琴「指の隙間からしっかり見てないで早く出てけええええ!!」

上条「あーちくしょう! やっぱりあれか、あれなんだな!? くそっ、不幸だーっ!!」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/04(日) 23:54:47.17 ID:hpItWoDO<>――とある病院、一室――

垣根「俺の未元物質に常識は通用しねえ!」

沈利「またそうやって照れ隠ししやがって! 帝督は私の尻に敷かれてればいいんだよおおッ!」ポム

垣根「うおっ!? いきなり乗っかって来るんじゃねえよ! 傷口に響いたらどうすんだよ!?」

沈利「未元物質でなんとか出来ないの?」

垣根「出来っけどきっちり治さなきゃ意味ねえだろ!?」

沈利「出来るのね。それじゃあ……」スルスル

垣根「沈利話を聞いてんの……おいなにやってんだよ!?」

沈利「え? するのに邪魔だから脱がそうかなって」

垣根「はぁ!? ここは病院だぞ!? なに考えてんだ!?」

沈利「なにって帝督のことだけど?」

垣根「」ズッキューン

沈利「それにほら、常識は通用しないんでしょ? ならここでしてもいいじゃん」

垣根「だ、だけどな……っ」

沈利「こっちはもうやる気だよ?」サワサワ

垣根「ぐっ……ちくしょう好きにしやがれ」

沈利「傷口に響かないように優しくしてあげる」

垣根「治ったら覚悟しとけよ……」

沈利「ふふっ」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/04(日) 23:55:23.06 ID:hpItWoDO<>――バッターン!

垣根「!」
沈利「!」

御坂妹「避妊具を届けに来ました」

垣根「なん……」
沈利「だと……」

御坂妹「おや、お二人とも電撃が効かなかったエネルみたいな顔をしてどうしたんですか?」

垣根「おい、まさか声が……?」

御坂妹「はい。個室とはいえ病院ですので防音までは整っていませんよ」

沈利「なんてこったい……」

御坂妹「ですがご安心下さい。この部屋は当麻お義兄様がよく使う部屋で、周りの部屋は空いてるのでミサカ以外には聞かれてませんよ」

垣根「そ、それでわざわざ持って来たのかよ……?」

御坂妹「はい。計画性のない性行為を見逃すのは看護師として見過ごす訳にはいきませんでしたので」

沈利「なら空気読んでよ……」

御坂妹「空気を読んでコトを始める前に参上しました」

垣根「うん、まぁ、あれだ……これサイズ多分合わねえわ」

沈利「帝督!?」

御坂妹「!? こ、これは大変失礼しました! すぐに別のを持ってきます!」タッタッタ

垣根「顔赤くして走って行きやがった……可愛いところあるじゃねえか」

沈利「てーいとくぅ?」ムギュウギギギ

垣根「すいませんすいませんそれだけはやめてくださいおねがいしますすいません!」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/04(日) 23:56:11.07 ID:hpItWoDO<>――とある自宅――

――ピンポーン

理后「きぬはた、差し入れ持って来たよ」ガサガサ

絹旗「理后さん超ナイスタイミングです。今超開けますよ」

理后「こんにちは」

佐天「理后さんこんにちは! わぁ、こんなに沢山ありがとうございます!」

理后「しあげが俺の奢りだーってさ」

初春「うはぁ! ありがとうございます!」

黒子「それで、旦那様の姿が見えませんが……」

理后「しあげなら飲み物持ってくるって一回戻ったよ」

絹旗「くぅー! こんな美女達に囲まれるなんて浜面は超幸せ者ですね!」

佐天「一人で大丈夫ですかね?」

黒子「私がテレポートさせればすぐですの」

初春「白井さんはまだ無理しちゃ駄目ですよ」

絹旗「浜面なら超放っておいても大丈夫ですよ。さ、理后さん超上がって下さい」

理后「うん、お邪魔します」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/04(日) 23:57:46.64 ID:hpItWoDO<>――――

理后「まさかむぎのが……」

絹旗「私も超複雑です……」

理后「フレンダはなんて?」

絹旗「麦のんに貫かれたいと……」

理后「フレンダらしいね……」

絹旗「……」
理后「……」


初春「で、でももっと驚いたことにまさか第二位さんと夫婦なんて誰も想像しませんよね!」

佐天「ん? 夫婦? 夫婦と言えば……」

黒子「浜面理后……既婚者ですわ」

理后「え? それがどうしたの?」

佐天「きしゃー!」

理后「!?」

絹旗「超既婚者です! こんな身近なとこに超既婚者が!」

理后「え、え?」

初春「嫁ですか! 妻ですか! 主婦ですか!」

理后「ふぇっ!?」

黒子「このプレッシャー……まさかヒロイン!?」

理后「あの、」

一同「うわああああ! 既婚者ああああああ!」

理后「……」

――――

浜面「重てえなぁ……え? 俺の出番この一行だけ!?」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/07/04(日) 23:58:23.11 ID:hpItWoDO<>これにて後日談編を終わります。次はまだ考えてないですけど書き溜まり次第投下します


まとめさんに載せてもらえなかったけど青髪「不幸やー!」と頑張れ上条ちゃん!宿題編!が今日1000いった総合にあるので良かったら見て下さい
頑張れ上条ちゃんはまとめに載ってます<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/05(月) 00:00:42.29 ID:hfWRmMSO<>乙ー
みててたのすぃかった
<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/05(月) 02:32:45.09 ID:xINPrg.o<>乙!
行為後ってのがちょっと残念だ…<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/05(月) 03:41:20.64 ID:4S3E6UAO<>おつ
独神なんて書くから■■期待しちまったwwww<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/07/05(月) 13:52:12.64 ID:mBAcuYDO<>義兄さん編
>>1-7、>>14-19、>>25-31、>>48-55、>>65-70、>>79-89、>>96-101

残骸回収編
>>119-157

垣根夫妻編
>>173-200

暇つぶし編
>>211-230、>>237-246、>>267-281、>>287-306、>>311-335

後日談編
>>341-345、>>354-361、>>369-375、>>380-394



分かりやすいように整理してみました。スレタイ自体は義兄さん編で回収してますので後は俺得色の強い蛇足となっております<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/05(月) 14:13:02.43 ID:/QdoBcg0<>何故かひぐらしを彷彿とさせた。なーぜー?

見やすいぜありがとう!<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/05(月) 18:17:57.21 ID:9PVT/gDO<>超乙


>>384
大丈夫だ涙子!君には俺がいる!だから結婚してくれ!<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/05(月) 18:19:10.56 ID:PxgvGB6o<>日村乙<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/07/07(水) 03:59:30.08 ID:m.Ow9sDO<>どうも>>1です

近々、原作漫画共々読めるようになりそうなのでしっかり読んでから出直したいと思っています

ですので切りが良いということもあり、このスレはここで終わりたいと思います。ですが設定を引き継いだ小ネタ等は総合にて続けていきたいと思います

約1ヵ月の間、見て下さった方々ありがとうございます。この設定に限らず総合にはちょいちょい小ネタを投下しているので見掛けたら「乙」をお願いします

html依頼は今月末頃に出そうと思いますので、残りは感想なり批判なりサッカー談義なりたまごボーロについて熱く語ったり自由して下さって構いません


それではまたどこかでたまごボーロを食べながら会いましょう<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/07(水) 04:59:43.67 ID:COcg84Ao<>ずいぶん楽しませていただきますた
今後も期待してます
乙でした<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/07(水) 07:00:21.60 ID:PXoPQjQ0<>超面白かったぞ
乙乙<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/07(水) 09:34:34.28 ID:TvLpqf.0<>楽しかったよ
乙<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/07(水) 13:52:21.04 ID:NikTtMYo<>次回作待ってる乙<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/07(水) 18:51:08.68 ID:eXZu/wAO<>>>1
乙じゃん!!たまごボーロは嫌いじゃないぞ<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/08(木) 19:56:28.35 ID:mtc3moDO<>>>1です。感想ありがとうございました
ってか今月末って書いてた……今週末の間違いです。予測変換のバカっ<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/09(金) 00:52:25.53 ID:eTgPtoY0<>>>409
改めて乙と言わせてもらおう<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/07/09(金) 06:19:02.97 ID:haE0j6s0<>乙!!!<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/09(金) 17:31:29.70 ID:zijlDHA0<>さみしくなるなあ<>