◆LvkSa83W7.<>saga<>2017/07/01(土) 20:23:07.47 ID:RzwuatY40<>〜???〜

ノンナ「クッ……ハァ、ハァ……」ドサッ

ノンナ「プリキュア同士の絆に亀裂を入れ、潰し合わせる……良い策だと思ったのですが……」

カチューシャ「ノンナ、また失敗したの?」

ノンナ「カ、カチューシャ様! も、申し訳ございません! 次こそ必ずあの憎きプリキュアめを――」

カチューシャ「そう言って何回失敗してきたと思ってるの? もういいわ」

ノンナ「そ、そんな……カチューシャ様……!」

カチューシャ「次は、私自ら行く。この手でプリキュアを粛清してやるんだから!」

カチューシャ「私達には、大きな武器があることだしね」ニヤリ


愛里寿「――――」


――――――――――――――――――――――――――――――


第一部
エリカ「私達が」みほ「プリキュアに!?」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1457443365/

第二部
みほ「ふたりは!」エリカ「パンツァープリキュア!」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1498737749/

に続くパンツァープリキュア3部作完結編です。それぞれ短いので先にお読みいただくことを推奨します。

※例によってプリキュアキャラは出ません。

※キャラ崩壊・設定の都合のいい解釈・ネタ被りはSSの華。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1498908187
<>エリカ「パンツァープリキュア!」みほ「これが最後の戦いです!」
◆LvkSa83W7.<>saga<>2017/07/01(土) 20:31:05.23 ID:RzwuatY40<> 〜夜・西住家〜

縁側から月を見上げ、1人佇むボコ。

ボコ「はぁ……」

みほ「ボコ? どうしたの? 風邪ひくよ」

ボコ「大丈夫だぜ。今のオイラはぬいぐるみだからな」

みほ「そっか……ねえボコ、シマダキングダムにいたころのボコってどんな人だったの?」

ボコ「元々のオイラか? そりゃあもちろん強くてカッコよくて、みんなにモテモテで苦労したぜ!」

みほ「あははっ、ホントに?」

ボコ「オイラは嘘はつかねぇぜ! オイラはシマダキングダム1の誇り高き戦士だからな!」

ボコ「でも……オイラだけでは、アリス姫を助けられなかった……」

みほ「アリス姫……カンシャークに捕まってるんだっけ」

ボコ「ああ……きっと姫は今もオイラを信じて待ってくれてる。さっさとカンシャークの野郎共をボコボコにして、美しい姿を取り戻したシマダキングダムに、姫と一緒に帰るんだ……!」

みほ「……うん! 私達も頑張るよ! この世界を守るため、シマダキングダムを取り戻すため、そしてボコとお姫様が一緒に帰るために!」

ボコ「みほ……! ありがとな!」 <>
◆LvkSa83W7.<>saga<>2017/07/01(土) 20:41:59.11 ID:RzwuatY40<> ガチャ

エリカ「みほ? どこに行ったのみほ? みほ!?」

みほ「あ、おかえりエリカさん。こっちこっち」

エリカ「みほぉ!」タタタッ ギュッ

みほ「あわっ!」

エリカ「トイレから戻ってきたらみほが見当たらないから……黙ってどこか遠くに行っちゃったのかと……」プルプル

みほ「んもうエリカさん、大丈夫、私はどこにも行かないって」ナデナデ

エリカ「お願いみほ……私から離れていかないで……ずっと私の傍にいて……」

みほ「うん、もちろんだよ。大好きなエリカさんに黙ってどっか行ったりなんてしないから」

ボコ「……エリカはこの間の一件からこっち、ずっとこれだな。大丈夫なのか? 毎日お泊りだしよ」

エリカ「私とみほの間を裂こうとする奴は親でも殺す」(真顔)

ボコ「お、おう……そうか」

みほ「でも今のエリカさんも可愛くて私好きだよ?」ニッコリ

ボコ「お前もお前でヤバいな……まあ二人がそれでいいならオイラは何も言わねぇよ」 <>
◆LvkSa83W7.<>saga<>2017/07/01(土) 20:50:58.12 ID:RzwuatY40<> みほ「ほらエリカさん、もう寝よう?」

エリカ「そうね……」

ボコ「……オイラはもう少しここにいるぜ」

みほ「そっか……じゃあ、おやすみ」

ボコ「おう、あったかくして寝ろよー!」

みほ「エリカさん体温高いからあったかいんだ♪」

ボコ「そいつぁ何よりだぜ」

みほ「じゃあね。……大丈夫だよ、ボコだって、1人じゃないから。ほら、エリカさんいくよ」スタスタ

エリカ「ええ……」スタスタ

ボコ「……ありがとな」

ボコ「…………」

ボコ「――今行くからな、もう少しだけ待っててくれ、アリス姫」 <>
◆LvkSa83W7.<>saga<>2017/07/01(土) 21:02:02.24 ID:RzwuatY40<> 〜翌朝〜

まほ「おはようございます」

しほ「おはようまほ。みほはまだ寝てるの?」

まほ「そのようですね……まあエリカもいるし、大丈夫でしょう」

しほ「ふふっ、本当に仲良しさんね♪」

まほ「あの2人なら、これからの黒森峰も任せられます」

しほ「お堅い話は後にして、朝ご飯食べちゃいなさい」

まほ「はい」 <>
◆LvkSa83W7.<>saga<>2017/07/01(土) 21:09:59.79 ID:RzwuatY40<>


しほ「はいお弁当。今日も頑張りなさい」

まほ「ありがとうございますお母さま。行ってきます」

しほ「はい、いってらっしゃい」

みほ「おはよ〜」

しほ「あらおはよう。朝からお手て繋いで微笑ましいわね」

エリカ「おはようございま……た、隊長! もう登校ですか!」ピシッ

まほ「ああ。いろいろ仕事があるからな。お先に」ガチャ

エリカ「いってらっしゃいませ!」

みほ「いってらっしゃ〜い」フリフリ

しほ「ほら二人とも、あんまりのんびりしてると遅刻するわよ」

みほ「うん、お母さん!」 <>
◆LvkSa83W7.<>saga<>2017/07/01(土) 21:13:56.16 ID:RzwuatY40<> 〜通学路〜

まほ「……私の中学校生活も、もうすぐ終わりか」

まほ(今の二人になら、中学戦車道チームのことも任せられる。私も安心して高校へ進めるというものだ)

まほ「ふっ、こんな充実した日々が、このままずっと続けばいいのだが――」

???「残念だけど、そうもいかないわ」

まほ「!? 何奴!」

???「礎になってもらうわ! 私達の為の世界のね!」

グワッ……! <>
◆LvkSa83W7.<>saga<>2017/07/01(土) 21:18:41.48 ID:RzwuatY40<> 〜学校〜

みほ「お姉ちゃんがまだ登校してない……!?」

エリカ「そんなバカな……私達より先に出たはずです!」

先生「どうしたのかしら……サボるような子じゃないし、心配ね。警察に連絡した方がいいかしら……」

みほ「……私、探しに行きます!」タタタッ

エリカ「ちょっと! わ、私も行ってきます!」タタタッ

先生「待ちなさい! あとは大人に任せて! もし危険に巻き込まれたら――」

タタタタタッ……

先生「もう……」 <>
◆LvkSa83W7.<>saga<>2017/07/01(土) 21:24:01.01 ID:RzwuatY40<> 〜通学路〜

みほ「お姉ちゃーん!! お姉ちゃーん!!」

エリカ「たいちょー!! たいちょー!!」

ボコ「みほ! エリカ!」

みほ「どうしたのボコ!」

ボコ「ここにダークエナジーの痕跡を感じるぜ!」

みほ「ダークエナジー……! じゃあカンシャークがお姉ちゃんを!?」

エリカ「そんな! なんて卑怯な真似を!」

ボコ「この場所から……向こうへ点々と痕跡が続いてるぜ」

エリカ「……私達を誘ってるみたいね」

みほ「それでも……お姉ちゃんを放ってはおけないよ!」

エリカ「もちろんよ。行くわよ!」

みほ「うん!」

タッタッタッ… <>
◆LvkSa83W7.<>saga<>2017/07/01(土) 21:29:27.20 ID:RzwuatY40<> 〜どっか〜

タッタッタッ…!

ボコ「ダークエナジーの気配が段々濃くなってきやがる……!」

みほ「お姉ちゃん……無事でいて……!」

エリカ「隊長……!」

???「ようこそ! 飛んで火に入るプリキュアさん!」

みほエリ「「!?」」

???「そして今日があなた達の最期よ!」

ノンナ「…………」

エリカ「脇に控えているのは『ブリザードのノンナ』……」

みほ「ということはあの人は……!」

ボコ「ああ……アイツがカンシャークの首領……!」

???「そう、私こそがカンシャークのボス!」バッ



カチューシャ(長髪 身長182cm スリーサイズ93-60-91 エロい衣装)「『地吹雪のカチューシャ』とは私のことよッ!!」ドンッ!



<>
◆LvkSa83W7.<>saga<>2017/07/01(土) 21:35:20.09 ID:RzwuatY40<> みほ「あれが……『地吹雪のカチューシャ』……!」

エリカ「なんて……強烈な闇のオーラ!」

カチューシャ「ふふっ、一目で格の違いを悟る程度の力はあるようね。でも、怖気付かれても困るというもの!」バッ!

カチューシャがマントを翻すと、巨大な十字架に掛けられたまほが出現。

まほ「――――」

みほ「お姉ちゃん!」

エリカ「隊長!! 貴様よくも隊長を!」

カチューシャ「ふははははは!! いいわぁ! その怒りに歪んだあなた達の尊顔!」ペロッ

カチューシャ「でもまだ足りない。もぉっと素敵な色に染め上げてあ・げ・る♡」シュッ

カチューシャが腕を振るうと、その手には強靭な鞭が。

カチューシャ「さあ啼きなさい! 苦痛の叫びを!」

ヒュッ! バシィィィッ!

まほ「ガッ……!!」ビクッ <>
◆LvkSa83W7.<>saga<>2017/07/01(土) 21:40:27.79 ID:RzwuatY40<> みほ「お姉ちゃん……!」

エリカ「やめなさい! その人は無関係よ!」

カチューシャ「やめてほしくば……力づくで止めてみなさいよ!」ヒュッ バシィ!

まほ「ぐぁあああッ!!」

まほの制服は裂かれ、鮮血が滲む。

みほ「……許せない……! 絶対にあなただけは!!」

エリカ「私達がこの手でぶっ飛ばす!!」



「「プリキュア・パンツァー・フォー!!」」


<>
◆LvkSa83W7.<>saga<>2017/07/01(土) 21:40:56.85 ID:RzwuatY40<> 飯 <> ◆LvkSa83W7.<>saga<>2017/07/01(土) 22:01:46.97 ID:RzwuatY40<>

ピカーン ラーラーラーラー

シュルルルルル パーン パーン パーン

キュッ シャシャン

スーッ ジャーン



みほ「履帯の響きは無限の証! キュアパンター!」ダーン



エリカ「主砲の火焔は反撃の烽! キュアティーガー!」ダーン



みほ「撃てば必中!」


エリカ「守りは固く!」


みほエリ「「進む姿は乱れ無し!」」



「「それが、パンツァープリキュア!」」ドーン

<>
◆LvkSa83W7.<>saga<>2017/07/01(土) 22:06:50.08 ID:RzwuatY40<> ボコ「行けぇ! プリキュア!!」

みほ「お姉ちゃんから――」

エリカ「隊長から――」

みほエリ「「離れろぉ!!!」」

カチューシャ「……!」ニィ…

みほ「プリキュア! クイック・パンター・サイクロン!!」

エリカ「プリキュア! スティール・ティーガー・インパクト!!」

ゴゴゴオオオオオオオオッ!!

カチューシャ「――見せたわね? 焔のように燃え立つ怒りを! 天を突くような憎しみを!」ニィィィ!

カチューシャ「カンシャークの首領たるこのカチューシャにッ! 憤怒を向けたわねぇええええッ!!!」

カチューシャ「ギャハハハハ! ノンナぁ!」

ノンナ「ハッ!」チャッ

プリキュアの攻撃が迫る中、ノンナは懐から取り出した結晶のようなものをかざした。

ノンナ「起動せよ! アンガークリスタル!」

カッ! ビカァァァァァ! <>
◆LvkSa83W7.<>saga<>2017/07/01(土) 22:11:11.38 ID:RzwuatY40<> エリカ「なっ……!?」

みほ「あれは何……?」

プリキュアの放った攻撃は、軌道を変えてクリスタルへと吸収されていく。

カチューシャ「カンシャークの力の根源とは“怒り”!! その首領である私に、怒りを燃やした末のエナジーを向けるなど愚の骨頂!!」

カチューシャ「うっふふ……♡ 吸い取ってあげるわ、あなた達のすべてを! 激情に染まったプリキュアの力ってやつをねぇッ!!」ニィヤァァァ!

ギュオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ……!!

みほ「ぐっ……ああああああっ……!」ガクッ

エリカ「これはっ……力が、吸い取られていく……!」ガクッ

ピシュウウ……パシュン!

ボコ「ああっ! 2人の変身が解けちまった!」

エリカ「そんな……私達の力が……! 私とみほだけの戦う力が……ッ!」

みほ「これじゃ……お姉ちゃんを助けられない……!」

カチューシャ「アーッハッハッハッハッハ!! 無様ねぇプリキュアぁ! いえ、最早プリキュアですらない、何の力も無いただのガキ2人だったわねぇ!!」 <>
◆LvkSa83W7.<>saga<>2017/07/01(土) 22:16:04.48 ID:RzwuatY40<> まほ「ハッ……ハッ……」ピクッ

まほ(――わ、私は一体……この身体中の痛みは何だ……?)

まほ(視界が……ぼやける。あれは……みほとエリカ? 何故2人は倒れて……?)



ボコ「2人とも……! チクショウ、オイラに……オイラにあいつと戦う力があれば……!」

ボコ「なんでだッ! なんでオイラは……いつも大事な時に誰も守れやしないんだッ!! 何が誇り高き戦士だ! チクショウが!!」

みほ「ボコ……」

エリカ「……何言ってんのよ。私は……私は諦めないんだから!」グッ…

みほ「エリカさん……?」 <>
◆LvkSa83W7.<>saga<>2017/07/01(土) 22:21:42.93 ID:RzwuatY40<> エリカ「私はプリキュアだから戦ってきたわけじゃない! 大切な人たちが傷ついていくのを見たくない……だから力を振り絞って立ち上がってきた!!」

エリカ「私は戦う! 変身できないとか関係ないわ! 大好きな隊長が傷つけられてるのを目の前にして、寝てなんかいられない!!」スック

ボコ「エリカ……」

みほ「――そうだね……やっぱりエリカさんは強いや……」ググッ…

ボコ「みほ……」

みほ「今までプリキュアの力にいっぱい助けてもらったんだもん……私だって、大好きな人のために、私自身の力で戦えるんだッ!!」スック

ボコ「…………」

カチューシャ「ふーん……おっかし。なぁに強がっちゃってるのかしら」ニヤニヤ

ボコ「…………」

ノンナ「悪あがきもほどほどにしなさい……ただの人間にッ! 何ができるというのですか!!」

ボコ「――黙りなさいッ!!!」

ノンナ「!?」

みほ「ボコ……?」 <>
◆LvkSa83W7.<>saga<>2017/07/01(土) 22:26:41.54 ID:RzwuatY40<> ボコ「この子たちは最早、ただの女の子なんかじゃない。自らの意思で、大切なものの為に戦うことを選んだ――立派な誇り高き戦士たちよ!」

エリカ「あなた……一体……」

ボコ「……あなた達に教えられたわ。そうよね。戦うのに資格なんていらない。ただ覚悟さえあればいい――この身体に馴染み過ぎたのかしら」

ボコ「依り代を失い、存在を保てなくなることを恐れていた――だがもう迷わない! 私は戦う! 私自身の誇りに懸けてッ!!」カッ

ボコ「アリス姫に捧げたこの命! この力! この生き様! 今ここに示しましょう! 栄光のシマダキングダムにこの者ありと謳われた、王家を守護する騎士の姿をッ!!」



「フォーワード・パーシング・グロウリー!!」



<>
◆LvkSa83W7.<>saga<>2017/07/01(土) 22:31:11.95 ID:RzwuatY40<>

カァァァッ! ゴオオオオオオオオッ!


エリカ「ボコが光って――」

みほ「これが、本当のボコの姿――」

キラキラキラキラ……

視界を埋め尽くす閃光の中、ただのぬいぐるみへと戻ったボコがぱたりと倒れた。

その傍らに、1人の騎士が立っている。

白銀に輝く鎧に身を包んだ、美しく誇り高き戦士。


メグミ「プラウドバミューダ――それが私が姫から賜った誇りの名前。そして貴様らの野望を砕く者の名よ!!」


<>
◆LvkSa83W7.<>saga<>2017/07/01(土) 22:41:25.61 ID:RzwuatY40<> みほ「プラウド――」

エリカ「バミューダ……!」

メグミ「2人とも、ここは私に任せて。私が奴らを!」ダッ

カチューシャ「ほう……面白いッ!」ピシュッ!

メグミは腰に下げた剣を抜き放つ。

メグミ「遅いッ!」カンッ!

カチューシャ「!」

メグミ「ハァッ!!」キラン

ノンナ「カチューシャ様!」バッ

ドガァッ!

ノンナ「グッ……!」

カチューシャ「フンッ!」ビュッ!

メグミ「ッ!」

ノンナ「なんの……ッ!」

ガッ! キィン! ドゴゴゴッ! ガンッ! ズバッ! <>
◆LvkSa83W7.<>saga<>2017/07/01(土) 22:46:39.58 ID:RzwuatY40<> みほ「すごい……! あの2人相手に1人で!」

エリカ「みほ! 今のうちに隊長を!」

みほ「分かった!」タタタッ

メグミ(そうよ……それでいいの2人とも。依り代の無い私は長くは持たない。早くまほを――!)

メグミ「ハァァァァッ!!」

ズバァァッ!

ノンナ「グゥゥッ!」ドザァァァ

カチューシャ「クッ……これほどとはね。正直舐めてたわ。シマダキングダムの騎士・プラウドバミューダ」

メグミ「我が誇り……アリス姫を取り戻すその日まで、折れることは無いわ!」チャキッ

カチューシャ「――ふふっ、うふふふふふっ♡」

メグミ「何が可笑しい!」 <>
◆LvkSa83W7.<>saga<>2017/07/01(土) 22:51:08.67 ID:RzwuatY40<> カチューシャ「そぉう! そうだったわよねぇ……アリス姫。いたわねぇそんなのもぉ! ぎゃはははは!」

メグミ「姫を愚弄するなら私は――」

カチューシャ「その通りよ! “居る”のよぉ!! アリス姫がねぇ!!」

メグミ「それは……ま、まさかっ――!?」

カチューシャ「そのまさかってねぇ!!」バサッ

カチューシャがマントを翻すと、もう一本の十字架が姿を現した。

そこには、太い鎖で雁字搦めにされたアリス姫の身体があった。

愛里寿「――――」

メグミ「ア……アリス姫ッ!」ダッ

カチューシャ「ノンナ!」

ノンナ「ハッ!」ガシッ

姫の許へ駆け寄ろうとしたメグミを、ノンナが羽交い絞めにする。 <>
◆LvkSa83W7.<>saga<>2017/07/01(土) 22:56:23.55 ID:RzwuatY40<> メグミ「姫! 私が! 今助けに……!」

ノンナ「精神の均衡を崩したあなたの身体……制するのは些事も些事!」

カチューシャ「さあ! お楽しみタイムよ!」ヒュッ バシィィィッ!

カチューシャの鞭が迸り、アリス姫の幼い肌を裂く。

メグミ「あああああああああああああああああああああッ!!」

カチューシャ「ほらぁ! ほらぁ!! 早くしないと姫が死ィんじゃうわよぉ♡」

バシィィィィッ! ビシィィィィッ!

メグミ「貴様ァ……絶対に――絶対に許さないぃぃぃッ!!!」

カチューシャ「そぉそぉー!! その顔イイわぁ♪ ダァイ好き……煮えくり返った内臓が目から出てきそうな、その――“怒り”」

ノンナ「――アンガークリスタル、起動」

メグミ「しまっ――」

カッ! ビカァァァァァ! <>
◆LvkSa83W7.<>saga<>2017/07/01(土) 23:01:36.39 ID:RzwuatY40<> みほ「――ボコ……! ボコォー!!」

まほ「――――」

エリカ「せっかく隊長を助け出せたのに……アリス姫まで……!」

メグミ「ぐああああああああああああああああああッ……!!」

カチューシャ「依り代の無い今のあなたは謂わばエナジーだけの存在! あなたの存在すべて、カンシャークの礎になりなさい!!」

メグミ「ぐぅぅぅぅッ……みほ……エリカ――」

みほエリ「「ボコ……!」」

メグミ「きっと……あなた達なら大丈夫……! あなた達なら戦士になれる……! 必要なのは覚悟だけ……あなた達はもう持っているわ……!」

メグミ「だって……女の子はみんな、プリキュアになれるんだから――」

そう言い残して、メグミの姿はクリスタルの中へと消えた。

みほ「そんな……ボコ……」ガクッ

エリカ「目を伏せちゃダメ。立ちなさいみほ」

みほ「エリカさん――」

エリカ「折れちゃダメ。彼女の為にも、今はまだ、私達だけは折れちゃダメよ……ッ!」ウルッ…

みほ「――うん……ッ!」グッ <>
◆LvkSa83W7.<>saga<>2017/07/01(土) 23:06:17.16 ID:RzwuatY40<> カチューシャ「――さてと……ノンナ、今のでそろそろ溜まったんじゃない?」

ノンナ「はい。これで十分な量は確保できたかと」

カチューシャ「そ。それなら――始めましょうか。計画の最終フェイズ」ニィ…

みほ「計画……?」

エリカ「一体何をするつもりなの!?」

カチューシャ「おめでとう! あなた達はこの世界の終焉の最初の目撃者になるの♪」

エリカ「世界の終焉ですって……?」

みほ「シマダキングダムみたいに、この世界を怒りとワガママだらけの冷たい世界に変えるつもり!?」

カチューシャ「シマダキングダムぅ? そんなの、こっちの世界を滅ぼすための生贄に過ぎないわ!」

カチューシャ「このアンガークリスタルには、今まで回収したエナジーがたっぷりつまっているの。これを解き放ち、ドンチャン騒ぎ大暴れのパーティよ!!」

カチューシャ「この世界すべてがッ!! このカチューシャだけの遊び場になるのよッ!!」 <>
◆LvkSa83W7.<>saga<>2017/07/01(土) 23:13:08.14 ID:RzwuatY40<> カチューシャ「いくわよノンナ!」

ノンナ「はい!」


ノンカチュ「「アンガークリスタル! エナジー解放!!」」


カッ! ビガァァァァァ!!

カチューシャ「顕現せよ! ギガントカンシャァァァァァクッ!!」

カチューシャを中心に、巨大な魔方陣が出現。

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……!

みほ「な、何かが出てくるよ……!」

エリカ「なにあれ……ものすごく大きい! この間観たシンゴジラくらいの……!」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……!

カチューシャ「フフッ……フハハハハッ……アーハッハッハッハッハッハッハァ!! ついに……ついにやったわ!!」

ノンナ「おめでとうございます、カチューシャ様」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……!

ズゥゥゥゥゥン……

ギガントカンシャーク「GUOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOO!!」 <>
◆LvkSa83W7.<>saga<>2017/07/01(土) 23:18:35.54 ID:RzwuatY40<> まほ「――――ん……ここは――」

エリカ「隊長!」

みほ「お姉ちゃん! 気が付いたんだ!」

まほ「な……なんだ、あの巨大な怪物は……! 早く、にげっ――ぐっ!」ガクン

エリカ「駄目です隊長! とても立てるような身体じゃ――」

まほ「なら私は置いていけ……! みほとエリカは逃げろ! 早くッ!」

みほ「――お姉ちゃん、私達は逃げないよ」

まほ「何を言って――」

エリカ「――隊長、私達はあれと戦わなければならないんです」

まほ「冗談はやめろ! あんなものに、ただの人間が敵うわけ――」

みほ「大丈夫だよ、お姉ちゃん」

エリカ「安心してください、隊長」

みほエリ「「だって、私達は――」」 <>
◆LvkSa83W7.<>saga<>2017/07/01(土) 23:23:32.54 ID:RzwuatY40<> カチューシャ「おはようギガントカンシャーク♡ 私がママよ! あなたを生み出したのはこの私! さあ、私に従いなさい!」

ギガントカンシャーク「GUUUUUUUUUUUUUUU……」

カチューシャ「それじゃあ、まずは手近な街でもぶっ壊して遊びにいきましょう――」

ギガントカンシャーク「GURURURU……GAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAッ!!」ゴオッ

カチューシャ「ッ!?」

ドガァ!

カチューシャ「ぐっ……なんで!? なんで私を攻撃するのよ! 私が生みの親なのに! 逆らうんじゃないわよ!!」

ギガントカンシャーク「GYAAAAAAAAAAAAAAAOOOOOOOOOOOOOOOO!!」ゴォッ

カチューシャ「アアッ!」ガクッ

ノンナ「そんな……暴走している……!? これは我々の手にすら負える代物ではないと……!?」

カチューシャ「認めない……そんなの認めないわ!! 子供は大人しく親に従っていればいいのよッ!!!」ヒュッ

ビシィィィィッ!

ノンナ「いけませんカチューシャ! 刺激しては!!」

ギガントカンシャーク「GAUAUAUAAAAAAAAOOOOOOOOOOOOOOOOGRYAAAAAAAAAAAAAッ!!!」ゴゴゴッ

ズァァァアアアッ!

カチューシャ「あっ――」

ノンナ「危ないッ! カチューシャ!!」タッ

ドガァァンッ! <>
◆LvkSa83W7.<>saga<>2017/07/01(土) 23:28:06.71 ID:RzwuatY40<> カチューシャ「ああっ……!?」

パラ……パラ……

ノンナ「ガハッ……」ドサッ

カチューシャ「ノンナ……ノンナァ!」タタタッ

ノンナ「カチューシャ……お逃げ……くださ――」

ギガントカンシャーク「GRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRUUUUAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!」ガオンッ

ズギャアアアン!

カチューシャ「ギィ……ッ!」ドガッ…ガンッ…ガッ…ズザァ…!

ノンナ「カチューシャァァ!!」

ギガントカンシャークの攻撃を受け、地面を抉って跳ねながら転がっていくカチューシャ。ギガントカンシャークはさらにそれを追う。

ギガントカンシャーク「GRRRRRRRR……」ズシッ…ズシッ…

ノンナ「そんな……あくまでカチューシャを狙うというのですか……!?」

ノンナ(まるで、生み出してしまった彼女を恨んでいるかのような執着――私達は一体何を生み出してしまったというのですか!)

ノンナ「カチューシャ! お逃げください! カチューシャ!」

カチューシャ「――――」

ノンナ「カチューシャ!! 目を覚まして!! カチューシャァ!!」

ギガントカンシャーク「GRRRRR……GAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!」ズァッ

ノンナ「カチュゥゥゥシャァァァァァッ……!!」 <>
◆LvkSa83W7.<>saga<>2017/07/01(土) 23:33:33.86 ID:RzwuatY40<>

ドガァァァァン……!!


ノンナ「――あ……あなた達……!」

ギシッ……

みほ「ふんんんんんんんんんッ!!」グググッ

エリカ「ぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎィ!!」グググッ

ギガントカンシャークの一撃を、生身のみほとエリカがなんとか抑えていた。

ノンナ「何故……何故です!? 私達は敵ですよ!? どこからそんなパワーが……!?」

エリカ「言ったでしょう……私達は、傷つく人を見たくない……ッ!」

みほ「怒りじゃない……誰かを助ける為に、私達の覚悟はある……ッ!」

ノンナ「そんな……我々でさえも助けるというのですか……! あなた達はどこまで――」

まほ「みほ! エリカ! お前たち……なんでそこまでして……そんなに傷ついてまで戦うんだ!」

エリカ「……ふふっ、なんでかしらね、みほ」グググッ

みほ「さあ。それが私達ってことじゃないかな」グググッ <>
◆LvkSa83W7.<>saga<>2017/07/01(土) 23:38:29.76 ID:RzwuatY40<>
王大河『テレビの前の皆さん! 私は今、ヘリで黒森峰近郊を飛行中です!』

王大河『見てください! 何やら巨大な……怪獣?のような生物が暴れている模様です!!』

王大河『一体街は……日本はどうなってしまうのか――おっと……? カメラ! あそこ映してあそこ!』

王大河『怪獣の足元に、何人かの人影が見えます! 倒れている人もいます! 怪我人でしょうか!?』

王大河『そこに追撃をかけようとする怪獣の足を……あれは女の子……? 驚きです! 2人の女の子が怪獣の攻撃を阻止しています! 何者なんだー!?』


しほ『……みほ!? それにエリカちゃん!?』

小梅『あれは……』

沙織『なんだなんだ!? 何が起きてるの!?』

梓『怪獣……?』

ダージリン『これは現実……?』

アンチョビ『嘘だろ……?』

ケイ『Unbelievable...』

絹代『驚きです……』

ミカ『……』ポロン… <>
◆LvkSa83W7.<>saga<>2017/07/01(土) 23:43:30.90 ID:RzwuatY40<>
王大河『ああっ……なんとか支えていますが、押し返されそうだ……!』


優花里『――頑張って! 頑張ってください!』

沙織『負けるなー!』

麻子『押し返せ!』

華『諦めてはいけません!』

杏『頑張れぇ!』

歴女s『そこだ!!』

桂利奈『ぶっ飛ばせぇ!』

ダージリン『頑張って……!』

アンチョビ『やれぇ!』

ケイ『頑張れー!』

絹代『頑張ってください!』

ミカ『……いけるよ』ポロン…

王大河『ガンバレェェ!! 名も知らぬ少女たち!』

しほ『みほ、エリカちゃん……頑張って!』



ノンナ「お願いです……頑張ってください!!」

まほ「――頑張れ!! 2人とも! 頑張れぇぇぇぇぇ!!」


<>
◆LvkSa83W7.<>saga<>2017/07/01(土) 23:48:35.51 ID:RzwuatY40<> みほ「――すごいよ、エリカさん! 私、今ならなんだって出来そう!」

エリカ「――当然よ。私達2人なら無敵って、いつも言ってるじゃない!」

みほ「そうだね! エリカさん!」

エリカ「みほ!」


メグミ『女の子はみんな、プリキュアになれるんだから――』


みほエリ「「だって、私達は――プリキュアだから!!」」

カッ


「「プリキュア・パンツァー・フォー!!」」

<>
◆LvkSa83W7.<>saga<>2017/07/01(土) 23:53:05.92 ID:RzwuatY40<>

ピカーン ラーラーラーラー

シュルルルルル パーン パーン パーン

キュッ シャシャン

スーッ ジャーン

ピシュ ピシュシュシュシュシュ

バサッ バサバサッ

フワァ カッ キララララッ



みほ「無限の勇気は愛の証! キュアパンター・エンゲル!」シュバーン



エリカ「燃え立つ誇りは勝利の烽! キュアティーガー・エンゲル!」シュバーン



みほ「想いは熱く!」


エリカ「絆は固く!」


みほエリ「「進む未来に闇は無し!!」」



「「それが、パンツァープリキュア!!!」」ズドーン


<>
◆LvkSa83W7.<>saga<>2017/07/01(土) 23:58:05.16 ID:RzwuatY40<> まほ「2人が……プリキュア……!」

まほ(微かな記憶の彼方……確かに覚えている。私は、2人に助けられたことがある……!)

まほ「まるで、天使だ――」

ノンナ「なんと美しい……」

ノンナ(怒り以外にも、こんなにも強く輝く力があるだなんて――)

ノンナ「私達は間違っていた……ッ!」 <>
◆LvkSa83W7.<>saga<>2017/07/02(日) 00:03:24.56 ID:CrTd1T7Q0<> ギガントカンシャーク「GUWAAAAAAAAAAAAOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOO!!」

みほ「――もう、怒るのはやめていいんだよ」

エリカ「――あなたも苦しいのよね。分かるわ。私も……暗い感情に塗り潰されたことがあるから」

みほ「怒ってばかりじゃ、なんにも見えなくなっちゃうよ。この世界には、素敵なものがいっぱいあるんだから」

エリカ「生まれ変わって、今度は愛を知りなさい」

みほ「さよなら」

エリカ「またね」

コォォォォォ……!


みほエリ「「プリキュア! ツヴァイ・ヴァルキューレ!」」


みほエリ「「ダァス――エンデェェェェッ!!」」


フォォォォォ……ファウン! パァァァァァァ……!

ギガントカンシャーク「G……GAAA……KA、N、SYAAAAAAK……」ホワワァ〜ン

シュワワワワ……カッ!  <>
◆LvkSa83W7.<>saga<>2017/07/02(日) 00:08:14.06 ID:CrTd1T7Q0<> まほ「怪物が……光の粒になってバラバラに飛んでいく……」

ノンナ「エナジーが還っていく……元あった場所へと……あるべき場所へと……」

ノンナ「これで、シマダキングダムも元に戻るでしょう」

ノンナ「ふふっ……私達がやってきたことは、すべて無駄だった。何もかも無に帰してしまった」

まほ「――そちらの事情はよく知らないが、そんなことはないと思うぞ」

ノンナ「え……?」

まほ「少なくとも、そんな穏やかな顔が出来るようになったじゃないか」

ノンナ「……そうですね。そう、ありたいものです」 <>
◆LvkSa83W7.<>saga<>2017/07/02(日) 00:13:47.02 ID:CrTd1T7Q0<> エリカ「……終わったのね。全部」

みほ「……ううん、まだだよ」バサッ ヒュッ

エリカ「みほ?」ヒュッ

みほ「誰も死なせない……! ハッピーエンドは、みんなが笑っていなくちゃだめなんだ!」

エリカ「! カチューシャ……」

ギガントカンシャークの攻撃をモロに喰らっていたカチューシャの命の灯は今にも消えようとていた。

エリカ「それじゃあ、私はアリス姫を!」バサッ ヒュッ

エリカは鎖を解き、アリスを解放した。しかし彼女も依然眠ったまま。

そこへノンナとまほも走ってきて合流。

ノンナ「カチューシャ! カチューシャ! ああ……そんな……」

みほ「――エリカさん」

エリカ「分かってる。いくわよ」

みほ「はい!」

スッ……パァァァァァ! <>
◆LvkSa83W7.<>saga<>2017/07/02(日) 00:18:14.16 ID:CrTd1T7Q0<> ノンナ「これは――」

まほ「あたたかい……!」

みほ「私達のエナジーを……カチューシャさんとアリス姫に!」

エリカ「受け取りなさい! 私達の最後のエナジー!」

パァァァァァァ……!

みほ「これで、全部……!」

エリカ「――っハァ! はぁ……はぁ……どう……?」

まほ「こ、これは――」

カチューシャ(身長127cm)「――――」チマッ

エリカ「縮んだ!?」

ノンナ「おそらく、身体を構築していたエナジーを生命の保護に回した結果でしょう」

カチューシャ「――ぁう……ここは……?」ムクッ

ノンナ「カチューシャ!」 <>
◆LvkSa83W7.<>saga<>2017/07/02(日) 00:23:31.16 ID:CrTd1T7Q0<> カチューシャ「……? あなたはだぁれ?」キョトン

ノンナ「――! そうですか……記憶までも――」

みほ「ノンナさん……」

ノンナ「いいのです……そこまでして生きようとしてくれたことが、今の私には嬉しい」スッ

ノンナは小さくなったカチューシャを抱きあげた。

ノンナ「もう私達は間違えない。私がカチューシャを導きます。そしていつか……すべての償いは、必ず――」

愛里寿「――――ん……」モゾッ

エリカ「アリス姫も気が付いたみたい!」

愛里寿「――あなた達は……」

みほ「安心してください! もう全部元通りです! シマダキングダムは、姫の故郷はもう大丈夫!」

愛里寿「そう――それは良かった……ところで、私の騎士はどこ? 褒めてあげないと――」

みほ「あ……」

エリカ「その……彼女は、最期まで誇り高い騎士で――」


アリスヒメー!


みほ「ん?」 <>
◆LvkSa83W7.<>saga<>2017/07/02(日) 00:28:08.74 ID:CrTd1T7Q0<>

ヒメー! アリスヒメー!


エリカ「この声は……」

ボコ「アリス姫ー!!」ダダダダダッ

みほ「ボコ!?」

エリカ「あなた全部吸収されたんじゃ――ってエナジーが全部元に戻ったんだからボコも還ってきたのね!」

ボコ「そういうことだぜ! 姫ー!」ダダダッ ピョン ギュッ

愛里寿「うわっぷ……メ、メグミ、その姿……」

ボコ「おう! これがこの世界のオイラだぜ!」

エリカ「なんか元の姿見た後だと違和感あるわね……」

みほ「でもこれが私達のボコだから!」

ボコ「オイラもこの姿の時はこっちの方がしっくりくらぁ!」

愛里寿「うん、可愛い……向こうに帰ってもそのままでいたら?」

ボコ「う……それはちょっと……」

みほ「ふふっ、あははっ」

エリカ「まったく……うふふふっ」 <>
◆LvkSa83W7.<>saga<>2017/07/02(日) 00:33:16.25 ID:CrTd1T7Q0<> 〜ちょっと後〜

ノンナ「――では、私達はこれで」

みほ「うん。元気でね」

エリカ「ほらちびっ子! もうお別れよ!」グイグイ

カチューシャ「や! カチューシャまだみんなといるの!」ガシッ

みほ「あはは、すっかり懐かれちゃったねエリカさん」

エリカ「いい迷惑よ! ほらもう肩車終わり!」

カチューシャ「やぁ!」

ノンナ「大丈夫ですよカチューシャ、きっとまた会えます」

カチューシャ「そう……? うそついちゃやなんだからね!」

ノンナ「本当です」

みほ「あ、それなら戦車道やってみたらどうですか?」

ノンナ「戦車道……?」 <>
◆LvkSa83W7.<>saga<>2017/07/02(日) 00:38:42.09 ID:CrTd1T7Q0<> みほ「はい! 立派な女性を育てる武道です」

エリカ「私もみほも戦車道やってるの。同じ競技やってれば、そのうちまた会えるかもでしょ?」

ノンナ「なるほど……」

カチューシャ「カチューシャやる! みほとえりかとおんなじ、せんしゃどうやりたいわ!」

ノンナ「ふふ……分かりました。では、次に会うときには、勝たせていただきますよ。戦車道で」

みほ「はい! 受けて立ちます!」

エリカ「黒森峰は日本最強! この高みまで登ってくるのを楽しみにしているわ!」

みほ「もう、エリカさんったら」クスッ

ノンナ「――本当に、ありがとうございました。それでは、しばしのお別れです」

カチューシャ「じゃーあね! みほーしゃ! えりか!」

エリカ「なんで私は呼び捨てなのよ!」

みほ「ばいばい! またね!」 <>
◆LvkSa83W7.<>saga<>2017/07/02(日) 00:43:11.66 ID:CrTd1T7Q0<> エリカ「――――」

みほ「――――」

エリカ「――みんな、あるべきところに戻って……これで、本当に全部終わったわね」

みほ「……うん」ギュッ

みほは、動かなくなったボコのぬいぐるみを強く抱きしめた。

エリカ「もう、私達がプリキュアになることもない。戦いが終わるのは良いことなのに、なんだか寂しいわ」

みほ「仕方ないよ……夢見る女の子は、いつか卒業しなくちゃ……」

エリカ「……でも、私達の戦いは終わらないわ。世界一の戦車乗りになるっていう、夢への戦いは」

みほ「うん! 私達なら、きっと出来るよ!」

エリカ「当然でしょ! なんたって私達――」



「2人なら、最強なんだから――」



→【ガールズアンドパンツァー第1話へ続く...】
<>
◆LvkSa83W7.<>saga<>2017/07/02(日) 00:48:13.69 ID:CrTd1T7Q0<>

【特報!!】ドドン


ボコ「大変だ!」

みほ「ボコぉ!?」

ボコ「また世界の危機だぜ! オマエらの力を貸してくれ!」

エリカ「それって……まさか……!」


「「プリキュア・パンツァー・フォー!!」」


再びの世界の危機に――パンツァープリキュアがかえってくる!!


そして集結する、強力な味方!!


ダージリン「優雅に、華麗に、勝利をわが手に。キュアチャーチル!」ダーン!

カルパッチョ「心に満ちる大きな愛! キュアセモベンテ!」ダーン!

杏「快調快調絶好調! やるときゃやるよ! キュアヘッツァー!」ダーン!

ナオミ「狙い撃つ……! キュアファイアフライ!」ダーン!

ミカ「キュアビーティ。お待たせ」ダーン!

みほ「みんな……!」

カチューシャ「私だってやれるんだから!」

カチューシャ「シベリアに吹く偉大なる地吹雪! 風の子雪の子! キュアカーベー!」ダーン!

エリカ「カチューシャ! あなたも……!」

まほ「私達もいるぞ!」

まほ「シュトゥルムルミナス!」

小梅「ヤークトローズ!」

みほ「お姉ちゃんに小梅さんまで!」 <>
◆LvkSa83W7.<>saga<>2017/07/02(日) 00:51:47.63 ID:CrTd1T7Q0<>

さらに、奇跡は起こる――


しほ「わ、私達……身体が中学生に戻ってる!? ぶっちゃけありえな〜い!」

千代「もう、しほったらぁ。こうなったらもうやるしかないでしょう?」

みほ「お、お母さん!?」

愛里寿「ええ……」


強大な敵に、みんなの力を合わせて立ち向かえ!!


みほ「いくよ! みんな!」

エリカ「私達なら無敵なんだから!!」



【劇場版 パンツァープリキュア・オールスターズ】
  【Piece of youth☆ 咲き誇れ! 友情の花】


「「「「みんなで――パンツァー・フォー!!!」」」」


ボコ「オマエラもミラクルパンツァーライトを振ってプリキュアを応援してくれよな!」

ボコ「公開はいつになるか分んねーから以下の今まで書いたSS読んで待ってやがれ!」↓

エリカ「私のみほまほエロ同人誌が無い!?」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1454853305/

優花里「同人誌を買いにイベント参戦であります!」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1455100050/

エリカ「隊長たちに手作りチョコを渡すわ!」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1455451038/

みほ「戦車に巣食う怨念」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1456578343/

エリカ「私達が」みほ「プリキュアに!?」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1457443365/

みほ「ボコササイズです!」エリカ「は?」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1458641047/

エリカ「犬みたいなもんだからしょうがないわよね」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1459003277/

エリカ「同人作家な戦車女子の集い?」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1460460135/

みほ「エリカさん、どうして私の制服着てるの……?」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1462360960/

エリカ「野郎ぶっ殺してやぁぁぁる!!」みほ「地獄に堕ちてください、エリカさん!」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1463745623/

アズミ「隊長の満足するハンバーグを作るには……」エリカ「話は聞かせてもらったわ」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1465124833/

アリサ「なんでタカシとあの女が一緒にいるの……?」アンチョビ「♪」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1469448519/

優花里「誘惑に打ち勝て!」華「戦車道ストイック暗記王ー!」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1482486298/
(ガルパン×プリキュアクロスSSあり)

エリカ「同人作家な戦車女子の合同本?」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1484825147/

華「退かぬ! 媚びぬ! 省みぬ!」みほ「哀しい女よ、愛深きゆえに」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1495600843/

オレンジペコ「私の名は……アレンジペコです!」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1496140952/

みほ「ふたりは!」エリカ「パンツァープリキュア!」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1498737749/ <>
◆LvkSa83W7.<>saga<>2017/07/02(日) 00:55:12.42 ID:CrTd1T7Q0<> お付き合いいただいた皆さん、ありがとうございました。
プリキュアはドキプリと、今やってるプリアラしか観たことないんですけど、それっぽくなってれば幸いです。
劇場版は現状何も考えてないので期待しないでください。
ではでは。 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2017/07/02(日) 00:56:59.61 ID:KXbQDHx1O<> しほさんだったら、マスターフォースの方が合っている気がします <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2017/07/02(日) 01:40:14.46 ID:QJxwdMIT0<> 乙 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<><>2017/07/02(日) 18:35:32.91 ID:Vtatc1H8O<> エレファントの管理人氏、早くまとめてあげてクレェ <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2017/07/02(日) 22:44:47.87 ID:gBwwu8X2o<> 乙。今回も面白かった
劇場版みたいだと思って読んでたら、最後に劇場版予告があった <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2017/07/03(月) 12:21:51.73 ID:3eG82jFbO<> あれ?エリカさんが調教されてない… <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2025/03/17(月) 09:25:17.78 ID:p1evoIfBO<> てす <>