◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 00:15:36.78 ID:e3dNHs5z0<>
P 「……すみません、今なんて?」
黒井社長(以下、黒井) 「だから!高木の奴が、この私の事を無視すると言っているんだ!」
P 「失礼します」スッ
黒井 「待て765のプロデューサー!」ガシッ
P 「そんな事知りませんよ!本人同士で話し合ってくださいよ!」
黒井 「なーんでセレブであるこの私が高木なんぞに話しかけに行く必要があるのだ、馬鹿者!」
P 「構って欲しいなら仕方ないでしょうが!」
黒井 「貴様……」
P 「ともかく、俺は帰りますからね」スタスタ
黒井 「……待て、そこな社畜」
P 「誰が社畜ですか……」
黒井 「事実、高木の癖で人員不足なのだろうが!」
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<>黒井社長「高木が構ってくれんのだ!」P「は?」
◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 00:16:40.73 ID:e3dNHs5z0<>
P 「い、忙しくてもやりがいがありますから……では失礼しま――」
黒井 「お前がこの話を聞いて、協力するというのであれば……961プロに、お前を迎えてやらんでもないぞ?」
P 「誰がライバル会社にそう簡単に引き抜かれると思ってるんですか」フッ
黒井 「流石に芸能の仕事であるため定時での終業は確約しがたいが……きちんと休みを取らせることを約束しよう」
黒井 「貴様、この前休んだのはいつだ?」
P 「……確か、先月の末ですかね」
黒井 「今月、もう終わりかけているが?」
P 「仕方ないでしょ、それが芸能事務所の裏方ってもんで」
黒井 「我が961プロなら……週に1日の休みは確約してやろう」
黒井 「芸能事務所とはいえ、人というのは消耗するものだからな」
P 「……ほ、本当ですか?」
黒井 「無論だ。人材というものは、会社の資産なのだからな」
黒井 「王者たるのが961プロのアイドルだが……それをきちんとフォローする人員も居てしかるべきだろう?」
<>
◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 00:17:07.49 ID:e3dNHs5z0<>
P 「で、でも俺にはアイドルがいる!春香や千早、美希たちが……」
P 「やっぱり、俺だけ移籍するなんて考えられません!失礼します!」
黒井 「ハハハ、何を言っている馬鹿者。全員まとめて961プロに来ればよいではないか」
P 「……正気ですか?」
黒井 「当然だ!高木は嫌いだがな」
黒井 「我がプロダクションなら……彼女たちの宣伝に費用など出し惜しまん、思う存分彼女たちを輝かせられるのだぞ?」
P 「…………」
黒井 「勿論!給与も保証しようではないか」
P 「……給料の、保証?」
黒井 「ウィ、高木のようなケチと一緒にされても困る!私はセレブなのだからな、ハーッハッハッハッ!」
P 「…………」
黒井 「どうだ?まず、話位は聞いても問題あるまい?」
P 「そこまでの好条件を出して何をさせようっていうんですか……」
黒井 「だからさっきから言っているだろう。高木の奴が最近私の事を無視するのだと言っている」
P 「……あれだけ嫌がらせされて、構い続けてるって方がおかしいと思うんですが」
黒井 「ぐ、貴様痛い所を……」
<>
◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 00:18:04.70 ID:e3dNHs5z0<>
P 「大体なんでそんなに社長に構ってもらいたがるんですか」
黒井 「そ、それはだな……強いて言うなら、張り合いだな」
P 「張り合い、ですか?」
黒井 「そうだ。弱小765プロなど、我が961プロにとっては取るに足らない存在ではあるが……相手がいないと、どうにも人というのは油断するものだからな」
P 「あれ?それじゃ、俺たちの事認めてくれてるんですか?」
黒井 「だ、黙れ!そんな話はしていないだろうが!」
P 「素直じゃないですね……」
黒井 「ふん……」
P 「でも、構ってもらいに行くですか……何か案は考えたんですか?」
黒井 「無論。テレビ局に乗り込んで、765の連中が出ている番組を潰しに行くのだ!どうだ、名案だろう?」
P 「却下です」
黒井 「何故だ!」
P 「よくそれを担当プロデューサーの目の前でぶちまけましたね!?」
黒井 「名案だと思ったのだがな……」
P 「ともかく、プラスになる方法で行きましょう。好きな子を虐めたがる小学生じゃないんですから」
黒井 「誰が小学生か馬鹿者!」
P 「事実でしょう……」
<>
◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 00:18:49.83 ID:e3dNHs5z0<>
黒井 「フン……では、どうするというのだ?どうやって奴の興味を惹きつける?」
P 「……社長の興味といえば、やはりアイドル活動にかかわってくると思います」
黒井 「ほう、それで?」
P 「ここはどっとっぷTVのランキングを駆け上がるっていうのは……どうでしょう?」
黒井 「ランキングか……確かに、それならば我が961プロのアイドルを目立たせることが出来るな」
P 「ジュピターとか玲音に新曲はないんですか?」
黒井 「ジュピターにはこの前渡したところだな。玲音に関しては……リバイバルでも狙うか」
P 「そうですね……互いに切磋琢磨し合えば、両方のパフォーマンスも向上していくでしょうし」
黒井 「ふむ……それでは貴様に一任してみるとしよう。精々励め」
P 「……は?」
黒井 「む?貴様がなんとかするのだろう?」
P 「ちょっと待ってください、俺がやるんですか!?」
黒井 「ノンノン……常識的な考えに囚われていては、王者など程遠いというものだ」
P 「嫌ですよ、引き抜きじゃないですか!自分でやってくださいよ!」
黒井 「引き抜きではない!これは……そうだな、我が961プロで研修をさせてやろうという奴だ!」
P 「一緒じゃないですか!」
黒井 「ぐ、ぐぅ……」
<>
◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 00:19:21.07 ID:e3dNHs5z0<>
P 「ともかく、俺はやりませんからね!」
黒井 「……ならば!お前が来る間、私は765プロに手出しをしないと誓おう!」
P 「そもそも手出しをしないのが当たり前なんですよ!」
黒井 「うるさい!来ないのなら番組ごと潰しに行くぞ!」
P 「ぐぅ……クソッ、金持ち大企業は強かったか」
P 「しかし、なんでそんなに俺に拘るんです?美希を引き抜くとか、色々やりようはあるでしょうに」
黒井 「お前は高木の希望そのものだ……手を出されれば、その時点で構わざるをえまい?」ニヤァ
P 「ただの寂しいおっさんの悪だくみに付き合わされるこっちの身にもなってくださいよ」ハァ
黒井 「誰が寂しいおっさんだ馬鹿者!」
P 「まったく……分かりました、乗ります」
黒井 「本当か!?」
P 「手を出されないというのであれば、その方が活動しやすいでしょうし」
P (俺が居なくても、ちゃんとやっていけるようにしたいしな……今のままじゃ依存してしまうかもしれないし)
黒井 「……感謝する。こちらに来ている間の待遇は保証しよう」
黒井 「ケチな高木とは違う厚遇に、帰りたくなくなるかもしれんな?」
P 「そうはならないと思いますけど……お世話になります」
黒井 「うむ、歓迎しよう……プロデューサー」
<>
◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 00:20:11.14 ID:e3dNHs5z0<> ―――――
高木社長(以下、社長) 「765プロのアイドル達も、随分成長したねぇ……」
音無小鳥(以下、小鳥) 「もう、急にどうしたんですか?」
社長 「ああ、昔の写真を見ていてね……あの頃を思い出すと、胸がいっぱいになってしまうのだよ」
小鳥 「美希ちゃんは怠けてたし、千早ちゃんは歌一直線!って感じでしたもんね」
社長 「そう考えると、彼にはいくら感謝しても足りないな……」
社長 「そうだ、音無君!今度、彼の功績を祝って食事会でも開くというのはどうだろうか!」
小鳥 「予定が空いているなら構わないと思いますよ?今日はオフですけど、また明日にでも話を持ち掛けてみましょうか」
社長 「アイドル諸君についてはどう思う?」
小鳥 「うーん……時間が遅くないなら、皆も一緒に食べられたらと思うんですけど」
小鳥 「いかんせん、忙しいから時間が合うかどうか」
<>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2017/09/07(木) 00:20:48.76 ID:E0JfVimAo<> ホモなのか? <>
◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 00:21:43.21 ID:e3dNHs5z0<>
社長 「有名になるというのも、こういう時には困ったものだね……」
社長 「まあ、おいおい時間はすり合わせていく事にしようか!うむ、楽しくなってきたねぇ!」
プルルルル
小鳥 「はい、こちら765プロ」
小鳥 「……へっ?」
小鳥 「ちょ、ちょっと待ってください!いくらなんでも強引じゃ……って切られた」
社長 「ん?どうかしたのかね」
小鳥 「それが……黒井社長からのお電話で」
社長 「黒井が?一体、なんだというんだ。まさか、また悪だくみを……」
小鳥 「そ、それが……プロデューサーさんを、今日から一か月短期移籍させるって」
社長 「……何ィ!?」
<>
◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 00:23:33.82 ID:e3dNHs5z0<> ―――――
天ヶ瀬冬馬(以下、冬馬) 「新しいプロデューサー?」
御手洗翔太(以下、翔太) 「黒ちゃん、どうしたんだろうね?今までは」
翔太 『プロデューサーなど、王者には必要ない!王者とは、いつも孤高であるべきなのだ!』
翔太 「とか言ってたのにさー」
伊集院北斗(以下、北斗) 「本当に。一体どうしたんだろう」
冬馬 「知らねえよ。どちらにせよ、役にも立たねえプロデューサーなんてつけられたって迷惑だ」
冬馬 「役に立たねえと分かったら、すぐに追い出してやるぜ」
翔太 「またそんな事言ってー」
冬馬 「アイドル活動は遊びじゃねえんだ、当然だろ」
北斗 「まったく、冬馬はいつも熱いな。ホント、見てて飽きないよ」
冬馬 「どういう意味だよ、北斗!」
<>
◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 00:24:26.08 ID:e3dNHs5z0<>
ガチャリ
黒井 「うむ、皆揃っているようだな」
冬馬 「おう」
翔太 「ねえねえ黒ちゃん!新しいプロデューサーってどういう人なの?」
黒井 「うむ、お前たちもきっと気に入るはずだ」
北斗 「本当ですか?冬馬、役に立たない奴なら追い出すって息巻いてますけど」
冬馬 「当然だろ、遊びじゃねえんだ」
冬馬 「仲良しこよしで何とか出来る世界じゃねえ、圧倒的な力でねじ伏せてやる!それが王者ってもんだろ、おっさん!」
黒井 「ウィ、当然だとも……だからこそ、ここで参謀を付ける事にした」
黒井 「では、入ってきたまえ」
P 「……どうも」
冬馬 「……は?」
北斗 「これは、驚いたな……」
翔太 「765のプロデューサーさんじゃん!やっほー!」
<>
◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 00:26:43.17 ID:e3dNHs5z0<>
冬馬 「テメェ、天海とか他のアイドルはどうしたんだよ!?」
P 「それを言われると痛いんだが……そこの社長がね」
黒井 「ウィ。彼と私の間でちょっとした盟約を結んでな」
黒井 「彼がこちらにいる間は、正々堂々!765プロを叩き伏せると約束したのだよ」
冬馬 「?あれ、別にいつも通りの事じゃ」
北斗 「まぁまぁ冬馬、あまり深く考えるなって。皺が増えるぞ?」
冬馬 「なんで今から皺の心配しなきゃなんねえんだよ!?」
翔太 「それで、プロデューサーさんはいつまで居てくれるの?」
P 「ああ、次の新曲が発売するまでの1か月間だよ」
冬馬 「新曲発売までの一か月?それって、なんか意味でもあんのか?」
黒井 「勿論だとも!良いか、次のどっとっぷTVでのランキングは初週でトップを狙う!」
北斗 「また随分と大きな目標ですね……発売してしばらく経った後、ではなく初週ですか」
黒井 「そうだ。王者が王者たる所以を、ここで知らしめてやるのだ!」
<>
◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 00:27:35.73 ID:e3dNHs5z0<>
冬馬 「相変わらず、おっさんは無茶を言いやがる……だが、乗ったぜ!燃えてきた!」グッ
翔太 「ホーント、冬馬くんって簡単だよねー」
冬馬 「何言ってんだよ翔太。俺達なら楽勝、だろ?」
P 「ジュピターの面々ならきっと取れる、心配要らないよ」
北斗 「と、いう事はそのフォローをプロデューサーさんがしてくれると。そういう訳ですね?」
P 「そうだ。俺が必要かは分からないけどな」
冬馬 「はっ、アンタが居なくたってトップくらい取って見せるさ!」
P 「その意気だ、宜しく頼むよ」
冬馬 「…………」プイッ
P 「冬馬?」
北斗 「ああ、気にしないでください。こいつ、ちょっと照れてるだけなので」
<>
◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 00:28:52.15 ID:e3dNHs5z0<>
翔太 「冬馬くん、プロデューサーさんがいるの羨ましがってたもんねー」ニヤニヤ
冬馬 「うっせぇ!んな事ねえよ!」
黒井 「まったく……とにかく頼むぞ、今回は負けるわけにはいかんのだ」
冬馬 「……それでよ、プロデューサーは俺たちの専属なのか?」
黒井 「いや、今回は961プロでトップ争いをするつもりだからな。プロデューサーには、もう一つ受け持ってもらう」
冬馬 「へぇ?まぁ、相手がいるってのは良いことだけど……俺たちの相手になるのか?」フフン
黒井 「玲音だ」
冬馬 「…………」
北斗 「彼女に、彼が……」
翔太 「うわぁ、凄い事になりそうだよこれ……!」
<>
◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 00:30:18.52 ID:e3dNHs5z0<> ―――――
社長 「……どうやら、みんな集まってくれたようだね」
天海春香(以下、春香) 「社長、プロデューサーさんが961プロに移籍しちゃったって……本当、なんですか?」
社長 「ああ、事実だ」
我那覇響(以下、響) 「プロデューサー、自分たちの事捨てちゃったのか……?」ウルウル
四条貴音(以下、貴音) 「響……」
社長 「それが、そういう訳でもないらしい……音無君」
小鳥 「はい……これですね」スッ
秋月律子(以下、律子) 「メール、ですか?業務連絡にしてはお粗末ですね」
春香 「えっと、なになに?」
如月千早(以下、千早) 「『俺が961にいる間は765の皆に手を出さない事を条件に』って、これ」ワナワナ
水瀬伊織(以下、伊織) 「人質じゃないの!何やってるのよ、あのバカァ!」
双海真美(以下、真美) 「これは、囚われの姫兄ちゃんを助けに行くってお決まりの展開だね→?」
双海亜美(以下、亜美) 「キノコ取ってパワ→アップっしょ→」
<>
◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 00:32:20.84 ID:e3dNHs5z0<>
伊織 「アンタ達ねぇ……プロデューサー居なくなっちゃっても良いの?」
真美 「いおりんは心配性ですな→?」
亜美 「兄ちゃんが亜美達を置いていくわけないっしょ→?」
伊織 「……どうなのよ、社長?」
社長 「微妙なところだ……短期移籍とはいえ、引き抜きされないとも限らないからね」
社長 「だが……彼がそれを望んでいる上に961プロからの妨害がなくなるという事であれば、私としては断る理由がなくなってしまうのだよ」
萩原雪歩(以下、雪歩) 「そ、そんなのダメですよぉ!プロデューサーがいないと、私……」
菊地真(以下、真) 「そうですよ!それに、このまま受け入れちゃったら負けたみたいで悔しいじゃないですか!」
社長 「萩原君、菊地君……確かにそれはそうなのだが」
<>
◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 00:32:59.29 ID:e3dNHs5z0<>
春香 「もしかして、プロデューサーさんが?」
社長 「うむ……『俺が居なくても何とか出来るようにしておきたい』という事だそうだ。幸い、当面の予定自体は彼が組み立てておいたらしくてね」
社長 「……彼の意志を、私は尊重しようと思う」
星井美希(以下、美希) 「……できないの」ボソッ
貴音 「美希?どうかしたのですか?」
美希 「納得できないの!なんでハニーが行かなきゃいけないの!」
千早 「美希、落ち着いて」
美希 「お、落ち着いてなんか……いられないの……」
美希 「ハニー……はにぃ……うぇえええん!」ボロボロ
<>
◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 00:34:23.11 ID:e3dNHs5z0<> ―――――
P 「それで、今後の予定についてなんだが……」
冬馬 「ああ、新曲お披露目ライブってところだな!任せとけ!」
P 「いや、最初は調整の期間としてレッスンメインでやるつもりだ。ジュピターがどれくらいこなせるのか知っておきたいしな」
冬馬 「なんだよ、俺たちが信用できないってのかよ!」
P 「いや、そういう訳じゃないんだけど……」
北斗 「まぁまぁ、冬馬……随分と慎重なんですね、プロデューサー?」
P 「臆病かもしれないけどな……とりあえず、今日はどれくらいやれるか見ても良いか?」
P 「それでレッスンが必要ないと分かったら、ライブメインでやっていこう」
翔太 「おおっ、これは本気でやらなきゃね!冬馬君もそれでいーい?」
冬馬 「上等!そんじゃ、俺たちのダンスから目を離すなよプロデューサー!」
P 「ああ、楽しみにしてる!」
<>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2017/09/07(木) 00:35:21.32 ID:mlJHiISk0<> 冬馬が可愛い…だと… <>
◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 00:36:10.63 ID:e3dNHs5z0<> 〜〜〜〜〜
タンッタタン
P (確かに、クオリティは高い……動きにもキレがある)
P (だが……)
冬馬 「ふぅ……どうだった、プロデューサー!」
P 「ああ、動きにとってもキレがあった!それに……なんていうか、昔はなかったグループとしてのまとまりみたいなのがあった気がするんだけど」
冬馬 「へへん、当然だろ?負けた時の教訓は役に立ててこそ、だぜ!」ドヤッ
P 「流石のプロ意識だな……」
翔太 「ねぇねぇ、僕は!?」
P 「ああ、翔太も凄かったよ。北斗も、あんなに大きな動きをしてるのにキレがあるって凄いな」
北斗 「お褒めにあずかり光栄です」ニコッ
P 「……ただ、一つだけいいか?」
冬馬 「なんだよ、パフォーマンスは完璧だったろ?」
<>
◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 00:38:08.12 ID:e3dNHs5z0<>
P 「ああ、パフォーマンスは完璧だった。だからさ、その次を目指そうかなって思うんだけど……どうかな?」
北斗 「次、ですか……」
P 「ああ。パフォーマンスは完璧だ。だからさ、もっと楽しさを前面に押し出せるように出来たら良いかなって思うんだけど……」
翔太 「楽しさ?でも僕、踊っててスッゴク楽しいよ?」
P 「個人個人では受け取ってるかもしれない。けど、それを三人で楽しめたらよくなるんじゃないかなって思うんだ」
冬馬 「楽しんだりしてる場合じゃねえだろ?ファンの皆は、俺たちの完璧なパフォーマンスを見たくてライブに来てるんだぜ?」
P 「確かに、完璧なパフォーマンスは見たいとは思うけど……」
冬馬 「だろ?ならさ……」
P 「でもな、結局見に来てるのは人なんだよ。ファンの皆は、パフォーマンスじゃなくてジュピターそのものを見に来てくれてるんだからさ」
<>
◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 00:39:30.73 ID:e3dNHs5z0<>
北斗 「人の心を動かすのは人、というわけですね?」
P 「そうだ。勿論、パフォーマンスが良いって事は大事だけどな」
P 「皆はどう思う?もっと、三人で楽しさを前面に押し出しながらやってみたいと思わないか?今よりもっと、三人で楽しみながらやってみないか」
翔太 「僕は最初から楽しんでるつもりだったけど……」
冬馬 「だ、だけどなぁ……」
P 「別に、三人で楽しむ事と完璧なパフォーマンスは二者択一じゃないだろ?それとも、冬馬は自信がないのか?」
冬馬 「そんな訳ねぇだろ!良いぜ。三人で楽しくやりながら、完璧なパフォーマンスを見せつけてやる!」
P 「その意気だ!」
北斗 「……冬馬にあそこまで自信を出させるとは。流石ですね、プロデューサー?」ウィンク
P 「俺は、三人がもっと高みにいけるように考えただけだよ」
翔太 「プロデューサーがいるとこんなに違うんだねー……ねぇ、このまま961プロで一緒にやっていかない?」
P 「はは、言葉だけ受け取っておくよ」
冬馬 「…………」
P 「どうした冬馬、腹でも減ったか?」
冬馬 「違うし、別に減ってねえよ!」
<>
◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 00:40:43.03 ID:e3dNHs5z0<> ―――――
美希 「はにぃ……はにぃ!」ウルウル
美希 「やっぱり、ハニーが961プロに行っちゃうのなんてやなの……」
社長 「美希君……しかしだね」
美希 「しかしもお菓子もないの!ハニーがいなきゃ、ミキキラキラ出来ないもん!」
貴音 「美希、あんまり無理を言ってはいけません」
美希 「そういう貴音はどうなの!?ハニー、居なくなっちゃっても良いの?」
貴音 「そ、それは……」
雪歩 「でも、プロデューサーは帰ってくるんですよね?」
社長 「ああ、一月後には帰ってくるそうだ」
春香 「そ、それなら安心ですね!」
社長 「……ただ、ねぇ」
千早 「何か、他に問題でも?」
<>
◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 00:41:56.85 ID:e3dNHs5z0<>
社長 「うむ……黒井の奴が彼に目を付けたとなれば、話は変わってくるかもしれないのだよ」
響 「えーっと、それってどういう事なの?」キョトン
伊織 「黒井社長がアイツの事気に入っちゃったら、そのまま961プロに行っちゃうかもしれないって事よ!」
真 「えーっ!?そ、それじゃダメじゃないかぁ!」
社長 「こればかりは杞憂であって欲しいと願うしかないのだが……生憎、彼は優秀だからね。黒井も、私を抜きにすれば欲しい人材だろう」
律子 「……一か月ならなんとか私と小鳥さんで回せるかもしれないですけど、それ以上は難しいですね」
三浦あずさ(以下、あずさ) 「あらあら……どうしましょう」
美希 「決まってるの!ハニーを取り返すの!」
社長 「と、取り返すって言ったってねぇ……」アセ
伊織 「そうよ美希。取り返すって言ったって、どういう風に取り返すのよ?」
美希 「そ、それは……な、なんでもいいから」アワアワ
伊織 「何でも良いわけないでしょ?やるならやるで、しっかりと考えなきゃ」
<>
◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 00:42:50.43 ID:e3dNHs5z0<>
美希 「じゃぁ、でこちゃんは?でこちゃんは何かないの?」
伊織 「でこちゃん言うな!一応、考えはあるわよ」
律子 「どういう事?伊織、それって現実的な方法なんでしょうね?」
伊織 「現実的かどうかは保証しないわ……けど、多分乗ってくるはずよ」
社長 「水瀬君、聞かせてもらえるかな?」
伊織 「……向こうに、何かしらの勝負をふっかけさせるのよ」
亜美 「勝負?バトっちゃうって事?」
真美 「まこちんのバクダンショ→?」
律子 「それを言うなら独壇場でしょ!それはそうとして、そんな勝負に乗ってくると思う?」
伊織 「多分、乗ってくると思うわ。なんせ黒井社長はうちの社長の事、大っ嫌いだし!」
社長 「だ、大嫌いとは……だが、そうだな。それなら、黒井も乗ってくるかもしれない」
社長 「早速掛け合ってみるよ!」ピッポッパ
<>
◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 00:43:47.00 ID:e3dNHs5z0<> ―――――
黒井 「ジュピターとは上手くやれそうか?」
P 「おかげさまで、なんとかやっていけそうです」
黒井 「馬鹿を言うな。なんとかやっていける、では困る!完膚なきまでに勝たねばならんのだからな!」
P 「肝に銘じておきます……」
黒井 「煮え切らんな……っと、失礼」ピッ
黒井 「誰だ……って高木ィ!何の用だ!」
P (なんでこの人はいきなり喧嘩腰なんだ……)
黒井 「なに?プロデューサーを返すために勝負をしろ、だと……?」チラッ
P コクリ
黒井 「ふむ……完膚なきまでに叩きのめされたいと。そういう事だな?」
黒井 「良いだろう!それでは……そうだな」チラッ
<>
◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 00:44:57.10 ID:e3dNHs5z0<>
P 「?」キョトン
黒井 「追って連絡を入れる事にしよう。精々、首を洗って待っているんだなハーッハッハッ!」ピッ
P 「どうでした?」
黒井 「上手くいったぞ!!」パァアア
P 「それは良かった……じゃ、俺はこの辺で」
黒井 「いい訳がないだろうが!ほら、勝負とやらの内容を考えるのだ!」
P 「それくらい自分で考えたら良いじゃないですか……でも、そうですね」
P (765の皆も、ジュピターも玲音も幸せになる手段は……)
P 「あっ、そうだ!合同ライブってのはどうです?」
黒井 「高木と手を結ぶわけがなかろう!却下だ、却下!」
P 「違います、そうじゃないですって!これは、961プロの威厳を知らしめる事にも繋がるんですよ!」
黒井 「……というと?」
<>
◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 00:47:22.64 ID:e3dNHs5z0<>
P 「合同ライブ、といってもただのライブじゃないですよ。フェスの形式でやるっていうか……」
黒井 「普通のフェスと、どこが違うというのだ」
P 「普通のフェスは他の事務所に所属しているアイドルも参加するでしょう?でも、今回開くのは765と961だけのフェスです」
P 「これなら、両者の実力を直に比べ合う事が出来ると思いますが」
黒井 「……おいプロデューサー」
P 「何か、気に障る事でも?」
黒井 「貴様、中々に頭が回るではないか!なるほど、それなら我が961プロの力を高木の目の前で見せつけることが出来るというわけか」
黒井 「……765のアイドルの注目も集めることが出来るしな?」ニヤッ
P 「ぐっ……浅知恵だったか」アセリ
黒井 「フン!貴様の考えることなど、所詮はその程度!」
<>
◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 00:49:01.23 ID:e3dNHs5z0<>
黒井 「だが……うむ、確かにこの案は悪くない」
P 「それでは……」
黒井 「良いとも。ならば、その合同フェスをいつにするかだが……」
P 「あの、ハコの確保とかの問題がなければ丁度一か月後にしませんか?」
黒井 「理由は?」
P 「CDの発売前に合わせるんです。それなら、今まで興味のなかった層まで取り込めますから」
黒井 「ハコについては心配など必要ない……私の力なら、大きな場所を確保するのは容易だからな」
P 「それでは……」
黒井 「良かろう!それでいこうではないか」
P 「ありがとうございます!」
黒井 「だが……ふむ」ジーッ
P 「……なんでしょうか?」
黒井 「何でもない!さ、早く玲音の所に移動しろ!」
P 「りょ、了解です!」スタタ
<>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2017/09/07(木) 00:49:13.58 ID:1QFktxTE0<> アイマスSS界三大萌えキャラ
黒ちゃん
あまとう
常務 <>
◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 00:52:20.68 ID:e3dNHs5z0<> ―――――
社長 「……よし、乗ってきたぞ!」
小鳥 「本当ですか、社長!?」
社長 「ああ、一か月後に961プロが主催する合同フェスで対決することになった!戦うのは、玲音とジュピターだ!」
伊織 「向こうも本気ね……ウチからは、どういう風に出せばいいのかしら」
社長 「別に二つのユニットじゃなくても良いそうだ。という事で、765プロからは全員出そうと思うが……」
律子 「私はやめておきます。竜宮小町、きっちりとまとめないといけませんし」
亜美 「え→律っちゃんも一緒に出よ→YO→!」
律子 「プロデューサー殿の分も働かなきゃいけないのよ?それなのに、アイドルまでやってクオリティを落としたくないわ」
社長 「すまないね、律子君……」
律子 「気にしないでください、社長」
社長 「それで、他のユニットについてだが……どうするか、迷っていてね」
響 「いつも通り、フェアリーで組んでいくのはどう?3人でオーバーマスター!どう!?」
貴音 「それは真、楽しそうですね」ニッコリ
<>
◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 00:53:45.06 ID:e3dNHs5z0<>
社長 「……確かに、プロジェクト・フェアリーならやれるかもしれないが」
美希 「……社長、お願いがあるの!」
社長 「なんだね、美希君?」
美希 「あのね、ミキをソロで出してほしいの!」
小鳥 「美希ちゃん!?で、でもそれじゃ……」
社長 「それは認められないよ美希君……体力的な問題もある、君にばかり無理をさせる訳には」
美希 「お願いなの、社長……!」
千早 「美希、一人でやるなんて水臭い事言わないで。私も手伝うわ」
美希 「千早さん……いいの?」
千早 「勿論。私だって、プロデューサーには帰ってきてほしいもの……ダメかしら?」
美希 「うん!千早さんが一緒にやってくれるなら、百人力って思うな!」パァアア
千早 「よろしくね、美希」ニコッ
<>
◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 00:55:00.92 ID:e3dNHs5z0<>
社長 「ふむ……それでは如月君に任せて」
春香 「あ、あのっ!」
社長 「天海君も、何かあるのかね?」
春香 「私も、千早ちゃんや美希と一緒に歌っても良いですか!?」
美希 「春香……」
春香 「美希、私にもやらせて!」ジッ
美希 「……うん、春香と一緒なら心強いの」スッ
春香 「ありがとう!」ガシッ
雪歩 「あ、あのっ!私も、仲間に入れてほしいですぅ!」
春香 「雪歩?」
真 「ぼ、僕だって!」
伊織 「何アンタ達だけで完結してるのよ」
真美 「真美達だって、ガンバっちゃうZE!」グッ
亜美 「馬車で入れ替わりだNE!」
千早 「亜美、真美……」
<>
◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 00:55:48.88 ID:e3dNHs5z0<>
律子 「……社長、一曲私達全員でやってもいいですか?プロデューサー殿に、私達の全力をぶつけたいんです!」
社長 「律子君……うむ、そうだな!それでは、765プロオールスターズ全員の力を合わせて頑張る事にしよう!」
全員 「はい!」
社長 「それでは、他のユニットについてはおいおい考える事にしようか……それでは、皆頼んだよ!」
皆 「はい!」
律子 「さぁ、色々考えなくっちゃ……やよいにも相談しないとね」
伊織 「やよい、今日インタビュー行ってたのよね?私からプロデューサーの事、伝えておくわ」
律子 「伊織、悪いわね……」
<>
◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 00:57:32.04 ID:e3dNHs5z0<> ―――――
高槻やよい(以下、やよい) 「あ、あのぉ……」
P 「あれ、やよいじゃないか」
やよい 「プロデューサー!おはようございまーす!」ガルーン
P 「どうしたんだ?事務所、戻らなくても良いのか?」
やよい 「あ、あぅ……戻りたいんですけど」
P 「もしかして、迷子か?それなら、俺が送って……」
玲音 「その必要はないよ、プロデューサー」
P 「ここで何やってるんだ、玲音?」
玲音 「何って、キミの連絡を待ってたんだろう?」
P 「……悪い、遅れた。すまなかったよ」
<>
◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 00:58:58.45 ID:e3dNHs5z0<>
玲音 「構わないさ、春香や星井のプロデューサーがどれだけの腕なのかって気になるし……それに!」スッ
やよい 「ふぇっ!?」
玲音 「こうして、可愛い高槻とじゃれ合う事も出来たからね!」ムニムニ
P 「お前、ブレないな……」
やよい 「ぷ、プロデューサー……助けてくださいぃ」グルングルン
玲音 「もう、高槻は可愛いなぁ!」
P 「はいはい、そこまでにしておいてくれ……やよい、この後レッスンとかなかったよな?」
やよい 「はい、大丈夫です!」
P 「それなら、俺が後で送る……玲音、今日は打ち合わせって事で構わないか?」
玲音 「その事で……ちょっと提案があるんだけど、良いかな?」
P 「なんだ?」
<>
◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 00:59:32.75 ID:e3dNHs5z0<>
玲音 「高槻と一緒にレッスンさせてもらうっていうのはどうだろう?打ち合わせは、高槻を送る車内でも出来るだろ?」
やよい 「えっ、玲音さんとですか?」
P 「本気か?黒井社長が許してくれるとは思えないけど」
玲音 「今のアタシのプロデューサーはキミだ、そうだろう?キミが決めてくれないか」
P 「……やよい、レッスン着とか持ってきてるか?」
やよい 「はい、一応……」
P 「それなら、玲音と一緒にレッスンしてみないか?きっとやよいの為になると思うんだ」
やよい 「玲音さんとレッスン……はい、やってみたいですっ!」
玲音 「決まりだね!それじゃ、部屋に向かおうか!」
<>
◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 01:00:10.27 ID:e3dNHs5z0<> ―――――
タンッタタン
やよい 「す、すごいです……」
P (パフォーマンスは完璧。これが、961プロ……いや、トップオブトップのオーバーランクの成せる業か!)
玲音 「……どうだった?」
やよい 「凄いです、玲音さん!私、思わず見惚れちゃいました!」
玲音 「それは嬉しいな……キミはどう思ったんだ、プロデューサー?」
P 「凄いよ、流石のオーバーランクってところだな」
玲音 「ふぅん……」
P 「不満そうだな?」
玲音 「オーバーランクって言って持ち上げられ続けるのにも飽きたんだ。アタシは、アタシをより高みに上げてくれる人間に教わりたい」
玲音 「プロデューサー。君はこれを聞いてどう思う?」
P 「……そこまで言うなら、少し変えてみたい部分がある。でも、これは玲音が普段やってるのとは」
玲音 「良いよ、どこを直せばいい?」
P 「素直だな?それじゃ、ここを……」
<>
◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 01:01:14.28 ID:e3dNHs5z0<>
やよい 「…………?」キョトン
P 「……というわけなんだ。出来るか?」
玲音 「出来るとも。それじゃ、いくよ――!」
タンッタタン
やよい 「さっきと全然違うように見えますー……プロデューサー、どういう事ですか?」
P 「ああ、少し入れ知恵をね……」
玲音 「ふぅ……」
P 「どうだ?玲音がやってみての、感想を聞いてみたい」
玲音 「良い感じだ。確かに、これならアピールも大きく出来る!」
P 「それなら良かった!じゃ、この調子で進めていくか!」
玲音 「……これが、あの子たちを育てたプロデューサーか」ボソッ
P 「何か言ったのか、玲音?聞こえなかったんだけど……」
玲音 「ああ、つまらない事だから聞き流してくれていいよ」
玲音 「それより、次は高槻のレッスンが見てみたいな!アタシも、アドバイスを出来る限りしてみるよ!」
やよい 「はい!それじゃ、頑張りまーっす!」
<>
◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 01:02:01.40 ID:e3dNHs5z0<> ―――――
やよい スーッ
P 「やよい、寝ちゃったか」
玲音 「ムリに指摘しすぎちゃったか……すまない、出過ぎた真似をしたようだ」
P 「いや、玲音には感謝してもしきれないよ。オーバーランクから見た時の自分の出来ていない部分が明らかになると、やっぱり気合の入り方も変わるってもんだろうし」
玲音 「そういうものかな?」
P 「そういうものだろ」
玲音 「……なぁ、プロデューサー」
P 「どうしたんだ?腹でも減ったのか?」
玲音 「家に帰った後で食べるから構わないさ……そうじゃなくて」
P 「?」
玲音 「キミが来てくれて助かった。ありがとう、ここまで熱の入ったレッスンは久々だったよ」
<>
◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 01:02:39.52 ID:e3dNHs5z0<>
P 「そう言って貰えると鼻が高いな!」ハハハ
玲音 「……冗談だと思ってない?」
P 「まぁな。結局、頑張ったのは玲音なわけだし」
玲音 「……ぷっ、ハハハ!そうか、言われてみればそうなのか!」
玲音 「ああ、なんだか分かった気がする!そりゃ、彼女たちもキミを慕うわけだ!」
P 「言葉通りに受け取っておくよ……っと、着いた」キーッ
P 「悪い、家の中までやよいを届けてくる。少し待っててくれ」
玲音 「ああ、待たせてもらうよ」
P 「……っと」ダキッ
やよい 「えへへ、ぷろでゅーさー……」ムニャムニャ
P 「ごめんな、ちょっと動かすけど我慢してくれよ……」トコトコ
玲音 「……なるほどね」
<>
◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 01:04:41.32 ID:e3dNHs5z0<> ―――――
〜〜一週間後の休日〜〜
P 「ふぅ、今週は随分精神をすり減らしたもんだ……」
P 「でも、久々の休み!今日は、黒井社長に足を向けて眠れな……」
プルルルル
P 「……えっ、休日出勤?」ピッ
P 「はい、こちらプロデューサーです」
冬馬 『あっ、プロデューサーか?休みなのに悪いな』
P 「ああ、構わないけど……どうかしたか?」
冬馬 『……その、さ』ボソ
P 「?」
冬馬 『……アンタ、今日の予定は?』
P 「まぁ、この後ゴロゴロするくらいかな……」
冬馬 『俺が言うのもアレだけど……不摂生じゃねえか?』
P 「久々の休みなんだ、別に自分のしたいようにしたって良いだろ」
<>
◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 01:05:08.27 ID:e3dNHs5z0<>
冬馬 『そうか、久々か……じゃぁやめとくか』
P 「冬馬にしては、妙に歯切れが悪いな?俺の用事が、何か関係あるのか?」
冬馬 『いやさ……アンタ、楽しくやる事がジュピターの目標みたいに言ってただろ?』
P 「ああ、そうだけど」
冬馬 『それ聞いて俺なりに考えてさ。みんなで楽しくやるには、みんなで仲良くした方がいいって考えたんだよ』
P 「ああ、それで?」
冬馬 『……まず、アンタと仲良くした方が良いんじゃないかって思って』
P 「待て、北斗と翔太はどうした?アイツら、お前の誘いをきっと待ってるぞ?」
冬馬 『北斗はデート、翔太は別の用事……だから、誘えるのがアンタしかいなかったんだよ』
冬馬 『今まで、765プロって事でつらく当たったけど……今じゃ一時的にも仲間なわけだからさ、その』モジ
<>
◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 01:06:03.44 ID:e3dNHs5z0<>
P 「ぷっ、ふふふ……」クスクス
冬馬 『笑ってんじゃねえよ!』
P 「いや、悪い悪い。わざとじゃないんだ」
P 「ただ、冬馬は真面目だなぁって思ってさ」
冬馬 『別に良いじゃねえか、それくらい……』
P 「分かったよ、拗ねるなって……オッケー、一緒にどっか遊びに行くか!」
冬馬 『おっ、そう来なくっちゃな!じゃあ、場所は……』
P 「……分かった!」ピッ
P 「まったく、冬馬は熱い奴だな」
P 「さて、用意用意っと……」
<>
◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 01:07:05.57 ID:e3dNHs5z0<> ―――――
冬馬 「おっ、来たか!こっちだ、プロデューサー!」
P 「悪いな、少し遅れた」
冬馬 「気にすんなって。俺の方こそ、休日に呼び出しちまって悪かったな」
P 「そう言って貰えると助かる……」グーッ
冬馬 「あれ、飯食ってないのか?もう昼だぜ?」
P 「起きるの遅かったからさ……」
冬馬 「普段からもうちょいちゃんと寝た方がいいぜ、いざって時に倒れられたら困るんだからな」
P 「ああ、今後は気を付けるよ」
冬馬 「しっかし、そうか……それなら、昼飯でも食いに行くか」
P 「良いのか?何か用事があったんじゃ」
冬馬 「これが用事だから問題ないっての。ちょっと料理の研究に行こうと思っててさ」
P 「研究……?」
冬馬 「まぁ、向こうに着いたら分かるだろ。さ、行こうぜプロデューサー!」
<>
◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 01:07:56.45 ID:e3dNHs5z0<> ―――――
美希 (ハニー、あと3週間も帰ってこないの……)
美希 「早く帰ってこないかな、ハニー……」チラッ
美希 「……!?」ギョッ
冬馬 「それでよ?折角チームワークを大事にしようって言ってんのに翔太の奴がな……」
P 「翔太の運動能力を活かせるなら、俺はそっちの方がいいと思うぞ?別にユニットにいるからって個性を潰さなきゃいけないわけじゃないしな」
冬馬 「それもそうか……」
美希 「……ハ、プロデューサー!」パタパタ
P 「ん、懐かしい声が……って、美希!?」
美希 「会いたかったの!勝手に961プロに行っちゃうし……寂しかったのー!」ギュゥウウウ
P 「わ、分かったから!美希、とりあえず離れてくれ!」
美希 「やなの!離さないのー!」ギュゥウウ
<>
◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 01:08:46.61 ID:e3dNHs5z0<>
冬馬 「おい、その辺にしておいてやれよ星井」
美希 「……ジュピターの」
冬馬 「そうだ。今のそいつは俺のプロデューサーだ、手出しはさせねえぜ」
美希 「うう……羅刹の癖にナマイキなの!」
冬馬 「羅刹で覚えてるんじゃねえよ!俺の名前は天ヶ瀬冬馬だ!」
美希 「そんなんの、どっちでもいいの!」バチバチ
冬馬 「なんだよ、やるってのか」バチバチ
P 「まぁ、二人とも落ち着けって。冬馬、美希も連れて行っていいか?」
冬馬 「……まぁ構わねえか。それじゃ星井、お前も来るか?」
美希 「ミキはプロデューサーについていくの!」
冬馬 「へいへい……それじゃ、ちょっと歩くぜ」
<>
◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 01:10:38.18 ID:e3dNHs5z0<> ―――――
冬馬 「ここだ」
美希 「ここ、カレー屋さん?」
冬馬 「ただのカレーじゃないぜ?スパイスとかも凝ってる本格的なカレーだ!」
P 「そうか、冬馬はカレー作るのが趣味なんだっけ」
冬馬 「ああ……研究ってのは大事だからな」
P 「いつか冬馬の作ったカレーも食べてみたいもんだな……ま、アイドルに作らせるなんて贅沢は出来ないか」ハハハ
冬馬 「そういう事ならさ……翔太や北斗も一緒に呼んで、パーティーみたいな感じでやるってのはどうだ?」
P 「良いのか?」
冬馬 「良いに決まってるだろ?食べてくれるならそれに越したことはないしな!」
美希 「うう……ミキだって、おにぎりパーティーがあるもん」シュン
<>
◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 01:11:25.40 ID:e3dNHs5z0<>
冬馬 「……おっ、来たな」
店員 「お待たせしました、ご注文のカレーライスです」
P 「うわっ、俺が普段食べてるのとは色が違うぞ……」
美希 「すっごく、辛そうなの……」
冬馬 「当然だろ?無理なら、水飲んでな……さて」
P・美・冬 「いただきます!」
P 「はむっ……んっ?美味い!」
美希 「!か、からひ!からひの!」ジタバタ
冬馬 「なるほど……そっか、アレ使えば」ブツブツ
P 「美希、とりあえず水!」
美希 「ごくごく……ありがとうなの、プロデューサー」
P 「無理するなよ?辛いの食べ過ぎて喉がやられたとか、笑い話にもならないからな?」
美希 「大丈夫なの、ちょっとずつ食べれば……」パクリ
美希 「うん、美味しいの!」キラキラ
冬馬 「喜んでもらえたなら何よりだぜ!」
<>
◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 01:13:02.05 ID:e3dNHs5z0<>
美希 「むー……」
冬馬 「なんだよ星井、気に入らなかったか?」
美希 「冬馬にだけ良い顔させてるのがなんかモヤモヤするの!」
冬馬 「そんな事言われたって困るんだが……」
美希 「そうだ!ねぇ、プロデューサー?甘い物、食べてみたくない?」
P 「甘い物?」
美希 「ミキのオススメのお店、連れて行ってあげようって思って!」
P 「それは確かに気になるけど……」チラッ
冬馬 「良いぜ、行ってきたらいいんじゃないか?二人で仲良くしてきたら……」
美希 「何言ってるの?冬馬も一緒だよ?」
冬馬 「良いのか?俺たちは敵同士だぜ?」
美希 「でも、美味しいカレーのお店連れてきてくれたのは冬馬だし……お返しってやつなの!」
P 「だ、そうだ……冬馬、行ってみないか?」
冬馬 「……へっ、上等だ。楽しみにしてるぜ!」
美希 「ふふん、美味しすぎて頬っぺた落ちても知らないからね!」
<>
◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 01:14:10.39 ID:e3dNHs5z0<> ―――――
P 「ただいま……今日は充実してたなぁ」
P 「冬馬も満更じゃなかったみたいだし……仲良くしてほしいもんだけど」プルルル
P 「電話?」ピッ
P 「はい、もしもし?」
翔太 『プロデューサー!冬馬くんと二人で遊びに行ってたってホント!?』
P 「ほぼほぼ食い倒れ行脚みたいになったけどな」
翔太 『うわぁ、良いなー……ねぇねぇ!今度は僕も混ぜてよ!』
P 「ああ、構わないよ」
翔太 『約束だよ?それじゃ、また今度ね!』ピッ
P 「ふぅ……あれ、また電話か?」ピッ
春香 『プロデューサーさん!美希とデートしてたってホントですか!?』
P 「で、デートなんかじゃ……」
春香 『お話、きちんと聞かせてもらいますからね!』
P 「わ、分かった分かった……」
P (結局、アイドルに振り回される休日になってしまったな……)
P (……楽しいから良いか)ニッコリ
<>
◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 01:15:11.56 ID:e3dNHs5z0<> ―――――
雪歩 「あ〜♪」
美希 「あ〜♪」
千早 「真美、もう少し大きく……そうね、腹式呼吸を意識してもらえる?」
真美 「フクシキコキューってなんなの、千早お姉ちゃん?」
千早 「お腹から声を出すって事なんだけど……そうね、お腹の此処を意識して出してみてくれる?」
真美 「うん……あ〜♪」
千早 「うん、良い感じよ!元々、ちゃんとやれば出来るみたい」
真美 「そう?」テレテレ
千早 「ええ、その調子で頑張って!」
真美 「りょ→か→い!」ビシィ
亜美 「ねぇねぇ千早お姉ちゃん!亜美は?」
千早 「亜美は……そうね、もう少し姿勢から――」
<>
◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 01:15:38.76 ID:e3dNHs5z0<>
雪歩 「あ〜♪」
春香 「雪歩!ちょっといい?」
雪歩 「春香ちゃん、どうかしたの?」
春香 「んーとね……もうちょっと自信もって声出してみない?って思って」
雪歩 「ご、ごめんね……こんな私じゃ、声出しても邪魔かなって思って」アセアセ
春香 「そんな事ないよ!だって、この歌はみんなでプロデューサーさんに届ける歌だもん!そうでしょ?」
雪歩 「それは、そうだけど……」
春香 「歌を上手く歌うのが大事なんじゃないんだよ、雪歩!雪歩の気持ちを、いっぱい籠めようよ!」
雪歩 「春香ちゃん……うん、そうだね!もっと声出してみるね!」
春香 「うん!」
千早 「……春香、上手く歌うのも大事な事なのよ?」
春香 のワの
<>
◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 01:16:06.59 ID:e3dNHs5z0<> ―――――
真 「ほらっ、皆!動きが小さくなってるよ!」
あずさ 「た、大変ねぇ……?!」ダンダン
響 「コラー!美希、腕の動かし方変えないでよー!」
美希 「えー?こっちの方がカッコいいのにー」
千早 「ど、どうかしら……」クイックイッ
響 「千早はもうちょっと大きく動いていいと思うぞ?動きが小さくないと声が出しづらいって事なら仕方ないけど……」
千早 「……いえ、意識してみるわ。ありがとう、我那覇さん」
響 「えへへ……これからも、困ったらドンドン自分に聞いて欲しいぞー!」パァア
伊織 「ひ、響ぃ……ここって、こうすればいい?」
響 「うーん……もう少し、タイミング早くしてみるといいかもしれないぞ?」
伊織 「……あっ、上手くいったわ!」
<>
◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 01:16:51.78 ID:e3dNHs5z0<>
春香 「ワン、ツーってわぁ!」
どんがらがっしゃーん!
真 「春香!平気?」
春香 「え、えへへ……だいじょぶだいじょうぶ」テヘヘ
真 「……春香、あんまり無理はしないで」キリッ
春香 「えっ……?」
真 「動く時に、最初のステップに注意して。それなら、多分コケる回数も少なくなると思うから」
春香 「あ、ありがとう真……」カァアア
雪歩 「……真ちゃん、それ色々な所で使うのやめた方がいいと思うよ?」ズン
真 「ゆ、雪歩?怖いんだけど……」
真美 「お→!これが、ジャパニ→ズシュラバって奴だNE!」
亜美 「これが、オトメを誑かすイケてるメンズって奴ですな?」
真 「僕は女だよーっ!」ワーッ
<>
◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 01:17:20.16 ID:e3dNHs5z0<> ―――――
律子 「亜美、真美も!皆と動きをズラさないで!」
亜美 「え→?でも、こっちの方が自然だよ?」
真美 「そ→そ→!」
律子 「もう……伊織、どう思う?」
伊織 「良いんじゃない?そっちの方が、皆の動きが大きく見える気がするわ!」
亜美 「さっすがいおりん!」
真美 「これから毎日、おでこ磨いたげるかんNE!」
伊織 「必要ないわよ!」ムキーッ
律子 「それじゃ、亜美と真美はその動きでお願いするわね!」
<>
◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 01:19:12.18 ID:e3dNHs5z0<>
ガチャリ
小鳥 「皆、お疲れ様―!」
千早 「音無さん?仕事は大丈夫なんですか?」
小鳥 「皆が頑張ってるのに、一人だけ蚊帳の外なんて寂しいじゃない!私も応援するわ!」
貴音 「ふふ……私も、随分と尽力致しました。自信作です」ニッコリ
響 「貴音?いったい何の……」
美希 「さぁさぁ皆ー?美味しいおにぎりの、ご入場なのー!」ガラガラ
やよい 「うわぁ!おにぎりがいっぱいですーっ!」キラキラ
真 「凄いな……これ、全部作ったの?」
小鳥 「勿論よ!美希ちゃん監修のもと、私が腕によりをかけて作ったわ!」
美希 「小鳥は凄いの……ミキも手伝ったから、美味しく出来たって思うな!」
伊織 「助かったわ……お腹空いてきてたのよ」
<>
◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 01:19:41.05 ID:e3dNHs5z0<>
春香 「ねぇ美希!おかかのおにぎりとかってあるかな?」
美希 「おかかはねー……んーと、これっ!」スッ
春香 「ありがとう!それじゃ、いただきまーす……」ハムッ
貴音 「どうでしょう?塩味や握り加減……私の調整できる範囲はきっちりと調整したつもりですが」
響 「おにぎりガチ勢だぞ……」
美希 「おにぎりには真摯に生きていくの!」グッ
春香 「美味しい!私、こんなに美味しいおかかおにぎり初めて食べたかも!」キラキラ
真美 「はるるんホント→?」
亜美 「亜美も食べたいYO!」
小鳥 「うふふ、皆の分ちゃーんと作ってあるから!」
美希 「じゃんじゃん食べるの!あっ、でも梅干しの種は出してね?」
<>
◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 01:20:09.53 ID:e3dNHs5z0<> ―――――
社長 「…………」プルルルル
ガチャリ
黒井 『なんだ、高木』
社長 「彼は、今どうしているのかね?」
黒井 『ああ……“わが社の”!プロデューサーなら、元気にやっているぞ?』
社長 「そ、そうか……」
黒井 『まぁ、奴も居心地良さそうにしているしな!高木、お前は飴と鞭の使い分けが下手すぎるんじゃぁないのか?』
社長 「た、確かに仕事を任せすぎているとは思っているが……!」
黒井 『休みもまともに与えられないような企業では、奴もさぞかし居心地が悪いだろうなぁ?ハーッハッハッ!』
社長 「……必ず、彼は連れ戻してみせる!」
黒井 『どうだかな。精々励め!もっとも?奴自身が、961プロの方がいいと言い出すかもしれんがね!』ピッ
社長 「……天海君、皆……!頼んだよ!」
そうして、決戦の日を迎えた――! <>
◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 01:20:37.61 ID:e3dNHs5z0<> ―――――
P 「……さ、待ちに待ったこの日がやってきましたね」
黒井 「ふふん……765プロを叩き潰した記念日だな!」
P 「そう簡単には潰れないとは思いますが……ていうか黒井社長、なんか機嫌よくないですか?」
黒井 「当然ではないか!いやぁ、あれから毎日高木から電話がかかってきてな……」
黒井 「いやぁ、毎度毎度苦しむ声が聞こえてくるのは格別だったとも!」
P 「目的達成したんじゃないんですか、社長にも構ってもらえてますし……」
黒井 「まぁ、当面の目標は果たせたという所だな」
P 「当面、ですか?」
黒井 「うむ……おい貴様、本格的に961プロに移籍する気はないか?待遇諸々は保証してやるぞ?」
P 「お誘いはありがたいですが……俺は、社長の理念と共にアイドルプロデュースをしてきたので」
黒井 「フン、つまらん男だ……所詮は高木の飼い犬か」
P 「すみません……」
<>
◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 01:21:15.33 ID:e3dNHs5z0<>
黒井 「謝る事はない。どちらにせよ、今回のフェスで負ければ貴様は我が961プロの所属となるのだからな」
P 「いや、俺は俺のアイドル達を信じてますよ」
冬馬 「おい、聞き捨てならねえな。俺たちとは仲間じゃなかったってのか?」
P 「そんな訳ないだろ!冬馬も北斗も翔太も玲音も……勿論、黒井社長だってこの一か月は大切な仲間だった」
北斗 「仲間……中々嬉しい事を言いますね」
翔太 「そうだよねー、仲間かぁ……へへへっ!」
玲音 「……それでも、その仲間より春香達の事を信じるんだね?」
P 「まぁな……ごめん、気を悪くしたなら謝るよ」
黒井 「まったくだ、バカモ――」
玲音 「気を悪くするなんて、そんな事あるわけないじゃないか!どちらにせよ、最高の状態で彼女たちとステージが出来るんだろう?」
冬馬 「ああ……今から、なんだかワクワクしてくるぜ!」グッ
<>
◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 01:21:42.48 ID:e3dNHs5z0<>
翔太 「だよねー!お客さん、疲れちゃったりしないかな?」
冬馬 「翔太、そういう心配は最高の演技をした後でする方がいいって」
黒井 「こ、こらお前たち!何を765プロに感化されているのだ!今から倒す相手だろうが!」
冬馬 「おっさん……そんな事、嫌って程分かってるっての」
黒井 「それなら……」
冬馬 「けどな!俺たちのステージを誰よりも楽しみにしてくれてるのはファンの皆なんだ!それなら、最高のステージで応えてやるしかねえだろ!」
黒井 「冬馬……」
冬馬 「最高の舞台、最高のライバルに最高のプロデューサー……これが揃った状態で、俺たちが最高の演技をして勝つんだ!それが、一番カッコいいじゃねえか!そう思わねえか?」
北斗 「相変わらず、無駄に熱いな冬馬は……けど、今は俺も同じ気持ちかな」
翔太 「だね!教わった事もバッチリだし!」
黒井 「まったく……だが!765プロが最高のライバルという事だけは認めんからな!」
玲音 「社長は相変わらず意地っ張りだな!」ハハハ
冬馬 「それで、プロデューサー!勝算、ないわけじゃないんだろ?」
P 「ああ、結構な確率でアピールは上回るはずだよ」
玲音 「そこまで言っているのに、いったい何が心配なんだい?」
<>
◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 01:22:08.10 ID:e3dNHs5z0<>
P 「……結局、プロデューサーってさ。最初はアイドルを導いてるように見えて、最後には導かれてるもんなんだよ」
翔太 「えっと、どゆこと?」
P 「簡単に言えば、俺が教えた以上のものを見せてくれるようになるって事だ!だから、765の皆がどれくらいの演技をしてくるかは分からない!」
黒井 「役に立たん奴め……」
P 「そう言われてしまうと立つ瀬が……」ポリポリ
玲音 「だがプロデューサー。それなら、アタシたちにだって同じことは言えるんだろう?」
P 「ああ、勿論!」
冬馬 「それなら、おっさんとプロデューサーには最高の演技を見せてやらないとな!今までの俺たちを超えた俺たちのパフォーマンスと絆……見せつけてやるぜ!」
黒井 「その意気だ!行け、我が961プロのアイドル達よ!翼を得た虎の強さ、見せつけて来い!」
冬馬 「おうっ!楽勝、だぜ!」グッ
<>
◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 01:22:35.44 ID:e3dNHs5z0<> 〜〜〜〜〜
春香 「冬馬君、気合入ってるね……?」
美希 「余裕づいていられるのも今の内なの……!」
千早 「美希?やけに熱くなってないかしら?」
美希 「冬馬にだけはハニーは渡せないの!絶対負けられないのっ!」
律子 「美希、ちょっと落ち着きなさい!とりあえず皆、打ち合わせ通りにね!」
伊織 「ええ、まず私たちが出るのよね?」
律子 「ええ、いける?」
亜美 「も→りっちゃんはシンパイショ→ですな→?」
あずさ 「大丈夫ですよ律子さん、私達ならやれます」
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◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 01:23:03.07 ID:e3dNHs5z0<>
律子 「三人とも、頼んだわよ!」
雪歩 「い、いつもはちんちくりんな私だけど!今日だけは、自信満々なアイドルとしてステージに立ちますぅ!」
響 「おっ、やる気だな雪歩!自分も負けてられないぞ!」
貴音 「急いては事を仕損じるともいいます……響、落ち着いていきましょう」
響 「えー?そういう貴音はワクワクしないのかー?」
貴音 「胸が高鳴っているからこそ、ですよ」ニッコリ
美希 「負けられないの……!フェアリー、気合を入れていくの!」
真 「ワックワクしてきた……!」
やよい 「真さん、お、落ち着いていきましょーっ!」アワアワ
雪歩 「やよいちゃんも落ち着いてね?」クスッ
千早 「……やるわよ、春香」
春香 「うん!プロデューサーさんに教わってたこと、皆で練習したこと……このライブでぶつけようね!」
千早 「そうね……春香!号令、お願い!」
春香 「うん!それじゃ、皆円陣組んで!いっくよー……」
全員 ゴクリ
春香 「765プロー、ファイトーっ!」
全員 「おーっ!」
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◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 01:23:57.78 ID:e3dNHs5z0<> 〜〜〜〜〜
P 「……はてさて」
社長 「おい、キミっ!」
P 「社長!いらしてたんですか?」
社長 「勿論だとも!こんな大きなライブ、見ていないのは損だからね!」
黒井 「フンっ……自分のアイドル達が負けるところを見に来たというのか?つぐつぐ救いようがない奴だな!」
社長 「黒井……いいや、今日は戦いじゃない。アイドルの祭典だ、彼女たちの輝く舞台を私は見に来たのだよ」
黒井 「戯言を……」
P 「本当に戯言かどうかは、想いを託したアイドル達が教えてくれますよ」
P 「それじゃ、社長。今日はよろしくお願いします」ペコリ
社長 「ああ……最高のステージ、ともに見届けようじゃあないか!」
P 「はい!」
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◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 01:24:23.45 ID:e3dNHs5z0<> ―――――
伊織 「それじゃ、最初は私達からいくわよ!亜美、あずさ!準備は良い!?」
亜美 「モチモチ→!」
あずさ 「伊織ちゃん、あんまり頑張り過ぎてコケないようにね?」
伊織 「春香じゃないんだから大丈夫よ!」
冬馬 「よし、最初はAliceから行くぜ……気合入れるぞ!」
翔太 「冬馬くん、やる気満々だね……僕も頑張らないと!」
北斗 「新曲も後に控えてるんだし無理はし過ぎるなよ?」
冬馬 「へっ、無理なんてしてなんぼだろ?さ、今日は……」
翔太 「うん!『楽しく!』やろうね!」
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◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 01:25:38.10 ID:e3dNHs5z0<>
響 「あう……き、緊張してきたぞ」ドキドキ
貴音 「怯える事はありませんよ響、自分のやってきた全部を出し切りましょう」
響 「貴音……そうだな!これくらい、なんくるないさー!」グッ
美希 「……ミキ、ハニーを取り戻せるくらいキラキラしてみせるから!」
美希 「待っててね、ハニー!」
玲音 「……さて」
P 「不安か?」
玲音 「まさか。こんな大舞台を用意してくれて感謝してるよ」
P 「それなら良かった……」
玲音 「……なぁ、プロデューサー。このままプロデュースを続ける気はないのか?」
P 「ああ、俺は皆の所に戻る」
玲音 「そうか……うん、残念だな」
玲音 「手向けだ。キミが作った最高のパフォーマンスで、皆と一緒に盛り上がるとしよう!」
P 「俺が作ったんじゃない、玲音の作り上げたパフォーマンスだろ?」
玲音 「……ふふ、最後までそう言うのか」
玲音 「良いよ!キミとアタシの成果、ここで見せてくる!」
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◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 01:26:06.13 ID:e3dNHs5z0<>
真 「よっし……ガツンとぶつけるよ!雪歩!」
雪歩 「う、うん!そうだね……」
真 「……雪歩?」
雪歩 「ごめんね、真ちゃん……やっぱり怖いみたい」フルフル
真 「……それでも良いじゃないか」
雪歩 「えっ?」
真 「ほら、皆の声が聞こえるだろ?雪歩の声を楽しみにしてるんだ」
真 「だから雪歩……頑張ってみようよ!ボクがついてる!」
雪歩 「真ちゃん……うん!萩原雪歩、一世一代の大勝負ですぅ!」
真美 「やよいっち→!ビシバシいくZE→?」
やよい 「真美!慌て過ぎないで!」
真美 「も→、やよいっちは肩に力が入り過ぎなんだYO」ムニムニ
やよい 「……そう、かな?」
真美 「そ→そ→!もっと、いつもみたいにガル→ンってやっていこうYO!」
やよい 「……うん!ちょっと楽になったかも!」
やよい 「それじゃ、二人で頑張ろーっ!」グッ
真美 「あいあいさ→!」ビシッ
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◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 01:26:31.31 ID:e3dNHs5z0<>
千早 「……いよいよね、春香」
春香 「うん……皆、頑張ってくれてるけど」
千早 「平気よ。まだ、手はあるでしょう?」
春香 「そ、そうだね……すーはー」
千早 「春香、お願いがあるの」
春香 「な、なぁに千早ちゃん?改まって」
千早 「どうか、楽しく歌って?いつもの春香らしく」
春香 「で、でも千早ちゃん……」
千早 「私は……いつもの、楽しそうに歌を歌う春香と一緒にやりたいから!」
春香 「……そこまで言われちゃ、仕方ないかな!」
春香 「それじゃ、千早ちゃん!いこっ!」
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◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 01:27:06.69 ID:e3dNHs5z0<> ―――――
律子 「……いよいよですね」
社長 「ここまでは劣勢、か……」
律子 「皆、精一杯やっていますが……やはり、プロデューサー殿がついて教えているとなると差が出ますね」
社長 「最後に賭けるしかないか……」
律子 「大丈夫ですよ、社長」
社長 「律子君?」
律子 「765プロの一番の武器は絆ですから」
社長 「……そうだね」
律子 「そろそろ、私も出ます」
社長 「ああ……最高のステージを、頼んだよ!」
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◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 01:28:03.24 ID:e3dNHs5z0<> ―――――
黒井 「フン、当然の結果だが……これでは、我が961プロの圧勝だな?」
P 「そうですね……盛り上がりは、961プロの方が大きいように見えます」
黒井 「ほう、妙に淡々と語るではないか。もう敗北宣言か?」
P 「……いいえ、まだありますよ」
黒井 「なに?」
P 「ステージを、見てください」
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◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 01:28:32.41 ID:e3dNHs5z0<> ―――――
春香 「はぁ、はぁ……」
千早 「流石の、玲音ね……」
真 「あんなにビシバシダンスが出来るの、ホント羨ましいよ……ボクも鍛えないと」
雪歩 「はぁ……」
貴音 「萩原雪歩。落ち着いて、少しお茶を飲んでください」
雪歩 「あ、ありがとうございますぅ……」ゴクゴク
響 「うう……踊りに夢中になって、声足りてなかったのかも」
あずさ 「伊織ちゃん、大丈夫?」
伊織 「へ、平気よ……」ハァハァ
亜美 「いおりん、ホンキ出し過ぎっしょ→?」
真美 「そ→だYO!これからが大事なんだかんNE?」
やよい 「うう……教えてもらった事、上手く出来なかったかもしれませんー……」
春香 「皆!次で、最後の曲だけど……」
美希 「春香?」
春香 「……みんなで楽しく!お客さんに、笑顔!届けようね!」
千早 「……ええ!」
あずさ 「……あら?」
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◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 01:29:55.51 ID:e3dNHs5z0<> タッタッタ
律子 「待たせたわね、皆!」
真美 「りっちゃん、遅いっしょ→?」
律子 「しょうがないでしょ!色々準備があったんだから!」
春香 「律子さんもきたところで……」
春香 「765プロ、ファイトー!」
全員 「オーッ!」グッ
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◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 01:30:23.49 ID:e3dNHs5z0<> ―――――
冬馬 「これなら、俺たちの勝ちか……?」ハァハァ
北斗 「そうだな……今の、感じでならだけど」ゼェゼェ
翔太 「二人とも、なんでそんなに疲れてるのさ!アンコールとかあったらどうするの?」
北斗 「冬馬が楽しそうにやるからさ……つい引きずられたっていうか」
冬馬 「仕方ねえだろ?楽しかったんだからよ。翔太は違うか?」
翔太 「すっごい楽しかった!ねぇ、これからもこんな感じでやろうよ!」
冬馬 「ああ、そうだな!」
北斗 「……あれっ?」
冬馬 「どうかしたか、北斗」
北斗 「いや……エンジェルちゃん達の方」
翔太 「えっ?」
冬馬 「……765プロ、13人全員だと?」
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◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 01:31:00.93 ID:e3dNHs5z0<> ―――――
春香 「……それじゃ、これが最後の曲になります!聞いて下さい!」
ワァアアアア!
〜♪
P 「……これは」
黒井 「なんだ、この曲は……?」
ねぇ♪ 最初に出逢った日 覚えてるかな? あれから幾つ経っただろう
ねぇ♪ 振り返ればほら 思い出達 私の宝物だよ
春香 「あなたと一緒にいたい♪」
ひとつの願いを 言いたくて言えなくてずっと
黒井 「なんだ、なんなのだこれは!?」
社長 「これが本当の絆の力というものだ、黒井」
黒井 「バカな……バカな!こんな事があるか!」
冬馬 「……ところが、これがあるみたいだ」
翔太 「あー、あれはどうしようもないかな……」
北斗 「そうだね。俺たちの応援に来てくれたエンジェルちゃん達も、あの曲の虜になってるみたいだし」
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◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 01:31:59.80 ID:e3dNHs5z0<>
黒井 「な、何を冷静に喋っているのだ!」
玲音 「いや、社長……これは、認めるしかないんじゃないかな?」
黒井 「玲音、お前まで!」
玲音 「ようやく分かった、あれがキミのアイドル達なんだな。今まで見てきたのがうわべだと、思い知らされた気分だよ」
P 「あぁ……自慢のアイドルだ」
冬馬 「……アイツらは、あんたの言ってたこと分かってたんだな」
P 「冬馬?」
冬馬 「付け焼刃だけじゃ、どうにもならねーって事だよ」プイッ
北斗 「あぁ、気にしないでください。冬馬、ちょっと妬けてるだけなんで」
冬馬 「誰も妬いてねえよ!」
P 「…………」
翔太 「……プロデューサーさん、泣いてるの?」
P 「……あぁ、泣いてるかもしれないな」ツー
黒井 「認めん、こんな……こんな……!」ワナワナ
<>
◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 01:33:27.91 ID:e3dNHs5z0<> ―――――
千早 「……最高のステージだったわ」
美希 「ミキも、マンゾクしたって感じ!」
春香 「えへへ……あれっ?」チラッ
P 「それじゃ、これで俺はお役御免ですね?」
黒井 「当たり前だ!ほら、さっさと元の居場所に帰れ!」
P 「それじゃ、遠慮なく帰らせてもらいますよ」
黒井 「フン、どこへなりと行ってしまえ!」プイッ
P 「……黒井社長」
黒井 「なんだ」
P 「お世話になりました……負けてしまって、申し訳ありません」
<>
◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 01:33:53.85 ID:e3dNHs5z0<>
黒井 「……ふん、別にお前だけの責任ではない」
黒井 「ジュピターにも、玲音にもまだ力が足りなかったというだけのことだ!」
P 「…………」
黒井 「……だが、貴様の指導は中々だった。それだけは認めてやる」
P 「へっ?」
黒井 「勘違いするな!底辺の中でも、少しだけマシだったというだけの話だ!」
冬馬 「おっさん……おっさんのツンデレなんて、今時どの層にも受けないぜ?」
黒井 「何がツンでデレだ馬鹿者!」
冬馬 「ったく……短い間だったけどありがとな、プロデューサー」
翔太 「また一緒にやろうね!」
P 「ああ、頑張れよ!」
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◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 01:34:22.35 ID:e3dNHs5z0<>
春香 「プロデューサーさーん!」パタパタ
P 「春香!それに千早、美希も!」
美希 「良かった、良かったのー!」ダキッ
P 「これ、美希……いきなり抱き着くなって」
北斗 「羨ましいですねプロデューサー……俺に抱き着いてくれても良いんだよ?」
美希 「ツツシンデお断りするの」ツン
北斗 「そりゃ残念……」
千早 「……うう」
P 「千早?どうかし……」
千早 「良かった、良かった……プロデューサ−!」ウルウル
春香 「ち、千早ちゃん!?」
千早 「だ、だって……どこか行っちゃったらどうしようって!う、うぇ」ポロポロ
P 「わぁ!な、泣くなよ千早!」
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◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 01:34:48.83 ID:e3dNHs5z0<> ―――――
小鳥 「お帰りなさい、プロデューサーさん!」
P 「どうも……すみません、ご迷惑をおかけしました」
小鳥 「いえいえ!いつもお世話になってますし!」
律子 「黒井社長からお詫びって事で番組の出演枠とかもらってますし、まぁ結果オーライなんじゃないでしょうか」
P 「えっ、そんなことしてくれたのか?」
律子 「プロデューサーの差し金じゃないんですか?」
P 「いや、俺はそんな事は頼んでないけど……」
小鳥 「黒井社長なりの御礼、って事じゃないですか?あのライブのお陰で皆もより一層有名になりましたし!」
律子 「妨害されてた今までの分考えたら安いくらいですけどね……プロデューサーがいなくて大変でしたし」
P 「考えなしだったな……ごめん」
律子 「断ったら断ったで酷い事になってたかもしれないじゃないですか、仕方ないですよ」
P 「そう言って貰えるとありがたいな……」
<>
◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 01:35:52.96 ID:e3dNHs5z0<>
バタン
社長 「お、おいキミ!助けてくれ!黒井の奴が……」
P 「社長?」
社長 「黒井の自慢が止まらないんだ!だ、誰か代わって……」
律子 「ああ……確か、ランキング独占したんでしたっけ」
<>
◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 01:36:24.40 ID:e3dNHs5z0<> ―――――
黒井 「ふっふっふ……ハーッハッハッハッ!」
冬馬 「おっさん、笑い方キモいぜ」
黒井 「何を言うか!今笑わずして、何時笑うというのだ!」
翔太 「まぁ、そうだねー……ランキング1位!いやー、初週で売り上げトップはキモチいいね!」
北斗 「そうだな……うん、感慨深いものがある」
冬馬 「この程度で、満足もしてらんねえけどな?」
黒井 「当然だとも!我が961プロに凡俗な輩は要らぬ!王者として君臨し続けるのだ、良いな!」
冬馬 「おう、任せとけ!」
黒井 「……さて、高木にもう一度電話を」ピッポッパ
プルルルル
電話 『この電話はお客様の都合によりお繋ぎできません』
黒井 「……ウィ?」
翔太 「それ、着拒って奴じゃない?」
黒井 「……おのれ、高木ィいいいいい!」
黒井 「いつか、いつか完膚なきまでに叩きのめしてやるからな!覚悟しておけ、765プロォ!」
おしまい <>
◆SESAXlhwuI<>saga<>2017/09/07(木) 01:38:02.73 ID:e3dNHs5z0<> 悪い、黒井のおっさん……これ、誕生日ssのつもりだったんだ
という事でここまで読んでくださった方、ありがとうございました <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2017/09/07(木) 02:22:14.57 ID:ap+4fJkuO<> いかんせんなんて社長が使うならともかく小鳥さんは使わないぞ
使うならただって言葉だな <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2017/09/07(木) 05:27:01.42 ID:jcnjxs9R0<> 乙なの <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2017/09/07(木) 09:21:36.82 ID:CecljtJrO<> もう二度とSS書かなくていいからね <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2017/09/07(木) 10:49:47.72 ID:wJC/k4FM0<> 乙
>>42から小鳥やモバの大西の餌場になりかけたけど、気のせいだったぜ <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2017/09/14(木) 00:22:29.35 ID:kviaSobMo<> おつ <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<><>2017/10/17(火) 18:05:49.84 ID:1axzqgJf0<> おっさんのツンデレ…誰得? <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2017/10/17(火) 20:06:54.33 ID:lHyXan/KO<> >>90
終わって一ヶ月以上たったSSをageなks <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2017/10/18(水) 02:55:59.81 ID:I+1GS6uzO<> >>90
4ねよks <>