以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<><>2017/12/22(金) 19:18:55.37 ID:E5SSWmjy0<>ネタバレあり 更新ゆっくりめです

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1513937935
<>【十二大戦SS】ドゥデキャプル「これより第十二回十二鍋パ大戦を始めさせて頂きます」 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<><>2017/12/22(金) 19:19:48.88 ID:E5SSWmjy0<> どこかの世界。十二年に一度、十二支の戦士が集い食卓を囲む「十二鍋パ大戦」があった。
今回はその十二回目。十二の戦士達はそれぞれの想いを胸にこの食卓に向かうのだった。 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<><>2017/12/22(金) 19:21:05.37 ID:E5SSWmjy0<> ドゥデキャプル「エブリバディ・クラップ・ユア・ハンズ!!」ぱちぱち

ドゥデキャプル「私は今回の鍋パ大戦の鍋奉行を務めさせて頂きます。ドゥデキャプルと申す者です。どうかお見知りおきを」

ドゥデキャプル「さっそくではございますがこれよりルール説明に入らせていただきます」

ドゥデキャプル「皆さん後ろのテーブルをご覧下さい」

一同「「「!?」」」

断罪兄弟/兄「なあ、鍋奉行さんよぉ このテーブルは一体なんなんだ?」

ドゥデキャプル「これは掘り炬燵(ほりこたつ)という特殊なテーブルで、今回の鍋パに置いて最も重要な戦いの舞台になります」

断罪兄弟/弟「おいおい、まさか本当にこの大戦は、これだけの戦士を集めておいて鍋をつつくだけの大戦なのか?」

ドゥデキャプル「そうなりますね」

異能肉(こんな鍋パの為に人口50万人規模の街の人間を一夜にして消すなんて、それだけこの鍋パの主催者達は力を持っているという事なのかしら)

寝住(百通りの方法でこの鍋パを回避しようと試みたが無理だった。少なくとも今は大人しくこの鍋パに参加するしかない)

ドゥデキャプル「では具体的なルール説明に移らせていただきますね」

ドゥデキャプル「今回の大戦は鍋パを最も楽しんだ戦士の優勝です。
優勝者には私がどんなアイスでもたった一つだけ近くのコンビニで買って来る権利が与えられる次第でございます」

迂々真「……………」(一つって結構少なくない?)

失井「質問なのだがね、いいかね」

ドゥデキャプル「はい、なんでしょう」

失井「優勝者の賞品がアイスである必然性が全くわからないのだが?」

ドゥデキャプル「当然の疑問ですので当然の答えを返させて頂きます」

ドゥデキャプル「鍋の後に食べるコンビニアイス程の至高の愉悦はこの世にはない為、今回の大戦の賞品はアイスにさせて頂きました」

ドゥデキャプル「一応副賞にどんな願いでもたった一つだけ叶える権利があるにはあるのですが…これまでの大戦の優勝者の方は皆さんコンビニアイスだけでご満足していただいて居ますので殆どあって無いような副賞ですね」

失井「ふむ、賞品にはそういった意図がある訳なのだね、了解した」 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<><>2017/12/22(金) 19:22:09.54 ID:E5SSWmjy0<> 妬良「ちょっと待ってぇ!!まだ私は納得してないぞ!」

妬良「鍋の後のアイスが至高だって?へ、笑わせるなよ、鍋の後と言えばやっぱりお酒に決まってるでしょ!ひっく」

失井(この戦士、鍋の前から既に呑んでいる様だがね……それでは全く賞品にならないのでは?いやしかし私がここでツッコミを入れるべきではないのかね)う〜ん

ドゥデキャプル「基本的に優勝賞品はコンビニアイスになっていますが、どうしてもと仰るのであれば副賞のどんな願いでもたった一つだけ叶える権利を使って頂ければ、こちらのアイスをお酒に変更する事も可能ですよ」

ドゥデキャプル「まあ私達運営としてはあまりオススメはしませんがね」

妬良「へっへー、そういう事なら私も納得だい。続けていいよー」

ドゥデキャプル「では次にこの宝石を各々おひとりずつ取り、噛まずにお呑み下さい」

一同宝石を呑む

砂粒「えっとドゥデキャプルさん、一体この宝石は?」

ドゥデキャプル「では明かさせていただきますが、それは液体ミントの塊にてございます」

ドゥデキャプル「清涼結晶『ブレスケア ver獣石タイプ』人間の胃酸と独特の科学反応を起こし徐々に溶解してゆき最終的には大戦終了後の皆様の息のケアする物でございます」

必爺「ほほほ、まさか大戦後の息のケアまで考えているとは、いやはやこうなってしまってはもう後には引けませんな」
(警戒して呑まなかったけど後で呑んでおこう)

怒突「は、面白い事をしてくれるじゃねえかよ」
(毒だと思って体内で解毒剤を作っていたのに作り損だと!!やはりこの大戦侮れねえ) <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<><>2017/12/22(金) 19:23:41.39 ID:E5SSWmjy0<> ドゥデキャプル「それでは世界が世界に誇るべき強靭なる戦士達のご健食をお祈りします」

戦士一覧

「子」の戦士。『うじゃうじゃ食す』寝住
欲しいアイス:現在絶賛思考中
備考:思春期

「丑」の戦士。『ただ食す』失井
欲しいアイス:MOW
備考:こう見えて大食漢

「寅」の戦士。『酔った勢いで食す』妬良
欲しいアイス「アイスより酒?」
備考:こう見えて昔は清楚系路線

「卯」の戦士。『異常に食す』憂城
欲しいアイス「雪見だいふく」
備考:お友達が欲しい

「辰」の戦士。『遊ぶ金欲しさに食す』断罪兄弟/兄
欲しいアイス「高そうなやつ、ハーゲンダッツとか」
備考:アニメ版では弟思いの良いお兄ちゃん

「巳」の戦士。『遊ぶ金欲しさに食す』断罪兄弟/弟
欲しいアイス「高そうなやつ、グリコの大人シリーズとか」
備考:鍋パ前夜にトカゲを食って来てる

「午」の戦士。『無言で食す』迂々真
欲しいアイス:エッセルスーパーカップ
備考:体重150キロ、食べ過ぎ注意?

「未」の戦士。『騙して食す』必爺
欲しいアイス:あずきバー
備考:本当は孫と鍋パがしたかった

「申」の戦士。『平和裏に食す』砂粒
欲しいアイス:アイスの実
備考:趣味がお菓子作りな為、実はアイスも手作り出来ちゃったり

「酉」の戦士。『啄んで食す』庭取
欲しいアイス:ホームランバー
備考:なまじ鳥類と意思疎通する能力がある為、鍋に鶏肉なんかが入ってると少し気まずそう

「戌」の戦士。『噛んで含めるように食す』怒突
欲しいアイス:ブルボンルマンドアイス
備考:本当は娘と鍋パがしたかった

「亥」の戦士『豊かに食す』異能肉
欲しいアイス:パピコ
備考:この鍋パに参加する為に妹を手にかけている

ドゥデキャプル「これより第十二回十二鍋パ大戦開始です!」

こうして鍋パの火蓋は切って落とされた <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<><>2017/12/22(金) 19:24:54.77 ID:E5SSWmjy0<> 砂粒「みんな!ちょっと聞いてくれる?提案があるんだけど!」

砂粒「このルールならみんなで協力すれば仲良く鍋を食べれるかもしれないわ!
私に賛同してくれる人はいるかしら?」

異能肉「チッ、戦士「申」……」

異能肉(どうせ出来レースで鍋を平等に分配するとかその手の馴れ合いみたいな作戦なのでしょう?)

異能肉(相変わらず可愛えぇ……じゃなくて忌々しい…わたくしには理解出来そうにないあの平和主義者との腐れ縁を今日こそ終わらせてやりますわ)

憂城「もぐもぐ」むしゃむしゃ

異能肉「ってそこの貴方!何を勝手に鍋パを開始しているんですの!?」

一同「「「!?」」」

憂城「え?僕じゃないよ、僕じゃないよ、証拠もないのに人を疑うのはやめて」

異能肉「嘘おっしゃい!!」

憂城「まったく証拠もないのに人を疑うなんて人間性を疑うよ」むしゃむしゃ

異能肉「ほら!今食べる!!食べているでしょう!!!」

憂城「うんごめんね、本当は僕みんなより少し先に食べ始めてたんだ」しゅん

異能肉「こいつ……」

憂城「君も早く席に着かないと…ほらみんなもう席に着いて鍋をよそっているよ?」

異能肉「ハッ!!!」

掘り炬燵で鍋を囲う戦士達

砂粒「おーい異能肉さん、はやく来ないとお鍋がなくなっちゃうよー
席は私の隣を確保してるから早く早く」ニコニコ

異能肉「ぐぬぬ……」(まさかこのわたくしが遅れを取るだなんて) <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2017/12/22(金) 20:08:07.64 ID:OG7U/mstO<> 亥だけ死者出てて草 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2017/12/22(金) 20:17:44.74 ID:BW48brNT0<> はよ <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<><>2017/12/22(金) 20:56:24.90 ID:E5SSWmjy0<> 断罪兄弟/弟「行くぜ兄貴!!」

断罪兄弟/兄「おうよ!弟!!」

必爺(さっそくでましたか断罪兄弟の恐るべきコンビネーション)

この時、断罪兄弟/兄は空の上に留まる通常技『天の抑留』を使用し、本来の座高の位置より少し上に止まる事により、本来の視点よりやや高い視点から鍋を観察し、箸を向ける事により他の戦士達に比べ優位な戦況を整え

時同じくして、断罪兄弟/弟の方はと言うと周囲の状況を地面からの振動によって把握できる能力『地の善導』を使い大方の鍋の内部情報の把握と他の戦士の隙を伺っていた。

そして他の戦士達が同時に気を抜いたその一瞬こそが現在の二人の速攻!!!

断罪兄弟((狙うは勿論肉一択ッ!!!))

この兄弟のコンビネーション並みの戦士ではまず反応する事すら許されない高速の特攻!!その箸が肉に向かう

失井「まあ、させないのだかね」シュババ

その瞬間鍋の中の肉は消失し失井のお椀の中に移動していた。

断罪兄弟「「な!!??」」

一同「「「!?」」」

必爺(一瞬じゃと……あの断罪兄弟のコンビネーションを、しかも最も気を抜いた隙を突いての特攻を一瞬で制したのですかの!?)

失井「…………」

必爺(油断ならない流石は戦の天才と言った所か、これは丑の戦士の評価を更に上げる事になりそうですじゃの)

怒突「ほお」ニヤリ

異能肉「ふーん、それなりにやりますわね」

砂粒「ふぅー、丑くんカッコいい!やっぱり男の子はヤンチャじゃなくちゃね。兄弟くん達も今の動き良かったよー」

迂々真「……………」(ヤバいよヤバいよ、絶対あいつガチヤベェ奴ですやん。俺こんな奴と一緒に鍋とか食いたくないよ)

失井「もぐもぐ」ぱくぱく <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<><>2017/12/22(金) 21:18:46.87 ID:E5SSWmjy0<> ドゥデキャプル「現在の戦いで無くなった肉はこの鍋奉行ドゥデキャプルが追加させて貰いますので、皆さんどうかしばらく肉には手は出さないで下さいね」

憂城「えー、別に僕は僕は、生のお肉でも良いよー?」

ドゥデキャプル「NO!駄目です!生の肉を食すなど例え神が許してもこの第十二回十二鍋パ大戦鍋奉行ドゥデキャプルが許しませんよ!!」

ドゥデキャプル「それでも食べると言うならこの大戦は失格になりますが?よろしいですか憂城さん」

憂城「うーん そっかぁ、じゃあ我慢するよー」しょぼん

異能肉(貴方は最初の方で多少はお肉を頂いているでしょうに!!)

異能肉(次のお肉が出来次第、その全てをこのわたくしが蹂躙してやりますわ) <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2017/12/23(土) 01:13:45.68 ID:UUZf89TXO<> ほのぼの十二大戦スレ(死亡1) <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2017/12/23(土) 15:30:19.38 ID:78Z32Wexo<> まさか十二大戦のSSが読めるとは
期待 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<><>2017/12/23(土) 16:01:21.17 ID:yh65Yfov0<> 迂々真「……………」もきゅもきゅ

迂々真(鍋の中でもほとんど脚光を浴びないであろうコンニャク、しらたきだけに狙いを定めそれを大量獲得する事により鍋上の戦闘を避け
それをただひたすらに無言で食す事により「いやいや俺は食べるのに忙しいから黙ってるだけですよ?」感を出して孤立を誤魔化す俺の最強鍋パ防御術『鐙』)

迂々真(この『鐙』で鍋パ終了まで耐え忍べば少なくともこの大戦で敗北する事はないはず
あの時、丑の力を見て俺の心はもう折れた。あんな奴に敵う訳がない。
本当のところ俺は勝てなくてもいいんだ。ただ負けたくないんだ。イヤだ!イヤだ!あんな思いをするのはもうイヤだ!!)

注:迂々真は昔軍隊に入っていたが、あと一歩のところで敗れ去りそれがトラウマになって極端に敗北するのが嫌いなのです。

寝住「」うとうと

砂粒「君!こんな所で寝ちゃったらみんなにお鍋を全部平らげられちゃうよ?」

砂粒「寝るにしてもコタツで寝ると風邪を引いちゃうし起きてー」ゆさゆさ

寝住「ふわぁ」

異能肉「ちっ、また余計な事をして」

断罪兄弟/弟「あの丑、結構厄介だぜ。どうする兄貴」

断罪兄弟/兄「ちょっと待て、今俺様が次の手を考えてやっている」

庭取「こんなにたくさんの人と囲むお鍋は楽しいですねっ、私普段はあんまりこういう事をする機会が少なかったので、ちょっとドキドキしちゃいますっ」にこにこ

わいわいガヤガヤ

庭取(先ほどの丑さんと辰と巳の兄弟さん達とのやり合いを見てもわかる通り、今回の大戦は性質上直接戦闘型の技能持ちはかなり有利に立ち回れるみたいですね)

庭取(となると私の様な鳥さん達との意思疎通が出来る能力『鵜の目鷹の目』や亥の戦士の方のような銃の使い手はこの掘り炬燵を舞台にした大戦では本来の実力を十分に発揮する事出来ない)

庭取(そうなるとこの場で私が取り入るべき人材はただ一人……) <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<><>2017/12/23(土) 16:02:59.13 ID:yh65Yfov0<> 怒突(鍋パ序盤は早い者勝ちの大接戦、そして大体こういう食会は三時間で終わる。
恐らく二時間、いや一時間半も過ぎれば適当な飲み食いの結果まともに戦う事の出来る戦士は少なくなるだろう)

怒突(しかしこれは暗黙の定石、全員そんな事はハナっからわかっている。だからこそみんなそれほど積極的に鍋に手を出さない。
ある程度の距離を保ち機を伺っている。)

怒突(灯台もと暗しって訳じゃねぇがここは逆に攻めに出させて貰うぜ!!
まあ攻めるさ、攻めさせてもらうさ。攻めるのは猟犬の本懐だ)

怒突(セオリーがあるなら逆を行け、だぜ)

庭取「怒突さんっ、怒突さんっ」ひょこ

怒突「!?」

怒突(チッ、こんなタイミングで話しかけられるとはな…
仕方ねぇ戦士たるもの臨機応変にだ)

庭取「あっ誤解しないでくださいっ!あなたの邪魔をするつもりはありませんっ」

庭取「あっあなたにお声をおかけしたのはっ、えーっと、そのっ、なっ仲間になろうと思って……」

怒突「………仲間?」

庭取「この鍋パ、やっぱり最初にチームを組むのが当然の戦略だと思うんですよね」

庭取「そうして二人だけで鍋を独占して、その後で一対一正々堂々と鍋を取り合えばいいじゃないですか」

庭取「ですからお願いです!私と手を組んでください!!」 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<><>2017/12/23(土) 16:05:47.80 ID:yh65Yfov0<> 怒突「………………」

怒突(チームを組むのが当然なのに、そう動いたのが(断罪兄弟はセットだから除くとして)なぜ申だけだったのかとは考えたりしねーのかよ…
裏切りのリスクに気付いてねーのか、単純にバカなのか……)

庭取「そ、それに急がないとヤバいんです!激ヤバなんです!!」

怒突「?」

庭取「卯の戦士、あいつをよく観察して下さい」

怒突「あ、なんだ?…………!?」

怒突「まさか…」

庭取「そうです。あいつ地味に出来る前の肉待ちをしてるんです。それも肉のセンターポジションで!!」

怒突「肉のセンターポジション待ちだと!?どこかの戦場で噂だけは聞いた事はあったが、そんなイカれた事をする奴が本当に実在したのかよ!」

庭取「そうなんです。実際あいつは誰よりも早く鍋に手を出したり、色々とヤバい奴だったんですよ」

怒突(肉のセンターポジション待ち…食えば食うほど目の前で新たなる肉が追加されまた食えるって言うアレか……)

怒突(鍋業界の殺戮者にして生産者、生産者にして凄惨者、そしてなにより食った側からまた食えると言う事は、この十二鍋パ大戦の必勝法でもある絶対に食える具材の安定供給能力を持つと考えても良い)

怒突(……となると…) <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<><>2017/12/23(土) 16:07:44.78 ID:yh65Yfov0<> 怒突「…ん?でもお前はどうしてそんな事を知っているんだ?」

庭取「あ、それはですねぇ。私には鳥さんと意思疎通する能力があって窓の外側から皆さんを観察して気付いたんですよぉ」

怒突(……こいつ、本物のバカだな!!初対面のオレに向かって自分の能力を晒すなんて愚の骨頂だ)

怒突(そもそも俺がなんで、こんな大胆に攻めようとしているのかとか考えないのか?)

怒突(俺の能力はなんでも噛み砕く『狂犬鋲』と誰にも知られてない秘匿能力の体内で調合した毒を感染させる『毒殺師』がある)

怒突(体内で毒を調合出来るという事は調味料の類も体内で調合出来ると言う事、この力で俺はこれまでも様々な食戦場を、時には食し、時には食し、時には食してきた)

怒突(だから俺はこの二つの能力を使えば鍋奉行審判ギリのやや生っぽい食品すら安全にそして美味しく喰らえる算段があったんだ。
地味に反則気味だが後ろめたいなんて思わなねーぜ)

怒突(しかし、卯の戦士の肉のセンターポジション待ち、あれのせいで俺の優位性が揺らいだ以上方針転換だ)

怒突「俺は他人とツルむのが大嫌いだが今日だけはお前の申し出を特別に受けてやろう」

庭取「わぁありがとうございます!よろしくお願いします!!」

怒突(この娘も利用するだけ利用して早目に裏切っておくか……
さてこの娘をどう利用しようか……)

庭取(この人、私が初対面設定で行ったのにうっかり最初の方で思い切り名前で呼んでる事に疑問を持ったりとかは考えたりしないんでしょうかね?) <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<><>2017/12/24(日) 02:36:50.65 ID:G9CqvQgB0<> 必爺(まずい…この鍋パ大戦も徐々に徒党を組むまでには至らないまでもペアの様な物が出来始めているようですわい)

必爺(辰と巳の兄弟は勿論として、序盤のゆきづりで申と亥が多少の会話をする程度とはいえ鍋を共にツマむ関係になり、更に先ほど子もそのコミュニティに引きずり込んだ模様…
他にも戌と酉の戦士の動きも変わった恐らくあの二人もペアに……)

必爺(わしを除く現在残った4人の戦士は、それぞれ、ただ食す丑や肉のセンターポジション待ちの卯、圧倒的防御術の使い手なもののほぼ戦意喪失をしたと思われる午、終始酒を呑みづづけている寅)

失井「もぐもぐ」ぱくぱく

憂城「まだかなぁ?まだかなぁ?」

迂々真「……………」コンニャクもきゅもきゅ

妬良「おりょりょ鍋が三つに増えたぁー。最近の鍋はそんなことが出来るってのかい?へへへ〜」ひっく

必爺(終わっている…この4人全員が全員、ペアを組む余地のない完全一人鍋モードに入っておりますわい)

必爺(こうなると一旦誰かと協力関係を結ぶ事はほぼ不可能、あの秘策を思ったよりも早く使う事になりそうですな)

必爺(第九回十二鍋パ大戦ではその会場である宇宙ステーション一基を吹き飛ばし見事優勝を勝ち取った儂の秘策それは…)

必爺(戦士として長年生きてきた儂が製作した最高傑作、投擲コラーゲンボール『醜怪送り』、その威力はコラーゲンボールというより、もはや芸術品の域ですのじゃ)

必爺(使い方次第で毒にも薬にもなるこのコラーゲンボールの使い時の見極めとアジャストが今大会の肝ですかの) <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage <>2017/12/25(月) 21:52:37.69 ID:SzY9gtvB0<> 鍋パで宇宙ステーションが吹っ飛ぶのか <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2018/01/02(火) 16:45:12.88 ID:RuIpTz/9O<> 続きが読みたい <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2018/01/17(水) 02:32:18.49 ID:ijX67P2KO<> 鍋が冷めちまった… <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<><>2018/05/27(日) 02:04:26.48 ID:mNQt/Yk50<> あ <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<><>2018/05/27(日) 02:06:43.68 ID:mNQt/Yk50<> 暗い部屋

ドゥデキャプル「今宵お集まりの有力者の皆さん、この十二鍋パ大戦は戦争の為の戦争……」

ドゥデキャプル「大金と人命と環境という多大な犠牲を払いながら続ける戦争を十二年に一度、わずか十二人の戦士達の食卓に集約させる。代理戦争にてございます」

ドゥデキャプル「皆様のお持ちの国家を極めてフェアに、実に穏当に取り合い、世界を治める高尚な賭け」

ドゥデキャプル「正式なベットは鍋パ折り返し時点からとなります」

ドゥデキャプル「ではここまでの戦士達の戦績を観てみましょう」 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<><>2018/05/27(日) 02:08:03.38 ID:mNQt/Yk50<> 有力者A「早く!!早く始めるのだ!!ドゥデキャプル!我等が英雄、失井君を早く画面に映すのじゃあ!!!」ばしばし

有力者B「待ちなさいこの老害!牛井きゅんは私の物よ!!」

有力者C「なにおう貴様ら、牛井さんは我ら世界の戦争大好き有力者の会のアイドルだぞ!
まずそれは大前提とした上での各々の推しメンだろうが!まあ、かく言う俺も牛井さん一筋な訳だがな」こほん

有力者D「おっと聞き捨てなりませんねえ。僕は牛井になんて全く興味がありませんよ。十二戦士は異能肉さん家の姫様一択ですからね」ふふん

有力者A「おっぱい大好きなエロガキは黙っておれ!牛井君の魅力は性別と国境を越えるのじゃ!!」

有力者E「おっぱい大好きの何が悪いと言うのかね?有力者Aさん、貴方ほどの権力者がそんな偏った物の見方をするとは情け無いですねえ」

有力者A「ぐぬぬ……」

有力者E「しかしおっぱいと言う観点に置いて、推しメンを決めるのであればやはり砂粒さん最高!!!彼女のあの包容力とおっぱいに私は包まれたい!!」

有力者F「はあ?ふざけんなし!胸と言えば迂々真ちゃんの筋肉ムキムキ胸板だしょ!これだから権力だけの陰キャ達は」

有力者G「ふ、庭取タソのひんぬーが至高……」

有力者H「まあ結局最後はみんな、断罪兄弟推しに落ち着く訳ですよね?わかります」こくこく

ワイワイ ガヤガヤ

ドゥデキャプル「うるせえなぁ!!この戦争狂いの変態共が!!!一瞬で良いから静かにしろや!」

一同『!?』

有力者E「えっとドゥデキャプル君?今私達に何かとても失礼な物言いをしなかったかい?」

ドゥデキャプル「HAHAHA とんでもありません。私が皆様にその様な物言いをする訳がないじゃないですか」

有力者B「な、なら良いのだけど……」

ドゥデキャプル「こほん、では気を取直して戦士達の戦績を見てみましょう」

一同『ウェーイ!!!!』

ドゥデキャプル(こいつら割とマジで滅びろや) <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<><>2018/05/27(日) 02:09:41.26 ID:mNQt/Yk50<> ドゥデキャプル「現在トップはやはり断罪兄弟を押しのけ、肉を勝ち取った于の戦士」ポチ

モニターに牛井が映る

「きゃー、牛井きゅんカッコイイ〜 流石十二戦士永遠のセンター」

「男が惚れる男…それが牛井さんなのだ」うんうん

「あかん、鼻血が……」

ドゥデキャプル「次に注目すべき戦士は、肉のセンターポジション待ちをする卯の戦士」

モニターに憂城が映る

「はあ、可愛い」

「お友達になりたい」

「衣装がえっち過ぎる……」

「ハイヒール最高」

ドゥデキャプル「そして亥と申、優勝候補としてこの二人からも目が離せません」

モニターに砂粒と異能肉が映る

「「おっぱい!!!」」

「異能肉さんのハーレムメンバーになりたい……ぐへへ」

「砂粒さんにお料理されたいです……ぐへへ」
<> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<><>2018/05/27(日) 02:10:58.10 ID:mNQt/Yk50<> ドゥデキャプル「何やら企みがある未の戦士」

モニターに必爺が映る

「孫大好き爺さん可愛い」

「第9回優勝者」

「ナイス爆弾魔!」

ドゥデキャプル「今後もコンビネーションに期待される辰と巳の戦士」

「アニメ、漫画で弟大好きなお兄ちゃん好き」

「なんだかんだで仲の良い兄弟最高!!!」

「目元キャワイイ」

ドゥデキャプル「騙し騙されの戦場を得意とする計算高い戌と酉の戦士」

「なんだかんだで優しさ溢れる庭取ちゃんしゅき」

「でも、なんだかんだで優しさ溢れる怒突さんはもっとしゅき」

ドゥデキャプル「圧倒的に食卓の上の防御力を誇る午の戦士」

「見た目と中身のギャップ萌え!!!」

「十二戦士裏おっぱいランキング1位」

「一部層の選ばれし民にだけ伝わる圧倒的良さ」

ドゥデキャプル「一見すると終始酒を飲むだけの昼行灯、しかしその実体は恐るべく酔拳の使い手 寅の戦士」

「もはや概念が可愛ええんじゃ」

「あの挑発的衣装はおじさん達の心臓に悪い」

「丑寅カプが至高……」

ドゥデキャプル「未だ謎多き子の戦士」

「現代っ子特有のクソガキ感が堪らなく愛おしい」

「地味に厨二入ってる所も良きかな」

「歴戦の戦士なのに結局ただの思春期少年でしかない所が最高!!!」

ドゥデキャプル「それではベットを始めましょう」

ドゥデキャプル(はぁ、このど変態共何かの拍子に消えねーかな。息吸って吐くだけの汚物じゃねーか)

権力者A「おいドゥデキャプルよ、今お前何か失礼な事考えていなかったか?」

ドゥデキャプル「いえ何も」

権力者H「そ、それならいいけど……」

一同(さっきから心無しかドゥデキャプルの顔が普通に怖いんですけど……) <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<><>2018/05/27(日) 02:13:04.80 ID:mNQt/Yk50<> 鍋パ会場

庭取「怒突さん!白菜ときのこをよそって下さい!!」

怒突「あいよ!!」ササッ

庭取「次はウインナーとお豆腐ですっ!!」はむはむ

怒突「おうよ!!!」サササッ

庭取「長ネギ、大根、肉団子!!!」はむはむはむ

怒突「ッ!!!!」ササササッ

庭取「わぁこんなに沢山ありがとうございます!流石、数々の戦場を生き抜いてきた戦士ですね」

怒突「あ、あたぼうよ」ひぃひぃ

庭取「では怒突さんはそのまま卯の戦士が狙っているお肉に警戒しつつ、美味しそうな具材を私のお椀によそっておいて下さい」

庭取「あ、私は食べる事に集中するので、しばらく話しかけないで下さいね」

怒突「おう!!」

怒突(あれ?俺が思ってた協力となんか違くね?)

庭取(ふふふ、この人思った以上にちょろいですね) <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<><>2018/05/27(日) 02:42:11.93 ID:mNQt/Yk50<> 迂々真(このまま守りの一人鍋を続ければ少なくとも戦死は免れるはず)ぱくぱく

迂々真(今の俺に戦意はもうない、共闘すれば勝てる可能性があるなどと考えた時点で戦士としての俺はもう既に敗北しているんだ)糸コンニャクもきゅもきゅ

寝住「スマホの画面に使われるガラス画面ってさあ、軍隊で使われるような頑丈なガラスなんだって」

迂々真「!?」

寝住「胸ポケットに入れておけば銃弾も止めれるって都市伝説は本当なのか?あれ?」

迂々真「…………」もきゅもきゅ

寝住「ちなみに俺はスマホを新調したらまずわざと画面を叩き割るタイプ
蜘蛛の巣みたいな画面ってなんかロックじゃね?」

迂々真(何言ってんだこいつ、割るなんてとんでもない、むしろ画面の保護フィルムを剥がさない方が安心安全)もきゅもきゅ

寝住「ふわぁ」ねむねむ

迂々真(ていうかこの少年、一体何処から入って来た!?)もきゅもきゅ

迂々真(先程まで申と亥の戦士の隣に居たはず、俺が占領している豆腐、こんにゃく、ニラゾーンからは遠く離れ侵入する隙間など無いはずだ!!!)もきゅもきゅ

寝住「ん?ああ気にするな、鼠ってのはちょっとでも隙間があれば侵入ってくるもんなんだからよ」

迂々真(敵意は……無さそうだが、だとすれば彼は一体何のためにこんな所へ?)もきゅもきゅ

寝住「ああ、ちょっと緊急避難だよ」

迂々真(緊急避難だと!?まさかこの鍋パでまた新たな脅威が動き出したとでも言うのか!?)もきゅもきゅ

寝住「いやほら?思春期真っ只中の健全な少年として年上の女の人二人と同じ空間ってのはちょっと辛いと言うかなんというか…普通に居づらい」

迂々真「あー…、そういうね」こくこく

迂々真(わかる、気まずいめっちゃ気まずいよなアレ)もきゅもきゅ

迂々真(なんかちょっとこの少年に謎の仲間意識湧いてきたぞこれ)もきゅもきゅ

寝住「てな訳で、少し置いてくれ」

迂々真「」こくこく

迂々真(どうぞどうぞ好きにして)もきゅもきゅ <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<><>2018/05/27(日) 03:49:45.47 ID:mNQt/Yk50<> 寝住「けど俺にはやっぱわかんねーよな。平和ってのがどれくらい大切なもんなのか」

迂々真「?」もきゅもきゅ

寝住「あんたが今そうしているみたいにみんなが守りに入ってしまったら世の中動かなくなっちゃう訳だろ?」

迂々真「…………」もきゅもきゅ

寝住「好き勝手に動くヤンチャがいるから進化と変化が起こるんだろ?」

迂々真「…………」もきゅもきゅもきゅ

寝住「そんなの全部が冷めた食卓と一緒じゃないか
あんたが今食ってる鍋と同じように」

迂々真「!!!」もきゅ

寝住「生きてるだけなら死んでるだけと変わらないよな
ま どうでもいいんだけどさ」

迂々真(や、やっぱコイツ嫌い!!!絶対俺とは気が合わないタイプだ!)もきゅもきゅ

寝住「じゃ、そろそろここからもお邪魔するかな」スッ

迂々真(居なくなった…のか?)

寝住「あ!これも一応教えとく、あんたそろそろそのニラとか豆腐とか地味なもんばっか食べる守りに入ったやり方はやめといた方が良いぜ」

寝住「生きていたいのならな」

迂々真「……………」もきゅもきゅ <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<><>2018/05/27(日) 03:53:06.47 ID:mNQt/Yk50<>

迂々真(しかし守りの鍋をやめろと言われてもどうすれば良いんだ)もきゅもきゅ


迂々真(安全地帯より外の人気具エリアの方がよっぽど危険なはずだ)もきゅもきゅ



迂々真(だったらここで籠城してる方が良い選択なのではないか)もきゅもきゅ



迂々真(俺はもう安全であること以外、求めるものは何もないのだから)もきゅもきゅ



迂々真(あんな台詞若き戦士の戯言、本気に取る必要も無い)もきゅもきゅ



迂々真(しかし何故頭から離れないんだ)もきゅもきゅ



迂々真(守りに入り、引きこもり、動かない事は、もう戦わなくていい事は)もきゅ



迂々真(楽で楽で仕方のないことのはずなのに)……



迂々真(苦しい)ひゅー



迂々真(苦しい…)ひゅーひゅー



迂々真(く、苦しい……)ひぃひぃ



迂々真(息が苦しい)ひぃひぃひぃ



迂々真(息が!!??)



迂々真(舌が焼ける様に熱い、息がまともに出来ないこれは一体……) <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<><>2018/05/27(日) 03:56:19.85 ID:mNQt/Yk50<> 断罪兄弟/弟 「へへへ、どうだどうだ激辛レッドポッドチリペッパーの味は、全員舌を燃やし尽くしてやるぜ!!」

断罪兄弟/兄「かかか、どうだどうだ俺様特製の激辛からしの味は、全員ツーンと鼻から窒息させてやるぜ!!!」

庭取「ひーひー、わぁ〜怒突さんお水!お水!」

怒突「お、おう!!」

必爺 「げほげほ、か、辛い〜」

迂々真「かりゃいよ〜〜」

異能肉「く、断罪兄弟…なんて恐ろしい事を……せっかくの鍋が」

砂流「あ、でも平気そうな人もいるよ異能肉さん」

失井「」ぱくぱく

異能肉「あの戦闘狂には味覚って物がないのかしら」

砂流「それに他の戦士は知ってか知らずか上手い事、避ける事が出来たみたい」

異能肉(酉の皿に具をよそう事で偶然激辛を避けた戌、いつの間にか消えた子、さっきから酒を飲み続けるだけの寅、肉待ちをひたすらしている卯の事か……)

砂流「でもこの状況どうしたものかなー、流石にこの状態の鍋を食べれる猛者は少なそうだし」

異能肉「チッ、仕方ないですわね。事態が事態なだけに今回だけ!今回だけ!!特例で事件解決まで貴方と共闘関係になって差し上げてもあげてもよろしくてよ」

砂流「やった!ありがとう異能肉さん」抱きしめ

異能肉「////」 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2018/12/08(土) 04:13:57.15 ID:ZhKfw941O<> 続ききてたのか
なんとか最後まで頼む <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<><>2023/01/31(火) 10:49:29.11 ID:xUTu/uZ90<> あ <>