以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2018/04/11(水) 16:41:18.32 ID:FGY9DWCF0<>オリジナルストーリーです。
描写力等乏しい部分があるかもしれませんが、暖かい目で長く見守ってほしいです。
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<>【オリジナル】世界樹の中から
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2018/04/11(水) 16:50:52.02 ID:FGY9DWCF0<> 「そろそろ起きなさい!」
一階から聴こえてくる母の呼び声と、カーテンからの陽射しで朝だと認識する。
ベットの近くに置いてある青い目覚ましに目をやると、時刻は8時15分を示していた。
「うわあ!もうこんな時間?!」
なんでもっとはやく起こしてくれなかったのかと、思いながら制服に着替えて、一階へと駆け下りる。
「やっと起きたわねこの寝坊助さん」
そう言って笑っている母。
「なんでもっと早く起こしてくれなかったんだよ!」
「起こしたわよ!何回も起こしたけど起きなかったのー!」
…どうやら俺が寝過ごしていただけらしい。
「そんなことより、入学式、遅れるわよ」
「やべっ!お母さんお弁当は?!」
「はいはいどうぞ。」
「ありがとう!そんじゃ行ってきます!」
「気を付けてね、行ってらっしゃい!」
見送る母を背に勢い良く玄関を閉め、外へと走り出す。
今日は学校の入学式なんだ。 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2018/04/11(水) 16:59:05.16 ID:FGY9DWCF0<> 走り出して五分。早くも息が上がってきた。
「はぁ…はぁ…こんなに…体力なかったっけ俺…」
膝に手をつき、息を荒げている俺に対して背後から声が掛けられる。
「おはよ、コウくん」
「あっ、おはよう!」
この華奢で黒髪ロングの清楚な女子は俺の隣の家に住んでる、所謂幼馴染って奴だ。
「随分息を荒げてるけど…大丈夫?」
「大丈夫…だよ!ミヤこそこんなゆっくり歩いてて大丈夫なのか?」
「もー、高校生になるんだし、いい加減名前で呼んでよ!」
呆れたようなそうでないような、笑いながらミヤは言う。
「そ、そう?じゃあ…冬未…?」
「何照れてんの!ふふ」
そりゃ照れるだろう、名前で呼ぶのなんて小学校低学年以来なんだから…
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以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2018/04/11(水) 17:08:09.99 ID:FGY9DWCF0<> 「そ、そんなことより、早く行かないと入学式遅れるぞ!」
「あはは、そうだね!急がなきゃだ!」
そう言って冬未は、学校へと走り出した。
…相変わらず掴めない奴。俺も学校へ急ごう。
入学初日から遅刻だなんて、きっとクラスで馴染めなくて、最悪なスタートになってしまう…
とか、色々考えてたら学校が見えてきた。
本当に学校か?ってくらい無駄に広い敷地と、黒い校舎。これが僕が今日から通う【東魔法総合高校】。
今日から此処で魔法を学ぶんだ…期待を胸に俺は校舎をくぐった。 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2018/04/11(水) 17:17:38.94 ID:FGY9DWCF0<> 「えーっと、確か俺のクラスは…」
手元にあるクラス名簿の紙を片手に広い廊下を歩く。
「あった!1- B!」
クラスの前に立つと男の声の人が聴こえてきた。
「いいか!今日から君達は晴れて魔法を学ぶ事になる!立派なグリモワールになってくれ!」
…これもしかして担任…?って事はもうみんな揃ってる!?
「やっべえ…どうやって入ろう…」
廊下の前で立ち往生してるといきなりガラガラとドアが開いた。
「おう!入学初日から遅刻かァ!いい度胸だ!早く中入れ!」
「ひぃっ…す、すみません!」
そう言って、ガタイのいい、金髪の男…恐らく担任が俺を引き連れて教室に入った。
「おら、お前名前は?」
…クラス全員の視線が俺に集まる。こういうの苦手なんだけどなぁ。
「こ…たろう…です」
「おいおいー!最初が肝心だぞ!声出してけ!」
あー、苦手なタイプだこの男。
「安心院光太郎です。これから三年間よろしく…」
「おう!光太郎!じゃあ席につけ〜」
最悪なスタートを切ってしまった。 <>