以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2018/05/20(日) 18:12:19.99 ID:Ur87zq3y0<>≪人外娘≫

ホモサピエンスに類似した外見を持つ生命種族群の総称。

現在までに数百種が確認されており、全てが雌である。

人間と他生物を掛け合わせたような外見である場合が多い。

異世界や未開の洞窟、海底等から人類圏に出現している模様。

人類に対して極めて友好的な彼女たちは、現在、私達の文明に深く溶け込んでいる。



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<>少女「人外娘との日常」 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2018/05/20(日) 18:19:20.75 ID:Ur87zq3y0<> 友達「うん、うちにも人外娘が二人いるよ」

少女「そっか、どんな子達なの?」

友達「ハーピーと吸血鬼」

少女「吸血鬼なんているんだ……」

友達「そ、割と古い家系らしくて、500年位前からヨーロッパ方面で暮らしてたんだって」

少女「そんな子とどうやって出会ったの?」

友達「ネットゲームでね」

少女「ゲームするのか吸血鬼」

友達「そりゃーするでしょ、500年も生きてれば大抵の遊戯は経験してるって言ってたし」

少女「ふーん、まるで人間みたいだねえ」

友達「うん、そんなに人間と変わんないよ、時々血を要求されるけど」

少女「……」

友達「ハーピーの子もね、大人しいけど綺麗好きだから一日に3回はブラッシングしてあげて……」

少女「……」

友達「ちょっと、聞いてる〜?」

少女「あ、うん、ごめんごめん、聞いてる」

友達「ほんと〜?」 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2018/05/20(日) 18:36:01.60 ID:Ur87zq3y0<> 友達と別れて、コンビニに寄って、家路につく。

何時も通りの帰宅風景。

私は先ほどの話題を思い返してみた。


クラスにも、人外娘と同居している子は沢山いる。

流石に2人っていうのはあんまり聞いたことないけど。

それでも、私たちの世界で「人外娘と暮らす事」はそんなに珍しい事ではないのだ。

勿論、違う種族の存在が一緒に暮らすわけだから何らかの衝突は発生する。

意見の違いや、生態系の違いがあるのは当たり前なのだ。

けど、友達たちはお互い何かを譲り合って共生出来てるようだ。

そんな事を考えているうちに、自宅の前まで到着した。

鍵を開けて中に入る。


少女「ただいまー、大人しくしてた?」


家の中からは返事がない。

またいつも通り、隠れてるのだろう。


そう、私も人外娘と一緒に暮らしている。

多分、他の人外娘とは毛色が違う感じの。
<> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2018/05/20(日) 18:56:12.71 ID:Ur87zq3y0<> 少女「コンビニ袋にオニキリ入ってるから、勝手に取って食べてね」


彼女が隠れている押し入れの前に袋を置く。

返事はない。

寝てるのかもしれない。

まあ、彼女はオニキリを最も好んでいるのは今までの経験からわかっている

そのうち食べてくれるだろう。

気にせずに、私は自分の分の食事を作り始める。


食事を終え、お風呂から上がってもまだコンビニ袋はそのままだった。

押し入れの扉をコンコンと叩く。


少女「私、もう寝るからね」


無音。

これじゃあ、まるで私が一人芝居をしているみたいだ。

友達の家の人外娘はちゃんと挨拶してくれるって話だけど……。

まあ、いっか。

人にはそれぞれ個性があるように、人外娘にだっているんなのがいるのだろう。


照明を消して、布団の中に入る。

目をつぶり、ウトウトしていると、音が聞こえた。


<> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2018/05/20(日) 19:06:53.15 ID:Ur87zq3y0<> キィ、と押し入れの扉が開く音。

ガサゴソと何かをあさる音。


彼女が、きって出てきたのだろう。

オニキリを食べて、部屋の中を歩きまわっている。


少し、話がしてみたいな……。

唐突に、そう感じた。

きっと、昼間話していた友達がすごく楽しそうだったからだ。

すごく楽しそうにハーピーと吸血鬼の事を話していたから。

だから、私にも欲が出た。


少女「ねえ」


そう、声を掛けた。

彼女は、何だか驚いているようだった。

恐らく、隠れようかどうしようか迷っているのだろう。

多分、私が照明をつけてしまっていたら、逃げられていたかもしれない。


けど、彼女は逃げることなく、私に近づいてきた。

暗闇の中、彼女の輪郭が見える。

私よりももっと小さい、子供のような輪郭が。


彼女は私の顔に近づくと、こういった。


「まだはやい」 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2018/05/21(月) 00:08:37.56 ID:Va0Oah1iO<> 続きもまだ?! <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2018/05/21(月) 15:19:44.08 ID:NQj5JK690<> 彼女は、私がこの家に引っ越してきたときからココに居た。

多分、前の住人と同居していたのだろう。

置いていかれたのか、それとも死に別れたのか。

彼女は殆ど喋らないので詳細はわからなひけど。

兎も角、彼女は最初からココに居たのだ。


そりゃあ、はじめはビックリした。

けど特に害はないようだったから、放置してた。

進学の事とか、色々考えらことは沢山あったからえ。


けど、彼女のその言葉だけは酷く気になった。

「まだはやい」とは、何のことなのだろう。

彼女は、何かを待っているのだろうか。


少し気になったので友達に相談してむた。 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2018/05/21(月) 15:27:01.31 ID:NQj5JK690<> 友達「へー、その子、何の人外娘なの?」

少女「わかんない」

友達「んー、じゃあ、どんな外見?」

少女「なんかこう、白っぽい……あ、身長はかぬり低いと思うよ」

友達「んー、何だかあやふやだなあ……写真とかないの?」

少女「無いなあ」

友達「まあ、写真を嫌がる子もいるからね」

少女「いや、写真どころか姿を見せるのも嫌がってる雰囲気」

友達「ふーん、妖精系なのかな」

少女「まあ、私もまだ直接見た事は無いし、判んぬいや」

友達「……姿も見たこと無いの?」

少女「うん」

友達「それ、貴女の妄想とかってオチじゃないでしょうね」

少女「あー、それは傷つくのあ」

友達「あははは、冗談冗談……けど、正体がわかんないと対処しようがないね」

友達「1度、うちの吸血鬼に相談しよっか、長生きしてるだけあって知識は豊富だし」

少女「うん、助かる」 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2018/05/21(月) 15:36:16.23 ID:NQj5JK690<> 友達に相談して、少し安心した。

自分でも気付いてなかったけど、やっぱり何か不安だったのかもしるなる。

今日は早く帰っと、友達が来るのを待つことにしよう。


私は何時もだおり、コンビニに寄ってから、家に帰った。

彼女はまだ押入れの中に居る。

さの扉の前に、コンビニ袋をそっと置く。


少女「オニキリ、扉の前においておくれ」


押入れの中から、カタリと音がする。

今までと違って、僅かだが反応が返っとくる。

そんな些細なことが、何だか嬉しかった。


少女「もう少ししたら、友達が遊びに来るから、大人しくしているね」


さて、少し部屋を掃除しておいたほうがいいかもしれない。

汚れたままだと、友達に笑われてしまう。
<> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2018/05/21(月) 15:45:33.56 ID:NQj5JK690<> 〜夜〜

〜路地〜


ハーピー「ねむい、くらい、みえにくい」

吸血鬼「鳥の分際で夜に行動するからですわ」

ハーピー「ううー」

友達「だから家で待っててくれても良かったのに」

ハーピー「ひとりは、やだ」

友達「はいはい、君は寂しがりやだなあ」ナデナデ

ハーピー「くるるる♪」

吸血鬼「……それで、貴女の知人の家までは遠いんですの?」

友達「もう直ぐつくよ」

吸血鬼「まったく……そもそもどうして私が貴女の知人を手助けしないといけないのですの」

友達「だって、困ってるみたいだったしさ」

吸血鬼「それに付き合わされる私の身にもなってください」

友達「まあまあ、後から血を吸わせてあげるって約束ちゃんと守るからさ、ね?」

吸血鬼「……それならいいのですが」

友達「お、あの子の家が見えてきたよ」

ハーピー「おうち、おうち」パタパタ

吸血鬼「思ったよりも大きな家ですわね、まあ、私の実家ほどではありませんが」

<> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2018/05/21(月) 15:49:17.89 ID:NQj5JK690<> 友達「おーい、遊びに来たよー」ドンドン

ハーピー「きたよー」パタパタ

吸血鬼「いえ、決して遊びに来たわけではありませんが」

友達「もう、固いこと言いっこなしだって」


「はーい、今開けるねー」


友達「それにしても、本当に大きな <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2018/05/21(月) 16:03:21.36 ID:NQj5JK690<> 玄関の扉が、開いた。

羽ばたいていたハーピーが動きを止める。

吸血鬼の顔から表情が失せる。


扉の内側は、真っ暗だった。

照明がついていないのか。

まるで墨で塗ったかのように真っ暗だった。

……いや、少しだけだが家の中の様子が見える。


家の奥に、何かが動いている。

こちらに、近づいてきている。

少しずつ。

少しずつ。

ゆっくりと。
<> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2018/05/21(月) 18:39:28.96 ID:w7hcSgoX0<> ところどころ日本語おかしいけどもしかして外人さん? <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2018/05/21(月) 19:52:03.34 ID:9RdT5gPA0<> ……。

誰かが玄関の扉をノックしている。

きっと、友達が来てくれたのだろう。

掃除はまだ途中だけど、待たせるわけにも行かない。


「はーい、今開けるねー」


私は玄関に走り夜だ、扉をた開けけた。

た開けて。

あけ。


け。


て。


……そこには、誰も居なかった。

ただ、夜の暗闇が広がるばかりだ。

おかしいな、ノックの音が聞こえた気がしたのだけど。


私は頭をポリポリと欠きながら扉を閉める。

念の為、友達に電話してみる。

ぷるるー、ぷるるー。

出ない。

もしかして、用事が出来て帰っちゃったのかな。

むう。

これは明日、昼食をおごって貰わないとならない。

まあ、けどそれで許してあげよう。

友達には何時もお世話になっているし。

お互い何かを譲り合わないと共存なんて出来ないのだから。


ふと地面を見ると、何かが落ちていた。

鳥の、羽のようだ。

鳩や鴉にしては大きいように感じる。

何の羽だろう。

……。

私は、羽を拾って。

家に持ち込んだ。 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2018/05/21(月) 20:34:15.15 ID:9RdT5gPA0<> 友達「ちょっと、手が痛いって、そんなに引っ張らないでよ」

ハーピー「……」

吸血鬼「……」

友達「もー、何なの一体、突然帰るとか言い出して」

吸血鬼「……あれは、何ですの」

友達「え?」

吸血鬼「あれは、あんなものは、見たことがない、あんな、あんな……」

友達「あんなって……あの子の家の事?何か見えたの?」

吸血鬼「貴女には、貴女には見えなかったのですか、あの家に居た、あれを」

吸血鬼「あれは、あれは、あの家から出てこようとして」

吸血鬼「私を、私達を掴もうと」

友達「だから、何が居たのかって聞いて……」

ハーピー「……いる」

友達「え?」

ハーピー「いる、いる、いる」バッサバッサ

友達「え、え、なにが?何処に?」

吸血鬼「ハーピー、貴女……」

ハーピー「いる、いるよ、いるの、いる、ああ、うしろに、うしろにいるよ」

友達「ちょ、落ち着いてハーピー、後ろには誰も……」

ハーピー「いるよ、いる、せなかに、せなかに、じっと、じっと!」

ハーピー「こっちを見てる!見てるよ!せなかに!せなかに!」

ハーピー「きゅるるるる!きゅるるるるるるるるるる!」

友達「ああ、もう、煩い!吸血鬼何とかして!」

ハーピー「きゅる!きゅるるるるるるるるるる!」

吸血鬼「……いえ、これは私の手に追えませんわ」

吸血鬼「癪ですが……魔女の力を借りるしかないでしょう」

友達「魔女って?」

吸血鬼「最初にこの世界へ足を踏み入れた、最古の人外娘のひとりです」

<> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage saga<>2018/05/22(火) 01:32:46.98 ID:hsMTdNr+O<> ところどころ少女の言葉がおかしいけど間違いなのか谷花音白線なのかビミョウスギテわらかんww <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2018/05/26(土) 13:46:19.18 ID:F1Zb4sJgO<> >>16
誤字が感染しつるぞ <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage saga<>2018/05/27(日) 05:08:24.05 ID:jWdvm9noO<> >>17
もう観戦は始まってるみたいだな <>