以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2018/12/30(日) 19:06:41.14 ID:BF2k73Ef0<>男「こないだ幽霊物のドラマ見てたら、死んだ奴が自分の葬式を見て」
男「自分はこんなに愛されてたのか……ってなるエピソードやってたんだけど」
友「へえ〜」
男「みんなはもし死んだ後『自分の葬式を見る?』って聞かれたらどうする?」
友「うーん……」
女「そうねえ……」
不良「自分の葬式か……」
オタク「どうしようかなぁ……」
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<>男「もし死んだ後『自分の葬式を見る?』って聞かれたらどうする?」
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2018/12/30(日) 19:09:40.48 ID:BF2k73Ef0<> 男「お前は?」
友「んー、見ない!」
男「どうして?」
友「だって、俺が死んだら俺の親絶対泣くし……親が泣いてるところは見たくないもん」
友「そういうの見ちゃうと未練できちゃって、成仏できなさそう」
男「なるほど」 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2018/12/30(日) 19:12:26.06 ID:BF2k73Ef0<> 男「君は?」
女「見る!」
女「友達があたしが死んだらどういう反応するか気になるし!」
男「でも、もしかしたら悪口いってるかもしれないよ?」
女「それならそれで、しょうがないかなって」
女「それに葬式で死んだ人を悪くいう人ってそうそういないでしょ」
男「たしかに」 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2018/12/30(日) 19:14:44.50 ID:BF2k73Ef0<> 男「不良は?」
不良「俺も見る派だな」
男「なんで?」
不良「だって、せっかく見られるんだから見なきゃ損じゃねーか!」
不良「どうせもう死んでんだし、自分のことを悪くいわれててもどうってことねーや!」
不良「ていうか、散々悪くいわれるようなことしてきたんだしよ!」
男「お前らしい答えだな」 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2018/12/30(日) 19:16:10.08 ID:BF2k73Ef0<> 男「オタクは?」
オタク「見ない! 絶対見ない!」
男「理由は?」
オタク「悪口いわれてるのが怖いってのもあるけど……」
オタク「葬式に誰も来てくれてなかったら……ってのも怖い」
男「あー……たしかに。そういうのも怖いな」
オタク「だろ? もし知り合いが誰も来てなかったら、絶対立ち直れないよ」
男「とりあえず、俺はお前の葬式行くから安心しろ」 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2018/12/30(日) 19:18:40.01 ID:BF2k73Ef0<> 友「お前はどうなんだよ?」
男「え、俺?」
女「自分の葬式見るの? それとも見ないの?」
男「どうしようかなー……」
男「うーん……」
男「死ぬまでには決めとくよ!」
不良「なんだそりゃ!」
オタク「自分だけ答えないなんてずるい!」 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2018/12/30(日) 19:20:37.00 ID:BF2k73Ef0<> ……
……
男「……ついに俺も死んでしまったか」
案内人「あなたは新しく来られた死者の方ですね」
案内人「死者は受付で所定の手続きをした後、いわゆる“あの世”に向かうことになります。こちらへどうぞ」
男「どうも」 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2018/12/30(日) 19:22:26.14 ID:BF2k73Ef0<> ズラッ…
案内人「受付のために、この行列にお並び下さい」
男「うわー、結構並んでるね」
案内人「世の中、これだけ多くの人が日々死んでるということです」
案内人「しかし、あなたはもう死んでるので疲れることもありません。気長にお待ち下さい」
男「分かりました」 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2018/12/30(日) 19:25:13.15 ID:BF2k73Ef0<> ペチャクチャ… ペチャクチャ…
死者「あなたはどうやって死んだんです?」
男「それがよく覚えてないんですよ」
死者「私もです。気づいたらここにいて」
男「死ぬ時ってのは、みんな案外こんなもんかもしれませんね」
男(前後に並んでる人と雑談してるうちに、いよいよ俺の番が近づいてきたな) <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2018/12/30(日) 19:27:34.58 ID:BF2k73Ef0<> 受付人「あの世に行く前に、ご自分の葬式をご覧になられますか?」
「見ます!」
受付人「では、あちらのルートへどうぞ」
受付人「次の方どうぞー」
男「え」
男(まさか、本当にあんなこと聞かれるなんて……)
男(死ぬまでには決めとくって言ったけど、全然決めてなかったぞ。どうしよう) <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2018/12/30(日) 19:29:04.97 ID:BF2k73Ef0<> 受付人「ご自分の葬式をご覧になられますか?」
「見たいです!」
「やめときます」
「結構です」
「見る見る!」
男(やっぱり意見が割れるもんなんだな。あの時とおんなじだ)
男(俺はどうしようかな……自分の番になるまでに決めないと) <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2018/12/30(日) 19:32:54.58 ID:BF2k73Ef0<> 男(よし……見るか見ないか決めたぞ!)
受付人「では、こちらに名前をお書き下さい」
男「はい」カキカキ
受付人「それでは、こちらのルートにどうぞ」
受付人「係員が待機しているので、指示に従って下さい」
男「ん!?」
男「ちょっと待ってよ。なんで俺には葬式を見るかどうか聞かないの?」
受付人「だって、あなたは……」 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2018/12/30(日) 19:33:27.65 ID:BF2k73Ef0<> 受付人「人に殺されて、死体は山奥に埋められて、今もまだ見つけてもらってません」
受付人「ですから、あなたの葬式が開かれることはないんです」
男「あちゃー……」
終 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2018/12/30(日) 20:59:39.40 ID:ABkiUrdso<> おつ
自分は見ないかな・・・ <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2018/12/30(日) 21:05:52.10 ID:0IGsWqbQO<> 自分のグロ死体万一見たらトラウマなので見ない <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2018/12/31(月) 10:46:35.04 ID:pPZd0B5qo<> 乙
いいオチだ <>