レッドスター ◆kRM.QKBezY<>saga<>2019/06/22(土) 01:10:54.56 ID:A531SyzG0<>まほ「みほ……大丈夫か?」
みほ「……あ、お姉ちゃん」
みほ「やっぱり……間違いだったのかな」
みほ「プラウダとの試合の時……助けなきゃって体が勝手に動いちゃって」
まほ「…………」
みほ「でもそのせいで負けちゃったんだよね……」
みほ「本当にごめんなさい……」
まほ「……みほ。謝る必要なんて無いんだ」
まほ「みほはそれが正しいと思って行動に移したんだろう?」
まほ「確かに今回の戦いはその隙を突かれ優勝を逃してしまったが」
まほ「優勝は次の戦いですれば良い」
みほ「は……ははは。ありがとう……わざわざ私なんかの為に気を使ってくれて」
みほ「やっぱりお姉ちゃんは優しいな……」
みほ「でもね……本当は分かってるんだ。私はお荷物だって」
まほ「別にお荷物だなんて……」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1561133454
<>【ガルパン】みほ「黒森峰での戦車道」
レッドスター ◆kRM.QKBezY<>saga<>2019/06/22(土) 09:31:38.39 ID:A531SyzG0<> みほ「V号の乗員……赤星さんを除いて全員転校するんだよね」
まほ「……どうしてそれを」
みほ「お母さんから聞いたの……」
みほ「決勝戦敗退の責任を取って転校するんだって」
みほ「もしあの時……私が助けようとしなければ……」
みほ「みんなは転校しなくて済んだのかな?」
まほ「…………みほ」
みほ「お姉ちゃん……これ以上みんなに迷惑を掛けられないから」スッ
まほ「これは……辞表届けか?」
みほ「私ね…………転校しようと思うの。戦車道のない学校に」
みほ「やっぱり私もみんなみたいに責任を取らなくちゃって思うし」
みほ「今までずっと耐えてきたけど……やっぱり戦車道を楽しく思えなくて……」
みほ「これ以上……続ける自信がないんだ」ポロポロ
まほ「みほ……」
<>
レッドスター ◆kRM.QKBezY<>saga<>2019/06/22(土) 19:25:38.73 ID:A531SyzG0<> まほ「すまなかったな。お前に色々と押し付けてしまって」
まほ「だがこの辞表はしばらく保留にさせてくれないか」
みほ「……保留?」
まほ「お前はお母様に叱られた後で感情的になっているかも知れないが」
まほ「しばらく休めば考えだって変わるかも知れないだろ?」
みほ「…………」
まほ「とにかくこの一週間よく考えるんだ」
まほ「それでも黒森峰を去るというのなら……私は止めたりしないよ」
みほ「……ごめんなさい」ガチャ
<>
レッドスター ◆kRM.QKBezY<>saga<>2019/06/23(日) 11:26:07.61 ID:6WXwCuH2O<> まほ「……みほ」
まほ「相当ショックだったんだな。自分の行動を否定されたことが……」
まほ「私としてはみほに戦車道を通して自分だけの道を見つけてほしいと思っている」
まほ「だが……お母様に否定された今……それは難しいかも知れないな」
まほ「とにかくこのまま放っておいても意味がない」
まほ「私は私として出来ることをしないとな」
<>
レッドスター ◆kRM.QKBezY<>saga<>2019/06/23(日) 12:37:59.02 ID:6WXwCuH2O<> まほルーム
しほ「こんな時間に何か用ですか?」
しほ「私は今日中に仕事で黒森峰から去らなければなりません」
しほ「話は手短にお願いします」
まほ「お時間のほど取らせてしまい申し訳ありません」
まほ「単刀直入に申し上げますがお母様はみほが転校すると言っていることを知っていますか?」
しほ「…………いいえ。今のが初耳です」
しほ「ですが辞めるのであれば別に止めるつもりはありません」
しほ「西住流に逃げるという道はありません」
しほ「あの程度のことで逃げるのであればみほは西住流に相応しくなかった……それだけのことです」
まほ「お母様……」
<>
レッドスター ◆kRM.QKBezY<>saga<>2019/06/23(日) 12:46:13.68 ID:6WXwCuH2O<> まほ「お母様はみほの取った行動が間違いとでも?」
しほ「少なくとも良い行動とは思えません」
しほ「V号が沈んだ際……みほは身を乗り出して直接助けようとしましたが」
しほ「あそこでは信号弾を撃った後、審判に判断を乞うのが正解です」
しほ「いえ……仮に直接助けようとしたとしても自分の役割を認識して他の乗員に指示を出した後、救助活動をすれば良かったのではありませんか?」
まほ「確かに理屈ではそうです」
まほ「ですが今回は急を要する状況でした」
まほ「現に逃げ遅れた小梅は事故で今も入院しています」
まほ「みほのおかげでみんなが助かったのは事実です」
しほ「それは結果論です。それにみほが助けなくとも戦車は安全なカーボンで守られています浸水もそこまで起きないでしょう」
しほ「むしろあの時……みほが助けに来たから乗員たちはキューボラを開き水が入ってきた」
しほ「みほの勝手な行動が周りの連携を瓦解させ黒森峰を敗北に追い込んだのです」
しほ「だからこそ叱りました。戦車道はチーム戦です。だからこそ勝手な行動は辞めるようにと」
まほ「…………」
<>
レッドスター ◆kRM.QKBezY<>saga<>2019/06/23(日) 14:59:54.60 ID:6WXwCuH2O<> しほ「もっともそれは貴方にも言えることですが」
まほ「…………私?」
しほ「貴方はみほに対して優しすぎる所があります」
しほ「それは他の隊員からすれば贔屓と見れるしあまり良いものではありません」
しほ「今回だってそうです。みほのことを心配する暇があるのなら次の大会に向けて準備を行いなさい」
しほ「私から話すことは以上です。次の大会……必ず優勝するように」テクテク
まほ「……お母様」
まほ(私が妹を贔屓しているか……)
まほ(それの何が悪いというんだ)
まほ(大切な家族なんだ。助けたいと思うのは当然のことじゃないか……) <>
レッドスター ◆kRM.QKBezY<>saga<>2019/06/23(日) 18:03:48.37 ID:6WXwCuH2O<> みほルーム
まほ「みほ……今日も学校に行かないのか?」
みほ「……ごめんなさい」
みほ「学校……行こうとは思うんだけど」
みほ「黒森峰に行こうとすると嫌なこと色々思い出しちゃって」
みほ「不安で身体が動かなくて……」
まほ「……そうか」
まほ「あまり無理はするな」
まほ「ゆっくり休んで体調が……いや気持ちが落ち着いてからで良いんだ」
みほ「……」
まほ「今日の昼食……テーブルに置いてあるから」
まほ「お腹が空いた時に食べるんだ」
まほ「……それじゃ私は学校に行ってくるよ」
<>
レッドスター ◆kRM.QKBezY<>saga<>2019/06/23(日) 19:56:17.51 ID:6WXwCuH2O<> 黒森峰
キーンコーンカーンコーン
まほ(ようやく昼食の時間か……)
まほ(みほはちゃんとご飯を食べてくれているだろうか)
まほ(やはり……このまま引きこもらせるよりは別の学校に行かせた方が良いのかもしれないな)
まほ(願わくばここ黒森峰で自分だけの戦車道を見つけてほしいと思っていたが)
まほ(あの事故があったあとではな……)
エリカ「あ、隊長……」
まほ「……エリカか? どうかしたのか」
エリカ「いえ……その副隊長が今日も学校に来ていなかったみたいですから」
まほ「そうか……心配してくれてありがとう」
まほ「みほは……少し体調を崩していてな」
まほ「体調が落ち着くまで休ませているんだ」
エリカ「……本当にそれだけですか?」
エリカ「私には普通に休んでるようには見えませんけどね」
まほ「……何が言いたい」
エリカ「要するに私たちに会いたくないんじゃないかって思ってるんです」
エリカ「今回の全国大会は副隊長のせいで負けたわけですし」フンス
まほ「……エリカ」
<>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2019/06/23(日) 22:30:12.26 ID:RjOxQNtq0<> みほが自殺したらみんなどんな反応するんだろ <>
レッドスター ◆kRM.QKBezY<>saga<>2019/06/24(月) 02:40:56.64 ID:NH9xaq5U0<> エリカ「……言い過ぎました。でもこっちだって腹を立ててるんです」
エリカ「あの娘の勝手な行動で黒森峰は十連覇を逃した」
エリカ「なのに……謝罪も何もないだなんて」
まほ「エリカはみほの行動が間違っていると思っているのか?」
エリカ「正しいなら堂々とすれば良いんです」
エリカ「なのにあの娘はいつも中途半端。だから見ててむしゃくしゃするんです」
まほ「…………みほはお前みたいに強くないんだ」
まほ「アイツはやりたいことをずっと否定され続けて来たんだ」
まほ「だから堂々とすることなんて難しいんだよ」 <>
レッドスター ◆kRM.QKBezY<>saga<>2019/06/24(月) 16:59:14.41 ID:NH9xaq5U0<> エリカ「隊長……」
エリカ「副隊長と話をさせてくれませんか」
まほ「言っただろ? みほは体調が優れないと」
エリカ「どうせ仮病でしょう?」
まほ「…………」
エリカ「分かりました。だったら副隊長のお見舞いってことで良いですよね」
まほ「そ、それは……」
エリカ「私も部下として副隊長の身が心配ですし」
エリカ「まさか副隊長もお見舞いに来た人を断ったりはしないでしょう」
エリカ「それじゃ……放課後、土産を持って行くので副隊長にも伝えておいて下さい」
まほ「…………」
まほ(エリカの気持ちもわかる)
まほ(彼女にとって黒森峰は王者のような存在だ)
まほ(そんな黒森峰の敗因を作ったみほをエリカは許すことが出来ないのだろう)
まほ(エリカに言い負かされてみほと会わせることになってしまったが)
まほ(本当に大丈夫なんだろうか)
まほ(エリカに責められて転校することを決めなければ良いが)
<>
レッドスター ◆kRM.QKBezY<>saga<>2019/06/24(月) 18:22:59.84 ID:NH9xaq5U0<> みほルーム
みほ「……そっか、エリカさん……私のところに来るんだ」
まほ「その……無理に会う必要はない」
まほ「みほが嫌なら体調が悪いと誤魔化して拒否することも出来るが」
みほ「ううん……私……エリカさんと話すよ」
まほ「……良いのか?」
みほ「うん……これも罰だと思うから」
みほ「エリカさんには私を責める権利があって私には責められる義務があるって思うの」
みほ「だってエリカさんは誰よりも黒森峰の優勝を夢見てたから」
まほ「……みほ」
まほ「確かにエリカは真っ直ぐで全国大会優勝を目標に人一倍努力をしていたからな」
まほ「色々と思うところはあるんだろう」
まほ「でもだからといってお前の行為を否定出来るものは誰もいないんだよ」
みほ「……あはは大丈夫だよ。もうお母さんに否定されたから」
みほ「だからもう何を言われても平気」
みほ「私が間違ってたってことはもう分かってるから」
まほ「……みほ」
<>
レッドスター ◆kRM.QKBezY<>saga<>2019/06/24(月) 18:26:53.45 ID:NH9xaq5U0<> ピーンポーン
みほ「あ……エリカさんが来たみたい」
まほ「私が出るよ」ガチャ
エリカ「隊長……こんにちは。副隊長は部屋の中に?」
まほ「あ……ああ。その手に持っているのは?」
エリカ「マカロンです。一応お見舞いという体なので」
まほ「そうか……みほも喜ぶよ」
エリカ「…………」
まほ「…………」
エリカ「その……あの娘と二人きりで話しても構いませんか」
エリカ「隊長がいると話しづらいこともあるので」
まほ「ああ……すまなかったな」
まほ「みほ……私は自分の部屋に戻ることにするよ」
みほ「……うん」
まほ「何かあったらすぐに電話するんだ」
みほ「大丈夫……エリカさんだってお見舞いに来ただけなんだし」
みほ「お姉ちゃんも心配しずきだよ」
まほ「そ、そうか……」
まほ「とりあえず話が終わったら連絡をくれ」
まほ「みほの連絡が来るまで私は夕食の準備でもしておくよ」
みほ「うん……いつもありがとう」
まほ「なに……大切な妹の為だ。これぐらい苦じゃない
まほ「エリカ……みほのことは頼んだぞ」
エリカ「……はい。分かってます」
<>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2019/06/24(月) 18:38:05.08 ID:fIQq9CKrO<> ここからいつもの展開になるのか? <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2019/06/24(月) 18:38:45.53 ID:9oZMqeb+o<> こわいこわい <>
レッドスター ◆kRM.QKBezY<>saga<>2019/06/24(月) 19:45:45.41 ID:NH9xaq5U0<> エリカ「…………」
みほ「…………」
エリカ「はい。これ」ドサッ
みほ「えっと……これって」
エリカ「マカロンよ。一応お見舞いってことで」
みほ「……ありがとう。私がマカロン好きだってこと覚えててくれたんだね」
エリカ「別に……単にマカロンが一番安かったってだけ」
エリカ「黒森峰を敗北に導いたのは貴方だもの」
エリカ「そんな貴方には一番安いものがお似合いなのよ」
みほ「うん……そうだね。ごめんなさい」
エリカ「……それだけ?」
みほ「それだけって何が?」
エリカ「もっと反論しなさいよ! なんでそんな諦めたような表情なの!?」
<>
レッドスター ◆kRM.QKBezY<>saga<>2019/06/24(月) 19:54:14.26 ID:NH9xaq5U0<> みほ「だって事実だから……」
みほ「お母さんに言われたんだ。私の行動は間違いだって」
みほ「あの時もっと冷静に状況を見て信号弾で助けを呼んでいれば」
みほ「せめて助けにいくにしても他の乗員たちに的確な指示を出しておけば」
みほ「色々手段はあったはずなのに……」
みほ「目の前で赤星さんたちが沈んでいくのを見て」
みほ「考えるよりも先に身体が動いちゃって……」
みほ「それでみんなに迷惑掛けちゃった」
みほ「エリカさんも私に怒ってるんだよね」
みほ「私……知ってるの。エリカさんが誰よりも戦車道を頑張ってきたことを」
みほ「戦車道の授業が終わってみんなが帰ってもエリカさんはいつも残って練習してた」
みほ「分からないところがあったらお姉ちゃんにすぐに聞いてたしすぐにそれを吸収していったよね」
みほ「そんなエリカさんからしたら許せないはずだよ」
みほ「私みたいな足手まといのせいで優勝を逃しちゃったんだから」
みほ「でもね……もう心配いらないの」
エリカ「心配いらないって……貴方何を言って」
みほ「私ね……転校することにしたんだ」
エリカ「…………なっ」
みほ「そこは戦車道がない学校だからもう誰かの邪魔者にならずに済むの」
みほ「えへへ……エリカさん次の大会応援してるから頑張ってーー」
ーーパシン!
みほ「……え?」
<>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2019/06/24(月) 20:23:12.37 ID:I2e9iXlx0<> >>10
ガルパン世界の倫理観は狂ってるから(特に黒森峰)
あの世まで逃げた卑怯者みたいに死屍に鞭打ちそう <>
レッドスター ◆kRM.QKBezY<>saga<>2019/06/24(月) 20:33:12.37 ID:NH9xaq5U0<> エリカ「ふざけんじゃないわよ!」
エリカ「なんで……なんでそれで転校するってなるの?」
エリカ「なんでそんな平気な顔で頑張ってって言えるのよ?」
エリカ「なんでそんな他人事みたいに言えるのよ!」
みほ「私は只……これ以上みんなの迷惑にならないようにって」
みほ「負けた責任を取るためにも転校するしかないって……そう思ったから」
エリカ「逃げるの?」
みほ「逃げるって……私は……だから……責任を取って」
エリカ「黒森峰は貴方のせいで十連覇を逃したわ」
エリカ「責任を取るって言うなら転校なんてせず勝って果たしなさい」
みほ「勝つって……」
エリカ「次の全国大会で優勝すれば良いのよ! それが王者としての責任の取り方でしょ!」
<>
レッドスター ◆kRM.QKBezY<>saga<>2019/06/24(月) 21:18:43.39 ID:NH9xaq5U0<> みほ「……」
みほ「無理だよ。私のせいで……みんなに迷惑かけちゃった」
みほ「V号のみんなだって赤星さんを除いて転校しちゃったし」
みほ「黒森峰のみんなに合わせる顔なんて」
エリカ「……聞きなさい。私たちは貴方が思っているより怨んではいないわ」
エリカ「貴方が助けたくて小梅の元に行ったことはみんな分かっているもの」
エリカ「でもね……もしここで逃げたら私はあなたを許さない」
エリカ「だって逃げるってことは小梅を助けたことを間違いだって言ってるようなものだもの」
エリカ「あの時助けに向かったのは貴方が自分で選択したことなんでしょ?」
エリカ「自分で選択したことなら誰かに否定されても胸を張って間違ってないって主張すれば良いのよ!」
みほ「エリカさん……」
みほ「でも私……みんなが怨んでないなんて信じられないよ」
みほ「きっとV号のみんなだって私が助けに行かなければって思ってるに決まってる」
エリカ「そう思うなら直接聞けばいいのよ」
みほ「…………」
エリカ「小梅のお見舞い……行ってあげたら」
みほ「…………でも嫌われてたらどうしようって思うと…………怖くて」
エリカ「なんで命を助けてもらった恩人を嫌わなきゃならないのよ」
みほ「……でも他のみんなは責任を感じて転校しちゃったでしょ」
みほ「もし私が助けなければみんな転校しなかったんじゃないかって思うと」
<>
レッドスター ◆kRM.QKBezY<>saga<>2019/06/24(月) 22:49:10.40 ID:NH9xaq5U0<> エリカ「そうね……確かにあの子たちは黒森峰にいることに重圧を感じて辞めていったわ」
エリカ「貴方と同じように責任から逃れるためにね」
エリカ「でもきっとあの子たちも小梅も感謝こそすれ怨んでなんかないわよ」
エリカ「それを信じれないっていうなら確かめるために会いに行きなさい」
みほ「どうしてそこまで言ってくれるの?」
みほ「私は戦犯……なんだよ?」
エリカ「確かに貴方のせいでプラウダとの戦いは敗北したわ」
エリカ「でもね……私は貴方がやったこと間違いだなんて少しも思ってない」
みほ「……え?」
エリカ「そりゃ確かに他にもやり方はあったでしょうね」
エリカ「でもそんな色んなことを考えるよりも先に貴方は人を助けることを優先した」
エリカ「大事な時に人を守れない道なんて戦車道じゃないわ」
エリカ「だから貴方は自信を持って小梅と会いに行けばいいの」
エリカ「きっと彼女も会いたがっているわよ」
<>
レッドスター ◆kRM.QKBezY<>saga<>2019/06/25(火) 08:03:46.93 ID:c3e2hLAE0<> みほ「……エリカさん」
みほ「私……赤星さんと話してみる」
みほ「やっぱりちゃんと話さないと……逃げてばっかりじゃ……ダメだもんね」
エリカ「……ようやく覚悟が決まったみたいね」
みほ「うん……ごめんなさい。迷惑かけちゃって」
エリカ「本当よ。貴方は戦車道以外はダメダメなんだから」
エリカ「そんな貴方が戦車道を辞めたら何も残らないじゃない」
エリカ「ま、だから次の試合では私に越されないよう精々頑張ることね」
みほ「あはは……」
みほ「エリカさん……ありがとう」
みほ「エリカさんのおかげでちょっとだけ前を向こうって思えたから」
エリカ「別に私は何もしてないわよ」
エリカ「ただウジウジしてる貴方が見てて堪えられなかっただけ」
エリカ「後は勝手にしなさい」
みほ「……うん」
<>
レッドスター ◆kRM.QKBezY<>saga<>2019/06/25(火) 09:54:53.52 ID:c3e2hLAE0<> まほ「みほ夕食の準備ができたぞ」
みほ「ありがとう……今日はエビフライなんだね」
まほ「ああ……揚げ物は苦手だったんだがためしに練習してみたよ」
まほ「何とか上手くできたみたいで良かった」
みほ「本当に色々と面倒を見てくれてありがとう」
まほ「これぐらい姉としては当たり前のことだ」
まほ「それに人前では甘やかすことが出来ないからな」
まほ「その反動が出ているのかも知れないな」
みほ「あはは……」
みほ「でも私……確かにお姉ちゃんがいないと生きていけないかも」
みほ「ほら私ってばドジだし」
まほ「…………確かに少し心配なところはあるが」
まほ「戦車道においてみほの状況判断能力は目を見張るものがある」
みほ「……そうかな?」
まほ「みほ……思っているよりもお前は才能があるんだ」
まほ「だから自分に自信を持った方がいい」 <>
レッドスター ◆kRM.QKBezY<>saga<>2019/06/25(火) 11:57:20.26 ID:c3e2hLAE0<> みほ「そんな私なんてお母さんやお姉ちゃんに比べて才能ないし何にも出来ないよ」
まほ「確かに指揮は無理に定石通りにしようとして結果として私の劣化になっている」
まほ「だがそれはお前が西住流に合わせようとするからだ」
まほ「お前はお前のやりたい道を見つけるんだ」
まほ「西住流に拘る必要はない」
みほ「私に見つけられるかな」
まほ「なに……私やエリカだってサポートするさ」
みほ「うん」
みほ「あのね。明日……赤星さんの所に行こうと思うんだけど」
みほ「私……ずっと顔を合わせるのが怖くて逃げてきたから」
みほ「ちゃんと会って会話しなきゃって」
まほ「そうだな。きっと小梅だって会いたがってる」
みほ「うん」
<>
レッドスター ◆kRM.QKBezY<>saga<>2019/06/25(火) 16:45:27.18 ID:c3e2hLAE0<> 病院
トントン
小梅「お客さん? どうぞー」
ガラガラ
みほ「…………」
小梅「みほさん!?」
みほ「……あ、その」
小梅「みほさん……来てくれたんですね」
小梅「ずっと会いたかった。会って直接言いたかったから」
みほ「言いたかったって何を?」ビクビク
みほ(やっぱり私のせいで負けたから……怒ってるんだよね)ガグガク
小梅「みほさん……」
小梅「あの時はありがとう」
みほ「……え?」
みほ「ありがとうって……怒ってないの?」
<>
レッドスター ◆kRM.QKBezY<>saga<>2019/06/25(火) 16:45:56.04 ID:c3e2hLAE0<> 小梅「……え? みほさんのおかげで助かったのに怒るなんてそんな」
みほ「でもだって私のせいで試合負けちゃって……」
みほ「私以外にもV号が水没したのが悪いってみんなから責められて……」
みほ「だからあの時……助けなければって……凄く後悔して」
小梅「みほさん……」
小梅「確かに試合には負けたかも知れませんが私はみほさんの選択は間違ってないって思ってます」
小梅「少なくとも私が助かったのはみほさんのおかげです」
小梅「だから……ありがとう」
みほ「…………赤星さん」
みほ「私……間違って無かったんだ」ポロポロ
小梅「勿論です」
小梅「だから次の大会では優勝して他のみんなに示すんです」
小梅「みほさんは間違ってないって」
小梅「だからその時側にみほさんがいないと私寂しいです」
みほ「…………」
小梅「隊長から聞きました。転校するかどうか迷ってるんですよね」
小梅「無理に止める権利は私にはありません」
小梅「けど……私はみほさんと一緒に戦いたいです!」
みほ「赤星さん……私そんなこと言われたの初めて」
みほ「いつもはいらない子だってずっと言われてきたから」
小梅「そんなことありません! 私もエリカさんもみほさんのことが必要なんです」
小梅「だからこの黒森峰で一緒に戦ってくれませんか?」
みほ「うん……私も赤星さんと一緒なら頑張れる気がする」
小梅「はい! 一緒に頑張りましょう! 私も退院したらすぐに向かいますね!」
みほ「うん」
<>
レッドスター ◆kRM.QKBezY<>saga<>2019/06/25(火) 16:46:33.16 ID:c3e2hLAE0<> みほ(ずっと私なんて誰にも必要とされないだってそう思ってた)
みほ(でもそうじゃなかったんだ)
みほ(お姉ちゃんにエリカさんに赤星さん)
みほ(みんな私のことを大切な仲間だって思ってくれてる)
みほ(そのことに気づくまで時間が掛かったけど)
みほ(もう気づくことが出来たから大丈夫)
みほ(だから今なら言える。私たちなら見つけることが出来る)
みほ(西住流じゃない自分だけの戦車道を)
<>
レッドスター ◆kRM.QKBezY<>saga<>2019/06/25(火) 16:52:59.78 ID:c3e2hLAE0<> 一年後
みほ「いよいよ……だね」
エリカ「今度こそあの時の屈辱を晴らしてやるわよ!」
小梅「はい。今度こそみんなと一緒に優勝しましょう!」
まほ「みほ……今回の作戦や指揮はお前に任せるよ」
みほ「……え? いいの? 大事な決勝戦なのに」
まほ「私はもう少しで卒業だ。あとの黒森峰を引っ張っていくのはみほ……お前だ」
まほ「だから最後に見せてくれないか? みほの戦車道を」
みほ「でも良いのかな? 私のやり方だと西住流らしくないってお母さんに怒られちゃいそうだけど」
まほ「気にするな。例えお母様に興られたとしてもそれが自分の戦車道だと胸を張れば良い」
みほ「……うん。ありがとうお姉ちゃん」
みほ「それじゃエリカさん小梅さん……作戦の概要についてお話ししますね」
エリカ&小梅「はい!」
完 <>
レッドスター ◆kRM.QKBezY<>saga<>2019/06/25(火) 16:53:50.49 ID:c3e2hLAE0<> これにてこのssは終わりです!
ここまで読んでくださりありがとうございます!
それではHTML依頼出しておきますね! <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2019/06/25(火) 17:23:05.59 ID:8MbCMAGBO<> いつもの展開じゃなかった <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2019/06/25(火) 20:09:22.78 ID:btzSIlpMo<> いつ赤ちゃんプレイが始まるのかヒヤヒヤしたぜ
乙 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2019/06/26(水) 01:07:55.85 ID:knYtapcVo<> 乙ー
珍しくきれいなまま終わった <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2019/06/26(水) 23:41:39.76 ID:ykUN1pgCO<> よかった!
優しいお姉ちゃんすき <>