◆xjSC8AOvWI<>sage<>2020/07/11(土) 00:30:36.42 ID:gYCbcSsI0<>要するに、ギャルゲーみたいなものです。
*一定まで好感度を上げるとそのキャラは【攻略済】に。キャラの攻略が終わったらリセットか続行を選択。リセット時には設定変更ができるかも。
*たぶんそんなに長くはしない。周回前提で。
*恋愛要素、はもちろんあるのですが…関係を深めすぎると他ヒロイン攻略は難しくなるかもしれません。
*ハーレムは距離感が大切。あんまりなオイタをすると刺される可能性もありますよ?
*目的は【攻略済】のキャラをたくさん作ること。リセットしても記録は引き継がれます。
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1594395036
<>貴方「僕がヒロインを攻略するまどか☆マギカ…オカルト?」マミ「それは終わったわ」
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/07/11(土) 00:31:40.99 ID:gYCbcSsI0<> ――――……4th. 起動
朝、一日がはじまる。
どこにでもあるような至って平常な朝だ。退屈なほど平凡で。
ワルプルギスの夜だとか、そんなうっすら噂で聞いたことがあるようなないような災害の予兆も当然無縁で。
――ただ、【少し前】から俺の日常には少し特殊なものが加わっていた。
――――――
――――――
【現在】四回目
7週 31日目
[知り合い]
・鹿目まどか・・・守り合う仲間
・美樹さやか・・・親友
・志筑仁美・・・親友
・暁美ほむら・・・気まずい
・佐倉杏子・・・仲間
・巴マミ・・・親友
[攻略済]
美樹さやか
暁美ほむら1
巴マミ
志筑仁美
前スレ:貴方「俺が魔法少年でヒロインを攻略するまどか☆マギカ?」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1581868368/
前前スレ:貴方「安価でヒロインを攻略するまどか☆マギカ?」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1569759132/
前前前スレ:オール安価でまどか☆マギカ 26
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1550928877/
―――――――― <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<><>2020/07/17(金) 00:08:48.28 ID:NBTIfJcS0<> 立て乙 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/07/17(金) 00:22:58.04 ID:HQNx/EuG0<> 34日目
今朝はいつもどおり。さすがに二日連続で遅くに来ることはなかった。
そういえば、猫のことはどうなったのかっていうのは少し気になる。今日は会わなかったんだろうか。
まどか「今日でテスト全部返ってきたね」
さやか「新しいとこもはじまったけど燃え尽きてるっていうか覚えられる気しないよねー、正直」
――……ここ数日は気の抜けきった会話が聞こえてくることが多い。
まあそれは仕方ないんじゃないんじゃないかと思う。これから休みを挟むし。
年を明けたら、二年生ももう終わりが近い。
俺らは三年生になって、巴さんが卒業する。せっかくクラスに契約者が揃ってるけど、離れ離れになるかな。
そう思うと、少し寂しく感じた。
――――
――――
*待ちに待った放課後です。
1下校前に校内でコミュ(キャラ指定)
2誰か誘ってパトロール行くか(キャラ指定・複数可)
3他の場所に寄り道
※人物指定はできません。また、知らない個人宅等も無理です。知り合いを誘うことはできます。
下2レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/07/17(金) 00:24:23.34 ID:NBTIfJcS0<> 2杏子 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/07/17(金) 00:27:32.23 ID:Mb6F57DY0<> 上 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/07/17(金) 00:59:24.01 ID:HQNx/EuG0<> 生徒会話、ヒロインとどうかかわらせるかが結構悩みどころだったんだよね
とりあえずゆいぐるみさんは杏子と接点作った後は適当に視点の外にフェードアウトしてもらう予定だったんだけども予想外の展開に…
まあ危害を加えたら恨み返されるのは話としてのお約束なので
一つ言えることは、オカルトに限らず危ないものはつっつかないほうがいいす
ギャルゲなのでキャラの好感度上げることに尽力しよう!
--------------------------------------------------------------------------
放課後
学校から出て近くの店の前で佐倉さんと合流する。
今日の授業中にキュゥべえを通じて放課後のパトロールに誘ってみた。
貴方「今日はどこ回るかってもう決めてるの?」
杏子「べつにー。適当」
……彼女と会うのはこの前鹿目さんも交えて一緒に行ったきりだっけ。二人で行動するのは多分初めて。
あの時とは違って驚くほど会話がなかった。
杏子「……一応マミから教わってんだろ。魔女の出やすいとこは人気の多いとこか少ないとこ」
杏子「まー、マミはわざわざニュースとか見てあたりつけたりもしてるみたいだけど。あたしはそこまでしないよ。できないし」
パトロールに関係することは答えてくれる。でもそれだけじゃあまりに味気がないような。
1交友関係について
2新聞とかならどうか
3自由安価
下2レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/07/17(金) 01:00:13.93 ID:Mb6F57DY0<> 1 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/07/17(金) 01:06:25.23 ID:NBTIfJcS0<> 1 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/07/17(金) 01:35:06.12 ID:HQNx/EuG0<>
貴方「佐倉さんって、鹿目さんと仲いいんだっけ」
杏子「……あぁ、まあまあ?」
貴方「巴さんとはコンビ組んでたんだよね」
杏子「ああ」
貴方「さやかとも仲いいんだっけ?暁美さんは?」
あれ、そう考えたら……待てよ。コレ自分以外の、女子勢とはそこそこ仲いいのか?
そんなことを思ってると、ふと思わぬところに反応された。
杏子「アンタこそ、さやかと仲いいの?」
貴方「え?」
杏子「いや、さやかのことは名前で呼んでたから」
貴方「ああ……まあ、成り行きでそうなったんだよ。仲はいいと思うよ、うん」
さやかのことは親友と呼べる存在だ。
しかしそう言うと、佐倉さんはなんだか面白くなさそうにしていた。
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/07/17(金) 02:04:11.49 ID:HQNx/EuG0<>
杏子「アンタ……この業界が男少ないからって、女にばっか囲まれて浮かれてんじゃねえだろうな?」
貴方「別にそんなつもりはないよ!」
杏子「そんならいーけど。チャラチャラしてやがったらあたしが潰すからな?」
やっぱり鹿目さんと一緒だった時とはちょっと違う雰囲気を感じる。
……佐倉さん、怖いなあ。
杏子「まーあと、ほむらは……アイツは何考えてんのかよくわかんねえな」
貴方「そうなんだ……あ、でもさ、契約者同士で仲良くなったり、たとえば恋をするのだって、別に悪いことじゃないんじゃないかな」
杏子「あー?」
貴方「もちろんそれを一番に考えてるのは浮ついてると思うよ。でも絆や守りたいって想いで強くなることはあると思うんだ」
そう言うと、佐倉さんは否定はしなかったけど――。
杏子「…………クサッ! なんだよ絆とか、守りたいとか。アンタってそんなこと言う奴だったのか?」
からかわれてしまった。自分でもちょっと、臭かったかな。
まだすぐには認めてもらえなさそうだ。まあ、この辺は態度で見せるしかないんだろう。
貴方「もちろん俺は佐倉さんのことだって守りたいよ。仲間だから」
杏子「そういうセリフはもっと強くなってから言えっての。大体あたしがやられるくらいの相手ならすぐ逃げろってんだ」
杏子「ていうかまずは自分を守ることから考えな。あたしはアンタがヘタ打って大怪我したって治してやったりとかしないからな」
杏子「ソッコーで敵を倒した後さやかかマミんとこに運ぶくらいはしてやるけど、そういうのは得意じゃないんだよ」
貴方「……認めてもらえるように頑張るよ。まあまずは、そんな状況にならないようにしなきゃだね」
杏子「その通りだ。そんなもしものこと以前にやれることはやってもらうからな!」
手厳しいけど、佐倉さんはチームでの戦い方には慣れている。
任せてくれるところは任せてくれるし、指示も的確。一応、仲間としては見てくれてるってことなんだろう。
――――そんな話をしながらやがて魔女結界を見つけ出し、入っていった。
<>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/07/17(金) 23:13:09.49 ID:Yzrl3oVj0<> オカルトの続き進めたかったなー
あれはあれで違った方向性で面白そうだったから残念 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/07/19(日) 18:46:29.58 ID:KIt/VpbM0<> ――――
――――
杏子「あー、腹減ってきたな」
街を回っていくつか魔女と使い魔を倒したところで、佐倉さんが言った。
日の短い季節ということもあるが、景色は結構前から暗くなっていた。そろそろいい時間だ。
貴方「もう解散にする?」
杏子「それでもいーけど……あぁ、心配されんならアンタは帰ったほうがいんじゃない?ちょっとコンビニでも寄ってこよ」
貴方「別にうちも門限とかあるわけではないけどね」
とはいっても、遅く日が増えたら怪しまれることはあるかもしれないな。
佐倉さんは近くに見えた店で何か買ってくるみたいだ。
1佐倉さんはもうパトロール終わりにするの?
2それっておやつ?食事?
3自由安価
下2レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/07/19(日) 18:47:50.94 ID:QQaZTX5Eo<> 2 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/07/19(日) 18:50:00.44 ID:Y8/jFqk1o<> 2 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/07/19(日) 20:01:59.52 ID:KIt/VpbM0<>
貴方「それっておやつ?食事?」
杏子「さあ」
少し気になって聞いてみたが、返ってきたのはなんともいえない返事だった。
杏子「どっちでもよくない?どっちにでもなるし」
貴方「それって、お菓子が食事代わりってこと?」
杏子「うまくて腹が満たされりゃいいじゃんどっちでも。その日の気まぐれだよ」
予想は当たっていたらしい。
自分で好きにできるならそんな日があってもいいかもしれないが、毎日だとよくない気がする。
というか腹減ったって言ってるけど、さっきの移動中もなんか食べてたような。
……もしかしてめちゃくちゃ燃費が悪い?
貴方「食べ過ぎもよくないような……というかよく食べるね」
杏子「食っても食っても腹は減るもんだろ?」
貴方「……そうかな?」
なんて返したものか迷う。底なしの胃袋ってやつなんだろうか。
俺は食べる量は人並み程度だ。
杏子「じゃあ腹へったから解散な。アンタはどうせ、飯作って待っててくれる人がいるんでしょ」
ぶっきらぼうに去って行った背中。バランスを考えず暴食してるにも関わらず、そのシルエットは細かった。
一般人から見れば特殊なのは俺も含めてだが、仲間の中でも彼女はかなり特殊な位置にいる人だ。
違うところが多すぎてパッと見で親近感を持てるところは少ないけど、それは相手からしても多分同じ。
俺も佐倉さんのことはまだ大してわかってるわけじゃなかった。
――――でも、こう思うのは気のせいだろうか。
その姿が、少しだけ、寂しそうに見えた気がしてた。
四回目【貴方】 34日目終了
[知り合い]
・鹿目まどか・・・守り合う仲間
・美樹さやか・・・親友
・志筑仁美・・・親友
・暁美ほむら・・・気まずい
・佐倉杏子・・・興味なさげ?↑
・巴マミ・・・親友
[攻略済]
美樹さやか
暁美ほむら1
巴マミ
志筑仁美
強制ENDまで【残り:3回】 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/07/19(日) 20:30:55.22 ID:KIt/VpbM0<> 35日目
――――冬休み前ラストの登校日。
休み明けには忘れそうな授業を聞いて、それが終わったらみんなで大掃除をしてから解散だ。
貴方「お、窓すげー綺麗になってる」
まどか「窓ふきはこうやってやるといいって、パパに教わったんだ」
貴方「無駄にこの学校窓っつーか、ガラス張り多いしな」
仁美「なるほど。まどかさんだけにまどを拭くのがお上手――」
まどか「…………え?」
貴方「あー……」
ほむら「………… ふふっ」
仁美「ほ、ほむらさん! む、無理に笑わなくてもいいんですのよ!?」
普段無表情な暁美さんが気を遣ったのか、自然とはほど遠い顔をしてた。
意外とそういうことするんだな、とか思いつつ一昨日話してたことを思い出す。
……鹿目さんに執着することが減った、か。そもそもきっかけもよくわからないんだけど――。
別の場所を掃除してたさやかが来て、微妙なギャグに凍りついた空気をやっとぶち壊してくれた。
さやか「その洗剤渡してー!」
貴方「あ、これか。どうぞ」
さやか「ありがとー!」
さやか「いやぁ、授業一時間潰れるのはまあいいんだけどさ〜……、大掃除よりは授業のがラクだよね。座ってるだけだし」
貴方「それを言ったらな……さっさと終わらせるか」
1話しに行く(キャラ名指定)
2自由安価
下2レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/07/19(日) 20:32:10.56 ID:Y8/jFqk1o<> あ <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/07/19(日) 20:44:56.78 ID:YU4/WvpP0<> 1仁美 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/07/19(日) 21:19:19.41 ID:KIt/VpbM0<>
真っ黒に汚れた雑巾をバケツで洗いにいくと、ちょうど仁美と同じタイミングに当たった。
手には同じように雑巾。バケツはそこそこ大きいので二人くらいなら同時に洗えるが、仁美のようなお嬢様にはなんとも似合わない姿に見えた。
仁美「拭き掃除も大変ですね。手が冷たいです」
貴方「仁美の家だとやっぱり、普段の掃除は召使さんがやってたりするの?」
仁美「そうですね。自分の部屋くらいは片づけはしますけど……」
仁美「【貴方】くんは神社のお掃除とかやってたりしそうですね」
貴方「ああ……まあ、手伝わされることはあるかもね」
そういえば、初詣の話したのって鹿目さんだけだったっけ。
暁美さんは……どちらでもいいって言ってたけど、今のところ来るかわからないな。
仁美を初詣に誘おうか?
1誘う
2誘わない
下2レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/07/19(日) 21:20:07.54 ID:WKSZhkp20<> 1 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/07/19(日) 21:20:18.92 ID:8gdHvVvq0<> 1 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/07/19(日) 21:58:26.61 ID:KIt/VpbM0<>
貴方「神社といえば、志筑さんもよかったら初詣うちでどう?」
仁美「初詣ですか」
貴方「ほかに鹿目さんも誘ってるんだ。家族で来るって言ってたよ」
仁美「あら、まどかさんも……ご家族できますのね。私もぜひ行きますわ」
仁美「午後は親戚の集まりのほうに行くことになりますので、午前中だけになりますが」
貴方「へえ、お年玉いっぱいもらえそうだなぁ」
仁美「お年玉には困りませんが、堅苦しいのは好きじゃないですわ」
たしかにそれはそうかもしれない。
仁美の家って何をしてるのかはよく知らないけど、由緒正しい感じはありあり伝わってくるし。
仁美「休み中は長い事ここを離れますし、友達と関われる日ってあまりないんです」
仁美「今から楽しみが増えました。振袖を選びにいかないと」
家族のことで忙しそうな中、友達を優先してくれたのはこっちも嬉しかった。
――――
――――
掃除が終わると、先生が軽く話して解散になる。
帰りの挨拶は『よいお年を』。契約者仲間は大体休み中も会うことになりそうだけど、ほとんどのクラスメイトとは次会うのが休み明けだ。
*待ちに待った放課後です。
1下校前に校内でコミュ(キャラ指定)
2誰か誘ってパトロール行くか(キャラ指定・複数可)
3他の場所に寄り道
※人物指定はできません。また、知らない個人宅等も無理です。知り合いを誘うことはできます。
下2レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/07/19(日) 21:59:32.51 ID:8gdHvVvq0<> 1まどか <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/07/19(日) 22:01:03.02 ID:+GjNeC1F0<> 1杏子 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/07/19(日) 22:24:37.51 ID:KIt/VpbM0<> 2の間違いかな?当たり前だけど、校内にいるキャラじゃないと話せないよ!あとQBは大体いる。
---------------------------------------------------------------------------------------------
綺麗になった教室。
暫くこの教室ともお別れだなと思って眺めていると、窓際でキュゥべえが伸びをしていた。
貴方『窓に肉球の跡とかつけるなよ?せっかく鹿目さんが綺麗にしてたんだから』
QB『大丈夫だよ。立つ鳥跡は残さずというのかな、証拠は残さないさ』
貴方『それならいいけど……。なにやってんの?』
QB『いつもどおり様子を見に来てただけだよ。帰らないのかい?』
貴方『帰るよ』
1そういえば佐倉さんとパトロールの約束してたんだった
2QBに何か伝言を頼む
3下校前に校内でコミュ(キャラ指定)
4誰か誘ってパトロール行くか(キャラ指定・複数可)
5他の場所に寄り道
※人物指定はできません。また、知らない個人宅等も無理です。知り合いを誘うことはできます。
下2レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/07/19(日) 22:27:11.16 ID:8gdHvVvq0<> 1 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/07/19(日) 22:27:43.46 ID:QQaZTX5Eo<> 3まどか <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/07/19(日) 22:47:20.77 ID:+GjNeC1F0<> そろそろほむらに話しかけてもいいのか気になる <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/07/19(日) 22:54:10.10 ID:KIt/VpbM0<>
まどか『あ、キュゥべえ』
そんなことを話してると、鹿目さんもテレパシーで会話に入ってきた。
QB『やあ、まどか。調子はどうだい?』
まどか『調子?悪くないよ』
QB『困ったことがあったらいつでも言ってね』
QB『マミや杏子もいるし、君たちも新人じゃなくなったから最近はすっかり頼られることもなくなっちゃって……』
そう言うキュゥべえはしょんぼりとした声をしているが、相変わらず表情は動いていなかった。
感情はあるのに表情を作る筋肉がないんだろうか。動物だって表情がわかることはあるのに。人間や動物とは少し違うのかな。
まどか『あ、そうだ。【貴方】くん、パトロールいかない? キュゥべえもパトロールついてくる?』
QB『ぜひとも行くよ!』
貴方『ああ、俺もいいけど……』
鹿目さん、気を遣ったのかな?
キュゥべえがいて助かった部分もある。あるけど、あんまり生活を覗くのはやめてくれ。
知らないうちにいきなり視線があるのはちょっと怖いんだ。
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/07/19(日) 23:27:20.10 ID:KIt/VpbM0<>
まどか「もう学校も終わっちゃったね。冬休みかぁ」
貴方「嬉しくないの?」
まどか「もちろん嬉しいけど……ちょっと寂しいなって。【貴方】くんはそういうこと、思わない?」
貴方「いや……気持ちはわかるかな。ちょうどそんなこと考えてる時にキュゥべえを見つけたんだよ」
まどか「あ、そうなんだ」
QB「そうだったのかい?」
校舎を出て歩きながら話す。ここまでは普通の帰り道。
キュゥべえを連れてのパトロールってどのくらいぶりだろ。ていうか、話すことすらほとんどない。
貴方「ところでキュゥべえって……なんのためにいるんだっけ?」
QB「僕と契約したのを忘れたのかい? 契約とサポートのためだよ」
貴方「忘れてないけどさ……」
契約はまあわかる。
しかし、サポートのためにいると自称するが、マスコット(?)としては割と空気。
鹿目さんは苦笑いしつつ、どうにかフォローしようとしてた。優しいなあ。
QB「君はいやに僕への当たりが強いね。君と……あと杏子もかな」
それは、事情が事情だけに恨まれるのは仕方ない気がした。
……キュゥべえは実際、そのことをどう思ってるんだろうか。
1鹿目さん、普段QBに覗かれて困ったりしてない?
2じゃあ何か戦い方のアドバイスとかしてくれ
3自由安価
下2レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/07/19(日) 23:29:18.80 ID:+GjNeC1F0<> 2 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/07/19(日) 23:30:51.07 ID:QQaZTX5Eo<> 1 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/07/19(日) 23:55:16.56 ID:KIt/VpbM0<>
貴方「鹿目さん、普段キュゥべえに覗かれて困ったりしてない?」
まどか「えっ? たまにいるなぁって思うだけで困ったりはしてないよ」
QB「ほらね。まどかもこう言ってるよ。大体、僕が人間の生活や裸体なんて見てもなにも思わないのに」
まどか「ちょっ、ちょっと待ってよ……裸体って何? 見たの!?」
QB「?? 急にどうしたんだい?これももちろんサポートのためだよ」
まどか「さすがにそう言われると話はちがうよ!やっぱり連れていけない。わたしが今困ってるのはあなたのせいじゃない……!」
貴方「キュゥべえ…………お前ってやつは」
とりあえず、キュゥべえをじっと睨んでおく。
QB「どうしてそうなるんだい? ……わけがわからないよ」
人じゃないから仕方ないのかもしれないが、やっぱり妙に人とズレているとこがある。
サポートしようとわかろうとはしてるのかもしれないけど、根本的に分かり合えてないというか。これはきっと治らないんだろう。
鹿目さんはもちろん哀れだが、キュゥべえもなんか哀れに思えてきた。
結局、キュゥべえと別れて鹿目さんと二人で行くことになる。
――鹿目さんの家の近くの道を歩いていると、ふと思い出した。
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/07/20(月) 00:26:09.14 ID:SFboTIXA0<>
貴方「鹿目さん……大丈夫?」
まどか「ちょっと気が滅入ったかも……」
貴方「そういえば、『今度』って言ったきりだったけど、あれからあの猫と会うの?」
まどか「あ、うん。前にも通学路で見たことはあったんだけど、近くの茂みを寝床にしてるみたいなんだ」
まどか「それであの子、わたしのこと覚えててくれたみたいで……」
鹿目さんが立ち止まり、鞄から何かを取り出そうとする。
何か包装のような音。――もしかしてこれって。そう思うと同時に、猫の写真つきの袋が見えた。
まどか「とてもなついてくれてるし放っておけなかったから。またあんなことになったら嫌だし……」
貴方「わざわざ餌買ったの!?」
まどか「遅刻した日はいると思わなかったしさすがに何も持ってなかったんだけど、あの帰りに。お小遣いで買ったんだ」
まどか「今日もあの辺にいるかな。寄ってみる?」
鹿目さんは少々戦意喪失っぽいし、気分転換のためにも寄り道をするのも悪くないのかも。
茂みを覗きこむと、皿が置いてあった。これも鹿目さんが置いたのかな。鹿目さんが近づいていくとその奥から猫が出てくる。
甲高い声や輝くつぶらな瞳は同じ。あの時は濡れていたけど、今はふわふわの黒い毛が綺麗に見えた。少し元気になった印象だ。
貴方「あの時より元気そうだね」
まどか「家から近いし、明日からも通おうと思うんだ」
貴方「……家族には内緒なの?」
まどか「うん、話してない」
1家で飼えたりってしないよね
2協力したい
3自由安価
下2レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/07/20(月) 00:27:13.98 ID:d88gK5hX0<> 1 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/07/20(月) 00:35:15.60 ID:uH//NCgX0<> 1 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/07/25(土) 00:35:53.51 ID:/2gUAXfU0<>
貴方「家で飼えたりって……しないよね」
それができるならこんなふうにはしてないんだろうな、とは思いつつも聞いてみる。
まどか「実は前に猫を飼いたいって言ったことはあるんだ。でもうちは弟もまだ小さくて大変だから、飼うなら数年後だって言われたの」
まどか「それに、庭に野良猫が来るの嫌がってたから。……もしかしたら、好きじゃないのかなって。【貴方】くんちはどう?」
貴方「うちも厳しいかな……」
まどか「……そうだよね」
そんな事情なんてつゆも知らない目の前の猫は、満足そうに鹿目さんの膝へ寄っていくと頭をすりつけていた。
こんなに懐いてるんだもんな。見放せなくなるよな。
貴方「俺たちで出来ることはしたいね。あ、そうだ、最近すごく寒いし、タオルでも敷いたら少しは温かくならないかな」
まどか「いいね。買ってくる?家にもあったかな」
貴方「今持ってたはずだから……あった。これでどう?」
鞄の中からタオルを取り出して茂みの奥の地面に敷いてみる。
大層なものではないけどないよりはマシかな。なにより、少し『住み処』って感じはしてきた。
猫も興味を持ったようで、少し匂いを確かめてからそこに座ってくれた。
まどか「乗ってくれたね。気に入ってくれたのかな」
貴方「だといいね」
大人には言えない秘密の場所。少し違うけど、秘密基地を作ってるような気分だった。
……俺たちはまだ子供だ。子供だから、自分で決められないことも多いけど。
でも――飼えなくてもやっぱり見放せないよな。
俺はまだタオル置いただけだけど、あの日一緒にこの猫を発見した仲間として、鹿目さんと同じことは思っていた。
四回目【貴方】 35日目終了
[知り合い]
・鹿目まどか・・・秘密共有↑
・美樹さやか・・・親友
・志筑仁美・・・親友
・暁美ほむら・・・気まずい
・佐倉杏子・・・興味なさげ?
・巴マミ・・・親友
[攻略済]
美樹さやか
暁美ほむら1
巴マミ
志筑仁美
強制ENDまで【残り:3回】 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/07/25(土) 01:13:22.57 ID:Y+8J/vaX0<> ほむらは未だに気まずいなのか、これじゃ話しかけられないから攻略できないな <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/07/25(土) 01:22:23.20 ID:/2gUAXfU0<> ※これから冬休みに入ります。
※36〜45日目までが冬休み期間です。
※実はこの世界、季節が動く関係上【タイムリミット】があります。攻略中のキャラがいない状態である日数を超すと……
※……まあ別になにもないんですが、強制的にリセットになります。
――――――
36日目 冬休み
貴方(今日は何して過ごそうかな……)
……冬休み初日。
今日から長い休みが始まるとあって、ごろごろしていた。
金曜が終わって、まだ普通の週末の気分。
1誰かに連絡してお誘い(まどか/さやか/ほむら/マミ/仁美)※キャラによっては断られることもあります
a遊びに行く
bパトロールに行く
c訓練する
d家に誘う
e相手の家に行く
2手軽に誰かとチャット(まどか/さやか/ほむら/マミ/仁美)
3QBよぶ ※雑談、相談、杏子への伝言をたのめます
4でかける
a猫のいた茂み
b繁華街
c訓練場所
5家の手伝いでもするか
6自由安価
下2レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/07/25(土) 01:30:27.85 ID:2XMDlJSZ0<> 支援 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/07/25(土) 03:44:46.70 ID:k0jbSz+Mo<> 5 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/07/25(土) 19:25:57.70 ID:/2gUAXfU0<>
と、ごろごろしてたら声をかけられた。家の手伝いでもしよう。
貴方「年の初めに向けて綺麗にしなきゃいけないもんな。まあ、今年は友達も呼ぶし」
貴方「ちょっと気合い入れっか!」
――――気合いを入れて境内を掃除した!
訪ねてきた近所の人にも褒めてもらえた。たまにはこんな日もいい、かな?
下1レスコンマ判定 訪問者
1~25…さやか
26~50…マミ
51,75…仁美
76~85…まどか
86~96…杏子
97~99…ほむら
ゾロ…安価指定
00…なんかまとめて来た!? <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/07/25(土) 20:18:10.56 ID:IgR0dgq+0<> 支援 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/07/25(土) 21:01:07.69 ID:/2gUAXfU0<>
貴方「よし、こんなもんかな――」
落ち葉やゴミを箒で掃いて集めて、あらかた掃除が終わったところだった。
入口のほうから知り合いが来るのが見える。
仁美「【貴方】くん、ご機嫌麗しゅう」
貴方「あれ、志筑さん」
仁美「まあ、お掃除の途中でしたか?偉いです!」
貴方「これからいっぱい人も来るだろうし、ちょっと家のお手伝いをね。志筑さんはどうしたの?」
仁美「【38日目】からは旅行に行ってしまうので、初詣の下見も兼ねて今のうちに挨拶をできないかと思って」
貴方「そういえば旅行って言ってたね。それでわざわざ会いに来てくれたの?」
仁美「メールや電話でも挨拶はできますが、ちゃんと会っておきたくて。どうやって呼ぼうかなと思ってたんですが、会えてよかったです」
ふと、ちょっとだけしんみりした気持ちになる。少しの間だけど寂しくなるな。
会いに来てくれたのは嬉しかった。
仁美「邪魔をしてしまいましたわね。お掃除頑張ってください」
貴方「あ、いいよ。もう終わりにしようと思ってたとこだし。せっかくだしお茶でも飲んでく?ていうか、この階段大変だったでしょ」
仁美「お気遣いありがとうございます。いい運動になりましたわ。【貴方】くんは毎日ここを上り下りしてるんですよね」
貴方「まあ慣れたかな?おかげで足腰は強くなったのかもな」
雑談を交えつつ、寒い外から中に入る。
――――志筑さんと一緒にお茶をして過ごした!
四回目【貴方】 36日目終了
[知り合い]
・鹿目まどか・・・秘密共有
・美樹さやか・・・親友
・志筑仁美・・・親友
・暁美ほむら・・・気まずい
・佐倉杏子・・・興味なさげ?
・巴マミ・・・親友
[攻略済]
美樹さやか
暁美ほむら1
巴マミ
志筑仁美
強制ENDまで【残り:3回】 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/07/25(土) 21:26:12.36 ID:/2gUAXfU0<> 37日目 冬休み
――――少し遅めの起床。こうも寒いとなかなか布団から出たくなくなる。
普段ならあまりだらけているのもまずいが、まだまだ休みは長い。
貴方(昨日は何気にはじめて女の子の友達が来てくれたんだよな)
もっと昔は誰か女の子が来てくれたことあった……っけ……――?
・何して過ごそうか
1誰かに連絡してお誘い(まどか/さやか/ほむら/マミ/仁美)※キャラによっては断られることもあります
a遊びに行く
bパトロールに行く
c訓練する
d家に誘う
e相手の家に行く
2手軽に誰かとチャット(まどか/さやか/ほむら/マミ/仁美)
3QBよぶ ※雑談、相談、杏子への伝言をたのめます
4でかける
a猫のいた茂み
b繁華街
c訓練場所
5家の手伝いでもするか
6自由安価
下2レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/07/25(土) 21:31:14.22 ID:k0jbSz+Mo<> 2ほむら <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/07/25(土) 21:32:44.55 ID:JI1i27HR0<> 1まどかe
無理なら↑ <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/07/25(土) 22:43:47.77 ID:/2gUAXfU0<>
鹿目さんと連絡取ってみた。鹿目さんも今は家でゆっくりしてたようだった。
そして、家族団欒を満喫中らしい。
貴方『――あ、そうなんだ。家族で休みを楽しんでるんだね』
まどか『うん。昨日もパパが張り切って料理してくれて、わたしも手伝ったんだ』
貴方『あ……じゃあ、このあと家に寄ってみてもいいかな?』
まどか『え? うーん……今日はみんな休みだし、家の中がゴチャゴチャしてるかも……わたしも結構散らかしちゃったし』
貴方『鹿目さんの家って、たしかあの茂みの近くなんだよね。行ってみようかなって』
まどか『ああ……わたしも今日はまだだから。そういうことならわたしも一緒に行くよ』
内緒話をするように、鹿目さんの声が少し小さくなる。
電話越しに賑やかな声が聞こえる。家族のすぐ近くで話しているらしい。
鹿目さんは家族付き合いはオープンな方だし、堂々と出来ない話っていうのも珍しいんだろう。
貴方(……何か持ってったほうがいいかな?)
1猫のおやつてきなもの
2猫のご飯てきなもの
3人用のお菓子
4自由安価
下2レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/07/25(土) 22:47:14.78 ID:JI1i27HR0<> 安価下 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/07/25(土) 23:49:19.61 ID:k0jbSz+Mo<> 4冬休みの宿題の一部 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/07/27(月) 00:30:24.99 ID:qgwGDTcx0<>
貴方(といっても、ご飯は鹿目さんが持ってるし、猫用のものは何持っていけばいいかわからないしな)
茂みに行くだけだからあんまりかさばるもの持ってったってしょうがないだろう。
いや、多少かさばっても猫の住み処に置くのに良さそうなものなら持ってってもいいけど、何かあったかな……?
貴方(着いてから鹿目さんに相談してみるか)
――――猫の居た茂みに向かってみると、鹿目さんが先にいた。
ご飯をあげたところみたいだ。皿にキャットフードが入っていた。
貴方「元気そうだね」
まどか「うん。ご飯もたくさん食べてくれるし、すっかり元気になってくれたみたい」
とりあえず、飢える心配はなくなった。
しばらく猫の様子を眺めつつ、他に何かいるか考えてみる。
ご飯用の皿が一枚、それとタオル。タオル一枚だけじゃ寒いかな。
貴方「何か他に必要なものってあるかな?」
まどか「うーん……―――― 名前。そろそろ名前があったほうがいいよね」
貴方「名前か。たしかに猫猫ってだけ呼んでるのもな……」
貴方「鹿目さんは何か考えてるの?」
しばらく二人で考え込む。鹿目さんも特に考えてはいなかったみたいだ。
猫はご飯を食べ終えると、鹿目さんの足元へと寄っていった。
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/07/27(月) 00:43:10.24 ID:qgwGDTcx0<>
まどか「あなたはどんな名前がいい?」
鹿目さんが猫に語りかける。抱き上げると猫が鳴いた。
子猫特有の甲高い声。なんて言ったのかなんてさすがにわからないけれど。
まどか「――……エイミー。エイミーでどうかな?」
貴方「いいんじゃない?何か感じ取ったの?」
まどか「えいって抱っこしたらミーって鳴いたから……」
貴方「なるほど。それも感じ取ったって言えそうだ」
お腹が満たされたからか、エイミーは眠たそうにしていた。
鹿目さんの膝から降りると丸まって寝転がった。タオルはちゃんと寝床として使ってくれてるようだ。
まどか「【貴方】くんは他になにか思いつくことはある?」
貴方「他に必要なものか……」
1タオルの替えとか今度持ってこようかな
2首輪とか買いに行く?
3自由安価
下2レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/07/27(月) 00:46:58.74 ID:S4sREpa4o<> 2 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/07/27(月) 01:16:50.00 ID:QE57E6Ux0<> 2 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/07/27(月) 23:50:06.48 ID:qgwGDTcx0<>
貴方「名前も付けたんだし、首輪でも買いに行く?」
まどか「首輪着けたら飼い猫って感じがするね。なにも着けてないと、どっか連れてかれちゃうかもしれないし……」
知らない間に保健所に連れてかれたりするかもしれない、ってことか。
そこまで考えて言ってなかったけどたしかにそうだなって思った。
他の人のとこに行くならまだしも決まらなかったら殺処分なんだろうし。
まどか「……あ、でも今財布すら持ってきてないんだった。どうせすぐ近くだからと思って」
貴方「猫の餌だけつめてきたの?」
まどか「あはは……うん、そうなるね」
貴方「取りに行く?」
まどか「うん。ごめんね、途中で寄ってくね」
駅のほうを目指しつつ、ひとまず鹿目さんについていく。
鹿目さんの家も途中にあるらしい。
――少し歩くと、立派な一軒家が見えた。表札に鹿目って書いてある。先に庭に居たお父さん?と目が合ってしまった。
「あれ?まどか、友達連れてきたの?」
まどか「あ、うん。そこで偶然会ったんだ。これから買い物に行くからまたすぐ出るけど」
「家出る時に忘れ物でもしたのかい?」
まどか「ええと、お財布を忘れちゃって!」
「そそっかしいなあ」
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/07/28(火) 00:34:50.05 ID:E+b1wALr0<>
なんか厳格そうな人に見つかったらどうしようと思ってたけど、優しそうな印象のお父さんだった。
ちょっと安心した。
貴方「どうも。鹿目さんのクラスメイトの【貴方】っていいます」
「よく来てくれたね。これからもまどかをよろしくね」
貴方(よろしく、か……)
貴方「じゃあここで待ってるよ」
まどか「外で待ってるのは寒いでしょ?」
貴方「でも今日は家族もいて部屋が散らかってるからって……」
まどか「すぐ出るんだし気にしなくていいよ。むしろこんなところで待たせてたらパパとママに怒られちゃう」
貴方「そう言うんなら」
家に上がらせてもらうと、次に見たのは小さい男の子の世話を焼いてる母親の姿だった。
鹿目さんからの簡単な紹介の後挨拶すると、こっちに視線を向けてくれた。
「えっ、お友達?しかも男の子か〜。悪いね、何も準備してなくてこんなで」
貴方「いや、急に来たのはこっちですから」
まどか「ママ、何か勘違いしてない?普通の友達だよ?【貴方】くん、こっちがわたしの部屋だよ」
両親の歓迎を受けた後、鹿目さんの部屋にたどりつく。
……知ってる人だけの空間になるといくらか落ち着いた。
まどか「あった、これとこれと……――よし、これでいいや。付き合わせてごめんね」
貴方「むしろ俺のほうが急に来たら迷惑だったんじゃ……?」
まどか「気にしなくていいよ、付き合わせたのはわたしだし。あ、でも散らかってるからあんまり見ないでね」
やっぱり女子の部屋は気になるといえば気になる。
鹿目さんの部屋はなんていうか、ぬいぐるみがいっぱいで可愛らしい感じの部屋だ。
言うほど散らかってもないかなと思ったけど、まあ言わないでおこう。
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/07/28(火) 01:09:29.78 ID:E+b1wALr0<>
まどか「行こう」
必要なものを詰め終わったようだ。
部屋を出て廊下のほうに戻っていくと、ふと庭いじりしていたお父さんの困ったような声が聞こえた。
「あぁ、またやられたなぁ……」
まどか「パパ、どうしたの?」
「猫だよ。野良猫かどこかの放し飼いか……。畑をトイレにされちゃってた」
まどか「……」
「百均にとげとげマットでも売ってるかな……猫が食べたら中毒を起こす草だってあるだろうに。近寄らせないようにできないかな」
……家を出ると、思わず鹿目さんと顔を見合わせた。
貴方「……トイレか」
まどか「考えたことなかったね……」
まあそりゃあ猫だってどんなに可愛くたって、生き物な以上糞尿くらいする。
当たり前といえば当たり前なんだけど、どこか考えないようにしてたのかもしれない。
野良猫が人に迷惑をかけるということを。
まどか「パパも猫が嫌いなわけじゃなかったんだね。砂をかける場所があったらそこでするのかな」
貴方「トイレ置く?」
まどか「スペース的には置けないこともないかな……?」
ただ、トイレや専用の砂なんて買ったら首輪なんかよりお金はかかる。
掃除したり替えてやる手間もかかるだろうし、それも鹿目さん一人で全部やるつもりなのかな。
それに、小さい皿とタオルだけならまだしもあの茂みに置くには結構目立つ気がした。
まどか「と、とりあえず見てみようか。そのせいでエイミーが嫌われちゃうのはいやだし」
まどか「庭とかトイレにされるのは困るもんね……」
ひとまず予定通り買い物には出かけよう。デパートに向かうことにする。
<>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/07/28(火) 07:51:07.32 ID:sK4VvOTdO<> 泳げエイミー <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<><>2020/07/31(金) 22:41:15.99 ID:3y7enG4p0<> a <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<><>2020/08/06(木) 17:41:28.90 ID:uWvBPB0Z0<> 支援 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/08/08(土) 01:05:00.60 ID:ojRJUnT80<>
貴方「――――小型犬・猫用……このへんか」
まどか「かわいいのいっぱいあるね。どれが似合うかな?エイミーは黒猫だから……――」
デパートの中にあるペットショップにつくと、さほど迷わずに辿りついた。
鹿目さんは入口付近にあったうさぎやハムスターなどの小動物にも少し目を奪われていたようだったが、今はまずエイミーのことだ。
デザインや色の違う首輪を見比べている。その横顔は楽しそうに見えた。
人間の都合ではあるが、こういうのを選ぶのは服を選ぶのと同じように楽めることだ。
しかしトイレのこととなると楽しいというよりはどうにかしなきゃいけない問題になる。……飼うのもこんな感覚なのかな?
まどか「こっちの色とどっちがいいかな?」
鹿目さんが出したのは同じデザインのピンクと黄色だった。
なんかショッピングデートの定番っぽいセリフだけど、猫用品選んでるだけなんだよな……。
1ピンク
2黄色
3あえて他のを推す
下2レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/08/08(土) 01:26:05.98 ID:8N3YgJn20<> 1 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/08/08(土) 01:53:12.57 ID:T+ngz7Qm0<> 1 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/08/08(土) 21:25:12.69 ID:ojRJUnT80<>
貴方「そっちのがいいんじゃないかな? ほどよく目立ちそうだし」
まどか「ピンクのほうだね。ちょっと派手かなって気もするけど可愛いよね!」
たしかに無難っていうよりは少し派手かもしれない。
まあでも、こっちのほうがいいって思ったのはそこも含めてだった。
まどか「黒猫だから、わたしも茶色や黒みたいな暗い色だとわかりづらいかなって思ってたんだ」
まどか「でも黄色も目立つほうじゃないかな?蛍光色みたいな」
貴方「それもそうか。でもなんとなく、そっちのほうが鹿目さんらしいなって思ったから」
まどか「わたし? そうかな。でもこれはエイミーのだよ?」
貴方「なんというか……鹿目さんが選びそうかなって。つけてるリボンとかも、もっと赤みが強いけど似たような色だし」
まどか「実はこれは選んだのはわたしじゃないんだけどね。でもこれ、気に入ってるの」
まどか「もちろんそれだけで変われるわけじゃないけど、外見を少し変えるだけでも違う自分に『変身』できる気がしない?」
そう言うってことは、『変身』する前と後があったってことなんだろう。それも外見だけの話じゃなくて。
――――いつからだっけ?
それだけじゃないなら他の理由もあるってことだ。
優しそうな印象や自己主張の強くないところ。変わらないところは変わらないけど、言われてみると、変わった――……のかな。
いつもはもっと目立つさやかとかもいるから印象は埋もれがちだった。それでも鹿目さんにとってはとても大きな変化。
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/08/08(土) 22:07:11.23 ID:ojRJUnT80<>
貴方「魔法少女の『変身』もそうかな」
まどか「! うん。そうなの。前にも話したよね。わたしは魔法少女になれたことが誇りだって」
貴方「じゃあ――やっぱりそのくらいの時期からなんだ。さっきの話も」
まどか「うん……リボンのこと言ったけど、それが一番大きいよ。もし契約してなかったら、まだわたしは自分に自信が持てないままだったと思う」
貴方「そうか、そんなに……」
まどか「普通の女の子が可愛い衣装に変身してかっこよく戦うのって、小さい頃にも憧れてたの」
まどか「さすがに大きくなったらそんなのもう忘れてたけど、本物の『魔法少女』に出会ったら小さい頃よりももっと強く憧れた」
まどか「そんな憧れの魔法少女になれて、お話の中の魔法少女みたいに普通の女の子のわたしが魔女と戦ってるんだよ!」
まどか「だから、辛いこともあるけど、仲間にも恵まれてるし今はとても幸せ」
鹿目さんの表情は自信で満ちていた。自信に満ちた、穏やかな笑顔だった。
――ああ、そうか。この表情をするようになったのは契約してからなんだ。
鹿目さんの魔法少女に対しての想いはかなり強そうだった。
……同時に、前にも感じた自己評価の低さ、それ自体が自信につながってるんだって気づいて少しだけ脆さを感じた。
鹿目さんの自信は魔法少女に関することだけで、それ以外はまだ自信を持てないままなんだろうから。
変身という言葉から連想しただけだったけど、魔法の力を得る契約は良くも悪くも人生や人柄すら変えるほど影響を与えるものなんだろう。
なら、俺自身はなにか変わっただろうか――?
考える前に、ふとよさげな雰囲気になってたところに幼い女の子の声に水を差さされて現実に帰るはめになる。
*「あのおねえちゃん魔法少女なのー?へんな話してたー」
*「しっ、聞こえちゃうでしょ!」
貴方「…………」
まどか「――こ、こんなところで堂々とする話じゃなかったよね!」
まどか「じゃあ首輪はこれにしようかな。意見ありがとう」
自信のある表情から一転、慌てふためいてた。
……さっきの会話の流れで、もしかしたらチョーカーとかも似合うかなって想像してみたことは秘密だ。
鹿目さん、あんまりそういうファッションしなさそうだけど。
と――、それは置いといて、別の棚を見にいく。
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/08/08(土) 22:36:13.58 ID:ojRJUnT80<>
まどか「爪とぎにブラシに歯磨きセットに、色々あるんだね……。飼うなら全部必要なのかなあ」
貴方「どうなんだろう……。飼うならあったほうがいいんだろうけど、さすがにそこまではやってられないんじゃない?」
貴方「お金もそんなにあるわけじゃないし」
まどか「うーん……今は全部は買えないかな……。本当は色々と準備が必要なんだろうね。動物飼うのって」
貴方「急だったし準備が揃ってないのは仕方ないよ……」
これからどうするか、どこまでやるのかは考えなきゃいけないとは思った。
思ってたよりも、考え出せば次々と出てくるようだ。
ここまでやって見放したくないし、俺もできることはやりたい。でも――……。
貴方「これが猫トイレか。容器も砂もいろいろ種類がある」
まどか「けっこう高いのもあるね……。子猫用なら小さいし少し安いね。小さくないと茂みに隠せないし……砂、どれにしよう?」
漠然と見にきたけど、事前に調べたりもしてないからなにがいいのかさっぱりわからない。
悩んでいたところに店員が尋ねてきて、結局そのおすすめ通りに買うことにした。
出来るだけコンパクトで費用がかからないものを選んでもらった。
……野良猫、ということは言えなかった。
それは俺たちだけの秘密。それに、どこか知られることに怖さがあった。何か後ろめたいような気持ちを感じていたんだと思う。
まどか「首輪とトイレの代金、出してくれてありがとうね。どのくらいかかるかわかってなかったし、一人じゃけっこうきつかったかも……」
貴方「鹿目さんは餌まで用意してるんだし、このくらいなら安いもんだよ。二人の秘密だからさ!」
買い物が終わると、ふたたび茂みに戻ってくる。
エイミーはまだここにいた。昼寝中のようだ。
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/08/09(日) 00:05:10.24 ID:pFKoOvFd0<>
貴方「よく寝るね」
まどか「猫ってそういうものなのかも……。ただいま、エイミー」
先に茂みにトイレを置いて、砂を入れてセットする。この場所に物がまたひとつ増えた。それも今度のはそこそこ大きい。
子猫用の小さいサイズとはいえ茂みの中を覗くとかなり存在感があった。
まどか「これがエイミーのトイレだよ。今日からはここでしてくれる……?」
昼寝から起きたばかりのエイミーは、わかっているのかいないのか。
まあ、言葉がわかったとは思ってない。いっそ人間の言葉が通じたら楽なのに。
まどか「……これって子猫用なんだよね。大きくなったらもっと大きいのが必要になるのかな」
貴方「どうだろう……」
まどか「小さくて使いづらいって思ったら、別のところでするようになるかも」
まどか「というか、ちゃんと使ってくれるかな。せっかく用意しても使ってくれなかったり、別のところでもするとしたら……」
それを考え出すとどうしようもなくなる。それに、さっきは首輪を人間の都合って思ったけど。
貴方「今まではどこでしてたんだろう。この辺にはないし……。猫からしたらそこらでしたって困らないんだもんな」
まどか「うちの庭でしてたのもエイミーだったりして……」
鹿目さんは苦笑いで言う。
もしもピンクの首輪をつけた黒猫が自分ちの庭を荒らしてるのを発見したら気まずいだろうな。
まどか「……うちのっていうのも嫌だけど、人に迷惑かけるわけにはいかないよ。でもどうしたらいいんだろう」
貴方「ここだけでしてくれるようになるのが一番いいんだけどね」
まどか「うん。もちろんそれはそうなんだけど……とりあえず、してくれるかどうか様子を見るしかないかな」
慣れないと暴れるかとも思ったけど、首輪は簡単につけられた。
もう見た目は立派に飼い猫に見える。
まどか「……とりあえず、今日はこれで帰ろうかな。エイミー、またね。【貴方】くんも」
まどか「今度はまたエイミーのこと以外でもショッピングとかしに行こうか。まだ当分は余裕ないかもしれないけど……」
貴方「うん、そうだね。またどこか行ったりしよう」
どうなるかは様子を見るしかなさそうだ。
今日はこれで別れた。
四回目【貴方】 37日目終了
[知り合い]
・鹿目まどか・・・問題共有↑
・美樹さやか・・・親友
・志筑仁美・・・親友
・暁美ほむら・・・気まずいことがあった→
・佐倉杏子・・・興味なさげ?
・巴マミ・・・親友
[攻略済]
美樹さやか
暁美ほむら1
巴マミ
志筑仁美
強制ENDまで【残り:3回】 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/08/09(日) 00:16:55.33 ID:pFKoOvFd0<> ※初詣イベントは【40日目】
―――――――
38日目 冬休み
いつも通りに起床してのんびりと過ごす。今日も寒いけど、カラッと晴れて日が差している。いい天気だ。
【38日目】――今日は志筑さんが旅行に行くと言ってた日だ。
今日から少しの間会えなくなる。寂しいな。
・何して過ごそうか
1誰かに連絡してお誘い(まどか/さやか/ほむら/マミ)※キャラによっては断られることもあります
a遊びに行く
bパトロールに行く
c訓練する
d家に誘う
e相手の家に行く
2手軽に誰かとチャット(まどか/さやか/ほむら/マミ/仁美)
3QBよぶ ※雑談、相談、杏子への伝言をたのめます
4でかける
a猫のいた茂み
b繁華街
c訓練場所
5家の手伝いでもするか
6自由安価
下2レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<><>2020/08/09(日) 00:42:36.34 ID:HaKKPURQ0<> 加速支援 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/08/09(日) 01:04:20.59 ID:dg/Wt0k+0<> 1ほむら <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/08/09(日) 01:23:06.58 ID:pFKoOvFd0<> -----------------------
1は内容(a〜e)もセットで選ぶんやで
ちなみに「気まずい」から「気まずいことがあった」になってますが、ほとぼりが冷めるにはもう少しかかります
基準としては冬休み明けくらい
・何して過ごそうか
1誰かに連絡してお誘い(まどか/さやか/ほむら/マミ)※キャラによっては断られることもあります
a遊びに行く
bパトロールに行く
c訓練する
d家に誘う
e相手の家に行く
2手軽に誰かとチャット(まどか/さやか/ほむら/マミ/仁美)
3QBよぶ ※雑談、相談、杏子への伝言をたのめます
4でかける
a猫のいた茂み
b繁華街
c訓練場所
5家の手伝いでもするか
6自由安価
下2レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/08/09(日) 01:27:37.00 ID:d9j8i0eP0<> 加速 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/08/09(日) 01:31:02.94 ID:B5AsBi5X0<> 6杏子を探しにいく
杏子も攻略進めないと <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/08/09(日) 01:49:18.25 ID:pFKoOvFd0<>
……天気のいい日だし、外に出てみようか?
・探すといっても闇雲では見込みはないぞ!どこにいく?
1猫のいた茂み
2繁華街
3訓練場所
4QBよぶ ※雑談、相談、杏子への伝言をたのめます
5自由安価
下2レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/08/09(日) 02:23:07.56 ID:Pw/IrULbo<> 12月30日か・・・
2
ウィンドウショッピングとかどーよ <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/08/09(日) 02:38:12.00 ID:fxy0KWh90<> 2 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/08/09(日) 18:24:39.67 ID:pFKoOvFd0<>
駅前の繁華街のほうに出てみた。
年の瀬ということもあり、通りのあちこちでセールの文字を見かけられる。
……しかし、あまりショッピングできるほどの余裕はないかな。
貴方(来てみたはいいけど、この辺はやっぱりお金がないと楽しめないことのが多いだろうな……)
貴方(必要なものが出てきたらまた買いにいくことになりそうだし)
1お金がなくてもウィンドウショッピング
2もう一度ペットショップ見てみる
3そのへんをぶらついて帰る
4自由安価
下2レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/08/09(日) 18:26:15.86 ID:m4JdcwTOo<> 1 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/08/09(日) 18:41:40.45 ID:czwI1GpU0<> 1 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/08/09(日) 19:00:06.52 ID:pFKoOvFd0<>
まあ、見るだけならタダ……か。
デパートは人でにぎわっていた。見てるとたしかにお買い得な服とかあるんだけどな。
――と、暫く見ているとふいに声をかけられた。
さやか「よっ、【貴方】!」
家族と一緒みたいだ。
貴方「さやか、ひさしぶり。家族で買い物?」
さやか「ん、ひさしぶり。まどかも誘おうと思ったんだけど付き合い悪くてさ〜。ほむらはなにしてんのかよくわかんないし」
貴方「よくわかんないっつーと?」
さやか「学校で会わなくなると、連絡取るほどでもないんだよね。【貴方】は話したりしてんの?」
貴方「いや、全然……」
そういえば冬休みがはじまる前、気まずい空気だったんだっけ。
さやか「そうだよね。ていうか、あいつ一人でこの街来てるんでしょ?年末年始くらい実家に帰るんじゃない?」
貴方「ああ、そうかもしれないか」
さやか「まあわかんないけど。それも含めて全然わかってないんだよね!」
1暁美さんに連絡してみれば?
2他の仲間とはどう?
3自由安価
下2レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/08/09(日) 19:04:40.13 ID:03dIXDEp0<> 1 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/08/09(日) 19:22:22.67 ID:m4JdcwTOo<> 1 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/08/09(日) 19:42:35.02 ID:pFKoOvFd0<>
貴方「暁美さんに連絡してみれば?」
さやか「それもそうだね。一応仲間なんだし」
さやかの家族にも挨拶して、それから少し店の中を回ってから帰った。
……そういえば、他にも冬休みが始まってからどうしてるかわかってない人は他にもいるな。
パトロールとか、みんなどんな感じなんだろう?
四回目【貴方】 38日目終了
[知り合い]
・鹿目まどか・・・問題共有
・美樹さやか・・・親友
・志筑仁美・・・親友
・暁美ほむら・・・気まずいことがあった
・佐倉杏子・・・興味なさげ?
・巴マミ・・・親友
[攻略済]
美樹さやか
暁美ほむら1
巴マミ
志筑仁美
強制ENDまで【残り:3回】 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/08/09(日) 19:52:09.20 ID:pFKoOvFd0<> 39日目 冬休み
貴方(今日は一段と寒いな……)
……布団が恋しすぎる季節。
・何して過ごそうか
1誰かに連絡してお誘い(まどか/さやか/ほむら/マミ)※キャラによっては断られることもあります
a遊びに行く
bパトロールに行く
c訓練する
d家に誘う
e相手の家に行く
2手軽に誰かとチャット(まどか/さやか/ほむら/マミ/仁美)
3QBよぶ ※雑談、相談、杏子への伝言をたのめます
4でかける
a猫のいた茂み
b繁華街
c訓練場所
5家の手伝いでもするか
6自由安価
下2レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/08/09(日) 19:56:27.78 ID:03dIXDEp0<> このスレ7年以上やってるのか <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/08/09(日) 20:15:09.03 ID:xnohPt9a0<> 訓練場所に行く <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/08/09(日) 21:11:59.05 ID:pFKoOvFd0<> 月日が流れるのは早いものです……
-----------------------------------
……億劫な気持ちを振り切って暖房の効いた家から繰り出す。いつもみんなが集まってる訓練場所に行ってみた。
新人の頃はよくここにみんなで集まって訓練してたけど、今では集まるのも週に一度程度だ。
休みに入ってからは各自色々と都合があるからと日程は決めておらず。
ここに来たのは昨日仲間のことを考えたからっていうのもあったかな。誰もいないけど、動けば身体も温まるだろう。
貴方(まずは基礎的なところから……!)
――――
――――
自己鍛錬に集中し、寒さも気にならなくなってきた頃、妙な音に気づいて後ろを見る。
――……『パリッ』、という小さくなにかが砕けるような音。
貴方「!?」
杏子「やっと気付いたのか? 気配の察知はまだまだだな。そんなんじゃ後ろからグサーッとやられちゃうんじゃない?」
……佐倉さんが座ってスナック菓子を食べていた。
正直、いきなり現れたようで腰が抜けそうになったんだけど。
貴方「……気配消してた?そんな特技あるの?」
杏子「べつに。なんかやってんなって思って見てただけ。一人で特訓とは立派な心意気だな」
貴方「ま、まあいつもはやらないけど……佐倉さんも一人でここに来るの?」
杏子「毎回訓練しに来てるってわけじゃないけど。そうそう人こないし、一人のほうが気楽なこともあるんだよ」
今までこの場所に自分が来るのはみんないる時だけだった。
でもその気持ちは少しだけわかる気がした。訓練をするにしてもそれ以外でも、誰かがいれば人の目は気にしてしまうから。
貴方「……少しわかるかな。今日は訓練をしに?もしそうなら見てもらいたいんだけど」
杏子「いや、見ての通り食ってんだよ。面倒臭いから見てるだけ」
……それも一応見てくれてる、ってことになるのかな。組手とかはする気はないみたいだけど。
一人が気楽なのは共感したが、訓練となると人の目を気にした方が成果が出ることもありそうだ。
1佐倉さんって、一人が好きなの?
2年末どう過ごしてた?
3自由安価
下2レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/08/09(日) 21:15:01.09 ID:HmP0/0lt0<> 1 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/08/09(日) 21:18:22.50 ID:Pw/IrULb0<> 2 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/08/09(日) 22:36:03.68 ID:pFKoOvFd0<>
訓練の続きに励む。佐倉さんは本当に見ているだけだ。
その視線を受けながら、少し会話を交わしてみる。
貴方「もう年末だけど、どう過ごしてた?」
杏子「その話はあたしに聞いても面白いことなんか一つもないぞ。いつもと何も変わんないし」
杏子「話したいならそっちが話せば?」
貴方「そうだな……大体は家のことや掃除を手伝わされたりするのが日課だよ。この時期は忙しいから」
杏子「家がなんかやってんのか?」
貴方「神社だからたくさん人がくるんだ。まあ、たまに褒められたりするから悪い気はしないよ」
杏子「……ふーん」
貴方「あとはたまに散歩に出たりとかかな」
……そういえば、相変わらず興味なさげな反応に見えるけど、こう見えて人の話を聞くのは好きなんだったな。
特訓をしながらぽつりぽつりと話すことができた。
二人の時は会話に困るなって印象だったけど、まずは自分のことを話してみるのがいいのかもしれない。
反面、佐倉さんのことはまだわからないことも多い。なんとなく人から聞いて知ってたことがほとんどだ。
――しかし、どのくらい経つだろうか。
そろそろ訓練も終わりにしてもいいかなと思う頃だが、お菓子は無限に出てくる。
貴方「……まだあるの?お菓子」
杏子「まあな。特訓で腹減っただろうから、これやるよ」
貴方「あ、ありがとう」
大きな袋に入ったうんまい棒を一本くれた。
……こういうお菓子もたまに食べるとうまい。腹が減ってたのは本当だった。
四回目【貴方】 39日目終了
[知り合い]
・鹿目まどか・・・問題共有
・美樹さやか・・・親友
・志筑仁美・・・親友
・暁美ほむら・・・気まずいことがあった
・佐倉杏子・・・自分のことを話した↑
・巴マミ・・・親友
[攻略済]
美樹さやか
暁美ほむら1
巴マミ
志筑仁美
強制ENDまで【残り:3回】 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/08/09(日) 23:26:16.94 ID:pFKoOvFd0<> 40日目 冬休み
境内
今日は朝から大忙しになる。人でにぎわっていた。
――――年明け。
一年の中の一番といっていい大イベントだ。もう一つ大イベントのカウントダウンはまあ、深夜なので手伝いはなかった。
家の手伝いをしながら知り合いの姿を待っていると、約束してた通り、振り袖姿の志筑さんが来ていた。
仁美「あけましておめでとうございます!」
貴方「あけましておめでとう。そしてただいま。旅行はどうだった?」
仁美「たまにはいつもと違う景色を見るのも新鮮でしたよ。これ、お土産です」
紙袋を手渡される。中を見てみると、焼き菓子のようだった。
仁美「人気のお店なのだそうです」
貴方「わあ、ありがとう!」
仁美「今年も頑張っていきましょう。もう最後の一年になりますから」
貴方「卒業したら離れ離れか、寂しいな」
仁美「あの……前に言ったお話、どうですか?同じ高校を目指さないかっていう」
……そういえばそんな話をされたことがあったっけ。その時もそんなにまともに考えてなかったし、大して受験を頑張るつもりもなかった。
でもどうだろう? そろそろ勉強のほうも本気で頑張ってみてもいいんじゃないか。それに何より、進路についてちゃんと考えてみても。
貴方「……まだすぐには決められないけど、考えてみようかな」
仁美「視野に入れてくださるということですね!」
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/08/09(日) 23:51:29.97 ID:pFKoOvFd0<>
貴方「でも志筑さんこそいいの?お嬢様学校行くとか言ってなかったっけ?」
仁美「納得させられればいいのですわ。優秀な学校なんていくらでもありますし。それに、ちゃんと私が選んだ道を行きたいですから」
こんな言葉を聞いたら、やっぱり俺もちゃんと考えないといけないなって気がしてきた。
仁美「そして……学校を卒業しても、私たちにはあの約束がありますよね。いつか話してくれるって」
仁美「いつでも……いつになっても、待ってますからね」
……そうだ。志筑さんとはその約束もある。
勉強も頑張らないといけないし、魔法少年のほうも頑張らないといけないな。
貴方「ああ。約束だ」
なるべく早く安心して話せるように、全ての魔女を倒すんだ。――絵馬には書けない願いだけど、そう胸の中で再び誓った。
貴方「その振袖、いいね。志筑さんって和服も似合うんだね」
仁美「! ありがとうございますっ」
ふわりと花開くように、志筑さんが微笑んだ。
――――そこにまた、聞き覚えのある話し声が聞こえてくる。
まどか「ぱんぱんっと手を叩いて……あれっ、その前にもおぎじだっけ」
「ぱんぱんぱん!」
まどか「たっくん、めちゃくちゃにやったらよくないよ」
「おぎじー!」
「二拝二拍手一拝だよ。その前に手も洗わないと」
鹿目さんとそのご家族だ。
弟に参拝の仕方を教えてたらしい。
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/08/10(月) 00:29:47.93 ID:Bg6291ZZ0<>
貴方「鹿目さん、来てくれたんだね。あけましておめでとう」
仁美「あけましておめでとうございます」
まどか「あけましておめでとう。仁美ちゃんも来てたんだね」
仁美「はい。午前中だけしかいられませんが」
まどか「やっぱりおうちのこと?仁美ちゃん、毎年冬休みは忙しそうだなって思ってたから」
仁美「なかなかゆっくりとはしてられませんわね……」
まどか「うちはもうゴロゴロとだらけきっちゃってるよ」
貴方「まあうちもそうかな……」
仁美「【貴方】くんはしっかり働いているじゃないですか」
貴方「まあ家の手伝いはしてるか」
貴方「じゃあ、特別に優先して……とはいかないけど、参拝しにいこうか。わからなかったら同じようにやってくれたらいいから」
まどか「たっくんも、まねっこしようね!」
みんなで列に並ぶ。
鹿目さんの家族、この間は全員家に揃ってる時の休みの風景を覗いてしまったけど、ちゃんと会うのは初めてだった。
――参拝が終わると、おみくじを引きに行った。
ここだけは友達特権で割引することを許してもらっていた。
・みんなの運勢
下1(貴方),2(仁美),3(まどか)レスコンマ判定
0~20大吉
21~40中吉
41~70吉
71~80末吉
81~90凶
91~99大凶
<>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/08/10(月) 00:35:19.78 ID:wZN+LhsL0<> どうだ <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/08/10(月) 00:39:01.09 ID:blDkiKAeO<> あ <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/08/10(月) 00:44:47.91 ID:U1gzsgrbO<> あ <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/08/10(月) 00:51:58.50 ID:3zeqxZ190<> あ <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/08/10(月) 01:10:03.17 ID:tWb6jxqS0<> まどか、大凶・・・ <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/08/10(月) 01:18:39.03 ID:/cBBBRbuo<> 不吉やな <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/08/10(月) 01:36:37.83 ID:Bg6291ZZ0<>
古典的なおみくじ。結果が出る瞬間っていうのはなんとなくワクワクするものだった。
俺も今はじめてみんなと一緒に引く。結果は――。
貴方「末吉……地味だなぁ」
仁美「地味でも幸せならいいじゃありませんか。私は……まあ、大吉!気分いいですわね」
貴方「慰められた気がしなくなった……」
まどか「……こ、これって、逆にレアだったりするんだよね?」
貴方「え?鹿目さんは? だ、大凶か。うーん、逆に……?」
俺はともかく、こうも大きく結果が分かれるとは。
貴方「まあこれは現時点での運で、悪くても変えていけると思うからさ」
貴方「運も人生も自分でつかみ取るもんだよな!」
まどか「うん。そうだよね!大凶でも頑張るよ!」
仁美「この幸せを維持できるように頑張りますわ」
神社の息子らしいことを言って、かっこいいことを言って締めてみた。
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/08/10(月) 02:05:16.03 ID:Bg6291ZZ0<>
――――
――――
――……昼時になると、仁美は用事があるからと帰っていった。
自分もまた手伝いに戻ってた。
昼食休憩中に鹿目さんと二人で話す。今日は食べ物や遊びの屋台も出ている。
鹿目さんの家族も今はちょうど弟と一緒に遊びに行っているようだ。
貴方「これ差し入れでたくさんもらったから、鹿目さんもよかったらどう?うまいよ」
まどか「ありがとう!」
屋台のごはんも美味しいものだった。お祭り気分。
まどか「今日は呼んでくれてありがとう。おかげで家族みんな楽しんでるよ」
貴方「それはよかった。あ、そうだ。エイミーはあれからどう?」
まどか「トイレは使ってくれてるみたい」
貴方「そっか、ならまあとりあえずこれでいいのかな……」
「お、まどかいた。お友達とお喋り中か」
エイミーの話をしてたところにご家族がやってきて、少し慌てる。
とはいえ内容までは聞かれてなさそうだ。
まどか「たっくん、荷物増えたね!景品?」
「そこのスーパーボールすくいでとってきたんだ」
「【貴方】くん、この前はうちも何の準備もしてなかったしすぐ行っちゃったけど、余裕がある時にまたおいでね」
「きっとああいうことがなければ、まどかは男の子を家に招くなんてそうそう自分からしないだろうし」
貴方「あ、はい。ありがとうございます!」
「まどかのお友達の幅が広がったなら嬉しいし、それに……ま、歓迎するよ」
まどか「わたしももちろん歓迎はするんだけど……ママ、その間はなに!?」
鹿目さんや鹿目さんの家族と少し話をして、また手伝いに戻っていった。
2012年、か。 良く耳に馴染んだ年が去り、まだ聞きなれない新年が明けた。
――――今年もいい年になりそうだ。
まどか(もちろん歓迎はするんだけど、ママにからかわれそうなのがイヤなんだけどなぁ……)
四回目【貴方】 40日目終了
[知り合い]
・鹿目まどか・・・問題共有↑
・美樹さやか・・・親友
・志筑仁美・・・親友
・暁美ほむら・・・気まずいことがあった
・佐倉杏子・・・自分のことを話した
・巴マミ・・・親友
[攻略済]
美樹さやか
暁美ほむら1
巴マミ
志筑仁美
強制ENDまで【残り:3回】 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/08/10(月) 02:07:35.80 ID:Bg6291ZZ0<>
― 八週目(冬休み前半) 終了 ―
[好感度] to貴方
美樹さやか★★★巴マミ★★★志筑仁美★★★>鹿目まどか★>佐倉杏子>暁美ほむら
★…フラグ一段階目 「気になる」
※大抵の場所なら誘ったらOKしてくれると思います。
※放課後行動では勝手についてくることもあるかもしれません。
★★…フラグ二段階目 「特別」
※【貴方】との行動を優先します。
※ここまでくればあとは流れに乗るだけだ!
★★★…フラグ三段階目 「恋慕」
※実質落ちてる。
※個別ENDにいってもいかなくても攻略済み。
☆…互いに恋人として誓い合った仲。他の人の好感度上げすぎると多分マズイことになる。
もし他の人に言い寄るようなことしたら普通に浮気です。
▽…嫉妬Lv1
※ハーレムならつきものくらいの可愛い嫉妬だよ。
※この辺で留めておかないと色々濁るかもよ。マズそうな選択肢は控えよう。
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/08/10(月) 21:39:25.27 ID:Bg6291ZZ0<> 41日目 冬休み
年が明け、イベント事も終えて冬休みも後半戦。
・何して過ごそうか
1誰かに連絡してお誘い(まどか/さやか/ほむら/マミ)※キャラによっては断られることもあります
a遊びに行く
bパトロールに行く
c訓練する
d家に誘う
e相手の家に行く
2手軽に誰かとチャット(まどか/さやか/ほむら/マミ/仁美)
3QBよぶ ※雑談、相談、杏子への伝言をたのめます
4でかける
a猫のいた茂み
b繁華街
c訓練場所
5家の手伝いでもするか
6自由安価
下2レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/08/10(月) 21:40:14.23 ID:3zeqxZ190<> 1bほむら <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/08/10(月) 21:40:59.28 ID:/cBBBRbuo<> ↑ <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/08/10(月) 22:21:36.83 ID:Bg6291ZZ0<>
……この前は佐倉さんにも会ったし、旅行に行ってた仁美も帰ってきて、さやかや鹿目さんも誘えばすぐ会える距離にいる。
で、前に話題に出た気がするけど結局暁美さんってどうなったんだっけ?
貴方(さすがに携帯に連絡入れれば届かないってことはないだろうけど……)
久しぶりにパトロールどうですか、とメッセージを送ってみたものの。
貴方(まだ年明け早々だし、帰ってきてないかな)
――――その後、結構経ってから返事がこないことに気づいた。
どこにいるのか、真相はわからない……。
四回目【貴方】 40日目終了
[知り合い]
・鹿目まどか・・・問題共有
・美樹さやか・・・親友
・志筑仁美・・・親友
・暁美ほむら・・・気まずいことがあった
・佐倉杏子・・・自分のことを話した
・巴マミ・・・親友
[攻略済]
美樹さやか
暁美ほむら1
巴マミ
志筑仁美
強制ENDまで【残り:2回】 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/08/10(月) 22:29:32.65 ID:Bg6291ZZ0<> 【訂正】>>107 40日目終了→41日目終了
---------------------------------------------
42日目 冬休み
……朝、か。
・何して過ごそうか
1誰かに連絡してお誘い(まどか/さやか/ほむら/マミ/仁美)※キャラによっては断られることもあります
a遊びに行く
bパトロールに行く
c訓練する
d家に誘う
e相手の家に行く
2手軽に誰かとチャット(まどか/さやか/ほむら/マミ/仁美)
3QBよぶ ※雑談、相談、杏子への伝言をたのめます
4でかける
a猫のいた茂み
b繁華街
c訓練場所
5家の手伝いでもするか
6自由安価
下2レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/08/10(月) 22:31:02.05 ID:3zeqxZ190<> 1e仁美 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/08/10(月) 22:36:13.08 ID:FNfY+3UJ0<> 1bほむら <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/08/10(月) 22:39:12.10 ID:tWb6jxqS0<> ほむらどうした? <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/08/10(月) 22:42:03.64 ID:3zeqxZ190<> もしかして期間的に消えたのか? <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/08/10(月) 22:46:39.11 ID:Bg6291ZZ0<>
※【強制END確認】※
強制ENDまで【残り:2回】→強制ENDまで【残り:1回】
現時点で攻略途中のキャラクターが二人、かつ、ほむらが未攻略です。
エンディングはいわゆる世界観の根底をゆるがすタイプのものであり、ほむら自身の好感度も展開に関係します。
それでも強制エンディングフラグを進めますか?
1強制エンディングへのフラグを進めます
2やっぱやめよう
下4レス中多数決 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/08/10(月) 22:47:29.40 ID:FNfY+3UJ0<> 2
今はやめろってことか <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/08/10(月) 22:47:34.61 ID:VzDcBSe3o<> 1 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/08/10(月) 22:47:41.94 ID:yo/kxF3c0<> 1 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/08/10(月) 22:47:48.42 ID:3zeqxZ190<> 1 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/08/10(月) 23:11:25.54 ID:Bg6291ZZ0<>
……もしかして、昨日は気づいてもらえてなかったのかも?
もう一度送ってみようか?
ちょっとためらったけど、もう一度昨日と同じものを送ってみた。
単に無視されてるだけだったのかもしれないから。……まあ、その心当たりはあった。
貴方(……そうか、単に暁美さんのことが知りたいならさやかに聞けばいいんだよな)
貴方(連絡してみたらって言ったのは俺だし)
今日も返事はこなかった。
その代わりにさやかに連絡してみる。
さやか『……ああ、ほむらのこと?連絡はしてみたよ』
さやか『普通にこっちにいるみたい。今頃一人でお雑煮でも食べてるんじゃない?』
貴方「……あ、そうなの?」
じゃあ、本当に無視されてるだけなのか……。いや、嫌われすぎじゃないか!?
貴方「一人でお雑煮って言い方寂しいなあ」
さやか『言ってやるなよ!』
貴方「ていうかそれも想像だろ。……でも、一人暮らしでこっちにいるならそうなるのか。お雑煮自体食ってないかもしれないけど」
さやか『帰ってやればいいのにねー。家族仲悪いのかね?』
暫くさやかと電話口でとりとめのない話をして過ごす。
――その間も返事がくることはなかった。
四回目【貴方】 42日目終了
[知り合い]
・鹿目まどか・・・問題共有
・美樹さやか・・・親友
・志筑仁美・・・親友
・暁美ほむら・・・気まずい→
・佐倉杏子・・・自分のことを話した
・巴マミ・・・親友
[攻略済]
美樹さやか
暁美ほむら1
巴マミ
志筑仁美
強制ENDまで【残り:1回】 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/08/10(月) 23:59:34.67 ID:Bg6291ZZ0<> 43日目 冬休み
……朝だ。
まだ半分あると思っていた冬休みももうすぐ明けてしまう。
なんだか少し無為に過ごした気がするな。
・何して過ごそうか
1誰かに連絡してお誘い(まどか/さやか/マミ/仁美)※キャラによっては断られることもあります
a遊びに行く
bパトロールに行く
c訓練する
d家に誘う
e相手の家に行く
2手軽に誰かとチャット(まどか/さやか/マミ/仁美)
3QBよぶ ※雑談、相談、杏子への伝言をたのめます
4でかける
a猫のいた茂み
b繁華街
c訓練場所
5家の手伝いでもするか
6自由安価
下2レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/08/11(火) 00:00:35.39 ID:bTulGf/w0<> a <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/08/11(火) 00:00:47.92 ID:V3gAVYCMO<> 3杏子に伝言
パトロールに誘う <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/08/11(火) 00:36:22.55 ID:wZH+dhK70<>
貴方「キュゥべえ、いる?」
QB「はいはい!なにかな?」
貴方「…………!」
なんとなくそんな気はしてたけど、なんかもう当然のようにきやがった。
QB「??」
貴方「……いや、本当に来るとは思ってなかった」
QB「これまでと変わらないサポートを提供するためだよ!今までだったら学校にいけば杏子以外は揃ってたけど、今はみんなバラバラだから大変なんだよね」
貴方「いやたぶんそれはサポートという名のストーカー」
QB「それで、呼んだからには用があるんじゃないのかい? いつもと同じくらいの用件なら承るよ?」
貴方「じゃあ……佐倉さんに会ったら伝言頼めるか?パトロールに誘いたい。時間はいつもの放課後くらいからで構わないから。待ち合わせ場所は――」
――ふむふむと頷いて、キュゥべえは飛び去って行った。
夕方まで暇だな。少し時間を潰すことにした。
――――
――――
夕方になって、街に出る。街中から、街の隅っこへと。
待ち合わせ場所に選んだのはいつもの訓練場所だった。この前もここで会ったから、なんとなくだった。
貴方(キュゥべえはちゃんと伝えてくれたみたいだな……)
人目につかないほうへと踏み込んでみると、先に来ていた佐倉さんが一人で訓練してる姿があった。
こういうの見るのって珍しいな。巴さんから指導されてたり、逆にさやかとかを指導してたりするのは見るけど、自己鍛錬ってあまり見ないから。
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/08/11(火) 01:10:00.96 ID:wZH+dhK70<>
この前とは逆に、気づかれないようにそーっと近づいてみようとする。
杏子「!」
――が、さすがに気配を察する力にも長けているらしい彼女の方が一枚上手だった。
振り向きざまに突き付けられた槍には必要以上の敵意は感じられない。相手が誰だかもわかった上で、驚かされただけだった。
貴方「さ、さすがだね。佐倉さん」
杏子「あたしの背後を取ろうなんて百年早い。じゃ、行くか?」
さすがに百年は言いすぎだと思う……。そんなことを思いながら出発した。
冗談のやりとりをできるようになっただけ進展したといえるのかな。
貴方「たまに一人で訓練してるんでしょ? 佐倉さんも努力家なんだね」
杏子「まあ、むしろ一人になるついで? たいしたことじゃない」
貴方「そうか。そう言えるのがすごいよ。俺もがんばんなきゃなぁ……」
杏子「おー、頑張んな。あたしなんかよりずっとご立派な志掲げてるんだろ?」
投げやりな言い方だけど、一応応援と受け取っておいたほうがいいのかな。
足頼みに怪しい場所を回っていく。ある程度はパトロールのルートは決まっていた。
そのうちに魔力の反応を見つけ、結界に入っていった。
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/08/11(火) 01:14:09.08 ID:wZH+dhK70<> -------------------------
今日はここまで あしたもたぶんやる <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/08/12(水) 01:35:30.19 ID:N2BbTA6k0<>
貴方「この結界、暗くて足元が見づらいな……そうだ!ソウルジェムで照らすのはどうかな?魔力の使い方次第ではライトにできる!」
杏子「魔力の使い方としちゃ考えたほうかもな。でも却下だよ」
貴方「えっ、なんで!?」
杏子「この通路、そんなに狭くないし。こんな暗いとこに住む住人はあたしたちより闇にも目が慣れてるだろうねえ」
杏子「そんな中で目立つことしたら相手にも目印知らせるようなもんじゃん?」
貴方「ああ、言われみればたしかに……」
杏子「それに、光だけじゃない。あたしたちが魔力を辿ってここまで来たように、魔女や使い魔だって魔力に反応する」
杏子「囲まれたらちょっとキツいんじゃない?――まあ、あたしならまとめてぶっとばせないこともないけど」
佐倉さん、考えるより動くのが得意そうなタイプに見えて意外と考えてるんだなって思った。
……経験の量か。
杏子「しっかりしてよ、ガッコじゃ頭いいんでしょ?アンタ」
貴方「あれ……それは誰から聞いた?」
杏子「まどかが話してた」
鹿目さんが俺の話を、かぁ――……なんて、浮かれてる場合じゃない。
杏子「まあこのくらいならそんなに見えないわけでもないだろ」
貴方「! じゃあ、魔力で視力のほうを強化する方法は?それなら使う魔力も少しで済む」
杏子「いいんじゃない? アンタに言われたのが悔しいけど、認めてやるよ」
貴方「悔しいって、そんなぁ」
佐倉さん、素直すぎるのか素直じゃないのか、どっちが近いのかな。
まあまだ他の仲間に比べて信頼しきってないのはわかってる。地道に認めていってもらうしかないか。
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/08/12(水) 02:00:17.23 ID:N2BbTA6k0<>
――魔力を目の神経に通していくと、目に入る光が増幅され、暗闇でも細部まではっきりと輪郭が見えるようになった。
視力といっても、普通に健康診断で測るような距離によるものの見え方だけではない。
今だけ普通の人間の目よりも夜行性の猫や猛禽類の目の性能に近くなる。
杏子「見えるようになったな。じゃ、いくか――――っ、ん?」
隣でなにかをぐにゅっと踏みつけたような音がした。さっきからも歩いているうちにたびたび足を取られることがあった。
改めて足元を見てみると、なんかとりもちのような――汚い話をすれば痰の塊のような――粘着物が落ちていた。
杏子「……! きっも、うわきっも!!」
貴方「これは見えないほうがよかったかもな……」
しかし、良く見えるようにしたのにその直後に踏んづけるって、うっかりなとこもあるのかな。
杏子「とっとと魔女を倒すぞ!こんなとこさっさとオサラバしてやる!」
貴方「それには賛成だ。……それにしても、なんで魔法少年は少なからずいるのに敵は魔女だけなんだろう?」
杏子「知るか。キュゥべえが言ってたからってだけだよ。化け物共に性別もなにもないと思うけどな」
杏子「じゃあこんなキモイことするのは男だろ」
貴方「それは男女差別……」
とはいえ、見えるようになったらだいぶ気持ちの悪い結界だ。
これで家主が女……というかメス?と言われたらちょっと引くかもしれない。
貴方(それこそ化け物相手に考えることでもないか……)
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/08/17(月) 00:01:22.00 ID:B3NRTABa0<>
――――結界の奥に居たのは予想通りの化け物らしい見た目の化け物だった。
最深部に来た途端、眩しいまでの明かりが部屋全体を照らしていた。視力の強化に当てた魔力を解除する。
杏子「なんか思った通りの奴だなあ」
貴方「たしかにね」
杏子「さっさと片付けるか!」
佐倉さんが先に攻撃を仕掛けにいく。これには注意をひきつける意味もあった。
魔法少女として先輩だからということもあるが、彼女が率先して切り込み隊長になっていることが多かった。
毎回こういう危険な部分を任せるのも気が引けるけど、やっぱり上手く出来るのは彼女のほうだし、プライドもあるんだろう。
佐倉さんは武器のリーチが長く足も速い。おまけに一撃の威力もある。いざとなれば力押しでなんとかすることもできる。
こっちも中距離までは対応できるけれど、もっと近づかないとそこまでの威力は出ない。
貴方(前も思考を大事にってのは言われてたもんな……できることを活かさないと!)
杏子『よしっ、回り込んだな!』
死角を突いた攻撃で結界の壁へと拭き飛ばし、飛び道具で磔にする。
魔女が起き上がらないうちに、佐倉さんが槍を振るって勢いをつけた一撃でトドメを刺す。
連携はスムーズだ。
杏子「いっちょあがりか」
貴方「なんとかなったね」
近くに居た佐倉さんがグリーフシードを掴みあげ、今回も何事もなく終わった――――と思った矢先だった。
杏子「…………は?」
こっちももう気を抜いてたし、佐倉さんがそんな声を上げたことすら深く気に留めなかった。
――――景色が変わるまでは。
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/08/17(月) 01:31:03.20 ID:B3NRTABa0<>
魔女を倒せば結界は消滅し、元の景色が戻ってくる。しかし今回は予想と違う。景色は戻らず、『別の物』に塗り替えられていく。
気を抜いていた俺も、さすがにその光景を見れば異変は察する。
貴方(別の魔女が潜んでた……!?)
再び戦闘態勢をとる。何が敵かわからない中、周囲を見回す。
佐倉さんがグリーフシードを手から離したのが見えた。
杏子「まだだ!セコいマネを……!」
つまり、倒したと思ったのが偽物だったということだったんだろう。
それに別の魔力があれば二人もいればどっちかが気づけたはずだ。
変わりゆく景色の向こうに何かの影が揺らぐ。彼女はそこに再び狙いをつけて穿つ。しかし、魔女が現れたのはその背後だった。
貴方(違う!そっちじゃない――――!)
杏子「これもハズレかよ!」
現れた影は囮。もちろん佐倉さんもそれにすぐ気づく。
しかし、囮は囮でも実体を持った囮だ。絡み付いた靄が動きを遅らせた。
――――間に合えと念じ、なりふり構わず走り出す。
俺にもっと実力があれば颯爽と魔女に一撃ぶち込んで助けることもできたのかもしれない。
今度は巴さんの時みたいにはいかなかった。こんなとき、どう頑張っても何かを犠牲にしなければいけない『限界』があることを思い知った。
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/08/19(水) 22:26:39.72 ID:svJCOAsf0<>
杏子「……はぁ!?」
仲間に危機が迫って出来たのは、間に割って入ることだけだった。
佐倉さんは覚悟していた衝撃が来ず、代わりに訪れた展開に驚いていた。
敵の攻撃を、腕を伸ばして遮った。その片腕が肘から『無くなっている』。
自分でも驚くほどに他人事に捉えてた。しかし、自覚すればするほどに痛みが現実味を伝えて悲鳴を上げた。
――……他人事じゃない。どうにかなるのかこれ。
貴方(くっ……カッコつけたけど俺も無様だよな、でも)
身体は起き上がれなくとも心ではまだ踏ん張ろうとする。俺たちの戦いは終わってない。
正直悔やみそうにもなった一瞬もあったが、それでもやっぱり、こう思った。
貴方「――――佐倉さんが無事で、よかった」
杏子「お前、ホントなにしてんだよ!? ……チッ」
ベテランでも必ず勝てるわけじゃない。相性次第なことはわかってた。
でも今までなにかあってもなんだかんだで自分や仲間に大きな被害が出ることがなかったから、こんなことは初めてだった。
……大怪我なんてもんじゃない。もし一人だったらどうにもならなかった。
貴方「ごめん……後のこと頼んだ」
杏子「言われなくてもすぐ終わらせてやる!そこで待ってろ!」
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/08/19(水) 23:52:58.28 ID:svJCOAsf0<>
――――ついに目の前に姿を現した魔女を、佐倉さんは今度こそ無駄ない動きでなぎ倒していった。
囮なしの一騎打ちとなれば佐倉さんが負けるはずもない。戦いに舞う赤色は鮮烈に映った。
その光景を眺めているうちに戦いは終わっていた。
杏子「……なんでこんなことしたんだよ。言っただろ。あたしは治癒魔法が得意じゃないんだぞ」
杏子「あたしがやられるくらいの相手ならすぐ逃げろって」
貴方「でも……仲間は守るって誓ったから。気付いたら動いてたんだよ」
貴方「それに本当に佐倉さんはすぐに倒してくれたから、佐倉さんが動けなくなるよりはよかったんじゃないかな?」
杏子「馬鹿かアンタ……!」
そう言いつつ佐倉さんは治してくれてた。
落とされた腕は幸い回収できた。治療が得意じゃなくても二人がかりで治せば繋げるくらいにはなる。
ただ完全に修復しきれてないのか失った血の分か、まだ少し違和感は残ってるけれど。
杏子「……自業自得であるべきなんだよ」
貴方「……『自業自得』?」
杏子「今日のはアンタが勝手にヘタ打ったのとは違う。あたしの失敗だ」
杏子「『守れた』なんて思うなよ。下手したらまとめて全滅ってこともありえたんだ」
杏子「仲間ったって赤の他人庇って共倒れとかおかしいだろ。割に合うわけねえ」
杏子「……なんで自分より他人を優先する奴がいっぱいいやがるんだよ、この周りには。まさかとは思ってたがアンタもだったってわけか」
険しく呟かれたその声は、悔しげな感情も乗せていた。
……まるで認めたくないみたいな。
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/08/20(木) 00:40:41.61 ID:55AozeoU0<>
貴方「前に言ったことも口だけって思われてたなら、それはちょっと悲しいかな」
貴方「……でも佐倉さんは、前から仲間がいる時の失敗は連帯責任だって言ってたよ」
杏子「それとこれとは別だ!」
貴方「自分だけで勝てた自信もないし、むしろ佐倉さんには助けられたと思ってるけどね」
貴方「自分の身も守れなかったのは悔やまれるけど、やっぱり後悔はしてないよ」
杏子「死んでも同じことが言えんの?」
貴方「死んだら何も言えない、っていうのは置いとくとして……自分だけ生き残るよりはきっと。それはそれで後悔して生きてくことにはなるだろうから」
杏子「……そうか」
貴方「佐倉さんこそ、その言い方だとまるで自分は死んでもいいみたいに聞こえるよ」
佐倉さんは戦いについての考え方はかなり真面目なところがある。
魔法少女としてはあまり褒められたものではない行動をしてたっていうのも、聞いたことはあった。
……凄惨な過去のことが絡んでいるのだろう。この反応を見るにあまり間違ってなかったのかもしれないと思った。
杏子「……あたしはいいんだよ、別に」
杏子「好きでこういう生き方してんだから、それでいつか死ぬのもとっくに了承済みだ」
杏子「まあ、さっきのことは礼はしとく。アンタのことはマジに認めてやるよ」
『好きで』――と言ったけど、それだけじゃないのも知ってた。
認めると言ってくれたのは嬉しかったけど喜びきれない気分だった。
四回目【貴方】 43日目終了
[知り合い]
・鹿目まどか・・・問題共有
・美樹さやか・・・親友
・志筑仁美・・・親友
・暁美ほむら・・・気まずい
・佐倉杏子・・・認められた↑
・巴マミ・・・親友
[攻略済]
美樹さやか
暁美ほむら1
巴マミ
志筑仁美
強制ENDまで【残り:1回】 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/08/20(木) 01:05:10.45 ID:55AozeoU0<> 44日目 冬休み
……契約者にも得意な魔法と苦手な魔法がある通り、身体能力にも差はある。
俺も回復魔法は得意じゃないけど、苦手というほどでもない。魔法少年として自然治癒力も人並みよりはあったようだ。
貴方(――……よしっ)
準備運動のように腕を動かす。一日経つと違和感は気にならないくらいには消えていた。
貴方(でも考えてみると、不思議なもんだよな)
貴方(一度完全に切り離されたってのによくくっつくもんだよ……)
……思い出したら寒気がしてきた。
こういうのって戦いに気が向いてる時より、後になってからのほうがくる気がする。
・何して過ごそうか
1誰かに連絡してお誘い(まどか/さやか/マミ/仁美)
※キャラによっては断られることもあります ※ほむら及び強制END関連の選択肢は冬休み明け以降
a遊びに行く
bパトロールに行く
c訓練する
d家に誘う
e相手の家に行く
2手軽に誰かとチャット(まどか/さやか/マミ/仁美)
3QBよぶ ※雑談、相談、杏子への伝言をたのめます
4でかける
a猫のいた茂み
b繁華街
c訓練場所
5家の手伝いでもするか
6自由安価
下2レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/08/20(木) 01:26:32.96 ID:09OjLYvBO<> 4a <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/08/20(木) 01:43:50.17 ID:mfmS4vrH0<> ↑ <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/08/24(月) 00:54:49.96 ID:XQCMjiMg0<>
貴方(そういえば、猫……エイミーはどうしてるかな)
貴方(行ってみるか)
様子をこの前鹿目さんから聞いたぶりだ。
散歩がてらにあの茂みへと足を延ばしてみる。鹿目さんほど近所でもないが、遠い散歩というわけでもなかった。
貴方(――――この辺だったよな)
エイミーが留守でもタオルやトイレといった物が目印になってる。特にトイレはおおきいぶん少し奥を覗けばすぐに見える。
見つけると少しほっとした。たった数日ぶりだ。毎日通ってるわけじゃないがそんなに時間が経ったわけではない。
貴方(エイミーも散歩にでも出かけてるのか……?)
相変わらずの寒空だが今日も晴れてる。散歩日和といえばそうかもしれない。
エイミーは不在らしいので住み処の様子を覗ってみる。
トイレは綺麗に掃除されてた。使ってないから……というわけではないと思いたい。鹿目さんから聞いた限りでは使ってるらしいし。
そうしてると、いつのまにか鹿目さんも近づいてきてた。
まどか「あっ、【貴方】くん来てたんだ」
貴方「ああ、ちょっと気になって。トイレもちゃんと綺麗にしてるんだね」
まどか「うん、お掃除はごはんあげるついでにしてるんだけど……」
鹿目さんはどこか暗い表情で言いよどむ。
貴方「……だけど?」
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/08/29(土) 22:52:45.04 ID:9InJi2Sv0<>
まどか「掃除したのは一昨日きりなの。ご飯も毎日あげにきてて、減ってることもあるけど、エイミーの姿を見てないんだ」
貴方「一昨日……か。ちょっと心配だね」
まどか「うん。前からここを住み処にしてたし……」
貴方「一昨日からトイレも使われてないんだよな。たまたま鹿目さんが来た時不在だったってだけならまだいいけど」
その場合はどこで食事とトイレを済ませてるのかが気になるとこだが。
どっか別の場所で良くしてもらってるとか、誰かが保護したとかなら……寂しいけれど、まだいい。
まどか「……今もご飯持ってきたんだけど、やっぱ心配だよ」
貴方「ご飯たまに減ってるって言ってたのは?」
まどか「エイミーが食べてるのか、他の猫や動物が食べてるのかわからないんだよね」
貴方「そうか。そうだな」
まどか「わたし、今から探しに行ってみる」
貴方「探すって、どうやって? 闇雲に探すのは無謀だよ。魔女みたいに魔力の反応もないんだから」
まどか「無謀でもいてもたってもいられないの」
鹿目さんは不安そうにしている。
まあ、たしかに俺も心配だ。ここまで気にかけてきたんだし、野良とはいえすでに自分たちで飼っているような意識はあった。
1(行先提案)
a公園
b歩道橋
c土手
d廃工場
e駐車場
2キュゥべえの奴とか知ってたりしないかなあ…
3自由安価
下2レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/08/29(土) 22:58:45.04 ID:G80TsAp60<> 安価↓ <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/08/30(日) 00:02:15.97 ID:HbmDKXI7o<> 単発だけどいいよね
役所の清掃事務所に相談
死んでないかだけでも確認する <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/08/30(日) 00:36:33.81 ID:HBJBAFBr0<> もちろん歓迎ですよー
--------------------------
貴方「あのさ……縁起でもない話だけど、どこかでもし動物が死んでたりした場合って、どうなるのかな」
まどか「ふえ……? どうって……」
いけない、さらに不安そうになってしまった。
貴方「ごめん、最悪の場合を確認したいだけだから……。そういうとき、街に片づける人がいるんじゃないかと思って」
まどか「あ…… その人に聞けば確かめられるかもってこと? 誰に聞けばいいのかな?」
貴方「街の…… 市役所の人とか?」
まどか「市役所かぁ。そうだね、闇雲に探し回るよりもまずは聞いてみたほうがいいのかも」
鹿目さんも納得してくれたようだ。とりあえず二人で市役所に向かう。
ネガティブなことばかり考えてたわけじゃない。俺だって安心がしたいんだ。
――――そして、目指すは駅のほう。見滝原のもっとも賑わう中心部。
普段そうそう入ることのない場所に足を踏み入れるのは少し緊張する。
貴方「……ここか」
まどか「えぇと、どこに行けばいいのかな……?」
こっちはただの中学生二人。周りには大人ばっかりだ。来てみたはいいものの広すぎて尻込みしてしまう。
そうしていると、案内の人が声をかけにきてくれた。
事情を話して案内された先で待つ。
まどか「エイミー、大丈夫かなぁ……」
貴方「だ、大丈夫だよ、きっと…… ここに来たのも念のためだし」
特徴は伝えた。首輪があるのが役に立った。黒猫というだけではいくらでもいるだろうから。
なによし、そんなありふれた外見特徴だけでエイミーだなんて信じたくない。
でももしこれで遺体を片づけたって聞かされたら信じるしかないんだろうか。
悩み始めた時に呼ばれる。
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/08/30(日) 01:09:55.88 ID:HBJBAFBr0<>
貴方「――――あっ、そうなんですか?」
まどか「よかったぁ……」
――――結論から言って、特徴に一致する猫の遺体を清掃した報告はないらしかった。
俺たちみたいな子供相手でも優しく話してくれる人でよかったと思う。
ひとまず最悪の返事は聞かされなかったけど、まだ安心できたわけではない。
まどか「うん、見つかったわけじゃないからまだ心配だね……。どこにいるんだろう」
ただ――、こうも釘を刺されてしまう。
*「君たちの飼い猫なんだよね?出来ればこうやって心配することがないように、完全室内飼いを推奨しますよ。やっぱり平均寿命も違いますから」
貴方「え……、あー」
まどか「野良猫なんですけど……」
言葉に詰まって、鹿目さんが代わりに言った。
……死骸もだが、この人たちは前に鹿目さんのお父さんが気にしてたように糞尿も片づけてそうだ。
提案されたのは、里親を探してみてはどうかということだった。ボランティア団体に頼れば引き受けてくれるとこもあるらしい。
保健所は拒否感がある。そこでも募集はしてくれるらしいけど、一定期間以内に決まらなければ処分だそうだ。
それはいやだ。
貴方「と、とにかく、エイミーを見つけなきゃだよな。振り出しに戻っちゃったけど……」
まどか「一つ情報が得られただけでも嬉しいよ。少し安心もできたから」
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/08/30(日) 02:36:29.85 ID:HBJBAFBr0<>
帰り道、回り道をしながら元の場所へと戻るように歩いてみる。
道の隅に注意を向けてみると、野良猫は稀に見かける。でも首輪をしてるのはそう見かけない。
思った通り、闇雲に探すのはきつい。注意を張りすぎて、猫かと思ったらビニール袋だったこともあった。
……結局見つからずに戻ってきてしまったと思ったが、エイミーはあの場所の近くに居た。
黒い塊のように道の隅にうずくまってる首元にはたしかに前につけてあげた首輪があった。
まどか「エイミー!こんなところに……! もどってたんだね」
貴方「なんだ、戻ってたのか。よかった」
まどか「……エイミー?」
近づいてもいつもみたいに寄ってくることもなく、力なさそうに見えた。
よく見てみると怪我をしてるみたいだった。多分、傷痕からして猫同士の喧嘩だろうか。
猫は具合が悪くなると姿を隠すっていうのはどっかで聞いたような気はする。
まどか「エイミー!」
鹿目さんもそれに気づくと、そばに寄っていって治癒魔法をかける。
まどか「……怪我してたから姿を見せなかったのかな?喧嘩したんだよね」
貴方「それで隠れてたのかな」
まどか「縄張りを争って負けちゃったのかなぁ……」
そういえば、魔法少年・少女の世界もグリーフシードを巡って縄張り争いは多いと聞いたっけ。
より稼げる場所を求めて元居た契約者を追い出したり、追い出されたりは日常茶飯事らしい。
自分たちのいる世界と少しだけ被る。入った頃には攻め入る隙もないほどチームが出来上がってたから、実感はほとんどないけれど。
……考えてみれば、野生っていうのはもろにそういう世界だよな。思っていたよりも過酷だ。
魔法の力があればたちまち怪我は治る。医者なんかに診てもらうよりもはるかに早く完璧だ。
……しかし、それですべて解決とは思えなかった。
まどか「……【貴方】くん、わたし、やっぱり里親探してみようと思う」
<>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/09/03(木) 20:22:50.76 ID:Q2ueVRnW0<> ここも平日無理かあ <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/09/04(金) 00:42:02.94 ID:o3TxXGyN0<>
まどか「役所の人にも言われて気づいたの」
まどか「最初はお腹すかせて可哀想だからって思いで始まった。だけど、ご飯をあげてればいいわけじゃなくて、他にも気にすることがたくさんあって……」
まどか「必要なものは揃えたつもりだったけど、本当だったらこういう予想外のことが起きた時にお医者さんにつれてくお金も用意できないから」
……さっきの市役所でも聞かされていた。
猫を保護している人たちが何をやっているか。かかる費用。これからワクチン注射や避妊手術もしなきゃいけないらしい。
その金も自分たちでは払えないし、野良のままでは車に轢かれたり動物や悪い人に襲われる危険から守れない。
まどか「エイミーはとてもわたしに懐いてくれたし、わたしも張り切ってた。出来ることはなんでもしようって思ってた」
まどか「でも……エイミーのことも人のことも考えたら、これが一番いいんだと思う」
貴方「うん。実際、鹿目さんはよくやってたと思うよ」
まどか「ありがとう、【貴方】くん……」
そう言った鹿目さんは、やっぱり寂しそうで。
ご飯をあげた。お世話をした。名前を付けた。首輪も着けてあげた。半分は飼ってるって感覚はあった。
貴方「……俺もここまで見てきたから他の人の家に行くのは寂しいけど、寂しいってだけじゃやっぱエゴなんだよな」
でも結局、“二人の秘密”にしかできなかったのも後ろめたい気持ちがあったからだ。
貴方「二人でエイミーに最高の里親を見つけてあげよう!」
まどか「うん!」
行き先が決まるまでの数日くらいなら、エイミーを家に置くのも親に頼み込めばなんとかなるかもしれない。
幸い二人ともペット禁止の家ではない。
そう決めて、まずは近い鹿目さんの家に頼みに行くことにした。
――――……こうして、初めて二人で共有した“秘密”は幕を閉じた。
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/09/04(金) 01:15:56.10 ID:o3TxXGyN0<>
まどか「ママ、本当にいいの!?」
貴方「話してみてよかったね……」
鹿目さんの家には今日も両親が揃ってた。
大人からしたら新年最初の平日が終わった週末、らしい。俺たちからすればもう少しで冬休みが終わっちゃうなぁと思う頃だけれど。
「にしても、野良猫かぁー。最近まどか毎日のようにコソコソ家を出てるから何かと思ったけど、そんな理由とはね」
「友達とも毎日は遊ばないだろ? ついに好きな人でも出来て密会でもしてるのかと思ったけど、違ったか」
まどか「もう、ママったら茶化さないでよ」
「いや、間違いじゃなかったか?そのこと知ってたのって【貴方】くんだけなんだっけ?」
クラスメイトとかにも少しくらい話したっけ? でも、多分ここまで関わったのは二人だけかな。
しかし、こういう風にからかわれるのは嫌じゃないだろうか……。鹿目さんの表情は髪に隠れててよく見えない。
「とにかく、一人で抱え込むなって。言ってくれれば最初から一緒に考えたのに」
まどか「ちなみに、うちでは飼えないよね……」
「うちは……暴君がいるからなぁ」
視線を向けた先から、元気の良い声が聞こえる。
こうしてる間にもお父さんはつきっきりで面倒を見てるらしい。
「どうしても飼い主が見つからなかったら考えなくもないけど、まあ子猫だし貰い手見つかるんじゃないか?」
飼い主が見つからなかったら――それに少し期待を抱きかけたが、そう考えるのは止そうとする。
新しい飼い主が決まったらもう二度と会うことはないんだろうな。そう思うとやっぱり寂しいけれど、エイミーのためには仕方ないんだよな。
バッグもなしにここまで大人しくついてきてくれたエイミーを見遣る。
……こんなにいい子なんだ。きっと貰い手だって見つかるはずだ。
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/09/04(金) 01:37:13.86 ID:o3TxXGyN0<>
まどか「うん……そうだね」
「じゃ、ネットで募集かけてみるか。今の時代ホント便利になったもんだよ」
「事務的なことはこっちでやっとくから、飼い主を選ぶのはアンタたちにしな」
「エイミーだっけ?その子のこと見てたのは二人なんだろ。きっと合う人を見極められるさ」
まどか「うん。ありがとう、ママ」
貴方「はい!責任をもって見極めます」
ひとまず、今日のところは鹿目さんのお母さんに任せて帰ることにした。
休みはもう一日ある。……それはこっちも大人も同じようだった。
四回目【貴方】 44日目終了
★まどかルート★
▼[まどかルート]に入りました。なにもしなくても好感度の上がるイベントが進みます。
個別ENDの準備はできてます。
それに伴い、ルート終了まで強制全体ENDを抑制します。
<>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<><>2020/09/05(土) 00:18:04.81 ID:yT6ZaXas0<> キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!! <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/09/06(日) 22:26:44.50 ID:ikGzE6UQ0<> 45日目
鹿目宅
冬休み最終日。
……昨日ネットに載せたエイミーの里親募集にさっそく応募が来たと聞いて、鹿目さん家に呼ばれていた。
貴方「子猫なら需要高いっていうの本当なんだなぁ」
まどか「そうだね。2件も……」
呼ばれた時には1件と聞いてたけど、ここに来る間にちょうどもう1件来たらしい。
こうして複数の人が見て飼いたいと言ってくれてると思うとやっぱり悩む。
一方がどう考えても渡したくないようなヤツとかだったらあれだけど、どっちも真剣に応募して来てくれてるんなら尚更。
「どっちが良い悪いっていうか、こういうのってある程度フィーリングも大事なんじゃないかな? ご縁っていうか」
「まあ、別に無理に今来てる中から決める必要もないけどね」
お茶菓子を持ってきたお父さんが話に入ってきた。
手作りらしい。鹿目さんのお父さんが料理得意って話は聞いたことはあったけど、まさかこうしてお菓子を味わえるなんて。
まどか「あ、だからまだ締め切ってないんだね」
「それを考えるのもアンタたちだろ?」
続いて入ってきたのはお母さん。
貴方「鹿目さんはどう思う?」
まどか「うーーん……」
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/09/06(日) 23:04:15.60 ID:ikGzE6UQ0<>
しばらく悩む。
まどか「いったん締めきってみようかな? まずは今来てる人を見てみようと思う」
貴方「まあそうだな。増えすぎたらやりとりも大変だし」
まどか「とりあえずメッセージを返さないとだね……」
鹿目さんのご両親とも文面を相談しつつ、パソコンの画面と向き合う。
――その最中、派手に何か物が落ちる音がしてみんなで肩を揺らす。
「……あっ、しまった!目を離した隙に!今のはどっちー!?」
貴方「やんちゃが増えちゃったみたいだね」
まどか「エイミーってやんちゃさんだったんだね……」
そんなに手のかかる印象はなかったけど、やっぱ子猫は子猫だったらしい。
今までずっと外にいたからわからなかったが、見たことない物がたくさんあるし、色んなものに興味を持つのは仕方ないのかな。
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/09/07(月) 00:55:48.67 ID:l4visoTJ0<>
貴方「ていうかこれ、すっごい美味しいですね」
「うん、口に合ってよかったよ」
まどか「初めてちゃんと呼ぶからってパパ張り切っちゃって」
「今日はママも休みでタツヤの面倒見ててくれるしね。まどかも作るの手伝ったんだよ」
まどか「型を抜くところだけだけどね……。いつか一人で作れるといいなあ」
貴方「ちゃんと家のお手伝いしてるんだね。お父さんに家事習ってたら上達しそう」
まどか「上達するといいなあ。家のお手伝いは【貴方】くんも頑張ってるんでしょ?」
貴方「まあ掃除くらいだよ」
クッキーをつまみつつ談笑する。
とりあえず応募の2件に返答して今日はお開きになった。
四回目【貴方】 45日目終了
★まどかルート★
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/09/07(月) 23:48:13.73 ID:l4visoTJ0<> 46日目
ついに明けた冬休み。ついに始まった学校。
二年生最後の学期が幕を開けてしまった。
――と、そんな実感はまだあまり追いつかないが、午前のまだゆるめの授業をこなすと見知った面子で昼を食っていた。
結局ここにいる人とは冬休み中も会ってたんだよな。
さやか「やられたわー。気を抜いてたら休み明けに漢字の小テストあるなんて」
仁美「休み前に告知されてましたけどね……」
さやか「そんなの記憶からとぶ!」
まどか「わたしも実は直前まで忘れてて……」
貴方(一応忘れず警戒しといてよかったな……)
喋ってる内容もいつもどおりくだらないことで、それに安心していた。
それから昼休みの終わり間際、中庭から戻る途中で随分久しぶりに聞くテレパシーの声が聞こえた。
マミ『【貴方】くん、明けましておめでとう!』
……そういえば、こっちは普通にお久しぶりだ。
各自の予定を考慮してか、休み中にチームの集まりがなかったせいもあるけど。
貴方『明けましておめでとうございます!あと久しぶりです!』
マミ『そうね。良い休みを過ごせたかしら?』
貴方『ええ、まあ充実してましたよ。巴さんは何してました?』
マミ『色々普段できないことをやったわよ。細かいところの掃除とか、一段と料理に手間をかけてみたりとか』
マミ『換気扇ってなんてあんなに汚くなるのかしらね?』
貴方『さあ……なんでですかね』
なんだか大変だったらしいことは伝わる。
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/09/08(火) 00:01:57.79 ID:FI3Ag9An0<>
マミ『おせちも作ったのだけど、売り物にも負けないくらい綺麗に出来たのよ。今度写真を見せてあげる!』
貴方『楽しみにしておきます。……巴さんって、いい嫁になりそうですよね』
マミ『えっ!? やだもう、いきなりどうしたのよ』
……嫁というか主婦というか。多分言葉にするのに印象がいいのは前者だ。
なにはともあれ、巴さんは充実した一人の時間を送ってたらしかった。
マミ『あとは、もちろんパトロールもね。ああ、そうだ。早速だけど、次の日曜に恒例の訓練&パトロールできるかしら?』
巴さんの声が少しだけ真面目なトーンになる。
日曜……か。それまでにはエイミーの貰い先も決まってる頃かな。
貴方『はい。もしかしたら予定入るかもですけど』
マミ『ええ。駄目になったら連絡してくれればいいから』
授業開始まで念話をしつつ、ふとクラスメイトに話しかけられてしどろもどろになる。
前に巴さんが経験を積めば口頭での会話と念話を両立できると冗談で言ってたが、やっぱそんな高度なマルチタスクは不可能だ。
――――
―――― <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/09/09(水) 23:21:00.22 ID:rqTy4nYo0<> マミさんアプローチ?! <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<><>2020/10/05(月) 20:27:06.40 ID:5MADVrI20<> いつになったら戻ってくるんだ? <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/10/13(火) 23:30:18.09 ID:GKEZNZFp0<> 約1か月放置!ここまでの放置は初か…
------------------------------------------------------
応募の件は、放課後に実際にエイミーと俺たちに会ってみることになっていた。
まず今日は1件目。隣の市から来てくれるらしい。
まどか「じゃ、いこっか」
放課後になると自然に駆け寄ってくる鹿目さん。
思えば学校内ではさやかたちと一緒に関わることはあれど、二人で話すことってなかなかなかったか。
そんな様子を見て茶々を入れられる。
さやか「なになに?なんかいつのまにか仲良くなってない?そんな感じだったっけ二人とも」
まどか「えっと、冬休みの間とかいろいろあって」
さやか「『色々』?」
まどか「エイミーのこと!」
貴方「さやかには話してたんだっけ?今、エイミーの里親を探してるんだよ」
さやか「へー、そうなんだ」
そんな話を少しだけした後、テレパシーで悪いけどパトロールは任されてくれないかと去り際に頼みこんでみた。
さやか『もう、二人して同時に同じこと頼むんだから』
さやか『わかってるわよ!まかせときなさい!』
……思わず鹿目さんと顔を見合わせた。
まどか「【貴方】くんも同じこと言ってたんだね……」
貴方「なんか息が合っちゃったね。明日は一緒にパトロールどう?」
同じこと考えてた、ってことか。
パトロールに熱心なのはみんな同じだ。今から明日の約束をとりつけて、学校を後にする。
<>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/10/14(水) 00:05:44.69 ID:COY8dvBNo<> おかえり <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/10/14(水) 00:10:07.50 ID:nxpTQcC40<>
――――面談の場所は鹿目さんの家。
エイミーも実際にここにいる。さっきまでここにいた訪問者は、慈しみに溢れた目を向けて可愛いと、家族になりたいと言ってくれた。
湯呑に残っていた緑茶を飲み干して、鹿目さんは息をついた。
まどか「緊張した〜〜……」
貴方「俺も……知らない大人の人と話すのはやっぱ緊張したよ。鹿目さんが隣にいてくれたし、おじさんも見守っててくれたからよかったけど……」
貴方「エイミーは緊張してなさそうだなあ。知らない人の前でも堂々としててすごいよ」
そう言うと短い鳴き声が返ってきて、それがなんとなく誇らしげに聞こえた。
言葉が伝わったとはさすがに思っていないけれど。
まどか「人懐っこい子だし、新しい飼い主さんにもすぐに慣れてくれるよね、きっと」
まどか「……少しさみしいけど」
貴方「うん。きっと……鹿目さんは今日の人、どう思う?」
まどか「いい人だと思う。前にも猫ちゃん飼ったことあるって言ってたし」
経験があるなら心強い気はする。
俺たちなんてなんもわからない状態で手探りでやってたから、大先輩だ。
しかし、まあ。
貴方「『どっちが良い悪いというよりもフィーリングが大事』、か……」
まどか「そう言われると、難しいよね」
それからおじさんに『お茶をもう一杯どうか』と言われたのでありがたく甘えさせてもらった。
今日はおばさんはいない。前まではみんな揃ってたけど、今日はなんてことのない平日だ。
エイミーとも今のうちに触れ合っておかないと。
もう1件のほうは明後日だから、それが終わったらまたきちんと考えよう。自分たちなりの答えを出すために。
それまで――明日はとりあえず、自分たちの使命でもあるパトロールのほうに専念だ。
四回目【貴方】 46日目終了
★まどかルート★
<>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/10/16(金) 18:35:35.51 ID:C19L9NMe0<> 続き来た!
待ってたよ! <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/10/17(土) 10:31:53.28 ID:l3ws+/ad0<> まってたぜ <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/10/27(火) 23:35:15.50 ID:2ltlTyXY0<> 47日目 放課後
約束してたパトロール。
とくに危なげなく2回目の戦いを終えて、寒空の下を歩いていた。
まどか「さっきはありがとう!」
貴方「さっき?なにかしたっけ……」
まどか「急に突進してきた使い魔、あれすごいびっくりしたから」
貴方「ああ、でもそのあと手の届かないとこまで飛び上がってったのを鹿目さんがすかさず射抜いてたからすごいなーと思ったよ」
協力して倒せた思い出を語ると温かな気持ちが湧いた。
物腰が柔らかくいつも前向きな姿勢は見てるだけでも元気をもらえる気がした。そんな彼女が近くにいることが嬉しい。
……クラスメイトって関係はもうすぐ終わってしまうけど、これからも仲間で友達だ。
貴方「それにしても、もうだいぶ暗くなってきたね。戦いも終わったし日がないと一気に寒くなるなぁ」
まどか「あ……あのね、もしよかったらなんだけど、今日もこのあとエイミーに会って行かない?温かいお茶も出すよ」
まどか「明日はまた面談でしょ?そしたら……もう決めなくちゃいけないんだよね」
鹿目さんは、少し寂しそうにしみじみと言った。
貴方「……うん。そうだね。甘えさせてもらおうかな」
――――
―――― <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/10/27(火) 23:50:55.75 ID:8VwQrZoJ0<> 待ってたよ <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/10/28(水) 00:19:47.62 ID:RfQ048290<> 48日目 放課後
――――この日の面談も無事に終えると、ひとまず脱力した。
つぶらな瞳で見上げてくるエイミーの背に手を置いて見返すと、ふいっと顔をそらされてしまった。
猫の瞳って宝石みたいで綺麗だ。でもなかなかまじまじとは見せてくれない。
貴方「今日ので応募の分の面談は全部おわりか。鹿目さんはどう思ってる?」
まどか「どっちもいい人だとは思うんだよね。一人は猫を飼ってた経験もあるし、もう一人も猫じゃなくても本当に動物が好きなんだろうなって思ったし」
貴方「ああ、犬の話とか聞けて面白かったね」
まどか「ね、面白かった」
ふふふと笑い合う。……その奥で考えていた。次の飼い主を決めて渡したら俺たちのやることは終わりだ。
鹿目さんとこうしてお茶を飲むことも減っちゃうのかな。
貴方「エイミーはどっちのほうが気に入ってたかな?」
まどか「エイミーはどう思う?」
にゃ、と猫の声がする。
もともと人を怖がらない子だ。どっちにもらわれてもうまくやっていけるとは思う。
……エイミーは伸びをすると、会話と名前をメモしてた紙に手を置いて、ふたたび短く鳴いた。
さすがに偶然だとは思う。名前を決めた時もこんな感じだったっけ。次の人のところに行ってもエイミーはエイミーと呼ばれ続けるんだろうか?
なんとなくそのしぐさが自分で選んだように見えて、俺たちはその選択に任せることに決めた。
おじさんにもそのことを伝えて、また連絡の文面を考えて――。
土曜にもう一度会って渡すことになった。
そして――――。
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/10/28(水) 00:48:16.64 ID:RfQ048290<> 数日後
――――土曜日。この日も早くから鹿目さんの家に来ていた。
久しぶりに鹿目さんの家族が揃ってる日だ。あと……もう最後になるけど、エイミーも。
なにかやりのこしたことはないかな?
まどか「あっ……そうだ、写真!今のうちにみんなで撮っておこうよ!」
貴方「あ、それ賛成!」
*「いいこと言うね、まどか。うちでもいくつか撮ってたけど、【貴方】くんも一緒にいなくちゃな」
写真の中では鹿目さんの腕の中からちょこんとエイミーが顔を出していて、隣には俺とタツヤくん。
後ろに鹿目さんのお父さんとお母さんもいる。
みんながいい笑顔で写っていた。
――――
――――
<>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/10/28(水) 00:58:35.19 ID:DF9cDiGv0<> よそに行っても遊びにきそうだな、エイミー <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/10/30(金) 23:57:25.96 ID:4HovfAcF0<> ――――
日曜日
まどか「なんだか……またいつもの日常にもどっちゃったみたいだね」
貴方「猫がいる生活ってどんな感じだった?」
まどか「イタズラされたり気を付けなきゃいけないことも増えたけど、楽しかったなぁ。ずっと見ていられる感じ」
貴方「あはは、だろうね。俺もこの数日入りびたりだったけど、さすがに泊まりにはいけなかったから」
今日は冬休み明けはじめての全員での訓練だった。
久しぶりに顔を合わせても空気は相変わらず。まあ数週間程度じゃ変わらないんだろうな。
で、それが終わった後はというと…………二人でカフェに来ていた。カフェといっても、ただお茶を飲むだけの場所ではない。まわりを猫に囲まれた猫カフェだった。
寂しさを埋めるため、って思うとなんだか余計に寂しいけど。遊びに出かける約束も果たせたからちょうどいいのかな。
まどか「えっ、泊まりに……!? ……それは、いきなりは無理かもだけど」
まどか「エイミーはいなくてもこれからも遊びに来ていいよ。お茶くらいなら出せるし!……マミさんみたいにオシャレな紅茶じゃないし、淹れるのはパパだけど」
鹿目さんの声が少し自信をなくしたように尻すぼみに小さくなっていく。
――街を救う力を手に入れて、魔法少女として活躍できる自分を誇れるようになったと言ってたけど、それ以外のトコは変わらずらしい。
だからこっちも、精一杯に明るい声で言おう。
貴方「ありがとう。俺も鹿目さんと一緒にいると楽しいからさ」
まどか「ほ、本当に?」
貴方「うん。もちろん」
やっぱり、鹿目さんが明るい声や顔をしていると嬉しいから。
仲が深まったからか、前よりもさらにそう思うようになっていた。
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/10/31(土) 00:19:43.80 ID:H9eukqF+0<>
まどか「ここの猫ちゃんたちもかわいいね」
貴方「そうだなぁ……飼うのはやっぱり自分たちじゃできないし、こういうところで触れ合うのが一番いいのかも」
エイミーに着けてた首輪は、今は鹿目さんが持っている。
着けたまま渡そうか結構ギリギリまで悩んでたけど、次の飼い主は完全室内飼いをしてくれるって言ってた。もう野良猫じゃない。
だから、あの雪の中エイミーと出会って少しの間一緒にいた思い出として手元に残しておくことに決めたらしい。
まどか「……うん。わたしは最初、自分で全部なんとかしなきゃって思ってた。でもやっぱり全部なんて無理で……それって、悪いことじゃないんだね」
まどか「【貴方】くん、ありがとう。今回のことでまた一つ自分に誇りが持てた気がするの」
鹿目さんは頬を桃色に染めて穏やかに笑ってる。彼女の髪や宝石の色よりも鮮やかに見える色だった。
本当に、こっちの心まで満たされてく気分だ。
貴方「前にも言ったけどさ、鹿目さんはもっと自信もったっていいよ!」
貴方「魔法少女としての活躍はすごいし、カッコいいと思うこともある――」
まどか「かっこいいって、わたしが!?」
貴方「うん。どんな時でも勇敢でかっこいいよ」
まどか「みんなを見ててそう思うことはあるけど、そう言ってもらったことってなかったから」
まどか「あのね、もちろん【貴方】くんも……カッコいいと思うよ」
……なんだろう、二人して褒め合ってて不思議な空気が流れてるなあ。
★個別END分岐点★
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/10/31(土) 00:32:32.37 ID:H9eukqF+0<>
鹿目さんの言葉に勇気づけられて、次に言いたい言葉はすんなりと口から出てきた。
貴方「……鹿目さんは、かっこいいし可愛いよ」
貴方「自分よりも他を優先しようとする強くて優しいところも。……気負いすぎてるときは心配になるけどね?」
貴方「それに、一緒にいるとこっちまで癒された気分になる柔らかい笑顔も。なにもかも」
まどか「え、え…………」
貴方「全部あわせて……鹿目さんのことが好きだ」
頬はさっきよりも赤みを増して、桃色通り過ぎてゆでだこみたいになってた。
珍しいけど、それをじっくり観察してる余裕なんてない。今は自分の顔も熱いや。
まどか「こ、これって……!ええと……」
貴方「……告白だよ。こんなこと軽く言ったりなんてしないよ!」
まどか「わ、わたしも……【貴方】くんのことが好き」
一世一代の告白は猫たちに見守られながらだった。
俺たちらしいのかもしれない。
……膝の上の小さな猫が、にゃあと言ってお祝いしてくれた気がした。
――――
―――― <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/10/31(土) 00:54:18.17 ID:H9eukqF+0<>
四回目【貴方】 十週目休日終了
[知り合い]
・鹿目まどか・・・☆恋人☆
・美樹さやか・・・親友
・志筑仁美・・・親友
・暁美ほむら・・・気まずい
・佐倉杏子・・・認められた
・巴マミ・・・親友
[攻略済]
美樹さやか
暁美ほむら1
巴マミ
志筑仁美
鹿目まどか
[好感度] to貴方
美樹さやか★★★▽巴マミ★★★志筑仁美★★★▽鹿目まどか★★★>佐倉杏子★>暁美ほむら
★…フラグ一段階目 「気になる」
※大抵の場所なら誘ったらOKしてくれると思います。
※放課後行動では勝手についてくることもあるかもしれません。
★★…フラグ二段階目 「特別」
※【貴方】との行動を優先します。
※ここまでくればあとは流れに乗るだけだ!
★★★…フラグ三段階目 「恋慕」
※実質落ちてる。
※個別ENDにいってもいかなくても攻略済み。
☆…互いに恋人として誓い合った仲。他の人の好感度上げすぎると多分マズイことになる。
もし他の人に言い寄るようなことしたら普通に浮気です。
▽…嫉妬Lv1
※ハーレムならつきものくらいの可愛い嫉妬だよ。
※この辺で留めておかないと色々濁るかもよ。マズそうな選択肢は控えよう。
そろそろ【終わり】が近いため、少しだけこのまま続行します。
<>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<><>2020/10/31(土) 00:59:56.40 ID:mUtT58kvo<> 好感度表カオスだなあ
リセットしたくなる <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/10/31(土) 01:00:01.49 ID:H9eukqF+0<>
1好感度☆恋人☆のまま(個別END+おまけ?)
2直前の好感度★★★のまま(ハーレムEND?)
下3レス多数決 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/10/31(土) 03:52:17.54 ID:GCxEzeMV0<> 1 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/10/31(土) 03:54:06.40 ID:mUtT58kvo<> 1 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/10/31(土) 08:22:50.42 ID:uPndGglM0<> 1 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/11/01(日) 20:37:56.61 ID:5EIM0gSX0<>
――――次の日からはまた新しい日々がやってくる。
鹿目さんとのこと、堂々と公表するつもりもなかったものの、親しい人たちの間にはすぐに気づかれて広まってしまった。
思ってた以上にみんなよく見てるらしい。
さやか「そっかぁ〜……まどかがかー。意外だなあ」
仁美「今まであまりそういう話って聞きませんでしたものね」
まどか「わたしも前まではあんまり意識したことなかったかも」
日常が劇的に変化したようで、一緒に昼飯食ったり、クラスメイトとの付き合いや魔法少年としての活動はこれまでと変わりはなかった。
ちょっとだけ特別なものが加わっただけだ。
それ以外に起きた身の回りの変化といえば……。
巴さんが受験に受かったって言ってた。これも嬉しい知らせだ。
冬休み明け最初の合同訓練以降は忙しそうにしててみんなで集まることがなくなってたものの、それからはまた余裕ができたようだった。
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/11/01(日) 21:21:24.93 ID:5EIM0gSX0<>
……久しぶりの合同訓練の後、ふとずっと気になったことを思い出して暁美さんに聞いてみた。
あれ以来暁美さんは俺や鹿目さんとも少し距離を取っているようで、直接話すことが少なくなっていた。
貴方「そういえば暁美さん、連絡つかないことが増えたよね。冬休みの時もさやかとか心配してたんだよ」
ほむら「携帯の電源を切っていたから」
貴方「え、なんで?」
ほむら「……知らない人から電話がかかってくるのが怖いのよ」
貴方「なんだろう、迷惑電話?それは怖いね。着信拒否しちゃえば?」
ほむら「……」
そう言うと、暁美さんはどこか悩むように暫く沈黙を続けて。
ほむら「……そうね」
――とだけ、簡潔な言葉を返してくれた。
その時、向こうから鹿目さんの呼ぶ声が聞こえた。一緒に帰ろうって誘ってくれてる。
まどか「あっ、ごめんね。話してる途中だった?」
ほむら「いいえ、気にしないで」
まどか「あ……ほむらちゃんとは前より話すこと減っちゃったよね。また前みたいに遊びに行ったりしようよ。もしよかったら仁美ちゃんも誘って――」
ほむら「いいえ。私は別に」
暁美さんは誘いをきっぱりと断って去って行った。鹿目さんはちょっと寂しそうだ。
なにもあんな言い方しなくても……とは思う。加えて違和感。
前までだったら鹿目さんの行くところには積極的について行ってたのにな。もう興味を失ってしまったかのようだった。
<>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/11/01(日) 22:10:56.53 ID:r63kHTFc0<> 不穏だ・・・ <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/11/01(日) 22:27:11.18 ID:5EIM0gSX0<>
鹿目さんと二人きりになって、帰り道を歩き出す。
まどか「……あ、夕焼け!」
貴方「ホントだ、綺麗だね。少しだけ日が伸びてきたかな?まだまだ冬真っ盛りだけど」
まどか「そうだね。まだまだあったかくしてなきゃ。実はね、編み物でまた新しく作ってるものがあるの」
貴方「お!完成したら見せてくれる?」
まどか「もちろん。というかね、【貴方】くんに似合いそうなものって考えて作ってて……」
貴方「ますます楽しみだなぁ」
――――
――――
それから―――日付がさらに過ぎると、あっという間に春休みが近づいていた。
長いようで短かった一年がついに終わる。
巴さんの卒業の日をみんなでお祝いして、自分たちも慣れ親しんだクラスとの別れを名残惜しんで、
学校なんて関係のない佐倉さんだけはすごくいつも通りで……。
日々はこれからも続いていく。俺には仲間がいて、友人がいて、そして恋人がいる。俺たちがちょっと特殊だからって、不安なんてない。
そしていつか、この街から魔女をすべて倒して平和を勝ち取るんだ。
大きな節目を迎えて、大きな変化がもたらされるはずのこれからの生活に期待を抱えて――――。
―まどかと進級END―
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/11/01(日) 22:29:00.13 ID:5EIM0gSX0<>
朝、一日がはじまる。
どこにでもあるような至って平常な朝だ。退屈なほど平凡で。
ワルプルギスの夜だとか、そんなうっすら噂で聞いたことがあるようなないような災害の予兆も当然無縁で。
――――――
――――――
1日目
1前の設定を引き継ぐ
2自分の状況を確認してみる(設定変更)
下4レス中多数決 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/11/01(日) 22:30:58.41 ID:drTkmDZ+o<> 毎回同じじゃ楽しくないな、1 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/11/01(日) 22:31:02.53 ID:xwCEiG7h0<> 1 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/11/01(日) 22:31:18.33 ID:SL0+SOvx0<> 1 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/11/01(日) 22:31:28.12 ID:Yi2ktsjL0<> 1 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/11/01(日) 22:33:37.78 ID:xwCEiG7h0<> てかこのギャルゲー、みんな攻略するまで続けるのか? <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/11/01(日) 22:34:56.71 ID:SL0+SOvx0<> そのつもり後はクーほむと杏子だ <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/11/01(日) 22:37:06.21 ID:drTkmDZ+o<> この2人ただの一魔法使いじゃ難しいよな… <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/11/01(日) 22:48:46.12 ID:drTkmDZ+o<> あしまった設定変えたかったのに間違えた
仕方ない <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/11/01(日) 22:50:50.46 ID:5EIM0gSX0<>
――ただ、【少し前】から俺の日常には少し特殊なものが加わっていた。
(…………?)
何かふと違和感を覚えた。
何回も何回も同じことをやっているかのような。自分はさっきまでどこにいたっけ?もっと【先】にいたはずなのに。
――――【その先は存在しない】知らないものを創ることはできないから。
非現実的な感傷にひたりかけたが、時計を見て急かされた。ボーっとしてたら遅刻してしまう。
――――
見滝原中学校 教室
さやか「おはよう!」
まどか「おはよう、【貴方】くん」
仁美「おはようございます」
ほむら「……おはよう」
教室に着くと、迎えてくれたのはいつもの【四人】だ。
・誰に話しかける?(クラスメイト/先生/QB から指名)
下2レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/11/01(日) 22:52:24.17 ID:THteyYBh0<> 加速 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/11/01(日) 22:53:39.63 ID:Yi2ktsjL0<> クラスメイト <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/11/01(日) 23:11:46.23 ID:5EIM0gSX0<>
周りにいるクラスメイトの会話に入ろうか。
貴方「何話してたの?」
さやか「あー、たいしたことじゃないんだけど、仁美の新しいペンが可愛いねってこととか」
仁美「お気に入りなんです。あ、でも……【貴方】くんには興味のない話ではないでしょうか?」
貴方「いや、可愛いと思うよ。そりゃそういう話は自分からすることないけど」
他愛もない話をして朝の時間を過ごす。
今日の話題の中心は仁美みたいだ。それから、HRがはじまる直前になって、鹿目さんが何かを言いかけた。
まどか「あ、あとねっ」
まどか『今日の放課後訓練をやるんだって!【貴方】くんも来られる?』
仁美も一緒に居るから、続きはテレパシーで。
伝わった?と合図を送るようにニコッと笑った顔に、頷いて返す。なんか気恥ずかしいやり取りだ。
――――鹿目さんってこんなに積極的だったっけ。
――――
―――― <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/11/01(日) 23:14:43.15 ID:THteyYBh0<> 杏子を先に攻略した方が良いのかな <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/11/01(日) 23:27:30.72 ID:5EIM0gSX0<> 放課後
学校での一日が終わると、みんなで校舎を出て訓練場所を目指して歩いた。
みんなっていうのはまあ朝いた中で仁美をのぞいたメンバーと、あと先輩の巴さんだ。全員魔法少女。俺だけ魔法少年。
さやか「おまたせー」
杏子「おっせーぞ」
マミ「ごめんなさいね。今日掃除当番だったのよ」
佐倉さんは先に訓練をはじめてたらしい。
マミ「一人でもちゃんと自己鍛錬できてるのね!熱心なのは感心するわ」
杏子「自己鍛錬くらいやるときゃやってるっつの。……この前みたいなことがあったら困るからな」
さやか「この前?」
貴方「……ああ」
1訓練に誘う(杏子/ほむら/まどか/さやか/マミ)
2自由安価
下2レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/11/01(日) 23:28:54.24 ID:Yi2ktsjL0<> 1杏子 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/11/01(日) 23:30:08.44 ID:f4n/U8Y70<> 1きょう子 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/11/02(月) 00:04:45.27 ID:eGAX5gTA0<>
貴方「この前パトロールに行った時のことだよね? だったら俺ももっと自己鍛錬しないとな……」
杏子「なら鍛えてやるから来いよ。ちょうどタイクツしてたとこなんだよね」
笑った口の端から八重歯が見えた。不敵な雰囲気がしつつも特に気取らない感じの表情だ。
佐倉さんの戦い方は多彩だし強いし、自分の扱うのがどんな武器でも見習うべき点は大きい。
他のメンバーもそれぞれ二,三人程度で組んで訓練をしていた。
そうして時間は過ぎて行き―――。
――――組手では今日も勝てず。まぁ仕方ないかな。
杏子「やっぱまだまだ正面から戦ったらあたしのほうが強いな」
貴方「そうだね、経験の差はすぐには埋められそうにないよ」
杏子「……でもそれだけじゃダメなんだよな」
この前やられそうになった時のことを思った以上に気にしてるらしい。
貴方「そんなに気負わなくてもいいんじゃないかな」
杏子「死にかけたくせによく言えるな」
貴方「佐倉さんは俺なんかより戦いでのことを重く受け止めてるのはわかるんだけど、気負ったって仕方ないと思うんだ」
貴方「実際佐倉さんは強いし……。こうして鍛えてくれて感謝してるよ」
杏子「……そっか。それより今日はもう腹減ったからメシ!アンタは行きつけの店とかあんの?」
貴方「えっ……あんまりそういうのわかんないや」
突然話題を振られて少し驚いた。
佐倉さんは元々風見野のほうがメインの縄張りらしいけど、見滝原のことも彼女のほうが詳しそうだ。
俺はというと、思い浮かぶところがまるでない。
杏子「まあ聞いてみただけ。あたしはラーメンでも食ってこうかな」
貴方「今のって一緒に行く流れじゃないの?」
杏子「ついてきたきゃついてこい」
まだ訓練に精を出してる人。訓練を終わりにして雑談してる人。
ほかの四人がやってることはまちまちだが、『お先』と挨拶する。佐倉さんと一緒に飲食街のほうに歩いてった。
五回目【貴方】 1日目終了
[知り合い]
・鹿目まどか・・・親友→
・美樹さやか・・・親友
・志筑仁美・・・親友
・暁美ほむら・・・友人(?)*関係リセット
・佐倉杏子・・・認められた
・巴マミ・・・親友
[攻略済]
美樹さやか
暁美ほむら1
巴マミ
志筑仁美
鹿目まどか <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/11/14(土) 23:54:13.69 ID:z8h7YCek0<> ――――
2日目 教室
教室に入ると、今朝も4人揃って話していた。
……見慣れた光景だと感じたけど、いつからこうだったんだっけ?。
さやか「あ! 【貴方】おはよー」
貴方「ああ、おはようさやか」
仁美「そうですわ、【貴方】くんからも言ってあげてくださいまし!ほむらさんたらお昼も少しなのに、朝ごはんまで抜いてきてるっていうから心配で心配で!」
仁美「それで体育の時にあれだけ動けるんだから驚きです。むしろそれが県大会記録の秘訣だったりして……?」
まどか「えぇ、ちゃんと食べたほうがいいと思うけどなぁ」
ほむら「……一人だとどうしても用意するのが億劫になるのよ」
さやか「腹減んないの?」
ほむら「べつに」
今日の話題の中心は暁美さんらしい。……本人は少し面倒臭そうにしているけど。
1好きな食べ物なら気が向くかもしれない、好物を尋ねる
2一人だし仕方ないと同調する
3将来誰かと暮らすようになれば変わるのかな?
4自由安価
下2レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/11/14(土) 23:55:30.51 ID:DAqlX6pZ0<> 1 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/11/14(土) 23:56:57.75 ID:qmrpXt/60<> 1 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/11/15(日) 00:30:27.78 ID:QzLdbequ0<>
貴方「好きな食べ物なら気が向くんじゃない?」
まどか「あ、たしかに!朝食が好きなものだったら朝起きるのもつらくなくなるよね!」
さやか「てかむしろ一人なんだから毎朝好きなもん食い放題じゃん?」
ほむら「そう言われても…………思いつかないのよ」
仁美「えぇ!好きな食べ物がですか?!」
ほむら「意識したこともなかったわ」
その答えはちょっと予想外だった。なんというか、クールビューティな人だとは思ってたけど、それよりちょっと無機質な印象が増したって感じだ。
……でも考えてみたら自分も特に浮かばないし意識もしてなかったような。
そんなに変なことでもない、のか?
チャイムとともに担任がやってきて、一旦会話が終わる。
「はい、みなさん席についてー。HRはじめますよ」
HRがはじまる。考え事は忘れてしまった。
――――
―――― <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/11/15(日) 00:42:22.47 ID:QzLdbequ0<> 放課後
学校での一日を終えると、今日は特に予定のない日だ。
教室内ではまださやかたちは他の女子も交えて喋っている。
親交の深い4人ならともかく関わりの薄い女子がいるとちょっと入りづらいかな?
貴方(……ってか、暁美さんも一歩引いたとこから見てる感じがするな。複数人で話してるときって割といつもそうか?)
*待ちに待った放課後です。
1下校前に校内でコミュ(キャラ指定)
2誰か誘ってパトロール行くか(キャラ指定・複数可)
3自己鍛錬に行ってみる
4他の場所に寄り道
※人物指定はできません。また、知らない個人宅等も無理です。知り合いを誘うことはできます。
下2レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/11/15(日) 00:45:57.07 ID:ukqlMERX0<> 2杏子
今回は誰か攻略したらキャラメイクしたいね <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/11/15(日) 13:19:24.75 ID:3IIWxnFW0<> 2ほむら杏子 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/12/15(火) 20:51:23.35 ID:/idWGeF50<> また一か月空くとかやばいっすね… <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/12/15(火) 21:16:44.81 ID:/idWGeF50<>
話しかけようか迷ってたら、暁美さんが一人抜けてこっちに来た。
他の人たちはまだ話している。
貴方「あれ、話はもういいの?」
ほむら「放課後はパトロールに行くって言ってなかった?」
貴方「まあそうだけどさ」
今日のパトロールは暁美さんのほかに佐倉さんのことも誘っていた。
駅前にいるらしいと聞いたし今頃多分食べてるか遊んでるかして待ってるんだろう。
……彼女は携帯を持ってないから、全てキュゥべえを介してのやりとりだが。
教室から離れ、廊下を歩いていると暁美さんはぽつりと言う。
ほむら「……大勢いると何を話していいかわからないもの。あれこれ聞かれるのも疲れるわ。すぐに答えられることならいいけれど、答えられないこともあるし」
貴方「ああ、そういえば初日から質問攻めに遭ってたんだっけ。まだあんな感じなの?」
ほむら「もう数ヶ月は経つのにまだ珍しいのかしらね」
暁美さんは鹿目さんたちのグループにはいるけど少し距離がある気がするし、やっぱり基本的には群れない人って感じだ。
暁美さんに向けられるのは男女問わず憧れのまなざしだが、それに対する暁美さんの目はいつも冷ややかだった。
貴方(もう暁美さんが転入してきてから数ヶ月か。……そんなに経つのか)
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/12/15(火) 21:28:40.03 ID:/idWGeF50<>
駅前に近づくと、暁美さんが尋ねてくる。
ほむら「佐倉さんはどこにいると思う?」
貴方「どこかな。そういえば、暁美さんは佐倉さんとはよく会ったりする?」
ほむら「別に。パトロールはたまに行くけれど、彼女も魔法少女としての意識のほうが強いみたいだし」
そう答えるだろうなってのはまあ予想してた。二人が仲良かったらそれはそれで意外だ。
……さやかはともかく、鹿目さんと仲がよかったのは意外だった。
まずはあてずっぽうで探してみようか。
本当に見つけられなくて困ったら、テレパシーで発信しながら歩けば『駅前』の範囲なら通じるだろう。
1通りで買い食いしてるかな
2ゲーセンかな
3この前行った店に行ってみようか
4そのた(自由安価)
下2レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/12/15(火) 21:31:06.75 ID:ryVpMa5l0<> 1 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/12/15(火) 21:57:01.12 ID:CVVqKfcmO<> 1 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/12/15(火) 22:48:11.99 ID:/idWGeF50<>
貴方「とりあえず、食べ物屋の近くにいるんじゃない?」
ほむら「ありえるわね」
安直な発想だけど多分遠くはないと思う。
食べ物屋ばっかり意識して探してたら、なんか腹が減ってきた。
貴方「俺もなんか食おうかな」
ほむら「佐倉さんが買い食いしてるかもわからないのに、あなたが買い食いしてどうするのよ」
貴方「暁美さんは何か食わない?」
ほむら「私は別にお腹すいてないから」
暁美さんは小食なのか? 食への関心が薄いのかな?
通りでたこ焼きを買って食いはじめる。戦いの前に腹ごしらえも必要だよな。
貴方「暁美さん、一個もいらない? うまいよ」
ほむら「……じゃあ一つだけ」
念入りに息を吹きかけて冷ましてる様子がなんか可愛い。
そうしていると、いつのまにか佐倉さんのほうからこっちに来ていた。
杏子「何かいいもん食ってんじゃん。たこ焼きか」
貴方「うん。佐倉さんも一ついる?」
杏子「おう、サンキュ。それにしても、あんたがパトロール前に買い食いとか珍しくない? いつも素通りなのに」
ほむら「私じゃなくて【貴方】くんが言い出したのよ」
貴方「いや、パトロールそっちのけにしてたわけじゃなくてさ……最初は佐倉さんを探すつもりだったんだけど、なんか腹減っちゃって」
杏子「別にいいんじゃない? 腹が減ったら戦えないって言うだろ」
つまり、これも戦闘準備のうちってことだ。なにはともあれ、佐倉さんとも無事合流できた。
小腹を満たしてから三人でパトロールに向かった!
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/12/15(火) 23:45:33.95 ID:/idWGeF50<>
――――
――――
……――――そろそろ日も暮れる時間。今日のパトロールは魔女との連戦だった。それなのに疲労感はあまりない。
二人の動きが洗練されすぎてて、連携とはこういうものというのを見せつけられているかのようだった。
補助に向いた暁美さんまでいる安定感はすさまじい。
俺も活躍できてた、かな? 活躍させてもらってたというのが正しいかもしれない。
貴方「今日は魔女ばっかりだったのに、戦いはすぐに終わったね。二人ともやっぱりすごいなぁ」
ほむら「まあ、探すほうが大変ね。見つけたらあとは倒すだけだもの」
杏子「ほむらのことは、あたしもこれでも一目置いてるんだよ。純粋に強いし、まるで『昔から知ってた』みたいに動きを合わせてくるんだもんな」
ほむら「さすがに言い過ぎでしょう? 出会って数ヶ月なのよ。あなたと巴マミのようにはできないわ」
杏子「そりゃあたしとマミは昔から組んでたから連携できて当然だけどさ。あんたもこの世界随分長いんだろ?」
貴方「あれ、たしか前に暁美さんってそんなに長くやってないって……」
ほむら「そんなこと言ったかしら?」
貴方「どこで聞いたんだっけ? 記憶違い?」
ほむら「……そんなに長くはない、と思うけれど」
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/12/15(火) 23:49:24.82 ID:/idWGeF50<>
いつ聞いた話かわからないし、まあそれはいいや。
貴方「そういえば佐倉さんは合流前何してたの?」
杏子「ゲーセンにいた。その辺で買ったモン食いながらゲームしてた」
買い食いも一応同時に当てはまってたらしかった。やっぱり発想は合っていたようだ。
ゲーセンって飲食禁止では、とか、考えたらいけない……のか?
ただ、そういうイメージはあるものの実際に見てるのはパトロールか特訓ばかりだった。
貴方「じゃあ今度はパトロールとかじゃなくて普通に遊びにいったりしない?」
杏子「まあ、大体そのあたりにいることは多いよ。やることないし。どうしても誘いたいならキュゥべえでも捕まえて伝言してくれ」
こんなこと言ったら浮ついてるって思われるかと心配だったけど、意外にもすんなり受け入れてくれた。
前より少し仲良くなれたのかな……?
五回目【貴方】 2日目終了
[知り合い]
・鹿目まどか・・・親友
・美樹さやか・・・親友
・志筑仁美・・・親友
・暁美ほむら・・・話せる知り合い↑
・佐倉杏子・・・認められた
・巴マミ・・・親友
[攻略済]
美樹さやか
暁美ほむら1
巴マミ
志筑仁美
鹿目まどか
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/12/15(火) 23:51:31.90 ID:/idWGeF50<> -------------------
ここまで 次回は多分そんなに間は空けない・・・はず
とりあえずリアルに死なない限りエタにはしないのでよろしくです <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/12/16(水) 13:39:50.59 ID:GRgsenyWO<> おかえりー <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/12/21(月) 23:25:19.51 ID:iVb/tA+O0<> 3日目 教室
朝、みんなに挨拶を済ませて自分の席につくと、授業が始まるまで少し時間がある。
宿題も昨日のうちにちゃんと終わらせたし、授業の準備はできている。
教室内では大体いつもどおりのメンツが固まって話してる。
今日はどう過ごそうか?
1クラスメイトとコミュ(呼び出しなどの指定がなければ複数人)
2巴さんとテレパシーでコミュ
3さっそく佐倉さんを遊びに誘う?
4自由安価(上記以外でも校内の知り合いとは話せるよ)
下2レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2020/12/21(月) 23:28:02.30 ID:UdS3yISx0<> 3 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/12/22(火) 00:37:04.66 ID:yyimtS9wO<> 2 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<><>2020/12/23(水) 00:18:50.84 ID:/5ImZ7sP0<> 3 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/12/23(水) 23:02:25.93 ID:e9pRJYV30<>
貴方『巴さん、おはようございます』
なんとなく、巴さんに挨拶をしてみた。
同じ学校にはいるが、とくに意識して何かに誘わなければ話す機会はあまりないものだ。
マミ『あら、【貴方】くんおはよう。どうかしたの?』
貴方『用事はないんですけど少し話したくなって。もしかして話し中だったりします?』
マミ『いえ、ちょうど私も暇だったところよ』
とりあえず元気な声が聞こえたのでよかった。
1放課後パトロールに誘ってみる(他にも同時に誘う場合は+キャラ名指定)
2特定の人物について(杏子/ほむら/他)
3会って話がしたい
4自由安価
下2レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2020/12/23(水) 23:07:58.92 ID:u5+CsAY00<> 2杏子 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<><>2020/12/24(木) 00:30:25.97 ID:l9ZdtvG+0<> ↑ <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/12/27(日) 00:54:33.82 ID:NTIvdsyD0<>
貴方『そういえば、巴さんって佐倉さんが契約したての頃から一緒にいたんですよね。しばらく離れてたみたいですけど』
マミ『そうね。最初の頃はそれはもう素直でいい子だったのよ?』
貴方『素直でいい子……ですか』
マミ『想像がつかない? まあ、今も根は変わってなかったから安心したわ。今でも私にとっては可愛い弟子よ』
そんなふうに言えるのって巴さんだけだろうからやっぱすごいなって気になる。
最近契約したメンバーじゃ、いくら強くなって認めてもらってもその位置にはなれない。
一見真逆に見える二人だが、根は共通している部分があるのかもしれない。
貴方『今もおふたりは仲いいんですよね。一緒に遊んだりもするんですか?』
マミ『よくうちで一緒にご飯食べたり、泊まっていったりはするけど……言われてみれば遊ぶっていうのはあまりないかもね』
貴方『あ……そうなんですね。さやかとかはよく一緒に遊んでるみたいだったから』
マミ『そうみたいね。私が普段あまりそういう遊びをしないから』
マミ『美樹さんや鹿目さんたちとショッピングに行くことはあるけれど、佐倉さんはそういうのはあまり興味ないみたいだし』
巴さんは、さやかとの仲いいとも少し違うみたいだ。多分鹿目さんとも。
みんなそれぞれの付き合い方があるのだろう。
マミ『たまには誘ってみるのもいいかもしれないわね、久しぶりに。前に一度だけゲーセンでぬいぐるみとってもらったことがあるのよ』
巴さんから昔の話を少しだけ聞かせてもらった。
――――そろそろチャイムが鳴る時間だ。話は一旦終わりにしよう。
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/12/27(日) 01:35:52.88 ID:NTIvdsyD0<> 放課後
学校での一日を終えると、今日は特に予定のない日だ。
昨日と違ってパトロールの約束とかもしてない、本当に予定の決まってない日。
教室内を見てみると、今日は鹿目さんがひとあし先に帰っていて、さやかと仁美ももう帰るところらしい。
みんなまとまって登校してくる朝と違って、帰りはパトロールのこともあるからバラけてることも多かった。
……俺はどうしようかな。
*待ちに待った放課後です。
1繁華街に行ってみる
2自己鍛錬に行ってみる
3下校前に校内でコミュ(ほむら/他)
4他の場所に寄り道
※人物指定はできません。また、知らない個人宅等も無理です。知り合いを誘うことはできます。
下2レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/12/27(日) 03:22:14.13 ID:w1z24KmG0<> 加速 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/12/27(日) 03:22:22.57 ID:pAglWOTko<> 4.部室か委員会の仕事 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/12/27(日) 11:48:48.52 ID:NTIvdsyD0<>
校内で何かやることがあればたまにはいい刺激になったかもしれないが、委員会も部活もやってないんだった。
部活なら今からでもはいれないことはないけど。
*待ちに待った放課後です。
1繁華街に行ってみる
2自己鍛錬に行ってみる
3下校前に校内でコミュ(ほむら/他)
4部活、入ってみる?一人だと意味ないので誰か(未攻略のほむら?)誘うとか
5他の場所に寄り道
※人物指定はできません。また、知らない個人宅等も無理です。知り合いを誘うことはできます。
下2レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/12/27(日) 12:00:04.40 ID:TMkAbBU9O<> 1 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/12/27(日) 12:37:08.94 ID:t4ILmYLfO<> 1 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/12/27(日) 23:33:08.69 ID:NTIvdsyD0<>
……まあ、別に今考えなくてもいいか。
貴方(帰ろうかな)
教室をあとにする。
校舎から離れて立ち寄ったのは繁華街のほうだった。
誰とも約束はしてないけど、彼女ならああ言ってたから居るかもしれない。
貴方(通りをぶらりとしながら軽く覗いてみてるけど、やっぱり一人だと寂しいな。……この前は暁美さんと一緒だったけど)
佐倉さんはいつも一人でいるんだろう。
いくらなんでも揃ってるような場所でも、もう遊びつくしたんじゃないだろうか。
けたたましい音と光を発するゲーセンの中を見ていると、奥のほうに佐倉さんがいた。昨日もここにいたって言ってた。ダンスゲームらしい。
杏子「……本当に来たんだ。それとも偶然通りかかっただけ?」
貴方「偶然通りかかるような場所ではないかな」
杏子「まあそうだな」
しかも、邪魔しちゃ悪いかと思ったけど彼女のほうから気づいて声をかけてきた。
適当に話を交えながらでも動きが鈍ることはない。よく見てみればすごい点数だ。ノーミス?
……いつも戦いに舞い跳ねる鮮やかな赤色の髪は今ゲーセンの中で揺れている。
貴方「ていうかすごいね……?」
杏子「とーぜん。慣れてるし今更ミスなんかしないって」
言葉通りいとも簡単にステップを踏み、ミスする気配など微塵も見せないまま一曲が終わる。
なるほど、ここまで極めてれば一人でも十分楽しんでるのかなあ。
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/12/28(月) 00:04:56.95 ID:HJEHXFSK0<>
杏子「で? アンタも遊びに来たの?」
貴方「佐倉さんほどゲームが得意ってわけじゃないけど、そうだね。せっかくだし。佐倉さんはこういうのが好きなの?ダンスとか」
杏子「まー、ゲームも身体動かすほうが飽きにくいかもね。曲も追加されるし」
杏子「他のゲームもニガテなもんはないけど? この辺はあたしの庭みたいなもんだし。ここのハイスコアの半分以上はあたしのなんだよね」
貴方「へー、すごい!」
でもそれって、飽きるほどやってるっていうのの裏返しでもあるわけで。
杏子「……ほかにやることもないしな」
貴方「でも、ゲームでもこれだけ極められるってすごいよ。俺はそれほど得意なものってないし、ゲーセンも買い物も大体誰かと一緒にしか行かないから」
杏子「そうか? ……そうだ、これやるよ」
貴方「あ、うん、ありがとう……」
佐倉さんはお菓子を差し出してくれた。ロッキー……いちご味だ。
……あまりルールに堂々と違反するのはどうかと思うけど、受け取らないのも悪いよな。
貴方「……これ、注意されたことってない?」
杏子「あるけど。ぶっ飛ばして逃げればいいだけだし」
そう言った後で、さすがに少し気まずそうにする。『ぶっ飛ばす』のは悪いと思ったらしい。
杏子「まー……、んー。 最近は気を付けてる」
それでもそもそもルールを破らない方向にはいかないようだ。
1ダンスゲーム、自分もやってみようかな?
2他のゲームもやってるとこを見てみたい
3自由安価
下2レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/12/28(月) 00:35:12.41 ID:DbBFU3XD0<> 1 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/12/28(月) 01:03:37.03 ID:fKF2m2GUo<> 2 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/12/28(月) 23:16:22.45 ID:HJEHXFSK0<>
貴方「他のゲームもやってるとこ見てみたいな」
杏子「面白いのかそれ?」
貴方「そこまで上手なプレイだと見ていて気持ちいいよ。自分でやるにも手本にできるし」
杏子「そういうもんか? まあいいけどさ」
それからプレイ風景を見せてもらったり、一緒にゲームしてみたりもした。
ゲーセンで一日過ごすのも久しぶりだ。それも、佐倉さんとなんて。
対戦なんかはまったく歯が立たなかったけど、教えてもらったり話しながらやるだけでも楽しめた。
……夕方頃になると腹が減ったということで、近くのラーメン屋に入った。
この前とはまた違う店だが、ここは醤油が美味しいらしい。佐倉さんと居るとこのあたりに詳しくなれそう。
貴方「佐倉さんはいつもこんな感じで過ごしてるんだね」
杏子「まあな」
貴方「今日は楽しかったよ! また遊んだりしようか」
杏子「……ま、どうせヒマだし。アンタと話すのも暇つぶしにはなるかな」
五回目【貴方】 3日目終了
[知り合い]
・鹿目まどか・・・親友
・美樹さやか・・・親友
・志筑仁美・・・親友
・暁美ほむら・・・話せる知り合い
・佐倉杏子・・・一緒に遊んだ↑
・巴マミ・・・親友
[攻略済]
美樹さやか
暁美ほむら1
巴マミ
志筑仁美
鹿目まどか <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/12/28(月) 23:26:00.73 ID:HJEHXFSK0<> 4日目
朝の教室内はいつもと変わりのない様子。
さて、今日はどうやって過ごそうか?
1クラスメイトとコミュ(呼び出しなどの指定がなければ複数人)
2巴さんとテレパシーでコミュ
3キュゥべえ呼んで佐倉さんに連絡
4自由安価(上記以外でも校内の知り合いとは話せるよ)
下2レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/12/28(月) 23:37:18.80 ID:DbBFU3XD0<> 3 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/12/29(火) 03:57:53.05 ID:ChL+5+5L0<> 1 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/12/29(火) 18:12:50.52 ID:WCeBoWdE0<>
まどか「あっ、【貴方】くん。ちょっと聞いてよ。さやかちゃんがね……」
クラスメイトとの他愛もない話に混ざる。
昼も三人とは一緒だし、仲のいい人が多いから居心地がいい。
貴方「へえー。さやか、そういうの好きだもんな」
さやか「そうなのよ! ちょっとしたマイブームって感じ? とにかくおすすめだから聞いてみてよねー!」
貴方「あぁ、今度見てみるよ」
今朝はさやかを中心に音楽の話をしてたらしい。なんでも、動画サイトでも話題になってるんだとか。
みんなの好みについては一通り知ってるつもりだ。
さやかは音楽全般が好きでクラシックをよく聞いてたり、鹿目さんは演歌や昭和歌謡もたしなむとか。最初知った時は驚いた。
仁美「そういえば、【貴方】くんは音楽のジャンルだとどんなものが好きですか?」
貴方「え、そうだなあ……」
……考えつつ、少し暁美さんのほうを見る。俺が来る前からかもしれないが、人数が増えると口数が減りがちだ。
暁美さんとは1対1だと普通に話せるし仲も良くないわけじゃないんだけど。
みんなは盛り上がってるけど、暁美さんはこういう好みも『ない』って言いそうな感じがする。
1流行りの歌謡曲知ってるくらい
2ロックだぜ!
3クラシック
4まさかのデスメタ
5あえてほむらのほうに話振ってみる
6ほか(自由安価)
下2レス <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/12/29(火) 19:04:48.45 ID:WCeBoWdE0<> -------------------------------------
あんまし人いないみたいやね…
下1レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/12/29(火) 20:04:53.33 ID:WgE8f/7L0<> 5 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/12/29(火) 20:30:12.36 ID:WCeBoWdE0<>
貴方「暁美さんはどう?」
ほむら「え……、特に考えたこともなかったわ」
話を振られると思ってなかったのか、ワンテンポ遅れて答える。しかし、まあ、予想通りだった。
まどか「音楽はあんまり聞かないのかな? とりあえずおすすめのを聞いてみたら、気に入るかもしれないよ」
さやか「あー、でもなんかアンタはそう言うんじゃないかって思ったわ。ていうか――」
結局俺も答えてないなって思ったけど、こっちも特に思い浮かばなかったからっていうのもあった。
そこから話が膨らむことはなかったが、話題は次々と進んでいく。
……ただ、暁美さんはいつもみんなと話してて楽しんでるのかな、って少し心配になった。
――――
――――
放課後
*待ちに待った放課後です。
1繁華街に行ってみる
2自己鍛錬に行ってみる
3下校前に校内でコミュ(ほむら/他)
4他の場所に寄り道
※人物指定はできません。また、知らない個人宅等も無理です。知り合いを誘うことはできます。
下2レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/12/29(火) 20:35:40.92 ID:sOTYlbie0<> 1 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/12/29(火) 21:12:24.22 ID:WCeBoWdE0<> -------------------------------------------------
テンポ悪くなるし下1採用でいいかな?いいよね!
空白期間開けすぎたせいもあって人いないしこれから暫く下1でいいか <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/12/29(火) 21:34:07.30 ID:WCeBoWdE0<>
今日の帰りも繁華街に寄ってみる。
昨日と同じような場所にいけば佐倉さんがいるかもしれないという思いもあった。
貴方(ゲーセンにはいないみたいだ)
ここに来るまでにも姿は見かけなかった。待ち合わせはしてないのでこの近くにいるとは限らない。
大体ここにいるとはいっても一日中同じ場所にいるわけではないし、繁華街の中もある程度広い。
ていうか、少し待ってたら彼女のほうから来るかも。
貴方(昨日の続きをやってみるか。せっかく上達してきたところだし……)
昨日やってたゲームをプレイしにいった。もちろんゲームは一人でも楽しめる。
もっと上達したら二人プレイももっとまともにできるようになるだろう。さすがに彼女ほどには追いつけないだろうけど。
……――時間を忘れて遊んでいたら店内で放送が流れ始めた。
あと15分で18歳未満は禁止になるらしい。随分のめりこんでしまっていたことに気づく。
貴方(やっべ、そんな時間か……!)
帰ろうとしたところで、見慣れたパーカー姿の彼女と出くわす。
杏子「おう、今日も会ったな」
これからゲームしにきたというところみたいだけど……。
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/12/29(火) 21:43:56.93 ID:WCeBoWdE0<>
杏子「今日もなんかやる?」
貴方「あと15分で立ち入り禁止らしいけど……」
杏子「だから?」
やっぱそうなるよなぁ。
佐倉さんは私服だからまだなんとかなるかもしれないけど、こっちは制服のままだからどう考えてもアウト。
いや、佐倉さんだって疑われたらごまかすすべはない。
1別のことをしないかと説得
2制服はまずいので自分は帰ろう
3まあ少しならいいか…
4自由安価
下2レス <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/12/29(火) 21:44:23.87 ID:WCeBoWdE0<> ------------
あ、癖で2にしちゃった。
下1レス でお願いします。 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/12/29(火) 22:08:05.51 ID:yVRVX5UzO<> 1 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/12/29(火) 23:04:53.22 ID:WCeBoWdE0<>
貴方「なんか別のことしない? ……ぶっ飛ばして逃げるのはしないように気を付けてくれてるんでしょ?」
そう言うと、う、と佐倉さんは図星のような声をあげつつ……でもそれで諦めてくれるんなら飲食禁止ことといいルール違反なんてしないわけで。
一般人に暴力を振るうのは確実に巴さんやさやかが拒絶反応起こすからその影響なんだろう。
杏子「ぶっ飛ばさないで逃げればいいだろ、べつに! ちょっとメンドイけど」
貴方「でも俺はイヤかなあ」
……あまり説教じみたことを言うと拗ねられるか?
1目を付けられてから慌てて逃げるのってカッコ悪くない?
2佐倉さんが悪いことをしてるのを見たくない
3自由安価
下2レス <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/12/29(火) 23:05:21.41 ID:WCeBoWdE0<> --------------
手のくせ…
下1レスです <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/12/30(水) 00:10:58.78 ID:0uc7bviX0<> 2
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/12/30(水) 00:30:37.30 ID:xm365D8a0<>
貴方「それに、佐倉さんが悪いことをしてるのを見たくない」
昔と根は変わらないって巴さんも言ってた。俺やさやかも、佐倉さんが根っから悪い人じゃないのを知ってる。
だからこそ、小さい悪事だってやめてほしいと思う。
杏子「……勝手なこと言うなよな。今更おキレイに生きるとかそんなのムリだろ。それとも、自分の目に見えさえしなければ満足か?」
貴方「佐倉さんがどうやって生きてるかはまあ、わかってるよ。仕方ないとも思う。でも、悪いことしないでもすむところはさ……」
杏子「アンタは今日はもう帰んなよ。あたしは自分のやりたいようにするだけさ」
佐倉さんはそう言うと、奥のほうへと行ってしまった。
まずいこと言っちゃったんだろうか?
後ろ髪を引かれながらも……、今日のところは帰るしかなかった。
五回目【貴方】 4日目終了
[知り合い]
・鹿目まどか・・・親友
・美樹さやか・・・親友
・志筑仁美・・・親友
・暁美ほむら・・・話せる知り合い
・佐倉杏子・・・一緒に遊んだ
・巴マミ・・・親友
[攻略済]
美樹さやか
暁美ほむら1
巴マミ
志筑仁美
鹿目まどか <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2020/12/30(水) 00:40:47.54 ID:xm365D8a0<> 5日目
朝の教室内はいつもと変わりない。
今日が終われば平日が終わる。週末はどう過ごそうかな。今のところは一日中予定はないし、午前のうちから出かけることもできる。
……そう考えて、昨日のことが気にかかった。
休日もいいけどあのまま間が空くのもよくないよなあ。
1クラスメイトとコミュ(呼び出しなどの指定がなければ複数人)
2巴さんとテレパシーでコミュ
3キュゥべえ呼んで佐倉さんに連絡
4自由安価(上記以外でも校内の知り合いとは話せるよ)
下1レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/12/30(水) 00:57:58.62 ID:0uc7bviX0<> 2 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/01/05(火) 23:56:17.94 ID:8HPBb+QC0<>
貴方『巴さん、おはようございます』
マミ『あら、おはよう【貴方】くん。今日はどうしたの?』
巴さんに向けてテレパシーで挨拶してみると返事が返ってきた。
1佐倉さんとのこと相談してみようか…?
2放課後パトロールに誘ってみる(他にも同時に誘う場合は+キャラ名指定)
3会って話がしたい
4自由安価
下1レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2021/01/06(水) 00:39:38.28 ID:H5eKBn+RO<> 1 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/01/07(木) 21:01:02.70 ID:+x2OTftk0<>
貴方『実は、昨日佐倉さんとちょっと色々とあって……』
マミ『ケンカでもしたの?』
貴方『けんかってほどでもないんですけど』
――巴さんに昨日のことを話してみる。
巴さんなら佐倉さんと付き合いも長いし、接し方も一番慣れてそうだ。
マミ『なるほど、佐倉さんって気難しいところあるわよね。というか意地っ張りなのよね。……それも昔のことがあるからでしょうけど』
巴さんの反応は思ったよりあっさりとしていた。
でも重たい事情が絡んでると思うと、意地の一言で片づけていいのか迷う。佐倉さんの過去は普通に生きていた俺なんかには想像を絶するような話だった。
マミ『前にも言ったけど、昔はホントに素直だったのよ?』
貴方『次会う時にはどうすればいいですかね。……なんかちょっと気まずくて』
マミ『案外いつもの調子に戻ってるかもしれないわよ。もちろん、それだけじゃ【貴方】くんの言ったような問題はなにも解決しないままだけれど』
貴方『……』
マミ『正しいことに反発するのは自分でも今の生活に不安や後ろめたさを感じているからなんじゃないかしら?』
貴方『後ろめたさがあるならやめるんじゃ……?』
マミ『だからこそ“意地”なのよ。社会に反発することでストレスを発散しているところがあるのよ、きっと』
そう聞くと佐倉さんももしかしたら、内面はその辺にいる同じ年頃の子たちと変わらないんじゃないかって気がした。
今までは佐倉さんは自分とは生きている環境が違いすぎて、かけ離れたとこにいると思ってたし、俺なんかが下手に口を出したらいけないと思ってた。
マミ『でもね、私はやっぱりそういうのは見過ごせないから……私はいけないことをしたら何度でも注意するわよ』
マミ『そのせいかあまり私とは遊んでくれないのだけど……』
しょんぼりした言い方だったけど、それも巴さんらしい。巴さんも意地っ張りなところがあるから。
……言いすぎても警戒されることもあるのかも。
巴さんからアドバイスをもらった。
――――そろそろチャイムが鳴る時間だ。話は一旦終わりにしよう。
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/01/07(木) 21:10:30.86 ID:+x2OTftk0<> 放課後
今日もこのあとの予定はない。
教室では朝と同じメンバーがまだ話してて、その内容がふと耳に入ってきた。
……そこそこくだらないことを話してた。平和な証拠だ。
もう学校を出る?
*待ちに待った放課後です。
1下校前に校内でコミュ(キャラ指定)
2誰か誘ってパトロール行くか(キャラ指定・複数可)
3他の場所に寄り道
※人物指定はできません。また、知らない個人宅等も無理です。知り合いを誘うことはできます。
下1レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2021/01/07(木) 21:25:08.47 ID:EedBM1PO0<> 3 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/01/07(木) 21:30:46.99 ID:+x2OTftk0<>
とりあえず教室を出ることにした。
どこへ行くかは歩いているうちに考えよう。
1繁華街に行ってみる
2自己鍛錬に行ってみる
3さらに他の場所(自由記述)
※人物指定はできません。また、知らない個人宅等も無理です。知り合いを誘うことはできます。
下1レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2021/01/07(木) 21:38:51.01 ID:NL8rey37O<> 1 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/01/07(木) 22:47:26.51 ID:+x2OTftk0<>
どこへ行こうか。
これから休日が待ってるし、このまま帰ってゆっくりするのもいいかもしれない。
そう思いながらも足が向いたのは結局昨日と同じ繁華街だった。
貴方(まあ……そう都合よくはいないか)
今日もゲームでもするか? まだ暗くならないうちに。
……そう思ってゲーセンに足を踏み入れようとした矢先、後ろから聞き覚えのある声がした。
「だーれだっ!」
貴方「……こんなことすんの一人しかいないだろ」
さやかが目の前に乗り出してくる。
鹿目さんと暁美さんも一緒にいるみたいだ。
さやか「せめて名前を答えてよ! まあいいや。さやかちゃんでした!」
まどか「じつは帰り道ずっと横にいたんだよ。ここまで一緒だと思わなかったからおどろいちゃった」
貴方「そうなの? 気付かないもんなんだなぁ……ところで、志筑さんはいないの?」
まどか「わたしたちは今日はパトロールに来たから。最初はわたしとさやかちゃんで行こうと思ってたんだけど、ほむらちゃんもついてくるって言って」
さやか「二人もいれば大丈夫って言ったんだけどさ、ほむらが心配性なんだよねぇ」
ほむら「……」
さやか「でさ、【貴方】も一人で遊びに来たんだったら仕事しようよ!【貴方】もいればちょうど半分に分かれられるじゃん?」
さやか「ぶっちゃけほむらがいるとあたしの出番ほぼなくなるんだよね」
……その場合って、俺はさやかと行くことになるのか?
1さやかと一緒に行くか
2あえてほむらを指名
3行きたくない
下1レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2021/01/07(木) 23:00:17.52 ID:EedBM1PO0<> 2 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/01/07(木) 23:35:33.53 ID:+x2OTftk0<>
貴方「わかった。じゃあ暁美さん、一緒に行く?」
さやか「……え?」
ほむら「私と?」
予想外って反応だ。一言でいえば、あからさまに不本意そう。
拒否られたりしたらちょっと堪えるな……。
貴方「だ、駄目だった?」
ほむら「あなたはいつも美樹さんと仲良くしているように見えたから。それに、半々に分かれるのよね。だったら私は……」
貴方「だって、この中で一番の新参は俺だよ。さやかと鹿目さんで行くのが不安なら、俺とさやかじゃ尚更」
さやか「……」
まどか「無理に分ける必要もないんじゃないかな? たまには四人で行くのも訓練になると思う!」
ほむら「……それもそうね。じゃあ、それでいいわ」
話がまとまって、みんなで歩き出す。このあたりに魔女がいないことはもうわかってた。
少し予定と変わってしまったけど、明日から休みなんだし今日は張り切っていくか。
――……あの時、実は不本意そうにしてたのはさやかもだったことには、気づいていなかった。
五回目【貴方】 5日目終了
[知り合い]
・鹿目まどか・・・親友
・美樹さやか・・・親友
・志筑仁美・・・親友
・暁美ほむら・・・話せる知り合い
・佐倉杏子・・・一緒に遊んだ
・巴マミ・・・親友
[攻略済]
美樹さやか
暁美ほむら1
巴マミ
志筑仁美
鹿目まどか
――――
明日は休日だ……。どうやって過ごそうか?
1誘う ※キャラによっては断られることもあります
・キャラ選択(ほむら/杏子 攻略済【まどか/マミ/さやか/仁美】)※攻略済みキャラは単体での選択はNGとします
a遊びに行く
bパトロールに行く
c訓練する
d家に誘う
e相手の家に行く
2出かける
a繁華街
b自己鍛錬
3自由安価
下1レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2021/01/07(木) 23:40:28.89 ID:EedBM1PO0<> 1e
さやかとまどかを誘ってほむらの家にいかないと誘ってみる
無理なら安価下 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/01/08(金) 00:05:15.12 ID:qI0TXBpY0<> ――――
――――
一週目 週末
暁美宅
さやか「――でさー、その時まどかったら」
まどか「もー! やめてよさやかちゃん!」
貴方「鹿目さんって意外と面白いとこあるよな」
土曜、休みに入っても結局昨日と変わらないメンツでまとまっていた。
ただ、珍しい場所にいた。俺が入るのははじめてだが、二人はたまに来ているらしい。
いちおう、ここに来たのは昨日のパトロールの反省会という名目だった。
しかし、ほぼ気分はオフだ。いつもの教室の雰囲気。
たしかに前はよく巴さんの家で似たようなことをしていたって聞いた。
お決まりらしく、店で買ってきたケーキもちゃんと用意してある。
ほむら「……」
……横から冷たい視線を感じる。
暁美さんは家主なのに口数は少なかった。
驚くほど生活感を感じられない部屋。暁美さんはこんな場所で暮らしているのか。
1部屋について
2反省点について
3自由安価
下1レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2021/01/08(金) 00:40:00.98 ID:MwdoXcEQ0<> 2 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/01/08(金) 23:36:10.42 ID:qI0TXBpY0<>
貴方「てか、反省点については?」
さやか「えぇ? もう言ったじゃん」
貴方「一言だけ?」
さやか「そう言う【貴方】はなにかあるの? 四人いて一人一人がそこまで出番あったわけじゃないしあんまし思い浮かばないんだよね」
話を本題に戻そうとしてみたけど、考えてみればさやかと同感だ。
昨日は……とくにミスもなくスムーズに戦えていた。おかげで傷一つ負わずにすんだ。
まどか「さやかちゃん、魔女にトドメさしに行ったときカッコよかったよ!」
さやか「さっすがまどか、よく見てる! 照れるなあ。 そうだ、反省会じゃなくて褒め合う会にしよう!そのほうが気分いいよ!」
貴方「たしかにまぁ……そのほうがやる気が出るかもなあ」
……反省会は終わりにして、みんなで褒め合うことになった。
改めて言うのも照れくさいが、みんな長所ははっきりしてる。
さやか「――まどかの良かったところ、可愛い!」
まどか「それ戦いと関係ないよね!?」
さやか「いちいちしぐさがかわいくて、過酷な戦いの中でも癒しになるといいますかー」
さやか「ほむらもそう思うでしょ?」
急に話を振られた暁美さんはワンテンポ遅れて反応した。
でもなんで暁美さんに振ったんだろ。
ほむら「……はぁ、そうかもね」
さやか「ま、アンタならわかってくれるよね。なんかいっつもまどかのこと見てるし」
さやか「ぶっちゃけさ、それってどうしてなわけ?」
ほむら「……………」
さやか「……べつに言えないなら言わなくていいけど」
暁美さんは結局沈黙のままだった。さやかの言い方にも少しだけ棘を感じる。
しかし、ケーキを囲んでいるのだから、せっかくならもっと楽しい話をしたい。
褒め合う会も終わればただのお茶会だ。みんなで話をして楽しんだ。
― 一週目休日 終了 ―
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/01/08(金) 23:36:43.13 ID:qI0TXBpY0<>
[好感度] to貴方
【★★★】
美樹さやか,巴マミ,志筑仁美,鹿目まどか
【★】
佐倉杏子,暁美ほむら
★…フラグ一段階目 「気になる」
※大抵の場所なら誘ったらOKしてくれると思います。
※放課後行動では勝手についてくることもあるかもしれません。
★★…フラグ二段階目 「特別」
※【貴方】との行動を優先します。
※ここまでくればあとは流れに乗るだけだ!
★★★…フラグ三段階目 「恋慕」
※実質落ちてる。
※個別ENDにいってもいかなくても攻略済み。
☆…互いに恋人として誓い合った仲。他の人の好感度上げすぎると多分マズイことになる。
もし他の人に言い寄るようなことしたら普通に浮気です。
▽…嫉妬Lv1
※ハーレムならつきものくらいの可愛い嫉妬だよ。
※この辺で留めておかないと色々濁るかもよ。マズそうな選択肢は控えよう。
▼更に、さやかのほむらを見る目が変化しはじめたようです・・?
▼ほむらはまた別の方向に【貴方】に対して嫉妬心を感じ始めたようです
※ヒロインたちの仲は初期状態では『奇跡的なバランス』で保たれているため、突き詰めると瓦解する恐れがあります。
できるだけ一人ずつ接したほうがいいかも。
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/01/09(土) 00:00:56.11 ID:tFGhHf/T0<> ――――
6日目
朝の教室内はいつもと変わりない。
しかしまあ……月曜の朝って、なかなかシャキッといかない。
1クラスメイトとコミュ(呼び出しなどの指定がなければ複数人)
2巴さんとテレパシーでコミュ
3キュゥべえ呼んで佐倉さんに連絡
4自由安価(上記以外でも校内の知り合いとは話せるよ)
下1レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2021/01/09(土) 00:20:48.26 ID:4S15w8QC0<> 3 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/01/09(土) 01:11:15.70 ID:tFGhHf/T0<>
そういえば……休みのうちには佐倉さんとは会えなかったな。
案外いつもの調子に戻ってるかもって巴さんは言ってくれたけど、そろそろちゃんと会っておいたほうがよさそうだ。
貴方『……キュゥべえ、頼みがあるんだけど』
QB『なになに? 質問があるなら受けつけるよ! それとも杏子に伝言かい?』
貴方『佐倉さんに伝言。放課後くらいに駅前で会おうって』
QB『わかった。伝えておくよ』
キュゥべえも相変わらずだ。
俺らに話しかけられたりした時には受け応えてくれるけど、それ以外はすげー暇そうにしてる。
ごろごろと寝たり、伸びをしたり、また体勢を変えて寝たり。その姿が非常に能天気に見えてうらやましい。
貴方『キュゥべえってさ、サポートのためにずっとここにいるんだよね?』
QB『そうだけど、どうかしたのかい?』
貴方『……本当にそれだけ?』
QB『僕としてはそれ以外に理由もやることも思いつかないんだけど…… まさか僕を暇だなんて思ってないだろうね?』
貴方『うん、思ってる』
QB『ひどいなぁ、僕はこんなにみんなのためにがんばっているのに』
貴方『どうだか……』
QB『おつかいもこなすし、もう新人を見つけにいかなくていいくらいには魔法少女も足りてるし……僕はちゃんとはたらいてるよ。働いてる、働いてる』
……キュゥべえは自分で納得するようにそうくりかえしてた。そう言われればそうなのかもしれないが、やっぱり暇には変わらないと思う。
キュゥべえと少しテレパシーで話してたら、授業がはじまった。
――――
――――
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/01/09(土) 01:16:50.66 ID:tFGhHf/T0<> -----------------------
次は夕方くらいの予定 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/01/09(土) 19:51:33.78 ID:tFGhHf/T0<> 放課後 駅前
駅前の広場には時計があり、時刻は16時前くらいを指していた。
待ち合わせるには『放課後』という時間の指定の仕方は曖昧だが、いつもそんなでもやれていた。
佐倉さんは時計の類も持ってないみたいだし、時間に正確なほうではなさそうだ。
俺がついた時には佐倉さんは袋入りのお菓子を覗きこんでいて、それからこっちに気づいて目があった。
杏子「残念だったな。もうちっと早ければいっこくらいあげられたかもしんないのに」
貴方「はあ」
杏子「じゃ、いくか?」
貴方「行くって?」
杏子「パトロールかゲーセンでもいくか。次の食いもん探すでもいいな」
貴方「たしかにおやつの時間としてはいい時間だけど、何かおすすめのものとかある?」
杏子「それなら――」
なんというか、拍子抜けするくらいいつもの調子に戻ってた。
お菓子の空袋はポイ捨てしちゃうし、そういうのは良くないんだけど、言い始めたらもはやキリがないところでもある。
小さい悪事とはいえ、それこそ見てないところではもっと悪いことはしてる……のだろう。
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/01/09(土) 22:27:36.73 ID:tFGhHf/T0<>
佐倉さんについていった先は、駅近くのデパートにある店だった。
貴方「通りにジェラート屋あったけど、こっちにもあったんだね」
杏子「あっちは洒落すぎてて落ち着かねえ」
その感じはなんとなくわかった。
前の時はさやかたちと一緒だったからいいけど、女子に人気そうな店だったから一人で行くには勇気がいりそうだ。
……佐倉さんだったら別に違和感はないけど、そういう空気が好きなほうじゃないんだろう。
貴方「おやつにしてもご飯にしても、佐倉さんといるとこの辺のことに詳しくなれそうだよ」
杏子「さやかやまどかとここに来ることはあるんだろ? アンタって意外と世間知らずに育った坊ちゃん?」
貴方「いやぁ、そんなことはないけどさ。別に普通の家だよ……至って普通の」
そういえば、佐倉さんのことは少しわかりはじめたけど、自分のことってあまり話してなかったような気がする。
杏子「フツウね…… まー、あたしも前までは外食も買い食いもめったにしてなかったんだけどさ」
貴方「あ……」
杏子「どうかしたか?」
ちょっとまずいこと言ったかなと思ったが、佐倉さんは特に気にしていないような態度だった。
気を遣いすぎるのもかえって……となるのかもな。
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/01/09(土) 23:08:44.44 ID:tFGhHf/T0<>
杏子「普通って言えるならいいコトじゃん? あんましお上品すぎるのも、それはそれで息がつまりそうだしな」
貴方「あはは……そうだね。そういうのは向いてなかったよ」
杏子「え?」
なにかおかしなことを言ったっけ?
杏子「……まあでも、大事にしろよ。普通の生活ってやつは。こんな世界にいたらいつ崩れるかわかんないんだから」
杏子「だから、本当だったら魔法少女も魔法少年も増えない方がよかったんだ」
佐倉さんは少しだけ深刻につぶやいた。
見滝原からすべての魔女を倒したい思いは本物だし、契約したことは後悔なんてないけど、だからこそ。
貴方「……うん、大事にするよ」
はっきりと言葉にした。
杏子「さてと、今日はなにして遊ぼうかな」
アイスを食い終わってテーブルを立ち、再びデパートの中を歩きはじめる。
佐倉さんともかなり色んな事を話せるようになったと思う。少なくとも前ほどの距離は感じなくなっていた。
五回目【貴方】 6日目終了
[知り合い]
・鹿目まどか・・・親友
・美樹さやか・・・親友
・志筑仁美・・・親友
・暁美ほむら・・・話せる知り合い
・佐倉杏子・・・友達↑
・巴マミ・・・親友
[攻略済]
美樹さやか
暁美ほむら1
巴マミ
志筑仁美
鹿目まどか <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/01/09(土) 23:13:12.94 ID:tFGhHf/T0<> ――――
7日目 教室
朝の教室内はいつもと変わりない。
……さて、今朝はどうやって過ごそうかな。
1クラスメイトとコミュ(呼び出しなどの指定がなければ複数人)
2巴さんとテレパシーでコミュ
3キュゥべえ呼んで佐倉さんに連絡
4自由安価(上記以外でも校内の知り合いとは話せるよ)
下1レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2021/01/10(日) 00:05:08.78 ID:kIsUDf5to<> 1 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/01/10(日) 00:37:39.68 ID:oSFxLwzw0<>
鹿目さんたちのほうに寄っていくと、すぐにこっちに気づいて話題を振ってきた。
さっきから少し会話は聞こえていた。
まどか「あっ、【貴方】くんもちょっと聞いてよ」
仁美「さやかさんったらおかしなことを言うんですわ」
貴方「え、さやかが?」
……内容は至極くだらないことだったけど、くだらない会話を延々と出来るのは居心地がいい。
しかし、どうにもこの前からさやかが暁美さんを警戒しているように見える。
警戒している……というか、怪しんでいる、というか。
暁美さんはいつも一歩引いているところがあるし、みんな揃ってる時には口に出しにくいけど、
今度そのことについてちゃんと話してみてもいいかもしれない。
――クラスメイトと雑談を楽しんでから授業を受けた!
――――
――――
*待ちに待った放課後です。
1繁華街に行ってみる
2自己鍛錬に行ってみる
3下校前に校内でコミュ(ほむら/他)
4他の場所に寄り道
※人物指定はできません。また、知らない個人宅等も無理です。知り合いを誘うことはできます。
下1レス <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/01/10(日) 00:56:00.27 ID:oSFxLwzw0<> ----------------------------------------------------------------------------
親友親友親友親友友達、ときて 話せる知り合い の異物感。ほむらちゃん強く生きて
明日(きょう?)もやるよ <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2021/01/10(日) 04:02:35.10 ID:nhKbcxXeO<> 1 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/01/10(日) 21:44:27.12 ID:oSFxLwzw0<>
放課後になると、繁華街のほうに寄り道してみた。
……というか、実際家もこっちのほうにあるから寄りやすいんだ。ここなら遊びも買い物もなにをするにも大体揃ってる。
多くの人が訪れるこのエリア。この時間は同じ制服の生徒も少なくない。
その中に見知った姿を見た。――暁美さんだ。
貴方「今日は一人? そういえば暁美さんも家こっちのほうだったね」
ほむら「……ええ、買い物を済ませたらもう帰るわ」
貴方「そっか」
思えば一人でいるところを見るのも珍しい。
大体見かける時は誰かと一緒の遊びやパトロールの最中だった。……普段は何してるんだろう?
1何を買うの?
2普段は何をして過ごしてる?
3自由安価
下1レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2021/01/10(日) 21:50:14.81 ID:GZ6FFRlm0<> 1 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/01/10(日) 23:42:14.07 ID:oSFxLwzw0<>
貴方「何を買うの?」
ほむら「今日の夕食よ。特に面白いものじゃないわ」
返答は簡潔で話が広がりそうにもなかった。
気を抜くと会話がすぐ終わってしまう。でもちょうど、暁美さんとは話しておきたいこともあった。
貴方「……ところであのさ、この前からさやかと何かあった?」
ほむら「どうして?」
貴方「いや、ちょっとさやかの態度がぎこちなく見えた気がして……気のせいならいいんだけど」
ほむら「……気のせいではないと思うわよ。考えてみればたしかに私はおかしいもの」
貴方「えっ……」
ほむら「もう私のことはいいでしょう? あなたのほうが私よりみんなと仲がいいのだし」
貴方「別に俺はそんな……暁美さんのこともどうでもいいとか思ってないよ!」
貴方「暁美さんももっとみんなと話してみればいいんじゃない? せっかく近くにいるんだからさ!」
ほむら「無理よ。あなたのことは嫌いじゃないけど……あなたがいれば私なんて入る余地がなくなるもの」
彼女の言うことは分からないことはあるけれど……もしかして拗ねてる?
と、そんな似合いそうにない考えが浮かぶ。
1今からでも誰か遊びに誘おう!と提案
2もっと自分をさらけ出せばいいんじゃないかとアドバイス
3自由安価
下1レス ※どうしようもないヒント※どれを選んでも好感度は上がりません <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2021/01/11(月) 10:57:03.64 ID:ahXHLRD+0<> 1 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/01/11(月) 18:58:43.78 ID:a6U3NSEt0<>
貴方「今からでも誰か遊びに誘おう! ちょっとみんなに連絡してみるよ」
ほむら「余計な気は遣わないでいいから。そういうことされても……困るのよ」
ほむら「それに今日はまどかは巴さんとパトロールに行っているそうよ。志筑さんも用事があるようだし」
じゃあ、残るはさやかか。あとは、この辺で鉢合わせる可能性くらいありそうなのは佐倉さんくらい。
俺は二人とはそこそこ仲いいけど、たしかに暁美さんを含めるとあまり思い浮かぶことのない取り合わせだった。
でも、そもそも……暁美さんはいつも鹿目さんのことを気にかけてはいるけれど、日常生活ではどれだけ関わっているんだろう?
思えば両方一歩引いているようで、直接話しているところはあまり見てない。
貴方「そういえば、今日はパトロールにはついていかなかったの?」
ほむら「……巴さんと一緒なら心配はいらないでしょ」
貴方「まあそれもそうだね」
ほむら「そういうことだから。……じゃ」
暁美さんは去っていく。その背はいつもどおり颯爽としているが、どこか小さく見える。
人付き合いとか、意外と普通そうなことで悩むこともあるんだな。あの一見してクールで、優等生な暁美さんが。
貴方「あっ、そうだ。せっかくこの近くにあるんだから今度うちの神社にきてよ! 祈願くらいはしていけるから!」
ほむら「どんな誘い文句なのよ、それ」
五回目【貴方】 7日目終了
[知り合い]
・鹿目まどか・・・親友
・美樹さやか・・・親友
・志筑仁美・・・親友
・暁美ほむら・・・悩んでる?→
・佐倉杏子・・・友達
・巴マミ・・・親友
[攻略済]
美樹さやか
暁美ほむら1
巴マミ
志筑仁美
鹿目まどか <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/01/11(月) 19:23:11.15 ID:a6U3NSEt0<> ――――
8日目 教室
朝の教室内はいつもと変わりない。
……さて、今朝はどうやって過ごそうかな。
1クラスメイトとコミュ(呼び出しなどの指定がなければ複数人)
2巴さんとテレパシーでコミュ
3キュゥべえ呼んで佐倉さんに連絡
4自由安価(上記以外でも校内の知り合いとは話せるよ)
下1レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2021/01/11(月) 20:08:30.83 ID:8IrLAzax0<> 1 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/01/11(月) 21:05:15.12 ID:a6U3NSEt0<>
さやか「あっ、聞いてよ【貴方】。昨日面白いことがあって――」
鹿目さんたちのほうに行くと、自然と話が始まった。
……しばらくみんなで話してたが、ふと暁美さんがいなくなってることに気づいた。
貴方「あれ? そういえば暁美さんは?」
まどか「おトイレかな?」
さやか「ほっといてもいいでしょ。何も言わずに行ったんだし」
仁美「暁美さんって少し不思議なところがありますよね。私たちと一緒にいるようないないような……」
みんなあまり気に留めてないみたいだ。
しかしやっぱりさやかは暁美さんのことになるとどこか冷たい。
1暁美さんへの態度についてさやかに聞いてみる
2暁美さんの悩みについてみんなに話す
3自由安価
下1レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2021/01/11(月) 21:22:59.98 ID:8IrLAzax0<> 2 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/01/11(月) 22:15:52.18 ID:a6U3NSEt0<>
貴方「話していいかちょっと迷ったんだけど……暁美さん昨日言ってたんだ。こうして俺がいると自分の入る余地がなくなる、って」
貴方「みんなと打ち解けられないの気にしてたんじゃないかな。俺たちだけで盛り上がりすぎたのかも……」
さやか「それ八つ当たりじゃない? 自分以外のみんなが仲いいからって。わざわざ本人に直接言うこと?」
貴方「ま、まあそれもそうだけど……」
さやか「そんなの【貴方】のせいじゃないじゃん。気にしないでいいよ! 【貴方】はちょっと人が良すぎるよ!」
さやか「あんだけあからさまにあたしたちのことどうでもいいって顔してるくせに、仲間外れだって僻むとかおかしくない?」
さやか「まどかにだけこだわる理由もよくわかんないし……はっきり言って、ほむらって考えれば考えるほど気味悪いよ」
さやかがついに不満を吐き出す。……これについてはすぐにはどうにもできなさそうだ。
他の二人は同調も否定もしないけど、思うところはあるようだった。
仁美「なにかあったんですか? たしかに暁美さんの普段の態度もちょっと……アレですけど」
さやか「んまあ、仁美のいない時にちょっとね」
もしかしなくてもこの前のパトロールの時のことが発端だろう。
さやかは勘がいいから、そこから改めて色々と感じ取ってしまったのか。
まどか「本当にほむらちゃんがそんなこと言ってたの? ……あっ、べつに疑ってるわけじゃないんだけど」
貴方「……うん、言ってたよ」
まどか「ほむらちゃんはいつも堂々としててクールだから、そんなこと気にするような人だって思ってなくて」
仁美「そうですわね。私もでした」
……どうだろう。さやかは無理そうだけど、優しくて誰にも気にかける鹿目さんなら事情を話せばなんとかしてくれるかな。
二人は俺と同じように暁美さんを憧れの対象として見ていた。だからあまり深く考えなかったんだ。
なんだかんだ、暁美さんをただの身近な女子として一番に見ているのはさやかなのかもしれない。
――クラスメイトと雑談してから授業を受けた。
――――
――――
*待ちに待った放課後です。
1繁華街に行ってみる(遭遇ランダム)
2自己鍛錬に行ってみる
3下校前に校内でコミュ(ほむら/他)
4他の場所に寄り道
※人物指定はできません。また、知らない個人宅等も無理です。知り合いを誘うことはできます。
下1レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2021/01/11(月) 22:30:48.94 ID:8IrLAzax0<> 3ほむら <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/01/11(月) 23:02:36.68 ID:a6U3NSEt0<>
……結局あれからも暁美さん、一人でいることが多かったな。
暁美さんはこれでもクラスの人気者だから、誰かは話しかけていたけど。
貴方「暁美さん、もう帰るとこ?」
ほむら「ええ」
帰りも一人みたいだ。
ほむら「何の用?」
貴方「ちょっと話したくて。帰り道でもいいけど。どうせ途中まで一緒でしょ?」
ほむら「……」
暁美さんと並んで教室を出る。
一緒に廊下を歩いてると、周りの人の視線がこっちのほうに向くのがわかる。
……もちろん見てるのは俺じゃなくて暁美さんだ。二人で居てなんて思われてるんだろ。あんまり浮かれてちゃいけないかな。
1買い物でもしてかない?
2祈願については考えてくれた?
3鹿目さんや志筑さんとはどうか
4自由安価
下1レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2021/01/12(火) 00:09:57.94 ID:wzznhLCe0<> 2 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/01/24(日) 21:45:39.80 ID:aztgWke00<>
貴方「祈願については考えてくれた?」
ほむら「特に祈りたいことや叶えたい希望といったものはないけれど……少し見に行くだけでもいいならね」
貴方「ああ、別に祈りたいことがなきゃ来ちゃ駄目ってことはないんだけどさ」
貴方「ていうか、そうだなあ。祈願内容なんて定番どころだと安全や健康とかでいいんじゃない? それなら誰もが望むことでしょ?」
ほむら「他の人ならともかく、私には魔法の力があるもの。神頼みなんてしなくても自分の身くらい自分で守れる」
貴方「あー、そういう考えもあるか……」
じゃあまだ時期が早いかもしれないけど学業のことでも、とか思ったけどそれも暁美さんは実力でできそうだ。
暁美さんって自分の力でなんでもできそうだから、たしかに神頼みするようなイメージとはかけはなれてるかもしれない。
暁美さんが自力でなんでもこなしちゃわないことってなんだろう?
貴方「あ、じゃあこれは? 恋愛成就とか」
なぜそれを私に? とでも言いたげな顔で、一瞬暁美さんはきょとんとした顔をする。
自分には縁の遠いものだと思ってたみたいだ。
ほむら「……好きな人はいないわ」
貴方「誤解しないでほしいんだけど、暁美さんがめちゃくちゃモテるのは勿論わかる。でも、興味がある人は今まで寄ってこなかったわけでしょ?」
貴方「暁美さんが認められるようないい出会いが訪れるように、とか……」
ほむら「たしかに、出会いというのは私の力じゃどうにもならないわね」
一応納得してくれたみたい。
とは言ってみたものの、これも出会いさえあれば暁美さんなら実力でなんとかできそうな気もしてきた。……やっぱり差し出がましかったかな。
貴方「でももし好きな人できたらすぐなんだろうなー。暁美さんに迫られてオチない男いないだろうし」
ほむら「そんなことない」
しかし、暁美さんは否定した。これって単なる謙遜?
暁美さんって自己評価が低いとこあるから本気で言ってるってこともありそうだ。
▼帰りに二人で祈願をしてきた! おまもりもサービスとして勧めてみたけど、恥ずかしいからどこかにつけたりはしない……だそうだ。
五回目【貴方】 8日目終了
[知り合い]
・鹿目まどか・・・親友
・美樹さやか・・・親友
・志筑仁美・・・親友
・暁美ほむら・・・悩んでる?↑
・佐倉杏子・・・友達
・巴マミ・・・親友
[攻略済]
美樹さやか
暁美ほむら1
巴マミ
志筑仁美
鹿目まどか <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/01/24(日) 21:54:59.19 ID:aztgWke00<> ――――
9日目 教室
朝の教室内はいつもと変わりない。いや、正確に言えば昨日と……だけど。
暁美さんとさやかたちの溝はますます深まってる気がする。
……さて、今朝はどうやって過ごそうかな。
1【親友】のクラスメイトとコミュ(呼び出しなどの指定がなければ複数人)
2その他のクラスメイトとコミュ(キャラ名指定)
3巴さんとテレパシーでコミュ
4佐倉さんに連絡 ※杏子との予定を入れられるのは朝のみです
a遊びに誘う
bパトロールに誘う
cほか(安価内容)
5キュゥべえと駄弁る
6自由安価(上記以外でも校内の知り合いとは話せるよ)
下1レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2021/01/24(日) 22:13:10.02 ID:wrt9qT0Lo<> 4 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/01/24(日) 22:49:18.15 ID:aztgWke00<> 4選択の場合はa〜cも併記してください
下1レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2021/01/24(日) 22:54:45.94 ID:Jv5p3JrT0<> a <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/01/24(日) 23:54:43.01 ID:aztgWke00<>
まあ、昨日話してみたから鹿目さんとかは時折気にするような気配は見せているし、
女子同士のことは少しあっちに任せてみてもいいか。
キュゥべえを呼びよせて佐倉さんとの放課後の約束の伝言を頼んでみる。
貴方「……そういえば、今はもう新人を見つけにいかなくていいくらいに足りてるって言ってたよな」
QB「うん、言ったよ。それがどうかしたのかい? ……まさか増やしてほしいとか?」
貴方「いや」
この前佐倉さんと話したことを思い出していた。
今キュゥべえが言ったのとは逆。佐倉さんは新人なんか増えないほうがいいって言ってたんだ。
それに今のチームはバランスがいいほうだと思う。俺が一番の新参だから、一人くらい後輩がいてもいいって気はしないでもないけど。
QB「というか、まったく素質のある候補を見かけないんだよね。望むのなら学校の外に足を延ばせないことはないけど……」
貴方「どうせ昼寝の時間が減るからイヤとかだろ?」
QB「そんなことないよ! 僕にはサポートという大きな役目があるから、あまり分散するわけにはいかないんだよ」
あまりあちこち行くのは気乗りしなさそうだった。
サポートサポートと言うが、なにか制約でもあるのだろうか。
QB「杏子を探すのだって結構手間なんだ。彼女がいそうな場所から当たっているけれど、なかなか見つからないときだってあるんだよ」
貴方「そうなのか。まあこうして頼むのも伝言な以上、確実とは思ってないけど……」
キュゥべえのことはさておき……。
彼女には固定された連絡先というものがない。
遊びの約束くらいならまだしも、なにかどうしても伝えたいことがあった時、確実な連絡手段がないのは少し不安だ……と思った。
――――
―――― <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/01/25(月) 00:53:55.39 ID:9Y90MDwH0<> 放課後
待ち合わせの場所はこの前指定したのと同じだ。
放課後になってから行ってみると今日はすんなりと会えた。
杏子「よう、今日はどこいく?」
杏子「身体動かしたい気分なんだよね。あんたボーリングとかできない?」
貴方「それにしようか。あんまりやったことないから張り合いはないと思うけど、身体動かしたい気分ってのは同感かな」
基本的には佐倉さんが主導していて、それに付き合う感じだ。
そういうのも上手そうだなって思ってたけど、実際にやってみたらその予想はやっぱり的中した。
貴方「さすがにうまいね……。ボーリングも極めてるの?」
杏子「遊べるものは大体遊びつくしてるんだよ。この辺は庭みたいなものっつったろ?」
杏子「あとは契約してからの身体能力だな。これがなかったらちっとキツいんじゃない?」
貴方「まあそうかも……」
俺も力はあるほうだから、ボールの重さとかは全然感じない。
初心者なのにそこそこやれてるのはそのおかげもあるかもしれない。
魔法の力で上がった身体能力があることで、一般人以上の恩恵を受けたり退屈になったりというのは、ほとんどの契約者は感じてると思う。
にしたって、通いつめてる佐倉さんの腕にはまだ追いつけなさそう。今から通いつめるにも……あまり毎日だと、こう、お財布が。
杏子「あー、運動もできたし腹減った! なんか食うか」
……いつものことだけど、さっきから色々とお菓子を食べてたような。
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/01/25(月) 01:18:17.58 ID:9Y90MDwH0<>
ボーリング場から出てデパートの中を歩きだす。
――すると、佐倉さんのほうに小さい子がぶつかってきた。なぜか半べそ状態だ。
佐倉さんも小さい子相手に怒ったりはしないだろうけど少し心配になった。だが、その心配はいらなかったようだ。
杏子「おいおい、アンタなんで泣いてんのさ?」
*「ママとはぐれちゃった…… うえぇ〜ん!!」
杏子「あぁもう、泣くな泣くな。あ、そうだ、アメやるから!」
パーカーのポケットからアメが出てきた。佐倉さんのポケットにはいつも何かのお菓子が入ってるのかな。
少しの間、佐倉さんが小さい子を泣き止ませてる姿を眺めてた。なんだかその様子がさまになってて、微笑ましく見える。
杏子「って、あんたは何見てんだ。なんだその顔は」
貴方「いや……なんか慣れてそうだなって。保育士さんとか向いてそうだよね」
杏子「はあ? あたしみたいなのお断りだろ」
まあ、言葉遣いとか素行とかほんのちょっと改善してくれたらと思うところはあるけど。
貴方「じゃあお母さんとかでも」
杏子「……もっとねーよ。くだらねー話より考えなきゃいけないことあるだろ?」
貴方「あ、そうだね、どうしようか? つれていける場所とかある?」
杏子「でけーデパートなんだから迷子センターとかあんじゃね? アナウンスかかってんのたまに聞くよ」
貴方「じゃあそこ行こうか。きみ、ついてこれる?」
杏子「たぶんママもそこ来てくれるからな。あーでも、知らない人についていくのはダメだから名乗っとくぞ! 佐倉杏子だ」
*「うん!」
今までのことで佐倉さんの人柄は一応わかったし、こういうところがあるから普段悪いことをしていても嫌いにはなれない。
むしろ、良いところはあるのにもったいないとやっぱり思うんだ。
……わかってもらうのはすぐには難しいのかもしれない。でも、これからもっと先の未来はどうだろう?
さっきちょっとだけ未来のことを思い浮かべたついでにそんなことを考えてみた。
何かが変わる可能性はいくらでもあるじゃないか。
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/01/30(土) 19:26:53.87 ID:mda5Emf10<>
――その後、子供と母親は無事再会できた。
迷子センターに向かう途中でちょうどばったり会えたのだから運がよかった。
貴方「これで一件落着かな?」
杏子「ああ、そうだな。今度こそ飯いくぞ。さっきより腹減ったし」
食べ物屋の並ぶフロアで一軒の店に入っていく。
価格帯高めの店も多いけど、佐倉さんが選ぶとこは敷居が高すぎなくていい。
貴方「改めて考えてみると、佐倉さんとも色々と話せるようになったよね。最初の頃、二人だと会話がなかったから」
杏子「何話したらいいかわかんなかったんだよ。つーか興味もなかったし」
貴方「はは、辛辣だね……」
杏子「今は何するにも一人か、マミやさやかやまどかが相手だろ。男と関わること自体ないし……まぁ、小さい頃ならよく外で遊んでたか」
杏子「で、結局、マミやさやかやまどかと変わんねーわって思った」
変わらないっていうのはどうなんだろう。地味に異性として認識されていないような気がするのは残念だけど。
でもそう思ってくれるのも多分、心を許し始めてくれたからなんだろうな。
雑談の中で、佐倉さんはなんでもないことのように、ぼそっとこんなことを言った。
杏子「あたしって5年後とか生きてんのかね」
ついさっき佐倉さんの未来のことを考えたばかりだったのに、佐倉さんは自分の未来についてまるで希望を持っていないらしい。
貴方「生きてるよ。当然!」
杏子「なにさ、急に熱くなってどうかした?」
貴方「佐倉さん強いんだからそんな簡単に死なないし、マミさんやさやかや鹿目さんや暁美さんや……それに俺だって守るし!」
杏子「……そっ、か。 まあ、簡単には死んでやるつもりもないけどさ」
なんだか悲しく思えた。
前に俺が大怪我負った時もそういえば、自分は死んでもいいみたいなことを言ってたっけ。
そのことを思い出して、根本にあったのはこういう自分の未来に対しての投げやりさだったんだと気づいた。
それでも、きっと。
貴方「5年後だって10年後だって実際に生きてさえいれば、投げやりな考えだって変わるよ」
今は納得させられないかもしれないけど、そう言いきかせることしかできなかった。
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/01/30(土) 19:49:58.82 ID:mda5Emf10<>
――――腹を満たすとデパートを出た。
この繁華街は本当に色んな人が行き交う場所である。
それに、自分の家からもそう離れていない。ゲーセンのような時間制限のある場所を除けば、割と遅くまで遊んでいても大丈夫だった。
もう日も落ちたが大通りは明るい。その片隅に、見知った人影を見たような……気がした。
下1レスコンマ判定 *遭遇*
奇数 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2021/01/30(土) 20:02:03.60 ID:BE1AG43m0<> あ <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/01/30(土) 20:23:54.59 ID:mda5Emf10<>
貴方(……気のせいかな?)
杏子「そろそろマミのとこにでも行くかな。アンタもくるか?」
貴方「巴さんのとこか。急に二人で押しかけて大丈夫かな? 俺はまた今度にしようかな」
杏子「そうか。じゃあ、またな」
貴方「ああ、うん。またね」
佐倉さんともこれまでたくさんの時間を共有し、色んなことを話すことができた。
かなり仲を深められたと思う。ただの仲間という以上の強い絆を感じる。
繁華街を途中まで一緒に歩き、今日は別れて帰った。
佐倉さんは巴さんの家には頻繁に行ってるみたいだけど、ご一緒するのは次の機会にしよう。
五回目【貴方】 9日目終了
[知り合い]
・鹿目まどか・・・親友
・美樹さやか・・・親友
・志筑仁美・・・親友
・暁美ほむら・・・悩んでる?
・佐倉杏子・・・親友↑
・巴マミ・・・親友
[攻略済]
美樹さやか
暁美ほむら1
巴マミ
志筑仁美
鹿目まどか
▼親友=攻略済みでは…ないのです。 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/01/30(土) 20:45:51.01 ID:mda5Emf10<> ――――
10日目 教室
朝、鞄を下ろして準備をしていると珍しくキュゥべえが机の上に飛び乗って話しかけてきた。
邪魔だと思い追い払おうとしたが、緊急らしい用があるようだ。
QB「……最近ほむらの精神状態が思わしくないような気がするんだ」
貴方『暁美さん?』
そういえば、今日は完全に一人で席にいるようだ。
相変わらず何事もなさそうな表情はしているけれど……。
QB「それでね、ほむらと話してみたんだよ」
貴方『何か面白い雑談でもできたの? キュゥべえのカウンセリングとか想像もつかないんだけど……』
QB「いや、出来ることは考えてみたんだよ。その結果、もしかして生理なんじゃないかなって思い至ったんだ」
貴方「……」
……思ったよりサイテーな話だった。
QB「君たちの年頃だとまだ慣れてなくて大変だろう?だからいい対処法でも教えてあげようかと思うんだけどね、どうしたらいいかな」
貴方『頼むからもう暁美さんに余計なこと言うなよ……つーかそれを俺に聞かれても知らねーよ……』
精神のケアもサポートのうちに含まれるのだろうか。気にかけてはくれているようだけどキュゥべえは致命的に空振っていた。
この獣は根本的に人間の感情というものを理解していないのだ。一言で言えば、致命的に空気が読めない。
まあ、キュゥべえから聞いたこと自体は気に留めておいてもいいかもしれない。
……さて、今朝はどうやって過ごそうか?
1【親友】のクラスメイトとコミュ(呼び出しなどの指定がなければ複数人)
2その他のクラスメイトとコミュ(キャラ名指定)
3巴さんとテレパシーでコミュ
4佐倉さんに連絡 ※杏子との予定を入れられるのは朝のみです
a遊びに誘う
bパトロールに誘う
cほか(安価内容)
5キュゥべえと駄弁る
6自由安価(上記以外でも校内の知り合いとは話せるよ)
下1レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2021/01/30(土) 20:59:53.80 ID:BE1AG43m0<> 2ほむら <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/01/30(土) 21:15:56.77 ID:mda5Emf10<>
貴方「暁美さん、今朝は一人?」
ほむら「……一人でいたらいけないのかしら」
机に頬杖をつく暁美さんの横顔は変わらず澄ました無表情だが、よく見たら浮かない表情に見えないこともない。
冷たく突き放すようなことを言うが、どこか拗ねたような言葉にも聞こえた。
貴方「いけないってことはないけど、いつもは鹿目さんたちと一緒にいるから」
ほむら「……」
黙り込んでしまった。……この話題はよくないか?
1話題を変えてみる
2追求し仲を取り持とうとする
下1レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<><>2021/01/30(土) 21:20:48.30 ID:GTN35Gjn0<> 2 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/01/30(土) 21:51:16.16 ID:mda5Emf10<>
貴方「俺からもみんなに言ってみるよ。さやかだって、キツいこと言うこともあるかもしれないけどいい奴なんだよ。俺が話をすればなんとかなるって!」
ほむら「いい、あなたが口を出さないで。もうこのことは放っておいて頂戴」
貴方「いやでも……ほら、俺たちは貴重な仲間なんだしさ、ギクシャクしたままじゃよくないよ」
ほむら「仲間だということはわかってるわ。チームとして動くのに支障がないようにはする。そのくらいは美樹さんだってわかってるでしょう」
ほむら「……もっとも、私もあの子たちもお互いに助けが必要になることなんてないんじゃないのかしら」
たしかに、これまでパトロールでは二、三人で魔女を倒してきた。暁美さんや巴さん、佐倉さんなら大抵の場合は一人でも苦労しないんだろう。
全員で魔女と戦ったこともあるが、あえてチーム全員で力を合わせなきゃ勝てないほどの敵というのは今まで出会ったことがなかった。
いや、そんなものいないほうがいいに決まってる。
……もしかして、暁美さんが自信をなくした原因はそれなのか。
暁美さんはどうにも魔法少女としての力で誰かを――というか、鹿目さんを?――守ることに存在意義を感じているように思えていた。
▼嫉妬が強まったようだ…
――――
――――
*待ちに待った放課後です。
1繁華街に行ってみる(遭遇ランダム)
2自己鍛錬に行ってみる
3下校前に校内でコミュ(ほむら/他)
4他の場所に寄り道
※人物指定はできません。また、知らない個人宅等も無理です。知り合いを誘うことはできます。
下1レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<><>2021/01/30(土) 22:21:16.50 ID:2whgOzjq0<> 3ほむら <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/01/30(土) 23:03:47.31 ID:mda5Emf10<> 放課後
帰り際に声をかけてみると、長い髪をなびかせて暁美さんがこちらを振り返り、藤色の瞳が射抜いてきた。
……その視線に一瞬敵意のようなものを感じたのは気のせいだろうか。
ほむら「……もう帰るところなのだけど」
貴方「そう、じゃあ一緒に行く?」
廊下を並んで歩く。
教室内には雑談して残っている人もまだ多かった。
ほむら「朝のこと、誰にもなにも言ってないわよね」
貴方「ああ……言ってないよ。暁美さんに止められたから」
どうなんだろう。とりあえずやめておいたけど、言ったほうがよかったのかな?
ほむら「ところで、昨日キュゥべえにおかしなことを言われたわ。ついに変なことに興味持ち始めたのかしら」
貴方「へ、へえ。ちなみに話って……」
ほむら「……。知らなくていいことよ」
自分から話を振っておいてそんな。
これだけだとふわっとしすぎてて何のことやらだけど、朝聞かされてしまったせいでなんとなく意味はわかる。
1買い物でも誘う
2カフェにでも誘う
3キュゥべえのこと
4自由安価
下1レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2021/01/31(日) 05:38:53.53 ID:ylTH3maa0<> 2 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/01/31(日) 19:37:06.67 ID:MkVuyKqG0<>
……。それ以降会話がなくなってしまった。
せっかく一緒にいるのにこのまま帰るのもなんとなく寂しい。
貴方「暁美さんってこのあと何か用事ある?」
ほむら「……別になにも」
貴方「それならちょっとカフェ寄ってかない?」
通学路の途中の交差点に見えたカフェに誘ってみる。
詳しいことは忘れたが、前にも入ったことのあるところだ。おすすめはなんだったけな。
飲み物と軽食を頼むと、ふたたび沈黙がやってくる。
ほむら「……」
暁美さんはそもそも、元々誰が相手でもあまりしゃべらなさそうだ。
失礼かもしれないが、暁美さんが誰かと打ち解けて話す姿というのがあまり想像できない。
でもまあ、やっぱり眺めているだけでも画になるというか……。
静かな音楽だけが聞こえていて、落ち着いた雰囲気とは合っているかもしれない。
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/01/31(日) 20:08:28.14 ID:MkVuyKqG0<>
ほむら「……どうかしたの?」
貴方「えっ、いや別に!」
見てるだけでも画になるとはいえ、むしろどうもしなさすぎるのはちょっと困ってたところだけど……。
そんなことを思ってると、見透かしたように言われてしまった。
ほむら「私なんかと一緒にいたってつまらないでしょう?」
ほむら「私に言い寄ってくる人だって、きっと最初はよくたって私の内面まで知れば離れて行くだけよ」
貴方「い、いやそんなことは……」
ほむら「何にも興味が持てないし、面白い話が出来るわけでもない……でもそれをどうにかすることにすら興味がないの」
暁美さんの言葉はひどく淡々としていた。
彼女は、どうしてこんなにも無気力なんだろう?
貴方「……本当に何も興味ないの?」
ほむら「ええ」
暁美さんと話すのは少し難しそうだ……けど。
1俺は暁美さんに興味があるから誘ったんだけどな
2無理にどうにかしなくてもいいよ
3何か原因があるのかもしれない
4自由安価
下1レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2021/01/31(日) 20:13:24.98 ID:An+ntLiR0<> 1 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/01/31(日) 21:14:28.31 ID:MkVuyKqG0<>
貴方「俺は暁美さんに興味があるから誘ったんだけどな」
ほむら「私に?」
暁美さんは珍しく驚いた顔をする。
しかしその後、固い表情に戻ってしまう。
ほむら「……私なんかのどこに」
貴方「どこっていうか、そりゃ興味ない人と一緒に帰ったりお茶なんかしないでしょ。なんか、暁美さんは難しく考えて自信なくしてるのかもしれないけどさ」
貴方「まあ、悩んでるんだったら相談に乗るよ。ここまで言ったんだし、他の人に話しにくいこととかでも俺には話してみてよ」
ほむら「……」
こちらを見つめる眼差しには、様々な感情が見えて――――
ほむら「……そういう人だから、あなたは好かれるのでしょうね」
……一瞬だけ、やっぱり敵意を感じた気がした。
会話は少なかったが、彼女自身がなにを考えているか知ることができたのはよかった。
暁美さんのこと、最初は完璧に見えて意外と欠点もあるから親しみが持てる人だって思ったことがあった。
けど、そんなものじゃなかった。内面を見れば長所も短所もあるのはそうだが、むしろ短所も多くて――彼女はそっちばかりを気にしているみたいだ。
▼暁美さんとお茶を飲んでから帰った。
五回目【貴方】 10日目終了
[知り合い]
・鹿目まどか・・・親友
・美樹さやか・・・親友
・志筑仁美・・・親友
・暁美ほむら・・・友達↑
・佐倉杏子・・・親友
・巴マミ・・・親友
[攻略済]
美樹さやか
暁美ほむら1
巴マミ
志筑仁美
鹿目まどか
――――
明日は休日だ……。どうやって過ごそうか?
1誘う ※キャラによっては断られることもあります
・キャラ選択(ほむら/杏子 攻略済【まどか/マミ/さやか/仁美】)※攻略済みキャラは単体での選択はNGとします
a遊びに行く
bパトロールに行く
c訓練する
d家に誘う
e相手の家に行く
2出かける
a繁華街
b自己鍛錬
3自由安価
下1レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2021/01/31(日) 21:15:55.61 ID:An+ntLiR0<> 1aほむら <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/01/31(日) 21:55:42.73 ID:MkVuyKqG0<> ――――
――――
二週目 週末
駅前
遊びに行こう! と誘った時はもしかしたら断られるかもと思ったから、返事をもらえたときは嬉しかった。
こういうの、鹿目さんたちと一緒にいたことはあったけど二人では初めてかな。
貴方「暁美さんはどこ行きたいとかある?」
ほむら「いえ、任せるけど……」
貴方「じゃあ適当に店でも見て回るか」
考えてみればみんなで来た時は他の人が引っ張って行きがちだったから、二人だと個性が見えやすいんじゃないかと思った。
しかし何にも興味が持てないというのは伊達じゃなかった……。暁美さんの好きそうなものがわからない。
1ウィンドウショッピング継続
2映画見に行く?
3何か食べたい
4ゲーセン誘ってみる
5自由安価
下2レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2021/01/31(日) 22:15:24.29 ID:mCSPc5HrO<> 2 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/01/31(日) 22:58:27.77 ID:MkVuyKqG0<>
貴方「映画とか見にいかない? 歩き回るのも疲れるでしょ」
ほむら「そうね」
デパート内にあるポスターを見て思いついた。
これなら間とか気にせず楽しめるのだからいい提案なはずだ。
……なにか暁美さんの楽しめそうなものやってるかな。
1恋愛もの
2ホラー
3コメディ
4アクション
5魔法少女?
6自由安価
下1レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2021/02/01(月) 00:01:20.26 ID:ySTKdeUP0<> 5 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/02/03(水) 06:51:06.56 ID:GwyF9hD80<>
暁美さんの楽しめそうなもの……。少しでも興味ありそうなもの……。暁美さんといえば……?
貴方「何かドリンクでも買っていこうか」
ほむら「……それはいいのだけど」
貴方「う、うん。どうかした……?」
ほむら「これがあなたの好みなの……?」
ええい、これだ! と二枚分買ってみたチケットの内容は、少女漫画特有に目が大きい丸っこい絵柄にカラフルな色彩飛び交うアニメ映画。
暁美さんといえばで思い浮かんだのが、魔法少女ってことだけだった。
…………やっぱりダメだったかなあ。
ほむら「まさかこういうのが好みだから魔法少年になったとか……」
貴方「そ、そんなわけないよ! とりあえず見てみたら意外と面白いかもしれないよ!」
ほむら「意外とって……」
ドリンクを二つ分買ってシアターの席につく。休日ということもあって、周りは小さい女の子のいる家族連ればかり。
……映画の内容は、魔法の国からやってきたピンクのリスから『ハートジュエル』なる変身アイテムを授けられた女の子たちが、
『悲しみの種』を撒き散らす悪の組織と戦って世界に平和をもたらすというものだった。 ……あれ?俺たちとも似たようなもん?
まあ、王道とはこういうものなんだよな。鹿目さんや巴さんだったらこういうのもわりと好きそうかも。
しかし、俺たちのやってることとそんなに変わらないはずなのに、どうして映画と違って現実はうまくいかないことがあるんだろうな。
……。途中で暁美さんを見てみるが、無表情であった。
キャピキャピとした声とキラキラした映像に包まれたシアターの中、仏頂面で画面を眺める暁美さんはなかなかに場違いだ。
貴方(あっ……)
瞼が閉じた……。
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/02/03(水) 06:58:03.84 ID:GwyF9hD80<>
貴方「どうだった?」
ほむら「まあまあ」
貴方「……寝てなかった?」
ほむら「寝ながらでもわかるくらいの簡単な話だったわ」
まあ、そうだよな……子供向けだし。安心して見られたが、代わりにドキドキもほとんどなかった。
なまじ自分たちが似たようなことをやってるだけあって、華やかなだけじゃないんだぞ……とも思うかもしれない。
貴方「……ショップも家族連れで賑わってるなぁ」
ほむら「グッズ展開は当然でしょう。儲けるチャンスよ」
貴方「…………」
ほむら「何? 欲しいの?」
貴方「いや、ソウルジェム売られてるの想像した……」
映画で時間を潰してから、その辺でお昼を食べた。
……暁美さんは極めて現実的だった。まぁ、誰しもが憧れ持ってるわけじゃないよな。かくいう自分もそれほどではない。
― 二週目休日 終了 ―
[好感度] to貴方
【★★★】
美樹さやか,巴マミ,志筑仁美,鹿目まどか
【★★】
佐倉杏子,暁美ほむら▽▽
★★…フラグ二段階目 「特別」
※【貴方】との行動を優先します。
※ここまでくればあとは流れに乗るだけだ!
★★★…フラグ三段階目 「恋慕」
※実質落ちてる。
※個別ENDにいってもいかなくても攻略済み。
▽▽…嫉妬Lv2
※敵意が明確になってきた。劣等感や攻撃性が刺激されはじめて精神状態が悪化するかもしれない。
▼ほむらが【貴方】に抱く敵意は嫉妬だが、同時に惹かれ始めてもいる。このままフラグが進めば違う方向にも向くことがあるだろう。
▼同時に複数のキャラと同じくらいフラグが進行しているようだ。
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/02/05(金) 22:53:52.73 ID:e8qbcdbY0<> ――――
11日目 教室
朝、鞄を机に置いて授業の準備をする。
すると、今日もキュゥべえが飛び乗ってきた。
貴方『……今度はなんだよ?』
QB「雑談ってどうすればいいのかな? 僕も少し気づいたんだよ、昼寝をしてるよりはみんなと交流をはかったほうがいいんじゃないかってね」
……だからなんで俺のとこにくる。いくらあっちが魔法少女と関係のない志筑さんと朝から一緒にいるからって。
ていうか、気づくのが遅すぎる。
貴方『そういうのは適当に考えてくれよ。ただ、もう変なことは言うなよな』
QB「変なことと言われてもわからないんだよ」
貴方『じゃあ黙っててくれ』
QB「……」
さすがに言い過ぎただろうか。キュゥべえは言われた通り黙ってしまった。
教室内の雰囲気は穏やかだが、いつも固まっている女子グループから一人減っているのは変わらずだ。
1【親友】のクラスメイトとコミュ(呼び出しなどの指定がなければ複数人)
2その他のクラスメイトとコミュ(キャラ名指定)
3巴さんとテレパシーでコミュ
4佐倉さんに連絡 ※杏子との予定を入れられるのは朝のみです
a遊びに誘う
bパトロールに誘う
cほか(安価内容)
5キュゥべえと駄弁る
6自由安価(上記以外でも校内の知り合いとは話せるよ)
下1レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2021/02/06(土) 00:42:50.85 ID:JsPfXMnS0<> 2 ほむら <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/02/06(土) 21:14:29.87 ID:DXwxoKNR0<>
……キュゥべえのことはまあ、いいや。どうせ黙れと言われたから黙ったってだけで何も考えてなさそうだし。
一人で肘を突いて座っている暁美さんのところに挨拶しにいくと、こちらに気づく。
貴方「暁美さん、おはよう」
ほむら「……おはよう」
貴方「今日はよく晴れてて気持ちがいいね。こんな日なら外でやる体育もいつもより楽しめそう」
貴方「……手加減しなくちゃいけないのは退屈だけど。暁美さんもそう思わない?」
ほむら「そうね」
出来るだけ共感してもらえそうな話題を考えつつ雑談をしてみる。
返ってくる返事や態度は素っ気ないが、話せているだけでもいいはずだ。暁美さんだって一人でいるのが好きなわけじゃないんだから。
そんな調子で、時間になるまでいろんなことを話してみた――。
ほむら「あなたって、そんなに喋る人だったのね」
貴方「あ、ごめんね、俺ばっかり話しちゃったかな。暁美さんからも話してよ」
ほむら「……別に。私はそういうのは得意じゃない」
貴方「話に得意や不得意なんて考えなくていいよ。話したいことを話せばそれでいいんじゃないかな」
ほむら「……」
すると、暁美さんはちょっと考えるように間をあける。
ほむら「……思いついたら」
やっぱり素っ気なかったけど、そう言ってくれた。
そろそろ自分の席に戻る時間だ。暁美さんが今度何を話してくれるか、楽しみだな。
―――― <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/02/06(土) 22:02:48.80 ID:DXwxoKNR0<>
午前の授業が終わると、鹿目さんたちと四人で校舎の外に行く。
昼食を含めた昼休憩の時間だ。
いつもの昼食を食べている場所に向かっている途中、さやかがちょっと不満そうに口を開いた。
さやか「……ほむらとは何話してんの?」
貴方「え、何って?」
さやか「今日の朝とかもだけど、最近何か話してるじゃん。何か聞けたの?」
貴方「いや……そういう探るような話をしてたわけじゃ」
さやか「前に言われたってことまだ気にしてんの? 気にしなくていいって」
さやかが本気で暁美さんのことを良く思ってないらしい。
相談したから鹿目さんは気に掛けるだろうと思ってたけど、あれから五人で話しているところを見かけないのはさやかが止めているのかもしれない。
……ギスギスした雰囲気は嫌だな。
杏子「よっ! ちょーど会えたならいいや、もしかしてメシの時間?」
予想してなかったところで思わぬ声が聞こえて、いったんがらりと空気が変わる。
まだ学校にいる時間に佐倉さんに会えるとは思ってなかった。ここにいるってことは、会いに来てくれたってことだろうか。
貴方「うん。昼は外で食べてるから」
まどか「杏子ちゃんはなんでここに?」
杏子「偶然このあたりに寄ったんだ」
ただ、このやりとりにまず疑問を抱いてるのは志筑さんだ。
仁美「えっと……どなたですの?」
貴方「学校外でできた友達だよ」
詳しく説明するのは大変だからそれだけ言っておいた。まだ気にしていることはありそうな様子だが。
佐倉さん、何か話したいことがあったんじゃないかな? ――と思ったが、軽く挨拶だけした後テレパシーを残してった。
『ガッコー終わったらパトロール行かないか? 久しぶりに戦いも見てやるよ。早く終わったらまた遊ぼうぜ』
……とのことだ。
放課後の予定か。どうしようかな?
1OK
2断る
3自由安価
下1レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2021/02/06(土) 22:37:30.74 ID:oumiA3Ng0<> 1 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2021/02/07(日) 15:08:03.00 ID:YDwWZutD0<> これさやかもそろそろヤバくない?
ほむらへの嫉妬が混じってきてそう <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/02/07(日) 21:47:16.45 ID:tMeqNuVU0<>
貴方『うん、いいよ。じゃあまた駅前で待ち合わせようか』
おーけー、と短い返事がテレパシーで聞こえた。
考えてみれば向こうからお誘いって初めてだ。いつもこっちからキュゥべえを介してだったし。
……数少ないキュゥべえの仕事がなくなったな。まあ、誘う時は助かってるけど。
まどか「珍しいね、杏子ちゃんと昼に会うなんて」
さやか「ああ、こっちで食べるようになってからは初めてだっけ?」
仁美「……?」
志筑さんもいるから、佐倉さんのことについてはそれきりで他の話題に変わっていった。
あれ、でもそもそもここで四人で食べるようになったのっていつから――?
――――
――――
放課後
午後の授業も終えて放課後になると、今日は鞄の中身をさっと整えてすぐに教室を出ようとする。
まだ四人は固まって話しているみたいだ。でも今日は約束があるから早めにいったほうがいいだろう。
……教室を出ると、すぐ前の廊下に暁美さんが誰かを待ってるみたいに立っていた。
貴方「誰か待ってるの? 鹿目さんとか?」
ほむら「……なぜ?」
俺の事待っててくれてた?――とか図々しいことは聞けなかったけど。ただ、その名前を出したことは失敗だった気がした。
ほむら「あなたは、この後は予定は?」
貴方「あ、なにか付き合ってほしいことがあった?」
ほむら「別に。帰るのなら一緒かと思っただけ」
予定はある。……けど、結局駅のほう行くから帰る方向も一緒なんだよな。
1途中まで一緒に行く…?
2いっそ暁美さんもパトロール誘おうか…?
3予定があるから、と別れる
4自由安価
下1レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<><>2021/02/07(日) 21:51:17.41 ID:0L1Kv43u0<> 1 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/02/07(日) 23:10:19.91 ID:tMeqNuVU0<>
貴方「駅の方には行くから、途中まで一緒に行こうか」
ほむら「ええ」
暁美さんと並んで歩き出す。
二人での帰り道はやっぱり言葉少なだったけど、暁美さんは用事のことについて聞いてきた。
ほむら「駅の方に用があるの?」
貴方「うん、まあ。待ち合わせをね」
ほむら「……そう」
思えばパトロール自体けっこう久しぶりだけど、他の人はどうしてたかな。
佐倉さんは毎日遊んでるようでも一日のうちのどこかでパトロールしてることは多そうだし、俺も頑張らないと。
――そんなことを考えつつ足を進めていると、そろそろ駅が見えてきた。
杏子「来たか。――……って、誰と一緒かと思ったらほむらじゃねーか」
ほむら「待ち合わせの相手って、佐倉さんなの?」
貴方「ああ、これからパトロールなんだ」
ほむら「二人でパトロール?」
貴方「んー……、やりたいことはそれだけじゃないけど」
杏子「まあ、パトロールに集中してからだな!」
ほむら「……そう、気を付けて」
パトロールだけなら誘ってもよかったけど、終わったら遊ぼうとも言ってるし、そっちは暁美さんを付き合わせるには趣味が合わなさそうだ。
暁美さんと別れると、佐倉さんと今日の探索ルートについて話し会うことにした。
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/02/14(日) 23:05:46.39 ID:XqyfO3Ss0<>
杏子「なんだ、あいつは帰るのか。まあ元々二人のつもりだったしな」
貴方「今日はどう回る? 最終的にはまたここに戻ってくるでしょ?」
杏子「ああ。まず工場のほうを回って――――」
久しぶりの佐倉さんとのパトロール。前に行った時よりも戦いでも息が合うようになったのを感じた。
二人で協力して結界の中の魔女を倒し、うまくいけばその喜びを分かち合う。
やっぱり、契約者同士の絆っていうのは大事だよな。
貴方「何事もなく倒せてよかったね、佐倉さん」
杏子「魔女倒したくらいで喜びすぎだ。何かあったら困るだろ」
貴方「まあそうだけど、佐倉さんと一緒だからさ。俺たちも、いいコンビになれたって気がして」
杏子「よし、じゃあ今度はそれをゲーセンでも見せつけてやろうぜ!」
杏子「あそこも遊びつくした気だったけど、今まで対戦やら協力やらは手を付けてなかったしなー。ま、アンタがいるおかげで楽しめることは増えたよ」
空はまだ明るい。立ち入り禁止の時間まではまだある。
ゲームの腕前だって上がっているはずだ。そこでも佐倉さんと対等に立つ……のはまだ先になりそうだけど。
戦いでも遊びでも、彼女に認められているのが嬉しく思えた。
五回目【貴方】 11日目終了
[知り合い]
・鹿目まどか・・・親友
・美樹さやか・・・親友
・志筑仁美・・・親友
・暁美ほむら・・・友達
・佐倉杏子・・・親友↑
・巴マミ・・・親友
[攻略済]
美樹さやか
暁美ほむら1
巴マミ
志筑仁美
鹿目まどか
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/02/14(日) 23:34:38.01 ID:XqyfO3Ss0<> ――――
12日目 教室
朝、鞄を机に置いて授業の準備をする。
そして当然のように俺の机にいる白い毛玉。
QB「なるほど。昨日見ていて少しだけわかったよ」
貴方『……何が?』
QB「雑談の仕方さ。行動で示してくれたってことだろう?」
貴方『あー、そうかもな』
そういえば昨日の朝、そんな話してたっけ。適当に相槌を打っておく。
QB「それでね、さっそく実践しようと思うんだ」
貴方『勝手にしたらいいじゃないか。なんで俺に報告するんだよ』
QB「だから今、勝手にしているんじゃないか」
貴方『はぁ?』
キュゥべえの言葉の意味がわからず、思わず聞き返してしまう。
……3秒くらい考えてから何が言いたいかわかった。つまり、キュゥべえは俺と雑談しようとしていると。
貴方『それより鞄からどいてくれっ、しまえない!』
QB「うわぁ」
いつまでも机に鞄を出してるのも傍から見れば変だ。
必要なものも出し終わって有無を言わさず鞄を持ち上げると、キュゥべえがすてんと転がった。
スクールバッグはベッドじゃない。
それから聞きなれた声のテレパシーが頭に響き、意識はそっちに移る。
『よう、朝から元気にやってる?』
貴方『朝にこっちに来るなんて珍しいね。おはよう、佐倉さん』
杏子『なんとなくこっちがどんなもんか気になって見に来ただけだよ。どうせヒマだし。ま、あんま気にしないでくれ』
1【親友】のクラスメイトとコミュ(呼び出しなどの指定がなければ複数人)
2その他のクラスメイトとコミュ(キャラ名指定)
3巴さんとテレパシーでコミュ
4佐倉さんと話す ※杏子との予定を入れられるのは朝のみです
a雑談
b遊びに誘う
cパトロールに誘う
d(安価内容)
5キュゥべえに構ってやる
6自由安価(上記以外でも校内の知り合いとは話せるよ)
下1レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<><>2021/02/14(日) 23:38:47.28 ID:SJxSt8jL0<> 5 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/02/15(月) 00:17:55.58 ID:P7l2FiYU0<>
貴方『で、何を話すの? 雑談するんだろ?』
仕方ない。キュゥべえのこともたまには構ってやるか。
QB「今日って、いい天気だね」
貴方『……曇ってるけど?』
QB「曇ってるのは、いい天気じゃないのかい? 雨に足を取られることもないし、日差しに目や肌を傷めることもないじゃないか」
貴方『たしかに夏の日差しなんかは凶悪だけどな。普通はいい天気ってのは晴れのことを言うんだよ』
QB「じゃあ、今日みたいなのは何て言えばいいんだい?」
貴方『別に何も言わなくていいよ。なんか言うなら……いい日になるといいねとでも言っとけば?』
QB「いい日になるといい、か。確かに言われて悪い気はしない。覚えておくよ」
キュゥべえは目の前からどこかへ駆けて行った。予想のとおり、暁美さんのほうだった。
さっそく他の人にも話しに行ったのか。少し取り残された気分になる。
それから少しして、佐倉さんからテレパシーが来た。
杏子『なんかキュゥべえがおかしなこと言いはじめたんだけど? 【貴方】から聞いたって。あんま変なこと教えんなよ』
貴方『まあ、いいじゃないか。言われて悪い気はしないだろ?』
杏子『そーだけどさ……あいつに言われると薄気味わりぃ』
……人間の常識とズレてるとこあるし空気は読めないけど、こうして話してるとなんか憎めないよなあ。
普段無駄に難しい言い回しもするくせに、何も知らない子供を相手してるみたいな気になる。
しばらくすると、佐倉さんはどこか違う場所に行ったようだ。飯を食いに行くと言っていた。
佐倉さんはキュゥべえのことを良く思っていない。理由は当然、彼女に降りかかった悲劇のきっかけになったからだ。
キュゥべえの仕事は心身のサポートらしいが、だからこそ、契約がきっかけで起きた悲劇に対してどう思ってるのか―それが気になった。
――――
――――
*待ちに待った放課後です。
1繁華街に行ってみる(遭遇ランダム)
2自己鍛錬に行ってみる
3下校前に校内でコミュ(ほむら/他)
4他の場所に寄り道
※人物指定はできません。また、知らない個人宅等も無理です。知り合いを誘うことはできます。
下1レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2021/02/15(月) 00:32:09.96 ID:Rz4CkByY0<> 3ほむら <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/02/15(月) 01:28:36.48 ID:P7l2FiYU0<>
帰りのHRが終わると、まだ一人で自分の机にいた暁美さんのところに話に行った。
……彼女の姿を探そうとしてすぐに目が合った。彼女もこっちを見ていたのだろうか。
貴方「暁美さん今日も活躍してたね。英語の時間。あと数学もか」
ほむら「別に大したことはしてない……」
貴方「謙遜もしすぎるとかえって良くないよ。いいところは素直に受け入れてよ」
ほむら「でも……私にとってはそんなこと価値ないもの。それより私はあなたのようにそうやって色んな人と話せるほうが羨ましいわ」
貴方「えっ、俺……?」
ほむら「……私にああ言ったのだから、褒め言葉は素直に受け入れなさい」
貴方「あ、うん。ありがとう」
暁美さんから見ると、俺ってそんなふうに見えてるのか。
交友関係は広い方だと思ってたけど、とくにそこに褒められるような長所があるとは思ってなかった。
貴方「自分の長所ってあんまり気づかないし、人の長所って羨ましく思えるものなのかもな。暁美さんだってみんなから羨ましがられてるのに」
ほむら「それでも……。私と話してくれるのなんて【貴方】くんくらいだもの」
貴方「えっ……そんなことはないんじゃない? 暁美さんと話したがってる人っていっぱいいると思うけど」
ほむら「だとしても、表面的なことだけよ」
貴方「暁美さんのほうからたくさん話していけばきっと変わるよ」
ほむら「いいえ。……もういいわ。【貴方】くんだけでいい」
……そう名指しで言われると、どきりとした。
あなただけなんて、男としては羨ましい響きにも聞こえるかもしれない。でも、これはどちらかというと嫌なほうの意味だ。
何もかも諦めているかのような、閉鎖的な響きに思えたから。
でも、誰にも心を開かないよりはずっとマシだよな。
もし俺が拒絶したら、暁美さんは今後誰にも心を開かないんだろう。
ほむら「……私と一緒に居たら暗い話ばかりなのに、よく嫌にならないわね」
貴方「それでも暁美さんのことは知りたいし、もっと仲良くなりたいからさ」
1暁美さんと一緒に帰る
2パトロールに誘う
3もっとここで話す
4他の人と話す
5自由安価
下1レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2021/02/15(月) 02:32:59.35 ID:QGL+R4DEo<> 1 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/02/15(月) 19:53:20.25 ID:P7l2FiYU0<>
話しているうちに教室からは段々と人が減っていく。
とくにここに残り続ける理由もない。
貴方「俺たちもそろそろ帰ろうか」
ほむら「ええ」
二人で教室を出て廊下を歩き出す。
……少しの間沈黙が続いていたが、暁美さんがぽつりとつぶやくように言う。
ほむら「……私のことなんて知ってどうするのよ」
貴方「互いに知ったほうが話しやすくなるでしょ? 今も前よりは暁美さんのことはわかったし、嬉しいと思ってるよ」
ほむら「なにもない、つまらない人間だということがわかるだけだわ。それ以上になにもない」
貴方「別に、特別なものを持ってる必要はないんだよ。そんな人そういないし、俺だって」
ほむら「……何もない私でもいいのなら。これからも話してくれる?」
貴方「もちろん!」
ひたすら自己評価が低くて、自分に何も価値を見いだせてないのはもうわかってた。
ちゃんと話す前は想像すらできなかったことだ。
できれば自信を持って、他の人とも仲良くしてほしいが、まずは何かに楽しみや喜びを持ってほしい――と思った。
……教室を出る時、『不満』のようなものが込もった視線が向けられていたことには気付いていなかった。
五回目【貴方】 12日目終了
[知り合い]
・鹿目まどか・・・親友
・美樹さやか・・・親友
・志筑仁美・・・親友
・暁美ほむら・・・友達…↑
・佐倉杏子・・・親友
・巴マミ・・・親友
[攻略済]
美樹さやか
暁美ほむら1
巴マミ
志筑仁美
鹿目まどか <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/02/15(月) 20:13:53.32 ID:P7l2FiYU0<> ――――
13日目 教室
朝、鞄を机に置いて授業の準備をする。
……机の上から赤くてまん丸い瞳が見つめていた。
QB「もっと雑談をしようと思うんだ。人間の文化を教えてくれないかな?」
あー、なんでこうなったんだろう……。
貴方『はぁ、何が知りたいの?』
QB「お腹がいっぱいになった時に言う言葉とか、感謝の気持ちを伝える時に言う言葉とか」
貴方『知らないわけじゃないんだろ? ていうか、そのままでいいじゃん』
QB「そうだけど、僕の考えと君たちの常識にはズレがあるみたいだからね」
やっと自覚したのかそれ。
なんか、言葉を教えるゲームみたいになってきた。
キュゥ・トモ
1お腹がいっぱいになった時に言う言葉を教える→『自由安価』
2感謝の気持ちを伝える時に言う言葉を教える→『自由安価』
3他の話題(自由安価)
下1レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2021/02/15(月) 22:16:49.57 ID:7ItkbCYO0<> 2サンキューベリーマッチ <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/02/15(月) 22:43:25.52 ID:P7l2FiYU0<>
貴方『感謝の気持ちを伝える時に言う言葉はなぁ……サンキューベリーマッチだ! サンキューベリーマッチって言うんだ』
QB「教えてくれてサンキューベリーマッチ!!!!こうだね」
貴方『あと鞄をベッドにするなぁー!』
QB「きゅぷッ」
今日もキュゥべえが転がり落ちた。
そんなやりとりをしてると、いつのまにかいつもの三人が近くに来ていた。
さやか「【貴方】! 何してんのー?」
貴方「べ、別になにもしてないよ」
テレパシーから意識を切り替えて話す。
さやかやまどかなら、会話の流れまではわからなくても何かしてたのは見えてただろう。
……昼は毎日一緒に食べてるけど、最近は四人で話すことは前より減ったな。
まどか「そう? ちょっと楽しそうに見えたから」
仁美「なにかいいことでもあったんですか?」
貴方「そういうわけじゃないけどさ――」
仁美「実は私たちは朝、少し面白いハプニングがありまして。登校中、みんな揃ってすぐのことなのですが。――――」
さやか「あれおかしかったねぇー。あんときまどかったら――」
キュゥべえはいつのまにか目の前からいなくなってた。
どこにいったんだろう?
そう思ってさりげなく見回すように視線を動かすと、暁美さんと目が合った。こっちを見ている。……気がする。
まどか「あの……【貴方】くん、聞いてる?」
貴方「えっ、あぁうん」
1三人との話に集中しなおす
2暁美さんも会話に誘おうか?
3暁美さんと話しに行く
4自由安価
下1レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2021/02/15(月) 22:51:51.43 ID:Rz4CkByY0<> 2 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/02/15(月) 23:31:25.66 ID:P7l2FiYU0<>
他のことに意識は向いたが半分は耳を傾けていたはずだった。でも気が逸れてたように思われちゃったかな。
みんなが立ってるのに一人だけ座ってるのも落ち着かない。
席を立ちあがると、少し暁美さんの席のほうに近づいて聞こえるように呼んだ。
貴方「今の話面白かったからさ、暁美さんも一緒に聞こうよ」
さやか「ちょっと……」
ほむら「…………」
仁美「話はあれでおしまい、なのですが、暁美さんを笑わせるとなるとハードルが上がりますわね……」
まどか「えぇと……。あ――」
居心地の悪さを感じたのか、暁美さんは席を立ってその場を去ってしまった。
たしかにこっちを見ていたはずなのに。
さやか「さすがに感じ悪いでしょ?あれ!」
仁美「まあ……気難しい方、ですわよね」
さやか「一人でいたいなら一人でいさせてあげればいいじゃない」
貴方「でも……俺には少しずつ心開いてくれるようになったし、いつかみんなとも……」
……そう言う俺を見るみんなの目は厳しかった。
会話に誘ってみて仲良くなるきっかけになればと思ったけど、やっぱり空気がギスギスとしている。
さやかだって人に差別や意地悪をするような子じゃない。ただ、ハッキリさせたいのだと思う。
だが暁美さんには今はその気はないようだ。それは当分は変わらないのだろう。
――――
―――― <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/02/15(月) 23:45:13.12 ID:P7l2FiYU0<>
朝のHRが始まり、授業が始まってからも――――
――あれからもまた視線を感じることがあった。暁美さんからも、ほかの三人からもだ。
両方から見られているからといって、両方を突き合わせればいいわけじゃないのは朝分かった。
でも、どうすればいいんだろう。前と違う空気の悪さが動きにくくて重苦しい。
昼。いつもなら外へいくところだけど、今日はどうしよう?
1いつも通り四人で外へ
2暁美さんと二人で空き教室へ
3巴さんにテレパシー
4久しぶりに屋上に行ってみようか?
5自由安価
下1レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2021/02/15(月) 23:57:24.41 ID:Rz4CkByY0<> 1 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/02/16(火) 00:29:09.69 ID:bE2pL62D0<>
貴方(いや……みんなと行くか)
一瞬違う考えが浮かんだが、ソレと暁美さんの視線を振り切っていつも通り四人で外に出た。
みんなとは仲が良いし居心地が良い場所だとは思う。でも、前とは何かが変わっちゃったような。
いつか……暁美さんも入れて仲良くなれるのかな。
そう考えながら、学校での一日を過ごした。
――――
――――
放課後
ほむら「【貴方】くん、帰りましょう」
放課後になると、すぐに暁美さんがこっちの席まで来た。
まるでこの時を待っていたようだ。……別に他の時間にも話しかけてきてもいいんだけどな。
貴方「あぁ、うん」
ほむら「今日は真っ直ぐ帰る? それともパトロールでも行く?」
貴方「そうだな……」
1まっすぐ帰る
2パトロールに行く
3寄り道
aカフェ
b買い物
cその他(安価内容)
4帰る前に他の人と話す
5自由安価
下1レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2021/02/16(火) 00:53:48.61 ID:eXh6Fvk80<> 3b <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/02/16(火) 22:32:16.80 ID:bE2pL62D0<>
貴方「帰りに買い物でも行こうか。ちょっと見たいものがあるんだ」
ほむら「ええ。……【貴方】くんって、そういうの好きなの?」
貴方「ショッピングは大好きってわけじゃないけど好きなほうかな」
暁美さんは……そういうタイプじゃないか。
前に連れ回した時も、自分の欲しいものを探すとなるとずっと興味なさそうだった。
校舎の外に出ると、すぐのところに見慣れたパーカー姿の――佐倉さんが立っていた。
杏子「あー……、もしかして一緒に帰るとこか?」
貴方「うん。今日はこれから買い物でもして帰ろうかと」
杏子「遊びに誘おうかと思ったんだけど、予定があるなら今度でいいや。またな」
佐倉さんはそう言うとどこかへ行ってしまった。俺たちも帰り道を歩いていく。
ここ数日程からだけど、佐倉さんがこうしてこっちに寄ることも増えた。待ってたんだろう。
ほむら「佐倉さんとも随分仲がいいのね。前はそんな感じしなかったと思ったけれど」
貴方「そうだね、打ち解けたのは最近かな。でも話してみたら気が合って」
貴方「佐倉さんって思い切りのいい性格してるし。一緒に居ると楽しいっていうか」
ほむら「……そうね。私とは違って」
貴方「そ、そんなつもりで言ったんじゃないよ!?」
ほむら「ええ、わかってる。事実を言っただけだから」
……そう言われてしまうと否定はできなかった。
もちろん悪い意味じゃないけど、考えてみれば佐倉さんと暁美さんって……真逆、なタイプだとは思う。
買い物 どこのコーナーを見る?
1お菓子や食べ物
2服飾
3機械や家電
4自由安価
下1レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2021/02/16(火) 22:34:20.22 ID:Aoj5M2k00<> 2 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/02/16(火) 23:26:45.36 ID:bE2pL62D0<>
駅の近くのデパートにつくと、適当に服を見ていた。
横には暁美さんが立っているが、いつも通りの無表情だ。
男物見てても興味を持てないのは仕方ないとも思えるが、さやかたちと一緒にいた頃もいつもこんな表情だった。
貴方「……暁美さん、こっちとこっち、どっちがいいと思う?」
ほむら「…………そっち」
貴方「こっちか。たしかにいいね。ありがとう」
……なんとなくこのやりとりって、男女が逆転してると思う。
貴方「暁美さんって明るい色が好きなんだね。こっちって言うかと思ってた」
ほむら「そうかしら。あなただったらそっちのほうが似合うと思っただけよ。自分用に選ぶなら別だわ」
貴方「暁美さんなら色んなの似合うと思うけどな。元がいいんだから」
ほむら「……」
貴方「暁美さんってもしかして……そういうふうに言われるのあんまり好きじゃなかったりする?」
言われ慣れてるんだろうな、とは想像がつく。
外見ばっかり見てるって思われちゃったりするんだろうか。
ほむら「……自分のことを言われている実感が沸かないのよ。そんなの自分で決められることじゃないもの」
ほむら「いつのまにか知らない器に間違えて入れられちゃったみたい」
貴方「俺みたいな凡人にはなかなか思いつけない表現だね……。外見って自分で決められないから価値があるんだろうけどね」
大多数の人からすれば嫉妬すらされそうな言い方だと思う。
でも、暁美さんの自信を持てないところは知ってる。暁美さんは本気でそんなふうに考えてるんだろう。
暁美さんに買い物に付き合ってもらってから帰った。
五回目【貴方】 13日目終了
[知り合い]
・鹿目まどか・・・親友
・美樹さやか・・・親友
・志筑仁美・・・親友
・暁美ほむら・・・友達…
・佐倉杏子・・・親友
・巴マミ・・・親友
[攻略済]
美樹さやか
暁美ほむら1
巴マミ
志筑仁美
鹿目まどか <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/02/17(水) 00:05:13.62 ID:VI68777A0<> ――――
14日目 教室
さやか「【貴方】、おはよう!」
仁美「おはようございます、【貴方】くん」
まどか「おはよう、【貴方】くん」
自分の席につくと、朝からさやかたち三人が机に来て囲んだ。
貴方「ああ。おはよう」
同時に、今朝も暁美さんがこっちを見ていることに気づく。
……キュゥべえからの視線も感じた。そっちはどうでもいい。
貴方「なんか俺だけ座ってて悪いな」
さやか「なんの。あたしは足腰強いから大丈夫よ」
仁美「私たちの席の近くで話していた時は【貴方】くんが立っていましたし」
まどか「この椅子動かせないからちょっと不便なんだよね。でもわたしも大丈夫」
そのうちキュゥべえは暁美さんと話しに行ったようだ。
キュゥべえは俺にばっかり話しかけたけど、暁美さんと話してるとこもたまに見かける。
それでもふと暁美さんがこっちを見ていることがあって、たまに目が合うと、さやかがキッとした視線を送り返してた。
他の二人は複雑そうな視線だ。でも、あまり良い感情ではないのだろうと思う。――二人まで?
距離は離れているのに冷たい空気が漂っているのを感じた。……いや、むしろこれは、熱いバチバチにも近いかもしれない。
――――
―――― <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/02/17(水) 00:14:28.19 ID:VI68777A0<> 放課後
ほむら「【貴方】くん、帰りましょう」
帰りのHRが終わると、今日も暁美さんが席に来る。
朝や昼休みは三人と、放課後は暁美さんと過ごすことが昨日から固まってきていた。
もちろん断る理由はないのだけど。
ほむら「今日は予定は?」
貴方「特に考えてはいなかったかな……」
ほむら「そう。じゃあ、真っ直ぐ帰る?」
放課後行動
1まっすぐ帰る
2パトロールに行く
3寄り道
aカフェ
b買い物
cその他(安価内容)
4帰る前に他の人と話す
5自由安価
下1レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2021/02/17(水) 00:15:57.27 ID:oCCCtJB80<> 1 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/02/17(水) 00:53:51.53 ID:VI68777A0<>
貴方「今日はまっすぐ帰るか」
暁美さんが頷いて、二人で廊下へと歩き出す。
……教室の中からまだ残ってるさやかたちの視線を感じたが、振り切って行くしかない。
校舎の外に出ると、今日も佐倉さんが立ってた。
杏子「今日はどうだ?」
これからはもう帰るだけだから、予定はない。
でも今は暁美さんと一緒なんだよな。
貴方「少し待っててくれるなら。えーっと……後であの訓練場所で会おうよ」
杏子「訓練場所? いーよ、わかった。じゃあ遊ぶ前にちょっと鍛えてやるよ」
ほむら「……」
駅のほうで待ち合わせるとなると、佐倉さんも結局帰り道を一緒に来ることになるし。
予定はしてなかったけど、久しぶりに訓練で鍛えるのも悪くはない。訓練場所も佐倉さんと思い出のある場所だった。
貴方「暁美さん、行こうか。また後でね、佐倉さん」
ほむら「……ええ」
――――
―――― <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/02/17(水) 21:56:50.88 ID:VI68777A0<>
暁美さんと駅前で分かれた後、家に帰って着替えてから訓練場所に行った。
街の端っこに近いここは、都会らしく混み合った駅前とはかけ離れた雰囲気の場所だ。
貴方「佐倉さん、おまたせ」
杏子「さっぱりした格好になったじゃん?」
貴方「まあ、制服よりかなり動きやすいよ」
杏子「そりゃよかった。じゃあウォーミングアップでもするか」
佐倉さんは一足先にはじめてたらしい。
一人でもたまに訓練してることがあるのを知っている。ここで会った時は意外だった。
――――彼女の槍は近距離だけじゃなく中距離まで届く。
戦闘スタイルはもちろん違うが、動きや戦い方自体は応用できることも多かった。佐倉さんの動きは参考になる。
訓練が一息つくと、草原に寝っ転がる。
日差しは温かいし、透き通った風が適度に吹いていて心地よい。
杏子「なんだよ、もう疲れちゃったか? 今日はこれからだろ?」
貴方「もうちょっとここにいてもいいなあって」
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/02/17(水) 22:11:02.92 ID:VI68777A0<>
杏子「……それ、スマホ?」
寝っ転がったままスマホをいじっていると、佐倉さんが覗きこんできた。
……やましいものは見てなかったからよかった。ただのポータルサイトのトップページだ。
貴方「うん。佐倉さんは携帯持ってないんだよね」
杏子「ちょっと見せてよ」
スマホを渡すと、佐倉さんは同じように隣に寝っ転がって、見慣れないものを見るような目でスマホを見ていた。
その様子がなんかおかしい。みんな当たり前のようにスマホやら携帯やらいじってるから、こんな反応はなかなか見られない。
杏子「『パンダの赤ちゃんがやってきた』……へー」
貴方「あ、トップに表示されてたニュースか」
杏子「…………」
それからしばらく静かに画面を見つめていた。
何見てるんだろう? 覗いてみると、その内容が意外で思わず口に出してしまった。
貴方「『男子が甘やかしたくなる女子の特徴』……? そういうの見るんだね」
杏子「ぱ、パンダの下にあったからちょっと押してみただけだって! ていうか覗くなよ!……あっ」
さっきは佐倉さんは何にも気にしない様子でこっち覗いてきたけどなぁ……。
その気持ちがわかったらしく、佐倉さんは何かに思い当たったような声を出す。
しかし、今度は慌てた声に変わった。
杏子「あっ!? 何が起きた?」
貴方「ホームボタン押しただけだよ。すぐ戻せるよ」
杏子「なんか変なとこいじって壊したかと思った。もういい」
貴方「そんなに簡単に壊れないよ。俺たちの腕力で握りつぶしたりしなきゃね」
……やろうと思えばこのくらいならやれるだろう。まあ、言いたいのは物理的に壊さない限りそうそう壊れないってことだ。
でもなんで急にこんなこと言い出したんだろう。ずっと興味なさそうにしてたのに。
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/02/18(木) 00:35:39.04 ID:g3zLJO4k0<>
貴方「……スマホほしくなった?」
杏子「連絡取りづらいとは思ってきたな。なんか言いたいことある度に出向かなきゃなんないし」
貴方「でも直接会いに来てくれるのは嬉しいよ。文字や電話だとちょっと感覚違うし……便利だけどね」
杏子「ガッコーじゃ今どんなことしてんの?」
貴方「朝から誰かと話して、HRで先生の話聞いて、授業受けて……毎日同じことしてるって思うかもしれないけどまあ楽しいよ」
貴方「授業も面白いのあるし、友達とも毎日会えるし」
授業や勉強のほうはともかく、暁美さんのことがあってからは最近教室内の空気が重くなってきた。
……さすがにそれは佐倉さんには言えなかった。
杏子「ふうん」
佐倉さんはそう軽く短い相槌を打つと、芝生から起き上がる。
杏子「そろそろ行かない? 今は日が出てるけど、もう夏じゃないんだしいつまでもこんなとこで寝てるとカゼ引くぞ」
貴方「そうだね。行こうか」
杏子「ん。つーか腹減った」
貴方「俺も。何か食べようか」
杏子「駅前のクレープ! クリーム200%だ!」
ここは今は二人だけの空間。ここから出るのも少し名残惜しく感じるが、こっちの空腹も限界だ。
たまにはこんなふうにゆっくりと話せてよかった。
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/02/18(木) 01:04:00.35 ID:g3zLJO4k0<>
街の端っこから中心、繁華街のほうに戻っていくと、さっそくクレープを買って食べていた。
こっちも佐倉さんと同じ200%。ていうかそんなオプション頼めるなんてさっき知った。
手に持った感じも単純に二倍の存在感。
貴方「さすがに普通の二倍入ってるだけあってボリュームが違うね」
杏子「腹減ってんだからこのくらいはないと」
貴方「それもそうだ」
甘いものが特別好きってわけじゃないけど、動いた後だけあってペロリと食えてしまう。
二人してあっという間に食べ終わってしまった。それに、佐倉さんの豪快な食べっぷりは見ていて気持ちいい。
貴方「でもがっつきすぎだよ。佐倉さん、クリームついてるよ」
杏子「どこ?」
貴方「右の頬。手鏡とか……――持ってたら見てるか」
杏子「持ってないなー。あたし見ての通りガサツだから割りそうだし、なくても生きていけるから」
佐倉さんはいつも鞄とかも持ってないし、今言った通り、生きていくのに最低限のものしか持ち歩いていないんだろう。
とはいえ、自分も鏡は持ってない。
貴方「仕方ない、ちょっといい?」
杏子「えっ!?」
少し近づいて頬に指で触れる。クリームを拭い取って見せた。
貴方「よし、取れた」
杏子「わざわざ見せるなよ。……クリーム少しもったいないな」
貴方「え……えーと。これ舐めたほうがいい?」
杏子「それやったら引くぞ」
もちろん半分冗談だったけど、佐倉さん食べ物を粗末にするとすごく怒りそうだから。
でも、もったいないとは本気で思ってたようだった。そんなところは、らしいなと思う。
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/02/19(金) 22:41:03.86 ID:yFOckWQq0<>
貴方「手鏡とかも持ってたほうが便利かもね」
貴方「なくても生きてはいけるけど、佐倉さん食べかすとか気づかずにつけて歩いてることありそうだし」
杏子「お、おい。やめろよな……さっきのは偶然、ともいえねーけど」
茶化して言ってみた後、ちょっと思い出した。
貴方「そういえばさっき通りがかった時見た店でも売ってたな。結構キレイなの」
杏子「ホントに見んの?」
貴方「まあ、さっきのは冗談にしても無駄にはなんないと思うよ」
少しだけ来た道を戻って店を覗きにいく。
値段も高すぎないくらい。
杏子「……手鏡っていうか、コンパクトミラーってやつか」
貴方「これならカバーもついてるから割れにくいし、ポケットに入れて持ち歩けるんじゃない?」
杏子「いやでもさ、こんなキラキラしたのあたしのガラでもないだろ」
貴方「そうかな?」
なにしろ、ソウルジェムは通常の状態だと指輪だ。佐倉さんも含め魔法少女全員、キラキラとしたものが似合わないと思ったことはなかった。
見た目だって、明るい髪色も相まって飾り立ててなくても華やかなイメージも強い。
貴方「そんなふうに思ったことないよ。こういうのだって似合うと思うよ」
貴方「ここまで勧めちゃったんだし、これはプレゼントにするから。本当にいらないっていうんだったら無理にとは言わないけど」
杏子「まあ……くれるんならいいか。無駄にはなんないだろうしな」
一応受け取ってくれるらしい。
……普段ラフなイメージはあるけど、飾ったらもっと綺麗になるんじゃないかな。なんて佐倉さんのほうを見ながら少し考える。
杏子「? どうした?」
貴方「た、大したことじゃないよ! 今日はまたゲーセン行く? 俺は制限の時間までだけど……」
杏子「ああ。そうだな」
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/02/19(金) 23:43:32.44 ID:yFOckWQq0<>
買い物をした後、ゲーセンに向かう途中で佐倉さんが話し始める。 少し真面目な雰囲気で。
杏子「……こういう生活って、いつまで続けられるんだろうな」
貴方「え?」
杏子「あたしもさ、アンタやみんなを見てるとずっとこのままでいいのかなって、すっげーたまにだけど思うんだよね」
杏子「やりたいようにやってて楽しいには楽しいけど、それだけだし」
杏子「マミはもう三年生だし、優等生だから進路のこととかもちゃんと考えてるんだ」
杏子「みんなも高校生になって、いつか大人になっちまうんだろ? ……あたしにはそのイメージが全然なくてさ」
学校のことはともかく、今まで興味なかったスマホに興味を持ったりしたのは、普段考えないようなことを考えてたからなのかもしれない。
世間とは離れて刹那的に生きていた佐倉さんが、ついに“未来”のことを考えてくれたんだ。
でもそれはきっと、佐倉さんからしたら簡単なことではない。
杏子「てか、前も言ったけどそんなに生きる気なかったから。でも今は本当に楽しいんだよ」
杏子「こうやって一緒に遊び歩く仲間もいるし、背中を任せられる仲間もいる」
杏子「こんな日がずっと続けばいいなって思うんだよ。……でも、そういうわけにはいかないんだもんな」
貴方「……たしかに俺らはピーターパンじゃないしな。俺も佐倉さんも、自分の意思とは関係なく年が経てば大人になるんだろうな」
貴方「でもみんな今から将来のイメージなんてないと思うよ」
杏子「いろいろと桁が違うだろ?」
貴方「それでも。多分、生きてさえいれば、ものすごい人にはなれなくてもなるようにはなるんじゃないかな」
貴方「ずっと子供ではいられなくたって一緒には居られる……居たいと思う。だから、一緒に考えていこうよ。これからの未来ってやつを」
これから数年後、進路のこともそうだけど魔法の力や魔女の事情がどうなっているのかもわからない。
とりあえず今の最大の目標は魔女を根絶させることだ。佐倉さんも、俺も、みんな。できれば民間の人も。誰一人犠牲を出さずに。
――案外、佐倉さんだったらものすごい人にもなれるかもしれないじゃないか。
なにせ、自慢の親友なんだから。
貴方「今から悲観したって仕方ないよ。思ってるよりも希望でいっぱいだって。未来はいくらでも創っていけるんだからさ!」
杏子「相変わらずうぜーくらい前向きなやつ」
貴方「えぇ、ひどくない!? 渾身の励ましだったのに」
杏子「……でも、ありがと」
ちょっと素直じゃない笑顔が印象的だった。
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/02/20(土) 00:27:28.82 ID:ucngeEQf0<>
――――
――――
ゲーセンを出たのはあれからきっかりと1時間後。年齢制限のかかる時間の前だった。
悪いことをしたがるのはストレス発散のためなんじゃないかって巴さんが言ってたっけ。
少し将来への不安が解消されたおかげかもしれない。
ゲーセンも楽しいが、ほどほどが一番だ。
杏子「まあ一人で残ってまでやるほど楽しくもないしな」
貴方「佐倉さんはこのあとどうするの?」
杏子「そのへんのホテル行くかな。マミんとこでもいいけど」
彼女の生活を考えたら一切悪事を働かないことは難しい。それはわかってはいた。
……いや、そのへんも将来には変わることもあるのかな。
貴方(……)
杏子「じゃ、またな! ……鏡、大事にするよ」
貴方「うん。またね」
そう言ってくれるならよかった。
佐倉さんと別れると、帰りの方向へ歩きはじめる。今日はまだギリギリ暗くない。
すると、後ろから呼び止められた。
「……【貴方】くん」
この声は、暁美さんだ。
お互いに近所なんだから会っても不思議ではない。
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/02/20(土) 00:44:34.99 ID:ucngeEQf0<>
貴方「あれ? 暁美さん。また会うなんて奇遇だね。買い物?」
ほむら「……訓練なら私も役に立てるわ」
貴方「……訓練?」
ほむら「射撃はもちろん、格闘だってあなたに教えられるくらいには出来る。【貴方】くんの戦い方には向いていると思うわ」
もう帰ろうかと思ってたところだったが、だが暁美さんはやる気っぽい。
このままだと連行されそうだ。……今からやると帰るのはやっぱり暗くなるなあ。
貴方「でもどうして今になって? 放課後別れる前に言ってくれればよかったのに」
ほむら「……」
暁美さんはたしかに色々な戦い方ができるし、学べることは多いだろう。バランス型の俺とは合ってるかもしれないけど……。
――『佐倉さんと比べて』とでも言いたげな?
多分暁美さんが本当にやりたいことは『訓練』じゃない。
特訓第二ラウンド!?
1特訓に付き合う
2遅くなるからやめよう
3自由安価
下1レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<><>2021/02/20(土) 01:51:40.08 ID:2jTGn4sy0<> 1 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2021/02/20(土) 03:03:34.79 ID:BxmlES1b0<> (悲しみの向こうが)見える見える...
(修羅場の可能性が)太いぜ。 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/02/20(土) 20:12:02.21 ID:ucngeEQf0<>
繁華街から再び訓練場所に戻ってきた。
一回ここから離れて駅の方に来たのに一日のうちに二度もここに来るとは思わなかった。
さすがにここは暁美さんにとっては文句なしに自信のある分野だ。
いきなり誘われて戸惑ったが、特訓となるといつも通りだった。
まずは主に近接のほうを見てもらっていた。バランス型であるものの魔力の消費の少ない近接が基本になるとはいえ、意外だ。
ほむら「……さすがに前に見た時より基本的な動きはよくなってるのね。でも、違う。無駄が多すぎる」
ほむら「教えられたからか知らないけれど、上手くやろうと意識しすぎてるんじゃないかしら」
いや、いつも以上に厳しいかもしれない。
ほむら「経験が足りてないのよ」
貴方「それは仕方ないんじゃ……」
実際に活動歴はみんなと比べると短いし、これまで魔女狩りばかりに時間を費やせてこれたわけでもない。
むしろ、そこはベテランではないらしいのに異様なまでに手慣れてる暁美さんのほうが気になるくらいだ。
そういえば暁美さんって、結構謎めいたとこある人なんだっけ。最近はすっかり忘れていた。
貴方「経験はこれから頑張るからさ」
ほむら「……ええ」
ああ、でもこれだけはわかる。
暁美さんっていつも無表情に見えるけど、よく見ると感情はわかりやすいほうなんだ。
……今は少し、不満そうな顔をしていた。
1放課後誘わなかったこと根に持ってる…?
2放課後はこれまで何してた?
3自由安価
下1レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2021/02/20(土) 20:44:40.35 ID:W0Nj5jL4O<> 1 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2021/02/20(土) 20:48:28.54 ID:BxmlES1b0<> 1 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/02/20(土) 22:25:06.15 ID:ucngeEQf0<>
貴方「放課後誘わなかったこと根に持ってる……?」
ほむら「……」
暁美さんは肯定はしなかったけど否定もしなかった。
そういえば前にもこんなやりとりには覚えがある――気がする。
貴方「暁美さんって……答えたくない話になると黙り込むこと多い?」
ほむら「……」
貴方「……」
暁美さんはまだ無言で、張りつめた空気が漂ってる。……なんだか、こうしてるとちょっと子供っぽい行動にも思えてしまう。
多分、俺も含めてみんな勝手に暁美さんをクールで完璧な人に見すぎていた。
けど、そもそも完璧な人間なんているはずないじゃないか。
最初はただただミステリアスに見えていた暁美さんだけど、理解はできるようになってきた。
長い沈黙をやめると、暁美さんは意味深なことを言う。
ほむら「【貴方】くんも……そろそろはっきり伝えたほうがいいわよ」
貴方「ど、どういうこと?」
ほむら「誰が一番か。 全員同じように好き――じゃあ、納得できないところまで来ているの」
▼暁美さんと二度目の訓練をしてから帰った。そろそろ修羅場を避けるには選ばないといけない時がやって来ました。
五回目【貴方】 14日目終了
[知り合い]
・鹿目まどか・・・親友
・美樹さやか・・・親友
・志筑仁美・・・親友
・暁美ほむら・・・友達……
・佐倉杏子・・・親友↑
・巴マミ・・・親友
[攻略済]
美樹さやか
暁美ほむら1
巴マミ
志筑仁美
鹿目まどか <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/02/20(土) 22:45:04.28 ID:ucngeEQf0<> ――――
15日目
朝は昨日と同じだ。さやかたちが席に来て、一緒に話す。
そしてそういう時には決まって嫌な空気が漂ってた。
……暁美さんに昨日の夜言われたことを思い出す。
貴方(正直、一番って表現はあまり良くないと思う……)
貴方(でも、『特別な気持ち』なら伝えるのは今だ)
・(杏子/ほむら/さやか/まどか/仁美/マミ)
※条件は全員満たしてるので、未攻略キャラの攻略が完了するまではこの分岐に戻ります
※一応攻略済みキャラも入れてるのは、攻略上意味はないけど分岐後の展開が気になる人向け
下2レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<><>2021/02/20(土) 22:50:10.12 ID:hyKdi3nt0<> 加速 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2021/02/20(土) 22:54:30.80 ID:+ZzlxagC0<> ここからやり直しできたりする?
出来るなら杏子、できないならほむら <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2021/02/20(土) 23:29:18.18 ID:BxmlES1b0<> 正直、修羅場ルート見たい...見たくない? <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/02/20(土) 23:56:38.01 ID:ucngeEQf0<>
最近、佐倉さんは一日のうちどこかで学校に来てくれていた。
今日は授業中だった。授業中には話せないけど……放課後、会う約束をとりつけた。
――――放課後、今日は暁美さんとの下校も断って、昨日と同じ訓練場所の土手へと向かった。
暁美さんは何かを悟った表情だった。
人の立ち入らない穏やかな場所だ。風が草木を撫でる音が静かに響いている。
杏子「で? 話ってなにさ? 改まって」
貴方「俺……考えたんだ。佐倉さんがこの先安心して、悪い事もしないで生きていけるようになる方法ってやつを」
杏子「色々考えてくれんのは嬉しいけどさ……そんな方法」
貴方「俺と結婚してくれないか」
杏子「……え!?」
貴方「表向きに無理なら、二人の間の約束だけでいいから。さすがに今すぐってわけにはいかないから、まだ婚約になるけど……」
貴方「佐倉さんの未来を良い方向に変えるなら、それは他の何かに任せておきたくない。自分でありたいって」
佐倉さんは驚いた表情だ。
それもそうか。いきなりこんなこと言われたら。……『結婚』なんて俺もずっと先のことだと思ってたもんな。
でも、未来を約束した佐倉さんとなら。
杏子「ほ、本気で言ってんの……?」
貴方「もちろん本気だよ。好きな人を幸せにしたいと思うのは当然、だろ? その気持ちに気付いたんだ」
杏子「そんなこと言われるなんて思ってなかったよ。これからもずっとないと思ってた。……自分が人を好きになることすら、な」
貴方「!」
杏子「でもなんかすっごい嬉しいわ。……ありがと、【貴方】! やっぱり、人生って何が起きるかわかんないもんだな!」
佐倉さんは本当に可愛らしい笑顔を浮かべていた。見てるとこっちも笑顔になる。
彼女とだったら、これから先もきっとたくさん笑顔を作っていけるだろうな。
――――こうして俺らは、二人で未来を誓った。
―――――――――――――――
分岐1 ☆杏子と恋人ルート☆
――――――――――――――― <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/02/20(土) 23:58:53.64 ID:ucngeEQf0<> >修羅場ルート
まずはシナリオクリア優先ということで、おまけに期待しててくれるとやる可能性アリ
さすがに刺すほど過激な恨みもないのでこのままだと長い事地味なギスギス継続になりそうで
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――――
15日目
朝は昨日と同じだ。さやかたちが席に来て、一緒に話す。
そしてそういう時には決まって嫌な空気が漂ってた。
……暁美さんに昨日の夜言われたことを思い出す。
貴方(正直、一番って表現はあまり良くないと思う……)
貴方(でも、『特別な気持ち』なら伝えるのは今だ)
・(ほむら/さやか/まどか/仁美/マミ)
※条件は全員満たしてるので、未攻略キャラの攻略が完了するまではこの分岐に戻ります
※一応攻略済みキャラも入れてるのはこの話での展開が気になる人向け
下2レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<><>2021/02/21(日) 00:11:40.39 ID:R98iikLf0<> もう全員分みよう <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2021/02/21(日) 00:15:55.61 ID:FKup9l3G0<> はむら
全員は最後で <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/02/21(日) 01:08:54.22 ID:JiCsVdQ+0<> 未攻略キャラの攻略が完了するまでは戻る、ということで、
ほむらを選ぶともう戻らないつもりだったんですが…
もういいか、全員いっちゃうか! わりとあっさりのもあるけど
------------------------------------------------------------
――――
――――
放課後になると、今日も暁美さんが席に来た。
ほむら「……【貴方】くん」
貴方「うん。一緒に帰ろう」
断る理由はない。……昨日、暁美さんに言われたから俺は決心したんだ。
貴方「暁美さん、昨日誰が一番かって言ってたけどさ」
貴方「みんなは友達なんだ。友情に順番なんてつけられないよ。俺はみんな大事だと思ってる」
ほむら「……そう」
貴方「でも……暁美さんのことは特別なんだよ。みんなとは違う気持ちで暁美さんのことが好きだ」
貴方「暁美さんにはただの友達じゃなくて、恋人になってほしい」
ほむら「!」
貴方「これが俺の伝えたい素直な気持ちだ。それじゃ納得できないかな?」
ほむら「いえ……いいわ。わかったわよ。私は思ってたよりも恵まれていたのね」
暁美さんの表情は今までにないほど穏やかに見えた。
ほむら「考えてみれば、今まで周りを妬んでばかりで私は本当に未熟だった。あなたにも当たってしまったわね」
ほむら「でも、【貴方】くんはそんな私にも優しくしてくれた。そんなあなたが……最初は嫌いだった」
貴方「えっ!」
ほむら「今は違うわよ」
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/02/21(日) 01:29:07.89 ID:JiCsVdQ+0<>
ほむら「今になって気づけたの。そんな自分の気持ちに。……それもあなたのおかげよ」
ほむら「じゃないとずっと、私は自分のことしか考えられなかった」
貴方「ということは……?」
ほむら「……こんな私でもいいなら。恋人同士になるのなら、もう少しくらいは優先しなさい」
貴方「うん! 約束するから」
暁美さんはいつもよりすっきりとした顔をしていた。
……実際に、なにか心の中にあった重いものを一つ消せたのかもしれない。
―――――――――――――――
分岐2 ☆ほむらと恋人ルート☆
――――――――――――――― <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2021/02/21(日) 17:28:53.15 ID:0nnTsiPS0<> 早く女同士の醜い争いが見たい <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2021/02/21(日) 17:36:25.47 ID:FKup9l3G0<> このほむらはループしていなかったの? <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/02/21(日) 18:27:26.89 ID:JiCsVdQ+0<> (さやか)
さやか「本当に? 本当にあたしでいいの?」
貴方「ああ。俺が好きなのはさやかだよ」
さやか「じ、じつはね……あたしもずっと好きだったの!」
貴方「!」
思いたち、すぐに決心をした。
いつもは三人で話してるけど、その中から一人だけ呼び出して思いを伝えた。
……こんなにあっさりと両想いになれるんなら、もっと早くに伝えておけばよかった。
さやか「最近【貴方】はほむらのほうにばっかり行っちゃうしさ」
貴方「……もしかして、嫉妬してたとか?」
さやか「……うん。その余計に悪者だって思ってたとこはあるかもしんない。なんであいつなんかに、って」
貴方「……」
――――
―――― <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/02/21(日) 18:28:07.15 ID:JiCsVdQ+0<>
――――それから放課後、暁美さんが席に来て、帰る途中にこんな話をした。
貴方「俺、暁美さんに言われたから決心できたんだ。俺……さやかと付き合うことになった」
ほむら「……そんなこと、なぜわざわざ私に言いに来たの?」
貴方「でも、俺にとってはみんなは友達なんだ。暁美さんは誰が一番かって言ったけど……友情に順番なんてつけられない」
貴方「暁美さんのこともみんな大事だと思ってるから。それだけ、ちゃんと伝えたくてさ」
ほむら「!」
貴方「これが俺の素直な気持ちだ。それじゃ、納得できないかな?」
ほむら「いえ……いいわ。わかったわよ。私は思ってたよりも恵まれていたのね」
暁美さんは、祝福するでもなく、逆に落ち込むでもなく……ただ穏やかな表情をしていた。
この反応は正直意外だった。
ほむら「私、最初はあなたが嫌いだったの。それは妬みだった。あなたにも当たってしまったわね」
ほむら「そんな私にもあなたは優しくしてくれた。話しかけてくれた。……そんなのあなたと、キュゥべえくらいよ」
貴方「ああ、あいつ……」
あいつもなんだかんだで暁美さんのことを気にかけていた。
朝俺がさやかたちと話すようになってからはキュゥべえは暁美さんとよく話していたようだし、少しは仲良くなったのかな。
ほむら「ずっと嫌いだったけど、嬉しかった。甘えてたの。それで今度はやっとできた友達が取られるって、周りまで妬みはじめて……」
ほむら「自分から動きはしないけど一人は嫌、だなんて。自分勝手もいいところだわ」
ほむら「今になって気づけたの。そんな自分の気持ちに。……それもあなたのおかげよ。じゃないとずっと、私は自分のことしか考えられなかった」
貴方「一人が嫌なのなんて、そんなのみんな当たり前だよ。暁美さんも普通の人だったってだけだ」
ほむら「……ええ。やっぱりあなたは私の友達よ」
やっと暁美さんと、本当の友達に――親友になれた。
暁美さんはいつもよりすっきりとした顔をしていた。
心の中にあった重いものを一つ消すことができたんだ。
―――――――――――――――
分岐3 ☆さやかと恋人ルート☆
――――――――――――――― <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/02/21(日) 18:32:58.65 ID:JiCsVdQ+0<> (まどか)
まどか「【貴方】くん、そ、それって……!」
貴方「ああ。俺が好きなのは鹿目さんだよ」
まどか「は、はわわわ……」
貴方「ごめん、あの……困らせちゃった?」
まどか「う、ううん! 逆! ……とっても嬉しいの。わたしも【貴方】くんのこと、好きだったから」
貴方「!」
思いたち、すぐに決心をした。
いつもは三人で話してるけど、その中から一人だけ呼び出して思いを伝えた。
……こんなにあっさりと両想いになれるんなら、もっと早くに伝えておけばよかった。
まどか「……でも、本当はほむらちゃんのことももっと気にしなきゃいけなかったのに」
まどか「ほむらちゃんのことを見ると……今までに感じたことのないような、複雑な気持ちがして。行かないでほしいなって思っちゃってた」
貴方「……」
――――
――――
(略)>>381
―――――――――――――――
分岐4 ☆まどかと恋人ルート☆
―――――――――――――――
-----------------------------------------------------------------------
ほむらに告白しなかったルート>>381は名前だけ変えて他は共通
こっちのが心情がより詳細に語られるまである感じなんですが、
実のところ今回友情と恋愛の境界が曖昧な感じで恋愛感薄めなのが理由
(一人は嫌だという負の感情強めの独占、だから一見ヤンデレ臭くなってる)
…もう少し甘みのあるのを見るには選択肢を完全正解しないといけないかも
----------------------------------------------------------------------- <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/02/21(日) 18:34:11.09 ID:JiCsVdQ+0<> (仁美)
仁美「【貴方】くん、本当に私でよろしいんですの……?」
貴方「ああ。俺が好きなのは仁美だよ」
仁美「ありがとうございます! 実は……私もなんです。お慕いしておりました。あの時からずっと!」
貴方「!」
思いたち、すぐに決心をした。
いつもは三人で話してるけど、その中から一人だけ呼び出して思いを伝えた。
……こんなにあっさりと両想いになれるんなら、もっと早くに伝えておけばよかった。
仁美「……最近、教室内の空気がよくありませんわよね。といってもわたしたちだけですが。まるで敵を見ているかのようで」
貴方「さやかか……」
仁美「お二人の間に何があったのかよくわかってませんが、さやかさんがあんな目を向けることは普通はないはずなんです」
仁美「でも私も【貴方】くんが暁美さんのほうに行ってしまうのは嫌で、蔑ろにしてしまってました」
仁美「【貴方】くんの特別はこれからも譲る気はないですが、変わらず気にかけてくださいませんか?」
仁美「私もそんな【貴方】くんを好きになってしまったのですから」
貴方「……」
――――
――――
(略)>>381
―――――――――――――――
分岐5 ☆仁美と恋人ルート☆
――――――――――――――― <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/02/21(日) 18:34:39.17 ID:JiCsVdQ+0<> (マミ)
特に個別に話も進んでなかったのでいちばんあっさり。
――――
――――
数日後
さやか「――にしても、【貴方】がまさかマミさんと付き合うなんてね」
貴方「まさかって何だよ」
まどか「変な意味じゃないんだけど、いきなりだったから驚いたかな……」
朝、三人で話してた。
暁美さんのこちらを見る視線も険しさが前よりなくなった気がする。
さやかはまだ暁美さんのことを怪しんでいるし、まだ仲直りとはいかないけど……。
貴方「今日の昼、マミさんが弁当作ってくれたからそっちで一緒に食べられないけど、いい?」
さやか「あたりまえでしょ。行ってこい!マミさんのこと悲しませるなよ!」
気恥ずかしい思いをしつつも、応援してくれる人がいるのはうれしいことだ。
――――
――――
(略)>>381
―――――――――――――――
分岐6 ☆マミと恋人ルート☆
――――――――――――――― <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/02/21(日) 18:54:25.72 ID:JiCsVdQ+0<>
―――――――――――――――
―――――――――――――――
五回目【貴方】 15日目終了
[攻略済]
Compelete!!
―――――――――――――――
貴方(明日は休みか……)
貴方(今日は良い一日だった。早めに寝よう)
どのルートで続ける?
・(杏子/ほむら/さやか/まどか/仁美/マミ)
下3レス中多数決 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2021/02/21(日) 18:56:39.32 ID:FKup9l3G0<> ほむら
このメンバーでは一番その後が想像できない <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2021/02/21(日) 19:29:49.27 ID:qq+IPZDa0<> ほむほむ
それより、はようソウルジェムを濁りまくらせようや(ゲス顔) <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/02/21(日) 20:03:30.41 ID:JiCsVdQ+0<> ―――――――――――――――
分岐2 ☆ほむらと恋人ルート☆
―――――――――――――――
――――
三週目 週末
休日になると、暁美さんを誘ってパトロールに出ていた。
どうせ予定もない日だ。魔法少年として精を出す一日があったっていいだろう。
朝からはじめてもう夕方になろうとしていた。
ほむら「今日は頑張るわね」
貴方「あ、長いこと付き合ってもらっちゃってごめんね。暁美さんは疲れてない?」
ほむら「私は全然。やることがない時に魔女を探しに行くことはよくあるもの」
貴方「それはすごいね……」
暁美さんはそういう時一人で行ってたんだろう。でも、あまり無茶なことはしないでほしいと思う。
実力不足とはまったく思えないけど、今は俺の恋人でもあるんだから。
貴方「……」
ほむら「次の場所に回る?」
貴方「あ、うん。回るけど。……ちょっと気になって」
ほむら「なにを……?」
貴方「闇雲に魔女を倒していくだけじゃ、魔女を倒しつくすことが出来ないのかもしれないって」
ほむら「魔女を倒しつくすこと……。それが【貴方】くんの目標だったわね」
貴方「弱音を吐くわけじゃないんだ。次の場所いこっか」
――――
―――― <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/02/21(日) 20:24:58.66 ID:JiCsVdQ+0<> ――――
16日目 教室
――――パトロールの時から気にかかっていた。
昨日だってかなり回った。これまでも、みんながこんなに色んな場所を回って、それでもまた魔女は現れる。
それはなぜなんだろうか?
魔女の生んだ使い魔が魔女になるという話は聞かされている。
狩り尽くしたつもりでもどこかに芽が残っていて、そこから魔女に成長するケースはあるだろうけど……。
貴方(魔女は人の負の感情を好む……らしい)
貴方(もし、魔女が人々の感情の闇からも自然に生まれるんだとしたら……狩り尽くすことは不可能になる)
悪い想像をしてしまったが、根拠はない。――――そうだ。考えてみれば俺たちは魔女を倒してるだけで、敵の実態を何も知らないじゃないか。
こんな状態で魔女を倒しつくして真の平和を手に入れるなんて夢物語だ。
たとえばこういうものにありがちな悪の組織だとか。元凶を潰さない限りはこの戦いは一生続くんだろう。
貴方(でもどうやって魔女のことを知れば?)
魔女のことを聞くならキュゥべえだ。あいつなら俺たちよりは詳しいかもしれない。
貴方『おい、キュゥべえ。話があるんだけど』
テレパシーで呼んでみる。キュゥべえは相変わらず日の当たる場所で寝ていた。
呼びかけてみると、眼が開いたと思ったが、またすぐに瞼が下がっていった。
貴方『キュゥべえったら、起きてよ。サポートは?』
QB「眠いんだ……寝かせてよ」
貴方『…………』
――――
―――― <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/02/21(日) 22:09:59.65 ID:JiCsVdQ+0<> 放課後
ほむら「【貴方】くん、今日は?」
貴方「パトロールにいこうかな」
ほむら「……今日も?」
貴方「うん。倒すことももちろん目的なんだけど……少しでも魔女を知るためにはやっぱりパトロールしかないと思って」
ただ、これまでもパトロールしてきて、もっと長く活動してる巴さんや佐倉さんもいるのに
今から新しい情報を見つけられることがあるのかとも思う。
貴方「そういえば、暁美さんは魔女が現れる瞬間って見たことある? グリーフシードからじゃなく」
貴方「魔力で察知しづらいからっていうのもあるけど……そもそも、パトロールしててもグリーフシードってほとんど見ることないと思うんだ」
貴方「この街のメンバーは使い魔もちゃんと倒してるし、それなのに変わらないペースで見つかるのっておかしい気がするんだよ」
貴方「……とんでもない妄言だって思うかもしれないけど」
不思議な話を聞いたような反応……だろうか。急に何を言ってるんだと思われてそうでちょっと怖い。
でも、暁美さんはちゃんと考えてくれてた。
ほむら「……少し前にはいなかったはずのの場所に、いきなり現れたことならあるわよ」
ほむら「使い魔も植え付けられたグリーフシードも確かになかったわ」
貴方「……! 本当に!?」
ほむら「街に居る魔女がどうやって発生しているのか、というのを調べるのは悪い考えじゃないのかもね」
暁美さんが賛同してくれたのは心強かった。
となると、すでにいる魔女は他の人に任せるとして、俺たちが探すのは魔女が『いない』場所だ。
今までのパトロールとは違う行動だしまったく無意味に終わるかもしれない。けど、新たな方針が出来たのはわずかな希望になった。
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/02/21(日) 22:40:29.88 ID:JiCsVdQ+0<>
――――現時点で魔女がいないものの、居ることの多い場所に張ることにした。
薄暗い廃墟の中、暁美さんと二人。
恋人という関係に進展しても、相変わらず口数は少ないままだった。
貴方(というか、暁美さん告白する前とまったく雰囲気変わんないんだよな)
貴方(まだなって三日とはいえ、恋人らしい空気になったことないし……)
貴方(……いや、むしろこっちのほうこそ暁美さんからしたらそういう風に映ってるんじゃねーか!?)
しかし、こんなことを考えるにはこの場所はムードがなさすぎる。
そんな時、暁美さんがぽつりと話しはじめた。
ほむら「……今日は珍しくキュゥべえが一度も話しにこなかったわ」
貴方「え? ああ、あいつ……」
あいつもなんだかんだで暁美さんのことを気にかけていた。
朝俺がさやかたちと話すようになってからは、キュゥべえは暁美さんとよく話していたはずだ。
でも今朝は一日中窓辺のほうにいたんだった。で、俺は話しかけても、寝られた。
ほむら「私と深く付き合って話してくれるのって、あなたとキュゥべえくらいだったから」
貴方「明日文句言うか。俺も聞きたいことあったのに。キュゥべえに聞いたら少しはわかることあるんじゃないかって」
……それからしばらくボーっとして過ごした。
もう結構時間が経つが、なにも様子が変わることはない。
他の場所から使い魔や魔女が近づいて来たりすれば反応でわかるんだ。もしそれ以外でこの場所に現れることがあれば。
貴方「……やっぱり、無駄足だったかな」
ほむら「そうだとしても仕方ないわ」
貴方「まあ、そうだな……」
明日、キュゥべえやみんなにも話を聞いてみるか。
今日はもう諦めかかって明日のことを考え始めた時、ソウルジェムが魔力に反応しはじめた。
……それは、とても微かな。
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/02/22(月) 00:10:44.63 ID:Pu2jQAVq0<>
ほむら「この反応、近づいてくる」
貴方「本当だ。まだ小さいけど、段々……」
微かだった反応は大きくなっていく。これは他の場所から来る魔女の反応だ。どこへいく? ここに来るのか?
新しいことが知れたわけではないが、こんなふうにやってくるのは初めて見ることだった。
廃墟の外へと駆けだす。
貴方「迎え打つか!」
反応を見て進行方向を探り、魔女が動きを止めてからすぐに結界に入る。
まるで地獄をイメージしたかのような刺々しいだった。
使い魔を倒しながら道中を進み、魔女のいる深層を目指す。ここまではスムーズだ。
そうして結界を進んでいくと、重く閉ざされた最後の扉へと手をかけた。
貴方「よし……いっせーので開けるよ」
ほむら「ええ」
開けた先にあるのは、まさに地獄の最奥にふさわしい部屋。こんな場所に似合いそうな大柄な怪物が魔女だろう。
大柄な魔女というのもいくつか相手にしてきてる。大体こういうのは、力は強いがのろくて、しぶとい奴が多い。
貴方「まずは使い魔倒す?」
ほむら「私が時間を止めて攻撃すればこのままでも……」
まだ安全な距離を保って作戦を練っているつもりだった。
その気になれば暁美さんならどんな距離からでも先手を打ち一瞬で追い詰められる。
しかし―――そのアドバンテージがこちらだけにあると思い込むのはよくなかった。
貴方(!? いま魔女が消えっ……)
どこに行ったかわからない。考えている余裕も見回している余裕もない。だが最悪なのは背後だ。
それでもここは戦闘の場。不意を突かれた状況でも、暁美さんはすぐさま振り向いて盾を持つ腕を上げる。
ほむら「なっ……――――」
その時、何かが割れた派手な破壊音が腕元から鳴り響く。
それと同時に感じ取ったのは僅かな魔力の霧散、消滅。
暁美さんの変身が解けたということだった。
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/02/22(月) 00:14:40.43 ID:Pu2jQAVq0<> -----------------
今回はここまでよ <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2021/02/22(月) 21:29:59.80 ID:X7pcQo1t0<> 乙です
いったい何が・・・? <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/02/23(火) 19:06:42.64 ID:HUrNMwxm0<>
貴方「そんな――!」
暁美さんはもう戦える状況じゃない。もたもたしていればやられる。
だったら今やるしかない! 構えも万全じゃないが武器を向けていった。
魔女の魔法が暁美さんと同じ時間停止だったらと思ったが、時間を止めている間の攻撃や行動をしてこないってことは違うんだろう。
第一印象は半分は当たってた。瞬間移動以外の普段の動きはのろい。
瞬間移動からの大振りな攻撃で確実に殺そうとしてくるタイプらしい。それさえ警戒していればいい。動きは思ったよりも単調だ。
避けられるけど攻撃が当てづらい。それこそ時間さえ止められれば相性が良かったはずなんだろうけど……!
貴方「くそっ……ちょこちょこと逃げやがって!」
ほむら「……引き付けて動作の隙を狙って」
貴方「わ、わかった!」
そうだ、訓練の時のように動きをよく見るんだ。暁美さんのアドバイスを意識して動く。
――ようやく魔女を倒すことができた。
結界が消滅して、やっとゆっくり暁美さんを見ることができる。
暁美さんは腕から血を流していた。衝撃に耐えきれなくて盾が割れたんだ。それと同時に――。
じゃあ、ソウルジェムはどうなったんだ?
貴方「……ない…………これから魔法少女としてどうなるんだ……?」
ほむら「…………」
貴方「でも、盾があったからこれで済んだんだね。よかった……」
ほむら「……そうね」
とりあえず俺の魔法で傷を治すことはできる。しかし、変身状態で壊され跡形もなくなったソウルジェムは戻らない。
暁美さんは終始、どこか実感しきれていないような茫然とした様子だった。
――――
―――― <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/02/23(火) 19:51:54.20 ID:HUrNMwxm0<> ――――
17日目 朝
貴方『キュゥべえ、聞きたいことがあるんだ』
貴方『……本当に大事な話があるんだよ! 聞こえてるんだろ!?』
教室で姿を見つけてからテレパシーで呼びかけてるのに、キュゥべえは今日も窓辺で寝ている。
今キュゥべえには聞きたいことがいっぱいある。なにより一番は暁美さんのソウルジェムのことだ。
呼び続けていると、キュゥべえはやっと薄目を開けた。
QB『眠い…………』
……寝ぼけた声でそれだけ言ってまた眠ってしまった。
貴方『お、おいっ! 契約者のサポートがお前の役目なんだろ? ちゃんと仕事しろよ……!!』
いつも暇そうだしちゃんと仕事してるか怪しいと思ってたけど、こんな大事な時にサボるなんて。
休日は会ってないけど、知ってる限りじゃ昨日からだ。
何か異常が起きてる? まさか変な病気にでもかかったのか?
貴方(……あいつ、起きたらとびっきり変な言葉でも教えてやるからな。そんでみんなの前で恥かかせてやる)
いつのまにかいつもの三人が横にいた。
今日は少し早く来たはずだったけど、もう彼女たちが登校してくる時間になってたらしい。
さやか「【貴方】、おはよ。……どうしたの? なんか険しい顔してない?」
なんだかみんな、心配してるような顔してた。
キュゥべえのことは今は諦めて、二人には話をしておくか。志筑さんには悪いけど……。
さやかと鹿目さんに廊下までついてきてもらった。
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/02/23(火) 20:27:00.10 ID:HUrNMwxm0<>
まどか「わたしたちだけ呼ぶってことは、魔法少女のことなんだよね?」
さやか「キュゥべえを見てなかった? なんか話してたの?」
貴方「それが、キュゥべえは呼んでもずっと寝ててまともに話せる状態じゃなくてさ……昨日からなんだ」
基本的にはキュゥべえは学校がある間はずっと学校にいる。
鹿目さんたちは学校にいるときは誰かと一緒にいることが多いから、キュゥべえともあまり話さないんだろう。
……学校にいる時以外はどうだろう? たしかにわざわざ用事がある時っていうのは少ないが…………。
貴方「実は、暁美さんのソウルジェムがなくなったんだ。魔女と戦ってる時に壊されて……」
さやか「……は!?」
まどか「ほむらちゃん、もう魔法少女じゃないの……?」
貴方「魔法は使えないみたいだ。変身さえ」
貴方「こういう時どうすればいいか聞こうと思ってたんだけどさ。……キュゥべえに言ったら予備をくれるかもしれないし」
まどか「予備とかあるの……?」
貴方「いや、知らないけど。でもそうでもなきゃ本当に魔法少女引退になるだろ?」
さやか「あ!そしたら二個目の願い叶えられたりしない!? 壊すたびに願い叶え放題とか!」
貴方「…………」
さすがにそれはどうかと思った。
……でも、たとえそうだったとしても暁美さんからは興味も欲望も感じなくて、叶えたい願いって思い浮かばないとも思う。
さやかたちに対する敵対心ももう薄まったみたいだし。……そういえば、さやかの暁美さんへの疑念もどうにかならないかな。
貴方「二人に聞こうと思ってたことはもう一つあるんだ。二人は魔女が現れるところって見たことある?」
まどか「現れるって、グリーフシードから?」
貴方「グリーフシードからでも、どこか違う場所からやってくるでも……それ以外でも」
貴方「この街に沸く魔女がどうやってきてるのか調べたほうが闇雲に魔女を倒すよりいいと思うし、そういう意味も込めてさ」
さやか「……もしかして、【貴方】は“それ以外”ってやつを知ってるの?」
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/02/23(火) 21:29:45.05 ID:HUrNMwxm0<>
たしかにこれは、“それ以外”がある可能性を考えての質問だった。
その意図に気づいただけにしては、さやかの顔はいやに真剣だった。
貴方「知らないけど、ないとは言い切れないと思ってるんだ。全部が全部、使い魔から成長するか他の街から来てるとは思えなくて……」
さやか「あたし、昨日見たんだ。なにもなかったとこから急に魔女の結界が現れたの」
さやか「その近くにほむらが居たんだ。でも戦わないでどこかに行っちゃった」
貴方「えっと、ちょっと待てよ……昨日? 暁美さん?」
さやか「最初はもう暗かったし人違いかと思ったんだけど、やっぱほむらだと思うんだ! だって……――!」
さやか「消えたから! そんなのできるのってあいつの時間停止くらいでしょ!」
魔女が急に現れた話は暁美さんからも聞いてたが、そこで暁美さんの名前が出るとは思ってなかった。
昨日の夜ならソウルジェムがなくなったから戦えなかったのはわかるけど、時間停止?
貴方「見間違えじゃないのか? それ。暁美さんはもう魔法を使えないのに」
さやか「魔法が使えないのも嘘なんじゃないの?」
貴方「嘘って…… そんな嘘ついてどうするんだよ」
さやか「戦えるなら使い魔だったらまだしも魔女と戦わないのはおかしいし、魔女もあいつが出したって考えたらどう?」
貴方「え……」
さやか「だとしたら、あいつって本当に魔法少女なのかな?」
さやか「キュゥべえが契約した覚えがないって言ってたよね? つながるって思わない?」
まどか「そんな、本当に? でもそう考えれば………… 本当にほむらちゃんが魔女を? 魔法少女じゃなかったら……なに?」
さやか「さあ。魔女の親玉、とかね……」
俺を置いて勝手に話が進んでいく。
暁美さんは心を開いてくれた。仲良くなれた。……恋人にもなれた。
でもまだ暁美さんが語らない部分があるのは事実だ。魔法少女としての暁美さんには多くの謎がある。
さやかの暁美さんへの疑念は、薄まるどころかより濃くなっていた。
さやか「……【貴方】は誰にでも優しいもんね。ほむらのことも大事に思ってるのはわかってるよ」
さやか「あたしたちと同じくらいに……いや、もっと特別に?」
貴方「……」
さやか「でもほむらのことは信じすぎないほうがいいよ。あたしは……!いや……あたしたちも、【貴方】のことが好きだから」
…………いつのまにか廊下に人はいなくなってた。
HRが始まるチャイムが鳴って、教室に戻っていった。
心の整理が追いつかないまま。
――――
―――― <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/02/23(火) 22:00:13.74 ID:HUrNMwxm0<> 放課後
朝はギリギリまで廊下で話していて遅れてしまい、先生から怒られてしまった。
でもまさかあんな話になるとは思ってなかったんだ。今でも考えがまとまらない。
キュゥべえも一日中寝てる。
……本当に暁美さんが魔女の出現と関わってるのか?
『ほむらのことは信じすぎないほうがいいよ』――さやかの忠告は必死だった。さやかの疑念は俺たちを守ろうとしてのことだ。
ほむら「【貴方】くん……今日は?」
貴方「あ、ああ。そろそろ行くか」
ほむら「……昨日はごめんなさい。これから私はパトロールについて行っても足手まといね」
貴方「い、いや。何も謝ることなんて……」
暁美さんは落ち込んでいる、ように見える。魔法少女としての力に自信があったから。
1暁美さんに朝のことを聞いてみる
2巴さんに魔女のことを相談しにいく
3佐倉さんに魔女のことを相談しにいく
4自由安価
下2レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2021/02/23(火) 22:07:13.26 ID:BVLzXe3O0<> 2 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2021/02/23(火) 22:29:24.18 ID:VUgAnin90<> 3 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/02/23(火) 23:49:10.20 ID:HUrNMwxm0<>
今日のところはとりあえず、ベテランにも話を聞きにいったほうがいいかもしれない。
そうだ、佐倉さんは今日は来てるだろうか。
校門の方で待ってるかもしれないと思いテレパシーを飛ばしてみると、返事があった。
貴方「今日はちょっとやりたいことがあるんだ。魔女のこと、他の人にも聞きたいから」
ほむら「……ええ」
暁美さんの意気消沈した顔を見るとやっぱり胸が締め付けられた。
暁美さんのどこまでが本当でどこまでが嘘なのかはわからない。でも、全部演技なんてできるだろうか。
貴方「おまたせ、佐倉さん」
杏子「なんか話があるって?」
貴方「うん……」
『魔女が現れる瞬間を見たことがあるか』――佐倉さんにも、みんなにしたのと同じ質問をしてみることにした。
杏子「使い魔の産み落としたグリーフシードが孵る様子ならしょちゅう見たぞ」
杏子「生まれる寸前を狙うと使い魔もいなくて魔女を倒しやすいんだ。……風見野にいた頃の話だけどな」
貴方「こっちじゃどう?」
杏子「全然。これだけの魔法少女がみんなで使い魔倒してれば当たり前だな。その割に本当によく育つ街だよ」
杏子「都会だから魔女が育ちやすいだろうとは思ってたけど、これだけグリーフシードが手に入るならどこも奪い合いなんか起きないだろうね」
まさか、他の街よりも魔女がいるのは暁美さんのせい?
佐倉さんは育ちやすいからと理由を挙げたけど、グリーフシードは全然見ないって言った。
なにより、佐倉さんは魔女が突然自然発生するケースについて言及しなかった。
――――
―――― <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/02/24(水) 00:23:23.32 ID:8xbdRGvi0<> --------------------
>>402
みんなで使い魔倒してれば当たり前=育たないって言ってるのによく育つって普通に矛盾してるから
「よく出る」とかに脳内置換しといてください
今回はここまで <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2021/02/24(水) 22:35:43.37 ID:EOaB0VqL0<> そろそろドロドロの女の闘いが始まるかな? <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/02/27(土) 21:14:08.62 ID:A0siUgHw0<> 18日目
……佐倉さんの話を聞くに、この街は他の街よりも魔女が多いらしい。
佐倉さんには暁美さんのことは言えなかった。
不確定な情報で混乱させたくなかったし、なによりそんなことが広まれば暁美さんが不利になるだろうから。
でも、少なくとも魔女が繁殖せずに発生することがあるというのはほぼ確信していた。
この前から気になっていた。魔女はどこからくるのかと。
考えてみればこの街以外でもそうだ。魔女は同系統の使い魔しか生まない。最初に生まれた魔女がいるはずだ。
ほむら「【貴方】くん」
気付けばもう放課後だ。暁美さんが席に来ていた。
貴方「ああ、暁美さん……もう帰る?」
ほむら「ええ。そうなんだけど」
貴方(まさか、その元凶も…………暁美さんが?)
ほむら「……?」
たった一人で全ての魔女を生み出してるとは考えにくいけど、前に考えたみたいに組織でもあったとすれば?
1暁美さんは信用できない
2さやかの言ったことはきっと勘違いだ
3もう少し考えてみよう
下2レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2021/02/27(土) 21:22:51.10 ID:8sPD96aN0<> 3 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2021/02/27(土) 21:36:10.92 ID:+T9d/bUk0<> 3 <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/02/27(土) 22:27:28.67 ID:A0siUgHw0<>
……いや、疑心暗鬼に駆られちゃ駄目だ。
魔法少女としての、暁美さんの謎――暁美さんの『正体』が何だったとしても、今まで見てきた暁美さんも『本当』だ。
そんなに器用な人じゃないのはよく知ってる。そもそも、魔女の自然発生の話を聞いたのは暁美さんが最初だったじゃないか?
貴方「うん、一緒に帰ろうか」
ほむら「……今日はうちに来ない? ……何もなくてつまらないと思うけど」
貴方「そ、そんな気を遣わなくていいよ。誘ってもらえるのは嬉しいよ」
さっきから何かを言いかけてたってことに今気づいたが、意外な誘いだった。
暁美さんの家を訪れるのは二度目。前はさやかたちが居た。
ほむら「私もつまらないのよ、一人で家にいても。前だったらパトロールに出ていたけれど今は何もすることがない」
貴方「ああ……何かいい暇つぶしでも見つかればいいね。それか、とりあえずキュゥべえが起きてくれたら聞けるんだけど」
ほむら「キュゥべえ、どうしたのかしらね」
ソウルジェムを失ってから暁美さんは時間が余っているようだった。
キュゥべえのことも気になるが、このまま魔法少女としての力が戻ればそれで全て解決になるのだろうか――とも思ってしまう。
この先、魔女を全て倒した後は? 一生魔法少女としての力に囚われたままというのはあまりに空虚すぎる。
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/02/27(土) 22:40:46.73 ID:A0siUgHw0<>
貴方「おじゃまします」
ほむら「ええ、とりあえずそこに掛けて」
家に上がらせてもらうと、第一印象はやはり生活感がない部屋――ってことだった。
何もないとは言っていたが、謙遜ではなく無駄なものどころか必要なものすらないように見えた。
だからかわからないが、アパートの一室にしては外観より広く思える。
円を描くように並んだ椅子。その中央にあるテーブルを挟んで二人で座っている。
四面を覆う白い壁と、規則的な振り子時計の音にどことなく圧迫感を感じる。
あの時と違って二人だけで静かな部屋だから余計に気になるんだろうか。
貴方「……この椅子の並びって時計?」
ほむら「多分」
貴方「あ、もしかして時間操作の魔法だから?」
ほむら「……多分」
貴方「そのへんで寝てるの?」
ほむら「ええ……適当に」
貴方「身体痛くならない?」
ほむら「よく転げ落ちるわ」
貴方「……」
もう少し快適にしようと思えば出来るだろうに、それも興味がないのかな……。
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◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/02/27(土) 23:09:53.33 ID:A0siUgHw0<>
貴方「物増やしたりしないの? ……あれ?その箱は?」
ほむら「昨日やることがなくて掃除をしていた時に見つけたの」
部屋の隅にダンボールが1箱置かれているのを見つけた。
すでに封は開いているようだった。
貴方「ダンボール? 何か頼んだの?」
ほむら「いえ」
貴方「宅配便じゃないってことは、引っ越しの時のダンボールとか?」
ほむら「……多分」
貴方「……前から思ってたけど、暁美さんって不思議な言い方をするよね。自分のことなのによく『多分』なんて言い方をするから」
ほむら「え……?」
暁美さんについての『違和感』……それは前まで明確じゃなかったけれど、いつからか自分の中ではっきりとしていた。
それが『自分のことなのに推測のような言い方をすること』――だった。
貴方「暁美さんに何か聞いても『さあね』なんて言って誤魔化されちゃうこと多いけど、もしかして、さ」
もしかして俺の推測が全部間違ってて本当に悪いことを隠してるんだったらどうしようって思ったけど、
自分の見てきた暁美さんへの思いを信じることにした。
貴方「本当に答えられないんじゃない? ……自分でも知らないから」
ほむら「………………」
ほむら「……どうして」
ほむら「…………どうして、そのくらいのことも誰にも相談できなかったのかしらね」
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◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/02/28(日) 00:08:21.99 ID:3DbugbAB0<>
ほむら「気付いたら私はこういう人だったのよ。魔法少女としての力以外、自分と言えるものが何もなかった」
ほむら「それと……『まどか』」
貴方「……鹿目さん?」
ほむら「ええ。『まどかを救う』のが自分の役目だと。それだけ意識にあったの」
ほむら「でも、そんな必要なかったのよ。【貴方】くんも知っての通り」
貴方「ああ……そうだな。鹿目さんは強い人だよ」
暁美さんはついに心の奥にしまっていたものを話してくれた。
それなら鹿目さんに執着していたのも、魔法少女としての力以外に自信がないのも無理はない。
それだけが自分を作るものだったのだから。
ほむら「どうしてまどかを救おうとしていたのか、私も結局わからなかった」
ほむら「あの子のことなんて私は本当はどうでもよかったのでしょうね。友達にもなれなかった」
貴方「今からでも友達にはなれるんじゃない……? ほら、魔法少女じゃなくなったってクラスメイトなんだしさ」
しかしそれも、暁美さんにその気があるならの話だ。それにさやかのこともある。
ほむら「このことを相談したら、美樹さんもわかってくれるのかしら?」
貴方「……いや、残念だけど、それは無理かもしれないと思う」
さやかは一昨日の一件から暁美さんを疑ってる。
今更暁美さんが知らないことを話したところで、嘘をついてると思われてもおかしくない。
貴方「そうだ、一昨日の夜って家に帰ってからどうしてた? 何か変なことはなかった? ……魔女とか見なかった?」
ほむら「外には出ていないわ。変なことは何も」
貴方「……そっか。あと、魔法はやっぱり使えないんだよね?」
ほむら「ええ。ソウルジェムは魔力の源だもの。あれがないと使えないのでしょう」
じゃあ、あの話は本当に見間違い? 消えたっていうのは?
謎は謎のままだ。
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◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/02/28(日) 00:38:29.26 ID:3DbugbAB0<>
ほむら「……水も出せてなかったわね」
貴方「本当にそんなに気を遣わなくていいよ」
……思ったより話しこんでいたようだ。
いつのまにか夕方になっている。
貴方「夕食はいつもどうしてるの?」
ほむら「買うか外で食べてるわ。……食べないこともあるけど」
貴方「ちゃんと食べないと駄目だよ! 一緒にどっかいく?」
ほむら「それでもいいわね」
この辺なら、少し歩けば色々と店はある。
佐倉さんと一緒に居てせっかく料理屋事情にも多少は詳しくなれたんだ。
暁美さんの家を出る前に、蓋の開いたダンボールの中身が見えた。
貴方「それって眼鏡? 暁美さん、目悪いの?」
ほむら「いいえ……困ったことはないわ。私も昨日見つけて」
貴方「近眼用じゃないんじゃない? お洒落用とか、ブルーライトカットとか」
ほむら「私はそんなのにこだわる人だったのかしら……」
暁美さんがケースを手に取る。言ってはみたもののたしかにそういうイメージは思い浮かばない。
中身は赤縁の眼鏡だ。
貴方「近眼か遠視かわからないけど視力補正用みたいだね。レンズのむこうが歪んでる」
可愛らしいケースの雰囲気からして、暁美さんのイメージとは離れたものだった。
ダンボール箱の中には他にも似たような印象の小物類が目についた。
ほむら「どこのお店に行くの? 行きつけとかあるの?」
貴方「ああ、まあ最近気に入った店ならあるかな」
いつのまにか暁美さんもケースを元の位置に戻している。
中身は気になったが、ジロジロ見るのもあまりよくない。
これから行く店のことに思考を移した。
――――
―――― <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2021/02/28(日) 07:57:49.64 ID:HD7QHusI0<> 眼鏡掛けてって頼んだらしてくれるかな? <>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/02/28(日) 19:52:09.09 ID:3DbugbAB0<> 19日目
――朝、教室に行くとなんだか騒がしかった。
廊下からでも人だかりが出来てるのが見える。
そこにある席って、たしか……。
*「どうしたの? 暁美さんそれ、イメ……チェン?」
*「それ度が入ってるの?」
貴方(やっぱり暁美さんの席だ……)
暁美さんはみんなの憧れの的だ。彼女の周りに集まるのはクラスでも積極的で派手目なタイプの人が多かった。
今も男女問わず集まっているが、聞こえるのはどちらかというと、ざわめきや心配するような声だった。
……それをさやかたちは遠巻きに見ていた。
さやか「……なにあれ? アイツいきなりどうしちゃったのさ?」
まどか「ずいぶん雰囲気変わっちゃったね……」
仁美「このイメチェンは予想外でしたわ。【貴方】くんは何かご存知ですか?」
貴方「いや……」
俺だって予想外だった。
でも、昨日話した中で思い当たることなら。
貴方(……眼鏡?)
<>
◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/02/28(日) 20:22:18.85 ID:3DbugbAB0<>
――――それから、暁美さんとちゃんと話せたのは昼休みになってからだった。
半日も経つと、物珍しさで集まっていた生徒もすでに去っていた。
ほむら「【貴方】くん、あの、あの……話してもいいですか?」
貴方「は、はあ。どうぞ?」
ほむら「昨日帰ったあと、試しにこの眼鏡をかけてみたら……記憶が戻ったんですよ!」
ほむら「ついに自分を取り戻せたんです。今なら自分がどんな人かも、どうやって育ったかも、いつ契約したかも……ちゃんと言えます」
直接話してみると、朝心配されてたのがよくわかるくらいには雰囲気が違った。
これがなくしていたものを取り戻した、本来の暁美さん。
――やっぱ、唐突に言われると困惑のほうが大きかった。
俺からしたら、今まで見てきたのが暁美さんのイメージだったから。
貴方「……それはよかったけど、そんな感じだったの?」
ほむら「…………」
そう言うと、暁美さんはおもむろに眼鏡を外した。
ほむら「話そうと思えば今まで通りにも話せるわよ。もうこっちでも慣れたから」
貴方「あ、そうなん……」
ほむら「でも……どっちにしても、そう大きくは変わってなかったのよ。人付き合いが得意じゃないのは元から。暗いのも元から」
ほむら「他の人にはそうは見えないのかもしれないけどね」
貴方「……ところで、眼鏡を外す必要は?」
ほむら「気持ちを切り替える何かが欲しいだけ」
そう言うと、暁美さんはふたたび眼鏡をつけた。
視力で困ったことはないと言ってたけど、不思議とつけても外しても過ごせるみたいだ。
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◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/02/28(日) 20:54:59.66 ID:3DbugbAB0<>
貴方「それより、いつ契約したかも思い出したって言ったよね。それについては!?」
ほむら「あ……はい。それは放課後にみなさんの前で言います」
ほむら「私がはっきり事情を言わなかったせいで疑われるようなことになったんです。他の人ともちゃんと話したほうがいいと思って」
ほむら「私も実は、みんなとどう接したらいいかわからなくて……【貴方】くんとはこうやって話せたんですけど……」
貴方「俺と話せたんなら大丈夫だと思うよ? ゆ、勇気持って!」
ほむら「は、はい」
……やっぱり慣れないな。
そう思いながらも、オドオドと自信なさげにしてる暁美さんを元気づけた。
――――
――――
それから放課後、訓練場所の土手にみんなを呼んで集まった。
合同訓練は休日にやってたから、平日に集まることはそうそうない。今日は訓練じゃなく話。
ここに来るまでにもみんな特別な空気は感じ取ってたみたいだ。
キュゥべえも引っ張って連れてきたけどまだ寝たまま。
……いや、引っ張ってというのは正しくない。実際には暁美さんの腕の中ですやすやしてる。正直羨ましい。
貴方「……ここまで運んで来ても、やっぱキュゥべえは寝たままか」
ほむら「でも寝顔見てるとかわいい」
マミ「それで、暁美さんから話があるって聞いたんだけど……今日はどうしたの?その格好は?」
さやか「今日は朝からこうなんですよ。で、何を話すの?」
ほむら「と、とりあえず聞いてください……今まで話せなかった、私のことを」
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◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/02/28(日) 21:31:04.88 ID:3DbugbAB0<>
暁美さんはまず、俺が昨日聞いた記憶喪失のことと、記憶を取り戻した経緯を話した。
そして、話は暁美さんの過去のことに入る。
ほむら「小さい頃から身体が弱くて、入院生活ばかりだった私にはなかなか友達ができませんでした」
ほむら「でも魔女に襲われた時、鹿目さんと巴さんに助けてもらって……そこから鹿目さんとも仲良くなれたんです」
ほむら「鹿目さんは、私にとってはじめてできた友達だった。だから大切だった。……今度は自分が助けたいと思った」
まどか「え、えっと……?」
さやか「なんでまどかが知らないのよ!」
話の途中で割り込まれると、暁美さんは一瞬口ごもり、そして片手で眼鏡を取った。
ほむら「い、いいから話を聞きなさい!」
貴方「ま、まあまあ。先を聞こう」
オドオドから一変した強気な一喝はなかなかに効いたようだ。……まあ、眼鏡取っただけなんだけど。
そして、さっきの豹変など何もなかったかのように続けた。
ほむら「……二人はその後、大きな魔女と戦ったせいで死んでしまった。それをなかったことにするためにキュゥべえと契約して過去に戻ったんです」
杏子「なるほどねえ、だからキュゥべえも契約した覚えがないと……。肝心のキュゥべえは寝てるけどな。おーい、話聞いてた?」
QB「きゅ…………?」
マミ「いつからこんな寝坊助さんになってしまったのかしら。うちにもほとんど顔を見せなくなったし……」
さやか「まあでも、ちゃんとキュゥべえと契約して魔法少女になったっていうのね」
マミ「それで、大きな魔女っていうのはどんなものなの? 私と鹿目さんでやられるくらいだし、対策が必要になるかもしれないわよ」
ほむら「たしか、ワルプルギスの夜――って聞いたような」
杏子「来んのかよ! いつ?」
ほむら「で、でもそれってずっと前のはずなので……多分もう大丈夫なんだと思います」
マミ「時間を戻ったらワルプルギスの夜がくることもなかったことになったのかしら?」
ほむら「多分……」
杏子「そりゃよかった。最悪死ぬかもしれない相手とやりあいたくなんてないよ。まあ、その時と違ってこんだけの人数がいれば勝てそうだけど」
話に出てこなかった人がいたのは気になったが、その過去自体がずっと前の話のようだ。
すでに過ぎ去った危機と考えてもいいんだろうか。
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◆xjSC8AOvWI<>saga<>2021/02/28(日) 21:58:45.66 ID:3DbugbAB0<>
貴方「それでその話って終わり?」
ほむら「はい。これ以上はとくにないですけど……」
貴方「そっか。ありがとう。じゃあ、時間を戻ったときに記憶が飛んじゃったのかな……?」
マミ「時間と一緒に自分の記憶も戻される……そのせいで記憶に混乱が起きたとか?」
まどか「ワルプルギスの夜さんがこなくなったのはいいけど、あんまり意味ないね……。むしろマイナスかも」
杏子「ちょっとキュゥべえ」
QB「むにゅ……」
佐倉さんがキュゥべえを突っつくがほぼ無反応だ。
まどか「ま、まあ……なんだか急すぎてびっくりしたけど、今のほむらちゃんならちょっと親近感湧くかも」
ほむら「…………」
鹿目さんはそう言ったが、暁美さんはどうしたらいいかわからなさそうにしてた。
……時間を戻る前と違ってこれまでのことがあるんだから、当然だろうか。
そういえば、いつのまにか呼び方も変わってる。他の人に対する時と同じ、苗字呼びだ。
さやか「……あたしもアンタのことあからさまに疑いすぎてたよ。その話、忘れてることくらいちゃんと話してくれればよかったのに」
ほむら「ご、ごめんなさい。きっと私が臆病だから変な意地を張ってたんです」
さやか「今ならともかく、前の姿見て臆病なんてイメージ出てこないわよ!」
……と言いつつも、さやかはまだ何かを考えるようにしてた。
暁美さんの話は終わったが、まだ解散するには早い時間だ。
せっかくみんな揃ってるんだから訓練でもするか?
1みんなと訓練
2さやかと話す
3ほむらと帰る
4自由安価
下2レス <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2021/02/28(日) 22:09:28.18 ID:zcYksC6x0<> 2 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2021/03/01(月) 02:11:50.64 ID:CGmQTY1N0<> 1 <>