以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2020/10/10(土) 01:00:18.67 ID:JuCEZ/A50<>伊織「うわもう2時じゃない……」
伊織「明日ひさしぶりのオフだからって夜ふかししすぎたわね」
伊織「晩ごはんを食べたのが8時間前か、そりゃお腹もすくわよ人間だもの」
伊織「…………炭水化物が食べたい」
伊織「おっきなオムライスをスプーンでわっしわっし食べたい」
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<>伊織「お腹がすいたわね」
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2020/10/10(土) 01:01:38.69 ID:JuCEZ/A50<> 伊織「ロコモコなんかもいいわね。ソースのたっぷりかかったハンバーグと肉汁をまとったライスを一緒に味わっちゃったりして」
伊織「最近寒くなってきたからうどんという手もあるかしら。力うどんのとろっとろになったお餅をはふはふ言いながら頬張るの」
伊織「いや、ここであえてホットサンドというのもありね。カリッと焦げ目のついたパンをかじると中からチーズとハムのマリアージュが……」
伊織「ってだめだめ、さっさと寝て空腹のことは忘れましょ」 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2020/10/10(土) 01:02:13.71 ID:JuCEZ/A50<> 伊織「んぅ……」キュルルル
伊織「…………」グウウウウウ
伊織「……………………」グギュウウウウウウ
伊織「ああああああもう無理!!! こんな飢えと戦いながら眠りに落ちれるほどこちとら人間できてないのよ!!!!」ガバッ
伊織「新堂――――はもう寝てるわよね」
伊織「さすがにお腹がすいたからなんて赤ちゃんみたいな理由で起こしたくないわ」 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2020/10/10(土) 01:03:13.62 ID:JuCEZ/A50<> 伊織「こっそりファミレスでも行こうかしら」
伊織「あっだめだ、コロナの影響でいまは24時間営業してないんだったわね。あぶないあぶない」
伊織「決死の覚悟で家を出てお店がやってなかったなんてことになったら即死だわ」
伊織「ここはコンビニで手軽に欲求を満たすのが正解かもね」
伊織「……いえ、この時間のコンビニの品揃えはあやしいわ」
伊織「行ってはみたものの余り物の不人気おにぎりしかないなんてことになったら悲しすぎて店員の鎖骨を折りかねない。却下ね」 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2020/10/10(土) 01:04:03.51 ID:JuCEZ/A50<> 伊織「……あいつ、起きてないかな」
伊織「…………」ポチポチ
『ねぇ、起きてる?』>2:15
伊織「変なLINEしちゃったわ。まともな人間なら寝てるに決まってるっての――」ピロン
<『起きてるぞ。どうしたんだ?』2:16
伊織「うわ起きてる。まともな人間じゃないわねこいつ」 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2020/10/10(土) 01:05:08.70 ID:JuCEZ/A50<> 伊織「まぁ、旅は道連れ世は情け、ってね」ポチポチ
『お腹がすいちゃって眠れないのよ。なんか食べたくない?』>2:16
<『わかる。自分はさっきお米をといで炊飯器にセットしちゃったぞ』2:17
伊織「こんな時間に何してるのかしら響のやつ……完璧に正気を失っているわね」
<『伊織も食べに来るか?調子にのって5合も炊いちゃったんだよね』2:18
伊織「くっ……! まさかここで炊きたてご飯の誘惑が襲ってくるなんて!」 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2020/10/10(土) 01:05:55.02 ID:JuCEZ/A50<> 伊織「行きたい、正直に申し上げてめちゃくちゃ行きたいわ」
伊織「響のことだから絶っっっ対、白米に合う常備菜とか準備してあるもの!」
伊織「とりあえずこのお気持ちを表明しておきましょう」
『えっ本気??本当に行くわよ???』>2:20
伊織「ここで実は社交辞令だったなんて言われたら割とショックかもしれないわ」
<『ぜんぜんオッケーだぞ!じゃあウチ着く頃にまた連絡してね!』2:22
伊織「うん、響には社交辞令みたいに裏表使い分ける器用さはなかったわね」 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2020/10/10(土) 01:06:47.94 ID:JuCEZ/A50<> 伊織「しかしここで新たな問題が勃発してるわけよ」
伊織「響の家に行く手段がないってことに気づいちゃったのよね」
伊織「当たり前だけれどこんな時間じゃ電車もバスも動いてないし」
伊織「タクシーなんか呼んだら間違いなく誰かに気づかれるし」
伊織「水瀬の令嬢が夜中にタクシーで友人の家に白米むさぼりに行くなんて知られたらいろいろな人が生きていけなくなるわ」
伊織「でも響の家ってここからだとけっこう遠いのよね……」 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2020/10/10(土) 01:08:17.33 ID:JuCEZ/A50<> 伊織「ここで取り出したるはニンテンドースイッチというハードウェアよ」
伊織「電源オン、んでフレンドリストのチェック――よしオンラインになってる。起きてるわね」ポチポチ
『起きてるわよね?響の家に行きたいんだけど車出して。大至急』>2:25
伊織「……」
伊織「……」
伊織「…………」ポチポチ
『サモランやってるのはわかってるからさっさと既読つけなさい』>2:28
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P「くそっバレてる! 今夜中に達人ランク700台まで行きたかったのに!」 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2020/10/10(土) 01:09:15.57 ID:JuCEZ/A50<> P「んで、なんだってこんな夜中に響の家に行きたいんだ?」ブロロロ
伊織「お腹がすいて眠れないって話したら響がいまご飯炊いてるって言うから」
P「あぁ〜、一瞬で納得したわ」
伊織「炊きたての白米様の前では日本人はみんな等しく無力なのよね」
P「島国の農耕民族だからね、ちかたないね」
伊織「あ、響にはアンタも行くって言ってあるからご相伴にあずかれるわよ」
P「マジか、そうなると手ぶらでは行けないな。ちょっと寄り道するぞ」 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2020/10/10(土) 01:10:06.18 ID:JuCEZ/A50<> アリャリャッシター
P「これでよしっと、これちょっと持っててくれ」
伊織「はいはい、牛丼屋にドライブスルーなんてあるのね」
P「見るのは初めてか? 休日の昼時なんて牛丼屋のドライブスルーは大混雑だぞ」
伊織「春香のソロライブ物販とどっちが混んでる?」
P「ギリ牛丼屋かな」
伊織「そこ負けちゃうんだ……」
P「そうだ、次の物販では牛丼を出してみるか。春香監修の限定製品って銘打ってさ」
伊織「お昼時だけめちゃくちゃ混雑しそうね」 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2020/10/10(土) 01:10:37.47 ID:JuCEZ/A50<> P「よし、着いたぞ」
伊織「ここがあの女のハウスね」
P「普通にピンポン押しちゃっていいのか?」
伊織「あ、待って。家族が寝てるからチャイムは鳴らさないでって言ってた」
P「じゃあノックするか」ドンドン!
伊織「響ぃー! 約束通りきたわよー!!」ドンドンドン!
P「響ィィィィィ!!!! 俺だぁぁぁ!!!!」ドンドンドンドン!! <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2020/10/10(土) 01:11:19.32 ID:JuCEZ/A50<> ガタッドンッワンワンワン!シャー!ピーピーキャインキャインヂュー!
P「なんか中が騒がしいな?」
響「……」ガチャッ
P「……」
伊織「……」
響「バカなの? ねぇふたりともバカなの??」グギギギ
伊織「ごめんなさい。夜中のテンションでつい……あいたたたた!」
P「調子に乗りました! 本当に申し訳な……イギギギギ!」 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2020/10/10(土) 01:12:02.25 ID:JuCEZ/A50<> 伊織「お腹の肉が引きちぎられるかと思ったわ」
P「すごい指力だったな。さすがダンスをやってるだけある」
響「ダンスは関係ないだろ! まったくもー!」
P「すまんすまん、機嫌なおしてくれよ。あ、これお土産な」
響「お、いいのか? わざわざありがとうプロデューサー!」
伊織「あぁ、炊きたてのごはんの匂いがするわ……ここまで長い道のりだった……」
響「遠路はるばるご苦労さん。すぐ準備するから適当に座っててよ」 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2020/10/10(土) 01:12:48.29 ID:JuCEZ/A50<> P「おぉ、ごはんがツヤツヤだ! うまそうだなぁ!!」
伊織「野沢菜のおひたしに手作り鮭フレーク、それに生卵……さすがよ響。予想を超えるグッドジョブだわ」
響「プロデューサーが買ってきてくれた牛皿と豚汁も軽く温め直したからな。はいどうぞ!」
P「夜中の3時半に食べる食事とは思えないクオリティの高さだ」
伊織「早く!! 早くいただきましょう!!!」
響「はい! じゃあ手を合わせてください!」パンッ
三人「「「いただきまーす!!!」」」 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2020/10/10(土) 01:13:45.15 ID:JuCEZ/A50<> 伊織「はふっむぐっ……」
伊織「ん〜〜〜〜っ!! これよこれ! これを求めてたのよ!!」
伊織「むぐむぐ、はむっはふっはふっ」
響「もぐもぐもぐもぐ!」
響「あむっんぐんぐ、もぐっ、あむあむ!」
P「ズズッ……はぁ〜うんめ〜……はむっあぐっ」
P「はぐっはぐっ、しゃくしゃく、はむっ!」
………… <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2020/10/10(土) 01:14:42.88 ID:JuCEZ/A50<> 伊織「はぁ……堪能したわ……」ケプッ
響「すごいな自分たち、たぶん1人1合以上は食べたぞ」
P「あ゛〜苦しい。銀シャリがうますぎた」ポンポン
伊織「真夜中に炊きたてごはんを食べる会、定期的に開催したいわね」
P「アイドルにとっては業の深すぎる催しじゃないかそれは」
伊織「あずさ以外はみんなまだ成長期だからちょっと夜中に炭水化物を入れるくらい平気よ」
響「それあずささんが聞いたら怒るんじゃないの」
P「じゃあ今度は千早も誘ってやろう。成長期が終わる前にな」
響「それ千早が聞いたら怒るなんてレベルじゃ済まないんじゃないの」 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2020/10/10(土) 01:15:36.16 ID:JuCEZ/A50<> P「じゃあ俺たちはそろそろおいとまするよ」
伊織「ごちそうさま、響。今度ちゃんとお礼するわ」
響「あ、ちょっと待って。あまったご飯でおにぎり作ったんだ。二人とも持ってってよ」
P「おっいいのか? 昼メシにさせてもらうよ。ありがとうな響」
伊織「世話ばっかり焼いてもらっちゃって悪いわね。でもありがとう。いただくわ」
響「えへへ、じゃあまた事務所でね! おやすみー!」 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2020/10/10(土) 01:16:37.23 ID:JuCEZ/A50<> P「もう空が白んできてるってのに『おやすみ』なんて言うの非日常的でちょっとおもしろいな」ブロロロ
伊織「そうね。別に日常に不満があるわけじゃないけれど非日常っていうのはそれだけでワクワクするわ」
P「へぇ、伊織もそんな風に思ったりするんだな」
伊織「ねぇ……その、ア、アンタも今日はありがとう」
P「えっ?」
伊織「いきなり夜中に呼び出したのに飛んできてくれて、こんなわけわかんないワガママに付き合ってくれて、いちおう感謝してるのよ」 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2020/10/10(土) 01:17:39.06 ID:JuCEZ/A50<> P「…………」
伊織「……なによ、なんか言いなさいよ」
P「いや、いまちょっと非日常体験に浸ってた」
伊織「それは私が素直にお礼を言うのは日常的じゃないって言いたいのかしら?」ツンツン
P「あっ、ちょ、運転中に脇腹つつくのはやめっ、ひあっ」
伊織「ほらほらもっと運転に集中しなさい。スーパーアイドル伊織ちゃんを無事に家まで送り届けるのよ、にひひっ」ツンツンツン
P「あふーーーん!!!」
おわれ <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage saga<>2020/10/10(土) 01:24:02.28 ID:JuCEZ/A50<> くぅ疲
伊織はごはん食べてるとき絶対リスっぽい顔になってると思うの
HTML化依頼出してきまっす <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/10/10(土) 10:38:08.58 ID:xkfKDo0DO<> 乙
やよいだったら、無理に寝るんだろうな <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/10/10(土) 13:12:39.14 ID:9hupholbO<> 昼だけどお腹空いた <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2020/10/10(土) 18:47:09.26 ID:nllh8Kjr0<> おつ
うわめっちゃ腹減った <>