◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/06/28(土) 18:43:24.71 ID:5y5+uScJ0<>◇インフォメーション◇

・概要
タイトルの通り、魔法の存在するファンタジー世界で生きるスレのPart4です。
主人公がどのような道を歩むかは安価とコンマ次第です。

・世界観
ファンタジーです。文明レベルは国や地域によって様々ですが、現存文明のほとんどは魔力や魔法を主軸としたものです。
なお話の都合により設定が一部変更されたり新しく生えたりする可能性はあります。ご了承ください。

・安価について
安価、コンマの連取りは原則禁止です。ただし最後のレスから30分経過しても安価が踏まれなかった場合は連取り可とします。
また、内容によっては部分採用や再安価となる場合があります。ご了承ください。
なおシステムやルールは途中で変更されることがあります。こちらもご了承ください。

・コンマについて
素コンマ96-00は確定クリティカルとなり、マイナス補正等を無視して必ず最良の結果となります。

・注意
更新頻度と筆は遅めです。ライブ感で書いているため、展開にガバがあります。
また、物語の展開や安価コンマの結果によっては、最悪の場合キャラクターが死んだり消えたり闇堕ちしたりすることがあります。
苦手な方はお気を付けください。


◇用語◇

〈魔法〉
この世界で生きるための必需技術。
ほとんどの国や地域に広く普及しており、人々の生活を支えている。

〈魔力〉
習得した魔法を行使するためのリソース。
この世界のほとんどの生命は生まれながらにこれを保有・生産・出力する能力を持つ。
魔力の保有量・生産量・瞬間出力量は生まれつきの才能によって決まるが、多少は訓練などで伸ばすこともできる。
魔力は一晩熟睡する程度の休息で概ね全回復する。ポーションなどの薬物で即時に回復させることもできる。
魔力を全て失った生命体は死亡する。ただし普通の人間はある程度まで魔力が欠乏すると意識を失うため、日常生活において魔力枯渇死を心配する必要はない。

〈魔法の属性〉
大抵の魔法は、火や水などと言った特定の属性を有する。
属性を持たない魔法は無属性として扱われる。
属性間に有利不利はほとんどないが、光と闇のように相克し合う関係はいくつかある。
既存の属性に当てはまらない新属性が発見されることもある。

〈得意属性〉
ほとんどの生命体は、得意とする魔法の属性を一種類持つ。
得意属性の魔法は習得コストが低く、行使における燃費が良く、発動する効果・威力も高い。
そのため、基本的には得意属性の魔法を中心に習得していくのが普通である。
研究の進んでいない希少属性やユニーク属性の持ち主は独学にならざるを得ない。

その他質問等あればいつでもお気軽にどうぞ。

前スレ
Part1
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1704196175/
Part2
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713091115/
Part3
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1721452715/
Part4
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1726896316/
Part5
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1735378640/
Part6
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1742020025/

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1751103804
<>【安価・コンマ】力と魔法の支配する世界で【ファンタジー】Part7
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/06/28(土) 18:44:24.04 ID:5y5+uScJ0<> ◇登場人物:旅の仲間その1◇

【名前】クロシュ
【種族】シャドースライム
【性別】女
【年齢】3
【容姿】羊羹くらいの透明度の粘体に真紅の核。容姿は自由自在だが普段はフメイと同様の黒髪赤目セミロングヘアーロリの姿を取る
【性格】臆病でコミュ能力に難あり。恩は忘れない
【魔法】反映魔法。自分の見え方と質感を知ってるものに変換可能
【備考】親友のフメイと共に、人と魔が助け合って暮らす小さな集落でひっそりと暮らしていたスライムの少女
集落を失ってからは、失踪したフメイを探すために旅を続けている
カリス・ノーランドによって造られた生き物であることが判明した
好きな生き物はスライム類と妖精類と貝類

【能力】
・擬態(外見のみ。属性や能力は変化しない)
・同化(道具や物質の属性や能力を一時的に身に付けることができる。多重使用可)
・合成(同化した物品同士を合成して新しいものを作ることができる)
・吸収(食べたものの技能・能力の一部を稀に身に付けることがある)
・分裂(複数の分体を作ることができる。分体も同化・再現を使用可能)
・再現(同化したことのあるものを自力で完全再現できる。燃費は悪い)

【主な技能】
・剣技[5]
・防御[5]
・魔法[5]
・スライム[☆]
・お絵かき[☆]
・ぱわー[☆]
・毒耐性[☆](お酒にも強い)
・カナヅチ(素)

【主な擬態】
・フメイちゃん(普段の姿)
・犬     (犬の姿)
・蜘蛛絹   (さらさら)
・スライム騎士(騎士鎧をまとった姿)
・木版印刷機 (大量印刷可能)
・貝類    (カタツムリやタニシなど。ゆっくり動く)
・大亀    (他者を乗せて水上移動できる)
・光学迷彩  (透明になる)
・トカゲ   (単独時、水面移動・高速移動ができる)
・オオキイ  (大きくなる。力も強いがお腹が減る)
・風船スライム(飛べる。みんなを運んで移動できる)
・ワイバーン (飛べる。風船より速いがお腹が減る)
・その他クロシュが直接見たり触ったり食べたりしたもの

【主な同化〈武器〉】
・ウニ大盾  〈防御☆ 反撃◯:ウニ大盾の姿〉
・星霊の剣  〈剣技◎ 加護☆:メイド剣士の姿〉
・竜珠の大杖 〈魔法◎ 万能☆:魔女っ子の姿〉
・竜角の大槍 〈剣技◎ 万能☆:竜メイドの姿〉
・踊り子の双剣〈剣技◯ 舞踊◎:踊り子の姿〉

【主な同化〈属性〉】
・大きな巻き貝〈水属性◯ 水泳◯:ウミタニシの姿〉
・炎スライム 〈炎属性☆ 火力☆:炎の姿〉
・光精の祝福 〈光属性☆ 光速☆:光の姿〉
・風・風船  〈風属性☆ 飛行☆:風の姿〉
・雷スライム 〈雷属性☆ 雷速☆:雷の姿〉
・不死鳥   〈炎属性◎ 復活☆:不死鳥の姿〉
・夢想の魔王 〈心属性☆ 夢喰☆:夢喰いスライムの姿〉
・水スライム 〈水属性☆ 水泳☆:水の姿〉


【名前】妖精
【種族】妖精
【性別】女
【年齢】秘密
【容姿】銀髪セミショートの妖精。くすんだ光の翅を持つ
【性格】口は悪いが面倒見は良い
【魔法】自然魔法。そこにある自然の力を借りることができる。また、妖精類独自の魔法にも精通する
【備考】クロシュと共に旅をしている妖精。人間嫌いだが、人間以外も割と嫌っている
他の多くの妖精類と同様、固有の名を持たない
生命の在り方を悲観して苦しみのない世界を望んでいるが、それが叶うことのない望みだということもわかっている。それでも望まずにはいられず、諦めて朽ちることもできない
かつて緑の国フォレスティナを興した建国の太母という妖精と同一人物だったことが判明した
自分をクロシュの保護者のように思っている節がある
【主な技能】
・妖精魔法[9]
・自然属性[9]
・隠密[7]
・飛行[☆]
・妖精料理[8]
・カナヅチ <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/06/28(土) 18:44:50.79 ID:5y5+uScJ0<> ◇登場人物:旅の仲間その2◇

【名前】イリス・プラネット
【種族】人間
【性別】女性
【年齢】17
【容姿】髪は少し橙が入った赤のポニーテール。身長は女性の平均くらい、やや童顔気味だけどスタイルは良い美少女。旅に適した魔術師のローブを着て、魔術師用の杖を持っている
【性格】明るく元気いっぱい、前向き。基本的に温厚で礼儀正しいが、やや負けず嫌いなところも。善人だが理知的でもあり、考えなしに人助けに走るわけじゃない。けど周りの人に危機が迫ったときはやっぱり体が勝手に動いちゃうときもある
【魔法】属性:星。自分たちが住むこの星の根源の魔力にアクセスする。この星の様々な自然の力を扱うため、火、水、土、風、光など、一見多数の属性の魔法を使うように見える
現在は自身の属性を把握し、小規模ではあるが星属性の魔法を使うことができるようになった
【備考】お師匠様のような立派な魔法使い目指して修行の旅の途中。その中で自分の謎な魔法属性も把握できればと思っている(達成済み)
既に魔法使いとしての腕前はかなりのものだが、お師匠様にはまだ届かないと思っており、邁進中
旅の日記をつけているが、その中でその地域の料理や料理法も書き留めている。彼女自身料理するのも食べるのも好きで、かなり料理上手
元々知的好奇心が強く、結構な知識通。女性の一人旅なので、魔法の他に護身術、杖での格闘術も使えるが、一流の戦士にはさすがに魔法抜きの近接戦は分が悪い
いろんな人とすぐ打ち解けちゃう良く分からない魅力がある
ミスティにユキという後輩(?)ができたことを少し羨ましく思っている
【主な技能】
・杖術[3]
・魔法[9]
・五大属性[5]
・星属性[7]
・料理[6]
・水泳[8]
・飛行[◯]

【名前】ミスティ・クローバー
【種族】人間
【性別】女性
【年齢】16
【容姿】黒を基調とした衣服に身を包んだ、儚い雰囲気の女性。長い黒髪で痩せ気味
【性格】根は心優しいがやや悲観的で冷めている
【魔法】氷
【備考】故郷を襲撃されて天涯孤独の身になって以来、自分にとっての安息の地を求めて旅をしている。動物が好き
現在のパーティに居心地の良さを感じており、無謀な復讐を思いとどまって仲間たちと共に力を付ける道を選んだ
フォレスティナに住む森妖精の子に好かれており、ミスティ自身も彼女を気にかけている
物静かで落ち着いた雰囲気だが、実は一行随一の武闘派
【主な技能】
・短剣術[5]
・魔法[8]
・氷属性[8]
・操ソリ[6]
・カナヅチ

【名前】ローガン
【種族】人間
【性別】男
【年齢】37
【容姿】ボサボサの金髪で無精髭を生やした長身の男性。身なりを整えればなかなかのイケオジ
【性格】元は真面目で正義感の強い性格だったが、今は後述の事件がきっかけで自暴自棄ぎみになっている
【魔法】鋼魔法。魔翌力を使って鋼の武器や防具を作り出したり、その他様々な攻撃が出来る
【備考】かつて、ユーシリア帝国の魔法騎士団に所属していた男で当時はそれなりに名の知れた存在だった。しかし妻と息子が魔物に襲われて命を落とし、騎士でありながら大切な者たちを守れなかった自分に絶望。その後は騎士を辞めて、まるで死に場所を探すかのように放浪の旅を始める
革命前の魔族自治区にてクロシュらと出会い、どうせ死ぬなら今度こそ誰かを守って死んでやろうとの思いでパーティに加入した
ユーシリア編にて妻子の命を奪った仇である悪竜を討伐し、肩の荷を下ろした
【主な技能】
・剣技[9]
・防御[7]
・魔法[4]
・鋼属性[5]
・道具製作[5]
・指揮[4]
・水泳[9]

【名前】エバンス・ブレイカー
【種族】人間
【性別】男
【年齢】23
【容姿】長身で細身ながらも筋肉質な体つき。日に焼けた肌。ボサボサの黒髪、黒い瞳。鋭い目付きだが端正な顔立ち。長剣が武器で、防具は急所を守る程度と比較的軽装。
【性格】普段は冷静だが、情に厚く仲間思い。
【魔法】大地の属性の魔法が得意。使い捨ての品物を作成したり、地面に穴をあける魔法を使う。
【備考】孤児の生まれで傭兵団に拾われて傭兵になった人物。口下手な傾向があり、一言足りていなかったり言い方が悪かったりするのが玉にキズ。
傭兵団では家事を担当しており家事全般が得意で、特に料理はそんじょそこらの飯屋よりも美味しいくらいに得意。
全年齢板で出番はないだろうがR的な能力が非常に高い。
かつてクロシュたちの住んでいた集落の者たちに命を救われたことがある。
集落の危機の際には救援へ駆けつけようとしたが、途中で馬車が谷底へ転落して大怪我を負い、救援に失敗した。
その後港湾都市ウォーターポートで飲んだくれていたところをクロシュたちと出会い、上記の縁もあってパーティに加入した。
大体の武器は使えるが、どちらかと言うと鈍器より剣の方が得意
【主な技能】
・剣技[9]
・防御[5]
・魔法[5]
・地属性[5]
・料理[6]
・カナヅチ <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/06/28(土) 18:45:18.13 ID:5y5+uScJ0<> 新スレとなります。よろしくお願いします
登場人物紹介は人数が増えすぎたため、旅の仲間以外は省略しました。次スレでどうするかは未定ですが、毎スレ書くのは無理そうです

>>前スレ1000
聖ヴァレリオ氏は肉や魚を使ったパスタより、ニンニクやトウガラシを使ったパスタの方が好きだったようです。ニンニクとトウガラシはお値段も安く懐に優しいため、清貧を良しとするロイエ教の食事としても適しているのかもしれません
ちびクロシュは肩に乗るサイズなので、王妃の肩に乗っているようです。王妃が話の通じる人物で良かったと言えるかもしれません <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/06/28(土) 18:46:07.39 ID:5y5+uScJ0<> ―王都セイントレア 地下水路

 地下水路「」ザァザァ

レッサースライムたち「〜〜」モニョモニョ
レッサースライムたち「〜〜」モニョモニョ
レッサースライムたち「〜〜」モニョモニョ

妖精「王都の地下水路にもけっこういるんだねえ、レッサースライム」

スライムクロシュ「〜〜♪」モニョモニョ

 キラッ

スライムクロシュ「!」バッ

 投石「」ビュンッ!

スライムクロシュ「」ササッ

 壁に当たって弾ける石「」バキャッ


妖精「な、何奴!?」パタパタ


ブラッド「久しぶり」スタスタ


スライムクロシュ「!」モニョニョ

妖精「お前は……ブラッド!」


フメイ「ちょっと……! なんでクロシュを攻撃したの……!?」トテトテ

ブラッド「ん? まあ……こいつ、人間のペットだし?」

フメイ「クロシュは人間のペットじゃない……」

ブラッド「わかったわかった」


アリシラ「ちょっと待ってよぉ〜! ……えっクロシュちゃん!? ……と妖精さん」タタタッ

 ◇

妖精「フメイとアリシラも王都入りしてたんだね」

アリシラ「うん。この王都を焼き払う為にね」

妖精「……そうだった。でもなんでブラッドも一緒なの? まさか一緒に王都を焼き払うつもり?」

ブラッド「ん〜……カリスの奴をぶっ殺せたらそれも良いな。ここでのうのうとしてる奴らに地獄を見せてやるか」

クロシュ「わわ……」

妖精「……ん? カリスを殺すって?」

ブラッド「そうだよ。文句ある?」

妖精「いや、全然。私たちもカリスはなんとかしたいと思ってるし」

ブラッド「……」フーム

クロシュ「?」

フメイ「……もしかして、クロシュにも協力を……?」

ブラッド「のろまスライムにしては結構やれるし、戦力としては申し分ない。でものろまだからな……足を引っ張られても困る」

妖精「……予定を聞いても良い? カリス打倒の」

ブラッド「今夜。あ、お前たち実はカリスに洗脳されてる手先とかじゃないだろうね?」

妖精「そんなわけないでしょ! でも今夜か……クロシュ、どう思う?」

クロシュ「……うん! わたしたちも……今夜、やる……!」

フメイ「えっ!?」

アリシラ「本当!?」

 ◇ <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/06/28(土) 18:46:53.09 ID:5y5+uScJ0<> フメイ「カリスに閉じ込められてる……みんなを……助ける……!?」

クロシュ「うん……! 今夜、なぐり込み……!!」

フメイ「……それは……確かに、そうできるなら……フメイも……」

ブラッド「へえ……面白いこと考えるな。カリスを殺せればそれで良いと思ってたけど、後進の未来を作ってやるってのも悪くないかも」

クロシュ「わあ……!」

アリシラ「赤スライムちゃんにも後進を大切にしたい気持ちがあるんだ……!」

ブラッド「当たり前でしょ、将来使える手駒になるかもしれないんだから。今のフメイみたいにね」

フメイ「それ、本人の前で言う……?」

 ☆フメイ、アリシラ、ブラッドが戦力に加わりました

 *

妖精「ところで……赤スライムって?」

アリシラ「この赤いスライムちゃんの呼び名!」

クロシュ「ブラッドちゃんじゃ、ない……?」

ブラッド「それカリスが付けたやつだから」

クロシュ「わ……ごめんなさい……」モニョニョ…

妖精「そうだったんだ……じゃあ私たちも赤スライムって呼んだ方が良い?」

ブラッド「……変に気を遣われるくらいならブラッド呼びの方がマシなんだけど」

クロシュ「じゃあ、いままで通り……ブラッドちゃん……!」

ブラッド「……それはそれでやっぱりムカつく」

クロシュ「んぇ……!?」

妖精「どうしろと……」

 * <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/06/28(土) 18:47:39.55 ID:5y5+uScJ0<> クロシュ「あ……えっと、世界めくれのことは……」

妖精「あ〜……一応話しておく?」

アリシラ「ん? なあに、世界めくれ?」

 ◇

フメイ「明日……この王都を中心に、世界がめくれ上がって滅びる……?」

アリシラ「へえ……ちょっと信じがたい話だけど、クロシュちゃんと妖精さんが言うなら嘘ではなさそうだね」

妖精「まあ……今のところ兆候も見られないから、私たちも絶対に起きるって確信してるわけじゃないんだ。ただ、ちょっと無視はできない感じで」

アリシラ「それは……世界全部が滅びちゃうくらい深刻なものなの? それとも王都だけがダメになる程度?」

妖精「……はっきりとは言えないけど、例え小さくとも世界に穴が空いてめくれ上がったら、やがてそこからめくれはどんどん広がってやがて世界全部が滅びることになる……と思う」

アリシラ「なるほどね……無差別な破滅は確かにちょっと容認できないなあ。王都だけが破滅するとかならむしろ加担するところだったけど」

妖精「……良かった。実はちょっと、世界滅亡こそ望むところ!なんて言い出すんじゃないかって心配してたんだ」

アリシラ「それは流石に心外だなあ……。私、少なくともクロシュちゃんとフメイちゃんにはしあわせに生きて欲しいって思ってるんだよ? クロシュちゃんの中には集落のみんなだっているわけだし」

クロシュ「……あ! えっと……みんなを、生き返らすこと……できる……!!」

アリシラ「えっ!!?!?」

フメイ「ど、どういうこと……!?」

クロシュ「不死鳥の力で……みんなの体を、新しく創って……アリシラさんが渡してくれた、みんなの魂を入れれば……ふっかつ!!」

フメイ「!!」

ブラッド「……!?」

アリシラ「ほ、本当に……そんな、ことが……!?」

クロシュ「うん……! アリシラさんが……みんなの、魂……集めておいてくれた……おかげ……!」

アリシラ「わ……わた、しの……?」

クロシュ「うん……!!」

アリシラ「…………」


アリシラ「……え、えっと……ごめん、ちょっと頭の中、整理が付かなくて。と、とりあえず世界めくれのことは……保留でいい……?」

妖精「あ、うん」

アリシラ「フメイちゃんも……今は、一旦保留で……いいかな?」

フメイ「あっ……え、えと……うん……」


妖精(……みんなが生き返るとなれば、アリシラとフメイが積極的に王都を攻撃する理由も大きく減ずるはず。だからきっと悪い方にはいかない。よしよし、クロシュの頑張りが実を結んで来てる……!)


ブラッド「……おまえ……死人を復活させられるって、本当?」

クロシュ「うん。えと……死鳥の力と、夢の力がないと、できないけど……」


ブラッド(エインヘリヤルと不滅の炎を組み合わせたこいつのオリジナルか……? だとしたらこいつ、この短期間でどれだけの成長を……?)

ブラッド(……まあ、あたしには必要のない力だ。生き返らせたいヤツなんていないし。自己再生なら不死鳥なんかに頼る必要もないし)


もう少しお話できる
↓1〜2選択
1.カリスに造られた者たちのこと
2.これから先の未来のこと
0.自由安価(状況にそぐわないものは再安価) <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<><>2025/06/28(土) 18:49:07.70 ID:+OnSxUI40<> 2 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2025/06/28(土) 18:57:36.57 ID:wQnF0sm8o<> 1 <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/06/28(土) 20:47:41.20 ID:5y5+uScJ0<> アリシラ「カリスに閉じ込められてる子たちって、フメイちゃんとクロシュちゃんの妹とか弟に当たるのかな?」

クロシュ「そうなの?」

フメイ「……そうなの?」

ブラッド「同じ場所で生まれて従わされてる関係を兄弟とか姉妹って言うんならそうなんじゃないの? あたしはおまえたちの姉になってやるつもりはないけど」

フメイ「あ、うん」

クロシュ「ブラッドちゃんは、ブラッドちゃん……!」

ブラッド「おまえ喧嘩売ってない?」


フメイ「そういえば、前に銀髪の氷属性のやつがフメイたちを襲ってきた。あいつ、話通じなさそうだったから解呪もできないかも」

クロシュ「アイスちゃん……!」

フメイ「え、知ってるの……?」

妖精「そいつのことなら大丈夫。クロシュが体を張って説得したから、話は付いてる」

ブラッド「へえ……。あいつあたしでも油断すると殺られかねない魔力の冴えがあったのに、やるね」

クロシュ「んへへ……戦いでは、ぜんぜん勝てなかった……」


妖精「あそうそう。あの金髪の勇者っぽい少年――セインもそこにいるよ。フメイとアリシラも面識はあったよね?」

フメイ「!」

アリシラ「えっ、あの勇者モドキもカリスの……!?」

クロシュ「うん……。でも、大丈夫……! わたし、ともだち……!」

ブラッド「芸術都市でシノホシとあたしを相手に大立ち回りしてたあいつ……カリスの手の奴だったんだ」

フメイ「……あいつも……フメイたちの……」


クロシュ「えと……吸血鬼の、フリューゲルさんって……知ってる……?」

ブラッド「誰?」

フメイ「アリシラ、知ってる?」

アリシラ「旧魔族国の統治者、フリューゲル・バイオレットのこと?」

クロシュ「うん! その人も……そこに、いる……!」

アリシラ「……! なるほどね……フリューゲル・バイオレットの唐突な崩御にはどうしても違和感があったんだけど、真相はそういうことだったんだ」

フメイ「どういうこと?」

 カクカクシカジカ

フメイ「……王国、最低」

ブラッド「ね? 人間なんて種は生かしておいちゃいけない最低の屑なんだよ。特にこの王国の奴らはね」

アリシラ「だね……。やっぱり焼いといた方が良いかな。王国以外の全ての命の為に」

クロシュ「んわわ……!」アタフタ

妖精「王国のやり方が酷かったのは擁護できないけど、そこに生きる民の全てが最悪ってわけではないから……」

 ◇ <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/06/28(土) 21:07:48.80 ID:5y5+uScJ0<> 妖精「そういえば……フメイとアリシラは、この戦いが終わったら集落に戻るんだよね?」

フメイ「うん。また、みんなで……一緒に暮らせるなら……。あ、でもみんな……フメイのこと……許さないかも……」

クロシュ「んーん……! みんな……フメイちゃんのこと、気にしてない……! また一緒に暮らしたいって、思ってる……!」

フメイ「………うん。フメイ……いっぱい、謝りたい……」

クロシュ「うん……!」

アリシラ「……」

クロシュ「アリシラさんも……」

アリシラ「あ、うん……まあ……そうだね」

クロシュ「……?」

妖精「……」


クロシュ「……ブラッドちゃんは……このあと、どうするの……?」

ブラッド「? どうもしないけど」

クロシュ「えっと……もし、行くとこ、ないなら……」

ブラッド「おまえたちの集落に来いって? お断り。何かに属すってのは性に合わない」

クロシュ「んゅ……」

妖精「……でもブラッドって冒険者ギルドにも目を付けられてるし、一人でいるとちょっと危ないんじゃないの? クロシュはそういうことを心配してるんだと思う」

ブラッド「はあ? 前にあたしがそこらの雑兵に負けるわけないって言ったのを忘れたの? おまえみたいなのろまスライムとは違うんだよ、あたしは」

クロシュ「んゅゅ……」

妖精「まあ……実際のところ、私もブラッドが何らかの共同体に属すってのは難しいんじゃないかと思う。スライムにしては珍しく個人主義の極みみたいなやつだし」

ブラッド「そういうこと。協調性なんてのを求められても困るし」

 ◇ <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/06/28(土) 22:09:10.89 ID:5y5+uScJ0<> ―夕方
 聖ヴァレリオ教会 食堂

 ワイワイ ガヤガヤ

ブラッド「……で、なんであたしたちはこんなとこに連れて来られたの?」

クロシュ「んへへ……えっとね――」


 配膳ワゴン「」ガラガラ
  銀のドームカバーが被せられた料理「」ドン!
  銀のドームカバーが被せられた料理「」ドン!
  銀のドームカバーが被せられた料理「」ドン!


アリシラ「わあ……!? あれは……絵本でしか見たことのない、銀の蓋……!!」

フメイ「いい匂いがする……!」


聖女「こんばんは、クロシュさん。そちらがクロシュさんが探してたっていう――」

クロシュ「うん! フメイちゃんと、アリシラさんと、ブラッドちゃん!」

聖女「初めまして、フメイさん、アリシラさん、ブラッドさん。今日はお祝いなので遠慮せずたくさん食べてってくださいね」

アリシラ「あ、はい」

聖女「クロシュさん……お父さまのこと、本当にありがとうございました……! クロシュさんもお友達を無事に見つけられて……本当に、良かった……」

クロシュ「ん……!」



ミスティ「……ブラッド」

ブラッド「クロシュの飼い主の一人か」

ミスティ「……そんなつもりはないわ。クロシュは対等な仲間よ」

ブラッド「そう」

ミスティ「……カリス・ノーランドに復讐するのでしょう? それなら……立場は違えど、あなたも私と同じ目的を持った仲間よ。私も、故郷と家族を奴に滅ぼされた」

ブラッド「ふうん……」

ミスティ「そこには……あなたによく似た姿の、赤髪の少女もいたわ」

ブラッド「……前に分体の一つが聞いた覚えがある。おまえ、その時のか」

ミスティ「分体の記憶を保持できるの? あの場で殺したはずだけど」

ブラッド「分体同士の記憶の共有くらいできて当然でしょ。あの時はよくもやってくれたね」

ミスティ「それはまあ、その……いや襲ってきたのはあなたじゃない!」
<>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/06/28(土) 22:10:13.25 ID:5y5+uScJ0<> レイ「あわわ……なんかおっかない子がいる……。あれ絶対何人か殺ってるよぉ……」ビクビク

ミラ「それを言うならレイもじゃない?」

レイ「はうっぐ!!?」ビクン

クル「ミラ……流石に今のはノンデリすぎるよ……。レイだってやりたくてやったわけじゃないんだよ?」

ミラ「あはは、ごめんごめん。でも自分の罪から目を背けるのは良くないと思うんだ。殺られた側からしてみれば、殺った側がどんな心情だったかなんて何の意味もないことなんだから」

レイ「ほぐ……」グニャァ

クル「レイ、私は気にしてないからね? 大丈夫だよ、大丈夫……」

ミラ「僕は気にしてるけどなあ……」

レイ(同じ口から、交互にミラとクルの言葉が飛び出てくる……私、気が狂いそうだよぉ……)グニャァ


クレア「ミラ、クル……レイをいじめるのはそれくらいにしておいてください。彼女の処分については、司法に任せるべきです」

ミラ「クレアさん」

クレア「当然、司法も遺族感情は考慮します。しかし今ここでレイをなじっていると、それが私刑と見なされる可能性があります」

ミラ「……確か過度に私刑を受けたと見なされた場合、刑が軽くなることがあるんですよね?」

クレア「はい。ですから、レイに正しき法の裁きを与えて更生して欲しいと願うのであれば――」

クル「気が変わった。私もレイをいっぱいいじめることにする!」

レイ「ひえぇ……!?」

クレア「ちょっと、クル……!?」

クル「だって、その方がレイの刑期が短くなるんでしょ? それなら……フフフ……」ニコニコ

ミラ「フフフ……法の裁きも、更生も必要ありません。レイは僕たちがしっかり躾けます」ニコニコ

クル「レイ〜……よくも私を殺してくれたねえ〜……」ニコニコ

レイ「ひ、ひぇ、ひぇぇ〜〜!!」グニャァァ


クレア「――こらっ!!!! あなたたち、そこに直りなさい!!!!」

 ドッギャァァァァァン!!!!



ザック「うおあっ……!? クレアちゃんの雷が落ちたぞ……!!」

大司祭「ほう……あれが聖ヴァレリオ名物と言われる……」

デロデロ教徒「わわ、めいぶつ……!?」

僧侶「いやそんなの初めて聞きましたけど……。お父様、適当なことを言わないでください」

大司祭「すまん」

ザック「しかしめでてえな! 原理派の大司祭さんやデロデロ派の僧侶ちゃんにデロデロ教徒ちゃんと一緒にメシを食えるなんてよ!」

デロデロ教徒「そうなのですか?」

ザック「おうよ! 普段は他派閥と同じメシを食うことなんてないからな!」

僧侶「他派閥と一緒に食事なんて、普通は一触即発の緊張状態で食事どころじゃなくなっちゃいますからね……。幸い今ここにいる人たちはみんな話が通じる方なので大丈夫だと思いますけど」

大司祭「うむ。スライムの子もいるからな。人間同士の派閥争いなどくだらぬものだ」

デロデロ教徒「わわ……!」

ザック「原理派って人間以外をもっと見下してるものかと思ってたけど、意外とそうでもないのか?」

大司祭「人によるとしか言えぬ。私は……正直に言うと娘たち以外は全て等しく烏合と思っているゆえ、ある意味では原理派らしくないと言えよう」

僧侶「流石に正直に言い過ぎです……。お父様、そんなに親馬鹿だったんですか……」

大司祭「ハッ!? しまった、ついうっかり本音を……。復活してからというもの、少々迂闊になってしまっているようだ」

僧侶「クロシュちゃんの気安さが移っちゃったのかもしれないですね……」
<>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/06/28(土) 22:10:53.52 ID:5y5+uScJ0<>
眼鏡美人?「……私まで、本当によろしかったのですか?」

クロシュ「うん……!」

妖精「……えっ? だ、誰だっけ……? どこかで感じた気配な気もするけど……」

眼鏡美人?「……ヴィアです」

妖精「あっ……そういうことか」

眼鏡美人?→ヴィア「はい……。私の正体については、どうかご内密に……。今後の活動に支障が出る恐れが……」

妖精「わかった。まあ……今ここにいる奴らなら大丈夫だと思うけど、どこに目や耳があるかはわからないしね」



メルル「というわけで私たちもご相伴になります!」ヒョコッ

フーミン「お布施はしていきますのでご心配なく」ヌッ

ローガン「君たち……まあ今宵は宴だ。共に祝おう」

ハーピィ記者「では私も遠慮なく!」ヌッ

ローガン「君まで来たのか……」



ティナ「招待頂き感謝する、イリス、エバンス」スタスタ

イリス「こちらこそ、来てくれてありがとう……!」

エバンス「たくさん食ってってくれよ。あんたにも元気を付けてもらいたいんだからな」

ティナ「わかっている。今夜の作戦には流石に協力できないが、明日は何が起きても万全の状態で迎え撃てるよう態勢を整えよう」

エバンス「はは、心強いな!」

ティナ「フフ……しかし実は料理の内容がさっきから気になって仕方ないんだ。イリスとエバンスの腕を知っていると、どうしてもな……」

イリス「そ、そうなの!?」

エバンス「へへ……それじゃあそろそろお披露目といこうか!」


 銀のドームカバー「」カパッ!!


↓1〜3 食材を1〜2つ選択
肉類:トリ肉、ケモノ肉
魚介:ウミザリガニ、イクラマス、オオキイサザエ、スカイマグロ
野菜:セイントレア草、キャベツ、長寿トマト、マジカルトリュフ
穀物:パスタ麺、こんがりパン、ヤマイモ、オオキイ豆、甘もろこし
果実:森林木苺、コガネリンゴ、シャイニングマスカット、常闇木苺
卵乳:トリの卵、オイシイミルク、クリームチーズ、北国バター
特殊:スライムゼラチン、フェアリーシロップ、ブラッドワイン、精霊樹のジャム、上白糖、香辛料 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2025/06/28(土) 22:12:22.77 ID:X/a1AuxsO<> 鶏肉イクラマス <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2025/06/28(土) 22:12:57.17 ID:wQnF0sm8o<> 常闇木苺
森林木苺 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2025/06/28(土) 22:15:42.99 ID:xk8CzRSh0<> オイシイミルク
長寿 トマト <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/06/29(日) 00:06:50.59 ID:XqryQ/cP0<>  ローストチキン「」ポン!
 サーモンのミルクソテー「」ポン!
 木苺とトマトのサプライズケーキ「」ポン!


クロシュ「〜〜!」モニョニョ
デロデロ教徒「〜〜!」モニョニョ
ブラッド「……」モニョニョ
ヴィア「……」モニョニョ
フメイ「……」ゴクッ


妖精(スライムたちが思わずスライム語で感嘆の声を上げた。フメイも平静を装ってるけど興味津々なのがバレバレだ)


レイ「わ、わ、わ……私なんかが、食べても良いんですか!?」

イリス「もちろん! しっかり食べてね!」

エバンス「おかわりもいいぞ!」

レイ「……はっ!! わ、罠だ……罠に違いない……きっとこれを食べたら、後で酷い罠が発動して――」グルグル

クル「ほらほら、遠慮しないで食べるの! はい、あーん!」スッ

 切り分けサーモン「」ズイッ

レイ「むごっ……!?」

 モグモグ…ゴクン!

レイ「ひ、ひえ、ひぇぇ〜〜〜おいひぃよぉぉ〜〜〜!!!」ビクンビクン

 * <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/06/29(日) 00:07:17.23 ID:XqryQ/cP0<> スライムクロシュ「〜〜♪♪♪」モニョモニョ モグモグ
スライムデロデロ教徒「〜〜♪♪♪」モニョモニョ モグモグ
スライムブラッド「……」モニョモニョ モグモグ
ヴィア「……」モグモグ
フメイ「……♪」モグモグ

ローガン「うむ……美味い!! 美味い!!」バクバク モグモグ

エバンス「うわあ、旦那が発狂したぞ!?」

ミスティ「細かい感想を言うのが面倒になったんだわ!」

イリス「あはは……! 本当に美味しいものを食べた時って、美味しい以外の言葉が出てこなかったりしますよね!」


アリシラ「このケーキは……赤い木苺と、黒い木苺と……トマト?」

イリス「これは森林木苺と、常闇木苺と、長寿トマトです!」

ミラ「この長寿トマトは孤児院の菜園で採れたものなんだ。名前の通り長生きで丈夫だから、子供たちでも育てやすい良いトマトなんだよ」

クレア「パスタ用のトマトソースにも適している良いトマトです。トマト自身も長寿ですが、食べた人を長寿にする効果もある、なんて言われていたりもするんですよ。栄養豊富で健康に良いので、実際間違いではありません」

僧侶「でも、トマトってケーキに合うんですか? あまりそういう組み合わせは見たことが……」

イリス「ふっふっふ、このトマトはただのトマトではありません――シロップで煮込んだ砂糖漬けトマトですので、ケーキの甘さを引き上げてしまうんです!」

僧侶「そ、そんなやり方が……!」

聖女「すごい……! お父さま、これを食べて長生きしてください……!」スス

大司祭「むむ……私にはもったいないものだ。お前たちが――」

エバンス「おかわりはたくさんあるので遠慮せず!」

ミスティ「長寿トマトと森林木苺はわかったけど、常闇木苺というのは……? 常闇の樹海と関係がありそうだけど……」

妖精「その通り。常闇木苺は、常闇の樹海で採れる木苺だね。常闇の樹海産だから闇属性がこもってるけど、この木苺を食べたからといって直ちに人体に悪影響が出るとかはないから大丈夫。むしろ闇適性とか闇耐性が一時的に付くよ」

ザック「闇適性……つまりダークヒーローに相応しい木苺か!」

イリス「ええっ……!? いや、実は私闇属性は使えなくてですね……」

ティナ「ふっ、では闇属性の魔銃を持ってみるか?」

イリス「そ、その手が――!!」

ハーピィ記者「闇の魔銃を使いこなすダークヒーローというのも格好良いですね……イリスさん、実際これ前向きに検討すべき案件では?」

フーミン「こら、あなたのダークヒーロー像を押し付けないの」

メルル「ふむふむ、魔銃かァ……むしろ火力不足な私向きかも?」モグモグ


 木苺とトマトのサプライズケーキ「」

  ケーキナイフ「」サクッ

 切られたケーキの断面「」トロ…
  木苺のソース「」トロォ…

スライムデロデロ教徒『んわわ〜! ケーキの中から、とろとろが出てきた!!』キャッキャ

スライムクロシュ『んわわ……!!』キャッキャ

ヴィア「……素晴らしい。お店で出てもおかしくない出来です」

フメイ「……た、食べてもいい? フメイ、食べてもいい?」

スライムクロシュ『うん!』モニョ

スライムブラッド『……ふうん。料理ってのも……悪くないかも』モニョモニョ モグモグ


 ☆美味しい料理を食べて元気になりました
  本日および明日の戦闘コンマに+20が加算されます
  (秘伝パスタと累積し+40)
  また、常闇木苺の効果で一時的に闇適性と闇耐性を得ます

 ◆ <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/06/29(日) 00:11:07.61 ID:XqryQ/cP0<> 本日はここまで。次回はカリス被害者救出大作戦編、そしてついに始まる世界めくれ編です。お楽しみに


作戦前夜、宴会で大いに盛り上がるクロシュたち。和気あいあいと飲み食いする皆の心に、敗北や死の想像など一切なかった。必ず勝ち、全てを救って堂々の凱旋――誰もがそう信じて疑わぬ、高揚の夜だった。
しかし少しだけ、妖精は不安になる。相手はあのカリス・ノーランドと、未知なる世界めくれ。本当に大丈夫か? できることを全部やれたか? 対策は完璧か? 誰も犠牲にならないなんて――本当に、言い切れるのか?

視線を落とす妖精の背に、モニョニョと温かいものが触れる。黒いあかちゃんスライムが、そっと寄り添っていた。
大丈夫……クロシュたちと一緒にやれば、必ず上手くいくはず。
妖精は前を向いた。弱気な考えは振り捨てて、上手くいくことだけ考えよう。今は眼の前のことに全力を――。 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2025/06/29(日) 00:34:53.78 ID:yyU6MLGho<> おつ
人事は尽くした…後は天命(コンマ運)だけだ

身も蓋も無いけど多少の下振れは賽ゴリ押し出来ちゃうが <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2025/06/29(日) 01:11:37.06 ID:kDtE+HHVO<> 乙
料理を前にモニョモニョ言い出すスライムズかわいい
パスタと合わせてデカいバフになったが戦いはどうなるか <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2025/06/29(日) 06:43:54.15 ID:7LmZauowO<> おつ

>>自分の案のキャラクターの絵をAIに描かれることを好まない人がいるかもしれない……という変な恐れがあり

自分は気にしないけど他の人はどうなんだろう?(カリス他数名作った) <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2025/06/29(日) 09:52:04.18 ID:OT9QtWI90<> 乙
自分はキャラクターの絵をAIに描かれる事は大丈夫です。自分はアウルのキャラ安価を出したけど描いて欲しいです。(他の人達が大丈夫ならシノホシメンバーを描いて欲しいな) <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2025/06/29(日) 11:50:00.64 ID:ikgf0/Bvo<> おつでした
いよいよか…カリスは首洗って待ってろ! <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2025/06/29(日) 12:40:29.96 ID:wCx6QEcDO<> 自分も時々案を投下してるけど問題ないです(アイス他若干名) <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2025/06/29(日) 13:33:52.38 ID:lJaA4xaU0<> おつ
フラナさんの絵は以前あったしフレメアさんは見てみたい。
服はすり切れたボロボロの黒ワンピース着てそう。 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2025/06/29(日) 14:34:58.87 ID:lqM5ynZo0<> 乙
自分も男性女性含め今まで色々キャラ案投下しててキャラの絵を描かれる事も基本的にはOK
ただ、自分の考えた女性キャラを他の人に性的な感じでリクエストされるのはちょっと嫌かも
あと女性キャラ同士で百合っぽい雰囲気の絵を見せられるのは自キャラに限らず嫌だな…作者の前作が百合物って事でそういうのリクエストする人もいそうだし <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2025/06/29(日) 15:22:13.88 ID:VxierosfO<> 乙です自分も何人かキャラ採用されているけどAI絵で描かれるのは大丈夫ですけど、事前にOKラインとNGライン決めた方が良いのかな
(デロデロ教徒みたいな単独絵やクロシュ組の集合絵みたいな単純な構図みたいなのしか考えていなかったから>>28の言うことも分かるけど、一方的に嫌嫌言ってるせいでなんでそこまで疑われないといけないのかや、自分は他人を嫌な気持ちにしてるかもとは考えてなさそうな感じがしてモヤってしまう <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/06/29(日) 18:48:55.73 ID:XqryQ/cP0<> 実際のところ、運命賽があれば大丈夫――と思いましたが、なんと残り1つしかありませんでした。まあそれでも会心賽という最強アイテムも1つあるので、困った時は会心頼みをするのが良いでしょう。とはいえおおよそ万全の態勢が整っているのでたぶん大丈夫ではないか……と>>1は思いますが、そういう時にこそコンマが腐ったりするものです

スライムは基本的に食欲旺盛な生き物なので、美味しそうな食べ物を前にすると少々興奮してしまうことがあります。それはスライムらしくない性格のブラッド氏や、長く生きているヴィア氏も同様のようです。生まれ持った食欲なのでしょう
おいしい料理をたくさん食べれば格上にも勝つことができます。戦いの技術も大事ですが、ごはんも大事なのかもしれません

カリス氏は研究施設に病原菌などを持ち込まれることを好まないため、当然自身の清潔さにも気を遣っているようです。首ももちろん清潔なので、今からあえて洗う必要はあまりないかもしれません
なおスライム類は見た目がデロデロだったりするため不潔な生き物と思われがちですが、実は清潔な生き物だったりします。カビや毒や病原菌などが付着しても体表から食べて分解してしまうため、特に意識せずとも清潔さを保てるようです(なおスライムの種類によっては、その組成自体が他の生物にとって害となる場合もあります)



絵については、今のところ前向きに考えられそうなご意見が多いようです。ひとまず案を投下したご本人と思しき方の許可が確認できた場合、大丈夫リストに入れさせて頂きたいと思います(カリスさん、アウルくん、アイスちゃん)

以前支援いただいたフラナさんの絵はとてもかわいい良いものでした。まだこのスレを見ているかはわかりませんが、ここで再度お礼を言わせていただきたいと思います。素敵な支援絵を描いていただいてありがとうございます
フレメアさんの絵については……案を投下した方の許可が得られるか、あるいはしばらく様子を見てダメですと言われなければ、可能となるかもしれません。ひとまず気を長くしていただければ幸いに思います

性的な絵については、この板が全年齢だったはずなのでリクエストされても応えることはできないかと思います
百合についてはまあ……今のところ特に考えていないので、大丈夫ではないかと思います

しかしどこからが百合でどこからが百合ではないのか――? という疑問は常に頭にあります。生物的には性別なしだが性自認は♀のスライムと人間の女の子の関係は百合なのか? 卵生触手♀と人間女性の交わりは百合か? 幼女同士が手を繋いだら百合とみなされるのか、されないのか? 成人女性と幼女の違いは何か? 物理的にはほぼ機械である魔法人形の少女と人間の少女の関係は百合と言えるのか? などなど――しかし結局のところ、百合という曖昧なものにかこつけた言葉遊びでしかないのかもしれません

今後募集する際、NG項目をはっきり表示していただければその点を遵守することができます。もし今後登場人物の募集があった場合、気になる点があればそのように明記していただければ良いかと思います。よろしくお願いします <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/06/29(日) 18:49:31.68 ID:XqryQ/cP0<> ―深夜
 大聖堂別館前

 ヒュオオオオオオ――…

クロシュ「……」

妖精「クロシュ、作戦の内容は頭に入ってるよね?」

クロシュ「うん。えっと、まずわたしと妖精さんが……中庭まで入って……セインさんたちと、合流……。みんなを解呪したら……わたしの分体を通して、イリスさんたちに合図……。そしたら、イリスさんたちが陽動……その隙に、みんなで、脱出……!」

妖精「そう。作戦の要はクロシュ……だけど、気を張りすぎないようにね。今回は私もクロシュと一緒に行くから」

クロシュ「うん……! 妖精さん……わたしの中に、ちゃんと入っててね……」

妖精「悔しいけど隠密能力じゃクロシュより劣るからね、そうさせてもらうよ。解呪の方は私に任せて」

クロシュ「うん。えっと……大魔女さまも……陽動……?」

妖精「そう。あっちにはクローディアが付いてるから心配いらない。私たちは生きて脱出することだけに専念しよう」

クロシュ「ん……!」

妖精「急遽作戦に参入したフメイたちは、陽動開始と同時に別口から侵入して暴れてもらう。元々そのつもりだったみたいだから、その後はやりたいようにやってもらおう。もしかしたらあいつらだけでカリスをやっつけてくれるかもしれないし」

クロシュ「……一緒に、カリスと戦うのは……?」

妖精「……大魔女の解呪術式を疑うわけじゃないけど、それでもセインたちと一緒にいる状況でカリスと出くわすのは怖い。直前までカリスの呪縛に囚われていたわけだから、まだカリスに支配される余地が残ってるかもしれないし……」

クロシュ「……!」

妖精「もちろん、戦わなきゃならない状況になれば戦って勝とう。もしセインたちが支配されなければ、戦力差は圧倒的だもの」

クロシュ「うん……!」

妖精「よし。それじゃあ、行こう……!」


 ――作戦開始―― <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/06/29(日) 18:50:08.46 ID:XqryQ/cP0<> ―深夜
 大聖堂別館 廊下

透明クロシュ「」トタタッ

透明妖精「何の気配も感じられない……ちょっと不気味だ」

透明クロシュ「うん……」


 雷「」バチッッ!!


透明クロシュ「!!」ビリビリ

透明妖精「……!? な、何……!?」


黃スライム「……」
灰スライム「……」


透明クロシュ『……!? 黃スライムちゃん……灰スライムちゃん……!?』モニョモニョ


黃スライム「……」バチバチ
 雷「」バチチッ

灰スライム「……」ゴゴゴ
 投石「」ビュンッ


クロシュ「っ!!」ササッ

妖精「あいつら……様子がおかしい! まさか……!」

クロシュ「カリスに……あやつられてる……!!」


 ――戦闘開始――


 ★黃スライムが〈迅雷〉を発動!
  会心率が上昇し、コンマ+10!!

 ★灰スライムが〈盤石〉を発動!
  一度だけ劣勢または痛恨を無効化する!!


◇自陣(力量差+10、料理+40、妖精の支援+10)
・不死鳥化できる [1/1]
・??? [1/1]

◇敵陣(迅雷+10、会心上昇)
・盤石の障壁 [1/1]


 ☆補正差により勝利!


 ――戦闘終了―― <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/06/29(日) 18:50:37.63 ID:XqryQ/cP0<> ―深夜
 大聖堂別館 廊下

 ドッギャァァァン!!!!

妖精「そこ! 解呪……!!」バッ!

 解呪の魔法陣「」ポン!

黃スライム「〜〜!」モニャニャニャ!
灰スライム「〜〜…!」モニャニャニャ…!

 シュウウウウウ――…
 ポン!!

黃スライム『……あ、れ……? ここは……』モニョモニョ

灰スライム『……クロシュ……?』

クロシュ『黃スライムちゃん、灰スライムちゃん!』モニョモニョ

黃スライム『あっ……あああっ、クロシュちゃん!! まずいよぉ、カリスにばれちゃった……!!』モニャニャ

灰スライム『ごめん……。カリスのやつ、アイスの様子が変だと思って、尋問したらしくて……アイス、がんばって黙秘してたんだけど……』

黃スライム『……カリス、セインを呼び出して、セインの目の前でアイスを殺そうとしたの!! アイスを殺されたくなかったら、知ってることを言えって……』

灰スライム『………カリス……その気になれば、いくらでも操って、吐かせられるくせに……わざと操らないで、そういうのを迫った……。ほんと……最低……』

クロシュ「………!!」ググッ

妖精「そ、そんな……カリスに、バレてる……!?」

灰スライム『……でも……そうやって、セインを弄ぼうとしたから……隙もできた。セイン……解呪のことまでは、話さなかった』

クロシュ「!!」

黄スライム『うん……! 今夜、クロシュちゃんたちがここを襲撃するってことだけ……!! だから、ボクたちを迂闊にもこんなとこに配置したんだとおもう!』

妖精「なるほど、それならまだ……!!」

灰スライム『うん……急ごう……。わたしたちも……手伝う……』

 ☆黃スライムと灰スライムが戦力に加わりました

 * <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/06/29(日) 18:52:14.50 ID:XqryQ/cP0<> ―深夜
 大聖堂別館 地下室

灰スライム『中庭に行く前に……こっち、寄るべき……』

妖精「え、何かあるの?」

クロシュ「……?」


 鉄格子「」ガチャン

隅でうずくまるアイス「……」
 血溜まり「」ポタッ…ポタッ…


クロシュ「……!!」

妖精「ひどい怪我……!!」


 ガッ!! グイッ――
 折れ曲がる鉄格子「」グニャン!

クロシュ「アイスちゃん……!」トテトテ…

アイス「……クロ、シュ………?」

クロシュ「アイスちゃん……!」

妖精「とにかく傷の手当をするよ!」

 *

手当されたアイス「……」

妖精「出血してたけど、傷自体はそれほど深くなかったみたい……。でも魔力の消耗が大きいみたいだから、魔法はなるべく使わないように」

アイス「……」

灰スライム『……後に響かない程度に、痛めつける……それがカリスのやり方……』

黃スライム『でも……これで、アイスちゃんも助かるんだよね……?』

妖精「うん。手当と一緒に解呪もした。ここに置いてはいけないから、一緒に行こう。歩ける?」

アイス「………」

クロシュ「……アイスちゃん……?」

アイス「………アイスのせい……」

クロシュ「……!?」

アイス「…………アイスの……せいで……カリスも……セインも……クロシュも……。みんな……だめに、なっちゃった……」ポロポロ

黃スライム『ちがうよ!! アイスちゃんは何も悪くないんだよ……!!』

灰スライム『……アイス……一緒に、逃げよう……。もう……カリスに従うことなんて、ない……』

アイス「……」

黃スライム『アイスちゃん……!!』

アイス「……」

 ゲシッ!

アイス「っ!?」ポテッ

妖精「つべこべ言うな!! ここにいるクロシュはまだだめになってないでしょ!! だったら今から、セインの奴もだめにならないようにするんだよ!! 立て、立って歩け!!! できないならクロシュに食べられろ!!」

クロシュ「!」

アイス「……」

クロシュ「えっと……それじゃ、わたしの中……入る……? 消化しないよう、気を付けるから……」

アイス「………うん……」

 パクン モニョモニョ

 ☆アイスを解呪して回収しました

 ◇ <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/06/29(日) 18:54:02.91 ID:XqryQ/cP0<> ―深夜
 大聖堂別館

妖精「もう隠密は意味がない! そのまま急ごう!」パタパタ

クロシュ「うん!」タタタッ

黃スライム『ボクは雷速で動けるから遠慮せず全速力で行って!』モニョモニョ

灰スライム『黄に掴まってくから、わたしも大丈夫……』モニョニョ

クロシュ「ん!」タタタッ


 剣閃「」シャンッ!!


クロシュ「!」サッ

黃スライム『んわわ……!』モニャニャ

灰スライム『…フレア……!』


フレア「……」スト


妖精「あの子って、もしかして勇者再現計画≠ニかいうやつの――」

黃スライム『う、うん! フレアちゃんは……セインちゃんの妹……あれ、お姉ちゃんかな……?』

灰スライム『今それ、どうでもいい……。フレア……セインほどじゃないけど、かなりやばい……』


フレア「……」
 魔銀の剣「」シャキン


クロシュ「……!」グッ
 星霊の剣「」シャキン

黃スライム『んわわ……ぼ、ボクも……!』バチバチ

灰スライム『一度くらいなら……わたしも、受けられるはず……!』ゴゴゴ


 ――戦闘開始――


 ☆黃スライムが〈迅雷〉を発動!
  自陣の会心率が上昇し、コンマ+10!!

 ☆灰スライムが〈盤石〉を発動!
  一度だけ劣勢または痛恨を無効化する!!

 ★フレアが〈月光〉を発動!
  自陣のコンマ+30!!

◇自陣(料理+40、妖精の支援+10、迅雷+10)
・不死鳥化できる [1/1]
・盤石 [1/1]
・??? [1/1]

◇敵陣(月光+30)


↓1コンマ(合計+30)
01-10 痛恨
11-50 劣勢
51-80 優勢
81-00 会心 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2025/06/29(日) 18:58:41.17 ID:OT9QtWI90<> あ <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2025/06/29(日) 19:08:41.90 ID:ikgf0/Bvo<> アイスちゃん……
救いあってくれぇ…… <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/06/29(日) 19:32:44.03 ID:XqryQ/cP0<>  光の残像「」パヒュン―

クロシュ「!!」

フレア「」ギュオッ
 魔銀の剣「」シャッ!!


クロシュ(……か、回避も、防御も、まにあわな――)


 ガギンッ!!
 石の障壁「」ギギギ…バギッ!!

灰スライム「〜〜〜……!!」モニョニョニョ…ググググ…!!


クロシュ『灰スライムちゃん!!』

黃スライム『んわわわ〜〜!?!?』アタフタ


灰スライム『は、はやく……フレアを、たおして……これ以上、もたない……!!』ギギギ…モニョニョニョ…!!!


 ☆灰スライムの〈盤石〉によりダメージを無効化!!


◇自陣(料理+40、妖精の支援+10、迅雷+10)
・不死鳥化できる [1/1]
・盤石 [0/1]
・??? [1/1]

◇敵陣(月光+30)

↓1コンマ(合計+30)
01-10 痛恨
11-50 劣勢
51-80 優勢
81-00 会心 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2025/06/29(日) 19:33:52.46 ID:c/D75Sl/0<> あ <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/06/29(日) 19:39:23.25 ID:XqryQ/cP0<>  ドガァンッ!!

灰スライム『んわ〜〜!!』ポヒューン…


クロシュ「……!」シュバッ
 星霊の剣「」シャッ!!

フレア「!」バッ
 魔銀の剣「」ギンッ!!

 ギンギンギンッ!! ガギンッ!!

黃スライム『ごめんねフレアちゃん!!』バチチッ!!

 雷撃「」バヂッ!!

フレア「う、うぅっ……!?」バチバチ


妖精「ひとまず押し返した! その調子で隙を作って!! 私が解呪するから!!」


↓1コンマ(合計+30)
01-10 痛恨
11-50 劣勢
51-00 勝利 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2025/06/29(日) 19:42:39.60 ID:lsRSkMfPO<> えい <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/06/29(日) 20:47:11.07 ID:XqryQ/cP0<> 妖精「――ていうか今がその隙か!! よおし……!!」バッ!

 解呪の魔法陣「」ポン!

フレア「!?」ググ

 シュウウウウウ――…
 ポン!!

フレア「……ふえ……? ここは……あいたた……か、体中がびりびりする……?」キョロキョロ

黃スライム『フレアちゃん!』

灰スライム『良かった……正気に戻った……!』

フレア「え……あああっ!! そ、そうだ!! 早くクロシュちゃんに伝えないと――」

クロシュ「ん……! もう、聞いたかも……!!」

フレア「……あっ!! も、もしかして……あなたは、人に擬態したクロシュちゃん……!?」

クロシュ「うん……!」

フレア「そしてあなたが、クロシュちゃんといつも一緒の妖精さん……!?」

妖精「あれ、私のことも知ってるの?」

フレア「わあ……! う、ううん今は感動してる場合じゃないの! カリスの奴にバレちゃったから――」

黃スライム『うん……! わたしたち、そのつもりで動いてる……!』

灰スライム『アイスは回収したから大丈夫……。あとはセインとフリューゲルを助けないと……』

フレア「………」

クロシュ「……フレアちゃん……?」

フレア「………セインお兄さんと、フリューゲルさんを……同時に、相手にしなきゃならないかも……」

妖精「えっ!?!!?」

クロシュ「………!!?」

 ◇ <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/06/29(日) 20:49:58.81 ID:XqryQ/cP0<> ―深夜
 大聖堂別館 中庭

 月明かり「」――
 生い茂る木々「」サワサワ
 小川を模した水路「」サラサラ


カリス「いらっしゃい、私の小さな箱庭へ。いや――おかえりなさいと言うべきかな?」

カリス「クロシュヴィアの因子を継ぐ伝説の株分け――シャドースライムのクロシュよ」ニヤリ


クロシュ「カリス………!!」ザッ

カリス「フフフ……私の用意した歓迎は楽しんでいただけた? この中庭ではすっかり懇ろになってたみたいね」

クロシュ「……」ググッ

妖精「最低だよ……自分の造った命たちを、捨て駒みたいに……!!」

カリス「あらあら? その捨て駒の命を蹴散らしてここまで来たのはあなたたちでしょ? フフ……自我を失っていたから殺すのもつらくはなかったでしょ? 私って優しいなあ」

妖精「こいつ……!! 緑の国の恥晒しめ……!!」

カリス「わあ、懐かしいなあ……。そういえばあなたは大母でしたっけ? ご機嫌麗しゅう。あ、精霊の加護がありますよう――だっけ?」ケタケタ

妖精「………二度と最低なことができないよう……お前の命は、ここで断つ」

カリス「あらら、殺害予告ですか〜? 怖いなあ、用心棒を雇わなきゃ。というわけで――セイン、フリューゲル、来なさい」スッ


セイン「……」スッ

フリューゲル「……」バサッバサッ スタッ


クロシュ「……!」

妖精「くっ……!」


カリス「あなたたちが道中で蹴散らしてきたのは精々駄作……。こいつらを相手にどこまでやれるかな?」

クロシュ「……!」ググッ

妖精「こいつ、命を何だと……!!」

カリス「処分に困ってた駄作たちを焼却してくれて感謝です。ではやっちゃいなさい、お前たち」バッ


フリューゲル「……結局、こうなってしまうのね……。今夜は……月の綺麗な夜で良かったわ……」バサッ

セイン「………クロ、シュ………にげ、ろ……」ググ

 ◆ <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/06/29(日) 20:50:44.52 ID:XqryQ/cP0<> ―少し前
 大聖堂別館 廊下

黃スライム『この先が中庭だよ……!』ピョンピョン

フレア「よ、よおし……セインお兄さん、フリューゲルさん、待っててね……!!」

妖精「……待って!」

灰スライム『えっ、何……?』キキッ

クロシュ「?」

妖精「フレアと黃と灰は、カリスに姿を見せない方が良いかも。奴はまだ、私たちが解呪できるってことを知らないはずだから」

黃スライム『あ、そっか!』

灰スライム『……でも、そしたらクロシュと妖精だけで戦うことになっちゃう……。はっきり言って、勝ち目ないよ。わたしたち全員でかかっても分が悪すぎるのに……』

妖精「……私に考えがある!」

 ◆ <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/06/29(日) 20:58:46.98 ID:XqryQ/cP0<> ―現在

 光の残像「」パヒュンッ!

 魔銀の剣「」シャッ
 ドズッ!!

カリス「あーあ、もう終わっちゃった……。少しは手加減してあげなさいよ、セイン。私の魔法で復活させるのも手間なん――」


 魔銀の剣が突き刺さった岩人形「」バギャッ

セイン「……!」シュバッ


カリス「何……? 今の身代わり石像は確か、灰スライムの技……?」


フリューゲル「ああ……悲しいわ……。この手で、フラナたちの朋友を殺さなければならないなんて――」

 吸血鬼の爪「」ズバッ!!
 星霊の剣「」ギンッ!!

月光クロシュ「……!」キラキラ

フリューゲル「あら……? あなたのその光……まるで、フレアの纏う月の光みたい――」

 雷の残像「」パリッ――


カリス「今度は雷速移動……! あいつ――うちの実験体どもを食って糧にしたのか!!」


クロシュの中にいる黃スライム『はずれ〜!』

クロシュの中にいる灰スライム『クロシュの中から……力を貸してる……』

クロシュの中にいるフレア『私たちと一度同化して、再現まで覚えたクロシュちゃんだからこそできることだよね!』

クロシュの中にいるアイス『………クロシュ……』


カリス「ついさっき食ったばかりの奴らの力をあそこまで引き出せるなんて……!! やっぱりあの逸材だけはなんとしてでも捕らえなきゃ!! お前たち、ぬかるんじゃないですよ!!」

セイン「……」ググッ

フリューゲル「クロシュ……」バサッ


 ――決戦 セイン&フリューゲル――


 ☆クロシュが〈共命〉を発動!
  同化相手の力を自身に加算する!!

 ☆黃スライムが〈迅雷〉を発動!
  自陣の会心率が上昇し、コンマ+10!!

 ☆灰スライムが〈盤石〉を発動!
  一度だけ劣勢または痛恨を無効化する!!

 ☆フレアが〈月光〉を発動!
  自陣のコンマ+30!!

 ☆アイスが〈冷獄〉を発動!
  毎ターン相手のコンマ-10累積!!

 ★セインが〈閃光〉を発動!
  コンマ+50!!

 ★フリューゲルが〈殺戮の舞踏〉を発動!
  相手の数が多いほど会心率が上昇!!

◇自陣(料理+40、妖精の支援+10、迅雷+10、月光+30)
・不死鳥化できる [1/1]
・盤石 [1/1]
・??? [1/1]

◇敵陣(戦力差+50、閃光+50)

↓1コンマ(合計-10)
01-20 痛恨
21-50 劣勢
51-80 優勢
81-00 会心 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2025/06/29(日) 21:11:54.63 ID:lJaA4xaU0<> あ <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/06/29(日) 21:27:25.59 ID:XqryQ/cP0<> 氷クロシュ「!」バッ

 冷気「」ゴゴゴゴゴ…


カリス「……!? 地下に閉じ込めてたアイスまで食ったの!?」


 凍える風「」ビュオオオオオ――


フリューゲル「……っ、これは……長引くと不利ね……」

セイン(クロシュ……もしかして、お前は――)


氷クロシュ「」シュバッ
 星霊の氷剣「」ギュアアッ!!

セイン「!」ギンッ!!

フリューゲル「でも二対一の不利は覆せない――」シュバッ――

 吸血鬼の爪「」ギュインッ
  ギンッ!!
 竜角の氷槍「」ギッ

氷クロシュ「――」コォォォ―

フリューゲル「大槍と剣の二刀流……はっ!?」サッ

 瞬間凍結「」ガギンッ!!


セイン(アイスの……瞬間凍結……!!)

フリューゲル「ふふ……ねえ、凄いわ……! 私たち押されてる! 勇者と吸血鬼の女王が,、たった一人のスライムの子に押されてる!! これって現実なのかしら!?」キャッキャ


カリス「笑ってる場合ですか!! 真面目にやりなさい!!」


◇自陣(料理+40、妖精の支援+10、迅雷+10、月光+30)
・不死鳥化できる [1/1]
・盤石 [1/1]
・??? [1/1]

◇敵陣(戦力差+50、閃光+50、冷獄-10)

↓1コンマ(合計+0)
01-20 痛恨
21-50 劣勢
51-80 優勢
81-00 会心 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2025/06/29(日) 21:31:55.26 ID:yyU6MLGho<> さて <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/06/29(日) 21:46:59.32 ID:XqryQ/cP0<> フリューゲル「もう、カリスったら遊び心のない女ね……そんなだからいつまで経っても独り身なのよ……」シュバッ

氷クロシュ「!」ギンッ!!

フリューゲル「仕方ないから遊びは終わり……」バッ

 消滅球「」ヴォン…!!

氷クロシュ「!!」


妖精「あ、あれは……!! クロシュ、あれには絶対触れちゃだめだよ!!」


氷クロシュ「う、うん……!!」


フリューゲル「触れるな、なんて言っても難しいわよねえ。だって、敵はあの球だけじゃなくて――」


セイン「くっ……避け、ろ……!!」バッ


 キラッ
 光「」ドギュウウウウンッ!!!


妖精「く、クロシュッ!!!」


 石の障壁「」プスプスプス…バキャッ

地クロシュ「〜〜っ!」モニャニャ


セイン「……!」ホッ

フリューゲル「あの場で咄嗟に障壁を作り出すなんて……フフ、フフフ……素晴らしいわ、素晴らしいわ……!!」



クロシュの中の灰スライム『うゅ……も、もうむり……』モニャニャ…

クロシュの中のアイス『……!』

クロシュの中のフレア『灰スライムちゃん……!!』

クロシュの中の黃スライム『く、クロシュちゃん! 石の障壁はもう使わないで!! 灰色ちゃんが死んじゃう!!』モニャニャ!!


クロシュ「……!」コクッ!


 ☆灰スライムの〈盤石〉によりダメージを無効化!!


◇自陣(料理+40、妖精の支援+10、迅雷+10、月光+30)
・不死鳥化できる [1/1]
・盤石 [0/1]
・??? [1/1]

◇敵陣(戦力差+50、閃光+50、冷獄-20)

↓1コンマ(合計+10)
01-20 痛恨
21-50 劣勢
51-80 優勢
81-00 会心 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2025/06/29(日) 21:48:52.01 ID:i+vwuh7Bo<> 余裕の勝利 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2025/06/29(日) 22:06:16.25 ID:GX2bRBvVO<> えっ、ここから入れる保険があるんですか? <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2025/06/29(日) 22:22:11.06 ID:1eNwtmBOO<> スナイパー、きてくれー! <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/06/29(日) 22:43:01.13 ID:XqryQ/cP0<> 妖精「クロシュ、態勢を立て直して!!」


クロシュ「う、うん……!!」

フリューゲル「ああ……でも、ごめんなさい」シュンッ

クロシュ「!!」

 吸血鬼の爪「」ブンッ

クロシュ「んっ……!!!」ザシュッ

 〈痛恨の一撃……!!〉


妖精「ああっ、クロシュっっ!!!」


セイン「フリュー、ゲル……!!!」ググッ

フリューゲル「ごめんなさい……私、最低の女なのよ……」

 吸血鬼の爪「」ブンッ

クロシュ「っ!!」ザシュッ

フリューゲル「ああ……でもどうして、前に私を殺してくれなかったの……!? 私を殺してくれていたら……こんなことには、ならなかったのに……!!」ポロポロ

 吸血鬼の爪「」ブンッ

クロシュ「……っ…」ザグンッ…

 デロデロ…

スライムクロシュ「」デロロ…

妖精「あっ……ああっ……も、もうやめて……やめてよぉ……私には、何をしてもいいから……クロシュのことは、もう……」パタパタ


クロシュの中の灰スライム『っ……も、もう一度……石の、障壁を……』グググッ

クロシュの中のフレア『だ、だめっ!! そんなことしたら、灰色ちゃんが……!!』

クロシュの中の灰スライム『でも、このままじゃ……クロシュが……!!!』

クロシュの中の黄スライム『う、うぅぅ……!! どうすれば……!!!』

クロシュの中のアイス『……っ』ググッ



カリス「ふぅ……手こずらせてくれたねぇ。最初はちょっとヒヤヒヤしたけど、まあこいつらにかなうわけがありませんでしたね」パチパチ


セイン「……っ」


カリス「ではでは、クロシュちゃんのおかえりなさいパーティはこの辺でお開きにしましょうか。フフフ……後はじっくりゆっくりこいつが吸収してきた諸々を見させて――」

 ドズッ!!!!

カリス「かっ……!?」

 血色の刃「」ズズ―
 カリスの胸から噴き出す血「」ブシャアアアッ

カリス「こ、これは……いった――」

 カッ―
 カリスを包み込む火柱「」ゴオオオオッ!!!!

黒焦げカリス「」プスプス
<>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/06/29(日) 22:44:40.93 ID:XqryQ/cP0<> アリシラ「クロシュちゃん!!」タタタッ

スライムクロシュ「〜〜…?」モニャニャ…

妖精「えっ……あ、アリシラ……?」

アリシラ「助けに来たよ!! 一緒にカリスを倒そう!!」


 ☆アリシラが〈生命分配〉を発動!
  味方の敗北を一度だけ無効化!!


 ザッ

ブラッド「クロシュの奴、一人で随分粘ったんだ。やるじゃん」

フメイ「カリス……よくも……クロシュを……!!」チリチリ…


黒焦げカリス「」プスプス…

 生命魔法「」キュオオオオ―
 ポン!!

カリス「げほっげほっ!! いきなり不意打ちとか、何です……あああっ!? ブラッドちゃんにバーニングちゃん!!」


ブラッド「ククク……あたしも会えて嬉しいよ。この手でお前をぶち殺せる時が来るなんてね……!!」ギラッ

フメイ「焼き殺す……!!!」チリリッ!!!



フリューゲル「……?? これは……どういう状況なのかしら……?」

セイン「………まさか……」


 ☆自陣にフメイたちが参戦!!

 ☆フメイが〈バーニング・ラヴァ〉を発動!
  自陣のコンマ+50!!

 ☆ブラッドが〈血の池地獄〉を発動!
  自陣の会心率を大きく上昇させ、コンマ+40!!


 ★敵陣にカリス・ノーランドが参戦!!

 ★カリスが〈生命惨歌〉を発動!!
  カリス以外の味方の人数*30をコンマに加算!!
  戦闘終了後、カリス以外の味方は死ぬ!!!

 ★カリスが〈破滅のワルツ〉を発動!!
  味方のコンマ上昇効果を2倍にする!!
  戦闘終了後、カリス以外の味方は死ぬ!!!


◇自陣(料理+40、妖精の支援+10、迅雷+10、月光+30、ラヴァ+50、血の池+40)
・不死鳥化できる [1/1]
・盤石 [0/1]
・??? [1/1]

◇敵陣(閃光+100、生命惨歌+120、冷獄-30)

↓1コンマ(合計-10)
01-20 痛恨
21-50 劣勢
51-00 会心 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2025/06/29(日) 22:45:15.52 ID:/akWU27yO<> あ <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/06/29(日) 22:59:26.30 ID:XqryQ/cP0<> セイン「……っ!!? ぐっ……うああああっ!!!?」ギギギギ

フリューゲル「ああ……ああああっっ!!!」ギギギギ


妖精「な、何!?」

ブラッド「はっ、カリスの奴いよいよ後がないと見た。あれは手駒をの命を文字通り燃やし尽くして、戦闘力を無理矢理引き上げる最終手段だよ」

クロシュ「!!?」モニャニャ!?

フメイ「そんなこと……させない!!」

アリシラ「妖精さんが解呪の手段を持ってるんでしょ!? 戦いの中で呪いを解ければ……!!」

妖精「う、うん!! みんな、セインとフリューゲルをなんとか止めて!!」


クロシュ「うん!!」シュバッ

アリシラ「よおし……!!」

フメイ「終わらせる……!!」チリリッ


セイン「ぐ、あああっ!!!」ゴウッ!!

フリューゲル「ああああっ!!!」ヴォンッ!!!


ブラッド「死ねェカリス・ノーランドォォォ!!!!」ギュオオオオッ

カリス「ブラッドちゃんんんんん!!!!!」


 石の賽「」コロン――

 ☆???が発動
  直前の判定が振り直される


◇自陣(料理+40、妖精の支援+10、迅雷+10、月光+30、ラヴァ+50、血の池+40、運命を変える意思+10)
・不死鳥化できる [1/1]
・盤石 [0/1]
・??? [0/1]

◇敵陣(閃光+100、生命惨歌+120、冷獄-30)

↓1コンマ(合計+0)
01-20 痛恨
21-50 劣勢
51-00 会心 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2025/06/29(日) 23:05:50.59 ID:1eNwtmBOO<> 狙えるか? <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/06/30(月) 00:00:16.44 ID:5OkajK/e0<>  ドガァンッ!! ドギュウウウウンッ!!
  バゴオム!! ボムギッ!!
   ドッギャァァァァァァンッ!!!!


セイン「ぐっ、うぅぅ……」プスプス

フリューゲル「フラ、ナ……フレ、メア………」プスプス


フメイ「妖精!!!」

アリシラ「解呪を!!!」

妖精「わかってる!!!」コォォォ―

 解呪の魔法陣「」ポン!

 シュウウウウウ――…
 ポン!!

セイン「……うっ……」フラッ

フリューゲル「みん、な……無事、で……」フラッ

 ドサッ… ドサッ…

クロシュ「セインさん! フリューゲルさん!」トテトテ

妖精「……だ、大丈夫! 呪いはちゃんと解けてる……気を失ってるだけだよ」

クロシュ「……」ホッ



カリス「……!? なぜ私の支配が……!?」

ブラッド「余所見してる場合?」ヒュッ

 ドズッ!!

カリス「うぐぅっ……!!」
 突き刺さった血色の刃「」グリグリ

ブラッド「ほら、さっきみたいに再生してみな?」ニヤニヤ

カリス「フ、フフ……流石はブラッドちゃん……再生能力の弱点をよくご存知で……」ニコ

ブラッド「んじゃ死ね」ズッ

 大量の棘が飛び出す血色の刃「」ズギャギャギャギャ!!

バラバラに吹き飛ぶカリス「」ドギャンッ!!

ブラッド「おっと、再生されても困るから――」モニョモニョ

闇ブラッド「闇属性でこの世から完全に消滅させておかないとね」ポン!!

 闇球「」ヴォン!!

 ドッギャァァァァァァンッ!!!!

 ――戦闘終了―― <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/06/30(月) 00:02:25.50 ID:5OkajK/e0<> セイン「……」zzz

フリューゲル「……」zzz


黃スライム『良かった……みんな無事で、ほんとに良かった……』モニャニャ…

灰スライム『うぅ……一生分、がんばった……。でも……これで……みんな……生きて、逃げられる……?』モニョモニョ

フレア「そのはず……! セインお兄さんとフリューゲルさんを抱えて早く逃げちゃおう……!」


クロシュ「……」

フメイ「クロシュ……大丈夫……?」

クロシュ「うん……。アリシラさんが、元気、分けてくれた……」

アリシラ「えへ。前に吸収した命を分け与える方法を見つけたの。まだ練習中だけど、クロシュちゃんを助けられて良かった」

妖精「本当に助かったよ。あのままじゃ本当に危なかった……」


 カリスが消滅した場所「」

アイス「……」

ブラッド「ん? おまえ、前にあたしを襲ったやつか」

アイス「ぁ……ブラッド……」

ブラッド「カリスを慕ってたなんて哀れなやつ。後でも追うつもり?」

アイス「…………セインたちが……かなしむ……」

ブラッド「話を聞く限りじゃそんな感じだね」

アイス「………」

ブラッド「……愛されてるのがわかるんなら、大切にしな。どんなに頑張っても、カリスの奴は一生くれないよ」

アイス「…………うん……」


ブラッド(……とはいえ……あのカリスの野郎があれで完全に死んだとも思えない。どうせ分体みたいなのが大量に残ってやがるんだろう……。そもそも今殺った奴だって分体の一つだったかもしれないし。ゴキブリみたいな奴だ)

ブラッド(まあとりあえず一匹は潰せたから良しとするか――)



クロシュ「!」ピコン!

妖精「クロシュ? あ、もしかして外で待機してる分体から――」

クロシュ「……えっと、ようどう作戦で暴れてるみんなのとこにも……カリスが、現れたって……」

妖精「!!」

ブラッド(ほらね)

アリシラ「……じゃあ、合流して一緒にやっつける?」

妖精「……いや、あっちにはクローディア……大魔女がいる。たぶん私たちが駆けつける前に片付くと思う」

フメイ「げっ……あの性悪魔女がいるの……」

妖精「ひとまず、いろいろ誤算はあったけどみんな無事で良かった! 早くここから脱出しよう!」

 ◆ <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/06/30(月) 00:02:54.67 ID:5OkajK/e0<> 本日はここまで。世界めくれ編まで行けませんでしたが、次こそは世界めくれ編となると思います。よろしくお願いします <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2025/06/30(月) 00:33:50.19 ID:xk5uLopvO<> 乙
激闘だったけど勝てて良かった…でもまだこれ大ボスじゃないんだよな
???発動で運命賽が転がったのは聖女さん関係だったりかな?
フメイちゃんのバーニング・ラヴァ、いろいろ意味が込められてそうで好き <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2025/07/05(土) 08:00:12.86 ID:INsSJtDCO<> 乙
フレメア・・・というかバイオレット姉妹作者ですがイラストについては問題ありません <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2025/07/05(土) 14:05:48.28 ID:F+F3j0fz0<> 乙
教皇ユグドを安価した者ですがイラストは大丈夫です <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2025/07/05(土) 15:59:08.24 ID:3g8mNDX5O<> ガッタの作者ですがイラストにしても問題ありません。 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2025/07/05(土) 19:02:11.12 ID:i5KgHxmd0<> アリシラの作者ですがイラストにしても大丈夫です。
(別の国の話で採用されたキャラクターもいますが取り敢えず今の話に登場しているのはアリシラなので)
<> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2025/07/13(日) 23:39:02.75 ID:eH3E+1260<> 最近更新無くて心配 <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/07/19(土) 15:02:29.71 ID:jeoHpdZU0<> 申し訳ありません、しばらく心身が死にかけていました
>>1自身の急病、同居猫の急病、PCの突然死などが同時多発的に発生し、心身に甚大なダメージを負っていろいろと具合が悪かったようです
(なお大体の問題は概ね解決しています)



カリス氏がどのような位置付けかは諸説ありますが、見た感じセイントレア編における最終ボスというわけではないようです
聖女さんのお父上を救ったことで、聖女氏の精神が良い状態に保たれたようです。もし彼を救えなかったら何が起きていたかはわかりませんが、クロシュさんは良い運命を掴めたと胸を張るのが良いでしょう

バイオレット姉妹、ユグド氏、ガッタ氏、アリシラさんについて承知いたしました。バイオレット姉妹が同じ人の投下だったとは気付きませんでした。なおフラナ先生については既に素敵な支援絵を頂いているので、そちらもご参照いただければと思います(Part3の>>134をご覧ください)

更新がなかったのは大体上記の理由からでした。ご心配をおかけしてしまい申し訳ありません、そしてありがとうございます。ひとまず本日よりぼちぼち更新していきたいと思います。よろしくお願いいたします <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/07/19(土) 15:03:43.54 ID:jeoHpdZU0<>  一方その頃――

―大聖堂別館 表門

 ドガァンッ!!

クローディア「観念しなさい、カリス・ノーランド」スタスタ

焦げカリス「ぐうっ……」プスプス…

クローディア「今ここにいるあなたを介して、世界中に散っているあなたの分身をまとめて葬る魔法を作り上げたわ。終わりよ」

焦げカリス「ふ、フフ……大魔女といえど私のセキュリティをそう簡単に突破できますかね?」

クローディア「試してみる?」

焦げカリス「……」


焦げカリス(……まずい……人生最大のピンチとはまさにこのことか。何か打つ手は――)


焦げカリス「っ!!?」シュゥン―

クローディア「打つ手などないわ。たった今あなたの魔力を全て吸収した。これであなたはあらゆる魔法に対する抵抗力を失い、生命維持すらおぼつかない」

焦げカリス「かひゅっ……ひゅー、ひゅー……」ガクガク

クローディア「さあ、精算の時よ!! 報いを受けなさい、カリス・ノーランド!!」バッ!!


分体ちびクロシュ「……」


↓1〜 先取2票
1.見届ける
0.自由安価(票数は内容ごと・できないことはできない) <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2025/07/19(土) 15:04:26.72 ID:In5U7b3l0<> 1 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2025/07/19(土) 15:12:58.57 ID:jPXEcLfAo<> 1
慈悲はない <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/07/19(土) 16:05:47.58 ID:jeoHpdZU0<>  カッ!!!!

光となって消滅するカリス「」パシュウン――…


クローディア「……」

ミスティ「……終わったの?」

クローディア「ええ。これで分身諸共、カリスは全て消滅した。……悪いわね、仇討ちの機会を奪っちゃって」

ミスティ「……構わないわ。この手で討ちたかった気持ちがあるのは事実だけれど、それが全てじゃない。一番大事なのは、奴の暴虐を止めること……。そしてそれは大魔女にしかできないことだったのだから、何の悔いもないわ」

クローディア「ありがとう。そう言ってもらえると助かるわ」



妖精「お〜い!」パタパタ

スライムクロシュ「〜〜!」モニョモニョ


イリス「あ、妖精さんとクロシュちゃん!」

ローガン「セインくんにフリューゲル氏の姿も見えるな」

エバンス「あっちも上手くいったみたいだな!」

 *

クローディア「フリューゲル!」

フリューゲル「クローディア……久しぶりね……。一応、礼を言っておくわ……」

クローディア「……え、一応って何よ一応って。心の底から感謝しなさいよ」

フリューゲル「私は一度も、あなたに助けて欲しいなんて頼んでいない……。でも、この子たちを助けてくれたことについては……心の底から感謝してあげる」


黄スライム「〜〜!」モニョモニョ
灰スライム「〜〜」モニョモニョ
フレア「わあ……この人たちがクロシュちゃんの仲間なんだぁ」
セイン「ああ」
セインに背負われているアイス「すう……すう……」zzz


イリス「これで戦争も大丈夫かな?」

妖精「連合軍の主戦力であるセインとクローディアが抜けるわけだから、そもそも開戦すらしないんじゃないかな?」

エバンス「グランドマスターの不祥事で元からガタガタだったわけだしな。魔族国攻め自体が白紙になるんじゃないか?」

ローガン「うむ。状況を注視していきたいところだが……しかし問題はまだ残っている」

ミスティ「……世界めくれね」

妖精「……ひとまず教会に戻って休もう。どこでどう世界めくれが起きるのかまだわからない以上、今から気を張り続けても仕方ないし」


 ――作戦成功――


 ☆セインたちの救出に成功しました

 ☆カリス・ノーランドを消滅させました


↓1コンマ 中間クリアボーナス
01-60 運命賽+氷スライムの欠片+地スライムの欠片
61-90 ↑+さらに運命賽+1
91-00 ↑+会心賽 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2025/07/19(土) 16:14:10.15 ID:Z6EIUXKw0<> あ <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/07/19(土) 17:20:55.10 ID:jeoHpdZU0<> スライムクロシュ「……」

 クロシュの中に残った欠片「」モニョモニョ

スライムクロシュ「……」


クロシュ(雷のかけらと……地のかけらと……氷のかけら……)

クロシュ(……)

クロシュ(アイスちゃんは……氷の、スライム……?)

 ☆地スライムの欠片と氷スライムの欠片を手に入れました
 ☆雷スライムの欠片は元あったものと一緒になりました
 ☆運命賽を1つ手に入れました

 ◇

―??

 空に浮かぶ白い光「」ユラユラ

 地上に瞬く無数の光「」チカチカ


使徒「……カリス・ノーランドが消滅しましたか。大魔女まで出張ってくるとは、少々想定外」

使徒「しかしこれで戦争などという面倒な目も潰えました。あとは……」

使徒「世界樹の光――できればもう1つか2つほど欲しかったところですが――」

 世界樹の光・地「」ユラユラ

使徒「まあ1つでも十分でしょう。運命は、既に定まっている」スッ

 ヴォン――…

黒い精霊「この救いなき世に、最期の救いをもたらしましょう――」バサッ

 ◆ <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2025/07/19(土) 18:01:44.31 ID:4VXKm+too<> 使徒さん…!? <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/07/19(土) 21:05:20.60 ID:jeoHpdZU0<> ―明け方
 王都セイントレア 大通り

 チュンチュン
 スタスタ

セイン「僕たちはどうすれば良い?」

妖精「とりあえず休んで欲しいかも。世界めくれが起きるかはわからないけど、もしその時に疲れてたらいろいろ困るだろうし」

セイン「世界めくれとは何だ?」

妖精「説明が難しいんだけど……まあ、起きればきっとすぐわかると思う」

セイン「わかった。ひとまず今は備えよう」


クロシュ(そうして……教会の前まで戻って、少しお話してた時……)


イリス「えっ……えっえっ……!?」

ミスティ「な、何あれ!?」


 ゴゴゴゴゴ――
 地面から噴出する闇「」ギュオオオオオオ
 割れる石畳「」バギィッ!!
 浮き上がる瓦礫「」ゴゴゴゴゴ


ローガン「まさか……!」

エバンス「これが世界めくれなのか妖精!?」

妖精「えっ、ええっ……わ、私も実際のは見たことがなくて、えっとえっと……!!」アタフタ


 地面から噴出する闇「」ギュオオオオオオ
 闇に包まれるセイントレア城「」ゴゴゴゴ……


クロシュ(突然……地面から、黒い闇が噴き出して……)

クロシュ(王都全体が……闇に、包まれた……)

 ◇ <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/07/19(土) 21:06:03.16 ID:jeoHpdZU0<> ―王都セイントレア(幽界化)

 ウワアアアアア!!!! タスケテクダサイ!! タスケテクダサイ!!
  ギギャァァァァァ!!!!! アバッアバーッ!!!
   バシュウウウウン――…

黒い影の魔物「――」ヌオッ

市民男性「た、助けて!! 助けてくだ――」

黒い影の魔物「――」ヌンッ!!

 ベシンッ!!

消滅する市民男性「」バシュウウウン――…


酒飲み大柄修道士「お、おい!? どこ行った!? どこに消えた!!?」

筋骨隆々の剛腕修道士「馬鹿な……!! 奴に触れられると消えてしまうのか!?」

フードの女性「消えるだと……冗談じゃねェぞ!!」

 *

―朝
 聖ヴァレリオ教会

 ザワザワ…ヒックヒック…エグエグ…

クレア「避難誘導は地下へ!! 子供を優先して!!」

ミラ「はい!!」

聖女「わかりました!」

大司祭「承知した!」


クレア(……ついに恐れていた未来が現実のものとなってしまった。でも、この時の為の準備はしてきた)

クレア(地下壕の拡充に、食料の備蓄、避難誘導訓練……できることを全てやったとは言えないかもしれない。でも……立ち向かわなければ……!)
<>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/07/19(土) 21:06:37.31 ID:jeoHpdZU0<>
妖精「クレア!」パタパタ

イリス「ただいま戻りました」タタッ

クレア「皆さん無事でしたか! すぐに地下へ避難を――」

ミスティ「いえ、私たちはあの魔物と戦うわ。それを知らせに来たの」

クレア「……わかりました。くれぐれもお気を付けて」

エバンス「ここの防備は大丈夫か!?」

クレア「ザックさんが教会周辺に迫る魔物を重点的に迎撃してくれています。今のところは問題ありませんが……ザックさん一人なので少し心配です」

ローガン「ふむ……では我々はどうする?」

妖精「え、ええっと……」


クロシュ「……!」ピコン!

セイン「クロシュ、何か気付いたのか?」

クロシュ「……えっと、わたしの、分体の一つが……王妃さまのところにいて……。お城の中……なんか、すごくて……」

妖精「そういえば城の方は闇が凄かったね……。起点は城にある?」

クロシュ「うん……。わたし、場所、わかるかも……」

イリス「じゃあそこに行こう! そこで……世界めくれを止めるにはどうすれば良いの!?」

世界樹の精霊『イリスとフメイとその杖がそこまで辿り着ければ、あとは私がなんとかする』ヌッ

フメイ「!」

イリス「世界樹の精霊さん!」

世界樹の精霊『早く出発して。手遅れになる』


セイン「では僕が道を――ぐっ!?」ズキッ

フレア「セインお兄さん!?」

セイン「………すまない、全力で戦えない可能性がある」

クロシュ「!?」モニョ!?

フリューゲル「短時間とはいえカリスに無茶苦茶な強化をされたせいで、ちょっとまずい感じみたいね。大丈夫、私が代わりに先導するわ」

セイン「……フリューゲルも同じだろう……」

フリューゲル「吸血鬼の女王を舐めないでくださる?」

クローディア「あなたたちどっちも足手まといになるからここで留守番してなさい。私一人いれば――」

消滅するクローディア「」ブツン――…

妖精「ええっ!? 何!? なんで消えたの!?」

クローディアの声『ごめんなさい、鏡の分身の魔力が切れたみたい。私としたことが、魔力管理が疎かだったわ』

妖精「そ、そうなんだ……」

クローディアの声『状況が状況だから、今から私の本体がそちらに向かう。でも私を待たずに出発しなさい。事は一刻を争うわ』

妖精「わかってるよ。すぐに出発する」

フリューゲル「それじゃあやっぱり私が――」

妖精「足手まといは寝ててってば!!」



ミスティ「……あら? そういえばブラッドは?」

クロシュ「カリスをやっつけたあと……どっか行っちゃった……」

フメイ「……お礼は……いらないと思う。自分の都合で好きに動いてるだけだろうから」

 * <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/07/19(土) 21:07:13.91 ID:jeoHpdZU0<> 妖精「よし、それじゃあ出発――」

聖女?「クロシュさん」

クロシュ「?」

妖精「あれ? 聖女……?」

聖女?「これを」スッ

 透明の賽「」ポン

クロシュ「わあ」

妖精「透き通った立方体……これって――」

聖女?「本来は私が責任を取って行くべきなのですが……私がいると、きっと皆さんの足手まといになってしまいます。ですから……私が授かった全てを、その賽に込めました」

妖精「……聖女、もしかして記憶が――」

聖女?「では、私は避難誘導に行って参ります。この世界の運命を……どうかよろしくお願いします」ペコリ タタタッ

クロシュ「……ん!」

 ☆天命賽を1つ預かりました

 ◇ <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/07/19(土) 21:07:44.58 ID:jeoHpdZU0<> ―王都セイントレア 踏破率[0/20] 持久力[10/10]

 ウワアアアアア!!!! タスケテクダサイ!! タスケテクダサイ!!
  ギギャァァァァァ!!!!! アバッアバーッ!!!
   バシュウウウウン――…

黒い影の魔物「――」ヌオッ

市民女性「た、助けて!! 誰か助け――」

黒い影の魔物「――」ヌンッ!!

市民女性「いやああああ!!!」

 ベシンッ!!

消滅する影の魔物「」シュウウウウン――…


ミスティ「大丈夫?」

市民女性「あっ……は、はい……あっ、ありがとうございますっ……!!」ペコペコ



エバンス「こいつはやばい……どこもかしこも黒い魔物で溢れてやがるぞ……!」

ローガン「急がねばならん……!」


↓1コンマ
01-10 踏破率+4、強敵
11-30 踏破率+4、敵襲
31-50 踏破率+4、ケーキ (持久力+2)
51-70 踏破率+4、魔導砲 (任意ターン、コンマ+30)
71-90 踏破率+4、血色の刃(戦闘時、コンマ+20、会心率+20)
91-00 踏破率+4、聖なる剣(戦闘時、コンマ+40) <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2025/07/19(土) 21:09:44.46 ID:fl5t40lSO<> あ <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2025/07/19(土) 21:09:52.52 ID:UnqZNANMO<> 聖剣 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<><>2025/07/19(土) 21:23:04.25 ID:8Lqtbthm0<> 比例代表は与沢翼に一票を!! <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/07/19(土) 21:32:18.38 ID:jeoHpdZU0<> デロデロ教徒「あっクロシュさま!」

僧侶「クロシュさん! 皆さん!」

クロシュ「わ!」

妖精「僧侶にデロデロ教徒! 無事だったんだ!」

僧侶「ええ! 私たちも魔物退治をしているところです!」

デロデロ教徒「はいっ! えへへ、わたしもちょっとは戦えますっ!」

妖精「……でも、危なくなったらすぐに逃げた方が良い。あいつらに触れられて消されると、肉体も魔力も、魂も、何もかもがこの世から消滅しちゃうみたいなんだ……!」

デロデロ教徒「えっ、そうなのですかっ!?」

妖精「ちゃんと調べたわけじゃないけど、妖精の肌感としてそう思える。奴らに消された命は……星に還ることすらできず、消えてなくなっちゃうんだよ……! だから、絶対に触れられちゃだめ!」

僧侶「何なんですかそれは! そんなことってあり得るんですか!?」

妖精「……幽世の者と現世の者がぶつかると、魔力が反発し合って対消滅を起こす……のかも。ごめん、現時点では思いつきの仮説しか言えない……。何にせよ、今この場は現世と幽世がかなり混ざり合ってる状態みたいだから、絶対に無理しないで。危なくなったら聖ヴァレリオ教会に避難すること。いいね?」

僧侶「わかりました……無理はせずにいきましょう」

デロデロ教徒「は、はいっ……! あ、そうだ……! クロシュちゃん、これどうぞ!」モニョモニョ…

 チーズケーキ「」ポン!

クロシュ「わあ!」

デロデロ教徒「朝に買って、教会のみんなにおすそ分けしようって思ったのです! そしたらいきなりこんなことになっちゃって……」

クロシュ「うん……ありがと……! デロデロ教徒ちゃんも、気を付けてね……」

デロデロ教徒「はいっ! クロシュさまも、どうかおきをつけて……!」

 ☆チーズケーキを食べて持久力が2回復しました

 *

―王都セイントレア 踏破率[4/20] 持久力[11/10]

↓1コンマ
01-10 踏破率+4、強敵
11-30 踏破率+4、敵襲
31-50 踏破率+4、パスタ (持久力+2)
51-70 踏破率+4、魔導砲 (任意ターン、コンマ+30)
71-90 踏破率+4、血色の刃(戦闘時、コンマ+20、会心率+20)
91-00 踏破率+4、聖なる剣(戦闘時、コンマ+40) <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2025/07/19(土) 21:35:08.12 ID:U4yO2hPvO<> あ <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2025/07/19(土) 21:35:13.86 ID:nCbhqhmR0<> 聖剣! <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2025/07/19(土) 21:37:59.96 ID:4VXKm+too<> いけいけ <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/07/19(土) 22:35:16.83 ID:jeoHpdZU0<> 黒い影の魔物「」ヌッヌッ
黒い影の魔物「」ヌッヌッ
黒い影の魔物「」ヌッヌッ


エバンス「出たな……!」

妖精「少し数が多い……! 絶対に触れられないように、距離を取って戦ってね!」

ローガン「うむ……!」

フメイ「焼き払ってやる」チリッ

 ――戦闘開始――

 ☆黒い影の魔物が〈負の力〉を発動!!
  現世の者との戦闘時、会心率と痛恨率が大きく上昇!!

◇自陣(戦力差+90、料理+40)
・不死鳥化できる [1/1]
・ローガンメタル [1/1]
・天命賽 [9999/9999]

 ☆戦力差により自動的に勝利します

 *

 バシュウウウウウン――…

消滅する黒い影の魔物たち「」シュウウウン――…


エバンス「ふう……実力的には俺たちが遅れを取るような相手じゃないが、それでも一撃でこっちがお陀仏ってのを考えるとかなり緊張するな……」

ローガン「うむ……しかしどうやらそれは相手も同じなようだ。高濃度の魔力をぶつけると、それだけで奴らは消滅してしまう」

フメイ「燃えてる感じはしないのに簡単に消えるから変だと思ってたけど、そんなこともあるんだ」

 ――戦闘終了――

 ☆全員が近接・魔法経験を+1獲得しました

 *

―王都セイントレア 踏破率[8/20] 持久力[10/10]

↓1コンマ
01-10 踏破率+4、強敵
11-35 踏破率+4、パスタ (持久力+2)
36-65 踏破率+4、魔導砲 (任意ターン、コンマ+30)
66-90 踏破率+4、血色の刃(戦闘時、コンマ+20、会心率+20)
91-00 踏破率+4、聖なる剣(戦闘時、コンマ+40) <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2025/07/19(土) 22:38:34.75 ID:Z6EIUXKw0<> あ <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/07/19(土) 23:08:37.77 ID:jeoHpdZU0<> ―セイントレア城 城門

 暗黒の空「」ゴゴゴゴゴ…

 大きな城門「」ゴゴゴゴゴ…


ミスティ「さて、ここまではなんとか来れたけど……」

エバンス「……見張りの兵士の姿がないな。既に避難したのか……あるいは……」

イリス「……消滅させられたか、ですね」

ローガン「城下よりも明らかにこの城の方が闇が濃い。気を引き締めよう」


クロシュ「……あ!」

城門上に座る半透明ブラッド「よく気付けたね。及第点をやろう」スゥ―

フメイ「!」

アリシラ「赤スライムちゃん!」

ミスティ「何をしているの、そんなところで」

ブラッド「何って、くそったれの王国が滅びる様も間近で見物してるだけだけど?」

妖精「まあ……」

ブラッド「でもヘンテコな魔物が溢れ出るのは鬱陶しいね。アレが世界めくれってやつの影響なの?」

妖精「そう。あいつらが溢れたらいずれは世界全体が滅びちゃうから、私たちはそれを止めたい。できればブラッドにも力を貸して欲しいんだけど……」

ブラッド「お断り。それで滅びるならそれまでの話でしょ。わざわざあたしがこんな世界の存続に気を割いてやる義理は微塵もないわけ」

クロシュ「でも……世界が滅んだら……ブラッドちゃんも、死んじゃうよ……?」

ブラッド「……はあ。なんでそんなことお前が心配するんだよ、いつもいつも」

クロシュ「ほえ……?」

ブラッド「――」スッ

 プチッ ポイッ ドスッ
 クロシュの足元に刺さった血色の刃「」ズズズズ…

クロシュ「わ!」

ブラッド「持っていきな。スライムのお前なら使いこなせるはず」

クロシュ「えと、うん……!」

ブラッド「今日一日くらいは持つだろ。精々有効に使え」スッ

 シュバッ!!

イリス「行っちゃった」

アリシラ「ふふ……赤スライムちゃん、素直じゃないねぇ」

フメイ「……クロシュのこと、だいぶ気に入ってるみたい?」

 ☆血色の刃を手に入れました
  戦闘時、コンマ+20、会心率+20となります

 ◇

―セイントレア城 踏破率[12/20] 持久力[10/10]

↓1コンマ
01-10 踏破率+4、強敵
11-45 踏破率+4、パスタ (持久力+2)
46-80 踏破率+4、魔導砲 (任意ターン、コンマ+30)
81-00 踏破率+4、聖なる剣(戦闘時、コンマ+40) <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2025/07/19(土) 23:09:44.97 ID:V1Tv8dJFo<> さて <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/07/19(土) 23:35:43.99 ID:jeoHpdZU0<> ―セイントレア城 城門

妖精「よし、それじゃあ門の先へ――」


セイン「皆、待ってくれ……!」タッタッタッ

クロシュ「セインさん!」

ローガン「セインくん! 君は十全に動ける状態では……!」

セイン「今回の戦いの中で……気付いたことがある……。僕の力の源泉について……」

イリス「えっ、どういうこと……?」

セイン「僕は戦えないが……僕の力の源泉を譲渡することなら可能なはずだ。それを、今から行う……!」

妖精「ちょっと待って、話が見えないんだけど――」

セイン「いくぞ、クロシュ――」

クロシュ「ほえ……う、うん……!」


 ズズズズ…
 光輝く聖剣「」ポン!!


フメイ「わわっ!?」

アリシラ「セインくんの胸からなんかすごそうな剣が生えてきた!?」

ミスティ「ど、どうやって入れてたのよそれ!?」


セイン「うぐっ……そ、それは……」

 デロデロ…

スライムセイン「」デロロ…


イリス「わわあっ!? セインくんが……白いスライムになっちゃった!?」

妖精「ま、まさか……セインの正体って……!!」

スライムセイン『そうだ……僕は勇者サインの生体情報と聖剣を材料に加えて造られた、勇者の機能を持つスライム……らしい……。僕自身、気付いたのはついさっきだが……』モニョモニョ

クロシュ「わわあ……! じゃあ、セインくんは……セインちゃん……!?」キラキラ

スライムセイン『……呼び方は自由にしてくれて構わないが……』モニョモニョ

 デロデロ…ポン!

スライムクロシュ「〜〜♪」モニョモニョ スリスリ

スライムセイン『僕がスライムだったことが、そんなに嬉しいのか……?』モニョニョ

 ☆セインから聖剣ルクスカリバーをお借りしました
  戦闘時、コンマに+40が加算されます

 ◇ <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/07/19(土) 23:39:53.12 ID:jeoHpdZU0<> ―セイントレア城 踏破率[16/20] 持久力[8/10]

妖精「とりあえずこの状態のセインを放っておくわけにもいかなかったから、普段クロシュが入ってる瓶に入ってもらったけど……」

瓶入りスライムセイン「……」モニョニョ

クロシュ「セインさん……狭くない……?」

瓶入りスライムセイン『問題ない。スライムの身体だとこういう場所が落ち着くのか』モニョモニョ

クロシュ「うん……!」

↓1コンマ
01-33 踏破率+4、強敵
34-66 踏破率+4、パスタ (持久力+2)
67-99 踏破率+4、魔導砲 (任意ターン、コンマ+30)
00-00 踏破率+4、?? <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2025/07/19(土) 23:40:11.18 ID:f14LOw2X0<> う <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/07/20(日) 00:03:53.41 ID:/LYi9beV0<> ―セイントレア城 最上階

 城主の間への扉「」ゴゴゴゴゴ…

クロシュ「あの、扉の先……セイントレアの王様と……黒い精霊?がいる……」

妖精「黒い精霊……?」

世界樹の精霊「……」

妖精「世界樹の精霊は何か心当たりあるの?」

世界樹の精霊「直に見るまではなんとも……。黒い精霊っていっても、いろいろ……」


黒い影の少年『……』


ローガン「!?」バッ

エバンス「っ、なんだ!? あいつ、いつから扉の前に……!?」

妖精「……ま、まずい……ものすごく強い負の力を感じる……!! あいつ、今までに出てきた魔物たちとは比べ物にならない……!!」

クロシュ「……」


クロシュ(……影だけだけど……なんとなく……フメイちゃんに似てる……? それとも……人の姿の時の、セインさん……?)


スライムセイン『クロシュ、気をつけろ。なぜかはわからないが奴は平常時の僕と同等の力を持っている。言わば負属性の僕だ』モニョモニョ

クロシュ「!」

スライムセイン『触れられれば即死は免れないが、今のクロシュたちなら勝てない相手じゃない』モニョモニョ

クロシュ「うん……!」


黒い影の少年『……』スッ
 闇の剣「」ヴォン…


ミスティ「来るわ!!」

イリス「迎え撃つ……!!」


 ――強敵 黒い影の少年―― <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/07/20(日) 00:04:22.31 ID:/LYi9beV0<> 本日はここまでとなります

ついに宿敵カリス・ノーランドを打ち倒し、堂々の凱旋と洒落込むクロシュたち。しかし休む間もなく王都に闇が噴出し、世界めくれが巻き起こる――
並み居る闇の魔物を蹴散らしながら向かう先は、セイントレア城の天守閣。僧侶とデロデロ教徒からチーズケーキを貰ったり、ブラッドからちょっとだけ力を貸してもらったり、セインくんが実はスライムで聖剣を貸してもらったり、謎の黒い影の少年と相対することになったりしたクロシュたち。あかちゃんスライムは、定められた運命を打ち破れるか――

それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2025/07/20(日) 00:08:22.80 ID:A27MmCMao<> おつ
唐突に明かされた衝撃の真実 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2025/07/20(日) 00:41:40.05 ID:QVK5rX3Qo<> おつでした
スライム(潜在能力がすごい)+カリス(技術はすごい)=すごくすごい
闇のサイエンティストじゃなければめちゃめちゃ偉大な人物となれただろうなカリス

大変な出来事が重なっても復帰してくれてありがとう! <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2025/07/20(日) 09:57:38.35 ID:x47O+9S4O<> おつ
>>カリス
あれが最後の一体とは思えない……(某映画風に)

あと、二次創作のスレとかできているけど>>1的にはOKなのかな?(むこうは無断だけど) <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/07/20(日) 16:12:14.78 ID:/LYi9beV0<> セインくんの正体がスライムだったことについては、地味に伏線を張っていたり張っていなかったりしましたが、流石にわかりづらかったかもしれません。クロシュ氏としてはセインちゃんがスライムだったことはとても面白くて楽しいことだったようです。なお、カリス製の生き物には多かれ少なかれスライムが含まれているようです

スライムは実際優れた潜在能力を秘めているため、恐らくカリス氏もそこに着目して利用したのでしょう。邪悪な思想や目的さえ持たなければ、高度な知識に加えて生命魔法という稀少な魔法を有するカリス氏が偉大な人物として名を残せた可能性は実際高いと思われます。しかし彼女は邪悪なので、悪名を残して世を去りました。でも彼女の研究成果は大魔女が平和的に有効活用してくれるかもしれません
少し前までは厳しい状況でしたが、いろいろ良くなったため復帰することができました。ありがとうございます

カリス・ノーランドについては大魔女氏が完全にやっつけたと言っているため、たぶんその通りなのではないかと思います。しかし邪悪さという点では大魔女よりカリス氏が遥かに上なため、これで何もかも解決して安心!とは言い切れないかもしれません。引き続き状況を注視していくのが良いでしょう



なお二次創作については自由にやっていただいて大丈夫と思います。言及すべきかどうか迷っていたところではありますが、>>1自身としてはその二次創作スレを素直に楽しみたい気持ちであります。自分の作った世界観で別の物語が紡がれるという体験は初めてなので、実際大きな面白みを感じております
しかしこのスレで投下されたキャラクター案や舞台設定の取り扱いは慎重にして頂きたいという思いもあります。見た感じ件のスレは大丈夫と思いますが、このスレやこのスレの投下案を貶めるような内容・表現を用いた二次創作はお控えくださいませ
また、二次創作を行うことについて>>1に許可を取ったりする必要は特にありませんが、収益化や商用利用などは面倒なことになりかねないのでご遠慮ください(まずないとは思いますが……) <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/07/20(日) 16:13:18.11 ID:/LYi9beV0<>
黒い影の少年『』シュッ
 闇の剣「」ヴォンッ!!

メタルローガン「ぬっ!!」ガガッ

エバンス「速い! だが一人では!」シュバッ!
 魔銀の刀「」シャン!

黒い影の少年『!』ギンッ!!


瓶入りスライムセイン『クロシュ、聖剣と同化できるか?』モニョモニョ

クロシュ「ん!」


 ★黒い影の少年が〈負の力・極〉を発動!
  現世の者との戦闘時、会心率と痛恨率が大きく上昇!!
  さらに自身のコンマ上昇数値を1.5倍!!

 ★黒い影の少年が〈シャドーコピー〉を発動!
  敵陣の最も大きなコンマ上昇数値を自陣に加算!!


◇自陣(料理+40、血の刃+20、聖剣+40)
・不死鳥化できる [1/1]
・ローガンメタル [1/1]
・天命賽 [9999/9999]

◇敵陣(コピー聖剣+40*1.5)


↓1コンマ(合計+40)
01-30 痛恨 持久力-4
31-50 劣勢 持久力-2
51-00 会心 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2025/07/20(日) 16:14:39.07 ID:ItQHv6RPO<> あ <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/07/20(日) 17:04:32.62 ID:/LYi9beV0<> ―セイントレア城 踏破率[16/20] 持久力[5/10]


クロシュ「……!」グッ
 聖剣ルクスカリバー「」キラキラ

 デロデロ…モニョモニョ…

勇者クロシュ「!」ポン!!


フメイ「わ!」

アリシラ「お伽噺に出てくる勇者様みたい……!!」


勇者クロシュ「」シュバッ!

黒い影の少年「!」バッ

 星霊の聖剣「」ギンッ!!
 闇の剣「」ギンッ!!

 衝撃波「」ドギュアアアアアンッ!!

ミスティ「くっ……!?」ズザザッ

イリス「は、反発し合う属性がぶつかり合って……凄い衝撃が……!!」

妖精「でも聖剣の一撃を受け止めるなんて、あいつ本当に一体何者なの……!?」


勇者クロシュ「……!」ギギギギ

黒い影の少年『……』ギギギギ


↓1コンマ(合計+40)
01-30 痛恨 持久力-4
31-50 劣勢 持久力-2
51-00 会心 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2025/07/20(日) 17:06:13.31 ID:awUfPGEy0<> あ <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/07/20(日) 17:37:08.90 ID:/LYi9beV0<>  ガインッ!

勇者クロシュ「!」ヨロッ

黒い影の少年「」バッ

 闇の剣「」ヴォンッ!!
 血色の刃「」ギギンッ!!

アリシラ「赤スライムちゃんの刃が勝手に動いて攻撃を受け止めたよ!?」

エバンス「一体どうなってるんだ!?」

ミスティ「でもチャンスよ! 凍れ!!」バッ!


凍りつく黒い影の少年「」ガギンッ!


イリス「よおし、光で追撃!」

 光線「」ビーッ!!
 ジジジジジッ…!!

フメイ「とどめ……!!」カッ

 炎「」ドガァンッ!!


薄れていく黒い影の少年「」シュゥゥゥ――…


アリシラ「……やったの?」

妖精「……いや……幽世に退去したみたい」


 ――戦闘終了――

 ☆全員が近接と魔法経験をそれぞれ2点獲得しました

 ◇ <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/07/20(日) 17:37:42.69 ID:/LYi9beV0<> 急用ができたので一旦休止します。本日中に再開できるかは未定です <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2025/07/20(日) 18:31:29.36 ID:QVK5rX3Qo<> 一旦乙です
ブラッドさんが味方?化しても格落ちしなくてかなり好き <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/07/21(月) 00:18:04.60 ID:82uSW6390<> ブラッド氏はちょっと協力関係になったくらいではクロシュたちを甘く見てくれないようです。野良スライムの矜持というものがあるのかもしれません
前作の話で失礼しますが、前作で敵対存在としてあるキャラクターを登場させたらコンマによって爆速でデレてしまうという面白いことになってしまったことがありました。ブラッド氏はその反省?を活かしてデレ難度が大幅に上がったという経緯があったりなかったりするそうです
(そもそも人間冒険者などを大量に殺傷している指名手配中の危険生物にデレられても困るという意見もあるかもしれません)



そして今からセイントレア城の天守閣に乗り込むシーンに移るのは少々間が悪いため、ここで一旦幕間を挟ませていただきたいと思います。よろしくお願いいたします <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/07/21(月) 00:18:32.67 ID:82uSW6390<>  一方その頃――

―聖ヴァレリオ教会 裏手

黒い影の魔物「」ヌオッ

ザック「うおおおっ!!」

 光の拳「」ズドン!!
消滅する黒い影の魔物「」バシュウウン

ザック「チィッ……!! 光が効くのはありがたいが……奴に触れるとなぜか凄まじく魔力が削れる……!! 光で拳を覆っていないとまずいが……!」

黒い影の魔物「」ヌオッ
黒い影の魔物「」ヌオッ
黒い影の魔物「」ヌオッ

ザック「このペースじゃ持たん……!! ピンチだ……!!」

黒い影の魔物「」ヌオッ
黒い影の魔物「」ヌオッ
黒い影の魔物「」ヌオッ

ザック「だがピンチこそチャンス……ヒーローはこんな逆境にこそ――」

黒い影の魔物「」ヌオッ
黒い影の魔物「」ヌオッ
黒い影の魔物「」ヌオッ

ザック「……いや、こりゃ勇気とか気合でどうにかできる範疇では――」

黒い影の魔物「」ヌオッ
黒い影の魔物「」ヌオッ
黒い影の魔物「」ヌオッ

ザック「ああああ!!! もうどうにでもなりゃあああ!!!」シュバッ!!!!


 光の爆発「」ドギュオンッ!!!!
  吹っ飛んで消える黒い影の魔物「」ドッギャァァァン
   吹っ飛んで消える黒い影の魔物「」ドッギャァァァン
    吹っ飛んで消える黒い影の魔物「」ドッギャァァァン


ザック「おああっ!!? な、なんだ今の爆発は――まさか窮地に立たされた俺の真の力が覚醒――」

フレア「おじさん! 私も一緒に戦う!」スタッ!

ザック「えっ!? お嬢ちゃんは一体――」

ミラ「ザックさん! 避難誘導が一段落したから僕も手伝うよ!」シュタッ!

ザック「ミラクルくんちゃん!」

クル「も〜、どっちかにしてよぉ」

レイ「わ、わわ、私も……」ビクビク

ザック「……誰だ!?」

レイ「だ、誰でもありません〜……!!」
<>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/07/21(月) 00:19:01.60 ID:82uSW6390<>
黒い影の魔物「」ヌオッ
黒い影の魔物「」ヌオッ
黒い影の魔物「」ヌオッ


クル「っと、来たよみんな!」

フレア「!」シャキン!

レイ「……え? あれ……あの魔物って……」


黒い影の魔物「」ヌオヌオ


レイ(……)ドクン


『幽世の闇より出し影なる者どもよ――』


ザック「……ん? 今誰か何か言ったか!?」

フレア「わ、私じゃないけど……」

ミラ「……レイ!?」


レイ『幽界樹クリファの巫女、レイ・アンバーが命ず――。速やかに幽世へ退去せよ――…』ゴゴゴゴ…


消え去る黒い影の魔物「」パシュウン―…
消え去る黒い影の魔物「」パシュウン―…
消え去る黒い影の魔物「」パシュウン―…


ザック「!?」

フレア「ええっ!?」

ミラ「レイ……!」


レイ「………はあっ、はあっ、はあっ……!! れ、れへへ……い、今の私……めっちゃくちゃかっこよくなかった……?」フラフラ

ザック「な、何をしたんだ!? 今の君、普通じゃなかったぞ!?」

レイ「わ、私も……実は、何がなんだか……れへ、へ……でも……うまく、いっ……」フラフラ

 バタン―

気絶レイ「」キュゥ…


ミラ「レイ!!」

フレア「だ、大丈夫! 気絶してるだけみたい! レイさんのおかげで一気に魔物が減ったよ!」

ザック「よくわからんがそのとおりだな! レイちゃん、でいいのか!? とにかくその子を教会に運んだら掃討戦だ!」

 ◆ <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/07/21(月) 00:19:40.16 ID:82uSW6390<> ―王都セイントレア 市街地

 光の魔銃「」ドギュンッ!

消し飛ぶ影の魔物たち「」パシュウン―


ティナ「ふっ……!」ジャキッ ドギュンッ!

グランドマスター「あああああ!!! なぜこんなことに!!! 私が一体何をしたというのです!?!!?」

ティナ「文句を言っている暇があったらお得意の復活魔法で住民の救助でもしたらどうだ」ドギュン!

グランドマスター「無理です!!!! 奴ら命の存在を痕跡ごと抹消してるんですよ!!!」

ティナ「つまりできないということか」ドギュン!

グランドマスター「ええそうですよ!!! くそお、今日の魔族国攻めさえ成功すれば何もかも元通りになるはずだったのに!!」

ティナ「過去を嘆く暇があるのか」

グランドマスター「くう……あなた用心棒の癖にいちいち辛辣ですね! 雇い主の機嫌を取ろうとか考えないのですか!?」

ティナ「今そんな余裕はない。死にたくなければ絶対に私の邪魔をするな」ジャキッ ドギュン!


ティナ(イリス……お前もきっと今、戦っているのだろう。この事態を終わらせる為に――)

ティナ(絶対に、絶対に負けるな……! 一緒に生きて帰ろう……!)ジャキッ

 ◆

―セクリエ・ロイエ市街

教皇ユグド「避難民は大聖堂へ!! 押さず、駆けず、喋らず、戻らず! 落ち着いた行動を!!」

ロイエ教徒たち「はい!」ゾロゾロ


 吹き上がる闇「」ギュオオオオオ…
 ひび割れる石畳「」バギッ
 浮き上がる瓦礫「」ズゴゴゴゴ…


教皇ユグド(……使徒よ……これが、君の選択なのか)

教皇ユグド(私は………どうすれば、良かったのだろうな)

 *

ガルシア「敵は属性魔法が有効だ! 絶対に素手で触れず、距離を保って魔法攻撃で仕留めろ!」

神官戦士たち「はっ!」シュババッ


ガルシア(……しかし、レイ・アンバーの使役する闇の魔物に酷似しているのは一体どういうことだ……? 私は……このまま何も考えず、穏健派の暗部として唯々諾々と従っていて本当に良いのか……?)

ガルシア(……いや、余計なことは後回しだ。とにかく今は民を……この聖地を守ることに全力を――)ゴゴゴゴ…

 ◆ <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/07/21(月) 00:20:27.29 ID:82uSW6390<>
―王都セイントレア市街

消え去る影の魔物「」パシュウウウン

影の魔物「」ヌッ
影の魔物「」ヌッ
影の魔物「」ヌッ

ヴィア「……キリがありません。このままでは……」スッ


金髪縦ロールの少女「ヴィア! 助太刀に参りましたわ!」シュタッ

ヴィア「ジェーン……あなたも早く避難を。この私も分体の一つなので、心配は無用です」

金髪縦ロールの少女「ですが……分体といえど、星にすら還れない結末なんてあんまりですわ!!」

ヴィア「……」

金髪縦ロールの少女「それにこちらこそご心配無用ですの! わたくしの宝石魔法は遠距離戦も得手としておりましてよ!!」

ヴィア「では……くれぐれも、彼らに触れられないように。背中は任せました」

金髪縦ロールの少女「ええ! お任せくださいまし!!」ザッ


ヴィア(星にすら還らない……命の、完全なる終わり……)

ヴィア(…………)

ヴィア(クロシュヴィア……あなたなら、どう判断しますか)

 ◆ <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/07/21(月) 00:21:05.25 ID:82uSW6390<> ―王都セイントレア市街

僧侶「はあ、はあ……よし、この辺りの住民は大体避難できたはずです……!」

デロデロ教徒「はいっ!」

僧侶「はあ、ふう……わ、私たちも……そろそろ避難しましょうか……」

デロデロ教徒「そ、それが良いと思いますっ……!」

僧侶「……では、私たちも聖ヴァレリオ教会へ――」


逃げ遅れた幼女「うあああん! パパぁ、ママぁ〜〜!!」エグエグ

飛びかかる影の魔物「」ヌオッ!!


僧侶「!!」シュバッ!!

デロデロ教徒「!!」


 ドンッ!!


押し出される幼女「ふええっ!?」ヨロロッ

僧侶「ふっ……聖女……みんな……お元気、で――」

迫りくる影の魔物「」ヌオオオオ――


 ベシン―
 バシュウウウウウン――――……


 ◆ <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/07/21(月) 00:21:31.35 ID:82uSW6390<> それでは本日はここまで。次回、世界樹の巻・決戦編です。お楽しみに <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2025/07/21(月) 06:55:46.20 ID:GGQ6WL6Do<> おつでした
敵だけど爆速デレの気配は僧侶さんの方に感じていたり

って僧侶さん!?そんな… <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2025/07/21(月) 10:25:20.88 ID:wiPMmibP0<> 乙
レイさんが幽界樹の巫女……!?
世界樹の巻が終わったら幽界樹の巻かな? <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/07/21(月) 17:16:34.84 ID:82uSW6390<> 僧侶さんも一応簡単にデレないように気を付けていたのですが、芸術都市でのできごととかのおかげでいろいろ大変だったようです。差別感情を捨ててからの方が人生も楽しそうなので、結果オーライと思って良いかもしれません
そして僧侶氏がどうなったのかは今のところわかりません。この物語はまだ大団円とはいかないのかもしれません

レイさんがなぜ突然あのような文言を唱えたのかは闇に包まれていますが、本人的にはかっこよくできたつもりのようです。レイさんの今後の活躍に期待するのが良いのかもしれません
世界樹の巻が終わったら次に何が起きるのかは今のところ闇に包まれています <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/07/21(月) 17:17:17.25 ID:82uSW6390<> ―セイントレア城 天守閣

アルベール王「……何が望みなのだ」

黒い精霊「全ての終焉です。ご覧の通り」

アルベール王「なぜそのようなことを企てる」

黒い精霊「王様と同じです。全ては、愛する者たちの為――」

アルベール王「戯言を。貴様が何を愛しているかは知らぬが、世界を破滅に導けばその者たちも死にゆく他ないだろう」

黒い精霊「ええ、その通り。それこそが私の目的なのです」

アルベール王「……狂っているのか」

黒い精霊「あなたたちにとってはそうとしか見えないでしょう。わかってもらうつもりはありません。その必要もない」

アルベール王「………」

黒い精霊「あなた方王国に特段の要求があるわけではありません。起点がこことなったのはただの偶然――運命だったのです」

アルベール王「ならば――そのようなくだらぬ運命など、斬り捨ててくれよう」スッ

 炎の宝剣「」シャキン――

黒い精霊「良いでしょう。それではまずは、あなたを終わらせて差し上げます」ズッ―

 闇の領域「」ズズズズ――

 ◇

 ボシュウン――…

アルベール王「ぐふっ……我が、炎が……通じぬだと……」ヨロッ

黒い精霊「当然です。あなた方にもわかるように言うなら――あなたが相対しているのは、世界樹に匹敵する存在」

アルベール王「世界樹、だと……」

黒い精霊「幽界樹クリファ――世界樹セフィラと対を成す、幽世の樹――その精霊が、私」

アルベール王「………!?」

黒い精霊→幽界樹の精霊「幽世と現世――その二つの世界を終わらせることが、私の使命」

アルベール王「なぜだ……こちらの世界だけならまだしも、なぜ幽界樹の精霊が、幽世をも終わらせようとしている……!?」

幽界樹の精霊「先程言いました。私が愛する全ての者たちを、終わらせる為――」

アルベール王「理解、できぬ……」

幽界樹の精霊「今までお疲れ様でした。もうお休みなさい、セイントレア王アルベール――」スッ

 広がる闇「」ズオオオ――


アルベール(……ここで、終わるのか……私は……)

アルベール(王妃と子供たちは、無事に避難できただろうか……。王位継承は……大丈夫だろうか……)

アルベール(…………マリー……すまぬ……父親らしいことは、ついぞ一度も…………)


 ベチン!!


幽界樹の精霊「!」ズザザッ

アルベール王「何……!? お前は――」


分体ちびクロシュ「〜〜!」モニョニョニョ!


アルベール王「王妃に取り憑いていたスライム……!? なぜ――」


 天守閣の扉「」バァン!! <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/07/21(月) 17:17:49.75 ID:82uSW6390<> 勇者クロシュ「!」ザザッ

妖精「アルベール王!」パタパタ


アルベール王「貴様たちは……緑の国の太母に……」


 星霊の聖剣「」キラン


アルベール王「聖剣……だと……!?」


ローガン「アルベール王、避難を! ここは我々が!」ザッ

アルベール王「いや……しかし、貴様たちは一体――」

イリス「通りすがりの――ダークヒーローです!!!」ザッ!!



幽界樹の精霊「……やはり来ましたね。世界樹の使者たちよ」

妖精「あなたは、使徒!? その姿は!?」

世界樹の精霊「……幽界樹の精霊。たぶん……初めまして、かな」スッ

幽界樹の精霊「はい。初めまして、世界樹の精霊」

ミスティ「幽界樹……!?」

エバンス「語感から察するに……幽界における世界樹みたいな樹ってことか!?」

世界樹の精霊「そう。幽世の顕現と、黒い精霊と聞いて……もしかして、とは思っていた……。でも……本当に幽界樹だったのは、ちょっと想定外……」

幽界樹の精霊「世界めくれを止めに来たのなら、既に手遅れです。後はめくれが世界全土にまで及ぶのを座して待つのみ……趨勢は決しました。この私がいる限りめくれが閉じることは決してありません」

妖精「ちょっと待ってよ!! なんで幽界樹の精霊がそんなことをするの!? この世界めくれで現世と幽世が混ざりあったら、最期には何もかもが対消滅を起こして……星に還ることもできずに消えてなくなっちゃうんだよ!!?」

幽界樹の精霊「それこそが私の目的だと、先程アルベール王にもご説明致しました」

妖精「な、なんで……」

幽界樹の精霊「愛する者たちに、これ以上苦しまないで欲しい――そういった気持ちは、誰しもが持ち得るものだと思います。私の動機もまた、そのようなありふれたものに過ぎません。デロデロの提唱者であるクロシュ様なら、おわかり頂けるのではないかと存じます」

勇者クロシュ「……」

幽界樹の精霊「しかし……命は一度死を迎えても、星に還った後に再び芽吹いてしまう……。どれほどの苦痛に満ちた生でも、死すれば平穏と静寂が訪れるというのに……この世界は、死の安穏すら許さない。私は……その最悪の輪廻を打ち破る為に、今ここに立っています」

世界樹の精霊「………」 <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/07/21(月) 17:19:02.44 ID:82uSW6390<> 幽界樹の精霊「――さて、問答はもう不要でしょう。あなた方を阻むは、定められし終焉――」ズオッ―


 闇の領域「」ズズズズズ――


フメイ「!」

ミスティ「来るわよ……!」


幽界樹の精霊「全てを懸けて、見せてみなさい。あなたたちの、運命を――!!」ズオオッ――!!


 ――決戦 幽界樹の精霊――


 ★幽界樹の精霊が〈負の力・根源〉を発動!
  現世の者との戦闘時、会心率が絶大に上昇!!

 ★幽界樹の精霊が〈幽界樹の領域〉を発動!!
  敵陣のコンマ-1000!!

 ☆世界樹の精霊が〈星霊の加護〉を発動!!
  自陣のコンマ低下効果を無効化!!


◇自陣(料理+40、血の刃+20、聖剣+40)
・不死鳥化できる [1/1]
・ローガンメタル [1/1]
・生命分配 [1/1]
・天命賽 [9999/9999]

◇敵陣(戦力差+100)
・??? [?/?]


↓1コンマ(合計+0)
01-50 痛恨
51-70 優勢
71-00 会心 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2025/07/21(月) 17:23:42.07 ID:cM5HadQLo<> 余裕の勝利 <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/07/21(月) 18:04:26.22 ID:82uSW6390<>  幽界樹の蔓「」ギュルルルッ!!
 幽界樹の蔓「」ギュルルルッ!!

妖精「うわあっ!!? つ、蔓が……!!」アタフタ

ミスティ「くっ……魔王樹を思い出すわね……! でも数と威圧感はあれ以上だわ……!!」

フメイ「ふん……植物なら、焼き落とす……!」チリッ―

 爆炎「」ドゴゥン!!
 幽界樹の蔓「」ギュルギュル!

フメイ「!?」

アリシラ「ええっ!? フメイちゃんの炎ですら全然効かないの!?」


幽界樹の精霊「形態だけを見れば幽界樹も世界樹も植物ですが――その在り方は通常の植物とは根本的に異なります。火や鉄が有効などとは思わないことです。もっとも、元気な植物であれば火は元々効きにくいものですが」

 幽界樹の蔓「」ギュルルルッ!!
 幽界樹の蔓「」ギュルルルッ!!
 幽界樹の蔓「」ギュルルルッ!!

世界樹の精霊「!!」

幽界樹の精霊「世界樹の加護を失えば、それで終わり……早くも決着ですね」

 幽界樹の蔓「」ギュルルルッ!!
 幽界樹の蔓「」ギュルルルッ!!
 幽界樹の蔓「」ギュルルルッ!!

メタルローガン「させんッ!!」シュバッ!!!


 ドガガガガッ!!!!


妖精「ローガン!!」

エバンス「まずい、集中砲火だぞ!!」


 シュウウウウ…


ローガン「ぬう……防ぎ切ったぞ……!!!」ググッ


イリス「ローガンさん!!」


幽界樹の精霊「……驚いた。世界樹の加護を得ているとはいえ、あれを防ぎ切るなんて」

ローガン「フッ……!」ニヤッ


ローガン(………と笑ってはみたものの、軽口を叩く余裕もない……! もうメタル化は使えん……!!)


 ☆ローガンメタルにより痛恨の一撃を阻止!!


◇自陣(料理+40、血の刃+20、聖剣+40)
・不死鳥化できる [1/1]
・ローガンメタル [0/1]
・生命分配 [1/1]
・天命賽 [9999/9999]

◇敵陣(戦力差+100)
・??? [?/?]


↓1コンマ(合計+0)
01-50 痛恨
51-70 優勢
71-00 会心 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2025/07/21(月) 18:07:23.70 ID:c/c57flgO<> きっつい
<>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/07/21(月) 18:22:16.84 ID:82uSW6390<> 勇者クロシュ「」シュバッ
 星霊の聖剣「」シャンッ!!

 幽界樹/の蔓「」スパッ

 幽界樹の蔓「」ギュルルルッ!!
 幽界樹の蔓「」ギュルルルッ!!

 勝手に蔓を切り払う血色の刃「」ギャルオンッ!!


ミスティ「クロシュに続くわ!」ザッ!

 凍りつく幽界樹の蔓「」ガギンッ!!

イリス「そのままだと堅くても凍った蔓なら! スターライト!!」カッ!!

 星光の奔流「」ドギュウウウンッ!!
 打ち砕かれる幽界樹の蔓「」ドッギャァァァン!!


幽界樹の精霊「……」

 地面から飛び出す石の拳「」ドガッ!!

幽界樹の精霊「!」ヨロッ

エバンス「足元がお留守だぞ!」ゴゴゴ


幽界樹の精霊「…………」


幽界樹の精霊(……少し押されている……。でも、この程度では……)

幽界樹の精霊(運命は、変わらない)


◇自陣(料理+40、血の刃+20、聖剣+40)
・不死鳥化できる [1/1]
・ローガンメタル [0/1]
・生命分配 [1/1]
・天命賽 [9999/9999]

◇敵陣(戦力差+100)
・??? [?/?]


↓1コンマ(合計+0)
01-50 痛恨
51-00 勝利? <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2025/07/21(月) 18:25:14.95 ID:XZiiZRnwo<> やったか!? <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/07/21(月) 19:59:58.06 ID:82uSW6390<> フメイ「燃えないなら……燃えるまで焼く!!」チリリッ!!

 火柱「」ギュオオオオッ!!!
 燃える幽界樹の蔓「〜〜!」メラメラ

炎勇者クロシュ「ん!」チリリッ!!
 星霊の炎聖剣「」ギュオンッ!!

 焼き斬ら/れる蔓「」ジュッ!


幽界樹の精霊「……!」


アリシラ「隙ができた! 負の力、吸収させてもらうよ!」シャッ

 ギュオオオオオン――!!


幽界樹の精霊「……!!」シュウウウン――


世界樹の精霊「良い調子……」

妖精「押し切れ……!」


瓶入りスライムセイン『クロシュ今だ! 聖剣を奴に叩き込め!』モニョニョ!

炎勇者クロシュ「ん!!」シュバッ!!


幽界樹の精霊「!!」

炎勇者クロシュ「――」タンッ
 星霊の炎聖剣「」ギュアアアアアア――!!!!


妖精「決まっ―――」


 黒い賽「」コロン…


 ★痛恨賽が発動
  判定が必ず最悪のものとなる


↓#コンマ
01-00 敗北 <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/07/21(月) 20:01:04.74 ID:82uSW6390<>  ゴゴゴゴゴ……

倒れたイリス「」
倒れたミスティ「」
倒れたローガン「」
倒れたエバンス「」
倒れたフメイ「」
倒れたアリシラ「」
倒れた妖精「」

スライムクロシュ「〜〜…」デロデロ…

瓶入りスライムセイン『なん、だ……一体……なに、が……』デロロ…


幽界樹の精霊「言ったでしょう。運命は既に定まっていると……」

スライムクロシュ「〜〜…!」モニョニョ…グググ…

幽界樹の精霊「無駄な努力はもうおやめなさい……。あなたにも、無の安寧をもたらして差し上げます……」

スライムクロシュ「〜〜〜……!!」モニョニョニョ…ググググ…!!


 透明な賽「」コロン…


幽界樹の精霊「……? 運命の賽とも、会心の賽とも違う……透明な、賽……?」


 ☆天命賽が発動 [9998/9999]
  直前の判定を振り直す

↓#コンマ(運命を変える意思+10)
001-000 敗北 <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/07/21(月) 20:02:01.48 ID:82uSW6390<> 幽界樹の精霊「ですが、無駄なこと……。例え会心の賽であろうとも、存在し得ない未来には辿り着けないのですから」


 透明な賽「」コロン…

 ☆天命賽が発動 [9997/9999]

↓#コンマ(運命を変える意思+20)
001-000 敗北


幽界樹の精霊「何度転がろうと同じことです。潔く運命を受け入れなさい」


 コロン…コロン…
 透明な賽「」コロンコロンコロン――

 ☆天命賽が発動 [9899/9999]

↓#コンマ(運命を変える意思+1000)
0001-0000 敗北


幽界樹の精霊「……なぜ止まらない? 運命神の賽は、一度転がればその祝福を失うはずでは――」


 コロンコロンコロンコロン――


幽界樹の精霊「……っ!! いい加減にしなさいっ!! 叩き潰してくれます!!」

 幽界樹の蔓「」ギュオオオオッ!!!


 透明な賽「」コロン―――

 ☆天命賽が発動 [0/9999]

↓1コンマ(運命を変える意思+99990)
00001-99998 敗北
99999-00000 勝利 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2025/07/21(月) 20:03:43.83 ID:2nS9Ba6wO<> どうなる? <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/07/21(月) 20:45:45.20 ID:82uSW6390<>  モニョニョ…モニョニョニョ……

不死鳥クロシュ「コケコッコォォォォ!!!!!」カッッッッ!!!!

 不滅の炎「」ゴオオオオオッッ!!!!

フメイ「あああああああ!!!」ガバッ

アリシラ「わああああああ!!!」ガバッ

エバンス「うおおおおおっ!!!」ガバッ

ミスティ「負けて、たまるか……!!!」グググッ

ローガン「まだ終わっていない……!!!」グググッ

イリス「絶対に……勝つ!!!!」ザッ!!

妖精「……決まった運命なんて、あるもんか!!」


幽界樹の精霊「馬鹿な……!! 完全に満身創痍だったはず……! 不死鳥の力を引き出す余力すら――」

世界樹の精霊「……あったってこと……。運命に胡座をかいて見誤ったんじゃない……?」

幽界樹の精霊「……!!」


アリシラ「反撃――開始!!!」

 ドギュオオオオオン――!!!!

 ◇ <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/07/21(月) 20:47:31.12 ID:82uSW6390<>  プスプス…

消えかけ幽界樹の精霊「」プスプス…


イリス「こ、これで良い……!?」
 蒼き星の杖・水「」ユラユラ

アリシラ「私も……合ってるかな……?」
 世界樹の光・炎「」ユラユラ

世界樹の精霊「うん……。穴自体はまだそこまで広がってないから、今なら光が二つだけでも十分塞げるはず……」ブツブツ

 世界樹の光・炎「」ユラユラ
 世界樹の光・水「」ユラユラ

世界樹の精霊「……よんしょっと……えいっ」グイグイ

 ポン!

 停止する闇の噴出「」シュウウウン――

ミスティ「闇が、止まった……?」

世界樹の精霊「うん……穴を塞げた……。この世界に残ってる闇とか影の魔物たちも、退去していくと思う……」

エバンス「つまり……もう大丈夫ってことか!?」

世界樹の精霊「しばらくは経過観察だけど……まあ、たぶん大丈夫だと思う……」



消えかけ幽界樹の精霊「」プスプス…

世界樹の精霊「……残念だったね……。長年の計画だったろうに……ポッと出の私たちなんかに、邪魔されて……」

消えかけ幽界樹の精霊「……そう……ですね……。残念、です……」

クロシュ「……」

世界樹の精霊「……幽世に退去、しないの?」

消えかけ幽界樹の精霊「………私は……こちらの世界に、長く居過ぎました……。私がいなくなっても……新たな幽界樹の精霊が生まれるだけなので、問題はありません……」

クロシュ「………」

世界樹の精霊「そう……。それじゃあ、何か言い残すことはある……?」

消えかけ幽界樹の精霊「………こちらの世界の、正の力で……完全に……消し去って、くださいませんか……?」

クロシュ「……!」

世界樹の精霊「……いいの……? 完全に消え去るってことは……あなたは、二度と……」

消えかけ幽界樹の精霊「そう言っているのです……。私は……もう、疲れました……」

クロシュ「……」

消えかけ幽界樹の精霊「もう……生まれたく、ありません……。もう……死にゆく命たちを、傍観することしかできない、界樹の精霊なんかに……なりたく、ありません……。もう……苦しみを……見たく、ない……」ジワワ…

世界樹の精霊「……」

消えかけ幽界樹の精霊「世界樹の、精霊の……あなただって……苦しく、ないのですか……。傍観することしかできない……命たちを、ただ合理的に、合理的に、再分配し続けるだけの自分が……嫌に、ならないのですか……」ポロポロ

世界樹の精霊「………私は……あなたほど、優しくないから……。死ぬ命に……あんまり感情移入、しない……」

消えかけ幽界樹の精霊「………そう……ですか……。私も……その方が……良かった、な……」ポロポロ

クロシュ「……」

世界樹の精霊「じゃあ……お望みの通りに、してあげる……。きっとあなたは……そうすることでしか、救われないから……」スッ

クロシュ「………」


どうしよう――
↓1〜 先取2票
1.見届ける
2.自由安価(票数は内容ごと・できないことはできない) <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2025/07/21(月) 20:49:21.72 ID:on3C0h6Z0<> 2メゾンドクロシュに入れる <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2025/07/21(月) 20:51:14.07 ID:xcMkAFsXO<> >>131 <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/07/21(月) 21:16:59.56 ID:82uSW6390<> クロシュ「あの……使徒、さん……」

消えかけ幽界樹の精霊「……?」

クロシュ「わたしの……デロデロに、なれば……。もう……誰も、傷付かない……」

消えかけ幽界樹の精霊「……」

クロシュ「えっと……だから……わたしの、デロデロに……」

消えかけ幽界樹の精霊「……」

世界樹の精霊「……そういうのも、良いと思う……。消えちゃうのは……これから先、いつでもできるけど……デロデロは、消えたら試せない……」

消えかけ幽界樹の精霊「……」

世界樹の精霊「………私としても……初めて会った仲間が……消えちゃうのは……寂しいし……」

消えかけ幽界樹の精霊「………」


↓1コンマ(前にデロデロの話をした+30)
01-65 ありがとう……でも……
66-00 それじゃあ…… <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2025/07/21(月) 21:27:11.14 ID:XZiiZRnwo<> 来い! <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/07/21(月) 21:44:32.44 ID:82uSW6390<> 消えかけ幽界樹の精霊「あり、がとう………。でも……やめておきます……」

クロシュ「……」

消えかけ幽界樹の精霊「……私の記憶は……あらゆる命たちの、苦痛と絶望に満ちている……。例え、あなたのデロデロが、どれほど心地良いものだったとしても……きっと、私が救われることは……ありません……。むしろ……あなたの内側で、苦しみを撒き散らす呪いとなってしまう……。そんなことは……私自身、到底認められません……」

クロシュ「………」

消えかけ幽界樹の精霊「………以前、私とお話したこと……覚えて、いますか……?」

クロシュ「………えっと……」

消えかけ幽界樹の精霊「…………デロデロが、全ての命を救うとして……では、そのデロデロは誰が救うのか……という……」

クロシュ「!」

消えかけ幽界樹の精霊「もし……本気で、救済を目指すのであれば……その点を、よく考えて……。優しいあなたが……たった一人、犠牲になるなんてことは……いけません……」

クロシュ「…………」



消えかけ幽界樹の精霊「…………それでは……もう、言い残しもありません……。お願い、します……」

世界樹の精霊「……わかった。残念だけど……」スッ

 パァァァァ――…

消えていく幽界樹の精霊「さようなら――――心優しい、世界樹の使者たち――――……」パァァァ――…


 パシュウウウン――――……


 ☆世界めくれの阻止に成功しました

 ・幽界樹の精霊が消滅しました

 ◆ <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/07/21(月) 21:50:50.39 ID:82uSW6390<>  少し前――

―王都セイントレア 市街

 ドンッ!!

押し出される幼女「ふええっ!?」ヨロロッ

僧侶「ふっ……聖女……みんな……お元気、で――」

迫りくる影の魔物「」ヌオオオオ――


 ベシンッ―


僧侶「えっ……!?」ヨロッ

デロデロ教徒「僧侶ちゃん、間に合っ――」ニコッ

ぶつかる影の魔物「」ヌオオオオオオオ―――


 バシュウウウウウン――――……


僧侶「あっ……あ、あれ……!? 待って……デロデロ教徒ちゃん!? 待って、どこに行ったの!? ねえ!!?」キョロキョロ


 ヒュオオオオオ――…


幼女「ぁ……ふ、ふぇ……」ジワワ

僧侶「あ、あ……そんな……まさか……嘘だ、嘘だ……!!!」グルグル


 ヒュオオオオオ―――……


僧侶「あああああああああああ!!!!!!!」

 ◆ <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/07/21(月) 23:09:01.74 ID:82uSW6390<> ―夜
 王都セイントレア 市街

クロシュヴィア「……」スト


僧侶「」グルグル


クロシュヴィア「僧侶ちゃん……」


僧侶「あ……クロシュヴィア様……」


クロシュヴィア「………デロデロ教徒ちゃんの反応が……いきなり、途絶えちゃったんだけど……」

僧侶「…………」

クロシュヴィア「ねえ……あの子は……? どこ……?」

僧侶「…………私が………私の、せいで………消え……ました………」

クロシュヴィア「え……」

僧侶「影の、魔物に……ぶつかって……跡形も、なく……」

クロシュヴィア「……」

僧侶「……クロシュヴィア様……あの子は、星に還ったんですよね? 星に還って、また新たな命として生まれてくるんですよね……? また、一緒にケーキを食べて……一緒に笑って……一緒に、デロデロの教えを布教して…………」

クロシュヴィア「………感じ……られない……」

僧侶「ぇ…………」

クロシュヴィア「この星の……どこからも……。あの子を、構成していた……魔力も、物質も……何も、かも…………。どこにも………ない………」

僧侶「………嘘、です……そんなの……嘘ですっ!!!! だって……だって、あの子は……!!!!」


 ――デロデロ教徒『みんなでデロデロになれば、ずっと平和で、しあわせなんですよね?』

 ――デロデロ教徒『だったらわたし……死ぬのも、こわくありません! だって死んでも……この星がまるごとデロデロになれば、それでまた、みんなに会えます! みんなで、ずっとしあわせにいられます!』

 ――デロデロ教徒『えへへ……はやく、みんな一緒にデロデロになりたいです!』


僧侶「嘘だっ………嘘だぁ…………」ガクッ…ポロポロ…

クロシュヴィア「…………」


クロシュヴィア「…………わたしの………責任………」

僧侶「え……?」ポロポロ

クロシュヴィア「わたしが……いつまでものんびり……布教ごっこで、満足していたから………。こんな事態を……。誰よりも、デロデロになりたかった子を………救えなかった………」グッ

 ザッ―

クロシュヴィア「……僧侶ちゃん……行くよ………」クルッ

僧侶「ぁ………」

クロシュヴィア「………この星を……デロデロに溶かす方法を……探しに……」

僧侶「はい……!!!!」ググッ

 ◆ <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/07/21(月) 23:12:29.52 ID:82uSW6390<> ―夜
 聖ヴァレリオ教会 宿泊室

聖女「お姉ちゃん……」

 ベランダの窓「」コンコン

僧侶「……」


聖女「!」

 窓「」ガラッ

聖女「お姉ちゃん! 良かった、無事――」

僧侶「聖女。私は今から、この王都を発ちます」

聖女「えっ……!? どうして、そんな急に……!? 災害は一旦収まったけれど、まだ何が起きるか……」

僧侶「……デロデロ派の導師として……一刻も早く、全てを救う。救わなければならない。そうしなければ……私が、そうしなければ……」

聖女「お、お姉ちゃん……?」

僧侶「………私のことは心配しないで。クロシュヴィア様も一緒だから、大丈夫。あなたは……お父様と、平穏に過ごしていなさい」

聖女「……何があったの? ねえ、何かあったんだよね? そうだ、デロデロ教徒ちゃんは!? あの子は――」

僧侶「……っ」

聖女「……!!」

僧侶「………お父様には……別れも言わずにごめんなさいと……伝えておいてください。それでは」クルッ タンッ―

聖女「ま、待って!」


 ヒュオオオオオオ――…


聖女「……」

 ◆ <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/07/22(火) 00:06:07.01 ID:D8l7csZo0<> 本日はここまで。次回、王都セイントレア王都滞在最終日編です

運命を揺るがすような戦いを終えて、幽界樹の精霊の願いを聞き届けるクロシュたち。救われぬ精霊の魂を救うことはできなかったが――あかちゃんスライムのひたむきな優しさは、一抹のぬくもりとなってその最期に寄り添った――…

そして僧侶とクロシュヴィアに訪れる、大きなかなしみ。愛ゆえに――そのかなしみは、深く、重く、耐え難く――。やがてかなしみは壮絶なる決意となり、星を飲み込まんとする嵐を呼び起こす――

星に還らず消え去った命は――二度と苦しまず――二度と悲しまず――二度と笑うこともなく――永遠の静寂に、横たわる―――…… <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2025/07/22(火) 00:20:40.37 ID:uST3YFU9o<> これはラスボスクロシュヴィア <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2025/07/22(火) 00:25:48.78 ID:7CJ/gfmbO<> お疲れ様でした。
幽世周りの設定を詳しく知りたいです <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2025/07/22(火) 22:18:31.93 ID:ImX2aJ/yo<> 乙乙です
クロシュヴィアも僧侶ちゃんも幽樹霊ちゃんも優しくて物事を真っ直ぐ受け止めすぎる……太母さんぐらい太い(神経)でもいいのよ <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2025/07/22(火) 22:40:04.05 ID:kG+2wvHXO<> 乙
非ネームドに厳しい回だった… <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/07/22(火) 22:59:58.36 ID:D8l7csZo0<> デロデロ教徒ちゃんの消滅は、クロシュヴィアさんにとって衝撃的な出来事でした。伝説スライムがついに動き出すかもしれません。それは仕方のないことです。劇中では語られませんでしたが、デロデロ教徒さんはクロシュヴィアちゃんのものすごく遠い子孫で、実はとても気にかけていたのです

幽世とかその辺りの設定について、劇中でちゃんと説明したことはそういえばなかったかもしれません。曖昧な状態ではいろいろと困るかもしれないので、少々突発的ですが番外編として簡単な説明回を行いたいと思います。よろしくお願いします

クロシュヴィア氏も僧侶ちゃんも幽界樹の精霊さんも、愛深き方々でした。愛深きゆえに、背負うかなしみもまた――。
緑の国の太母こと妖精さんは特別図太い性格というわけではないのですが(むしろ妖精にしては繊細な方です)、どうにもならないことに対しては意識的に気にしないようにしているようです。しかし割と頻繁に取り乱したりもしているので、そのセルフメンタルコントロールはあまり上手くいっていないかもしれません
なお世界樹の精霊は、幽界樹の精霊と比べてドライです。世界の代弁者たる界樹の精霊には、彼女のような淡白な性格の者の方が向いているのかもしれません

クロシュさんはとてもがんばっていますが、その手は何もかもを救えるほど大きくありません。自ら消滅を望む者に対して、クロシュ氏にできることはなく……。手の届かぬ場所で消える命にも、為す術はありませんでした
あかちゃんスライムのクロシュは――静かにお祈りすることしか、できませんでした。 <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/07/22(火) 23:00:45.96 ID:D8l7csZo0<>  ―番外編 幽世について―

―某日
 聖ヴァレリオ教会 宿泊室

スライムクロシュ『……幽世って……どんなところ……?』モニョモニョ

妖精「幽世っていうのは……なんて言えば良いかなあ。こことは真逆の力が働いてる裏側の世界、みたいな……」

ミスティ「全然わからないわ……」

妖精「わ、私だって詳しく知ってるわけじゃないし……。イリス、世界樹の精霊を呼んでみてくれる?」

イリス「あ、うん。世界樹の精霊さんなら詳しいの?」

妖精「たぶん」

イリス「わかった!」

 蒼き星の杖「」ポワポワ…

世界樹の精霊「……呼んだ?」ポン

妖精「呼んだ。幽世について教えて」

世界樹の精霊「私はあなたたちの先生じゃないんだけど……。まあいい……教えてあげる……」

 *

幽世というのは、現世と対を成すもう一つの世界のこと。

こちら側では正の力……光・炎・水・風・地の五大属性が主流だけど、あちらでは逆に闇属性みたいな負の力が主流……。

本来は決して交わることのない現世と幽世だけれど……世界めくれが起きれば、たぶんこの二つの世界は混ざり込んでしまう……。

言うなれば……世界めくれっていうのは、二つの世界を隔てる膜に大きな穴が開いてしまうようなもの……。ひとたび穴が開けば、それは自然に閉じることなくめくれ上がり続ける……。反発しあう二つの力が、穴をどんどん押し広げていってしまうから。そうなれば……最期には、全ての力が対消滅を起こして……どちらの世界も、跡形もなく消え去ってしまう……と思う……。力の総量は、たぶん同じだから……。

幽世って響きからすると、なんだか死後の世界とかおどろおどろしい世界を想像するかもしれないけど……たぶん、そこで生きてる者たちはあなたたちとそこまで大きく違わないと思う……。ただ、魔力の向きが正反対ってだけ……。

ちなみに負の側にも五大属性はあったりする……。闇、氷、乾、凪、虚の5つね……。闇と氷以外は、こっちの世界じゃ滅多に生まれないから……あんまり馴染みがないかも……?

それぞれの属性は、対になっているの……。光と闇、炎と氷、水と乾、風と凪、地と虚……この組み合わせは、特に強い反発を生む……光属性と闇属性が強く反発しあうのは知っているでしょ……? それと同じって思ってくれたら、いいよ。

まあひとまずは、こんなところかな……。今日はもう疲れた……。他にも聞きたいことがあるなら、また後日ね……。

あそうそう、幽世と幽界は同じものだよ。いわゆる表記揺れってやつだね……。それじゃ……ばいばい……。

 *

 シュウウウン…

ミスティ「帰ってっちゃったわ」

イリス「幽世に負の属性かあ……なんだかロマンがあるね!」

妖精「対消滅なんて勘弁して欲しいとしか思わない……」

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ

 ☆幽世についての知識を少し得ました

 ◆ <>
◆eAA16RTlRw2e<>saga<>2025/07/22(火) 23:01:25.53 ID:D8l7csZo0<> というわけで本編の更新は恐らく土日辺りになるかと思います

他にも質問等あればお気軽にお書き込みくださいませ <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2025/07/22(火) 23:44:15.92 ID:OyudRACdo<> おつ
鏡合わせの世界って感じかな
という事は向こう側にも人が居て街があって文明がある…かもか <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2025/07/23(水) 13:11:06.97 ID:1PrNWq4b0<> 乙
すまない幽霊樹の精霊との戦いがまさか土日以外でやるとは思わなくて参加出来なかったな…
ちなみに負の五大属性で氷と闇は分かるけど乾、凪、虚は下に書いた感じの魔法でいいのかな?
乾:周囲の物を干からびさせる魔法
凪:周囲の音を無音にさせる魔法
虚:周囲の物を崩壊させる魔法 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2025/07/24(木) 18:40:57.48 ID:+izooxRGO<> 乾、凪、虚は滅多に生まれないという事は中には使える人物が存在しているという事でいいのかな? <>