プロローグっぽい何か<><>2010/04/29(木) 22:08:38.11 ID:8hchBA.0<>夕方の学園都市、第十一学区。
『外』と繋がるゲートを越えて、彼はこの街に足を踏み入れた。
スネーク「こちらスネーク、学園都市への潜入に成功した。」
オタコン「もう一度確認しておこう。今回の任務は学園都市で密かに開発されているらしい新型メタルギアの調査だ。
誰にも見つからず任務を遂行する事は不可能だろう。
だが、できるだけ目立たないように行動してくれ。」
スネーク「了解。これより任務を開始する。」<>スネーク「こちらスネーク、学園都市への潜入に成功した。」
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/04/29(木) 22:11:12.43 ID:8hchBA.0<>1週間前
この煙草とも長い付き合いだ。
愛用の先折りタバコ「モスレム」を箱から取り出し、火をつけたところで誰かが部屋
に入って来た。
それは、メタルギアREXの開発者であり、スネークの親友ハル・エメリッヒ(通称オタコン)だった。
オタコン「新型メタルギアの情報だ。スネーク、聞いてくれ」<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/04/29(木) 22:14:32.01 ID:8hchBA.0<>メタルギアとは、核搭載二足歩行戦車のことである。
スネークと何度も対峙した因縁の兵器だ。
そして、スネークやオタコンが所属する非政府組織「フィランソロピー」は、そのメタルギアを破壊・根絶する為に活動している。
スネーク「何だと?」
オタコン「スネーク、日本の“学園都市"について知っているかい?」
スネーク「・・・知らないな。何だそれは?」
オタコン「簡単に言うと学生を対象に超能力開発を行っている“一大能力開発機関"さ」
スネーク「超能力・・・マンティスみたいに人の心を読んだり出来るのか?」<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/04/29(木) 22:17:31.57 ID:8hchBA.0<>オタコン「そう。そして学園都市の中と外では30年ぐらい技術に差がある」
スネーク「つまりその技術力を活かしてメタルギアを・・・・」
オタコン「そういうこと」
シャドーモセスの事件以来、真の黒幕オセロットによって世界中にメタルギアの亜種が拡散していた。
それがついに日本に・・・
侵略の為の戦力を持たない(持てない)日本が何故そんなものを必要としているのか?
最初理解出来なかったが、オタコンの解説を聞くうちに学園都市とメタルギア計画のシルエットが見えてきた。
学園都市は大きな力と一国家に匹敵する影響力を持ち、日本国の法律に縛られることも無い。
言語や文化は同じであるが、別の国のようだ。
そして、他国に対抗しうる軍事力を持ち、欲している。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/04/29(木) 22:19:52.40 ID:8hchBA.0<>スネーク「・・・今回も単独潜入か?」
オタコン「勿論。だが麻酔銃は用意できた。弾は予備も含め60発。計画的に使ってくれ」
スネーク「ところでオタコン。一つ気になる」
オタコン「?」
スネーク「そのメタルギアの情報は何処から手に入れた?」
オタコン「・・・学園都市の内部の協力者だ。僕達は相手を知らないが、相手は僕達をよく知っているみたいだ」
スネーク「罠じゃないのか?」
オタコン「僕もそう思って調べてみたけど、不審な点は無いし、裏付けは取れた。大丈夫だろう」
スネーク「・・・分かった。俺も学園都市について調べてから潜入する」
オタコン「IDカードを渡しておくよ。協力者に貰った物だ。・・・頼んだよ、スネーク」<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/04/29(木) 22:22:52.92 ID:8hchBA.0<>ここまでが一週間前の話。
今現在のスネークは、衛星を介したバースト通信によってオタコンから指示を受けている。
オタコン「まずは麻酔銃を取りに行くんだ。発信機からの情報では第七学区のハイスクールの男子寮の屋上に投下された。
コーデックに地図と位置を送るよ」
スネーク「分かった」<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/04/29(木) 22:25:24.86 ID:8hchBA.0<>プロローグっぽいのはここで終了。
今日4月29日はMGSPWの発売日という事でMGS×禁書目録のクロスを。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/04/29(木) 22:41:20.64 ID:fgSTlMAO<>もちろん17600号は出てきますよね?<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/04/29(木) 23:09:41.05 ID:r9X.VOEo<>期待<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/04/29(木) 23:10:37.75 ID:T3fVydQo<>>>8が言いたいこと全部言ってくれてる<>
MGS・禁書ともにネタバレ注意<>sage<>2010/04/29(木) 23:13:41.62 ID:8hchBA.0<>>>8ちょびっとだけな
〜一方通行の優しい用語解説〜
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ノノリ从从〉
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MGSプレイしないと訳わかンねェ言葉が一杯出てきたなァ。
つゥワケでこのSSで出番の無ェ一方通行が説明してやんよ。
まず何回もでてきた『メタルギア』だな。
>>1が下手糞な地の文で書いたように『核搭載二足歩行戦車』ってヤツだ。
オタコンの開発したメタルギアREXはこンなのだ。
http://beebee2see.appspot.com/i/agpiZWViZWUyc2VlchQLEgxJbWFnZUFuZFRleHQYwPxzDA.jpg
次に『シャドーモセスの事件』。
正しくは『シャドーモセス島事件』で『SMI事件』と略される事もあるから覚えとけェ。
コイツは2005年、次世代特殊部隊FOXHOUNDがシャドーモセス島の核廃棄施設を選挙したテロ事件だ。
ここでスネークがその島へ一人で潜入するハメになっちまう訳なンだがなァ。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/04/29(木) 23:36:13.84 ID:8hchBA.0<> _ _
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ノノリ从从〉
ソ(lリ゚ ー゚ノリ
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非政府組織『フィランソロピー』。
この組織はさっきのメタルギアを破壊・根絶するために設立された組織だァ。
あ?何で機密兵器のメタルギアが根絶しなきゃなンねェ程あンのかって?
イイ質問だ。
実はさっき説明したSMI事件の黒幕がメタルギアの設計図をわざと全世界に公開しやがったンだよ。
そのせいでメタルギアは特別な兵器じゃあなくなったンだ。
で、そいつらをブッ壊すのが『フィランソロピー』って事だ。
ちなみにフィランソロピーの構成メンバーは戦闘員ソリッド・スネーク、メタルギアの開発者オタコン。
さらに現在はアメリカ軍にいるがオペレーターのメイ・リン、SMI事件の暴露本書いて印税だけ置いてどっか行ったナスターシャ・ロマネンコだ。
まァ、女共は全員ババァだけどなァ。
ついでに時系列はMGS側がMGS2から1年後の2010年、要するに今現在だ。
だが『フィランソロピー』は解体されず、相変わらずメタルギアの調査を続けてるっツウ設定だ。
小島監督お得意のパラレルワールドってワケだよ。
禁書目録側が『グループ』が潮岸の本拠地を襲撃した後…なンだが、流石に三下を出さねェのはマズイからな。
17巻と19巻辺りがゴチャゴチャになってやがる。
注:この一方さんのAAは禁書板のAAスレから拝借したものです。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/04/30(金) 00:07:12.59 ID:eg2wPy.0<>第七学区。
とある高校の男子寮の前で、スネークは見上げていた。
夕焼けに染まる空ではなく、寮の屋上を。
スネーク「・・・ここか。監視カメラには余り映りたくないな。筋トレも兼ねてよじ登って見るか」
耐震のための鉄骨に手を掛け、よじ登ろうとしたが
■■「こんなところで。何してるの。」
突如、後ろから声をかけられた。
スネーク「うお!(なんだこの少女・・・全然気配を感じなかった・・・!)」
後ろに佇んでいたのは、綺麗な黒髪の正に大和撫子といった少女だった。(それ以外に特徴らしい特徴は無かったが)<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/04/30(金) 00:09:35.19 ID:eg2wPy.0<>だが、問題はそこでは無い。
潜入任務は他人の死角をすり抜け、敵を拘束、無効化する。
誰よりもそれが上手なのがスネークだ。
その歴戦の勇者に音も無く忍びより、背後を取ったこの少女は。
スネーク「・・・ああ、ちょっと書類が飛ばされてしまってな」
■■「そう。気を付けて。」
割と自然な嘘に、すぐに引き下がってくれた。
しかし、スネークの鼓動はしばらく速まったままだった。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/04/30(金) 00:12:34.59 ID:eg2wPy.0<>スネーク「恐ろしい少女だ。声をかけられるまで存在さえ感じなかった…。」
オタコン「ここは学園都市だ。気配を消す能力者だっているかも知れない。僕達の世界の常識で考えてちゃ駄目なんだよ。」
スネーク「いま屋上に出た。麻酔銃を回収したぞ。ところでオタコン、任務の期間中、どこに滞在すればいいんだ?」
オタコン「…(ギクッ)」
スネーク「まさかオタコン…考えてなかったのか?」
オタコン「そ、そんな事はないよ!…そこの寮の空き部屋でも拝借したらどうだい?」
スネーク「(やっぱりコイツ考えて無かったな)…了解した。」<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/04/30(金) 00:16:27.39 ID:eg2wPy.0<>七階のベランダに降り立って、電気のついてない誰も住んで無い(と思われる)部屋を見つけた。
スネーク「とりあえず空き部屋と思しき部屋に潜入した。冷蔵庫は空だし、風呂もお湯は張ってない。少しの間拠点として使わせていただこう」
***
その部屋の主は、とある修道女を担任の教師の家に送り、帰路についていた。
上条「…はあ。何かインデックスが小萌先生の家にスフィンクスを連れて遊びに行っちゃったんですが。
まあ久しぶりにベッドで寝られるし良しとしましょうか!」
先程『部屋の主』と言ったが、ベッドも食糧も居候に占拠、食い潰されている。
不幸な少年上条当麻は、その危険な居候の呪縛から一時的に解き放たれ、小さな幸せを噛み締め…るはずだった。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/04/30(金) 00:17:58.94 ID:eg2wPy.0<>***
カツ、コツと足音を鳴らして近づいてくる影を、スネークは敏感に感じ取った。
スネーク「…誰かの足音が近づいて来るんだが。今まさにこの部屋に入ろうとしているんだが」
オタコン「!!!隠れるんだ!」<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/04/30(金) 00:20:16.01 ID:eg2wPy.0<>***
不幸な少年は自炊派なので、冷蔵庫には普段豊富な食糧を備蓄している。
今日は疲労が溜まっているので簡単に夕食を済ませようなどと考えていたのだが、
上条「はあー腹減った。冷凍庫に確か肉まんが置いて−−−−−−−−無い?あれ?ていうか冷蔵庫空?え?何で?」
自分に尋ねても答えは出てこない。
となると理由は一つ。
上条「…あの暴食シスターかぁぁぁぁぁぁ!!不幸だぁぁぁぁぁぁぁ!!」
怒りをぶつけたい相手はここにはいない。
枕に八つ当たりしても空腹感は収まらない。
なけなしのお金を握り締め、重い足取りでコンビニに向かおうとしたのだが<>
誰か見てんのかねコレ<>sage<>2010/04/30(金) 00:22:26.18 ID:eg2wPy.0<>スネーク「…動くな。」
上条「とてつもない空腹感の次は、いきなり渋いオッサンにこめかみに銃を突きつけられました。今日はまた一段と不幸だ…」
自分の部屋の不法侵入者はこんなことを言った。
スネーク「交渉しようじゃないか」<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/04/30(金) 00:26:05.63 ID:eg2wPy.0<>***
交渉と言っても、バカ正直に任務の内容を話す訳にはいかない。
端を折って簡潔に話すことにした。
スネーク「俺はちょっとした任務で学園都市に来ている」
上条「という事はアンタ、外から…」
スネーク「そうだ。そして任務を遂行するためにこの部屋を拠点として使わせて欲しい。1週間位だ。
そしてもう一つ。さっきの任務の話だが、誰にも話さず黙っていてくれ。
勿論この部屋に俺が来ている事もだ」
上条「さいですか…まあアンタも困ってるみたいだし、協力するよ」
スネーク「すまないな。っと自己紹介がまだだったな。俺の名前は…デイビッド・スネークだ」<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/04/30(金) 00:28:39.60 ID:eg2wPy.0<>勿論偽名だが、普段コードネームで呼ばれるため、本名が混じってしまった。
上条「(蛇?)俺は上条当麻。よろしく」
上条「あー、そういえば今日は御坂に宿題手伝ってもらうんだった…とりあえずゴミ捨ててくるから待っててくれ」
彼は、ついでに飯買ってこよー等と言いながら部屋から出て行った。
スネーク「ふう。行き当たりばったりだが拠点は確保できた」
オタコン「あの少年には感謝しなくちゃね」
スネーク「煙草でも吸わせてもらうか…」<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/04/30(金) 00:36:27.59 ID:eg2wPy.0<>***
御坂美琴は上条当麻の寮の前に到着していた。
予定の時間より少し(かなり?)早いが、お邪魔させてもらおう。
御坂「アイツの寮なんて初めて来るわね…」
少し緊張しながらも、人さし指でインターホンを鳴らす。
ピンポーン♪と高い音がなったが、中からの反応はなかった。
御坂「お邪魔しまーす。って鍵開いてるじゃない」
そこにいたのは、
スネーク「……」
御坂「」<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/04/30(金) 00:38:13.18 ID:eg2wPy.0<>キリがいいのでとりあえずこの辺で。
書き溜めを見直してたらあんまり禁書キャラ出てないことに気づいた<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/04/30(金) 01:26:42.48 ID:qty3CgDO<>書き溜めに推敲までしてるんなら、一人称か三人称かハッキリしようぜ
地の文つけるのはいいけど不自然だと読みづらい
小説じゃないんだし、気取らずに書けばおk<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/04/30(金) 07:09:26.64 ID:eg2wPy.0<>>>24
指摘サンクス
手直ししながら投下するわ<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/05/01(土) 00:51:52.72 ID:3sbm1.Q0<>おあずけひどいです><<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/01(土) 00:56:50.30 ID:nxRNycAO<>なにこれ
超期待<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/01(土) 01:33:43.32 ID:UsMHzR.o<>喫煙はベランダでお願いしますね<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/01(土) 07:11:21.87 ID:Z/sn3/U0<>今ピースウォーカーが気になり過ぎて手がつかないんだ
今日の昼過ぎぐらいには来れるかと<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/05/01(土) 20:37:17.13 ID:qdIYDKko<>支援<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/01(土) 22:00:11.79 ID:zxE0V6AO<>なにこれ、超期待<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/05/01(土) 22:19:43.76 ID:bARyEJ60<>はやく<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/01(土) 23:29:28.23 ID:70AVFnY0<>期待してる<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/02(日) 00:06:02.64 ID:G23xF1Q0<>ごめん12時間遅れた
>>24推敲してもこの程度なんです///
***
先に口を開いたのは、
スネーク「・・・あの少年の彼女か?」
御坂「なっ…そそそんな訳あるかああああ!」バチバチッ
よく分からないが触れてはいけない事を言ったらしい。
青白い電気を身体中から放出する恐ろしい少女を見て、
スネーク「随分危ないお嬢さんだな。発火して火事になるぞ?」
御坂「軽口叩いてる場合かしら?ていうかアンタ誰ええええ?!」
流石に身の危険を感じて窓から逃走した。
パイプをつたってスルスルと地上に降りるスネークを見た少女は、
御坂「チッ。まあいいわ。気絶させた後で話を聞きましょ」
<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/02(日) 00:10:17.89 ID:G23xF1Q0<>prrrr prrrr
スネーク「オタコン、何だあの少女は!40年位前見た気がしなくもないんだが…」
オタコン「?君は今38歳じゃないか。多分彼女は電撃を操る能力者だ。微弱な電流も視認できるらしい。逃げ切る事は多分できないよ」
スネーク「少し眠ってもらうしか無さそうだな…」
懐から麻酔銃を取り出し、マガジンを装填する。
御坂「少し眠るのはアンタだと思うけど?」
10m位離れた場所から雷撃の鎗が飛んで来た。
スネークは横っ跳びしてそれをかわし、照準を合わせて引き金を引いた。
サプレッサーの装着によりほとんど銃声を発さず、銃口から麻酔弾がとびだす。
弾は命中し、彼女を夢の世界へ誘う−−−
はずだった。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/02(日) 00:13:08.66 ID:G23xF1Q0<>スネーク「!?」
弾は本来通る軌道を描くことなく、植え込みの木に突き刺さる。
御坂「随分古い銃使ってるわね。外の人間かしら?」
スネークはこのような現象を目撃した事がある。
2009年 ビッグ・シェル占拠。
その事件を起こしたテロリストの1人、フォーチュン。
まさか、彼女と同じくーーーーーーーー
スネーク「周りの電磁波を操って!?」
御坂「御名答。いいカンしてるじゃない」
スネーク「クソ…!」<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/02(日) 00:31:41.74 ID:.j/TyT6o<>どうして戦った<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/02(日) 00:32:41.53 ID:G23xF1Q0<> _ _
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はい出ましたァ『ビッグシェル事件』。
コイツは2009年、海洋プラント『ビッグシェル』の視察かなンかに来てたアメリカの大統領がテロリストに拘束されちまう話なンだが…
長ェから細けえこたァ省略すンぜ。
ンでもってそのテロリスト共の名前は『デッドセル』ってんだが、コイツらが変人ばっかなンだな。
ローラースケーターにバイセクシャル、タラコ唇の女にボスは触手プレイが得意ときたもンだ。
シスコン、ショタコン、ストーカーが勢ぞろいの俺の同僚と張りあえそうだなァ。
そいつらのタラコ女が例のフォーチュンだ。
銃弾は全て逸れ、グレネードも不発になるとかってすげェ幸運の持ち主ってなってたンだが、実は電磁波兵器の効果って事があとから判明するンだと。
このSSではその電磁波兵器を超電磁砲が再現したワケだ。
ちなみにタラコ女もレールガンブッ放すから共通点はなンとなく多いな。
タラコ女のレールガンは普通の武器だが。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/02(日) 00:35:25.77 ID:G23xF1Q0<>prrrr prrrr
スネーク「オタコン!彼女の電磁波を妨害する方法は無いのか?!」
オタコン「落ち着けスネーク!…彼女は演算によって能力を発現させているから……」
スネーク「何か策は無いのか?!」
オタコン「スネーク!作戦用ポーチの中にスタングレネードが入っていたハズだ!」
ポーチの中に探りを入れると、予備の弾以外にアルミ缶ほどの大きさの円筒があった。
スネーク「あった。…けど2つしか無いぞ」
オタコン「それで演算の邪魔をできるかも知れない。あくまでも推測だけどね…」
スネーク「何にせよ、それ以外俺が出来る事は無い」
<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/02(日) 00:42:51.22 ID:G23xF1Q0<>スタングレネードを握り締め、路地裏に逃げ込む。
御坂「ちょこまか逃げまわっても、私からは逃れられないわよ?」
物陰に隠れて再び麻酔銃を撃つ。
しかし、先ほどと同じく命中する事は無かった。
御坂「不意打ちしたって無駄よ!」
最強の電撃使いは、路地の“壁"に足をつけ、
スネークの真横に下りてきた。
スネーク「なっ!?」
御坂「さあ、少し眠ってもらうわよ!」<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/02(日) 00:49:46.01 ID:G23xF1Q0<>***
正体不明の男の手を取り、電流を直接流す。
勿論殺してしまうようなものでなく、気絶させる為に。
スネーク「ぐ……ァァァァァァァァ!!!!」
しかし。
地に倒れ伏す事は無く、手を振りほどいて路地裏のさらに奥に入っていった。
御坂「え……」
確実に気絶すると思った。が、現にあの男は電撃に耐え、逃げ去って行った。
御坂「まあいいわ。もう一度気絶させてあげるまでよ」<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/02(日) 00:52:39.13 ID:G23xF1Q0<>革靴を鳴らしながら、路地裏をスネークを追い詰める形で進んで行く。
と、そこにアルミ缶サイズの大きさの円筒が転がってきた。
御坂(…手榴弾!?もしも建物の中まで被害が出たらどうするつもり?!)
爆風と破片から身を守る為に、磁力を操り壁を5m程駆け上がる。
だが手榴弾は予想外の爆発を起こした。
キィィィィィィン!!と、
想定外の閃光と轟音が演算の邪魔をする。
御坂(なっ・・・・!?)
能力によっt発生させていた磁力を失い、5mもの高さから地面に叩きつけられた。
そして、
光で塗り潰された視界が晴れる前に、彼女は深い眠りに落ちた。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/02(日) 00:56:57.26 ID:G23xF1Q0<>***
スネーク「危なかった・・・」
オタコン「何とか退ける事が出来たみたいだね。電撃は痛く無かったのかい?」
スネーク「オセロットの拷問に比べれば大したことないさ。…このお嬢ちゃんはどうしようか」
オタコン「…変な事考えていないだろうね」
スネーク「?」
オタコン「ゲフンゲフン 寮に連れて帰って、あの少年の帰りを待った方がいいと思うよ」
スネーク「確かに。路地裏に寝かせておく訳にもいかないからな」
彼女の華奢な体を担いで少年の寮へ戻る事にした。
能力者の喧嘩など些細な事なのか、
幸運にも、窓から人が顔を覗かせる事は無かった。<>
能力によっt→能力によって<><>2010/05/02(日) 00:59:10.77 ID:G23xF1Q0<> _ _
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ソ(lリ゚ ー゚ノリ
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オセロット…ただのドSだ。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/02(日) 01:04:27.11 ID:kNWP78A0<>wktk<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/02(日) 01:05:09.05 ID:m1oXlUAO<>クロス系の美琴って大体がこいつ怪しいからビリビリぶっ放すっていう危険人物だよな。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/02(日) 01:13:28.94 ID:G23xF1Q0<>>>46
学生寮で家族でもなんでもない外人がくつろいでる…
怪しいかといえば怪しいが電撃飛ばす程じゃないわな
***
「少年」はまだ寮へ帰っていなかった。
上条(ふぅ。こともあろうにゴミ袋に宿題が混じっていたとは…)
珍しい『不幸中の幸い』を噛みしめながら帰路に着いていたのであった。
上条(せっかく御坂センセーが教えてくれるというのに…まあ見つかっただけいいとしましょう!)
寮に向かう道をまわると、視界にスーツ姿の男が写った。
上条(あれは…スネーク?外で何を…)
ふとスネークが肩に担いでいる物が目に留まった。
上条(御坂!?)<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/02(日) 01:16:39.12 ID:G23xF1Q0<>その時、上条に電流走る…!
あの怪しいオッサンは「ちょっとした任務」で学園都市に来たと言っていた。
その任務ーーーもしかすると
上条(学園都市第3位の抹殺!?)
冷静に考えれば分かるかもしれないが、外の人間がそんな事をする理由はない。
学園都市と敵対する事になりかねないからだ。
上条「ス・・・」
しかし、今の彼は冷静とは程遠く、
上条「スネェェェェェェェクゥゥゥゥゥゥ!!!」
考える前に足が動いていた。
学園都市第3位を仕留めた(気絶させた)非能力者に向かって。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/02(日) 01:35:36.40 ID:spft/ZEP<>どうしてこうなった!どうしてこうなった!<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/02(日) 01:39:44.77 ID:kNWP78A0<>これは流石の上条さんも…wwwww<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>saga<>2010/05/02(日) 01:48:16.50 ID:G23xF1Q0<>スネーク「カミジョー!?」
上条「いいぜ、お前が御坂を傷付けるってんなら」
上条「まずはその幻想をぶち殺す!」
固く握り締めた拳を顔面に向かって突き出す。
上条も経験的に、1対1の喧嘩なら自信があった。
だが、それも路地裏の殴り合いのレベル。
スネークはFOXHOUNDを除隊してから何年も経っているが、技術は衰えていない。
ただの高校生が本職の軍人に勝てるはずも無く、
上条「!?」
地面に叩きつけられて気を失った。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/02(日) 01:50:04.22 ID:G23xF1Q0<>***
とりあえず2人を抱えて寮へ戻る事にした。
スネーク(しかし、カミジョーは何だって殴りかかって来たのだろう?)
オタコン「スネーク、ちゃんと任務の内容を話した方がいいかもしれないな」
スネーク「確かに。信用無しに仕事に協力してもらう事は出来ないだろう」<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/02(日) 01:53:13.10 ID:G23xF1Q0<>***
御坂美琴は目を覚ました。
御坂(ぐっ…まだ頭がクラクラするわね…)
思考が回復し、あの男との戦いを思い出す。
御坂(地面に叩きつけられた所から記憶に無いわね…いや、あの後、あのオッサンが銃を向けて…)
だがここで、今現在自分が置かれている状況に疑問を持つ。
御坂(…何で私は生きてるワケ?そしてここはドコ?)
スネーク「目が覚めたか」
御坂「ひっ!?」
自分一人だと思っていたが、いきなり声をかけられて驚いた。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/02(日) 01:56:43.31 ID:G23xF1Q0<>御坂「アンタ何者?レベル5の私を銃で倒すなんて…そもそもここはどこよ?」
スネーク「そこの少年の寮だ。少し居候させてもらっていてな」
右に視線を向けると、ベッドの下で上条当麻が寝ていた。というより伸びていた。
御坂「ア、アンタ、コイツに何したのよ!?」
前髪から放電させ、怒気を含んだ口調で尋ねる。
スネーク「そう怖い顔をするな。君をここまで運ぶときに彼に見つかってしまってな。…よほど君が心配だったのだろう」
御坂「へ?」
スネーク「俺を見た途端に殴りかかってきた。多分、君が危険な目にあっていると思ったんだろうな」
御坂「…」
今日はこれにて終了
また明日<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/02(日) 01:58:48.06 ID:kNWP78A0<>乙!楽しみに待ってる<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/02(日) 02:22:03.80 ID:EPZhUtgo<>上条さんも美琴も考える前に行動するタイプ<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/02(日) 04:35:54.31 ID:b14NS5.0<>期待<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/02(日) 05:33:27.85 ID:FK2yYZgo<>2005年に核弾頭射出レールガン搭載の二足歩行戦車作ってたMGSの世界も
技術の進み方はなかなかファンシーだぜ
ところでスネークの外見年齢は何歳程度なのかね<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/02(日) 05:56:38.13 ID:orcLUqU0<>しかも戦闘でダメージ受けたあげく10年くらい放置されてたのに
普通に動いてRay倒すしなww<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/02(日) 06:29:30.69 ID:FK2yYZgo<>そういやKuwabara大佐の帯電電圧がちょうど1000万ボルトで、御坂妹と同じくらいなんだよな
まあ数値設定はともかく、奴も奴で自身の電気でシャゴホッドを動かすとか
禁書世界ばりの変態行為をやってのけるから困る<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/02(日) 08:57:59.46 ID:nznp2t2o<>電気使いの弱点はカエル<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/02(日) 14:45:10.06 ID:G23xF1Q0<>>>58
このSSでは38歳だな
MGS2から丁度1年後<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/02(日) 20:33:29.12 ID:PpP1Z6DO<>うわー。PW記念に禁書クロスを書こうと思ってたのに、新しい情報のためPWクリアするまで書かなかったら先越された。
悔しい……! でも書いちゃう……ビクンビクン<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/02(日) 21:15:22.01 ID:SUFAPK.0<>支援<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/02(日) 21:21:51.64 ID:G23xF1Q0<>>>63
書いてくれ
頼む<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/02(日) 22:04:32.69 ID:vZcEd6AO<>書いてー<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/05/02(日) 22:34:28.49 ID:ufVLxzg0<>はやくー<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/02(日) 23:39:25.21 ID:G23xF1Q0<>待ってー<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/02(日) 23:49:20.78 ID:tMVLy8Mo<>いるー<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/03(月) 00:07:59.98 ID:Dd2LiuM0<>すまんね遅くなった
続きから
ちょっぴり嬉しかった。
アイツが、レベル5を倒した危険人物に拳一つで立ち向かってくれたのだから。
御坂(でっでも、アイツの周りには沢山女の子がいて…私だけが特別って訳じゃ無いんだから!)
ブンブンブン!と首を振り、期待した自分に言い聞かせる。
スネーク「?」
御坂「そ、それよりアンタは何なのよ。外の人間どころか、日本人でもないでしょ」
高身長で青い目、自分に向けられていた銃。
目の前の男はどう見ても日本国籍ではない。
スネーク「ああ…俺はちょっとした仕事で学園都市に来て」<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/03(月) 00:09:16.49 ID:Dd2LiuM0<>上条「その仕事ってのを説明してもらおうか、スネーク」
意識を失っていた少年はいつの間にか目をさましていた。
御坂「! アンタ、大丈夫なの?気絶してたんでしょ?」<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/05/03(月) 00:10:29.02 ID:R9mc.Zs0<>よっしゃー!<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/03(月) 00:15:06.97 ID:Dd2LiuM0<>***
上条当麻は目を覚ました。
寝転んだままうっすら目を開け周りを見渡して、ここが自分の部屋であることを知る。
さっき自分は夢でも見ていたのか?
都合のいい解釈を吹き消すように、視界に一人の男が写る。
スネーク「ああ…俺はちょっとした仕事で学園都市に来て」
その男は、自分にしたのと同じような不明瞭な説明を誰かにしていた。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/03(月) 00:19:24.82 ID:Dd2LiuM0<>上条「その仕事ってのを説明してもらおうか、スネーク」
腰を起こしてスネークに尋ねる。
が、自分のよく知る声が自分の耳に入ってくる。
御坂「! アンタ、大丈夫なの?気絶してたんでしょ?」
上条「御坂か…無事だったか。良かった…(という事は、スネークは御坂を消しに来たんじゃないのか?)」
緊迫した表情から一瞬安堵するも、すぐに切り替えて、
上条「それで、スネーク。仕事ってのは何なんだ?何の為に学園都市に来た?」
スネーク「そう焦るな。こちらも話そうと思っていたところだ」
上条「『本当』の事を話せ。あやふやに誤魔化すんじゃねえぞ?さっきの説明じゃもう信用出来ねえ」
少し間を置いて、スネークは話し始めた。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/03(月) 00:22:20.00 ID:Dd2LiuM0<>スネーク「そうだな…メタルギアと言っても分からんか」
上条「メタル…ギア?ゲームか何かの名前か?」
スネーク「メタルギアというのはだな…簡単に言えば、『核搭載二足歩行戦車』と言ったところか」
上条「か、核?!」
スネーク「元々外の兵器だったんだが、それを学園都市が再開発しているという情報があってな」
上条「スネークはそいつを破壊しに来た工作員…ってことか?」
まるでゲームの世界だ。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/03(月) 00:25:10.11 ID:Dd2LiuM0<>スネーク「いや、まだ調査の段階だ。情報源も不透明だしな。そんなテロリストじみた事はしないさ」
学園都市に危害を加えるつもりかと思ったが、そうでもないようだ。
上条「成る程…まあ仕方ないか。少しの間泊めてやるよ」
スネーク「協力を感謝する。カミジョー」
自分とスネークが握手を交わすのを見て、御坂が呆れ顔で呟くのが聞こえた。
御坂「はぁ…アンタそんなんだからまた『不幸だーっ!』ってことになるのよ…」<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/03(月) 00:28:33.24 ID:Dd2LiuM0<>***
御坂「で、具体的にどうやって調べるつもりなの?言っとくけど、アンタ達にハッキングは無理よ」
彼女の言うことは本当だろう。
オタコンは「今まで破れなかったセキュリティは無い」と豪語していたが、この街では通用しない気がしてきた。
ここで頼りになるのは自分達に情報を提供した人物なのだが…
スネーク「学園都市の協力者を頼りにしていたのだが…連絡が取れないようだ。」
御坂「あたしの能力なら出来ないこともないけど…共犯者にランクアップしちゃうわね」
スネーク「そこまで迷惑をかけるつもりはない。拠点を提供してくれただけでも感謝している」
御坂「私はあんまりできる事はないけど…そうそう、学区ごとの特徴は分かる?」
スネーク「…いや。どういうことだ?」<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/03(月) 00:31:52.13 ID:Dd2LiuM0<>御坂「学園都市は23の学区に別れているの。軍事開発をしている学区を調べれば、学園都市全域を調べるより効率はいいと思うわよ?」
スネーク「成る程な…して、軍事関係の学区はどこなんだ?」
御坂「第十一学区が軍事、第二三学区が航空・宇宙開発、あと第一学区が行政機関ね」
スネーク「分かった。(その3つの学区を中心に調べていくか…)邪魔したな」
上条「え?もう行くのか?」
スネーク「昼に堂々と動くのは控えたい。それに、ずっとここに居て迷惑をかけるわけにもいかないからな」
上条「分かった。…気を付けてな。スネーク」<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/03(月) 00:35:35.61 ID:Dd2LiuM0<>ピースウォーカーのザ・ソローの話がウルッときた
男子寮から少し離れたところで、オタコンに連絡した。
これからどの学区を調べるか彼に相談する為だ。
スネーク「さて、どの学区から調べるか」
オタコン「やはりメタルギアの情報が詳しく分かっていない以上、情報集めをした方がいいかもね」
スネーク「となると…」
オタコン「スネーク、第一学区に向かうんだ。開発計画みたいなものを見つけられるかもしれない」
スネーク「了解」<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/03(月) 00:54:12.02 ID:Dd2LiuM0<>さて、これからの展開についてなんだが。
ぶっちゃけ禁書キャラがほとんど物語に関わってこなくなってるっていう
どうしてこうなった?かというと
・アイデアが行き詰まる
・気分転換にMGS1をプレイする
・REX戦をプレイ
・スネークKAKKEEEEEEEEEEEEEE
という訳で禁書SSというよりメタルギアSSになっちまった
その辺りを先に伝えとくので落胆しないよーに<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/03(月) 00:57:35.67 ID:Dd2LiuM0<>さて今回はこの辺りで<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/05/03(月) 01:02:36.61 ID:mamqEfgo<>>>1乙!
ところでボク>>63なんだけど。
制作速報なのに保守代わりといっちゃあなんだが、書いたヤツ投下してもいいかな……?<>
アナザーストーリー<>sage<>2010/05/03(月) 01:11:38.00 ID:mamqEfgo<>誰もいない。だったら投下してやる! 見たくない方はNGネームを「アナザーストーリー」にして下さい。
――Attestation Complete
Name : David Hayter
Sex. : Male
Age : 39
電子音と共に画面に情報が流れるように表示される。年齢名前性別などの隣には証明写真。
彫りの深い西洋人の成人男性、鋭い眼光と無精髭が非常に渋い。壮年の佇まいといったところか。
これはカウンターの前に立つ男のそれと完璧に一致する。若干雰囲気が違うが間違いなく本人だ。
そう判断を下したゲート管理員は入場許可キーをタッチする。 ピンポーンという音が鳴り響き、ゲートが開放される。
男は一瞥もくれないまま、ゲートを通過していった。無愛想なものだが、元来ここを訪れる人間にはそういう者が多い。
仕事や研究に没頭する余り人とのコミュニケーションを忘れてしまうのだろう。
スーツケース一つを抱えた男の後ろ姿を眺めつつ、ゲート管理員は考える。
あのスーツケースの中身の殆どが塀の中に持ち込めずに没収されるのか楽しみだ、と。
ここの持ち込み物品検査は並の税関より厳しいのだ。タバコ一つをとっても外部からの持ち込みは大幅に規制されている。
それは出る時も同じだ。来る者拒み、去る者許さず。それがこのゲートの本性だ。
「全く……。学園都市ってのは面倒だね」
毎日その閉鎖された空間の境界を眺めている男の呟きがぽつりと漏れる。
誰に聞かれる事もなく。誰に聞かせる訳でもなく。
Prrrrrrr!
{Call}
Prrrrrrr!
『こちらスネーク。学園都市に潜入した。オタコン聞こえるか』
同じ様に同じ時間、ほぼ同じ場所で。一つの通信がなされた。その声は周囲の誰にも聞こえることはなく。
でも、遠い誰かには確かに聞こえるように。
<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/05/03(月) 01:13:34.75 ID:mamqEfgo<>――METAL GEAR SOLID――
×
――とある魔術の禁書目録――
時は少し遡る。お世辞にも綺麗とは言えない、ファイルやプリント等が散らかった雑然とした部屋。
そこに二人の男がいた。一人はその引き締まった身体を壁に預け、紫煙をくゆらせ。
もう一人の、眼鏡をかけた神経質そうな優男はそのタフガイとなにやら話し込んでいる。
「スネーク。学園都市は知っているよね?」
「当然だ。日本にある、巨大な研究場、いや実験場のことだろう?」
スネークと呼ばれた男は学園都市を実験場と称した。表向きは記憶術やらなんやらと誤魔化されているものの、
学園都市の実態は能力開発による人体実験場であるため。彼の認識は間違っていない。
もっとも、その実態を知っている人間は決して多くはないのだが。
「実験場ね……。まあ、そう言われても仕方ないとは思うけど。開発と称した人体実験が公然と行われている訳だしね……」
「胸糞の悪くなる話だ。オタコン、なんでまたそんな話しを」
顔を歪めるスネークを見て、オタコンは苦笑する。目の前を漂う煙が換気扇の風に煽られくるくると円を描く。
彼は優しい男だ。人の痛みを自分の痛みのように感じられる。それは人として当然の事であるが、兵士には不要な感情。
伝説の傭兵とまで呼ばれた男が持つには一見相応しくない感情だ。でも、だからこそ、スネークは良いんじゃないか、とオタコンは思案するのだ。
その優しい彼をこき扱う僕は結構酷いのかもな。と一瞬冗談めかした考えが脳裏をよぎったが、僕たちは一蓮托生、それぞれができることをやるんだ、という結論を出し次の言葉を紡ぐ。
「でだ。今回はその学園都市に潜入して貰うことになるんだけど」
<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/05/03(月) 01:15:22.79 ID:mamqEfgo<> またか、と言わんばかりにスネークはため息をつく。ここの所、休む間も無く働き通しなのだ。
それも実のない地味な任務が殆どで、口には出さないもの、実際スネークは辟易していた。
「また、機密書類を回収してこいとか言うんじゃないだろうなオタコン。
前回も前々回も似たような任務だったが、結局メタルギアとは直接関係なかった。
骨折り損だ。今回はしっかりと裏は取れているんだろうな?」
オタコンは目を丸くしたあと、口元をつり上げる。
まるで、とっておきのプレゼントを用意した父親のように。
「安心してくれ。今回は大丈夫だ。……それにしても君でも任務の選り好みはするんだねぇ。
意外というか何というか……、やっぱりつまらなかったのかい?」
「やめてくれ。ただ、やるからには結果の残る事をやりたいというだけだ」
「そういうことにしとくよ」
暫くにやついた表情を浮かべつつけていたオタコンだが、きゅっと顔を引き締めるとスネークに向き直った。
ようやく、本題に入る気になったようだ。スネークもタバコを灰皿に置き、真剣な面持ちでオタコンを見る。
「学園都市で極秘裏にメタルギアが製造されているという情報を入手した。
そこで君には、まずその証拠写真の入手、もしも可能ならば破壊もしくは無力化を頼みたい」
「情報元ははっきりしているのか? RAYの時のようになって、またテロリストとしてNYタイムズの一面を飾るのは勘弁願いたい」
「心配しないでくれ。学園都市内部からの告発だ。学園都市は基本的に外部からのアクセスはシャットダウンされているから、
しっかりと裏が取れたわけじゃないけど、ある程度ハッキングをかけることはできたんだ。
そうして得た情報から鑑みても、提供された情報の信憑性は高かった。
学園都市の何処かでメタルギアの亜種が作られていることは間違いない。
一応、情報に限っては信用しても良いと思う。だからこそ、君に頼むんだ。危険であることには変わりないけど……」
「気にするな。危険な場所には慣れている」<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/05/03(月) 01:15:31.01 ID:i3L9Ffso<>>>84
自分でスレ立てろよ<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/05/03(月) 01:16:10.69 ID:mamqEfgo<>「気をつけて、学園都市には能力者はもちろん、特製の装備を持った部隊も存在する。一筋縄ではいかないはずだ。
学園都市製の装備はブラックマーケットでは驚くほどの高値がつく、その理由はもちろんそれに見合った性能があるってことだからね」
「ああ。どちらも体験したことがある。手強い相手だ。できることなら戦闘は避けたい」
苦虫を噛みつぶしたような顔のスネークと対照的にオタコンは驚きの表情を浮かべている。
目の前の男はあの学園都市の能力者や、学園都市の兵装を持った兵士とやり合ったことがあるというのか。
結構長い間一緒にいて、彼の事はかなり理解してきたと思っていたオタコンだったが、まだまだ知らぬ事は多いらしい。
「いやあ。本当常識外れだね君は。あ、経験豊富って言った方がいいのかこの場合?」
「昔の話だ。学園都市を出た能力者が傭兵に身をやつす事もある」
「そ、そうか。まあ、なにはともあれ。学園都市について真っ先にして貰うことは、その情報提供者との接触だ。
学園都市に装備を持ち込むことは難しい。だが、現地で調達するのなら話は別だ。
向こうが君のための装備をあらかじめ用意してくれるらしい。詳しいブリーフィングもそちらで受けられる筈だ」
「至れり尽くせりだな」
普段のほぼ丸裸からスタートする状況と比べたら、天国と地獄だ。
フィランソロピーは民間団体だから仕方ないとはいえ、麻酔銃一丁支給されるかされないかというのは心許ない。
「そうでもない。情報の開示が限定的で君が接触しない限り、こちらは身動きがとれない。
完璧に主導権はあちら側にあるってことだ」
「俺達を利用しようとしているというわけか」
「そういうわけだね。まあ、利害は一致しているようだからこちらとしても悪い話じゃあない。
君の偽装IDを用意した、これで学園都市に入れる筈だ。早速だけど明日にも日本に向かって欲しい」
オタコンがスネークに手渡したのは一枚のIDカード。しっかりとした作りで日本語と英語でなにやら刻印されている。
表を向けるとスネークの顔写真があらわれる。スネークはしばし自らの証明写真を眺めると首を傾げそれを懐にしまった。
たしか、あれは1年前の写真だが。そうは見えなかった。今のスネークは写真のそれより、明らかに老いている。
スネークも、オタコンも気づいているであろう事実。急激な老化が彼の身を蝕んでいた。<>
アナザーストーリー<><>2010/05/03(月) 01:18:31.14 ID:mamqEfgo<>コテハン記憶忘れてました。すいません。
――そして時は再び現在
Prrrrrrr!
{Call}
Prrrrrrr!
オタコン『うん。無事潜入できたようだね。いやあ、学園都市のID偽装なんて初めてだったから緊張したよ』
スネーク『ああ、無事潜入……ちょっと待て』
オタコン『ん? どうしたんだい』
スネーク『今、何て言った?』
オタコン『いや、だから初めて作ったIDだから緊張したって』
スネーク『オタコン……、もしダメだったらどうするつもりだった』
オタコン『スネーク、失敗した時を考えてちゃダメだよ。実際無事だったし前向きに行こうよ。ね!』
スネーク『……』
オタコン『オホン。接触場所へ急ぐんだスネーク。場所は第七学区のファミリーレストラン。覚えてるよね』
スネーク『ああ。しかし、接触場所がファミレスというのもな』
オタコン『向こうの指定だ。我慢してくれ。それにここは「学園」都市だ。そういう所の方がかえって自然に接触できるものさ』
スネーク『そういうものか……。っと、指定されたファミレスに到着した』
オタコン『わかった。一番奥のボックス席へ向かってくれ。そこに彼らはいるはずだ』
スネーク『ああ。内通した組織の連中だな』
オタコン『そう。暗部組織と言われる組織だ』
スネーク『たしか名前は――』
オタコン『――スクール。リーダの名前は「垣根帝督」だ』<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/03(月) 01:25:57.40 ID:mamqEfgo<>>>86
すいません。同じネタでスレを乱立するよりかは、同じスレでやったほうが良いかなと勝手に思ってまして……。
ただでさえ禁書スレ連立気味で、顰蹙を買っているような所もありましたから、新しくスレを立てるのは躊躇われてしまったんです。
でも、やはり、みなさんが迷惑だと感じる様ならば新しくスレ立ててそちらでやらせて頂きます。
なので一旦、投下は止めてみなさんの意見を聞こうと思います。スレ汚しすいませんでした。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/03(月) 01:40:54.43 ID:pDTE63wP<>VIPじゃないんだから勝手に投下しちゃ駄目だろ…これじゃ荒らしと変わらんぞ<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/05/03(月) 07:01:55.29 ID:JnxvP2AO<>名前欄とかで区別付けてくれれば投下しても構わんよ
いや、投下してください<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/03(月) 07:48:09.41 ID:Dd2LiuM0<>上手…だが、自分でスレ立てた方が良いと思うぞ?
このスレ終わってからならいいんだがまだ全然進んでないから
見た感じ地の文はかなり上手いみたいなんでスレ立てても問題ないかと<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/05/03(月) 11:21:33.21 ID:3CQKEks0<>ここでvipみたい立て逃げする粕もいるのにその考え方は凄く立派です
でも凄い面白いから別にスレ立てても問題ないのでは?
いや俺に判断する権利がある訳じゃないけどさ、
ここでやると問題が起きる可能性が一応あるわけだし
その問題が原因で最後まで読めなくなったら嫌だしさ<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/03(月) 11:58:47.38 ID:W9inxioo<>別スレ立ててやってくれ
<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/03(月) 15:16:04.07 ID:TUbwIMDO<>こんだけネタモロかぶりでスレ立つのか
>>1が終わってから使わせてもらえよ<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/03(月) 15:46:22.09 ID:QtOQjKoo<>>>95
それは心理的に>>1を急かすようなことになるんじゃないか?
現に半月以上かかってるSSなんてざらだし、個別に立てたほうがいいと思う<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/03(月) 17:03:27.34 ID:TUbwIMDO<>それは確かにな……既に>>1の気配無い
ちょっと間が悪かったなー
これじゃ乗っ取りと言われても仕方ないし、次に>>1が再開しにくい空気になっちゃってる
廃墟のスレいっぱいあるんだし、使わせてもらったらどうでしょ<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/03(月) 17:21:08.15 ID:7epAUSko<>気配とかすごいな<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/03(月) 17:53:53.15 ID:Dd2LiuM0<>見てるんだな、それが<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/03(月) 18:00:22.67 ID:Dd2LiuM0<>第一学区。
あれから一夜明け、行政機関の集まる第一学区に到着した。
スネーク「高層ビルが多いな…」
オタコン「学園都市の政治を行う統括理事会の多くはここで生活しているからね」
結局、どんな場所でも権力者は同じという事か。
市民感情を意図的に揺さぶっている訳ではない。
無意識に配下の人間を見下しているだけだ。
スネーク「で、メタルギアの開発に彼らが噛んでいると?」
オタコン「多分ね。新型兵器の開発みたいな大きなプロジェクトを動かせるのは彼らぐらいだろう」<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/03(月) 18:02:48.79 ID:Dd2LiuM0<>スネーク「で、メタルギアの開発に彼らが噛んでいると?」
オタコン「多分ね。新型兵器の開発みたいな大きなプロジェクトを動かせるのは彼らぐらいだろう」
スネーク「だが、十二人の内誰を調査すればいいんだ?手探りで探すのは危険だぞ」
オタコン「心配はいらない。統括理事会の中でも兵器開発を中心に行うメンバーがいる。潮岸と呼ばれる人物だ」
スネーク「そいつをとっ捕まえて情報を聞き出せばいいのか?」
オタコン「いや、彼は年中パワードスーツを着込んでいる。それに、人一倍警戒心が強いらしいから、おそらく遭遇することも出来ないだろう」
RPGで敵のボスと普通にエンカウントする事はない。
勇者は敵の親玉を倒す為に、洞窟や魔王の城へ乗り込む。
決して自分のことを勇者といっている訳ではないが。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/03(月) 18:05:46.15 ID:Dd2LiuM0<>スネーク「要するに、縄張りに忍び込めということか…」
オタコン「彼の縄張りはドーム型のシェルターになっている。軍事機密の塊のような場所さ」
スネーク「随分気楽に言ってくれるな…そんな場所にどうやって潜入するんだ?」
オタコン「この街は能力者達の街だ。セキュリティも大部分を対能力者用に割いているだろう」
大能力者や超能力者の力は、銃や爆発物といった『普通の戦力』に匹敵、またはそれらを凌駕する。
学園都市で一番恐ろしいのは、そういった能力者による襲撃だ。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/03(月) 18:08:34.55 ID:Dd2LiuM0<>スネーク「そのセキュリティこそが俺達にとってのセキュリティ・ホールだと?」
オタコン「その通り。コーデックに地図を送信した。一年振りのスニーキング・ミッションだけど気を抜かないようにね」
スネーク「どんなに気を配っても自信が無いんだが…」
オタコン「おや、この街の技術に怯えているのかい?『不可能を可能にする男』が?」
嘲笑うような色を含んだ声でそう言われた。
そう言われると少しムッと来る。
スネーク「そういう訳ではない。…必ず、メタルギアの情報を手に入れる」
オタコン「そう来なくちゃ、スネーク」
この男は自分では認めようとしないが、挑発に乗りやすい。
その性格のせいで、四年後には素性の知れない男からウイルスを注入されてしまうのだが。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/03(月) 18:17:51.96 ID:Dd2LiuM0<> _ _
,´ノ从 ヽ
ノノリ从从〉
ソ(lリ゚ ー゚ノリ
/i,ミ彡i>
┣ l. T l!
┃ |__l_j
『コーデック』。
MGS1でスネークが使っていた物と似てるが、学園都市に潜入する為に改造された特別仕様だ。
通信装置としてチェックを潜り抜ける為にレーダーは外してある。
コイツで出来るのは、
・通常の無線に加え、衛星を介したバースト通信が可能
・映像、データの送受信を行う
・耳小骨を振動させ、音漏れを防ぐ
・放射能検知
などなどォ。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/03(月) 21:28:38.23 ID:GRmAFDYo<>どっちだか判らなくなってきた。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/04(火) 00:07:09.56 ID:14D/6wAO<>文と文の間を空けて読みやすいのが>>1だ<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/04(火) 00:52:53.80 ID:BBzZQ5g0<>地の文が下手糞なのが>>1だ
なぜなら台本形式で書いた後付け足したからだ
コンビナートに似たような形の、ドーム型のシェルターが建ち並んでいる。
そこが『安泰』を求める軍需部門担当、潮岸の根城だった。
陰に身を潜めながら警備兵の動きを確認していたスネークだったが、
オタコン「…何かおかしい」
スネーク「どうした?」
オタコン「予想よりも警備兵が少ない…?警備ロボットが代わりに配置されているみたいだ」
見立てで、比率は八対二ぐらい。
スネーク「少し厄介だな…」<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/04(火) 00:55:26.07 ID:BBzZQ5g0<>ロボットの感覚器官は人間のそれとは比べられない。
言葉の通じない人工知能は、CQBで組み伏せる前にスネークを通報するだろう。
警備兵が少ないといっても、一人で捌ききれる量ではない。
だが、オタコンはこう告げる。
オタコン「いや、逆に好都合だ。エリアの監視をロボットに丸投げしている可能性は低い。少人数で警備をローテーションしているようだ」
スネーク「ロボットを無効化すれば警戒網を抜けられると?」
オタコン「その通り。多分その警備ロボットの動力はあの鉄塔から出ている電磁波だ。それを破壊、もしくは停止させればロボットの活動を停止できるかもしれない」
スネーク「あのタワーの警備は二人と監視カメラが一台・・・随分手薄だな」
オタコン「潜入できるかい?」
スネーク「フン・・・軽く、ウォーミングアップといこうか」<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/04(火) 00:58:24.78 ID:BBzZQ5g0<>***
潮岸の本拠地は、先日の「グループ」の襲撃で警備を全滅させられている。(厳密に言うと内部からの崩壊だが)
今は、残り少ない警備兵と間に合わせの警備ロボットが巡回しているだけだ。
とはいっても彼らに見つかってしまえば、他の場所から応援が来るかもしれないが。
要するに、全体的に警備が手薄なのだ。
警備兵A「しっかし呑気なものだな。つい先日襲撃を受けたばかりだと聞いたが…」
警備兵B「その襲撃のダメージがデカ過ぎたのさ。シェルターは半壊し、警備兵は皆殺しされた」
警備兵A「だったら尚更、警備を強化しないといけないんじゃ?」
警備兵B「大方、この要塞を護るエリートの選抜中ってとこなんだろ。もう数日したらいかつい駆動鎧の連中がゾロゾロやってくるぜ」
警備兵A「笑えないジョークだな。俺達はお役御免って訳かよ…」<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/04(火) 01:00:17.94 ID:BBzZQ5g0<>***
そんな後ろ向きな話題を、スネークは数m離れて聞いていた。
スネーク(まず警備兵を片付けるか…物音を立てて一人ずつおびき寄せよう)
上を見上げると、荷物を移動させる大きなクレーンがあった。
「先日の襲撃」の余波か、コンテナを吊り下げるための電磁石を支えるロープが今にも千切れそうだ。
スネーク(とんだ御都合主義だな)
懐のホルスターから麻酔銃を引き抜き、かろうじて電磁石を支えているロープを撃ち抜く。
ゴドン!と思ったよりも大きな音が地面を通して響いた。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/04(火) 01:05:31.75 ID:F4RuV1Eo<> |
\ /
_ ┃ _ピコーン
. ・
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('A`)
ノヽノヽ
くく<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/04(火) 01:11:53.78 ID:BBzZQ5g0<>***
警備兵A・B「!!!」
襲撃を受けたと思い銃を構えるが、そうではなかったようだ。
警備兵B「…何があったのか見てきてくれないか」
警備兵A「…分かった」
念のため銃の安全装置を外して音源の方向へ進む。
すぐ近くまでたどり着き、銃を構えて角を回り込んだ。
だが不審者めいた人物はおらず、何があったか示すように鉄の塊みたいな物が落ちていた。
無線に手を伸ばし、待機しているもう一人に報告する。
警備兵A「クレーンの先の電磁石が落下しただけのようだ。配置に戻る」
安堵したような溜息を吐いたあと、了解。と返事が来た。無線をしまって帰ろうとしたが、<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/04(火) 01:13:00.56 ID:BBzZQ5g0<>突然抱えていたライフルを後ろから掴まれた。
照準機が喉に食い込み叫び声すらあげることも出来ない。
どこに隠れていたのか。何者なのか。
その答えを頭が導き出す前に、目の前が真っ暗になった。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/04(火) 01:17:02.02 ID:BBzZQ5g0<> _ _
,´ノ从 ヽ
ノノリ从从〉
ソ(lリ゚ ー゚ノリ
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┣ l. T l!
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さて今回はここまでにしとくぜェ。
ちなみに『襲撃』ってのは勿論『グループ』の仕業だなァ。
警備が全滅したのはよく分かンねェが、とにかく潜入しやすい状態なンだ。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/04(火) 19:31:46.85 ID:g.0YUcAO<>スネークはやっぱりカッコいいな<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/04(火) 19:45:21.69 ID:6sYS6.Mo<>PWクリアしたが人型ボスがいなかったのが残念だった<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/05(水) 00:27:29.49 ID:jHfrmEs0<>***
警備兵が抵抗を止めたのを確認して、スネークは手を放した。
スネーク「一丁あがりだ」
呼吸は荒いが、脈はある。
まだ死んでないのを確認して、その辺りに放り投げておいた。
もう一人を片付けるのは簡単だ。
監視カメラの死角まで移動したのを見計らって眠らせてあげた。
スネーク(後はカメラか…)
一定のタイミングで回転するカメラの死角を見つけるのも、スネークにとっては簡単なことだった。
鉄塔内に潜入し、カメラの位置に気を配りながら最上階を目指す。
百数段の階段を上って、最上階にたどり着いた。
スネーク(急ごしらえとは思えないな、この鉄塔)<>
らびっとのフレンダがあああああああああ<>sage<>2010/05/05(水) 00:30:34.63 ID:jHfrmEs0<>スネーク「オタコン、最上階の管制ルームにたどり着いた」
オタコン「流石だね。そのパネルの近くに外部機器入力用のジャックがあるはずだ。そこにコーデックのコネクタを差し込んでくれ」
ヘッドホンのコードの様にコネクタを引き出し、ジャックに接続する。
しばらくして、部屋の中のカメラが一斉に動きを止めた。
スネーク「? カメラが動きを止めたぞ」
オタコン「警備ロボットと監視カメラをリンクさせてたのかな。とにかくロボットと監視カメラは停止させた。急いで潜入してくれ。スネーク」<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/05/05(水) 01:21:17.61 ID:QeipEYUo<>>>108
あとCQCじゃね?<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/05(水) 01:36:28.03 ID:Ji/CXQDO<>裏切り者のBIGBOSSが使ってたCQCをスネークは封印してたんだけど、
身体の衰えと、60年たったからCQC技術が公開されて一般に普及された為、対抗する為に解禁した。
みたいなことがメタルギアデータベースに書かれていた気がする。
MGS1のスネークの格闘術はCQBって無線かなんかで解説されとった理由というか、後付け設定だけど。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/05/05(水) 01:56:46.96 ID:QeipEYUo<>>>120
おkすまんかった<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/05(水) 02:22:56.00 ID:Q6ArtcAO<>支援<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/05/05(水) 02:59:46.85 ID:WXApQlwo<>test<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/05(水) 07:40:37.79 ID:jHfrmEs0<>すまん寝てた
また後で<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/05(水) 08:12:24.70 ID:Q2TF.e6o<>>>120
正直あの設定はいらないと思った
普通にCQC使ってても誰も不思議に思わないだろうし<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/05/05(水) 11:11:44.19 ID:WXApQlwo<>>>120
知らんかった<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/05(水) 13:04:13.26 ID:jHfrmEs0<>MGS4の小説版は微妙に違うんだよな
ハッキングでCQCの情報を手に入れたスネークが
オタコンを練習台にして習得してた
オタコンカワイソス<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/05(水) 19:01:51.57 ID:jHfrmEs0<>何人かの警備兵が異常を察知して鉄塔へ向かって行ったが、上手く身を隠しながら本拠地へと忍び込んだ。
多くのカメラやトラップも停止していて、簡単に多くの情報が収められているコンピュータールームに侵入することができた。
スネーク「心配した程ではなかったな」
これが普段の警備体制なら、敷地に入り込んだ時点で警報が鳴り響き、蜂の巣にされるか、警備員に連行されていただろう。
そうならなかったのはスネーク自身の実力もあったが、やはり大きいのは『グループ』による襲撃のせいだ。
しかし、次の施設も都合良く襲撃されているはずはない。
スネーク(今回たまたま運が良かっただけ、か)
自分自身に言い聞かせるように、口の中でその言葉を反芻する。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/05(水) 19:04:14.39 ID:jHfrmEs0<>どんなに熟練しても己の実力を過信してはいけない。
過去の任務で思い知らされていた。
ザンジバーランドでキオ・マルフを失った時、
自分の目の前でグレイ・フォックスを踏み潰された時、
オタコンの義妹エマ・エメリッヒを守れなかった時。
もしも、自分が完璧だったら、
本当に『伝説の傭兵』だったら、
『不可能を可能にする男』だったなら。
あんな悲劇は必要無かった。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/05(水) 19:06:58.12 ID:jHfrmEs0<>
オタコン「…ネーク、スネーク!」
守るべき友人の声を聞いて我に還る。
スネーク「…すまない。少し考え事をしていた」
ここで感傷的になる必要はない。
まず目の前にある任務を片付けることに決めた。
オタコン「学園都市のメタルギアの情報が判明した」
オタコンの説明によると、
学園都市で開発されているメタルギアはオタコンの開発したREXのアップデート版である事、
例のレールガンは核弾頭のみならず、BC兵器からクラスター爆弾まで、多様な弾頭を射出可能である事、
REXの様なレーダーだけでなく、カメラからソナーまで多数の感覚器官を備えている事、
歩兵が携行可能な対戦車兵器に対するアクティブ防御システムが搭載されている事。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/05(水) 19:10:01.10 ID:jHfrmEs0<>はぁ、と呆れたように溜息をつく音が聞こえた。
オタコン「まったく、可愛げのない兵器だ。兵器は弱点があるからいいというのに…」
スネーク「しかし、学園都市の連中はこれを何に使うつもりなんだ?」
オタコン「大方、戦争の切り札ってとこじゃないかな。憲法九条の存在も無視出来ないはずだけどね」
スネーク「待った。…戦争だと?」
オタコン「あれ、知らなかったのかい?学園都市とロシアで近々戦争が起こるかもしれないって話」
スネーク「そういえば聞いた事あるな。連中、ロシアに核弾頭を本気で撃ち込むつもりなのか?日本が世紀末になっても構わないのか」
現在世界に存在する何万もの核弾頭があれば、地球を二度破壊できると言われる。
ロシアの戦略核を持ってすれば、日本は核の炎で包まれるだろう。<>
オリジナル設定とか正直恥ずかしい<>sage<>2010/05/05(水) 19:13:20.23 ID:jHfrmEs0<>オタコン「牽制のためかも知れないが…弾道ミサイルを全て撃墜する自信があるのかもね」
そんなことが出来るものなのか。
スネークは一抹の不安を感じたが、それを止めるために活動している。
スネーク「どちらにせよ、俺のする事は変わらない」
オタコン「ああ。もうこれ以上の情報はここには無さそうだ。足がつく前に移動しよう」
スネーク「分かった。次は第十一学区にでも向かうか…」
オタコン「物資の搬入が多い学区だね。搬入リストを参照すれば何か分かるかもしれないな」
スネーク「だが、今日はもう遅い。あの少年の寮に帰るとするか」<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/05(水) 19:15:15.06 ID:jHfrmEs0<>スネーク「…留守のようだ。」
オタコン「どこかで夜遊びでもしているのかな。鍵は開いているのかい?」
スネーク「いや、オートロックされているようだ。…仕方ない、窓から入るか」
オタコン「…まるで泥棒だな。警報装置は鳴らさない気をつけてくれ」
寮の裏にまわって、他人のベランダを足掛かりに、パイプをよじ登って音を立てずに部屋に入ることができた。
スネーク(玄関から入って来れなくても、窓の鍵が開いていては意味がないな)<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/05(水) 19:21:53.30 ID:J1BV6vgP<>すねーく、いつの間に!<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/05(水) 19:30:27.57 ID:jHfrmEs0<>部屋にはあの少年はいなかった。
昨日は無かった「コタツ」とその上にーーーー書き置きがあった。
「急用が出来たので数日間家を開けます。部屋は自由に使っていいですが、食料は自分で調達して下さい。by上条」
スネーク「あの少年の置き手紙のようだ。数日間家を開けるらしい」
オタコン「食料は用意して来た携帯食料を食べてくれ。マズイかもしれないが、コンビニで顔を晒すのは危険かもしれない」
スネーク「分かっているさ」
***
その頃の上条当麻(幻想殺し)
上条「熱膨張って知ってるか?」<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/05(水) 19:35:50.65 ID:jHfrmEs0<> 、 \:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::V:::| _,
、__\`ー`::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ̄:/
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__>::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,::/::/:::i::::::::::::::::::::::::::::、:::、::::::::::::、:::::::::::::::_::/
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-=ニ_::::::::://レ'::::::/:|:::/|::|::|::::ヘ/::::::::::::ト、ト、ヾへヽ:::::``ヽ::\ヽ、__:::`ー‐ァ
_∠ -‐ァ::::::::/:::::::::::::::::://|:::::::::::::::::::::::| ヽ!ヽヽ::::::::\:::\:ヽ::\::::::::::::::::::::/
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<__/:::::::::/:|::::/|:ハレ!メ:::::::| |厂>‐j!-、ヽ`ヽ:::\!:ヽ::::::\!::::::::::___>
_/::::::/|/|:::|::├V_レ┼|:::::| レ '´ ,.ィf云ミ≪_ヽト、:::::::::::、::::`:::::::::\
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_∠ -‐/::::::::|:ハ 《 、_ぅゞ' ヽ! |:::::::ヒ_ ヽ::::::::::__\
/イ::::,.ィ::∧ l | jィ::∧ 〉 ハ`:::::ト、
_// 从:ハ り レ'{,.´ /:::ト、ヽヽ
/ jハ,ヘ `ヾ ` ,.--<::::::| |` `
ハ. ∧::::::::ト、:| |
、 __,. -―- 、 / /:::ハ:| -'、
ヽ. 'ーー――‐' / i::::::! ! \
` .、 `こ´ / i レヘ! 〈 \
> ,. ' | | ヽ \
/ ∧ `ー< / ヽ \
/ ∧ ∠ 、 \ \
/ ハ | 「 i | `ヽ、 ヽ、
「rヘ、 | .j | | | | / i\ ` 、
/ | | || | | | .| | ├ 、! `、 ` 、
,. '′/| | \ | | |/| | i 「 ̄ ヽ ` 、
_,... ' ´ / | | /\\∧___/´ 入\ | ! ,ヘ
/ ! _,. '′ 〃 / / | フ´ / \\ | / / ∧
さて、早くも出番が終了してしまったワタクシこと上条当麻ですが、僭越ながらこのSSの時系列について説明させていただきませう。
このSSでは都合上、
『グループ』の襲撃(19巻)→イギリスでのクーデター(17、18巻) ということになっております。
<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/05(水) 19:37:24.46 ID:jHfrmEs0<>さて今日は(多分)終了
片方の主人公が早くも退場となってしまいました<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/05(水) 19:50:11.16 ID:J1BV6vgP<>乙なんだよ<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/05(水) 20:09:29.23 ID:Mp820rwo<>乙
ここでねぼしとは…<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/05/06(木) 03:13:50.52 ID:IIDSsXI0<>原作読んでない俺にとって解説はありがたい
いまさらながら乙<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/05/06(木) 19:58:34.04 ID:3QOzJ1Yo<>乙<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/08(土) 00:07:43.81 ID:3v70PSw0<>***
正午を少しまわった頃。
学生寮で熟睡していた工作員が目を覚ました。
眠そうに目を擦りながら、真上に太陽が上っているのを確認する。
スネーク「…ん、もう昼か」
オタコン「やっと起きたのかい。今日は第十一学区の調査をするんだろう?」
スネーク「ああ。メタルギアの情報を手に入れる為にな」
オタコン「それについてなんだが、君は麻酔銃とスタングレネードしか持っていない。装備を揃えた方がいいんじゃないかな」
ポーチの中にはスタングレネードが一つと、麻酔弾のマガジンが二つ。
スネーク「確かにこれだけでは心許ないが…どうやって揃えるんだ?学園都市には銃の取り扱い店でもあるのか?」
スネーク「この学園都市には『警備員』と呼ばれる治安維持組織が存在する。彼らの装備を拝借するのさ」
結局のところ現地調達か。
まあ『フィランソロピー』は慢性的な財政難だ。
麻酔銃の調達も大変だったろう。
ここはその案にスネークも賛成した。
スネーク「なるほど。その『警備員』の武器庫の場所は?」
オタコン「第二学区に彼らの訓練所がある。そこに装備や試作兵器などが置いてあるらしい」
スネーク「分かった。学園都市の最新装備を拝見させていただこう」<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/08(土) 00:13:03.23 ID:3v70PSw0<>到着した『警備員』の訓練所。
警備員を眠らせるまでもなく監視カメラや警備ロボットのセキュリティを突破し、武器庫にたどり着いた。
そこには最新兵器の更に上を行く兵器が山積みされていた。
防弾装備やアサルトライフルだけでなく、試作兵器の大型ショットガンなどもある。
警備員が生身での使用を前提とした対障壁用だ。
スネーク達にはそんなことはわからないだろうが。
スネーク「オタコン、このスプレー缶の様な物は?」
オタコン「それは『攪乱の羽』だね。チャフグレネードと似たような電波攪乱兵器の一種さ。金属箔にはマイクロモーターが仕込まれているから、対空時間は非常に長い」
スネーク「REXのレーダーやソナーを潰せるかもな。少し貰っていくか」
腰のポーチを広げ、『攪乱の羽』を四つほど詰め込んだ。
スネーク(ここまで潜入するとなると実弾が欲しいな…)
やはりこの先、発砲することも必要になるかもしれない。
隠しやすい小型の拳銃を選ぶために、五〜六種類の拳銃を眺めていたが、<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/08(土) 00:15:48.42 ID:3v70PSw0<>ビー!! と、警報が鳴り響いた。
女声のアナウンスが第一級警報、つまりテロリストの侵入が確定したことを伝える。
スネーク「馬鹿な…見つかってはいないハズだぞ!」
オタコン「と、とにかくすぐにでも彼らが踏み込んでくるはずだ!急いで逃げるんだ!」
しかし、武器庫から逃げ出す前に一人の男が入ってきた。
スネーク「クソッ!」
品定めしていた最中の銃を構えて男に向ける。
安全装置も外し、いつでも引き金を引ける状態で。
だが、
警備員A「おいおいおい!俺はテロリストじゃないぞ!銃を下ろせって!」
スネーク(…?)
<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/08(土) 00:18:47.21 ID:3v70PSw0<>スネークの頭に疑問がよぎる。
コイツは俺を排除しに入ってきたのではないのか。
その疑問に答えるように男は続ける。
警備員A「テロリストは第十一学区から侵入してきた。早く着替えるんだ。ブリーフィングに集まるぞ」
スネーク「あ、ああ…少し待ってくれ」
警備員A「先に行ってるからな。急いで来いよ!」
大型のライフル(見た事もない形だったが)を抱えた男は部屋から出て行った。
スネーク「どうやらテロリストは俺のことではないようだな」
オタコン「どうする? どさくさに紛れて脱出するかい?」
スネーク「いや、それより警備員のフリをして第十一学区に入る方が得策だな。テロが起きたのなら出入りが制限されているだろう」
オタコン「警備員に紛れて潜り込むということか。多少危険も孕むが、構わないのかい?」
スネーク「それ以外の方法が無い。これより警備員のブリーフィングに向かう」<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/08(土) 00:29:52.59 ID:3v70PSw0<>会議室には同じ格好をした警備員が二十人ほど集まっていた。
黄泉川「全員集まったか?これから十一学区を襲撃したテロリストの対策会議を始めるじゃんよ」
黄泉川「テロリストはロシア系で、数は二十人ほどじゃん。そのほとんどがライフルで武装しているじゃん」
警備員A「テロリストの要求は?」
先程部屋に入ってきた警備員の質問だ。
黄泉川「彼らの要求は二つ。一つは学園都市で開発されている新型兵器の開発を中止すること」
新型兵器、というのはメタルギアの事だろうか。
日夜軍事開発を行っている学園都市で断定は出来ないが。
じゃんじゃんとやかましいなこのジャージ女はなどと内心思いながら適当に聞き流していたが、
黄泉川「もう一つは、リキッド・スネークとかいう人物のDNAマップの提供じゃん」<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/08(土) 07:39:17.27 ID:3v70PSw0<>心臓が止まったかと思った。
リキッド・スネークだと?
彼は、SMI事件で未知のウイルス『FOXDIE』によって死亡したはずだった。
スネーク(奴の遺伝子情報を、学園都市が……?)
あの『恐るべき子供達』計画を学園都市は行おうとしているのだろうか。
そして、テロリストはそれを手に入れて何をするつもりなのか。
クローンの製作か、それともゲノム兵の復元か。
はたまた、ソルジャー遺伝子の解析か。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/08(土) 14:47:04.50 ID:3v70PSw0<> _ _
,´ノ从 ヽ
ノノリ从从〉
ソ(lリ゚ ー゚ノリ
/i,ミ彡i>
┣ l. T l!
┃ |__l_j
またワケわかンねェ言葉が出てきやがったなァ。
まァまずは人物名からだ。
リキッド・スネーク……コイツは後で『恐るべき子供達』と一緒に解説するわ。
『FOXDIE』ってのはウイルスの名前だ。
特定の遺伝子を持つ人間のみを殺害する特殊なウイルスで、SMI事件で使用されたンだ。
あン? 何に使ったかって?そいつは言えねェなァ。
知りたきゃMGS1をプレイしやがれ。
ンでもって『恐るべき子供達』計画ってのが……
あァ? 解説変われだと? 誰…ていうか何号だテメェは。
「17600号です。とミサカは女を見る目のないセロリに自分の識別番号を優しく教えてあげます」
<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/08(土) 14:48:52.06 ID:3v70PSw0<>ちと休憩
これ見てる人がいたら何個か御坂妹のAA貼ってくれると嬉しい<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/05/08(土) 15:38:06.16 ID:38DAwl60<>
_ __
'´i【三三】
|r《レノノノ゙i.}
州(l.・-・从
. ⊂[iヘV+}]つ
く/_l_| ∧∧
. 〈_,八_〉 (д゚ ,,)⌒)〜
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'´i【三三】
|r《レノノノ゙i.}
州(l.・-・(ニ((ニC____,
(]ニつ=mr┬' ̄ ̄ ̄
く/_l_|、  ̄
〈_,ノ >_〉<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/05/08(土) 16:23:59.65 ID:1e01cc2o<> *'``・* 。
'´|i【三三】 `*。
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`・+。*・ ゚<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/08(土) 16:52:24.09 ID:3v70PSw0<>そうそうそんな感じのやつ
ありがとう
大きめのAAでもいいよ<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/05/08(土) 17:31:14.77 ID:1e01cc2o<> _ __
'´i【三三】
|r《レノノノ゙i.}
;;州(l.・-・从 もぐもぐ
_旦_(っ(,,■)__
|l ̄l|| ̄じじ ̄|i |i
<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/08(土) 18:24:14.34 ID:4EC6JS2o<>んじゃあ定番ので
/≦三三三三三ミト、 . ―― .
《 二二二二二フノ/`ヽ / \
| l  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ∨{ミvヘ / , !l ヽ
ト== ==彡 》=《:ヽ ′ ―‐ァ!l / ̄}
/≧ァ 7¨7: :ァ.┬‐くミV!ハ | (__ _ノ |
′: /: イ: /': :/ |:リ ヽ }i! : . | _j_ ツ |
i. /: il7エ:/ }:/ ≦仁ミ ト:.i|: i| | d __ 、、 |
|:i|: :l爪jカV′´八ツソ Vミ :l| | ノ − ノ |
|小f} ` , ´ ji }} : .{ { ┌. ー ´ }
}小 _ ,ムイ|: :∧ . |/ ヨ
//:込 └` /| : :i i : :.∧ 、 o ―┐!l /
/:小:i: :> . .イ _L__|:| :li {∧ \ __ノ /
. /′|从 :|l : i :爪/´. - 、 〈ト |ト:ト :'. / く
N V 「{´ / ヽ{ハ| `\ / ヽ
| }人ノ/ li V _.′贈 惜 と '
i´ } //} i′′ ハ 、| `ヽ. り し ミ !
{ { 〃ノ {l l! } : { } ま み サ |
rー‐'⌒ヽ ,イ i{| | i | す な カ
〉一 ' ∨n ∨ ′ ハ | い. は }
`r‐‐ ´ V | | ! 称 ′
‘r‐‐ ´ \ }/i⌒ヽ { . 賛 /
`¨¨` ー .、 ` < ` | `ト、 } ヽ を
}}\  ̄ `ヽ ト ソ \ /
ノi \ } } ` ―‐ ´
// > . | ノ
<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/08(土) 18:33:01.37 ID:JnIm4LEo<>
__,. -── ──‐‐- 、
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l/: :り/:_L_ム/l/ !.: /: :/」ノ_ ミ: :|
i: : }:}:从レ'仁_ |/ l/リ__ ` ミ.:.:|
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VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/05/08(土) 20:56:21.12 ID:3v70PSw0<>>>155ありがたく使わせていただきます
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ト、 |: : : : : \\l i//. : : : : :| |
レス・エンファント・テレブレス『恐るべき子供達』と呼ばれた計画…
最強の兵士を人為的に生産しようと1972年に実行されたクローン計画の事です、とミサカは計画の概要を説明しました。
雛形として選ばれたのは、当時生きながら伝説の傭兵として名を馳せていたビッグボス、
その体細胞から作られたのがソリッド・スネーク
そして件のリキッド・スネークです、とミサカは被験者のコードネームを公開します。
彼らは前世紀のアナログクローン技術とスーパーベイビー法によって作られました。
スーパーベイビー法とは、細胞核を使って造られた受精卵を分割、8人のクローンベイビーを子宮に移す。
その後、ある時期で6つの胎児を意図的に間引き犠牲にすることで成長能力を増大させる手法のことです、とミサカは懇切丁寧に説明します。
つまり、彼らもミサカ達と同じく強力なオリジナルを元に作られたクローン体なのです、とミサカは共通点を指摘します。
ビッグボスのように戦場の英雄として活躍するために造られた彼ら、
一方通行に数分で殺害されるために急ピッチで生産されたミサカ達、という違いこそありますが。とミサカは小声で呟きます。
これが『恐るべき子供達』計画のおおよその形です、とミサカは解説を終了します。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/08(土) 21:24:45.44 ID:3v70PSw0<> _ _
,´ノ从 ヽ
ノノリ从从〉
ソ(lリ゚ ー゚ノリ
/i,ミ彡i>
┣ l. T l!
┃ |__l_j
……オイ、リキッド・スネークに触れてねェぞ。
リキッド・スネークは生まれた後、イギリスによって引き取られた。
SISに所属して中東でのスパイ活動を行ってたンだが、イラクで捕虜になった後行方をくらました。
ちなみにこれはリキッドのミスじゃねェ。
SISが情報を手に入れる為にリキッドを生贄にしたからだ。
その後、実力を買われてFOXHOUNDに入隊した。2000年の話だ。
そして5年後、実戦部隊のリーダーとなったリキッドは、『蜂起』という名のテロを起こした。
そう、それがシャドーモセス島事件だ。
そのシャドーモセス島事件で、リキッドは兄弟であるソリッドと何度も対峙した。
リキッドを語る上で欠かせねェのはそのタフさだな。
戦闘ヘリに乗ってスネークの妨害をして遊んでたらスネークに返り討ちにされた。
これで終わりならただのマヌケだが、さすがリキッドは格が違う。
炎上するヘリのローターにミンチにされる危険も顧みず、コックピットから飛び降りたンだ。
だが、こンなもンは序の口だ。
対空ミサイル(スティンガー)を生身で受け止めても死なない、5、6mはある場所から背中から落ちても追いかけて来やがる恐ろしいヤツだ。
常人ならここで三回死ンでねェとおかしい。
まァ、その後一通りカーチェイスを繰り広げた後FOXDIEによってやっと死亡するンだがよォ。
リキッドについての解説はこンなもんだな。
さァ、学園都市はコイツの遺伝子をどうするつもりなンでしょうねェ。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/08(土) 21:37:00.33 ID:RI4MnUAO<>リキッド20000体のブラザーズか…<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/05/08(土) 23:48:15.90 ID:VGH7PCgo<>オタ「よーし スネーク。こっちは20000体の上条ブラザースだ!
能力使えないから携帯電話で特売情報を連絡しあうぞ」<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/09(日) 00:26:45.16 ID:vCPg04U0<> _ _
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ノノリ从从〉
ソ(lリ゚ ー゚ノリ
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┣ l. T l!
┃ |__l_j
おっと、『ビッグボス』についての解説をしてなかったなァ。
ビッグボスは1925年生まれ、所属は特殊部隊FOXHOUNDの前身、FOX部隊だ。
FOXでは『ネイキッド・スネーク』というコードネームで呼ばれていたンだ。
端を折って話すが、蛇(スネーク)がビッグボスと呼ばれるようになった理由はこうだ。
まだ正式に認可されていない特殊部隊「FOX」
正式な部隊編成を賭けてある実戦任務が課せられた。
バーチャスミッション(貞淑な任務)。
内容はソ連の技術者ソコロフの亡命支援。
任務は順調に進んでいたが、突然の仲間の裏切りによってミッションは失敗に終わる。
裏切ったのは任務の協力者であり、ネイキッド・スネークの恩師であり、『特殊部隊の母』とも呼ばれるWW2の英雄、ザ・ボスだった……
<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/09(日) 00:51:53.50 ID:vCPg04U0<> _ _
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ノノリ从从〉
ソ(lリ゚ ー゚ノリ
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┣ l. T l!
┃ |__l_j
バーチャスミッションの失敗から1週間後。
ソ連に連れ戻されたソコロフの奪還、
彼が開発していた新型兵器「シャゴホッド」の破壊、
GRUのヴォルギン大佐の抹殺、
そしてソ連に亡命したザ・ボスの抹殺。
FOXの存続のために、再びスネークはソ連に舞い戻った。
ザ・ボス率いるコブラ部隊やヴォルギン大佐を撃破し、ザ・ボスとの一騎討ちを迎えた。
ザ・ボスの爆撃翌要請のリミットが迫る中、スネークは恩師であるザ・ボスをも撃破する。
『スネークイーター作戦』を完遂したスネーク。
彼には大統領直々に勲章が送られた。
ザ・ボスを超える者、ビッグボスの名を。
これがネイキッド・スネーク、若かりし頃のビッグボスだなァ(一部Wikipediaより引用)。
ザ・ボスの亡命もいろいろ事情がある訳だが、長くなるンで省かせてもらった。
さて、いよいよ次から本編の再開…のつもりだ。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/09(日) 01:05:26.27 ID:vCPg04U0<>スネークはまた面倒で危険な仕事を増やそうとしていたが、それを察知したオタコンから通信が入ってきた。
オタコン「落ち着け。君の仕事はメタルギアの調査であって、リキッドの事まで気にかける必要はない。余計な事は考えるな」
スネーク(ぐぬぅ…)
声は発さず、歯ぎしりをする。
黄泉川「要求が飲まれなかった場合、都市部に核を撃ち込む、とも言っているじゃん」
警備員B「核だと? どこから撃ち込むつもりなんだ?」
黄泉川「戦術核兵器……個人で携行可能な核兵器を奴らは所持している、とのことだ」
警備員B「!! そんな物を人口の密集する場所に撃ち込まれたら…」
黄泉川「第十一学区の封鎖をしていても、放射能汚染による被害は免れないじゃん」
警備員C「要求を飲む、という選択肢は?」<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/09(日) 01:07:06.93 ID:vCPg04U0<>テロリストの要求は、スネーク達の目的に繋がっているかもしれない。
ここで学園都市が彼らに従えば、メタルギアの計画が凍結する……かもしれないし、戦闘に参加する必要はなくなるのだが、
黄泉川「上としては、その選択肢は存在しないらしい」
スネークは心の中で舌打ちした。
何十、何百もの市民の安全より、兵器開発の方が優先されるというのか。
だが、腐った上層部の下には有能な部下がいるもので、
黄泉川「だから、最優先目標は戦術核兵器の確保。子供達への被害はなんとしてでも食い止めるじゃん」<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/09(日) 01:58:14.55 ID:uvMXhIAO<>黄泉川△じゃん<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/09(日) 23:41:15.62 ID:vCPg04U0<>再開じゃん
***
スネークの紛れる警備員は、第十一学区の商業ビル群に身を潜めていた。
その中の一つのビルを、テロリストは占拠していた。
黄泉川「ここからなら奴らが良く見えるじゃん」
黄泉川は監視カメラの映像と自分の目で、ビルの構造と敵の死角を確かめていた。
見晴らしの良い屋上から警備を確認する。
そこへ、暗視カメラを用いてビル内の状況を調べていた女教師がやって来た。
警備員D「報告します。奴らは見張りを地上全ての入り口及び屋上に置いています。例の核は最上階近く、都市部を見下ろせる場所にあります」
黄泉川「分かった。全員集めるじゃん。作戦の説明するから」
了解しました、と彼女は持ち場に戻ろうとした。
が、黄泉川はそれを引き留め、
黄泉川「あと、MSR-001を三丁と、兵員射出用カタパルトを用意してほしいじゃん」
警備員D「はぁ……」
彼女は何がしたいのか良くわからない、という表情を浮かべていたが、
警備員D「それにしても磁力狙撃砲って…彼らは射[ピーーー]るんですか……?」
やはりMSR-001という単語に食いついてきた。
敵といえども人を[ピーーー]のは抵抗があるのだろう。
テロリストを慈しむような彼女の発言にどう答えようか少し迷ったが、
黄泉川「……私は子供に銃は向けない主義だけど、子供のために銃を向けるのは躊躇しないじゃんよ。ま、うまく事が進めば人は死ななくてもすむかもしれないじゃん」
警備員D「…はい。それでは皆さんを集めてきます」<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/09(日) 23:45:45.09 ID:vCPg04U0<>『兵員射出用カタパルト』
一方さん出るまでもないので自分で説明
MGS4に登場し、スネーク達がミズーリからアウターヘイブンへのダイナミックエントリーを行う為に使ったアレ
(こんな名前じゃないと思うが)
まあSSで使う事もないし別に覚えてなくてもおk<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/09(日) 23:52:11.20 ID:vCPg04U0<>***
ビルの会議室に警備員は集まっていた。
黄泉川と名乗る女の作戦はこうだ。
班を三つに分け、一つの班はテロリストと交渉して時間を稼ぐ。
二つ目の班は一階から監視の目を避けて核を無効化させる。
最後の班は二つ目の班が失敗した場合、屋上の警備を無力化した上でカタパルトによるダイナミックエントリーを目指す。
スネーク(そのための狙撃銃か…)
黄泉川と名乗る女性はかなりの美人だが、平和ボケした甘い考えで自らの首を絞める程無能でも無いようだ。
彼女の分けた班では、スネークは運よく二つ目の班だった。
二人の仲間とチームで潜入する。
スネーク(単独潜入なら得意なんだがな…)
スネークの任務はほぼ単独潜入のため、こういった実戦のチームプレイに慣れていない。
複数人での潜入などFOXHOUNDの訓練以来だ。
スネーク(落ち着け、訓練を思い出せ…)
深呼吸してから、ビルへ向かった。
テロリストの占拠する高層ビルへ、仲間と共に。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/09(日) 23:55:32.63 ID:vCPg04U0<>彼らが占拠しているのは商業ビルで、軍事施設と比べて監視カメラの数は格段に少ない。
加えてフロアの数も多いため、警備員の侵入を警戒し巡回を行うのも難しい。
言ってしまえば、警備はザルなのだ。
スネーク達は入口の見張りを無力化し、階段を使って八階まで来ていた。
九階に上る階段を上がる途中だったが、
突然、テロリストと鉢合わせた。
テロリストA「誰ーーー!」
覆面を被っていたが、驚きの表情を浮かべていたであろう。
彼が冷静さを取り戻す前に、スネークは拳をテロリストの顔面に叩きつけた。
グシャァ!と潰れるような音が響き、彼はその場で倒れ込んだ。
意識を失い、鼻が不自然に曲がっている。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/09(日) 23:57:53.24 ID:vCPg04U0<>目の前の脅威を排除したことに一安心している暇もなく、
テロリストB「どうした?誰かいたのか?」
もう一人の見張りに異変を察知されたようだ。
仲間の警備員達にロシア語は分からないが、怪しまれていることはわかる。
潜入失敗の報告をしようと無線機に手をかけたが、
スネークがそれを手で制する。
スネーク「ああ、書類を踏んづけてしまっただけだ。異常は無い」
流暢なロシア語で誤魔化した。
スネークは六ヶ国語に加え謎のサル語まで介することが可能なマルチリンガルなのだ。
納得した様子で持ち場に戻るテロリストに驚いていた仲間達だったが、すぐに表情を引き締め階段を上り始めた。
核弾頭は最上階の二十五階で発射可能な状態だ。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/10(月) 00:00:19.22 ID:DCkQ1qso<>サル語ってサルゲッチュのあれですかww<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/10(月) 00:00:36.11 ID:DrDuCGk0<>警備の目を盗み、監視カメラの死角を探しながら二十五階まで到達した。
スネーク(敵の警備状況はーーー)
核弾頭の近くに二人、
巡回しているのが三人、
交渉を行うリーダーと思われる人物が一人、
このフロアのテロリストは計六人だ。
仲間と作戦を練った結果、まず巡回している三人を排除することにした。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/10(月) 00:02:15.46 ID:DrDuCGk0<>>>170
マジで蛇の一家はすごいよな
ビッグボスはアイルーとウニャニャニャで喋れるからな<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/10(月) 00:03:17.07 ID:DCkQ1qso<>スネークさんまじパねえっすww<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/10(月) 00:06:22.08 ID:DrDuCGk0<>ちょっと垣根スレ見てくる
***
自分達が行動を起こした理由。
敵の本拠地である学園都市でテロを起こした理由は簡単だ。
今すぐにでも起こるであろう、祖国ロシアと学園都市の戦争。
生まれ育った地を核の炎で焼き尽くさんとする脅威を取り除く為にここでテロを起こした。
現在は学園都市の上層部と交渉をしている。
その交渉の最中でーーー
ドサッ と、人が倒れ込むような音に気が付いた。
頭上に?マークを浮かべて、ヘッドセットを付けたまま振り返ると、
数分前と同じように警備についている者はいなかった。
一人は眠りこけたようにいびきをかいて、
一人は何か恐ろしい物でも見たように泡を吹いて気絶していて、
一人は口を封じられ、うつ伏せに押さえつけられていた。
反射的にライフルを構えて見えない敵に銃口を向けるも、手遅れだった。
右から、左から、後方から、三つの銃口が自分を取り囲んでいる。
完全に詰んだ。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/10(月) 00:21:17.30 ID:DrDuCGk0<>ただいま
***
核弾頭を二人の仲間に確保させ、スネークはリーダー格の男から情報を聞き出そうとしていた。
スネーク「少し聞かせてもらおうか。学園都市の新型兵器……それはなんだ?どこにある?」
リーダー「……メタル、ギア」
やはり、彼らの要求はメタルギアだったようだ。
リーダー「…そいつは第二三学区でテスト中だ。対ロシアのステルス核も含めてな」
学園都市で開発されているメタルギアを仮に「改良型REX」としておこう。
その改良型REXには、プロトタイプの一番恐ろしい部分も受け継がれているようだ。
スネーク「もう貴様に用はないが…一応聞いておこう。なぜリキッドのDNAを?」
リーダー「学園都市はREXのデータと同時に、リキッド・スネークの遺伝子情報も保管している。何をするつもりかまでは知らないが」
スネーク「そうか。それさえ聞けばもういい。少し寝ていろ」
リーダー「!!貴様、何をーーーー」
懐から麻酔銃を引き抜き、引き金を引いた。
ANEST弾は男の眉間に突き刺さり、静かになった。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/10(月) 00:27:38.21 ID:DrDuCGk0<> _ _
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ノノリ从从〉
ソ(lリ゚ ー゚ノリ
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┣ l. T l!
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『ステルス核』
REXに搭載された核弾頭はレーダーに映らねェ。
なぜなら核弾頭をレールガンによって発射するから、噴射炎を探知されることがねェからだ。
砲弾みてェに核弾頭自体に推進力がねェンだ。
レーダーに映らず、迎撃することも出来ない。
REXに搭載された最強の切り札だな。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/10(月) 00:30:43.20 ID:DrDuCGk0<>それと同時に、下の階を制圧した警備員がドアを突き破って入って来た。
スネーク「少し仕事が入ってしまった。事後処理を頼む」
了解しました、と一緒に潜入した二人が答える。
行くべき場所はわかった。
目的地は第二三学区。
そこに改良型REXがある。
オタコン「仕事は終わったようだね」
スネーク「ああ。そしてメタルギアは第二三学区にあるらしい」
オタコン「第二三学区か…多くの研究所や実験施設があるからね…一つ一つ確認していくしかないな」
スネーク「そうだな。第二三学区にはどうやって行けばいい?」
オタコン「多くの資材が運び込まれているはずだから、貨物列車に相乗りさせてもらうというのは?」
スネーク「なるほど。ここから一番近い駅はどこだ?」<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/10(月) 00:34:34.82 ID:DrDuCGk0<>今回はこの辺で
やはりクロスは原作を両方知らないと分かる人が少ないのかな<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/10(月) 00:36:32.27 ID:DCkQ1qso<>メタルギアの知識は殆ど無いけど読んでるぜ<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/10(月) 00:42:31.13 ID:NI5BX..o<>MGSは2と3、禁書と超電磁砲はアニメのみだが
楽しめてる! 頑張れ!!<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/10(月) 01:48:39.87 ID:cfgBooAO<>禁書とレールガンはアニメのみ、MGSは1をクリア中の俺でも十分楽しめてますよ
書き方がとても上手だと思う<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/10(月) 12:11:01.22 ID:d5785xk0<>PWが初めてのメタルギアの俺にとって、解説がストーリーの埋め合わせに役立ってるよ!
禁書は全部読んでるからおk、頑張って続きを書いてくれ。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/10(月) 15:59:11.46 ID:x6RUYB6o<>>>182
MGS3はやったほうがいいよ
3は個人的にシリーズで一番面白い
そういえばヴォルギン大佐の電圧って妹達並だよなww<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/10(月) 18:30:34.46 ID:DrDuCGk0<>異能力者か
スネークにとっては充分脅威だな<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/10(月) 20:37:55.80 ID:DrDuCGk0<>今夜も頑張るか
ちと早いが
***
第二三学区には、学園都市と海外を結ぶ空港だけでなく、航空・宇宙開発分野の研究所もある。
科学技術は平和利用の為だけではない。
気に入らない相手を消し飛ばす為にも使われる。
そして、この研究所でも都市を一つ地図の上から消し去る悪魔の兵器が開発されていた。
その兵器こそがメタルギア。
そして、それを遠巻きに眺めている、浅黒い肌の金髪の男はーーーー
***
浜面仕上は逃走していた。
死者の鮮血や内臓を踏み潰して追いかけてくる「怪物」から。
学園都市の第四位に君臨する女から。
レベル5の一人、麦野沈利から。<>
あんまり麦のん関係ない<>sage<>2010/05/10(月) 20:39:47.20 ID:DrDuCGk0<>***
貨物の中に、リストに記入されていないダンボール箱が紛れていた。
「第二三学区行き」と書かれているが、その中身はICチップでも人工衛星のパーツでもない。
スネーク(やはり一番落ち着く格好だ)
スーツを着た一人の男が入っている。
第二三学区の駅に着いて、コンテナを運び出す前にクレーン群がそびえ立つ資材集積所から離れた。
ダンボール箱を捨ててしまうのは惜しかったが、脇に挟んで施設に潜入するのは気が引けた。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/10(月) 20:43:11.29 ID:DrDuCGk0<>施設を一箇所ずつ入念にチェックしていく。
地下に大きな空間が無いか、巨大なエレベーターは無いか。
スネーク「ここもハズレか……」
オタコン「となると、残るはあのロケット発射管制センターだけだね」
スネーク「俺は最初からあそこが怪しいと踏んでいたんだがな……」
オタコン「そんな事を言われても…まあ、気を付けて潜入してくれ」
あの施設の地下に改良型REXがあるとするならば、警備は今までより厳しいはずだ。
隣接している航空機試験場からは激しい音が響いている。
何か実験でもしているのだろうか。
どうであれ、あの管制センターの下にREXが眠っている可能性が高い。
今回最後のスニーキング・ミッションだ。
気を引き締めて取り掛かろう、そう決心した。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/10(月) 20:46:43.64 ID:DrDuCGk0<>しかし、決心だけで上手くいく物ではない。
無線機を懐にしまった途端、
ジリジリジリジリ!!!と警報が鳴り響いた。
いつの間にか自分の後ろに立っていた少女ーーーー
あの少年の家にいた電撃使いーーーにそっくりな風貌だったが、
電磁波や磁力線を読み取る為のゴーグル、
右手の小型警報装置。
超電磁砲の量産型クローン『妹達』の一人だ。(スネークは知らないだろうが)
そして彼女はこう告げる。
ミサカ「本家スネークにも気付かれず尾行できるとは中々の実力、とミサカ17600号は警報を鳴らしながら自画自賛します」
スネークにわかっていたのは、この少女に後をつけられていた事。
ミサカ「さて、『アレ』が来る前にさっさと退散しておきましょう。とミサカは小型ブースターで逃走を計ります。あ〜ばよ〜、とっつぁ〜ん」
スネーク「待て!」
そして何だかよくわからないが、『アレ』が来る事。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/10(月) 20:49:33.58 ID:DrDuCGk0<>その時、懐の無線機がコール音を発した。
スネーク「クソ、発見されてしまった、オタコン!……オタコン?」
コーデックに表示された周波数はいつものオタコンの物では無かった。
そして、そこから聞こえてくる声も。
???「スネーク!早くそこから逃げろ!その建物に『六枚羽』が向かっている!」
この声は。
コーデックのディスプレイに表示された、この顔は。
スネーク「ナスターシャ!何故ここに?!」
ナスターシャ「説明している時間は無い!とにかく、早くその建物から離れーーー」
彼女が言い終える前に、空気を切り裂く鋭い音が会話を遮断した。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/10(月) 21:04:55.86 ID:x6RUYB6o<>スネークVS六枚羽か
wktk<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/10(月) 21:05:21.44 ID:DrDuCGk0<> _ _
,´ノ从 ヽ
ノノリ从从〉
ソ(lリ゚ ー゚ノリ
/i,ミ彡i>
┣ l. T l!
┃ |__l_j
最近忙しいなァ…
ンで、次は誰だァ?……ババァかよ。
ナスターシャ・ロマネンコは『フィランソロピー』の項(>>12)で簡単に説明したなァ。
SMI事件でスネークのバックアップをしてた奴だ。
無線以外でほとンど出てこねェから影は薄いけどなァ。
MGS1の後はSMI事件に関わったってことで干されてたンだが、独自のコネとルートを使って『シャドーモセスの真実』を執筆、出版しやがった。
アメリカという大国の闇を暴いたその本はベストセラーを記録したンだ。
その印税をそっくり『フィランソロピー』に寄付し、彼女自身はどこかに消えた。
現在その寄付金も底を尽きて、値段の高い武器は米軍で働くメイ・リンに横流しさせてる笑えねェ状況だがよォ。
ま、今回は麻酔銃一丁位は用意できたみてェだが。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/10(月) 21:08:23.43 ID:DrDuCGk0<>冷たい機械は一時の静寂も与える事なく攻撃を仕掛けてくる。
摩擦弾頭。
特殊な溝によって数千度にまで達した火の弾は、スネークの立っている床ごと燃やし尽くす。
発射される寸前に横に跳躍していなければ、丸焦げどころではない骨も残さぬ死体になっていただろう。
ナスターシャ「隣の建物が見えるか?あの建物の中には空挺下降実験の為の兵器が置いてあるはずだ」
スネーク「アレを落とせと言うのか!?逃げ切る方法は……」
ナスターシャ「無駄だ。『六枚羽』のレーダーは熱源感知や地上のセキュリティとリンクしている。君を逃がす事はないだろう」
撃墜するしか無い、か。
しかし、この施設からどうやって脱出する?
非常用の階段も燃えている。
エレベーターは勿論停止している。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/10(月) 21:12:29.06 ID:DrDuCGk0<>摩擦弾頭の影響で床には穴が空いていたが、それほど大きい物でもなく、淵は高熱によって溶かされていた。
対して、壁には大きな穴が空いている。
直径3m程の穴から地面を見下ろす。
この高さなら地上へ飛び降りることもできるだろう。
しかし、戦闘ヘリがそれを許さない。
穴から出てくるネズミを待ち構えるように『六枚羽』は居座っている。
ソイツは今にも摩擦弾頭、もしくは羽に取り付けられた対地ミサイルを放ってくるだろう。
機械と人間がお互いに睨み合いながら、先に相手が動くのを待っている。
スネーク(……来い!)
スネークの心の中の呼びかけに応じるかのように、羽の後ろからバックブラストが噴出した。
ミサイルの反動を打ち消すための噴射炎を見てとったスネークは、
迷わず、前方の穴に飛び込んだ。<>
3mは低すぎた 6mに脳内変換頼む<>sage<>2010/05/10(月) 21:16:07.80 ID:DrDuCGk0<>発射された対地ミサイルは、すれ違うようにスネークの飛び出した穴に飛び込んで行った。
直後、屋内でミサイルが爆発した。
戦車を行動不能にする爆風と衝撃波は、建物だけでなくスネークの背中にも襲い掛かる。
スネーク「ぐぁ…!」
態勢を崩したスネークは地面に背中から叩きつけられる。
体の芯まで響くダメージが全身を襲うが、致命傷は避けられた。
呼吸を整え直しながら、隣の空挺実験施設に向かう。
『六枚羽』の攻撃をかいくぐって、実験施設まで到達した。
実験施設には様々な兵器があった。
サイドアームの拳銃。
赤子でも扱える軽反動のライフル。
拳銃サイズのグレネードランチャー。
『試作品』にカテゴライズされている大型銃。
だが、どれもヘリの装甲を撃ち抜く威力は期待出来ない。<>
なぜか地の文が多い今日この頃<>sage<>2010/05/10(月) 21:18:58.82 ID:DrDuCGk0<>そこで目に入ったのが、
スネーク「メタルイーターMXか…」
湾岸戦争で2000m先の戦車を破壊した伝説を持つアンチマテリアルライフル、M82A1。
そのイカれた破壊力の銃をフルオート化したこのメタルイーター。
どんな頭の構造をすれば、そんな突飛な発明ができるのか。
しかし、コイツの破壊力を持ってすれば、あのヘリを装甲を『メタルイーター』の名の下に喰い破ることができるだろう。
『六枚羽』の攻撃が続くなか、鉄を喰す怪物を肩に掛け、屋上へ向かった。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/10(月) 21:45:04.21 ID:DrDuCGk0<>『六枚羽』はスネークを見失う事はない。
様々なセキュリティとリンクして、学園都市の内部ならばどんな人物の位置情報も特定できる。
スネークもその事を知っていた。
それを理解した上で屋上へ向かったのも、理由があった。
スネーク(六枚の羽のベクトルは上方向には限定される)
自分のローターを焼き尽くしたり、ミサイルを微塵切りにしないためだ。
スネーク(自分がその範囲に入る前に先制する!)
屋上へ到達し一息つく余裕を残して、ローター音が迫ってくる。
セキュリティシステムとの情報互換に若干のタイムラグがあるためだ。
匍匐の態勢でメタルイーターを構え、スコープを覗き込む。
予想通りの場所、スコープの照準の中心にヘリのローターが見えた。
その瞬間を狙って、スネークは引き金を引く。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/10(月) 21:48:42.11 ID:DrDuCGk0<>ズダダダダァン!!と毎秒十二発のスピードで、重機関銃並の銃弾が飛び出す。
六発のうち、四発はローターに命中。
『六枚羽』の推力である回転体と本体を引き千切った。
慣性の法則に従って上昇を続ける本体も、少しして地面に落下した。
派手な爆発を起こし、爆風の衝撃波が建物を軋ませる。
一階から倒壊する前に地上に降りなくては。
幸い、施設が施設なので素早く降下する事には問題ない。
一つ階を下ったあと、パラシュートを取り付けて窓から飛び降りた。
炎が夕焼けのように辺りを照らすなか、REXのあるロケット発射管制センターの入り口に降り立つ。
いつの間にか警報は止まっていた。
それについてナスターシャに尋ねると、こう説明された。
ナスターシャ「テロの後始末、危険因子の抹殺、攻撃ヘリの出動その他諸々でコンピュータが熱暴走している。…」
警備システムもしばらく復帰しないらしい。
今がチャンスと言う事か。
棚ぼたの展開に甘えて、このままREXを破壊することにした。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/10(月) 21:50:23.94 ID:BpNzhKko<>オタコンに解説させないでナスターシャ出すなんて感動した
4にも名前でしか出てこないからな・・・<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/10(月) 21:51:51.34 ID:DrDuCGk0<>地下に至る道を探しながら、スネークはナスターシャに質問していく。
スネーク「君が情報提供者だったのか…どうしていままで連絡してこなかった?」
ナスターシャ「しなかったのではない、出来なかったんだ。度重なる第一級警報級のアクシデントに対応するために、内部監視のシステムを緊急停止したんだ」
内部監視のシステムは、学園都市内部からの裏切りを防ぐために、オペレーターなどから身元の特定できない相手への交信を制限することができる。
そのシステムを停止した為、ナスターシャはスネークに連絡することが出来るという訳だ。
スネーク「なるほどね……それと、なぜ君が学園都市に?」
ナスターシャ「私が学園都市に来たのは半年前だ。軍事ジャーナリストの観点から兵器を査定出来る人物として招聘された。そこでメタルギアを見るとは思わなかったが…」
それで俺たちに匿名で情報提供したという訳か。
彼女の説明で、この話の不透明さが拭い去られた。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/10(月) 21:54:09.05 ID:DrDuCGk0<>スネーク「貴殿の勇気ある行動に感謝する、……と。」
スネークの視界に、経験と直感的に「怪しい」と感じられるモノが飛び込んできた。
スネーク「ここだけ壁の色が微妙に違うな……」
色だけでなく、他の板との接合部と微妙に揃っていない。
おそらく、この先に何かがある。
そう思ったスネークは直接壁をぶち破ることにした。
肩に掛けたメタルイーターを構え、フルオートで引き金を引く。
ガラガラガラガラ!!と派手な音を立て、壁が崩れた。
瓦礫となった破片を越えると、地下に続く階段が現れた。
スネーク「思った通りだな」
得意気に笑うと、悪魔の兵器の待つフロアへゆっくりと降りていく。<>
MGS関連のAA全然見たことないな<>sage<>2010/05/10(月) 22:22:11.99 ID:DrDuCGk0<>その部屋には様々な物があった。
対戦車ミサイルなどの武器だけでない、『妨害気流』やドラム缶のような物がたくさん並べてあった。
そして、それらを見下ろすように、
スネーク「メタルギア、REX…」
- 、
゙ヽ.ヽ、
<‐ 、_ ''ヽ ヽ、
ヽ 二--''' ニ''‐-...._、 __,,___......------ョ~コ、
丶 ´ ..r‐''丁''ミ''コニ 、 ..-‐''' コ匸ニニ ..- |ム===―'冖''゙ニ------------------------------------、
/ / 丶 | │ ┤ー――---―-__ ―‐冖'' ,,..‐ -キ i l冖゛` ' ` 'ナ ̄`ニフ=二二二二二二二二ニニニニニニニニ====
|│ ''|´ 、 {i]ョi \ー\ iぃ ニΓニj〉」 r‐j」 L_____ノ._ _ _ -====L コココニニニ――――‐''''''' ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄´
|弋 、|´ 、 l六 Eぅ厂 ̄|`lテテ| .. `,'|l! |! ''゙‐‐―、___|_|` ̄"" ̄ ̄
ヾ' 、_ .| 、 _厶j!」=ヽ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`'―───----┤
゙''‐---‐''ゞ、‐lっゝ `ヽ_____,,..... 、 _ 丶 `.ヽ.、
|` ニ .. i 冖′ |`ヽ.. '' ヽ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
--‐7=j lゝ .ヽ ...n___ _ . |′ ヽ、 ヽ、 ..____」
| | 」 ´ ぃヽ.... ヽ ../'◎==‐ノ`ー-.| ヽ__ヽミ◎弋
ヽ.、:凵 '' ヘ:ン ニ..jユン─´´ .、 ..-''| .| .|- ̄~ヽノ
|,,"´ −-ヽ`` ヽ i丈 `ヽ;:;:;:\ : ヽ、 .│ . |: .. \__\
|:::::::::|」` .. ~~~ !i彡\ .ヽ、.;:.;:\´.. '--.L_.|1 /  ̄/
|:::::::::|ゝ ` |/ \ .V.;;:;;..::\ ./ ̄ V L : l′
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VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/10(月) 22:23:42.05 ID:DrDuCGk0<>つかこのAA久々に貼ったけどよく見たらレドームとレールガン逆だし<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/10(月) 22:27:08.02 ID:DrDuCGk0<>五年前シャドーモセスで見たときのように、二本の足で自立する『戦車』が、そこにはあった。
最初「違う」と思ったのはレーダーの形と、恐竜の『鼻』の下に
アームズ・テック・インターナショナルV17バルカン・キャノン・シアリング・レーザーストーム・ハイ・エネルギー・カッターが搭載されていない事だ。
ナスターシャ「メタルギアを破壊するのなら、足に爆弾を仕掛けるといい。一番効果的な部位をコーデックに送信する」
ピピピッ、と着信音を発してコーデックに3Dのイメージ図が表示される。
近くに遠隔操作で起爆可能な爆弾を見つけ、それを拾った。
REXを取り囲む足場に向き直ったとき<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/10(月) 22:29:47.31 ID:DrDuCGk0<>???「久し振りだな、兄弟」
心臓がドクンと跳ね上がった。
死角からかけられたこの、スネークそっくりの声は。
伝説の兵士ビッグボスの複製人間である自分を『兄弟』と呼ぶ人物は。
五年前の記憶がフラッシュバックする。
スネークに自分達がビッグボスのクローンであることを教えた男。
「自分の内の殺人衝動 それを否定する必要はない 俺達はそのように造られたんだからな」
「造られた…だと?」
メリル・シルバーバーグを救うため、素手で殴りあった男。
「いくぞ スネーク!」
スネークを[ピーーー]ため、最後の最期まで死ななかった男。
「スネーク!まだだ!まだ終わってない!」
その男の名は。
スネーク「リ…」<>
おおう メル欄忘れてた<>saga<>2010/05/10(月) 22:30:55.72 ID:DrDuCGk0<>???「久し振りだな、兄弟」
心臓がドクンと跳ね上がった。
死角からかけられたこの、スネークそっくりの声は。
伝説の兵士ビッグボスの複製人間である自分を『兄弟』と呼ぶ人物は。
五年前の記憶がフラッシュバックする。
スネークに自分達がビッグボスのクローンであることを教えた男。
「自分の内の殺人衝動 それを否定する必要はない 俺達はそのように造られたんだからな」
「造られた…だと?」
メリル・シルバーバーグを救うため、素手で殴りあった男。
「いくぞ スネーク!」
スネークを[ピーーー]ため、最後の最期まで死ななかった男。
「スネーク!まだだ!まだ終わってない!」
その男の名は。
スネーク「リ…」<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/10(月) 22:32:08.20 ID:DrDuCGk0<>あれ? おかしいな
まあいいや<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/10(月) 22:35:53.38 ID:DrDuCGk0<>スネーク「リキッド…」
リキッド「そうさ。驚いたか? スネーク」
『恐るべき子供達』計画によって造られた三人のクローンの内の一人。
宿敵にして、兄弟。
リキッド・スネークその人。
彼が何故、
スネーク「何故……なぜ…」
ショックで続けられない言葉を、リキッドが引き継いだ。
リキッド「なぜ生きている、か?」
よく見るとリキッドの右手は本物に近い義手で、体の一部は機械化されていた。
リキッド「言ったはずだ。俺は死なん。貴様が生きている限りは…」
確かに言った。
行動不能となったREXの上にリキッドによって連れてこられた時に…
リキッド「とはいえ、この体に戻るのも大変だった。ナノマシンによる生存本能の強化、『負の遺産』による回復……」<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/10(月) 22:39:36.32 ID:DrDuCGk0<>リキッド「そこまでしても内臓の一部は機械頼りだ。右腕はオセロットに奪われてしまったしな」
スネーク「リキッド! なぜだ! なぜ俺に拘る!」
リキッド「俺は死の囚人、解放できるのは貴様だけ…あのサイボーグはそう言ったな」
グレイ・フォックスの言葉が頭の中で繰り返される。
「俺は死の囚人だ お前だけが俺を解放してくれる」
彼はそう言ってリキッドの操るREXに立ち向かっていった。
リキッド「ただし、俺は奴とは違う……俺は、貴様が死ぬ事で救われる!」
リモコンで遠隔操作したのか、REXが起動し、30mm機関砲から銃弾が放たれる。
それを予見していたスネークは、咄嗟に床を蹴って遮蔽物に隠れるが、
リキッド「そんな盾で止められると思うな!」
さっきまで立っていた地面が、火の弾によって抉り取られる。
『六枚羽』と同じ摩擦弾頭だ。
高熱の雨が自分に降り注ぐ前に移動する。
REXの機関砲は構造的に射程距離と範囲が限定される。
掃射の範囲内まで逃げたスネークはリキッドを睨みつけて、言い放った。
スネーク「どうやら、四回殺した程度じゃ足りなかったみたいだな」<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/10(月) 22:41:01.85 ID:DrDuCGk0<>***
浜面「どうやら、一回殺した程度じゃ足りなかったみたいだな」
少年は立ち上がった。
滝壺理后という少女を守るために。
ソリッド・スネークと同じく、因縁の相手を打ち破るために。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/10(月) 22:44:33.63 ID:DrDuCGk0<>***
リキッドはコックピットに乗り込んだ。
もう奴を外から直接狙うことは出来ない。
肩に掛けていたメタルイーターを構え直し、REXという大きな的に乱射する。
弾丸の牙を恐竜の甲殻に突き立てる。
しかし、戦闘ヘリを撃墜し、コンクリートの壁を瓦礫の山にした12.7mm弾をもってしても装甲を貫通することは出来なかった。
スネーク「チッ!」
効果の無い事を確認したライフルを投げ捨て、傍らに落ちているミサイルランチャーを回収する。
弾は既に装填されていた。
あの時のように肩のレドームを破壊すれば、REXの『目』を奪えるはずだ。
ミサイルランチャーを肩に構え、引き金に指を掛けた。
ロックオンされた目標を確認して、ミサイルを発射する。
頼もしい反動を残して、腕一本入る発射口からミサイルが飛び出した。
噴射炎はレドームに向かって一直線だ。
あとは直撃した弾頭が爆発し、レドームを破壊することを祈るだけだったが、<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/10(月) 22:55:30.00 ID:DrDuCGk0<>ガッキィィィン!!という音が響き、ミサイルは上に大きく軌道を逸らし天井に直撃した。
スネーク「!?」
困惑したスネークの様子を見て、リキッドは高笑いする。
笑い声と重なるように、ナスターシャの声が耳に入ってきた。
ナスターシャ「改良型のREXにはアクティブ防御システムが搭載されている。対戦車ミサイルなどは完全に無効化されてしまう」
オタコンが手に入れた資料にもそんな記述があったのを思い出す。
となると、REXにダメージを与るには直接爆弾を貼りつけるか、装甲に触れる直前で爆破するしかない。
スネーク(どうすればいい?)
どうすればREXを狩れる?
しかし、リキッドが考える時間をくれるはずがない。
REXの膝から複数のミサイルが飛び出す。
学園都市製の小型ミサイルは、スネークの後ろの壁を砕き、破片を撒き散らした。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/10(月) 22:58:50.91 ID:DrDuCGk0<>スネークの体は、重い重い破片の雨に晒されることになった。
コンクリート塊がスネークのまわりに降り注ぐ。
叫び声を上げる前に、スネークの体は瓦礫の山に埋もれていた。
ナスターシャ「スネーク!応答しろ!スネーク!スネーク!!」
オタコン「スネークぅぅううううううううううう!!」
リキッド「フン、呆気ない…本命を出す前に終わってしまったか…」
しかし、
瓦礫の山は崩れ、ボロボロながらもスネークは生きていた。
スネーク「これくらいで死ぬと思ったか、リキッド・・・」ガハッ
リキッド「ハッ! タフな男だな!」
致命傷は避けたが、肋骨が一、二本折れているかも知れない。
それくらいの大怪我だったが、その間もスネークは考えていた。
リキッドに一泡吹かせ、この状況を打開する方法を。<>
ちょっと休憩<>sage<>2010/05/10(月) 23:01:03.60 ID:DrDuCGk0<>この近くにある物は、
メタルイーターとミサイルランチャーは効果無し。
REXを挟んで向こうに『妨害気流』、その近くにドラム缶のような形をした円筒。
ポーチの中身は麻酔銃と予備の弾薬、スタングレネードに『攪乱の羽』。
やがて、スネークは一つの作戦を思いついた。
その作戦はーーーーー<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/11(火) 00:56:47.34 ID:N4cXm5Ao<>REXの性能化け物ってレベルじゃねーよな<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/11(火) 07:10:31.50 ID:9hFoUnk0<>>>1だけど
多分今日中に終わる<>
ちょっと投下<>sage<>2010/05/11(火) 07:18:21.72 ID:9hFoUnk0<>***
リキッドは震えていた。
REXを破壊される事を恐れているのではない。
自分を実質“四度"殺した男を追い詰める、そういう武者震いだ。
リキッドが今すぐ殺そうと思えば、スネークなど一瞬で粉微塵に出来るだろう。
ミサイルランチャーを全て解放し、全てスネークに向けて発射すれば彼に逃げられる道理はない。
それをしないのは、まだまだ痛ぶり足りないからだ。
瓦礫から這い出たスネークは、こちらに駆け込んできた。
リキッド(足下は安全地帯と踏んだか)
確かに旧REXには足下の極狭い範囲を攻撃するために、レーザー兵器がついていた。
アームズ・テック社の(当時)最新鋭兵器、アームズ・テック・インターナショナルV(ry
この改良型REXにはそのクソ長い名前の兵器は装備されていない。
そして足下には機関砲もミサイルも届かない。
リキッド「だが甘い!」<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/11(火) 07:20:49.39 ID:9hFoUnk0<>***
REXの足下は安全地帯のはず。
そう考えたスネークは、足下を素通りしようとREXに向かって全速力で駆け出した。
しかし、リキッドは叫ぶ。
リキッド「だが甘い!」
不意にREXの装甲がバガン!と剥がれた。
六枚ほどの鉄板全てが自律したレーザーユニットだと気付くのに、そう時間は掛からなかった。
リキッド「蛇が!光の速度から逃げられるかな!?」
スネーク「クソッ…!」
足の裏を横滑りさせ、走り出した勢いを止める。
1mほど先の地面が切り取られた。
地割れのようなエフェクトを刻みつけたレーザーだ。
あの光線を人間が浴びれば、簡単にスネ/ークになるだろう。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/11(火) 07:22:33.52 ID:9hFoUnk0<>怯えている暇は無い。
第二、第三のユニットが自分を狙っている。
しかし、三つ目のレーザーを躱した際にバランスを崩した。
スネーク(しまった……!)
それによるタイムロスは数秒間程度のものだが、既に三つのユニットがこちらに狙いをつけている。
発射ボタンに指をかけたリキッドが、唇の端を歪めるのが見えた。
縦一列に並んだレーザーユニットは、スネークの体をス/ネ/ー/クにーーーーーーー<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/11(火) 07:24:24.57 ID:9hFoUnk0<>しなかった。
純白の閃光が、三つのレーザーユニットを串刺しに貫いたからだ。
上方から放たれたそれは、スネークにとっても、リキッドにとっても、戦いを見守るオタコンやナスターシャにとっても予想外の物だった。
両者ともしばらく呆然としていたが、先に動きを見せたのはスネーク。
スネーク(よくわからんが、命を救われたな)
大きな門のようなREXの股下を潜り抜け、向こう側へ通り抜けた。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/11(火) 07:27:07.44 ID:9hFoUnk0<>***
リキッド「チッ……」
第三者からの介入により攻撃は中断された。
だが、それでもお互いのパワーバランスは揺るがない。
リキッド「まあいいさ。お互いに積もる話もあるだろうからな」
物陰に隠れたスネークに向かって語りかける。
リキッド「学園都市は役一年前、あのシャドーモセスの地に足を踏み入れた。REXの情報を手に入れる為にな」
最新技術でハッキングをかければ、設計図や開発計画を盗む事など造作もないだろう。
だが、実際に実物を見てみないとわからない事もある。
『取り合えず造って実験する』にはメタルギアは余りにリスクが大きい。
日本という国そのものが足枷となっている学園都市の軍事開発。
メタルギアは『自衛のための武力』という範囲から大きく逸脱している。
その事が明るみに出れば学園都市全体を大きく揺るがすだろう。
短期間で計画を実行するには、実物を参考にするのが一番手っ取り早かったのだ。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/11(火) 07:29:23.13 ID:9hFoUnk0<>リキッド「だが、連中の狙いはそれだけじゃない。親父ーーービッグボスのクローンである俺を手に入れるのも、奴らの計画だ」
三人のクローンの内、ソリダスは二年前に死亡、死体は行方不明、
ソリッドは生きているが他組織に与している、
回収しても誰も咎めないリキッドを奴らは選んだ。
今まで黙って聞いていたスネークが口を開いた。
スネーク「学園都市は貴様のDNAなど手に入れて何をしようとしている?」
リキッド「人の話に割り込むな。その後、俺は蘇り、こうして貴様の前に立っている……さて、質問に答えようか。貴様にも予測はついているんだろう?」
リキッド「そう、『恐るべき子供達』計画の再開だよ」<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/11(火) 18:10:34.95 ID:OmZHEUAO<>見てるよ<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/11(火) 18:35:01.83 ID:9hFoUnk0<>また後で再開
多分今日中に終わる<>
ちょっとだけ再開<>sage<>2010/05/11(火) 20:51:54.41 ID:9hFoUnk0<>スネークの息を呑む音が聞こえた気がした。
彼も予想していただろうが、彼にとって受け入れたくない事実だろう。
リキッド「学園都市は以前に『妹達』という能力者の量産計画を実行に移している。そのモデルが変わっただけだ」
リキッド「さてここでクエスチョン。キラー・インスティクトを始めとしたソルジャー遺伝子のデータ…誰が持っていると思う?」
スネーク「リキッド……まさか」
コックピットを展開し、スネークに見せつけるように一枚のカードをかざす。
リキッド「そうさ、喜べ。そのデータはこのメモリーカードに収まっている。コピーは存在しない」
自分はなぜこんな事をしたのか。
なぜなら、奴に『希望』を少しでも多く持たせ、それらを『絶望』に塗り替えるのが一番の楽しみだからだ。
リキッド「こいつを叩き割れば計画は止められるだろうさ。貴様がそれを出来ればの話だがな!」<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>saga<>2010/05/11(火) 20:55:44.80 ID:9hFoUnk0<>グォォォォォォォォ!と、REXが咆哮を上げる。
リキッドの高笑いを表すように。
レーダーに表示されるスネークの位置に向かって機関砲の照準を合わせる。
が、突然レーダーが使用不能になった。
外の様子を中に伝えるカメラを確認すると、長さ数cmの金属箔が浮遊していた。
レーダーの不調の原因は『攪乱の羽』だ。
ただし、
改良型REXの感覚器官はレーダーだけでない。
レーダーだけを奪っても、REXを封じた事にはならない。
多分スネークは、それをご存知ないのだろう。
リキッド「ここでお別れだな! さらばだ、兄弟!」
引き金に掛けた指に力を込める。
ミサイルもロックオン済みだ。
ここで奴を殺す、恨みを晴らす。
そう思った瞬間、標的は口を開いた。
スネーク「遺言はそれでいいか?さらばだ、兄弟」<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/11(火) 21:07:50.75 ID:9hFoUnk0<>ちと休憩<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/11(火) 21:18:35.23 ID:WnStZMQo<>乙彼<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/11(火) 21:55:11.39 ID:XsjqdkDO<>リキッドから噛ませ臭がプンプンする<>
轟!!←コレ使ってみたかった<>sage<>2010/05/11(火) 22:23:26.07 ID:9hFoUnk0<>轟!!と、
REXの周囲をオレンジの爆発が取り囲んだ。
全体を包み込むように連鎖的に起爆する炎はREXの装甲を毟り取っていく。
灰色の内部構造が剥き出しになり、巨人のようで恐竜のような怪物はひざまずく。
カメラの映像が途切れ、轟音が耳に届く前に確かにみた。
『妨害気流』を背にしたスネークが、ニヤリと笑って手元の『何か』をこちらに向けて操作したのを。
奴は俺の話を聞きながら、何をしていた?
そして、思い出した。
あのドラム缶の中身は、確かーーーーーーー<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/11(火) 22:27:53.62 ID:9hFoUnk0<>***
スネークがREXの背後にまわったのは一秒でも長く生きていたいという生存本能からではない。
この状況を打開する鍵がそこにあったからだ。
スネーク「ナスターシャ! この中身は確か『液化爆薬』だと言ったな!」
ナスターシャ「ああ、そうだが…何に使うつもりなんだ?」
ナスターシャの問いに応じている暇は無い。
スネーク「こいつはどうやって起爆するんだ?」
ナスターシャ「その近くに無線機のような物が取り付けてあるはずだ。それのボタンを押せば電気信号が爆薬のマイクロ信管に流れ、起爆する仕組みだ」
アンテナから指向性のある電気信号が流れ、信管を起動させるーーー
起爆の方法さえ分かれば十分だ。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/11(火) 22:30:49.14 ID:9hFoUnk0<>リキッドの一人ごとに口を挟み、あたかも自分が何もしないで聞いているかのように見せかける。
ポーチから『攪乱の羽』を取り出し、ドラム缶のような容器の蓋を開いた。
さらさらとしたまさしく『液体』の爆薬を『攪乱の羽』の容器を使ってすくい上げ、折りたたんで収納されている『羽』を浸す。
ナスターシャ「スネーク、君が何をしたいのか見当がついたが……そんなに箔を浸しては飛ばないのでは?」
『攪乱の羽』の金属箔はその本体の形とマイクロモーターによって浮翌遊力を得ている。
少しでも重量が増せば『攪乱の羽』を放出したところで金属箔が大量に床に撒き散らされるだけだ。
しかし、そんな事はスネークも知っていた。
スネーク「だからこそ、君の説明してくれた『妨害気流』が必要なんだ」
四つ全ての『攪乱の羽』の中を『液化爆薬』で満たし、『妨害気流』を操作する。
乱数を利用したランダムな気流発生ではなく、扇風機のように一方向に風を発生させるよう設定した。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/11(火) 22:33:53.30 ID:9hFoUnk0<>準備は整った。
『恐るべき子供達』計画には流石に心を揺さぶられたが、リキッドのおもうほど俺の精神は脆弱じゃない。
数百の金属箔を吹き荒れる突風に乗せ、REXのもとまで運ばせる。
後は信管を起動すれば、REXを紅蓮の炎が包むだろう。
リキッド「ここでお別れだな! さらばだ、兄弟!」
ああ、お別れだ。
貴様は先に地獄に堕ちろ。
スネーク(もっとも、俺も遅かれ早かれ地獄行きだろうがな。)
スネーク「遺言はそれでいいか?さらばだ、兄弟」
アンテナをREXに向け、スイッチにかけた指を押し込み、大量の『液化爆薬』を起爆した。
巨人のような冷たい機械が、太陽のように燃えあがった。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/11(火) 22:37:25.22 ID:9hFoUnk0<>***
鼓膜を破らぬよう抑えていた手を耳から離し、辺りの様子をうかがう。
REXの装甲がはがれ落ち、両肩のレールガン、レドームがへしゃげ、リキッドの乗っていたコックピットは溶けて潰れていた。
これでは移動することもままならないだろう。
完全な『廃車』となったREXに背を向け、地上へ戻ろうと足を踏み出したところで、
人の呻くような声を聞いた。
その声の主は、
リキッド「スネーク…まだだ…」
足をガクガクと震わせながら、奴は立ち上がる。
全身の力を腹に込め、兄弟に向かって叫ぶ。
リキッド「まだ終わっt」
だが、彼の言葉を遮るように。
ズドォォォォォォォォン…!と、遠くで爆発音が響いた。
スネーク「!?」
上方からの突然の爆発音に、スネークも思わず身を固める。
天井に亀裂が入り、ミシミシと音を立てて崩落する。<>
233の一行目のアスタリスク無しで<>sage<>2010/05/11(火) 22:41:19.75 ID:9hFoUnk0<>その中でも大きめのコンクリート塊がリキッドに降りかかる。
リキッド「ハハ…フハハハハハハハハハハh」
兄弟の元に駆け寄る暇も無く、リキッドは押しつぶされた。
左腕だけが手招きするようにうごめき、その動作さえも止まった。
スネークに宿敵を打ち倒した闘いの喜びなどなかった。
あの時と同じように、呆気ない幕引きに虚脱感を感じるほかない。
ナスターシャ「スネーク! 早くそこから脱出しろ! 戦闘機の耐久実験施設で大規模な爆発が起きた。もうすぐその地下空間は崩壊する!」
リキッドの近くにメモリーカードが落ちているのを見つけた。
上から降ってきた鉄筋がそれを粉砕するのを見届け、生き埋めになる前に地上へ脱出した。
リキッドの事は考えまい。
どういう形であれ、奴は死んだ。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/11(火) 22:43:46.43 ID:9hFoUnk0<>虚しさを強引に塗りつぶし、学園都市から離れる算段を立てる。
これだけ騒ぎを起こしてゲートではいどうぞと通してくれるとは思えない。
幸い、ここは航空施設の充実した第二三学区だ。
ナスターシャ「ヘリポートに向え。報道用のヘリだが、脱出するには事足りるだろう」
200mほど走ってヘリポートに着いた。
確かにヘリポートにはカメラが搭載された報道ヘリが着陸していた。
だが、スネークとヘリの間を割り込むように立っている人影はなんだ?
それは異様な格好をしていた。
シルエットはサイボーグのような角の多い造形だが、強化骨格とは違う体のラインに沿ったスーツを着ている。
真っ白なそのスーツは、雪山なら保護色にもなるだろう。
そしてバイザーを開いた顔は、茶髪の女子高生のような顔立ちだった。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/11(火) 22:47:12.37 ID:9hFoUnk0<>彼女はスネークに語りかける。
????「第三次製造計画っていえば…分かる訳ないね。まあその…なんだ。とにかく」
彼女はそこで一度言葉を切ると一つ咳払いをして、本題に入る。
番外個体「やっほう。殺しに来たよ。侵入者」
スネークは明らかな敵意と殺意を受け取って、麻酔銃の引き金を引く。
しかし、放たれた弾は命中せず、軌道を大きく逸らし向こうのヘリの鉄板に弾かれる。
デジャヴだ。
あの少年の寮の近くで戦闘した時もこんな事があった。
スネーク(電撃使いか…)
次に来るであろう反撃に身構えた。
瞬きした瞬間に即死レベルの放電が放たれるかもしれない。
相手の目をじっくり見て、相手の攻撃を見切る。
長い経験を積んで、攻撃をしてくるタイミングは見切ることができるようになっていた。
ただしそれは相手が銃を持っていて、尚且つそれを使って攻撃してくる場合だ。
銃を持っていながらナイフを投げつけるような非常識な相手には通用しない。
不幸にも、今回は後者だった。
彼女の手には一本の釘が握られていた。
その鉄釘をスネークに向け、手の平から『発射』する。
音速に近いスピードで放たれるそれは、スネークのもとへ0.1秒もかからず到達する。
脳が筋肉に指令を送るまで0.3秒。
スネークがそれを見て避けることは不可能だ。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/11(火) 22:50:40.46 ID:9hFoUnk0<>肉も骨も貫き、内臓を串刺しにする鉄釘はーーーーーー
射線に割り込んだ『何か』によって、蛇の心臓に突き立てられることは無かった。
『何か』は、
月の光を受け鈍く光るマチェットだ。
あのスーツ姿の女と似たような姿の“男"は、スネークの盾となるように立ちはだかっていた。
攻撃を防がれたことに少し動揺していたようだが、続けて釘を放ってくる。
しかしそのどれもが、マチェットに弾かれる。
??「スネーク、ここは俺が引き受ける。早くヘリに乗れ」
感情を押し殺したような声が聞こえた。
突然現れたこの男は誰なのか。
自分の記憶と照合しながらヘリに向かう。
途中放電攻撃を受けたが、吸い込まれるようにマチェットに向かい、スネークには届かない。
スロットルを操作し、ローターが回転数を上げていく。
ヘリは学園都市の地から、空に舞い上がった。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/11(火) 22:51:48.22 ID:9hFoUnk0<>***
番外個体「へえ、全弾受け止めて逃がすなんて〜。貴方は誰?学園都市の人には見えないなあ」
謎の男は顔面のバイザーを展開して、こう名乗った。
??「俺は雷。雨の化身」<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/11(火) 22:53:49.79 ID:9hFoUnk0<>***
学園都市の夜景は綺麗だ。
ヘリに乗って逃走している最中、一つの境界線で別れるように光が絨毯のように広がった。
おそらく、あの辺りが第二三学区との境界なのだろう。
ぼんやりと眺めていたが、不意にヘリの無線が電波を受信した。
ナスターシャだろうか?
ボタンを押して受信する。
スピーカーから聞こえる声の主は聞き覚えがあるものだった。
リキッド「俺は学園都市に骨を埋めるつもりはない」<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/11(火) 22:56:40.48 ID:9hFoUnk0<>奴はまだ生きていた。
あの崩落の中から脱出するとは大した奴だ。
リキッド「確かに、今回は貴様に、してやられたな……」ザザッ
音声がところどころ途切れているのは電波が悪いからか、それともリキッドが瀕死だからか。
リキッド「だが、覚えておけ! 俺は死なん! 貴様が生きている限り! そして貴様を[ピーーー]のは俺だ!」
相変わらずタフな男だ。
内心呆れていると、無線がブツンと切れた。
電波が届かなくなったんだろう。
ヘリのディスプレイに表示された地図を確認すると、学園都市から脱出していた。
真下にある国は、日本国憲法が通用し日本の六法が適用される『日本』だ。
スネーク(学園都市か…不思議な街だったな)
オタコン「スネーク、近くの空港にチャーター機を手配した。搭乗して帰ってきてくれ」
スネーク「わかった。これで任務完了だな」
オタコン「お疲れさま」
Fin<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>saga<>2010/05/11(火) 22:57:45.94 ID:9hFoUnk0<>奴はまだ生きていた。
あの崩落の中から脱出するとは大した奴だ。
リキッド「確かに、今回は貴様に、してやられたな……」ザザッ
音声がところどころ途切れているのは電波が悪いからか、それともリキッドが瀕死だからか。
リキッド「だが、覚えておけ! 俺は死なん! 貴様が生きている限り! そして貴様を殺すのは俺だ!」
相変わらずタフな男だ。
内心呆れていると、無線がブツンと切れた。
電波が届かなくなったんだろう。
ヘリのディスプレイに表示された地図を確認すると、学園都市から脱出していた。
真下にある国は、日本国憲法が通用し日本の六法が適用される『日本』だ。
スネーク(学園都市か…不思議な街だったな)
オタコン「スネーク、近くの空港にチャーター機を手配した。搭乗して帰ってきてくれ」
スネーク「わかった。これで任務完了だな」
オタコン「お疲れさま」
Fin<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/11(火) 22:59:36.86 ID:9hFoUnk0<>METAL GEAR SOLID INDEX
「なぜ彼を逃がした?君の掌握する『滞空回線』を利用すれば位置の特定など簡単だろう」
「少し『あの男』の息子の手並みを拝見しただけだ。逃がした訳では無い…」
「どんな時でも効率を優先する君に寄り道をさせる…面白い男だな」
「ソリッド・スネークか。面白い…興味深い男だ」<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/11(火) 23:00:19.05 ID:9hFoUnk0<>やっと終わった
疲れた<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/11(火) 23:04:50.65 ID:gmHKpQAO<>面白かった
超乙ww
<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/11(火) 23:08:52.79 ID:Ixf7JYAO<>乙!
ところで番外個体と戦ったのって誰?<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/11(火) 23:12:48.99 ID:vpU27b2o<>>>245
雷電
でもあのセリフMGS4だよな
ついでにいうと、雷電が愛用してるのはマチェットじゃなくて高周波ブレードや<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/11(火) 23:14:12.35 ID:9hFoUnk0<>>>245
あれ一応雷電
時代的にまだサイボーグ化はしてない筈だけど
番外と似たような格好だし出してみたかった<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/11(火) 23:16:26.31 ID:9hFoUnk0<>>>246
セリフに関しては自己満足なので大丈夫
マチェットっぽい形の高周波ブレードってことで
MGS4では2と形変わってたし<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/11(火) 23:16:32.83 ID:Ixf7JYAO<>>>246 サンクス
MGS3までしかやってないから分からんかった。雷電が4に出てたとは驚いた。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/11(火) 23:18:16.98 ID:Ixf7JYAO<>>>247もありがとう
改めて乙なんだよ<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/11(火) 23:21:03.41 ID:9hFoUnk0<>わかりにくい部分を補完
REX戦のレーザーユニットを破壊したのは麦のんのビーム
その後の爆発は浜面の仕業
最後の会話はアレイスターとエイワス<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/11(火) 23:33:16.35 ID:CMCNBNso<>>>1乙
まさか雷電がでてくるとは思わなかった。
にしても上条さんの影の薄さが不憫ww
>>1さんの作品が終わったので、
>>83-88の続きをしばらくしたら投下したいと思いますがよろしいでしょうか?<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/12(水) 00:02:48.60 ID:zqQOJKM0<>次回予告
イギリスを中心に起こった大規模術式
魔術現象によってタイムスリップしてしまった『必要悪の教会』メンバーとその他諸々
神裂やステイル達が飛ばされたのはーーー1974年!?
未来と過去、アレイスターと『あの男』が交差するとき、物語は始まるーー!
次回予告2
メタルギア破壊の件で学園都市に目をつけられたソリッド・スネーク。
『フィランソロピー』に学園都市から非公式にもたらされた依頼の内容はーーー
『ロシアで活動する幻想殺しの動きを監視せよーーーーー」
スネークと魔術師、英雄とヒーローが交差するとき、物語は始まるーー!
書くかどうかは分からん<>
1<>sage<>2010/05/12(水) 00:04:11.84 ID:zqQOJKM0<>>>252
俺が書き溜めているから続きを頼む!<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/05/12(水) 00:05:31.31 ID:QVUossYo<>>>1乙 面白かったよ。解説付きは助かった。
>>252
俺は待ってる<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/12(水) 00:06:01.55 ID:vM5kyUAO<>上条さん結局宿貸しただけだったなww<>
1<>sage<>2010/05/12(水) 00:07:58.05 ID:zqQOJKM0<>鯖落ちが明けたら安価で>>253のどっち書くか決めるわ多分<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/05/12(水) 00:11:31.66 ID:P6OtMAAO<>>>252
wktkして待ってる
>>257
今月は鯖落ちはないそうです<>
1<>sage<>2010/05/12(水) 00:13:07.64 ID:zqQOJKM0<>な、なんだってー
じゃあ>>262から>>271までで多かったほうを書く……と思う<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/12(水) 00:24:58.44 ID:7ySAGS6o<>安価終わるまで投下できないwwww
投下は明日にしよう。
ちなみに両方書けばいいと思うんだ。ボクは。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/12(水) 00:27:42.01 ID:zqQOJKM0<>うわ申し訳ない
誰か投票してくれー<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/05/12(水) 00:31:07.70 ID:P6OtMAAO<>欲言うと両方見てみたいが、前者に一票<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/12(水) 00:31:18.52 ID:KAt2ypYo<>タイムスリップの方かな<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/12(水) 01:00:34.63 ID:uXsXqwYo<>両方見たいけど、まずは前者で!
>>252にも期待!!<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/12(水) 01:03:04.18 ID:vM5kyUAO<>両方見たいけど、先にタイムスリップが見たいかな
上条さんとスネークをもっと絡ませて欲しいです<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/12(水) 07:47:17.85 ID:SJ1806U0<>メール欄にsageじゃなくて、sagaにするとピーっていう禁則文字の制限取れるよーっと
MGSとかだと禁則多そうだからね<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/05/12(水) 09:21:46.41 ID:CycPv0g0<>第一の回答ですが前者<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/12(水) 11:40:56.00 ID:CESz5AAO<>駆動系がイカレたZEKEの方がREXよりいい動きしてるよね<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/12(水) 22:24:28.92 ID:zqQOJKM0<>>>1だけど伸びなくて>>260が書けないので安価を急遽終了
圧倒的に前者が多かったので書き溜めてくる
それでは>>260の作品をお楽しみ下さい<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/12(水) 22:46:14.22 ID:KAt2ypYo<>期待して待ってる<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/12(水) 22:52:20.97 ID:ycw25DEo<>すねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇく!
待ってるから、性欲を持て余しながら待ってるから<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/05/13(木) 00:08:04.07 ID:pgubO9Mo<>1! 1!
あれ?安価終わってた<>
アナザーストーリー<>sage<>2010/05/13(木) 13:31:33.16 ID:CinlKqUo<> 遅れましたが、安価も終わったようなので投下いたします。といっても書き貯めれたのは導入部だけですが……。
第一話 「交差」
平日の朝。この時間帯にファミレスを利用する人間はそう多くない。店内に客はまばらで、ホールスタッフも奥に引っ込んでいる状態だ。
不自然無く、かつ人目に触れることなく接触できる場所としては悪くはないのかも知れない。
といった取り留めのない思考を端に追いやりつつ、スネークは奥のボックス席を覗き込んだ。
そこにはデザインがあしらわれたシャツの胸元をあけた茶髪でホスト風の男と、季節感の無い、背中の大きく空いた真紅のドレスを身に纏った少女が居た。
おそらく、この若々しい茶髪の男がリーダーの垣根帝督なのだろう。とすると、傍らの少女はその付き人といったところか。
予想はしていたが、どうみても10代の少女と、10代後半もしくは20代前半のリーダーという組み合わせを目の当たりにすると、
改めて学園都市という機構の異常性が浮き彫りにされる。
歩いてきたスネークに気づいたのか、垣根は視線をスネークの方に向けると口元をつり上げた。
ドリンクバーで取ってきたであろうコーラは既に半分以上減っている。意外にも彼はストローを使って飲むらしい。
ホットコーヒーをゆっくりと啜る隣の少女と比べると、見た目は年上でも何処か子供っぽくておかしい。
スネークはどこか肩すかしをくらった気分になりつつも、オタコンに言われたとおりに言葉を紡ぐ。
あらかじめ取り決めていた合い言葉だ。
「尾を飲み込む蛇は?」
「存在できない」
神話の蛇をもじった皮肉混じりの合い言葉を交わすと、垣根は軽薄な笑みを浮かべた。
口元は笑っているが、目つきは鋭く、本心から笑っているようには見えない。
「オッケー。どうやら本物のようだな。垣根帝督だよろしく頼む。
あー、こっちのガキは気にするな、タダの取り巻きAだ。」
「酷い言いぐさね……。ま。いいわ。何はともあれ、よろしく伝説の傭兵さん」
ドレス姿の少女はにっこりと笑うと手を差し出してきた。どうやら握手ということらしい。
特に警戒する必要も感じられなかったので、スネークはその手を取って握手を交わした。
普段、任務中にはあまりこのようなことはしないのだが、子供相手だからだろうか、
スネーク自身、自らの行動に驚いていた。
「ソリッドスネークだよろしく頼む。……今じゃ稀代のテロリストだがな」
「タンカー爆破事件か、あれでスネークは死んだって聞いたんだがな」
「まだやらなければならないことが沢山ある。おちおち死んでもいられない」
「格好いい事いうねぇ。まあ、座ってくれ」<>
アナザーストーリー<>sage<>2010/05/13(木) 13:38:52.52 ID:CinlKqUo<> 垣根はスネークに向かい側に座るようにと促すが、合流したら即移動するものだと思っていたスネークは釈然としないまま座席に腰掛けた。
「ここで話すつもりか? 人がいないからっていくら何でも……」
「あー、違う違う。まだ俺の注文した料理が来てないんだわ」
「料理……?」
ふざけているのかと思われても仕方がない物言いだが、垣根の表情は至って平常。
素で、飯を食うから待ってろと言ってるのだ。大物なのかタダのバカなのかはわからないが、
どちらにせよ自由にやりたい放題やっていることには変わらない。
前情報では学園都市でトップクラスの能力を誇る超能力者(LV5)――その力は軍隊に匹敵するとも言う――の中でも上位の第二位という話だが
目の前の男はひいき目に見ても、その辺にいる少々ガラの悪い若者としか写らなかった。
人を見かけで判断するなということは頭で理解していてもいざ実行に移すのは難しい。
それはスネークも例外ではなく、つい 訝しげな目で垣根を見てしまっていたが、間に割り込むようにウェイトレスが入ってきた。
その右手には香ばしい匂いを漂わせつつ、鉄板の上でジュージューと小気味よい音を立ててるハンバーグが鎮座していた。
「お待たせいたしました。ペッパーハンバーグ、ライスセットでございます」
「ども」
手を軽く挙げ、ハンバーグを受け取る垣根帝督。その胸元にはいつの間にか紙ナプキンが装着されていた。
跳ねる飛沫にも冷静に対処しつつソースをかけ、両手に持ったナイフとフォークを構えて一言漏らす。
「先に頂くぜ」
「あ、ああ」
面を喰らったのか、スネークの返事は非常に曖昧なものであった。
ちらりと視線を隣に動かすと、ドレス姿の少女も、さも呆れた様子で冷ややかな目を垣根に送っていた。
そんな事実を知ってか知らずか、垣根は黙々と目の前のハンバーグを片付けていく。
「なあ、垣根」
「なんだ。あんたも食べたいのか? なら気にせず頼めばいい。この店の料理ぐらいだったら奢ってやる」
「いや、そういうわけじゃなくてだな」
「ん?」
「そろそろ移動しないか、あんたらのアジトみたいなものはあるんだろう?
俺はてっきりすぐにそこに移動するものだとばっかり……」
「そうだぜ。だがそれは、これを食い終わったらな」
「むぅ……」<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/13(木) 13:39:41.28 ID:.aJnCmMo<>>>273
上でもやってたアナザーの人?
文も十分面白いからスレ立てて自分でやったほうがいいと思うぜ。
>>1だったらゴメンwwww<>
アナザーストーリー<>sage<>2010/05/13(木) 13:43:17.81 ID:CinlKqUo<> とりつく島もない。まだ半分以上残っているハンバーグセットを垣根は結構スローペースで食べ進めている。
この様子ではまだ食べ終わるには結構な時間がかかりそうだ。かといって、この場所で不用意に情報を話し合う訳にもいかない。
手持ちぶさたである。ドレス姿の少女は外を眺めてぼーっとしており、世間話をする雰囲気という訳でもない。
スネークは一人。ただただ暇だった。仕方なくジャケットのポケットに手を伸ばしてみるが目当ての物が見つからない。
ズボンのポケットも調べるがそこにもない。そして、つい先程のゲートでのやり取りを彼は思い出し、ため息をついた。
「なあ、垣根。煙草もってないか? ここへ来る時に没収されてしまってな」
「いや。持ってない。悪いな」
「そうか……」
がくりと、スネークは肩を落とす。ゲートからここまでに煙草の自販機あればと捜していたのだが、結果は無し。
このファミレスにも自販機は置いていない。分煙化も学園都市のほうが外部より進んでいるようだ。
彼らのアジトに行く前にどうにか調達しなければな、と覚悟を決めるスネークの目の前に一本の白い棒が差し出された。煙草だ。
「どうしたの? 欲しかったんでしょコレ」
「吸うのかお前……」
「ええ。嗜む程度だけどね」
多少驚いた様子の垣根と同様にスネークもまさか目の前の少女から煙草が手渡されるとは思ってもいなかった。
「子供が吸うもんじゃないぞ」
「あら、いらないの?」
「だから、代わりに大人(オレ)がいただこう」
未成年喫煙は褒められた物ではないが、なんにせよ僥倖だ。差し出された一本の煙草を手に取ると、
運良くゲートで没収されなかったオイルライターを使い火を付ける。
大きく息を吸い込み、肺で煙を堪能する。久しぶりの一本は全身に染み渡るようで酩酊感にも似た感覚を与えてくれる。
有り体な言い方をすれば、実にうまい。フィルターについた刻印を確認すると。「The Boss」と書かれていた。
「渡しておいてあれだけど。ここは全席禁煙よ。吸うなら外でね」
「全く、肩身が狭いものだ」
「その一本を吸って戻ってくるまでには、食い終わるだろうから、さっさと行ってくれ。
食事中に煙草の匂いは嗅ぎたくねぇ。感覚が鈍るからな」
「わかってる。最低限のマナーは守るさ」
肩を落としどこかしら疲れた表情でスネークはその場を後にする。纏う煙は少女が吸うには似つかわしくない濃さで漂い。
長ったらしくそこに止まった残り香のお陰で、垣根は顔をしかめながらハンバーグを頬張るのであった。
<>
アナザーストーリー<>saga<>2010/05/13(木) 13:50:34.44 ID:CinlKqUo<>>>275
はいそうです。>>1さんの作品が終わった様なのでここを使わせていただいてます。
また、>>1さんの作品が来たらその間は引っ込ませて貰います。>>1さんの新しい作品とのつなぎってことで……。
分かりやすいように名前欄はコレで固定にしておきます。NGにすれば綺麗になります。
同じネタで新しくスレを立てるのは、他の制作速報の人たちに迷惑をかけることになると思われるので、
できることならやりたくないですね。
――
Prrrrrrr!
{Call}
Prrrrrrr!
オタコン『どうやら接触に成功したようだね……、ってまた煙草かい?』
スネーク『どうもこればっかりはやめられなくてな』
オタコン『その為に外に出たってわけか。全く、君の喫煙にそそぐ情熱は賞賛に値するよ』
スネーク『この程度の楽しみが無ければ任務などやってられないからな』
オタコン『その煙草分のしっかり仕事はしてくれよ』
スネーク『言われなくてもそのつもりだ』
オタコン『期待してるよ。ところでスネーク』
スネーク『ああなんだ?』
オタコン『彼らは信用できそうかい?』
スネーク『どうだかな……。背伸びた格好をしてはいるが、一見したところではただの少年少女だが……』
オタコン『 「だが」なんだい?』
スネーク『あの垣根という男からは消しきれない血の臭いがした。部組織というのは相当手汚い仕事をやっているようだな
第二位というのも間違いないだろう。行動を見る限りはそう見えんが』
オタコン『そのようだね……』
スネーク『情報の信頼性についてはまだ何とも言えない、詳しい話は奴らのアジトに着いてからのようだからな』
オタコン『わかった。それじゃあくれぐれも気をつけてくれ。この場所では外の常識は通用しない』
スネーク『了解した。それではそろそろ戻る。どうも燃焼が早い、もう根本まで吸いきってしまった』
オタコン『うん。またね、スネーク』
<>
アナザーストーリー<>saga<>2010/05/13(木) 13:55:20.32 ID:CinlKqUo<> スネークが席に戻ると既に料理は片付けられており、垣根はホットコーヒーの薫りを楽しんでいるところだった。
ドレス姿の少女はつまらなそうに手帳をいじっており、二人の間に会話は無い。その微妙な空気を切り裂くようにスネークは声をかける。
「待たせたか?」
「いや。丁度いいところだぜ、この無駄に熱くて飲ませる気のないコーヒーと格闘するのも飽きてきたところだし」
「さっさと行きましょう。そろそろ下校時間よ。人通りが増える前に移動をしておきたいわ」
「んだよ。今、そこまで人目を気にすることあっか?」
まるで自分が非難されているように感じたのだろうか。垣根は眉を顰ませ少女に噛み付く。
尤も、彼が悠々と食事をしているから下校時間とバッティングしそうになったのだから、
本来なら彼は反省すべきなのだが、本人にその気は全くないようだ。
しかし、その垣根の態度以上に、人目を気にする必要がまるでない、というような口振りにスネークは違和感を覚えた。
まさか、暗部組織とはその程度の認識も出来ないほどの人間の集まりなのだろうか。
スネークは確認するかのような口ぶりで垣根に語りかける。
「俺は侵入者だ。更に、この顔合わせもおおっぴらにやることではないだろう」
「あーあー。そういうことか。だったら尚更気にすることねぇな」
「どういうことだ?」
緊張感のない垣根の声に若干苛つきを覚えるも、その不可解な態度に対する疑問の方が大きかった。
垣根は軽薄な笑みを浮かべたまま、スネークの質問に答える。
「おそらく、気付くヤツはもうとっくに侵入なんざ気づいてやがる。
んで、気付かねぇヤツは俺とアンタが一緒に歩いていても何一つ気付かねぇ。
学園都市(ここ)はそういう場所だ。妙にコソコソしたほうが逆に怪しまれる。
まっ、確かに俺とアンタがいっしょに居る所を見られるのは芳しいことじゃあねぇが……、
その為にわざわざ車を出してきたんだ。移動中に見られることはないだろうよ」
垣根の目には一点の曇りもない。出鱈目を言ってるわけでもなく、彼自身がお花畑な考えを持っているわけでもなさそうだ。
これが彼の経験に基づいた行動の指針というわけなのだろう。そして、ここでは異邦人であるスネークにはそれに従う以外に手段はなかった。
<>
アナザーストーリー<>saga<>2010/05/13(木) 13:57:33.81 ID:CinlKqUo<>「しかし、仮にそれがここのセオリーだとしても、彼女は人が増える前にここを出る事を奨めていたぞ。なぜだ?」
「そーいやそうだな。おい、なんでだ?」
「別に人目を避けようという訳じゃなくて。人が増えると道が混むじゃない」
「そんな理由かよ。我慢しやがれ。運転するのは俺だぞ?」
「だから嫌なの。道が混むって事はあなたが運転する車にその分長く居るってことじゃない? ぞっとしないわ」
「それはどういう意味だオイ? 事と場合によっちゃぁ今この場でそのドレスを更に真っ赤に染めてやるぜ?」
「いい加減案内して貰いたい物だがな」
ぎゃーすかと子供っぽい応酬を交わし合う二人にうんざりしたのか、スネークの呆れ声が響く。
垣根は気まずそうにスネークの方に振り向いた後、少女を睨み付けるが、彼女は何処吹く風といったところで目を合わせようともしない。
どちらかというと、垣根よりこの少女の方が要注意人物なのかもしれない。
「悪かった。すぐ車を回す。 おい、会計は任せたぜ」
「また私持ち? 金持ってる癖にケチなのね」
「タクシー代だと思っておけ」
「タクシーというより霊柩車って言うのよ、あなたのソレはね」
店を出て行くの背中に向かって呟くように紡がれた言葉はスネークの耳に入った。
先程の口ぶりと言い、垣根の運転技術は相当酷い物の様だ。尤も、少女の悪意による過剰な貶めが入っていることは疑うべくもないが。
「そんなにやばいのかアイツの運転は?」
「あなたも彼が運転する車に乗れば私の気持ちが分かるわ……」
少女が漏らしたこの言葉をスネークが実感したのは。数分後の事である。彼は後にこう語っていた。
『空挺降下よりタチが悪い。常識的に考えて乗用車であの乗り心地の悪さを演出する事など不可能だ』 と。
垣根帝督のドライビングテクニックに常識は通用しない。伝説の男とドレス姿の少女は十数分の間、
こみ上げてくる胃液と死闘を繰り広げ、何度目か死線を越えそうになってようやくアジトのあるマンションに辿り着いた。
地下の共同ガレージは広く。ゆうに二百台は駐車できそうであるが、実際駐車されている車はまばらでスカスカだ。
その全てが高級車というのがこのマンションに住む人間が富裕層であるということを如実に表していた。
「随分な所にアジトを構えているんだな」
「これでも高給取りなんでね。おい、さっさと行くぞ。なにヘバってやがる」
後部座席には依然ぐったりしたままの少女が横たわっていた。どうやら乗り物酔いに対する耐性はスネークと比べるべくもないらしい。
垣根に急かされて漸くヨロヨロと立ち上がり、おぼつかない足取りで歩いてくる。風が吹けば倒れてしまいそうだ。
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アナザーストーリー<>saga<>2010/05/13(木) 14:00:05.41 ID:CinlKqUo<>「よく平気ね……。初めて……なのに……。ん……ぅ……」
「確かに酷い運転だったが、ああいうのには慣れているのでな」
スネークは既に平常とさして代わりのない状態だが、少女は顔面蒼白で息も絶え絶えである。
これが、訓練された人間と一般人の違いなのか。三半規管の問題なのかは定かではない。
「……言いたい放題だなお前ら、文句言うならもう乗せてやらねぇぞ」
「ん……それはありがたいわ。これからは下部組織に足を担当して貰いましょう」
「はっ……、勝手にしやがれ」
不機嫌そうに肩を揺らして垣根が地下駐車場から出ていくので、その後ろをドレス姿の少女と共についていく。
道中会話はない。自分の運転が不評だったせいか垣根は大股でどんどん先へ進んでいくし、
少女は少女でまだ乗り物酔いが抜けきってないようで、たまに眉間を抑えながら頭を振っている。
なんとか歩くのが精一杯といった様子で会話する余裕は無いようだ。
大理石で組まれたホールを抜け、閉塞感のある廊下を歩いていると、垣根がとあるドアの前で立ち止まった。
どうやらこの部屋がアジトらしい。一階の角部屋。玄関も近いので、かなり人気のある部屋だろう。
「ついたぜ。まあ、入んな」
玄関は清潔でまだ新築の臭いが残っている。特に装飾品が置かれているわけでもなく、まるでモデルルームのような印象を抱かせた。
後に聞いた話によるとその予感の通り、彼らがここをアジトとして使い始めてまだ一ヶ月も経っていないとのことだ。
リビングのソファに身体を預けるかのように腰掛けた垣根は、向かいの椅子を指さし、スネークにはやく座れと指図する。
ようやくここで、詳しい説明を受けられるらしい。スネークは気を引き締め垣根と相対した。
「何から話すかな。確かアンタらには学園都市某所でメタルギアが製造されているということしか説明してないよな?」
「そうだ。詳細は会って話すと言って聞かなかったようだからな」
「悪いな。この作戦は俺らにとっても生命線なんだ。万が一ってこともあるし、慎重策を取らせて貰った」
垣根の言い分はもっともだが、スネークの脳裏には十数分前のある言葉がよぎっていた。
「気付くヤツには気付かれるんじゃなかったのか?」
「ああその通りだ。だからこそ本当に気付かれたくない事には二重三重に防護策を張る。
ここでの会話を聞き取ることはたとえ統括理事長でも不可能だろう。俺が徹底的に掃除をしたからな」
掃除とは勿論、整理整頓の類ではない、盗聴器のチェック、能力者の介入の防止処置、素粒子レベルでの空気洗浄などの処置のことだ。
この部屋は様々な機器や能力によって一つの隔絶空間として成り立っていた。
「そういうことか。抜けているようで、したたかな男だ」
<>
アナザーストーリー<>saga<>2010/05/13(木) 14:04:55.61 ID:CinlKqUo<>「褒め言葉だと受け取っておくぜ。でだ。話題を戻そう。オレらは確かにメタルギア建造の情報を掴んだ。
切っ掛けは些細なもんだ。大型トラックが何台も、とある研究所へ運び込まれているんで怪しくなってね。
搬入現場をおさえてみたら、運び込まれていたのは大型兵器の部品だったってわけだ」
「待て。大型兵器だからといってメタルギアという確証があるわけじゃあないだろう」
「ごもっともだ。まずはこれを見て欲しい。その時の写真だ」
机の上に投げ捨てられた三枚の写真。いずれも夜に撮影されたもので、例の部品が搬入される様子が撮影されている。
コンテナの中に入っていた部品。それはスネークも見たことがあるものだった。
二つに伸びた長身のレール。装飾のない無骨な銃身は巨大な腕を彷彿とさせる。
「メタルギア……、REX……」
「そうだ。アンタがやり合ったものと同型の代物だ。多少小型化されているみてぇだが。間違いねぇ。」
これで奴らがメタルギア建造に手を出したってことは分かって貰えたと思うが……、いいな?」
「ああ。問題ない。信じよう。だが、情報はこれだけなのか? 俺は納得しても納得しない奴らもでてくるはずだ」
ただ、メタルギアのパーツが運び込まれたというだけではメタルギア建造の確固たる証拠とは言い難い。
レールガンの研究やそれを用いた新型兵器の開発というだけかもしれない。証拠が弱いのだ。
スネークがそうは思わなくても、世間はそう考えるだろう。
「だから、アンタを呼んだんだ。アンタにはこの研究所に潜入してメタルギア建造の証拠を取ってきて貰いたい。
無力化できる様ならそれも依頼するかもしれねぇが、無理は言わねぇ。
とりあえず証拠さえ掴んで、それを公開さえすれば世論が動く。計画は白紙に戻るだろう。
本来なら俺らが動くべきことかも知れないが、搬入現場をおさえる時しくじってね。あまり下手には動けなくなっちまった。
一応俺らは学園都市側の人間だ。派手に力ずくでやるわけにはいかねぇし、
潜入しても捕まったらお終いだ。そこから芋づる式に俺らは掘り出されてスクールは解体だ。
その分アンタなら――」
「自分の腹は痛くないってことか。まるで蜥蜴の尻尾切りだな」
メタルギア絡みならスネークが現れても不思議なことは何もない。
もしもスネークが失敗したとしても、垣根達に損害は殆ど無い。
「人聞きが悪いが、そういうことだ。アンタの力量なら捕まるなんてヘマはしないだろ?
それに出来る限りのサポートはさせてもらうさ。おい、入ってこい」
唐突にスネークの背後に位置する扉が開かれる。すると、そこには自分の身体ほどもあるスーツケースを懸命に運ぶ少女の姿があった。
右へ左へよろめきながら、ようやくスネーク達の前まで来ると。倒れ込むようにスーツケースを机に放り出した。
ガラス張りの机が割れるんじゃないかと心配させる程の勢いで叩き付けられたそれは、けたたましい音をたてるが、机を割るまでには至らなかった。<>
アナザーストーリー<>saga<>2010/05/13(木) 14:09:09.08 ID:CinlKqUo<>「なんだこれは」
「アンタの為にかき集めた装備さ。言っちゃあなんだが、どれも上等だぜ?」
「ちょっと。ここまで運んできた私にねぎらいの言葉とか無いわけ?
第一、力仕事を私みたいな、か弱い少女にやらせるってどう見ても采配ミスでしょ?」
「あーはいはいご苦労さん。今日はもう帰っていいぜ」
「月の無い夜道に気をつける事ね……」
「で。開けていいのか?」
表情こそは平静を装っているもののスネークの声には、早く中身を確認してみたいといったニュアンスが多分に含まれていた。
今まで、装備は全て現地調達、もしくは申し訳程度の安装備のみの支給というのが通例だったため。
学園都市製の装備――しかも、もれなく高級品であるそうだ――を支給されるとなったら、期待に胸ふくらませてしまうのも致し方ないだろう。
「いいぜ。――ってもう開けてるじゃねぇか……」
返事を待たずにスーツケースを開放したスネークが真っ先に手に取ったのは、一丁の拳銃だ。
「M1911-A1 OPERATOR」、確かに信頼性の高い拳銃だが。別に学園都市製の物ではない。
不審に思いマガジンを確認してみて、ようやく違いを見つけることが出来た。
「気付いたか。衝槍弾頭(ショックランサー) だ。その表面に刻まれた溝が銃撃に沿って衝撃波を生む。
お陰でストッピングパワーはダンチだ。専用のサプレッサーも用意した。使ってくれ」
「この溝……。銃弾自体の速度は落ちそうだな」
「そこら辺は使い分けだな。通常の.45 ACP弾薬も用意してある。好きな方を使いな」
オペレーターを机の上に置くと、次にスネークが取り出したのはアサルトライフルだった。
黒光りするプラスチックで作られた、曲線と直線が組み合わさり無駄を排除したそのフォルムは、まるでモデルガンの様だった。
重量も大きさに反して非常に軽く取り回しやすい。本来、この重量では反動が相当な物になるのだが。
この 「F2000R」 は衝撃吸収ゴムや反動を抑えるための炭酸ガスのお陰で、反動はほぼ皆無と言って良いレベルまで低減されている。
使用法さえ教えられれば子供でも扱えるだろう。
「オモチャの兵隊(トイソルジャー) ……」
細部を弄りながらスネークはF2000Rの通称を呟く。こいつは以前ブラックマーケットに流れていたので、カタログスペックも通称も知っていた。
実際に触ったことは無かったが、いざ触ってみると非常に良い感じだ。グリップは手の平に吸い付くようにしっくりとくるし。取り回しも良好。
最後に、確認するのは当然、照準とキチンと発砲できるかどうか。セーフティを外し、照準を合わせ、トリガーに指をかける。
「ちょっ、おい!?」
紙風船が割れるような小さな音が鳴る。それだけだサプレッサーのお陰で銃声は殆ど響いていない、
それに反動も定評の通り殆ど感じられない。しかし、確かに発射された銃弾は壁にしっかりと穴を開けていた。
スネークの取った唐突な行動に垣根は心底驚いたらしく、ソファーにピッタリ張り付いて硬直していた。
そのあり得ない物を見るかのような目つきに気づき、さすがに室内で発砲するのはマズかったか、と反省したスネークは銃を下ろすと垣根に詫びを入れた。
<>
アナザーストーリー<>saga<>2010/05/13(木) 14:11:34.43 ID:CinlKqUo<>「命を預ける物だ。早い内に確認したくてな」
「いいけどよぉ……。新築だぜこのマンション? いや、別にいいけどよぉ……」
口ではそう言っているものの、後々の隠蔽工作の面倒くささや自分のポケットマネーで買ったこの一室の値段などが垣根の頭を巡る。
しばらく目を泳がせていた垣根だが、ふとなにかを諦めたかのようにため息をついた。
「あー。でもよ。武器の動作確認とかはまた別の所でやってくれると嬉しいわ」
「そうさせてもらう。すまなかったな」
「別にいいけどよぉ……」
「この人は結構根に持つタイプだから気をつけた方がいいわよ」
「うっせぇ。根に持ってねぇよ」
「あらどうかしら」
二人のやり取りを聞き流しつつ、スネークが手に取ったのは濃灰色のスニーキングスーツである。
デザインはシンプルな物で、身体に密着する気密性の高い作りになっていた。
触ったり引っ張ったりして、手触りや伸縮性などを確認していると、垣根が声をかけてくる。
「そいつは特製だぜ。おそらくその一着しか存在しねぇ。マジモンの一点物だ」
「どこで手に入れた?」
「特殊部隊の装備開発研究所からパクらせて貰った。防弾防刃性に優れてなおかつ、あらゆる痕跡を残さないというのがコンセプトらしい」
「あらゆる痕跡を残さないだと?」
「足音が鳴らないように作られただけではなく、新雪を歩いても足跡がつかないように設計されているし。
もし怪我をしたとしても、出血を感知すれば直ぐさま収縮し血痕を残さないようになっている。
極めつけは臭い消しだ。特殊な触媒を使い、其処に存在したという臭いが残らない様に出来ている。
硝煙の臭いも、最近気になってきただろう加齢臭も一切残さない。まさに潜入の為に作られた装備だよ」
「臭いまで? それはすごいな。だが、なぜ一着しか存在しない?」
「こいつは試作品なんだが。どうやら計画が頓挫したようでね。
コストが高いし、いくら痕跡が残らなくとも実際に発見されたら意味がないから、
そもそも見つかりづらくなる機能を付けるようにと方針が転換されたらしい」
「いつの時代も採用されない装備は存在するわけだな」
「そういうわけだ。他の装備の詳細や、アンタが任務をするに当たって必要であろう情報は隣の部屋のPCにまとめてある。
きちんと確認しておいてくれ。学園都市についての情報や俺らが独自に集めた情報もある。余裕があればそっちも見ておくようにな」
「わかった。協力感謝する」
<>
アナザーストーリー<>saga<>2010/05/13(木) 14:14:58.80 ID:CinlKqUo<>「こっちのセリフだぜ? なんたってアンタは俺らの為に命を張ってくれるんだ」
「最後に一つだけ聞いていいか?」
「なんだ?」
「どうしてお前は俺達に情報をリークした? お前は学園都市の人間で、それも暗部組織の人間だ。
反メタルギアを標榜しているわけでもないだろう。ここまでしてメタルギア開発を止めることは無いはずだ」
スネークはいままでずっと感じていた違和感――いや疑問というべきか――を垣根にぶつけた。
考えてみればおかしな話しだ。学園都市の暗部の人間が同じく学園都市の裏でメタルギアが開発されているからといって、
それを躍起になって止めさせる意味も必要性もない。暗部組織の人間が正義感に駆られるというのも考えにくいので、
核兵器だから許せないなどという理由でもあるまい。とすると、なにか裏がある筈だ。
メタルギアの建造を止めること、それにより彼らはなんらかの利益を得るはずなのだ。
「はっ、理由ね。単純な事だ。『気に入らねぇ』んだよ。この計画がな」
「気に入らない……?」
「メタルギアの建造が始まったとおぼしき時期から、学園都市で多くの研究や実験がストップした。
それがおかしいと思って調査を開始したからこそ、メタルギア部品の搬入に気づけたんだが……。
つまりだな。このメタルギア開発ってのは学園都市のあらゆる研究の中で最も重用視されている研究って事だ。
そして、その最重要事項について、この俺には何の連絡も報告もない。
この計画(プラン)にはよ、学園都市の第二位、垣根帝督は必要とされていない。
完璧にシカトされてんだ。気に入らねぇ。ここまでコケにされて黙っていられるか」
眉間に皺を寄せ不快感を露わにする垣根の声には怒気が含まれていた。
彼の言うとおりだとすると、彼が動く理由は単なる恨み辛みであり、決して褒められた物ではない。
だが、スネークと利害は一致している。変に綺麗な正義感を振りかざされるよりかは、こういう手合いの方が信用できる。
スネークの経験則はそう告げていた。
「わかった。理由はともあれ、俺としてもあんな兵器がこれ以上世に出るのは許すわけにはいかない。必ず任務は成功させる。」
「期待しているぜ。伝説の英雄さんよ」
締め切られた薄暗いマンションの一室で二人の男が手を取り合った。
かたや、自らのプライドの為、かたや誰かの未来の為。お互いの守る物は違えど利害は同じ。
こうして本来交わるはずのない道は交差し、物語が始まった。
第一話 「交差」 -了-<>
アナザーストーリー<>saga<>2010/05/13(木) 14:16:44.75 ID:CinlKqUo<>今回はここまでです。次回からようやく任務に入れるし、登場人物も増えると思います。
基本的に科学サイドばっかりになってしまいますが……。では、また次の機会に。
<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/13(木) 14:53:42.23 ID:DckCusAO<>前の話の時から気になっていたが、このスレにはジョニー佐々木分が足りない。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/05/13(木) 16:24:32.71 ID:N2I/WNIo<>期待して待ってる<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/13(木) 18:12:30.17 ID:yUxFv2AO<>これは良い<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/13(木) 18:13:08.81 ID:S5n84w.0<>ずっと読んだけどスタングレネードは美琴には効かないはずじゃ・・・
フレンダが同じ手段使ってもスタングレネード(笑)って美琴が言ってたのに
なんか特別製?<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/13(木) 18:33:32.33 ID:FJNVsf60<>スタングレネードって光り輝くだけじゃなく音も……
すみません間違えました超電磁砲は単行本しかよんでないんですごめんなさい<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/13(木) 19:45:58.22 ID:S5n84w.o<>基本的に美琴に通用する近代兵器はないよ
オールセラミックの銃弾とかなら通用しそうだけどフレンダ戦からして普通に避けそうだから困る
近代兵器と電子機器に冠しては一方通行と同じレベルのことができる。いや、一方通行は近代兵器と電子機器に対しても美琴と同じ事ができるって言った方が正しいけど<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/13(木) 20:45:03.81 ID:RNaacXYo<>また美琴厨が湧いてきたww<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/13(木) 21:10:41.82 ID:S5n84w.o<>>>292
アニメ厨は原作読んできてね^^<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/05/13(木) 21:17:49.63 ID:RNaacXYo<>キャパシティダウンに三回も引っかかる学習能力0wwww
>>42に「轟音が」って書いてあんだろ<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/13(木) 21:22:07.03 ID:S5n84w.o<>>>294
原作者が書いてないシナリオの部分なんかあてになるわけないだろ
そもそも轟音がどうこう言う前に超電磁砲読んでこい
お前の学習能力0の妄想より確実なソースがあるから<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/13(木) 21:23:20.44 ID:lgJI6lUo<>キャパシティダウン式スタングレネード
ってあってもおかしくないな<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/13(木) 21:25:49.95 ID:hQkQXIDO<>あまりスレに関係ないことで争うなよ<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/13(木) 21:26:33.49 ID:0v8yuMA0<>そもそもキャパシティダウンとか劣化AIMジャマーで存在意義が不明な代物だよね
美琴もキャパシティダウンなら防げちゃうし<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/13(木) 21:26:47.35 ID:6eAzUs2o<>超電磁砲でフレンダが使ったスタングレネードは視覚と聴覚を一時的に潰すものだったな。
MGSのスタングレネード、というか普通のスタングレネードは室内で破裂したらショックで気絶するらしいから
フレンダのは自爆しないように弱くしてたんじゃないかと思う。
テレポ以外の能力で、びっくりして演算ミスする描写は原作に出てこなかったけど。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/13(木) 21:31:23.67 ID:0v8yuMA0<>>>299
そこら辺の出力差は禁書ではよくあるフレキシブルだろう
自爆のことを考えたらスネークのも弱体化してその威力ってことになる<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/05/13(木) 21:33:45.48 ID:RNaacXYo<>>>295
http://uploader.sakura.ne.jp/src/up8079.jpg
一時的に演算がストップするだろうから>>42の描写でなんも問題ない
はい論破
美琴厨は一々強さ議論に持ち込んだりしてうざい
<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/05/13(木) 21:36:11.69 ID:4eSAiMAO<>>>301
どこに演算がストップするって描写があんだよ粕<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/13(木) 21:37:04.70 ID:0v8yuMA0<>>>301
割れ厨か[ピーーー]よ<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/13(木) 21:38:15.16 ID:S5n84w.0<>>>301
明らかに平気ですよな描写ですね
あなたの美琴弱いフィルターはすごい!<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/05/13(木) 21:38:46.88 ID:4eSAiMAO<>しかも論破とか誰と戦ってるのwwww
アンチ美琴わざわざ出張乙wwww<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/13(木) 21:41:02.50 ID:3TkKdRU0<>こういうわざわざ割れ厨だと主張するやつってなんなの?
どんなキャラや作品でもアンチってのは痛いんだな、改めて実感したわ<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/13(木) 21:41:27.69 ID:6eAzUs2o<>常人なら気絶する位の衝撃を受けたから流石のミコトさんも一瞬脳が止まったとか。
とか考えている内に、レーションモリモリ食べながら美琴と戦うスネークを幻視した。
2以降はボスはスタン系の攻撃で体力削ってスタミナキルするしな。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/13(木) 22:03:38.80 ID:FJNVsf60<>フレンダ可愛いよフレンダ<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/13(木) 22:06:53.86 ID:4eSAiMAO<>浜面いらないからフレンダ生かしといてほしかった…<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/14(金) 02:28:21.81 ID:eRi.oiko<>なんだ割れをアピールしたがる中学生が来てたのか
夏にしては早いな<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/05/14(金) 22:46:13.50 ID:225uHuA0<>中々構想ができない
暇がない<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/15(土) 06:34:54.19 ID:C38gtf.0<>>>310
確かに夏には早い、が今は春、しかも終盤だ……<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/15(土) 15:03:24.59 ID:5IDBjkUo<>流し読みしてたから気に留めなかったが、そういや原作的には考えにくい描写ではあるな
ただまあ、あんまりキチンとやるとそれだけで軽いSS一本分くらいの戦闘シーンになりそうだし別にいいと思う
どうせMGSの方もコントローラー差し替えでマンティスの読心無効化とかギャグみたいな事やってるし
まあそれはそれ、これはこれ
原作に関するツッコミがなされただけで○○厨!と脊髄反射的にファビョった挙句
割れ厨なのを自分から証明する輩はどうしようもないな(どんな画像が上げられてたのかは知らんけど)<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/15(土) 15:31:53.95 ID:5IDBjkUo<>で、全く関係無い話になるが、>>157では軽く流されてるカーチェイス、
スネークは車載マシンガンでリキッドを迎撃するわけだが、そのマシンガンがこれだ
ttp://ja.wikipedia.org/wiki/M60%E6%A9%9F%E9%96%A2%E9%8A%83
こんなのを上半身裸で食らってピンピンしてるんだもんな 恐ろしい男だ<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/15(土) 17:15:04.98 ID:mbEzDoAO<>そりゃ、海パンでレールガン食らってもなんか食べてりゃ平気な人のクローンだし<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/15(土) 17:34:18.99 ID:1.dE/Eko<>顔面にレールガン食らっても元気に美琴に聖人パンチをかました神裂と耐久度勝負してみたいものだ<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/15(土) 17:47:30.04 ID:oLcnLnEo<>主人公補正を手にした方が勝つ<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/05/15(土) 20:49:13.18 ID:kDPqxkAO<>>>316
そんなのあったっけ?<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/15(土) 23:54:03.63 ID:.XJvCTk0<>>>273が中々来ないんだよ
仕方がない書き溜める作業に戻ろう<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/16(日) 09:34:45.12 ID:i7YTW4Eo<>>>318
h&pだな
禁書は単行本で数えても手じゃ足りないくらいに外伝が出てるってふざけた状況だから原作通りとか無理でしょ<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/16(日) 10:22:10.78 ID:qVyw9sDO<>>>319
すいません。こっちも書き溜め中でなかなか筆が進まぬのです。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/16(日) 12:59:17.80 ID:ROWIDgc0<>いやいや
ごゆっこりどうぞ<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/16(日) 13:00:02.15 ID:ROWIDgc0<>急いでタイプしたら訳の分からん事になった
気にせずどうぞ<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/05/16(日) 16:21:34.31 ID:Xm4uW2AO<>>>320
なるほど…雑誌の奴か
探してみたけどなかったわ
残念<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/16(日) 16:54:07.34 ID:i7YTW4Eo<>>>324
一般販売されてないから手に入れるのは無理かと<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/05/16(日) 21:46:23.66 ID:Xm4uW2AO<>>>325
そうなのか
結果探したけど見つからなかったから、持ってる人いたら誰かZIPであげてくれ<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/16(日) 22:01:38.46 ID:ROWIDgc0<>消されかねんからやめて<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/17(月) 18:45:38.91 ID:fjEZLYAO<>誰か―禁書DVD特典の神裂SS持ってる奴いたらZIPで頼むよ―
こっち学芸都市出すからさ―<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/17(月) 18:59:42.70 ID:.kCjbuco<>そういうのやめろ<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/17(月) 20:42:14.56 ID:ys4Xiugo<>そいつ、寮監スレ荒らしてる奴だから無視しとけ<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/18(火) 01:38:54.31 ID:PHz6mEAO<>
当スレは1ヶ月ルールの対象外になりますのでご注意ください
/
(^o^)/
/( )
/ / >
<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/18(火) 07:11:05.31 ID:xPJcdiI0<>何故? why?<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/19(水) 16:01:49.93 ID:72BKYxUo<>ID:PHz6mEAO
はいくつかのスレを頑張って一人で荒らしてる頭が残念なニート君だから無視しなよ
<>
1<>sage<>2010/05/19(水) 18:35:40.98 ID:6V5aQTw0<>一応見てないと思われるのもアレなんで報告
今現在書き溜め中
だが中々進展しない
>>285へ
待ってるんだとしたらまだまだ掛かりそうなんで投下しちゃって下さい<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/19(水) 19:12:50.67 ID:iiDYPgAO<>>>334
報告乙です
焦らなくてもいいんでゆっくり頑張って下さい待ってます<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/19(水) 22:38:18.90 ID:vnuXvkAO<>>>334
報告乙です
焦らなくてもいいので、速急に投下お願いします<>
1<>sage<>2010/05/19(水) 22:53:25.54 ID:6V5aQTw0<>s<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/19(水) 23:02:56.25 ID:FzqYaPEo<>いやだから焦るなよwwwwww<>
誤送信した お詫びにプロローグだけ<>sage<>2010/05/19(水) 23:03:18.89 ID:6V5aQTw0<>METAL GEAR INDEX TIME SLIP
“序章 とある4月の29日"
2010年4月29日、
株式会社コナミからメタルギアシリーズ最新作「METAL GEAR SOLID PEACE WALKER」が発売された。
PSPで発売された本ソフトは複数人での協力プレイも可能となり、新たなユーザー層を開拓した。
ストーリーの展開も熱く、多くのMGSファンから好評を博した。
今回の主人公は伝説の傭兵ビッグボスでーーーーーー
MGS→ソリッド・スネーク
MGS2→雷電(ソリッド・スネーク)
MGS3→ネイキッド・スネーク(ビッグボス)
MPO→ビッグボス
MGS4→ソリッド・スネーク
MGSPW→ビッグボス NEW!!
雷電「ビッグボス……やはり殺しておくべきだった!!」<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/19(水) 23:06:09.33 ID:6V5aQTw0<>“第一章 海原光貫の招集”
学園都市には『窓の無いビル』と呼ばれる建築物がある。
一般人では存在意義すら知る事が出来ない機密の塊には、一人の男が住んでいる。
学園都市統括理事長アレイスター・クロウリーだ。
彼は現在、科学サイドの代表として、イギリス清教の最大主教と会話している。
ローラ「久しぶりね、アレイスター。早速だが少しお願いがありけるのだけれども……」
アレイスター「こちらからもお願いしたい事がある。いい加減その馬鹿口調を直すべきだ」
何度聞いてもこの口調はイライラする。
日本の聖人が『必要悪の教会』にいるのだから矯正してもらいたいものだ。
ローラ「なっ…こ、これでも直したる最中であるといふのに……ゴホン、今回お伺いたてまつったのはそちらの『アステカの魔術師』についてなのよ」
古語どころか日本語として成立してねーよ、と心の中でツっこんでおく。
アレイスター「海原…いや、エツァリの事か。彼がどうした?」<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/19(水) 23:07:37.49 ID:6V5aQTw0<>ローラ「そのエツァリ君を少しの間拝借しとう思うておるのよ、こちらとしては」
イギリス清教の長である彼女が、アステカの魔術師を欲する理由は知らない。
彼女なりに何らかの目的があるのだろう。
余計な詮索はしない方が良い。
アレイスター「アステカの術式の解読でも行おうというのか」
適当な予想をしたフリをして、言の葉に込められた不信感を覆い隠す。
ローラ「まあ、そんなものであろうかね。とにかく彼をイギリスに招聘したく思うているが、よきかな?」
海原が『グループ』から一時的に抜けようと、彼の身に危機が迫ろうと『プラン』への影響率はゼロだ。
ここでイギリスに恩を売っておくのも悪くないだろう。
アレイスター「構わん。事のついでだ、土御門も一緒に送ってやろう」
ローラ(土御門…たっぷり説教せねばならぬわね……)<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/19(水) 23:08:45.92 ID:6V5aQTw0<>とりあえずここまで
これ以上進めると時間が空いた時に読みづらい希ガス
今日はここで打ち止め<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/19(水) 23:11:31.38 ID:72BKYxUo<>おいおい期待してるぜ<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/19(水) 23:23:21.50 ID:FzqYaPEo<>俺も期待しておこう<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/05/20(木) 23:26:51.37 ID:q3m60.AO<>あげ<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/05/21(金) 17:28:37.72 ID:qvYk29s0<>禁書2期か…胸が熱くなるな<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/23(日) 20:32:32.01 ID:x9uhMaE0<>>>341
続編きてるー<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/05/23(日) 21:32:16.24 ID:Lm/xRGYo<>ドッカン
ドッカン
☆ゴガギーン
.______
. | | |
∩∩ | | | ∩∩
| | | | | | | | | | | / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
( ,,) | | | (・x・ )<おらっ!出てこい、>>1!!
/ つ━━"....ロ|ロ . | l |U \___________
〜( / | | |⊂_ |〜
し'∪ └──┴──┘ ∪ <>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/05/23(日) 21:40:05.80 ID:34u2mpI0<>呼ばれて飛び出てナンタラ>>1です
明日から二日間中間考査があって書き溜めができない
終わったら書き溜めするんで少々お待ちを
あと>>285マダー?<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/24(月) 00:37:29.54 ID:bWA5EEAO<>>>1が俺より年下・・・だと・・・<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/05/24(月) 21:21:42.83 ID:.OiMSX.0<>楽しみです。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/24(月) 23:57:07.33 ID:9406Kl.0<>今更になって『」』の前に『。』をつけてしまった事が恥ずかしくなってきた<>
1<><>2010/05/30(日) 20:21:34.14 ID:ExrzgpY0<>一応生存報告
中々進展しないので投下は少し先になるかも
投げ出す予定はない<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/05/31(月) 02:36:15.86 ID:Hcap7oAO<>>>353
>>1が律儀な人で良かった。気長に待ってます
余計な事かも知れないが、トリップ付けた方がいいと思うんだぜ<>
◆qKu5lM5bao<>sage<>2010/05/31(月) 23:05:27.33 ID:VVOa29w0<>トリップかあ…
付け方よくワカンネ<>
◆qKu5lM5bao<>sage<>2010/05/31(月) 23:06:00.83 ID:VVOa29w0<>ついたわ
じゃあこいつで<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/01(火) 11:44:54.16 ID:brcUrcAO<>おk<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/07(月) 22:19:50.25 ID:Vav502AO<>まだかー<>
◆qKu5lM5bao<><>2010/06/07(月) 22:20:03.94 ID:WmpiJDQ0<>驚くほど遅くなった
因みにまだ完成はしていない
前回のスネークin学園都市はMGSメインだったけど今回は禁書寄りって事で
待たせてばかりも悪いので少し投下
あと>>285カムバァァァァック!!<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/07(月) 22:22:00.69 ID:Vav502AO<>ナイスタイミング過ぎてフイタwwwwww<>
◆qKu5lM5bao<>sage<>2010/06/07(月) 22:22:10.06 ID:WmpiJDQ0<>***
普段『グループ』が使用しているステーションワゴンには、二人の少年が乗っている。
一人は魔術師であり、学園都市暗部の一員としての顔も持つ土御門元春。
もう一人は、海原光貴という人物と瓜二つの柔和な顔をしたアステカの魔術師、エツァリ。
今回一方通行と結標が同乗していないのはちょっとした事情があった。
運転手を降ろしてから、簡易ベッドに寝転んでいる海原に話を持ち出す。
土御門「海原……少し話がある」
海原「ふぅ…また『仕事』ですか? 最近働き詰めで疲れているんですけど……」
土御門や海原ら暗部組織『グループ』の仕事は、学園都市の不穏分子の抹殺といった汚れ仕事である。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/07(月) 22:22:18.40 ID:FnIlg220<>ktkr<>
◆QrnYcvIWts<>sage<>2010/06/07(月) 22:25:25.85 ID:WmpiJDQ0<>だが、今回の件は少し違う。
土御門「いや、仕事といえば仕事だが、科学サイドからの依頼じゃない。……魔術サイドからだ。海原光貴をイギリスに連れてこいとな」
海原光貴をイギリスに送る。
その目的は知らされていないが、アレイスターから自分を介しての指令だ。
重要度は高い。
まあ、知らされていないからといって目的の見当も付かない訳ではない。
そして、海原も薄々感づいている事だろう。
海原「イギリス清教から直々に招聘されたんですか? それはまた大変ですね」
土御門「他人事みたいにいうなよ。魔女狩りのイギリス清教からの直接的な招集だぞ? 何か心当たりがあるんじゃないか?」
海原「さあ、何の事でしょう?」
心なしか馬鹿にするような口調だった。
土御門(お前はあくまでもシラを切るようだな)
対して土御門は、単語一つで揺さぶりをかける。
土御門「……『原典』」
海原「!!」<>
◆qKu5lM5bao<>sage<>2010/06/07(月) 22:28:00.83 ID:WmpiJDQ0<>『原典(オリジン)』。
なぜ彼がこのタイミングでその言葉を発したか。
海原(ショチトルとテクパトルの件、誰にも漏らしていないはずだ……なのに何故彼が?!)
うろたえたこちらの様子を見て、土御門は口の端を歪めている。
だが、目だけは笑っていない。
土御門「お前は実に二つもの原典を所有している。イギリス清教から狙われるには十分な理由じゃないか。『月のウサギ』の方は素材によっては天体に直撃する一撃に匹敵するからな」
テクパトルが利用していた石盤。
それは骨を素材にして強力な飛び道具を放つ種の『原典』だ。
海原が使いこなせるかどうかは不明だが、個人が所有するには少々では済まない危険性を孕む。
それを他勢力は見逃さないだろう。
魔女狩り専門のイギリス清教が出張ってきたのも自然な流れだ。<>
◆qKu5lM5bao<>sage<>2010/06/07(月) 22:29:57.99 ID:WmpiJDQ0<>海原「やれやれ、戦争が終わって間も無いというのに、『清教派』は潤沢な資金をお持ちのようですね」
十月に勃発したロシア対学園都市の戦争。
直前にはクーデターが発生し、国が疲弊し切った状態でイギリスはその戦争に巻き込まれた。
その戦争も数ヶ月前に終戦したが、イギリスが賠償金請求をしたという話は無い。
土御門「魔術側で何か取引があったのかもな……」<>
◆qKu5lM5bao<>sage<>2010/06/07(月) 22:32:31.50 ID:WmpiJDQ0<>海原「で、どうしましょう。無視するという選択肢は無いんですか?」
自分でもわかっていた。
不可能だろう、と。
それでも聞いたのは、やはり希望を捨てきれなかったからか。
土御門「出来ないだろうな。学園都市としてもイギリス清教に少しでも貸しを作っておきたいところだろう」
やはり駄目か。
海原「自分がいない間『グループ』の活動はどうするんですか? 三人で続けていくんですかね」
土御門「いや、俺もついて行くし、しばらく休業だな。あいつらには久しぶりの休暇になるだろう。うらやましいにゃー」
海原「……は?」
意味がわからない。
何故一介の魔術師である彼がこの一件に噛んでいる?
土御門はポケットを探りながら、海原の疑問に答える。
土御門「言ってなかったか? 俺も『必要悪の教会』の一員だぜい?」<>
◆qKu5lM5bao<>sage<>2010/06/07(月) 22:33:42.90 ID:WmpiJDQ0<>呆気に取られる海原を見て、土御門は心底楽しそうに笑っている。
そして、彼はいつの間にか両手に『何か』を持っていた。
右手にはガスマスク。
左手には缶詰ーーーーのような形だが、そんな生易しい物ではない。
それは、吸引性昏倒ガスが大量に封入されている改良催涙弾だ。
フシューという風船の空気が抜けるような音がやむ前に、海原の意識は絶たれた。<>
◆mpBW.POAuQ<>sage<>2010/06/07(月) 22:35:25.07 ID:WmpiJDQ0<>まるでプレス機に押し潰されているような感覚。
全身を不快感に覆われ、海原は目を覚ます。
海原「ふわぁ……ぐもももももももももも?!」
土御門「やっと起きたのかにゃー海原。暗部の人間ともあろうものがグッスリお眠のようだったけど、ちょっと不用心なんじゃねーの?」
物理的な圧力を肺に受け、喋ることもままならない。
そんな中で海原は考え、そして気付いた。
この圧力の正体は、加速時に働く慣性の法則によるものだ。
そして、土御門はイギリスまで行くと言っていた。
つまり、今自分が乗せられているのはーーーーーー
土御門「ちょうど離陸したところぜよ。一時間の空の旅を映画でも見ながら満喫しようぜい」
機長と副機長、そしてたった二人の乗客を乗せた鉄の塊は時速7000kmを超え、日本を発った。<>
◆qKu5lM5bao<>sage<>2010/06/07(月) 22:37:42.06 ID:WmpiJDQ0<>酉がちょくちょく変わってるのは名前欄に余計な事書いてたからだorz
>>360が凄すぎて湧いた
あと風呂行ってくる<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/07(月) 22:44:24.20 ID:Kj0A5Kw0<>乙<>
◆qKu5lM5bao<>sage<>2010/06/08(火) 00:05:03.55 ID:nBdBYxc0<>すまん寝る
お休み<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/08(火) 01:08:31.28 ID:gSYbEgAO<>乙やすみ
続きも期待してるからがんばれー<>
◆qKu5lM5bao<><>2010/06/10(木) 23:37:07.23 ID:t4O49tw0<>今回の解説は誰がするべきだろう
希望と出来れば(小さめの)AAも貼ってほしい
前回通りの一方さんでもいいんだが後々出したくなったらやり辛くなるしな……<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/11(金) 00:38:25.87 ID:QkYq3UAO<>解説と言ったら合法ロリ!!
____
/ \
`/ / / |丶丶丶
/ ||/メ| |ノ|i|
レ|(| Y(● ●ハN
`|ハ|从 _ )| n/)
)ソノ ー―<リ|E)
/丶―个イ丶/ /
/ |/フフ\ Y/ /
小萌先生のAA少ないな…<>
◆qKu5lM5bao<><>2010/06/12(土) 15:53:51.53 ID:wv8SYwA0<>さて、ちょっくら再開するか
とはいえそんなに書き溜めできてないが
>>374thx<>
◆qKu5lM5bao<>sage<>2010/06/12(土) 15:54:28.68 ID:wv8SYwA0<>ー必要悪の教会ー
ちょっとした広さを持つ講堂には、多数の神父や修道女が集まっていた。
別に、祈りを捧げている訳でも怪しい儀式を行っている訳でもない。
床よりも一段高いステージには、金髪の女性が皆を見下ろす様に腰に手を当て立っている。
どこか荘厳な雰囲気を持つ彼女は信者達に告げる。
ローラ「さてさて、今日は皆にお知らせがありけるのよ。たまには異文化交流も必要なりとして『アステカの魔術師』をお呼びしておるのよー」
(……お前は校長先生か)
一言のツッコミがステイル=マグヌスやアニェーゼ部隊、聖人たる神裂火織の思考回路を駆け巡る。
「信者達をまとめる」という点については教祖として花丸をつけていいだろう。<>
◆qKu5lM5bao<>sage<>2010/06/12(土) 15:55:49.56 ID:wv8SYwA0<>ローラ「『アステカの魔術師』の特殊な術式を拝見して自身の魔術も見直す機会となりけるように、以上であるのよ。何か質問は?」
少しして、黒い修道服を着た少女がおずおずと遠慮がちに右手を上げた。
アンジェレネ「その魔術師の方はもうこっちに来てるんですか?」
ローラ「いま日本から飛行機で向かいたる途中であるのよ。我らの一員、土御門元春も同乗しているわ」
神裂(ゲッ)
ローラ「まあ、もう一時間もすれば到着するであろう。大事な客人であるから丁重に応対すべきなのよー」<>
◆qKu5lM5bao<>sage<>2010/06/12(土) 15:57:37.22 ID:wv8SYwA0<>***
とあるロンドンの空港。
学園都市製の旅客機は二人を降ろした後、Uターンするように帰っていった。
海原「おええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ……」
隣でうずくまっている海原光貴の昼食も胃袋から口内にUターンしそうだがそんなことはどうでもよろしい。
長距離空の旅を終えたにも関わらず手ぶらの海原の背中をさすりながら、もう片方の手で携帯電話を開く。
同僚の番号を電話帳から探し、通話ボタンを押した。
1コール、2コール、3コール目で電話に出た。
土御門「ようステイル。こっちは今着いたトコだにゃー。つーわけでロンドンの空港まで迎えよろしく〜」<>
◆qKu5lM5bao<>sage<>2010/06/12(土) 15:58:40.95 ID:wv8SYwA0<>行間 1947年
森の中を駆け抜ける複数の影。
追う者と追われる者。
標的の名はアレイスター=クロウリー。
イギリス清教の一流の追跡者が、彼を段々と追い詰めて行く。
『世界で最も魔術を侮辱した魔術師』を。<>
◆qKu5lM5bao<>sage<>2010/06/12(土) 16:00:18.87 ID:wv8SYwA0<>第二章“時空移動”
学校の体育館を思わせる広い講堂。
ステージに立って自己紹介をする海原光貴の姿は、新学期の転校生さながらだった。
挨拶を終え退場し、土御門に尋ねる。
海原「いやいやいや、数分前の緊張感は何だったんですか!これただアステカの術式見せに来ただけじゃないですか」
土御門「おっかしいにゃー?出頭命令だとおもったんだがにゃー」
海原「絶対知ってましたよね貴方知ってましたよね目見ろやコラ」
土御門「何の事だかさっぱりぜよ。そんな事より『必要悪の教会』は一癖も二癖もある連中ばかりだからにゃー。個人で挨拶しとけよー」
海原「貴方を見てるとよくわかりますよ」
土御門「特にあの赤髪神父と左右非対称の痴女には……」<>
◆qKu5lM5bao<>sage<>2010/06/12(土) 16:05:37.33 ID:wv8SYwA0<>神裂「誰が痴女ですか誰が」
ビクゥ!!と身を震わせる土御門。
彼の後ろにいつの間にか立っていたのは、腰に自分の背丈を超す刀を携えた長髪の美女だった。
土御門「ね、ねーちん…何故このタイミングで……」
神裂「アステカの方の御顔を伺おうと思えばこれですか……はじめまして海原さん。私は神裂火織と申します。以後お見知り置きを。事後連絡土御門後で講堂の裏に来なさい」
海原「はあ……はじめまして」
相手に軽く頭を下げた時、ドアがガラガラッと音を立てて開いた。
視界に入ってきたのは、2mを超すのではないかという長身で赤髪、口に咥えた煙草をゆらゆらと揺らしている男だった。<>
◆qKu5lM5bao<>sage<>2010/06/12(土) 16:06:50.76 ID:wv8SYwA0<>ステイル「話は聞かせて貰ったぞ!…じゃなくて、君が噂の『アステカの魔術師』かい?日本人のような顔をしているが……」
突然の登場に少し驚いたが、この方が土御門の言っていた赤髪神父だろうか。
自分の自己紹介を行い、顔については魔術の一種である事を伝える。
ステイル「へぇ。それが君達の魔術かい。興味深いな……っと自己紹介が遅れた。僕の名前はステイル=マグヌス。以後よろしく頼むよ」
そう言って彼は右手を差し出して来た。
先程の日本人と違い、『お辞儀』ではなく『握手』で交流を示す。
いろいろな文化を持つ人がいるんですね、と考えさせられた瞬間だった。
『必要悪の教会』は、思ったよりも居心地がいい。<>
◆qKu5lM5bao<>sage<>2010/06/12(土) 16:10:47.62 ID:wv8SYwA0<>土御門元春は『必要悪の教会』を束ねる最大主教、ローラの部屋にいた。
土御門「最大主教、少し話がある」
ローラ「ふんふんふーん♪……って土御門元春のヤツか。私は今現在ご機嫌に髪の手入れをしている最中につき、集中させてほしいなのよ」
こちらを振り返りもせずに、長い金色の髪にくしを通しながら答える。
土御門「なぜ海原光貴をここに呼んだ?」
ローラ「おや、話を聞かざる事オルソラの如しね。ついさっき申したように『アステカの魔術師』だからよ」
土御門「……もういい。マトモな答えが返って来るとは思っていない。……ただしこれだけは言っておく」
鏡の中の彼女と目が合った。
サングラスの奥から思い切り睨みつけ、言葉を放つ。<>
◆qKu5lM5bao<>sage<>2010/06/12(土) 16:11:59.32 ID:wv8SYwA0<>土御門「海原は俺達にとって必要不可欠な人材だ。それを好き勝手に手札として使うなら、俺の刃は貴様のどこを刺すかわからんぞ」
返事を待たずに部屋から出る。
バタンとドアが乱暴に閉められ、足音は遠ざかり部屋には静寂が残された。
ローラ「土御門のヤツ、少しは成長したかと思うたが…まだまだ青いの」
静寂に取り残された彼女は、さっきまで長い髪をとかしていたクシをケースにしまい、鏡に向かって呟く。
ローラ「仲間……か」
幼少の頃より魔術師として、そして『必要悪の教会』の一員として育てられた土御門元春。
ここで過ごした日々が走馬灯のように駆け巡る。
ローラ「『背中刺す刃』には、この世で最も縁遠い物だと思うておったのだがな……」<>
◆qKu5lM5bao<>sage<>2010/06/12(土) 16:13:09.89 ID:wv8SYwA0<>とりあえずここまで
これだけ待たせといてまだMGSのでてくる気配もないとは…<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/12(土) 22:14:28.50 ID:PTnQUG.o<>いっこうに構わんッッ!!<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/13(日) 01:36:26.61 ID:VuUXg6AO<>なかなか進まなくてもちょこちょこ顔出してくれるから他の遅筆なスレより全然いいと思うよ。
続きも頑張ってくれー。<>
◆qKu5lM5bao<>sage<>2010/06/17(木) 19:36:41.77 ID:zIOSPloo<>>>1です
何らかの理由で書き込みが出来ない
はちみつ931ってなんだよorz
誰か助けて
という訳でしばらく来れないかも知れない
別に逃げたとかでは無く書き溜めは続けているから安心して
あと自分で書き込めるようになったら酉は変える <>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/17(木) 19:43:14.54 ID:3kxeKoAO<>>>388了解した。
はちみつなんたらは他のところで誰かが言ってたけど規制じゃなかったかな?
続きが読める時までのんびり待たせてもらうぜ。<>
◆qKu5lM5bao<>sage<>2010/06/18(金) 18:28:56.97 ID:xaVF/1Y0<>解けてたあああああああ
また書けるよおおおおおおお
<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/18(金) 23:48:54.52 ID:Yao2FdEo<>よろしい、ならば執筆だ<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/06/18(金) 23:58:15.89 ID:xaVF/1Y0<>おk執筆に戻る
あと酉割れたから変えるぜ<>
◆0S5frHLuDM<><>2010/06/19(土) 12:45:20.78 ID:U.NKYok0<>今日夜あたり投下すると思う
来れなかったらゴメン<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/19(土) 15:34:03.23 ID:Ze4Eaho0<>なんかはちみつの事自治スレに書いてあったから読んでみといた方が良いかも?<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/19(土) 16:09:40.33 ID:pF2miIAO<>『はちみつ931(国産が体に最も良い理由をここに証明する)』
ごめんね<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/19(土) 17:53:45.86 ID:ClJV0MAO<>Hachimitsu931・・・だと・・・!?
新手の魔術師の魔法名か…<>
◆0S5frHLuDM<><>2010/06/19(土) 18:49:05.89 ID:U.NKYok0<>いつの間にか7時が来ようとしている
何これ怖い
では再開<>
◆0S5frHLuDM<><>2010/06/19(土) 18:50:38.45 ID:U.NKYok0<>***
野外の訓練場でアステカの魔術を披露したり、皆で夕食を摂っている内に『清教派』と親睦を深める事ができた。
親睦といっても、特別に太いコネクションやパイプを得た訳では無く、後ろから刺される可能性が減った程度の物だが。
魔術師は結構シビアな世界に生きているのだ。
海原(結局、トラウィスカルパンテクウトリの槍の名前は覚えて貰えませんでしたね)
夕食を食べ終えた後廊下をぶらついていると、背後から声をかけられた。<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/06/19(土) 18:52:52.22 ID:U.NKYok0<>赤髪の神父、ステイル=マグヌスだ。
ステイル「やあ、海原クン。神裂が君と話したい事があるそうだ。土御門の部屋まで集まってくれ」
神裂さんの話なのに、彼女の部屋ではない?
まあ彼女は女子寮だから一々移動するのも億劫だろう。
土御門元春の部屋で話し合いをするという事は、彼も参加するのか……
そしてこの神父も。
この三人に共通する話題とは。
海原「…一応聞いておきますが、話の内容は?何についてですか」
ステイル「うん?『上条勢力』についてだよ」<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/06/19(土) 18:54:25.25 ID:U.NKYok0<>『上条勢力』。
ここ最近で急激に力を伸ばし、魔術界の力関係の均衡を揺るがす一大組織である。
かつて海原が学園都市に潜入し、そして『墜ちる』キッカケともなった裏側の話である。
第三次世界大戦が終結した今でも、いや今だからこそ危険視されている組織だ。
混乱に乗じた魔術結社がいつ動くともわからない。
だから、今ここで手を考えよう。
勢力の一員である、彼女の暮らす安穏な世界を護るために。<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/06/19(土) 18:56:26.06 ID:U.NKYok0<>***
禁書世界ではイマイチパッとしない自由の国、アメリカでの出来事。
とあるアパートの一角で熱心にゲームをプレイしている男がいた。
全く面白そうには見えないが。
PSP「今日から俺は、BIGBOSSだ」
ボスン!と、PSPは誰かの手から柔らかいクッションへと叩きつけられる。
??「止むを得んな」
『スカルスーツ』と呼ばれる潜入用装身具に身を通し、高周波ブレードの鞘を右手で掴む。
彼の周囲をバチバチと青い火花が取り囲む。
雷電「行こう、1974年へ。自分の出番を守るために」
部屋に響く声だけを残して、彼の肉体は37年前に旅立った。<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/06/19(土) 18:58:39.44 ID:U.NKYok0<>行間 救世主降臨
アレイスター「ハア……ハァ………ガハッ」
森の中を駆ける複数の影。
追う者と追われる者である彼等の距離は、確実に狭まっている。
追跡者から放たれた魔術攻撃は標的の肩を撃ち抜く。
アレイスターは、その場に倒れ伏せた。
ザザッ……ザザッ……
標的から機動力を奪ったのを確認した追跡者達は、ゆっくり距離を詰めてくる。
魔術師「お前をこのままでは逝かせん。ロンドンの処刑塔で痛みにのたうち回るがいいさ」
嘲笑と侮蔑にまみれた複数の視線がアレイスターの体に突き当たる。
魔術師「我々の同胞が受けた辱めをその身で受け止めるがいい」<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/06/19(土) 19:01:14.49 ID:U.NKYok0<>魔術師アレイスターは『神』を見た事がない。
『世界最高の魔術師』との名声を手にしても、どれだけ迷える信徒を救おうとも、目の前に『神』が現れることはただの一度も無かった。
しかし、
この状況から自分を解放するのは、『神』にしか不可能だろう。<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/06/19(土) 19:02:36.41 ID:U.NKYok0<>***
雷電「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……」
時空の歪みに、一人の男の声が響き渡る。
時を駆ける兵士、雷電だ。
彼が年甲斐も無くはしゃいで……もとい間抜けな声を発し落ちていく最中にあるのは理由があった。
この時空の歪みが繋がっているのは、彼がもといた2011年。
そしてもう片方は『1947年』だ。
19“74”年と繋げる筈だったのに、何かの手違いで19“47”年に繋がっしまったらしい。
黒いスカルスーツは空挺降下(パラシュート無し)よろしく、夜の闇に溶けるように落ちて行った。<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/06/19(土) 19:04:27.53 ID:U.NKYok0<>***
じわりじわりと距離を詰めていく魔術師達とアレイスターの間を割るように、突然何かが降ってきた。
勝利を確信していた魔術師達は一瞬身を固くする。
しかし、それが何であるのかを確かめる前に、バチバチと青い火花を発してーーーーー消えた。
魔術師「?!」
しかし、消えたのは謎の落下物だけではなかった。
魔術師「……あの野郎。囮だったのか!クソッ、今すぐ一体を探索しろ!あの傷ではそんなに遠くへは逃げられんはずだ!」
標的、アレイスター=クロウリーも同時にその場から姿を消していた。<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/06/19(土) 19:06:25.94 ID:U.NKYok0<>森全体を覆う程の探索術式を展開しても、奴を見つけるには至らなかった。
念のため、近くの山荘で匿われていないか聞き取りも兼ねて調査する。
一時的に滞在しているという医者に話を聞いた。
魔術師「こんな男に見覚えはありませんか?」
??「……さあ?この辺りで見た事はないね?どうかしたのかい?」
魔術師「いえ、いいんです。有難うございました」
この時点では、誰も気付く事は出来ない。
段々と未来は書き換えられていく。<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/06/19(土) 19:08:02.96 ID:U.NKYok0<>***
『上条勢力』に関する話し合いを終え、海原、ステイル、神裂の三人は席を立った。
土御門「じゃ、また明日にゃー」
軽く会釈した後、廊下を通りゲストルームになっている自分の部屋に戻ろうとする。
廊下の真ん中辺りに来たところで、
突然、酷い立ちくらみが海原を襲った。
立ちくらみだけでは無い、耳鳴り、脳味噌がかき混ぜられるような感覚。
薄れゆく意識の中、視界を右に向けるとステイル達も同じ状況にあるようだった。
まるで、陸地が反転して地球の中心へ落ちていくかのような感覚。
程無くして、海原の意識は途切れた。<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/06/19(土) 19:27:18.51 ID:U.NKYok0<>少し休憩
、、 ト、ト、 ,.イ ト、,ィ,ィ ,
ヽヽト-\|\ヽ::::::`::レ':::::::≦∠_ノ!ィ ,.、 `ヽヽ
、_ 、>`:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::イイ,. _/ ノ ノ ノ
≧ ̄::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::彡' __/Y _,./―‐勹
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彡::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::彡 rイ_ ヽ 、\
≧::::::::::::::::::::::::::::::::::::,.イ:ハ::ト、:::,、:::::::::乂 /、_≧丁 ̄ \ヽ `´
/::::::::::::::〃/:::::,、〃 j/ _>ハN トY:イ>、___ 〈 、 /´ 、__, `ー'
≧_:::::::::::::::i!:::::N 'ァ´_,.n り 爪ヽ j \ ∧_彡 `ー‐'
´ ∠ニ-::::::::::ハAビ_,ヽ. ¨´ レヘ:::} リ /´.\ _/ /
乂ィ爪V`メ ̄ / ヽ !! ト、! } / /´ \__ /:〈 ,'
_/∧「,-ヽ. `´_,.勹/ /: i! / ,' ヽ ∧:∧ ,'
_∧ ヽヽ-、 ⌒ヽ`ヽニ彳!. /: :/ ,イ ,.〈-‐ / ̄/ V : ヽ ヽ∧
. /ヽ ヽ ヽ \___ `´)´ /nノ /: | イ´ { /,. -「.| ! : : : :\\
〈 \ー}―- 、`X_nX「 レ': : :| 不、 /,--ハ ! V : :|\_`7
} ノ―ミ r1 | | ! j: : : | ヽ ,.! \ !{ V: :! : : 7
/-‐ 、 冫 ̄ヽソ | _j _j _{ }_: : ! V | ヽ ヽ ヽ V: : ,.ヘ
ソ V / / __r_{_ {_,.、_}: / | \ \ \`<_\
〈 / V /_} {_ィ{__}{_}: : / | \ __二>‐‐'´
わかりにくい(?)小ネタの解説なのよな。
まず雷電がプレイしていたゲーム。
こいつは勿論「MGSPW」。
またも除け者にされた雷電はご立腹のようなのよ。
……ちなみに、MGSPWを未クリア、もしくはプレイする予定がある人は直ぐにこのスレを閉じてPSPの電源を入れる事をお勧めするのよな。
もう少し進んだらネタバレの嵐なのよ。
雷電がタイムスリップするのは公式ネタ動画「METAL GEAR RAIDEN」のオマージュな。
MGS本編とタイムスリップは余り関係無いのよ?
尚、「MGR」に興味あるならYou Tubeで検索すると出るはずなのよ。
それとアレイスターの逃亡。
うーんと、こいつは確かアレイスターの没年が1947年だったからような……
分かる人がいたら教えて欲しいのよな。
<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/20(日) 01:55:05.65 ID:FpO0QvEo<>タイム・パラドックスだ!で全てが済まされたメタルギア雷電は傑作すぎる<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/20(日) 02:06:17.03 ID:sJYZ6wE0<>海原がまともな役でよかった<>
◆0S5frHLuDM<><>2010/06/21(月) 00:33:35.54 ID:/VJE4Rc0<>さて、そろそろ始めないと……
けいおん!×MGSのSSも出来たしもっとMGSのSSが増えないかな<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/06/21(月) 00:35:30.65 ID:/VJE4Rc0<>第三章“Militaires Sans Frontieres”
長い間眠っていたような気がする。
重いまぶたを開き、周りを見わたす。
海原「ここは……」
見わたす限り、木や草の生い茂る密林だった。
そしてこの場所に仄かな懐かしさを憶えた。
背もたれになっていた木の幹を使って立ち上がる。
1m程視界が上昇し、密林の向こう側が見えた。
そこにそびえ立つ建造物を見て、海原は息を呑む。
古代アステカ神を祀った神殿。
幼少の頃、その神秘的な外観に魅了されたものだ。
初めて海原は自分のいる場所を知る。
海原「リュイナス・デ・ショチケツァル……」<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/06/21(月) 00:52:21.13 ID:/VJE4Rc0<> /
, {、 ,, -‐ ‐ 、 ,
`-イ≦弋T ̄Zニ二ニニン゙
. ,イ , '´ノ \ ミミ  ̄ミ‐-
{l レ〃 人 ヽ、 `、 ≧=.x、 ミニ=-
,イ リ{{ { i\ ,ゞ Y ~ミヾ.ヽ、ヽ下ミ、
、_ノli〃|'ヾ\{ ヾ ゝミへ\^ Уイハミヾilヾヽ,
リノ/l `ィ辷=≦ジ,i∠=弌 _、il ヾl
〃l|/{ { ヘミ=f^~~゙ソ ̄ jzセヨ゙メハi}ミ入_ └
{l リ{ {i ゞミ辷ュ- 、 `¨´ iソ人从二ァ
((-ト{ゞ-ェ< ` ' リ iハ{ゝ-}'´
ゞ=ミi{'=ュ_ -= - _ /八 ゝ,
リ入ミ\ ''' /从ゞ_リ)
_, -‐==ノソ、_Y}}ヾ、 , _ ∠ソく } | ´
-‐‐ニニニ ̄ ~'' ー< ,ハ与=,,_ 〃ー{- )リ
l} \ ´'' ,,Y{{`ー}ァ
リ i.i\ 胤 ′
\ / l i \,/'^ヾェ、
 ̄ ̄`\\ / l \__l} \
\ ヽ, / リ i ∧. ヾ\
|i i. / '/ :l ∧. Yハ
|li f´ミく :l ∧ |} }
耳慣れない地名も出てきたことですし、解説タイムといきましょうか。
『リュイナス・デ・ショチケツァル』…
南米コスタリカに位置する、古代アステカ文明の遺跡です。
因みに出典は『MGSPW』からですね。
ここにはショチケツァル神を祀った神殿があります。
ショチケツァル神とは古代アステカの神で、鳥や蝶を従えています。
ケツァルコアトル神の母である、という説もあるんですよ。
え? 何故僕がそんな事を知っているかって?
簡単ですよ。僕が『アステカの魔術師』だからです。
詳しくは後々……<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/21(月) 01:22:03.56 ID:xJwNMHA0<>海原がメインとか俺得
だけど正直アステカが南コスタリカあるとは知らなかった<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/21(月) 01:44:53.07 ID:nIJPojA0<>>>411
kwwsk<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/06/21(月) 07:23:02.20 ID:/VJE4Rc0<>ゴメン寝落ち
>>414
ホントかどうかはわからんぞ
てか多分違う
アステカ文明云々はWikipediaを読み漁ってたときリュイナス・デ・ショチケツァルの欄で「アステカ」の文字が目についただけだから
突っ込み所は多いと思う
てかコスタリカは南米じゃねえよ
中央アメリカだよォォォォォォォ
何書いてんだ俺<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/21(月) 17:46:50.33 ID:xJwNMHA0<>>>411
できればこれに専念してほしいです<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/21(月) 17:55:31.88 ID:Lk9DP/c0<>MGSやったこと無いけどメタルギアって強いの?
ここのss見る限りだと一つ一つのパーツは学園都市で作れそうだしむしろ時代遅れ感があるんだが。<>
◆0S5frHLuDM<><>2010/06/21(月) 18:08:44.35 ID:/VJE4Rc0<>けいおん!のは「出来た」といったが俺が書いてる訳じゃないぞ
誤解を招くような言い方をしてすまない
あのスレの>>1よ申し訳ない
ただMGS関連のSSを見つけて興奮していたんだ
ちなみにメタルギアは強いと思うぞ
それを一人で破壊するスネークの戦闘センスが凄まじいだけで
参考までに
スネークin学園都市のメタルギアのモデルとなったREXのスペック・攻撃方法↓
・長射程かつ迎撃不可能の核弾頭
・30mm機関砲
・対戦車ミサイル
・レーザー兵器
・あの巨体で片足立ち
ただ弱点は索敵方法がレーダーしかない事だな
オタコンが意図的に仕組んだ弱点だが
<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/06/21(月) 19:03:27.79 ID:0IrERUSO<>下らない質問なんだけど
どうしてとあるってこんなに人気あるの?<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/21(月) 19:16:47.66 ID:xJwNMHA0<>PWのあるシーンでメタルギアたくさん積んであったトラックがあったけどスルーしてよかったのかな?
<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/06/21(月) 20:43:12.90 ID:/VJE4Rc0<>>>421
1発目で監督を引いた俺は勝ち組<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/06/21(月) 23:22:46.67 ID:/VJE4Rc0<>>>408で曖昧だった部分を補足
原作7巻によるとエドワード=アレクサンダー(クロウリー)の没年はやっぱり1947年だった
もうちょいしたら始める
<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/06/21(月) 23:33:05.86 ID:/VJE4Rc0<>***
神裂「ん……」
意識を失ってからだいぶ経ったように思える。
目を覚ますと、周囲の光景はがらりと変わっていた。
赤絨毯の廊下は、辺り一面草木の生い茂るジャングルに。
窓から見えた星空は、さんさんと太陽が照りつける真昼の空に。
そして、
近くの話し声もまた、聞き覚えの無い声だった。
??「こちらスネーク。民間人と思しき人間が気絶しているようだが…マザーベースに空きはあるか?」
左に目を見やると、見覚えのある神父の顔があった。
??「やはり厳しいか……片方は大和撫子なJapanese Samurai Girlなんだが…残念だな」
ステイルの方も、眠そうにまぶたを開いたようだ。
目の前の男は呆れたような溜息をつきながらも話を続けている。
??「やれやれ……女と聞くと見境が無くなるのがお前の悪い所だ。まあ、少し話をつけて来よう」
野戦服に身を包んだ男はこちらに歩み寄り、話しかけてくる。
??「こんな所で何をしているんだ?」<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/06/21(月) 23:36:46.74 ID:/VJE4Rc0<>それに関してはこちらが教えてほしい位だった。
自分は深夜のイギリスにいたのに、何故こんな所で行き倒れのような状態になっているのか。
ここはどこで、目の前の男は何者なのか。
だが、次々と湧き上がる疑問符全てに、目の前の男が答えられるとも思えない。
ゆっくり話せる場所が必要だ。
そう考え、彼に助けを請う事にした。
神裂「道に迷いました」
??「……」
かなり端は折ったが、あながち嘘でもない。
??「詳しい話はマザーベースで聞くとするか……」
その言葉の対象が自分か、さっきの話相手かどうか定かではないが、同意のサインとして頷いた。
??「少し上昇するが、行き先は『天国の外』だ。決して楽園じゃない」
そんな声が聞こえた直後、目の前には広大な密林が広がった。
神裂自体が上昇したからだ。
3m程下方にはステイルが浮翌遊している。
ステイル「ぎいやあああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ………!」
??(良い空の旅を)<>
◆0S5frHLuDM<><>2010/06/21(月) 23:38:22.94 ID:/VJE4Rc0<>30分程のフライトの後、神裂たち御一行はカリブ海上の軍事施設に到着した。
しばらく兵器格納庫の甲板で待機していると、『MSF』と側面にペイントされたヘリが着陸した。
扉が開き降りて来たのは、先ほどの男だ。
??「いきなり連れて来てすまなかった。俺はスネーク。ネイキッド・スネークだ。君達は?」
神裂「私は神裂火織と申します。この度は私達を拾っていただきありがとうございました」
ステイル「ぼ、僕はステイル・マグヌスだ……よろしく、頼む……」
髪の色と対象的な顔面蒼白のステイルは、今にも倒れそうだ。
スネーク「詳しい話は中で聞こうか。ついて来てくれ」<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/06/21(月) 23:46:29.69 ID:/VJE4Rc0<>司令塔の会議室にはステイルと神裂、スネークとこの施設の副所長であるカズヒラ・ミラーが向かい合って座っていた。
なぜあんな所で行き倒れていたのか。
何処から来たのか。
何者なのか。
そんな質疑に、答えられる範囲で応答していく。
スネーク「成る程……つまり君達はイギリスにいたはずなのにいつの間にかあの森にいたと」
スネークと名乗る男は渋い顔面をしているが、なかなかどうしてフレンドリーな性格をしているようだ。
そして、自分達もいまいち理解できてないような状況を素早く飲み込んでみせた。
隣のサングラスの男はまだ疑いの目でこちらを見ているが。
神裂「ではこちらからよろしいでしょうか。まず第一にここは何処なんでしょう?カリブ海…とお聞きしましたが」
スネーク「そうだな……『天国の外(アウターヘブン)』、簡単にいえば傭兵の派遣会社といったところだ」
確かに、ヘリで着陸する際に砲台やヘリ空母のような形状の施設もあった。
大海原に浮かぶ軍事要塞、といったところか。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/21(月) 23:47:19.44 ID:eFfLVQU0<>支援
けいおんとのクロスSSってなンてタイトルか教えてくれると嬉しいなァ<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/06/22(火) 00:17:12.21 ID:56o0fE20<> | ト、 /./ /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : \
| | 〉 /// ,': : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ ヽ
| |i /.// i: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : `ヽ: :ハ
| || /./ | |: : : : : : : : /: : : : : : : : : : : : : : : : : : i: 、ハ
| || /.// | : : : : : : / : : : : : : : : : : : : : : : 、: :、: : | i : i
| || /.// |:i : : : : / : : : : : : /: : : : : : 、: : :ヽ: ヽ | ト、|
| || /.// |:|: : : : i: : : : : : : :|:ヽ: ヽヽ: :\: : : ト、: ハ| i|
| || / // ノ:|: : : :|: : : : :i: : : :ト、:_>‐、‐、一.、: iNハN ! 「ナメてやがるな。
| || / // /イ: |: : :!: /:ハ: :|: : 卞ト、xィ斥ミメ\\乂:V' よほど愉快な死体になりてえと見える」
| || / // ,.イ: |: : :|//,公、ハ: :iト、 ヾ=' ´ ` ヽリヽトヽ
| |.| / // /: :!/乂,.イ{'^ヽNト、\\ -,.イ、
| | | / .// _ノ,. イ:|: |/: /冫、 jリ、`ヾヽ ` ,.-,.ィ∧.:\
| | | / .// ーァ':.∧レ1/:| { jイ ヽ.、 -'‐′∧:.:.:.:.:.}
| | | / ./ / /´フイ:.:.:.|:.:.:| V ! ` ァ ─‐、 ´:.:.:.:.:.:V
| | | ,' ./ / /:.:.:.:.:.|:.:.∧ V 、 ,.イハ /:ヽ:.:.:.:.:V
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久しぶりだな、垣根帝督だ。
ったく、いきなり登場させられて何をさせられるかと思えば……
あの胸糞わりぃ第一位の代役かよ。
ここでも『第二候補』ってか? 喧嘩売ってんのかコラ。
……で? 『アウターヘブン』の解説?
チッ、面倒くせぇ……
『アウターヘブン』ってのはだな、まあスネークが言ったように傭兵派遣会社だ。
依頼を受けた戦地に兵隊を派遣したり、敵に捕らえられた捕虜を救出したり……
因みに『アウターヘブン』って名称はもう少し後になってからのもんだ。
この時ゃまだ“Militaires Sans Frontieres”略してMSFと呼ばれてた。
本拠地はカリブ海の洋上プラントにあって、そこから派兵したり武器開発したりしてる。
<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/06/22(火) 00:18:24.98 ID:56o0fE20<> | ト、 /./ /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : \
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後はキャラ解説か……
今回のスネークはビッグボス(ネイキッド・スネーク)であって、学園都市に潜入したのとは別人だからな。
誤解するなよ。
ビッグボスについては>>160で解説してんな。
スネークイーター作戦の後、GENEとかいうESPを倒して大金を手に入れたスネーク(MPO参照)。
そいつを元手にMSFの前身、『国境無き軍隊』を作った。
……ああめんどくせえ、後はWikipedia見ろ。
で、カズヒラ・ミラー。
日系二世で、スネークと戦場で運命的な出会いをした男だ。
戦闘は人並だがそれ以外、ことMSFの経営に関しては高い能力を発揮する。
女たらしだけどな。<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/06/22(火) 00:20:00.96 ID:56o0fE20<>因みにコレ
>>1の投下間隔が早くて助かる
律「METAL GEAR RITU WORLD OF SONG」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1276934441/<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/06/22(火) 00:22:12.47 ID:56o0fE20<>神裂「!!!」
とてつもなく大事な事を忘れていた。
意識を失い、この場所まで飛ばされる直前の事を思い出す。
ステイル「神裂、いきなり、どうしたんだ……」
あの時、自分の隣で苦痛に呻いていたのはステイルだけじゃない、もう一人いた筈だ。
神裂「海原光貴……!」
完全に記憶から抜け落ちていた。
ステイル「ん?彼がどうかしたのかい?」
神裂「彼もここに来ている可能性が高いって事ですよ!彼の居場所は分かりませんか?!」
自分達二人が目覚めた時には彼の姿は無かった。
この状況にパニックを起こし、一人でどこかへ行ってしまった……というのは考えにくい。
まだ出会って間もない、敵か味方かもはっきりしない魔術師。
しかし、彼が思慮深く有能な魔術師である事だけは確かだ。
離れた場所に出現したか、それともこの現象に巻き込まれていないか、それとも……
複数の可能性について思考を巡らす神裂を尻目に、ステイルは胸ポケットから札のようなものを取り出した。
ステイル「偶然だな。彼を空港まで迎えに行った時、こいつと同じ物を持たせておいた」
トレーディングカードのようなそれは、遠隔通信用の霊装だ。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/22(火) 00:22:50.26 ID:Cv4bakAO<>けいおん!とMGSとか真逆にも程があるなww
全然イメージできんww<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/06/22(火) 00:24:15.48 ID:56o0fE20<>***
何かがおかしい。
この場所は、海原の知るリュイナス・デ・ショチケツァルと違う。
こんな寂れた神殿の周りを、何十ものトラップが取り巻いるはずは無かった。
監視カメラに赤外線レーザー、クレイモア地雷。
どれも魔術による代物ではない。
れっきとした『科学』の賜物だ。
少し時代錯誤な印象は受けたが。
トラップの森を抜けても、神殿も入り口に仕掛けがしてある。
カードリーダーに依る施錠だ。
自分の幼少時代が脳裏によぎる。
魔術の訓練としてこの森を駆けずり回ったあの日。
その最中、この神殿を見かけ、若さ故の好奇心から寄り道したっけ。
そして、強引に施錠を分解し、重い扉を開いたあの時。
今日の海原も寸分違わぬ同じ事をした。
不思議なことに、昔壊したはずのカードリーダーは何事も無かったかのように動いていたが。
この先には、所どころ錆付いた機材、ひと回りドラム缶のような物体が打ち捨てられていたはずだ。
次々と海原に降りかかるデジャヴ。
その連鎖を崩したのは、少し前まで使われていたかのような真新しい機材、綺麗に塗装されている壁。
電源さえいれればすぐにも動き始めそうな研究所だった。<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/06/22(火) 00:26:26.12 ID:56o0fE20<>***
『必要悪の教会』の朝は早い。
明朝より国の命運を左右しかねない程の閣議を行っているものもいれば、巨大な釜で女子寮の全員の食事を作っている者もいる。
規則正しく起きて礼拝を済ませ、訓練に明け暮れる者もいる。
いつもと同じ、当たり前の光景だ。
神裂火織、ステイル=マグヌス、そして海原光貴の姿が無い事を除いては。
オルソラ「うふふ、神裂さ〜ん。日の丸御飯でございますよ〜」
アンジェレネ「あのう…もはやワザととしか思えないんですが……」<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/06/22(火) 00:28:31.39 ID:56o0fE20<>またも土御門は最大主教の部屋に来ていた。
土御門「最大主教……これも貴様の差し金か」
殺意的なオーラを視線から放出しながら、低く、ドスを効かせて言う。
ローラ「待てい待てい待ていなのよ!“今回は”私もよう状況が呑めておらんのだから!」
いつかステイルがバスルームに踏み込んで来た時のように慌てふためく最大主教。
お互いの嘘を見抜こうとするように睨み合いを続ける両者。
険悪な雰囲気の中、一人の修道女が部屋に入って来た。
ローラ「ノックもせずいきなり入って来るべきでは無いのよ。そこまで慌てておるなら、余程の事でもあったのであろう?」
修道女「す、すみません。……それより神裂さんが見当たらないんです!念の為に探索術式も張ったのですが……」
青ざめた顔で、息を切らしながら報告する。
ローラ「徒労に終わった、か」
修道女「はい……それともう一つ、ポストを見たら妙な手紙が投函されていたんです」
最大主教が何もかも知っているかのように落ち着いているのには修道女も驚かない。
しかし、二つ目の報告はこの部屋にいた二人ともを驚愕させる事となった。
修道女「土御門さんへの手紙です。差出人の名前は……『神裂火織』」<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/06/22(火) 00:30:43.02 ID:56o0fE20<>今日はここまで
メモ帳からコピー→貼りつけの作業は面倒くさい
俺のiPodでもマルチタスクが出来ればなあ畜生<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/22(火) 00:58:11.66 ID:zWFGY6w0<>乙
そしてそんな>>1を応援してる<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/22(火) 14:03:24.96 ID:o1ysbvoo<>とある兵器の鉄鋼歯車
へいき メタルギア
ってパッ浮かんだ<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/06/23(水) 00:19:13.24 ID:vzpT4VY0<>鋭意書き溜め中
一方さんの友達百人スレ見てたんだけどさ
あの変態やビリィはどこ行ったん?
だれかおせーて<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/23(水) 00:44:08.13 ID:hjEsAyYo<>ビリィさんは今何も書いてないような…見逃してるだけかも
ツイッターで一方通行と毎日じゃれ合ってるよ<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/23(水) 01:12:21.25 ID:WUZPBTso<>ビリィ完結して以降書いてなさそうだな…<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/06/23(水) 23:19:34.96 ID:vzpT4VY0<>『マザーベース』
軍事施設『アウターヘブン』の存在する洋上プラント群の総称。
・司令塔
・格納庫
・ミッション支援施設
・開発施設
・生活施設
の5つに分かれ、そこから傭兵の派遣、砲撃・物資供給のミッション支援などを行っている。<>
◆0S5frHLuDM<><>2010/06/24(木) 22:48:10.59 ID:fXiIdE.0<>ま〜たテストだよ畜生
暫く来れないかも<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/26(土) 23:11:25.15 ID:Ac2dv/E0<>お前らレールガン5巻買ったの読んだの
てかこのスレ見てる奴いんの<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/26(土) 23:12:43.11 ID:k6sMz8co<>借りて読んだ<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/01(木) 23:59:42.91 ID:x6rX2wAO<>舞ってます<>
◆M9jiMoMaCI<>sage<>2010/07/02(金) 07:06:11.60 ID:rL5WGy20<>とりあえず生存報告
最近忙しくて来れなかった
近い内に投下出来ると思う<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/07/02(金) 07:06:52.07 ID:rL5WGy20<>酉間違えた……<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/02(金) 20:06:57.26 ID:yctVWk2o<>M9酉とな<>
◆0S5frHLuDM<><>2010/07/03(土) 19:10:00.74 ID:YPjq37U0<>そろそろ投下しないとな
テストも終わったし
ペース上げて行かないと<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/07/03(土) 19:11:45.53 ID:YPjq37U0<>***
??「海原光貴、聞こえているかい?聞こえるなら返事をしろ」
不意に懐から声がした。
その声の主は、霊装の向こうにいるステイル=マグヌスだ。
胸ポケットから札のような物を取り出し、右耳に当てる。
海原「ステイルさん……ですか?」
ステイル「ああ。声を聞く限り危険は迫っていないようだね」
海原「非常事態ではありますがね。それより、僕は何故ここに?そして貴方はどこにいるのでしょう」
このような状況に陥ったのが自分だけでない事を知り、少し安堵した。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/03(土) 19:13:31.85 ID:.WKNzjwo<>wktk<>
◆0S5frHLuDM<>地の文が一人称と三人称混ざりまくりだね!<>2010/07/03(土) 19:13:52.43 ID:YPjq37U0<>ステイル「僕達はジャングルで目を覚ました後、風船に攫われて……気がついたら軍事施設に居候していた」
海原「いや意味わかんないです。それよりも僕“達”?私と貴方以外にもこちらへ来た人が?」
ステイル「ああ、神裂火織も一緒にこちらへ来ていたようだ」
あの『聖人』もここに来ているのか。
仲間があの頼りない神父だけでない事を知り、少し気が軽くなる。
ステイル「とりあえず、我々で合流した方が賢明だろう。君は今どこにいるんだい?」
海原「現地の方と一緒にいるんでしょう? それならば『リュイナス・デ・ショチケツァル』の神殿入口と言えばわかるでしょう」
ステイルは海原が具体的に地名を挙げた事に驚いているようだったが、わかった、と一言呟き通信を切った。<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/07/03(土) 19:16:44.40 ID:YPjq37U0<>しばらくして、側面に『MSF』とペイントされたヘリが落ちた枝や木の葉を巻き上げて到着した。
高度3mぐらいでホバリングするヘリの側面の扉が開き、二つの人影が飛び出してきた。
ステイル=マグヌスと神裂火織だ。
記憶の中では数日間しか経っていないはずなのに、随分懐かしい顔に見えた。
海原「お待ちしておりました」
声に気付いて、ステイル達も海原を確認する。
海原「あなた方に見て頂きたい物があるんです。お忙しいでしょうが少しだけ、時間を割いて頂けませんか?」
二人が頷くのを肯定のサインとして受け取った海原は、神殿の中へと歩みを進める。<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/07/03(土) 19:19:04.42 ID:YPjq37U0<>***
海原に連れられて行った先には、謎の研究施設があった。
何故神殿にこんな物が?
その疑問に海原は答える。
海原「この神殿は古代アステカ文明の時代に造られた物なんですよ」
アステカの術式を操る海原にとってはホームグラウンドという事だろう。
視線を遠い何処かへ向けて彼は語り続ける。
海原「しかし、この場所の調査も一通り終わり、この遺跡に学術的価値は無い……とされました」
この辺りには似たような遺跡は多々あり、発見当初もぬけの空だったここは大して重要視されなかったそうだ。<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/07/03(土) 19:22:12.01 ID:YPjq37U0<>海原「ジャングルに覆われた古代遺跡……まさかそんな場所で研究開発が行われているとは誰も思わないでしょう。そこに技術者達が目をつけ、ブラックな研究をコソコソ行うようになったのです」
海原の解説も締め括られ、納得した神裂達は「成る程」と呟いた。
しかし彼らと対象的に、海原は考えこむような表情をしている……ようにも見える。
海原「でも、腑に落ちない事があります」
神裂「?」
海原「僕はですね、十年程前にここを訪れているんです。正に『アステカの魔術師』として活動していた頃……でも、こんなに小綺麗に掃除されていなかった。むしろガラクタだらけだったと記憶しています」
自分とステイル、二人の頭上10cm程には疑問符が浮翌遊していたかも知れない。
二人が疑問符を言葉に変換しようとしたその時、研究所の壁に一人の男の声が響いた。
スネーク「十年前、ここはもぬけの空だったと聞いているが?」<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/07/03(土) 19:23:54.74 ID:YPjq37U0<>不意に耳に届いた声に驚き、腰に携えた七天七刀に手を掛ける。
振り返った神裂の目に映ったのは、咥えた葉巻を揺らしながら口の端を歪めているスネークだった。
神裂「い、いつの間に……」
スネーク「神殿の造られた時期、の辺りからいたがな……驚いたか?」
驚いた、なんて物ではない。
魔術師という職業は常に死と隣合わせだ。
瞬きした瞬間、自分の上半身と下半身は繋がっていないかも知れない世界。
そんなどこぞの金髪碧眼の女子高生の個性を奪わない為、のほほんとしているよう見えても魔術師は周囲を警戒している。
ここにいた魔術師も皆、そうしていた。<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/07/03(土) 19:27:12.38 ID:YPjq37U0<>それなのに。
誰一人として気配に気付くことすら出来なかった。
ここにいる、スネーク以外の誰もが同じ事を思っている。
この男、只者ではない。
男の素性を知らない海原に対して、神裂は耳打ちした。
この男は自分達がお世話になっている軍事施設のボスである、と。
スネーク「話の続きだ。ここには十年前研究所など存在しなかった。そう記録されている」
海原「ええ、そちらの記録ではね。……うん、大体見当はついてきましたよ」<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/07/03(土) 19:27:45.33 ID:YPjq37U0<>話に着いて来れない二人を尻目に、海原とスネークは話を続ける。
海原「つまり、僕達の十年前とこの方達の十年前は違うという事ですよ。どういう事かもうお解りですよね?」
ステイル「はぁ……」
なんとも気の抜けた返事に対して、海原も溜息をついた。
海原「この人に証明してもらいましょう。では、質問します」
海原は一つ深呼吸して、スネークに尋ねた。
海原「今は、西暦何年ですか?」
プフゥー、と煙を吹き出し、スネークは質問に答えた。
スネーク「1974年、だ」<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/07/03(土) 19:29:04.14 ID:YPjq37U0<>予測はしていたが、他人から実際に突きつけられると軽い目眩がきた。
しかし、ステイル達にはそれどころでは無かったようで。
あんぐりと口を開き、ただただ絶句していた。
海原「つまり、そういう事ですよ」
にやけスマイルが特徴的な、いや、これに関しては海原も同類だろう。
世界を大いに盛り上げるナントカの団副団長みたいな説明口調で続ける。
海原「我々はコスタリカへの瞬間移動に加え、三十七年間の時間遡行も同時に果たしていた、という訳です。この場で立ち上げた仮説に過ぎませんが、これを根本とすれば全て説明可能なはずです」<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/07/03(土) 19:30:27.18 ID:YPjq37U0<>タイムトラベル、いやタイムスリップか。
信じ難い現実は、二人の魔術師の背中に重くのしかかったようだ。
彼らを連れて、入ってきた入口から外に出る。
蒸し暑い気候と対象的に、木漏れ日が織り成す光のカーテンはどこか幻想的だ。
海原「嘆息していても始まりません。頬をつねって覚めるような夢ではないのですよ、これは。現実逃避よりもすべき事があるでしょう? 探しましょう、これから」
木々の隙間から空を仰いで、冷静沈着な魔術師は諭す。
海原「私達のいた2011年への戻り方を、ね」<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/07/03(土) 19:31:42.84 ID:YPjq37U0<>***
いろんな時代を旅行した先で、ついに雷電は1974年にたどり着いた。
悲願のビッグボス殺害は目の前……いや、真下にあるはずだ。
なぜなら彼が出現したのは。
マザーベース上空50m地点、ビル十階建ての高さだ。
大佐「タイムパラドックスだ!未来を変えてはいけない!」
二つの影は盛代な水飛沫を上げ、エメラルドグリーンの海に沈んでいく……<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/07/03(土) 19:33:28.94 ID:YPjq37U0<>***
マザーベースの副所長室。
ミラー「……ん? 今少しだけレーダーに反応が…… なんだったんだ?」
訝しげに画面を見たあとで、手元の雑誌に手を伸ばす。
手が届いた瞬間、正面の扉がバタン!と開いた。
兵士「報告します! マザーベース洋上に飛翔体が落下した模様! 対立組織の攻撃という可能性もありますが、いかがなさいましょう? ご指示を」
ミラー「わかった。ミッション支援施設で訓練中の爆発物処理班を派遣しろ。後、まだ爆弾と決まったわけじゃない。射撃は行うな」
了解しました、と声だけ残して扉は閉まっていた。
素早い動きだ。
さすが実戦部隊のエリートだけある、といった所か。
ミラー(そんな事より、コイツを見られなくて良かった)
ミラーが持っているのは雑誌だが、ページの隙間に何か挟まっている。
ひらりひらりと舞い落ちる薄い紙。
紙の下部分、署名にはーーーーーーーー『CIPHER』と。<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/07/03(土) 19:35:24.84 ID:YPjq37U0<>***
魔術師(スネークは知らないが)御一行を乗せたヘリは、マザーベースの空母のような甲板に着陸した。
赤道近くの熱気によって、甲板はさながらフライパンのようだ。
そこに降り立ったスネークは開口一番、こう尋ねる。
スネーク「何があった?」
この時期、暑くて熱くて出歩く者もいないプラントに百人以上の兵士が集まっていれば、気にはなるだろう。
戦闘ヘリの近くにいた若い整備士は答える。
兵士「お疲れ様です、ボス。……どうやら開発施設の辺りで落下物騒ぎが……指揮は副所長がとっています」
どうやら彼の話によると、突然のレーダー反応の後開発施設付近の海に何かが落下、現在調査中らしい。
核に狙われた事もあるMSFだ、看過できる問題ではない。
スネーク「そうか」
気のない返事を残して、格納庫を後にした。<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/07/03(土) 19:37:27.37 ID:YPjq37U0<>十分ほど歩いて、問題の場所に到達した。
その『落下物』はもう処理された後なのか、ミラーも陸にあがり、煙をふかしていた。
スネーク「騒ぎは収まったのか、カズ」
ミラー「なんだ、帰っていたのか。しかし驚いたな、まあ攻撃ではなかったから胸を撫で下ろしたい所なんだが……な」
スネーク「そうもったいぶるな。『落下物』は何だったんだ? まさか対立勢力の諜報員がHALO降下してきた……なんて事はないだろうな」
何気なく交えたジョークに対して、ミラーは心底驚いたという顔をする。
ミラー「驚愕だな。半分正解だ。ただ落ちてきたのは諜報員でもテロリストでもない。人間だが、なんて事のない一般人の顔だ」
まあ、服はボロボロだったけどなと彼は付け足し、紙タバコを海に吹き出す。
水平線に浮かぶ半円の太陽を眺め嘆息した。
ミラー「それが、余計に話をややこしくしてくれそうなんだがな……」<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/07/03(土) 19:39:35.18 ID:YPjq37U0<>***
夕食を食べて、自分に与えられた部屋をブラブラしていた時。
ガチャリと音を立てて、扉が開いた。
スネーク「ステイル君と言ったか……少し話がある」
ステイル「はあ」
このような情けない返事をした理由は自分でもわかっている。
ここが1974年。
37年の時間遡行。
目の前に転がるどころか重くのしかかって来た事実を、受け入れる事は難しい。
スネーク「君はイギリス人だろう?」
ステイル「ええ……」
またも気の抜けた肯定を返すと彼は手招きして、
スネーク「少し、やってもらいたい事がある」
言われるがまま着いて行った。<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/07/03(土) 19:41:10.70 ID:YPjq37U0<>マザーベースの医務室。
そこの病室に、自分とスネークはいた。
ベットに横たわる『人』。
意識は無く、眠るように呼吸だけしている。
ステイル「これは……」
スネーク「今日の夕方騒ぎになっていた『落下物』の正体だ。肺にまで水が入り、溺死寸前だったそうだ」
ステイル「なるほど……しかし、僕は何をすれば?」
自分にこれを見せたということは、何かして欲しいことがあるんだろう。
スネーク「簡単な事だ。彼が目を覚ました時に傍にいるだけでいい。そして状況を説明してやってくれ」
つまりこの人間が目を覚ますまで、ずっとここにいろと。
結構面倒な話だが、承諾する事にした。
少しでも自分の存在意義があれば、ここに置いてくれるだろうと判断したからだ。
このスネークという男に、ステイル達を養う義理はない。
たとえ未来からの訪問者だとしても、首根っこ掴まれて海に捨てられる可能性もある。
拠点を確保するため、そして居候として恩人に報いるため、承諾した。
スネーク「感謝する」<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/07/03(土) 19:42:54.34 ID:YPjq37U0<>***
ステイルが病室の椅子でうつらうつらしている頃、他の魔術師はと言うと、
海原「何を書いているんですか?」
神裂「手紙ですよ、未来へ向けての」
男女一つ部屋の中、仲良く話していた。
神裂「今の時代と私達のいた未来が繋がっているなら、土御門や最大主教達にこの状況を伝えられるかもしれません」
海原「なるほど……どこかの映画みたいですね」
どのような事が書かれているのか、少し読み上げて見る。
海原「土御門へ、この手紙が2011年のあなたに届いている事を願います……?」
私神裂、ステイル、そして海原光貴の三人はそちらに存在しているでしょうか。
きっといないでしょう。
地球上のどこを探しても、そのような人間はいないでしょう。
私達はあなたの部屋で『上条勢力』について話した後、意識を失い、眼を覚ますとーーーーーーーー<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/07/03(土) 19:45:09.40 ID:YPjq37U0<>***
土御門「ーーーーー1974年にいた?!」
受け取った手紙を開封し、目に入った文字の羅列は信じ難いものだった。
ローラ「ちょ……私にも見せたもうぞ!」
腕を伸ばして手紙をひったくりに来る最大主教の猛攻を回避し、続きに眼を通す。
しばしそんな応酬を続け、項垂れながら最大主教に手紙を投げる。
土御門「なんてこった……」
出来れば、この手紙に書かれている内容が嘘であって欲しい。
しかしあの神裂がそんな悪ふざけをするとは思えないし、この手紙の状態についてもホンモノ臭い。
質の悪い紙に滲んだインク、経年劣化というか年季を感じさせる。<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/07/03(土) 19:46:32.89 ID:YPjq37U0<>ローラ「どえらい事ね……私はアレイスターに話をつけてこようと思うが、土御門はどう動こうぞ?」
土御門「俺は学園都市に戻る。『幻想殺し』の方にも話をつけて来ないといけないだろう」
今からイギリスを出れば、第二三学区の空港に昼過ぎには着く。
土御門(『魔術師』としてのアレイスターに話を聞かないとな)
部下に車を出させ、一直線に空港まで向かう。
その頃学園都市では、一つの怪奇現象が起きていた……<>
◆0S5frHLuDM<><>2010/07/03(土) 19:50:28.19 ID:YPjq37U0<>今回はここで終了
かなり放置プレーしておいてここまでとは申し訳ない
>>456のこの近くには似たような遺跡が云々〜は勝手な解釈だから鵜呑みにしたり突っ込んじゃダメ><
ちなみに雷電はアレイスターを放ったらかしてまたどっか行きました<>
◆0S5frHLuDM<>saga<>2010/07/03(土) 20:11:24.84 ID:YPjq37U0<>>>457浮翌遊→浮遊
ところで>>260どこいった
結構楽しみにしてるんだが<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/05(月) 00:54:15.34 ID:M/xubIAO<>乙!
やっと上条さんの出番か
それにしても文章が上手いなあ
裏山<>
◆0S5frHLuDM<><>2010/07/08(木) 22:30:43.09 ID:kVgg0ZI0<>レスが付かないのはあれか、仕様か
ちょっとだけ投下<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/07/08(木) 22:32:36.35 ID:kVgg0ZI0<>第四章“亡者の遺産”
戦争が終わって。
ロシアに行った三人のヒーローも、各々の平和を取り戻していた。
その内の一人、一方通行。
打ち止め「ねーねーアイス買ってよーってミサカはミサカは上目遣いであなたにイチゴ味を要求しみる!」
一方通行「チッ……まァたまには買ってやっか。少し待ってろクソガキ」
彼は今も変わらず暗部に属しながらも彼なりの『平穏』というものを手にしている。
その暗部の仕事も金髪グラサンとハンサム野郎がいない為、休業状態だ。
屋台のようなソフトクリーム店で小銭を払い、空を仰いで考える。
一方通行(たまにはこンな平和も悪くねェかもな……)<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/07/08(木) 22:34:59.93 ID:kVgg0ZI0<>自分が学園都市の影にいることも忘れて、こんな抑揚のない平和を享受したくなる。
平和ボケでもしてしまったんだろうか。
それが自分にとって叶わぬ望みだったとしても。
両手にアイスを持った一方通行を輝きに満ちた瞳で見つめてくるこの少女にだけは。
一方通行(もうあンな目には合わせねェ)
叶えてやって欲しい。
一方通行(もうあのヒーローには頼らねェって決めた)
自分自身の手で、打ち止めを護る。
何度もした、その旅に折れた決意が改めて一方通行の体に流れる。
両手にソフトクリームをベンチで休む打ち止めに渡す。
こちらが薄く微笑を浮かべた瞬間、打ち止めの笑顔が凍り付いていることに気づいた。
その原因を、一方通行は声で知る。
??「ギャハハハハハハ!マゾ太君、いやアクセロリータよぉ!平日の昼下がりから幼女と街を闊歩できるとはいい御身分だなぁオイ!」<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/07/08(木) 22:37:34.31 ID:kVgg0ZI0<>***
時を同じくして、三人のヒーローの内の一人、浜面仕上。
彼は『アイテム』の元メンバー、絹旗最愛と映画館の前にいた。
絹旗「本当は滝壺さんと超来たかったんですけどね」
浜面「まだ完全に体調も回復してないみたいだからな……早く治るといいが」
体晶の過剰な使用による副作用を、彼女は『冥土帰し』と呼ばれる医者の所で治療している。
ロシアでの一件と比べ彼女の体調は格段に良くなり、医者によるともうすぐ退院できるそうだ。<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/07/08(木) 22:38:58.41 ID:kVgg0ZI0<>浜面「しかし珍しいな。一体どこまで潜らされるのかと思えば……絹旗もたまにはハリウッド系の映画も見るのか」
絹旗「私はB級映画が超好きってだけで、大作モノが嫌いという訳ではありません。ただ少し気にいった監督の作品だったもので超見に来ただけですよ」
浜面「へぇ……ところで脇に挟んでるその本は何だ?」
これですか、と絹旗は本を抜き取って浜面に差し出す。
浜面「……『僕の体の70%は映画でできている』?」
絹旗「ほら、そろそろ上映時間十分前ですよ。入ってポップコーンでも超買っておきましょう」<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/07/08(木) 22:40:41.00 ID:kVgg0ZI0<>誤解の無きよう回想を挟んでおこう。
***
病院の個室のベッドに二人の少女が腰掛けている。
絹旗「へ? 浜面と映画に行け?」
滝壺「そう。きぬはた、見たい映画があるんでしょう? 私は行けないから、はまづらと行くといいよ」
そういった心遣いは嬉しい。
でも……
絹旗「滝壺さんはそれでいいんですか? 彼氏が他の女と映画を見に行くなんて……」
滝壺「いいよ」
一時も逡巡する事無く返してきた。
滝壺「きぬはたにはお世話になってるからね」
絹旗「そんなものじゃ……」
滝壺「私のはまづらを、一日だけ貸してあげる」<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/07/08(木) 22:41:57.96 ID:kVgg0ZI0<>***
という訳で。
別に浮気とか二股とかそういうものではなく、健全に一組の男女として映画を見に来ていたのだった。
ビー!というブザー音に、映画の宣伝をたっぷり十五分見させられた後、本編は始まった。
隣の席で塩味のポップコーンを食べながら映画に見入っている絹旗。
その真剣な眼差しを見て、浜面も前に向き直る。
映画のあらすじはというと、元特殊部隊隊員が無理矢理テロリストの掃討作戦に参加させられる……パンフレットにはそんな感じの事が書かれていた。<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/07/08(木) 22:43:48.28 ID:kVgg0ZI0<>浜面(この主人公、声渋いなぁ)
絹旗(やっぱスネークは大塚さんじゃないと超駄目ですね。……お、デコ、もといアンダーソン死んだ)
浜面(『戦闘中のリロードがたまらない』……せめて隠れながらしろよ)
絹旗(あ、なんか出て来た。……右手超切られました。お前超噛ませですか……)
浜面(生身の人間が戦車に勝てる訳……よく考えたら俺対空砲破壊してるな、地雷と拳銃だけと酒だけで)
絹旗(ウルフ……)ジ〜ン
浜面(ヤバイ泣けてきた。『生きて逢えたら、答えを教えてやる』……スネークKAKEEEEEE!)
絹旗(レイヴン……魔術とかありえねー)
浜面(え? 何でREX起動したの?)
絹旗(能力者でもないのに……スネーク超勝てないでしょう)
浜面「フォォォォォォォックス!!」
絹旗「ちょ、黙れ浜面」
浜面「ゴメンちょっと興奮し過ぎた」<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/07/08(木) 22:45:14.88 ID:kVgg0ZI0<>長いスタッフロールが画面の淵に吸い込まれ、館内の照明も点いた。
映画の関連グッズを買って、映画館を出る。
絹旗「いやはや、久しぶりの超良作でしたね。次回作が製作されたらまた見にいきましょう」
浜面「ああ、全体的なテンポも良かったし、登場人物も個性的だった。なによりノンフィクションってとこがまたすごいな」
何を評論家みたいな超たわけたことを言ってるんですか、と浜面を小突く絹旗。<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/07/08(木) 22:46:44.96 ID:kVgg0ZI0<>二人で仲良くやっていると少し離れた場所から騒ぎが聞こえてきた。
絹旗「……路地裏の方からですね」
浜面「ゲッ……元俺らの縄張りじゃん。関わらないでおこう」
コソコソと逃げようとする浜面だったが、
パアン! という発砲音に驚き、騒ぎの方向に向き直る。
絹旗は、既にその方向に走り出していた。
浜面「待てっ! 絹旗!」
待てといっても待つはずがない。
仕方なく、彼女の小さな背中を追いかける事にした。
その先で目にしたモノはーーーーーーーーーーー<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/07/08(木) 22:47:52.87 ID:kVgg0ZI0<>??「あー、ムカついた。テメエ、誰に喧嘩売ったかわかってんのか? 脳味噌三つに分けて冷蔵庫みてーなのに入れんぞコラ」
ホスト風の男が、チンピラ的なチャラい男を締め上げていた。
チンピラは二人。
恐らくこの辺りを縄張りとするスキルアウトだ。
シメられていない方は、拳銃を取り落とし膝をガクガクと震わせていた。
スキルアウト「な、何で拳銃が効かねえんだよぉ……」
ハン、と気怠そうに息を吐き、チンピラを投げ捨てる男。
??「俺の『未元物質』に、常識は通用しねえ」<>
◆0S5frHLuDM<><>2010/07/08(木) 22:51:12.82 ID:kVgg0ZI0<>今日はここまで
「??」とかつける必要も無い位わかりやすいが一応
一方→??
浜面→??
誰でしょう?<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/09(金) 04:01:28.78 ID:T3VOHK6o<>一方→木原
浜面→垣根<>
◆0S5frHLuDM<><>2010/07/09(金) 06:45:20.00 ID:n1k0WW60<>まあそら分かるわな<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/07/10(土) 00:48:51.78 ID:wt38TWk0<>なぜ生きている?
まぁいいか<>
◆0S5frHLuDM<><>2010/07/15(木) 23:42:35.44 ID:pm.SmwA0<>やばい筆が進まん
もうちょっと待ってて<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/17(土) 01:15:28.42 ID:R5m.E2AO<>待ってるよー<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/20(火) 18:07:49.38 ID:RSRi1Tg0<>>>1です
長い間、スレを放置してしまい申し訳ありませんでした。
諸事情で時間に余裕がなくなってしまったため、続ける事が困難になってしまいました。
大変残念ですが、ここで打ち切りという形にさせて頂きます。
スレ見ていただいた方どうもありがとうございました。<>
◆0S5frHLuDM<><>2010/07/20(火) 22:58:03.14 ID:olE8QAY0<>まだだ! まだ終わってない!
∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧
< ┌┐ ┌┐┌┐ >
< ││ .. ││││ >
< ││ ..└┘││ >
< ││ ││ > /i ミハ^ミY´゙ッ^ミハハミッ^iゞ
< ││ // . > < ゞ
< ││  ̄ > ,i ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ、ゝ
< ││ .. ┌┐ >. | ',《
< ││ .. ┌─┘└─┐> i,____________,,i
< ││ ..└─┐┌─┘>|//\ヽ 〃/\ 'i, i:;:゙i
< ││.. ┌─┘└─┐>//(・) \ゞ/ /(・) 〉 |\` ̄'―ー` ̄\
< ││ . .└─┐┌─ >| \_/ノ \_/ ノ し |  ̄'\:;;:;フ ̄\ \
< ││ ││ >l:::::::::∠~ ⌒ | ゙i:::゙i ~\゙i.
< ││  ̄ >|:::::::::r〜〜‐、ヽ / ):::|
< ││ . ロロ┌┐>|:::::::::)jjjjjjjjjjjヽヽ / ´ー´
<  ̄ ┌┘│>|:::::::::|,, || /
< ロロ┌┐ _ ̄ ̄ >!:::: ヽiiiiiiiii// /
< ┌┘│ | | ロロ >ヽ ヽ〜〜" /
<  ̄ ̄ . ││ > ヽ、__,,,____/
< ┌┐┌┐ | \ > _]::::::: [_
< ││││ | |\\ > ̄~ ゙ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
< ││││ | | \| > ,〜ヽ
< └┘└┘ | | > 〜 ノ ̄\
< [] []  ̄ > ’ノ⌒⌒⌒⌒〉〉
∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨ { Y∫
すんませんもうちょっと待ってて<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/20(火) 23:18:09.50 ID:MViSTwAO<>>>493 クソワロタwwwwww
待ってるぜ<>
◆0S5frHLuDM<><>2010/07/21(水) 08:15:02.21 ID:y.caCzc0<>もう一週間以上書いてなかったんだな……
サーセン
ちょっとだけ投下
続きは夜にでも<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/07/21(水) 08:15:49.57 ID:y.caCzc0<>***
『超電磁砲』の異名を持つレベル5、御坂美琴。
彼女は何の目的も持たず、ただブラブラと歩いている。
コンビニでの立ち読みを終えても、何故かUターンして寮に帰る気にはなれなかった。
都会の喧騒の中、ふと視界の端に見慣れた制服が映る。
妙に短いスカートに校章の入ったサマーセーター。
常盤台中学の制服だ。
しかしそれだけでは無い。
自分が毎朝鏡で見ている茶色の短髪と、ゴツイ軍用ゴーグル。<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/07/21(水) 08:17:39.61 ID:y.caCzc0<>『妹達』。
御坂美琴の軍用クローンである彼女は、調整の為の病院では無く、ホットドッグの出店の行列に並んでいた。
久しぶりの再開に御坂の鼓動が早まる。
御坂「あら、アンタ達もう調整終わったの? 元気にしてるようで何よりだわ。てかアンタは何号?」
矢継早に繰り出される質問を自分への物として受け取ったのか、体ごとゆっくり顔をこちらへ向ける。
そこで、今まで見えなかった彼女の右半身が見えてきた。
腰に当たる部分に、見覚えのあるバッジがついている。
緑のカエルが、穏やかに笑っていた。
ミサカ「ミサカのシリアルナンバーは……」<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/07/21(水) 08:19:27.20 ID:y.caCzc0<>***
第二三学区から学園都市の地面に足をつけた土御門は、『仕事』用の回線を使って車を呼び出す。
空港から少し離れた所で待機していると、十分と掛からず黒いワンボックスカーが迎えに来た。
土御門(カミやんより先にアレイスターにコンタクトを取っておくか)
スライド式のドアを開け、二列目の席に乗り込む。
男「どちらまで?」
土御門「第七学区の……俺の高校の寮で停めてくれ」
男「かしこまりました」
直接第一学区に向かわずわざわざ第七学区で停めさせるのは、勿論『座標移動』が必要だからだ。
携帯電話のアドレス帳から、結標淡希の名前を探す。<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/07/21(水) 08:21:42.99 ID:y.caCzc0<>***
結標淡希は、居候先である小萌月詠の家で昼食の後片づけをしている。
さて皿洗いに取り掛かるか、という所で自分の携帯電話がなった。
液晶画面に表示された名前を見て、結標は顔をしかめる。
渋々通話ボタンを押して、
結標《何の用よ、土御門。一週間ほど仕事は休止するんじゃ無かったの?》
土御門《至福の画像検索タイムだったか……それは失礼って切るな切るな! ……コホン、少し冗談が過ぎた》
結標《……で? 義妹と暮らせる久しぶりの休暇だにゃー、とかほざいてたのにほっぽり出して帰って来たってことは結構な話なんでしょうねえ?》
土御門《ぐぬぅ…… まぁ重大な話ではあるだろうな。お前らには直接関係する事じゃないが》
結標《は? じゃあなんで私が行かなきゃなんないの?》
土御門《安直に言おう……『窓の無いビル』への案内を頼む》<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/07/21(水) 08:23:02.03 ID:y.caCzc0<>***
第一学区、『窓の無いビル』。
実質的に学園都市を一人で掌握する人物の住処。
結標「……で? ここに何の用があるのよ。あんまり好きな場所じゃないんだけど」
土御門「いつも……と言っても最近はしてないか。アレイスターと話がしたいんだよ」
はぁ…… と面倒臭そうに溜息をつくも手を土御門の肩に乗せて、
結標「行くわよ。着地に気をつけなさい」
ビルの中に転移した。<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/07/21(水) 08:25:03.25 ID:y.caCzc0<>***
このビルの主であり、学園都市を統括する人物アレイスター・クロウリー。
彼の姿は、そこには無かった。
普段アレイスターが逆さに浮かんでいる水槽は、赤い液体が満たされているだけ。
土御門・結標「な……」
これには彼らも驚きを隠せなかった。
結標「ど……どういうこと?」
土御門はポケットから携帯を取り出し、電話画面で一定のリズムの入力を行う。
普段なら一秒のタイムラグもなく返事をよこすアレイスターの秘匿回線が、この時ばかりはだんまりを決め込んでいた。
土御門「……出ない」
電話を切り、彼の不在の原因を思索するため、周囲を見渡す。
しかし、オレンジ色の照明と無機質な機械群が放置されているのみだった。
土御門(まさか、あいつまで過去に行った……とか言うんじゃないだろうな)
結標「どうする? ここに残っても手がかりは無さそうだけど」
土御門「……そうだな。地上に戻してくれ」<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/07/21(水) 08:26:31.01 ID:y.caCzc0<>***
さっきのビルから一瞬でアスファルトの地面に降り立つ。
土御門「さて、これからどうするかな……」
アレイスターがあのビルに存在しない以上、ここに長居する理由はない。
『幻想殺し』に今の状況を説明するのが先決だろと考えた。
土御門(あんまりカミやんを巻き込みたくないんだがにゃー)
結局彼の右手に頼る自分達の姿を情けなく思いながら、携帯の入っているポケットに、手を突っ込んだ。
と、土御門の背後から影がさした。
その影の方向から、陰鬱な声が聞こえる。
その声の主は、土御門の隣に立っている少女の能力を知っている。
??「『座標移動』か……」<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/07/21(水) 08:27:37.08 ID:y.caCzc0<>さあまた約二名出てきたよ!
当ててみよう!
今回はここまで<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/22(木) 01:10:10.53 ID:Av.VW2.0<>乙!
この先の展開に期待<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage saga<>2010/07/22(木) 16:28:50.06 ID:hjdJEoAO<>超乙!
いよいよカミやんの出番か、wktkwktk<>
◆0S5frHLuDM<><>2010/07/31(土) 02:13:11.78 ID:kDv7tAs0<>生存報告
ゴメン書き溜めできてないorz
すまない
>>285とけいおん! のあれマダー?<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/07/31(土) 02:20:33.39 ID:aGG22Ew0<>陰鬱な声っていうと駒場しか思い浮かばん<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/08/02(月) 17:40:58.64 ID:2a3YULc0<>支援age<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/08/07(土) 22:55:33.89 ID:c.KA8H20<>期待してます<>
◆0S5frHLuDM<><>2010/08/08(日) 00:52:09.40 ID:jRssgNQ0<>そろそろ書かないとヤバイと思った<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/08/08(日) 00:55:01.48 ID:jRssgNQ0<>***
振り返った先に立っていたのは、ゴリラのような大男。
昨年の十月、とある『グループ』の活動の記憶がフラッシュバックする。
この目で確認した。
この男が放った銃弾が、一方通行の『反射』によって彼自身の頭蓋に吸い込まれるのを。
この男が脳味噌を撒き散らして倒れているのを。
なのに、何故。
結標「駒場、利徳……!」
駒場「……よく覚えていた物だ。品の無い哀れな無能力者の末路など、記憶の端にも残していないと思ったのだがな……」
相変わらずの無表情で、濁った瞳には何も映っていない。<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/08/08(日) 00:56:48.36 ID:jRssgNQ0<>ただただ、口から言葉が吐き出される。
隣の土御門が駒場に対して疑問を投げかける。
土御門「駒場利徳……お前は殺されたはずだ。去年の秋、一方通行によって……それなのに何故生きてやがる!?」
駒場「……さあな。何故この学園都市に蘇ったのかはわからん。まだこの世に未練があったのか……」
常備している軍用懐中電灯を駒場に向け、照準を定める。
駒場「剥き出しの敵意、疑惑……恐ろしいな。何も、貴様らに復讐しようなどという甘い考えは持ち合わせていない」<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/08/08(日) 00:58:28.71 ID:jRssgNQ0<>駒場を睨みつけながら、結標は尋ねる。
結標「本当は、何者なのよ……?」
駒場「……?」
結標「『妹達』みたいなクローン? それとも、あの後回収されて一命を取り留めた? 意味もわからず生き返った、そんなのある訳ないじゃない!」
駒場「……残念だが、俺は大金を出して同じ人間を量産したり、冷蔵庫にされてまで能力を出し続ける様な計画に携わってなどいない」
結標「くっ……なら何で!?」
駒場「言ったハズだ……俺だってわからんさ。気がついたらここにいた」<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/08/08(日) 01:00:02.98 ID:jRssgNQ0<>しばしの沈黙の後、口を開いたのは土御門だった。
土御門「はっはっはっ……こいつは驚いた。同僚がタイムスリップしたかと思えば、次は殺された人間が生き返るとはな」
駒場「……信じるのか?」
土御門「ああ。結標の固い頭じゃ理解できないかもしれないが、俺は割りと柔軟な思考を持ち合わせているつもりだ」
結標がムッとした表情を浮かべるも土御門はそれを無視して、
土御門「願わくばお前に少し聞きたい事がある。俺達に協力してくれないか?」
かつて自分を殺さんと刺客を差し向けてきた男からの協力要請。
それに対して、駒場は……
駒場「……いいだろう。ただし条件がある」
土御門「何だ」
先程までのコピー用紙を吐き出すような口調とは違い、強い意思を持った言葉で条件を伝える。
駒場「『ナンバーセブン』に会わせろ」<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/08/08(日) 01:02:40.78 ID:jRssgNQ0<>***
アレイスター(知らない天井だ……)
ここは、どこだ。
たくさんの医療器具が積まれた病室のベッドの上でアレイスター・クロウリーは目を覚ました。
勢いを付けて上半身を起こし、首を振って今までの記憶を辿る。
イギリス清教の魔術師に追われここまでかと覚悟した時、自分の前に舞い降りた金髪の男。
どんな魔術を行使しても助かる道理の無いあの状況。
そこから自分を救ったあの男は何者なのか。
アレイスター(もしかしたら、あれが……)
『神』と呼ばれ、我々が崇め奉ってきた存在なのか。
アレイスター(何にせよ、ひとまず命が助かったのは確かなようだ)
五体満足な自分の体を眺め、安堵の溜息をつく。
落ち着いて周りを改めて見ると、一人の男が机に突っ伏して寝ているのに気付いた。
赤髪にどこかで見たような黒い服。
アレイスター(ん……?)
首に掛かっている十字のネックレス。
魔女・異端狩り特化の『清教派』だ。<>
◆0S5frHLuDM<><>2010/08/08(日) 01:06:56.87 ID:jRssgNQ0<>ここまでしか
投下速度が笑えない状況にあるな
一方→木原クン
浜絹→垣根
御坂→9982号
土結→駒場
正直こいつらの扱いあんまり考えてないんだよな……
本筋に余り関わってこない<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします <>sage<>2010/08/08(日) 01:09:42.80 ID:.vZ0kG.0<>2巻でアレイスターとステイルって対面してるよね<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/08/08(日) 01:15:08.94 ID:jRssgNQ0<>>>517
その時とは大分格好も顔も違う……はず<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/08/16(月) 14:10:35.36 ID:QMZMv2AO<>スネークまだー<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/08/17(火) 21:30:51.35 ID:SqfIyhEo<>生存報告
いつになったら完成するのか
いや話が長い訳じゃないけど
それと>>285はどこ行ったんだよ
けいおん! のSSもさ
何ヶ月も見てないぜ<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/09/02(木) 21:43:12.65 ID:WYdOacSO<>すねーくー?<>
◆qKu5lM5bao<>てす<>2010/09/02(木) 22:50:51.53 ID:CmvHe/I0<>割れた酉でテスト<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/09/02(木) 22:52:33.54 ID:CmvHe/I0<>あと数日したら来れるかも
かたじけない<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/09/02(木) 23:57:22.19 ID:WYdOacSO<>俺は信じてたぜ…<>
◆0S5frHLuDM<><>2010/09/04(土) 22:38:15.35 ID:MoL.0oco<>やっと来れたぜ
再開<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/09/04(土) 22:40:46.22 ID:MoL.0oco<>***
ズゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥン……
MSFの副司令ミラーは、マザーベース中央の司令塔で何かが崩れ落ちるるような音を聞いた。
ミラー「何が……」
窓から地上を見ると、生活施設のプラントから巨大な火柱が上がっている。
五十メートル程の高さまで立ち昇るそれは、焔の渦と化して建物を飲み込まんとしていた。
目の前に広がる光景に驚愕している時間は無い。
ミラー「緊急事態発生! 生活施設にて爆発が発生。事故か襲撃かは現時点では不明。直ちに当プラントから避難せよ。繰り返す、直ちに生活施設のプラントから避難せよ!」
今は深夜。
生活施設では、何百人もの兵士が明日の厳しい訓練に向け英気を養っている最中だ。<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/09/04(土) 22:43:17.19 ID:MoL.0oco<>***
神裂「爆発?!」
宿舎のベッドで眠りについていた神裂は、布団を跳ね除けて跳び起きた。
窓から、オレンジ色に染まる外を見る。
呆然としていると、背後のドアが開き海原光貴が入ってきた。
海原「普通の……物理的な炎には見えませんね」
火山の噴火のように吹きあがる火柱。
神裂「魔術……」
そう呟いて、『もう一人』の魔術師の存在に思い当たる。
炎の魔術に長けた少年、ステイル=マグヌス。
神裂「ステイルは一緒ではないのですか?」
海原「いえ、彼は別棟の医療施設にいます」
一抹の不安が頭の片隅をよぎる。<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/09/04(土) 22:45:26.98 ID:MoL.0oco<>神裂「……念のため聞きますが、その医療施設とは?」
海原「……あそこです」
海原が指さした先は、あの火柱の根元。
陽炎が揺らめく、灼熱の渦の中。
神裂「……急ぎましょう」
壁に立て掛けてある七天七刀を掴み取り、部屋を出る。
海原「どちらにですか?」
薄っすらと笑みを浮かべ、海原が尋ねた。
応える時間も惜しい。
副司令の命令を受け司令塔へ向かう兵士達の人波をかき分け、渦の中に飛び込まんと走り出す。<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/09/04(土) 22:49:40.37 ID:MoL.0oco<>***
スネーク「ただのボヤ騒ぎ……では済まないな」
マザーベースの司令ビッグボスは、生きているかの如くうねる業火の火柱を見てこう呟いた。
ミラー「随分呑気だな……どうするんだ?」
呑気な事はない。
何故あんな火柱が発生したのか、原理、理由は知らない。
しかしあの近くにステイル=マグヌスがいるのは確かだ。
そして、あの場所で看病するように頼んだのは自分だ。
スネーク(俺のせいだ……)
だが、自分を責めている程潤沢な時間は無いだろう。
今は自分に出来る事をするしか無い。
スネーク「勿論行くさ。お前は兵士達を頼む」
そう言ったスネークの手には一丁の拳銃が握られている。
ミラー「『ハッシュパピー』……正気か?」
スネーク「俺もCEROレーティングに配慮してるんだ」
呆れたように溜息をつくミラーだが、諦めて一言。
ミラー「……死ぬなよ」
スネーク「どうだかな」
マザーベース内の医療施設で起きた火災から、医療従事者と患者、客人を救出する。
スネークにとっては久し振りのミッションだ。<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/09/04(土) 22:51:44.72 ID:MoL.0oco<>***
狭い廊下になだれ込む何十、何百もの兵士達をすり抜け、宿舎の外に出た。
『聖人』としての力により神裂は平気な顔をしているが、後ろをついて来る普通の魔術師は別だ。
額の汗を拭いながら、海原は尋ねる。
海原「あの火柱……ステイルさんが起こした物なんでしょうか?」
神裂「それは無いでしょう。彼の持ちうる全てのルーンのカードをばら撒いても『魔女狩りの王』が限界でしょうし」
なにより、動機が無い。
海原「となると、誰が……」
教皇クラスの魔術『魔女狩りの王』を軽く凌駕する熱量、範囲。
そんな魔術が今まであっただろうか?<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/09/04(土) 22:55:00.32 ID:MoL.0oco<>海原「っと……見えてきましたよ」
神裂「ええ」
炎の渦の中心に、人が立っている。
火の粉がパチパチと音を立てる中、熱風に乗って男とも女ともつかない不思議な声が届いてきた。
??「清教派め……!」
この声の主が、この魔術を使用し大きな被害をもたらした犯人。
そいつが魔術を使うのを止めたのか、火柱は消滅した。
代わり、頭上に片手を掲げ、何かを呟く。
途端、バッ! と夜空に巨大な魔法陣が展開された。<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/09/04(土) 22:57:17.60 ID:MoL.0oco<>***
空に描かれた不思議な図形。
一つだけではない、何十、何百もの小さな円状が集合し、さらに巨大な図形を形成している。
それらが一瞬だけ瞬いたかと思えば、サァ……と消滅していく。
直後、スネークの近くに巨大な氷塊が落下した。
その氷塊はコンクリートの地面を砕き、それ自体も砕け散った。
驚いて上を見上げると、何十、何百もの……氷塊が降りそそごうとしている。
空から降って来る直径五ミリ以上の氷の粒……それだけを汲み取ればただの雹だが、大きさが尋常でない。
コンクリートの地面を自由落下の威力だけで大きく傷付けた。
近くで見た訳ではないが両手をいっぱい広げたところで抱えられるサイズではないだろう。
その巨大な雹の内の数発は、確実にスネークがいる地点に落下する。
スネーク「マズイ……!」
危険を感じ、建物に向かって走り出すも、もう遅い。
スネークの頭上に、コンクリートをも砕く落下物が直撃した。<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/09/04(土) 23:00:14.27 ID:MoL.0oco<>大きな破壊力を持たない、水となって。
それでも頭に命中し一瞬昏倒するかと思ったが、自身の頭蓋骨は地面の小さなクレーターのようになる事はなかった。
何故か?
その答えを、背後からの声がくれた。
ステイル「怪我は無いかい、ボス?」
正真正銘炎で作られた剣を構える、赤髪の神父。
スネーク「ステイル=マグヌス……」
彼は頭上に炎剣を掲げ、それを爆発させる。
二人の頭上に落下せんとしていた氷塊は、それだけで水蒸気へと昇華した。<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/09/04(土) 23:03:11.74 ID:MoL.0oco<>スネーク「生きていたか……」
ステイル「安堵している暇は無いよ。ほら来た」
ステイルが炎剣を縦に薙ぎ、一瞬で氷を水蒸気に状態変化させる。
ステイル「忌々しい『氷』の相手は僕が引き受ける。神裂達の元へ向かってくれ!」
焔の渦が少し前まで猛威を振るっていた地点に、三つの人影が見える。
二人は神裂火織と海原光貴。
もう一人は数日前の『落下物』であり、『人間』としか形容しがたい人間。
奴があの焔の渦を作りだし、今も巨大な霰を降らしているのだろうと予測する。
ステイルの呼びかけに対しスネークは頷き、『炎』を操る魔術師と並走を始める。
スネーク「君達の素性の詮索は、また後にしておこう」
ステイル「そうしてくれると有難いね。今はまず……」<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/09/04(土) 23:04:58.37 ID:MoL.0oco<>何故焔の渦が現れ、突然消えたのか?
このミッションの目標となるステイル=マグヌス、彼は何者なのか?
人間離れした起動を見せる神裂という女、そして海原という少年も。
湧き上がる疑問は尽きない。
だが、今するべき事は一つ。
マザーベースに破壊と恐怖をもたらす、あの『人間』から処理しよう。<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/09/04(土) 23:08:28.96 ID:MoL.0oco<>***
神裂「ーーーー七閃」
落下してくる氷塊をひょいひょいと躱しながら、ワイヤーを敵に叩きつける。
しかし七本の斬撃は敵の皮膚を切り裂く手前で、見えない壁に阻まれた。
神裂「結界ですか……」
ただのワイヤーとはいえ、学園都市の地面に痕を残す強力な斬撃、『七閃』。
個人でそれを防ぐ結界を張れるという事は、中々の実力を持つ魔術師だ。
ならば……
神裂(防御力を上回る攻撃を叩きつけ、あの殻から引っ張り出してやればいいだけの事!)
腰に携えている『七天七刀』の柄をグッと握りこむ。
神裂「唯閃!」
神速の居合切りが閃く。
天使の攻撃でさえ切り裂く、絶大な威力を誇る『唯閃』。<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/09/04(土) 23:11:20.57 ID:MoL.0oco<>だが、
結界はそれさえも受け止め、弾き返した。
神裂「なっ……!」
驚きを隠せず、唖然とする神裂。
それも束の間、表情を引き締め、再び殻を叩き割る為に『唯閃』を叩きつける。
しかし、何度やっても結果は変わらず。
縦横上下360度どこから打ち込んでも、結界を破る事敵わなかった。
神裂「ぜぇ……ぜぇ……あんの魔術師……」
『唯閃』は強大な威力を持つ代わりに、魔翌力の消費も並大抵の物ではない。
だから居合切りという形で、一瞬一撃で勝負をつけなければならない。
それを何度も繰り出した事で、『聖人』たる神裂の体にも疲労が溜まってきている。
このまま攻撃を続ければ、どうなるか。
そう、昨年夏の『神の力』との戦闘のように……<>
訂正 ◆0S5frHLuDM<>saga<>2010/09/04(土) 23:13:53.47 ID:MoL.0oco<>だが、
結界はそれさえも受け止め、弾き返した。
神裂「なっ……!」
驚きを隠せず、唖然とする神裂。
それも束の間、表情を引き締め、再び殻を叩き割る為に『唯閃』を叩きつける。
しかし、何度やっても結果は変わらず。
縦横上下360度どこから打ち込んでも、結界を破る事敵わなかった。
神裂「ぜぇ……ぜぇ……あんの魔術師……」
『唯閃』は強大な威力を持つ代わりに、魔力の消費も並大抵の物ではない。
だから居合切りという形で、一瞬一撃で勝負をつけなければならない。
それを何度も繰り出した事で、『聖人』たる神裂の体にも疲労が溜まってきている。
このまま攻撃を続ければ、どうなるか。
そう、昨年夏の『神の力』との戦闘のように……<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/09/04(土) 23:16:42.08 ID:MoL.0oco<>ただ、今回はあの時とは状況が違う。
今回の相手はあのおぞましい『天使』などではなく、人類の終焉が迫っている訳でもない。
そして自分の今の目的は時間稼ぎではない。
そう考え、一旦退いて体勢を立て直す事にした。
地面を蹴って、海原光貴の下まで跳躍する。
途中の氷を、『七天七刀』の鞘で打ち砕く。
跳んだ先で、こちらに向かってくるステイルとスネークの姿が見えた。
神裂「ステイル……生きていたのですね……」
安堵の溜息をつく。<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/09/04(土) 23:20:11.72 ID:MoL.0oco<>ここで、三人の魔術師と一人の傭兵が合流した。
あまり出て来なかったが、別に海原光貴は何もしていなかった訳ではない。
トラウィスカルパンテクウトリの槍と『原点』による援護射撃をしながら敵の魔術を解析していたのだ。
海原「あの結界は性質の異なる複数の層からなっていて、外側の何枚かの層が攻撃……というか魔術自体を弱体化させ、さらに内側の層は触れた物を弾く性質を持っているようですね。最後の層は通常の結界」
ステイル「僕の『魔女狩りの王』ならどうだい?」
海原が首を振って答える。
海原「やってみなければわかりませんが、厳しいと思います。最初の結界で弱体化させられた炎は次の弾力にはともかく、最後の通常の結界で防がれてしまうでしょう」
ステイル「参ったな……」
各人がそれぞれの得意技を凌がれ少々落胆している所で、スネークが口を開いた。
スネーク「あの結界とやらの原理は解らんが……要は見えない壁が敵を覆っているんだろう?」<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/09/04(土) 23:23:07.93 ID:MoL.0oco<>彼は、ポケットから銃などに取り付けるLAMを取り出す。
あの魔術師に狙いを定めスイッチを押すと、脳天に赤い点がポッと現れるのが確認できた。
スネーク(光や大気など、生きるのに必要な物は通すみたいだな)
それなら、『魔術』を極めた者でも知り得ない現象ならダメージを与えられる……かも知れない。
スネーク(マザーベースの『科学』の粋をぶつけてやる)
無線機を取り出して、一定の数値に周波数を合わせる。<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/09/04(土) 23:24:36.52 ID:MoL.0oco<>スネーク≪こちらスネーク。カズ、聞こえているか?≫
ミラー≪……ボス! 無事か?! ミッションを達成したなら無理をする必要はないぞ。兵士達もそれを望んで……≫
スネーク≪カズ、これはマザーベースの存亡を賭けた戦いだ。ここで踏ん張りきらなければ、混乱に乗じて他の傭兵部隊が攻めてくる可能性もある≫
ミラー≪……わかった。俺たちになにか出来る事はあるか?≫
スネーク≪ああ……『電磁波照射ガン。』を至急、支援補給してくれ≫<>
◆0S5frHLuDM<><>2010/09/04(土) 23:26:01.74 ID:MoL.0oco<>今日はこの辺で
また近い内に
ちなみにLAMってのはいわゆるレーザーポインター
レーザー・エイミング・モジュールね<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/09/04(土) 23:28:43.74 ID:eUZRwTo0<>いいところで終わらせやがって・・・
次に超期待<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/09/04(土) 23:52:24.38 ID:vTD6mT2o<>LAWに見えたぜ
乙ー面白いよー<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/09/04(土) 23:55:45.44 ID:vTD6mT2o<>LAWに見えたぜ
乙ー面白いよー<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/09/04(土) 23:56:32.95 ID:vTD6mT2o<>ミスすまね<>
◆0S5frHLuDM<><>2010/09/08(水) 23:01:06.95 ID:uv6bsYMo<>今日もちょこちょこ書いてくよ
再開<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/09/08(水) 23:03:11.15 ID:uv6bsYMo<>***
MSFの数百人の兵士は、原理不明な戦闘の真っ只中にある『生活施設』の反対側、『ミッション支援施設』に避難していた。
そう命令したマザーベース副司令、和平・ミラーもだ。
ミラー(しかし『電磁波照射ガン。』とは…… ボス、あんたは一体何を考えているんだ?)
『電磁波照射ガン。』とは。
複数の電磁波を交差・干渉させることでその交点にエネルギーを集中させ、付近の大気を瞬時に加熱、膨張させるデバイス。
結果として強力な爆発と等しい現象が発生する……のだが、
ミラー(あの失敗作で一体何ができる?)<>
◆0S5frHLuDM<>saga<>2010/09/08(水) 23:05:19.47 ID:uv6bsYMo<>ミラーが研究開発班の力作を失敗作呼ばわりしたのは勿論理由がある。
一つは、必ず『二人以上で』ないと使用不可である事。
デバイス単体では電磁波を干渉させる事が出来ない為、使用中に一方が戦闘不能になるとただのやかましい筒になってしまう。
もう一つは、上記のリスクや携帯に不便な重量に対して、得られる効果があまり大きくないという点。
白兵戦で敵兵を爆殺するのにも範囲はそう広くないし、戦車やヘリを相手取るには威力不足だ。
重量や利便性の面から見て、RPGのような通常弾頭の使用を続けるべき……という報告から、画期的な新兵器『電磁波照射ガン。』はお蔵入りとなった。
そのお蔵から久方ぶりに不幸な試作品を運びだし(結構な苦労を要したが)、支援補給用のカタパルトに載せる。
試作品二丁を梱包したダンボールはボスン! という音とともに、夜空に打ち上げられた。
後は白い風船がスネークの元にダンボールを届けてくれる。<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/09/08(水) 23:07:28.11 ID:uv6bsYMo<>***
スネーク「海原、こいつを持て」
スネークは、突然落下してきたダンボールから取り出した柱のような物を寄越してきた。
よく見てみると、その柱には引き金や照準機が着いており、何らかの武器である事が見て取れる。
サイズから考えると、ロケットランチャーか?
しかし、そんな物であの結界を取り去る事が出来るとは思えない。
そんな海原の思考を読み取ったように、
スネーク「海原、そいつは無反動のロケットランチャーで無いし、重さに任せた鈍器でもない。……今はレクチャーしている時間がない。とにかく、指示に従ってくれ」
作戦会議をしている間にも、敵の攻撃は続く。
だが、いつの間にか氷塊の範囲攻撃は止んでいた。
次は何をしでかすのか。<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/09/08(水) 23:09:50.79 ID:uv6bsYMo<>予兆はあった。
氷塊に削られたコンクリート片がカタカタと震えだす。
気がつけば地面一面に、謎の魔法陣が描かれていた。
文字と模様の中間のような何かでかかれた魔法陣。
大量の語群がキャンパスとなった洋上プラントに吸い込まれていく。
やがて、それら語群の一つ一つがコンクリート片を動かし、一つの巨大な塊を成す。
灰色の石像。
人の手によって作り出された『ゴーレム』。
最初は、背丈も数メートル程度の体だった。
しかし、その拳で建物を叩き潰し、吸収していく内に、見上げる程のーーーーー数十メートルもの大きさとなった。
石像どころか、さながら古代の塔だ。<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/09/08(水) 23:14:28.65 ID:uv6bsYMo<>余りにも大きい体躯を、不釣り合いな二本足が支えている。
しかしボロボロと崩れ去る事はなく、明確な操作者の意思を持って拳が振り下ろされた。
何十トンとあろう塊が、海原たちに迫る。
海原「ッ!!」
意味が無いとわかっていても、本能的なものか、人間の貧弱な腕で急所を庇う。
ここで自分たちは、荒地のような地面のシミになるのか。
自分たちの立つマザーベースは、カリブ海に沈む瓦礫となるのか。
自分たちが元の時代に帰る事は出来ないのか。
元の時代で、恋い焦がれる超電磁砲を見守る事も出来ないというのか。
彼女の行動をトレースし、撮影した写真をアルバムに収めるあの生活ももう、戻って来ないのか。<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/09/08(水) 23:17:58.58 ID:uv6bsYMo<>海原(それは……嫌だ)
まだ、諦めてはいけない。
受け取った『電磁波照射ガン。』を投げ捨て、スーツの懐に手を突っ込んだ。
握り慣れた黒曜石の感覚。
咄嗟に引き抜き、拳の落ちて来る真上方向に掲げる。
魔翌力を込め、金星の光を反射。
大きな大きなゴーレムの拳に、数センチの魔法陣が刻みつけられた。
直後。
ゴーレムの指先から右肩までが分解される。
人型を形作る前の粉々のコンクリート片が、海原たちに降りかかった。
霊装『トラウィスカルパンテクウトリの槍』。
どんな大きな目標でも当たれば一発で分解する事が出来る代わりに、一つずつ狙いを定め無ければならない。
今回は、その特性を最大限活かせる相手だった。
敵の魔術師の結界をすり抜ける事は出来ず、命中精度から当てる事も敵わなかったが、こんなにも大きい的なら外しはしない。<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/09/08(水) 23:20:06.66 ID:uv6bsYMo<>ゴーレム一体を複数の塊の集合体として捉えていたため、ゴーレム自体を分解する事は出来なかったものの、相手の戦力を大きく削いだ……
海原「いや、まだか……」
攻撃を中止させる事には成功したが、元々『壊れた』状態に近いゴーレムである。
分解された欠片を集めて、新たに腕を作りだした。
ステイル「……埒があかないな」
スネーク「そんな事はない。海原のおかげで俺たちはチャンスを掴んだ。 ……作戦の続きだ」
この男は目の前に広がる非科学に慣れてしまったようで、『槍』のもたらした結果についても探りを入れてくる事は無かった。
神裂「わかりました。指揮は貴方にお任せします。……私は何をすればよろしいので?」
神裂の質問に対し、親指でゴーレムを指しながらスネークは答える。
スネーク「あれを、出来るだけ時間稼ぎしてくれないか。ステイルと一緒に」
神裂は『七天七刀』の柄を握り直し、静かに頷いた。<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/09/08(水) 23:22:05.75 ID:uv6bsYMo<>スネーク「海原、行くぞ」
スーツに『槍』を仕舞い、『電磁波照射ガン。』を拾い上げ、スネークを追いかける。
ゴーレムと神裂、ステイルの戦闘に巻き込まれぬよう、距離を取るためだ。
そして、あの魔術師を狙うため。
戦場から離脱しようとする自分とスネークを狙ってゴーレムが攻撃を仕掛けてくるが、その相手を神裂とステイルが引き受ける。
この謎兵器がどんな効果をもたらすのかは知らないし、スネークの考えも読めない……が、
『伝説の傭兵』として名を轟かせ、崇められている彼のカリスマ性なら、ついていってもハズレを引く事は無さそうだ。<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/09/08(水) 23:24:00.13 ID:uv6bsYMo<>***
ミラー「また、ド派手にやらかしているな……」
巨大な人形が暴れているのが、百メートル以上離れたこちらからでもよく見える。
兵士A「クソ……ボスの、俺たちのマザーベースが……」
ミラー「そう張り詰めた顔をするなって。ボスを信じろ」
とはいえ、兵士たちも大きな無力感に苛まれているのだろう。
自分の寝床がいとも簡単に潰されていくのを見るのは気分のいいものじゃ無いはずだ。
隣で拳を握り、プルプルと震わせている兵士に聞こえるように呟く。
ミラー「……そう言っても、援護、いや支援は必要だよな」
そう、ここはミッション支援施設。
緊張をほぐす為の漫画や爆発物まで豊富に取り揃えているこの場所には、巡航ミサイルだってある。
ミラー「『支援砲撃』を行うぞ! 戦闘班はボス達の位置を確認、そこには絶対に当てるな、研究開発班は管制センターでコントロール、諜報班はそこのパネルで操作を行え、散開!」<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/09/08(水) 23:26:51.89 ID:uv6bsYMo<>***
相手が人間だろうと土人形だろうと一切の手加減をせず、焼き払うのがステイル=マグヌスの作法。
例え目的が時間稼ぎだったとしても、だ。
ルーンのカードの束を取り出し、そこら中にばら撒く。
ステイル「ーーーーーーー世界を構成する五代元素の一つ、偉大なる始まりの炎よ」
ある『魔術』を行使するための呪文を唱えてゆく。
ステイル「顕現せよ、我が身を喰らいて力と為せーーーーーーーーッ!」
教皇クラスの強力な魔術『魔女狩りの王』。
ドス黒い人型の炎が陽炎に揺らめきながら現れた。
両腕を広げ、ゴーレムの巨体を支える足に突撃する。
摂取三千度を超える炎は、コンクリートの足を液状化させ本体から切断した。<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/09/08(水) 23:30:59.12 ID:uv6bsYMo<>ゴーレムは左足首を失い、大きくバランスを崩すも辛うじてこらえ、切片を吸収して再生を図るーーーーーーが、
ドロドロした液状となったコンクリートは地面にこびりついて、体に戻ろうとしない。
困惑している隙に片方の足を集中的に攻撃し、ゴーレムの転倒を狙う。
しかし、三十度ほど傾いたところでゴーレムは操られているとは思えないほど理性的な行動をとった。
メキメキメキ……グシャ!と、
ステイルの攻撃によって溶解し、太股の辺りまでしかない左足の反対、右足を自ら破壊したのだ。
昔、戦艦が攻撃によって浸水した際、浸水した舷の反対側に注水する事によりバランスを保ち、転覆を防いだという。
それと同じように、ゴーレムもまた自らを痛める事でさらなる被害を抑えたのだろう。<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/09/08(水) 23:34:04.49 ID:uv6bsYMo<>砕けた欠片を両足として再生させられる前に溶かしておきながら、ステイルは賞賛する。
ステイル「こいつは驚いた。でもそれじゃあ方向転換さえ出来ないんじゃないかい?」
しかしゴーレムはそんな物は必要無いとばかりに、腕を大きく振りかぶった。
右腕を地面スレスレに横薙ぎに振るう。
ステイルは(今までの戦闘の余波による物だろう)少し深い穴に飛び込み、事無きを得た。
が、
『魔女狩りの王』は、ケーキの蝋燭の炎を吹き消す様に四散し、消滅してしまった。
ステイル「!! バカな……」
『魔女狩りの王』が消えたのは本体が直接攻撃を受けたからではない。
先の攻撃の余波による風圧で、紙吹雪のようにルーンのカードが舞い上がっている。
ステイル「マズイ……!」<>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2010/09/08(水) 23:36:43.27 ID:uv6bsYMo<>頼りの『魔女狩りの王』は使えない。
そして現在、自分の身を守る盾は何もない。
それをよく理解しているかのように、ゴーレムはゆっくりと拳を持ち上げる。
ステイル「灰は灰にーーーーーー」
呪文を詠唱したところで間に合わないし、炎剣二本では文字通り火力が足りない。
覚悟を決めるしかないのか。
諦めるしかないのか。
自分を物理的に潰す灰色の拳を見上げていると、そろそろ潮時……とさえ思えてきた。
目を瞑って、数秒後に遅いくる凄まじい衝撃に抗う事を諦める。
轟!!と、風を切る音と共に拳が振り下ろされる。<>
◆0S5frHLuDM<><>2010/09/08(水) 23:41:49.54 ID:uv6bsYMo<>この辺で終了
マザーベースのスクリーンショット上げたかったけどiPodの調子悪いんだ
ググれば出てくると思う
あとMGSPWの『電磁波照射ガン。』の解説
『電磁波照射ガン。』
複数の電磁波を交差・干渉させることでその交点にエネルギーを集中させ
付近の大気を瞬時に加熱、膨張させるデバイス。
結果として協力な爆発と等しい現象が発生する。
どうでもいいけどヘタ練とミラーの声同じだよな
ステイルはどう思ったんだろうか<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/09/08(水) 23:53:10.43 ID:d0GGQMQo<>乙<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/09/19(日) 20:29:11.93 ID:GtUo9I60<>期待age<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/11/04(木) 20:35:33.31 ID:BczwFBoo<>スネークイータァァ!!<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<><>2010/12/23(木) 23:01:16.22 ID:u.VYTwMo<>続きを期待しています。<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/23(木) 23:40:05.46 ID:HnZqKnoo<>まだかね<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2011/01/10(月) 18:26:02.33 ID:YeJDhIk90<>面白いね!
期待しています!<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2011/01/10(月) 19:55:23.05 ID:7M861b+DO<>こんなSSあったのかwwww
今から読ませてもらいます<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>hagewaros<>2011/01/19(水) 23:36:40.90 ID:88FXybeAO<>1です
長い間、スレを放置してしまい申し訳ありませんでした。
諸事情で時間に余裕がなくなってしまったため、続ける事が困難になってしまいました。
大変残念ですが、ここで打ち切りという形にさせて頂きます。
スレ見ていただいた方どうもありがとうございました。 <>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2011/01/20(木) 02:29:16.37 ID:dt3ZJV/po<>1だというなら酉で言ってくれ
でないと信じられへん<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2011/01/20(木) 08:32:44.18 ID:6usp4p+AO<>なん…だと…<>
真真真・スレッドムーバー<><>移転<>この度この板に移転することになりますた。よろしくおながいします。ニヤリ・・・( ̄ー ̄)<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/20(木) 22:59:13.40 ID:tWb+wWCAO<>移転乙<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/20(木) 23:17:31.25 ID:r6jjyYhAO<>移転したという事は、依頼出したんだよな?<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>se-ga-<>2011/01/20(木) 23:55:05.58 ID:jagwNUbAO<>1です
長い間、スレを放置してしまい申し訳ありませんでした。
諸事情で時間に余裕がなくなってしまったため、続ける事が困難になってしまいました。
大変残念ですが、ここで打ち切りという形にさせて頂きます。
スレ見ていただいた方どうもありがとうございました。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/01/21(金) 00:35:52.20 ID:tOQEeIYZ0<>おいいいいいいい!!<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/21(金) 07:25:16.04 ID:ykcBBJdAO<>コテ見せてくれコテ<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/01/21(金) 10:03:08.56 ID:FgvLx7wAO<>>>576
これコピペじゃなかった?<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/21(金) 10:36:54.12 ID:sAgeo2KPo<>懐かしい荒らしだなww
つかこれ書いて回った本物は焼かれたんじゃないのか?
鯖変わって規制の設定忘れてるとかそういう落ちは勘弁だが。<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>namahage<>2011/01/21(金) 12:22:31.87 ID:SFyeLRhAO<>これを書くと>>1を召喚出来る系の噂があるんだがこれが証拠ログ
>>492-493<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sanagi<>2011/01/21(金) 19:35:00.16 ID:SFyeLRhAO<>今日は間違いなく1が来るぜ
まあ見てなwwwwww<>
◆0S5frHLuDM<><>2011/01/22(土) 00:56:46.52 ID:pfHXIXjNo<>悔しい……でも来ちゃう
いやホントすまん
受験とかそんな感じで忙しいんだ
少しだけ書き溜めあるからまた投下する<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/01/22(土) 01:14:23.98 ID:mBhcIymX0<>きた!<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/23(日) 16:31:52.86 ID:nidZRl+DO<>楽しみにしてるよ!。実生活に影響がない程度に頑張ってくれ<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/23(日) 20:55:09.93 ID:Yl1dySUso<>ホントに来ててワロタwwww<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/30(日) 14:11:37.06 ID:L4jG3oC+0<> 新手の召喚術かww <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/02/12(土) 10:53:51.53 ID:D+MjjIhAO<> あげ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sagawa<>2011/02/12(土) 15:58:25.74 ID:ahAUGZaAO<> 1です
長い間、スレを放置してしまい申し訳ありませんでした。
諸事情で時間に余裕がなくなってしまったため、続ける事が困難になってしまいました。
大変残念ですが、ここで打ち切りという形にさせて頂きます。
スレ見ていただいた方どうもありがとうございました。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/02/12(土) 21:19:09.79 ID:D+MjjIhAO<> コピペ乙 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/02/13(日) 21:21:50.25 ID:ixErYEXGo<> またこのコピペかwwwwwwww <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/02/18(金) 20:43:37.96 ID:63KpKK8ro<> 私、待〜つ〜わ <>
◆0S5frHLuDM<>sage<>2011/02/18(金) 22:15:28.49 ID:AJcuB/spo<> いつまでも待ーつーわ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sag<>2011/02/22(火) 08:28:05.54 ID:DymplDvAO<> もう任せておれん!
私が出撃する!
君はもう帰れ!
らりるれろ!らりるれろ! <>
なすーん<>なすーん<>なすーん<> __ 、]l./⌒ヽ、 `ヽ、 ,r'7'"´Z__
`ヽ `ヽ、-v‐'`ヾミ| |/三ミヽ `iーr=< ─フ
< /´ r'´ ` ` \ `| ノ ∠_
`ヽ、__// / |/| ヽ __\ \ヽ |く ___彡'′
``ー// |_i,|-‐| l ゙、ヽ `ヽ-、|! | `ヽ=='´
l/| | '| |!|,==| ヽヽr'⌒ヽ|ヽ| | |
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r|__ ト、,-<"´´ /ト、
| { r'´ `l l /|| ヽ
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`‐r'.,_,.ノヽ、__ノ/ | | |、__r'`゙′
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| | | <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/02/26(土) 23:47:02.46 ID:a26kAJmBo<> ナスって微妙 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/03/05(土) 12:44:39.00 ID:Okzm9B0IO<> さあそろそろ受験シーズンが終わるぞ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sagi<>2011/03/07(月) 08:50:46.79 ID:VlaN4+UAO<> 1です
長い間、スレを放置してしまい申し訳ありませんでした。
諸事情で時間に余裕がなくなってしまったため、続ける事が困難になってしまいました。
大変残念ですが、ここで打ち切りという形にさせて頂きます。
スレ見ていただいた方どうもありがとうございました。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/03/07(月) 10:04:51.15 ID:vEOBN3jbo<> 召還術キター! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/03/07(月) 11:27:57.80 ID:04dzs/7qo<> >>598
しつこい <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/03/31(木) 17:34:31.08 ID:BThMSb6Xo<> まだだ! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)<>sage<>2011/04/02(土) 21:11:17.36 ID:108WGP8ao<> ageて期待させるな阿呆 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)<><>2011/04/08(金) 20:57:33.91 ID:Pc1sf0r+0<> 保守 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)<>sage<>2011/05/01(日) 03:11:07.73 ID:MmI2VvY60<> 保守 <>