VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/01/22(土) 15:32:54.23 ID:ndJ/AcTk0<>初SSだ!!<>女「卑猥なこと・・・」男「してません」
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/01/22(土) 15:35:30.10 ID:ndJ/AcTk0<>駅のコンコース
女「一曲いかがです?」
男「は?」
女「〜♪」
男「(新手のキャッチセールス…!しかし可愛いな…)」
女「お粗末さまです。ところで…」
男「壺はいらない。神様も信じない。」
女「は?」
男「え?」
女「wwwwww 男さんですよね?」
男「う?」
女「最後のライブ見てましたよ」
男「 」
女「何だか今はふっつーのサラリーマンって感じですけどね」<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/01/22(土) 15:37:21.85 ID:ndJ/AcTk0<>男(ほっとけ)
女「アマチュアって言ってもあんなに人気あったのに」
男「まぁ、、、ね」
女「いきなりでしたよね、解散」
男「色々とね」
女「ベースの子、Bさんでしたっけ、あの時泣いてましたよ」
男「 知ってるよ、同じステージ立ってたんだから」
女「今も仲良いんですか?」
男「 もういない」
女「 」
男「 」スタスタ
女「え、ちょっと!!」<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/01/22(土) 15:37:58.79 ID:ndJ/AcTk0<>男「 久々に傷えぐられたね」
男「 別に忘れようとしてたわけじゃないんだからな」
男「しかしさっきの子、よく気付いたもんだな、俺がボーカルやってたの結構前なのに」
男「って はぁ、終電なくなってるじゃねーかよ」
男「明日休みだから良かったものの… とりあえずマックで何か食おう…」
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/01/22(土) 15:38:59.89 ID:ndJ/AcTk0<>駅外マック
男「月曜の資料揃えないとな、家で仕事しなきゃ間に合わないよな…」
女「お先頂いてます」
男「はいどーぞどーぞ」
女「あれ、リアクション薄いですね」
男「よく言われる」
女「まぁ昔もそんなでしたよね」
女「ライブはいつもドラムのDとベースのBが夫婦漫才みたいで」
男「 何してるの」
女「毎週金曜は仕事終わってから路上で歌って、ご飯食べながら曲書いて、朝帰るんです」
男「そう」
女「 そういう質問の投げっぱなしは良くないですよ、せっかく顔はそこそこ良いのに台無しです」
男「(そこそこな…) ギター上手いな。ずいぶん長くやってるんだろ?」
女「父が好きで、小さいころから手ほどきを、手取り足取り」<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/01/22(土) 15:39:34.05 ID:ndJ/AcTk0<>男「へー」
女「手取り足取りって卑猥な想像しました?」
男「していない」
女「 実は?」
男「バンド組んだりはしないのか」
女「スルースキル高いっす」
男「 はぁ」
女「一人で歌ってるのが楽なんですよ 複数の人間がいれば揉めたりもするでしょ?」
男「色々あるさ でもそうやってやり合いながらが楽しいということもある」
女「楽しくなくなったんですか?」
男「え?」
女「やめちゃったじゃないですか」
男「就職とか、色々あったからな」<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/01/22(土) 15:40:05.13 ID:ndJ/AcTk0<>女「それだけ?」
男「 プロデビュー目指してるのか?」
女「いやー、そんな甘い夢は見てないです まぁ趣味の範疇ですよ それに…」
男「それに?」
女「 それに、それに〜♪そ〜れ〜♪」
男「誤魔化すな」
女「 そちらはどうなんです」
男「何が」
女「昔の話すると、すぐ話そらしてる」
男「 別にそらしてないよ ただあまり楽しい話じゃないしな」
女「聞きたいですよ 神の声を持つ、と言われた超有名アマチュアバンドを率いたボーカルの昔語り」
男「何だそれは」
女「あれ、自分のキャッチコピーも知らないんですか」
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/01/22(土) 15:40:34.40 ID:ndJ/AcTk0<>男「恥ずかしすぎるだろ、それは」
女「マイナーな音楽雑誌ではメジャーでしたよ」
男「微妙すぎる」
女「でもほんと、すごかったですよ男さんの声」
男「 」
女「次に評価が高かったのはベース Bは女性だけどプロの上位と比べても遜色無いって」
男「マイナー雑誌の評価だろ」
女「ギターの人、Gさん、あまり目立ってはいなかったけど」
男「あいつはな、うん、割と今も空気な感じらしいな」
女「そしてドラム!今やDと言えばスタジオプレーヤーとして業界では有名人ですね」
男「らしいな」
女「要はリズム隊2人に神の声のボーカリスト、そしてエアギターという」
男「ギターに謝れ」
女「プロデビューすると思ってましたよ 皆さん」<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/01/22(土) 15:41:40.24 ID:ndJ/AcTk0<>男「学生バンドだからな 学生が終わって就職決まれば終わり だよ」
女「Dさんはプロになったじゃないですか」
男「 うん、DとBは本気だったよ」
女「男さんは、違ったんですね」
男「 最初はさ、みんな夢見ながら始めるんだ、煌びやかなステージに立つ自分」
男「俺だって… でも変わるんだよ、色々ある」
女「色々って口癖ですか」
男「説明するの苦手なんだ」
女「説明するのが苦手な理由を説明してください」
男「嫌がらせか」
女「 男さんには説明する義務があります」
男「何それ」<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/01/22(土) 15:57:20.44 ID:waIo2y1Y0<>この女、割とうざいな<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/01/22(土) 16:34:08.23 ID:ndJ/AcTk0<>女「 あーお腹一杯ぃ ハンバーガー3つはきついわー」
男「しかもポテトLは流石に引くぞ」
女「朝までここにいるんですか?」
男「ネカフェか、カラオケか、どっかで寝るよ」
女「やっぱカラオケですよね、じゃあ早く食べちゃってください」
男「俺はネカフェがいい ハチクロ途中なんだ」
女「映画は私も好きですよ」
男「俺はドラマから入った派だ」
女「邪道です」
男「ほっとけ」
女「大体、芸術系大学に夢見すぎですよあれは もっと小汚い生活してますよ皆」
男「フィクションなんだから」
女「人間やめてる得体の知れない何かが一杯いますよ」
男「やめて」
女「で、早く行きましょうよ、カラオケ」
男「ハチクロのくだり、必要あったか?」<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/01/22(土) 16:35:00.35 ID:ndJ/AcTk0<>女「無いですけど」
男「ひとつ聞きたいんだけど、カラオケ、君も行くの?」
女「可憐な路上ミュージシャンと元神の声のボーカルが出会って行くところと言えば!!」
男「いやいや寝たいんだが」
女「 じゃホテルにしますか」
男「いやそもそも一緒に行くという話がどこから…」
女「きれいなラブホ知ってますよ、近いですここから」
男「 」
女「あ、そういえばラブホの部屋にもカラオケついてるし、一石二鳥かも」
男「 はぁ」
女「男さん」
男「はい」
女「ホテル行きましょう」ニコ
男「(あれ?)」
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/01/22(土) 16:35:41.69 ID:ndJ/AcTk0<>女「卑猥な想像しました?」
男「していない」
女「私はしてますけど」
男「?」
女「冗談ですがな兄さん」
男「カラオケで手を打とう」
女「貸しです」
男「 納得いかない」<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/01/22(土) 16:52:22.91 ID:ndJ/AcTk0<>カラオケ
男「久々だな」
女「来ないんですかこういうところ」
男「同僚に誘われるけど断わってる」
女「男さん歌ったら同僚の女の子メロメロですよ」
男「 というより引くだろ、たぶん」
女「まあそうですね、わかってるじゃないですか、自分でも」
男「 」
女「過ぎたるは…ってやつですね」
男「 」
女「2名でお願いします、広めの部屋で」
店「少々お待ちください ではこちら301のお部屋になりまーす」
女「どうもー じゃ行きますか」
男「はいよ」<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/01/22(土) 16:53:59.89 ID:ndJ/AcTk0<>301
女「お、ほんとに結構広い」
男「ソファでかいな(ゆっくり寝れそうだ、邪魔さえなければ)」
女「卑猥なこと想像してます?」
男「してません」
女「じゃあ一番、歌いまーす」
・
・
・
女「男さん」
男「ん?」
女「さっきからなにやってます?」
男「いや、歌聴いてるよ 流石に上手いな、ギター無しのボーカル一本でもなかなか」
女「嫌味にしか聞こえませんけど」
男「そんなことはない」
女「歌ってくださいよ」
男「無理だよ、声出ない、何年も歌ってないんだ」
女「大丈夫ですよ、ここはライブ会場じゃないんですから」<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/01/22(土) 17:23:24.88 ID:ndJ/AcTk0<>誰も見てなさそだが、最後までやるぜー
男:元神の声のボーカル担当26歳、今は普通のサラリーマン、リアクション薄め
女:路上ミュージシャン(昼間は普通の仕事してる)、黒髪ロング・可愛い、若干毒あり
B(ベース):ベース担当、黒髪ボブ、演奏技術はかなり高い、破天荒
D(ドラム):ドラム担当、金髪ショート、天然モテ男だがチャラ男ではない、意外とピュア
G(ギター):ギター担当、空気、バンドのリーダー<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/22(土) 17:27:18.58 ID:DOYUow7E0<>( ◎ ω ◎ )<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/01/22(土) 17:44:52.66 ID:ndJ/AcTk0<>女「きもちよーく歌えれば下手でも全然OKです」
男「 」
女「じゃ、私チョイスの1曲ということで」ピピピ
男「おいおいおい」
女「はいマイク」
男「 はぁ」
女「張り切ってどーぞー」
〜♪(Across the universe)
男「( この曲 か )」
女「 」
男「 〜♪」
男「(懐かしいな よく歌ってた)」
男「(好きだったしな あいつも)」
男「(ライブでカバーやったこともあったな)」
男「〜♪」<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/01/22(土) 17:45:45.11 ID:ndJ/AcTk0<>男「満足した?」
女「とっても 感無量です 生で聴けるとは」
男「ライブで歌ったの聴いてたのか」
女「 人づてに歌ったことがあるのは聞いてました」
男「そう 少し驚いたよ」
女「しかし、衰えましたね」
男「言ったろ 声出したの久しぶりだよ」
女「じゃ次行きましょう」
男「え、まだ」
女「はい」ピピピ ピピピ ピピピ
男「今何曲入れた」
女「全部男さん歌うんですよ」
男「 はぁ」
・
・
・
・
女「何だかんだ歌うんじゃないですか」
男「おまえは」<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/01/22(土) 17:46:36.51 ID:ndJ/AcTk0<>女「楽しそうな顔してましたよ」
男「まあ」
女「歌うの、やっぱり好きで好きでしょうがないんじゃないですか?」
男「というより歌ったことある曲ばっかだった」
女「そうですか」
男「 あのさ」
女「なんです」
男「せっかく部屋広いのにひとつのソファで隣に座る必要ないんじゃないかな」
女「この広い部屋に2人で離れて座ったほうが違和感ありますよ」
男「ま、それもそうなんだけど(近いんだよな、歌ってるときずっと顔見てくるし)」
女「卑猥なこと…」
男「してない」
女「してもいいのに」
男「はい?」
女「冗談ですわ兄さん」
女「少し休みましょう、朝までこのペースで歌ったら喉がおかしくなっちゃいます」
男「だな」
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/01/22(土) 17:47:35.53 ID:ndJ/AcTk0<>女「男さん、一人っ子ですか?」
男「いや、妹いるよ」
女「あしらいの上手さはそこからですか」
男「いや振り回されてるけど」
女「でしょうね、さっきから薄うす、押せば何とかなる、って感じしてました」
男「 」
女「ふふ」
男「そっちは?兄弟いないの?」
女「姉が」
男「どうりで振り回し方が堂に入ってると」
女「まぁ、姉はもっと破天荒でしたから振り回さなくても自分で暴れてましたよ」
男「そうなんだ」
女「好きだった人とられたり」
男「わお」
女「モテるんですよ、さっぱりしてる人だし」
男「そういえば歳は?」
女「私は20です。姉は26…ですね」
男「20!?見えん」
女「老けてますか、そーですか」
男「いや悪い意味じゃ…」
女「知ってます、悪い意味だったらビンタですよ」
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/01/22(土) 17:48:22.06 ID:ndJ/AcTk0<>男「随分離れてるな、俺と同じ歳だな姉さん」
女「そうですね」
男「 」
女「 」
女「あの、卑猥な行動の準備に入ったりは」
男「してない」
男「 聞いていいかな」
女「 どうぞ」
男「姉さん、も音楽やってるの?」
女「なぜ、そう思うんですか?」
男「いや、なんとなく」
女「やってますよ、バンド組んでました」
男「そっか」
女「あの、回りくどい質問されてると少しイラっとするんですけど」
男「Bの様子は?」
女「まあ元気ですよ」
男「そう」
女「別に恨みとかそんなのじゃないですから」
男「うん」<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/22(土) 18:13:19.41 ID:jSreE+sWo<>三点リーダと句読点をもっと使え
変にスペース入れられても読みづらい<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/22(土) 18:13:52.49 ID:dRLZqEMTo<>支援<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/01/22(土) 18:16:02.94 ID:ndJ/AcTk0<>女「私はあの時のことずっと見てただけで、男さん」
男「うん」
女「コンコースで会ったとき気付かなかったんですか?」
男「わからなかった、でも笑った顔とか歌ってる声とか聞いてたらなんとなく」
女「姉、もうすぐ結婚するんです」
男「 そう」
女「解散ライブの後、気が抜けたみたいになって」
女「しばらくブラブラしてたんだけど、ある日警察から連絡あって」
男「うん大体はGに聞いてる」
女「ビルの階段から落ちたって。事故ってことになりましたけど結局姉は何も言わなかった」
男「 」
女「Dが病院駆けつけて、でも姉は会わない、会えないって追い返してしまって」
男「Dはなんて?」
女「自分が悪かったって。でも同じぐらい男さんのことも許せないって。」
男「 」
女「私結局なにがあったか知らないんです。姉にも聞けないし」
女「姉は車いす生活になって、でも徐々に元の姉に戻っていきました」<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/01/22(土) 18:17:53.46 ID:ndJ/AcTk0<>>>23
すまん。書きためてるんでしばらくこのままです。<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/01/22(土) 18:20:32.11 ID:ndJ/AcTk0<>女「昔のことを聞いたりしたら、あの気の抜けてしまった姉に戻ってしまうんじゃないかって」
男「 DとBは仲良かったんだ」
男「最初にバンド立ち上げようとしたのも2人だったしな」
男「俺もGも2人のこと知ってたし、別にそれがバンドにとってどうか、なんて気にしたこともなかった」
男「まぁ実際男女の仲って聞いた時には驚いたけど」
男「でもしばらくして、Bから相談受けたんだ Dが変だって」
男「うん変態だよな って冗談返してたんだけど、俺から見ても2人の関係がちょっと変なのがわかるようになってきたんだ」
女「姉はいつも男さんに相談を?」
男「うん、あの破天荒な性格だから同性に恋愛相談って柄じゃないしな」
男「Dはさ、ドラム上手いし、野心家って感じだしモテるんだすごく」
男「女たぶらかして回る、ってタイプじゃないけど、すごくよく言えば自分を好いてくれる人すべてを好く、みたいな」
女「それを女の敵と言います」
男「ごもっとも。Bはさ、あれで意外と恋愛事には小心だからあまり言えなかったんだろうな」
男「自分たちの関係が壊れて、バンドがダメになることも怖かったのかもしれない」<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/22(土) 18:21:38.68 ID:ndJ/AcTk0<>女「男さんは姉のことを?」
男「さっきも言ったけど、DとBのことある程度知ってた上でバンド組んだわけだし、最初は特別な意識なかったよ」
女「でも…」
男「うん、Dがさライブに女の子招待したんだよ、バンドやってるって子をさ」
男「Dも音楽には真面目だったから、それまでライブに誰か呼んだりすることはなかったんだ」
男「Bはライブ前にその子とD話してるのバッチリ見たらしくてさ」
男「散々だったんだよ、その日の演奏 リズム隊2人がバンドの要だってのに、その2人がバラっバラで」
女「姉らしくないですね」
男「終わった後の反省会でさ、B凹んでたんだけど、追い打ちかけるようにDがボロクソ言ってしまって」
女「最低」
男「普段のライブ後もいつもそんな感じだぞ、BとDの連携でGをフルボッコとかな でもその日は」
男「B飛び出して行っちゃってさ、とりあえず俺追いかけて、そう、カラオケ行ったんだよなあの日も」
女「 」
男「狭くて汚い部屋だったけど、Bは見たことないぐらい泣いてて、小一時間なだめてたのかな」
男「ようやく落ち着いたと思ったら、俺にさ、歌えっ、て」
男「歌いまくってやったさ、俺は それであいつが何かふっ切ってくれるなら、と思ってさ」<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/22(土) 18:23:34.14 ID:ndJ/AcTk0<>男「最後歌ったのはあれだ、Across the universe 好きだったんだよなあいつ」
女「今もよく口ずさんでますよ いつか聞いたんです姉に、それ好きなんだねって」
男「思い出の曲なのか?」
女「包まれてる感じがするから、って 姉らしくない発言ですけどね」
女「それから、救ってくれた曲でもあるからって」
男「 」
女「ずっと昔の思い出みたいにいってたけど、やっぱり男さんとの思い出だったんですね」
女「さっきのカラオケリクエストも大体姉の好きな曲適当に入れただけですよ」
男「そう、か」
女「それで、どうしたんですその後」
男「うん、ま、妹の前で話づらいんだけど、場所移ってさ、ね、ちょいと、あれだ」
女「やっちゃったって言えばいいんですよ」
男「言い訳してもしょうがないけどな」
男「言ってたよ、Bは バンドは続けたい、Dとのことはどんな形であれ、整理をつけるって」
男「次会ったときは、俺は内心ドキドキだったけどな、DもBも普通だった」
男「2人は会話も普通にしてたけど、たぶん終わりにしたんだなって、わかった」
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/22(土) 18:24:29.11 ID:ndJ/AcTk0<>女「男さんとは?」
男「Bは驚くくらいいつも通り、痴言暴言全開 Gのこともいつも通りフルボッコ」
男「Dも、勿論俺とBのこと知らないだろうし、普通だったよ」
女「何ていうか元通りって感じですか」
男「表面上はね。でも俺は違った。音のズレ、タイミング、空気の不一致、演奏に全部出てるのがわかって気持ち悪かった」
男「DもBもうっすら気付いてはいたと思う 何とか立て直そうと頑張ってたと思う」
男「でも無理だ って俺はそう判断した」
男「Gと相談して、俺が辞めようって言った」
女「G?」
男「あいつリーダーだからな一応」
女「 エアリーダー」
男「一番怒ったのはDだった 責任は感じてる、でもまだこれから何とかできるはずだ、って」
女「姉は?」
男「Bは、茫然としてたな」
男「とりあえずDと2人で話すことにした ライブの後、何があったかも何故そうなったかも話すつもりで」
男「Dにぶん殴られるかな、と思ったけど意外と冷静だったなあいつ」
男「あいつ言ってたよ 自分に責任があるのはわかった、でもお前の悪気の無い優しさがBのことを迷わせてたんだ って」<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/22(土) 18:25:47.79 ID:ndJ/AcTk0<>女「わかります、なんとなく」
男「?」
女「男さん、優しい人なんだろうな、と思うけどその優しさで人傷つけるタイプっぽいです」
男「俺怒っていい?」
女「後で。 話続けてください」
男「まぁDの言うことはなんとなくわかったよ それに」
女「それに?」
男「その時気付いたんだけど、DのことをBから相談受けるたびに、あいつの、Bの意外な一面ってのを見てるうちにちょっとずつ俺の意識も変わっていったのかなって」
男「うちのバンド、音楽以外は意外とドライでさ、実際ほとんど互いのこと話したこともなかったんだよ」
女「そうなんですか」
男「うん、最初にBから相談事って言われた時もちょっとびっくりしたぐらいでさ」
男「音楽やってるときの破天荒なBしか知らないから、え?って思ったよ あのBがこんなモジモジして何だか微笑ましいというか」
女「それ言ったらたぶんビンタ飛びますよ」
男「だろうな ライブの日散々泣いたBに歌えって言われた時も、こいつのために何かしてあげたいって気持ちがあった」
女「そして求められるままにやっちまった、と」
男「無意識かもしれないけど、きっと俺が望んだことでもあった バンドの関係ぶち壊すのにきっちり一役買ってたわけだ」<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/22(土) 18:26:30.77 ID:ndJ/AcTk0<>女「そうなんでしょうね」
男「結局Dもこのバンドは続けられないって納得した」
男「Bも理解はしてた、続けられないってこと でも最後に、最後だけはいいライブやって終わりたいって」
女「それがあの最後のライブですか」
男「そう ほかのメンバーもそれは納得して、やろうかってなったんだ 有終の美ってやつだな」
男「Bにとってほんとに大事な場所だったんだな、あのバンドは」
男「俺はその重さ気付いてやれなくて、居場所奪ってしまったんだよ」
男「Bの事故あった時も、入院してるところも聞いたのに、会いに行けなかった」
女「会いに来ても門前払いだったでしょうけど」
男「でも、それでもDは駆けつけたわけだろ?それが正しい行動だとは思うんだ」
男「俺のこと許せないって言ったのも、俺がBを奪ったような形になったことより、会いに行かなかったことに対してだと思うんだ」
女「自分の責任、認めて向き合う根性が無かったんですよね」
男「そういうことだ」<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/22(土) 18:27:12.87 ID:ndJ/AcTk0<>女「そろそろどうですか?」
男「は?」
女「姉、結婚するって言いましたよね」
男「聞いたけども…」
女「姉、もう表面上は元通りだし、昔の話全然しないけどやっぱりまだ忘れてないと思います」
男「 」
女「明日休みなんでしょ?」
男「うん、でも大事な時期だろ?俺に会ったら混乱させないか?」
女「それ自惚れですよ」
男「う」
女「大丈夫です、姉、さっきの歌で救われたって確かに言ってましたから 会ったほうがいいと思います」
男「 わかった」
女「久々と言うからって卑猥なことしようとか邪まな気持ちは…」
男「持ってない」
女「明日変な気持にならないように、念のため私としときます?」
男「 」
女「冗談やでー兄さーん」<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/22(土) 19:00:06.59 ID:ndJ/AcTk0<>ちーっと休憩して書きためます。<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/22(土) 19:39:38.68 ID:wFhASHeJ0<>エアギターか…
エア人生の使い手である俺の足元にも及ばない<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/22(土) 19:46:06.03 ID:uC4N3zcAO<>ふォォォォォォォォォ!!
期待<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/22(土) 20:16:30.49 ID:uY1+qYwv0<>期待<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/22(土) 20:28:59.93 ID:audn9FfDO<>この先どうなるかwktk<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/22(土) 22:37:35.38 ID:ndJ/AcTk0<>投下開始する。支援ありがとう。
今日中に終わりそうかな。<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/22(土) 22:39:50.00 ID:ndJ/AcTk0<>カラオケ朝
女「じゃあ私は一旦家帰ります」
男「俺も帰って身支度整えてくるよ」
女「お昼外で食べるように姉誘いますから」
男「わかった」
女「びびってますか?」
男「ちょっとだけ」
女「まだ、姉に好意残ってるからじゃないですか?だから邪険にされるのが怖い、とか」
男「…それは無い。例え嫌がられたとしても、それは俺が悪いからだ」
女「まあとりあえず信じましょう。そんなにかっこつけて責任背負わなくてもいいですよ」
男「じゃあまたあとで」
女「はい、連絡しますから」<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/22(土) 22:41:01.62 ID:ndJ/AcTk0<>駅ホーム
男「こんなことになるとは」
男「Gにメールしてみるかな…」
男「『今日Bに会う。大丈夫だろうか?』と」
・
・
男「返信来た『謝るなよ』…?なんでだ」
男「あ、また来た『お前が謝って罪を被っても意味が無い。Bのこと思うなら対等でいてやれ。』」
男「空気のくせに」
待ち合わせ場所
女「あ、もしもし、男さん?」
男「あーもう着いてるよ」
女「実はもう私お店いるんです。姉そっちに行きますから一緒に店来てください」
男「え?」
女「姉が店の場所知ってますから、じゃ」
男「おい、え、いきなり2人ですか」
男「やばいな、緊張してきた」
男「ライブ前よりすごいな、この緊張感…」<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/01/22(土) 22:51:13.79 ID:ndJ/AcTk0<>男「来ない」
男「どっきりか、なんだ」<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/01/22(土) 22:52:30.41 ID:ndJ/AcTk0<>・
・
・
男「あいつ車いすだよな、来る途中で何かあったのか」
男「女に電話するか…、あ」
男「来た」
・
・
・
B「よっこらせっと」
男「 」
B「こっち見んな」
男「 久しぶり」
B「あんた太ったね、ふっつーのサラリーマンみたい」
男「おまえの妹にもそう言われたよ」
B「ほら、ぼさっとしてないで後ろ、押す!!」
男「りょーかい」<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/22(土) 22:53:11.39 ID:ndJ/AcTk0<>道中
男「店、近いのか?」
B「15分ぐらい、いつもは車で行くんだ。あの子はまーためんどくさいことして。」
男「妹なりの気遣いなんだろ」
B「ほほー、大人じゃないか、死にそうな顔して待ってたくせに」
男「なに?」
B「なーんかウロウロソワソワしちゃって、どこのキチ○イが待ち合わせ場所にいるのかと」
男「 はぁ、色々あるんだよこっちにも。見てたのか」
B「駅降りて、しばらく遠くから」
男「歪んだ性格はそのままなわけだ」
B「足折ったぐらいで性格が直るわけないだろ」
男「そう、だな」
B「妹の前で熱唱したんだって?」
男「まあ、ちょっとだけな」
B「押しに弱いのもそのままなわけだ」
男「…特に反論は無い」
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/22(土) 23:05:32.98 ID:ndJ/AcTk0<>B「衰えてるって鼻で笑われてたけど」
男「辞めて以来ほぼ初めてって感じだったから」
B「全く、続けてればその声で、ウハウハガッポリズコバコだったってのに」
男「最後なんだそれ」
B「歌上手くて、顔そこそこで、モテる割に経験浅かったの丸出しだったしな」
男「 はぁ」
B「 あんた何か私に言うこと無いの?」
男「 」
B「何で会おうと思ったの?」
男「それは…」
B「結婚するって聞いて奪いに来た」
男「いや」
B「おい」
男「おめでとう」
B「はいどーも」
男「よくぞ嫁にもらうような奇特な人間が」
B「あんた喧嘩売りに来たの」<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/22(土) 23:07:10.79 ID:ndJ/AcTk0<>男「相手、どんな人なんだ」
B「…仕事で会った人だよ。こんな体でもいいって言ってくれたし、まあ顔もそこそこだし」
男「悪かったな」
B「今のところ、どこに謝るポイントがあるんだ」
男「いや、そうじゃなくて、色々と…」
B「あんたさ、色々っていう癖直したら?」
男「すまん」
B「これからさ、生きてればもっと「色々」あるんだよ。その度にそんな顔して全部謝って、全部上手くいくと思ってんの」
B「謝って済む問題ばかりじゃないんだよ」
男「 」
男「Gに言われた。会うとき謝るなって」
B「ああ、あいつ何、生きてんの」
B「でもまあ、空気の割に要点をついているな」
男「あの時俺はお前のこと助けたかった。」
B「で、抱いた、と」<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/22(土) 23:07:48.71 ID:ndJ/AcTk0<>男「ああ。何の解決にもならないって今はわかるけど」
B「ふむ、成長したな」
男「あの時あんな形でしか接することできなかったのも、お前が事故で病院に運ばれた時会いにいけなかったのも、全部俺の弱さのせいだった」
B「 」
男「謝ってどうにかなることじゃないのは知ってる。だからこれ以上ごめんとか許してくれとかは言わない」
男「元通り、とも言わない。でも気持ちにけりはつけたいんだ。だから会いに来た」
B「だいぶ自分本位な理由にも聞こえるけど」
男「ああ」
B「まあいいよ。あのヘタれがここまで言うようになったかと思うと感無量だ」
男「そうかい」
B「うん、抱いてやってもいい」
男「 はぁ」
B「ほら、店あそこだぞ、急げ、走れ」
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/22(土) 23:08:08.20 ID:MovqPkOLo<>投下中悪いんだが
書き溜めしたあとも「 」があるのは仕様なの?
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/22(土) 23:26:11.03 ID:ndJ/AcTk0<>>>48
ちょい癖になってしまってる。「…」に直ってる部分もある。
見直さないで投下してるから、混ざって殊更に見ずらいかもしれない。
我慢してちょー<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/22(土) 23:31:34.41 ID:lQ99QW+XP<>まだ300レス分くらいあるだろ?書き溜め<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/22(土) 23:38:17.67 ID:ndJ/AcTk0<>店
マスター「あーいらっしゃい」
B「予約、妹の名前でとってたと思うけど」
マ「うん、いつもの席ね、どうぞ」
男「こんにちは」
マ「あぁどうもいらっしゃい」
マ「んー彼氏かい?」
B「違いますよもっと理想高いです、私」
男「(マスター、Bが結婚するの知らないのか)」
男「よく来る店なんだな」
B「まあ、車いすで入れる店限られてるからな、自然と通うようになる」
男「そうか、婚約者とも?」
B「あいつとは来てないな」
男「そう、で、女は」
B「妹?まだなんじゃないか」<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/22(土) 23:40:19.56 ID:ndJ/AcTk0<>>>50
なにそれ死んじゃう
短編のつもりで書いてるので、あまり引き延ばすつもりないです<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/22(土) 23:41:07.55 ID:ndJ/AcTk0<>男「先店にいるっていってたぞ、ちょっと電話する」
・・・
女「もしもし」
男「おい」
女「あぁ着きました?」
男「どこにいる?」
女「私これから買い物行くところです。あ、ランチ2人分払っておきましたよ、昨夜の生ライブのチケット代ということで」
男「 はぁ」
女「では」
・・・
B「何だって」
男「ここは私の奢りだ、たんと召し上がれ、だそうです」
B「そう、じゃあ遠慮なく」
男「女、音楽ずっとやってるんだな」
B「あの子、割と内向的で、外で弾いたり歌ったりとか絶対しなかったんだけど」
B「私の怪我よくなってしばらくしてからかな、いきなり、曲作った、とか言い出して」
男「いきなりか」
B「そう、私の前ですらほとんど歌ったりしたことなかったんだけど、いきなり」
男「うん」
B「いい曲だった。とても。」
男「ああ。優しい歌だったな」<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/22(土) 23:41:57.00 ID:ndJ/AcTk0<>B「歌い終わった後、私これ歌いたいんだけど歌っていい?って」
男「は?」
B「何で私に聞くんだとおもったけど、私がもう楽器自由に弾けなくなって、それなりに気をつかってたのか、と」
B「その後ちょくちょく外でも歌うようになってさ。趣味だとか何とか言ってるけど割と本気なんじゃないか?」
男「そうなのか?
B「でもまあ、何だろうと私は嬉しいけどね。あの子が音楽続けてくれることは」
男「…ああそうか」
B「なに?」
男「昨日デビュー目指してるのかって聞いたんだよ。でも、夢見てなんかない、趣味だ、それに…って」
B「それに…?」
男「お前だよ」
B「何が」
男「女、誤魔化してたけどきっとお前のために歌ってるんだよ」
B「…」<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/22(土) 23:42:45.43 ID:ndJ/AcTk0<>マ「お待たせしましたー」
B「遅い!」
マ「ごめんごめん、特に気合い入れてつくってくれ、って妹さんから、ね」
男「いただきまーす」
B「おい」
・
・
・
男「美味かった、通いたいこの店」
マ「いつでもお待ちしてますよー」
B「私の店だ、勝手に常連になろうとするな」
男「まぁこれから婚約者とも来るだろうしな。一緒にいるところでバッタリは気まずいか」
マ「?」
B「バカ、ほらもう行くぞ」<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/22(土) 23:49:22.09 ID:ndJ/AcTk0<>店の外
男「どうする、この後。駅まで行くならまた押してくぞ」
B「当たり前だろ、放置する気か。だが少し寄り道するぞ」
男「どこか用があるのか」
B「近くに公園がある。ここに来た時は散歩も込みなんだ、ほら行くぞ」
男「はいはい」
B「太り気味のうえ、今日も食わせ過ぎたからな。少し働け」
男「 はぁ」
公園
男「きれいなとこだな」
B「だろ」
男「柄じゃないけど」
B「…おまえは。私の足が動いたら、あの時のように三角締めだぞ」
男「…G、よく落とされてたっけな」
B「いい天気だ」
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/22(土) 23:50:12.15 ID:ndJ/AcTk0<>男「ああ、でも今日休日だろ。婚約者と会わなくていいのか」
B「お前はさっきから婚約者婚約者と。気にしいだな」
男「一応気つかってるんだよ、人のものだしな」
B「ほー、同じ女を2回も寝取るのはいやだ、と。しかもそれぞれ別の男から」
男「違う。大体寝取るってなんだ。あの時はお前から」
B「ほほー、自分は悪くない、誘われたからやったまでだ、と?」
男「…いや、俺もやりたかったからやったんだが…」
B「お前は、天気の良いきれいな公園の真ん中で何をカミングアウトしてるのだ」
男「まったくだな」
B「…」
B「私のこと、好きだったから抱いた、でいいんだな?」
男「天気の良い公園の真ん中で聞きたくない質問だ」
B「答えろ」
男「そう、だな」
B「そうか、だろうな。夏場のスタジオでお前が私を見る目は何と卑猥だったことか」
男「完全に否定しきれないのが痛い」
B「ベンチに座ろう。押しっぱなしで疲れるだろ」
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/22(土) 23:50:56.13 ID:ndJ/AcTk0<>噴水前ベンチ
男「その、やっぱ不便か」
B「あ?」
男「車いす生活」
B「まあな。だがそういうものだと思ってしまえばどうということもない」
男「そうか」
B「お前だって両足動いているからって万能でも何でもないだろ。足があっても無くても何かしら不便はある」
男「Bらしいな」
B「あれは事故だったんだ、ほんとに」
男「うん」
B「確かに解散ライブの後、気が抜けてしまって、自分でも廃人みたいだったと思う」
B「あの日久々にスタジオに行ったんだ。私たちがよくいってたあのビルだぞ」
男「ああ覚えてるよ」
B「外階段があって、よく煙草吸いに出てただろ」
男「あのすごい狭いとこな」
B「あそこでボーっとしてたんだ、そしたら、たぶん結成してすぐぐらいだろうな、Dとか男が書いた落書きが壁に残っててさ」
B「どうやって書いたかわからないけど、とんでもないところにあれこれ書いてあって」
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/22(土) 23:51:40.44 ID:ndJ/AcTk0<>男「たしか絶対消せないようにって、Dが手摺に乗って書いてた気がする」
B「そう、それで、あー懐かしいなー、でももう終わりなんだなーって体乗り出して見てみようと思ったら」
男「ただのドジだな」
B「な、アホかと思ったよ。でもさ、ちょっとはあったのかもしれない、もういいって気持ち。何も無かったから、あの時の私は」
男「…」
B「病院で気がついて、医者が何か言ってて、妹がわめいてて、何だか現実感なかったよ」
男「D、来たんだろ」
B「意識戻ってしばらくしてからだ。」
男「会わなかった」
B「そう、絶対会わねぇって怒鳴ったからな」
男「何で、心配してきたんだろ」
B「そう誰かさんと違って」
男「お」
B「まぁお前が来ても会わなかったけど」
B「どちらに会っても嫌な自分をみせてしまいそうで、怖かった」
B「体が治って、といっても元通りではないけどな、しばらくしたらやっと落ち着いてきた」<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/22(土) 23:52:41.81 ID:ndJ/AcTk0<>男「そうか」
B「うん、会いにきてくれたDのことも、会いに来れなかった男のことも、そして自分のことも少し冷静に見られるようになったんだ」
男「Dとは?」
B「結局会ってない。でもあいつすごいな。雑誌なんかでもちょいちょい名前見るぞ」
男「だな。あいつは才能あったし、それを形にする強い意志があったから」
B「それに比べてお前ときたら…」
男「俺はいいさ、別に」
B「でも、妹からいきなり今日男と会えるって聞いた時には面食らったな」
男「驚かせたよな。でも俺だって同じだ。あんなとこでおまえの妹が歌ってるなんてな」
B「こんなに早く会う日が来るとはな」
男「?」
B「妹から聞いてたんだ。いつも歌ってる駅でおまえらしきやつを見かけたって」
男「??」
B「若干疲れたサラリーマン入ってるけど、たぶん間違いないってな」
男「…」<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/22(土) 23:53:24.15 ID:ndJ/AcTk0<>B「ふふふ。で、妹に頼んだ」
男「何を」
B「会いたい。会って話をしたい。適当にタイミング図って声掛けてもらうようにしたんだ」
男「なるほどな。でも最初からそう言って声かけてくれればいいのに」
B「妹なりに「ふるい」にかけたんだろ」
男「姉妹揃って何という…」
B「会えてよかった」
男「結婚前に一度清算できてよかったよ」
B「結婚なんかしないぞ」
男「そうかい」
B「リアクション薄いな、感動するほど薄い」
男「あまり婚約者の話題膨らまさないし、常連の店に来たこともないっていうし」
B「ああ」
男「姉妹で嘘ついてたのか」
B「変なところ鋭いな、お前は。でもそうでも言わなきゃ会おうって踏ん切りつかないだろう」
男「ばっちり引っかかってやったよ」
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/22(土) 23:54:28.20 ID:ndJ/AcTk0<>B「あーあ、そろそろ行くか」
男「おう、駅まででいいのか」
B「妹に電話して迎えに来させる。・・・もしもし、私。あと2〜30分で駅つくから。え?ああわかってるよ。じゃあよろしく」
男「大丈夫か」
B「さて、行く前に、お前にひとつ聞いておかなきゃいけないことがある」
男「何だよ、改まって」
B「お前は足フェチか?」
男「いやどちらかというと、うなじフェチ」
B「ふ、お前は本当に優しい奴だな、呆れるほどだぞ」
男「そんな素直にほめられると調子狂うな」
B「昔からそうだ、お前は。優しくて少しだけ人を不安にさせる」
男「すまん。でも、そう言われてもどうしていいかわからない」
B「 キスしろ」
男「たぶん命令形でそれ言えるのは世界でBだけだと思う」
B「褒めるな、照れるだろ」
男「 はぁ」
・
・
・
・
・
B「念のため言っとくぞ。車いすはデート場所にも困るし、勿論、SEXできないわけじゃないけども色々とだな…」
男「もう一回しとくか」
・
・
・
男「まあ、その「色々」はこれから考えようか」
B「おい」
男「はい」
B「舌ぐらい入れないのか」
男「今度な」
B「ちょっとだけ調子乗ってないか、お前」
男「行こう、妹待たせちゃうぞ」
B「少しぐらいはいいだろう。ちょ、来い」
男「っと、服引っ張るな!」<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/22(土) 23:57:54.19 ID:ndJ/AcTk0<>駅前
女「遅いですよ」
男「ごめん、君の姉さん駄々こねるもんだから」
B「うるさい」
女「全部聞きました?」
男「聞いたよ。姉妹揃ってひどいもんだ」
女「じゃなくて、その後の告白タイムのことなんですけど」
B「!!ちょっと!」
男「聞きました」
B「お前も普通に答えるんじゃない!」
女「そうですか、じゃあ私も一晩頑張った甲斐がありました」
B「一晩?」
女「カラオケボックスで一晩、男さんと」
B「そう、一晩中」
男「えっと、えー歌って仮眠しただけだよな」
女「そうですね、おっきいソファに並んで座って、歌って仮眠ですね」
B「カラオケボックスで口説くのがあんたの仕様なのか」
男「口説いてない」
女「そうそう、紳士的だったよ男さん」
B「そのシチュエーションで落とせないとか、ヘタれか」
男「…」
B「まあいい。姉妹どんぶりなど御免だぞ私は」
男「 はぁ」
女「じゃあそろそろ行きますね。姉がお世話掛けました」
男「お世話しました」
女「男さん」
男「何?」
女「まさかもう姉に卑猥なこと…」
男「してません」
B「そう、したのはDキスだけだ」
完<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/23(日) 00:00:36.48 ID:B3RC9XqyP<>otu!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
後日d(ry<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/23(日) 00:04:58.43 ID:RD5A7lJfo<>物足りない気がしないでもないが乙<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/23(日) 00:05:31.61 ID:42sssjr8o<>おもしろかったです!
後日談とか、他の作品も楽しみにしてます!<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/23(日) 00:08:10.50 ID:e+y+N2PmP<>乙
第二部に期待したい<>
1<>sage<>2011/01/23(日) 00:24:47.57 ID:SDJm1xoZ0<>ありがとございましたー
あまり凹凸のないストーリーだったので、短めにまとめました
>>65
場面ごとにもう少し膨らませられれば良かったんですが…
>>64
>>66
後日談少し考えます。
>>67
第二部ですか。同棲〜結婚編とかかな…<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/23(日) 00:31:21.09 ID:e+y+N2PmP<>>>68
おぉ、もう構想練ってるのか?
面白いからここで終わるのはもったいないぞww
続きを考えてるならお願いしたい<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/23(日) 00:43:49.85 ID:RD5A7lJfo<>続き?に期待<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/23(日) 00:49:59.01 ID:kk1CgnoVo<>期待<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/23(日) 01:34:05.20 ID:TvTws9m5o<>乙
これはよいな<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/23(日) 01:44:26.16 ID:FT4ESypQP<>おつ〜
続きに期待<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/23(日) 02:23:12.31 ID:vFS9sY5DO<>「 はぁ」とかの空白は何を意味してるの?
三点リーダーは二つ以上重ねるのが基本だよ!
とりあえず乙!
続きがあるなら期待<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/01/23(日) 02:57:42.75 ID:L/nBDfeNo<>おもしろかった!
乙!
後日談、あるなら楽しみにしてるよ<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/01/23(日) 03:02:28.39 ID:sn7pNbPDO<>車椅子を常用する人は電動のヤツ使うと思うんだ
そこら辺にリアリティがないよね<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/23(日) 05:53:50.87 ID:NjBtO++Bo<>>>76
俺は男との待ち合わせに1人で来てる時点で電動車椅子だろ<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/23(日) 07:12:31.49 ID:Xr+yx1b1o<>第二部に期待<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/23(日) 09:08:55.16 ID:yURLQe2IO<>はやくしろ 下半身寒いだろ<>
1<><>2011/01/23(日) 13:48:05.81 ID:VLklY91i0<>ショート版ばらばらと書き足してみました。
>>74
空白は何か「間」みたいなものが伝わればと思いました。
まあホントは文章だけで伝えるべきですね。
アドバイスありがとうございます。
>>76
>>77
車椅子のリアリティは目をつぶってください。
TVドラマなんかでも、今時なぁと思うシーン多いので、あまり気にする人もいないかな、と。
>>79
むしろこの文章で抜けたら尊敬します。
<>
1<>sage<>2011/01/23(日) 13:48:53.14 ID:VLklY91i0<>B自宅前
男「お前の家、でかくね?」
B「そうだな、まあまあだ」
女「普通ですよね」
男「世間じゃ立派なお嬢様ってレベルだぞ、これは」
B「ほら、そこはかとない気品があるだろう、隠しても隠しきれないな、これは」
男「女のほうはな、なんとなくわからないではないんだけど」
B「…」
女「男さん、素直なところ好きですけど、空気読めないところは少しイラっとしますね」
男「え?」
B「ほら、さっさと行くぞ」
男「おいもう行くのか、心の準備がまだ…」
B「ヘタれが」
<>
1<>sage<>2011/01/23(日) 13:49:49.88 ID:VLklY91i0<>母「いらっしゃい、ようこそ」
男「はじめまして。男と申します。Bさんとは学生時代から友人として仲好くさせていただいて…」
女「玄関で馴れ初めからレビューするつもりですか」
B「さっさと上がれ」
母「ふふ、どうぞ」
男「…おじゃまします」
母「ごめんなさい、もうすぐお父さん帰ってきますから、こちらで待っててくださいね」
男「はい…」
B「緊張してるのか」
男「するだろう、普通は。彼女の両親にあいさつって言えば、それはもう色々とだな」
<>
1<>sage<>2011/01/23(日) 13:51:05.06 ID:VLklY91i0<>
女「男心は繊細なんですね。私部屋行ってますから、まあ、頑張ってください」
男「同席しないのか?味方は一人でも多いほうが心強いんだが」
女「というより味方だと思ってるんですか?」
男「は?」
女「父、柔道強いですから、気をつけてください、それじゃ」
男「…」
B「男、女々しい顔するな」
母「大丈夫よ、お父さんも男さんのこと全く知らないわけじゃないから」
B「ちなみに母は男の隠れファンだ」
男「はい?」
母「自主制作のアルバム、Bからもらっちゃって!」
男「(なんか心強いけど、ちょっと不安だ)」
<>
1<>sage<>2011/01/23(日) 13:51:40.60 ID:VLklY91i0<>
男「お父さん、音楽やってたんだよな」
B「小さいころから妹も私も手ほどきを受けてた。たまに絞め技とかもな」
男「余計なことも仕込まれてたんだな」
B「ふふ、父には本当に心配ばかりかけたからな。娘としては今日ようやく一つめの恩返しということだ」
男「恩返しねー」
男「それにしても、この家、あちこち改修してるんだな」
B「ああ、私が車いすになって家に戻る前、父が全面的にやってくれたらしい」
男「ふむ、本格的なバリアフリー仕様だ」
B「そうなのか。父はきっと0から勉強してやってくれたのだろうな」
男「うん。素人でここまではすごいよ。仕事でたまにこういうの関わるけど、結局は周りにどれだけ理解しようって覚悟があるかどうかなんだよな」
B「ああ、感謝してもしきれないさ」
<>
1<>sage<>2011/01/23(日) 13:52:38.17 ID:VLklY91i0<>
父「ただいまー」
男「!!!」
母「おかえりなさい、いらっしゃってますよ」
父「 ああ」
男「(機嫌悪い…?)」
B「おかえり」
父「ただいま」
男「は、はじめまして、男と申します。Bさんとは学生時代から友人としてお付き合いをさせていただいておりまして、このたびは…」
父「とりあえず座れ」
男「ハイ」
父「まあ言いたいことは色々あるんだが、こいつの場合は見るからに何が問題かってのがわかりやすいしな」
男「はい」
父「できる仕事も、住める家も、行ける場所も限られてくる。何だかんだ言う奴はいるが、どうしたって不便だし不利だ」
男「はい」
父「いいんだな?」
男「はい」
父「途中で投げ出したら、わかってるな?」
男「 はい」
父「ならいい」
男「え?」
父「これだけわかりやすいハンデに自ら飛び込んでくるぐらいだ、最初から覚悟ぐらい持ってるだろう」
<>
1<>sage<>2011/01/23(日) 13:53:21.79 ID:VLklY91i0<>B「物好きだよな」
男「それはお前の言うセリフじゃない」
女「あれ、もう終わったの?意外に円満決着なんだ」
男「何故少しがっかりしてるんだ」
・
・
・
男「ごちそうさまでした」
母「いーえ、いつでもご飯食べに来てね」
男「はい」
父「おう、男」
男「はい?」
父「ありがとう」
男「え?」
父「いや、何でもない。気をつけて帰れ」
B「そこまで一緒に行くから」
<>
1<>sage<>2011/01/23(日) 13:53:56.89 ID:VLklY91i0<>男「はぁー、とりあえずはOKかな」
B「ご苦労さん、じゃあ次は私の番か」
男「うちの両親にも会うのか」
B「当たり前だろ、お前が私の父ということであれば、私はお前の母を乗り越えねばならん。」
男「まあ大丈夫だろ」
B「足動かない女を歓迎する親がどこにいる?すまん、別にお前の両親の了見が狭いって言うつもりはないんだ」
男「わかってる。何とか懐柔しないとな」
B「ふふ、腕が鳴るな」
男「お前は俺の親をどうするつもりなんだ」
<>
1<>sage<>2011/01/23(日) 13:55:02.35 ID:VLklY91i0<>とあるスタジオ
「お疲れさーん」
D「お疲れっす、しかしこのボーカルの声細いですね」
「仕方無いさ、どっかのオーディションでひょいと拾い上げたのが大当たり、ってやつだ」
D「そんなんが多いっすね最近は」
D「こう、ガツっっっっと来るボーカルはいないですか」
「自分で探してバンド組んだらどうよ、昔はやってたんだろ、それなりに知れてたって聞いてるぞ」
D「…学生バンドですから、あれは」
駐車場
D「帰るか」
D「バンドか、あれ以上を探すってのは無理じゃねーか?」
D「お、メールか。Gからだな、珍しい。」
D「『会わないか』って。デートのお誘いなんて珍しいなあいつ。結婚でも決めたか」
<>
1<>sage<>2011/01/23(日) 13:55:58.89 ID:VLklY91i0<>居酒屋
D「おう」
G「久しぶり」
D「めずらしいじゃねーかよ、お前から誘ってくるとはよ」
G「話すこと、あったから」
D「まあとりあえず飲んでからだ」
・
・
・
G「Dと男、会ったって」
D「そう」
G「……」
D「何だよ、別に驚かねーよ。お前がわざわざ連絡寄越して会いたいなんて、あの2人の話題ぐらいしか思い当たらないだろ」
G「会ってないよね」
<>
1<>sage<>2011/01/23(日) 13:56:33.99 ID:VLklY91i0<>
D「Bとは結局会えずじまいだよ。まあ一応別れた恋人なわけだし、会えないったって普通のことじゃないか」
G「男とは」
D「あいつとも連絡取ってねーな。というより正直気まずくてなー。」
G「喧嘩した」
D「喧嘩ってわけじゃないんだよ。男はさ、優しいんだ、でも優しいしか無いというか」
G「会ってみたらいい、お互い大人になったんだ」
D「いや、いいよ。勿論もうお互い許せなかったことや、何やかやも水に流せるようになったし、いい友達、を再開することもできるだろうけど」
D「なんかできそこないの青春ドラマみたいで、気持ち悪い」
D「いいんだ、強がりでも何でもない」
G「まあ、Dらしいかな」
D「お前は今何やってるんだよ、彼女できたか」
G「えーっと」
D「ああ、いいや。聞いてみたけど、別に興味もない」
G「……」
<>
1<>sage<>2011/01/23(日) 13:57:17.52 ID:VLklY91i0<>
あのレストラン
男「一緒に住むのは難しいか」
B「だろうな。普通のアパートじゃほぼ無理だ」
男「そうか、仕方ないな」
B「何だお前は。46時中一緒にいなきゃやだ、とか気持ち悪いタイプに育ってたのか」
男「違う」
B「まあ諦めるんだな。方法は無いわけじゃないが、今すぐは現実的でもない」
男「ああ。じゃあ旅行行くか。それなりのホテルならバリアフリーなんて標準的だろ」
B「お前、何か焦ってないか」
男「そんなことはない」
B「ずっと一緒にいるんだ。別にあれもこれも全部すぐ実行しなくてもいいだろ」
<>
1<>sage<>2011/01/23(日) 13:58:16.76 ID:VLklY91i0<>
男「まあな」
B「何か変だな。いや大体プレー自体も若干変態の気があるのは知ってるが、今日は更に…」
男「おまえが言うな」
B「吐け」
男「……親に言った」
B「そうか、玉砕したか。お前は肉親に対してすら押しが弱いのか」
男「面目ない」
B「まあ、直接決戦しかないとは思っている」
男「大丈夫か」
B「足が動かないぐらいで、一般人には負けん」
男「何か違う気がするけど」
B「大丈夫だ。私だってそれなりに覚悟は決めている。自分の幸せへの道は自分で切り開く」
男「……」
B「何だ」
男「俺の出番は?」
B「引っこんでいろ、脇役」
男「はぁ」
<>
1<>sage<>2011/01/23(日) 13:59:03.18 ID:VLklY91i0<>
美術館
男「美術館なんてよく来るのか」
B「まあ私でも入れるような設備がきっちり整っている場合が多いからな」
男「確かにそうだ」
B「しかも障害者割引でオイシイのだ」
男「バカ、声でかい!」
B「使えるものは使う。そういうあざとさも、ある意味じゃ外道な言い分も含めて私だ」
男「惚れそうになった」
B「ほら、次の部屋行くぞ」
男「うお」
B「ニューマンだな。すごいな、これは」
男「吸い込まれそうだけど、ぐっと押されているような」
B「もっと近くで見たい」
男「何か頭の中がまっさらになってく感じだ」
B「ああ、ずっと見たかったんだ」
男「そうなのか」
B「女の強さって感じがする。実際何を表現してるのか、よく知らないが私はそう感じる」
<>
1<>sage<>2011/01/23(日) 14:00:28.81 ID:VLklY91i0<>美術館 庭園
男「いやーよかった。たまには高尚なものに触れないとな。遠くまで来た甲斐があった」
B「本当にわかっているのか、お前は」
男「Bはどうなんだよ」
B「別にどうだっていいだろ。お前とこうして来たことが大事だ」
男「はい?」
B「照れてるのか?」
男「はい」
B「簡単だな、お前は」
<>
1<>sage<>2011/01/23(日) 14:01:04.60 ID:VLklY91i0<>
駅コンコース
女「こんばんは」
男「お疲れさん」
女「姉とは順調みたいですね」
男「まあね。でも家で俺の話とか出るのか」
女「気になります?」
男「ちょっとだけ」
女「女々しいですよ」
男「……」
女「姉、相当惚けてますよ。ニヤニヤしちゃって、たまに気持ち悪いです」
男「そう、なのか?」
女「さすがにベッドシーン聞かされるのはメンドクサイですけど」
男「!!」
男「まさかお父さんとかお母さんの前ではしてないよな?」
女「……」
男「沈黙はやめて」
女「大丈夫です。流石に深い部分は私の前だけです」
男「はぁ」
女「おかげで私男さんのプレー傾向はバッチリ把握してますよ」
男「それはそれは」
女「試しましょうか?」
男「……」
女「冗談どす」
<>
1<>sage<>2011/01/23(日) 14:11:26.74 ID:VLklY91i0<>アドバイス等忌憚なくいっていただくと嬉しいです。
あと女とBが皆さんの脳内でどう再生されてるかも気になります。
良かったら聞いてみたいですね。<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/23(日) 15:59:17.59 ID:SpB+lIDEo<>乙乙、読みやすくなったです<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/23(日) 16:48:42.12 ID:Xr+yx1b1o<>>>89
ここのGのセリフ
Bと男が会った、てことじゃないのか?
いまいち、Gのセリフが読み取れん<>
1<>sage<>2011/01/23(日) 16:52:25.97 ID:+/rP/vmZ0<>>>98
ご指摘の通り、G「Dと男、会ったって」→G「Bと男、会ったって」です・・・
すみません。
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/23(日) 16:58:10.02 ID:yURLQe2IO<>ふぅ…<>
1<>sage<>2011/01/23(日) 17:01:15.13 ID:+/rP/vmZ0<>>>100
おまえはwwwwww
男と女とB、誰で抜いたのか言いなさい。<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/23(日) 17:57:09.07 ID:RCA16eE8o<>>>46の
>男「あの時俺はお前のこと助けたかった。」
>B「で、抱いた、と」
が気になって気になって眠れない俺は心が汚れてるのだろうか……<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/23(日) 19:11:21.30 ID:EQrdMg3l0<>>>62の
B「お前は足フェチか?」
男「いやどちらかというと、うなじフェチ」
で濡れた<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/24(月) 00:53:33.34 ID:Q/Pe3S6uP<>続きまだ?<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/24(月) 01:15:53.40 ID:ng1BBKzTo<>いいね、gnbr<>
1<><>2011/01/24(月) 22:33:55.40 ID:N7N6RfeT0<>話が拡散しすぎてまとまらなくなってきました・・・
エンディング迷子です。<>
1<><>2011/01/24(月) 22:34:38.22 ID:N7N6RfeT0<>B「…どうもありがとうございました」
「ええ。別に今日明日で答えを出す必要もありません」
B「はい」
「ゆっくり考えて。よく相談して決めてください」
B自宅
父「……」
母「……」
女「私はいいと思うよ」
父「そんな軽はずみに決めることじゃない」
女「軽はずみじゃないよ。姉のためにそのほうがいいと思うから」
B「勝手に私を置いて話を進めるな」
B「私が自分で決めなきゃいけないんだ」<>
1<>sage<>2011/01/24(月) 22:35:27.81 ID:N7N6RfeT0<>あのレストラン
男「……で、どうするんだよ」
B「今、考えてる」
男「急がないって言っても限度があるだろ」
B「わかってる、だが大事なことだ、急いで決めたくは無い」
男「そりゃそうだけど。でも意外とこんなことで迷うんだな」
B「……こんなこととは、何だ」
男「え?」
B「もういい。一人で決める。今日はもう帰る」
男「何だよ、お前だけの問題じゃないって」
B「お前は何もわかってない」
男「そんなことはない。俺だって色々考えてる」
B「また「色々」か。バカの一つ覚え、というか、バカだな」
男「もっと俺のこと頼れないのか。足りない部分があるのはわかってる。でも少しずつ俺だって変わる。一緒に考えなきゃいけないこと
もあるんじゃないのか。少しぐらい頼ってくれよ」
B「……」
B「無理」
俺「はぁ(意外と真剣に悩んでるな、当たり前か)」
<>
1<>sage<>2011/01/24(月) 22:52:09.73 ID:N7N6RfeT0<>駅コンコース
女「姉、まだ迷ってますよ」
男「あいつけっこう思い詰めたら、ずーっとそのまま行くタイプだから」
男「昔からそうだ。コード一つ決めるのに、何時間かけてるんだってブーブー言われてた。でも全く動じないんだよ」
女「でも信じてあげてください。きっと2人にとって良い結論出ますよ、きっと」
男「うん、わかってる。あいつにとっては、勿論俺にとっても大事なことだ。その決断をミスるような奴じゃない」
女「へー」
男「なに」
女「私たち姉妹で割と好みのタイプが似てるっていうか」
男「だから?」
女「女性を信じ続ける男性の横顔」
男「何笑ってるんだ」
女「いえ別に」
男「キスしていい?」
女「へ?あ。いや。何で?」
男「冗談だ」
女「……ヒュッ、バチン!」
男「痛いんだけど」
女「報告しときます」
男「やめてください、お願いします」<>
1<>sage<>2011/01/24(月) 22:53:02.65 ID:N7N6RfeT0<>ある日デートの終わり
B「決めた」
男「何だよいきなり」
B「今、決めた。もう迷わない」
男「いいんだな。後悔しないか」
女「愚問だな」
男「よし。じゃあ、伝えに行こう」
B「ああ、善は急げだからな。ほら走れ、男」
男「はいはい」
「ああ、こんにちは。決断したみたいですね」
B「はい、でも決めました」
男「うん」
「これで、いいんですね」
B「くどい」
「わかりました、手続きしておきますから」
「しっかりと、準備してください」
<>
1<>sage<>2011/01/24(月) 22:53:50.13 ID:N7N6RfeT0<>男「ついにきたか、この日が」
B「ああ」
女「行っちゃうんだね」
B「ああ」
男「まあ、少しの間だから」
B「お前は能天気にも程がある」
男「え、何で」
男「沖縄1週間だろ」
B「台風で帰れない可能性もある、能「天気」だけにな」
女「姉、けっこうはしゃいでるんだね」
男「仕事それ以上休めないぞ」
B「一緒にいる時間が延びるんだ、喜べ」
男「いや、それはそうなんだけど……」
女「飛行機出ますよ」
B「行ってくる」
男「行ってきます」
女「はぁ」<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/01/24(月) 23:24:23.16 ID:jCajyMqAO<>新婚旅行ってことか?<>
1<>sage<>2011/01/24(月) 23:42:02.53 ID:N7N6RfeT0<>>>112
ただの旅行です・・・
これでハッピーエンディングっていうのは、さすがにしょうもないかな、と。<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/25(火) 00:15:35.02 ID:qIBDB+ESo<>のんびりED探求するのもこのSSの雰囲気に合ってるんじゃね?
>>1の納得いくエンディングにしてくれ<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/25(火) 10:56:09.88 ID:QxuPrdlho<>おつおつー<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/25(火) 11:05:53.01 ID:1kIBKs0Qo<> _, ._
( ゚ Д゚)
_ノ 丶 ノ \_ ほぅ・・・
`/ γ  ̄Y ̄ Y 丶
( イ三ヽ人_/ケ )
i ノ⌒\ ~ ̄ ̄ヽ -イ
丶___>、___ノ<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/25(火) 16:23:39.33 ID:LuIuPX9IO<>やだ、この>>1カッコイイ///<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/01/25(火) 21:52:29.91 ID:+MwhJAv4o<>ほ<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/01/25(火) 21:53:37.27 ID:+MwhJAv4o<>VIPじゃないの忘れてた恥ずかしい///<>
1<>sage<>2011/01/25(火) 22:22:04.32 ID:Q4C0z1su0<>>>102
雰囲気でそういう行為に雪崩れ込んでしまったわけです。
詳細な書きませんが…
>>103
ありがとうございます、そこ結構大事なところだったので。
2人は好きとか告白をしてるわけじゃない。
実はその会話こそが愛の告白とそれに対する応答だったりするのです。
>>104
>>105
ありがとう、がんばる
>>114
はい、気長にやります
基本はハッピーな結末にしたいです
>>115
どもどもー
>>116
あざーす
>>117
知ってるよ?
>>118,119
どうもご丁寧にありがとうございます
と、あえていじってみる
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/25(火) 23:19:39.52 ID:EbqGbv4uo<>苦難を乗り越える愛は萌える<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/29(土) 22:52:07.77 ID:roEJMYhQP<> 続きはまだか? <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/01/30(日) 12:37:47.33 ID:H2vWNyxeo<> なんしてはるんですか <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/02/04(金) 03:26:16.08 ID:t0po5bRBo<> まだかまだなのか毎日全裸のおかげでインフルになったどうしてくれる <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/02/04(金) 09:45:25.77 ID:scVcMZ/Ro<> 寝て待て <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/02/07(月) 01:57:19.00 ID:6f2W/ycAO<> もう10日以上来てないな…
早く続きを読みたい <>
1<>sage<>2011/02/07(月) 23:15:31.64 ID:yFzIXjha0<> 仕事が立て込みパソコン開く時間すらありません…
どうか今暫くの猶予を… <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/02/08(火) 09:52:51.70 ID:TUlMh+PIo<> うむ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/02/09(水) 18:23:29.90 ID:L9JxYgPDO<> 期待してる
完結まで頑張ってくれ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/02/11(金) 22:48:41.80 ID:z1DbPuoMo<> い な い <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/03/09(水) 20:20:49.14 ID:wdDM8DOJo<> てすあげ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/03/09(水) 21:41:43.45 ID:5+AQU8bAO<> なんか見つけてしまった
未完かー <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)<>sage<>2011/03/31(木) 21:14:58.82 ID:/pZP6n2Do<> 期待 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)<><>2011/05/01(日) 01:08:08.17 ID:jzTBsE/Fo<> いきてる〜? <>