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鈴木純が高校を卒業したようです
1 :
マジレス1IX91w
◆MAJI1IX91w
2011/01/27(木) 22:49:33.54 ID:OKo/dlUlo
純「…………」
純「…………あれ?」
純「…だれかー、だれかいませんかー」
純「だれもいないや」
純「そりゃそうだよね」
純「高校卒業したもんね」
2 :
マジレス1IX91w
◆MAJI1IX91w
[sage]:2011/01/27(木) 22:54:02.69 ID:OKo/dlUlo
純「卒業したら梓たちと全然会わなくなっちゃった」
純「塾の先生が言ってたとうりだなー」
純「ま、いっか、あの人たちのことなんて……」
純「いまとなって考えたら」
純「よくあんな気の合わない人達とつるんでたなぁー」
純「……梓は音楽やってたけどジャズの話は全然通じないし」
3 :
マジレス1IX91w
◆MAJI1IX91w
2011/01/27(木) 22:57:52.32 ID:OKo/dlUlo
純「でもやっぱ部活の娘達はちょっと暗いっていうか」
純「ぶっちゃけ陰キャラが多かったし」
純「そういうのに限って声がデカイから嫌になってたし」
純「クラスでもギャルと付き合うのめんどくさいから、つい付き合いが楽な梓みたいな人達と仲良くなっちゃったし」
純「いやでもそういう人達といる時のほうが本当の自分を出せてたかもしれないし」
純「でも二人ともクラスではあんま目立たないような人だったしなー」
4 :
マジレス1IX91w
◆MAJI1IX91w
2011/01/27(木) 23:00:36.95 ID:OKo/dlUlo
純「梓は部活のために学校来てたようなもんだし」
純「憂はお姉さんのために学校に来てたようなもんだし」
純「私はなんのために学校行ってたのかなー」
純「部活にうちこんでたわけでもないし」
純「勉強もアレだし」
純「恋愛もだし」
純「友達も」
純「………………」
純「あれ?」
5 :
マジレス1IX91w
◆MAJI1IX91w
2011/01/27(木) 23:03:17.83 ID:OKo/dlUlo
純「……………」
純「………透明人間?」
純「それだっ!!!」
純「そっかー…いわゆる透明人間だったんだー私」
純「いてもいなくてもいいみたいな?」
純「とくになにかアクションおこすわけでもなく?」
純「だれかのストーリーの重要な鍵になるわけでもなく?」
純「いくらでもかわりがきく?」
純「それが私?」
純「なのかなぁ」
6 :
マジレス1IX91w
◆MAJI1IX91w
2011/01/27(木) 23:05:06.16 ID:OKo/dlUlo
純「いやでも私がいなかったら梓と憂はさ……」
純「とくに困らないけどさ」
純「いやでもジャズ研は……」
純「もとくに困らないけどさ」
純「でもさ、でもさでもさ」
純「でもさ……………」
7 :
マジレス1IX91w
◆MAJI1IX91w
2011/01/27(木) 23:08:17.14 ID:OKo/dlUlo
純「もっとアクションおこしとけばよかったね」
純「軽音部に入ってたらなにか違ったかな?」
純「でも軽音部レベル高かったからなー…」
純「一度は入部しようとしたけどさー」
純「入部届けもって」
純「いざ部室前きたら怖気ついて」
純「そのまま帰ったんだっけなぁー私」
純「あちゃー、あのとき軽音部に入部してたらなー、もっと高校楽しめたかなぁ……」
8 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/01/27(木) 23:15:42.52 ID:HADTdv4SO
見てるよ
9 :
マジレス1IX91w
◆MAJI1IX91w
[sage]:2011/01/27(木) 23:19:41.27 ID:OKo/dlUlo
純「もっと積極的になってたらなーめんどくさがらなければなー」
純「たとえ軽音部員じゃなくても、梓を通して唯先輩とかと仲良くなれたかもしれないし」
純「澪先輩なんか私と同じベースやってたし」
純「あ、澪先輩ですよね!梓の友人の〜………」
純「みたいな?無理無理、絶対無理」
純「自分から話かけるなんて出来るわけないじゃん」
純「っていうかそんなきっかけなんて殆どなかったし」
純「……いや、あったんだけどね」
10 :
マジレス1IX91w
◆MAJI1IX91w
2011/01/27(木) 23:24:28.89 ID:OKo/dlUlo
純「極たまにだけど紬先輩と学校帰りに会うことがあったっけ?」
純「駅のホームで音楽聴いてたら、突然右耳のイヤホン外されて」
純「横みたら外国人が微笑んでて」
純「と思ってよくみたら紬先輩で、」
『梓ちゃんのお友達の娘よね?』
純「ってさ」
純「どうせ今日だけ偶然一緒になっただけで、これから先一切関わることなんてないだろうからって」
純「適当な態度とってたんだよね」
11 :
マジレス1IX91w
◆MAJI1IX91w
2011/01/27(木) 23:31:50.74 ID:OKo/dlUlo
純「で私が喋らない分、紬先輩が喋って……っていうか質問攻めしてきて」
純「なに聴いてたの?とか」
純「で、教えてあげたら、」
『こんど私も聴いてみるわ〜』
純「っていって、あーはいって適当に返事して電車きて別れて」
純「次の日また紬先輩がいたから、つい出くわさないように遠回りして帰って」
純「それからしばらく紬先輩いなくて」
純「あー、なんか悪いことしたなー、せっかくあの紬先輩が話しかけてくれたのになにやってんだろって」
純「まためんどくさがりな自分を呪って」
純「なんてことしたんだって枕に顔埋めて葛藤して」
純「そういえばあの時の紬先輩は気を遣ってたくさん話しかけてくれたんだなとか」
純「いまさら思っちゃって」
12 :
マジレス1IX91w
◆MAJI1IX91w
2011/01/27(木) 23:37:21.97 ID:OKo/dlUlo
純「次の日紬先輩と一緒になって話かけたら」
『このまえ聴いてCD、私も買ったの〜』
純「っていって見せてきて、それで私ビックリして」
純「じつはあのとき聴いてそれ、別にお気に入りだったわけじゃないけど、そのアーティストの話で盛り上がって」
純「でも次の日から紬先輩が軽音部のみんなと歩いて帰るようになって」
純「それからは学校ですれ違ったら挨拶程度の関係になっちゃって」
純「かといってなにかアクションおこしたわけでもないし」
純「…………」
13 :
マジレス1IX91w
◆MAJI1IX91w
2011/01/27(木) 23:44:51.39 ID:OKo/dlUlo
純「澪先輩に話しかけられたこともあったっけ」
純「ジャズ研のベースの娘だよねって」
純「梓の友達、じゃなくてベースの娘って覚えてくてて」
純「そこから珍しく私もめんどくさがらずに喋って」
純「しばらく音楽の話で盛り上がってさ」
純「その日の放課後に、澪先輩が好きだって言ってたバンドのCD買ったんだけど」
純「とくに意味はないんだけどね」
純「ううん、なにかきっかけが欲しかったのかもね。澪先輩に話しかける」
純「あ、澪先輩っ!このまえ先輩が好きだって言ってたバンドのCD買いましたよ!」
純「みたいな」
純「なんて言えるわけないし、言えたとしても何かが変わるわけじゃないし」
純「なにかが変わることを期待してたわけじゃないし………」
14 :
マジレス1IX91w
◆MAJI1IX91w
2011/01/27(木) 23:51:34.21 ID:OKo/dlUlo
純「ほんと、軽音部と仲良くなれる機会なんていくらでもあったのにね」
純「そしたら私も、クリスマスパーティーに呼ばれたり」
純「初日の出見に行ったり」
純「軽音部に入部してば、合宿にも行けたし」
純「クラスの娘達は他校の男子と合コンとかしてたし」
純「一度、数合わせのためか私も呼ばれたけど、めんどくさいから断ってさ」
純「それっきり絡みなくてさ」
純「で、やっぱり梓と憂と私の三人で相変わらずくっ付いててさ」
純「でもその二人といるときでさえ疎外感かんじるときがあってさ」
純「唯先輩の話をしてるときとか、軽音部の話をしてるときとか」
純「このまえのクリスマスパーティーが〜とか」
純「さすがにそのときは、なんで私とはそういうのないのっ!?って叫んじゃったけど…ハハッ」
15 :
マジレス1IX91w
◆MAJI1IX91w
2011/01/27(木) 23:58:01.30 ID:OKo/dlUlo
純「憂がいない日は一人で帰るのがほぼ毎日でさ」
純「でもだれかと一緒に帰るのめんどくさいからいっかって思っちゃってて」
純「だから当時は全然気にしてなくて」
純「梓と憂以外のクラスメイトと話すことなんて、週に一度あるかないかだったし」
純「でもそんなこと、自分含めて誰も気にしてなかったし」
純「みんながそれぞれの高校生活を送る中」
純「私だけ一人、取り残されてる気がしなくもなくて」
純「これはこれで…なんて自分に言い訳しようとしたけど」
純「やっぱりダメで」
16 :
マジレス1IX91w
◆MAJI1IX91w
2011/01/27(木) 23:58:49.50 ID:OKo/dlUlo
純「そこではじめて気がついた」
純「私は透明人間なんだって」
17 :
マジレス1IX91w
◆MAJI1IX91w
[sage]:2011/01/28(金) 00:04:38.47 ID:X/r4hcf6o
純「自業自得だった」
純「人付き合いがめんどくさいから」
純「それで自分で選んだ生き方だった」
純「それまでにも何度も気付きかけたことはあったけど」
純「全部違う!気のせいだって逃げて」
純「逃げて逃げて逃げて逃げて逃げつづけて」
純「でもやっぱり気のせいじゃなかったんだなって」
純「私一人だけ、取り残されて、ホントになんの変哲もない平凡…」
純「ううん、あんなのは平凡以下、イベントなんか殆どおきないつまらなさすぎる毎日」
純「それも全部自分のせい」
純「そのとき確かに気づいたけど結局変わらなかった、変わろうとしなかった」
純「だってめんどくさかったから」
18 :
マジレス1IX91w
◆MAJI1IX91w
[sage]:2011/01/28(金) 00:13:25.42 ID:X/r4hcf6o
大学に入っても同じ
そしていま、ホントにこれじゃだめなんだなぁって気がついた
でももう遅い
私にはもう、この生き方は変えられない
私はもう、この生き方しかできない
私はもう、こうやって生き続けるしかない
19 :
マジレス1IX91w
◆MAJI1IX91w
2011/01/28(金) 00:15:34.92 ID:X/r4hcf6o
おわり
この純ちゃんは三年になっても軽音部に入ることなく透明人間なまま卒業してしまった
いらない子の純ちゃんです
20 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/01/28(金) 01:02:49.47 ID:Td3+kqRS0
削除依頼出しとけよゴミクズ
21 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/01/28(金) 03:51:20.66 ID:X5SZOKg7o
純「 はぁ、退屈でつまらない日常。私って死ぬまでこんな感じなのかなぁ 」
高校を卒業し、地元の大学に入学。そして一ヶ月がたとうとしていた。
せっかく日曜日だが、純には休日を共にする友達などもはやいない。
一人で街を散歩していた。
22 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/01/28(金) 03:55:00.51 ID:X5SZOKg7o
せっかく日曜日 ×
→せっかくの日曜日
23 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/01/28(金) 04:14:54.20 ID:X5SZOKg7o
純「 あれ? あの人って確か… 」
純は、向こうから歩いて来る人影に見覚えがあることを自覚する。
相手はまだ純には気づいていない。
純「 えぇっと、確か…さわ子先生、だったっけ? 」
純は今自分の前にいる人と、高校時代の自分の記憶とを照らし合わせる。
純「 うん。やっぱり。澪先輩達の担任の先生だったさわ子先生だ。 」
高校時代は対して接点もなく、親しかった先生ではない。
相手も自分のことを知らないかもしれないし、このまま通り過ぎてもなんら問題はない。
それでも純が勇気をだして話しかけたのは、この偶然の出会いによって、自分のつまらない毎日がほんの少しでも変わることを期待してのことかもしれない。
24 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/01/28(金) 18:01:36.80 ID:dmWj2tV70
削除依頼出しとけよゴミクズ
25 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/01/29(土) 17:03:11.38 ID:Q/t/iT3co
そういえば高校。大学を通してオレも透明人間だなあ
まあ。2chやってるから毎日が楽しいけど、
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