ほむら「……明日から高校生」＠VIPService過去ログ倉庫

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ほむら「……明日から高校生」

1 ： ◆HpnNmTXBxA[sage]：2011/05/02(月) 22:11:23.36 ID:ZUdevGeYo: ほむら「……明日から高校生」

ほむら「……」ｿﾜｿﾜ

ほむら「……どんな学校かしら、ちょっと楽しみ」

ほむら「……」

ほむら「でも、学校は面倒臭いわね……」

ほむら「……」

ほむら「……」ｿﾜｿﾜ
2 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/02(月) 22:12:25.12 ID:ZUdevGeYo: ほむら「……落ち着かないわ」

ほむら「何かあったかしら」ｶﾞｻｺﾞｿ

ほむら「原稿用紙……？」

ほむら「……あっ。そういえば、新入生代表の挨拶があったわね」

ほむら「今から始めれば余裕で間に合う……さっさと片付けましょう」

ほむら「……『私達の、私達新入生○○○名は、……高等学校の入学式を迎えました。本日は、私達新入生のために、このような盛大な入学式を用意して下さり、』」

ｐｒｒｒｒｒｒｒ

ほむら「出鼻を挫かれた」
3 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/02(月) 22:13:24.20 ID:ZUdevGeYo: ｶﾁｬ

ほむら「……『杏子』？」

ﾋﾟｯ

ほむら「もしもし、暁美です」

杏子《おいすー》

ほむら「おいすー。……何故おいすーなの？」

杏子《別にいいじゃねぇか、何でも。でも堅苦しく『佐倉です。暁美ほむらさんですか？』とか言われても困るだろー？》

ほむら「……まあ、そうね。でも『おいすー』は無いわよ」
4 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/02(月) 22:14:24.01 ID:ZUdevGeYo: 杏子《いいや、じゅーぶんにアリだね》

ほむら「ナイわ」

杏子《……どっちでもよくねぇか？》

ほむら「……先に言い出したのはそっち」

杏子《あー？そーだっけか》

ほむら「そうよ。自分の話したことぐらい覚えてなさい」

杏子《……そーだっけかなあ》
5 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/02(月) 22:14:52.84 ID:ZUdevGeYo: ほむら「と言う訳でこの話題終わり。用件は？」

杏子《いや、明日入学式じゃねぇか。何か緊張しちまってな……》

ほむら「子供ね……って貴方、もしかしてそれだけ？」

杏子《別にいーじゃんよー……ちょっと声を聞きたかっただけ》

ほむら「ますます子供ね……」

杏子《うるせぇ》
6 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/02(月) 22:15:30.12 ID:ZUdevGeYo: ほむら「……でも驚きよね。まさか貴方と私が同じ学校に行くだなんて」

杏子《そりゃあおめぇ、アタシの頑張りの賜物ってヤツよ》

ほむら「そうね……小学校中退の貴方が、独学だけで私と並んだのだもの」

ほむら「貴方の頑張り様は……言葉が出ない程凄かった」

杏子《おいおい、おだてても何もでねぇぞ？》

ほむら「おだててるのではなく、事実を言っているだけ」

杏子《またまたー……言ってくれるねぇ》
7 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/02(月) 22:15:56.26 ID:ZUdevGeYo: 杏子《……》

ほむら「……どうしたの？」

杏子《本当なら、さやかも……》

ほむら「……そうね……」

杏子《……》

ほむら「……でも」

杏子《……？》

ほむら「さやかは私たちの未来の希望のために自らを投げ出したのよ」

ほむら「だから今みたいに、私たちが今を絶望するために」

ほむら「彼女を思い出すのは、彼女に対する冒涜以外の何物でもないわ」
8 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/02(月) 22:16:32.94 ID:ZUdevGeYo: 杏子《……そう、かもな》

ほむら「だから、今さやかを気にかける必要は無いの」

ほむら「私たちが彼女を振り返るのは、今じゃないわ」

杏子《……納得行かねえけど、理解はできた》

ほむら「それにね」

杏子《？……それに？》

ほむら「さやかに勉強は無理よ」

杏子《ああ、確かにそーだな》
9 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/02(月) 22:17:21.81 ID:ZUdevGeYo: さやか「おーい、まどかー。こいつらあたしにすっげえ失礼なこと抜かしやがったぞー」

まどか「え？事実だよ？さやかちゃんはどの時間軸でも勉強できないまま魔女になるし」

さやか「……まどかさん、最近私に対してアレじゃないですか？冷とうござませんか？」

まどか「やだなー、さやかちゃん。毒を吐き会えるだけの仲だってことだよ？……良く考えてよー」

さやか「えっ……で、でもそれにしてもちょっと吐きすぎじゃ……？」

まどか「……」ﾆｺｯ

さやか「……そ、そうだね、まどか」ﾀｼﾞｯ
10 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/02(月) 22:17:49.28 ID:ZUdevGeYo: ……

ほむら「……ふぅ、疲れたと思ったら……3時間ぶっ通しで喋ってのね」

杏子《えー？アタシは全然喋り足りねぇぞー？》

ほむら「……貴方本当にタフよね、私はもう喋りきったわよ……」

杏子《うわ、それ結構傷つく》

ほむら「冗談よ、さっきまで疲れてるのも感じなかったのがその証拠」

杏子《なにそれ、ムカつくなー……》
11 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/02(月) 22:18:15.67 ID:ZUdevGeYo: ほむら「……あっ」

杏子《？》

ほむら「……杏子」

杏子《な、何だよ……いきなり改まって》

ほむら「二つ気になることがある」

ほむら「一つは割とどうでもいいことだけど、一つは結構重要なことよ」

杏子《ど、どーした》
12 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/02(月) 22:19:36.28 ID:ZUdevGeYo: ほむら「一つ」

ほむら「この電話、どこから掛けているの？電気代と通話料は？」

杏子《ああ、これかー？気にしなくても別にアタシが払わされる羽目にはならねぇよ》

ほむら「盗電？」

杏子《合法的にだけどな》

ほむら「無駄に知恵がついた分、やることが陰湿になったわね……」

杏子《法律上は誰にも迷惑かけてねぇからいいんだよ》

ほむら「……まあ、その手癖の悪さは今に始まったことではないし、今更咎めるつもりもないわ……でも、直しなさい？」

杏子《分かったよ、前慮すっから》
13 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/02(月) 22:20:04.99 ID:ZUdevGeYo: ほむら「……そして二つ」

ほむら「貴方、明日の服装どうするの？」

杏子《あっ》

ほむら「……やっぱり。用意してないわね？」

杏子《で、でも入試は私服で乗り切れたし》

ほむら「私服は浮くわよ……仮にも式なのだから」

杏子《……でもよ、どうするよ……？》
14 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/02(月) 22:21:42.29 ID:ZUdevGeYo: ほむら「……ふっふっふ」

ほむら「心配には及ばないわ」

杏子《……まさか》

ほむら「私のスペアを着なさい？」

杏子《却下。そもそもサイズ合わねぇだろ？》

ほむら「けっ。これだから巨乳は困る」

杏子《おい、貧乳風情が何でえらそうなんだ？》
15 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/02(月) 22:22:33.51 ID:ZUdevGeYo: ほむら「……」

杏子《……》

ほむら「」ｶﾞﾀﾝ

杏子《》ｶﾞﾀﾝ

ほむら「……」

杏子《……》

ほむら「……止めましょう、不毛だわ」

杏子《だな……》
16 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/02(月) 22:23:42.25 ID:ZUdevGeYo: 杏子《だな……》

ほむら「まあ、貴方と私の差は言うほどないし、着ることは可能でしょう」

杏子《そうだな、ほぼ確実に大丈夫だろうよ？》

ほむら「貴方、分かってて私をおちょくってたのね」

杏子《そ》

ほむら「……気に食わないけど、まあいいわ。明日私の服を着なさい」

杏子《わりぃな、助かる》
17 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/02(月) 22:24:17.38 ID:ZUdevGeYo: ……

ﾋﾟｯ

ほむら「……」

ほむら「はあー……」

ほむら「……」

ほむら「杏子って意外と可愛い」

ほむら「……」
18 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/02(月) 22:25:30.50 ID:ZUdevGeYo: ほむら「……何か忘れてるような」

ほむら「……」

ほむら「忘れているということは、大して重要でないということよね」

ｶﾞｻｺﾞｿ

ほむら「携帯、財布、筆記用具……」

ほむら「大丈夫よ、問題ないわ」
19 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/02(月) 22:26:08.85 ID:ZUdevGeYo: ほむら「……まどかのリボンは……ダメでしょうね、制服に入れておきましょう」

ほむら「……」

ほむら「何か妙に緊張するわね……」

ほむら「……きっと寝ればどうにでもなるわ」

ほむら「……寝ましょう」

ほむら「……」
20 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/02(月) 22:26:45.01 ID:ZUdevGeYo: ｼﾙｯ

ほむら「まどかの、リボン」

ほむら「……」

ほむら「……今日は、巻いて寝ようかな」

ほむら「……まどかの、夢……見れるかな」

ほむら「久々に……会えたりするかな……」
21 ：※わりとどうでもいい[sage]：2011/05/02(月) 22:28:12.69 ID:ZUdevGeYo: まどか「ほむらちゃん……」

さやか「……煎餅うめえ」ﾊﾞﾘﾊﾞﾘ

まどか「……もう、高校生、か」

さやか「まどかさん。お取り込み中のところいいッスか？」

まどか「？何かな？」

さやか「宇宙再構成の時に、転校生に『ほんのちょっとだけお別れだね』って言ってたけどさ」

さやか「あの『ほんのちょっと』って、要するに私のように『死ぬまで』？」

まどか「いいや？意味通りだよ、さやかちゃん」
22 ：※わりとどうでもいい[sage]：2011/05/02(月) 22:29:04.54 ID:ZUdevGeYo: さやか「ん？違うの？じゃあつまり？」

まどか「それを話すためにはたくさん前提がいるんだけど……さやかちゃん、私の魔女の倒し方って知ってる？」

さやか「いや、知るわけないでしょ……その前に私いつも死んじゃうしさ」

まどか「そもそもいつも最後まで生き残るほむらちゃんも倒し方を知らないから誰も知るはずも無いけど」

さやか「あ、そうでしたか。そりゃあ知るわけもないよねー」

まどか「うん、だって誰にも倒されてないしね。倒し方だって魔女図か」

さやか「そこまでよ」
23 ：※わりとどうでもいい[sage]：2011/05/02(月) 22:29:31.24 ID:ZUdevGeYo: まどか「……私の魔女『Kriemhild Gretchen（クリームヒルト・グレートヒェン）』の能力はね」

まどか「世界中の生命を強制的に吸い上げて不幸を取り除いてこの魔女が理想とする天国を作り上げることなんだけど……ちなみに性質は『慈悲』」

まどか「その倒し方はね、この魔女が理想とする天国を作り上げることなの」

まどか「つまり世界中の不幸を取り除くこと『だけ』なんだ」

さやか「さすがまどか、魔女になっても安定のチートさん」

まどか「やだもうさやかちゃん、照れちゃうよ」

さやか「……やっぱりまどかってズレてるよね」ﾎﾞｿｯ
24 ：※わりとどうでもいい[sage]：2011/05/02(月) 22:30:18.47 ID:ZUdevGeYo: まどか「それと、さやかちゃん。話を平行させるけど、魔獣って覚えているかな？」

さやか「ああ、再構成後にたくさんいたよね。あれ何なの？」

まどか「魔女という概念が存在しなくなった世界で、魔女がいなくなったから生じた世界のアンバランスを直すためにいるの」

さやか「へー、初めて知った」

まどか「今適当に考えたからね」

さやか「おい」
25 ：※わりとどうでもいい[sage]：2011/05/02(月) 22:30:45.64 ID:ZUdevGeYo: まどか「でね？魔獣は生命の感情を吸い上げるの。吸い上げられた生命は文字通り気が抜けちゃうんだけど、例えば人間だった場合は廃人になるんだよ」

さやか「これも適当？」

まどか「そうだよ？」

さやか「随分ポンポンと思いつく適当ですこと」

まどか「そうだね、さやかちゃん」

さやか「適当に流す心算マンマンでしょ」
26 ：※わりとどうでもいい[sage]：2011/05/02(月) 22:31:12.10 ID:ZUdevGeYo: まどか「でね、その吸い上げた感情を体内でグリーフシード化させて、その魔翌力で世界のアンバランスを直しているんだけど」

さやか「反応もされないか……さやかちゃんは寂しいよ」

まどか「これって、私の能力に似てない？」

さやか「……あっ、確かに」

まどか「まあ、それはちょっと置いておいて」

さやか「あれ？」
27 ：※わりとどうでもいい[sage]：2011/05/02(月) 22:31:38.93 ID:ZUdevGeYo: まどか「で、この魔獣。どこから来ていると思う？」

さやか「……何処からともなく沸いてくるよね」

まどか「そう！世界のアンバランスさを直すために、人間の感情が必要だから、当然だよね！」

まどか「さらに、エントロピーが増大し続けてエネルギーが欠乏していくのに魔女の概念が存在しないからその代替に『世界』そのものが魔獣を作り上げているの」

まどか「ちなみに、動力源は魔法じゃないよ。魔法は感情が生み出すエネルギーだから。動かしているのも『世界』そのもの」

まどか「だから何処からともなく沸き続けるの。そこに感情がある限り」

さやか「凄い適当な適当だね……」

まどか「でしょー？」

さやか「ドヤ顔がまぶしい」
28 ：※わりとどうでもいい[sage]：2011/05/02(月) 22:32:05.48 ID:ZUdevGeYo: まどか「それで、時空間を越えて存在する魔獣だけど」

まどか「そうやって大量生産されてる物というのは製造する工場があるでしょ？」

まどか「魔獣にとっての工場は概念なの。魔獣が存在するという概念から作られているの」

さやか「うわっ、無敵」

まどか「……と、思うでしょ？」
29 ：※わりとどうでもいい[sage]：2011/05/02(月) 22:32:35.06 ID:ZUdevGeYo: さやか「……分かりました。そういえば今のわたしの前に概念そのものが座ってました」

さやか「まどかも概念だけど人の形を保ってるよね……形があるしさ、転校生と抱き合ってたしさ」

まどか「さやかちゃん鋭い！魔法少女でも存在の次元を上げれば概念に干渉できるの！」

まどか「それをやったのが私だよ。さやかちゃん、私って凄いでしょ？」

さやか「うんうん、凄い凄い」ﾊﾞﾘﾊﾞﾘ
30 ：※わりとどうでもいい[sage]：2011/05/02(月) 22:33:05.43 ID:ZUdevGeYo: まどか「だから、工場である概念を滅ぼせば、魔獣は現れなくなるの」

まどか「でね、魔獣は『感情を体内でグリーフシード化させる』って言ったけど」

まどか「それってつまり『感情を絶望に変えて魔翌力にする』ってことだよね」

まどか「すごく魔女と似てるよね。結論から言えば、魔獣の概念は魔女の概念がなくなったからあるわけだけど」

まどか「じゃあどこから魔獣の概念が魔女の概念の代替として出てきたのかな、ってことになるよね」

まどか「ここで、さっき話した『私の魔女の能力と魔獣の能力が似てる』ってことを思い出して欲しいんだけど」
31 ：※わりとどうでもいい[sage]：2011/05/02(月) 22:33:33.63 ID:ZUdevGeYo: まどか「……私、実は魔女なの。世界再構成の時に背負った絶望に負けちゃった」

さやか「……へっ？どう見ても完全に人間……いや、概念じゃん」

まどか「そうなの。私は今魔女じゃなくて概念なの。なぜなら私が作り出した願いが私すらも魔女にさせてないから」

まどか「でもね、私は本当は魔女として存在しているはずなの」

まどか「そうすると矛盾が生じるね。私は魔女として存在するにも関わらず、私が叶えた願いによってその魔女は概念から滅ぼされているの」

まどか「結果、低次元である世界における私の存在は魔女だから消えて、概念に昇華した私とその願いが残ったのだけど」

まどか「……存在する『はず』の魔女は何処へ行ったの？私はここにいるのに？」
32 ：※わりとどうでもいい[sage]：2011/05/02(月) 22:34:00.53 ID:ZUdevGeYo: さやか「……難しい話すぎて訳が分からない」

まどか「分かって無くても進めるね。魔女としての私の存在が、魔女として存在できない代替として魔獣を生み出しているの」

まどか「だからね、魔女としての私の存在＝魔獣の概念なの」

さやか「なん……だと……」

まどか「だから、魔獣を滅ぼせば、魔女としての私は消滅する。」

まどか「その時、私は『実体が消され続ける概念』から『実体を持たない概念』へと生まれ変わるの」
33 ：※わりとどうでもいい[sage]：2011/05/02(月) 22:34:28.20 ID:ZUdevGeYo: さやか「……どう違うのさ？」

まどか「前者は『肉体が世界に存在することを許されていない』概念で、後者は『肉体が存在しない』概念」

さやか「ああ……変化しても常に0を掛け続けられているのと、最初から0のままなのの違い。だから結果が同じなのか」

まどか「そういうことだよ」

さやか「……でも、結局転校生とはお別れのまんまじゃん」
34 ：※わりとどうでもいい[sage]：2011/05/02(月) 22:34:56.14 ID:ZUdevGeYo: まどか「さやかちゃん、確認したいことがあるの。ほむらちゃんの再構成後の武器って何だか覚えてる？」

さやか「弓。盾じゃなくなってた」

まどか「私とそっくり！」

さやか「……同じですね。分かります」

まどか「私の能力は？ヒント、私って凄い」

さやか「……存在の次元を上げて概念に干渉したね」

まどか「じゃあ、順当に考えてほむらちゃんは何が出来そう？」

さやか「……その気になれば存在の次元を上げて概念に干渉できるね」
35 ：※わりとどうでもいい[sage]：2011/05/02(月) 22:35:46.94 ID:ZUdevGeYo: まどか「じゃあ、それを踏まえてみて欲しいものがあるの。リモコン取って」

さやか「はい」

まどか「付けるね」

ﾌﾟﾂﾝ

（最終話ラスト）

さやか「うわあ、なにこの大群」

まどか「はい、耳を研ぎ澄まして」

《まどか「がんばって」》

さやか「……えっ、何で？」
36 ：※わりとどうでもいい[sage]：2011/05/02(月) 22:36:22.13 ID:ZUdevGeYo: まどか「私が低次元の存在に干渉できないのはさっき説明したよね？」

さやか「うん……」

まどか「じゃあ、何故私はほむらちゃんに干渉できたんでしょうか？」

さやか「……転校生が存在の次元を上げたから」

まどか「ちなみにこの場面はほむらちゃんが私と再会するために存在の次元を上げて魔獣の概念に干渉することで魔獣を滅ぼそうとしてる時に」

まどか「自分が概念になっている確証も、自分が魔獣の概念に干渉している確証も持てていなくて絶望しそうでソウルジェムが濁ってきたから」

まどか「私が声を掛けてあげることで概念となっていることに確証を持たせて、魔女化……いや、消え去らないようにしてあげたんだ」

さやか「だから『がんばって』ね……」
37 ：※わりとどうでもいい[sage]：2011/05/02(月) 22:37:02.79 ID:ZUdevGeYo: まどか「その証拠に、ほら……ほむらちゃんの黒くて大きいの、どんどん大きくなってく……」

さやか「うわぁ……」

まどか「……何でもないよ、何でもないの」

さやか「うん、今の発言は流石にアレだよね」

まどか「……話を戻すよ。で、これからほむらちゃんは魔獣を全部斃して、私と再開するのだけど」

さやか「何だかもうわけがわからないよ」
38 ：※わりとどうでもいい[sage]：2011/05/02(月) 22:37:38.87 ID:ZUdevGeYo: さやか「でも元の世界はどうすんのさ？」

まどか「私とほむらちゃんでアダムとイヴ！」

さやか「……」

まどか「……さやかちゃん、さっきから私なんだかおかしい」

さやか「……聞かなかったことにしてあげるから、続けて」

まどか「……私は、再構成中の宇宙で、どうやってほむらちゃんにリボンを渡したのでしょうか」

さやか「あ、確かにそれは……変だね」
39 ：※わりとどうでもいい[sage]：2011/05/02(月) 22:38:07.43 ID:ZUdevGeYo: まどか「渡した時は既に私がクリームヒルトを矢でブチ抜いた後だし、世界から私の存在が消滅する前というわけでもない」

まどか「ということは私は概念だけの状態のままほむらちゃんにリボンを渡したことになるね」

さやか「ん？それは無理じゃないの？」

まどか「逆に考えるんだよ。『ほむらちゃんは私がリボンを渡していた時は存在の次元が上がって概念になっていた』と考えるんだよ」

さやか「……再構成中だし、まどかの能力が既に転校生にあったと考えてもおかしくないね」
40 ：※わりとどうでもいい[sage]：2011/05/02(月) 22:38:35.58 ID:ZUdevGeYo: まどか「で、私の場合、存在の次元を上げたまま高次元の概念に成り果てちゃったけど」

まどか「ほむらちゃん、低次元の世界に戻って来れたよね」

さやか「……戻って来たね、再構成後の世界では私達と戦ってたし……」

まどか「さやかちゃん、さっき私、かなり乱暴にだけど『私の能力＝ほむらちゃんの能力』って証明をしたよね」

さやか「してたね、もう分かった」

まどか「ほむらちゃんが世界に帰って来れるなら、私も世界に帰って来れる」
41 ：※わりとどうでもいい[sage]：2011/05/02(月) 22:39:05.62 ID:ZUdevGeYo: さやか「……あれ？まどかの魔女はどうするの？」

まどか「もう私が概念になった瞬間に魔女の概念は滅びたよ？」

さやか「……ああ、そっか。じゃあまどかの魔女が存在する代わりに存在した魔獣は？」

まどか「さっきほむらちゃんが滅ぼしたでしょ。さやかちゃん、ボケちゃった？」

さやか「……あっ、そういえばエントロピー問題は？」

まどか「ああ、あれ？キュゥべえの巧みな嘘だよ？」

さやか「えっ」
42 ：※わりとどうでもいい[sage]：2011/05/02(月) 22:39:40.87 ID:ZUdevGeYo: まどか「エントロピーが増加するということはね、『エネルギーが減ること』ではなくて『エネルギーがでたらめになること』、つまりエネルギーがまばらに散ることで」

まどか「エネルギーの総量が減少するということ、じゃないの」

さやか「……えーっと。それ本当？」

まどか「本当だよ」

さやか「……キュゥべえのセリフを見返してみようか。……この辺だっけ？まどか」

《まどか、君はエントロピーっていう言葉を知ってるかい？》
《簡単に例えると、焚き火で得られる熱エネルギーは、木を育てる労力と釣り合わないってことさ》
《エネルギーは形を変換する毎にロスが生じる》
《宇宙全体のエネルギーは、目減りしていく一方なんだ》

さやか「あの野郎」
43 ：※わりとどうでもいい[sage]：2011/05/02(月) 22:40:27.78 ID:ZUdevGeYo: まどか「あと、多分キュゥべえが私達に契約を迫るときに盾に取っていた『宇宙の寿命』というのは多分『宇宙の熱的死』だと思うんだけど」

まどか「あ、宇宙の熱的死というのは、宇宙のエントロピーが最大になって宇宙全体のエネルギーがほぼ均一になっちゃうことだと考えてくれればいいよ」

まどか「宇宙が膨張しているのは知っているよね？宇宙が膨張すると、宇宙全体がとれる最大エントロピーも一緒に増加するの」

まどか「その増加量って、エントロピーがいくら増加しても、絶対に追いつかないの」

まどか「だから、宇宙の寿命を延長させることをエントロピーを減少させることで行うのがそもそも間違いだよ」

さやか「あの野郎」

まどか「その上、エントロピーが減少することもありえて……」

まどか「しかも、熱的死は熱力学が先行しすぎた考えすぎて、他の色んな要因を一緒に考えたら成り立つかどうかも怪しいし……」

まどか「さらに、宇宙が膨張する前はほぼ熱的死状態にあった可能性もあるから、エントロピーが最大になったら宇宙が滅びるかどうかも……」

さやか「……ごめん、わけ分かんなくなっちゃった」
44 ：※わりとどうでもいい[sage]：2011/05/02(月) 22:41:40.14 ID:ZUdevGeYo: さやか「じゃあ……何？キュゥべえの目的は？」

まどか「自分達のエネルギーの確保。つまるところは搾取」

さやか「……」

さやか「マジで？」

まどか「じゃあ、逆に他に何があるの？クリーンエネルギーで地球温暖化でも解決しようとしてくれてるの？」

さやか「……ないね……」
45 ：※わりとどうでもいい[sage]：2011/05/02(月) 22:42:33.05 ID:ZUdevGeYo: まどか「……」

さやか「……どうしたの、まどか」

まどか「全部適当だってこと、忘れてるでしょ」

さやか「真に受けた私がバカだった」
46 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/02(月) 22:43:08.52 ID:ZUdevGeYo: ﾁｭﾝﾁｭﾝ

ほむら「……」

ほむら「……何この夢……」

ｼﾞﾘﾘﾘﾘﾘﾘﾘ

ほむら「……」

ｼﾞﾘﾘﾘﾘﾘﾘﾘ

ほむら「……はいはい、分かったわよ……」ｶﾞｻｶﾞｻ

ﾍﾟﾁﾍﾟﾁ
47 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/02(月) 22:43:42.10 ID:ZUdevGeYo: ｼﾞﾘ……

ほむら「……んー」ﾑｸｯ

ｼﾞﾘﾘﾘﾘﾘﾘﾘ

ほむら「……」

ｼﾞﾘﾘﾘﾘﾘﾘﾘ

ﾍﾞｼﾝ

ｶﾞｼｬﾝ

ほむら「あっ……」
48 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/02(月) 22:44:10.05 ID:ZUdevGeYo: ほむら「……」

ほむら「……」

ほむら「……目覚ましが壊れた」

ほむら「……」

ほむら「高かったのに……」
49 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/02(月) 22:44:37.14 ID:ZUdevGeYo: ほむら「……」ﾁﾗｯ

6:30

ほむら「……」

ほむら「あと30分……」

ほむら「……」ｶﾞｻｺﾞｿ

ほむら「……二度寝……」
50 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/02(月) 22:45:37.00 ID:ZUdevGeYo: ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ

ほむら「……」

杏子「おーい、ほむらー！遅えぞー！」

ほむら「……」ｶﾞｻｺﾞｿ

ﾋﾟﾝﾎﾟﾝﾋﾟﾝﾎﾟﾝﾋﾟﾝﾎﾟﾝ

杏子「ほー、むー、らー！」

ほむら「……」
51 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/02(月) 22:46:04.01 ID:ZUdevGeYo: ｶﾞﾁｬ

ほむら「……貴方が早すぎるのよ」

杏子「まあ、アタシもそう思うけどよ」

ほむら「なら……もうちょっと遅く来なさいよ」
52 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/02(月) 22:46:30.57 ID:ZUdevGeYo: 杏子「……あのさ、昨日、服を貸してくれるって約束してくれただろ？」

ほむら「ああ、そういえばそんなことも……でも別にこんな早く来なくてもいいのよ、通学中にトイレで着替えれば良い訳だし」

杏子「う、うん、まあ、そうなんだけど」

ほむら「……？」

杏子「……入学式って、良く分からなくてさ……」

ほむら「ああ……」
53 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/02(月) 22:46:58.97 ID:ZUdevGeYo: 杏子「……最後に入学式やったのが小学生で、それ以来、ないんだ」

杏子「結局、中学校も、卒業はしたけど、一日も出てなかったしさ」

杏子「だからさ、その、覚えてなくて」

ほむら「……入学式にやることを教えて欲しい、ってこと？」

杏子「……そう」
54 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/02(月) 22:47:25.45 ID:ZUdevGeYo: ほむら「……はあ、貴方って本当に子供ね……」

杏子「うう……うるせぇ……」

ほむら「仕方ないわね、教えてあげるわ」

杏子「……助かる……」

ほむら「でもその前に」

ｼﾞｬﾗﾗｯ

ほむら「着替えなさい、正装でやるわ」
55 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/02(月) 22:47:54.23 ID:ZUdevGeYo: ……

ほむら「入学式なんて簡単なものよ。立って、座って、立って、座って、たまに歌うだけ」

杏子「そ、そんなもんだっけ？」

ほむら「……逆に聞くけど、そんなもの以外の何があるの」

杏子「いや、何か学校特有のイベントとかあるんじゃねぇかと……」
56 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/02(月) 22:48:26.21 ID:ZUdevGeYo: ほむら「……いいこと、杏子。良く考えなさい」

ほむら「入学式を受ける生徒はその学校に生徒としては初めて来るのよ、その学校特有のイベントを知るはずないじゃない」

杏子「あっ」

ほむら「だから、必要最低限のことだけで式を済ませるの。だから立って座ってたまに歌うだけ。分かったかしら？」

杏子「……なるほど……」
57 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/02(月) 22:48:53.75 ID:ZUdevGeYo: ほむら「と言うわけで、適当にやるわよ」

杏子「……うん」

ほむら「返事は『はい』よ」

杏子「は、はい！」

ほむら「じゃあ、その椅子に座りなさい」

杏子「はい」

ほむら「……じゃあ、始めるわ」
58 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/02(月) 22:49:19.34 ID:ZUdevGeYo: ほむら「それではこれより、題○○回入学式をはじめます」

ほむら「一同、起立」

杏子「……」

ほむら「起立！！」

杏子「は、ｈ」ｶﾞﾀｯ

ほむら「返事は要らない！」

杏子「……！」
59 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/02(月) 22:49:50.31 ID:ZUdevGeYo: ほむら「礼」

杏子「……」ｽｯ

ほむら「着席」

杏子「……」ｶﾞﾀﾝ

ほむら「もう少し静かにやりなさい？入試の面接の時を思い出して」

杏子「は、……！……」

ほむら「よろしい」
60 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/02(月) 22:50:43.22 ID:ZUdevGeYo: ほむら「校長式辞。本校校長……が校長式辞を勤めます」

ほむら「一同、起立」

杏子「……」ｶﾀﾝ

ほむら「礼」

杏子「……」ｽｯ

ほむら「着席」

杏子「……」ｽﾁｬ

ほむら「そう、そんな感じよ」
61 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/02(月) 22:51:10.34 ID:ZUdevGeYo: ほむら「皆さん、お早うございます」

ほむら「……まあ、こんな感じの挨拶の言葉から始まって、季節の言葉、時事ネタ、学校の歴史、そういうことがグダグダと続く」

ほむら「その間、私達はずっと立ってなければならない」

杏子「……」ｺｸｯ

ほむら「で、適当に終わったような感じのことを言った後に、またアレをやる」
62 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/02(月) 22:51:37.04 ID:ZUdevGeYo: ほむら「一同、起立、礼」

ほむら「着席」

杏子「……こんな感じが延々と続くのか？」

ほむら「そうよ？」

杏子「……随分簡単だな……」

ほむら「だから言ったじゃない」
63 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/02(月) 22:52:03.72 ID:ZUdevGeYo: ほむら「この後、祝辞・在校生代表の挨拶・新入生代表の挨拶と続く」

ほむら「やることは変わらないわ。『起立、礼、着席』。ただそれだけ」

杏子「何だ……本当に思ってたより楽だな……」

ほむら「それと……杏子、君が代は歌える？」

杏子「歌える……って、おい。馬鹿にしてんのか」
64 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/02(月) 22:52:54.71 ID:ZUdevGeYo: ほむら「割と真面目に聞いてる。人によっては『歌いたくない』と言う人もいるから」

杏子「……ああ、どっかの本に書いてあったな。……意外と神経質な問題ってわけか……」

ほむら「そういうこと。……じゃあ、もう問題は無いわ」

杏子「……でも、まだちょっと不安かも……」

ほむら「子供の上に心配性ね……大丈夫よ、テレパシーがあるわ。何かあったら私がアドバイスする」
65 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/02(月) 22:53:21.07 ID:ZUdevGeYo: 杏子「なるほど……あれ？でもさ、それなら今の準備は要らなくねぇか？」

ほむら「……貴方、またこういう機会があったときにも私に頼るつもり？」

杏子「あっ」

ほむら「私は別に良いわよ？でも貴方はそれで良いの？」

杏子「……よくない、ほむらに貸しばっか作ってるわけには行かない」

ほむら「でしょう？」
66 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/02(月) 22:53:49.51 ID:ZUdevGeYo: 杏子「……そうだな、何時もアタシはほむらに迷惑をかけてばっ……」

ほむら「それと」

杏子「……？」

ほむら「……緊張しているのは貴方だけではないの……」
67 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/02(月) 22:54:19.68 ID:ZUdevGeYo: 杏子「……おいおい、何だよー……さっきはあたかも『私は入学式の専門家です』って感じの口ぶりしてやがったのにそのザマかよ……」

ほむら「いえ、ただの入学式なら問題には及ばないわ」

杏子「ん？それってどういうことよ？」

ほむら「……さっき思い出したの。『新入生代表の挨拶』」

杏子「あっ……そういやお前……」
68 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/02(月) 22:54:46.65 ID:ZUdevGeYo: ほむら「……内申書オール5、入試点数受験者2位、苗字の頭文字『あ』で出席番号1番」

ほむら「……どこをとっても新入生代表にうってつけ……」

杏子「なんだよ、自慢かよ……」

ほむら「1位の貴方が言う台詞？」

杏子「へっ、師が弟子に越えられちゃあザマがねぇな……なあ？」
69 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/02(月) 22:55:14.62 ID:ZUdevGeYo: ほむら「……この暁美ほむらの一生の不覚よ……」

杏子「……国語で勝っても嬉しくねぇがな。英語はタイ、数学はボロ負け。見滝原の数学の教育レベルの恐ろしさを垣間見たよ……」

ほむら「分かればいいのよ。実質私が1位」

杏子「でもな、既に数字として出てんだよ。諦めろ、もう試合終了だよ」

ほむら「チッ……」
70 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/02(月) 22:55:45.07 ID:ZUdevGeYo: 杏子「……閑話休題だ。挨拶考えてあるのか？」

ほむら「実は今まですっかり忘れていたわ」

杏子「おーい……それでいいのかよー……」

ほむら「いいのよ」

杏子「言い切られると困る」

ほむら「まあ、本当は全く良くないのだけれど」
71 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/02(月) 22:56:12.05 ID:ZUdevGeYo: ほむら「……時間は5分間だそうよ」

杏子「……5分って大した事なくねぇか？」

ほむら「人間が5分で話す文字数は約2000字だそうよ」

杏子「……ごめんな、全然大した事あるな……」

ほむら「それで、入学式までに考えなければならないのだけど」

ほむら「入学式が9時30分に開式なのよ。でも、今が何時だが知ってるかしら？」
72 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/02(月) 22:56:42.40 ID:ZUdevGeYo: 杏子「……」ﾁﾗｯ

6:30

杏子「6時30分。行けるんじゃねぇか？」

ほむら「ああ……それね、私が朝に壊したの。本当はこっち」

8:00

杏子「がはっ……」
73 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/02(月) 22:58:00.55 ID:ZUdevGeYo: ほむら「その上、新入生代表は舞台裏で待機しなければならない。その所為で入学式の会場にかなり早めに付かなければならないの」

杏子「……その『かなり早め』の大体の時間は何時位だよ？」

ほむら「9時」

杏子「詰んだな」

ほむら「……」

ほむら「……そこで、一つ案があるの」
74 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/02(月) 22:59:32.45 ID:ZUdevGeYo: 杏子「……どうせ、2000字を1000字ずつに分けて、アタシに半分をやらせるんだろ？」

ほむら「頼むわ、お願い！」

杏子「……心配すんなよ。いいよ、付き合ってやるよ」

ほむら「本当！？……助かったわ……」

杏子「……ほむらには散々貸しがあるからなぁ、それの返しの一環だ」

杏子「ほら、半分貸せ。軽く片付けるよ」
75 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/02(月) 23:00:01.15 ID:ZUdevGeYo: ほむら「……杏子」

杏子「な、何だよ」

ほむら「その……ありがとう」

杏子「……止めろよ、照れる」

ほむら「知ってる」

杏子「へっ」
76 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/02(月) 23:00:27.39 ID:ZUdevGeYo: ……

杏子「……」

ほむら「……」

杏子「……ほむら」

ほむら「……杏子」

8:59

杏子「……軽く、片付かなかったな」

ほむら「……」
77 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/02(月) 23:00:54.87 ID:ZUdevGeYo: ほむら「……杏子、私のソウルジェム、見て」

杏子「……！？」

ほむら「真っ黒」

杏子「」

ほむら「……シャーペンで描いただけ」

杏子「……なんだよ……」
78 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/02(月) 23:01:22.11 ID:ZUdevGeYo: ほむら「……色々と、ごめんなさい」

杏子「……」

9:00

ほむら「……」

杏子「……」

ほむら「杏子、先に行って」

杏子「……ほむら、お前……」
79 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/02(月) 23:01:59.60 ID:ZUdevGeYo: ほむら「……ここは私が食い止める」

ほむら「貴方は……ここで留まるべき人間ではないの」

杏子「……お前は……」

杏子「……お前は、どうなるんだよ……！ここに残ることでどういうことになるのか、分かって言ってんのか……！」

ほむら「……貴方だけでも、貴方だけでも行くべき。それが、私の望み」

ほむら「貴方が魔法少女なら……せめて私の希望だけでも叶えて行って……」
80 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/02(月) 23:02:26.20 ID:ZUdevGeYo: 杏子「……」

ほむら「……だから」

杏子「っ……」

杏子「絶対に来いよ、ほむら……」

ｶﾁｬ　ﾊﾞﾀﾝ

ほむら「……これでいい……これでいいの……」

ほむら「絶望するのは、私だけで……」
81 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/05/02(月) 23:02:56.30 ID:ZUdevGeYo: ……

ほむら「……と、思ってたけど」

ほむら「……」

ほむら「杏子の分、残り0字」

ほむら「……私の分、残り400字」

ほむら「……」

9:20

ほむら「……もう、サボるしかない」
82 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/05/02(月) 23:03:37.78 ID:ZUdevGeYo: 続く
83 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)[sage]：2011/05/02(月) 23:15:37.59 ID:dTNRt+or0: 乙でした
次も頑張ってください
84 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)[sage]：2011/05/02(月) 23:17:02.08 ID:oyDFsWFeo: まどかとさやかの会話でゲシュったけどおもしろかた
85 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)[sage]：2011/05/02(月) 23:27:49.96 ID:aWsK6CP9o: おーこっち来てたのか　乙！！
86 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[sage]：2011/05/02(月) 23:29:56.60 ID:cyxbUBWM0: ちょっとこのまどかに物理教えてもらいにいってくる
87 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/05/02(月) 23:51:38.73 ID:ZUdevGeYo: >>1に書くべきだった仕様

まどかSS
ネタバレあり、キャラ崩壊あり
グダグダと日常が続くだけ、緩急などほぼない

・ほむら
見滝原中学校卒業、今年の春から某私立進学高校に進学することに。
入試は受験者2位で突破、特待生で学費等を10割免除。リボンが似合わない。
たまに再構成前の世界を思い出すが、既に気持ちの整理は付いている様。

・杏子
家庭の事情で学校に通えていなかったが、ほむらの計らいで見滝原中学校に入学、卒業。ちなみに出席日数は０。
ほむらが基礎は教えたもののほぼ独学のみで学習、晴れてほむらと同じく今年の春から某私立進学高校に進学することに。
入試は受験者1位で突破、特待生で学費等を10割免除、さらに赤髪ポニテもスルー。やれば出来る子。

・まどか
『魔女を消し去る』と願ったために、莫大な呪いを背負い魔女化し、さらに自らの願いによって自らを消し去った結果。
願いによって存在が一つ上の領域にシフトし概念になった後、世界から自分の存在を消し去ったので、ただの概念に成り果ててしまった。
……と思ったら、同じ世界の一員から外されたさやかを呼んで意外と楽しくやっている。たまに魔女も呼んでいる様子。
趣味は世界を鑑賞すること。

・さやか
どんな世界でも彼女の願いと生存が両立できず、まどかが願いを優先させたために再構成後の世界で死亡。
他人のために戦い続けた結果、結局報われることはなかった。
……と思ったら、同じ世界の一員から外されたまどかに呼ばれて意外と楽しくやっている。
趣味はシャルロッテから出てくるお菓子を食べること。

・マミさん
さんをつけろよデコ助野郎。
見滝原中学校卒業、昨年の春に高校に進学。ちなみに勉強はほむらと同じくらい出来る。
ほむらと杏子が同じ高校に進学しなかったのは、果たして不慮か故意か。もう何も恐くない。
88 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/02(月) 23:53:54.34 ID:rhjc/gOco: 特待生がサボッたら免除項目が解除されちゃうじゃないですかーやだー
89 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[sage]：2011/05/03(火) 03:29:43.89 ID:s6jzDtb80: ようやく本編後SSに出会えた…
まどかのほのぼの神さまライフに期待
90 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]：2011/05/05(木) 20:15:00.81 ID:/GnqNkSS0: http://www.h5.dion.ne.jp/~terun/saiFrame.html
貼らなきゃいけない気がした
91 ： ◆HpnNmTXBxA[sage]：2011/05/05(木) 20:20:57.14 ID:R7VPXfIEo: 考察は殆ど冗談で書いてるから止めて！
物理分からないのぉぉぉッ！！！
92 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)[sage]：2011/05/05(木) 20:28:15.40 ID:gKkoAaCyo: 大丈夫気にしない
93 ： ◆HpnNmTXBxA[sage]：2011/05/06(金) 21:49:52.21 ID:/Rq52ZXko: ……

杏子「……」

女子A「でねー！私の中学校ってすごい変でさー！……」

女子B「えー！何それ！私のトコなんてすっごい普通だよ！、例えば……」

女子C「いやいや、十分変だって！普通じゃないって分かってて言ってるでしょ！」

杏子「……既にグループ形成してやがる……しかも出身校談義だし……」

杏子「気まずい、入っていける気がしねぇ」
94 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/05/06(金) 21:50:45.28 ID:/Rq52ZXko: ﾁﾗｯ

9:25

杏子「ほむら、遅ぇな……」

ﾒｻﾞﾒﾀｺｺﾛﾊﾊｼﾘﾀﾞｼﾀ　ﾐﾗｲｦｴｶﾞｸﾀﾒ♪

杏子「……ほむらからメール？」

杏子「……おい、まさか」
95 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/05/06(金) 21:51:12.66 ID:/Rq52ZXko: ﾋﾟｯ

9:25　ほむら
今日休む
――
先生に既に話は付けたわ
新入生代表、頼むわよ
-END-

杏子「」

杏子「……あいつ、やりやがった……」
96 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/05/06(金) 21:51:38.93 ID:/Rq52ZXko: 先生「君」

杏子「や、ヤバッ」

ﾋﾟｯ　ﾊﾟﾁﾝ

ｶﾞｻｯ

杏子「な、何だよ……でしょうか？（裏声）」

先生「……えーっと、君が佐倉杏子さんだね」

杏子「は、はい！そうです！……けど……」
97 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/05/06(金) 21:52:29.78 ID:/Rq52ZXko: 先生「新入生代表の暁美ほむらさんが休んだんだんだ」

先生「悪いけど、代わりに新入生代表をしてくれないか？」

杏子「……マジかよ」ﾎﾞｿｯ

先生「あー、君は確か……内申に難があったけど入試は1番だったな、国語が頭一つ抜けてた」

先生「なら出来るだろ？昨年の文章を渡すから、それから即興で考えてくれ」

杏子「……分かり、ました……」
98 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/05/06(金) 21:52:56.49 ID:/Rq52ZXko: 先生「助かるよ。はい、これ昨年の文章」

ﾊﾟｻｯ

先生「舞台裏まで案内するから、そこで新入生代表の挨拶までに考えてくれ」

先生「頼むよ」ﾉｼ

杏子「……」

杏子「……いや、どうしろってんだ……入学式の右も左も分からねえアタシに……」
99 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/05/06(金) 21:53:26.56 ID:/Rq52ZXko: ……

杏子「……無理、さっぱり纏まんねぇ」

杏子「あー、先生も先生で無茶振りけどよ、よく考えたら全部ほむらの仕業なんだ……クソッ、何なんだよ」

杏子「……式は今何してんだ？」ﾁﾗｯ

教頭「学校長式辞」

杏子「はぁ！？ちょっと待て、何処まで話が進んでやがる……？」
100 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/05/06(金) 21:53:57.20 ID:/Rq52ZXko: ３．入学認定

４．学校長式辞

杏子「入学認定が終わってる！？おい、挨拶まで祝辞しか残ってねえ！」

５．祝辞

６．在校生代表の言葉

７．新入生代表の挨拶

杏子「……うああ……無理無理無理無理、ふざけんじゃねぇ。このままじゃアタシ、笑い者じゃねぇか……」

……
101 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/05/06(金) 21:55:02.43 ID:/Rq52ZXko: ……

ほむら「……」

ﾊﾟﾁﾊﾟﾁ

ほむら「酒が飲める酒が飲める酒が飲めるぞー……」ﾎﾞｿﾎﾞｿ

ﾊﾟﾁﾊﾟﾁ

ほむら「酒が飲める酒が飲めるぞー酒が飲めるぞー……」ﾎﾞｿﾎﾞｿ

ﾊﾟﾁﾊﾟﾁ
102 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/05/06(金) 21:57:26.92 ID:/Rq52ZXko: ほむら「……」

ﾃﾚﾚﾚﾚﾚﾚﾚ

ほむら「……微妙」

杏子「……おい」

ほむら「げっ」
103 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/05/06(金) 21:58:08.32 ID:/Rq52ZXko: 杏子「『げっ』じゃねぇよ……テメェの所為でアタシがどんな目に会ったか……」

ほむら「……」

杏子「……」

ほむら「……」ｺｿｺｿ

杏子「……」ｽﾞｲｯ

ほむら「……」

杏子「……」
104 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/05/06(金) 21:59:03.94 ID:/Rq52ZXko: ほむら「……」

杏子「……」

ほむら「いやー、責任逃れって良いわね。体が軽い。こんな幸せな気持ちで休むなんて初めて。もう何も怖くない」

杏子「……」

ほむら「……」

杏子「……」ｼﾞｬｷﾝ

ほむら「ごめんなさい金はあります命だけは」
105 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/05/06(金) 21:59:47.34 ID:/Rq52ZXko: 杏子「……」

ほむら「……」ﾁﾗｯ

杏子「……」

ほむら「……！」

ほむら「」ﾊﾟﾝ

ほむら「」ﾂｰ

ほむら「」ﾏ

杏子「死ぬか？」

ほむら「……」
106 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/05/06(金) 22:00:16.95 ID:/Rq52ZXko: 杏子「……いいよ、顔上げな」

ほむら「……」ﾑｸｯ

杏子「まあ、軽い冗談だよ。確かに大変だったけど別に怒ってねーから」

ほむら「……どうして？」

杏子「あ、あー。……アレだ。……何時もアタシはほむらに迷惑かけてるし」

ほむら「……」

杏子「その、あー、まあ。うん。恩返しってやつ？……」
107 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/05/06(金) 22:00:44.52 ID:/Rq52ZXko: ほむら「……」

杏子「……」

ほむら「……杏子」

杏子「……いや、あの、ごめん、何でもないから、謝ってくれ……違う、うー、あー……」

ほむら「」ｶﾞﾊﾞｧ

杏子「う、うわぁ！？」
108 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/05/06(金) 22:02:30.01 ID:/Rq52ZXko: ほむら「こいつめー！こいつめー！！」ｷﾞｭｰ

杏子「へっ、おい！？待て！放せっての！場所考えろ！！」

ほむら「よーしよしよしよし」ﾜｼｬﾜｼｬ

杏子「ちょっ……馬鹿！頭撫でんな……」

ほむら「……」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

杏子「……何だよ、全く……」
109 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/05/06(金) 22:02:59.13 ID:/Rq52ZXko: ほむら「杏子」

杏子「……だから何だよ」

ほむら「……私、今ね、貴方が友達で本当に良かったと思ってる」

杏子「……！……。……あー……」

ほむら「……可愛い」
110 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/05/06(金) 22:03:25.55 ID:/Rq52ZXko: 杏子「……ああ、そうかい……そんなに挨拶面倒だったんだな」

ほむら「目が泳いでる」

杏子「……うう……気持ち悪いよ……」

ほむら「ふふっ」

杏子「……」
111 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/05/06(金) 22:03:58.30 ID:/Rq52ZXko: ﾊﾟｯ

杏子「……ぁ」

ほむら「さーて、せっかくここにいるのだから……たっぷり遊びましょう？」

杏子「……」

ほむら「杏子？」

杏子「……！あ、ああ。そうだな」

ほむら「……何を考え込んでいたの？」

杏子「いや、何でもねぇ……続けてくれ」
112 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/05/06(金) 22:05:29.28 ID:/Rq52ZXko: ほむら「……まあ、いいわ。ちなみに軍資金は『諭吉』一枚……今日じゃなくて、今週の、だけど」

杏子「……へぁっ！？マジでっ！？」

ほむら「ええ、マジよ。お金は腐るほどあるの。」

杏子「……は？」

ほむら「実は両親には、私が特待生だって告げてないの」
113 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/05/06(金) 22:05:59.12 ID:/Rq52ZXko: 杏子「……つまり、どういうことだってばよ……」

ほむら「私が10割特待を維持すれば1,200,000yen/year使い放題」

杏子「」

ほむら「23,000yen/week使ってようやく無くなる計算ね」

杏子「おいブルジョア、その金を苦学生に分けろ」

ほむら「もとよりその心算よ？60万円を貴方の生活費に回してあげる」

杏子「」
114 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/05/06(金) 22:06:30.70 ID:/Rq52ZXko: ほむら「……杏子？」

杏子「……あ、あのさ、ほむら」

ほむら「何かしら？」

杏子「い、いや、自分で言った手前、取り消すのもアレだけどさ」

杏子「そこまでしてもらわなくてもアタシ、バイトで稼げるから」

杏子「気持ちはありがたいけど、その、大丈夫だからな？」
115 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/05/06(金) 22:07:03.74 ID:/Rq52ZXko: ほむら「……大丈夫じゃないわ、全く大丈夫じゃない」

杏子「……え？」

ほむら「確かに中学校の範囲位、一日も学校に行かなくたって自主学習でどうにでもなるわ」

ほむら「だけど、高校の範囲は中学校のそれとは難易度が別物なの」

ほむら「確かに貴方が唯の学生ならばバイトと勉強の両立をしても大丈夫」

ほむら「でも、貴方は仮にも新学校の特待生なの。……特待生、剥奪されたい？」

杏子「……」
116 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/05/06(金) 22:07:35.44 ID:/Rq52ZXko: ほむら「……時給900円のバイトを一日7時間弱年200日程度働いて、ようやく約1,200,000円」

ほむら「これは、初年度の学費とほぼ同じよ。それに、二年生からは講習や旅行が増えるから、やっぱり1,000,000円以上は学校に取られる」

ほむら「更に、時間は有限じゃない。学校の時間が9時間、バイトの時間が7時間、交通に2時間と考えても一日の内の18時間が消える」

ほむら「それなら、働かずに勉強した方が今後の生活や大学受験を考えれば賢明だと思うのだけれど」

杏子「で、でも！」

ほむら「何？」

杏子「……足りないんだ……」
117 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/05/06(金) 22:08:40.60 ID:/Rq52ZXko: ほむら「は？」

杏子「……家賃が……あるんだ……」

ほむら「……そうね、確かにそれなら年90万でも足りないわね」

杏子「だから……働くしかないんだ……」

ほむら「……心配しないで、杏子」ｷﾞｭｯ

杏子「……あっ」

ほむら「……ふっふっふ」

杏子「嫌な予感がする」
118 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/05/06(金) 22:09:16.06 ID:/Rq52ZXko: ほむら「私の家に住みなさい？」

杏子「……悪いが、そこまでお世話になる心算はねぇよ」

ほむら「あら？世話をする心算じゃないわ。私の趣味よ？」

杏子「……いや、それはそれで御遠慮だって」

ほむら「……釣れないわね……」ﾊﾟｯ

杏子「おい」
119 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/05/06(金) 22:09:56.12 ID:/Rq52ZXko: ほむら「……冷静に考えて。あのボロアパートと、私の家。どっちが住環境がいいかしら？」

杏子「そりゃー、まあ、ほむらの家だけどさ……でもこれ以上迷惑かけられねぇよ」

ほむら「条件を付け加えるわ。前者は家賃6万円、後者はローン完済済みで家賃0円」

杏子「うっ……い、いや……」

ほむら「前者は家賃は自分で働いて稼ぐ、後者は家賃どころか生活費が出る」

杏子「……ありがとうございます」

ほむら「どういたしまして」
120 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/05/06(金) 22:10:51.23 ID:/Rq52ZXko: 杏子「だ、だけどさ……迷惑にならないか？」

ほむら「迷惑だなんてとんでもないわ。むしろ感謝したい位」

杏子「……無理させないよな？」

ほむら「大丈夫よ、私は私で利益があるから」

杏子「……？」
121 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/05/06(金) 22:11:38.08 ID:/Rq52ZXko: ほむら「一つ」

ほむら「一人暮らしの寂しさから開放される」

杏子「いや、寂しくねぇだろ……別に」

ほむら「私は寂しいのよ……」

杏子「そ、そうか……」
122 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/05/06(金) 22:12:07.39 ID:/Rq52ZXko: ほむら「二つ」

ほむら「私の勉強が捗る」

杏子「？……意味が分からねぇよ」

ほむら「貴方は文系で私は理系でしょう？」

杏子「……なるほど……」
123 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/05/06(金) 22:13:30.68 ID:/Rq52ZXko: ほむら「三つ」

ほむら「眼福」

杏子「……は？」

ほむら「眼福」

杏子「……」

ほむら「……」
124 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/05/06(金) 22:14:02.52 ID:/Rq52ZXko: 杏子「ほむら」

ほむら「……はい」

杏子「降りる」ﾉｼ

ほむら「」

ほむら「あっ、杏子！行かないで！杏子おおぉぉッ！！！」
125 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/05/06(金) 22:15:08.83 ID:/Rq52ZXko: 続く
126 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)[sage]：2011/05/06(金) 22:15:20.75 ID:4SraV3ODo: GJ
127 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]：2011/05/06(金) 22:17:52.37 ID:TfOJEUbvo: もう何も怖くないリア充と化したマミさんの登場が今から楽しみ乙
ところで戦闘シーンはあったりするのかしら
128 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/05/06(金) 22:35:12.01 ID:/Rq52ZXko: >>127
もう何も恐くないからってリア充かどうかはさて置いて
エロ、グロ、戦闘、欝といったものは殆どないものだと思って下さい
129 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]：2011/05/06(金) 22:37:13.94 ID:rrBt3tljo: お疲れ様でした。
130 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道)[sage]：2011/05/06(金) 22:39:30.01 ID:AmRjkkF7o: 乙
まどか様も見てるんだよな……ｺﾞｸﾘ
131 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]：2011/05/06(金) 22:40:02.91 ID:TfOJEUbvo: >>128
了解乙乙
こんな「親友」が二人もいるんだ、少なくともリア終じゃないよ良かったねマミマミ！
132 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[sage]：2011/05/06(金) 23:20:55.65 ID:c4s20I170: 杏子「死ぬか？」
ほ、むぅぅぅぅぅううううんっ！
133 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/07(土) 06:52:24.40 ID:+RD9jCHc0: この二人可愛すぎるな

ほむほむさんそれでいいのか…
134 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/07(土) 17:09:09.08 ID:0tVMr7yDO: なんでほむほむ弐寺やってるん？
135 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/11(水) 01:36:43.83 ID:wEAw5lfB0: まだかなー
136 ： ◆HpnNmTXBxA[sage]：2011/05/11(水) 07:56:15.86 ID:PT1B/p9DO: ちょびっとずつの更新でいいなら
今夜にでもやるけど
一気に投下よりそっちの方がいい？
内容にあとで訂正入るかも知れないけど
137 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/11(水) 08:07:21.54 ID:qCw6481IO: >>1のやりやすい方で
138 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]：2011/05/11(水) 08:14:47.35 ID:VUcRkFdHo: >>1様のやりやすい方で問題ないかと思います。
139 ： ◆SuISeITnp6[sage]：2011/05/11(水) 17:50:35.47 ID:PT1B/p9DO: 様付けとかうれしいこと言ってくれるじゃないの・・・
それじゃ、9時位からとことん喜ばせてやるからな
140 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/11(水) 18:04:10.95 ID:AIGx38tIO: やったー
待ってるよ！
141 ： ◆HpnNmTXBxA2011/05/11(水) 22:22:30.60 ID:7myABnjbo: ああ、やっぱり今日はだめだったよ。
・・・書き溜めが間に合わなかった

ごめんなさい、マジでごめんなさい
142 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/11(水) 22:42:51.36 ID:wEAw5lfB0: 大丈夫だよ
楽しみにしてるからがんばってね
143 ：梨本良平(17)非童貞 ◆aSGZcyAuRE2011/05/11(水) 23:06:36.05 ID:C5SxT1ow0: ここ最近の楽しみはこのスレだけなんです
144 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]：2011/05/11(水) 23:10:24.13 ID:VUcRkFdHo: 承知致しました
145 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸)[sage]：2011/05/12(木) 01:15:06.50 ID:BQgzI8jAO: ホントこの二人が仲良いと和むでぇ……
146 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)2011/05/12(木) 20:54:28.75 ID:9yZsk4Zq0: 続きwktk
147 ： ◆HpnNmTXBxA[sage]：2011/05/14(土) 07:00:43.34 ID:ETrCb1Smo: 何か伸びてるし今日の夕方から投下する気だったから来て見たけど
ID:PT1B/p9DO
ID:7myABnjbo
誰こいつ

酉割れてるので変えます
148 ： ◆BbPkd9G2QQ[sage]：2011/05/14(土) 07:01:25.82 ID:ETrCb1Smo: 変更
149 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/14(土) 11:36:16.69 ID:t7Kbp46Eo: 酉何だったの？
150 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/14(土) 19:59:54.79 ID:Qt8G39yMo: 偽者の言葉を借りるようであまりいい気はしないが
俺はおりこもかすみも漫画まどか3巻も読んでいないので
設定が食い違ったらガンガンリライト入れてくよ！
展開に詰まってもガンガンリライト入れてくよ！
151 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/15(日) 11:15:57.72 ID:8forolb/o: ……

さやか「……」ｶﾘｶﾘ

まどか「……」ｶﾘｶﾘ

さやか「……まどかー……」

まどか「何？さやかちゃん」

さやか「何で私達、勉強してるのよ？」

まどか「何でって……勉強は学生の本分でしょ？私達生きていれば学生だったんだから」

さやか「……いや、死んでるから別にやる意味無いじゃん」
152 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/15(日) 11:16:23.35 ID:8forolb/o: まどか「……さやかちゃんがそう思うならそうなんだろうね……」

さやか「うわー、まどかさん棘々しいッスね……」

まどか「……」ｶﾘｶﾘ

さやか「……やーめた、遊ぶ。まどか、私ちょっと適当に行って来るよ」

まどか「……」ﾉｼ
153 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/15(日) 11:16:57.51 ID:8forolb/o: ……

さやか「……」

さやか「……と言っても……」

さやか「基本、何もないし」

さやか「暇だなー……確かに勉強してた方がいいかも知れない」
154 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/15(日) 11:17:24.40 ID:8forolb/o: シャルロッテ「……」ﾃｺﾃｺ

さやか「シャルロッテ……ええ、そうよね、お前も暇よね」

シャル「……」ｺｸｺｸ

さやか「分かった、ちょっと待っててね……冷蔵庫からいつもの持ってくるから」ﾄｺﾄｺ

シャル「！」ﾋﾟｮﾝ
155 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/15(日) 11:17:54.64 ID:8forolb/o: ﾊﾞｶﾝ

さやか「えーっと……どーこーにーあーっーたーかーなー……これこれ」

ﾊﾞﾀﾝ

さやか「はい、これ。スモークチーズ」

シャル「！」ﾊﾞﾀﾊﾞﾀ

さやか「あ、待て。腕ごと食われるのは流石の私でも痛いから」
156 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/15(日) 11:18:26.41 ID:8forolb/o: シャル「！、！」ｳｽﾞｳｽﾞ

さやか「よーし、上に投げるぞー！」ﾊﾞｯ

シャル「！！」ﾃﾞﾛﾝﾃﾞﾛﾝ

さやか「……と、見せかけて横」ﾎﾟｲｯ

シャル「」ｶﾞﾊﾞｧ

さやか「う……やっぱりグロい」
157 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/15(日) 11:18:53.01 ID:8forolb/o: まどか「……さやかちゃん、私、勉強中だから静かにしてね」

さやか「ああ、ごめんごめん」

まどか「……」ｶﾘｶﾘ

シャル「」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

さやか「よしよし、良い子良い子。つーわけでお菓子ちょうだいっ」

シャル「……」
ｺｸｺｸ

ﾎﾟﾝｯ
158 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/15(日) 11:19:22.05 ID:8forolb/o: さやか「……か、柿の種……」

シャル「……」ｽｯ

さやか「リモコン？……ああ、確かにテレビ見ながらなら柿の種は良いよね」

シャル「……」ｺｸｺｸ

さやか「そうでしたか、テレビが見たいのですか。了解、ポチっとな」

ﾋﾟｯ
159 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/15(日) 11:22:03.84 ID:8forolb/o: 《ほむら「」ｶﾞﾊﾞｧ》

《杏子「う、うわぁ！？」》

さやか「えっ」

まどか「……ああもう、しつこいねさやかちゃん……私今勉強してるんだか……ら……？」

《ほむら「……私、今ね、貴方が友達で本当に良かったと思ってる」》

《杏子「……！……。……あー……」》

《ほむら「……可愛い」》
160 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/15(日) 11:22:31.18 ID:8forolb/o: さやか「……」

まどか「……」

シャル「……」

さやか「……青春だねぇ」

まどか「……青春、なのかな……？」

シャル「……」

さやか「柿の種食べますか？」

まどか「あ、いただきます」
161 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/15(日) 11:31:29.24 ID:8forolb/o: ……

ほむら「……っと、これで全部……かしら？」

杏子「そうだな、とりあえずそれで必需品は全部だ」

ほむら「随分少ないわね」

杏子「まあ、貧乏だしな……」

ほむら「……何か、ごめんなさい」

杏子「？……いや、気にしてねぇよ」
162 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/15(日) 11:32:05.64 ID:8forolb/o: ほむら「……そう、なのかしら」

杏子「うーん……確かに普通に生きることには憧れてたけどさ……」

杏子「でもこうなったのはアタシの所為だからね。アタシは自分のためだけに生きてきたから、そのつけが回ってきてんだ」

杏子「……って思ってゴマかしてる。開き直ると楽だね」

ほむら「……嘘ね」

杏子「だな。……正直、つらい」

ほむら「……」
163 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/15(日) 11:32:32.05 ID:8forolb/o: 杏子「やっぱり、最初は『何でアタシが？』って思ってた」

杏子「アタシは他人の為に祈って、他人を幸せにして、これからも皆を幸せにするんだって意気込んでて」

杏子「でも、その幸せがほんの些細なきっかけで壊れちまった。アタシが幸せにしていた人は、いつの間にか不幸になった」

杏子「これまでは上手く行ってたのに、なぜか上手く行かなくなった。理由なんて分からなかったさ」

杏子「でもアタシはその分からない原因を恨もうとした。でも、恨む相手が居なかったんだよね。原因は自分なのに、自分が悪いなんて分かってなかったから」

杏子「……いや、分かってたのかも知れない、分かってて逃げてたのかもしれないけど……」

ほむら「はいストーップ、よ。……そこまで聞いてないわ」

杏子「……悪い、つい」
164 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/15(日) 11:33:00.62 ID:8forolb/o: ほむら「よろしい」

ほむら「それに、今がどういう状況か分かっているの？」

杏子「ど、どういう状況かというと……」

ほむら「貴方の門出の日じゃない、祝い事の前に暗くなってどうするの」

杏子「まあ、確かにそうだな……ごめん……」
165 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/15(日) 11:34:13.70 ID:8forolb/o: ほむら「だから」

杏子「……？」

ほむら「……」ｷﾞｭｯ

杏子「……ぅ……？」

ほむら「……今は、そういう話をして欲しくはないの」

杏子「……なんだか、ずるいぞ、それ……」
166 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/15(日) 11:39:15.25 ID:8forolb/o: ……

さやか「……」ﾎﾞﾘﾎﾞﾘ

まどか「……」ﾎﾞﾘﾎﾞﾘ

シャル「……」

さやか「……二人暮らし、ねえ……」

まどか「あの子たちもませたね……」
167 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/15(日) 11:39:45.48 ID:8forolb/o: さやか「ませた……と言うか、ちょっと違う気もするけど」

まどか「じゃあ、大人の階段を上った？」

さやか「……要するに、二人があっちの気に目覚めたって言いたいんでしょ？」

まどか「まあ、そういうことだね」

さやか「まどか、最近考えがおっさんになってる」

まどか「暇つぶしにおっさん思考は最高だよ」
168 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/15(日) 11:40:28.07 ID:8forolb/o: さやか「……まあ、杏子『は』そっちの気はなさそうだよ」

まどか「杏子ちゃん『は』ね……あの子、友達が本当に少ないから、ほむらちゃんに依存してるだけで」

さやか「じゃあ、転校生『は』？」

まどか「ほむらちゃん『は』……まあ、うん……ねえ」

シャル「……」ﾎﾟﾝ

さやか「ポッキー、ね……シャルもやっぱそう思う？」

シャル「……」ｺｸｺｸ
169 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/15(日) 11:41:17.79 ID:8forolb/o: さやか「まどかの見立てだと、転校生、どうなると思う？」

まどか「ほむらちゃん、杏子ちゃんに二人暮らしを提案したとき、『眼福』って言ったよね」

まどか「……あの時ほむらちゃん、割と、いや、えらくマジに『眼福』って言ったと思うよ」

さやか「……つまり、と言うか聞くまでも無いけどさ」

まどか「目覚めてるだろうね」

さやか「きましたわー……」
170 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/15(日) 11:41:49.91 ID:8forolb/o: まどか「だってほむらちゃん、私に正体、別の時間軸から来て私を救いに来たこと、をバラす時に、『私を抱きしめながら』『気持ち悪いよね』って自分で言ったもん」

まどか「確かに私だって唐突に赤の他人から『私はまどかとは違う時間を生きているんだもの！』……なんて言われた日には良い精神病院を紹介するけど」

まどか「でも、今までにほむらちゃんがそういう人だっていうことを匂わせる出来事はたくさんあったから、その時の私は信じた」

さやか「これから現れる魔女のことも、誰も知らなかったキュゥべえの正体も知ってたから、その裏づけが全部取れるし、私がそれを言われても……まあ、一応信じるね」

まどか「だけど……それだったら、わざわざ私を抱きしめなくてもいいと思う」

まどか「自分が『気持ち悪い』って自覚しているなら、なおさら説得する相手に近づくなんてしない。なら何で私を抱きしめたのか」

まどか「……ほむらちゃん、確実に私のことが好きだったね。そのせい」
171 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/15(日) 11:42:16.00 ID:8forolb/o: さやか「……まどか、何かに付けて転校生のことでノロケるよね？」

まどか「それは、まあ……私もほむらちゃんのこと好きだし……」

さやか「あ、そうでしたね。うんうん」

まどか「で、ほむらちゃんが私が好きだったってことは分かったよね？」

さやか「決め付けですか。いや、クドい程分からされてるけど」
172 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/15(日) 11:44:42.13 ID:8forolb/o: まどか「……未亡人だよね、ほむらちゃん」

さやか「いや、未亡人って……うーん、死んでるみたいなもんだし、そう……だけどさ……」

まどか「未亡人って、意外と再婚率高いんだよね……」

さやか「それって経済面の負担からじゃないの？未亡人って一般女性よりも貧困率が高いそうだし」

まどか「いや、心理的な面も意外と大きいの。心の埋め合わせって言うのは意外と重要だよ」

さやか「ああ……つまり杏子を心の傷を塞ぐための相手に選んだ、と」
173 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/15(日) 11:45:16.73 ID:8forolb/o: まどか「……はぁ……」

さやか「おおまどかよ、ため息をつくとは情けない」

まどか「……いや、別に私はほむらちゃんが杏子に気があること自体は問題ないんだよ……」

さやか「……あれ？何で？」

まどか「だって、こうなる時にはもう覚悟キメてたし」

さやか「でも未練たらた……」

まどか「言わないで」
174 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/15(日) 11:45:50.80 ID:8forolb/o: さやか「……」

まどか「当てにしてたの」

さやか「はい？」

まどか「ほむらちゃんを私が帰るための当てにしてたの」

さやか「ああ、そういえば前に面倒くさいこと言ってたっけ……それ？」

まどか「そうだよ。ほむらちゃんの気が私に向いていれば、それこそ意地でも私を取り返しに来るはず」

さやか「さらっとすごい自信過剰な言葉が」ﾎﾞｿｯ
175 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/15(日) 11:47:13.01 ID:8forolb/o: まどか「だから、その時に備えて、私の日常生活に支障が出ないように勉強をしていたんだけど」

さやか「ああ、そのためなの……ちょっと待って、この前の理論だと私は帰れないから勉強する意味が無いんじゃないの？」

まどか「私は頭に付けていたリボンを概念まで持って行ったね。ほむらちゃんはリボンを世界まで持ち帰ったね」

まどか「……リボンをさやかちゃんに置き換えてみて」

さやか「……えっ、私帰れるの！？」
176 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/15(日) 11:48:10.66 ID:8forolb/o: まどか「あれ？私、話してなかったかな……」

さやか「話してないよ！てっきり帰れないものだと思ってしょげてた時間を返せーっ！」

さやか「くーっ！どんな時間軸でも再構成前後関係なく全然報われなかった私がついに……！胸が熱くなっちゃうね！！」

まどか「……だけど、それはほむらちゃんが私に気が向きっぱなしという前提の元に成立するんだけど」

さやか「……無視はつらいよ、まどか……」
177 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/15(日) 11:49:17.97 ID:8forolb/o: まどか「杏子ちゃんに、私に向かっていた気が代わりに向くと……」

さやか「……あっ！……ああ、何だか恭介思い出しちゃった……」

まどか「えっ？そもそも上条君はさやかちゃんのことが好きだったっけ？」

さやか「おい、やめろ馬鹿」

まどか「……冗談だよ、さやかちゃん。気を落さないで」

さやか「……まどか、それ、結構来るからね……」

まどか「……まあ、冗談というのが冗談なんだけど」ﾎﾞｿｯ
178 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/15(日) 11:49:51.49 ID:8forolb/o: まどか「こうなると、私達、帰れないよね」

さやか「……帰れないね」

まどか「非常に困るね」

さやか「……困るね」

まどか「……と言う訳……」
179 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/15(日) 11:50:17.72 ID:8forolb/o: さやか「……まどかちゃん、人はそれを言い訳と言うんだよ」

まどか「……理論は通ってる」

さやか「色恋沙汰には理論は霞むよ、まどか」

まどか「……」

さやか「……」
180 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/15(日) 11:50:55.54 ID:8forolb/o: まどか「……そうだよ……どうせ嫉妬だよ……」

まどか「……ほむらちゃんが杏子ちゃんのことを気にしているのが気に食わないんだよ……」

さやか「まどか、ちょっと怖い」

《ほむら「……」ｷﾞｭｯ》

《杏子「……ぅ……？」》

《ほむら「……今は、そういう話をして欲しくはないの」》

《杏子「……なんだか、ずるいぞ、それ……」》
181 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/15(日) 11:51:57.38 ID:8forolb/o: まどか「……未亡人って、どんな言葉か知ってる？」

さやか「夫を亡くした妻、かな？」

まどか「意味じゃなくて、語源は分かるかな？」

さやか「……あー、分かんないや」

まどか「字面から察しがつかない？」

さやか「まあ、何となく」
182 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/15(日) 11:52:25.30 ID:8forolb/o: まどか「『妻は夫と共に死ぬべき』という考えがあった時代に、それに背いて生き残った妻のことを『未だ亡くならない人』、つまり未亡人と呼んだの」

さやか「へぇー……」

まどか「……ほむらちゃんも私と一緒に死んじゃえば良かったのにね……」

さやか「おい」

まどか「……そうすれば私がここに呼んであげられるのにね……」

さやか「まどか、キャラを立てるのはいいけどヤンデレはまずい」
183 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/15(日) 11:53:01.61 ID:8forolb/o: まどか「いや、理論的にもこれは意外と通っててね……私がほむらちゃんを呼んで、ほむらちゃんを魔獣討伐に向かわせる」

まどか「その後でほむらちゃんと私が能力で帰れば一挙解決なの」

さやか「……ほう……」

まどか「……ほむらちゃん、私のために死んでくれないかな？」

さやか「いや、でもそのセリフはまずいけど……いや……確かに合っている様な……」

まどか「……」

さやか「……」

シャル「……」
184 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/15(日) 11:53:31.86 ID:8forolb/o: 続く
人の居ぬ間に更新
185 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道)2011/05/15(日) 13:34:24.05 ID:h7xT1cJFo: シャル「むつかしいこと　わかんない！」
186 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/15(日) 15:03:44.73 ID:CFXlhN8Do: なぜこんなにもワクワクするのだろう
187 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(空)[sage]：2011/05/15(日) 15:15:49.55 ID:hTMJYJNi0: よくこんな内容ある会話文を淡々と書けるな…すごいよ>>1。
こりゃほんとに面白い。ほのかに香る百合やセンスある笑いがまたいい。
超支援
188 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/15(日) 19:48:39.62 ID:yRpi+ENwo: もし書けたら夜にも更新するかも、期待しないで
189 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]：2011/05/15(日) 19:57:56.64 ID:iLKnoeopo: 承知致しました
190 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東)[sage]：2011/05/15(日) 20:24:22.98 ID:2ddYMk0AO: これは期待
191 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道)2011/05/16(月) 09:04:47.72 ID:WhxHe1O1o: 長い夜が始まる・・・！
192 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/16(月) 18:09:24.59 ID:xPBLwNODO: 何故だろう、ここのほむほむは割と真面目な顔してふざけた事を連発してる、丸くなったイメージがww

式をばっくれることを思い至るときとか、本編でさやかのソウルジェムをまどかが投げた時にハッとなって瞬間移動したときの表情をしてそうww

クオリティの高いほのぼの・設定解釈が素晴らしい！
更新、マッパで待ってる。。
193 ： ◆BbPkd9G2QQ[sage]：2011/05/16(月) 23:09:39.41 ID:3fW1u2qXo: 今日は更新厳しい、あんまり時間が取れない・・・
出来ても水曜、期待しないで
194 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]：2011/05/16(月) 23:10:45.21 ID:ya+Be1STo: 承知致しました。
195 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(空)[sage]：2011/05/17(火) 06:45:48.62 ID:iZlvaYKe0: 了解
ゆっくりでいいよー
そのためのSS速報だ
196 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)2011/05/21(土) 06:08:44.84 ID:N4uuls/oo: まどかの言ってることが本当ならシャルも帰れるの？
197 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道)2011/05/21(土) 08:34:07.58 ID:PfwqRBZro: おま、シャルがお菓子大好き80kg巨漢だったらどうするんだ
198 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]：2011/05/21(土) 12:48:06.43 ID:1DVnQQ0f0: 逆に考えろ、お菓子大好きくびれ、胸、顔がいろいろすごく良いかもしれない
199 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/21(土) 20:12:13.40 ID:j+ze+jloo: よく『概念』が云々、とか言わせてますけど
ここでの『概念』は本来の意味……大雑把に言うと『人間が定義した、言語で表される物事の意味』……では殆ど使ってなくて
『世界を構成している、物事の普遍的な本質』……そんな感じの、元々の意味以上に根本的な物を表す意味で使ってます
例えば、『鹿目まどかは概念に成り果てた』という文章の意味は
『鹿目まどかは言語で表される物事の意味になった』ということではなく『鹿目まどかは物事の普遍的な本質になった』ということで
つまり、鹿目まどかはただの法則の類になってしまった、ということを意味しているつもりです
200 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/21(土) 20:12:43.04 ID:j+ze+jloo: まどかが概念になった流れ
①まどかが『全ての魔女を消し去る』という願い（＝概念）の下に魔法少女化
②世界がまどかの作り出した法則によって再構成を開始する
③まどかが再構成時にもたらされた絶望によって魔女化（12話ラストに登場した魔女は魔女図鑑に載ってないため、恐らくあの魔女はクリームヒルトだと思われる）
④『全ての魔女を消し去る』という概念が魔女化したまどかの存在を消し去る
⑤『全ての魔女を消し去る』という概念のみが残る
201 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/21(土) 20:13:11.77 ID:j+ze+jloo: さやかが消えた流れ
①さやかが９話で消滅
②世界が再構成を開始する
③さやか、魔法少女になる
④さやかはどんな時間軸や世界でも『願い』と『魔女化の阻止』を両立できないため（12話参照）、魔女化
⑤再構成後なので、まどかの願いが魔女化したさやかを消し去る
202 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/21(土) 20:13:50.61 ID:j+ze+jloo: 世界が再構成してまどかが魔女化するはめになった流れ
①まどかが『全ての魔女を消し去る』という願いの下に魔法少女化
②まどかの作り出した『全ての魔女を消し去る』という概念が時間を超越して世界に及ぶ
③過去に存在した魔女を消し去ったことにより、現在の世界が成り立たなくなる
④世界が崩壊、まどかの願った『全ての魔女を消し去る』という概念を加えて再構成開始（一つの宇宙を作り出すのに等しい希望がまどかの能力にあった）
⑤ソウルジェムになった魔法少女の希望は必ず絶望に相転移するため、一つの宇宙を終わらせるに等しい絶望がまどかに降りかかる。まどか☆魔女化
203 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/21(土) 20:14:25.57 ID:j+ze+jloo: ・魔法少女となったまどかは、死んだ人間と会話できる（再構成以前のまどかとマミさん・杏子の会話、再構成後のまどかとさやかの会話）
　そして会話する場所は、ある程度自由に設定できる（まどかとマミさん・杏子の会話の時はマミ宅、まどかとさやかの会話の時はコンサートホール）
・概念となったまどかは、人の形を保てる（まどかとほむらの対話より）
　→まどかが死人を呼んで会話してもいいんじゃね？
まあ、基本的にまどかとさやかの設定は適当です。まどかとさやかの会話の中の考察がまどかとさやかの存在自体と食い違ってもスルーしてください
204 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/21(土) 20:14:52.32 ID:j+ze+jloo: 魔法少女と魔女についての私見
《ソウルジェムになった君たちの魂は、燃え尽きてグリーフシードへと変わる》というセリフを聞くに
グリーフシードには既にソウルジェムに入っていた魔法少女の魂は燃え尽きていて入ってないような気がする
魔法少女→魔女はできても魔女→魔法少女ができないのは既に魔法少女の魂が消滅しているため
だから魔法少女と魔女は魂が別物という気がする
さらに、再構成前は魔法少女と魔女が同時に存在してたけど、再構成後は魔法少女は存在していても魔女は存在そのものが許されてないから
再構成前に存在していた魔女は再構成後に魔法少女から切り離されて独立して消されているということになる
魔法少女と魔女を別の存在として扱うなんて願いはまどかはしていないのに
つまり、魔法少女と魔女はもう別の存在だと俺は考えてる
・・・だからまどかが死人を呼べるなら魔女を呼べても不思議はなくね？
205 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/21(土) 20:15:59.75 ID:j+ze+jloo: ・・・という感じで設定しているつもり
恐らく日曜更新
206 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)[sage]：2011/05/21(土) 21:02:36.64 ID:PmXIahZAO: 情熱が伝わったきたぜ……ついでに参考になるわぁｗｗ
お疲れ様でした
207 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道)2011/05/22(日) 00:00:22.09 ID:0gYW827Co: この>>1、SGのステージが高い・・・！
208 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/22(日) 19:55:49.06 ID:bjY+CJpTo: ……

ほむら「ここ」ﾋﾟｯ

杏子「へぇー……すっごい大きい……って知ってるよ」

ほむら「まあ、何度も来てるものね……」ｶﾞﾁｬﾝ

ｷﾞｨｨ

ほむら「入って、どうぞ」

杏子「あ、お邪魔します……」
209 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/22(日) 19:56:20.15 ID:bjY+CJpTo: ほむら「良いわよ、上がって。あ、荷物は押入れに置いておいて」

杏子「……」ｷｮﾛｷｮﾛ

ほむら「……？別に物珍しくもないでしょう、何度も来てるんだから」

杏子「……いや、何時もと立場が違って、新鮮でさ」

ほむら「……そう？」
210 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/22(日) 19:56:46.88 ID:bjY+CJpTo: 杏子「……ほむら」

ほむら「何かしら？」

杏子「何時もほむらには世話になってるから、ちょっと感謝させて」

杏子「……本当に、ありがとう」

ほむら「……」

杏子「ん？」
211 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/22(日) 19:57:15.16 ID:bjY+CJpTo: ほむら「……」ｼﾞｰﾝ

杏子「……どうした？」

ほむら「い、いや……何でもないわ……ちょっと動揺しただけ」

杏子「……何だよそれー、アタシはそういうキャラじゃないってことかー？」

ほむら「……まあ、それは確かにそうだけど……」

杏子「うっ……そこは否定しようぜ……」

ほむら「……やっぱり、人から感謝されるのって、良いものね……」ﾎﾞｿｯ
212 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/22(日) 19:58:08.27 ID:bjY+CJpTo: ほむら「……上げたばっかりで悪いけど、私は私でやることがあるから……部屋に戻るわね」

杏子「やること？」

ほむら「秘密」

杏子「……なんだそりゃ」

ほむら「まあ、色々あるのよ」
213 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/22(日) 19:58:35.85 ID:bjY+CJpTo: 杏子「……何か手伝わせてくれねーか？世話になりっぱなしじゃあ、アタシも精神衛生上良くない」

ほむら「……じゃあ、私が呼んだら手伝ってもらえるかしら」

杏子「……分かった、じゃあそれで。荷物置いてくる」

ほむら「ええ。それじゃあ、また」ﾄﾃﾄﾃ

杏子「……」ﾉｼ
214 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/22(日) 19:59:24.52 ID:bjY+CJpTo: 杏子「……そうか……アタシは今日からここに住めるのか……」

杏子「……」

杏子「申し訳ないな……アタシなんかがこんな所来ちゃって」

杏子「……ほむらの暖かさがありがたいよ……」

杏子「……」

杏子「けど……何だか寂しい」
215 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/22(日) 20:00:24.57 ID:bjY+CJpTo: 杏子「昨日まで一緒に暮らしてきた部屋を手放したからか？やっぱり」

杏子「……せめて、家具だけでもどうにかなんなかったかな……いきなり粗大ゴミは……」

杏子「……」

杏子「何アタシ暗くなってんだか……今はほむらに感謝するべきだろ」

杏子「……」

杏子「とりあえず、荷物置いてくるか」
216 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/22(日) 20:00:52.11 ID:bjY+CJpTo: ……

杏子《……》

ほむら「……」

ほむら「そうね……」
217 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/22(日) 20:02:03.15 ID:bjY+CJpTo: ……

杏子「……それにしても謎空間だよな、このアパート」

杏子「玄関から茶の間までは普通の部屋なのに、隣の部屋は」

ｶﾞﾁｬ

杏子「……この一面真っ白の謎空間。……どう見ても外から見るよりも広いし……」

杏子「窓に蝋燭飾ってあるのは……趣味？なのか分からねぇけど、何か歯車とか色々浮いてるし……」

杏子「まあ、あいつの魔法か何かなんだろうが……」
218 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/22(日) 20:02:43.72 ID:bjY+CJpTo: 杏子「……それよりも変なのが」

ｶﾞﾁｬ

杏子「……押入れ……というか武器庫……拳銃に突撃銃、機関銃は数があっても分かるけど……」

杏子「手榴弾がたくさん……全部一気に引き抜いたらどうなることやら……でもこれも分かる、いや分からないけど」

杏子「なぜかRPGに81迫、それにパイプ爆弾が夥しい程にあるんだよ……戦争でもする気か……？」

杏子「極めつけにSSMが16両……突っ込みどころが多すぎて困る……とりあえず良く床は抜けねーなとだけ……」
219 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/22(日) 20:03:13.38 ID:bjY+CJpTo: 杏子「……ほむらは『昔使ってたの』とか言ってたけど……じゃあその『昔』ってなんだよ……陸自にでも居たのか？」

杏子「まあ、ほむらが謎なのは今に始まったことじゃないし、別に良いや」

杏子「荷物、ここで良いんだよな」ﾄﾞｻｯ

杏子「……私もこの家に慣れたよなー……最初はこの部屋に入るのも億劫だったけど」
220 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/22(日) 20:06:10.77 ID:bjY+CJpTo: ﾊﾞﾀﾝ

杏子「さて、ほむらの手伝いでもするかね」ﾄｺﾄｺ

ｺﾝｺﾝ

杏子「ほむらー、良いかー？」

ほむら《……》

杏子「ほむらー？」
221 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/22(日) 20:06:38.14 ID:bjY+CJpTo: ほむら《……あんまり良くない。まだかかりそう》

杏子「……そうか……何か出来ることねえか？」

ほむら《んー……じゃあ、昼ご飯作ってくれるかしら》

杏子「メシか……任せろ」ﾀﾞｯ

ほむら《出来れば余り物で作って。それと私、朝ごはん食べてないから私の分は多めでお願い……》
222 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/22(日) 20:07:05.19 ID:bjY+CJpTo: ｶﾞﾁｬ

杏子「さて、いっちょ作るかね」

杏子「……まあ、冷蔵庫に何があるか分からないと何も作れねぇけど」

杏子「ほむらのことだから、どうせ変なもので溢れんばかりに詰まってるんだろうな……」

ｽｯ

ﾋﾟﾀｯ
223 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/22(日) 20:08:10.98 ID:bjY+CJpTo: 杏子「……他人の食べ物置き場開けて良いのか？」

杏子「いや、料理を任されたんだし……後ろめたいことは何もねえんだけど」

杏子「……」

杏子「失礼しまーす……」
224 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/22(日) 20:08:36.23 ID:bjY+CJpTo: ﾊﾞｶﾝ

杏子「……」

杏子「……意外と普通だな、寧ろ小奇麗に片付いてて良い感じ」

杏子「金が余ってるとか言ってたから無駄な贅沢品を買い込んでるかと思えばそうでもねえ」

杏子「……反応に困るな」
225 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/22(日) 20:09:03.26 ID:bjY+CJpTo: 杏子「まあ、とりあえず食材さらって行こうか……余り物で作れって言ってたな」

杏子「となると、余ってそうなのは……ネギ、ニラ、キャベツ、レタス」ﾋｮｲﾋｮｲ

杏子「……分からないでもない。一回で使いきれるわけないし、確かに余る」

ﾊﾞﾀﾝ

杏子「……」

杏子「大体決まったけど……良いのかこれ、まんま定食屋のメニューになる……」
226 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/22(日) 20:09:29.72 ID:bjY+CJpTo: 杏子「……別に良いか。中力あるかな……あれば皮を買わずに済むんだけど……」

杏子「あるな、結構減ってる……お好み焼きでも作ってんのか？」ﾋｮｲ

杏子「……お好み焼き、か……」

杏子「……あの頭脳明晰運動万能で才色兼備なほむらが……」

杏子「……家でお好み焼き……」
227 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/22(日) 20:09:56.45 ID:bjY+CJpTo: ……

ほむら「……」

ｼﾞｭｰ

ほむら「……」

ｻﾞﾘｯ
228 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/22(日) 20:10:24.73 ID:bjY+CJpTo: ｸﾙｯ

ﾊﾟﾀﾝ

ほむら「……」

ｽｯ

ほむら「……」
229 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/22(日) 20:10:50.17 ID:bjY+CJpTo: ｶﾎﾟﾝ

ﾀﾞﾎﾞﾀﾞﾎﾞ

ほむら「……」

ﾋｮｲ

ほむら「……」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

ほむら「……」ｺﾞｯｸﾝ
230 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/22(日) 20:11:16.34 ID:bjY+CJpTo: ほむら「……しらすは正解」
231 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/22(日) 20:11:46.55 ID:bjY+CJpTo: ……

杏子「……」

杏子「……『一人暮らしの寂しさ』……確かにな……一人ぼっちは寂しいもんな……」

杏子「……手早く作れて、あんまり材料の値段もかからず、それでいて豪華そうな料理か……」

杏子「何だ、ピッタリじゃねえか」
232 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/22(日) 20:12:39.98 ID:bjY+CJpTo: 杏子「……エビあると美味いんだけどな……冷凍のやつがあるじゃん。完璧」ﾋｮｲ

杏子「うん、これで良いな……」

杏子「……エプロンあるかな？」

杏子「あった。……けっこう質素だな、シミもたくさん。やっぱり結構やってんだな」
233 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/22(日) 20:13:05.45 ID:bjY+CJpTo: ｼｭﾙｼｭﾙ

ｷｭｯ

ﾊﾟﾝｯ

杏子「……よし」

杏子「では改めて……作りますかね」
234 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/22(日) 20:13:32.18 ID:bjY+CJpTo: ……

まどか「……」ｼﾞｰ

さやか「……」ﾎﾞﾘﾎﾞﾘ

シャル「……」

まどか「杏子ちゃん、はりきってるね」
235 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/22(日) 20:14:02.18 ID:bjY+CJpTo: さやか「む……んぐっ」ｺｸﾝ

さやか「……そうだね、やけに頑張ってる」

まどか「杏子ちゃん、随分変わった」

さやか「いやいや……まどか、それ何時から比べての話よ？杏子は表側ツンツンしてたけど実はああいう子じゃん」

まどか「そうなんだけど、その実を表に出すようになってきてる」
236 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/22(日) 20:14:28.49 ID:bjY+CJpTo: さやか「まあねー。……杏子は誰にも見向きされなかったし」

まどか「咲いた場所が日陰じゃ、花も腐っちゃうよね」

さやか「でもほむらがその花に暁を見せてくれた、暁美だけに」

まどか「その所為で私は嫉妬の焔に狂いそうだよ、ほむらだけに」

シャル「……」ﾍｸﾁｯ

さやか「……シャルが寒いって」
237 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/22(日) 20:14:56.07 ID:bjY+CJpTo: まどか「……」

まどか「そういえば、私達このテレビで当たり前のようにリアルタイムで世界を見てるけど」

さやか「あ、話題変えちゃうのね」

まどか「それって結構不思議なことだと思わない？」

さやか「あ、スルーしちゃうのね」
238 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/22(日) 20:15:21.30 ID:bjY+CJpTo: さやか「うーん……ただ見てるだけで干渉してる訳じゃないし……こういうちょっとした装置ぐらい、ありえても普通じゃないの？」

まどか「そうだね、下の次元である世界から概念に『干渉』することも出来るんだから、上の次元である概念から世界を『鑑賞』することくらいは出来ても良いよね」

シャル「……」ﾍｸﾁｯ

まどか「……」

さやか「……うん、続けて」
239 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/22(日) 20:15:47.87 ID:bjY+CJpTo: まどか「……でも、概念って時間を超越してる筈だよね。私は概念になって、『始まりも終わりもなくなった』んだから」

まどか「それに、『今の私にはね、過去と未来の全てが見れる』し」

さやか「時間を越えて存在してないと、『過去と未来の全ての魔女』を消し去れないもんね」

まどか「だから、私達の居るここも概念と同じ次元のはずだよね。私は世界に干渉できないんだから、存在するなら概念以外にありえない」

さやか「私も、『宇宙の一員ではなくなった』から、まどかが私に干渉してここに呼び込めたわけだし」
240 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/22(日) 20:16:17.10 ID:bjY+CJpTo: まどか「……」

さやか「まどか？」

まどか「さやかちゃん、変だと思わない？」

さやか「……えっ、何が？」
241 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/22(日) 20:17:05.80 ID:bjY+CJpTo: まどか「私が本当に時間を越えて存在するなら……と言うより、概念が本当に時間を越えて存在して」

まどか「本当に概念は『過去と未来の全てが見れる』なら」

まどか「私はほむらちゃんにお別れを言ったとき」

《まどか「元の世界に戻っても、もしかしたら私のこと、忘れずにいてくれるかも」》

《まどか「大丈夫、きっと大丈夫。信じようよ」》

まどか「『もしかしたら』とか『かも』とか『きっと』なんて曖昧な返事をしたかな？」
242 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/22(日) 20:17:34.17 ID:bjY+CJpTo: さやか「……過去と未来の全てが見れるなら、確証を持って答えられるはずだよね」

まどか「だから、私は、概念は」

まどか「世界の時間を完全には超越してないの」

さやか「……まどか、それはおかしい」

まどか「何かな？さやかちゃん」
243 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/22(日) 20:19:34.08 ID:bjY+CJpTo: さやか「まどかはどうやって転校生が魔獣に特攻を仕掛ける映像を手に入れたのさ」

まどか「……！……あー……」

さやか「……？」

まどか「……『今の私にはね、過去と未来の全てが見えるの。かつてあった宇宙も、いつかあり得るかもしれない宇宙も』」

さやか「……いや、それを自分で否定したんでしょ」
244 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/22(日) 20:19:59.54 ID:bjY+CJpTo: まどか「さっき言ったことと矛盾するようだけど、私は『過去と未来の全てが見れる』」

さやか「はい？」

まどか「ただしそれは『かつてあった宇宙』と、『いつかあり得るかもしれない宇宙』」

まどか「『あり得るかもしれない』だけで、『ある』訳じゃない。確実な未来じゃなくて、可能性しか見ることが出来ない」

さやか「……あり得る物を見れる時点で、時間は超越してる」

まどか「そうだよ、概念は時間を超越してる」
245 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/22(日) 20:20:26.50 ID:bjY+CJpTo: さやか「……ん？結局どっちなの？」

まどか「『完全には』超越してないの、部分的に超越できてないの。本来なら完全に超越している筈だけど」

さやか「本来……なら？」

まどか「そう、本来なら。……概念は、存在の次元が世界よりも上だってことは分かってるよね？」

さやか「それはキュゥべえが言ってたから分かる。『君と言う存在は、一つ上の領域にシフトして、ただの概念に成り果ててしまった』って」
246 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/22(日) 20:20:54.65 ID:bjY+CJpTo: まどか「概念は世界よりも高次元だから、世界の空間や時間は概念は文字通り超越できるの」

まどか「高次元である概念から時間軸を含めた世界を観測するのは、イメージとしては番組を録画したビデオを見るようなものだと思ってくれたら良いよ」

さやか「なるほど……そんな感じなのね、何となくイメージは付いた」

まどか「録画したビデオを見る分には、基本的には映し出される映像がこっちに干渉してくることはないけど」

まどか「こちらが映し出される映像を鑑賞するのは容易だね。映像を編集すれば干渉だって出来る」
247 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/22(日) 20:21:20.97 ID:bjY+CJpTo: まどか「でも、もしビデオが私達に干渉してきたら……？」

さやか「……そんなことってあるの？」

まどか「……それをやってのけたのが、私とほむらちゃん」

さやか「ああ……」
248 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/22(日) 20:22:46.51 ID:bjY+CJpTo: まどか「私達の能力は、概念と世界を行き来すること」

まどか「それは低次元である世界から高次元である概念に干渉することを意味するね」

まどか「ビデオが私達に干渉する術を持っちゃったんだ」

さやか「まどかや転校生は貞子の類ですか……」
249 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/22(日) 20:23:15.22 ID:bjY+CJpTo: さやか「……だから世界は時間を完全には超越しきれてないと」

まどか「そういうことだよ。私達の存在は世界と概念の時間をつなげてしまった」

まどか「今、世界と概念は、時間を共有してるから同じ時間を歩んでるの」

まどか「だから、リアルタイムでこのテレビから世界が見れるんだよ」

さやか「それで最初の話題に戻るのね」

まどか「そう。そのための説明だよ」
250 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/22(日) 20:24:30.33 ID:bjY+CJpTo: さやか「……話を戻した所悪いけど、『過去と未来の全てが見れる』のは結局どっちなの？」

まどか「過去と未来の全てを見るには、世界が概念よりも低次元であり続ける前提が必要だから」

まどか「高次元と低次元を繋いでしまった私達がいる限り、過去はともかく未来は見れないよ」

まどか「見れたとしても、世界が一部でも高次元になって概念に干渉することがないまま歩み続けた未来だけ」

まどか「私達がいる限り、そんなのはありえないよね」
251 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/22(日) 20:25:46.52 ID:bjY+CJpTo: さやか「へえ……ん？」

まどか「どうしたの？さやかちゃん」

さやか「そうなると、前まどかに見せてもらった映像の説明が付かない」

まどか「……そこ、掘り下げる？」

さやか「別に良いでしょ？」
252 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/22(日) 20:26:17.06 ID:bjY+CJpTo: まどか「……」

さやか「……」

まどか「……良いのかな……？」

さやか「……何が？」

まどか「……ちょっとテレビでやってたのを……」

さやか「……ああ……良くないね……」

シャル「……」
253 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/05/22(日) 20:26:42.93 ID:bjY+CJpTo: 続く
254 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/22(日) 20:39:36.65 ID:OSjdL5HD0: 乙
シャルが合間合間に良い味出してて和む
255 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/22(日) 22:20:40.60 ID:X3eQCOcLo: 乙
ほむほむマジ浮気性
まどかさんやっちゃってくだせえ
256 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東)[sage]：2011/05/23(月) 07:35:41.99 ID:7cOfOAeAO: 超乙
あんこちゃんマジあんあん
257 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]：2011/05/23(月) 08:08:51.44 ID:tk9ZGbXmo: お疲れさまでした。
258 ： ◆BbPkd9G2QQ[sage]：2011/05/23(月) 23:29:57.71 ID:TwlE+9juo: ＜●＞＜●＞

諸事情により１～２週間程ペースが落ちる、もしくは更新不可になるかもしれません
迷惑をお掛けしますことをご容赦下さい

上の目玉には特に深い意味・・・は、ありません
259 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)[sage]：2011/05/24(火) 00:34:35.81 ID:KPp7lHMCo: おｋ　気長にまってるよ
260 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(空)[sage]：2011/05/30(月) 00:29:18.35 ID:ewsXd3zM0: 乙乙
楽しみにしてる。いつでもよろし。
しかしまどかの説明半端ないな。
わかりやすいんだけど、多分私の頭が知ったかぶりしてるだけだわｗｗ
261 ： ◆BbPkd9G2QQ[sage]：2011/06/03(金) 15:43:38.68 ID:vR5CqH9ko: 生存報告
更新は今週末に極少量、来週に通常通り
262 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]：2011/06/03(金) 18:14:53.83 ID:2BT7q9ygo: 良かったー期待してる
263 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(空)[sage]：2011/06/04(土) 07:37:39.29 ID:AgpVv6Kz0: わーい
264 ： ◆BbPkd9G2QQ[sage]：2011/06/05(日) 19:52:50.14 ID:O+no6OYfo: 極少量と言ったが・・・無理そう
申し訳ない
265 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(空)[sage]：2011/06/05(日) 21:35:39.33 ID:ebFNnPPJ0: だいじょうぶい。
>>1の書ける時に合わせるのが読み手の使命さ。
SS速報なんだし、のんびりいこうぜ。
266 ：某日某所※わりとどうでもいい ◆BbPkd9G2QQ[sage]：2011/06/06(月) 23:45:37.37 ID:npVsxTI3o: ﾌｧｰｽﾀｽﾄｰｨｼﾞ

「……」

ｼﾞｬｰﾝ
ﾄﾞｰﾝ　ﾄﾞｰﾝ　ﾎﾟｰﾝ

「……」ﾀﾝﾀﾝﾄﾝ

ﾄﾞｰﾝ　ﾄﾞｰﾝ　ﾎﾟｰﾝ

「……」ﾀﾝﾀﾝﾄﾝ

ﾄﾞｰﾝ　ﾄﾞｰﾝ　ﾎﾟｰﾝ　ﾄﾞｰﾝ　ﾄﾞｰﾝ　ﾎﾟｰﾝ　ﾄﾞｰﾝ　ﾄﾞｰﾝ　ﾎﾟｰﾝ　ﾄﾞｰﾝ　ﾄﾞｰﾝ　ﾎﾟｰﾝ　ﾄﾞｰﾝ　ﾄﾞｰﾝ　ﾎﾟｰﾝ　タン　ﾄﾞｰﾝ　ﾄﾞｰﾝ　ﾎﾟｰﾝ

「……」ﾀﾝﾀﾝﾄﾝ　ﾀﾝﾀﾝﾄﾝ　ﾀﾝﾀﾝﾄﾝ　ﾀﾝﾀﾝﾄﾝ　ﾀﾝﾀﾝﾀﾝﾀﾝﾀﾝﾀﾝﾀﾝ
267 ：某日某所※わりとどうでもいい ◆BbPkd9G2QQ[sage]：2011/06/06(月) 23:45:37.43 ID:npVsxTI3o: ﾌｧｰｽﾀｽﾄｰｨｼﾞ

「……」

ｼﾞｬｰﾝ
ﾄﾞｰﾝ　ﾄﾞｰﾝ　ﾎﾟｰﾝ

「……」ﾀﾝﾀﾝﾄﾝ

ﾄﾞｰﾝ　ﾄﾞｰﾝ　ﾎﾟｰﾝ

「……」ﾀﾝﾀﾝﾄﾝ

ﾄﾞｰﾝ　ﾄﾞｰﾝ　ﾎﾟｰﾝ　ﾄﾞｰﾝ　ﾄﾞｰﾝ　ﾎﾟｰﾝ　ﾄﾞｰﾝ　ﾄﾞｰﾝ　ﾎﾟｰﾝ　ﾄﾞｰﾝ　ﾄﾞｰﾝ　ﾎﾟｰﾝ　ﾄﾞｰﾝ　ﾄﾞｰﾝ　ﾎﾟｰﾝ　タン　ﾄﾞｰﾝ　ﾄﾞｰﾝ　ﾎﾟｰﾝ

「……」ﾀﾝﾀﾝﾄﾝ　ﾀﾝﾀﾝﾄﾝ　ﾀﾝﾀﾝﾄﾝ　ﾀﾝﾀﾝﾄﾝ　ﾀﾝﾀﾝﾀﾝﾀﾝﾀﾝﾀﾝﾀﾝ
268 ：※わりとどうでもいい ◆BbPkd9G2QQ[sage]：2011/06/06(月) 23:46:31.11 ID:npVsxTI3o: ｼﾞｬｰﾝ
ﾄﾞｰﾝﾄﾞｰﾝﾎﾟｰﾝ

「……」ﾀﾝﾀﾝﾄﾝ

ﾄﾞｰﾝﾄﾞｰﾝﾎﾟｰﾝ

「……」ﾀﾝﾀﾝﾄﾝ

ﾄﾞｰﾝﾄﾞｰﾝﾎﾟｰﾝﾄﾞｰﾝﾄﾞｰﾝﾎﾟｰﾝﾄﾞｰﾝﾄﾞｰﾝﾎﾟｰﾝﾄﾞｰﾝﾄﾞｰﾝﾎﾟｰﾝﾄﾞｰﾝﾄﾞｰﾝﾎﾟｰﾝタンﾄﾞｰﾝﾄﾞｰﾝﾎﾟｰﾝ

「……」ﾀﾝﾀﾝﾄﾝ　ﾀﾝﾀﾝﾄﾝ
269 ：※わりとどうでもいい ◆BbPkd9G2QQ[sage]：2011/06/06(月) 23:47:07.81 ID:npVsxTI3o: ｼﾞｬｰﾝ
ﾄﾞｰﾝﾄﾞｰﾝﾎﾟｰﾝ

「……」ﾀﾝﾀﾝﾄﾝ

ﾄﾞｰﾝﾄﾞｰﾝﾎﾟｰﾝ

「……ふぅっ……」ﾀﾝﾀﾝﾄﾝ

ﾄﾞｰﾝﾄﾞｰﾝﾎﾟｰﾝﾄﾞｰﾝﾄﾞｰﾝﾎﾟｰﾝ

「……すっ……」ﾀﾝﾀﾝﾄﾝﾀﾝﾀﾝﾄﾝ
270 ：※わりとどうでもいい ◆BbPkd9G2QQ[sage]：2011/06/06(月) 23:48:03.61 ID:npVsxTI3o: ｼﾞｬｰﾝ
ﾄﾞﾝﾄﾞﾝﾎﾟﾝタﾝﾄﾞﾝﾄﾞﾝﾎﾟﾝ

「……」ﾀﾝﾀﾝﾀﾝﾀﾝﾀﾝﾀﾝﾀﾝ

ｼﾞｬｰﾝ
ﾄﾞﾝﾄﾞﾝﾎﾟﾝタﾝﾄﾞﾝﾄﾞﾝﾎﾟﾝ

「……ふっ！」ﾀﾝﾀﾝﾀﾝﾀﾝﾀﾝﾀﾝﾀﾝ
271 ：※わりとどうでもいい ◆BbPkd9G2QQ[sage]：2011/06/06(月) 23:48:33.72 ID:npVsxTI3o: ｷﾞｭｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲ
「……ーッ……！！！」ﾀﾀﾀﾀﾀﾀﾀﾀﾀﾀﾀﾀﾀﾀﾀﾀﾀﾀﾀﾀﾀﾀﾀﾀﾀﾀﾀﾀﾀﾀﾀﾀﾀﾀﾀﾀﾀﾀﾀﾀﾀﾀﾀﾀﾀﾀﾀﾀﾀﾀﾀﾀﾀﾀﾀﾀﾀﾀﾀﾀﾀﾀﾀﾀﾀ

ｼﾞｬｰﾝ
「ぅ……」ﾀ…

ﾌﾞｼﾞｭﾝ

「……っしゃ」…ﾝ
272 ：※わりとどうでもいい ◆BbPkd9G2QQ[sage]：2011/06/06(月) 23:49:00.76 ID:npVsxTI3o: 「……高速地帯繋ぐのね……」

「踏みやすいからなー」

「……いや、あの速さで『踏みやすい』はないでしょう……」

「配置が簡単なら余裕だよ、ラスト高速地帯前の方がよっぽど踏めねえよ」ﾀｯﾀｯﾀｯﾀﾀﾀﾀﾀｯﾀｯﾀｯ

「……配置難って聞いたけどそんなに難しいのね、杏子でも出来ないなんて……まあこれは踏まない私には関係ないことだけれども」
273 ：※わりとどうでもいい ◆BbPkd9G2QQ[sage]：2011/06/06(月) 23:49:27.86 ID:npVsxTI3o: 杏子「ほむらも充分やってると思うぜ？相当なもんだよ」ﾀﾀﾀｯﾀｯﾀﾀﾀｯﾀﾀﾀｯ

ほむら「そうなのだけど……それでも上を羨む気持ちはあるわ」

杏子「分からないでもねぇが、ほむらがあれをやってる時はアタシもほむらの実力を羨ましく思うし。というかあれの順番待ちだろ？空いたぜ」ﾀｯﾀｯﾀｯﾀﾀﾀﾀﾀｯﾀｯ

ほむら「あら、本当。じゃあ私は行って来るわ」

杏子「うん、行ってこい」ﾀﾀﾀﾀﾀﾀﾀｯﾀﾀﾀﾀﾀｯﾀﾀﾀﾀﾀ
274 ：※わりとどうでもいい ◆BbPkd9G2QQ[sage]：2011/06/06(月) 23:50:40.46 ID:npVsxTI3o: ……

「今日は調子が良いわ」

「まさか……フルコンの予感？」

「……ふふっ」

「いや、冗談だよ。繋がるわけねぇし。繋いだヤツいたっけか？」

「さあ、どうかしら……今までには居なかったはずだけど。とりあえずハザードモードでやるわね」

「えっ」
275 ：※わりとどうでもいい ◆BbPkd9G2QQ[sage]：2011/06/06(月) 23:51:36.88 ID:npVsxTI3o: （本編は）続く

分かる人には突っ込みどころ満載
分からない人には意味不明
276 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/06/07(火) 00:43:12.49 ID:bY+3KFxDO: 乙
何の曲かはわからんがDDRかｗｗ
277 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/06/07(火) 16:57:32.85 ID:Amr5XTSDO: あんこちゃんはヴァルキリーや、ヴァルキリーディメンションや！！
ほむほむのは…状況から察するに冥・卑弥呼・灼熱あたりか？
廃人じゃねーかｗｗｗｗｗｗ
278 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]：2011/06/07(火) 21:57:30.02 ID:BccIWe/Go: お疲れ様でした
279 ： ◆BbPkd9G2QQ[sage]：2011/06/08(水) 07:34:32.78 ID:iPJMgptjo: 何だか効果音が全体的に誤字だらけだからいつか訂正する
それと某日某所の話は時系列繋がってない

予告
杏子「チャーハン作るよ！食うかい？」
ほむら「うおォん　私はまるで人力魔翌力発電所だわ」
まどか「話は聞いた、QBは私たちみたいに概念に干渉できるんだよ」
さやか「な、なんだってー！！！」
マミ「――I am the bone of my musket.（体は銃で出来ている。）」
280 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県)[sage]：2011/06/08(水) 23:42:50.09 ID:ith+Djtf0: 幾千の戦場を越えて無敗
通った後にはぺんぺん草も生えない
ドラゴンも跨いで通る最強の魔法少女
281 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸)[sage]：2011/06/12(日) 18:51:49.40 ID:iC+gsoKAO: 追い付いた乙

考察がとにかくすさまじいな、楽屋的に流しがちな｢天国的な所からTVで生中継｣もきちっと理由付けたのに脱帽
そしてヴァルキリーの高速地帯繋ぐあんこも、穴冥グラス?にハザードモードするほむほむもどっちも文字通り人間やめてます本当にありがとうございました
>>1も音ゲーマー??
282 ： ◆BbPkd9G2QQ[sage]：2011/06/12(日) 22:19:55.85 ID:P8CAwCN6o: 全く時間が取れなかったという言い訳において、今日は更新が出来ないのを許して下さい
多分水曜には出来るので
283 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸)[sage]：2011/06/13(月) 00:44:24.66 ID:nCyXPxYAO: 私待つわ
284 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]：2011/06/13(月) 00:51:50.33 ID:pN7K2JJIo: いつまでも待つわ
285 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[sage]：2011/06/13(月) 01:17:00.05 ID:rmaeWuAEo: 無理しない程度にがんばれ
286 ： ◆BbPkd9G2QQ[sage]：2011/06/15(水) 22:08:25.25 ID:1n88SPGvo: ……

ほむら「……うーん……」

ほむら「……杏子の居住スペースがこれぐらいだったから……」ｶｷｶｷ

ほむら「……なら机はこっちじゃないと無理で……」ｹｼｹｼ

ほむら「……そうなると配線が問題になって……」

ほむら「……」ｶｷｶｷ

ほむら「……上面図だけでも組み立てるのに苦労する……」
287 ： ◆BbPkd9G2QQ[sage]：2011/06/15(水) 22:08:56.45 ID:1n88SPGvo: ほむら「やっぱり模様替えって難しいわ……」

ほむら「……」

ほむら「……普段から片付ける習慣がある人なら楽なのでしょうけど」

ほむら「私は最初片付けておかないと、片付けない人なのよ……」

ほむら「しかもこういう面倒臭いことをしている時になって実を結んで、さらに面倒臭くなる……自分が嫌になるわ」

ほむら「……嫌になるも何も、自分が撒いた種だから自業自得なのだけど」
288 ： ◆BbPkd9G2QQ[sage]：2011/06/15(水) 22:10:21.30 ID:1n88SPGvo: ｺﾝｺﾝ

ほむら「！」

杏子《ほむらー、良いかー？》

ほむら「……マズいわね、今入られるとタネがばれてしまうわ」

杏子《ほむらー？》

ほむら「……あんまり良くない。まだかかりそう」
289 ： ◆BbPkd9G2QQ[sage]：2011/06/15(水) 22:10:54.51 ID:1n88SPGvo: 杏子《……そうか……何か出来ることねえか？》

ほむら「んー……」

ほむら「……何が良いかしら、出来れば時間がかかること」

ｷﾞｭﾙﾙﾙ

ほむら「……あ……そういえば……」
290 ： ◆BbPkd9G2QQ[sage]：2011/06/15(水) 22:11:20.85 ID:1n88SPGvo: ほむら「じゃあ、昼ご飯作ってくれるかしら」

杏子《メシか……任せろ》

ほむら「出来れば余り物で作って。それと私、朝ごはん食べてないから私の分は多めでお願い」

ほむら「……ってもう居ないのね……」

ほむら「……聞こえたかしら」
291 ： ◆BbPkd9G2QQ[sage]：2011/06/15(水) 22:11:46.85 ID:1n88SPGvo: ……

杏子「ご飯は炊けたし崩した」

杏子「チャーハンの具はもう既に加熱済み」

杏子「餃子も後は焼くだけ」

杏子「……」

杏子「……我ながら、美味そうというか……」
292 ： ◆BbPkd9G2QQ[sage]：2011/06/15(水) 22:12:14.83 ID:1n88SPGvo: 杏子「あー……早く食いてぇ……」

杏子「……」ｼﾞｭﾙﾘ

ﾋｮｲ

杏子「……」

杏子「いや、餃子は生じゃ食えねぇし……」

杏子「……」
293 ： ◆BbPkd9G2QQ[sage]：2011/06/15(水) 22:12:40.65 ID:1n88SPGvo: ｼﾞｭｰ

杏子「そうだ。これは単なる味見だ。決して我慢出来なくなった訳じゃねえ」

杏子「それに別に良いじゃんか、餃子一個位」

杏子「……」

ｶﾞｼｬｶﾞｼｬ

杏子「……いや、自分で我慢できなくなったことを認めてどうする」
294 ： ◆BbPkd9G2QQ[sage]：2011/06/15(水) 22:13:11.77 ID:1n88SPGvo: ﾊﾞﾁﾊﾞﾁ

杏子「よっと」

ｸﾙｯ

ﾎﾟﾝ

杏子「……」
295 ： ◆BbPkd9G2QQ[sage]：2011/06/15(水) 22:14:31.98 ID:1n88SPGvo: ﾊﾟｸｯ

杏子「……」

ﾓｸﾞﾓｸﾞ

杏子「……」

ｺﾞｸﾝ
296 ： ◆BbPkd9G2QQ[sage]：2011/06/15(水) 22:15:12.24 ID:1n88SPGvo: 杏子「うめぇ！」
297 ： ◆BbPkd9G2QQ[sage]：2011/06/15(水) 22:16:02.45 ID:1n88SPGvo: 杏子「……何でだろうな……アタシの家で作ったときはいま一つかけてた気がする」

杏子「……」

杏子「この豚バラ肉、どこの肉だろ……ラップで小分けしてあってわかんなかったけど」

杏子「……ちょっと調べてみるか……包装、まだゴミ箱に入ってるかな？」

ｶﾞｻｺﾞｿ

杏子「……これか」ﾁﾗｯ
298 ： ◆BbPkd9G2QQ[sage]：2011/06/15(水) 22:16:43.44 ID:1n88SPGvo: 豚バラ肉
100g 150円

杏子「グラム150円……だと……」

杏子「……」

杏子「……そうか……」
299 ： ◆BbPkd9G2QQ[sage]：2011/06/15(水) 22:17:36.53 ID:1n88SPGvo: 杏子「貧富の差が出る所は別に贅沢品とかじゃねえ」

杏子「……こういうことだったんだな……」

杏子「……」

杏子「ブルジョアめ、うめぇじゃねーか……」

杏子「……」
300 ： ◆BbPkd9G2QQ[sage]：2011/06/15(水) 22:19:13.37 ID:1n88SPGvo: 続く

次は日曜
301 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山口県)[sage]：2011/06/15(水) 22:28:57.15 ID:F7GW56G8o: 乙
302 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]：2011/06/15(水) 22:29:22.27 ID:SpIBryIao: お疲れ様でした
303 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/06/15(水) 22:32:32.15 ID:UkJy+razo: 乙
304 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道)[sage]：2011/06/17(金) 20:18:55.79 ID:94wJUn0T0: 乙
305 ： ◆BbPkd9G2QQ[sage]：2011/06/19(日) 12:26:29.84 ID:tMN2uEhqo: ほむら「……今日は父の日ね」

杏子「ああ、そういえばそうだな」

まどか「6月の第3日曜日だねー、夏の仕事シーズンの直前にあるのは、やっぱりプレゼントを考えて、なのかな？」

マミ「そうかもしれないわね。この時期には渡す側もプレゼントを渡しやすくて、受け取る側もこれからの時期に向けてのやる気がでる」

さやか「……んー、でも私達には関係ないんじゃない？」
306 ： ◆BbPkd9G2QQ[sage]：2011/06/19(日) 12:26:56.10 ID:tMN2uEhqo: 「……」

杏子「……」←一家で無理心中

マミ「……」←交通事故で死亡

ほむら「……」←両親の所在不明

まどか「……」←概念なので干渉不可
307 ： ◆BbPkd9G2QQ[sage]：2011/06/19(日) 12:27:26.38 ID:tMN2uEhqo: 織莉子「……」←汚職が原因で自殺

ゆま「……」←魔女によって殺害

かずみ「……」←記憶喪失
308 ： ◆BbPkd9G2QQ[sage]：2011/06/19(日) 12:27:52.67 ID:tMN2uEhqo: 「……」

さやか「……ごめん……」
309 ： ◆BbPkd9G2QQ[sage]：2011/06/19(日) 12:32:15.99 ID:tMN2uEhqo: 父の日ですね。
何番煎じだか分かりません。

続く
310 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山口県)[sage]：2011/06/19(日) 17:05:53.04 ID:U+bU84owo: 乙
流石さやか！誰でもわかる地雷を平然と踏み貫く！
311 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)2011/06/24(金) 11:18:05.74 ID:ENm/rG9B0: >>199
乙
数学的な法則じゃなくて物理法則ですね。

>>250　>>251
その辺は無理やりという気はするが

某ティーパーティシリーズ解釈でどうかな。
一番ありうる可能性の高い未来がわかると。

永霊院さんは未来の可能性の全てが見えたのだろうか。

世界の全てを愛するということでまどかとまつりは共通項があるが
さすがにパラレルワールドを自由にもってこれる能力はチートだ。
あんまり無茶な世界をもってくると空間が崩壊するし
私欲のために使っても「世界を私する罪」になってやはり崩壊するが。

まどか☆マギカ自体が、他人のために奇跡を使ってもうまくいかないという
シニカルな虚淵ワールドだから対照的なんだけどね。
312 ： ◆BbPkd9G2QQ[sage]：2011/06/24(金) 22:21:08.92 ID:VwpqmkjRo: >>311は誤爆ですか？

適度にまとまりが付いたらカカッと投下するつもり
313 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank)[sage]：2011/06/29(水) 22:15:48.90 ID:rST/bps+0: 投下まだか…
314 ： ◆BbPkd9G2QQ[sage]：2011/06/29(水) 23:48:36.47 ID:3EpkoLtDO: 私事のせいで筆がなかなか持てません
気晴らしにゲーセン話やろうとしたら既に立っているという

更新は来週かも、ひょっとしたら来週すら無理かも
重ね重ね申し訳ない
315 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸)[sage]：2011/07/01(金) 09:21:54.04 ID:zkKJjQtAO: あせらなくていいよ
気長に待ってるぜ
316 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/07/03(日) 00:33:13.84 ID:Ss3I3x0DO: ゲーセン話ってどのスレのこと？
317 ： ◆BbPkd9G2QQ[sage]：2011/07/03(日) 12:12:47.27 ID:JvoeNq7To: 俺のスレでは無いので名前を出すのは憚られるが・・・「杏子　ゲーセン」でググれば多分見つかる
あれだけ幅広いゲームに手を出すのは俺には無理

これだけしか書いて無いのにスランプ+リアルが微妙に忙しくて筆が持てない
どうにかして時間作ってくる
318 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸)[sage]：2011/07/03(日) 19:44:20.65 ID:uw7aZGwAO: 無理すんなよ
大丈夫ずっとついていくよ
319 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[sage]：2011/07/04(月) 00:42:06.78 ID:bMzR/5a+o: ちゃんと生存報告さえしてくれればいつまでも待つよ
320 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/07/07(木) 10:41:30.70 ID:Can2ca3IO: 乙っちまどまど！
321 ： ◆BbPkd9G2QQ[sage]：2011/07/07(木) 18:57:14.01 ID:JozCxJD/o: フヒッ、時間が取れない
322 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸)[sage]：2011/07/12(火) 16:28:13.98 ID:zPXfquUAO: 追い付いた
気長に待ってる
323 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東日本)[sage]：2011/07/23(土) 23:19:16.89 ID:UQBKyJvf0: 追いついた
やっぱり杏子とほむほむの組み合わせっていいな
二人とも元地味っ子だし
324 ： ◆BbPkd9G2QQ[sage]：2011/07/24(日) 18:16:17.90 ID:RJvM80gpo: まとまりは付かなかった
325 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/07/24(日) 18:16:45.14 ID:RJvM80gpo: ……

ほむら「……よし……！」

ほむら「こんな感じで大丈夫じゃないかしら？」

ほむら「一時はどうなるかと思ったけど、案外どうにかなるものね」
326 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/07/24(日) 18:17:13.41 ID:RJvM80gpo: ほむら「ついでに部屋の掃除までしたから……」

ｷｭｯ

ほむら「床を指でなぞっても塵一つ付かない」

ほむら「……」

ほむら「……ふふふ……」
327 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/07/24(日) 18:17:39.75 ID:RJvM80gpo: ほむら「……どうかしら、この眺め」

ほむら「この達成感……押入れを整理した時を思い返すわね……」

ほむら「……向かって右側が私のスペース、左側が杏子のスペース」

ほむら「やっとこの部屋の無駄な広さを活用できる日が来たわ……」
328 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/07/24(日) 18:18:06.31 ID:RJvM80gpo: ほむら「……」

ほむら「さて、後は家具だけ。……もう一仕事ね……」

ほむら「杏子は驚くかしら、それとも喜ぶかしら、それとも呆れるかしら？」

ほむら「……結構楽しみ」

ほむら「それじゃあ、そのもう一仕事を片付けましょうか」
329 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/07/24(日) 18:18:41.62 ID:RJvM80gpo: ……

杏子
「もうフライパンが冷めちまってるな……よっと」ｶﾞｼｬﾝ

ｶﾁｯ

ｼｭﾎﾞﾎﾞﾎﾞ

杏子「油を敷いたらあったまるまで待って……る間に中華鍋もあっためておこうか」
330 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/07/24(日) 18:19:07.56 ID:RJvM80gpo: 杏子「あーっと、コンロの下だっけ？前ほむらが使ってたときにはここに仕舞ってたような」ｶﾞｻｺﾞｿ

杏子「あった。……汚れてんなー……洗っとくか」ｷｭｯ

ｼﾞｬｰ
331 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/07/24(日) 18:19:47.20 ID:RJvM80gpo: …

杏子「よし、こんなもんで良いか……」ｷｭｯ

ｶﾞｼｬﾝ

杏子「強火」ｶﾁｯ

ｼｭﾎﾞﾎﾞﾎﾞ
332 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/07/24(日) 18:20:20.59 ID:RJvM80gpo: 杏子「あったまるの早いなー、もう水が飛んだ……油を少し注いで、と」ﾄﾞﾛｯ

ｼﾞｭｩｩｩ

杏子「暫く油をおたまでこねくり回して、鍋全体に油を回して。それから鍋を火から下ろす」ﾋｮｲｯ

杏子「ティッシュで完全に油をなじませて……」ｷﾞｭｯｷﾞｭｯ

杏子「油を捨てる。これでよし」ﾄﾛｯ
333 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/07/24(日) 18:20:47.31 ID:RJvM80gpo: ｶﾞｼｬﾝ

杏子「仕上げって一番楽しいよなー」ﾄﾞﾛﾄﾞﾛ

ｼﾞｭﾜｧｧｧ

杏子「油が馴染む。実に馴染むな。いい感じ」ｶﾞｼｬｶﾞｼｬ
334 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/07/24(日) 18:21:15.53 ID:RJvM80gpo: ﾋｮｲｯ

ｸﾙｸﾙ

杏子「……おっと、そうこうしてる内にフライパンの方が熱くなってる」ｶﾞｼｬﾝ

ｶﾁｯ

杏子「餃子を並べて、上からさらに軽く油を足らして」ﾄﾞﾛﾄﾞﾛ
335 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/07/24(日) 18:21:59.94 ID:RJvM80gpo: 杏子「水汲んどくか」ｷｭｯ

ｼﾞｮﾎﾞﾎﾞﾎﾞ

杏子「2人分だから……こんなもんで良いか？」ｷｭｯ

ﾊﾞﾁﾊﾞﾁ

杏子「おお、良い具合になってる。水入れよう」ﾄｸﾄｸ
336 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/07/24(日) 18:22:32.79 ID:RJvM80gpo: ｼﾞｬｧｧｧ

杏子「うん、いい感じ。蓋をして放置」ｶﾎﾟﾝ

ﾌﾂﾌﾂﾌﾂ

杏子「中華鍋はどうなってるかな」ｶﾁﾝ

ｼｭﾎﾞﾎﾞﾎﾞ
337 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/07/24(日) 18:22:59.70 ID:RJvM80gpo: …

杏子「えっと、大皿どこだ？」ﾄｺﾄｺ

杏子「……ここだ。サイズは……大丈夫だな」ﾋｮｲｯ

杏子「これをフライパンにかぶせて……皿を上から押さえたまま……」ｶﾎﾟ

杏子「……フライパンをひっくり返すっ！」ｸﾙｯ
338 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/07/24(日) 18:23:26.39 ID:RJvM80gpo: ｶﾊﾟｯ

杏子「おおっ、こんがり狐色にできた」

杏子「こういうのは微妙に嬉しい、いや結構嬉しい」

杏子「……いや、かなり嬉しい」

杏子「へへ……うん」
339 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/07/24(日) 18:23:53.88 ID:RJvM80gpo: 杏子「完成。レタスチャーハンとギョーザ」

杏子「隠し味のエビとザーサイがポイントだな。……エビもザーサイも隠れてねぇけど」

杏子「それじゃあ、ほむらを呼ぶかね？」

ﾄｺﾄｺ
340 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/07/24(日) 18:24:25.60 ID:RJvM80gpo: 杏子「ほむらー、メシできたぞー」ｺﾝｺﾝ

《……》

杏子「……」

杏子「……」ｺﾝｺﾝ

杏子「……」
341 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/07/24(日) 18:24:52.03 ID:RJvM80gpo: 杏子「ほむらー？」ｺﾝｺﾝ

杏子「……」

杏子「……おいっ！」

ｶﾞﾁｬ
342 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/07/24(日) 18:25:18.14 ID:RJvM80gpo: 「……」

杏子「……あれ？居ねぇぞ……」

杏子「……」

ﾊﾞﾀﾝ
343 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/07/24(日) 18:25:45.06 ID:RJvM80gpo: 杏子「おっかしいなあ……さっきは部屋に居たよな」

杏子「……あ、そっか。他の部屋に行ったのか」

杏子「……んー……どこだろうな……」

杏子「……」

杏子「……ほむらー？」ﾄｺﾄｺ
344 ： ◆BbPkd9G2QQ2011/07/24(日) 18:26:21.47 ID:RJvM80gpo: 続く

リハビリ
メシ作っただけとも言う
345 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸)[sage]：2011/07/24(日) 20:37:51.20 ID:OtIF2B+AO: 乙
346 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]：2011/07/24(日) 20:40:45.88 ID:Cp6YzL6Vo: 乙マミ

料理描写イイなぁ……
347 ： ◆BbPkd9G2QQ[sage]：2011/07/24(日) 21:17:41.06 ID:022KG9aJo: 続きは来週くらいになると思うけど
８月になったら本気出す（ｷﾘｯ
348 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)[sage]：2011/07/25(月) 02:52:08.79 ID:rKNODww3o: 乙っちまどまど！
349 ： ◆BbPkd9G2QQ[sage]：2011/08/01(月) 10:27:05.38 ID:J4nNla2zo: 受験勉強が控えている故８月になっても本気出せないっぽ
申し訳ないッス
350 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸)[sage]：2011/08/04(木) 09:53:50.00 ID:swhIrW6AO: 夏を征する者は受験を征するって言うぐらいだからねー
そっちに集中してくれ
こっちはそうそう落ちないから大丈夫
351 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/08/06(土) 15:52:37.64 ID:mT3liQPIO: 乙乙乙

なんて良SS

絶対にほむらとまどかをくっ付けてくれよな
352 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/08/06(土) 15:53:07.94 ID:mT3liQPIO: 乙乙乙

なんて良SS

絶対にほむらとまどかをくっ付けてくれよな
353 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州)[sage]：2011/08/11(木) 19:50:14.00 ID:8fw8cNGAO: 受験控えてるって事は学生か…
その若さでこれだけのSS書けるって才能あんな…

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