物書き<>sage<>2011/11/11(金) 00:29:11.91 ID:feyAtIv+0<>「魔法少女とその考察」です。
ちまちまと書いていく予定…

なんか意見があると反映されるかも?な、ゆるーい流れです。

どうか最後までお付き合いくださいませ。<>魔法少女とその考察 物書き<>sage<>2011/11/11(金) 00:47:33.76 ID:feyAtIv+0<>
あー、えっと。
はじめまして!
あたしは…んーっとそーだなあ。
「アリス」って名乗らせてもらうね。

正直に言いましょう。
今の魔法少女ってつくような作品は、なんか最初が同じ流ればかりな気がするのよね。
CCから始まって、なのはとかまどマギとか、なぞの生命体に出会って魔法少女みたいなのになるじゃない。
CCは古いし、正直に言って、あたしも小さいころ見てたから、このアニメが原点だと思うの。
でも、なのはとまどマギはどうしてもCCを真似してるように見えちゃうんだよね。
あ!でもいっておくけど、なのはとまどマギが嫌いってわけじゃないのよ?
フェイトちゃんかわいいし、ほむほむは最高。

だったらなにが言いたいのかって話よね。
わかってますとも。
そう。そんなのは幸せなアニメだけの話で、だからこそ大好きになってあこがれるものだと思っていたの。
でも、実際なんでかしらね?
自分の部屋のベットの上にいるあたしの目の前で、今日の学校帰り自転車で引いちゃった小さな黒猫があたしを見つめているのかしら?
「もう!何するの!痛かったんだよ!もっと前を見て自転車をこぎなさい!」
??
お説教されてる!?
「まったくもって、理解できないわ。肉体に痛みなんてなくたっていいじゃないの!」
しかも優雅に毛並みをそろえ始めちゃって…!
なんなの、この猫…
「さて…と。ねえ、あなた名前は?」
…この流れはどこかで見たことあるような…
そう、それはアニメ…で…
「ちょっと!聞こえてるんでしょ?この私に自転車とは言え触れたんだから!」
…なんなの、これ。キットユメダワ。ソウ、ユメヨ、ユメ。

「ちょっと聞こえてるの!?まさか目を開けて座ったまま寝てるなんてないわよね?しかもまだ10時よ?」
「あたしは規則正しい生活をする子だから、寝ているわ」
「寝てる人はしゃべらないわよ」

しまった!

…いえ、これはうっかりとかではなく狙いました。
学校で天然ちゃんの真似してるからそのくせね。

「で、早く名前教えなさい!」

ぷにぷにぷにぷにぷにぷに…
あぁ…猫の肉球がほっぺにあたって…気持ちいい…

「きいてるの!?」

ぷにぷにぷにぷに…

「シャアアアアア!」

ガリガリガリガリ…

「いたあああああああああああああああああああああああっ!」

いきなり爪を立ててきたわよこの猫!
なんて恐ろしい子!

「うぅ…『アリス』」

本名だしたくないから伏字ってわけにもいかないでしょ?
だから適当に名乗らせてもらうわ。

「そう、アリスねえ…。いいわ、あなたで決まり!」
「なにが!?」
「なにが…って。いってなかったかしら?」
「聞いてないわよ?」

「あなたに明日から魔法の神様になってもらうわ」

…魔法少女じゃなくて、神様ですか。
そうですか。

あたしはそのままベットに倒れこんだ。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)<>sage<>2011/11/11(金) 00:59:18.34 ID:tP+wJcPDO<> 神ww様wwマジかwwww <> 物書き<>sage<>2011/11/11(金) 01:07:39.98 ID:feyAtIv+0<>
魔法少女。
そのかわいらしい響きとは裏腹に彼女たちは実に過酷な運命を背負って戦ってると思うの。
世界とか地球とか友情とか恋心とかまあその他もろもろ?
ともかくよ。
なにか大切なものを守るため、とか自業自得で魔法少女になっていく彼女たちはそれは、それはもう見てるだけで滾ってくるわね。

でも、それに比べて神様ってどうですか。
いや、昨今神様という単語&神様が主人公のアニメは数多く存在するけども、
魔法の神様っていうのはないわよね?そうよ!落とし神までは存在が許されてるけども、魔法はないわー。
でも、実際あたしはそういうものになれ、とお達しというかなんというか…。
あれは命令でしかない気がしてくるわ。

とはいえ、魔法の神様になれといわれてからまだ5分ほどしかたってないんだけどさ。
詳しい説明を聞かないことには、2時間後に神様になったときに困るのはあたしだもの。
そこらへんは計画的なんですー。
「で、なんなの?魔法の神様って。魔神?」
「まあ、略すとしたらそうなるかしらね。世界を破壊するようなイメージの魔神ではないだろうけど」
「じゃあ、いったいなんなのよ」
「なんなのよと聞かれたら!」
「答えてあげるが世の情け…って違う!ロケット団結構好きだけど今関係ない!」
だいたい、なんであんたポケモンしってんのよ!と言いかけてあたしはやめた。
これ以上この話を掘り下げるべきではないと思ったから。

「まあ、選んだのは私だしきちんと説明してあげるわ」
「最初からそうしてほしかったんだけど」

私は、神様の使いの「アルミナ」って言うの。
神様にはね、任期があるのよ。大体2億年単位かしら?
まあ、その任期を満了する前に新しい神様の素質のある子を見つけなきゃならないのが私の仕事。

「はい、質問」
「アリス、なに?」
「あのさ、思ったんだけど。神様って空想の存在じゃない。この3次元に存在するの?」
「アリス、あのね?私たちがいるのは3次元じゃなくて2次元よ」
「メタ発言やめよう!?」

私は今回、魔法の神様の後任と電気の神様の後任を探してたの。
それで、アリス、あなたに出会ったってわけ。
詳しい説明は、あなたの前任の神様がしてくれると思うわ。

「すっごく適当ね」
「まあ、デフォルトよ」

結局、その後も話したけど知ることができたのはあたしは明日には人間じゃなくなるってことだけだった。 <> 物書き<>sage<>2011/11/11(金) 01:26:35.40 ID:feyAtIv+0<>
「アルミナ、あたしはあなたに聞いておかなきゃならないことがあるの」
「ん?なにかしら」
「拒否権ある?」
「ありません」
「…………人権の侵害だ!」
「神様に人権なんてないわよ!」
「あたしはまだ人間だもの!人権あるわ!」
「あー、あー、きこえなーい」
「都合のいい耳だこと!」

なんて会話をしたのは午前零時10分前だった。
まあ、あっさり自分も受け入れすぎだとはおもうけど、これも2次元の宿命ってやつよね。
ご都合主義です。はいごちそうさまでした。

まあ、でも魔法の神様ってことは魔法少女を量産できるし、なおかつ魔法が使えるってことよね?
なにも背負わず気が向くままに魔法を使えるっていうなら幸せだわ。
でもまあ、自分で言うのもあれだけど、神様だったらやっぱりまどかちゃんが向いてると思うんだ。
公式で神様になった魔法少女だし。
…まどかちゃん目指してみようかな、同じ2次元だし。
いや、やめておこう。
まどマギ信者は敵に回しちゃいけないんだ。あたしもまどマギ信者だから。

そんなこんなで後3分くらいになった。

「で、アルミナさん?」
「はい、はい。なんですかなアリスさん」
「神様になったからってどこかにいったり、みんなの記憶からいなくなったりするの?」
「さあ?ああ、でも一応神様だからね。天界にはいってもらうよ?記憶に関してはあくまで私の仕事は後任の選定だから、知らないわよそんなこと」
「ねえ、それって公務員?」
「ええ。天界ではかなりエリートの公務員よ」
「そんなにゆるくて大丈夫か」
「大丈夫だ、問題ない」

…。
そんなわけで、午前零時になりました、っと。
なにも変わってないけど。

すると、窓の外が突然光った。

「きゃっ!雷?」
「あ、アリスお迎えが来たよ」
「迎え…?雷じゃないの?」
「…アリス?なんで布団にもぐってるの?」
「雷なんてこ、ここ怖くないもん!」
「挙動不審よ」
「ううう…で、本当に雷じゃない?」
「雷じゃないってば。天界からのお迎えだよ」

あたしは布団から這い出してカーテンを開けた。
窓の外には、大きなユニコーンが4頭、馬車を引いていた。

(今日はここまでです。明日も書きます) <> 物書き<>sage<>2011/11/11(金) 01:27:07.11 ID:feyAtIv+0<>
「アルミナ、あたしはあなたに聞いておかなきゃならないことがあるの」
「ん?なにかしら」
「拒否権ある?」
「ありません」
「…………人権の侵害だ!」
「神様に人権なんてないわよ!」
「あたしはまだ人間だもの!人権あるわ!」
「あー、あー、きこえなーい」
「都合のいい耳だこと!」

なんて会話をしたのは午前零時10分前だった。
まあ、あっさり自分も受け入れすぎだとはおもうけど、これも2次元の宿命ってやつよね。
ご都合主義です。はいごちそうさまでした。

まあ、でも魔法の神様ってことは魔法少女を量産できるし、なおかつ魔法が使えるってことよね?
なにも背負わず気が向くままに魔法を使えるっていうなら幸せだわ。
でもまあ、自分で言うのもあれだけど、神様だったらやっぱりまどかちゃんが向いてると思うんだ。
公式で神様になった魔法少女だし。
…まどかちゃん目指してみようかな、同じ2次元だし。
いや、やめておこう。
まどマギ信者は敵に回しちゃいけないんだ。あたしもまどマギ信者だから。

そんなこんなで後3分くらいになった。

「で、アルミナさん?」
「はい、はい。なんですかなアリスさん」
「神様になったからってどこかにいったり、みんなの記憶からいなくなったりするの?」
「さあ?ああ、でも一応神様だからね。天界にはいってもらうよ?記憶に関してはあくまで私の仕事は後任の選定だから、知らないわよそんなこと」
「ねえ、それって公務員?」
「ええ。天界ではかなりエリートの公務員よ」
「そんなにゆるくて大丈夫か」
「大丈夫だ、問題ない」

…。
そんなわけで、午前零時になりました、っと。
なにも変わってないけど。

すると、窓の外が突然光った。

「きゃっ!雷?」
「あ、アリスお迎えが来たよ」
「迎え…?雷じゃないの?」
「…アリス?なんで布団にもぐってるの?」
「雷なんてこ、ここ怖くないもん!」
「挙動不審よ」
「ううう…で、本当に雷じゃない?」
「雷じゃないってば。天界からのお迎えだよ」

あたしは布団から這い出してカーテンを開けた。
窓の外には、大きなユニコーンが4頭、馬車を引いていた。

(今日はここまでです。明日も書きます) <> 物書き<>sage<>2011/11/11(金) 01:27:50.78 ID:feyAtIv+0<>
「アルミナ、あたしはあなたに聞いておかなきゃならないことがあるの」
「ん?なにかしら」
「拒否権ある?」
「ありません」
「…………人権の侵害だ!」
「神様に人権なんてないわよ!」
「あたしはまだ人間だもの!人権あるわ!」
「あー、あー、きこえなーい」
「都合のいい耳だこと!」

なんて会話をしたのは午前零時10分前だった。
まあ、あっさり自分も受け入れすぎだとはおもうけど、これも2次元の宿命ってやつよね。
ご都合主義です。はいごちそうさまでした。

まあ、でも魔法の神様ってことは魔法少女を量産できるし、なおかつ魔法が使えるってことよね?
なにも背負わず気が向くままに魔法を使えるっていうなら幸せだわ。
でもまあ、自分で言うのもあれだけど、神様だったらやっぱりまどかちゃんが向いてると思うんだ。
公式で神様になった魔法少女だし。
…まどかちゃん目指してみようかな、同じ2次元だし。
いや、やめておこう。
まどマギ信者は敵に回しちゃいけないんだ。あたしもまどマギ信者だから。

そんなこんなで後3分くらいになった。

「で、アルミナさん?」
「はい、はい。なんですかなアリスさん」
「神様になったからってどこかにいったり、みんなの記憶からいなくなったりするの?」
「さあ?ああ、でも一応神様だからね。天界にはいってもらうよ?記憶に関してはあくまで私の仕事は後任の選定だから、知らないわよそんなこと」
「ねえ、それって公務員?」
「ええ。天界ではかなりエリートの公務員よ」
「そんなにゆるくて大丈夫か」
「大丈夫だ、問題ない」

…。
そんなわけで、午前零時になりました、っと。
なにも変わってないけど。

すると、窓の外が突然光った。

「きゃっ!雷?」
「あ、アリスお迎えが来たよ」
「迎え…?雷じゃないの?」
「…アリス?なんで布団にもぐってるの?」
「雷なんてこ、ここ怖くないもん!」
「挙動不審よ」
「ううう…で、本当に雷じゃない?」
「雷じゃないってば。天界からのお迎えだよ」

あたしは布団から這い出してカーテンを開けた。
窓の外には、大きなユニコーンが4頭、馬車を引いていた。

(今日はここまでです。明日も書きます) <> 物書き<>sage<>2011/11/11(金) 01:28:50.22 ID:feyAtIv+0<> 三重投稿orz

<> 物書き<>sage<>2011/11/11(金) 01:45:59.18 ID:N7ByonGF0<> >>3
はい、神様なんですw

タイトルは釣りじゃあないので安心をw <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)<>sage<>2011/11/11(金) 02:03:25.33 ID:tP+wJcPDO<> 神様って事は、魔法に関する様々な設定を決めなきゃならない訳か…。
ある魔法を使うには○○や××がどのくらい必要で、その魔法で出来るのはどこからどこまでで、とかデメリットとか。
で、それを三次元及びそれ以上に高次元の知的生命に送信して作品にしてもらう…って所かな? <> 物書き<>sage<>2011/11/11(金) 02:46:03.51 ID:4Yx/zdf60<> >>10
そうなるかな…

これで何がしたいのかと聞かれれば、
今までに存在した魔法少女のイメージを否定しつつ、
新しい方向から魔法少女を書きたかったから、
書いてるとしか言えないからって言うのがこの話の根本的なところだからかな。


とはいえ、携帯で打つのが辛すぎる。
今日学校なのに睡眠時間足りないのう… <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)<>sage<>2011/11/11(金) 09:40:16.60 ID:Tq4y6t/DO<> CCより古いのが名前だけでも出ないのは
作者がってよりも『主人公が知らないから』かな

設定とかは好みな感じなので期待してます <> 物書き<>sage<>2011/11/11(金) 12:18:21.91 ID:P+fa54cM0<>
>>12
書いてないんですけど、
アリスは14歳の設定だから、
世代的にCCからなんです。

今日の夜も書くので楽しみにしててください! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)<>sage<>2011/11/11(金) 20:47:03.66 ID:W3LMFAqIo<> これは期待 <> 物書き ◆MAGtVGUz8I<>sage<>2011/11/11(金) 22:07:59.46 ID:feyAtIv+0<> 今日もちまちまと書いていきます。
書き溜めとかしてないんで亀のペースですが、お付き合いくださいませ!
人集まれば安価で魔法とか決めたいなーとか。
ってかトリつけておいたほうがいいから今回からトリつけます。
携帯から現れてることもあるからあったほう便利だよね。

-------------------------------------------------------------------

で、あたしは馬車に揺られてるわけだけど…
家を離れる…というか、神様になるっていうのが少しだけ、今までの日常に愛着がわいた。
らしくないんだけどなあ、こういうの。

でもただ馬車に揺られてるだけってつまらない!
暇だったからあたしは、ユニコーンを撫でてみた。
すごく、毛並みがいい…柔らかい…

「ブルルっ」

ガブリ。

「きゃああああああ!痛い!」
手を噛まれた!痛すぎる……
「アリス、何やってるの!ユニコーンは気位が高いから、下手に触ると噛まれるんだよ!?」
「ねえ!そういうのは最初に言ってよ!」
「〜♪」
口笛吹いてやり過ごそうっていうの?
あたしはこれ以上会話が続けられないから、ちょっと黙った。

…沈黙ですよ、ほらまた!
どうしたらいいのかさっぱりわからなくなった。
というかなんで、神様になることになったんだっけ?
自転車で引いただけでそんな目にあうとは思わなかったし、いつもどおりの日々のはず、なんだよね?
まあ、考えたところでご都合主義のこの次元じゃあ、無理な話ですね。
またメタ発言しちゃった…。

すると、いきなり地面に平行に走っていた馬車が90度上を向いた。
「へっ?」
「アリス、もう少しでつくよ!天界に、ね」
<> 物書き
◆MAGtVGUz8I<>sage<>2011/11/11(金) 22:21:23.45 ID:feyAtIv+0<>
ほぼ地面と直角で走る馬車に必死にしがみつくあたし。
しかも、かなり高い空の上。雲を突き抜けて馬車はどんどん昇っていく。
高いし怖いし、落ちたら即死。
最悪の状況下であたしが思ったこと、それは
「ああああああああああああ!深夜アニメの予約忘れたああああああああああああああああ!」
「耳元でうるさい!アニメがどうしたっていうのよ!」
「今日は、金曜日っ!大好きなアニメの放映なのよおおおおおっ」
「それって何時から?」
「今すぐ帰らせて!そうしたらすぐ天界にいくからっ!」
「無理!ユニコーンに私命令できないから」
「そんなああああああああああああああああああああああああああああああああ」

あたしの涙と叫びが金曜日の空に木霊した。

「大体、私がアリスの部屋に行ったのは木曜日なんだけど?」
「いま、午前零時過ぎよ!つまり金曜日!」
「ああ…そういうこと」
「そうよ!」
「天界にもテレビみたいな感じで地上の番組見れるわよ?」



「じゃあ、急いで向かおうか、天界に。ね、アルミナ?」
「ゲンキンねえ…」 <> 物書き
◆MAGtVGUz8I<>sage<>2011/11/11(金) 22:42:57.96 ID:feyAtIv+0<>
こうして、あたしは天界に向かっているわけだけども。

…寒くないんだよね、これが。

普通、大気が薄くなるからかなり寒くなるはずなんだけどぜんぜん寒くない。
ボックス型の馬車じゃないんだよ?一応いっておくと。
すっごく不思議な感じ。
ぽかぽかあったかくて、なんかきもちまでふわふわふわふわ…


「アリス!アリス!」
「あと…もう少し…」
「寝てないの!もうつくんだよ!?」
「ふえ…?」

いつの間にか寝てたみたい。
口からよだれがたれてた…。恥ずかしい。
そのよだれを拭いてあたしは顔を上げた。目の前にあったのは大きな光り輝く壁。
…壁!?
しかも馬車は一直線に壁に向かってる。
このままだと直撃コース。馬車から放り出される!

「危ないって!危ないって!」
「大丈夫だよー。空間を隔ててる壁を越えるだけだから。ほら、ハリポタのあの駅の壁みたいな感じだよ」
「あぁ…駅の柱が入り口の…」
「そうそう。そんな感じ。あたっても痛くないよ?」
「へー……ってうわあああああっ」

一気に馬車が加速した。
そして、あたしは壁にめり込んでいった。
<> 物書き
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/11/11(金) 22:59:12.75 ID:feyAtIv+0<>
思わず目を瞑ってしまったけど、実際なんの感触もなかった。
ふわっとした感じはしたけど気にならないくらいだったし。
「アリス、目を開けてみてごらんよ」
あたしはアルミナに言われて目を開ける。
すると目の前に広がっていたのは、透き通った綺麗な青空、さまざまな花や鳥に蝶。
そして、なによりも驚いたのは隣に見知らぬ男が立っていたこと。
「…だれ?」
「アルミナだけど?」
「へっ…?あなた男なの!?」
アルミナは首を傾げていった。
「天界だと、男も女もあんまり変わらないんだけど…。だって性交とかする必要ないからね」
「面と向かってレディによくそういうこといえるわね!」
「えー、アリスってレディって言うよりガールに近い気がするんだけど」
「あたしがレディって言ってるんだからいいじゃないの!」

なんだろう。アルミナはあたしを馬鹿にしたかのように笑うと、馬車から降りて手を差し伸べてくれた。
「ようこそ、天界へ。お手をおとりください、レディ」
「あ、ありがとう…」
変わり身の早さにちょっとおどろいたけど、でもアルミナの手をしっかりととって降りる。
アルミナは、それはもう綺麗な中性的な顔だちをしている。
きているのは黒のスーツに黒のズボン。中のワイシャツは白だけどね。
ネクタイはしてないけど、黒の手袋をしてる。それに黒髪で金色の目。
たしかに、黒猫だったアルミナのような面影はある。
でも、なんていうんだろう。すごくアニメに出てくるような風貌で…
えっと…その…ドキドキしちゃうんだよね。
なんだろう、この気持ち。

「アリス、こっち」

声だって、透き通っててどこまでも聞こえそうな声だし。
これが…恋ってやつですか?
…絶対違うんだろうな。
だって、だって、今長い長い階段を上がっている途中だから。

「アルミナ…早いよ…」
「これくらいでへばってちゃだめだよー。もう少しだからファイト!」
「ゴールが見えないじゃんかああ…」

どうも、あたしは体力もないみたい。
基本的に学校に行くこととカラオケに行くこと、本屋に行くこと、アニメイトに行くこと以外で外を出歩かない人だから、しょうがないんだけど。
まだ、まだ、階段は続いてる。

----------------------------------------------------
いったんここできります。
これからお風呂行ってきて、もどってきてPC使えたら続きを書きます。
<> 物書き
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/11/12(土) 00:13:08.45 ID:aFWoyn5G0<> お風呂から帰ってきました。
…人みてるのかな?
まあいいや。
再開します。
--------------------------------------------------------

階段を上りきった。
その時点であたしの体力はむしろマイナスに近い…はずなんだけど。
「あんまり疲れてない…」
むしろ、さっきまで疲れていたのが嘘のように、これからフルマラソンだって走れるくらい体力はある。
フルマラソンは無理だろうけど。だって筋肉ないし。

「アリス、君から入って。私はあとから行くから」
「アルミナ…?」
「私、ここ苦手なの。だって、始まりの神様、創世神の神殿だもの」
「聞いてないよ、そんなの!」
「…?あれ、いってなかったっけ?」
「うん。聞いてない」

アルミナ…彼女はどこか抜けていると思う。本当に。
かなりノリはイインダケドナー。

ギイイイイ…

神殿の扉が目の前で開いた。

「早く入ってきてくださいよお!待ってるのさびしいんですからね!」
出てきたのは、パッと見がうたプリの那月みたいな人だった。
実際雰囲気もそっくりだし…。ちょっとときめいた!

「アルミナ、おかえり!俺の後任、みつかった?」
その後ろから顔をのぞかせているのは、銀髪の男の人。
服は…なんで、なんで彼は…コスプレしてるんだろう。
「彼女が、魔法神の後任として私が選定した人間です。では」
!?
アルミナがあたしをおいて帰ろうとする。
「ちょっと、アルミナ!?」
「なに?」
「一人はやだよ!?」
「まあ、がんばれ」
「ちょっとおおおおおお!無責任!」

本当にアルミナは階段を降りていった。 <> 物書き
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/11/12(土) 00:26:43.56 ID:aFWoyn5G0<>
「女の人かあ〜。うん、確かに男しかいないと緊張しちゃうよね?」
創世神って人があたしに話しかけてくる。
本当に人懐っこい笑顔の人なんだなあ。
「俺の後任ってことは、俺が指導してやんなくちゃな!」
魔法神って人もなんか張り切ってるし。
「あ、あの…」
あたしは、2人に思い切って聞いてみることにした。
「2人の名前ってなんですか?」
2人は顔を見合わせて言った。
「ああ、アルミナはまたですか。彼女もなかなか人を選定する目は確かなんですが、どうも適当な節がありますねえ」
「その原因の大半はお前だと、俺は思うがな。俺が仕事を頼んだときはすごくしっかりやってくれたぞ?」
「僕が悪いんですか?」
「ああ、悪い。大体、あいつはもともと選定員じゃない役職だったろ」
「まあ、僕の書記官でしたからね。そのときの彼女の働きっぷりがなんとも真面目だったので…」
「迷惑なやつだな、お前も」
「む。なんか心外ですね」

…関係ない話してるし。話がわき道にそれてますよー

「えっと、名前、でしたか。僕はルワージュといいます。よろしくお願いしますね」
「俺はリーニアスだ。まあ、お前に力の譲渡とかした後は引退する身だ。短い間だが、よろしくな」
「あ…、はい。あたしはアリスって言います」

そうして、あたしは「魔法神見習い」っていう称号を手に入れた。

「それで、リーニアスさん」
「ん?なんだ」
「魔法神っていったいどういうものなんですか?」
「あー、そういう話か。まあ、確かに魔法神なんていうのはあんまりなじみがないだろうな」
「そりゃあ、もちろん」
「簡単に説明すれば、魔法を作り出したり、魔法を人間に貸し与えたりすることができる力を持つ神様だ」
「人間に貸し与える?」
「そう。ありとあらゆる世界に干渉して、人間に魔法を貸し与えることができる。ただし、代わりに何か大切なものをもらわなくちゃならない」
「対価が…必要ってことですか?」
「ああ、そのとおりだ。対価が必要になる」
「けど、そんなこと言ったって、魔法を使ってる人なんて見たことも聞いたこともないです」
「そりゃあ、まあ。魔法っていうのは格好良くいうためで実際は『奇跡』をつかさどる神だからな」
「奇跡…」
「そう、奇跡。ただし、神があんまり地上に干渉すると面倒くさいことになる。だからある一定量の人間に魔法を貸し与えて奇跡を起こすのが、存在意義ってところだな」
「そうなんですか…」

思ったより、重要な神様だった。 <> 物書き
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/11/12(土) 00:48:33.37 ID:aFWoyn5G0<>
もしかしたら、あたしの見通しが甘かったのかもしれないけど。

奇跡

そんなかっこいい神様だったなんて!
でも、リーニアスさんが言うにはまだまだ奇跡の数が足りてない、らしい。
まあ、力を持っていないあたしはまだわからないって言っていた。
けど、もし、もしだよ?あたしが神様になって、神様になったら人を救うことができる?
リーニアスさんは言ってくれた。
神様の中で人を救うことができるのは魔法神だけだ、って。

「リーニアスさん。リーニアスさんはあたしに力を渡した後どうなるんですか?」
「俺か?俺はたぶん消える、な。そして人間に生まれるだろう」
「神様の交代は2億年とかアルミナは言ってたんですけど…」
「いや、ちがうぞ?」
「えっ!?違うんですか?」
「ああ、大体5千年くらいだ。そんなに長くはないよ」
「アルミナ…あの子嘘教えたわねええええ…!」
「あはははww まあ、落ち着きなって」
「それと…神様になった後のあたしの存在はどうなるんですか?」
「ああ、そのこともアルミナのやつ、説明してないのか…。神になるやつも、神に関わったやつも、存在自体を都合のいいように変えられてしまう」
「どういう…ことです?」
「神になったやつは死んだことになるし、神に関わったやつは最初からそういう存在だったってことになってしまう」
「過去が書き換えられてしまう…?」
「そう。過去が書き換えられるんだ。都合のいいように、な」

じゃあ、あたしは死んだことになるのか。
それでも、なんかいいかな。って思うのはやっぱりなんでだろう。
どこか、日常にあたしは退屈してた…のかな?
こういうのって中2病独特の感じだよね。
リアル中2のあたしにとってみれば、まあそんなものじゃないかって気になってくる。
ご都合主義もここまでくると尊敬できるね。

「さて、魔法神の神殿に案内しよう」

リーニアスさんがそういって歩き始めた。
あたしはその後をついていった。
魔法神の神殿…これからあたしが過ごす場所。
まあ、創世神の神殿からかなり近かったけど、中に入ったとたんびっくりした。
「アニメグッズがいっぱい…」
そう。壁にはポスターが貼ってあるわ、フィギュアが並んでるわ、ある意味、究極のヲタクの部屋って感じ。
「俺の趣味だ」
リーニアスさん…すごく、以外です。

「一応言っておくが…、地上のテレビも見れるし、地上に降りれるぞ?結構自由に」

天界、ゆるいなー <> 物書き
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/11/12(土) 00:56:46.08 ID:aFWoyn5G0<> 今日はここまでです。
って、>>21に書き忘れた。

明日も更新します。いまは話のプロローグ地点です。
感想とか反応もらえるとすっごくうれしいです。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)<>sage<>2011/11/12(土) 03:19:26.40 ID:mymkDLBDO<> 続きお疲れ様〜。
アルミナ、男だったんですね。まぁアルミナだけじゃないみたいですけど。

しかし、魔法神以外は人を救えない…だと?神様業も辛いんだな。電気神の後任はアリスの知り合いな気がする。

小説家になろうってサイトに、確か魔法とかなんとかってタイトルで、似た設定の能力を持っている人の話があった様な…。 <> 物書き
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/11/12(土) 07:54:43.46 ID:RiKOIE+r0<> >>23
電気神に関しては後のお楽しみです!

これに似た設定の小説があるのですか(゜Д゜;;)
基本的に人の作品を真似するようなことはしてません。
あ、↑は念のために言ってるんですよー <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)<>sage<>2011/11/12(土) 09:54:36.23 ID:mymkDLBDO<> 似てるのがあった気がするなー、って程度の軽い気持ちで言っただけなんです。悪く言うつもりなんてこれっぽっちも無かったんです。どうか、平にご容赦を! <> 物書き
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/11/12(土) 22:33:57.11 ID:aFWoyn5G0<> 今日もゆっくり進みます。
書き溜めとかする時間と余裕がないとか…。
明日は英検の2次なので早めに今日は切り上げて明日多くあげようかな…と。
それではお付き合いくださいませ!

>>25
怒ってるわけではないのでお気になさらずww

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今日は、リーニアスさんがルワージュさんに呼ばれて創世神の神殿に出かけてあたし一人で魔法神の神殿にいることになった。
と、なればやることはひとつ!

「リーニアスさんの部屋物色しよーっと!」
「待ちなさい」

声がしたからびっくりして振り向くと、そこにはアルミナが立っていた。
「アルミナ!」
あたしは、真っ先にアルミナに駆け寄り、ラリアットを食らわせた。
「きゃあああああ!」
いい感じに入ったわね。
さすがあたし!
とはいえ、ラリアットをもろに食らったアルミナはあたしの首根っこをつかむと、
「アァァリィィィィスゥゥゥゥ?」
「きゃああああああああああああっ!ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい!」

そこからしばらくお説教されました。 <> 物書き
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/11/13(日) 00:18:39.08 ID:3kp+lkFe0<>
あたしが天界に着てから一ヶ月が経過した。
リーニアスさんに、仕事を教わって、今日。
神の力を継承する。

「ちょっと複雑です。あたしが力をもらわなければリーニアスさんは生きていられるのに…」
「まあ、俺の体がもうボロボロだからな。それに、今日は俺たちのあとにも継承が控えててルワージュがいらいらしてるからな」
「あたしたちの後?」
「ああ。まあ気になるなら見ればいいと思うぞ。どうせ今日はアリスはルワージュの神殿で夕飯だろうしな」
「そうですか…」
あたしとリーニアスさんが話しているとちょっと不機嫌そうな顔のルワージュさんが歩いてきた。
「2人とも準備はいいですか?」
確かにこれはイライラしてる…。うん、急いだほうがいいかもしれない。
「はい」
「おう。ルワージュ、どうせ後使えてんだろ?はじめてくれてかまわないぜ?」
「ありがとう、リーニアス。君と別れるのはさびしいよ…」
「ルワージュ、今までありがとうな、本当に」
リーニアスさんとルワージュさんはしばらく2人で話していた。
あたしはそれを見ながら、不思議な気分になった。
リーニアスさんという存在はもう消えてしまう。
だから、最後の時を一緒にすごしたいんだろうかな?
「さて、時間ですしそろそろやりましょうか…」
ルワージュさんは潤んでいた瞳を拭いてあたしを見た。
「神の力の継承を行う…我、創世神の名において魔法神の力の器を変えることをここに…」
リーニアスさんから何か光る玉が出てきた。彼はそれをしっかりと手で握ると、あたしに差し出してくる。
でも、渡そうとするリーニアスさんの体はだんだんと消えていく。
あたしは、思わずリーニアスさんの体に、消えかけている体に手を伸ばした。
せっかく出会えた彼を、忘れたくなくて、消えることが許せなくて。
今までたくさんの人を救ってくれた彼がいなくなることが、嫌で。
でも、あたしが腕を伸ばすとその腕を、彼は玉を持つほうの腕で握った。
「リーニアスさん…!」
玉はあたしの手に触れると溶け込んで消えた。
すると、消えかけていたリーニアスさんの体がますます薄くなっていく。下半身はもう見えない。
「アリス、がんばれよ…。そして、できれば…できれば俺を覚えていてくれ…!」
あたしはリーニアスさんの言葉を絶対に忘れない。
これから先何年生きようと、彼の言葉は絶対に。

だけど…変わりにあたしは、その日、なにか大切なモノをなくした。
それが何かは、覚えていない。 <> 物書き
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/11/13(日) 00:39:57.10 ID:3kp+lkFe0<>
あたしは、神様になった。
何かが変わったわけでもないけど…、でも不思議な力が沸いてくる。
あたしを見て、ルワージュさんは言った。
「アリスさん、今日からあなたが魔法神です。あなたがたくさんの人を救うんですよ」
ルワージュさんの瞳からは涙があふれそうになっていた。
でも、あたしも人の事はいえないなあ。
目からぼたぼたと涙が溢れてきた。

たった一ヶ月だけだったけど、リーニアスさんの人柄はとてもよくて、すごく大好きになれた。
きっと、この出会いはとっても意味のあるものだったに違いないんだろうな。

「アリスさん、涙を拭いてください。これからリーニアスは人間として生まれ変わります。でも、彼がもともと神様であったという事実は変わりません。だからどうしても不安定な存在となってしまうのです」
…?
ルワージュさんが深刻そうな顔であたしに言う。
「リーニアスもそうですが、神が転生した後の存在はどうしても脆い。だから、アリスさん。あなたにしかできないことがあります」
あたしにできること?それはいったいなんなのだろう…。
「奇跡を起こしてあげてください。必ず、神が転生した存在に」

あたしは、息を呑んだ。
確かにそれはあたしにしかできないことだ。
あたしは、大きくうなずいた。

「ありがとう、アリスさん。ああ、そうだ。今日はアリスさんが魔法神になったことのお祝いをかねて、僕の神殿で一緒に夕飯を食べましょう!それにこの後、もう一人新しい神様が生まれるんですよ。そのお祝いも一緒に、ね?」

リーニアスさんは、本当にルワージュさんをよくしってるんだなあ、って思った。

「はい!じゃあ、今日の夜、うかがいます」
「ええ、そうしてください」

あたしは、一度、神殿に戻ることにした。

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今日はここまでです。
プロローグも佳境です。

明日も書くので見てくださいね! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)<>sage<>2011/11/13(日) 01:09:49.66 ID:UvEPiILDO<> 乙です。
遂に継承されましたか…これからどんな物語りになって行くんでしょうね。

アリスは転生したリーニアスを見つけ出し、無事魔法をかけることが出来るのか!? <> 物書き
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/11/14(月) 22:35:26.20 ID:LT6QhBZ/0<> 昨日は完全に寝てました…orz
やっぱり夜更かしはダメですね。
書き溜めちょっとはあるんで今日はそれを投下して勉強して寝ます←
--------------------------------------------------------------

神殿に戻ったあたしを出迎えてくれたのは、アルミナだった。
「なんでいるの?アルミナ」
「リーニアス様の言いつけで、あなたの補佐をしばらくの間することになりました。それ以外の理由はありません」
なんか言い方が冷たい感じ。
…。なんでだろう。あたしは思わず聞いた。
「アルミナ、なんか怒ってない?」
「怒ってないです!」
「ほら!やっぱり怒ってる!」
アルミナはちょっと不服そうな顔をして、あたしから目線をそらした。
すごく、間が持たない。

「アルミナ、何で怒ってるの?」

あたしは、聞いてはいけないかもしれないことを聞いた。
すこし、うつむいたあと、アルミナは言った。

「アリス様…しょうがないことだとは思っていますが、リーニアス様に申し付けられたこの人事に少し腹を立てているだけです。」
「…アルミナ…。とりあえず、落ち着こう?それに、あたしの事をなんで様付けで呼ぶの?」
「それは…あなたが魔法神だからです、アリス様。先日までとは立場が違います」

…。
これは、アルミナなりのけじめなんだろうな。
でも、そんなのあたしは嫌いだ。もしかしたら、これは卑怯な手かもしれないけど…あたしはアルミナに言った。
「ふぅん…。ねえ、アルミナ」
「はい」
「あなた、あたしの補佐って言ったわよね?ということはあたしの部下にあたるのかしら?」
「そう…なります」
「じゃあ、あたしの命令を聞けるわね?」
「はい」
「アルミナ、この前までと同じようにあたしに接して頂戴。あたしの立場は変わったけど、あたし自身の中身が変わったわけじゃないからね」
アルミナはその言葉を聴くと、少し笑った。
うれしそうな笑顔を見て、あたしもうれしくなった。

「わかったよ、アリス」
「うん、それでよろしい!」 <> 物書き
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/11/14(月) 22:38:10.05 ID:LT6QhBZ/0<> とはいえ、アルミナがいると少しやりづらかったりする。
理由は簡単。
あたしのする行動、ひとつひとつをしっかりと見て、注意してくるから。

夜になって、あたしがルワージュさんに呼ばれたからでかけようとすると、アルミナが、
「アリス?どこに行くの?」
と、呼び止めてきた。
…、言うの忘れてたあたしが悪いんだよね、うん。
「ルワージュさんの所。呼ばれたからね」
「ルワージュ様のところ…うん、気をつけてね」
すっごく嫌そうな顔をしたアルミナ…。どれだけルワージュさんが嫌なのかわかる。
まあ、すっごく近いから気をつけるほどでもないんだけどね…。

少し歩くと、すぐルワージュさんの神殿に着く。
神殿と言っても、ギリシャ神話とかそういう感じのものではなく、すごく西洋風な作りの大きなお屋敷って感じ。
イメージとしてはホワイトハウス…かな。
扉の前で、誰か待っている。格好はアルミナに似てるんだけど、顔というかまとっている雰囲気はぜんぜん違う人。
「お待ちしておりました、魔法神様」
あたしに向かって一礼したあと、扉を開けてくれる。
「中で、ルワージュ様やほかの方々がお待ちです」

…?ほかの…方々?
あたしは疑問に思いつつも、神殿の中に入っていった。
「おや、アリスさん!待ってましたよ」
ルワージュさんが普通に玄関ホールを歩いていた。
「こんばんわ。お招きありがとうございます」
「かしこまらないでください。ああ、みんな待ってますよ」
「みんな…?」
「ええ。今日は新しい神様が誕生したことを祝うパーティーです!」
「聞いてないですよ!?」
「まあ、いいじゃないですか。細かいことは気にしない!」
「気にします!だって、あたしこんな格好…!」
あたしの格好は、ここでの正装。あたしの場合は、フリル付のワイシャツに、黒のスカート。
それに黒のマント。なんというか、すごくこれに三角の黒い帽子を足したらいかにも魔女です。って感じの格好。
「気にしなくて大丈夫だよ。みんなそんな感じだから」
「はい…」 <> 物書き
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/11/14(月) 22:39:01.07 ID:LT6QhBZ/0<>

あたしは、ルワージュさんに案内されて食堂という大きなホールに通された。そこには大きな円卓があって、さまざまな料理が並んでいた。
そして、円卓に座っている20人の人たち。
「皆さん、魔法神が着ましたよ!」
ルワージュさんが入って早々、その一言を発するとみんなあたしのほうを見る。
「かわいいいいいいい!」
真っ先に駆け寄ってきた16歳くらいの男の娘。
「うわああ!綺麗な黒髪ー!しかもボブとか、とってもかわいい!ねえ、名前なんていうの?」
「へっ?あ、ええと、アリスって言います」
「きゃああああ!名前もかわいいいいい!」
「△※×☆!?」
抱きつかれて声にもならない悲鳴を上げた。
もう、なにがなんだかわからなくなってしまっていて…。
「あ!カオル、アリスちゃん困ってる、困ってる」
「え?あ!本当だ…ごめんね?」
「い…いえ…」
「ボクはカオル。風の神だよ」
「カオルがゴメンね?ボクはスグル。カオルの兄で、水の神だよ」
顔がそっくりな2人。
風神、水神ってところかな…?
「カオルくん、スグルくん、席にもどってくださいね?アリスさんの席はこちらですよ」
ルワージュさんが案内してくれる。
あたしは促されるままに座った。

「さて、まずは今日の趣旨ですかね。今日、新しい神が2人生まれました。そのお祝いと親睦をこめたパーティーです」
みんなが静かに聴く。
「では、自己紹介をしていきましょうか。僕は創世神のルワージュです。そうですね、時計回りで行きましょう」
…ってことはあたしですか…。
「あ…えっと…はい。あたしは今日魔法神になったアリスです。よろしくお願いします」
まばらに拍手が起きる。ちょっとうれしい。
「アタシは火の神、アレクサンドラよ。アレクって呼んでね」
赤いドレスが印象的な、綺麗な女性。すごく、かっこいいなあ…
「ボクはさっき言ったよね?風の神のカオルですっ」
「水の神のスグルです」
カオルは緑系の服…なんだけど、どうみても女ものです。ごちになります。
スグルは青系の服。すっごく似合ってる。
「わたしは土の神のイズバルです」
すごく綺麗な男の人。物静かそうで、なんかデキル大人の男って感じ。
「私は雪の神カランよ。よろしくね」
白を基調としたドレスがとても似合う女の人。美しい、って感じ。
こんな感じで自己紹介が進んでいって、最後の一人になった。
「はじめまして。俺は今日電気の神…正確には雷の神になったダイキです」
ダイキ…彼はハーフみたいな顔立ちをしてた。名前からして日本人のようだけど、染めてるわけでもない似合ってる金髪で、瞳の色は吸い込まれそうなブルー。
だけど、目鼻立ちは日本人な感じ。
「これで、全員の自己紹介が終わりましたね!さあ、ここからは夕飯を食べながら少し話しましょう」

こうして、あたしは彼に出会ったんだ。 <> 物書き
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/11/14(月) 22:42:47.15 ID:LT6QhBZ/0<> ってわけでまとめて3つ投下でした。
これで、アリスの語りによるプロローグは終了です。
次からは第一幕!
ここからが話しの本編です。
書き溜めるのでしばらく更新がゆっくり…というか、話をあげずに質問に答えたり、
魔法を募集しようかなー。なんて…。
テストもあるんでなかなかこれなくなりますが、携帯から見てるんで、たぶん返信はあるとおもう…。
<> 物書き
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/11/14(月) 22:48:48.09 ID:LT6QhBZ/0<> ★魔法募集!★
皆さんの創作魔法を募集します!
下ネタ系はダメ絶対。
なにかのパクリ(アニメだけ)でもおk
個人的にこっそり安価決めといてその番号の魔法を使います。

(*´・ω・`)ノ夜露死苦音ヽ(´・ω・`*) <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)<>sage<>2011/11/15(火) 00:31:24.03 ID:9v+yO+ADO<> 乙っす〜。
他の神様が人を救えない理由は属性神だったからなんですね。
電気神とか言ってたからリアル系な神達なのかなー?と思って他のは法律神とか物理神とかそういうのだと思ってましたよ。それにしても名前を覚えられそうにない…。 <> 物書き
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/11/17(木) 22:01:17.86 ID:RDWBk+eC0<> 土日に、「魔法少女とその考察」の本編に突入します!

土曜日の夜か、日曜日の夜かはわかりません…。
もしかしたら…絵が…ある…かも? <> 物書き
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/11/18(金) 21:03:27.00 ID:atogTlOb0<> ちょっと人見てるかわかりませんが…。

聞きたいことがあります!
なにかって言うと、好きな性格です。

1、ツンデレ
2、お姉さまキャラ
3、バーサヤカー(何が元ネタかはいわずもがな)

これで一番多かったのから順に本編に登場します!
よろしくお願いします( ゚д゚)ノ  <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)<>sage<>2011/11/19(土) 02:20:33.01 ID:AwYNpU9DO<> ここは2で。

後、微妙な魔法を書いておきます。

コネクト魔法。
魔翌力のケーブル(緑色で中にルーン文字が書いてある。複数同時使用可)を物や他人に接続する事で、繋げた存在と同じ能力を得られる(例:ペンと接続→指で字が書ける)。対価は周囲との繋がり(認識はされても意識はされない状態)。ケーブルで繋げていれば一時的に回復される。使用ケーブルの量が増える・得る能力の影響力が大きい程消費MPが増える。

念話魔法。
対価は言葉、喋れなくなる。念話したい相手に向けて喋る感覚で使う。距離が遠くなる・人数や文字数が多い程消費MPが増える。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)<>sage<>2011/11/19(土) 03:15:06.82 ID:AwYNpU9DO<> おおっと、念話魔法の補足を忘れてました。
自分への呼び掛けや、不特定多数に向けられた強い意思(事故に遭った人の「助けて!」など)を受信する事が出来る。不特定多数の場合、声の大きさにもよるが、大体1km圏内なら聞こえる。意思の発信位置の特定も可。呼び掛けの場合はどんなに遠くても受信可能。 <> 物書き
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/11/20(日) 22:09:55.50 ID:9zkV+zS70<> >>39
ありがとうございます!

今日から本編です。
ちょっとだけしか書きだめてないよ^p^
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01:おしごと

アリスは悩んでいた。

「んーっ…」

ここ最近、終日こんな状態である。
主がこんな状態では必然的にアルミナの仕事も少なくなっていた。

「アルミナ…なんであたしを睨むの?」

アルミナの視線に気がついたのか、アリスが顔をあげて聞く。アルミナは大きくため息をついた。

「アリス…なんで悩んでるの?」
「え?ああ、魔法少年を作るかどうか」
「聞いた私が悪かったわ。じゃあ、私戻るね」
「ああっ!ごめんって!嘘だよお!」

立ち去ろうとするアルミナをアリスが引き止める。アルミナは振り返ると、しゃがみこんでいじけているアリスの正面にしゃがんだ。

「あのね、アリス。いきなりこんな話になるのもなんなんだけどね?私はあなたの補佐官なの。わかる?」
「わかってるわよ。そのくらい」

アリスは口を尖らせる。アルミナはその様子に不敵に微笑み、アリスに向かっていった。

「私はあなたの言うことを忠実に聞く人形じゃないよ。きちんと意思を持ってる。だから、迷ったとき、悩んだときは私に言いなさいよ。私とアリスは対等なんでしょ?」

アルミナの言葉に、アリスは笑った。

「あはは…そうだね。うん、そうだ。あたしとアルミナは対等なんだよね」

アルミナは何もまちがったことを言っていない。なにも、言ってないのだ。

「うん、そうよね。これはリーニアスさんに感謝だわ」
「?」

アルミナはなぜそこでリーニアスの名前が出てきたのかが理解できなかったが、アリスの真意がなんとなく伝わったのか。
主が自分を必要としてくれていることが分かって純粋にうれしかった。
前の主は決してそんなことはなかった。


「あのね、アルミナ。属性武器って格好良くない?」 <> 物書き
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/11/20(日) 22:11:51.09 ID:9zkV+zS70<> 「は?」

アリスはアルミナにいきなり話を振った。
アルミナは少し驚いた顔をして聞き返す。

「どういう意味?」
「んー?あのね、今までの魔法少女のシステム…。リーニアスさんまでの魔法少女のシステムってね、 魔法少女は『神に選ばれた者』って存在で、彼女たちが神に『助力を乞う』っていうことが許されている存在だったの。ただし、助力を乞われて助けることができるのは魔法神だけ。だから、増やしすぎては手が回らないし、なおかつ、選ばれた存在の声が届くようにするたびに魔物が生まれてしまうっていうオマケ付。これじゃあ、どうしても救えない人がでてきちゃうんだよねー」

アルミナは、驚愕を隠せなかった。
アリスはたった14歳の少女だ。そう、たとえ神になったとしても人生の経験や頭脳に関してはどうしても大人に劣るはずだ。
なのに、なのに。
彼女は、今までのシステムを改善するシステムを考えだしたのだ。

「つまり、アリス…。武器を持たせて魔法少女自体に魔物を退治させるの?」
「ピンポーン!それと、あたしの力を使えば魔物を隔離することだってできるわ」

アルミナはどうしても気になったことがあった。
それは

「ねえ、アリス。なんで今までの神はそうしなかったのかな?」
「いや、誰も考え付いてないみたいだよ?あたしが覚えてる限りでは」
「どういうこと…?」
「神の力を継承するときに、今までの神様の記憶ももらうのよ。だから、あたしがもらった記憶の中にそのことを思い立った形跡がまったくないの」
「(…知らなかった)じゃあ、なんでアリスはこれを思いついたわけ?」
「んー、アニメの見過ぎ?まあとりあえず、よ。属性武器に関しては他の神様から力を貸してもらうことにして…」
「どんなアニメよ」
「えー。言わなきゃダメ?」
「興味があるから」

「とりあえず、隔離っていうのは『デジモン』でしょー。武器って言うのは『まどマギ』とか。属性とかって言うのは『プリキュア5』とか、その他もろもろから…かな」

「本当にアニメね」
「だから言ったじゃない」


「で、アルミナに頼みごとがあるの」 <> 物書き
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/11/20(日) 22:12:45.48 ID:9zkV+zS70<> 「なに?」

「ルワージュさんの所行ってきt

「ヤダ」

「なんでよ!」
「ぜえったいにヤダ!」
「理由!」
「ルワージュ様が嫌い!以上!」

アルミナはめったに出さない大声でまくし立てる。
アリスは説得は無理だと判断して、アルミナに言った。

「わかったわよ。じゃあ、アルミナ、お願い。この紙に書いてある道具を準備してて」
「それくらいなら」
<> 物書き
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/11/20(日) 22:13:43.61 ID:9zkV+zS70<> アリスはため息をついた。
ルワージュの神殿は少し苦手だ。
リーニアスと一緒に何度も来たこの神殿に来ると、どうしてもリーニアスを思い出してしまう。
「さっさとルワージュさんに会って用事を済ませちゃおう…」
「アリスさん?僕を呼びました?」

「きゃあああああああああああああああああああああ!」
「?」

ルワージュがアリスの後ろにいきなり立って声をかけた。
アリスは驚き、その驚いたアリスをルワージュは首をかしげながら見ている。

「ルワージュさん…脅かさないでください…」
「あ、それはすみません…。で、アリスさんどうしたんですか?」
ルワージュは如雨露を持ちながらアリスに聞く。
「ああ、えっと。ルワージュさんにお願いがあるんです」

<> 物書き
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/11/20(日) 22:14:45.92 ID:9zkV+zS70<> 「…そうですか。分かりました。創世神として許可します。これで一人でも多くの人が救えるといいですね」
「ありがとうございます」

ルワージュの許可が出たことで、アリスの考えていることは大きく前進した。
その足でアリスは、生命神・ルカリスの神殿を訪ねる。
補佐官のような人から応接間に通され、ルカリスがやってくる。

「突然の訪問…申し訳ありません」
「気にしてないから、いいよ。ああ、それと敬語はいらないからね?」
「…ありがとう。ルカリスさん」
「うん。それで…ルカに何か用?」

アリスはルカリスに自分の考えていることを教えた。
そして、頼む。

「ルカリスさん、どうかお願い。力をかしてもらいたいの。ご神体を…作ってもらえないかな?」
「うん。ぜんぜんかまわないよ?」

ルカリスは自分の胸に手をあて、白く光る小さな玉を取り出す。

「はい。ご神体。これで…みんなを救えるといいね?」
「うん、本当に。ルカリスさん、ありがとう」 <> 物書き
◆MAGtVGUz8I<>sage<>2011/11/20(日) 23:03:50.14 ID:9zkV+zS70<> 「ただいまー」

アリスは自分の神殿に帰ってきた。

「アリス、お帰り。お客さん来てるよ。応接間に準備しちゃったから、アリスの私室に通しちゃった。ごめんね」
「いいよ、アルミナ。準備ありがとう。…お客?あたしに?」

アリスは首をかしげて、ルカリスのご神体をアルミナに預けると私室に向かう。
部屋に入ったとたん

「アーリスちゃああああああああん!」

カオルが勢いよく抱きついてきた。

「きゃああああああああっ!」

本日2度目の悲鳴。
アリスの身長は156cm、それに対してカオルは172cm。
それに比例して体重だってカオルのほうが重い。

つまり、アリスが後ろに倒れることは一目瞭然。
アリスを下敷きにして、カオルが四つんばいになってアリスの上にいる。

「えへへ。僕の話聞いてくれる?」
-----------------------------------------------------------------

今日はここまでです。
明日は、明後日被災地にボランティアに行くため、早く寝なきゃいけないので更新しません。
あしからず。
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)<>sage<>2011/11/20(日) 23:22:20.98 ID:Qpl4vacDO<> 乙です!
確かに属性武器は格好良いですね〜。

リアルに人を助けてるのか、>>1さんって凄い人ですね! <>
◆MAGtVGUz8I<>sage<>2011/11/20(日) 23:43:43.43 ID:9zkV+zS70<> >>46
学年で行くんですww

作業は側溝の泥かきだとか。
復興の手助けになればいいなー。と思ってますが、微々たるものでしょうね。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)<>sage<>2011/11/22(火) 21:12:01.03 ID:aScrdcmDO<> またまた微妙な魔法を書きます。
困った事に、俺って対価で得るものと考えると結構辛く当たっちゃうんですよね…。これくらいの力を得るなら、これくらい失ってしかるべきだろ?みたいに。

↓考えた魔法。
魔法名:改変魔法
対価:常識感(思考異常が発生し、所謂不思議ちゃんになってしまう)
効果:対象(自身も指定すれば可能)に対して、「○○にな〜れ」等の改変が可能。影響が大きい改変程、膨大な量のMPが必要になる。MPさえ足りれば、宇宙のルールすら改変する事が出来る。ただし、MPを(全く使わずに)毎日溜めていって宇宙のルールを1つ変えるには、10億年位生きて漸く可能となる。しかしこれでも宇宙から見れば随分と破格。

魔法名:越境魔法
対価:空間認識能力(X軸とY軸の間隔が掴めなくなる)
効果:世界や次元、結界等の壁を越える事が出来る。現実にある場所の写真に使えば、境界を越えてその場所へ行ける。ただし、過去の写真を使っても時間移動までは出来ず、魔法使用時の時間に変わる(どうしても時間移動をしたい場合、どうにかして四次元に入り、そこで行きたい時間の写真に入るしかない)。二次元(架空)の場合はその世界の時間軸に変わる。時間が分からない世界では時間は無視される。手を繋いで移動すれば他の人も連れて行ける。この魔法を使えば、第四の壁だろうと博霊大結界だろうと越えられる。人数が多かったり、越える次元が高位だと消費MPが増す。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)<>sage<>2011/11/22(火) 21:53:44.27 ID:aScrdcmDO<> また補足を忘れてました。改変魔法の補足です。

MPが足りない場合、魔法を使っても何も変わらないしMPも減らない。
MP自然回復量(秒給?)その他ステータスには、「MP回復量がもっと多くな〜れ」等の(重ね掛け可)掠め手も可能。 <>
◆MAGtVGUz8I<>sage<>2011/11/22(火) 22:37:09.48 ID:SsJ7YPNN0<> >>49
魔法ありがとうございます!


今日はもう疲れました…。
明日、投下します。

(今度から名前が鳥だけになります) <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)<>sage<>2011/11/23(水) 00:38:51.40 ID:Hzxz0sQDO<> 色々お疲れ様!無茶はしなくっても良いんですよ? <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)<>sage<>2011/11/23(水) 19:27:09.39 ID:Hzxz0sQDO<> そして性懲りもなく、また魔法を置いておきますね。使える部分がありましたら使ってやって下せぇ。
と言うか、俺以外の人の考えた魔法も見てみたいんだけどなぁ。

 ↓思い付いた魔法。
魔法名:妖精魔法
対価:妖精以外への優先性(妖精至上主義者になる)
効果:あらゆる物に宿る妖精(身長は基本10センチ程、でっかくても50センチ位)を感知・発見でき、話をしたり遊んだりプレゼントをしたりと色々な事をして仲良くなるか、必死に頼み込んで力を貸してもらう。魔法を使うには、まず妖精から了承を得る。→必要な分のMPを捧げる。→力を発揮してもらう。という流れ。魔法は使う都度に了承が必要。
加護妖精の契約をしてもらえれば、いつでも傍に(妖精が離れようと思えば離れられるが)居てもらえる。

魔法名:STG魔法
対価:STGプレイ中の爽快感(いくらやってもスカッと来ない)
効果:STGの原初(恐らくスペースウォーと言うパソコン用ゲーム。機体は戦艦らしい)から魔法使用時(随時更新)の時点で存在する全てのSTG内の存在(同人・敵も可)を実体化出来る(ガンシューは含まれないが、キャラクターの武装が銃なら武装として可能)。リアルサイズで忠実に実体化する場合は、消費MPが大きい。逆に大型の魔翌力式ラジコン(長さ60センチ位?)操作や、ビット(等)又は武装のみ実体化、もしくは超能力等の使用の場合は消費MPは少ない。敵を出す場合、敵意や本能が残っている可能性がある為、厳重な注意が必要(例えば、バイドを実体化して逃げられでもしたら…推して知るべきである)。

以上、悪しからず。 <>
◆MAGtVGUz8I<>sage<>2011/11/23(水) 22:26:54.93 ID:lvx5i5lf0<> また魔法が…

本当にありがとうございます!

それでは投下開始〜。 <>
◆MAGtVGUz8I<>sage<>2011/11/23(水) 22:28:43.70 ID:lvx5i5lf0<> 「えっ、あ、その…カオル、降りてくれない?」

「やだー」

「話聞いてあげるか…ひゃうっ」

カオルがいきなりアリスの首筋にキスをする。

「な…な…」

アリスはいきなりのことで口をぱくぱくさせながら反論の言葉を探す。

その様子を見て、カオルは意地の悪い笑みを浮かべ、アリスに言う。

「ほぉら、不意打ち。アリスは女の子なんだから、少しは警戒しようね?」

「か…カオル…」

「ん? なあに?」

「何が…したいの?」

「えー、それ言ったら、何かさせてくれるのー?」
<>
◆MAGtVGUz8I<>sage<>2011/11/23(水) 22:30:12.09 ID:lvx5i5lf0<> 「そ…それは…」

もう一度、カオルは首筋にキスを落とす。

アリスは体をビクッ、と硬直させカオルの顔から目線をそらす。

「もう、アリス。余裕がなさすぎるよ?」

カオルがアリスの耳元でつぶやいた。

ついでに、耳に息も吹きかけておく。

「あっ…」

アリスが声を出した。カオルが顔をのぞこうとすると、恥ずかしがって目を瞑る。

「あのね、アリス。こんな状態で言うのもなんだけど、さ」

「?」

アリスが、目線だけ、カオルに向ける。

顔は横を向いたままだ。

「俺、アリスのことが好きだから」
<>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/11/23(水) 22:39:33.92 ID:lvx5i5lf0<> 「――――!」

カオルの言葉にアリスは完全に絶句した。

最初は、自分のことをからかってるんだ、からかってるんだ、と思った。

だが、からかっているわけでもない、本気で言っているのだと、カオルの目線で理解する。

「か…カオル? 本気で言ってるの…?」

「本気だよ。こんなこと、嘘でなんか言わない。それに…俺たちは嘘がつけないからね」

アリスは、思い切ってカオルの顔を正面から見る。

すると、カオルは真っ赤になった顔を横に向けた。

「カオル…顔、真っ赤…」

「う…うるさい! 俺だって、告白するのは始めてだってのに!」

アリスに指摘されて、ますます顔を赤くするカオル。

アリスはそんなカオルを見て、ちょっと『かわいい』と思った。

「と…いうか、カオル、一人称が…」

「ん? ああ…これは…その…。俺はスグルといるときはいつもこうやってしゃべってるんだよね」

カオルは、アリスの髪を右手で梳いてからアリスのおでこにキスをした。
<>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/11/23(水) 22:46:06.20 ID:lvx5i5lf0<> アリスはまた顔を真っ赤にしたが、顔はそむけない。

なぜなら、カオルも顔が真っ赤だったからだ。

「俺たちは、どうしても人が信じられなくてさ。だから、壁を作ってたんだ…でも。アリス、君だけは別」

「あたし…だけ?」

「うん。アリスだけ。俺は、アリスが好き。だから、アリスにはありのままの自分を知ってほしいから」

カオルのまっすぐな視線を見て、アリスは少し恥ずかしかった。

14年間生きてきて、初めてされた告白だし、何よりもこの状況である。

(カオルが…あたしを…好き? でも…あたしは…)

「アリス、君だけは、俺の壁の内側にいてほしいんだ。ダメ?」

(あたし…は…)
<>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/11/23(水) 22:51:30.77 ID:lvx5i5lf0<> アリスは、何もいえない。

最初に出会ったときは女の子の格好をしていた、カオル。

でも今は、違う。

神の服はその神のつかさどるものによって違うし、自分で作り出すことができる。

カオルの着ている服はどこか女物のような感じではあるが、スカートではない。

それが、先日とは違う雰囲気を出している理由だろう。

(あたし…は…)
<>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/11/23(水) 22:52:02.67 ID:lvx5i5lf0<> 「ふふっ…」

カオルが笑う。

「な…なに?」

「返事は今すぐじゃなくてもいいよ、アリス。ただ…いま、アリスがやっていることが一段落着いたら、返事がほしいな」

「知ってる…の?」

「まあね。風の噂ってやつだよ。俺は、風神だからね」

カオルはアリスの体の上から降りると、アリスを抱きかかえるようにして立った。

「きゃ…っ」

「これ、あげるよ」

カオルがアリスの唇にキスをする。 <>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/11/23(水) 22:55:41.88 ID:lvx5i5lf0<>
「んーーーーーーっ!」

アリスが必死に声を上げる。

しばらくして、カオルの唇がアリスの唇から離れた。

「カオル! あなたって人はっ!」

「ああっ、誤解だって! ほら、それ!」

カオルが、アリスの首もとを指差す。

そこには、かすかに緑色のやわらかい光を放つ玉があった。

「ご神体…!」

「そうだよ! それを作るために…!」

「だからって、き…キスする必要があったの!?」

「えっ? いや…そ…それは…」

「なかったんでしょ!? あたしの…ファーストキス返してよ!!」
<>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/11/23(水) 23:00:57.62 ID:lvx5i5lf0<> 「うわわっ、ごめんって!」

アリスがカオルの腕の中で暴れる。

「今日は…あと帰るよっ」

「もう! さっさと帰れ!」

アリスがそういうと、カオルはアリスの私室から出ようと、ドアノブに手をかけた。

ふと、なにか思い出したかのように、アリスのほうを振り向いて言った。

「返事、待ってるから!」

「うう…っ。ご神体、ありがとう」

アリスは、もっと他にも言いたかったが、とにかく言わなければならないお礼だけをいい、カオルのほうを見ない。

「じゃあね、アリス!」

上機嫌になったカオルが部屋からでると、アリスはへなへな〜っと、その場にしゃがみこんだ。

「もう…もう…なんなのよ…!」

アリスは未だにカオルの感触が残っている唇を触り、顔を真っ赤にしながらつぶやいた。

「あたし…は…」
<>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/11/23(水) 23:06:24.32 ID:lvx5i5lf0<> アルミナは一人、応接間で主を待っていた。

「アリス、遅いなー」

ふかふかのソファーにどっかりとすわり、自分のために入れた紅茶を飲む。

「〜♪」

すると、鼻歌を歌いながらカオルが応接間の前を通りすぎた。

「カオル様、今お帰りですか?」

どうやら上機嫌なカオルを見て、アルミナは声をかけた。

「うんっ! 僕がお邪魔しちゃって悪かったね? アリスに仕事がんばって! って伝えといて」

「は…はあ」

ものすごく上機嫌なカオルを、アルミナは少し不思議な気持ちで見ていた。

かすかにカオルから香るアリスの香り。

それがどうしても喉に刺さったとれない魚の小骨のような感じで、心に突っかかった。

「まあ…アリスの部屋にいたんだから、当然よね…」
<>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/11/23(水) 23:13:45.81 ID:lvx5i5lf0<> 今日はここまでになります!

いやぁ…かいててニマニマしてました。

明日も投下します。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(不明なsoftbank)<>sage<>2011/11/23(水) 23:23:39.56 ID:uD3eA39fo<> ペース速いな 乙 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)<>sage<>2011/11/23(水) 23:25:56.45 ID:Hzxz0sQDO<> すげぇシュガー空間でしたなww

そういえば、さらっと魔物とかそんな単語出てましたよね? <>
◆MAGtVGUz8I<>sage<>2011/11/23(水) 23:50:08.47 ID:lvx5i5lf0<> >>65
あ、はい。でてますよ、『魔物』っていう言葉は

そのあたりは明日から話がすすみますww <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)<>sage<>2011/11/24(木) 00:04:14.07 ID:KAgBBXAl0<> 乙

甘いな <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)<>sage<>2011/11/24(木) 10:09:24.00 ID:xBzR5+iDO<> すみません。魔法の投下前にSTG魔法の補足からで。学習しない奴ですみません。

知らないSTGがあっても、この魔法を得た時点で知識が与えられるので安心。新発売の物に関しては、発売されると同時に情報が流れ込んで来る。
STG魔法で敵を倒すと、使っているSTGに対応したパワーアップその他のアイテムが出て来る事がある。
これは昨今のSTGでは基本ですよね。欠かせないものを書き忘れるとは…。それでは、魔法を投下させてもらいますね。

 ↓思い付いた魔法。
魔法名:キャラクターリアライズ(架空存在具現化魔法じゃ長いので)
対価:キャラクターへの希望的観測(※具現化したキャラクターは、あなたの持っているイメージとは違う可能性があります。また、あなたの言う事を聞いてくれるとは限りません。覚悟しておいて下さい)
効果:あらゆるメディア媒体から、架空のキャラクターを具現化する事が出来る。強ければ強い程、持っている技術や知識が高度な程、具現化する人数が多い程消費MPが大きくなる。
キャラクターによっては、条件や金・物品等を要求してくる場合があります。

魔法名:おみくじ魔法
対価:おみくじ運(この魔法を得た本人は、大凶かそれ以上に悪いくじしか引けなくなる)
効果:無限の数とパターンを持ったおみくじを出し、誰でも何回でも引ける。おみくじには、引いた人に起こる事が書いてあり、たとえ内容を読んでいなくても、引いた順にすぐ〜近い内に“必ず”起こる。起こる事は、些細な事から命に関わる事まで書いてある。 <>
◆MAGtVGUz8I<>sage<>2011/11/24(木) 23:17:27.14 ID:aPl4Ik9h0<> 魔法ありがとうございますー。

少し遅くなりましたが、一気に投下します! <>
◆MAGtVGUz8I<>sage<>2011/11/24(木) 23:19:15.47 ID:aPl4Ik9h0<> とはいえ、なぜアリスはカオルを最後まで見送らなかったのだろうか。

アルミナは一度、アリスの部屋に行って見ることにした。

「アリスー? 入るよ」

アルミナはアリスの部屋に入る。

「あ…アルミナ?」

顔を真っ赤にしながらちょっと涙目で床にしゃがみこむアリスを見て、アルミナはおどろいた。

「アリス!? どうしたの?」

おでこに手を当てて、アルミナはアリスに熱がないか確認する。

と、そこまで行動して、ふとおもった。

「カオル様になにかされたの?」

そういったとたん、ますます顔を赤くなり、アリスは言う。

「え…? ぜんっぜんそんなわけじゃないから!」

「そう…ならいいんだけど…。準備できてるんだから、早く来てよ」 <>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/11/24(木) 23:21:24.37 ID:aPl4Ik9h0<> 「あ、うん。ごめん」

アリスはなんとか立ち上がり、アルミナにばれないよう自分自身に、筋力強化の魔法をかけた。

これでしばらくの間、腰が抜けて立てないのがごまかせるはずだ。

「それじゃあ、行こう」

応接間に入ると、机の上にはいくつかの武器とさまざまな道具、そして床の上には大きな鏡が置かれていた。

「うっわー。いっぱい用意したね、アルミナ。武器はどこから?」

「カール様からもらってきた。ついでにこれも」

戦神・カール。戦をつかさどる神で、武器を生み出すことができる神だ。

「あ…! ご神体も?」

アルミナが手に握っていたご神体を渡す。

かすかに赤く光る玉は、深い赤をしていた。

「うん…。とにかく、やろう!」

アリスは自分の顔を両手で挟んで気合を入れる。

「じゃあまずは、生命神の――」
<>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/11/24(木) 23:22:08.37 ID:aPl4Ik9h0<> 少女は薄暗い部屋のベットの上で膝を抱えて座っていた。

とある県立病院の一室で、少女は自分を責める。

なぜ、あの子の心の内を分かり合い、救ってあげられなかったのか…と。


少女は大切な友人を目の前で亡くした。

「来てくれてありがとう。カナエちゃん」

少女……カナエは教室に呼び出されていた。

「マキ……、ねえ、この手紙、どういうこと?」

カナエは今日、下駄箱に入っていた手紙をマキに渡す。

「そのとおりだよ、カナエちゃん。お別れを言いたかったの」
<>
◆MAGtVGUz8I<>sage<>2011/11/24(木) 23:23:42.45 ID:aPl4Ik9h0<> 少しさびしそうな顔をして、マキが笑う。

「あたし、決心したんだ。死のうって。それしかないんだよ、方法が」

「わかんないよ! ねえ、どうして死ななくちゃいけないの? ねえ!」

「もう……生きていたくないから。ここにいちゃいけないから……」

「なんで? あたしは、マキにいてもらいたのよ?」

「ごめん…ね」

マキはカナエに背を向けると、教室から走り去る。

カナエは教室からでるマキの背中に声をかけた。

「マキ……!」

マキは振り返ると、悲しそうな顔をして

「いままで、ありがとう、カナエちゃん。……さようなら」

そういって階段へといき、上の階へと駆け上がっていく。
<>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/11/24(木) 23:31:47.18 ID:aPl4Ik9h0<> 中学校の屋上。

このあたりの校舎では高い5階建ての中学校の屋上で、カナエはやっと、マキに追いついた。

「マキ……!」

マキは軽やかにフェンスを越える。

「カナエちゃん……、あたし、本気だよ?」

「嘘だよ……、嘘だよ……」

「嘘じゃないよ。現実。でも、真実はもっと暗いし黒い」

「マキ……何をいっているの?」 <>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/11/24(木) 23:32:41.32 ID:aPl4Ik9h0<> カナエの言葉にマキは微笑み、言った

「これが、答えなの」



グチャッ



学校中に響いた音。

下から聞こえてくる悲鳴。

「いやああああああああああああああああああああああああ!」

カナエは、目の前が真っ暗になった。 <>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/11/24(木) 23:37:56.98 ID:aPl4Ik9h0<> 今日の更新分はここまでです!

明日も投下します。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)<>sage<>2011/11/25(金) 06:37:36.46 ID:v/MO45WDO<> えっ?いきなり死亡シーン!?
まぁ…確かに身近な人の死ってものは、人を動かす力になったりもするけれど。 <>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/11/25(金) 22:06:22.76 ID:V2Li10Nd0<> 今日も書いていきます。

とりあえず、いろいろと進展。 <>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/11/25(金) 22:35:51.99 ID:V2Li10Nd0<> カナエはベットの上でうずくまっていた。

マキは大事な大事な家族同然の人だった。

(マキ……本当に何があったの……)

屋上で気を失い、目が覚めれば病院にいた。

警察がやってきて話を聞かれたが、カナエだって何もしらない。

ただ、マキは遺書も書いていたし、遺書にはカナエに渡してほしいものがあると書かれていたらしい。

そして、マキがカナエに渡そうと思ったのは自分の日記。

警察が中身を確認しようとしたが鍵がかかっていて開かず、カナエにそのまま渡された。

だが、カナエだって日記の鍵は持っていない。

マキとは向日葵園で10歳まで一緒にいたが、そのあとリンドウの家にカナエが引き取られた。

リンドウの家は向日葵園に近かったから、学校が変わるだとかそういうことはなかったが。

(あたし……ひとりぼっちになっちゃったよ……。マキ……)

ベットの上でうずくまっているうちにウトウトし始め……そのまま眠ってしまった。

そしてカナエは、向日葵園でマキと出会ったころの夢をみた。
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(北海道)<>sage<>2011/11/25(金) 22:38:01.01 ID:M2x/dkyE0<> 魔法

[神様が見えるようになる能力]
対価:その神様が要求するもの
効果:タイトルのまんま

この魔法をほむほむに捧げたい <>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/11/25(金) 22:54:53.35 ID:V2Li10Nd0<>
カナエは一人だった。

向日葵園は孤児院である。

両親を幼いころになくしたカナエは10歳までここで育った。

マキは、7歳の時にやってきた。

「マーキーちゃん!」

「ひゃ……っ……カナエちゃん」

「どうしてこんなところで一人でいるの? 一緒に遊ぼうよ!」

カナエはマキの手をとる。

マキは少しうれしそうな顔をして、カナエと一緒に走り出した。


ベッドでカナエは目を覚ます。

「嫌な……夢」

昨日までだったら、昨日までだったら。

懐かしい思い出を夢に見た、その程度で済んでいた。

だが、今日は違う。今日からは悪夢だ。

「あー、もう。寝よう寝よう」

ふて寝だ。もうふて寝しかない。

マキに関してはさびしい。自分が大嫌いになる。

だけど。

とにかく眠い、カナエであった。

<>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/11/25(金) 23:02:11.62 ID:V2Li10Nd0<> 「起きてー。起きてー。起きてー」

「ん……うぅん……」

「起きてーーーーーーーーーーー!」

「きゃああああああああああああああ!」

カナエは飛び起きた。

なんにもない白い空間。

床に寝ていた自分と、その脇に立つ、メガホンを持っている少女。

「な……何?」

「えっと、こんばんわ!」

「はあ……こんばんは……」

「ねえ、魔法少女になってみない?」

いきなり目の前に現れた少女。

いきなりの勧誘。

そして、なぞの空間。

すべてをもって怪しすぎた。 <>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/11/25(金) 23:11:15.64 ID:V2Li10Nd0<>
アリスは、テンパっていた。

魔法少女を勧誘するのは『自分』では始めてのことだし、しかもなんかいい感じの子がいるなー。

と、思って周囲に結界を張って、なおかつ夢に進入してきてみればその子は自分と同じ学校だった子であった。

(どどどど……どうしよう)

そんなわけで内心冷や汗だらだらである。

しかも、カナエはものすごく冷たい目線でアリスを見ている。

「きちんと説明するね、カナエちゃん」

アリスはとにかく説明しなくてはと思って空間の中にホワイトボードを作り出す。

カナエはまったく知らない少女(しかも自分と同い年くらいの子)からいきなり魔法少女とか言われて、ああ、この子は厨二病なんだ、と結論付けていた。

「なんであたしの名前知ってるんですか」

冷たい目線でアリスはカナエから質問を受ける。

「へっ? あー、えっと……どうすればいいのかな……」

アリスは考えた。

説明するのも面倒くさいから一時的にアリスの存在を思い出させられないか、と。

(この空間はあたしの支配下……だよね……じゃあ、たぶんできるかな……)

アリスは、あることを思いついた。

そして、言の葉を紡ぐ。

「世界における常識を変更……魔法神の力をもってこの空間における限定解除を執行する……」

成功するかはわからないが、やってみる価値はあるはずだ。

「?」

いきなり1人でボソボソと何か言い始めたアリスをカナエは痛い子を見る目で見ていた。 <>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/11/25(金) 23:16:03.47 ID:V2Li10Nd0<> 「解除すべきは存在の改変……本来の存在へと一時的な解除……時間軸は現在……」

アリスは一生懸命に目を瞑り、新しい魔法を行使していた。

目を瞑るのには訳がある。

目を開いていては見えないこの世界のデータを見るためだ。

時間、存在、文化など、さまざまなデータで世界は構成されている。

そのデータへと進入し、一時的な改変を行い、世界のルールを捻じ曲げることで、魔法が使えたり、魔法少女が生まれたりするのだ。

「よし……これでいいかな。久しぶり、カナエちゃん」

アリスは、目を開くとカナエに笑いかけた。

「アリス……!」

どうやら成功したらしい。

アリスはほっとため息をついた。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)<>sage<>2011/11/25(金) 23:21:59.30 ID:v/MO45WDO<> おぉ!遂に俺以外の魔法がっ!と思ったらほむほむ専用だったでござる…。 <>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/11/25(金) 23:23:15.61 ID:V2Li10Nd0<> それからしばらく、アリスとカナエは話をしていた。

中学生にありがちなたわいもない話だ。

「ねえ、ここはどこなの?」

カナエがアリスに質問する。

アリスは自分がこの空間を作り出した目的を思い出し、ホワイトボードを自分の元に引き寄せた。

「カナエちゃん。これからあたしが話すことを驚かないで聞いてね」

アリスは座っていたところから立ち上がり、カナエの正面に立った。

「この空間は、あたしがカナエちゃんの夢の中に作り上げた擬似空間なんだ。
 それで、なんであたしがこんなことをしているのかって言うとね?
 カナエちゃん、あなたに魔法少女になってもらいたいからなの」

「は?」

「うん。だからね。魔法少女に――」

「いやいや、そうじゃなくてだよ。なんで魔法少女とかそういう言葉が出てくるの?」

「え? だって、あたし」

アリスは意地悪く笑ってカナエに向かって言った。

「神様だもん」 <>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/11/25(金) 23:34:05.56 ID:V2Li10Nd0<> カナエは意味が分からなかった。

アリスは「無理もないよね」と言って、きちんと説明をしてあげた。

だが、この空間の中で起きた出来事はすべて『アリスが神である』というデータを覆した上で成り立っている。

そして限定的な解除でもたらされているこの現状は、この空間がなくなれば事実を書き換えられてカナエの記憶に残る。

だから、アリスが一生懸命に説明したことをカナエが覚えている可能性があるか、と聞かれればそれは限りなくゼロに近かった。



「で、あたしはカナエに魔法少女になってもらいたいの? ここまでは大丈夫?」

「うん、まあ大体……は。でも……これって断れないの?」

「いや、ここで断っても大丈夫だよ? でも、必ず後からでもカナエちゃんは魔法少女になるから、やめておいたほうがいい」

「なんでよ。あたし断ってるじゃない」

「うーん。そのあたりは2次元の宿命ってやつよ。あたしも逃れられなかったから」

アリスとカナエは同時にため息をついた。

そして、アリスは最後にカナエに甘い甘い誘惑の言葉をかける。

「それに……あたしがもし、何かひとつ願いをかなえてあげられる、と言ったらどうする?」

カナエはアリスの顔を凝視する。

その反応を見てアリスは内心ほくそ笑んだ。

「どんな願いだってかなえてあげる。ただし、人を生き返らせることはできないし、
 願いをかなえる代わりにやってもらいたい仕事がある。
 それでもいいなら、絶対に願いをかなえてあげるよ。これだけは約束する」

アリスはカナエの言葉を待った。

この言葉に乗ってくれれば御の字だ。

「分かった……あたし、魔法少女になる……!」

アリスは、満面の笑みをカナエに向けた。 <>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/11/25(金) 23:43:03.74 ID:V2Li10Nd0<> その様子をアルミナは空になった主の体を見張りながら姿見で見ていた。

「えげつない……しかも、よりによって友達とか……」

アルミナは放置してしまって冷めてしまった紅茶を一気に飲み干した。

「まあ、アリスも何か考えてるようだし、いいか」




カナエはアリスから淡く白に光る小さなベルを渡された。

「これは生命神に直接助力を乞うことができるベルだよ。人の傷をどんな致命傷だろうと治すことができる」

カナエはそのベルを手にとって一回だけ、『ちりんっ』と鳴らしてみた。

「綺麗な音色……」

「そうでしょ? あと、この子」

アリスはベルの音が気に入って上機嫌なカナエに、小さな猫を渡した。

「猫……?」

「そう、猫。しばらくの間カナエのお手伝いをしてくれるから。
 安心して。何も食べないし、これ以上成長しないから」

アリスはカナエに必要な道具類を全部渡してから言った。

「魔法少女としての説明は全部、その猫ちゃんがやってくれるから、安心してね」

カナエはうなずく。

「それじゃあ、猫ちゃんの指示にしたがってね! ばいばい」

アリスは空間から脱出した。 <>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/11/25(金) 23:43:43.30 ID:V2Li10Nd0<> 今日はここまでです。

ウトウトしながら書いていたのでちょっと不安…。
明日も書きます。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)<>sage<>2011/11/25(金) 23:59:57.80 ID:Wb1fcjiSO<> 乙!
面白すぐる <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)<>sage<>2011/11/26(土) 13:13:11.33 ID:vgqy4rhDO<> 続き乙!
アリスちゃん…少しだけでも、友達と話せて良かったな。

あ、ついでに魔法を置いときますね。なんだか今回はパクリのみになってしまいました。

 ↓考えた魔法
魔法名:スイーツ魔法(甘味魔法でも可。スイーツ(笑)とは無関係)
対価:スイーツを食べた後の満足感(美味しいけど食べた気がしない)
効果:世界中のありとあらゆるお菓子〜デザートを出せ、若干の特殊効果も付与出来る。他人に対しては極上の味と満足感を与えられるが、自分で食べてもMPが消化還元されるだけである。(自分以外の)魔法少女が食べた場合、そのスイーツに使われたMPに、幸福度で+α分のMPが回復する。
これ…、チーズ系も出せるシャルロッテだよね。

魔法名:侵食魔法
対価:自身の個体に感じる重要性(一人の時は別だが、自身の数が増えれば増える程、個体を捨て駒や盾にするしされる)
効果:はっきり分かる大きさの他の生命体又は魔法生物に手指を透過させ、「(私になれ)」と念じるか発声すると、使用した対象が完全に自身に変わる。個体同士で接触すると、取得した技術や情報を統合する事が出来る。ちなみに、MPは一人分の自動回復量でやりくりする必要がある。
うん。ぶっちゃけて言えばマトリックスのスミスさんだね。分かってた、分かってたんだよ…。 今回は以上です。 <>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/11/26(土) 21:55:37.14 ID:TCf5nVND0<> 今日も書きます。

いつもより進むペース……遅いかも。 <>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/11/26(土) 22:06:50.61 ID:TCf5nVND0<> カナエはベットで目を覚ました。

さっきまで見ていた白い空間ではない。

病院の、ベットだ。

「……なんだったのかな?」

白い空間でアリスと名乗る魔法神に出会った。

そして、自分は魔法少女になった。

カナエはどうせ夢だったのだ、と結論付けようとした。

だが、右手に握り締めているベルと顔の横にいる猫が現実なのだと教えてくれる。

「猫……病院の中でいていいのかな?」

「べつに問題ないにゃ」

「あ、そうなの? って……しゃべった!?」

猫は毛づくろいをしながらカナエを見る。

「しゃべった、じゃないにゃ。しゃべるに決まってるにゃ」

「普通猫はしゃべらないよ?」

「そりゃあそうだろうにゃあ。でも、ぼくは違うにゃ。
 概念としての猫という形であるだけで実際は存在しないものにゃ。
 それに、魔法少女以外にぼくは見えないにゃ」

「猫ですらないなんて……本当に、見えないの?」

「そうにゃよ? ぼくの前のご主人もずっとぼくと行動をともにしてたにゃ。
 学校でも住んでるところでもずうっと一緒だったにゃ」

どうやら嘘をついているわけではないことが分かると、カナエは上半身を起こし、猫を抱きかかえた。

子猫くらいのサイズしかない黒猫。

「名前……つけなきゃね」

「名前なんていらないにゃ。ぼくはキャロンにゃ」

「キャロン……?」

「そうにゃー。ぼくを作ってくれた創造主様がつけてくれた名前にゃ」

「そう……キャロン、よろしくね」

「こちらこそにゃ」 <>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/11/26(土) 22:14:27.78 ID:TCf5nVND0<> 「それで……キャロン」

「なんにゃ?」

「魔法少女っていうのはどういうものなの?」

「ああ、その話かにゃ。じゃあ、きちんと説明するから聞いてるにゃよー。
 魔法少女って言うのは神と交信して奇跡を起こすことができる存在にゃ。
 それと、知らなくてもいいかもしれにゃいが、今回の創造主様からすこしルールが変わったにゃ。
 魔法少女はそれぞれの神様の力を借り受けるにゃ。
 たとえば、カナエなら生命神にゃ。
 他にも神様は創世神やら火神やらいっぱいいるにゃ。
 そして、魔法少女はそれぞれ神の力の宿る道具を持ってるにゃ。
 それは刀だったり、カナエのようなベルだったりするにゃ。
 同じ力を持ってる魔法少女は絶対にいないにゃ。
 ここまではいいにゃ?」

「うん、理解したわ」

「それじゃあ、続けるにゃ。
 それは魔法少女の特性という形になるにゃ。
 それ以外に全員が使える共通魔法があるにゃ。
 魔法を発動するには世界を構成するデータに干渉するのにゃ。
 これは感覚でできるものじゃないから、ぼくと一緒に練習するにゃ。
 そして、魔法少女は魔物と戦って一定数倒すと創造主様に願いをかなえてもらえるにゃ。
 それはいいかにゃ?」

「……魔物?」

「そうにゃよー」 <>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/11/26(土) 22:25:39.01 ID:oeRnEb4o0<> 「魔物って言うのは、悪いやつにゃ。
 魔物はここじゃない別の空間に閉じ込められてるにゃ。
 それをその空間に行って倒して行くにゃ。
 もちろん負ければ命が危にゃいけど、そのあたりはカナエの出番にゃ。
 共通の攻撃魔法なんかもあるから、安心していいにゃ」

「キャロン、ありがとう。だいぶ理解したわ。分からないことは毎回聞くけど、いい?」

「そのくらいお安いご用にゃ!」

「ありがとう」

カナエは、柔らかく微笑んだ。 <>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/11/26(土) 22:28:09.07 ID:oeRnEb4o0<> 今日はここまでになります。

理由は簡単。
携帯だと書きづらい。

今日は、カナエとアリスのプロフィールを公開します。 <>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/11/26(土) 22:34:57.64 ID:oeRnEb4o0<> まずはアリスから。

・アリス

本名を明かさない魔法神様。

永遠の14歳。

身長は158センチ。
体重は乙女の秘密。

重度のアニメヲタク。
ただし、知識に偏りがある。
「広く浅く」アニメを見ている。

それなりに頭がいい。

髪はピンク。
瞳の色は水色。

性格は誰とでも相手に合わせることが出来る個性のないタイプ。
基本的に天然ちゃんを演じている。 <>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/11/26(土) 22:42:44.37 ID:oeRnEb4o0<> ・カナエ

リンドウカナエ。リンドウ家には養子で入った。

本当の両親は交通事故の際、幼いカナエを庇って亡くなっている。

アリスの中学校での同級生で友達だった。

生命神の力を使う魔法少女。
相棒は黒猫のキャロン。

身長は161センチ。
体重はやっぱり乙女の秘密。

髪は緑。
瞳は深緑。

性格はおせっかいかきの姉御肌。
立ち振舞いや、性格から学校の後輩から「お姉さま」と親しみを込めて呼ばれている。  <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)<>sage<>2011/11/26(土) 23:00:20.35 ID:KZgnX38+0<> 乙! <>
◆MAGtVGUz8I<>sage<>2011/11/27(日) 01:51:12.42 ID:JYnWrt/40<> 100レス目! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)<>sage<>2011/11/27(日) 17:58:15.22 ID:esaP/7aDO<> 1つだけですが、アイデアがわいて来たので、魔法を書かせてもらいますね。

魔法名:カード文章魔法
対価:手書きで作った単語カード(魔法使用直後に対価として消滅)
効果:ある程度で区切った文を書いたカードの意味を繋げ、文章として成立させる事で魔法を使える(例1:「○○(行動者)の」「攻撃は」「敵」「全員に」「当たる」この場合、攻撃(例え近距離攻撃でも、離れている敵にも当たる)のみに効果が出る。敵と言うのも、その時点で敵意を向けて来る相手に限定される。例2:「全員」「ダメージを」「受けない」この場合、敵味方双方に効果が出てしまう。それに攻撃自体や罠・状態異常等、ダメージ以外は受けてしまう)。効果は永続ではなく、一文章で一回機能する(効果を長引かせたい場合、「味方の」「体力が」「少しずつ」「回復」等とすれば効果は長くなる。ただし、回復しきると効果は終了する)。文が長くなる・与える影響が大きいと消費MPが大きくなる。1単語だけではダメで、ちゃんと意味が通らないと魔法は発動しない。
※単語カードはストックを用意しておく事を推奨。 <>
◆MAGtVGUz8I<>sage<>2011/11/28(月) 01:33:21.23 ID:E/ozc5j+0<> >>101
魔法ありがとうございます!


普通に今まで寝落ちしてました( *´艸`)
今日はしっかりと更新します!
10時くらいをめどに、です。
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)<>sage<>2011/11/28(月) 03:01:17.42 ID:La1CUGkDO<> 学生さんなんだし、疲れるのは当然。ここの為に、あまり無茶はしないで下さいね。 <>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/11/28(月) 23:10:11.67 ID:7FLR04xA0<> 今日は書きます!
遅くなってしまってもうしわけないです。
個人の小説まとめのHP作ってたら遅くなりました。
では投下ー <>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/11/28(月) 23:24:35.98 ID:7FLR04xA0<> アルミナは体に帰ってきたアリスに紅茶を渡した。

「ありがとう、アルミナ」

そういって紅茶を一口のみ、アリスはソファーに深く腰掛けた。

「あー! 緊張した!」

「お疲れ様、アリス。鏡で見てたよー」

アルミナは自分の分の紅茶をついでから、アリスにケーキを出す。

「わあ! ケーキ!」

「お疲れ様って、慰労の意味でね」

「アルミナふぁりがふぉー」

食べながらお礼をいうアリス。もう何をいってるのか聞き取れない。

「それで、アリス」

「ふぁにー?」

「これからもああやって、1人1人の夢に干渉するの?」

「ううん。それはしないよ」

アリスはケーキを食べ終わり、紅茶を一口飲んでから、アルミナの質問に答えた。

「カナエちゃんは特別。……いや、呼び捨てにしておこうか。カナエだけだよ。夢に干渉するのは」

「それは、私情?」

アルミナはアリスにもう一度質問する。

カナエはアリスの友達だった人だ。

私情を挟んでいる可能性は否定できない。

「違うよ。カナエは、どうしても干渉しておかなくてはいけない理由があったから」

「ふうん。それはどういう理由?」

アリスはアルミナを見ると、ため息をついていった。

「生まれ変わった神様を助けるには生命神の力が一番なのよ。存在が希薄、うつろ、つまりは死に掛けてるってことでしょ?
 だったら、生命神の力で回復してあげればいいから」

「じゃあ、アリス。なんであの子だったの? なんで友達だった子を危険に巻き込むようなことを――」

<>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/11/28(月) 23:33:43.73 ID:7FLR04xA0<> アルミナは息を呑んだ。

アリスが虚ろな目をして言う。

「小を捨て、大を取る。何かを守るためには必要不可の犠牲。
 魔法少女は神の力を借りるんだ。だから、それは優遇されているのと同義。
 犠牲になるのはいたしかたのないこと。つまり、魔法少女は道具である。

 道具に対して慈しみを持てというのか?」

アリスのしゃべり方ではない。

別の誰かだ。ただ、それはアルミナの疑念を確信へと導く手助けとなった。

(やっぱり……! 神の呪縛は、魔法神でもかかるのか!)

<>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/11/28(月) 23:44:45.20 ID:7FLR04xA0<> 神の呪縛。

それは忌々しき呪いというべきものだ。

神は万能ではない。

人が愚行を犯せば正さなくてはならない。

誰かを犠牲にしてでも、だ。

それを厭うことが無いように、神の力は心を封[ピーーー]る。

『人の命を慈しむ心』を殺してしまう。

アルミナは、それが悲しかった。 <>
◆MAGtVGUz8I<>sage<>2011/11/28(月) 23:45:48.01 ID:7FLR04xA0<> >>107

伏字になってるところは『封殺』です。 <>
◆MAGtVGUz8I<>sage<>2011/11/28(月) 23:50:37.07 ID:7FLR04xA0<> 「アリス、あなたはそんなものに負けてしまうの?」

「何を言っているか理解しかねる。わたしはわたしだ。それ以外ではない。
 必要不可の犠牲として選ばれた彼女たちは、英雄として語り継がれてもいい存在だ。
 だが、それは我々にとって世界を平定する道具でしかないと、言うだけのこと。
 当たり前ではないか? 神と人は違うのだから」

「アリスはそんなこと言わないよ」

アルミナは手を強く握りこぶしを作った。

それを振り上げることもなく、ただ、ただ静かに怒っていた。

(すべては、このルールを作ったあいつのせいだ)

と。

<>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/11/29(火) 00:04:04.26 ID:Sn42TIaf0<> 「アリス……。あのね? 言っておくけど、人は道具じゃないよ。
 大事な、大事な友達にだったんでしょう? なのに、なんで」

「理解しかねる感情だ。道具は道具でしかない」

アルミナは、見てしまった。

アリスに八つ当たりしようとしていたが、見てしまった。

両の目に涙をためて、話すアリスを見てしまった。

「アリス……」

(そうだよ……アリスは被害者だ。根本を、原因を正さなくちゃ、ダメなんだ……。でも……)

アルミナは、とにかく悲しむアリスをどうしても見たくなくて、力を使った。

「眠って、アリス。もう、何も考えなくていい。考えなくていいから」

それしか、アルミナにできることはなかった。

アリスの中のスイッチが入ってしまっている状態で、アルミナはそのスイッチを切る方法をしらない。

だから、強制的に眠らせるしかできなかった。

「あり……がと……アルミナ」

スイッチが切れて正気にもどったアリスがアルミナに向かって言う。

それでも、眠りにつくことには逆らえず、そのまま眠りについた。

アルミナはそんなアリスをお姫様だっこして、アリスのベットまで運び布団をかける。

それと同時に、あることを心に誓った。 <>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/11/29(火) 00:10:48.42 ID:Sn42TIaf0<>
(私は私にできることをしよう。アリスのせいで魔法少女が死ぬなんて事は無いようにしなくちゃ……
 私ができうる範囲で、死なせはしない。絶対に)

そう決意すると、アルミナは魔法神の神殿をでた。

「とにかく、今はご神体を神様全員からもらわなくちゃ……! 質より量の魔法少女で、安定させなくちゃ……!」

アルミナは急ぎ足で神の元を回るのであった。


「……」

スグルは1人、祭儀場にいた。

水神の神殿、その重要な場所である。

水を床一面に張ってあるこの祭儀場は水の神以外立つことはできない。

「スーグルー!」

カオルが祭儀場の中に入ってくる。

そして、水面に波紋を浮かべながらスグルのほうへと歩いていく。

否。

飛んでいく。

風の力を利用し、かすかに水面より浮きながら進んでいるのだ。

「カオル……」

スグルはやれやれ、と言いたそうな顔で大切な弟を見つめていた。 <>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/11/29(火) 00:15:17.10 ID:Sn42TIaf0<> 今日はここまでになります。

ここからしばらく天界のターン。
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)<>sage<>2011/11/29(火) 00:24:32.69 ID:JpiNVwT70<> うむ、面白いかもしれん
乙!
ちなみに、E-mail欄にはsageの他にsagaを入れると伏せ字(フィルター)がかからないぞ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)<>sage<>2011/11/29(火) 00:37:15.33 ID:+cimiKwDO<> お疲れ様!
むむ、何だかややこしそうな問題が出て来ましたね…。

それはそうと、魔法を思い付いたので書いておきますね。今回の魔法は微妙ですけど。

魔法名:マジカルチェンジ魔法
対価:物に対する価値観(価値の高低、稀少性等が分からなくなる)
効果:手に持つ、又は視界内にある何か1つの物の名前を一文字変えて、それをそのものに変えてしまう魔法(いし(石)→菓子(かし)等)。ただし、変えられるのは“物”に限定される。人・地名(土地)・存在しない物・精神的なものには変えられない。
呪文的なもの→「○○と言う字を一文字変えて、はい、××〜♪」等。
某テレビ番組からの引用。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)<>sage<>2011/11/29(火) 18:45:37.41 ID:+cimiKwDO<> もう2発、1レスずつに分けて魔法を投下します。

魔法名:決闘魔法
対価:日常での試合や競技で得られる興奮(見てもやっても昂らない)
効果:選択した対象と1対1で戦闘出来る。敵味方の選択数が同数なら複数でも可。魔法の使用中は、選択外の敵味方双方邪魔しないし出来ない。解除は一応(こんな魔法を得る者は、誇り高い戦士だとかバトルジャンキーとかだろうから、自分から解除しない可能性が高い)任意。使用者より強い相手だと消費MPが大きい。そもそもの強さの格が違い過ぎると(相手が受け入れれば別)魔法にかかりさえしない。使用者が負ければ魔法は解除される。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)<>sage<>2011/11/29(火) 18:48:50.47 ID:+cimiKwDO<> 魔法名:セーブ&ロード魔法
対価:人生を大事にしようとする精神(「何回でもやり直せるし〜」と言う様な思考になる)
効果:大体のゲームに存在するいつでもどこでもセーブ&ロードの機能と同じ。セーブストックは複数可。セーブは上書き可能。ストックは削除も可能。ロードは、ロード前の経験と記憶が引き継がれる。瀕死で済むか、死ぬ程の攻撃を受ける直前ならロード選択が可能だが、意識外の攻撃を受けての即死では戻れない。この魔法の場合、通常魔法のMPに最大値が設けられてしまう。しかもセーブストックを増やす度に最大値が減少する。 <>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/11/29(火) 22:45:38.74 ID:Sn42TIaf0<> 魔法ありがとうございます!

今日の分行きます。 <>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/11/29(火) 22:55:33.55 ID:Sn42TIaf0<> スグルは突然のカオルの訪問を驚いた様子もなく、やっと来た、という顔でカオルを見ていた。

「やっほー! スグル」

「はいはい、カオル。ちょっと離れようねー」

カオルはスグルの元までやってくると抱きついたが、スグルが慣れた手つきでカオルを引き離す。

「カオル、来るのはいいけど、祭儀場には来ないでほしいって言ってるよね?」

「うん、水に触らなきゃいいんでしょ? だから俺、飛んでるじゃん」

「まあ、カオルに何言っても聞いてくれないのは知ってるからさ、あんまり言わないけど」

「さっすがスグルー。分かってるぅ」

「……妙に上機嫌だね、カオル」

「あ、分かる?」

「分かる分かる。きっとアリスちゃんのことでしょ?」

「なんでそこまで分かるのさ!」

「カオルのことなら何でも分かるよ。……でもね? アリスちゃんのことに関しては抜け駆け禁止」

「えーっ!? どうしよう……」

「あはは、冗談だよ」

双子の会話はそこで切られる。

祭儀場に来訪者だ。

「あ、着たみたいですね」

「んー? 誰が?」

「アルミナさんだよ。さっき、きちんと向かうと連絡をもらってたから」

「ふぅん……」

カオルはどこか楽しそうな顔をした。 <>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/11/29(火) 23:09:56.80 ID:Sn42TIaf0<> 「失礼します……って、スグル様? 入っていいですか?」

「ああ……、いいですよ」

「じゃあ、失礼して」

アルミナは水の上を歩いてくる。

「アルミナさん……凍らせるのはどうかと」

「スグル様が何とかしてくださるなら、それでいいですが……向かう分には私はこうしないと」

アルミナは水を凍らせながら進んでくる。

それは一重にアルミナの属性能力であった。

神以外の天界の住人には四大属性と二重属性からの派生属性を持つ者がいる。

火・水・風・土の四大属性と、この4つのうち2つを持つ二重属性からの派生属性がある。

アルミナの場合は、水・風からの氷属性だ。

先ほど、アリスを強制的に眠らせたのは氷属性の力である。

雪山にいると眠くなるのを脳にだけ再現したのだ。

「まあ、後で溶かしますが……カオル?」

スグルの脇に立っていたはずのカオルがいつの間にかいない。

ふと、上を見るとカオルが飛んでいた。

「スグル、ボク帰るね」

「ああ……うん。分かった」

「じゃあね!」

カオルが風になって消えていく。

スグルはそれを見送った後、アルミナのほうへと歩み寄った。

「さて、と。用件は連絡通りですか?」

「はい」

「では、これを」

スグルは、アルミナから連絡を受けてすぐ作ったご神体を渡す。

「ありがとうございます」

「いえ。アリスちゃんのためなら、ボクは協力を惜しみませんよ」

「そうですか……」

アルミナはその後、次の神殿に向かうためその場を後にした。


「……協力を惜しまない……か。我ながら面白いことを言うね。ボクってば」
<>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/11/29(火) 23:11:15.71 ID:Sn42TIaf0<> 今日はここまでになります。

来週テストならしいのでしばらく本編は進みません。
では! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)<>sage<>2011/11/29(火) 23:30:06.42 ID:+cimiKwDO<> 続き乙!
ほうほう、派生属性なんてのもあるんですね。

そう言えば、閉じ込められてるって事なら魔物は街を襲ったりはしてないのかな?

テストかー、それなら備えないといけませんね。気持ちでだけですが、応援していますよ! <>
◆MAGtVGUz8I<>sage<>2011/12/01(木) 22:41:21.20 ID:TL5kQLX/0<> テスト勉強のために6時半まで学習会で学校にいてなんかむしゃくしゃしてきたので、
明後日ちょっとだけ本編投下します。

明日も……6時半まで……か…… <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)<>sage<>2011/12/02(金) 06:36:28.24 ID:yOpVKq5DO<> 強制力の強い学校なんですねぇ…。 <>
◆MAGtVGUz8I<>sage<>2011/12/03(土) 21:16:43.72 ID:WsCcIaAc0<> 勉強なんてしらねーよ!って叫びたい主です。

クロスSSとか書きたいなーってお年頃。
久しぶりに投下していきます。 <>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/12/03(土) 21:17:54.33 ID:WsCcIaAc0<> カオルはアリスの神殿にやってきた。

もちろん、黙って部屋にまで入っていく。部屋の場所は前回来たから把握済みだ。

「アリスの寝顔かわいいなあ……」

ベットの脇で、まじまじとアリスの寝顔を見る。

好奇心から、カオルはアリスの頬をつついた。

「ん……? カオ……ル?」

思っていたより眠りが浅かったようだ。

「おはよう、アリス。と言っても、まだ夕方だけど」

「夕方……? でも、さっきカナエと契約しにいったときは夜中で……」

まだ眠いのか、声はかなりゆっくりだ。

カオルはそんなアリスをほほえましく思ってから、アリスの疑問の答えを教えてやる。
<>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/12/03(土) 21:20:42.24 ID:WsCcIaAc0<> 「ここと、人間界の時間の流れはだいぶ違うんだ。こっちの3倍の速度で、人間界の時間は進んでいく」

「3倍……?」

「そう、3倍。神の力で体は劣化しないけど、精神は違うから人間界よりも遅く進むように時の神がしてるんだ」

カオルの説明を、眠くてうまく理解できてないのだろう。

それとも、なにか精神を汚染されるようなことがあったのだろうか。

神は睡眠を必要としないが、人間であったときの習慣として、嗜好で睡眠を楽しむことを好むものもいる。

食事だって、必要は無いが、ともに食卓を囲めば親近感や他の神との話をする機会を得ることができる。

カオルは、そんな自分の体が少し嫌いだった。

「カオル……、アルミナは?」

その言葉にカオルはカチンときた。

好きな相手から、別の奴の名前が出たから。

アルミナは男か女か分からないような奴だけど、分からないからこそ、警戒しておくものである。

「さっき、スグルの神殿で見たけど?」

言葉に棘があったのをアリスは感じただろうか。

少し、悲しそうな顔をしてから目をつむる。

「ゴメンね……カオル」
<>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/12/03(土) 21:23:09.05 ID:WsCcIaAc0<> 「アリス……? ああ、寝ちゃったのか」

いきなり謝ってから、黙ってしまったのだから驚いた。

だが、すぐに規則正しい吐息が聞こえてきて、安心した。

「起きるまで、待ってようかな」

カオルは、そのまま居座ることにした。


「ん……」

アリスが目を覚ます。

「……!?」

隣に、カオルが寝ていた。 <>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/12/03(土) 21:24:11.07 ID:WsCcIaAc0<> 「なななななな……! なんで、なんでカオルが……!」

「んー……? あ、アリス、おきたんだー」

「おきたんだー、じゃないわよ! なんであたしの布団に!」

「えー? だって、起きるまで待ってようと思ったんだけど、眠くてさー」

「だからって、あたしの布団に入らなくても……」

「俺に風邪引けっていうの?」

「風邪ひかないでしょ!? カオルだって!」

「まあねー」

アリスから殴られないようにカオルはそそくさとベットから出る。
<>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/12/03(土) 21:24:57.76 ID:WsCcIaAc0<> 「もう! なんで入ってるのよ、あたしの部屋に!」

「えー? だいぶ前からいたけど、最初に話したとき出てけって言われなかったから?」

「それでも、女の子の部屋にずっといるとか、どうかしてるって!」

「だーかーらー、俺はアリスのことが大好きだからずっと一緒にいたいの。いい?」

「あ……、えっと……それは……その……」

「返事ないなら肯定って受け取るよー?」

アリスは顔を真っ赤にしながら、カオルに言う。

「で……出てって! と……、とにかく、最初にカオルが出した期限まではまだまだ先でしょう!?」

「ちぇー。嫌われたくないし、さっさと帰るよ」

カオルの姿がだんだんと見えなくなっていく。

「じゃあね、アリス」

「もう! 勝手に入ってこないでよ?」

「はいはい」

そんな声を残して、風となって消えていったカオルだった。 <>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/12/03(土) 21:26:08.23 ID:WsCcIaAc0<> と、言うわけで今日の投下は終了です。

というか、ガチでテストとか試験の制度考えた奴でてこい。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)<>sage<>2011/12/03(土) 23:59:03.66 ID:EiRC+/XDO<> 乙〜。

全く、カオルは油断ならんなー。

それでは、こっそりと魔法を書きますか。

魔法名:反転魔法
対価:個人の主体になっている性格(この魔法を得た時点で性格が反転する。優しい→冷たい 等)
効果:対象・効果・性質・属性・方向・角度・周囲の気候・周囲の状況・精神状態 等、様々なものを反転させる魔法。但し、一回に一種類のみの反転。人の精神(抵抗しないなら別だが)や周囲系の反転は消費MPが大きい。対象の反転は、相手の魔法の効果がはっきり表れる前でなければならない。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)<>sage<>2011/12/07(水) 17:44:38.52 ID:GgUYkJfDO<> アルミが質より量の魔法少女って言ってたので。

魔法名:プラナリック魔法
対価:頑丈さ(華奢ではなく、各部位がちぎれたりもげたりしやすくなる)
効果:プラナリアの様に、とれた自身の体の一部から、肉体を自己再生させる事が可能。再生する量が多かったり、再生速度を上げると消費MPが大きくなる。侵食魔法と違い、一体一体MPが回復する。記憶や技術の統合は出来ないが、再生する前までのものなら持っている。ちなみに、プラナリアを模した魔法なので、裂けてるだけでちぎれてない部分を再生すると、くっつかづに両方が再生されてしまいキモい事(上半身を縦真っ二つに切り裂かれた状態で魔法を使った場合、上半身が頭2つ・腕4本・胸部2つ、と言った具合)に…。 <>
◆MAGtVGUz8I<>sage<>2011/12/08(木) 01:04:26.36 ID:NcKKhkx20<> いっぱい魔法ありがとうございますです。

教えてもらった魔法はこっちでいろいろと合わせたり、
中身変えつつ本編で出していきたいと思います。
(言っちゃうとあれだけど、これの魔法少女は神様の力借りるから分野魔法に関してはチート)
(だから、チートの魔法少女と戦う魔物は神様級)

金曜日の夜には本編更新予定です。 <> SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)<>sage<>2011/12/08(木) 07:42:54.49 ID:kcuCIr+DO<> なんと、そうだったのですか…魔神クラスに俺の考えたショボ魔法では太刀打ち出来ないんじゃね?wwそれでも書きますけど。まぁそこはアレンジして下さるって言葉に期待させてもらうしかないかな。明日を楽しみにさせてもらいますね。
そいでは魔法をば。

魔法名:破壊魔法
対価:破壊力(故意でも不慮でも物を壊せなくなる。道具を使っても同様。二次破壊も不可)
効果:選択した(その場に居る)対象を完全に破壊する。部分破壊(MP消費が少なくなる)も可能。カウンター系の魔法は作用する。対象が巨大だったり超硬度だったりすると消費MPが大きい。 <>
◆MAGtVGUz8I<>sage<>2011/12/09(金) 22:05:09.78 ID:4txbG+Xg0<> テストも終わったので通常運転!

それでは投下です <>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/12/09(金) 22:06:17.30 ID:4txbG+Xg0<> 一方、時間は戻るがアルミナが帰った後のスグルは、一人考え込んでいた。

正確には一人ではないのだが……

「ねえ、どう思う?」

水面が揺れる。

「何がって……ボクとアルミナさんの話聞いてたでしょ? どうせ」

また、揺れる。さっきとは違うリズムだ。

「ほら、聞いてたでしょ? まあ……うん、でもボクの問題なんだけど……」

スグルを中心にして水が波を立てる。

「助言がもらいたいんだよ……年齢が近い子が神様になったの初めてだし!」

ここまで来るともう分かったかもしれないが、スグルは独り言を言っていたわけではない。

水の精霊の声を聞いていたのだ。

祭儀場に水があるのは、スグルが水を治めるためである。

雨を降らせるも、川を氾濫させるも、スグルは自在に行うことができる。

だが、地震によって起こる津波はどうしても抑えきれない。

それが、水の神の欠点であった。
<>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/12/09(金) 22:06:45.29 ID:4txbG+Xg0<> 「ボク、やっぱりアリスちゃんのことが気になるのかなあ?
 え? ああ、うん。そうなんだけど……。
 あんまり外に出た事だってなかったんだもん。仕方ないじゃん。
 うん、うん……。そう、だね」

スグルが納得できる答えを、水の精霊は教えてくれた。

その答えから出来上がる、スグルの決意はどんな結末を迎えるかは、誰もしらない。

「ボクは、カオルと敵対してでも……アリスちゃんを手に入れたいんだ……」

<>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/12/09(金) 22:07:21.45 ID:4txbG+Xg0<> カナエは、キャロンを膝に乗せ、両親が迎えに遣わしてくれた執事の運転するリムジンに乗っていた。

「カナエお嬢様、ご気分はいかがでしょうか?」

「悪くないよ。倒れちゃったのは精神的なものだし……」

「ですが、私は心配でございます。マキ様は――」

「いいのよ、もう。過去を、今は変えれないけど、必ず変えてみせるから」

それ以上、話すのをやめた執事とカナエをキャロンは交互に見て、膝の上で丸まっていた。

<>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/12/09(金) 22:07:49.56 ID:4txbG+Xg0<> 「キャロンのー3分魔法教室にゃー」

キャロンが夕飯を食べ、お風呂も入り終わり後は寝るだけのカナエに向かって言う。

「3分で終わるの?」

「物の例えだにゃ、カナエ。そんな簡単に終わるならぼくはいらないにゃよ?」

「それもそうね。それで、何をするの?」

「とりあえず、ぼくが結界を張るにゃ。その中で修行にゃ」

そういうと、キャロンはカナエのいる場所から半径5メートルくらいの場所を回り始めた。

「歩をもって線となす、線をもって円となす、円をもって環(かん)となす」

そう言いながら回り続ける。

「環をなして、空間の淵を定義する。淵とは核、核とは我、結界構築!にゃ」

すると、キャロンが歩き回っていたところから不思議な色をした膜がドーム状にカナエの周りを覆った。
<>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/12/09(金) 22:08:19.29 ID:4txbG+Xg0<> 「これが……、結界?」

「そうだよ。まあ、でもこの結界の作り方はカナエにはできないから、きちんと教えるけど――何?」

カナエはいきなり目の前に現れた4,5歳くらいの少年をまじまじと見ていた。

黒い髪に赤い瞳、スーツだろうか。その上からマントを着ていてなんともモコモコしている。

「……誰?」

「キャロンだよ! 猫の姿は概念だって言ったでしょ?」

「そういう……ことなの?」

「そうだよ? え、なに理解できてなかった系なの?」

「……まあ、まず練習始めましょう!」

「切り替え早いっていうか、強引だね」

「デフォルトです」

「まあ、いいや。じゃあはじめるよー」

こうして、カナエとキャロンの修行は始まったのであった。 <>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/12/09(金) 22:09:23.35 ID:4txbG+Xg0<> 今日はここまでになります。

やっと動きます。
<> SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)<>sage<>2011/12/09(金) 22:22:37.44 ID:3MgJe48DO<> お疲れ様ですぞ!

おいおい、神の確執による争いとか洒落にならんぞ。しかも色恋沙汰とか余計に…。

結界魔法の呪文、結構格好良いですね!

そして、今日も魔法を置かせてもらっちゃいますね。
魔法名:粒化魔法
対価:物質に感じる価値(物質全てを砂上の楼閣の様に感じる)
選択対象を粒子に分解する魔法。かけられた対象は末端から徐々に霧散して行く。MPは削り消費され、無くなった時点で魔法が止まる。 <>
◆MAGtVGUz8I<>sage<>2011/12/10(土) 23:36:02.44 ID:wlAXTuAI0<> ここから先が魔法少女のターン。

すこし量多めに書き溜めてくるので、今日の投下は無理っぽいです。
明日投下します。 <> SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)<>sage<>2011/12/11(日) 17:25:22.45 ID:CJXvmeUDO<> 書き溜めはありがたいですね。それと、また魔法を思い付いたので書かせてもらいます。

魔法名:努力魔法
対価:通常の状態でのやる気(怠け者になる。ただし魔法使用時はやる気が戻って来る)
効果:頑張った事の習得率が著しく上昇する。魔法を解除しても結果は残る。習得したものは低下しない。 <>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/12/11(日) 22:26:20.80 ID:LBTHNnI30<> 書き溜めた分を一気に投下します!
そして、魔法ありがとうございます! <>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/12/11(日) 22:26:53.77 ID:LBTHNnI30<> 「はっ……はっ……」

少女は走っていた。

『Laaaaaaaaaay!』

後ろから迫ってくる魔物から、逃げるために。

「なんでよっ、探知に写んなかったじゃんかっ」

「きっと、相殺させる音を発せられるんだね、こいつ」

「冷静に分析してる場合じゃ、ない! 距離とらないと、攻撃できないんだから、あたし!」

「それに、息整えないと、ね」

「分かってるなら、話、かけんなっ」

「話始めたのは、そっちなんだけどなー」

少女は自分の横を飛んでいる少年を睨むと、正面を向いて走り始めた。
<>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/12/11(日) 22:27:55.57 ID:LBTHNnI30<> ここは、魔物がいる世界『オリジア』。

オリジアは深く人間界と接していて、魔物がこの世界のものを壊すと人間界でも被害がでる。

問題はその被害、というのが建造物へではなく、人間の精神に及ぶ、ということだ。

オリジアは、アリスが作り上げた人間界の生物の心を利用した空間だ。

なぜ、そうしたのか。

それは、魔法少女が簡単にアクセスできるように、だったのだが、それが誤算だった。

人々の心はさまざまな形となり、オリジアに存在する。

建造物から植物まで、その形は多岐にわたる。

オリジアに存在する人々の心を『ハート』と呼ぶ。

魔法少女はその心の形『ハート』を壊さないように結界をはって、空間を隔離し、戦う。

だが、結界を張るにも、魔物を結界の中に入れて張らなければならないので一度魔物を見つけ出し、近くで結界を張らなければならない。

もし、見つけ出すのが間に合わず、ハートが破壊されれば、そのハートの持ち主は鬱、もしくは廃人になってしまう。

もちろん、ハートを修復することはできるが。
<>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/12/11(日) 22:30:08.83 ID:LBTHNnI30<> 「ここまで、くれば……! 神器、発動!」

少女の体から、ギターが出てくる。ストラップを肩からかけた少女は、両手を青空の天へと向け、

「音神に乞う。我、汝の力を借り受けし者。加護を承らんことを――」

祝詞を言う。神器を発動するために必要な文言だ。

少女が立ち止まったのを、観念したのだ、と思い込んだ魔物が鋭い爪の生えた腕を少女へと振り下ろす――!

「甘い! 音よ、我を守れ!」

ギターをかき鳴らす。

エレキギターは少女が引いたとおりに音を奏でた。

「音よ、我の声と弾き鳴らす音を弾丸として運べ! ハーモニー・ブレイク!」

少女の『ハーモニー・ブレイク』という声がギターの音とともに音弾となって魔物に襲い掛かる――!

「こんなもんで……しょっ?」

だが、魔物は傷ひとつおっていなかった。
<>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/12/11(日) 22:31:16.53 ID:LBTHNnI30<> 「硬すぎるよっ!」

「ヒメカ、一旦引こう!」

「いやよ! あたしが見つけたんだもん! 他の魔法少女には渡さないんだから!」

「ヒメカ、こいつとヒメカの力は相性が悪すぎるよ!」


「そう、相性が悪いのよ」


「なっ……!」

颯爽と現れるピンクのふわふわなフリルのついたドレスを着た少女が、ヒメカを追い抜いていった。

「生命神に乞う。我、汝の力を借り受け者。加護を承らんことを――」

少女の体から、ベルが出てくる。

「神器・発動!」

「カナエ、あれは昆虫型の魔物だよ。しかも、成虫だ」

「キャロン、ありがとう」

そういうとカナエは、小さな声でつぶやいた。

「加速――」

結界を自分の足の下に作り、その中に空気を詰め込む。

結界を瞬時に爆破させ、圧縮空気が開放される反動で高く飛ぶ。
<>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/12/11(日) 22:31:58.09 ID:LBTHNnI30<> そして、魔物の頭の上へと着地した。

「生命の輝きよ、その光を強く発せ!」

チリンッ……

と、ベルの音が鳴り響く。

とたんに、魔物の体が輝き始める。

そして、一気に成長をはじめた。

どんどんどんどん体が大きくなっていく。

「なっ……! あの魔法少女、なに考えてるの!?」
<>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/12/11(日) 22:32:44.46 ID:LBTHNnI30<> ヒメカは驚愕した。

ただでさえ大きかった魔物を成長させているのだ。

「大丈夫。あれは急激な成長で細胞を痛めつけてるのさ」

驚いているヒメカの脇にキャロンが現れ説明する。

「攻撃に向かない力を戦いに使うために編み出した魔法だよ」

キャロンは、そんな自分のパートナーを誇らしげに見つめていた。


『Laaaaaaaggggggyaaaaaa!』

苦しげな魔物の声が当たりに木霊する。

そして、急激な成長に耐え切れなかった魔物の体が砂となり、消えていった。
<>
◆MAGtVGUz8I<>sage<>2011/12/11(日) 22:36:13.66 ID:LBTHNnI30<> 今日はここまでになります。

やっと魔法少女がかけた……!
でも戦闘シーン苦手な自分としては書く速度が落ちるという悲劇。 <> SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)<>sage<>2011/12/11(日) 23:49:19.03 ID:CJXvmeUDO<> 乙です!

初の戦闘シーン、格好良かったですよ!ギターで戦うってのには、ガングレイヴのロケットビリーさんを思い浮かべちゃいました。それにしても、回復魔法のちょっとした応用で疑似癌細胞を作らせるとは凄いなぁ。

でもって戦場の名前はオリジアか、そういう風になってるんですね〜。 <>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/12/12(月) 22:57:49.90 ID:URdLfUTq0<> 今日も投下しまーす。

いつもどおりのゆったり展開に戻ります。
<>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/12/12(月) 22:58:31.51 ID:URdLfUTq0<> 「カナエ、お疲れ様!」

「キャロン、ありがとう。で、そこのあなた!」

カナエがヒメカに向き直る。

カナエの剣幕にヒメカは後ずさった。

「な、何よ……」

「あんな無茶な戦い方をして――『壊れる』わよ」

「分かってる。でも、あたしはどうしても願いを叶えなきゃいけないの。あの程度、あたしだけでだって勝てた」

「そこは見栄を張るところじゃない。大体、ソロでの狩りは危険だらけなのよ? 分かってる?」

「あなただって、ソロじゃない……」

「あたしはいいのよ。『壊れ』ないから」

「は?」
<>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/12/12(月) 22:59:03.06 ID:URdLfUTq0<> ヒメカが分からない、という顔をする。

カナエはため息をつくと、まだしまっていなかったベルをヒメカへと向けた。

すると、ベルが光を放つ。

「ほら、やっぱり怪我してる。治してあげるから動かないで」

「いいよ! そんなのほっとけば治る!」

「治らないわよ。ほら、動かない! 生命よ、その輝きを絶やすことなく発せよ」

ヒメカの怪我の治療をしてやる。

「あなた……生命神の魔法少女なの?」

「そうよ。あたしはカナエ。あなたは?」

「音神の魔法少女……ヒメカ」

「そう、ヒメカって言うのね。……ねえ、ヒメカ」

「なに?」

「あたしたちのチームに入らない?」
<>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/12/12(月) 22:59:32.22 ID:URdLfUTq0<> 「あたし……たち?」

「そう。そろそろ来ると思うよ」

カナエがそういって治療を終えて立ち上がると、ちょうどカナエが最初にやってきた方向から人影が現れた。

「あわわわわっ」

「ああ! 転ぶなよ!」

「ふぬっ! セーフ! じゃなかったあああ」

「馬鹿あああ!」

1人はボーイッシュな全体的に赤が目立つ服装のホットパンツの少女と、

もう1人は全体的に緑の少女だった。
<>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/12/12(月) 22:59:58.63 ID:URdLfUTq0<> 「カナエ、移動速度早いよ! チカが追いつけなくなっちゃう」

「にゃっ! ぼくちんはぜんぜん大丈夫だよ!」

「嘘だ!」

「大丈夫だってばあああ」

チカと呼ばれた緑の少女は、カナエの後ろへと隠れると、赤の少女に言った。

「だいたい、ぼくちん1人でも迷子にならないもん!」

「いいや、嘘だね。チカは迷子になる」

「なにさー! シオリンに何が分かるのー! ねえ、どう思う? カナリン」

「あたしも、チカは迷子になると思うな。で、あたしの話聞いてくれる?」

カナエのにこやかな圧力にチカはおびえながらシオリの背中へと隠れた。

「でね、ヒメカ。あたしたちのチームに入らない?」
<>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/12/12(月) 23:00:32.26 ID:URdLfUTq0<> 「チームって、後ろの2人?」

「そうよ。赤いのが――」

「オレはシオリ。火神の魔法少女なんだ」

「ぼくちんはチカ! 風の神の魔法少女だよ!」

「そして、生命神の魔法少女のあたしの3人で狩りをしてるの。シオリは攻撃、チカは攻防一体、あたしは後方支援なんだけど」

「普通にうちのチームで一番強いのはカナエだけどな」

「そうだよー。ぼくちんとかシオリンの倒す前に決着ついてたりするもーん」

「あはは、ゴメンって」

「そんなに強いなら、仲間なんていらないんじゃないの? カナエは」

「仲間は必要だよ。だって、あたしの力は攻撃向きじゃないんだもの。もっと攻撃翌力がほしいの」

「だからって、あたしじゃなくてもいいでしょう」

ヒメカは渋る。

「ううん。ヒメカがいいのよ。あなたの力は音でしょ? つまり情報収集に、攻撃、防御もできる万能に近い力だわ」

「……」

ヒメカは考える。確かに、1人だと決定打を決めるまでに時間がかかる。

だが、チームを組めば時間は短くなるだろう。

「いいよ。じゃあ、1週間だけ、ためしにチームに参加してあげる」

「ありがとう、ヒメカ」
<>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/12/12(月) 23:01:40.86 ID:URdLfUTq0<> 今日はここまでになります。

一気に人間界とオリジアでは時間が進んでるように感じるでしょうが、
実質、天界ではまだ2日しかたってません。 <> SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)<>sage<>2011/12/13(火) 07:30:44.98 ID:dhAxAi8DO<> お疲れ様です〜。
何やら色々と進みはじめましたね。新たな魔法少女も出てきて賑やかに、引き続き期待です。

そしてついでにショボい魔法を書いときます。

魔法名:酩酊魔法
対価:酔えなくなる(乗り物酔いはする)
効果:対象のアルコール耐性を無視して、酷く酔っぱらった状態にする。 <> SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)<>sage<>2011/12/15(木) 16:33:56.15 ID:m5wE1OUDO<> オリジアって、全世界の人の精神が混ざったゆめにっき、みたいな感じの想像で良いんでしょうか?

まぁそれはそれとして、魔法を書かせてもらいます。

魔法名:脱力魔法
対価:加減(何事にも全力全開でやろうとする様になる)
効果:対象の攻撃翌力や、放った魔法の威力等を脱力させる事が出来る。その範疇は、速力等の○○力と括られるもの全てに有効。どのくらい低下させるかは任意で決められる。脱力させる数値を大きくする程、消費MPが大きくなる。 <>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/12/15(木) 21:47:18.61 ID:uaWxWjdg0<> >>162

ゆめにっきは考察がいろいろとあるのであんまり明言したくはないんですが……
オリジアはまあ、そんな感じです。

とはいえ、ゆめにっきって知ってる人多いですからねえ……やっぱり気づかれちゃいましたか


ってわけで投下開始です〜 <>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/12/15(木) 21:50:32.61 ID:uaWxWjdg0<> 「アン、ドゥ、トロワっ♪」

チカがくるくると回る。

「アン、ドゥ、トロワっ♪」

また、回る。

「アン、ドゥ、トロっ……ふが」

「チカ? うん、目、回るよ?」

「いひゃい、いひゃいよシホリン。ひゃめてひゃめて」

「やめない」

シオリがチカのほっぺを抓ってそのまま離さない。

「音よ……異物の音を我に届けよ――」

ヒメカはそんなチカとシオリに脇目もふらず、魔物の探知に精を出す。

カナエは、というと、キャロンや他のメンバーのパートナーと遊んでいた。 <>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/12/15(木) 21:56:04.28 ID:uaWxWjdg0<> 「手伝ってよ、カナエ」

「あたしが手伝っていいの? ヒメカ」

「あのねえ、あなた分かってる? 攻撃するにも何するにも参謀はカナエじゃない」

「あたしも探知すればいいの?」

「そうよ。探知して頂戴」

「はいはい。キャロン、リーク、アルフェ、セーナ、ごめんね」

カナエはそういうと立ち上がり、神器をとりだす。

「生命の輝きは万物を照らす。されど異質のものは照らさず陰る。生命の輝きよ、我に届け――」

神器がかすかにチリーン、チリーンと音を響かせる。

その音は清涼な響きを持って、あたりに響き渡った。

「みつけた」

カナエは小さくつぶやいた。 <>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/12/15(木) 22:04:02.54 ID:uaWxWjdg0<> 「本当に?」

「ええ、これは間違いなく魔物。ハートを壊してる」

「ハートを!?」

カナエはチカとシオリのほうを向くと、言った。

「チカとアルフェ、シオリとリークは右から、あたしとキャロン、ヒメカとセーナは左から回り込むわよ!」

「まって、カナエ。魔物の正面と背後が開いてしまうけど、そこから逃げられるわよ?」

ヒメカがカナエに言う。

カナエは、心配ない、という顔をしてヒメカに言った。

「今回は蟹の形をしてるし、実際、今も横にしか移動してないの」

「蟹……じゃあ、前と後ろには移動できない、ってわけ?」

「そう。それに近づいて攻撃性の結界に入れてしまえば、どうせ前や後ろに移動されても逃げられやしないわ」

「そういうことなら、いそがなくちゃ、な! いくよ、リーク、チカ、アルフェ」

「あいさ! シオリン! じゃあ、カナリン、ヒメリン、ばいばーい!」

シオリとチカが移動を開始する。

「それじゃあ、あたしたちも行きましょう」

「りょーかい」

このチームの独特の空気に未だになれないヒメカだった。 <>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/12/15(木) 22:04:56.13 ID:uaWxWjdg0<> 今日はここまでになります。

しばらくはオリジアでの戦いです。
<> SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)<>sage<>2011/12/16(金) 09:28:14.21 ID:/PAdFskDO<> 乙です!
ゆめにっきの件は、俺がそれしか例えを思い付けなかったからなんですが、まさかそれが当たっていたなんて…なんだかすみません。

それはさておき、次はカニっぽいのと戦闘ですか、堅さに要注意ですね……食べられるんだろうか?そう言えば、カニって目を回させると前後にも歩けるらしいですねww <> SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)<>sage<>2011/12/17(土) 15:39:45.48 ID:9f597PyDO<> おのれ魔物めぇ!人の心を破壊するなんて…ゆ゙る゙ざん゙っ!! <>
◆MAGtVGUz8I<>sage<>2011/12/18(日) 22:00:53.32 ID:jnPJzNBN0<> PCが不調です(^ω^#)

この土日まったく触れませんでした……

明日は修理から帰ってくるので書けると思います。 <>
◆MAGtVGUz8I<>sage<>2011/12/20(火) 22:33:47.69 ID:3J4Q4Hw00<> 久しぶりに投稿です。

オリジアでの戦闘ですが、やっぱり描写力鍛えないとダメですね。 <>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/12/20(火) 22:34:18.04 ID:3J4Q4Hw00<> 蟹型の魔物。その近くに来たとき、ヒメカはその大きさに絶句した。

横幅は5メートルほど。足は含まないで、だ。

高さは6メートルあるだろうか。とにかく、大きい。

「な……なによ、これ」

「魔物、ねえ。キャロン、これって食べれる?」

「魔物だからねえ……しかも、ここはオリジアだよ? 食べたとしてもお腹は満たされないよ」

「そうよね。うん、やっぱり倒しましょう!」

カナエはそう決めると、ヒメカに頼んで声をピンポイントで反対側にいるシオリとチカに運んでもらう。

「シオリ、チカ、準備はいい?」

「もっちろんだよー! ぼくちんは何時でも準備万端であります!」

「大丈夫。合図は?」

「あたしが出す。シオリ、チカ、ヒメカ、いい? いくよー、1、2、3!」
<>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/12/20(火) 22:34:53.60 ID:3J4Q4Hw00<> 4人が声を合わせて結界の詠唱をする。

「「「「結界、構築。世界に干渉する、干渉する。天を閉じ、地を固め、空間を凝固させよ、させよ」」」」

4人の声が重なり、世界のルールを書き換える。

オリジアという空間の中に結界という特別な空間を作り上げる。

「「「「空間は孤立し、内部から干渉せず、外部からも干渉されない」」」」

詠唱も佳境に入る。

あともう少し、というところで、魔物が真上に飛んだ。
<>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/12/20(火) 22:35:18.73 ID:3J4Q4Hw00<> 「な――!」

カナエが言葉を失う。

想像していなかった。蟹に羽が生えてるなんて。

そう、いくら蟹の形をしているから、といって、生態まで蟹と同じわけがない。

「カナリン! どうするの?」

チカが風で声を運び聞いてくる。

だが、カナエはとっさの判断ができずにいた。

そう、いくら魔法少女といえど、カナエはまだ15歳の少女であった。

「分からない、分からないの……どうすれば……」

カナエは考える。

さまざまな戦略を瞬時に考え、脳内でシュミレートする。

だが、すぐに倒せる策が思いつかない。

考えごとをしていたせいか、カナエの注意力はかなり下がっていた。
<>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/12/20(火) 22:44:52.05 ID:3J4Q4Hw00<> 「カナエ――っあ゛あ゛あ゛!」

ヒメカがいきなりカナエを突き飛ばす。

「何をす――ヒメカ!」

カナエを狙って繰り出された魔物の鋏に、ヒメカの体は2つに切り裂かれた。

「ヒメカ、なんであたしを庇って……! 全部、あたしのせいだ……。キャロン、あれ、使うよ」
<>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/12/20(火) 22:45:39.62 ID:3J4Q4Hw00<> 「……仕方ないね。いいよ、思う存分やってよ、カナエ」

「ありがとう」

カナエは顔をシオリとチカのほうへ向けると、指示をだす。

「シオリ、チカ、2人で魔物の注意をひきつけて」

2人はうなずくと、それぞれ神器を解放する。

「火を統べる神に乞う。我、汝の力を借り受けし者。加護を承らんことを――」

すると、シオリの体から抜き身の日本刀が出てきた。

「神器、解放。火よ、刀に纏え」

シオリが右手で刀身を撫でる。綺麗な刀身を火が覆った。

「風神に乞う。我、汝の力を借り受けし者。加護を承らんことを――!」

チカが神器を取り出す詠唱をする。体から出てきたのはブーメラン。

「風を斬れ! 空を舞え! 神器、解放っ」

チカがシオリにアイコンタクトを送った。

そして、2人は魔物へと突撃していった。 <>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/12/20(火) 22:46:41.09 ID:3J4Q4Hw00<> 今日はここまでになります。

冬休みに入ればもっと量を投下できる……はずなんだ! <> SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)<>sage<>2011/12/21(水) 16:39:38.99 ID:Lx7otOVDO<> お疲れ様!
蟹が空を…そんなのありカニ!?

ヒメカさんが真っ二つに…!?序盤からヤバいな。しかし“アレ”とは…? <>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/12/22(木) 22:47:27.68 ID:hmZSCHj70<> 明日からうれしいうれしい冬休みです。

時間がいっぱい取れるかなーとか思ったらまさかの補習で来週学校でした。

では今日の分いきます。 <>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/12/22(木) 22:50:09.02 ID:hmZSCHj70<> 「……あー、壊れちゃったかぁ……。どうしようかね、これ」

アリスは1人、神殿の祭儀場にいた。

広い床の中央にある巨大な丸い鏡とその周りにある魔方陣(のようなもの)。

そして魔方陣の外円の内に、アリスの座っているソファーがあった。

「やっぱり、この蟹は強いかな〜。でも、ぼくが干渉するのもなあ……」

1人仏頂面でソファーに腰掛ける。

アリスはいくら彼女たちに魔法少女としての力を与えたとはいえ、彼女たちの考えまでは知らない。

誰がどの神の力を使えるのかはしっている。

だが、その力を使いどのように戦うのかはアリスには分からない。

この前の蟲のときに、カナエが使った成長促進による細胞の破壊行為だって、アリスには想像もできなかった。

「どうしようかな、これ」
<>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/12/22(木) 22:50:50.94 ID:hmZSCHj70<> アリスはソファーの脇においてある小さな台の上のオリジアの空間模型を覗き込んでいった。

視線の先にはヒメカの形をした人形が2つに割れているものがある。

「ぼくが干渉するのもなんかいやだし、それにこれからルワージュさんのところ行くからなあ……」

空間模型を覆っていたドームをはずし、ヒメカの形をした人形を手に取る。

「壊れたままっていうのもかわいそうだけどね……」

そういって、人形を元の位置に戻す。

「さあて、一体全体、カナエちゃんはどうするのかな?」

アリスは鏡を覗き込んだ。

そのとき、光が部屋を満たした――。
<>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/12/22(木) 22:51:32.04 ID:hmZSCHj70<>
「神器、解放。『生命の鐘』よ、すべての傷を、聖なる力で浄化せよ――」

カナエの神器、『生命の鐘』。

神器解放とは、神器の持つ最大のパワーを対価無しで引き出すことができる文言である。

そして、神器の名称の詠唱。

それがキーとなり神器の持つ最大パワーを上回る力を引き出すことができる。

ただし、対価無しの神器解放とちがい、対価を払わなければならないが。

第一段階解放の神器解放は神器そのものの力を、第二段階解放で自分自身を対価としてフルパワー以上の力を引き出す。

対価は神器によって異なるが、対価を払えなるということは自分の命は終わるときだというのが神器にとっての共通事項だ。

そして、『諸刃の刃』が今、発動しようとしている。
<>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/12/22(木) 22:51:57.26 ID:hmZSCHj70<> 「すごいねえ、これ……アリスならこの状況でどうするのかな?」

アリスは、そう小さくつぶやいた。

「って……それどころじゃなかった。ルワージュさんのところにいかなきゃ」

アリスはソファーから腰をあげると、祭儀場を後にした。

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◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/12/22(木) 22:52:24.88 ID:hmZSCHj70<> 「っ……!」

シオリは一気につめられた間合いに苛立ちを覚えながら一気に後ろへ跳躍する。

地面を移動するだけなら左右にしか移動しない蟹。

だが、この蟹は空を飛ぶ。

それに無駄に移動速度が速いのだ。

筋力はもちろん、動体視力、速度も強化しているのに捕捉しきれない。

シオリはその状況に苛立ちを覚えていた。

「シオリン! 風よっシオリンを守って!」

チカが咄嗟にシオリに向かって振り下ろされた蟹の鋏を押し返す。

だが、チカは風をカマイタチのように飛ばしたつもりなのだ。

それなのに、蟹には傷ひとつついていない。

「もう! なんなのよ!」

チカが悪態づく。

「下がって――」 <>
◆MAGtVGUz8I<>sage<>2011/12/22(木) 23:01:46.26 ID:hmZSCHj70<> ってわけで、今日の分でした。

未来日記を見ながら書いてたので頭の中に由乃の声が……!

おそろしやおそろしや <> SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)<>sage<>2011/12/24(土) 15:13:51.17 ID:gkpE273Mo<> 蟹をモチーフにしたやつは大概弱い法則 <>
◆MAGtVGUz8I<>sage<>2011/12/28(水) 21:47:10.56 ID:4uMlvs5r0<> 久しぶりですー。

クリスマスは家族と一緒にすごしましたよww
リア充どもまじうらやましす。

ってわけで投下です。 <>
◆MAGtVGUz8I<>sage<>2011/12/28(水) 21:48:23.85 ID:4uMlvs5r0<> 「カナリン……? まって! カナリン、あなた何してるか分かってるの!? 危険だよ!」

「下がって。それで、もうヒメカは回復してるから、ヒメカを連れて逃げて。お願い、チカ」

「そんなお願い、聞きたくないよ! ぼくちんだって、カナリンと一緒に最後まで戦うから! それに、願いを叶えてもらうためにも、ここで逃げるなんて考えたくない!」

「チカ!」

シオリが叫び声にも似た声でチカを呼ぶ。

「へっ?」

カナエへの反論で、蟹の攻撃への反応が遅れた。

シオリがチカを助けようと動きだす。だが、チカを狙っているのとは逆方向の鋏がシオリを狙って動き出す。

「あがっ」

横に振られた鋏が、鈍器のようにシオリの腹部にヒットする。

チカは、上から振り下ろされた鋏を風で受け止めて何とか均衡を保っていたが、シオリのほうへ注意をそらした瞬間、風の壁が弱まり、鋏がチカへと到達した。

「きゃあああああああっ」
<>
◆MAGtVGUz8I<>sage<>2011/12/28(水) 21:50:50.62 ID:4uMlvs5r0<> 振り下ろされる鋏。それを眺めるカナエ。

目の前は鮮血で染まるのをチカは見ていた。一気に流れ出た血が乾くのも待たずに塞がっていくのも。

「な……! カナリン、これって……」

「そうだよ。あたしの力。『不死の伝染』(アンテッド=インフェクション)って言う魔法……かな」

「英語なんだ」

「うん。英語。命名したのあたしだからね。難しい言葉使いたくないし」

そういって、カナエはチカへと手を差し出す。

「まあ、ヒメカは傷を受けてすぐに『不死の伝染』を使ってあげられなかったから、
すぐに気を取り戻したりはしなかったけど……」

そういうと、カナエはシオリのほうへと目を向けた。

「もうシオリも回復してると思う。鈍器で殴られたみたいな音がしたから、
たぶん内臓もっていかれたんだと思うけど、それも直ってるはず。チカなら、2人運べるよね?」

「さらっとグロいこというよね、カナリン。一応、ぼくちんも治りたてだよ?」

「まあ、頭つぶされてたからね。でも、あたしの一番近くにいたし、
完全に直ってチカが目を覚ますまで、1分もかからなかったしたぶん大丈夫」

「……しょうがないなー、ぼくちんが行って来てあげるよー」

「助かるわ、チカ。2人をよろしく」

「あいあいさー」

チカが、風の力でシオリの体を優しく持ち上げ、ヒメカのほうへと運ぶ。
そして、ヒメカとシオリを風で優しく包み込むと、結界の外まで一気に離脱した。

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◆MAGtVGUz8I<>sage<>2011/12/28(水) 21:52:06.22 ID:4uMlvs5r0<> 「さて……と。これで3人を巻き込む心配をしなくていいわけだ。蟹さん。あたしの仲間を傷つけた罪は重いよ?」

カナエが不敵に微笑む。その隣に静かにキャロンがやってきた。

「カナエ、ぼく以外のパートナーはみんな結界の外にだしたよ」

「キャロンも出ててよかったのに」

「それはないよ。だって、カナエのことをぼくは見続けなきゃならないんだから」

「なに? それもプログラム?」

「違うよ。これは約束。未来が見えた、未来を知っていた、マ……ぼくの前のパートナーとの約束。」

「そっか。それじゃあ、行きますか。あたしの命が終わる前に」

カナエは右手をぶんぶんと振り回す。いままで動きがなかった蟹がカナエを捕らえようと、鋏を振り下ろしてくる。

カナエは右手を蟹に向けた。
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◆MAGtVGUz8I<>sage<>2011/12/28(水) 21:52:53.60 ID:4uMlvs5r0<>
「活性」

ただ一言。そう呟くと、蟹の体がどんどんと大きくなっていく。

「増殖」

細胞をどんどん増やしていく。急激な成長によって、羽が体を支えられなくなる。

「あれ? なんで……。ああ、そういうことか」

カナエはなぜ、羽が蟹からもげたのか、理解した。

体は大きくなるが、筋力がつくわけではないのが、カナエの使っている細胞の増殖だ。

羽の根元の筋肉が、体の重さに耐え切れなくなり、断裂した。そう考えるのが最適であろう。

「死滅」

体を大きくさせた後、細胞を死滅させる。

すると、すさまじい激痛を伴って、細胞がどんどん死滅していく。

『fsijgidf;gidsfjgjbiojgidsjgsa』

なんともいえない声のような何かを放って、蟹はどんどん腐り落ちていく。
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◆MAGtVGUz8I<>sage<>2011/12/28(水) 21:54:14.04 ID:4uMlvs5r0<> 「キャロン、帰ろう。もう終わりだから」

「うん……、そうだね、カナエ」

キャロンは、考えていた。

(魔物が、戦いの中で進化した……? 
違う。ハートを壊した……というか、食べたせいだ。
それで、進化したんだ……。そんなこと、創造主様から聞いてない)

「キャロン?」

「あっ、なんでもないよ。カナエ」

                        魔法少女カナエ・魔物撃破数15体。観察対象を移行します。 <>
◆MAGtVGUz8I<>age<>2011/12/28(水) 21:59:35.69 ID:4uMlvs5r0<> というわけで、カナエを中心の第一幕、とでもいいましょうか。

そういうのはおしまいです。

次の投下から書くのは第二幕。

魔法少女もでますが、中心は天界になります。
魔法少女いっぱいですよー。書いてて楽しくなりそうです。 <> SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)<>sage<>2011/12/29(木) 13:33:52.70 ID:sOZUJAODO<> 乙です!
蟹撃破!不死の伝染(カッケー)の代償もなんとか切り抜けましたね。しかしハートにそんな効果があったとは…食われたやつは治るのか?

最近は魔法を書けなくてすみません。 <> SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b)<>sage<>2011/12/31(土) 12:22:38.87 ID:wSnVZPlDO<> 良いお年を!

来年はまた魔法を思い付けると良いけどねぇ。 <> SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b)<>sage<>2012/01/01(日) 08:24:54.23 ID:P/ZZYaaDO<> あけおめですっ!

新年魔法!決意した事を実現出来るっ! <>
◆MAGtVGUz8I<>sage<>2012/01/10(火) 22:09:31.16 ID:aS7MwLCi0<> 新年あけました、おめでとうございました。

更新する時間がなく、非常にごめんなさい。
テストだったのもありますが、課題が終わってません。

でもこういう文章書くのはまた別物です!

さて、今回は予告だけ。
次回は2012年最初の更新ということで短い間章をはじめていきたいと思います。
第二章とはまた別物です。

そして、個人の小説用HPを作成しました!
このスレで書いているものも、本文だけ、まとめたものを載せています。
まあ、ようするにまとめサイトのようなものです。
そのほかにもたくさんの小説を載せていくつもりなので、よければ探してみてください。

では、今回はこのあたりで! <>
◆MAGtVGUz8I<>sage<>2012/01/20(金) 23:12:21.69 ID:5hSO6R7E0<> 更新滞りっぱなしでしたが、諸事情により掲示板禁止令くらいました……orz

ここでなんとか書ききりたかったのですが、それも無理になってしまいしました。
いままでこんな駄文を読んでくださっていた方々、ありがとうございました。

ついでにいっておくと、パソコンの禁止くらったわけではなく、
あくまで掲示板禁止をくらったのです。
個人のHPでこの話は続けていきたいと思っています。
本当にありがとうございました。
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