女『男さーん、ちょっとコレつけてみませんか？』＠VIPService過去ログ倉庫

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女『男さーん、ちょっとコレつけてみませんか？』

1 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)2012/03/16(金) 02:15:03.71 ID:YXXYCpV+0: 仕事疲れの肩をこぶしで叩いていると、女が妙なものを見せながら近づいてきた。

男『なにソレ』

女『ピップエレキバンみたいなものです。首周りに貼ると、コリに効くらしいですよ』

男『ふぅん……。そんならもらっとく』

女『あ、じゃあ貼ってあげますね。シャツ脱いでください』

男『お、おう……』

女『ぬふふ……』

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2 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)2012/03/16(金) 02:15:48.25 ID:YXXYCpV+0: ──それからしばらくして。

男『うーん、ホントに効いてんのかコレ。全然肩こりがとれねぇ……』
相変わらず肩は重いし、暖まるような感じもしない。妙な吸いつき感だけはあるが。

男『……いいや、外しちまおう。邪魔なだけだ』
シャツの襟元を下に引っ張って、首もとに手を伸ばす。

男『よっ……と？　あれ、なんだこれ。取れねぇぞ？』
引っ張ってみたが、どうしてだか外れない。ピッタリ肌に食いついてるような……。

男『ふっ、ぬ！　ぬぬぬ、いっ、いたっ、あだだだっ!?』

きゅぽん！
3 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県)[sage]：2012/03/16(金) 02:16:05.64 ID:ifKqHq510: エロいな
4 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)2012/03/16(金) 02:16:12.03 ID:YXXYCpV+0: 男『はぁ、はぁ……取れた。なんでこんなに吸着力だけ強いんだ──』
って、ん？　なんだこりゃ。

男『……タイルに貼る吸盤みたいだな』
エレキバンモドキの裏側を見ると、そのまんま吸盤みたいな構造になっている。
これが皮膚に貼りっ付いてたワケか。

男『こりゃ剥がすのも手間だぞ。妙なモン付けてくれやがって女のヤツ……！』
──そうして一人俺は、スネ毛を抜く時みたいな顔をしながらエレキバンモドキを剥がしていった。
5 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)2012/03/16(金) 02:16:52.75 ID:YXXYCpV+0: ──その後。

ロリ姉『男ー？』

男『あー？』
寝そべったままテレビのチャンネルを変えていると、姉さんの声が聞こえた。

ロリ姉『お使いに行ってきて欲しいんだけど──っ!?』
と、俺の姿を見るなり、姉さんの表情が一変した。

ロリ姉『……っ！　あれだけ注意したのに、また行ったの!?』

男『え？』
6 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2012/03/16(金) 02:18:27.64 ID:YXXYCpV+0: ロリ姉『今度はどこのお店!?　見せなさい！　名刺は？　マッチは？　どこに隠したの！』

男『え、な、なに？』

ロリ姉『しらばっくれるとはいい度胸じゃない……そんなにわかりやすい跡をつけておいて、ぬゎぁんて白々しい！』

男『跡って……？』
姉さんの視線をたどると……えー、俺の首もとに注がれてるみたいだ。
ん、首もと？

男『あっ!?』
7 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2012/03/16(金) 02:19:35.32 ID:YXXYCpV+0: ロリ姉『ひいふうみいよぉいつむぅ……よくもまぁそんなにたくさん、タコの吸盤にでも張り付かれたようなマークを付けたものね！』

男『い、いや違う！　……いや違わないか？　ホントに吸盤なんだ！』

ロリ姉『こんな山奥のどぉこにタコがいるのよ！』

男『あー違う！　タコじゃなくてだな、その吸盤は……！』

女『あたしです！』

ロリ姉『女さん……』
そこへ、どこかの豪腕議員のような顔をしながら女が現れた。
8 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2012/03/16(金) 02:22:25.58 ID:YXXYCpV+0: ロリ姉『あなたが何だって言うの？』

女『そのマークは、薄暗いお店で付けられたものじゃないって言ってるんです』

男『そ、そうなんだよ。ほら、コイツが証明してるじゃん』

女『あたしが付けたんです！』

ロリ姉『なんですって!?』

男『え……？』
なんか、意味が違っちゃってきてるような……。
9 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2012/03/16(金) 02:22:53.67 ID:YXXYCpV+0: ロリ姉『テキトーなこと言わないで。男があなたにそんなことさせるわけないでしょ！』

女『男さん、あたしウソついてませんよね？』

男『え……ま、まぁ、うん。そう、なのかな』

ロリ姉『なっ!?』

女『ほら！　つい男さんの迷惑も考えずにあたしが……怒るならあたしを怒ってください』

ロリ姉『ぬぐっ……！』

女『あれー、怒らないんですかー？』
10 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2012/03/16(金) 02:23:41.14 ID:YXXYCpV+0: ロリ姉『おっ……』
姉さんは、言葉が終わらないうちに卓上にある来客用灰皿を掴むと。

ロリ姉『覚えてなさいっ！』
強烈なストレート回転をかけながら、そいつを思い切りぶん投げた。

女『危ないっ！　男さん、あたしの後ろに隠れて！』

サッ！

ドカン！

男『ギャアッ!?』

女『男さん……盾になってあたしを守ってくれるなんて！』

男『テメーが軌道上に突き飛ばしたんだろーがッ！』
11 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2012/03/16(金) 02:24:26.39 ID:YXXYCpV+0: ──その後。

男『えーと……何かないのか、三時のおやつは』

ロリ姉『チョコがあるわよ。はい』

男『おお、悪いね』

ロリ姉『カカオたっぷりの、甘さひかえめタイプよ』

男『お、おう。でも「カカオ98％」って、ほとんどカカオそのものじゃ……』

ロリ姉『それと、賞味期限が今日までだから、できたら全部食べちゃって』

男『わ、わかった』
12 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2012/03/16(金) 02:25:03.66 ID:YXXYCpV+0: ロリ姉『あとこれも。柿ピー』

男『柿ピーか。そうだな、塩気もあったほうが……って、なんじゃこりゃ！』
柿ピーって、大体7：3くらいで柿の種優勢のはずだよな。

男『9：1でピーナッツばっかじゃん！』

ロリ姉『そういうのが売ってたんだから、作ったメーカーに文句言いなさい』

男『買わなきゃ済む話だろ……』
うーむ……なんともまぁ、胃にキそうなおやつだな。
っていうか、チョコに賞味期限とかあるの？
13 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2012/03/16(金) 02:26:03.63 ID:YXXYCpV+0: ──そして夕食。

ロリ姉『晩ご飯はキムチ鍋よ』

男『真夏にキムチ鍋!?』

ロリ姉『何いってんの。今は3月でしょ』

男『いや、この作品は「ず～っと真夏のちょい鬱コメディ」じゃ……』

ロリ姉『なに訳のわからないこと言ってんの。嫌ならいいのよ』

男『わ、わかったよ……食うって』

ロリ姉『男の分だけ、唐辛子が倍だからね』

男『なんで俺だけ!?』
まぁ辛いのは別に嫌いじゃねぇけどよ……。
14 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2012/03/16(金) 02:27:11.73 ID:YXXYCpV+0: ──さらに夕食後。

ロリ姉『デザートよ』
そうして、嬉しそうに姉さんが運んできたのは。

ロリ姉『ホットココアと、チョコレートパフェ』

男『うっ……』
なんじゃこりゃ……ココアは液体というか半固形だし、パフェにいたっては完全に黒一色だぞ。

ロリ姉『嫌いなの……？』

男『そういう問題じゃ……』

ロリ姉『お姉ちゃんの作ったデザートが嫌い……ひいてはお姉ちゃんが嫌いなのね!?』

男『……』
妙に面倒になった俺は、黙ってコップに口をつけ、スプーンをつかんだ。
15 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2012/03/16(金) 02:27:41.50 ID:YXXYCpV+0: ──そうして、なんとか完食すると。

男『ぐ……腹が、体が甘ったるい……！』
それに、なんだか頭に血が昇ってきたような……。

男『……ん？　ゲッ、は、鼻血が出てきたっ』
それもそうか。カカオそのものに大量にピーナッツ、激辛キムチ鍋に、ほぼチョコレートのカタマリパフェ＆固形ココア。
初めての経験だが、当たり前かも。

ロリ姉『今よっ！　女さーん、ちょっと来てー！』

女『──はぁい？』
姉さんが声を張り上げると、二階から女の声が帰ってきた。足音も近づいてくる。
16 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2012/03/16(金) 02:28:09.95 ID:YXXYCpV+0: ロリ姉『そして男、こっちを見なさい！』

男『あ゛？』
鼻声と共に視線を上げると……。

男『なんでスカートめくり上げてんだ？』

ロリ姉『いやん！　エッチ！』

男『へ？』

女『なっ、何やってるんですか男さん！』

男『な、なに？　どうかした？』
そこへちょうど女がやってきて、金切り声にも近い奇声を上げた。
17 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2012/03/16(金) 02:29:23.42 ID:YXXYCpV+0: ロリ姉『もう！　パンツ見て鼻血垂らしちゃうなんて、よっぽどお姉ちゃんのことがスキなのねっ！』

男『いや、これはチョコと唐辛子とピーナッツ……』

女『パンチラで鼻血なんて、そんなはずが！　そんな布切れのどこにそんな魅力があるっていうんですかっ』

ロリ姉『ふぅ……まだ信じられないのね。哀れなコ。じゃあトドメよ！』
ロリ姉『──あっ、あんなところにUFOが！』

女『え、どこどこ!?』

ロリ姉『男、これを飲みなさい！　三倍濃縮カフェインコーヒー！』

男『ゲボボボッ!?』
18 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2012/03/16(金) 02:30:29.43 ID:YXXYCpV+0: ロリ姉『そしてすかさず、チラッ。ブラ紐見せっ』

女『──UFOなんていないじゃないですか……って、今度はブラ紐見て鼻血出してる!?』

男『こ、これはコーヒーで……』

女『っていうか姉さん、ブラしてたんだ……』

ロリ姉『してるわよ！』
ロリ姉『で、わかった？　あなたがどんなにマーキングしようと、しょせんはあなたが無理やり迫っただけ。わたしのほうが上なの』

ロリ姉『それに男はロリコンだし』

女『ウソォ!?』

男『……』
姉さん、自分がロリだって認めたのか？
19 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2012/03/16(金) 02:30:59.27 ID:YXXYCpV+0: 女『くっ……こうなったら、ドリームカクテルマグマ（マグマのようなALC度数を誇る）を無理やり3杯くらい飲ませて、前後不覚になったところを襲って既成事実を作るしか……！』

ロリ姉『甘いわね。そんなに飲ませたら結局不能になるじゃない。血流が異常に良くなる薬を盛ったほうが得策ね』

女『ぬぅ～！　それならあたしなんて……！』

男『お前らいい加減にしろ！』

ロリ姉『……』

女『……』
20 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2012/03/16(金) 02:31:42.37 ID:YXXYCpV+0: 男『俺は一人しかいねーの！　んな無茶なことに付き合わされてたまるかっ』
男『それより二人で仲良くやっていく方法でも考えやがれ！』

ロリ姉『……それもそうね』

女『え？』

ロリ姉『ねぇ、こうするのはどうかしら』

ロリ姉『男の右側はわたし、左側は女さん。平等に分けるの』

男『～～～っ！』
21 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2012/03/16(金) 02:32:17.45 ID:YXXYCpV+0: 女『それだったらあたしも右側がいいです！　男さん右利きだし』

ロリ姉『でも、左側のほうがぎこちない動きが楽しめて、いいかもしれないわよ？』

女『そうかなぁ……じゃあこうしましょう。上半身があたしで、下半身が姉さん。これでも公平のはずですよね？　顔はあたしがもらいますケド』

ロリ姉『あら、いいの？　下半身もらっちゃって』

女『足しかない下半身より、顔と手がある上半身のほうがいいに決まってます～』

ロリ姉『あら。足以外にもあるのにね。ちゃぁんと楽しめるところが』

女『……あ』

ロリ姉『これから毎晩眠れなくなりそうね。くふふっ』

女『……っ！』
22 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2012/03/16(金) 02:33:16.81 ID:YXXYCpV+0: ロリ姉『という問題もあることだし、もっと細かく部位ごとに分けてジャンケンで決めましょうよ』

女『そうですね。じゃあ早速、じゃーんけーんぽんっ』

ロリ姉『ぽんっ』

女『やった、勝った！　それじゃあえーと……まず鼻をもらいますね』

ロリ姉『くっ、マニアックなところを持っていくわね。しかしいいところだわ。……じゃあわたしは右目で』
23 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2012/03/16(金) 02:33:45.29 ID:YXXYCpV+0: 女『次行きますよ。じゃーんけーんぽん』

ロリ姉『わたしの勝ちね。じゃあ心臓はいただくわ』

女『あーいいなぁー。いいもん。じゃああたしは左肺をもらいますから』

ロリ姉『この調子で分配していきましょう。じゃん、けん、ぽいっ――』

……
24 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2012/03/16(金) 02:34:14.11 ID:YXXYCpV+0: 隣人『なんだいもう、ピンポンピンポンうるさいなぁ。今出ますってば』

ガラガラッ

隣人『はい、どちらさま……って、なんだ。男くんか。どうしたの？』

男『た、助けてくれ！　奴らに捕まったら細切れにされちまう！』

隣人『なっ、ヤクザと交通事故でも起こしたのかい!?』

終わり
25 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)[sage]：2012/03/16(金) 03:51:18.47 ID:JsqT1qEwo: えっ
26 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(茨城県)[sage]：2012/03/16(金) 04:04:29.53 ID:uzkA9Yw50: いいオチやん
乙
27 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県)2012/03/16(金) 09:28:26.52 ID:xGizc/AT0: >>25
えっ
28 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2012/03/16(金) 19:22:57.12 ID:l+En92AIO: 乙
29 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2012/03/17(土) 19:24:08.25 ID:QEL9fNoqo: 「」が『』だったからずっと回想なのかと思った
30 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2012/03/18(日) 16:39:29.78 ID:IShHU0Slo: 続けて
31 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)[sage]：2012/04/13(金) 03:34:08.47 ID:+xC56KQMo: おわりかい

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