VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)<><>2012/07/04(水) 18:37:47.25 ID:1eZ+Pc2C0<>勇者「あーもう勇者とかやめたい・・・。さっさと死んで人生やり直したい」

魔法使い「ああもう!!雑魚敵に攻撃避けられた位でなんなんですか!!」

勇者「大体勇者って何なのさ・・・。俺そんなに優秀じゃないし・・・」

魔法使い「王様から直々に拝命した立派な役職じゃないですか!!」

勇者「海の底で物言わぬ貝になりたい」

魔法使い「・・・」

勇者「はぁ・・・。いいよ仕方ないよ。仕方ないから先進もうか・・・」

魔法使い(どうして私がこんな人と旅に出なくちゃいけないのよ・・・)

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<>勇者「もう死にたい」 魔法使い「・・・」 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<><>2012/07/04(水) 18:42:56.73 ID:1eZ+Pc2C0<> 勇者「次の町ってなんて名前だっけ?」

魔法使い「ええと、確か海辺の町、ですね。まだ城の近辺ですから、治安もいいみたいです」

勇者「海辺の町ねえ・・・。そこになら俺を殺せる魔物いるかね・・・」

魔法使い「一々死なないでください!!大体なんで町の中に魔物がいるんですかおかしいじゃないですか!!」

勇者「この際事故死でもいいからさ、なんとかしてくれねえかなぁ・・・」

魔法使い「なんでそんなに死にたがりなんですか!!少しは前向きハッピーに生きましょうよ!!」

勇者「ふふ・・・。朝日なんて昇らなければいいのに・・・」

魔法使い「つ、疲れる・・・!!溢れ出る負のオーラがとめどない・・・!!」

勇者「ああ、もう帰って元の生活を送りたいなあ・・・」

魔法使い(なんでこんな人が勇者なのか・・・) <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<><>2012/07/04(水) 18:47:14.31 ID:1eZ+Pc2C0<> 海辺の街道 移動中

勇者「そもそもさぁ、何で今更勇者だよ。今時流行らないよそういうの。勇者が魔王に立ち向かうとか、何年前のステレオタイプさ」

魔法使い「正確には冥王です。その辺の歴史はさすがにご存知ですよね」

勇者「まー人並みにはねえ」

魔法使い「勇者に拝命されたんですよ?少しは誇りに思うとか無いんですか!?」

勇者「だって勇者だよ?勇者ってなんだよ今時」

魔法使い「確かに勇者が続々と出現していたのはもう数百年以上前の話ですけれど・・・。逆に言えば、数百年ぶりの勇者なんですよ」

勇者「帰りたいわ・・・。勇者の地位とかほんとに要らない・・・。誰か殺してくれ・・・」

魔法使い「世界の希望がこんなのって・・・」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<><>2012/07/04(水) 18:52:50.11 ID:1eZ+Pc2C0<> 勇者「・・・この辺の道は、最近整備されたのかな」

魔法使い「ええ、らしいです。もっともずっと魔女の森にいた私は詳しくは知りませんけれど。最近は魔物もだいぶ見なくなったから、整備が進んだとか」

勇者「魔物いないなら勇者要らないじゃんか・・・」

魔法使い「さっきその魔物相手に思いっきり攻撃外してたじゃないですか。冥王が滅んでから数百年ですが、魔物はまだ壊滅しきってはいないんです。だからこそ勇者が必要だと王が」

勇者「自分で行けよな腰抜け王が・・・。なんだって俺がこんな勇者なんて・・・」

魔法使い「それはわかりませんが・・・。え?じゃあ自分がなんで勇者になったか知らないのですか?」

勇者「いきなり兵士にとっ捕まって、気がついたらこの有様だ・・・。ああ死にたい」

魔法使い「ええ!?じゃあ、なんかこう、勇者らしい能力とか無いんですか!?」

勇者「勇者らしい能力ってなんだよ・・・。俺はただ『冥王の領土に行って様子を探れ』的なことを言われただけで」

魔法使い「そ、そんな・・・。勇者っていったら、特殊な力の一つや二つあると思ってたのに・・・」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<><>2012/07/04(水) 18:57:57.11 ID:1eZ+Pc2C0<> 海辺の町

勇者「やっと着いた・・・。この辺でさ、回れ右して帰らない?もう冒険したじゃん」

魔法使い「ダメです。ちゃんと冥王の土地まで行って、なぜ魔物が絶滅しないのかを確認しないと」

勇者「はぁ・・・。やかましいのがお供にされたもんだ・・・」

魔法使い「何か?」

勇者「いいえ・・・。とりあえず、宿屋でも探す?」

魔法使い「・・・あらかじめ言っておきますけれど、人波に紛れて脱走なんて考えても無駄ですよ。こう見えて、魔女の森の中でもイイ線の魔翌力持ちです。すぐに追いつきますから」

勇者「ばれた・・・。こいつやりおる」

魔法使い「なまじ特殊能力が無いなら絶対に逃がしませんし。そんな絶望的な目をしてもダメです。諦めてください」

勇者「ああ・・・。厄介なことになったよホント」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<><>2012/07/04(水) 19:04:22.02 ID:1eZ+Pc2C0<> 同 宿屋

勇者「このまま[ピーーー]たらどんなに楽だろう」

魔法使い「アホな事といってねえでさっさとチェックインしてください」

勇者「あーすいません、不本意ながら、二人分お願いしたい」

店主「部屋は一つかい?」

勇者「ああそれで」

魔法使い「んなわけないでしょう!!二つにしてください二つに!!」

勇者「何でだよ、宿代が高くなるだろ」

魔法使い「なんでそういうデリカシーが無いんですか!?高い安いの問題じゃないんですよ!!」

勇者「デリカシー・・・?お前に?」

魔法使い「ですよ!!あたしは女ですッ!!」

勇者「まな板にゃ興味ないんdブベラッ!!」ドゴォ

魔法使い「とにかく、二部屋で!!」

勇者「いいぞ、そのまま殺しにかかって来い・・・」

店主「はぁ・・・」(なんだこいつら) <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<><>2012/07/04(水) 19:08:50.66 ID:1eZ+Pc2C0<> ・・・

魔法使い「勇者に必要なものとは何だと思いますか」

勇者「やる気」

魔法使い「それも大事です。あなたには皆無ですけれどね。ですが、このまま旅を続けるなら仲間が必要です」

勇者「旅辞めたい」

魔法使い「聞こえませんし聞きません。古の勇者たちは大体四人ほどのグループで冥王に挑んだとあります」

勇者「お約束だね」

魔法使い「なのでこの辺りであと二人、仲間を探しましょう」

勇者「やだよ。俺死にたいし」

魔法使い「なのでこの辺りであと二人、仲間を探します」

勇者「あ、断定になった」

魔法使い「こういう場合は酒屋がお約束です。早速向かいますよ」

勇者「はぁ・・・」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<><>2012/07/04(水) 19:44:15.14 ID:1eZ+Pc2C0<> 勇者「しかしずいぶん詳しいな」

魔法使い「何がです」

勇者「『勇者』についてさ」

魔法使い「ああ、そのことですか。魔女の森で、先生から詳しく教わりましたから」

勇者「魔女の森、ねえ。とっくに魔法使い一族なんて滅亡したと思ってたけど。生き残ってたのか・・・」

魔法使い「まあ、公には魔法は禁止されてますからそういうイメージもあるのかもしれませんね。なんで残念そうな顔してるんですか」

勇者「死んだと思ってたら生きてたとかさぁ・・・。うんざりだよねえ」

魔法使い「それはあなた限定ですよ!!」

勇者「いやいや、人間死にたいときに[ピーーー]るってのは幸せだと思うよ、うん」

魔法使い「いや死にたくありませんから」

勇者「ええっ!?」

魔法使い「驚くところじゃないですから!!」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<><>2012/07/04(水) 19:48:18.81 ID:1eZ+Pc2C0<> 勇者「そうかお前は生きたかったのか・・・」

魔法使い「しみじみするところでもないですよ・・・。なんなんですかあなたは」

勇者「てっきり死にたいのかと思ってた」

魔法使い「一緒にすんなや・・・。はぁ、ほらあれが酒屋ですね。仲間になってくれる人がいればいいのですが」

勇者「いなかったら帰ろう。いても帰ろう」

魔法使い「却下です。帰るって選択肢は排除してください」

勇者「じゃあ死のう・・・。ああ、お前は生きたいのか、じゃあ一人で・・・」

魔法使い「うだうだ言わないで、入りますよ」

勇者「はぁ・・・」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<><>2012/07/04(水) 19:53:42.40 ID:1eZ+Pc2C0<> 酒屋

魔法使い「さて、人はいっぱいいますけれど、誰から声をかけますか」

勇者「あのさぁ」

魔法使い「はい?」

勇者「酒屋ってさ、いわゆる西部劇みたいなさ、ああいう感じの酒屋じゃんか」

魔法使い「西部劇?」

勇者「まあ知らないならいいや。そこってさ、むさい男とかガチムチな男とか傷跡のある男のイメージがあるんだけどさ。こういう場合、僧侶とか魔法使いがいるのっておかしいと思うんだよ」

魔法使い「ええと、そう・・・なんですかね?」

勇者「まあいいんだけどさ・・・。[ピーーー]ればなんでも。この中に俺を殺せる相手がいればいいんだけど」

魔法使い「何言ってんだハゲ。仲間を探しに来たんですよ、目的を履き違えないでください」

勇者「ハゲ・・・!?」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<><>2012/07/04(水) 19:56:24.75 ID:1eZ+Pc2C0<> 魔法使い「さて、どういうタイプの人を探しますか?」

勇者「俺を殺せる相手」

魔法使い「ええと、あたしが魔法であなたが勇者だから・・・。まあお約束は戦士と僧侶ですかね」

勇者「自己完結できるならそれでええやん・・・」

魔法使い「異論は無いですね?」

勇者「ない。いやそもそもなんで俺が勇sy」

魔法使い「ええと、あそこにいるのは僧侶ですね。さっそく話しかけましょう」

勇者「はぁ・・・。死にたい」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/04(水) 20:50:05.53 ID:T+s6+3g+o<> いつsaga入れんの <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<><>2012/07/04(水) 22:15:38.21 ID:1eZ+Pc2C0<> 僧侶「話には聞いてたけど、本当に勇者なの・・・?」

勇者「まあ・・・一応」

魔法使い「王様からの拝命書もありますよ」

僧侶「こりゃ本物ね・・・。それで、あたしに何の用?」

勇者「俺を殺してくれ」

僧侶「・・・は?」

魔法使い「じゃなくて、かくかくしかじかで冥王の土地へ向かわないといけないのです」

僧侶「冥王の土地ね・・・。冥王って滅んだんじゃないの?」

勇者「俺も滅びたい」

魔法使い「黙れタコ。滅んだはずだけど、魔物が消えないでしょう?」

僧侶「はーん。そういうことね、言われてみれば不思議だわ」

勇者「た、タコ・・・」

魔法使い「そこで、ぜひあなたの力を借りたいなって」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<><>2012/07/04(水) 22:35:14.20 ID:1eZ+Pc2C0<> 僧侶「あたしの?」

魔法使い「うん。ぜひ」

僧侶「とはいってもねえ・・・。冥王の土地ともなれば、結構な距離あるよね」

魔法使い「ここからずっと南だから」

勇者「無理に来なくてもいいよ。そうしたらこのまま帰って余生を過ごせるし」

僧侶「まあ・・・それも面白そうかもね」

勇者「ええ!?」

魔法使い「じゃあ・・・」

僧侶「うん、行こうか、冥王の土地」

勇者「んなバカな・・・」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/04(水) 23:22:07.18 ID:KAj3CkJ0o<> 1乙

でも何でsagaしないのか不思議でしょうがないにゃあ…… <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/05(木) 00:51:26.55 ID:qU8R6xPIO<> ボスドミニクか <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(京都府)<>sage<>2012/07/05(木) 08:01:03.68 ID:Ywnt4D24o<> 魔翌力という方が可愛いからだよ( ´ ▽ ` )ノきっと <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sagesaga<>2012/07/10(火) 11:52:40.30 ID:sv52/aC3o<> まだかー <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)<>sage<>2012/07/16(月) 16:41:52.23 ID:rmb9wNR1o<> まだー <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(富山県)<>sage<>2012/07/19(木) 08:46:01.05 ID:Zr3cRcaJo<> まだー <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県)<>sage<>2012/08/01(水) 09:20:11.51 ID:zjoBLuo4o<> まだー? <>