VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道)<><>2012/09/01(土) 23:06:45.79 ID:cT3Q7AhM0<>律「・・・・・・い」

律「・・・・・・おーい」

律「おーい、起きろ!!」

唯「むにゃ・・・・・・」

唯「あっ、りっちゃん」

唯「おはよー」

律「おはよー、じゃないだろ」

梓「そうですよ」

梓「そんなんじゃ、受験落ちちゃいますよ」

唯「あずにゃん、ひどい」

澪「梓の言うとおりだ。もうすぐ受験だというのに集中力が足りてないぞ」

唯「だって挿絵のない参考書なんてつまらないんだもん」

梓「もう受かる気あるんですか!!」


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<>唯「不思議の国の軽音部」 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)<><>2012/09/01(土) 23:30:13.44 ID:cT3Q7AhM0<> 紬「ちょっと休憩しよっか。今お茶淹れるね」

律「おっ、いいな!!」

澪「律まで」

律「まぁ、そろそろ休もうぜ」

澪「ったく」

唯「えへへ、お茶が入ったら起こしてね」むにゃ

梓「先輩ったら」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)<><>2012/09/01(土) 23:41:43.60 ID:cT3Q7AhM0<> 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


律「・・・・・・い」

律「・・・・・・おーい」

律「おーい、起きろ!!」

唯「むにゃ・・・・・・」

唯「あっ、りっちゃん」

唯「お茶入った?」

律「それどころじゃない、校庭の方見なよ!!」

唯「・・・・・・うん?」


校庭の方を覗いてみると白いウサギが大慌てで走っている


白うさぎ「まずい、まずい、遅刻だ。急がないと遅刻だぞ。こりゃ」

律「ほら」

唯「なんだぁ、ウサギがチョッキを着てるだけじゃない」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)<><>2012/09/01(土) 23:52:38.78 ID:cT3Q7AhM0<> 澪「そこじゃないだろ」

唯「時計も持ってる!!」

唯「おもしろいうさぎ!! どこに行くかついて行ってみようよ!!」

澪「ちょっと唯」

唯「早く!! 早く!!」

梓「待ってください!! 唯先輩」


校庭――


唯「待って、うさぎさん」

白うさぎ「あぁ、もうこんな時間。首をはねられてしまう!!」


そう言いながら白うさぎは跳ねるようにグラウンドを走り抜ける


唯「は、早いよ」ハァハァ


うさぎは校庭の隅にある大木の方へ煙のように姿を消した


唯「あれ? うさぎさんどこに行ったんだろ?」

紬「さっきまでいたのに」

律「とりあえず、消えた木の傍まで行ってみようよ」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/09/01(土) 23:55:44.65 ID:6C5FFcQSO<> 期待はするが
まんま「不思議の国のアリス」のストーリーをなぞるだけなら期待はしない <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)<><>2012/09/02(日) 00:07:13.11 ID:AoXGzc3D0<> 唯「そうだね」

澪「とりあえずは来てみたけど・・・・・・」

梓「特に変わった様子は・・・・・・」

唯「あるよ!!」

唯「ほら見て!! ここだけ土が柔らかいよ」

律「どれどれ」


律が触ると同時に土が崩れ落ち、木の根元には大きな穴が空いた


律「うわっ!!」

紬「大きな穴・・・・・・」

澪「もしかしたらウサちゃんはこの穴の中に行ったのかな?」

梓(うさちゃん・・・・・・)

唯「よーし、穴の中に入ってみよう!!」

澪「えっ」

澪「それはちょっと・・・・・・」

律「なんだ、澪怖いのか?」

澪「こ、怖くなんかないぞ」

紬「じゃ、決まりね!!」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)<><>2012/09/02(日) 00:12:51.40 ID:AoXGzc3D0<> 澪「!!」

梓「でも危険そうですよ、かなり深そうに見えますし」

澪「そうそう、危ないよ」

澪「暗いし、狭いし、いいことないって」

唯「暗くて狭いところって大好きだから好都合」

梓「な、なんでですか!?」

唯「そういうところって普通はみんな行かないでしょ」

唯「みんなが知らない所を行けば知ることができるんだよ」

唯「みんなが知らない世界を私だけが知っている・・・・・・」

唯「そういうのって素敵じゃない!?」

律「なるほどな」

唯「私、一番乗りで行くね」

唯「それっ」ピョン

梓「ゆ、唯先輩!!」

律「よっしゃー、次は私だよん」ピョン

紬「私もー」ピョン

梓「ちょ、ちょっとみなさん待ってください!!」ピョン

澪「みんな行っちゃった・・・・・・」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)<><>2012/09/02(日) 00:32:30.15 ID:AoXGzc3D0<> 澪「おーい、みんなー」

澪「返事がない・・・・・・」

澪「大丈夫かな」

澪「みんな死んでないよね」

澪「・・・・・・」ウルッ

澪「私をおいてかないで〜!!」ピョン


穴の中に落ちた澪はぐんぐんと早いスピードで落ちていく


澪「キャアァァァ!!」


澪「・・・・・・」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)<><>2012/09/02(日) 17:13:55.70 ID:WH5PKoMG0<> 〜〜〜〜〜〜〜〜


澪「・・・・・・」

澪「あれ? ここは」

澪「どうやら私は気を失っていたみたいって・・・・・・」

澪「まだ落ちてるし!!」

澪「うぁぁあ!! いつまで落ち続けるんだよ!!」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)<><>2012/09/02(日) 17:15:31.04 ID:WH5PKoMG0<> 澪「こんなに深いなんて聞いてないぞ!!」

澪「このまま落ち続けたらどこにたどり着くんだろ?」

澪「日本から落ちたら着くのはブラジルあたり?」

澪「あれ? でも地球の真ん中ってものすごく熱かったような・・・・・・」

澪「嫌だ、まだ死にたくないよ」

澪「ん? なんか光が・・・・・・」

澪「うぁぁぁぁ!!」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)<><>2012/09/02(日) 17:17:01.67 ID:WH5PKoMG0<> ドサッ――


澪はたくさんの枯葉の上に落ちた


澪「いてて・・・・・・」

澪「この高さから落ちて痛いで済んだのは奇跡だけどな」

澪「都合のいいところに枯葉が落ちていてくれたものだ」

澪「それにしてもここは・・・・・・?」

澪「森・・・・・・?」

澪「穴を抜けた先が森だなんて不思議だな」

澪「とりあえずみんなを探してみよう」

澪「この森の中にみんないるのかな」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)<><>2012/09/02(日) 17:21:42.74 ID:WH5PKoMG0<> 澪「でもどっちに歩いていけばいいのかわからないよ」

澪「うーん・・・・・・」

白うさぎ「くそ、なんてことだ。私としたことが忘れ物をするなんて」

白うさぎ「急いで女王様にタルトを届けなければならないというのに」

澪「あれ? さっきのウサちゃんじゃないか」

澪「よかった!! 見つけられたぞ」

澪「どこに行くか訪ねてみよう」

澪「あのー、すみません」

白うさぎ「ん? メアリアン!! ちょうど良かった!!」

澪「メ、メアリアン!?」

白うさぎ「今すぐ私の家に行って扇子と手袋を持ってきてくれ」

澪「あ、あの人違いでは・・・・・・」

白うさぎ「グズっている暇はないんだ。早く、早く!!」

澪「ちょ、ちょっとそもそも家ってどこに?」

白うさぎ「主人の家を忘れたのか? ダメイド!!」

白うさぎ「そらそこだ!! 急げよ!!」


澪は白うさぎの指差す方へと駆けていくのであった
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)<><>2012/09/02(日) 17:29:23.83 ID:WH5PKoMG0<> 澪「ハァハァ、こ、怖かった」

澪「多分この家でいいんだよな?」

澪「私、メアリアンじゃないけど家に入って大丈夫かな?」

澪「でもゆっくり考えている場合じゃないか。早く扇子と手袋を探さなきゃ」


澪は部屋中を探し回り、扇子と手袋を見つける


澪「あった。これだろう。よし早く戻ろう」

澪「でもその前にこれが気になる」


澪が手にしているのを小さな瓶であった


澪「私を飲んでか・・・・・・」

澪「こんな瓶初めて」

澪「本当はウサちゃんのものだと思うけど・・・・・・」

澪「とても綺麗な茶色・・・・・・」

澪「まるで高級紅茶みたいだ」

澪「飲んでみたい・・・・・・」

澪「でもダメだよね・・・・・・」

澪「人のものを勝手に飲むなんて」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)<><>2012/09/02(日) 17:39:51.41 ID:WH5PKoMG0<> 澪「・・・・・・」

澪「・・・・・・いや待てよ」

澪「うさぎは人じゃない」

澪「ってことは」

澪「ちょっと、ちょーっとくらいなら大丈夫だよね」

澪「い、いただきます」ゴクッ

澪「この味は何だろ? アップル? いやカスタードクリーム? ローストターキーかな?」

澪「どっちにしても見た目に反して美味しくないな」

澪「早く忘れ物を渡しに戻るか」

澪「ん?」

澪「なんか体が変だ」

澪「う、うぁぁぁ」


そういうと体はどんどん伸びていき、ついには手が窓から飛び出すほどに
頭は天井についてしまうほど大きくなってしまった


澪「な、何だよこれは!!」

澪「身動きがとれない」

澪「誰か助けて!!」
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(北海道)<><>2012/09/02(日) 17:50:34.02 ID:WH5PKoMG0<> 白うさぎ「メアリアン!! 扇子と手袋はまだか!!」

白うさぎ「ってなんだこれは!?」

白うさぎ「私の家が!! 怪物が家の中に!!」

澪「やっぱり勝手に飲むんじゃなかった」

澪「バチが当たったんだ」

澪「うぅ・・・・・・ ヒック・・・・・・ うあぁぁん」ポロポロ

白うさぎ「泣きたいのはこっちだよ!!」

白うさぎ「早く私の家から出て行け!!」

澪「誰か助けてよぉ!!」

白うさぎ「誰か、誰かこの私を助けてくれぇ!!」

「どうした? そんなに慌てて?」

白うさぎ「ビル!! いいところに!!」

白うさぎ「頼みがあるんだ」

白うさぎ「手に持っている自慢のはしごを使ってあの怪物を追い出してくれ」

ビル「こりゃ、怖い怪物だな。思わずしっぽが切れちまいそうだ」

白うさぎ「キレのいい動きでテキパキ頼む。時間がないんだ!!」

ビル「まぁそうキレなさんな。とりあえず煙突から侵入してみようか」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)<><>2012/09/02(日) 17:52:40.34 ID:WH5PKoMG0<> はしごを使い、屋根の上にあがるビル
容易く煙突にたどり着く

ビル「しかし、お前さんの家は怪物が寄り付きやすいな」

ビル「前の怪物退治は散々だった」

白うさぎ「口より手を動かせ」

ビル「はいはい」

澪「このままトカゲさんが来たらまずい」

澪「なんとかしないと」

澪「えいっ!!」


足を暖炉の方まで折りたたみ、思いっきり煙突を蹴り上げると
ビルはロケットのように煙突から打ち上げられ空の彼方へと消えてしまった

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)<><>2012/09/02(日) 17:54:04.20 ID:WH5PKoMG0<> 白うさぎ「あぁまたか、この役たたずめ!!」

白うさぎ「こうなったら!!」


今度は白うさぎが庭にある石を窓の方向へ放り投げ澪を攻撃する


澪「痛い、痛っ!! もうやめてよぉ」

澪「どうやったら元に戻れるかなぁ」


悩んでいると投げられた石がみるみる形を変えていった


澪「あれ、この石クッキーになっている。変なの」

澪「また体内になにか取り込めば、体が元に戻るかも」

澪「よし、食べてみよう」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)<><>2012/09/02(日) 17:56:00.01 ID:WH5PKoMG0<> 澪「もぐもぐ・・・・・・」

澪「ん・・・・・・」

澪「この感じ」


澪の予想通り今度はみるみる体が縮んでいく
そしてあっという間に姿は元に戻った


澪「や、やったよ」

白うさぎ「あれ? 怪物が消えたぞ」

白うさぎ「よかった、よかった」

白うさぎ「どれ、今の時間は・・・・・・」

白うさぎ「もうこんな時間!! 急いで女王様にタルトを届けないと!!」


白うさぎは家をあとにし、猛スピードで走り去っていった


澪「あぁ、ウサちゃん待って!!」

澪「扇子と手袋はいいのー!?」
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(北海道)<><>2012/09/02(日) 18:04:52.47 ID:WH5PKoMG0<> 今日はここまでにします <>