◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/20(土) 16:12:02.92 ID:pvjmQxd9o<>・これ何番煎じよ?
・細かい事は気にしないスタンスで行ける
・遅筆
・京太郎成分多し
・キャラ崩壊
・クオリティ低し
・あと時々安価
・重い話も入るかも
・番外編や本編とは関係ない小ネタ集も出すと思います

これら上記を許容出来る方はぜひお付き合い下さい。


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1350717122
<>【咲SS】京太郎「あれ俺要らなくね……?」
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/20(土) 16:12:39.05 ID:pvjmQxd9o<>


部室に一人、俺は居る。

卓と牌を綺麗にしながら、物思いに耽る。


京太郎「咲たちは今頃合同合宿か……」

京太郎「思えば色々あったな、麻雀部に咲が入って、合宿行ったり、県大会優勝して、全国出場が決まって……」

京太郎「咲にも気の置けない仲間も出来た。」

京太郎「もう俺の手も必要ないくらいに……」


今の咲には和や優希、それに染谷先輩に部長が付いている。

もう俺の後ろを付いて来る咲はいない……


京太郎「っとそういえばハギヨシさんにタコスの作り方と麻雀を教えてもらうんだった。」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/20(土) 16:13:10.22 ID:pvjmQxd9o<>
―龍門渕家屋敷―


ハギヨシ「ようこそ龍門渕家へいらっしゃいました。」

京太郎「やめてください、仰々しいですよ、客でもないんですから、というかむしろこっちが教わる側なのに……」

ハギヨシ「いえいえ、須賀様はお客様です、お客様に粗相などあったら龍門渕家の執事として面目が立ちません。」

ハギヨシ「ただ、お嬢様達は生憎、合同合宿で不在で大したおもてなしや挨拶など出来ませんが……」

京太郎「こちらこそすみません、急に料理を教えて欲しいなんて無理言って。」

ハギヨシ「では不肖、この萩原、精一杯須賀様の指南役を受けさせていただきます。」

京太郎「よろしくお願いします。」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/20(土) 16:13:37.15 ID:pvjmQxd9o<>

ハギヨシさんからおいしいタコスの作り方と麻雀を教わる。

厨房でタコスを作る傍ら、ハギヨシさんは何かを煮込んでいた。


京太郎「ハギヨシさん、それは?」

ハギヨシ「ああ、これはシチューを煮込んでいるんです。」

京太郎「シチュー?夕飯のしこみですか?」

ハギヨシ「いえ、料理の練習です。」

京太郎「ハギヨシさんほどの腕前なら練習なんてしなくてもいいんじゃ……?」

ハギヨシ「ふふ、練習はし続けることに意味がある……と言いたい所ですが……」

ハギヨシ「目指す味には到底近づけられないのです……」

京太郎「目指す味、ですか。」

ハギヨシ「ええ、衣様がシチューを召し上がった際、こんな事を仰いまして……」
<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/20(土) 16:14:16.71 ID:pvjmQxd9o<>

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


「「「「いただきます」」」」

衣「今宵の夕餉は……シチューか……」

透華「そうですわね……」

純「しかし今日のはまた一段とうまいな!」ガツガツ

智紀「萩原さんの作る料理はいつもおいしい。」

一「おいしいね、透華。」

透華「え、ええ……」


「違う」


智紀「?」

純「何が違うんだ?衣?こんなに旨いのに。」

衣「いや、あの、ハギヨシの作ったシチューは大変美味だぞ。」

衣「ただ、その……」

ハギヨシ「龍門渕家のシチューとは味が違う……ですか。」

衣「う、うむ。」

衣「昔、母君が作ってくれたシチューを思い出して……」

透華「でも仕方ないことですわ……何せもう作れる者がおりませんもの。」

衣「ああ、そうであったな……」

衣「すまないハギヨシ……忘れてくれ……」

ハギヨシ「いえ、こちらこそ配慮が足らず申し訳ありません。」


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/20(土) 16:14:44.55 ID:pvjmQxd9o<>

京太郎「そんなことがあったんですか……」

ハギヨシ「はい、それからは今は亡き奥様のが作っていたシチューを思い出しながら試行錯誤していましたが中々上手く行かず……」

ハギヨシ「おっと、少々湿っぽくなりましたね。」

ハギヨシ「そうだ、今夜はお泊りになってはいかがでしょうか?」

京太郎「流石にそこまでして頂く訳には……」

ハギヨシ「いえいえ、麻雀のこともありますし、何より夕食も召上って貰わずにお客様を帰したとなると透華お嬢様に叱られてしまいます。」

京太郎「そこまで言うなら泊まって行こうかな?」

ハギヨシ「ではお部屋にご案内させていただきます。」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/20(土) 16:15:17.93 ID:pvjmQxd9o<>

夜になってハギヨシさんに案内された部屋で床に就こうと思ったが……

慣れない枕が原因か、はたまた慣れない部屋が原因なのかはわからないが中々寝付けなかった。

余りに寝付けないので、ふと窓に目をやると龍門渕家の庭が見えた。

「どうせ寝付けないのだから」と、少し外の空気を吸うためにも庭を散歩しようと部屋から出る。


庭に出て、少し歩いてみる。

辺りは静まり返っていて風の音すら聞こえない。

月夜に照らされた綺麗な庭で空を眺めると雲が一つも無く満天の星空に満月が浮かんでいた。


綺麗な月だ。


月を見ながらそんな事を思っていると何所からか風が吹いた。

それと同時に人も……

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/20(土) 16:15:48.41 ID:pvjmQxd9o<>

「あら、どちらさまかしら?」

「ええと龍門渕の知り合いに泊めさせて頂いてる須賀京太郎です。」

「そう、ならお客様ですわね。」


その人は長い金髪の女性で、気品と優しさを体現しているような美しい人だった。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/20(土) 16:16:30.50 ID:pvjmQxd9o<>

「私、今、"寝付けなくて"庭で休んでいましたの。」

「よかったら京太郎君も月夜のティータイムはいかがかしら?」

「いいんですか?見ず知らず俺なんかが……」

「ええ、家で泊まっているという事は誰かに誘われたという事でしょう?」

「ええ、ハギヨシさんに……」

「なら、問題ありませんわ。」

「では、失礼して……」

「さあ、一緒に月夜のお茶会を楽しみましょう。」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/20(土) 16:16:57.90 ID:pvjmQxd9o<>

それから暫く話しをしながらお茶を飲んでいく。

不思議な人だった。

優しい雰囲気と柔らかな笑みで俺の話を聞いてくれていた。


「――で、そいつは麻雀やる時はすごいのに、いつもはどん臭くいやつなんですよ。」

「うふふ、京太郎君はその子の事とても気に掛けてらっしゃるのですわね。」

「なんか、妹みたいで放って置けないんです。」

「妹、ですか……」

「あの、俺なにか気に障ることいいましたか?」

「いえ、少し昔の事を思い出しただけですわ……」

「そうですわ、私にも妹がおりましてね。」

「それを少し、思い出しまして。」

「ただそれだけですわ。」

「そうなんですか……」
<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/20(土) 16:17:26.46 ID:pvjmQxd9o<>

そう言って、その人は少し悲しそうな顔をしながら虚空を仰ぎ見ていた。

先ほどまで見せていた柔和な笑顔が曇ったのが少し辛かった。

それから少しだけその人は自分の話をしてくれた。

体が弱く、肺の病を患っていたこと。

そして今はもう大丈夫になって、夜の間なら歩き回れるようになったこと。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/20(土) 16:17:54.72 ID:pvjmQxd9o<>

「ごめんなさいね、私のつまらない話なんて聞かせてしまいまして。」

「いえ、むしろ俺のことばかり話してしまい、すみません。」

「貴方の話はとても面白かったですわ。」

「こんな話でいいならいくらでもしますよ。」

「うふふ、あら、お茶が切れてしまいましたわ。」

「時間が経つのが早いですね。」

「……それにもうこんな時間ですわ、よい子はもうとっくに眠っている時間ですわよ?」

「うわ、本当だ、そろそろ寝ないと。」

「ちょっとよろしいでしょうか?」

「はい、なんでしょう?」

「京太郎君に"ついていって"いいかしら?」

「え?」

「"ここは迷いやすい所"ですわ。」

「なのでお部屋まで案内いたしますわ。」

「ありがとうございます。」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/20(土) 16:18:22.00 ID:pvjmQxd9o<>

その人はそう言って、俺を部屋まで案内してくれた。

彼女は部屋の前に飾られている花をみて、呟いていた。


「あら、この花は……」

「どうしたんですか?」

「私の好きな花でして。」

「ええっとエゾムラサキでしたっけ?」

「いいえ、似ていますが違いますわ。」


薄青色の花を慈しむように見た後、俺に向き直り、挨拶をする。


「それではお休みなさい、京太郎君。」

「おやすみなさい、あ、そうだ貴女のお名前を聞き忘れていました。」

「私の名前は、龍門渕……――華ですわ。」


最後の方は閉まる扉の音で聞き取れなかった。

ただ明日にでもなればハギヨシさんに聞けばわかるだろう。

そう思い、用意されていたベッドで目蓋を閉じる。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/20(土) 16:18:55.75 ID:pvjmQxd9o<>

ここは厨房か……そう思い辺りを見回す。

その内に厨房に仲が睦まじい姉妹らしき二人がやってくる。

鍋を掴み何かしている。

妹らしき方が何かを言っている。


「お姉さま、お母様に教えられた作り方ってこれで合ってましたか?」

「確かこんな感じだったはずですわ。」

「デミグラスはこんな味でしたでしょうか?」

「もうちょっと甘めだったはずですわ……」

「ここからは隠し味ですわね。」

「お母様も祖母様から教わった時に隠し味を入れたって言ってましたわね。」

「そうして少しずつ隠し味が増えていくんですわね……」

「お姉さま、私たちも娘か息子のお嫁さんが出来たら新しい隠し味を増やすのですね。」

「そうですわね、でもその前に私たちのお婿さんを探さないといけませんわね。」

「うふふ、そうですわね、子供なんてまだまだ先ですわね。」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/20(土) 16:19:22.50 ID:pvjmQxd9o<>

姉の方はある程度煮込んだ後、味見している。


「うん、良い出来栄えですわね。」

「それでは私、みんなにシチューが出来た事を教えてきますわ。」


そう言った妹はどこかに行ってしまった。

姉は何故かこちらを向いた。

俺が見えているのだろうか……

夢の中なので何があっても不思議ではないが……

俺を見据えて姉は呟いていた。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/20(土) 16:19:57.32 ID:pvjmQxd9o<>

 Forget-me-not
「私を忘れないで」

<> 書き溜め分終了のお知らせ
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/20(土) 16:25:58.47 ID:pvjmQxd9o<>

朝日が昇り鳥の囀りで目を覚ます。

不思議な夢を見たものだ。

ハギヨシさんにシチューの話を聞いていたからか、はたまた龍門渕さんと話していたせいかはわからない。

たかが夢の事で一々考えてても仕方ないので、とりあえず顔を洗って身支度をする。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/20(土) 16:47:53.23 ID:pvjmQxd9o<>

ハギヨシ「須賀様、おはようございます、昨晩はよく眠れましたか?」

京太郎「あ、おはようございますハギヨシさん、おかげでちゃんと眠れましたよ。」

ハギヨシ「朝食の用意が出来ております。」

京太郎「ありがとうございます。」


ハギヨシさんに通され、軽めの朝食を取らせてもらった。

その後は流石に家に帰らないと拙いのでハギヨシさんに挨拶をして別れることにした。


京太郎「麻雀とタコスを教えてもらっただけでなく泊めさせてもらいまして、本当にありがとうございました。」

ハギヨシ「いえ、お気になさらないで下さい。」

京太郎「あ、そうだ、ハギヨシさん、名前をちゃんと聞き取れなかったんですが『龍門渕なんとか華』さんていますよね?」

ハギヨシ「透華お嬢様のことですね。」

京太郎「その人にもお礼を言っておいて下さい、『昨日の貴女との夜中のお茶会は楽しかったです』って。」

ハギヨシ「?わかりました、伝えておきます。」

京太郎「それでは。」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/20(土) 17:12:04.81 ID:pvjmQxd9o<>

――ハギヨシ視点――


確かに言伝を受け、須賀様を見送りさせていただきました。

ただ、須賀様のお言葉に少し引っかかりがあったのです。

何故なら透華お嬢様は合同合宿で皆様と一緒に出ていますので、

昨日の夜に透華お嬢様と須賀様が会われるということはないのです。

一介の使用人風情が詮索することではありませんので透華お嬢様が戻られた時に伝えれば良いこと……


私は厨房に向かい朝食の片付けと昼食の下拵えをすることにしました。

その時気付いたのですが、昨日作ったシチューとは別に新たな鍋が置いておりました。

私はその鍋から一掬い取り、味見をし、そして驚愕致しました。

驚愕した理由は今は亡き奥様の作ったシチューと同じ味だったからです。

勿論私が作った覚えがありませんので周りの人物が作った考えるのが妥当です。

そこで私は、近くに居た杉乃さんに聞いてみましたが、残念ながら彼女ではないようです。

となると益々謎が深まりました。

今龍門渕家にいるのは私と杉乃さん。

そして昨晩からお泊りになられた須賀様だけなのです。

当然、須賀様は元の味や作り方を知る由はありませんですし、何より彼の性格からして厨房を勝手に使うという事はないはず……

一体誰がこのシチューを作ったのでしょう……
<>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/10/20(土) 17:17:38.17 ID:pvjmQxd9o<> ちょっと休憩します <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)<>sage<>2012/10/20(土) 17:20:42.74 ID:0e+D1FSso<> なんと華さん期待 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>sage<>2012/10/20(土) 17:25:43.69 ID:rHf+Kvmb0<> 一旦乙ー <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/20(土) 17:43:44.39 ID:1/O/SmUAO<> 乙 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/10/20(土) 17:55:30.24 ID:dDOIqd9Go<> 期待! <> ◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/10/20(土) 18:45:12.44 ID:pvjmQxd9o<> 書き忘れてたけど
【咲SS】京太郎「あれ俺がいる……?」
書いてたイッチです
時間があったらそっちもみてください <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/10/20(土) 18:51:55.62 ID:8xop11Oxo<> ああ、あの人か <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西地方)<><>2012/10/20(土) 18:53:34.96 ID:PKJufEwEo<> 「俺がいる」は楽しめて読めたから期待 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage<>2012/10/20(土) 18:54:29.12 ID:6mzjOygS0<> あんただったのか…!
言われてみれば同じミステリー系だわな <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(鹿児島県)<>sage<>2012/10/20(土) 19:02:22.99 ID:BuaNR8Ph0<> まじか、あれはひさびさに胸に来た作品だったよ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県)<>sage<>2012/10/20(土) 19:16:39.88 ID:HaNIA0990<> これは期待できるなぁ またブックマークが増えてしまった <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道)<>sage<>2012/10/20(土) 19:36:27.91 ID:pupOlByAO<> タイトルからてっきり力を求めるヘルカイザー化京太郎を予想した俺は悪くねぇ! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>sage<>2012/10/20(土) 19:37:29.96 ID:rHf+Kvmb0<> 前スレは面白かったので期待せざるを得ない <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)<>sage<>2012/10/20(土) 22:08:59.79 ID:jUKsAYfXo<> 初めの方のレスを見てホモスレだと思ったのに <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)<>sage<>2012/10/20(土) 23:09:31.80 ID:InQvQsra0<> タイトルでピンと来てあの人だなと思ったら本人だった
前作も面白かったから、今回も期待してるぜ <>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/10/21(日) 00:48:08.35 ID:Mr79diaFo<> すまん別の用事で席外しとった、で、眠いので一旦寝ます <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(鹿児島県)<>sage<>2012/10/21(日) 00:48:35.10 ID:iHIM4wBT0<> おやすみー <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/10/21(日) 16:47:38.97 ID:0kgMqsAe0<> 立ったばかりなのに知ってる住民ばっかりww <> ◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/21(日) 16:52:33.88 ID:Mr79diaFo<> 余り期待されても困るよ……(震え声)

それではちょこちょこ投下していくよ〜 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)<>sage<>2012/10/21(日) 16:53:02.73 ID:UtJpkyrB0<> だが期待 <> ◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/21(日) 16:53:03.81 ID:Mr79diaFo<>

京太郎「ただいま〜」

京太郎母「あんた何所に行ってたのよ?」

京太郎「執事のハギヨシさんにタコスと麻雀を教えてもらってた。」

京太郎母「執事?今時そんなのいるんだ。」

京太郎「居るとこにはいるんだな。」

京太郎母「私ちょっと出かけてくるからお昼はテキトーに食べておいて。」

京太郎「あいよー。」


簡単な昼食をとってベッドの上で昨晩の事を思い出す。

月夜に照らされた彼女は美しく、そして儚かった。


「優しそうな人だったな……」


その内に段々と目蓋が重くなり、夢の世界の扉を叩いてしまう事になる。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/21(日) 16:53:55.74 ID:Mr79diaFo<>

ここは何所だ……

今は誰も住んでいない洋館に執事服を着た男が暗い顔をしていた。

そこへ声を掛ける女の人が一人。


「あの、どうしました?」


「……私はここの執事でございます。」

「と言いましても、『元』ですが。」


「そう、ですか。」


「はい、ここは直に人の手に渡るのですが行く宛もありませんので。」

「ここで果てるのも一興かと思いまして……」


男は悲しそうな顔をしながら洋館を見回し、そう言ってのけた。


「……どうして命を捨てようとなさるのか聞いてもよろしいかしら?」


「……ここには私の主が住まわれていたのですが、ある日、主は恨み買った賊に襲われ、息を引き取りました。」

「私は守れなかったのです、守るべき主人を……」

「主はご両親と死別なされてから、一人この家を守り続けていました。」

「死後は天涯孤独の身であったため、家を受継ぐ者もおらず、こうして人手に渡ることに……」


「…………」


「……私は仕えるべき主を失い、守るべき家も失いました。」

「私は自分の存在価値を見出せないまま、途方に暮れていました……」

「ですから、せめて主のお傍にと……」


「……それなら貴方、私の執事になりませんこと?」


「は?」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/21(日) 16:54:31.71 ID:Mr79diaFo<>

出された提案に男は驚いた顔をしていた。

多分これから先は見ることはないくらいこの男にとって珍しい顔だ。


「ですから、今は何所の執事でもないのでしょう?」

「だったら、我が龍門渕家の執事になりなさい。」


「しかし、こんな私でよろしいのでしょうか……」

「主人一人守れなかった私が、また執事をするなんて……」


「私が許可します、貴方は私に仕えなさい。」

「文句を言う者が居るのなら私が蹴散らして差し上げますわ。」


「……左様でございますか。」


「ええ、私に通せぬ物はありませんわ。」

「ところで貴方の名前は?」


「私に名前などありません。」

「名前を与えてくれた主が亡くなった時、名前に意味など無くなってしまいましたから……」


「……では私が付けて差し上げましょう。」

「……萩原、そう萩原がいいですわね。」


「萩原、でございますか。」


「そう、それで愛称は……ハギヨシがいいですわね。」


「わかりました、ではこのハギヨシ、精一杯貴女様に仕えさせていただきます。」


<> これで書き溜め分終わりじゃあ……
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/21(日) 16:55:16.33 ID:Mr79diaFo<>

京太郎「う、う〜ん……」

そこで目が覚めた。

俺は軽く体を伸ばし、変な夢を見たと思いながら、喉の渇きを潤す為に台所へと向かう。

そこで帰ってきた母親と出くわした。


京太郎「お帰り、結構遅かったな。」

京太郎「そういえば母さんは何所行ってたんだ?」

京太郎母「ただいま、ちょっと人と会っててね。」

京太郎「へぇー。」

京太郎母「そういえば、京太郎、あんた昨日は執事に会いに行ったって言ってたわよね?」

京太郎「ああ、それがどうしたの?」

京太郎母「どこの執事?」

京太郎「龍門渕家の執事さんだけど。」

京太郎母「そう……」

京太郎「どうしたんだよ、いきなり?」

京太郎母「……京太郎、あんた……父親に会ってみたくはない?」

京太郎「はぁ?」

京太郎「俺の父さんって俺が生まれる前に死んだんじゃないのかよ?」

京太郎母「ちゃんと生きてるわよ、ただ、余り表沙汰に出来る人じゃなかったから死んだ事にしてただけ。」

京太郎母「あんたが会った事あるかはわからないけど、行った事はある所よ。」
<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/21(日) 17:16:30.40 ID:Mr79diaFo<>
京太郎母「で、会ってみたくない?」

京太郎「いきなりそんな事を言われてもな……」

京太郎「そもそも何で今更になって……」

京太郎母「あんたも高校生になったんだから父親の事を知っておいてもいいかなって。」

京太郎「もしかして母さんが今日あってた人って……」

京太郎母「そう、あんたの父親。」

京太郎母「あんた返事次第で養子にしてもいいとも言われてるのよ。」

京太郎「養子?」

京太郎母「あっちにも家庭があったからよ。」

京太郎母「元々あんたが生まれていたことも知らなかったのよ。」

京太郎「ようは母さんは不倫してたのか?」

京太郎母「結果的に言えばね。」

京太郎母「まぁ養子の件は直ぐに答えを出せとも言われてないし、とりあえず一緒に住まないか?って聞かれたのよ。」

京太郎「母さんはどうなんだよ?」

京太郎母「あたしはどっちでもいいけどあんたとは一緒には住まないわよ。」

京太郎「はぁ!?」

京太郎母「あたし暫く海外に転勤するから。」

京太郎「そんな話聞いてねぇよ!?」

京太郎母「そりゃ言ってないもの。」

京太郎母「だからあんたの父親に話を付けに言った訳。」

京太郎母「この家は一応残してあげるけど出来れば京太郎には父親の所に行って欲しいかな?」

京太郎「なんでだよ?」

京太郎母「流石に息子一人にするのは忍びないし、結構長く居る予定だから海外に連れて行くわけにはいかないし。」

京太郎「……わかったよ、とりあえず会うだけ会うよ。」

京太郎「一緒に住むかどうかはそれから考える。」

京太郎母「よーし、それでこそ我が息子だ。」
<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/21(日) 17:20:58.33 ID:Mr79diaFo<>

明日父親と会うことになった。

この母親いつもこんな感じだ。

いきなり重要な事を言い出してはケロッとしてやがる。

それはともかく一体父親どんな人物なのだろうか……

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/21(日) 18:13:34.48 ID:Mr79diaFo<>

朝になり父親が住んでいる家とやらに向かう。

なんじゃこりゃ。

誰かがドッキリの看板もって何所かに潜んでいるんじゃないかと思った。

何せここへ来たのは昨日ぶりなのだから……

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/21(日) 18:14:00.30 ID:Mr79diaFo<>

ハギヨシ「ようこそいらっしゃいました『京太郎様』。」

京太郎「ハギヨシさん、昨日ぶりですね。」


やはりと言うかなんと言うか、お出迎えこの人だった。

てっきりハギヨシさんといっしょにドッキリの看板が出てくるのかとも思ったが、

ハギヨシさんはそんな事をするような人ではない。

そして出迎えにはもう一人居た。


「よく来たね、京太郎君。」


そこにはどこか頼りなさげな中年の男が立っていた。


「ええと貴方が俺の……?」

「詳しい事は中で話そうか。」


そう言われて通された部屋には白髪交じりの男が待っていた。


「ハギヨシ、もう下がっていい。」

「はい、それでは私はここで失礼させていただきます。」


ハギヨシさんはそう言って音も無く去っていった。

これから重要な事を話すのだろう。

そのための人払い。

先ほどから一緒に来た中年の男性が切り出す。


「お義父さん、彼が京太郎君です。」


「初めまして、須賀京太郎です。」


「……君がそうか、急な事で済まないな。」

「君の母親から京太郎君を預かって欲しいと言われてな。」

「それに私も是非、君を養子にと思っている。」


「いきなりすぎて直ぐには答えられません。」


「そうだな……虫のいい話をいきなり出されても困惑するだろう……」


どうやら話を聞くと中年の男の方が龍門渕家の現当主で透華さんの父親。

老人の方が前当主で透華さんの祖父、龍門渕高校の理事長でもあるらしい。

それから俺の人生を変える様な話が続いた。
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(兵庫県)<>sage<>2012/10/21(日) 18:14:13.28 ID:Ef8wa/Ea0<> wwktk <> ◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/21(日) 18:18:48.98 ID:Mr79diaFo<>
――――――
――――
―― <>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/21(日) 18:21:06.00 ID:Mr79diaFo<>
結局の所、龍門渕家のお世話になることにした。

後で龍門渕高校の面々に挨拶をしないといけないな。

あと、清澄高校の面々にも事情を話さないと……
<>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/10/21(日) 18:22:01.14 ID:Mr79diaFo<> とりあえず一旦ここまでです
また書き貯まって来たら再開します <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)<>sage<>2012/10/21(日) 18:44:24.29 ID:UtJpkyrB0<> おつー <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(島根県)<>sage<>2012/10/21(日) 18:46:47.62 ID:JHqKnc9Do<> おつー。期待してるよー <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)<>sage<>2012/10/21(日) 19:28:41.62 ID:yzJdRhu1o<> 乙ー <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/10/21(日) 20:18:44.79 ID:oXhUsQQIO<> おつー
うん……京太郎は透華と異母姉弟なのか?
いやでも養子に言ってるのが祖父の方だから京太郎が透華の叔父にあたるのか? <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/10/22(月) 11:42:12.74 ID:WFh4i7KIO<> ジョセフと仗助の関係みたいなもん? <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(富山県)<>sage<>2012/10/22(月) 12:04:13.49 ID:reMO3w1Jo<> 承太郎(甥)と仗助じゃなくて? <> ◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/22(月) 20:23:44.33 ID:vLbyAkHoo<> 酔っ払ったせいか、ヴァンパイア系の話とシロが京太郎を産む話の構想が浮かんだ。

書けた分投下するべよ〜 <> 関係は隠す程でもないのでさらっと書いとくね
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/22(月) 20:24:41.94 ID:vLbyAkHoo<>

透華父「そろそろ透華達が帰ってくる頃だ、挨拶は私も一緒に立ち会おう。」

京太郎「わかりました、えっと、"お義兄さん"?」

透華父「出来ればお父さんと呼んでほしいのだがね……」

京太郎「"お義兄さん"の養子になる話は"まだ正式に決まった"わけではないんですよね?」

透華父「まぁそうではあるが一日でも早く家族として馴染む為にもそっちの方がいいのではないのかな?」

京太郎「それよりも何故お義兄さんが俺の親になるのかが……」

透華父「……すまないね、大人の事情半分、私のエゴ半分という奴だよ。」

京太郎「……大人って大変ですね。」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/22(月) 20:25:08.54 ID:vLbyAkHoo<>

透華さんのお父さんと話していたら女性の大きな声が響き渡った。


「ただいまもどりましたわ!」

「おかえりなさいませ、皆様。」


どうやら龍門渕のメンバーが帰ってきたみたいでハギヨシさんが出迎えたようだ。


透華父「透華達が戻ってきたようだな。」

透華父「さぁ、君の事を紹介しようか。」

京太郎「ええ、お願いしますよ、"お義父さん"?」

透華父「……婿養子ではないからね?」

京太郎「わかってますよ……」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/22(月) 20:25:40.21 ID:vLbyAkHoo<>

俺達は今居る部屋を出て、今から家族になる人たちの所へ向かう。

部屋の前ではハギヨシさんが待っており、俺達に向かって御辞儀をする。

そしてゆっくりと部屋の扉を開けてくれた。

部屋の中に居た一人がこちらに気付く。


「あら、お父様、ただいま戻りましたわ。」

「ああ、お帰り、透華。」


この人が透華?確かに似ているがあの人とは違う……

あの人はもっとこう……落ち着いていて、柔和な笑みの持ち主だったはずだ。

そんな疑問を考えていたが透華さんが父親に尋ねる。


「ところでお父様、そちらの方は?」

「彼は京太郎君、我が龍門渕家の家族になる子だ。」

「清澄高校麻雀部の1年、須賀京太郎です、よろしくお願いします、お義姉さん。」

「はい!?」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/22(月) 20:26:12.53 ID:vLbyAkHoo<>

驚きの表情と共に素っ頓狂な声が部屋に響く。

養父が苦い顔をしていたが、それは娘に対してではなかった。

先ほどから養父の顔を睨んでいる金髪の一際背の低い少女が気になるのか、とも思ったがそれだけではなかったようだ。


透華父「京太郎君。」


養父は咎めるような声で俺を呼んだ。

そして意味がわかった。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/22(月) 20:26:43.89 ID:vLbyAkHoo<>

京太郎「あ、須賀というのは不味いですかね……」

透華父「出来ればね、それに高校も直に変わる。」

京太郎「そうでしたね。」

透華「では改めて自己紹介を、龍門渕透華ですわ。」

衣「衣は天江衣だトーカとは従姉妹にあたる。」

一「ボクは国広一、透華専属のメイドでもあるんだ、よろしくね。」

純「おれ、じゃなくて私の名前は井上純です、メイドでもあります。」

智紀「メイド、沢村智紀、です。」

歩「りゅ、龍門渕家のメイドで一年の杉乃歩です!」

ハギヨシ「執事の萩原でございます、皆様からはハギヨシと呼ばれております。」

透華父「挨拶は終わったようだね、では私はこれで戻るよ。」
<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/22(月) 20:32:48.82 ID:vLbyAkHoo<>

そう言って養父は部屋から出て行った。

部屋の扉が閉まった瞬間、息を吐く音が聞こえる。


純「あ〜なんか苦手なんだよな、透華の親父さん。」

智紀「なんとなくわかる。」

一「一応龍門渕家の当主だからね〜。」

衣「衣もあの男は好かないな。」

透華「あの、あれでも私のお父様なのですわよ……」


「あれでも」ってなんだ、「あれでも」って……

俺は会って一日も経ってないから何とも言えないが男には男の苦労があるんだよ……多分。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/22(月) 20:37:31.21 ID:vLbyAkHoo<> アカン眠い、酒呑んだせいや
あと前に書いた【清澄大自動車部】は何か似てるようなスレ上がったから書かなくてもいいよね?
内容としてはD-RIVE!!とああっ女神様を足して2で割った様な内容だし。
【バーテンダーKyo】はパニキが書いてくれる、俺が書いたらほのぼのになってまうし。
んじゃお休み。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)<>sage<>2012/10/22(月) 20:41:36.63 ID:+P9ztxZb0<> おつー <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/10/22(月) 20:46:15.82 ID:qf5dNVlzo<> 乙やでー <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage<>2012/10/22(月) 20:46:38.62 ID:rn40zkgVo<> 乙ー <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(鹿児島県)<>sage<>2012/10/22(月) 20:47:19.39 ID:9Oi5yiX30<> おつっす! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)<>sage<>2012/10/22(月) 20:50:17.75 ID:m4XmahPNo<> 乙ー <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/10/22(月) 21:02:35.64 ID:5Tox7D1IO<> 乙ーネタ被りなんて気にしたらあかんよ!
ほのぼのみたいんでオナシャス! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2012/10/22(月) 21:15:03.78 ID:o6Zxg72P0<> 乙!! <>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/23(火) 19:25:49.70 ID:9mpxyvgoo<>
全国出場してついでに何故か俺も連れてこられた。

そして今、俺は道に迷ってます。

しかも今、目の前に『校庭に迷って入ってきた犬』を見つけた子供のような表情をしたお姉さんがこっちを見ています。


豊音「子供だよー……」

豊音「カワイイ男の子だよー……」


むちゃくちゃ怖いんですけど、この人……

その人が一歩を出してきたので俺は二歩下がる。

5歳くらいの197の身長差はコンパスの開き具合にも現れる。

じりじりと美人のお姉さんが近づいてきて恐怖心を煽ってくるんですけど!?

そして堰を切ったかのようにお姉さん突っ込んできた!


豊音「お姉さんの子供になろうよー!!」


何言ってるんだこの人!?

そんな事思いながら逃げようと思ったが足が竦んで動けない。

ああ、終わった、多分俺は連れ去られるんだろうな。

そして次の瞬間推定197cmの巨体が110cm台の俺に飛び込んできた。


京太郎「らめえぇぇ!!そんなに大きいの突っ込んできたら壊れちゃうのぉぉぉ!?」

豊音「ゲットー!」


こうしてこのあと捕まった宇宙人のごとく連れられてった俺を、清澄メンバーが救ってくれるのはまた別の話。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/23(火) 19:26:21.21 ID:9mpxyvgoo<> んじゃ本編すこし投下 <> ◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/23(火) 19:26:49.84 ID:9mpxyvgoo<>
夕食の時間になり、皆が一堂に会する。

透華さんの祖父さんと親父さんは居なかったが、家族はなるべく一緒に食事を取るのが決まりらしい。

その家族の中に、執事やメイドさんも含まれているらしい。

皆が席に着くとハギヨシさんが料理を運んでくる。

次々と色取り取りの料理が並べられるが、一品だけ異彩を放った料理がある。

それを見た天江さんがぽつりと呟く。

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)<>sage<>2012/10/23(火) 19:27:25.19 ID:nac1AzNM0<> 姉帯さんがえらい事にww <> ◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/23(火) 19:27:27.60 ID:9mpxyvgoo<>

「シチューか……」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/23(火) 19:27:56.52 ID:9mpxyvgoo<>

この前作っていたシチューだろうか。

完璧なハギヨシさんのことだ、未完成品を出すわけがない。

つまり龍門渕家のシチューを完成させたということだろう。

明らかに戸惑っている透華さんと天江さんを見て、他の人たちが躊躇っていた。

折角ハギヨシさんが苦労して作ってくれたんだ、食べないのは勿体ないと思う。

俺は手を合わせて声を張って「頂きます」と言い、スプーンで一掬いするとシチューを口に運ぶ。


京太郎「うん、美味しいですよ、ハギヨシさん。」

ハギヨシ「ありがとうございます。」


その言動の意味に気付いたのか、透華さんがシチューに手をつける。

一口味わったかと思ったら、顔を綻ばせた。


「美味しい……そして懐かしい味ですわ。」


その言葉を聞いた天江さんがスプーンを手に取り、恐る恐るシチューを口に運ぶ。


「ああ、確かに、母君が作ってくれた味だ……」


天江さんが感慨深そうに言うと、周りから安堵の息が漏れ出る。

走った緊張の糸が切れたからか、井上さんが大声で頂きますと言った後、がっつき始める。

他の人もそれに倣ってか、食事を始めた。


「では、ごゆっくりどうぞ。」


ただ一人、ハギヨシさんはそれだけ言って食堂から出て行った。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/23(火) 19:41:58.51 ID:9mpxyvgoo<>
食後、とぼとぼと家の中を歩き回る。

思い出すのは透華さんの笑った顔。

あの人に似たあの笑顔だった。

結局あの人は透華さんではなかった。

なら一体誰なのか……

考えても出ない答えを考え、

思考はぐるぐると迷う。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/23(火) 20:00:58.56 ID:9mpxyvgoo<>

真夜中になって俺に与えられた部屋で窓から外を見る。

月明かりに照らされた庭が見える。

今夜もあの人はいるのだろうか……

俺の疑問は解けるのだろうか……

気付いたら庭に足が向かっていた。


庭に敷き詰められた綺麗な花絨毯を横目に、小さな屋根が付いたお茶会の場所へ向かう。

そこに白い椅子に座った綺麗な金髪が風にたなびいていた。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/23(火) 20:01:33.98 ID:9mpxyvgoo<>
「こんばんは。」

「ん?きょうたろーか。」


目的の人に思わず声を掛けて、そして人違いだと気付く。


「どうしたきょうたろー?」


「いえ、天江さんがいるとは思わなかったので。」


「ここからの望む景色は風情があるからな、時折ここで寛ぐ。」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/23(火) 20:03:14.60 ID:9mpxyvgoo<>

「そうですか。」

「ところで天江さん――「衣だ」」


「衣を呼ぶときは衣と呼んでくれ、衣もきょうたろーのことをきょうたろーと呼ぶ。」

「衣たちは家族になるのだ、名前で呼ぶのが道理であろう?」


「わかりました。」

「では衣さん、こちらに座ってもいいですか?」


「そのくらいの瑣末なことは一々許可を取らなくてもいいぞ。」


「んじゃ失礼します。」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/23(火) 20:13:17.72 ID:9mpxyvgoo<>

俺は空いている向かい側の椅子に腰を下ろし、暫くの間、衣さんと話していた。

話している内に衣さんは眠くなってきたのだろう、ゆっくりと舟をこぎ始めた。


「衣さん、もう寝ましょうか。」


「衣はまだきょうたろーと話をしてても大丈夫だぞ……」


「俺もそろそろ寝ないといけないんですよ。」


「なんだきょうたろーも寝るのか、それなら仕方ないな、衣は部屋に戻るぞ。」


「お休みなさい、衣さん。」

「お休み、きょうたろー。」


そう言って衣さんは眠そうな目をこすりながら別邸に戻っていった。

衣さんに寝るとは言ったものの、直ぐに部屋へと戻る気はなかった。

ただ、俺が寝ると言わないと衣さんは素直に戻らない気がしたのでそう言っただけだ。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/23(火) 20:25:02.44 ID:9mpxyvgoo<>

花と月を見ながら少し目を瞑る。

風の音と花の香りが心地良い。

色んなことが俺の身に起き、住んでいた家から離れ、今はここにいる。

起こった出来事とこれからの事を頭の中で整理していたら何時の間にか眠っていたようだ。

大した時間ではないが、その間に人が来て俺に声をかけてきた。


「こんなところで寝ると風邪をひきますわよ。」


「え?あ、こんばんは。」


「ふふ、またお会いしましたわね、京太郎君。」


そこには真夜中のお茶会を開いた人がいた。


「京太郎君、お茶はいかがかしら?」


「頂きます、『龍門渕さん』。」


「はい、どうぞ。」


コポコポとティーカップに注がれたお茶を飲みながら、

下の名前を聞きそびれた女性と会った。

<>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/10/23(火) 20:25:51.79 ID:9mpxyvgoo<> 一旦ここで中断します
書けたらまた投下します <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)<>sage<>2012/10/23(火) 20:42:07.90 ID:nac1AzNM0<> 一旦乙ー <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(島根県)<>sage<>2012/10/23(火) 21:00:47.44 ID:d7VR/96xo<> 乙ー <> ◆/cZ9NqabwE<><>2012/10/24(水) 20:34:13.91 ID:KEdHcyvdo<> 何かシロが妊娠する話を書いてた。

本編ちょこっと投下します <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(静岡県)<>sage<>2012/10/24(水) 20:34:40.61 ID:Sn2QwUVro<> イッチガキター <> ◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/24(水) 20:35:05.74 ID:KEdHcyvdo<>
「そういえば、おれ、ここの養子になることになったんです。」


「そう、なら私とも家族になりますのね。」

「私の事は母親だと思ってかまいませんわ。」

「なんなら私の事を『お母様』と呼んで頂いても構いませんのよ?」


「流石にそれはちょっと……」


「そうですか、残念ですわね……まぁ無理にとは言いませんわよ。」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/24(水) 20:35:36.56 ID:KEdHcyvdo<>

それから俺が高校に転校する事、明日清澄に行って挨拶する事や不安な事、

身の回りの急激な変化を話した。

話が進むに連れ、お茶が切れて御開きの時間になった。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/24(水) 20:36:03.97 ID:KEdHcyvdo<>

「龍門渕さんと話していて大分気が紛れました。」


「私で良ければ幾らでも相談に乗りますわ。」


「ありがとうございます……そういえば貴女は普段、何所にいるんですか?」


「夜はいつもここにいますわ。」

「私に会いたくなったらここにいらっしゃい。」

「出来れば私をお母様と呼ぶ練習もして欲しいですけど。」


冗談めかしてくすくすとお上品に笑いながら言っていた。


「出来るだけ努力します、それではお休みなさい。」


「おやすみなさい、京太郎君。」

<> 書き溜め分が溶けた
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/24(水) 20:38:39.22 ID:KEdHcyvdo<>

挨拶を済ませて部屋に戻ると、暗がりの中で目立っている物が在った。

枕元に置いてある、チカチカと光る携帯電話を開く。

「ん、母さんからのメールか……」


『ハロー京太郎、元気にやってる?
 今母さん海外に居るせいか電波が届かない事もあるの、
 だからメールとか電話出来ないことも多いけど寂しくなるなよ?
 あたしも寂しいけど京太郎との思い出を元に仕事頑張るわ。』


「適当なメール寄越しやがって、まぁ母さんらしいと言えば母さんらしいか。」


それにしても母親、か。

俺には既に母親がいるので暫くはあの人を母と呼べないだろう。

でもあの人を母親と呼べるようになった頃には、ここの一員になれたってことだろうな……

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/24(水) 20:55:32.20 ID:KEdHcyvdo<>

やがて朝になり、清澄との別れの日がやってきた。

朝一に担任に事情を伝え、教室で別れの挨拶をする。

そこには咲も含まれていて、その顔は驚愕の色しか見せていなかった。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/24(水) 20:56:04.23 ID:KEdHcyvdo<>

咲「京ちゃん、嘘……だよね?」

京太郎「咲、別に今生の別れって訳じゃないんだ、同じ長野に居るから何時でも会える。」

咲「……でも清澄から出てくって事でしょ……?」

京太郎「確かにそうだけど、咲はもう大丈夫だろ?」

咲「私の何が……大丈夫なの……?」


今にも泣きそうな咲を宥めつつ、落ち着いた声色で諭す。


京太郎「咲には和も優希も染谷先輩も部長も居るだろう?」

京太郎「困った時は頼れる仲間や友達がいる……」

京太郎「だからもう俺が居なくても大丈夫だろ?」

咲「何も……何もわかってないよ……京ちゃんは……」

咲「全然大丈夫じゃないよ……」

咲「京ちゃんのバカ……」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/24(水) 20:56:34.99 ID:KEdHcyvdo<>

それだけ言って咲は足早に去っていった。

「これでいい、これでいいんだ。」

自分にそう言い聞かせて、咲の背中を目で追いかけていた。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/24(水) 21:35:54.44 ID:KEdHcyvdo<>

やがて放課後になり、一人部室の掃除をする。

「もう今日で最後か」と思うと、どこか物寂しく感じる。

懐に忍ばせた退部届けが重い……

ただの紙切れ一枚なのに、こんなにも重いものなのか……

そして一番最初にやってきた部長に事情を話し、退部届けを渡す。

それを受け取った部長はただ、目を細めてぼそりと呟いた。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/24(水) 21:36:20.82 ID:KEdHcyvdo<>
「そう、家の事情なら仕方ないものね……。」

「うちも少し寂しくなるわ。」


「直ぐに気にならなくなりますよ。」


「そうかしら?送別会もせずに送り出すのは心苦しいわね。」


「出て行く奴のことより、今居る部員のために時間を割いてください。」

「そっちの方が建設的です。」


「案外須賀君ってドライなのね。」


「別れは惜しいですが決まった事をうだうだ考えても仕方ないです。」


「咲には言ったの?」


「納得はしてないようでしたが、大丈夫でしょう。」


「そう……」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/24(水) 21:37:05.37 ID:KEdHcyvdo<>

部長は短く言うと椅子に座って部員全員を待っていた。

その内に部員が一人、また一人と入ってくる。

やがて集まった部員に別れの挨拶を告げる。


まこ「しかし急な話じゃな。」

京太郎「急すぎて俺もびっくりしましたよ。」

和「これでお別れなんですね。」

京太郎「同じ長野だから会おうと思えば会えるんだけど……」

優希「まったく、犬が勝手に飼い主放ってどっかに行くんじゃないじぇ!」

京太郎「タコスの食いすぎんなよ?」

久「とうとう咲は来なかったわね……」

和「……そうですね。」

京太郎「直ぐに元に戻りますよ、今のあいつには目標がありますから。」

まこ「だといいんじゃがのう……」

京太郎「最後に一つだけ……」

優希「なんだじぇ?」

京太郎「あいつを……咲を頼みます……」

和「言われなくても大丈夫です。」

京太郎「それじゃあ、さようなら、皆元気でやってください、俺、全国応援してますんで。」


そう言って部室から出る。

咲は今何所に居るのだろうか。

あいつの事だ、きっと一人でめそめそと泣いているのだろう。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/24(水) 21:38:12.07 ID:KEdHcyvdo<> 一旦区切ります
書き貯めって何で貯まらないんだろうね……
小ネタばかり書き貯まるよ…… <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)<>sage<>2012/10/24(水) 21:41:05.05 ID:E/c8nKCO0<> おつー
咲ちゃん… <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海)<>sage<>2012/10/24(水) 21:46:00.93 ID:MGD6XxiAO<> 何であれ友達が遠く行くのは寂しいもんだ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(鹿児島県)<>sage<>2012/10/24(水) 21:46:18.41 ID:RHU9CqDAo<> おつっす <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(富山県)<>sage<>2012/10/24(水) 21:50:37.24 ID:H6EaxZT+o<> 思えば遠くへきたもんだ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)<>sage<>2012/10/24(水) 21:53:47.46 ID:Asc7bM2ko<> 乙ー <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東)<>sage<>2012/10/24(水) 22:53:43.71 ID:h0Er39MAO<> 小ネタの投下はよ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(奈良県)<>sage<>2012/10/25(木) 02:39:07.05 ID:YIbeBhlco<> >>73
姉帯さん超可愛い <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(愛知県)<><>2012/10/25(木) 23:55:38.88 ID:aDcipLFs0<> あ








あ <>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/26(金) 00:56:23.12 ID:HeLSHfmCo<> ちょっと深夜に投下 <> ◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/26(金) 00:57:10.97 ID:HeLSHfmCo<>

公園近くの河川敷で彼女を見つけた。

須賀君の言った通りの場所でした。


「咲さん。」


「あ、和ちゃん……」


「部活終わっちゃいましたよ。」


「うん、ごめんね。」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/26(金) 00:57:37.07 ID:HeLSHfmCo<>

彼女は赤い目を擦りながら申し訳なさそうに謝ります。

やはり彼のことで泣いていたのでしょうか……

ふざけた男ですね、須賀君は……

彼女にこれだけ想われていて、

彼女の場所が解るくらい想っていて、

何故自分で彼女を慰めないのでしょう……


私は正直彼に嫉妬しています。

大切な友人をここまで泣かせた彼に。

大切な友人をここまで理解している彼に。


家の事情で仕方ないのは分かっています、私も人の事を言える様な環境ではありませんから。


それでも私は嫉妬してしまう。

私以上に彼女を理解している彼を……

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/26(金) 00:58:26.48 ID:HeLSHfmCo<>

校門を出るとハギヨシさんが車で迎えに来てくれていた。


ハギヨシ「京太郎様、御向かいに上がりました。」

京太郎「様付けは勘弁してください。」

ハギヨシ「では、京太郎お坊ちゃまとお呼びします。」

京太郎「もっと嫌です。」

ハギヨシ「そうですか、それと私の事は呼び捨てで構いません。」

京太郎「年上の人を呼び捨てにするのは……」

ハギヨシ「透華お嬢様たちも私の事は呼び捨てでございます。」

京太郎「じゃあ呼び方は個人の気持ちの問題ということで。」

ハギヨシ「畏まりました、京太郎様。」

京太郎「結局様付けのままですか。」

ハギヨシ「やはり坊ちゃまの方がよろしかったでしょうか?」

京太郎「いえ、呼び捨てにするという選択肢をですね……」

ハギヨシ「仕える方に対してそんな失礼なことはできません。」

京太郎「俺はそっちの方が楽なんですけど……」

ハギヨシ「それに、京太郎様は先程――」

ハギヨシ「呼び方は個人の気持ちの問題と仰いましたので。」

京太郎「うっ……わかりました。」


大人ってずりーのな。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/26(金) 01:09:56.21 ID:HeLSHfmCo<> 龍門渕家に戻った後、皆で食事をしている時、衣さんがこんな事を言い始めた。


衣「確かきょうたろーは明日から龍門渕に転校するのだったな?」

京太郎「ええ、そうですけど。」

衣「部活はどうするのだ?」

京太郎「特には決めてないです。」

透華「あら?麻雀部に入るのではありませんの?」

透華「京太郎も元は麻雀部なのでしょう?」

京太郎「俺は高校に入ってから麻雀始めたんで凄く弱いんですよ。」

京太郎「麻雀部に入ってからはずっと雑用ばかりしてましたし。」

純「個人戦は出なかったのかよ?」

京太郎「個人戦では午前で敗退しました。」

透華「……そうですか」

智紀「…………?」

衣「つまりきょうたろーは初心者なのだな。」

京太郎「ええ、そうですよ、役を覚えた程度です。」

透華「私、良い事を思いつきましたわ!」

京太郎「すっごい嫌な予感がする……」

透華「この後、京太郎の歓迎会を始めますわよ。」

衣「おー!とーか!衣もその意見には賛成だ!」

純「歓迎会って言ってもどんな事をやるんだよ?」

透華「もちろん!麻雀ですわ!」

京太郎「それって歓迎会と言う名のカワイガリじゃないですか!?やだー!?」

純「まぁ諦めな、野良犬に噛まれたと思ってさ。」

純「いざとなったらオレが助け舟だしてやっから。」

京太郎「うう、井上さん、イケメンだ……」

純「……言っとくけどオレは女だぞ。」

京太郎「知ってますよ。」

純「へぇ、オレを男扱いしない奴なんて初めてだ。」

京太郎「県予選の時に井上さんにタコスを食われたせいで、俺買いに行きましたから。」

純「……すまねぇ。」

京太郎「気にしてませんよ。」

純「あと、オレの事は純でいいぜ。」

京太郎「はい、分かりました、純さん。」

衣「純!きょうたろー!早く衣の部屋で打つぞー!」

純「はいはい……」

京太郎「俺の力を見せてやるぜ。」

京太郎「主に弱さ的な意味で……」

純「情けねぇ男だな……」


そんなこんなで衣さんが住んでる別邸に向かい、卓を囲む。

最初のメンバーは俺、国広さん、沢村さん、透華さんだ。 <>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/10/26(金) 01:10:50.65 ID:HeLSHfmCo<> 一旦ここまで、また貯まったら投下します。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東)<>sage<>2012/10/26(金) 01:15:41.96 ID:+doUaMHAO<> 乙 <> ◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/10/26(金) 20:05:36.65 ID:HeLSHfmCo<> 京ちゃんが子供を妊娠する話とシロが妊娠する話を書いていた
それじゃあちょっと投下してくよー
<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/26(金) 20:06:07.37 ID:HeLSHfmCo<>
結果は俺の箱割れで終わった。


一「よっわ!?」

智紀「弱い……」

透華「弱いですわね。」

京太郎「だから言ったじゃないですかー……」チーン

純「見事な振込みマシンだったな。」

衣「きょうたろーは銀行みたいだな。」

京太郎「せめて少しは慰めてくださいよ……」

透華「慰められるレベルですらありませんもの。」

衣「よし今度は衣も打つぞ!」

純「今度はトバないようにしろよ?」

京太郎「善処します……」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/26(金) 20:06:57.84 ID:HeLSHfmCo<>

またもや俺がラス引いたわけだけど、この人たち相手なら仕方ないよね?

俺そこそこ健闘したと思うよ?

箱は割れたけど。


京太郎「」チーン

純「まぁある意味予想していた。」

衣「寧ろ先程よりかはましだろう。」

一「それでも弱いね。」

衣「よし、では次だ!」

京太郎「マジですか……」

純「やばくなったらストップかけてやるから安心しろ。」

京太郎「出来れば早めにお願いします……」

透華「私が京太郎をみっちり鍛え上げてみせますわ!」

京太郎「もう既に歓迎会じゃないな。」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/26(金) 20:07:51.09 ID:HeLSHfmCo<>

その後10時を過ぎまでやっていてそのあとお開きになった。

お開きの理由は衣さんがお眠の時間になったからだ。

どんだけ見た目通りなんだ衣さんは……


衣さんを寝かしつけて戻ってきた透華さんに呼び止められた。


透華「京太郎、ちょっとお話をしてもよろしいかしら。」

京太郎「ええ、大丈夫ですよ。」


透華さんは対面の椅子に腰掛け俺と話し始める。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/26(金) 20:08:18.87 ID:HeLSHfmCo<>

透華「龍門渕家には慣れまして?」

京太郎「慣れたかどうかはまだ何ともいえませんが、良くはしてもらってますよ。」

透華「そうですの。」

透華「家には早く慣れて欲しいですわ。」

透華「京太郎は既に家族の一人なんですから。」

京太郎「家族、ですか。」

透華「ええ、そうですわ。」

透華「貴方と私がどんな関係でも、我が龍門渕家に来た時から、京太郎、貴方は家族ですわ。」

京太郎「なんかむず痒いですね。」

透華「直ぐに慣れますわよ。」

透華「だからこそ、家族だからこそ聞いておきたいのですの。」

京太郎「なんですか?」

透華「一つは個人戦のこと。」

透華「もう一つは貴方が夜に会った方の事。」

京太郎「個人戦は午前で予選敗退しただけですよ?」

透華「……個人戦は得点制ですわよね?女子も男子も変わりませんわ。」

透華「なのに、何故、得点制の個人戦出場者が午前で終わる事が出来ますの?」

京太郎「……あまりに点数が酷かったもので。」

透華「しかし、それだと公平性が失われてしまいますわ。」

透華「凄く弱い方と打てたから一人二人だけ良い点が取れたなんてことになったら、それこそ不公平。」

透華「本当は棄権か出場拒否をしたのでしょう?」

京太郎「凄いですね、エスパーかなんかですか?」

透華「ただの推理ですわ。」

京太郎「俺はただ身の丈に合った事をしてただけです。」

京太郎「俺は麻雀初心者ですから、大会に出られるレベルじゃありませんし。」

京太郎「それに皆の役に立ちたかったので、大会に出なかったんです。」

透華「……そう、ですの。」

京太郎「もう一つの方は夜のお茶会のことですよね?」

透華「ええ、その通りですわ。」

京太郎「実は、俺、透華さんに会うまでその人の事を透華さんだと思っていたんです。」

京太郎「特徴を聞いてみたら透華さんの様でしたし。」

京太郎「でも実際に透華さんに会って見て違うと分かっただけで、その人の事は特に分かってないんですよ。」

京太郎「分かっているのはその人が「龍門渕」と名乗っている事、よく夜の庭に居る事ぐらいですかね。」

透華「わかりましたわ、京太郎、お話に付き合って頂いてありがとうございます。」

京太郎「いえ、こちらこそ話して少し楽になりましたから。」

透華「ではお休みなさい。」

京太郎「おやすみなさい。」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/26(金) 21:37:18.05 ID:HeLSHfmCo<>

俺は透華さんと別れた後、夜の庭へと出向く。

勿論あの人に会うために。


いつもの場所に行くとお茶を用意して待っていてくれた。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/26(金) 21:38:01.11 ID:HeLSHfmCo<>

「こんばんは、龍門渕さん。」


「あらこんばんは、流石に一朝一夕で「お母様」とは呼んで頂けませんわね。」


「そんなに簡単なことじゃないんですよ。」


「気長に待ちますわ。」

「それで今日はどんな悩み事かしら?」


「麻雀をやっているんですがさっきコテンパンにされちゃって。」


「ふふふ、大丈夫ですわ、京太郎君は強くなりますもの。」


「そんなことがわかるんですか?」


「ええ、コツは大きく三回深呼吸して頭を氷のように冷ますことですわ。」


「そんなんで出来ますかね……」


「とにかくやってみればわかりますわ。」


「わかりました、それでは今度やってみます。」


「そういえば龍門渕さんって御幾つなんですか?」


「女の人に年齢と体重を聞くのはタブーですわよ。」


「あ、すみません。」


「ふふ、ただ一つヒントを言うなら……私には子供がいます。」


「お子さんが居るんですか。」


「ええ、近くにいるのですがその事に気付いていないようですわ。」


「そんなに会いたいなら会えばいいんじゃ……」


「中々難しいものなのですわ。」


「そうなんですか……すいません、無神経な事を言って……」


「お気になさらないで。」


それだけ言ってその人はお茶を一啜りしていた。
<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/26(金) 21:39:16.31 ID:HeLSHfmCo<>

「すいません、本当はもうちょっと居たいんですけどそろそろ部屋に戻ります。」


「そうですか。」


「もう部屋に戻らないと明日が辛いですから。」


「転校初日お寝坊は恥ずかしいですものね。」

「それではお休みなさい。」


「お休みなさい。」


俺は部屋に戻り、明日のために早めにベッドの中に入った。

今夜はどんな夢を見るのだろうか……

<>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/10/26(金) 21:40:32.18 ID:HeLSHfmCo<> すまん後の方から書いてたり途中必要なシーン書いてたりするから遅くなってしまう。

とりあえず一旦ここで終わり。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)<>sage<>2012/10/26(金) 21:41:15.89 ID:Sl5IYdd40<> おつー <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道)<>sage<>2012/10/26(金) 21:41:41.09 ID:Jyq9Zl7Yo<> おつです <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)<>sage<>2012/10/26(金) 21:41:52.29 ID:IClF6bbbo<> 乙ー <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国地方)<>sage<>2012/10/26(金) 21:52:30.12 ID:kp7i7Kzpo<> おつやでー <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(鹿児島県)<>sage<>2012/10/26(金) 21:59:59.77 ID:rLBQ0XnP0<> 乙だし! <> ◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/10/26(金) 22:12:13.07 ID:HeLSHfmCo<> 凄いくだらない事だがミスチルのフェイクって咲に当て嵌まる気がするとか思った。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東)<>sage<>2012/10/26(金) 22:52:58.96 ID:+doUaMHAO<> 乙

あと 小ネタ投下はホントいつなんだよ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sagesaga<>2012/10/26(金) 23:03:59.15 ID:Qc0G4R3d0<> >>頭を氷のように冷ます
うん?これは京ちゃんが治水を覚えるフラグ?それとも氷太郎フラグ? <>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/10/26(金) 23:11:16.40 ID:HeLSHfmCo<> 小ネタどうしようね、本編とは全然関係ないネタだから別のスレで出すかここで出すか迷っている

治水と表現するのはどうなのかは分からんが多分氷太郎?かな? <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海・関東)<>sage<>2012/10/26(金) 23:47:08.95 ID:+doUaMHAO<> 此処でお願いします


氷太郎って……指舐めただけなんだから いい加減許してやれよ <>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/27(土) 00:46:36.34 ID:OZFu8YYQo<> 小ネタ投下するとよ、咲たんだから京ちゃんとの絡みです。 <> ◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/27(土) 00:47:23.42 ID:OZFu8YYQo<> 【咲「京ちゃん、私の子供を産んで!」京太郎「」】

京太郎「あれ、俺の耳がおかしくなったかな……」

京太郎「今、咲が俺に子供を産んでほしいって言われた気がするんだけど。」

咲「うん、そうだよ!」

和「あの、咲さん、子供が欲しいなら私が産んでも……」

咲「ガチな淫乱ピンクレズさんはNGの方向で。」

まこ「大変じゃあ!優希と和が息をしとらん!」

咲「私、実はNL派でお父さんとお母さんみたいに男女で家庭を育みたいの!」

咲「だから京ちゃん、私の子供を産んで!」

京太郎「うん、おかしいよね、色々突っ込みどころがあるよね。」

咲「あ、京ちゃん。」

京太郎「あー、咲もおかしい事に気が付いたか。」

咲「ツッコむのは私の方だよ!主に下半身的な意味で!」

京太郎「女の子がそんな下品な事言っちゃいけません!」

京太郎「そもそもどうやって男の俺が子供産むんだよ!?」

咲「ねぇ京ちゃん、iPS細胞って知ってる?」

京太郎「ああ、確か同姓間とかでも子供が出来るってやつ……まさか!?」

咲「アーノルド・シュワルツェネッガーの「ジュニア」の方法でも良いし。」

咲「男と女が協力して出産に取り組むって良いことだよね。」

京太郎「いいか咲、男女で子供を作るんだったら普通女の方が産むものなんじゃないかな?」

咲「え、だって出産って痛いって聞くし……」

京太郎「それを俺にやらせるつもりだったの!?」

咲「京ちゃんが父親ならいいかなーって。」

京太郎「俺はなんもよくねぇよぉお!?」

久「咲、それはおかしいわ。」

京太郎「部長(元)!何とか言ってやってください!」

久「生物学的には産む方が母親よ、だから須賀君は父親じゃなくて母親よ!」

咲「それは盲点でした!」

京太郎「突っ込むところはそこかい!」

咲「さぁ京ちゃん!私の子供を孕んで!」

京太郎「くそ!こんなところにいられるか!俺は逃げるぞ!」

咲「あ、京ちゃん待って!」


<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/27(土) 00:47:59.67 ID:OZFu8YYQo<>

―龍門渕家―


京太郎「ハギえも〜ん!」

ハギヨシ「どうなされましたか、京太郎君。」

京太郎「咲が俺のこと孕まそうとするんですよー!」

ハギヨシ「なるほど、よくわかりました。」

京太郎「今の言葉で理解できるんですか、執事ってすげー。」

ハギヨシ「何を隠そう、私も実は既に透華お嬢様の子供を身篭っておりまして。」

京太郎「」

ハギヨシ「妊夫の先輩としてアドバイスなら出来ますよ。」

京太郎「妊夫なんて言葉初めて聞きましたよ!」

ハギヨシ「大丈夫ですよ、男の出産は意外と楽ですから。」

京太郎「ハギヨシさん出産したの!?」

ハギヨシ「既に衣様の子供も産ませていただきましたので。」

ハギヨシ「育児のアドバイスも出来ますよ。」

京太郎「色々とおかしい!」

ハギヨシ「まぁ、京太郎君、少しお茶でも飲んで落ち着いてください。」

京太郎「あ、はい、これはどうも。」ズズズズ

京太郎「あれ、なんか体が……」

ハギヨシ「申し訳ありません、京太郎君。」

ハギヨシ「宮永様から連絡を頂いておりまして、『京ちゃんが行ったら捕まえておいてください』と……」

京太郎「裏切り者ー……」バタンッ


<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/27(土) 00:48:25.96 ID:OZFu8YYQo<>


京太郎「はっ!?」

ハギヨシ「お目覚めになりましたか。」

京太郎「も、も、もしかして……」

ハギヨシ「はい、宮永様のお子様をご懐妊されていますよ。」

京太郎「いやー!?」



―数ヵ月後―

京太郎「ふぅ、よっこらしょ。」ドサッ

まこ「あ、こらこら、椅子に座る時はもっとゆっくり座りんしゃい。」

京太郎「おっとと、染谷先輩、すいません。」

まこ「それにしても思ったより腹が出てこんもんじゃのう。」

京太郎「女の人とは腹筋の出来が違いますから、あんまり目立たないんですよ。」

優希「赤ちゃんが窮屈にならないんだじぇ?」

咲「ちゃんとこの間、腹部エコーで見たら順調に育っていたよ。」

和「気持ち悪いですね、早く須賀君は死んでください。」ペッ

和「咲さんの子供を産むのは私一人で十分ですから。」

咲「NL派の私たちに近づかないで原村さん。」

和「苗字呼びに降格しました……」ズーン

京太郎「NLってなんだっけ……」

優希「男女の恋愛の事だじょ。」

京太郎「おかしい、何かがおかしい。」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/27(土) 00:48:58.41 ID:OZFu8YYQo<>

―更に数ヵ月後―


京太郎「こんちはー、あれ、今日は和だけか?」

和「ええ、他の皆は帰りました。」

京太郎「そうか。」

和「須賀君、もう臨月でそろそろ産まれる頃ですね。」

京太郎「ああ、そうだな、最初は抵抗があったけど、もう気にならなくなったよ。」

和「前は産みたくないって言ってましたものね。」

京太郎「慣れって怖いな、今は子供が生まれるのが楽しみなんだ。」

和「そうですか、須賀君、非常に腹立たしいので腹パンします。」

京太郎「話の脈絡がおかしい!?」

和「前々から思っていましたが咲さんに須賀君は相応しくありません。」

和「咲さんも子供が死産だったら悲しむでしょうが諦めも付くでしょう。」

京太郎「させるかよ!」バッ

和「ふん!」ガッ

京太郎「うっ!?」

和「とっさにお腹は守りましたか、気持ち悪い。」

京太郎「流石に子供を狙われる訳には行かないからな。」

和「必死にお腹を守って、もう父親気取りですか!」ガッガッ

京太郎「悪いが、子供を産む方が母親って言うらしいぜ?」

和「……本当に気持ち悪い!」ガッ

京太郎「ぐわ!?」

京太郎「ちょ!マジでやばいから!?」

和「知りませんよそんなこと!」

京太郎「だ、誰か助けて……」

和「助けを呼んでも誰も来ませんよ!」
<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/27(土) 00:49:24.52 ID:OZFu8YYQo<>

「CAFF!!(コークスクリューアナルフィストファック)」

和「んほおおぉぉぉぉお!?」ドリュリュリュリュ

「危なかった、間に合ってよかった、大丈夫京ちゃん?」 <>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/27(土) 00:49:54.70 ID:OZFu8YYQo<>
京太郎「あ、貴女は……照さん!?」

照「そう、私だ。」

京太郎「助けてくれてありがとうございます、でもなんで照さんが?」

照「親として子供を守るのは当然の事だろう?」

京太郎「親って……」

照「京ちゃんは咲の子供を妊娠したと思っているみたいだが、実は私の子供なんだ。」

京太郎「ええ!?」

照「咲も既に知っていて、私の子供が生まれた後に産んでもらうつもりのようだ。」

京太郎「マジですか……」

照「因みに私も咲と同じ考えで、両親のようなNLの家庭を育みたい。」

京太郎「突っ込むの疲れた、もうどうにでもなれ。」

カンッ! <>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/10/27(土) 00:51:02.93 ID:OZFu8YYQo<> コメディ書けたとしてもこんなんだよ!
寝ます <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山形県)<>sage<>2012/10/27(土) 00:51:42.58 ID:x5Cd5hQko<> IPS細胞ってすごい、改めてそう思った(棒) <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東)<>sage<>2012/10/27(土) 00:51:45.09 ID:X+mNwbhAO<> なんか狂気を感じた

あれ? そういえばシロは何処に
<>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/10/27(土) 00:58:36.24 ID:OZFu8YYQo<> シロの方はまだ書ききってないんだわ、すまんな。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)<>sage<>2012/10/27(土) 01:19:16.88 ID:68Lc0pKb0<> うん、男が妊娠する側って気持ち悪い以外の何物でもないな
男女なら女が妊娠する側じゃないとダメだね
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/10/27(土) 01:50:01.47 ID:71V0+vVEo<> コメディーちゃうマジキチや <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(静岡県)<>sage<>2012/10/27(土) 02:34:20.82 ID:cTy8QDK5o<> 牌のお姉さんよりきつい <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/10/27(土) 09:33:17.98 ID:dkhgHN3Po<> ウムメンって奴だな
<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/27(土) 15:21:01.82 ID:OZFu8YYQo<> 処女ヶ崎なアコチャーもカワイイよね
実は「キスしただけで赤ちゃんが出来る」とか思っていて、「処女?」と聞くと「しょしょ、処女じゃないし!」と
顔を赤らめながら必死に否定するアコチャーかわいい

ということでちょちょっと投下 <>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/27(土) 15:21:29.76 ID:OZFu8YYQo<>
俺は部屋に戻り、明日のために早めにベッドの中に入った。

今夜はどんな夢を見るのだろうか……




ここは……龍門渕家か?

今からしたら大分若く見える透華さんのお祖父さんがいる。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/27(土) 15:22:18.50 ID:OZFu8YYQo<>

台紙入りの写真を渡される。

所謂お見合い写真というものだ。

お父様からの話によると、とある企業の御曹司らしい。

人柄は中々の好青年で、経営者としては辣腕らしく、

龍門渕の婿養子候補としてお父様の御眼鏡に適ったとのこと。

龍門渕家の長女として、一応、会って話を聞くことにしました。

私の旦那様になるかどうかは別として。

<>
◆/cZ9NqabwE<>sage saga<>2012/10/27(土) 15:59:01.21 ID:OZFu8YYQo<>

また変な夢をみたな、と思いつつ体を起こした後、身支度をする。

今日は転校初日だ、何かあったら困るので念入りに身嗜みを整える。

朝食を軽めに取った後、ハギヨシさんが用意してくれた制服に袖を通し、鏡の前で不備が無いか確かめる。

龍門渕高校は服装自由なのだが、初日は印象も大切なので一応制服で登校しようと思う。

<>
◆/cZ9NqabwE<>sage saga<>2012/10/27(土) 16:07:50.36 ID:OZFu8YYQo<>
それからなんだかんだあったが無事放課後になった。

なんだかんだと言うのは透華さん達と登校する際、入部届けに既に麻雀部と書かれていて、

それを見せながら爛々とした目で俺を見てくる金髪二人。

女の子ってずるいな、俺、断れないじゃん。

高校に着いたあとは職員室に行って担任と校長、教頭にやたら丁寧に挨拶されたりした。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/27(土) 16:27:08.42 ID:OZFu8YYQo<>

放課後に入った直後、純さんがやってきて道案内と言う名の麻雀部に連行された。

恐らく待っていたずっと待っていたであろう透華さんが、仁王立ちしていた。


透華「龍門渕高校麻雀部へ、ようこそいらっしゃいましたわ!」

衣「よく来たな、きょうたろー!とーかはずっと立ったまま待っていたぞ!」

透華「衣!余計な事は言わなくてよろしいですわ!」

京太郎「あ、そうなんですか。」

透華「ムキー!?なんですの、その反応!?」

純「透華、京太郎はあっけに取られてるだけだ。」

京太郎「なんというか、ビックリしましたよ。」

透華「ふふ、私、目立っておりますわ!」


どっちかって言うと悪目立ちの部類だと思うけど、伏せておこう。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/27(土) 16:47:35.87 ID:OZFu8YYQo<>
辺りを見回して疑問が浮かぶ。

今ここに居るのはレギュラーメンバーに補欠の杉乃さん、家で見た面子ばかりだ。



京太郎「あの透華さん、麻雀部に男子って居ないんですか?」

透華「おりませんわ!」

京太郎「あれ?って事はもしかして男子って……」

一「純くんと京太郎君だけだね。」

純「オレは男だ!」

京太郎「それって一種のテンプレ芸ですか?」

純「定着させたかねぇのにな……」

京太郎「龍門渕って強豪校なのに人数少ないですね。」

透華「ええ、あまりに軟弱でしたので、私達が1年生の時に追い出しましたわ。」

京太郎「すっごく不安になってきたんですけど。」

純「ここで打っていたら軟弱になろうと思ってもなれないから安心しろ。」

京太郎「無事生きて卒業できるかな……」

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/10/27(土) 16:49:53.24 ID:vU6V31WAo<> 男だったのか、本人が言ってるしそうなんだろう <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)<>sage<>2012/10/27(土) 16:51:29.93 ID:AO4VA3BAO<> 草生えた <> ◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/10/27(土) 17:18:58.70 ID:OZFu8YYQo<> うっわ!?やっちまった!ごめん純君! <> 【ミスったところは皆様各自脳内補完してください】 ◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/27(土) 17:27:22.09 ID:OZFu8YYQo<>

京太郎「あ、そうだ、皆さんお茶飲みますか?」

透華「ええ、お願いしますわ。」

衣「衣も飲むぞ。」

一「それじゃボクも頼もうかな。」

智紀「頂きます……」

純「オレもオレも。」

歩「私もお言葉に甘えていいですか?」

京太郎「分かりました。」

純「ってちょっと待て、なにナチュラルにお茶淹れようとしてんだよ。」

純「てかお前らも何自然にパシってるんだよ……」

一「違和感が無かった……」

歩「当然のように受け入れていました……」

京太郎「普段の習慣で体が動いてました……」

ハギヨシ「お茶でしたら私が淹れますので、どうぞ京太郎様は席でお掛けになってください。」

京太郎「あ、すみません。」


あれ、ハギヨシさんってこの部屋にいたか?

気にしてはいけないんだろうな、執事だもの。

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(愛知県)<>sage<>2012/10/27(土) 17:27:32.20 ID:pQ0EX6uN0<> 純くんのためならホモになれる自身があるぞ ハギヨシは微妙 南蒲プロは無理 <> 【ミスったところは皆様各自脳内補完してください】 ◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/10/27(土) 17:28:57.52 ID:OZFu8YYQo<> ちょっと頭を氷のように冷やしてきます
再開は多分メシ食った後 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(鹿児島県)<>sage<>2012/10/27(土) 17:47:06.16 ID:gT8kEI2z0<> 大丈夫、アラサーって言われてアラフォーだよ!って答えちゃうすこやんみたいなものだという解釈で脳内補完した <> ◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/10/27(土) 19:22:21.34 ID:OZFu8YYQo<> すまん、頭を冷ますとか言ったがありゃ嘘だ、今酒入ってる <> ◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/27(土) 19:36:01.41 ID:OZFu8YYQo<>
あれ、昨日と似たような事言い始めたぞ?

俺に拒否権なんざあるわけないけど。

最初に卓に着いたのは俺、一さん、純さん、沢村さん。


京太郎「お手柔らかに……」

智紀「頑張って……」

一「今度はトバ無いようにね。」

純「練習だからそんなに気負わなくていいんだよ。」


みんなの心遣いが沁みるぜ……
<> すまん抜けた
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/27(土) 19:36:31.89 ID:OZFu8YYQo<>

声が掛かる、透華さんからだ。


透華「さぁ今から新入部員の歓迎会ですわ!」


あれ、昨日と似たような事言い始めたぞ?

俺に拒否権なんざあるわけないけど。

最初に卓に着いたのは俺、一さん、純さん、沢村さん。


京太郎「お手柔らかに……」

智紀「頑張って……」

一「今度はトバ無いようにね。」

純「練習だからそんなに気負わなくていいんだよ。」


みんなの心遣いが沁みるぜ……

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/27(土) 19:58:40.32 ID:OZFu8YYQo<>

ラスだけどトンでない、奇跡的にトンでない。


純「おー、今日はトバなかったな。」

智紀「意外……」

一「少しは進歩したのかな?」

京太郎「すみません、ベタおりしまくっただけです……」

純「あー、なんだ、上がらなきゃ勝てねぇけど点棒キープするのも重要だもんな……」

透華「点を取れなければ意味がありませんわ!」

透華「もっと攻めるべきですわ!」

透華「これは教育ですわね。」

衣「それでは次は衣達だな!」

透華「次は誰が入りますの?」

純「オレ今卓に入りたくないんだが……」

一「ボクも……」

智紀「私は後ろで見てる。」

歩「私は無理ですよ!?」

京太郎「ハ、ハギヨシさん!助けて!」

ハギヨシ「私ですか?ご要望とあれば……」

透華「ハギヨシと打つのは久しぶりですわね。」

衣「よし!それでは皆の者!打つぞ!」


そんなわけで今度は俺、透華さん、衣さん、ハギヨシさんで卓を囲んだ。
<>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/10/27(土) 20:13:12.97 ID:OZFu8YYQo<> ちょっと休憩 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/10/27(土) 20:30:29.88 ID:fKST4+uIO<> 乙 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(鹿児島県)<>sage<>2012/10/28(日) 02:48:23.57 ID:+yzScPQC0<> ちょっと休憩にしては長すぎんよ…… <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福井県)<>sage<>2012/10/28(日) 05:58:20.69 ID:s3FBVy73o<> 酒入って寝たか <> ◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/10/28(日) 11:39:29.83 ID:EyOnSzQPo<> すまん、昨日書けないから麻雀打ってたっけそのまま普通に寝てしまった。

お昼ぐらいまでは頑張って投下します。
その後はまた書き溜め。 <>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/28(日) 11:40:00.05 ID:EyOnSzQPo<>

透華「ロン、5200ですわ。」

衣「ロン、8000。」

ハギヨシ「ロン、3900です。」

京太郎「はい……」

純「おい、京太郎が涙目だぞ……」

一「あの卓に入ったらそうなるよ……」

衣「きょうたろー、流石に振り込みすぎだぞ。」

透華「負けが込んでいても自棄になってはいけませんわ。」

京太郎「そんな事言われても……」

ハギヨシ「京太郎様、落ち着いて、今までやってきた事を思い出してください。」

京太郎「今までのこと……」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/28(日) 11:40:41.67 ID:EyOnSzQPo<>

清澄のメンバーで打った時、ハギヨシさんに教わった事、昨日皆と打って感じた事。

色々思い出してみる。

少し頭を冷やした方がいいかもな……

……そういえば龍門渕さんにコツを教えてもらったっけ。

『頭を氷のように冷やせ』って。

やってみよう、まずは三回深呼吸だ。


スー、ハー、スー、ハー、スー、ハー……

よし、次だ。


一・純・智紀「?」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/28(日) 11:41:19.73 ID:EyOnSzQPo<>

頭を冷やし、冷静になろう。

冷たく。

冷たく。

氷のように。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/28(日) 11:42:13.92 ID:EyOnSzQPo<>
衣「……!」

透華「…………?」

ハギヨシ「…………」

京太郎「お待たせしました、再開しましょう。」

ハギヨシ「ええ、準備は宜しいようですね。」

衣「どうやら暗がりに鬼を繋いでいたようだな。」

透華「どういうことですの?」

衣「打ってみるまで判らぬ、だがきょうたろーには言い知れぬ天資がある。」

京太郎「冷静に……冷たく……」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/28(日) 11:43:17.92 ID:EyOnSzQPo<>

賽が回る。

投げられた賽は澱みなく滑っていく。

山が切り分けられ、それぞれに手牌が配られた。



衣(この手に伝わる感触は……)

透華(京太郎の雰囲気が少しずつ変わっていきますわね……)

ハギヨシ(まさか……)

ハギヨシ「もしかしたら暖房を入れる準備をした方がいいかも知れませんね……」

一・智紀「?」

純「おいおいヨッシー、冷房の間違いじゃないのか?」

ハギヨシ「備えあれば、というやつですよ。」

京太郎「…………」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/28(日) 11:43:45.26 ID:EyOnSzQPo<>

13順目


透華(妙ですわね、先程に比べて衣の鳴きが少ないですわ。)

透華(衣が麻雀で手心を加えるとは思えませんが……)


ハギヨシ(やはり京太郎様は『何か』を待っていますね。)

ハギヨシ(この前麻雀の指導をさせて頂いた時に奇妙な感じがしたのはこれでしたか。)


衣(山からツモる度、手に牌の冷たさが伝わる……)

衣(きょうたろー、これが貴様の力なのか……?)


京太郎「リーチ……」

一「あ、京太郎君が初めてリーチしたよ。」

純「「やっと」って感じだな。」

智紀「上がったら今日の初和了。」

京太郎「……ツモ。」パタタタ

純「お、今日の記念すべき初和了。」

京太郎「えっと……」

透華「1000・2000ですわ。」

京太郎「すみません、まだ点数計算出来なくて。」

透華「覚えることがまだ沢山ありそうですわね。」

一「点数言えないせいか、いまいち締まらないね。」


衣(今は元に戻っているが、きょうたろーの力の発露は確かに在った。)

衣(まだまだ未熟な力であるし、麻雀に関しても伊呂波を知らぬ初心者。)

衣(だからこそきょうたろーの今後の成長が楽しみだな。)

衣「さぁ、次局に移るぞ!」

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)<>sage<>2012/10/28(日) 11:47:05.42 ID:Hia1l4yQo<> スレタイが怖いな
この状況からどうやって繋がるんだろ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海・関東)<>sage<>2012/10/28(日) 14:18:00.30 ID:Dq5hjbZAO<> >>179
いや 清澄には要らないって事だろ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山口県)<>sage<>2012/10/28(日) 17:53:55.15 ID:809YpeFNo<> 要らないながらにも影で頑張る!みたいなのを想像してましたすみません <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福井県)<>sage<>2012/10/28(日) 18:09:49.26 ID:s3FBVy73o<> ふらっと京太郎いなくなって次の年のインハイで無名高から一人だけで大会出て各種大会荒らし回る選手として現れるとか想像してた <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(島根県)<>sage<>2012/10/28(日) 18:24:12.06 ID:exj53STOo<> 清澄から動いた時点でスレタイ回収してると思ってた
冷やし京ちゃんか…… <>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/10/28(日) 21:25:44.99 ID:EyOnSzQPo<> すまん、ビックリするほど書けない、多分今日は投下出来ないと思う <> ◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/10/28(日) 21:31:09.45 ID:EyOnSzQPo<> 後何か良い作業曲あったら教えてくださいオナシャス! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山口県)<>sage<>2012/10/28(日) 21:33:51.54 ID:809YpeFNo<> カウボーイビバップのサウンドトラック垂れ流しにすると自室があら不思議、ちょーおされに! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山形県)<>sage<>2012/10/28(日) 22:19:55.51 ID:Ty1J1037o<> エースコンバットホライゾンのドッグファイト

テンションあがる <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/28(日) 23:13:42.03 ID:nPNgsIYAO<> パイレーツの 我こそは海賊 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sagesaga<>2012/10/28(日) 23:22:58.11 ID:FwDVV0420<> >>187
ドッグファイトならマクロス+だな、あとドッグファイター <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(富山県)<>sage<>2012/10/28(日) 23:30:31.80 ID:v1/OZhyxo<> ミンサガの絶対自由-Gray- <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/10/29(月) 00:40:08.20 ID:RTDyqXAR0<> 麻雀ならやっぱアカギの「神技」とか「勝負」だな <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福井県)<>sage<>2012/10/29(月) 02:43:53.85 ID:V2RJIyA9o<> ガンダムシリーズの歌順番に流せば結構な量になる <> ◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/10/29(月) 20:27:54.11 ID:ypzXM7PYo<> 曲提供サンクス!ちょこちょこ投下します <> ◆/cZ9NqabwE<><>2012/10/29(月) 20:32:32.33 ID:ypzXM7PYo<>

京太郎「うわー、もう疲れたー……」

衣「だらしがないな、きょうたろー。」

透華「家に帰りましたら特別メニューを用意して差し上げますわ。」

京太郎「夕飯の話ですか?」

智紀「多分、麻雀の話。」

京太郎「ということは……」

衣「うむ、特訓だな。」

純「特訓だろうな。」

一「特訓だね。」

京太郎「マジですか……」

純「夕飯食う時間くらいは確保してくれると思うぜ。」

<>
◆/cZ9NqabwE<><>2012/10/29(月) 20:33:03.97 ID:ypzXM7PYo<>

純「ロン、3900だ。」

一「ツモ、1000・2000だよ。」

智紀「ロン、5200。」

京太郎「焼き鳥……」

透華「京太郎、牌効率を考えるのですわ。」

京太郎「牌効率、ですか。」

透華「ええ、待ちに関してですが、場に一枚も出てないと仮定して、
嵌張・辺張・単騎待ちなど一種四枚の牌待ちなどより、
両面待ち、二種八枚の方が単純に考えて二倍の確率で引けますわ。」

透華「多面張であればあるほど単純に和了する確率は上がりますの。」

京太郎「ああ、なるほど。」

透華「いっそのこと字牌は全部切るつもりで行ってみてはいかがかしら?」

透華「順番としては手配に一枚しか無い客風を最初に切り、それから場に出ている字牌を切ってみましょう。」

透華「三元牌や連風牌が二枚手牌にあるならキープしてもよろしいですが今は忘れるのですわ。」

京太郎「えーとつまり……?」

透華「……最初は字牌全部切って面前でタンヤオか平和を目指しましょう。」

京太郎「おお、そういうことですか。」

純「いいのかそれで……」

透華「最初はこれでいいんですわ、ではやってみましょう。」

<>
◆/cZ9NqabwE<><>2012/10/29(月) 20:33:38.04 ID:ypzXM7PYo<>

京太郎「ツモ、ええっと1300・2600?」

透華「メンタンピン・ツモで裏も一枚ありますから五飜で満貫ですわね。」

京太郎「おお、満貫なんて滅多に和了出来なかったのに!」

透華「ふふ、京太郎ったら和了っただけでそんなに喜んで。」

京太郎「嬉しかったものでつい。」

ハギヨシ「皆様、デザートをお持ちしました。」

純「お、良いタイミングで持ってきてくれたぜ!」

一「ちょうど甘いものが食べたかったんだ。」

衣「ハギヨシ、今日の甘味はなんだ!」

ハギヨシ「ゆずとみかんのジェラートでございます。」

衣「氷菓か!衣は幾らでも食べられるくらい好きだぞ!」

純「食いすぎて腹壊すなよー?」

衣「衣だって節度は守るぞ、子供じゃないからな!」

京太郎「衣さん、すっごい目を輝かせている……」

京太郎「あれで俺より年上だってんだから驚きだ……」

純「あんまり本人の前では言うなよ?」

京太郎「あはは……」

<>
◆/cZ9NqabwE<><>2012/10/29(月) 20:34:15.16 ID:ypzXM7PYo<>

そのあと透華さんの座学が始まった。

スジ、壁、捨て牌読み、降り方。

簡単なところで言えばまずはこれを覚えろと言われた。

スジにも色々あるらしいが多すぎて俺は覚えきれていない。

<>
◆/cZ9NqabwE<><>2012/10/29(月) 20:34:44.86 ID:ypzXM7PYo<>

透華「それでは実践ですわ、京太郎は全体を見きれていない節がありますので注意してくださいまし。」

京太郎「まだ全部覚え切れていないですよ!?」

透華「やりながら覚えていけばいいですわ。」

透華「純、入りなさい。」

純「あいよ。」

衣「衣も入るぞ。」

透華「あとは……ハギヨシ、入れますかしら?」

ハギヨシ「わかりました。」

京太郎「あれ、透華さんは入らないんですか?」

透華「私は京太郎の後ろでちゃんと出来ているか見ていますわ。」


先生に後から見られているとか緊張するんだが……

とにかくさっき教わった事を思い出しながら打ってみよう。

相手は遥か格上なのだから胸を借りるつもりで行こう。

<>
◆/cZ9NqabwE<><>2012/10/29(月) 20:35:50.56 ID:ypzXM7PYo<>

純「ロン、2600だ。」

ハギヨシ「ツモ、1000・2000です。」

衣「ツモ、4000オールだ。」

京太郎「……はい。」

透華「このくらいで暗い顔をしてはいけませんわ。」

京太郎「焼き鳥はきついです……」

純「おいおい、さっきに比べて振り込みが少なくなってるだろ。」

ハギヨシ「危険牌を切る頻度が明らかに減っておりますね。」

衣「トーカのおかげだな。」

透華「進歩はしておりますけど、京太郎は少し焦りすぎなのですわ。」

透華「節目節目に一度落ち着いてください、常に冷静でいれば全体を見ることができますわ。」

京太郎「わかりました。」

京太郎「よし、COOLだ、COOLになるんだ。」

純「落ち着くのはいいがCOOLとか京太郎に似合わねー。」

京太郎「あ、ひどい。」

衣「出来れば、きょうたろーのもう一つの方も鍛えなければな。」

京太郎「"もう一つの方"ってなんですか?」

ハギヨシ「恐らくですが、オカルトと呼ばれる分類のものでしょう。」

京太郎「自覚ないんですが、俺にそんなのあるんですか?」

衣「衣の印象だとトーカに似た感じがしたな。」

透華「え?そうですの?」

純「そういえば京太郎のオカルトってどんなのなんだ?」

衣「衣も確たる物を得た訳ではいないが、多分温度に関わるものだろう。」

純「温度ねー、だからハギヨシが暖房がどうのって言ってたのか。」

衣「それでは始めるとするか。」

<> 書き溜めってなんでこんなに溶けるが速いんだろうね
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/29(月) 21:06:27.57 ID:ypzXM7PYo<>

あれから3半荘ほどやってみたがギリギリラスだった。

揮わぬ成績を見てか衣さんが唸る。


衣「う〜む、きょうたろーが力を発露する条件がいまいち掴めん……」

純「普通にさっきより点数よかったけど違ったのか?」

衣「きょうたろーのはもっと冷える感じなのだ。」

一「透華と似た感じっていうのはそういうこと?」

透華「私って冷えてますの?」

衣「咲やノノカと打ってたとき事を覚えてないのか?」

透華「覚えていますけど、あんなの私じゃありませんわ、第一地味ですし。」

京太郎「地味って……」

透華「龍門渕透華は目立ってなんぼですもの!」

衣「話は逸れたがそんな感じだ。」

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(福岡県)<><>2012/10/29(月) 21:28:39.74 ID:KCDiYWCO0<> その頃の清澄みたいなのはよ。
京太郎が一人でやってたことが自分たちじゃキツすぎるみたいなの <>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/29(月) 21:30:50.56 ID:ypzXM7PYo<>
結局、俺のオカルトの発動条件が判らないままその日はお開きになった。

わからないことをわからないままにするのはなんとも気持ち悪いものだ。

せめて糸口でも見つけられれば思いながら自然と庭へ向かう。

そして今夜もあの人と会う。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/29(月) 22:34:06.40 ID:ypzXM7PYo<>

「こんばんは。」


「こんばんは、今日はなんのお話をしましょうか。」


「いつも話を聞いて貰ってばかりですね。」


「京太郎君のお話を聞けるのなら構いませんわ。」


「今日、衣さんにオカルト打ちに関して話したんですが。」


「衣と、ですか。」


「ええ、龍門渕さんは衣さんの事をご存知で?」


「知っていますわ、衣のご両親のことも含めて。」


「へー、親しい間柄なんですね。」


「ええ、そうですわ。」

「それでオカルトがどうしたのかしら?」


「部活で打ってるときにオカルトの力が出たらしいんですが、いまいち出る条件がわからなくて。」


「そうですわね……」

「前に私の言った事を覚えていらっしゃるかしら?」


「えーと『頭を氷のように冷やす』でしたっけ?」


「そうですわ。」

「氷のように冷えた頭ならオカルトに関して何かわかりますわ。」

「ただし、これだけは守って欲しいですわ……」


「なんでしょう?」


「心だけは氷のように冷やさないで。」

「自分もそして周りも辛いことになりますわ……」


「何かよく分からないけど、分かりました。」


「うふふ、変なお返事ですこと。」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/29(月) 22:36:13.68 ID:ypzXM7PYo<>

ふと昨日、話したことが気になった。

この事を聞くのは無神経な事だということは自分でも分かっている。


「ところで龍門渕さん、子供が居るって言ってましたけど……」


「今でも昨日の事の様に思い出せますわ。」

「その子が生まれた日の事を……」


「何で会わないんですか……」


「正直、会わせる顔なんてありませんの、我が子を残して去った母親なんて……」

「……その子ももう、私の顔など覚えてないと思いますわ。」


「…………」


憂いを帯びたその顔を見て俺は……


何も言えなかった。


この人がどんな気持ちで過ごしてきたのか想像も付かなかった。

ただ、月明かりのように冷たい悲しみの感触だけが伝わってきた……


「さぁ、京太郎君、良い子はもう寝る時間ですわよ。」


「あの!」

「あの……上手く言えないけど、きっとそのお子さんも貴女に会いたいと思っていますよ。」


「……ありがとう、京太郎君。」


「それではお休みなさい。」


「お休みなさい。」
<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/29(月) 22:55:32.18 ID:ypzXM7PYo<>

自室に戻った俺はベッドの横たわる。

今日起きた出来事を整理する。


転校初日のこと。

部活のこと。

麻雀のこと。

オカルトのこと。

そして龍門渕さんのこと。


今日は色々有って疲れた、早く寝よう。

そう思ってたが、何か体の調子が優れなかった。

そのまま一人、部屋で休んでいたが眩暈がする。

それに続き、突如腹部からの激痛に襲われ、その場で蹲ってしまった。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/29(月) 22:56:12.11 ID:ypzXM7PYo<> http://www.listenonrepeat.com/watch/?v=iPHXLTfbHZ8 「月の繭」 <> ◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/29(月) 22:56:43.77 ID:ypzXM7PYo<>

下腹部が熱い。

脚を伝う液体の感触。

一体何が流れているんだ……

体に力が入らない。

誰か助けを呼ぼうにも、痛みの余り声も出ない。


そして俺は痛みに耐えかねて意識を手放した。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/29(月) 22:57:09.35 ID:ypzXM7PYo<>

さっきの部屋だ……

ただ自分の体に違和感がある。

異様にお腹が出っ張っている。

自分の足元すら見えないくらいに。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/29(月) 22:57:57.10 ID:ypzXM7PYo<>

そういえば妹はつい先日無事赤ちゃんを出産しました。

生まれた子供の名前は確か『衣』という名前になりましたわ。

妊娠が発覚した時期が一緒なので二人して大喜びしていましたわね。

ということはそろそろ私も陣痛が来てもおかしくありませんわね……

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/29(月) 22:58:32.31 ID:ypzXM7PYo<>

そんな事をハギヨシと夫に話しながら笑っていたら。

突如腹痛に見舞われる。

とても痛く、額に脂汗をかくのがわかる。

そんな様子をみてハギヨシが車の手配をして。

夫は私の身を案じる。

その内に産婦人科に着き、分娩室に入った。


<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/29(月) 22:59:01.72 ID:ypzXM7PYo<>

「龍門渕さん!吸って吸って吐いてー!」

「ひっひっふー!」

「吸ってー!はい息んで!」

「うううぅぅんんんあああぁぁあ!!」

「もう少しですよ龍門渕さん!赤ちゃんの頭が見えましたよ!」

「龍門渕さんもう一度!吸って吸って吐いてー!」

「ひっひっふー!」
「ひっひっふー!」

「はい息んで!」

「あああぁぁぁあぁぁあぁ!!」



















……ギャーオギャーオギャー




「無事生まれましたよ!龍門渕さん!」

「可愛い女の子です!」

「ああ、ああ、私の赤ちゃん……」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/29(月) 22:59:29.86 ID:ypzXM7PYo<>

助産婦さんに我が子を渡してもらった時。

産む時の痛みなど気にならないほどの幸福感があった。

愛しい我が子を抱きながら、『こんにちは』と言う。


産まれて来てくれて、ありがとう。

可愛い可愛い、私の赤ちゃん。

<>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/10/29(月) 23:00:07.53 ID:ypzXM7PYo<> とりあえず今日はここまで貯まったらまた投下 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(鹿児島県)<>sage<>2012/10/29(月) 23:00:18.87 ID:mEJ2YqGu0<> おつっす! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)<>sage<>2012/10/29(月) 23:00:46.27 ID:xpyBv3jpo<> 乙ー <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)<>sage<>2012/10/29(月) 23:01:49.32 ID:zrE0VSBno<> 乙

月の繭は名曲だよな <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)<>sage<>2012/10/29(月) 23:03:36.40 ID:gRgjIMzr0<> おつー <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道)<>sage<>2012/10/29(月) 23:04:20.14 ID:TMSma0Qvo<> 乙ですよー <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/10/30(火) 02:10:42.17 ID:9isVRRFG0<> おつー
手は綺麗に、心は熱く、頭は冷静に。って某あやかしびとでいってた
主人公っぽい能力だなー <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(静岡県)<>sage<>2012/10/30(火) 13:44:23.20 ID:qRlnd18yo<> そういえば京太郎の苗字の須賀は すが で氷という意味が・・・ <> ◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/10/30(火) 20:16:14.02 ID:IUWQ08Zso<> なまら訛りがっちしなやり取りをみたい。
清澄があまり訛ってないのはおかしい


咲「なんして京ちゃんは私がしょうしいのにせっぺせっぺと「めたしていい」せってても口をゆてらかす!」

咲「この、ズクナシ!」
<>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/10/30(火) 20:18:16.11 ID:IUWQ08Zso<> あと照がすっげ訛ってて周りに「何言ってんのかわかんねぇ」というやりとりをみたい <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(富山県)<>sage<>2012/10/30(火) 20:26:30.94 ID:KFl8tQimo<> そこまで訛っとる人は今日日そうそうおらんよ・・・ <> ◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/10/30(火) 20:29:02.20 ID:IUWQ08Zso<> 若い子は特に訛ってないよな……方言とか結構好きなのに <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/10/30(火) 20:30:38.52 ID:/b8+P5bCo<> 普段標準語だけど興奮したり怒ったりすると訛りが出ちゃう女の子っていいと思う <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(富山県)<>sage<>2012/10/30(火) 20:34:18.74 ID:KFl8tQimo<> まぁGAのあーさんくらいの訛りならちょいちょいあるかな
あーさんは福井弁だけど <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(福井県)<>sage<>2012/10/30(火) 20:39:04.49 ID:xt8gerwMo<> >>226
ひちみ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/10/30(火) 20:47:47.18 ID:xAhGAZQyo<> ほんまえらいなぁ <>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/30(火) 21:21:43.63 ID:IUWQ08Zso<>

京太郎「うわ!?」


全身にかいた寝汗が気持ち悪い。

最近変な夢ばかり見るな……

ここへ来たのが何か関係しているのだろうか?


それからそれなりに時間が経った日。


京太郎「…………」タンッ


パキパキ


純「京太郎から鳴けねー……」

衣「衣の特訓のおかげだな。」フフン

一「打牌が凍りついて卓から離れないん感じだよね。」

衣「まさにすが(河に張った氷)だな。」

京太郎「一応ですが今はもう須賀じゃないですけどね。」

智紀「長野なのに東北弁……」


扉が開き、出てきた透華さんが声を張る。


透華「みんな!明日清澄の応援に行きますわよ!」

一「また急だね。」

純「おいおい、学校はいいのかよ?」

透華「問題ありませんわ、部活動の一環として行きますもの。」

一「いいのかなー?」

透華「いいんですわ。」

京太郎「応援ですか。」

透華「京太郎も原村和や宮永咲のことが気になるんじゃなくて?」

京太郎「そうですね、俺もあいつらのこと応援したいです。」


咲は元気にやってるだろうか。

危なっかしいあいつが少し気になる。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/30(火) 21:47:41.35 ID:IUWQ08Zso<>

いつものような夜に、

いつものような庭で、

いつもの人が待っている。

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sagesaga<>2012/10/30(火) 21:48:05.10 ID:xz1PAAQW0<> >>221
日本語でおK <>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/30(火) 21:48:08.10 ID:IUWQ08Zso<>
「こんばんは。」


「こんばんは。」


「俺たち明日から東京に行く事になりました。」


「そうですか、もうそんな時期なんですのね、少し寂しくなりますわ。」


「インターハイが終わったら直ぐに帰ってきます。」

「そしたらまたこうして話せますよ。」


「そうですわね……」


龍門渕さんは少し寂しそうな顔をしたあと、真剣な眼差しを俺に向けた。


「京太郎君、私が前に言いました「心だけは冷やさない」という言葉覚えていますか?」


「ええ、冷やすのは頭だけですよね。」


「この先、何が起こっても心だけは氷のように冷やさないで、そして心を氷で閉ざさないで。」

「辛い時は家族に頼ると良いですわ。」


「わ、わかりました。」


龍門渕さんの真剣な表情に気圧され、意味も分からず返事をした。

龍門渕さんが再び穏やかな表情に戻った後、いつもの優しい声で話す。


「明日は東京なのでしょう、でしたら早目に寝ませんとね。」


「あ、はい、おやすみなさい。」


「おやすみなさい、良い夜を。」


挨拶をして別れたあと、自室に戻ってベッドに寝転がる。
<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/30(火) 21:49:12.69 ID:IUWQ08Zso<>

京太郎「辛い時は家族に頼れ、か……」

京太郎「そういえば母さん今何やってるんだろう?」


携帯電話を開き、母親にメールを打つ。


《明日から友達の応援の為、東京に行って来る。母さんの方は仕事とかどんな感じ?》


京太郎「簡単だけどこんな感じで良いか。」


明日から東京に行くのか、咲は頑張れるだろうか。

東京のお姉さんと無事仲直り出来ればいいのだが……

明日は早目に起きよう。

<>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/10/30(火) 21:59:11.89 ID:IUWQ08Zso<> ちょっと休憩中々書き貯まらない <> ◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/10/30(火) 23:37:28.57 ID:IUWQ08Zso<>

衣「皇都だ江都だトウキョウだ!」

純「衣、はしゃいでんなー。」

京太郎「ええ、お菓子の元気ですね。」

純「お菓子の一つ二つ取られたくらいで男らしくないぞ。」

京太郎「ええ、でも俺に回らないとは思いませんでした。」

純「……ドンマイだ。」



ハギヨシさんが運転する車に乗せられて東京までやってきたんだが。

途中、純さんにポッキーを取られ。

一さんにトッポを取られ。

衣さんにはアルフォートをねだられた。

俺におやつは残らなかったとさ。

<>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/10/30(火) 23:38:06.02 ID:IUWQ08Zso<> すまん今日はこれで打ち止めだわ、また貯まったら投下 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)<>sage<>2012/10/30(火) 23:38:16.71 ID:oLvRwDaGo<> 乙ー <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>sage<>2012/10/30(火) 23:38:21.89 ID:Xxn+39Bo0<> 何故コアラのマーチがないのか… <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>sage<>2012/10/30(火) 23:39:15.73 ID:Xxn+39Bo0<> おつー <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/10/30(火) 23:47:42.41 ID:thxitp3IO<> ともきー… <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東)<>sage<>2012/10/31(水) 00:40:24.08 ID:wYifY3MAO<> 乙

たけのこを買っていないとか……ダメダメじゃないか
まあ きのこ()を買わなかったのは評価するがな <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>sage<>2012/10/31(水) 01:10:39.11 ID:Pf7JokuK0<> >>241
じゃあ…死のうか(きのこ派) <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(福井県)<>sage<>2012/10/31(水) 03:06:35.36 ID:IjXQe3Fxo<> >>241
ちょっと屋上まで来いよ(きのこ派) <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(富山県)<>sage<>2012/10/31(水) 03:29:56.08 ID:LCSUmSR9o<> アルフォートとキンキンに冷やしたポッキーって美味しいよね <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/10/31(水) 14:28:07.34 ID:mZDNrWxZo<> さくさくしっとりチョコ…… <> 京太郎「戦争が起きるからきのこ・たけのこ持ってこなかったんだよ……」<>sage<>2012/10/31(水) 20:46:16.98 ID:kywi2jamo<> 本編は精査するからちょっと小ネタを投下します。 <> ◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/10/31(水) 20:46:50.22 ID:kywi2jamo<>
【咲「お姉ちゃんが車の免許取ったんだって。」京太郎「へー」】

咲「それで今日お姉ちゃんが家に帰ってきて私たちをドライブに連れて行ってくれるんだ。」

京太郎「もしかして私"たち"って俺も含まれてるの?」

咲「うん。」

京太郎「なんで俺を入れたんだよ?姉妹二人で行けば良いじゃん?」

咲「お姉ちゃんも友達連れてくるって行ってたし久しぶりに二人きりになったら緊張して上手く話せないかなと思って。」

京太郎「なら、和や優希でもよかったろ?」

咲「都合が合わなかったんだよ。」

京太郎「それなら仕方ないか。」

京太郎「でも、こういうのもなんだが咲のお姉さんだろ?」

京太郎「方向音痴のぽんこつとかじゃないよな……?」

咲「そんなことない……と思うよ?」

京太郎「そこははっきり言えよ……不安になるだろ……」

<>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/10/31(水) 20:47:21.47 ID:kywi2jamo<>

ピンポーン


咲「あ、お姉ちゃんかも?」

咲「はーい。」

照「ただいま。」

咲「おかえり、お姉ちゃん、こちらの人は?」

菫「照と同じ部活をしている弘世菫です。」

咲「白糸台の部長さんですね。」

菫「もう引退した身だがな。」

照「立ち話もなんだし、中に入ろうか。」

照「お父さんから車借りてくる。」

京太郎「あの、弘世さん?」

菫「ええと君は……」

京太郎「あ、咲の部活仲間の須賀京太郎です。」

菫「弘世菫だよろしく。」

京太郎「それでですね、弘世さん……」

菫「なんだね?」

京太郎「咲のお姉さんの運転の腕前ってどうなんでしょう?」

菫「すまないが、私もまだ知らないんだ。」

京太郎「そうですか。」

照「鍵を持ってきた。」

菫「そうか、じゃあ車に乗るとしようか。」

京太郎「そういえば座る場所はどうします?」

菫「どうする?私は別にどこでもいいが……」

照「どうかした?」

菫「いや、どこに座るかをだな……」

照「そう、なら、私は先にエンジンを掛けておくから。」
<>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/10/31(水) 20:48:01.23 ID:kywi2jamo<>
カチ

チッチッチッチ……ブオン!

ドゥルルルルゥ……
<>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/10/31(水) 20:48:39.71 ID:kywi2jamo<>
菫「おい、照どうした?」

照「いや、エンストを起こした。」

菫「…………」

菫「君のお家の車はMT車なのか?」

咲「えっと、家の車はオートマです……」

菫「」

京太郎「あ、いけね、俺ペットのカピバラの世話しなくちゃ行けないんだった!」

菫「まぁちょっと待とうじゃないか、須賀君。」ガシッ

菫「君のペットとやらは別に親御さんに任せても良いんじゃないのか?」

京太郎「いや、でもカピバラが寂しがっちゃうといけないんで!」

菫「世話なら帰ってからでも出来るだろう!?」

京太郎「いやー!お家帰るー!まだ若い身空で死にたくないですもん!」

菫「私だってまだ若い!君は私たちを見捨てる気か!」

咲「京ちゃん!私たちを見捨てないで!」

照「なにをしているの?早く乗って。」
<>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/10/31(水) 20:49:09.61 ID:kywi2jamo<>
咲「誰がどこに乗りますか……?」

菫「そういえば事故時に一番死亡しやすいのは助手席と聞いた覚えが……」

咲「あ、私後ろがいいかな!」

京太郎「じゃあ俺も後ろがいいな!」

菫「ちょっとまて!私に前に乗れというのか!?」

京太郎「助手席に座るという事は咲のお姉さんと話すことになるじゃないですか。」

菫「……そうだな。」

京太郎「という事はお姉さんと仲が良い人の方がいい。」

菫「そうだな、それなら妹さん、君はどうかな?会話も弾んで死ぬほど楽しいぞ!?」

咲「いえ!助手席って事はナビゲーターもやらないといけないと思うんです!」

咲「お姉ちゃん方向音痴だし、そして私も方向音痴なので弘世さんが適任だと思います!」

照「座る位置は決まった?」

京太郎「俺と咲は後で、弘世さんが助手席でナビゲーターです。」

菫「くそ!卑怯者!卑怯者!」

京太郎「泣かないで下さいよ!」

照「全員乗った?」

菫「……ああ。」

咲「これから始まるんだね、男塾名物が……」

京太郎「両親に挨拶しとけばよかったかな……」

照「シートベルトはきちんと閉めといてね。」

京太郎「シートベルトが命綱ってどこかで聞いたな……」

咲「命綱ってこんなに頼りなかったっけ……」

照「じゃあ出発する。」

<>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/10/31(水) 20:49:36.90 ID:kywi2jamo<>

ギギギギギギ


菫「何だ、この音……」

京太郎「咲のお姉さん!サイドブレーキ引きっぱなしです!」

照「忘れてた。」

菫「ヒイィ!?大丈夫か!?おい!?」

照「ちょっとミスをしただけなのに菫は大げさだな。」

咲「お母さんに会っておきたかったな……」

照「それじゃあ改めて出発。」

ブオン!

グオンッ

菫「ちょっと待て!スピード出しすぎじゃないのか!?」

照「このくらい大丈夫。」

咲「あばばばばばば!」

京太郎「ヒイィ!?咲!?大丈夫か!?」

照「初めてのドライブではしゃいでるね。」

菫「勘弁してくれ!!」


「照!そっちは一方通行だぞ!」

「咲のお姉さん!対向車!対向車が!」

「お姉ちゃんそっち優先標識あるから!?」

――――――
――――
―― <>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/10/31(水) 20:50:22.39 ID:kywi2jamo<>
照「よし、少し休もう。」

照「咲?菫?」

咲・菫「」

京太郎「生きてるってだけで素晴らしいな……」

菫「ジェットコースターって安全だから楽しいんだな……」

咲「おばあさんを轢かなくてよかった……」

照「須賀君、ちょっといいかな。」

京太郎「はい、なんでしょう、咲のお姉さん。」

照「私の事は照でいい。」

京太郎「はい、分かりました、照さん。」

照「……咲が再び麻雀するようになったのは、楽しめるようになったのは君のおかげなんだろう?」

照「感謝している。」

京太郎「いや、俺はただのきっかけですよ。」

京太郎「和や竹井先輩がいなかったらわかんなかったですし。」

京太郎「それに楽しんで麻雀をするようになったのは咲自身がやったことです。」

京太郎「俺は照さんにお礼を言われるほどのことはやってませんよ。」

照「そうか、でも言っておきたいんだ、ありがとう。」

京太郎「その言葉は照さんと咲が元に戻ってから受け取りますよ。」

照「そうだな……」

照「じゃあ休憩終わったらそこら回って帰ろうか。」

咲・菫「!?」

京太郎「そうか、帰り道があるんだった……」


カンッ

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(静岡県)<>sage<>2012/10/31(水) 20:51:33.29 ID:kheG+1FKo<> ああ、これは仮免許だな <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(富山県)<>sage<>2012/10/31(水) 20:57:54.32 ID:LCSUmSR9o<> ああ、てるてるが運転するクルマがてるてるの腕みたいな回転を!? <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)<>sage<>2012/10/31(水) 20:58:21.82 ID:kheG+1FKo<> 照「マグナムトルネード!!」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/10/31(水) 21:54:21.34 ID:KciuW3EDo<> あのイーピンみたいにクルクル回るんやろなぁ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/01(木) 06:38:26.89 ID:WMxdjG+NP<> 男塾名物はワラタwwwwww <> ◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/11/01(木) 20:21:00.06 ID:yvij+c3/o<>

清澄のところへ行って、透華さんが勢いよく扉を開ける。


透華「清澄の皆様!龍門渕透華が応援に来ましたわ!」

久「あら、ありがとう。」

衣「ノノカ〜!咲〜!」

和「天江さん、合宿以来ですね。」

京太郎「よっ!咲、元気にしてたか?」

咲「京ちゃんこそ新しい学校はどう?」

優希「ノッポも来てたのか!」

純「なんだよ、来ちゃ悪いかー?」

智紀「みんな元気そう。」

まこ「おまえさんらもげんきそうじゃな。」

一「賑やかだね〜ボクも混ぜてもらおうかな。」

<> びっくりするくらい書き貯まらない
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/01(木) 20:21:55.17 ID:yvij+c3/o<>

それぞれ、各々と話しだしていた。


咲「もう、京ちゃんが居なくなって大変だったんだよ?」

京太郎「どうせ荷物を一人じゃ持てなかったとかだろ?」

咲「それだけじゃないよ、優希ちゃんが荒れて大変だったんだから。」

京太郎「タコスが切れたくらいで荒れるって……」

咲「京ちゃんの名前呼んでたよ。」

京太郎「呼んでも行けねぇって。」

咲「少しは強くなった?」

京太郎「まぁな、衣さんや透華さん達がコーチしてくれてるからさ。」

咲「ふ〜ん、じゃあ今度一緒に打とうよ、京ちゃんの成長具合を確かめてあげる。」

京太郎「あんまりにも成長し過ぎててびっくりするなよ?」

咲「京ちゃん程度なら楽勝だよ。」

京太郎「言いやがったな?後で吠え面かかせてやる。」

京太郎「……まぁ、打つにしても卓無いとどうしようもないけど。」

咲「あ、そういえば全自動卓って重いんだね、私一人じゃ持てなかったよ。」

京太郎「ああ、あれ大体40〜50kgくらいあるからな。」

咲「京ちゃんは前にそれを持って旅館まで運んだんだよね。」

京太郎「あれはさすがにきつかった。」

久「ホント、今回の荷物重かったわ。」

京太郎「あ、ぶちょ、じゃなくてええっと竹井さん、お久しぶりです。」

久「……そうね、もう須賀君は、清澄じゃなくて龍門渕の生徒なのよね。」

京太郎「ええ、そしてもう、須賀でもないんですよ。」

久「龍門渕君って言った方がいいのよね……変な感じよね、苗字が変わるのって。」

京太郎「最近は慣れてきましたけどね。」

京太郎「そういえば竹井さん、抽選のとき緊張してましたね。」

久「あれは忘れてちょうだい……最初で最後のインハイだから少しおかしかったの。」

京太郎「意外な一面を見れて面白かったですよ。」

<> びっくりするくらい書き貯まらない
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/11/01(木) 20:23:39.38 ID:yvij+c3/o<> 予定というか着地点のは大体見えているんだけど途中途中書けてない
申し訳ないが少しずつ出していくよ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/01(木) 20:24:39.38 ID:wGvDug7vo<> イッチのペースでかまへんからねー <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海・関東)<>sage<>2012/11/01(木) 20:30:22.94 ID:dJAkX4rAO<> どっかのレズキャップと違って きちんと新しい名字を呼ぶ部長はまさにロッカーの鏡 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/01(木) 20:34:14.45 ID:wGvDug7vo<> >>263
「わたしはれずではなく、うえのさんがすきなだけです」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/01(木) 20:37:21.20 ID:KYnNLzYZo<> >>264
病院に戻ろうキャップ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(福井県)<>sage<>2012/11/01(木) 23:49:51.25 ID:0tFkAamio<> 京太郎運んでたのパソコンで雀卓貸し出しじゃなかった?
いや、細かいとこだからどうでもいいんだけど <>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/11/01(木) 23:57:57.38 ID:yvij+c3/o<> うわ勘違いしてた!?うろ覚えの記憶で書くと失敗するって良い見本だ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage<>2012/11/02(金) 02:29:27.70 ID:2vH1+4XA0<> まあいいんじゃない?
でも部室のパソコンってデスクトップ型だよな?よくよく考えたら買い出しにも使ってるリュックサックがディスプレイと本体を丸ごと積めちゃうのがすげえよな…まあ俺も記憶曖昧だから同じバックなのか知らんけど <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(静岡県)<>sage<>2012/11/02(金) 12:33:13.53 ID:JGoTVWgTo<> デスクトップを普通に持ち運ぶ用のバッグはある
ただアニメのあのサイズのPCとモニターは相当重量あるからかなり体力がいるが <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)<>sage<>2012/11/02(金) 15:42:46.10 ID:VAMiMorAO<> 京太郎は細マッチョか <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福井県)<>sage<>2012/11/02(金) 16:23:03.97 ID:dLJiU/MBo<> レディースランチで満足する位少食だからあいつすげぇ燃費いいな <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/02(金) 18:50:51.81 ID:MPygkljIO<> あれ頼んでたの放課後だろ
むしろ食欲旺盛 <>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/11/02(金) 19:05:27.57 ID:FUtp3SDLo<> さあ燃料(酒)投下したとこで書いてくぜぇ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/02(金) 19:09:21.13 ID:ys5OxqEZo<> おー <> 書き溜め何ぞない ◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/02(金) 19:12:56.01 ID:FUtp3SDLo<>

一日目だが、竹井さんがはっちゃけて終了した。

あの後、咲たちに「一回戦突破おめでとう」と言いに行ったのだが……


咲「ねえ京ちゃん、私と打とうよ。」


咲は自分の番まで回って来なかったせいか打ちたがっていた。


京太郎「そんなに打てなかったのが悔しいのか。」

咲「それもあるけど京ちゃんがどこまで上達したか知りたいの。」

京太郎「俺の腕にビビルなよ?」

咲「ふーん、京ちゃんには負けませんよーだ。」

衣「衣も咲と打つぞ!」

まこ「わしも入れてもらおうかの。」

和「あの、私も打ちたいんですけど……」

透華「それなら私と打つと良いですわ!」

和「……わかりました。」

和(本当は咲さんと同じ卓に入りたかったのですが……)

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)<>sage<>2012/11/02(金) 19:17:25.12 ID:7DFEY+lB0<> 咲ちゃん可愛い <> 書き溜め何ぞない ◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/02(金) 19:29:32.82 ID:FUtp3SDLo<>

「出し惜しみはしねぇ、最初から本気で行くぜ。」

「京ちゃん、少しは強くなったんだよね?」

「衣がいることを忘れてもらっては困るぞ。」

「わし、今回空気じゃのう……」


フラストが貯まった咲との半荘開始である。


「ポン」

「カン」

「リンシャンツモ、1200・2300。」


「ツモ、1300・2600……だったっけ?」

「それであってるよ、京ちゃん。」


「ハイテイツモ、2600オールだ。」


「ロン、7700じゃ。」


収まってみればなんて事はなく、俺は振込み、責任払いもなかったが和了も少ないので3位だった。


咲「京ちゃん、腕上がったね。」

京太郎「まあ優秀な先生に教えてもらっているからな。」

衣「フフン!当たり前だ!」


俺の言葉を聞いて上機嫌な衣さんはさておき、咲は何かうれしそうな顔をしていた。

<> 書き溜め何ぞない
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/02(金) 19:46:25.47 ID:FUtp3SDLo<>

咲「京ちゃんの力って面白いな〜、牌が凍ってたよ?誰かに教えてもらったの?」

衣「きょうたろーの氷の力は天賊のものだがを発展させたのは衣だぞ!」エヘン!

京太郎「ま、そんなとこ、基本は透華さんに教えてもらったんだけどな。」

咲「へぇ〜。」


ピリリリリリ……

携帯が無機質な音を立てて鳴る。


京太郎「っと、わりい。」


適当に謝って携帯のディスプレイを覗く。


京太郎「ん?母さんからのメール?」


《京太郎へ、今母さんはここに居ます。》


京太郎「画像ファイル?」

京太郎「…………」

京太郎「ここって……!」

透華「京太郎、どうしましたの?」


丁度対局が終わった透華さんが俺の顔を見て怪訝な顔をする。


京太郎「すいません、ちょっと用事があるので出てきます!」

透華「ちょっと!?京太郎!?」

咲「京ちゃん!?」


俺は会場を飛び出していた。
<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/02(金) 19:49:46.01 ID:FUtp3SDLo<>
メールで届いた地図を頼りに母さんが居る場所に辿りつく。

白い建物の白い部屋の中に母さんは居た。





嘘だろ、なんで俺の母親が呼吸器に繋がれてるんだよ……

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/02(金) 19:50:24.54 ID:FUtp3SDLo<>

須賀母「京太郎?」

京太郎「母さん、どうしてこんなことに……」

須賀母「京太郎元気?」

京太郎「母さん……」

須賀母「新しい家族とは上手くやってる?」

京太郎「母さん!」

須賀母「…………」

京太郎「どうしてここにいるんだよ……」

須賀母「……母さん、実はね、肺癌なの。」

京太郎「!!」
<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/02(金) 19:50:53.37 ID:FUtp3SDLo<>
須賀母「京太郎が龍門渕に行く前にはもう末期だったわ。」

京太郎「嘘だろ……」

須賀母「だから、龍門渕さんに頼んで、あんたを引き取ってもらう話をしたのよ。」

京太郎「どうして……黙ってたんだよ……」

須賀母「だって言ったら、あんた心配するでしょ?」

須賀母「だから海外に行くって嘘を言ったのよ。」

京太郎「『メールとか電話出来ないことも多い』っていうのはそういうことかよ……」

京太郎「確かに出来ないよな……」

須賀母「病院内じゃ滅多に携帯電話使えないもの。」

須賀母「……本当はあんたには死ぬまで隠すつもりだったんだけどね。」

須賀母「そのために龍門渕さんにここの病院を紹介して貰ったんだし。」

須賀母「でもさ、京太郎からのメール見たら……つい会いたくなっちゃった。」

京太郎「…………」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/02(金) 19:55:56.53 ID:FUtp3SDLo<>
俺は何も知らず、何も疑わず、ただ母親の言葉を鵜呑みにしていたんだろうな……

親が苦しんでいるのも知らずに、自分に与えられた境遇、環境に意識が行って。

母親が何故、俺と離れるのを考えもしなかった。

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/02(金) 19:58:16.88 ID:7pmdCwBIO<> あかん、これもう……もんぶちさんを母って言えないな
つか、引き取ってって言われたのにもかかわらず
ちゃんと自分の息子として引き取らず、義息子の養子にしたもんぶち爺ぐう屑じゃん <>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/02(金) 20:06:40.72 ID:FUtp3SDLo<>

心配掛けないように。

心の負担にならない様に。

そして、自分のことでかかずらわないように。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/02(金) 20:07:36.29 ID:FUtp3SDLo<>

そう思ってのことだろう。

でも死期を悟った母親として、息子の顔を一目見ておきたいと、感情が囁いてしまったのだろう。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/02(金) 20:11:31.95 ID:FUtp3SDLo<>

須賀母「ねぇ、もっと京太郎のことを話して……」

京太郎「ああ、今日さ、咲と麻雀したんだ……」


自分の声が震えているのが分かる。

自分の母親が痩せ衰え、医療用の細長いチューブに繋がれている痛ましい姿を見て、「気丈にふるわなければ」と思いながらも……


現実を直視できない。
<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/02(金) 20:13:21.21 ID:FUtp3SDLo<>

母さんと離れた後の事を。

色々話して。

話して。

話して……


面会時間ギリギリまで教えた。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/02(金) 20:17:45.97 ID:FUtp3SDLo<>

京太郎「明日、また来るから……」

須賀母「無理しなくて良いよ。」

京太郎「……母さん、俺、来るから。」

京太郎「また、来るから……」

須賀母「……そう。」


短くそう呟くと部屋の扉は閉まっていった。

最期くらいは息子孝行してやりたい。

最期くらいは看ていたい。

最期くらいは一緒に居たい。

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)<>sage<>2012/11/02(金) 20:24:45.35 ID:VAMiMorAO<> (アカン) <> ◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/02(金) 20:25:34.53 ID:FUtp3SDLo<>
透華さんが泊まっているホテルに着くと、ハギヨシさんが待っていた。


ハギヨシ「京太郎様……」

京太郎「ハギヨシさんは知っていたんですか……」

ハギヨシ「…………」


ハギヨシさんは何も応えない。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/02(金) 20:26:01.57 ID:FUtp3SDLo<>

京太郎「……俺、何も知らなかった。」

京太郎「母さんが苦しんでいた事も、その上で俺を送り出した事も……」

京太郎「俺、何も知らなかった……」

京太郎「何も、何も知らなかった……」


自分がガキで、親の気持ちも汲み取れず、ただただ無力で無思案な自分を憾めんで、握り締めた拳が痛い。

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)<>sage<>2012/11/02(金) 20:26:23.20 ID:7DFEY+lB0<> 京ちゃん… <> ◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/02(金) 20:29:38.25 ID:FUtp3SDLo<>

ハギヨシ「申し訳ありません、京太郎様のお母様のご意思がありましたので……」

ハギヨシ「さあ、お部屋をご用意しております。」


案内された部屋で、俺は自分の愚かさ悔いながら寝た。

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/02(金) 20:29:38.45 ID:7pmdCwBIO<> これは辛い、透母も肺だったか <> 母親目線でも息子目線でも切なくて辛い……
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/02(金) 20:38:12.99 ID:FUtp3SDLo<>

それから数日、母さんの病室で咲の対戦を見ながら思い出話に花を咲かせる。


京太郎「―――で咲ってば麻雀強い事を隠していたんだぜ?」

京太郎「しかもお年玉取られたくないからって理由で。」


他愛もない話をしながら気分を紛らわす。

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/02(金) 20:39:27.21 ID:7pmdCwBIO<> なお実の父には認知も養子縁組もしてもらえてない模様 <> 母親目線でも息子目線でも切なくて辛い……
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/02(金) 20:41:05.11 ID:FUtp3SDLo<> http://www.listenonrepeat.com/watch/?v=5EEEmCIVIQk <> 母親目線でも息子目線でも切なくて辛い…… ◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/02(金) 20:41:33.79 ID:FUtp3SDLo<>

須賀母「ねえ京太郎。」

京太郎「ん?なんだ母さん?」

須賀母「あんた、今幸せ?」

京太郎「……母さんが元気になってくれたら幸せかな。」

須賀母「……咲ちゃん、お姉さんと仲直り出来ると良いね。」

京太郎「……そうだな。」


自分の体の心配しろよ、母さん。

俺の友達の心配じゃなくてさ……

<> 母親目線でも息子目線でも切なくて辛い……
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/02(金) 20:46:23.24 ID:FUtp3SDLo<>

須賀母「咲ちゃん良い子だよね……」

京太郎「気弱で引っ込み思案でちんちくりんだけどな。」

須賀母「あんたにはわからないかも知れないけど、良い子だよ〜。」

京太郎「は?」

須賀母「同じ女だからわかるもの。」

京太郎「俺にはわかんねぇよ。」


母さんが何を言いたいのか俺には分からなかった。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/02(金) 20:52:43.65 ID:FUtp3SDLo<>

京太郎「それじゃあ母さん、また明日来るよ。」

須賀母「咲ちゃんと仲良くね。」

「ああ。」


声が掠れて届いたか分からないが、確かに言った。


帰り道、ハギヨシさんが迎えに来ていた。

ハギヨシさんはゆっくりと御辞儀すると俺を車に乗せた。
<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/02(金) 20:54:35.14 ID:FUtp3SDLo<>
ああ、明日決勝だけど咲の奴ちゃんとお姉さんと仲直りできるのかな……


出来なかったらまた俺の出番かな……
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/02(金) 20:57:08.39 ID:7pmdCwBIO<> あ、あかんわ… <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/02(金) 20:58:12.11 ID:ys5OxqEZo<> 重いでぇ… <>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/02(金) 21:08:37.71 ID:FUtp3SDLo<>

恒子「ついにやって参りました!決勝戦!」

恒子「この大将戦で全国の頂点が決まります!」


頑張れよ、咲。

お前がお姉さんと仲直りできるかはお前次第なんだからな……


――――――
――――
――

恒子「決まったー!!清澄!白糸台を捲くっての一位!」

恒子「初参加での快挙!誰がこんな状況を予想したでしょうか!?」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/02(金) 21:12:16.00 ID:FUtp3SDLo<>

咲「お姉ちゃん……」

照「…………咲。」

咲「私、お姉ちゃんと仲直りしたくてここまで来た。」

照「…………」

咲「またお姉ちゃんと笑える日々を想ってここまで上り詰めたよ。」

照「…………」

咲「だから、お姉ちゃん……」

照「悪いが咲、私はまだ……」

咲「お姉ちゃん……」

咲「行っちゃった……」

咲「お姉ちゃん、行っちゃった……」

咲「……ウ……グッ……仲直り……ヒッ……もう……できないの……かな……」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/02(金) 21:14:58.79 ID:FUtp3SDLo<>

咲は泣き崩れていた。

結局今までしてきた事は無駄だったのかと。

俺は……咲のために何をしてやれた?

そしてこれから何をしてやれる?

目の前で泣いている女の子に何をしてやれる?

考えても、考えても、ちっぽけな頭じゃ分からない。

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/02(金) 21:15:31.41 ID:7pmdCwBIO<> 京太郎悪堕ちが見えてきた <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)<>sage<>2012/11/02(金) 21:18:01.23 ID:VAMiMorAO<> >>307

京太郎……悪堕ち……らすとかいし、うっ頭が <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>sage<>2012/11/02(金) 21:18:45.42 ID:VzJaX3yE0<> 京太郎が照に4人麻雀で勝負を挑むかもしれない。
面子は氷太郎、咲、照の三人で決まりとして、あと一人分は誰が座るか。 <>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/02(金) 21:19:16.78 ID:FUtp3SDLo<>

そして漸くちっぽけな頭で捻り出した作戦を敢行してみようと思う。

それにはまず、あの人に協力を仰がないと。



京太郎「染谷先輩、話があるんですけど……」

まこ「なんじゃ、京太郎。」

――――――
――――
――

京太郎「――ということでお願いします。」

まこ「うん、まぁ、なんとかしちゃるけぇ。」

京太郎「ありがとうございます、染谷先輩。」


先輩に協力してもらえばなんとかなるだろう。

対価は俺の信用。

俺の信用なんて咲の幸せに比べればちっぽけなもんだ。

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)<>sage<>2012/11/02(金) 21:20:28.77 ID:VAMiMorAO<> あ、これはアカン <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage<>2012/11/02(金) 21:29:08.73 ID:mU4Zj20ro<> 悪堕ちではなにせよ捨て鉢にはなってそうな <> ◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/02(金) 21:33:24.07 ID:FUtp3SDLo<>
まこ「咲、ちょっと付き合ってくれんか?」

咲「……え。」

まこ「泣いたあとは喉が渇くじゃろう。」

まこ「じゃから自販機まで飲み物を買いについてこい。」

咲「あ……はい。」

咲(染谷先輩は私に気を使ってくれているんだよね。)

――――――
――――
――


まこ「咲、何飲む?」

咲「何でも構いません。」

まこ「そうか……っとすまん、財布忘れ取った、ちょっとここで待っとれ。」

咲「はい……」
<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/02(金) 21:34:13.59 ID:FUtp3SDLo<> http://www.listenonrepeat.com/watch/?v=sx8yS_swCes <> ◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/02(金) 21:35:51.89 ID:FUtp3SDLo<>

「咲?こんなところでどうしたんだよ?」


「京ちゃん……」


「湿気た面してんなぁ。」


今は例え京ちゃんでも会いたくないのに……

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/02(金) 21:43:29.15 ID:FUtp3SDLo<>

咲「うん、ちょっとね……」

京太郎「お姉さんと上手く仲直り出来なかったんだろ?」

咲「……うん。」


なんでわかるかなぁ……

京ちゃんって人の機微に敏いよね。


京太郎「咲、お前ここで仲直りできなかったんだ、多分これからもお姉さんとは仲直りできねぇよ。」


ねぇ、京ちゃん、なんでそんなこと言うの?

京ちゃんはいつでも私の事を励ましてくれたでしょ……


京太郎「仲直りなんてお前には元々無理だったんだよ。」


京ちゃん、京ちゃんはそんな事言わないでしょ。


京太郎「だから俺が慰めてやるよ。」

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)<>sage<>2012/11/02(金) 21:47:31.50 ID:VAMiMorAO<> (性的な意味で) <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>sage<>2012/11/02(金) 21:47:41.43 ID:7DFEY+lB0<> 京ちゃんまさか… <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage<>2012/11/02(金) 21:49:34.84 ID:mU4Zj20ro<> まさか京ちゃんレクイ… <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/02(金) 21:49:35.76 ID:7pmdCwBIO<> 京ちゃん自棄になってね? <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山形県)<>sage<>2012/11/02(金) 21:50:19.49 ID:W8rUkUDPo<> まだ慌てるような時間じゃない(震え声) <> ◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/02(金) 21:55:41.68 ID:FUtp3SDLo<>

なんかへんだよきょうちゃん……

いつもとおかしいよ。


京太郎「なあいいだろう?」


なにがいいの?


京太郎「俺、咲のこと好きだったんだ。」


スキ?スキってなに?


京太郎「俺、もうダメなんだ。」


ナニガダメナノ?


京太郎「だから抱きたいんだ、咲を。」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/02(金) 21:56:09.30 ID:FUtp3SDLo<>

だめだよ、私、お姉ちゃんに捨てられちゃったもん。

京ちゃんが私の上着の裾に手を入れてくる……

いやだ。

いやだ。

いやだいやだいやだ!

こんなの京ちゃんじゃない!


咲「いや!やめてよ京ちゃん!」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/02(金) 21:56:42.37 ID:FUtp3SDLo<>

怖い。

いつもの京ちゃんじゃない。

いつもの京ちゃんはどこ?

いつもの京ちゃんを返して。

怖いよ、京ちゃん。

助けてよ誰か。

誰か私を助けてよ!

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/02(金) 21:57:38.97 ID:FUtp3SDLo<>


咲、俺を思いっきり悪者にしてくれ。

俺を思いっきり嫌ってくれ。

俺を思いっきり軽蔑してくれ。

俺は悪者で構わないんだ。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/02(金) 21:58:47.90 ID:FUtp3SDLo<>

助けて誰か。

「お姉ちゃん!助けて!」

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)<>sage<>2012/11/02(金) 22:00:17.10 ID:VAMiMorAO<> ゼロレクイエム……

京ちゃん死んでまうん……? <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/02(金) 22:00:50.16 ID:7pmdCwBIO<> 母がもう助からないことで京太郎もうぼろぼろ <>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/02(金) 22:00:59.01 ID:FUtp3SDLo<>

「貴様!!"私の妹”に何をしている!?」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/02(金) 22:01:45.21 ID:FUtp3SDLo<>
ああ間に合った。

ていうか俺これから殴られんだろうけど、遅いよ咲のおねえさん。


<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/02(金) 22:01:59.70 ID:ys5OxqEZo<> 報われない京太郎… <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)<>sage<>2012/11/02(金) 22:02:54.57 ID:7DFEY+lB0<> 京ちゃん辛いからって自棄になっちゃいかんよ… <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道)<>sage<>2012/11/02(金) 22:03:52.80 ID:VAMiMorAO<> なんだろう……

咲=ユフィ、照=コーネリアポジションに見えてしまった <>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/02(金) 22:06:50.07 ID:FUtp3SDLo<>


照「私の妹から手を離せぇ!」


いってえ……

女の人でも助走付けて打ん殴られたら痛いのな。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/02(金) 22:07:15.99 ID:FUtp3SDLo<>

照「咲!大丈夫か!」

咲「……う、うん、お姉ちゃんが来てくれたから……」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/02(金) 22:10:17.22 ID:FUtp3SDLo<>

ぶっ倒れた俺、泣きじゃくる咲、抱きしめる照さん。

見事に俺が悪者の図。


まこ「……一体何が起こったんじゃ?」


そこにタイミングよく染谷先輩登場。
<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/02(金) 22:10:52.87 ID:FUtp3SDLo<>

照「そこの男が妹を襲おうとしていた。」

まこ「……ああ、なんとなくわかったわい。」

まこ「じゃけぇ、このカバチはわしがなんとかしとくから、お姉さんは咲についとってくんさい。」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/02(金) 22:11:53.73 ID:FUtp3SDLo<>

ずるずると引きずられながら移動する。


まこ「さて、そろそろ狸寝入りやめて自分で歩け。」

京太郎「あ、ばれてました?俺の中では懇親の演技だと思ってたんですが。」

まこ「京太郎のは懇親の演技と言うより、精々根菜の演技じゃ。」

京太郎「大根役者ってことですか……」

まこ「それでもあの二人を取り持つには十分だったみたいじゃがのう。」

京太郎「あー……次から咲と顔を会わせ難いですよ……」

まこ「安心せい、そこはわしがフォローしといちゃるけぇ。」

京太郎「ありがとうございます、染谷先輩。」

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/02(金) 22:12:27.73 ID:7pmdCwBIO<> 誤解とかないのかよ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(愛知県)<><>2012/11/02(金) 22:14:30.24 ID:hSpzxNxX0<> まこはどのスレでも安定しているな

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)<>sage<>2012/11/02(金) 22:19:25.09 ID:VAMiMorAO<> ぐう聖まこさん…… <> >>339 ん?京ちゃん誤解されたほうがいい? ◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/02(金) 22:19:31.65 ID:FUtp3SDLo<>


「それにしてもおぬしは不器用じゃのう。」


「これが俺の性分ですから。」

「それじゃあ後は頼みます。」


「まかせんしゃい。」


染谷先輩にそう言って俺は母さんのところへ向かう。

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/02(金) 22:20:07.94 ID:7pmdCwBIO<> 解かないだよ!しなくていいよ! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西地方)<><>2012/11/02(金) 22:23:31.05 ID:9NkXaAAKo<> 数年後ワカメ先輩から真実を聞かせて絶望に染めよう <> ◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/02(金) 22:26:10.80 ID:FUtp3SDLo<>

京太郎「母さん、俺ちょっと俳優やろうとしたら大根だって言われたよ。」

須賀母「あんた嘘は直ぐ顔に出るもんね。」

京太郎「マジか……」

須賀母「まぁいいんじゃないか?誰かのために踊ったんだろ?」

京太郎「俳優はダメでも道化ならなんとかなったかな……」

須賀母「あんたとことんバカだね。」

京太郎「ひっでぇ、息子に言う事かよ。」

須賀母「ははは、バカにはバカと言っておくわよ。」

須賀母「あんたの今後の為にもね。」

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/02(金) 22:26:56.76 ID:7pmdCwBIO<> その時には京太郎は白い部屋の中で
呼吸器に繋がれガリガリに痩せ細ってるんですね <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)<>sage<>2012/11/02(金) 22:27:44.87 ID:7DFEY+lB0<> 畜生スレに引っ込んでろ <> ◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/02(金) 22:27:50.93 ID:FUtp3SDLo<>
京太郎「んじゃまた明日来るよ。」

須賀母「無理すんじゃないわよ。」

京太郎「してねぇって。」
<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/02(金) 22:29:36.80 ID:FUtp3SDLo<> 母親が息子に会いたい気持ちと母親が息子を思う心情、どっちが勝つんだろうな……
ちょっと休憩挟む <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)<>sage<>2012/11/02(金) 22:29:59.52 ID:7DFEY+lB0<> 一旦乙 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県)<>sage<>2012/11/02(金) 22:32:27.65 ID:Pp6tjajyo<> 人間としてどうしたいかだろうなあ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage<>2012/11/02(金) 22:33:18.38 ID:mU4Zj20ro<> 乙

なんか当初からは思いもしない急展開でも嫌いじゃないわ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>sage<>2012/11/02(金) 22:35:00.40 ID:VzJaX3yE0<> 翌年そのショックでリンシャンマスィーンと化した咲さんの姿が…

咲「点棒おいてけ
なぁ
対戦者だ!!
対戦者でしょう!?
対戦者でしょうあなた 」
※長野の方言で「麻雀って楽しいね、一緒に楽しもうよ」の意味。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/02(金) 22:37:11.99 ID:7pmdCwBIO<> 乙
もんぶち爺はどうしようもないな <>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/11/02(金) 22:41:08.28 ID:FUtp3SDLo<> あまりに話が進まなくて無理やり持っていった感があるけど
すまんな <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(鹿児島県)<>sage<>2012/11/03(土) 00:25:57.28 ID:B+TV36PA0<> あかん心が凍ってまう・・・・・ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/03(土) 00:32:01.43 ID:KlRQEk7z0<> 人それぞれと言ってしまえばそれまでだけど、息子の前で弱音は吐かないと思う
俺の母親はそうだったよ。ただ父親には辛いって言ってたみたいだが
死んだときは実感がわかなかったし、涙も出なかったよ。まあ死に目には会えなかったんだけどね
ふと思い出したので参考になれば幸い <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(福井県)<>sage<>2012/11/03(土) 00:38:45.92 ID:g6r8sPBRo<> 母ちゃんに胃癌だって告白された時のことを鮮明に思い出した… <> 私の叔母さん肺癌でなくなってるんだよな…… ◆/cZ9NqabwE<><>2012/11/03(土) 01:10:33.67 ID:mtxugZ/oo<>
今日もまた母さんの話相手をする。


京太郎「先輩から聞いたんだけど咲とお姉さん仲直りしたんだってさ。」

須賀母「そう、よかったね、あんたの苦労も報われるね。」

京太郎「ああ、咲の方もやっと落ち着いたな。」

須賀母「ねぇ、あたしが死ぬ前にあんたに言っとかないといけないことがある。」

京太郎「っ!……死ぬとか縁起でもないこと言うなよ。」

須賀母「いいから聞きな。」

京太郎「……わかった。」
<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/03(土) 01:33:51.21 ID:mtxugZ/oo<>

須賀母「あたしとあんた、実は血が繋がってないのよ。」

京太郎「は!?」

須賀母「あたしね、実は龍門渕さんと関係持ってたとき赤ちゃん産んだんだけどさ……」

須賀母「生まれたあと赤ちゃんの体が弱くて直ぐに死んじゃってたんだ。」

須賀母「今でも「丈夫な体に産んであげられなくてごめんね」って思ってる。」

京太郎「…………」

須賀母「でもその時は死んじゃってた事に気付かなかったんだ。」

須賀母「赤ちゃん、取り違えられてたんだもん。」

須賀母「なによりあんた、あの人にどことなく似ていたし。」

須賀母「看護婦さんには「須賀さんのお子さんです」って言われたんだけど。」

須賀母「勿論、そんなのありえっこないってわかってた。」

須賀母「ありえっこないって、わかってたんだけど、その嘘に縋っちゃったんだよ……」

須賀母「自分の赤ちゃんが死んじゃってた事を認めたくなくて。」

京太郎「……もしかしてそれが……俺?」

須賀母「そう、あんた。」

須賀母「正直、あたしに育てられるのかって色々不安が有ったんだけど。」

須賀母「何とかなるもんだね。」

須賀母「あたしはさ、あんたと一緒に居た時間は忘れない。」

京太郎「…………」

須賀母「京太郎、あんたとは血の繋がりはないけど、あたしは本当の息子だと思っているから。」

須賀母「大変だったけど、楽しかったわ、京太郎と一緒に過ごした人生は……」

京太郎「母さん、俺もだよ……俺も、楽しかった。」

須賀母「悔いなんて無いけどさ、もう少し京太郎と居たかったなぁ……」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/03(土) 01:34:23.47 ID:mtxugZ/oo<>

俺の手の中にあった、俺の手を掴んでいた力が抜けた……


京太郎「母さん……母さん……?」

京太郎「おい、何とか言ってくれよ、母さん……」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/03(土) 01:34:49.64 ID:mtxugZ/oo<>


京太郎「かあああさああぁぁぁん!」


<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/03(土) 01:35:17.72 ID:mtxugZ/oo<>

ナース「どうしましたか!?須賀さん!」

ナース「先生、直ぐに来てください!須賀さんの容体が急変しました!」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/03(土) 01:38:00.64 ID:mtxugZ/oo<>
先生が駆けつけ、何かやっていた。

俺には何をやっているかわからなかった。

ただ、俺は現実を受け入れられず、立ち尽くしていた。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/03(土) 01:38:32.94 ID:mtxugZ/oo<>


やがて全てが終わり。

先生の言葉を聞いたあと。

ベッドを揺らした時。

母さんは『物』になってしまったんだと思った。

ここに母さんの魂はない。

母さんの遺体は抜け殻なんだ。

<>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/11/03(土) 01:39:32.42 ID:mtxugZ/oo<> 一旦ここまで、寝ます! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)<>sage<>2012/11/03(土) 01:40:20.11 ID:ywBDKk5u0<> 乙かれさま〜 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>sage<>2012/11/03(土) 01:40:33.92 ID:OpUZ2DI20<> おつー

京ちゃん… <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)<>sage<>2012/11/03(土) 01:41:09.09 ID:B0oJkKx5o<> 乙

また京ちゃんが悪堕ちしそうなイベントが <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)<>sage<>2012/11/03(土) 01:42:09.77 ID:mtxugZ/oo<> なんで一人亡くなると一気に連れ立っていくのか…… <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/03(土) 01:46:59.88 ID:R4pFfIcIO<> 乙、なにこれ、辛過ぎだろ
京太郎は血の繋がった両親もわからず
ただ一人そんなこと関係なく母だった人を亡くして
俺だったらなにもかももうどうでもよくなるわ……

京太郎が悪堕ちするか、壊れたように笑い出すのか不安で仕方ない <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/03(土) 01:48:26.91 ID:RcwUDAtJo<> おつー <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(鹿児島県)<>sage<>2012/11/03(土) 01:54:19.69 ID:ONkBZ5Wv0<> おつー

目から汗が流れてきたお… <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)<>sage<>2012/11/03(土) 03:01:32.21 ID:1Xu2PkQR0<> 乙です。

京ちゃん、闇堕ちしちゃうの…? <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/03(土) 06:50:31.38 ID:R4pFfIcIO<> そういや、須賀母はどうやって赤ちゃんの死や取り違えを知ったんだ?
看護婦が言ったのが信じられないってなんでだろう <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(愛知県)<>sage<>2012/11/03(土) 06:58:54.43 ID:y025vNXEo<> 錬成だ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県)<><>2012/11/03(土) 09:05:05.69 ID:kfIQpy+Z0<> 辛い時こそ顔を上げろ!

京太郎! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)<>sage<>2012/11/03(土) 10:12:15.90 ID:7Gwlza900<> 相変わらずこのイッチの書く京ちゃんは切ないぜ…

取り違えというか嬰児交換の話でブラックジャック思い出すな <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/03(土) 11:03:39.77 ID:t2cPHkDlo<> えらい雑だな <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(島根県)<>sage<>2012/11/03(土) 12:07:58.94 ID:0aVb1psLo<> 逆に考えるんだ。モンブチルートが開かれてなかったらもっと悲惨なことになっていたと
一刻も早くこの京ちゃんが幸せになりませんかね <>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/11/03(土) 16:54:43.98 ID:mtxugZ/oo<> 良い話を書こうとすると何故か切ない話が入ってくる。
酒呑むと書いたり展開が早くなったりするが雑になる。
ちょっと心に潤いが欲しいのでショタコン菫さん書く <>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/11/03(土) 16:56:03.21 ID:mtxugZ/oo<>
ガチャ


淡「あれ、スミレ、その子どうしたの?」

菫「ああ、この子は迷子らしくてな、私が一時的に見ているんだ。」

京太郎「いや、あの違うんです。」

京太郎「俺迷子なんかじゃないんです。」

菫「いや君は迷子だ、だから私の膝の上に座りなさい。」ポンポン

京太郎「意味がわかりません。」

菫「良いから座るんだ。」

京太郎「まさかこの歳で女の人の膝の上におつくべするとは……」

淡「おつくべ?」

照「方言で座るって意味。」

照「君、どこの出身?」

京太郎「長野です。」

照「やっぱり私と同じか。」

照「私も弟が欲しかったなー。」

淡「というかボク何歳よ?」

京太郎「15です。」

淡「5歳?」

京太郎「 1 5 歳です。」

菫「5歳ならちょっと背伸びしたいお年頃だろうな。」

京太郎「うわ、この人、話聞く気ないぞ!?」

菫「あ、そういえば大きいボストンかキャリーバッグが持ってきてなかったかな……」

京太郎(この人やべぇ!?)

淡「ね、テルー、白糸台から犯罪者が出そうだよ?」

照「私に振らないで。」


どうする俺!?どうなる俺!?

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山形県)<>sage<>2012/11/03(土) 16:58:59.30 ID:gFN3hxkGo<> 続きはwebで! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>sage<>2012/11/03(土) 17:00:33.83 ID:OpUZ2DI20<> かわいい <> ◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/11/03(土) 18:11:56.91 ID:mtxugZ/oo<> メシ食ったらちょこちょこ投下する、
後誰か文学少女咲ちゃんと京ちゃんが「今日は……風が騒がしいな」っていうSSを書いてくれ <>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/11/03(土) 23:27:42.73 ID:mtxugZ/oo<> ご飯食った後眠くなるのってなんでだろうね
寝てて書き貯まってないです、はい <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/03(土) 23:31:34.91 ID:RcwUDAtJo<> まってる <>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/04(日) 00:28:19.11 ID:SoavAKT6o<>
透華さんのお祖父さんから電話があった。

母さんに何かあったとき、連絡が行くようにしてあったらしい。


「今からそっちに行く、後は私に任せてくれ。」


電話口からそう聞こえた後、通話が切れた。
<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/04(日) 00:29:13.87 ID:SoavAKT6o<>

動かなくなった母親をずっと見ていた。


病室の扉が開く。


ハギヨシさんとお祖父さんが来ていた。

お祖父さんは何も言わずただ、母さんをじっと見つめている。

お祖父さんが母さんの髪を撫でた後、俺の方にやってきた。


透華祖父「京太郎君、後は私がやっておく、君は少し休みなさい。」


それだけ言うとお祖父さんは先生と話していた。


その後はお祖父さんと一緒に長野に戻り、葬式の準備をしていた。

咲達の応援に行っていた透華さんたちには何も言わず。


母さんの身内は居なかったそうだ。

親戚なども居なく、極少数の身内だけで通夜と告別式を行った。

身内といっても母さんと付き合いがあった人や仕事の同僚の人、それとお祖父さんとお義父さんと俺ぐらいだ。

火葬場で母さんの遺体と別れ、骨壷に入った母さんを抱きしめ、墓に向かう。

この納骨式が終わったら、何をするか考えてなかった。

何も考えられなかった。

不思議と母さんが亡くなってから今まで泣く事もなかった。

ただ心が、感情が、麻痺しているような感じだった……

坊さんの読経と喪主をやってくれたお祖父さんの挨拶が終わっても、

俺は墓前で手を合わせたまま、ぼうっとしていた。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/04(日) 00:30:25.73 ID:SoavAKT6o<>
やがて脇から声が掛かる。


「もうちょっとこのままここにいるかね?」


「ええ、まだ何かよくわかんないです。」

「母さんがこの世から居なくなったことが。」

「もう、葬儀や納骨まで終わったのに……」


「……葬儀は死んだ人に対してだけ行うものではないんだ。」

「その人の死を受け入れたり、その人の死を忘れない為に、お別れする為に葬式を行う。」

「また、何度もここに来て、君のお母さんのことを思い出しに来よう。」


「はい……」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/04(日) 00:31:10.27 ID:SoavAKT6o<>

母さんが別れの間際、言ったことを思い出す。

俺はこの人と何の血の繋がりも無いのに、負んぶに抱っこで良いのだろうか。

このまま籍だけの関係で助けてもらったままでいいのだろうか。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/04(日) 00:31:48.25 ID:SoavAKT6o<>

「お祖父さん、いや龍門渕さん。」


「……なんだね。」


「どうして俺を引き取ってくれたんですか……」


「彼女から聞いたのか、君の出生を。」


「知っていたなら尚更、何で俺を……」


「……君の母親から頼まれたからだ。」

「今はまだ、それしか言えない。」


「……今はまだですか。」

「俺、家に戻ります。」

「母さんと過ごしたあの家に。」


「そうか、君も心の整理する時間が必要だろう……」

「だが、覚えておいて欲しい。」

「龍門渕家も、京太郎君、君の家であるということを。」


「……それでは失礼します。」


「…………なぁ、――華、どうかあの子のことを、見守ってやってあげてくれ。」

「あの子は今孤独と戦っている。」

「あの子は私にとっても大切な"孫"なんだ……」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/04(日) 00:35:00.20 ID:SoavAKT6o<>

鍵を開けて家に入る。

誰も居ない、久しぶりの家。

母さんとの思い出が一杯詰まった家。

思い出を追う。

家に刻まれた家の記憶を懐かしむ。

一人の家ってこんなに広かったんだな、母さん。

<>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/11/04(日) 00:36:15.60 ID:SoavAKT6o<> 今回はここまで、また貯まったら投下します <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(鹿児島県)<>sage<>2012/11/04(日) 00:37:19.19 ID:gAgWdVuO0<> あかん、まばゆい未来が見えない。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>sage<>2012/11/04(日) 00:37:55.00 ID:m2re/NQF0<> おつー
鬱だ… <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/04(日) 00:38:37.27 ID:jHptB94Eo<> おつやでー <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(静岡県)<>sage<>2012/11/04(日) 00:41:35.33 ID:I3YMgmYqo<> おつー
あっ(察し) <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/04(日) 00:45:00.43 ID:WaDyNJ+IO<> 乙

なるほど、そういうことか…理解した <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)<>sage<>2012/11/04(日) 00:53:19.34 ID:p6v2Vcc9o<> 乙

あーやっぱりそういう事か <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(島根県)<>sage<>2012/11/04(日) 00:54:02.16 ID:08Whq9OKo<> おつおつー
これはもう好転していくしかないな <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(鹿児島県)<>sage<>2012/11/04(日) 01:13:26.74 ID:/MqkSvQD0<> おつやでー
ああなるほど <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/04(日) 01:26:50.05 ID:fBYFOmQYo<> おっつー
そうか、だから彼らは…


おや、こんな時間に誰だろう <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/04(日) 01:37:06.29 ID:RNwGVbHoo<> ……なるほどな(わかってない) <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(福井県)<>sage<>2012/11/04(日) 01:39:24.36 ID:IlZWt6V5o<> …そうか、だからあの時あの人はあんなことを(バーロー) <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/04(日) 01:41:53.56 ID:u8/yDXU+o<> あーなるほどね
わかったわかった(棒) <>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/11/04(日) 01:42:49.62 ID:SoavAKT6o<> 思わせぶりな感じにしてるけど多分みんなが想像している物より少しずれてる展開だと思う……? <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(鹿児島県)<>sage<>2012/11/04(日) 02:12:44.86 ID:/MqkSvQD0<> 大多数はノリじゃないかな? <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/04(日) 14:04:06.70 ID:QnfHrRaj0<> 納骨って49日の時じゃなかったけ? <> ◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/11/04(日) 14:15:49.73 ID:SoavAKT6o<> イッチまたやらかしたよ……
まぁ咲の世界だし、納骨式じゃなくて斎場のあとってことで…… <>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/11/05(月) 20:06:41.07 ID:DqDcGofJo<> なんか人の真理辿り着けそうな感じがするわ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東)<>sage<>2012/11/05(月) 20:08:02.25 ID:gh8C+BMAO<> >>411
いっちブッダになってしまうん? <>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/11/05(月) 20:17:12.82 ID:DqDcGofJo<> 誰だって救って欲しいし誰だって救われて欲しいよね <> ◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/11/05(月) 20:25:49.62 ID:DqDcGofJo<> 人は汚くあるために綺麗である、人は綺麗である為に汚くある、蓮の花のように。 <> ◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/11/05(月) 20:28:42.14 ID:DqDcGofJo<> すまん酔い過ぎた時と子供の時は真理に辿り着ける気がするんだ <> ◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/11/05(月) 20:46:14.43 ID:DqDcGofJo<> 真理の扉から戻ったら投下します。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(鹿児島県)<>sage<>2012/11/05(月) 20:52:57.98 ID:7EVa0nxD0<> それがイッチの最後の言葉であった… <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東)<>sage<>2012/11/05(月) 21:18:39.97 ID:gh8C+BMAO<> 賢者タイムはああなるの解る <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(広島県)<>sage<>2012/11/05(月) 22:57:53.71 ID:QQ9cxq70o<> 悟りのイッチ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage<>2012/11/06(火) 00:29:20.10 ID:+TEWADw+o<> イッチは何を対価に戻ってくるのー? <> ◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/11/06(火) 00:47:19.97 ID:48d8Ketzo<> しゃっくりが止まらない
少し投下します <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)<>sage<>2012/11/06(火) 00:47:25.71 ID:L6C7oeAqo<> 黒歴史 <> ◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/11/06(火) 00:48:02.16 ID:48d8Ketzo<>
鍵を開けて家に入る。

誰も居ない、久しぶりの家。

母さんとの思い出が一杯詰まった家。

思い出を追う。

家に刻まれた家の記憶を懐かしむ。

一人の家ってこんなに広かったんだな、母さん。
<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/06(火) 00:48:29.60 ID:48d8Ketzo<>

数日家で過ごして色々と物の整理をしていた。

形見分けにはまだ早いが、それでも遺品整理しないといけない。

いつまでもここに居れるとは限らないから……

そんな中、古いものを見つける。

綺麗な青い石がはめ込まれているペンダントだ。

裏の金属のプレートには傷だらけで磨り減ってはいるが文字が彫られてあった。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/06(火) 00:48:56.56 ID:48d8Ketzo<>

「『愛し……我が……』」

「『京……へ』」

「文字が掠れていて読めないな。」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/06(火) 00:49:32.92 ID:48d8Ketzo<>

そういえば俺が小さい頃に母さんが、


「あんたが生まれたときに持っていた物よ〜。」

「あんたのお守りみたいなものね。」


って言ってたな。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/06(火) 00:49:59.51 ID:48d8Ketzo<>

普通に考えて生まれたときに持っているはずないと思っていたけど。

母さんが死の間際、取り違えられていたと言っていた。

つまりどこかのタイミングで持たされていたんだろう。

だが『どのタイミングに持たされていたか』、それを聞くべき相手はもういない……


とりあえずお守りなのだから俺が持っていても構わないだろう。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/06(火) 00:50:26.45 ID:48d8Ketzo<>

ここから離れたくないな。

ちょっとだけ寝よう。

寝て、嫌な事や辛い事や楽しかった事を心の奥に深く沈めよう……

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/06(火) 00:50:52.30 ID:48d8Ketzo<>

体を横たわらせ、目蓋を閉じる。

夢も何も見ない。

ただただ黒い世界が視界に広がる。

何も見えず。

何も感じない夢幻の世界。

何も無い。

ただ孤独を感じさせる黒の世界。

眼前に広がる黒、黒、黒……

起きているのか、寝ているのかすらわからなくなるくらいだ。
<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/06(火) 00:51:18.76 ID:48d8Ketzo<>
ふと後から暖かみが訪れる。

それと同時に後ろの方に引かれる感覚。

気付いたら目が覚めていた。

外は何時の間にか真っ暗になっていた。

腹が空いたのもあり、居間に向かう。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/06(火) 00:51:48.22 ID:48d8Ketzo<>

そこには何故か出来立てのシチューがあった。

一口食べてみて気付いた。

これは龍門渕家で食べたシチューだ。

きっとハギヨシさんが心配して作りに来たのだろう。

このシチューを作れるのはあの人ぐらいだろうから。

独りでは食いきれる量では無かったので明日もまた食べよう。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/06(火) 00:52:24.63 ID:48d8Ketzo<>
次の日の昼になり、何もする気も起きず、ただぼんやりと家の中を眺める。

家の中もそこそこ片付いた。

まだ今後のことを考えられずにいる。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/06(火) 00:52:51.50 ID:48d8Ketzo<>

ピンポーン


突如インターホンが鳴る。

久しぶりの来客か。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/06(火) 00:53:18.32 ID:48d8Ketzo<>

京太郎「はい……」

咲「あ、京ちゃん。」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/06(火) 00:53:47.22 ID:48d8Ketzo<>

ドアを開けると、咲、優希、和、透華さん、ハギヨシさんが立っていた。


少し気恥ずかしそうにしている顔の咲。

どこかむすっとした顔の和。

何ともいえない表情の優希。

心配していたのを顔に出している透華さん。

感情を読み取れないが穏やかなハギヨシさん。


珍しい取り合わせだ。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/06(火) 00:54:18.76 ID:48d8Ketzo<>

京太郎「どうしてこの面子が?」

咲「京ちゃんに会いに行ったらこっちにいるって聞いたから。」

透華「それで私たちも一緒に付いて参りましたわ。」

和「須賀君、いえ龍門渕君――」

京太郎「いや、須賀のままでいいよ。」

京太郎「今は、この家に居る間だけは須賀京太郎でいたいんだ。」

透華「…………」

京太郎「それより、立ち話もなんだし、どうぞ入ってください。」


皆を家に入れて、話を待つ。

すると咲が一番最初に切り出す。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/06(火) 00:54:45.64 ID:48d8Ketzo<>

咲「ねぇ京ちゃん、麻雀しない?」

京太郎「いいけど、家、雀卓ないぞ。」

透華「ハギヨシ。」

ハギヨシ「直ぐにお持ちいたします。」

優希「持ってくる間に犬はタコスを作るんだじょ。」

京太郎「?タコスならハギヨシさんに作ってもらった方良いんじゃないか?」

優希「いいから作るんだじょ。」

京太郎「わかったよ。」


台所に向かいタコスを作り始める。

生地や具の準備をして作り上げている内にハギヨシさんが雀卓のセッティングを終わらせたようだ。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/06(火) 00:55:12.78 ID:48d8Ketzo<>

京太郎「ほらよ、タコス出来たぜ。」

優希「うむ、大儀であった。」

ハギヨシ「こちらも整いました。」

透華「ハギヨシご苦労様です。」

透華「それで、誰々が入りますのかしら?」

優希「私はタコスがあるから今はいいんだじぇ。」

透華「では、京太郎、私、宮永咲、原村和でよろしいですわね。」

咲「それでいいです。」

和「私もそれで構いません。」

ハギヨシ「その間何か摘める物を作っております。」

ハギヨシ「京太郎様、台所をお借りします。」

京太郎「汚くて申し訳ないですが。」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/06(火) 00:55:43.62 ID:48d8Ketzo<>

和「咲さん、どうして麻雀なんですか?」

咲「こっちのほうが話せるかなって。」

和「私には、よく、わからないです。」

透華「ところで京太郎、先ほどから気になっていたのですが、そのペンダントは?」

京太郎「ああ、これは家の中を整理した時にみつけたんですけど……」

京太郎「俺が生まれた時に持っていた物らしいんです。」

京太郎「今はお守り代わりに持っているだけなんですがね。」

京太郎「それがどうかしましたか?」

透華「いえ、私もそれと似た物を持っていますので。」

透華「ちょっと気になっただけですわ。」

透華「尤も、そちらの物の方が年季が入っているようですが。」

透華「それでは打ちましょうか。」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/06(火) 00:56:09.85 ID:48d8Ketzo<>


優希「なぁ、ハギヨシさん、京太郎に何かあったんだじぇ?」

ハギヨシ「どうして、そのように思われたんですか?」

優希「私はタコスばかり食っているような女だじぇ。」

優希「だから、タコスならわかるじょ。」

優希「タコスを作ったやつの気持ちも……」

ハギヨシ「料理は人の心、ですか……」

優希「このタコス、しょっぱいじぇ……」

優希「きっと心の涙の味なんだじぇ……」

ハギヨシ「私も気を付けないとなりませんね。」

優希「執事さんでもそういうことはあるのか?」

ハギヨシ「私も人の子です、木の股から生まれたわけでもありませんので。」

ハギヨシ(おや?これは……もしかして……)

優希「……?どうしたんだじょ?」

ハギヨシ「いえ、何でもありませんよ。」


<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/06(火) 00:56:44.85 ID:48d8Ketzo<>


部屋には卓に叩かれる牌の音が響き渡り、みんなで打ちながら話を始める。

今までと比べ物にならないくらいに冷たい表情をした京ちゃんと一緒に……


咲「京ちゃん、私ね、お姉ちゃんと仲直りできたんだ。」

咲「その後、染谷先輩に聞いたんだけど、京ちゃんが悪役になってまで取り持ってくれたって。」

咲「ありがとうね、京ちゃん。」

京太郎「…………」

咲「またお姉ちゃんと、家族と話が出来るようになったのは京ちゃんのおかげだよ。」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/06(火) 00:57:11.04 ID:48d8Ketzo<>

和(須賀君、貴方は凄いです……)

和(私には、咲さんに嫌われる覚悟なんて出来ない……)

和(嫌われる覚悟をしてまで、咲さんのために動く勇気は持てません……)

和(須賀君がそれほど咲さんの事を想っているとは知りませんでした。)

和(でも、それでも、私は、咲さんを渡したくない。)

和(身勝手で醜い私の心ですが、例え相手が須賀君でも、引きたく、ないです……)

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/06(火) 00:57:38.67 ID:48d8Ketzo<>

京太郎(家族、家族か……)

京太郎(咲は仲直りして、家族と仲直りできたみたいだけど。)

京太郎(俺は、母さんに何をしてやれたんだろうな……)

京太郎(死を悼むだけ……別れを哀しむだけだった……)

京太郎(死に逝く母さんの病を怨むこともせず、かといって誰かにそれを吐き出す事も出来ないまま……)

京太郎(俺は一体、何をしてやれたんだ……もっと出来る事はあったんじゃないのかな……)

京太郎(いっそのこと、何も考えず、何も感じないようにしてしまえば楽になれるんじゃないのか……)

京太郎(わからない、何もかもわからない、人の死の不条理なんて、わかりたくもない。)

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/06(火) 00:58:09.67 ID:48d8Ketzo<>

透華「…………」

透華(京太郎、貴方は何故そこまで、凍てついた瞳をしているのですか……)

透華(それにまるで心まで凍らせたような打牌……)

透華(私は、京太郎とは家族になれないのですか?)

透華(私は、貴方と家族になりたいのですわ。)

透華(戸籍だけでも、血縁とかでも、表面なだけの家族ではなく、本当の意味での家族に……)

<>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/11/06(火) 00:58:57.56 ID:48d8Ketzo<> とりあえずここまでまた書けたら投下 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage<>2012/11/06(火) 01:01:27.63 ID:tIpI9NDPo<> おっつ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(鹿児島県)<>sage<>2012/11/06(火) 01:02:11.77 ID:p3eAxlIv0<> 冷たいとドレくらい強いんだろうか京太郎は。
楽しみに待ってます、
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(鹿児島県)<>sage<>2012/11/06(火) 01:03:20.04 ID:p3eAxlIv0<> 冷たいとドレくらい強いんだろうか京太郎は。
楽しみに待ってます、
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(神奈川県)<>sage<>2012/11/06(火) 01:09:56.93 ID:f7d1tRKoo<> 投下乙 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(鹿児島県)<>sage<>2012/11/06(火) 01:28:41.00 ID:y945sZLr0<> おつっす <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage<>2012/11/06(火) 01:31:06.33 ID:+TEWADw+o<> 乙

絶対零度な京ちゃんktkr? <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)<>sage<>2012/11/06(火) 02:44:32.31 ID:A3SgYoCc0<> 乙

ここから京ちゃんが雀卓を氷河時代〈アイスエイジ〉にしてしまうの? <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/06(火) 19:43:23.44 ID:7KyGIpkGo<> また唐突な <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(中部地方)<>sage<>2012/11/06(火) 20:06:44.05 ID:XzfnfDQVo<> 氷太郎(ボソッ) <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県)<>sage<>2012/11/06(火) 20:16:35.90 ID:eGkMZDu8o<> >>454
なんでや!岩手関係ないやろ! <>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/11/06(火) 20:44:02.25 ID:48d8Ketzo<> 他スレの誤字ッチを弄るのはやめてさし上げろ!
ということで少し投下。 <>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/06(火) 20:44:44.97 ID:48d8Ketzo<>

咲「京ちゃん……京ちゃんの今の打牌は、悲しい感じがするね……」

京太郎「…………」

咲「もう、一半荘、しよっか。」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/06(火) 20:45:19.16 ID:48d8Ketzo<>

透華(京太郎、貴方はお母様を失って、心を冷たくして自分を守ろうとしていたのですのね。)

透華(何も感じず、何も考えないように……)

透華(私もお母様を亡くして、とても辛かったですわ。)

透華(その時、私は周りの家族救われましたの……)

透華(だから、今度は、私は家族として、貴方の心を融かしてみせますわ!)

透華(あまりこの方法は好きではありませんが、家族のためなら自分の信条を曲げる事など容易いのですわ。)

透華「さぁ、始めましょうか……」

透華「…………」
<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/06(火) 20:45:45.55 ID:48d8Ketzo<>
咲(龍門渕さんの空気が変わった……)

咲(合同合宿で見たものと同じだ……)

咲(本気だってことだよね。)

咲「京ちゃん、本気で来て。」

咲「私たちも本気だから。」

京太郎「あぁ……」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/06(火) 20:46:13.26 ID:48d8Ketzo<>

開局される。

東一局、始まった時点では何も感じなかった。

誰も鳴けない事態以外は。

異変は二局目から始まった。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/06(火) 20:46:52.06 ID:48d8Ketzo<>

咲(急に冷え込んできた……京ちゃんが本気になったの?)

咲「ん?」

咲(室内に雪?)

和「咲さん、どうしましたか?」

咲「雪が……」

和「雪?」

咲「ううん、なんでもないよ。」

咲(和ちゃんには見えてないという事は、十中八九オカルト能力……)

咲(もしかして、京ちゃんの能力って、河を凍らせるだけじゃないの?)

咲(よし、槓材が来た……)

咲(龍門渕さんの力で鳴けないからきついな……)

咲「カン。」

咲「リンシャンツモ、2000・4000。」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/06(火) 20:47:20.70 ID:48d8Ketzo<>

東三局目から冷え込みが更に強くなる。

和ちゃんはオカルトを一切受け付けないからか、寒さを感じないようだった。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/06(火) 20:47:48.14 ID:48d8Ketzo<>

咲(さ、寒い……)

咲(手が悴むよ……)

咲(しかも、さっきより雪が強い……)

咲(オカルト同士の戦いになったら、体力勝負にもなってくる……)

咲(早目に勝負を付けないと体温が奪われて負けちゃう……!)

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/06(火) 20:48:20.85 ID:48d8Ketzo<>

咲(なんとか、槓材が来たけど……)

咲(少し遅かったみたい……)

咲(雪が被って嶺上牌が見えないよ……)

咲(不安で……怖くて槓できないよ……)

透華「……ツモ、1300・2600。」

咲(あがられちゃった……)

咲(それにしても龍門渕さんの顔色が良くない……)

咲(かなり無理してる……)

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/06(火) 20:48:52.90 ID:48d8Ketzo<>

オーラス、足先に感覚が無く、カタカタと体が震える。

今は真夏もいいとこなのに異常に寒く感じられる。

手を擦り合わせたり、息を吐いて手を温める。

明らかに限界が近かった。

私も、そして龍門渕さんも……

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/06(火) 20:49:09.38 ID:7KyGIpkGo<> 咲さん火だせるべや <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西地方)<>sage<>2012/11/06(火) 21:01:04.51 ID:rIROvi6Zo<> 宥姉は死ぬ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/06(火) 21:04:35.46 ID:DupDySnDO<> この凍てついた世界は俺の心そのものだ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県)<>sage<>2012/11/06(火) 21:05:16.63 ID:Vi7oQmT9o<> エターナルフォースブリザードォッ!! <> ◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/06(火) 21:05:53.26 ID:48d8Ketzo<>

咲(もう既に山に雪が被ってて見えない……)

咲(それでもあがらなくちゃ……龍門渕さんの状態もかなり厳しそう……)


京太郎(俺は……透華さんや衣さんとは何も繋がりが無くなってしまった……)

京太郎(血の繋がりが無い家族との間に、自分の存在価値を見出せないまま……)

京太郎(俺はもう要らないんじゃないか……)

京太郎(俺に龍門渕の人間として生きていく資格はあるのか……?)

京太郎(わからない……わからないよ、母さん。)


咲(また一層、寒くなった……)

咲(どこまで心を凍らせるの、京ちゃん……)

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2012/11/06(火) 21:09:58.21 ID:eEDUO7fj0<> 咲さんか… <> ◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/06(火) 21:13:14.39 ID:48d8Ketzo<>

透華(意識が朦朧としてきましたわ……)

透華(指先の感覚などもう、疾うにありませんわ……)

透華(それでも、あと少し頑張れば……)

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/06(火) 21:13:40.26 ID:48d8Ketzo<>

咲(槓材が揃った……)

咲(あとは嶺上牌……)

咲(でも出来るの……?)

咲(ううん、やらなくちゃ。)

咲(でないと、次に繋がらない!)

咲「カン!」

咲(お願い、あって……)

咲「…………」スッ
<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/06(火) 21:14:53.31 ID:48d8Ketzo<>
咲(あった……見えなくても、ちゃんとあったんだ。)

咲「花は、雪の下でも咲いているんだね……」

咲「リンシャンツモ、2000・4000。」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/06(火) 21:16:55.29 ID:48d8Ketzo<>

透華(宮永咲は何か掴んだようですわね……)

透華(それが解れば、重畳ですわ。)

透華(どうやらここまでのようですわね……)

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/06(火) 21:24:13.23 ID:48d8Ketzo<>
終局して間も無く、力なく項垂れる龍門渕さんがいた。


咲「龍門渕さん!?」

ハギヨシ「どうなさいましたか!?」

咲「ハギヨシさん!龍門渕さんが……」

ハギヨシ「透華お嬢様!?」

透華「うるさいですわよ……少し疲れただけですわ……」


声にいつもの覇気がない。


ハギヨシ(手足がこんなに冷たく……そこまでして……)

京太郎「俺の……せいですか……?」

ハギヨシ「大丈夫です、透華お嬢様は少しお疲れになっただけです。」

透華「気に病むことはありませんわ。」

透華「京太郎、どうか、心を閉ざさないで……」

透華「貴方の味方はいますから。」

ハギヨシ「私どもはこれにて失礼します、それでは。」


ハギヨシさんが透華さんを抱きかかえたまま家を出て行った。

多分俺のせいだろう。

俺のせいなんだ……
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)<>sage<>2012/11/06(火) 21:34:25.49 ID:O1Utjpw20<> もはや麻雀でも何でもねぇなこれ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)<>sage<>2012/11/06(火) 21:37:00.51 ID:6D3xTKKwo<> 突然自分を縛りだしたり、1巡先を見たり、矢でロンしたり、半裸巫女がいたりする世界でなにをいまさら <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山形県)<>sage<>2012/11/06(火) 21:38:25.27 ID:WsMB5A1Co<> 捨て牌が消えたりもするんだから雪で見えなくなるのもアリじゃね <> ◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/06(火) 21:38:39.09 ID:48d8Ketzo<>
透華お嬢様を車に乗せ、出そうとした時、宮永様からお声を掛けえられました。


咲「私も行っていいですか?」

ハギヨシ「わかりました。」


大急ぎで車を飛ばし、龍門渕邸に辿り着いた時、透華お嬢様の顔色は好転しておりましたが。

大事を取ってお部屋で休まれることになりました。

お嬢様をベッドで横たわらせると衣様が駆け寄って参りました。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/06(火) 21:41:23.99 ID:48d8Ketzo<>
衣「大丈夫か!?トーカ!」

透華「衣、私、京太郎と打ってまいりましたわ。」

透華「ですが、誠に残念な事ですが……」

透華「今の私では京太郎の心を融かすまでは行きませんでしたわ……」

透華「しかし、私が治水した河は、水が引けば京太郎へと続く道になるでしょう……」

透華「ですので、あとは……頼みますわよ……」

衣「……衣にまかせろ、トーカ。」

衣「今はゆっくり養生して、鋭気を養え。」

衣「京太郎が戻ってきた時に、トーカに元気が無かったらあやつも悲しむだろう?」

透華「ふふ、そうですわね。」

咲「あの、衣ちゃん。」

衣「なんだ、咲。」

咲「京ちゃんのことについて話があるの。」

衣「……わかった。」

――――――
――――
――


衣「成る程、そういうことか。」

咲「少しでも参考になればと思って。」

衣「十分だったぞ、感謝する、咲。」


咲「あ、あの!」

咲「京ちゃんのこと、よろしくお願いします……」

衣「咲に言われるまでもない。」

衣「きょうたろーは衣たちの大事な家族だからな。」

<>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/11/06(火) 21:42:10.13 ID:48d8Ketzo<> 今回はここまで、またまとまったら投下 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東)<>sage<>2012/11/06(火) 21:49:46.67 ID:20RdMXdAO<> 乙 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/06(火) 21:50:11.51 ID:K5gDw7CWo<> 乙ー <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage<>2012/11/06(火) 21:53:02.84 ID:U63KJh0Q0<> 乙

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)<>sage<>2012/11/06(火) 21:53:14.41 ID:bXPHFrKEo<> 乙です <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage<>2012/11/07(水) 00:24:27.16 ID:4j8tfFTJo<> 乙 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/07(水) 01:07:23.14 ID:CQIGzQgSO<> 乙 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(鹿児島県)<>sage<>2012/11/07(水) 01:36:50.74 ID:a2fOttST0<> 乙。
氷太郎の能力はいったいなんぞ.・・・・ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(鹿児島県)<>sage<>2012/11/07(水) 01:38:38.57 ID:uz4Fk1jC0<> おつです <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/07(水) 01:49:29.35 ID:ew2kNiRwo<> エターナルーフォースブリザード (ボソッ <> ◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/11/07(水) 19:59:02.28 ID:tmMiTK9lo<> アカン書けへん。
「ロマンシング・須賀」とか「記憶を奪う魔」とかなかった <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/07(水) 20:04:37.36 ID:ew2kNiRwo<> 四魔貴族は誰になるんだろう? <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/07(水) 20:43:51.05 ID:maVWAdjlo<> \サキだー!/ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海)<>sage<>2012/11/07(水) 20:57:15.91 ID:5y5J/l/AO<> >>493
クロチャーがビューネイで衣がフォルネウス、すこやんか大沼さんがアウナスで亦ニキがアラケス
かな? <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/07(水) 21:05:39.98 ID:ew2kNiRwo<> >>495
なるほど。しっくりきそうだね <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/08(木) 15:19:57.47 ID:XJrGPT3N0<> 某マージャン漫画の題名を思い出したのは俺だけか… <>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/11/09(金) 17:18:16.14 ID:/zHdGoE4o<> アサクリ京ちゃんとかおもろいかなって思ったり
すまん途中途中、書けてない
もうちょい待ってくれ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(鹿児島県)<>sage<>2012/11/09(金) 17:19:24.96 ID:raRavx8B0<> 全裸待機 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/09(金) 17:19:45.85 ID:vsmSI9oeo<> アサクリとか死人だらけになるだろ!いい加減にしろ! <> ◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/11/09(金) 17:23:45.72 ID:/zHdGoE4o<> アサクリは現代風だし基本悪い大人しか死なない仕様だよ!
あとモモが京ちゃんに弟子入りする模様 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)<>sage<>2012/11/09(金) 18:28:00.98 ID:UiXTnMlPo<> 本編の存在の無さの事ですね、わかりま(ry <> ◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/11/10(土) 14:28:56.34 ID:lH5P1M2Mo<> ポジションチェンジって言うネタを思いついた
例でいうと咲⇔和の場合、和が文学少女になり、
咲が全中チャンプになる。
尚、京ちゃんポジがそのままだとおもち属性→貧乳属性になる模様

もっと言うなら京⇔久の場合、部長は京ちゃん、新入部員は久で咲を勧誘するのは久
尚、京ちゃんの雑用ポジは変わらない模様 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(千葉県)<>sage<>2012/11/10(土) 16:26:40.93 ID:qY1ERBC60<> その場合咲さんはガチレズ淫乱リンシャンマシーンになってしまうのか・・・?
<>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/11/10(土) 16:53:25.45 ID:lH5P1M2Mo<> >>504
ガチ淫乱マシーンかどうかわからんがモモからおっぱい(笑)さんと呼ばれる立場になる(意味:咲さんが副将になる)

夜には投下出来ると思う、ただし寝なければ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/10(土) 16:57:35.15 ID:q+bHM1wco<> じゃあ俺が代わりに寝といてやるよ <>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/11/10(土) 20:09:40.55 ID:lH5P1M2Mo<> 京ちゃんがV系ロックバンド組んでて咲がそのファンで二重生活を強いられる話をはよ

投下してくよ〜 <>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/10(土) 20:10:22.86 ID:lH5P1M2Mo<>

透華さんが戻った後、和や優希の奴も帰っていった。

透華さんが倒れて、そしてそんな場面を見た俺の表情を見て、あいつらは居た堪れなくなったのだろう。

……大分暗くなってきた、いっそのことこのまま寝て、全て忘れられればいいのに。

そう思いかけたとき、インターホンが鳴った。

ハギヨシさんだろうか、透華さんだろうか、それとも咲だろうか……

玄関に立っていた訪問者は、その誰でもなかった。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/10(土) 20:10:52.67 ID:lH5P1M2Mo<>

京太郎「衣さん、純さん……」

純「よっ、元気にしてたか?」

衣「きょうたろー久方ぶりだな、息災か?」

京太郎「俺よりも透華さんの方が……」

衣「案ずるな、トーカに別状はない。」

京太郎「……そうですか。」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/10(土) 20:11:22.13 ID:lH5P1M2Mo<>

少し安心した、俺のせいで倒れた透華さんが無事だと聞かされて。

衣さんが言葉を続ける。


衣「きょうたろー、衣と打とう。」

京太郎「俺今そんな気分じゃ……」

衣「それでも衣は打ちたいのだ、他の誰でもなく、きょうたろーと。」

京太郎「でも、衣さんも透華さんみたいに……」

衣「きょうたろー如き孺子が、衣をどうにか出来るとでも思っているのか?」

京太郎「それでもやっぱり……」

衣「四の五の煩いぞ、この白面郎!衣と打つのだ!」

純「京太郎、打ってやってくれ、衣はこうなると言っても聞かないぜ。」

京太郎「……わかりました。」

<> なんとなくBGM 
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/10(土) 20:12:03.44 ID:lH5P1M2Mo<>
http://www.listenonrepeat.com/watch/?v=u0ow4tGgZWk
<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/10(土) 20:12:29.45 ID:lH5P1M2Mo<>

衣(今のきょうたろーは自分の力を恐れている。)

衣(きょうたろーが自分の力を恐れて、本当の自分を晒せなくなっては孤独になってしまう。)

衣(かつての衣と同じように……)

衣(だから、衣が受け止めてやる、同じ恐れられる異能の持ち手として。)

衣(そして、耐えて、きょうたろーが全力で当たっても傷つかない者が居ると証明してやる。)

衣「さぁ、始めよう、昏鐘鳴の音はもう過ぎている。」

京太郎「純さんは打たないんですか?」

純「オレはただの付き添いだ。」

衣「衣との指しの勝負だな。」

京太郎「……わかりました。」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/10(土) 20:12:58.48 ID:lH5P1M2Mo<>

東一局


衣「海底ツモ、1300・2600だ。」

衣(相変わらず、きょうたろーの河が凍っているな。)

衣(だがこれはきょうたろーの本気ではない。)

衣(やはり、トーカとの対局で恐れを抱いてしまっているのか。)

衣(ならば……)

衣「きょうたろー、貴様巫山戯ているのか?」

京太郎「……いえ。」

衣「ならばトーカを下した力を見せてみろ。」

衣「衣はきょうたろー程度の力では倒れないぞ。」

京太郎「……はい。」

衣「…………」

京太郎「…………」

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/10(土) 20:13:38.05 ID:D5Pg7MRGo<> >>507
うたプリとのクロスでそういう話あったやで <>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/10(土) 20:13:46.75 ID:lH5P1M2Mo<>

透華さんは俺と対局して倒れた。

そしてそれを知りつつ、衣さんは俺の力を試している。

衣さんなら受け止めてくれるのだろうか……

この心まで凍てつかせるような力を……

怖い、恐い、また人を傷付けるのではないのかと考えてしまう。


<> >>514あれの続きって無いんだよね…… 
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/10(土) 20:14:34.78 ID:lH5P1M2Mo<>

衣(明らかに温度が下がった。)

衣(漸くきょうたろーが本気を出したか……)

衣(来い、きょうたろー、衣が、受け止めてやる。)

衣(衣は家族の孤独を受け止められぬ程、器は狭量ではないぞ!)

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/10(土) 20:15:12.31 ID:lH5P1M2Mo<>

東二局


卓上に雪がちらついて来た。

それに息も白くなってきている。

風は次第に強くなり、衣の体温を奪っていく。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/10(土) 20:16:26.65 ID:lH5P1M2Mo<>

衣(これは、きょうたろーの心の悲鳴だ。)

衣(きょうたろーの悲しみ、嘆きが暴風雪のようになって人を拒んでいる。)

衣「まるで?部陀地獄だな……」

衣「…………」

衣「ノーテンだ。」

京太郎「……ノーテン。」

衣(まさか衣がノーテンだとはな。)

衣(普段なら鳴いてでも海底牌を引くのだが……)

衣(きょうたろーと指しで打つとここまでやり難いものなのか……)

衣(それに――)

衣(四肢の感覚も危うくなってきた……)

衣(だが、衣はきょうたろーの前では決して膝を折らないぞ。)

衣(人を孤独にするような力の前で、きょうたろーを不安にしない為にも、衣は決して膝を折ってはならないんだ。)

衣「純、あれを。」

純「……まさか本当にこれを真夏に使うとは思わなかったぜ。」


純が取り出したのは厚手のコートに耳当てだ。

衣は防寒着を着て卓に再度着く。


衣「待たせたな、再開だ。」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/10(土) 20:17:56.19 ID:lH5P1M2Mo<> 文字化けした

衣「まるで?部陀地獄だな……」→衣「まるであぶだ地獄だな……」 <>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/10(土) 20:18:32.71 ID:lH5P1M2Mo<>

南一局


衣(きょうたろーは自分のせいで人を傷付けるのを極端に恐れていた。)

衣(自身が傷付くのは厭わないが……)

衣「きょうたろー、衣なら大丈夫だ。」

京太郎「…………」

衣「もっと己が内を晒け出していい。」

京太郎「…………」

衣「……?」

衣(雪が止んで、雲が晴れた……?)

衣(力が弱まったのか?いや、違う、これは……!)

京太郎「…………」

衣(そうか、放射冷却か!)

京太郎「……ツモ、4000・8000。」

衣(これは……確かにきついものがあるな。)

衣(きょうたろー、お主は正しく龍門渕家の人間だ。)

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/10(土) 20:19:06.20 ID:lH5P1M2Mo<>

オーラス


衣(さっきの冷却で海の底まで凍った……)

衣(よもやここまで進化しているとはおもわなんだぞ。)

衣(しかし、感激してる場合ではない。)

衣(考えなければ、きょうたろーの氷を融かす方法を!)

衣「……!」

衣(そうだ、やった事はないが、あれを出せれば……!)
<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/10(土) 20:25:17.26 ID:lH5P1M2Mo<>
18順目


衣(よし、準備は磐石……)

衣(後は起こすだけだ。)

衣「きょうたろー。」

京太郎「…………」

衣「この、涙も凍てつかせる厳寒は、きょうたろーの心なのだろう?」

衣「きょうたろーの力は海の底まで凍りつかせる冷たさだった……」

衣「きっと衣だけではきょうたろーの氷壁を融かすことは出来ない。」

衣「だが衣はきょうたろーの連理の枝とトーカが紡いだからここにいられる。」

衣「衣は咲とトーカが道を繋いだからこそ、きょうたろーの心へと辿り着けた。」

京太郎「………………」

衣「なぁ、きょうたろーは知っているか。」

衣「仄暗く、光も届かぬ冷たい海の底でも、暖かい物はあるんだぞ……」

衣「聞こえるかきょうたろー?海底に眠る脈動が……」

衣「見えるかきょうたろー?火脈を通る血潮が。」

京太郎「…………」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/10(土) 20:25:55.21 ID:lH5P1M2Mo<>

海底からぐつぐつと煮え立つ海水が泡と共に噴出してきた。

それはやがてきょうたろーが張った氷をも融かし、海底に再び暖かさを齎(もたら)す。


タンッ


衣「海底ロン、8000、逆転だな。」

衣「どうだ、衣の海底火山できょうたろーの氷も融けたぞ。」
<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/10(土) 20:26:33.87 ID:lH5P1M2Mo<>

京太郎「俺は……」

衣「…………」

衣「少し、衣の話をするぞ。」

衣「衣は六年前独りになってしまった。」

衣「衣の父君と母君は衣を残して黄壌に逝ってしまったんだ……」

衣「衣はトーカと逢わなければ一人だったかもしれない。」

衣「だからきょうたろーの悲しみが解る。」
<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/10(土) 20:27:00.47 ID:lH5P1M2Mo<>
衣「衣の父君と母君が亡くなった時は泣いたんだ……」

衣「衣は泣いたぞ!いっぱい泣いた!」

衣「だからきょうたろーも泣いていいんだ……」

衣「泣いて……いいんだ……」

京太郎「俺、俺は……」
<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/10(土) 20:27:28.25 ID:lH5P1M2Mo<>
衣「もし、きょうたろーが泣けないのなら、衣が代わりに泣いてやる……」

京太郎「でも俺は、衣さん達と血の繋がりなんてないんですよ……」

衣「そんなのは関係ない!」

衣「きょうたろーと衣は血の繋がりなんて無くても家族だ!」

衣「家族なんだ!」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/10(土) 20:27:54.17 ID:lH5P1M2Mo<>
衣「だから、一歩でいい、こちらに足を踏み出せ。」

衣「少しでもいい、こちらに手を伸ばせ。」

衣「衣が、衣たち家族が、引っ張り上げてやる。」

京太郎「こ、ろも、さん……」

京太郎「俺……俺……!」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/10(土) 20:28:21.95 ID:lH5P1M2Mo<>

俺の中の何かが、融けて、決壊しそうだった。

今、俺の顔を見られたくなくて顔を俯かせる。

そんな俺をみたのか、純さんは俺の方にやってきて、片手で頭を掴み、抱きしめる。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/10(土) 20:29:00.51 ID:lH5P1M2Mo<>

京太郎「えっ……」

純「その、なんだ……」

純「人に顔見せたくないときもあるだろうから、オレが胸を貸してやる。」

純「…………」

純「オレはがさつでよく男みたいだと言われる女だが、一応京太郎より年上だ。」

京太郎「…………」

純「一応女ではあるけど、お前の荷物持てねぇほどやわじゃない。」

衣「……純、よくわからないぞ。」

純「だー!上手く言えねぇけど、つまりだなー!」

純「お前の兄貴役ぐらいにはなってやれるって事だ!」

京太郎「純さん……」

純「だからもっとオレらに心配かけさせろよ。」

純「もっとオレらに面倒掛けろよ。」

純「それが家族ってもんだろ。」

京太郎「すいません……純さん……」

京太郎「少しだけ……少しだけ、借ります……」

純「……おう。」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/10(土) 20:33:00.81 ID:lH5P1M2Mo<>
――――――
――――
――
<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/10(土) 20:33:28.44 ID:lH5P1M2Mo<>

京太郎「すいません、迷惑かけちゃって。」

純「気にすんな、迷惑なんて思っちゃいねぇし。」

京太郎「明日、顔を出しに行きます。」

衣「待っているぞ、きょうたろー。」

純「じゃあ、オレらはこれで帰るよ。」

衣「それでは、また明日だな。」

京太郎「はい、また明日。」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/10(土) 20:34:00.66 ID:lH5P1M2Mo<>

純「ふぅ、なんとか終わったな。」

衣「…………」ムッスー

純「どうしたんだよ?そんなむくれっ面して?」

衣「美味しい所を純に持っていかれた気がするぞ……」

純「んなことねぇよ、衣が居なかったら京太郎のやつ、きっと自分の殻に閉じ篭っていたぜ?」

純「京太郎が立ち直ったのは、衣が京太郎の力を受け止めたからだよ。」

衣「ふふん、そんなもの、当たり前だ。」

衣「なんて言ったって、衣は……」


衣「衣はきょうたろーよりお姉さんだからな!」

<>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/11/10(土) 20:35:28.50 ID:lH5P1M2Mo<> ここらで大体2/3〜3/4ぐらいです、また書き貯まったら投下 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山形県)<>sage<>2012/11/10(土) 20:36:31.13 ID:5Ai8Ul6Po<> 乙

純ニキマジ男前 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(神奈川県)<>sage<>2012/11/10(土) 20:37:43.96 ID:ulWTc8iVo<> 投下乙〜 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国地方)<>sage<>2012/11/10(土) 20:47:51.51 ID:Z5nH8ZHDo<> 乙乙 <> ◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/11/10(土) 20:53:20.55 ID:lH5P1M2Mo<> 因みに余談だが京ちゃんの放射冷却は「デイ・アフター・トゥモロー」という映画みたいな感じ
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(島根県)<>sage<>2012/11/10(土) 20:59:18.43 ID:+jTYiWXlo<> おつー <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>sage<>2012/11/10(土) 21:13:44.36 ID:Gj/IXMjj0<> おつー <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage<>2012/11/10(土) 21:52:29.26 ID:Mus8OMoBo<> 乙ー

イケメンマジIKEMEN <>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/11/10(土) 22:53:39.70 ID:lH5P1M2Mo<> トルキアの和訳調べたら何か微妙に思うことがあってびびった <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福井県)<>sage<>2012/11/11(日) 02:33:18.36 ID:UpUFaKfCo<> 乙
流石俺らの純さんや、イケメンすぎるでぇ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/11(日) 07:30:40.60 ID:fG1XOQ8IO<> デイ・アフター・トゥモローの氷河期到来はやばい <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/11(日) 10:38:40.60 ID:cV5IC2KSo<> トルキアはラテン語で金玉の意 <>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/11/11(日) 18:02:40.76 ID:BEdkVFJxo<> 和訳はこんな感じだそうな


トルキアの地に
砂となりし言葉の降りむつという

海ヲ見タカ 海ヲ見タカ
思考水路の響きに

高き魂は高き道を
低き魂は低き道を
そしてそのあいだの
霞がかった平らな地に
届かない歌とその魂が乾いていく

トルキアの地に
砂となりて降りむつ


メシ食ったら投下する書き貯まってないけど <>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/11/11(日) 18:44:49.06 ID:BEdkVFJxo<> お腹一杯で眠い
投下 <>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/11(日) 18:45:18.15 ID:BEdkVFJxo<>

今まで長く過ごしてきた思い出一杯の家にしばしの別れを告げる。

母さん、たまには帰ってくるから。

そのときはまた思い出話でもしようか。

そう心の中で話した後、玄関の扉を閉め、鍵を掛ける。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/11(日) 18:50:02.19 ID:BEdkVFJxo<>
龍門渕家に着き、玄関を開けると俺を待っている人達が居た。


「「「おかえり(なさいませ。)」」」


どうやら俺は思ったよりここの家族に心配を掛けていたようだ。

今ならちゃんと言えるこの言葉。


「ただいま戻りました。」

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海)<>sage<>2012/11/11(日) 18:55:45.55 ID:xaqJudCAO<> おかえりー <> ◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/11/11(日) 19:09:22.07 ID:BEdkVFJxo<> なんも思いつかん、やばい。
一旦中断します <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2012/11/12(月) 00:26:49.56 ID:Sownf0NF0<> 待っとるよー <>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/11/12(月) 19:43:37.17 ID:2UUSCzDAo<> ちょっとだけ投下 <> ◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/12(月) 19:44:08.26 ID:2UUSCzDAo<>

俺を暖かく迎え入れてくれた皆としばし話をしていたら、気付いたら夜になっていた。

ああ、そうだ。

あの人に会ってお礼を言わなくちゃ。

俺はそう思い、夜の庭に足を運ぶ。

目的は勿論、龍門渕さんとお話する事だ。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/12(月) 19:44:34.52 ID:2UUSCzDAo<>

「今晩は。」


「今晩は、久しぶりですわね、京太郎君。」


「色々、有りましたので。」


「そうですの、よかったら聞かせてもらえますかしら?」


「すこし、長いですが聞いてもらえますか……?」


「ええ、京太郎君の話なら、幾らでも聞きますわ。」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/12(月) 19:45:02.63 ID:2UUSCzDAo<>

俺はIHに応援に行ってからの事を話した。

咲達と再会した事、母親と再会した事、母親から聞いた俺の出生の事、母親を看取った事。

長野に戻って葬式をした事、俺が家に戻り塞ぎこんでいた事、遺品整理をしたこと、その後変な夢を見た事。

透華さん達が俺の家に来た事、透華さんが倒れた事。

そして、衣さんと純さんが迎えに来てくれた事、全てを話した。

俺が話している最中、龍門渕さんは真剣な眼差しを俺に向けながら聞いてくれていた。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/12(月) 19:45:47.06 ID:2UUSCzDAo<>

「……そうでしたの、二人には感謝しないといけませんわね。」

「京太郎君、今まで大変でしたわね、私には何と言ったら良いのか……ただ、困った時、辛い時は家族に頼ると良いですわ。」

「それは家族、周りに居る人間もそうですし、その中には勿論、私も含まれていますが。」


そこまでは柔和な笑みを浮かべながらそう言っていたが、

龍門渕さんは再び真剣な眼差しを向けながら俺に言ってきた。


「辛い時は辛いと言いなさい。」

「頼りたい時は頼りたいと言いなさい。」

「家族はきっと貴方に頼られる事を待っていますわ。」



「はい、わかりました。」

「それとありがとうございます。」

「俺、龍門渕さんの言葉で立ち直れたんです。」

「心の中が冷たくなった時、龍門渕さんの言葉があったから。」

「衣さんたちが差し伸べた手を掴めたんです。」


「衣や純にもお礼を言ってあげた方が良いですわね。」


「それは勿論、感謝していますから。」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/12(月) 19:46:21.99 ID:2UUSCzDAo<>

ふふっと笑った彼女が少し申し訳なさそうな顔をした。


「どうしましたか、龍門渕さん?」


「……京太郎君、貴方のお母様が亡くなってから日も浅いのにこんなことを言うのも憚られるのですが。」


「……はい。」


「私の事は龍門渕さんとは呼ばないで欲しいのですわ。」

「京太郎君も龍門渕なのですし。」


「……ああ、すみません。」

「でも、俺の中で母親は母さんだけですし。」

「下の名前じゃダメでしょうか?」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/12(月) 19:47:55.09 ID:2UUSCzDAo<>

龍門渕さんは俺に一瞬見せた悲しそうな瞳を伏せて、頭(かぶり)を振った。


「仕方ありませんものね……」

「やはり時間というものは酷なものですわ。」


「すみません。」


「構いませんわ。」


「それじゃ、俺はここら辺で。」


「……お休みなさい、良い夜を。」


「お休みなさい。」


夜の別れを交わした後にいつも通り、自室のベッドで眠りつく。

今夜はどんな夢を見るのだろうか……

<>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/11/12(月) 20:28:11.69 ID:2UUSCzDAo<> すやすやタイム突入 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海)<>sage<>2012/11/12(月) 21:23:46.78 ID:X666st5AO<> おやすみ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank)<><>2012/11/13(火) 07:54:25.67 ID:40ELQzAs0<> お休み <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/13(火) 18:23:19.46 ID:XPDzr5tFo<> 今更だが乙 <> ◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/11/14(水) 19:48:51.99 ID:2BFSRrB+o<> 某スレの京穏をみて
純愛物の京照書きたいと思った
レス足りないから無理だと思うけど

ちょっとだけ投下 <>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/14(水) 19:49:18.61 ID:2BFSRrB+o<>

息が苦しい。

呼吸がしづらい。

誰かを呼ぼうと辺りを見回す。

部屋の中には幼い女の子と、男が三人。

全員心配そうな表情でこちらを見ている。

その中の一人に宛てて、呼吸もままならない体で掠れた声を出す。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/14(水) 19:49:44.25 ID:2BFSRrB+o<>

「お父様……」


「……なんだ」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/14(水) 19:50:14.38 ID:2BFSRrB+o<>

部屋の中で一番年上であろう男がこちらに向かって声を掛けてきた。

何故か申し訳ない気持ちで一杯だ。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/14(水) 19:50:47.70 ID:2BFSRrB+o<>

「こんな親不孝者を今まで育てて頂き、ありがとうございます……」


「……ああ、よくここまで、頑張ってくれた。」

「お前は確かに親不孝者だが、それと同時に掛け替えの無いものを沢山くれた。」

「あとのことは任せなさい。」


「はい。」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/14(水) 19:51:16.18 ID:2BFSRrB+o<>

少し安心した。

視線をずらし、別の男に声を掛ける。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/14(水) 19:51:42.90 ID:2BFSRrB+o<>

「あなた……」


「…………」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/14(水) 19:52:16.71 ID:2BFSRrB+o<>

その人は黙っていた。

声を押し殺しているようでもあった。

この人と別れるのは寂しい気持ちになる。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/14(水) 19:52:43.06 ID:2BFSRrB+o<>

「透華のこと頼みますわね……」


「…………わかりました。」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/14(水) 19:53:10.13 ID:2BFSRrB+o<>

最期の願いを聞いてもらったあと、男の傍らに居た女の子に視線を移す。

この子を遺すのは忍びない気持ちになるけど、

この子の前だけでは出来るだけ笑顔で居たい。

だから、この子には私(俺)の笑顔を覚えておいて欲しい。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/14(水) 19:53:39.36 ID:2BFSRrB+o<>

「透華、お父様やハギヨシをあまり困らせちゃダメですわよ?」


「お母様……」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/14(水) 19:54:06.61 ID:2BFSRrB+o<>

今にも泣きそうな顔を見ると心が痛い。

でも、残りたくても残れない。

最後の一人に挨拶をする。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/14(水) 19:54:33.79 ID:2BFSRrB+o<>

「ハギヨシ……」


「はい、ここに。」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/14(水) 19:55:05.07 ID:2BFSRrB+o<>

執事服を着た男が、哀愁を帯びた表情を見せた。

今までの事を顧(かえり)みると、感謝の気持ちで一杯になった。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/14(水) 19:55:36.88 ID:2BFSRrB+o<>

「仕えてくれてありがとう、そして、これからは……」

「私の夫と娘をよろしくお願いしますわ……」


「……はい。」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/14(水) 19:56:05.54 ID:2BFSRrB+o<>

また少し安心した、それと同時に凄く目蓋が重くなるのがわかる。

少しずつ下がる目蓋と同時に周りに告げる。


「……ちょっと……疲れてしまいましたわ。」

「私、もう寝ますね……」

「おや、すみ……なさ……い」


体の力が無くなるのがわかった。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/14(水) 19:56:34.50 ID:2BFSRrB+o<>

「っ!」


「お母様?お母様!?」


「……だでしょう。」

「まだ逝くには早いでしょう!?」

「ねぇ!?目を開けてください!また微笑みかけてくださいよ!」


「――華さん!!」


部屋に響き渡る別れを惜しむ声が、霧の如く掻き消された。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/14(水) 19:57:16.65 ID:2BFSRrB+o<>


――――暗い。

真っ暗な闇の中、幽かな光が浮かんで揺れる。

それはやがて人の形を辛うじて作り俺に問いかけてきた。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/14(水) 19:57:49.64 ID:2BFSRrB+o<>

「私に少し……力を貸してもらえませんかしら?」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/14(水) 19:58:25.52 ID:2BFSRrB+o<>

何も考えず頷いていた。

知っているかどうかわからない相手に、助力して良いものかどうかも考えず。

ただ、なんとなくだが、手を貸してあげたいと思った。

俺が頷いたあと、顔もわからないのに相手は笑っていた気がした。

<>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/11/14(水) 19:58:52.63 ID:2BFSRrB+o<> 書き溜めてきます <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/14(水) 21:07:07.18 ID:DuTolAYIO<> 乙です <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国地方)<>sage<>2012/11/14(水) 21:08:34.55 ID:TlTS+pd4o<> 乙乙 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県)<>sage<>2012/11/15(木) 19:05:48.19 ID:4sqdfS1g0<> 乙 <> ◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/11/15(木) 22:22:32.68 ID:CLlZEgPZo<> 京ちゃんの出生を書こうと思ってたが某スレと被る事に気付いて凹む
衣との会話丸削りするか悩み中 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/15(木) 22:37:36.39 ID:5hO2Dcd00<> そのままでもいいと思いますが…

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/15(木) 22:39:41.07 ID:Qr/dzpPuo<> 被るくらいなら時々あるしそのままでもいいのでは <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)<>sage<>2012/11/15(木) 22:49:24.17 ID:th5jekp1o<> こんだけいろんな作品があるご時世で被る事を一々気にしだしたら何もできん <> ◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/11/15(木) 23:25:32.88 ID:CLlZEgPZo<> よし気にしない!このまま書き溜める! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)<>sage<>2012/11/15(木) 23:48:39.82 ID:U0arLhb00<> やったー、ところで某スレって?気になる <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/16(金) 00:10:49.70 ID:sdEeCVGL0<> 同上 <> ◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/11/16(金) 00:12:52.71 ID:qo6jCrXWo<> 執事スレです
最近見始めましたよ、今更感が否めませんけど…… <>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/11/16(金) 00:30:51.74 ID:qo6jCrXWo<> あと、優希ちゃん「みやなヶ島のテル退治だじぇ!」ってスレも良いところです(ステマ)
京シズがいいぞ〜これ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(岡山県)<>sage<>2012/11/16(金) 00:31:57.69 ID:Oyivvbkyo<> 早速チェックだ! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)<>sage<>2012/11/16(金) 00:43:40.79 ID:mKnjA0Xeo<> あれは犬猿雉の配役とかすばらだよなww
SS雑談スレにSS速報のSSのURLとかはある程度網羅されてるから色々探してみると楽しいよ! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(島根県)<>sage<>2012/11/16(金) 00:58:18.68 ID:hhTxa4O+o<> くっそ今日は早く寝るつもりだったのに……
こんなに俺得なマーケティングならいくらでもお願いします <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(三重県)<>sage<>2012/11/16(金) 03:05:33.30 ID:hYJiOVGq0<> 探したけど執事スレがわからない…… <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)<>sage<>2012/11/16(金) 03:07:58.82 ID:mKnjA0Xeo<> 【咲】ハギヨシ「有給休暇……でございますか」【安価スレ】
これだろう <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/16(金) 04:00:14.61 ID:JiEtV8/E0<> イッチのステロイドマーケティングで睡眠時間が奪われた訴訟
sage進行だから大好物の京穏なのに気が付けないとは・・・ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>sage<>2012/11/16(金) 19:31:56.51 ID:JUMOVz5+0<> 龍門渕当主がラスボスのハギヨシ主役ssとか妄想したなぁ
ないかな、こういうの

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(福井県)<>sage<>2012/11/16(金) 21:50:11.57 ID:FPDyFf8bo<> ハギヨシスレは純度の高いリアリティに溢れた素晴らしい鬱を提供してくれた <> ◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/11/16(金) 22:53:21.85 ID:qo6jCrXWo<> 神楽「銀ちゃん、咲見てるアルか?銀ちゃんはのどちゃんが好きアルか。咲の中で一番かわいいのは片岡優希アル。銀ちゃん見る目無いアル。」

ちょっとだけ投下 <>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/16(金) 22:53:48.62 ID:qo6jCrXWo<>

起きた頃には夜が明けてちょうど朝日が覗いていた。

あの夢はなんだったのだろうか……

ただの夢だと決め付けるには何か心に残る感触がある。

偶然だとは思うが透華さんが幼い頃の夢、母親を失う夢。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/16(金) 22:54:34.66 ID:qo6jCrXWo<>
母親か……俺の本当の親は今、何所で何をしているのだろうか。

生きているかどうかすらわからないが、少し気になった。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/16(金) 22:55:15.43 ID:qo6jCrXWo<>

一番、事の真相を知っていそうな人に聞いてみることにしてみる。

部屋の前まで行って、戸を叩く。

中から「入りなさい」と聞こえてきたので扉を開けた。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/16(金) 22:55:46.68 ID:qo6jCrXWo<>

京太郎「失礼します。」

透華祖父「ああ、京太郎君か、どうしたんだね。」

京太郎「聞きたいことがあって。」

透華祖父「……なんだね?私が話せる範囲なら教えるが。」

京太郎「俺の……本当の親に関してです。」

透華祖父「……君の親について、今は何も言える事はないぞ?」

京太郎「…………」

透華祖父「父親の事については知らないし、母親に関しては今は言えない。」

京太郎「言えない?」

透華祖父「"今は"だ、恐らく、その時が来たらわかるだろう。」

透華祖父「ただそんなに気になるなら自分で調べてもいい、君が正答に辿り着けるとは思えないがな。」

京太郎「……わかりました、ありがとうございました。」

透華祖父「ああ、それと一つヒントを出しておこう。」

透華祖父「君は龍門渕に連なる人間だ。」

透華祖父「それは間違いないだろうな。」

京太郎「……失礼しました。」


俺は静かに扉を閉め、部屋を後にした。
<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/16(金) 22:56:13.16 ID:qo6jCrXWo<>

さて、どうしたものか、少し聞いて回ってみよう。

ハギヨシさんは……ダメか、多分口止めされてるだろうし。

まずは衣さんかな、あの人なら協力的なはずだ。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/16(金) 22:56:41.99 ID:qo6jCrXWo<>

別邸の衣さんの部屋に辿り着く。

果たしてどのくらいまで知っているかは定かではないが、聞いてみることにした。

ノックをして入り、そして衣さんに事情を説明し、相談してみたが……

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/16(金) 22:57:13.73 ID:qo6jCrXWo<>

衣「衣にわかることなんて、たかが知れてるぞ?」

京太郎「それでも、何か手がかりが欲しいんです。」

衣「うーむ……」


衣さんが腕を組んで顔を顰(しか)めて考えこむ。

やがて何か思い出したのか、ハッと顔を上げた。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/16(金) 22:57:40.39 ID:qo6jCrXWo<>

衣「そうだ、きょうたろーの力に関してなら衣も少しわかるぞ!」

京太郎「俺の力って手掛かりになるんですか?」

衣「恐らくだがな……」

衣「……能力は大別すると生得(せいとく)的な部類と後天的な部類に分けられる。」

京太郎「せいとくてき?」

衣「所謂(いわゆる)先天的、つまり生まれながらに持っているのものだぞ。」

衣「後天的なのは、弛(たゆ)まぬ研鑽の賜物だったり、何らかとの邂逅なりだ。」

衣「それこそ、生死の淵を彷徨った際に拾ったものもな。」

京太郎「はぁ……」

衣「それで、肝要なのはこれから話す生得的な力に関してだが。」

衣「きょうたろーはどんな種類があると思う?」

京太郎「えっと、生まれた時から持っている才能とか……」

京太郎「あとは……家族……あっ……」

衣「気付いたか。」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/16(金) 22:58:08.06 ID:qo6jCrXWo<>

どこか得意げな衣さん顔は置いといて、

俺は衣さんの質問の意図に気付いた。


衣「そうだ、血の系譜、遺伝だ。」

衣「衣は海底、トーカは治水。」

京太郎「二つとも水が関係してますね。」

衣「衣とトーカが水に因(ちな)んだ力を持っているのは血を継がれてきたからだ。」

衣「衣とトーカの母方の祖父君、祖母君が同じだからな。」

衣「だが、如何に龍門渕の血が強くとも、代を追うごとに別の血が入るものだ。」

衣「例え同胞(はらから)でも能力の性質が変わってくる。」

衣「衣の母君と伯母君でも差は有った筈だ。」

衣「そこに別の血が交われば、更に変質する。」

京太郎「なるほど、父親の遺伝が関係して治水と海底の差になったんですね。」

衣「そしてきょうたろーは氷。」

衣「この前、衣と対峙した時はきょうたろーは半ば暴走していたが、きょうたろーの力の原質は氷で相違無いだろう。」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/16(金) 22:58:36.09 ID:qo6jCrXWo<>

ふと疑問が湧く。

氷の力なんざ、気付いたのはつい最近だったのに、幼い頃にそんな予兆なんて感じなかった。

力に関して一応気になったので聞いてみる。


京太郎「あの、ちょっといいですか?」

衣「ん?なんだきょうたろー?」

京太郎「俺の氷の力って先天的なんですかね?」

京太郎「だって能力を使えるようになったのってこっちに来てからですよ?」

衣「きょうたろー、貴様麻雀をまともに始めたのはいつからだ?」

京太郎「えっと、高校に入ってからですね、もっと言うなら龍門渕に入ってからですよ。」

京太郎「それまでは清澄のサポートや雑用ばっかりで牌も碌に触ってませんでした。」

衣「そんなものでは力の発露もへったくれもないぞ!」


何か怒られた。

それもそうか、スキーを碌にやった事のない者がいきなり技を出来るわけも無い。

努力も碌にせずに異能の力が手に入ったら苦労はしないだろう。

<> 書き溜め分終了のお知らせ
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/16(金) 22:59:19.35 ID:qo6jCrXWo<>

衣「寧ろ、よく、あの短期間で力を出せたものだ。」

京太郎「すいません……」

衣「いや、褒めておるのだがな、どうやって骨を掴んだのだ?」

京太郎「頭を冷やせって言われたのを思い出して、それからですね。」

衣「……ふむ、条件はトーカに近い感じもするな、流石義姉弟と言った所か。」

衣「恐らくだが衣が推察するに、きょうたろーは衣よりトーカに近いと思う。」

衣「頭に"何の確証もありはしない"が付くがな。」

衣「まぁ気にする事でもあるまい。」

衣「きょうたろーが何所の生まれだとしても、依然変わらずきょうたろーは衣の家族だ。」


少し涙腺に来た。

ずるいと思う、その言葉。


京太郎「……ありがとうございます。」

衣「なに、気にするな、衣は当然の事をしたまでだ。」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/17(土) 00:12:27.91 ID:vmGAskpR0<> 乙です <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/17(土) 08:02:22.06 ID:eHmGPTzuo<> 乙ー <>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/11/18(日) 21:11:46.46 ID:Hy+2IQc+o<> (外は雪が積もってて)辛いです…… <> ◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/18(日) 21:12:17.82 ID:Hy+2IQc+o<>

もうこんな時間か、最近日課になってきた勉強のお時間だ。

転校してから、こっちの授業に追いつく為に予習なり復習なりしているわけだ。

勉強がそこそこ進んだ後、自分の親に関する手掛かりに関して考えてみる。

義祖父さんの言葉。

「今は話せない。」「自力では探してもわからない答え。」「俺が龍門渕の人間である。」ということ。

衣さんの推察。

「俺の力は先天的遺伝。」「力から察するに本家筋に近しい。」ということ。

そして、母さんの遺品整理で出てきたこのペンダント。

「取り違えられた俺。」に「生まれたときから持っていたペンダント。」

つまり俺の本当の親が持たせた可能性があると思う。

これらを考えるに透華さんの母親が俺の母親か?

それなら義父さんが養子縁組を引き受けたのはわかる。

衣さんが言っていた「本家筋に近くて、且つ透華さんに似ている」というのも頷けるが……

まだよくわからない、考えていたら眠くなってきたので少し眠る事にする。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/18(日) 21:12:47.84 ID:Hy+2IQc+o<>

ベッドに横たわり、うたた寝していると、声が聞こえてきた。

「ちょっとだけ借りますわね。」

単純に夢の中だと思ったので心の中で了承した。

そのあと扉を叩く音が聞こえた。

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(静岡県)<>sage<>2012/11/18(日) 21:17:50.74 ID:9kJR5pTRo<> 父親が同じで能力が治水と氷結にわかれるのかな? <> ◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/18(日) 22:45:44.98 ID:Hy+2IQc+o<>

私は京太郎様にとあることを聞く為にお部屋までやってまいりました。

扉をコンコンと、ノックし、声を掛けます。

人が居る気配はするのですが返事がありません。

お休み中なのでしょうか。

再度ノックをし、声を掛けたところ、今度は返事が返ってきました。

京太郎様にしてはお声が高かった気がします。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/18(日) 22:46:23.72 ID:Hy+2IQc+o<>

ハギヨシ「失礼いたします。」

京太郎「どうしましたか、ハギヨシ。」

ハギヨシ「お休みのところ申し訳ありません。」

ハギヨシ「私個人の私情を挟み誠に僭越なのですが。」

ハギヨシ「京太郎様のご実家で気になるものを見つけてしまいまして。」

ハギヨシ「龍門渕家のシチューはどのようにしてお作りになられたのですか?」

京太郎「……そういえば、貴方でも教えていない事がありましたわね。」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/18(日) 22:46:50.43 ID:Hy+2IQc+o<>

何か違和感がありました。

京太郎様のお声。

私の事をハギヨシと呼ぶ。

口調の変化。

先程までお休みになられていたからでしょうか。

少し目が虚ろのような気がします。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/18(日) 22:47:21.62 ID:Hy+2IQc+o<>

京太郎「……確かにあのシチューは私が作り上げたものです。」

ハギヨシ「一体どうして……いえ、それより作り方を教えて頂けませんでしょうか。」

京太郎「……残念ながらあれは龍門渕家の女が作るものです。」

京太郎「いかにハギヨシが誰よりも、それこそ龍門渕家よりこの屋敷で長くとも、教える事は出来ません。」

ハギヨシ「!?」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/18(日) 22:47:51.24 ID:Hy+2IQc+o<>

おかしい、何かがおかしいのです。

何故、龍門渕家のシチューを作れるのか。

何故、龍門渕家の伝統や慣習を知っているのか。

そして、何故、私が元々この屋敷に居た事を知っているのか。

これらを知っている方など、もうこの世にはいらっしゃらないのに。

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/19(月) 12:34:05.84 ID:RgG9yuLAO<> 寝落ちかな? <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/19(月) 18:28:06.74 ID:wp12FxrTo<> 乙 <> ◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/11/20(火) 01:37:23.17 ID:AeDrm2YIo<> 色々考えている内に寝落ち+今日は爆睡ぶっこいてた……明日頑張って投稿します <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/20(火) 08:07:15.27 ID:9I3ehfvPo<> 無理せんでええでー <> ◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/11/21(水) 00:10:50.66 ID:KYtGh6b6o<> 他のスレが面白くて読んでいたら自分の方書けてない事ってあるよね…… <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/21(水) 00:46:57.38 ID:8fXq7ZoFo<> ほほう、オススメkwsk <> ◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/11/21(水) 01:03:22.37 ID:KYtGh6b6o<> 最後のインターハイ、と戦国、と千里山、とすばら先輩が清澄の部長やってるとこ、と都市伝説と初期からやってる息の長いとこかな
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海・関東)<>sage<>2012/11/21(水) 01:04:42.05 ID:5Z/+GCMAO<> ほぼ全部じゃねえか <> ◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/11/21(水) 01:59:27.30 ID:KYtGh6b6o<> XXXHOLiCとのクロスやりたいなとも思っている、四月一日が店主をやってて京太郎の祖父さん、京ちゃんが小間使いとして動く話 <> ◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/11/22(木) 05:31:44.99 ID:uusGmDQgo<> 寝落ちイッチ懲りもせずまたやらかした、書くだけ書いてて投下してなかった <> ◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/22(木) 05:32:15.57 ID:uusGmDQgo<>

…………ある可能性に気付いてしまいました。

ありえないと、あまりに荒唐無稽な話だと思われるのですが。

その可能性に気付いてしまいました。

私は意を決して、不躾な質問だとわかりながらも、京太郎様に尋ねます。
<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/22(木) 05:32:48.04 ID:uusGmDQgo<>

ハギヨシ「貴方は……本当に京太郎様なのですか……?」

京太郎「…………」


京太郎様は、いえ、この方は片手で髪を払う仕種をしたあと、何かが足り無いような表情をなさいました。

そのあと、この方はご自身の胸元にあったペンダントを取り出しました。

処々の仕種、喋り方、ペンダント、そして聞き覚えの有る声。

やはり、と言うべきでございましょうか。

私の考えが確信へと変わりました。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/22(木) 05:33:15.84 ID:uusGmDQgo<>

ハギヨシ「貴女なのですか……」

ハギヨシ「私の考えが正しければ貴女は……」

京太郎「ハギヨシ……私がいなくなったあと……」

京太郎「透華は恙無く日々を送れていましたでしょうか……」

京太郎「あの人は……体を壊してはいませんでしたか?」

ハギヨシ「……透華様は健やかにご成長なさっています。」

ハギヨシ「旦那様も体は健康でございます。」

京太郎「……私のお願いを守ってくれているようですわね。」

ハギヨシ「……執事として、職務を全うしたまでです。」

京太郎「今までの透華の写真とか……ありませんかしら?」

ハギヨシ「ただいま、ご用意致します……」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/22(木) 05:33:41.78 ID:uusGmDQgo<>

私は大急ぎで龍門渕家のアルバムを持ってまいりました。

このアルバムには透華様のご成長の記録が載ってあります。

そしてそれを待っている方に御渡ししました。


「お待たせしました、こちらになります。」


「ふふ、やはりハギヨシ、貴方は優秀ですわね。」


「勿体無きお言葉です……」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/22(木) 05:34:08.84 ID:uusGmDQgo<>

  「奥様。」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/22(木) 05:34:36.39 ID:uusGmDQgo<>

奥様はアルバムのページを一枚ずつ捲って御覧になっていました。


京太郎「これは運動会かしら……楽しそうですわね……」

京太郎「次は卒業式……あの子ったら目立ちますわね……まったく誰に似たのかしら……」

京太郎「こっちは中学の入学式かしら……まるで七五三ですわ……3歳の頃はぐずりだして大変でしたわね……」

京太郎「今度は体育祭かしら……見覚えの有る女の子ですわね……」

ハギヨシ「そちらは、衣様でございます。」

京太郎「衣ちゃん?随分大きくなりましたわね……」

京太郎「小学生くらいには見えますわね。」

ハギヨシ「僭越ながら奥様、この写真当時は中学生でございます。」

京太郎「……ふふ、そうでしたわね。」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/22(木) 05:35:07.09 ID:uusGmDQgo<>

奥様はまたアルバムのページを捲り、写真に目を通しました。

やがて高校生になったお嬢様方のお姿が載っているページに差し掛かりました。


京太郎「これは最近のものかしら……」

ハギヨシ「はい、大旦那様が理事長を務めている高校にご入学なさったころのものです。」

京太郎「そうですか……透華も衣ちゃんも大きくなったのですね……」

京太郎「よかった……本当に……よかった……」


奥様は写真に涙を零しておりました。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/22(木) 05:35:36.70 ID:uusGmDQgo<>

京太郎「透華が生まれた日は昨日のように思い出せますわ。」

京太郎「私が産気づいた時、あの人ったらおろおろするばかりで……」

京太郎「ハギヨシが車を寄越さなかったら自宅出産でしたわ。」

ハギヨシ「あまり旦那様を悪く言うのはどうかと……」

京太郎「そういえば、桜と天江さんは?」


桜様とは奥様の妹君で衣様の母君に当たる方です。

しかし衣様のご両親は既に……

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/22(木) 05:36:23.60 ID:uusGmDQgo<>

ハギヨシ「…………」

京太郎「ハギヨシ」


いつもの奥様の声でした。

凛とした、それでいて透き通った声です。

私の口からはとても伝え難いことですが、奥様には伝えないといけないことです。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/22(木) 05:37:03.63 ID:uusGmDQgo<> ハギヨシ「…………」

ハギヨシ「桜様は、いえ、天江様ご夫妻は、今から6年前に事故で衣様を遺してお亡くなりになりました……」

京太郎「…………」


奥様は暫く閉口なさっていました。

余程、妹ご夫妻が亡くなっていた事がショックだったのでしょう。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/22(木) 05:37:43.71 ID:uusGmDQgo<>

ハギヨシ「…………」

京太郎「……そうですか。」

京太郎「妹は、小さい頃から、よく私の後を付いて回るくらい私を慕っていましたわ……」

京太郎「でも、死期まで私の後を追わなくてもよかったのに……」


奥様はとても悲しそうな瞳をなさっていました。

やがて奥様はお顔をこちらに向けました。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/22(木) 05:38:10.12 ID:uusGmDQgo<>

京太郎「衣ちゃんは今何所に?」

ハギヨシ「龍門渕家敷地内の別館に住んでおられます、」

京太郎「別館?何故別館なのですか?」

ハギヨシ「旦那様が衣様を引き取る際、別館に住まわせました。」

ハギヨシ「私の個人の見解で申しあげますと、恐らくですが旦那様が異能の力を恐れた故かと。」

京太郎「そう、ですの……」

京太郎「ハギヨシ。」

ハギヨシ「はい、なんでしょう。」

京太郎「引き続き、龍門渕家をよろしくお願いしますわ。」

ハギヨシ「畏まりました。」

ハギヨシ「私は龍門渕家の執事でございます。」

ハギヨシ「どんな命令でも務めさせていただきます。」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/22(木) 05:38:41.14 ID:uusGmDQgo<>

奥様のお顔が曇りました、何か無礼な発言をしてしまったのでしょうか。


京太郎「……これは命令ではなく。」

京太郎「あくまでお願いですわよ。」


奥様の言っている意味がわかりました。

わかりましたが、それは私には受け入れられないこと……

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/22(木) 05:39:08.65 ID:uusGmDQgo<>

京太郎「ハギヨシ、こんなお願いをした私が言うのもなんですが……」

京太郎「貴方が無理をしてまでここに留まらなくとも……」

ハギヨシ「奥様。」

京太郎「…………」

ハギヨシ「私は、貴女に拾われたあの日から……」

ハギヨシ「生涯、貴女に仕えると誓いました!」

ハギヨシ「だから――「ハギヨシ」」

ハギヨシ「っ!」

京太郎「龍門渕京華という人間はもう亡くなりました。」

ハギヨシ「…………」

京太郎「だから、もう私のことを追わなくてよいのです。」

ハギヨシ「そんな!」

京太郎「ただ、もし、私の我が侭を聞いてくれるのならば……」

京太郎「龍門渕京華の執事としてではなく、龍門渕家の執事として。」

京太郎「娘達の事を……よろしくお願いします。」

ハギヨシ「……はい!」

ハギヨシ「この萩原、命に代えてもお嬢様達をお守りさせていただきます。」

京太郎「ありがとう……」

京太郎「私は少し眠りますわ、何時までも体を借りてるのも申し訳ありませんので。」

ハギヨシ「わかりました、ごゆっくりお休みくださいませ。」
<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/22(木) 05:42:07.41 ID:uusGmDQgo<>
私は速やかに退室して、扉を音も無く閉めました。

奥様、私は奥様の遺言が無くとも龍門渕家に骨を埋める所存でございます。

何故なら……私は……

<>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/11/22(木) 05:43:05.08 ID:uusGmDQgo<> ここで中断また書き貯まったら投下、朝早くになってしまったがすまないね。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福井県)<>sage<>2012/11/22(木) 06:14:44.12 ID:6N0PrwB1o<> 京太郎の女言葉か…まぁ福山ならいけるか <> ◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/11/22(木) 06:20:26.29 ID:uusGmDQgo<> 奥様の時の京太郎のCVは大原さやかさん辺りでイメージして…… <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北)<>sage<>2012/11/22(木) 08:17:39.82 ID:YJ4aU+JAO<> 京華……
竜華と由華と明華がアップを始めました <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/22(木) 08:28:50.78 ID:GXrkNLu9o<> 乙おつ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海・関東)<>sage<>2012/11/22(木) 12:06:44.50 ID:5ZAxKEcAO<> 今期 福山は女声だしてるし 違和感ないな……

まあ 端から見ると 京ちゃん×ハギヨシさんの変則的主従プレイだよね!! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(福井県)<>sage<>2012/11/22(木) 12:08:58.34 ID:6N0PrwB1o<> え?京太郎の上は工事済み? <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage<>2012/11/22(木) 18:28:33.22 ID:YRpcg/A1o<> 福山の女声……ことりちゃんの時みたいな感じ? <> ◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/11/22(木) 19:37:33.25 ID:uusGmDQgo<> ある程度書けたけど酒呑んで眠いから寝るというイッチのぐう畜っぷり <> ◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/11/22(木) 19:49:01.09 ID:uusGmDQgo<> ちなみにCV大原さやかはHOLIC繋がりじゃなくてFATEのアイリをイメージしたからですぅ <> ◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/11/22(木) 19:50:25.73 ID:uusGmDQgo<> なんだよ「ぅ」って「ですぅ」の「ぅ」って!雪歩かよ!酔いすぎだろう…… <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)<>sage<>2012/11/22(木) 19:51:11.22 ID:qLqceTDFo<> 穴掘って埋めとくですぅ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/22(木) 19:55:41.98 ID:qmtKzRrIO<> ですぅと言ったら翠星石というのはもう時代遅れなのか <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(鹿児島県)<>sage<>2012/11/22(木) 19:59:00.68 ID:gL49L2ub0<> イッチ酔ってんなwwwwww <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)<>sage<>2012/11/22(木) 20:01:19.10 ID:jQBelloOo<> イッチはある酒の末期ですぅ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage saga<>2012/11/22(木) 20:16:59.16 ID:fNyw1hb70<> 落ち着けイッチwww <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(熊本県)<>sage<>2012/11/22(木) 21:32:07.88 ID:RK+UHoNSo<> 新ローゼンアニメ化だかんな! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/23(金) 19:39:41.78 ID:bK7XXgh90<> 時代の流れとは非常口のランプのようなものだ

つまりはストレートフラッシュだ <>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/11/23(金) 19:58:00.92 ID:2Te1RI1Ho<> ちょいとだけ投下その後は多分寝落ち <> ◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/23(金) 19:58:34.01 ID:2Te1RI1Ho<>
変な夢を見たな、しかも妙にリアルな夢だった。

俺がハギヨシさんに奥様って呼ばれていた。

そういえばさっき夢の中で取り出したペンダント……

透華さんが似ている物を持っているって言っていた様な……

後で聞いてみよう。

何か手掛かりが見つかるかもしれない。
<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/23(金) 19:59:07.54 ID:2Te1RI1Ho<>

透華さんの部屋の前に来た。

そして扉を開け中に入る。

この時ノック等を忘れてはいけない。

もし中の住人が着替えの最中とかだったら、物が飛んできたりするからだ。

今回はたまたま本でよかったが、次に同じ事しでかしたらもっと危ない飛んでくるかもしれない。

色気も何も感じない体を見てしまった挙句、物を投げつけられるのは割に合わない。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/23(金) 19:59:33.69 ID:2Te1RI1Ho<>

透華「それで、何の用かしら?」

京太郎「えっと、前にペンダントの話しましたよね?」

京太郎「それで、透華さんの持っているペンダントを見せてもらおうと思って。」

透華「ええ、ちょっと待ってください。」

透華「……これですわ。」


透華さんが部屋の奥から小さい箱を持ち出してきて見せてくれた。


京太郎「ちょっと失礼します。」

透華「どうぞ遠慮なく御覧になって。」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/23(金) 20:00:00.53 ID:2Te1RI1Ho<>

箱の中からペンダントを取り出し、じっくり見てみる。

見れば見るほど俺の持っているペンダントそっくりだ。

裏返して見てみる。

裏には金属プレートに文字が彫られてあった。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/23(金) 20:00:26.78 ID:2Te1RI1Ho<>

『愛しの我が妻』

『京華へ』

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/23(金) 20:00:53.88 ID:2Te1RI1Ho<>

京太郎「京華?聞いたことがあるような……」

透華「京華とは私のお母様の名前ですわ。」

透華「このペンダントはお父様がお母様に向けて渡した結婚記念日のプレゼントと聞いておりますわ。」

透華「そしてお母様が亡くなった際、私が貰い受けましたの。」

京太郎「これって他に似たような物ってありますかね?」

透華「さぁ……お父様ならわかるかもしれませんが……」

京太郎「そうですか、ありがとうございます。」

透華「いいえ、どういたしまして。」

透華「ただ、次からはちゃんとノックをしてくださいませ。」

京太郎「すみません。」


ペンダントを透華さんに返して、急に訪ねたことを謝った後、自室に戻った。

そして夜が更けて、あの人に会いに行く。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/23(金) 20:01:21.21 ID:2Te1RI1Ho<>

「今晩は。」


「今晩は、京太郎君。」


いつも通りに挨拶を交わす。


「何かお悩みでも?」


「ええっと、ちょっと家族関係というか……」

「俺の親に関してなんですが、調べていて……」


「……そう、ですか。」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/23(金) 20:02:00.88 ID:2Te1RI1Ho<>

やっぱり、見れば見るほど、龍門渕さんはあの人に似ている。

俺を迎え入れてくれたあの人に……


「あら、私の顔に何かついていまして?」


「いえ、なんでも。」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/23(金) 20:02:27.14 ID:2Te1RI1Ho<>

それから少し、今日あったこと等を話しながらお茶を飲んでいた。

夜も更けてきたからか、眠くなってきた。

おかしいな、昼間寝たはずなのに……


「お疲れのようですわね、少し休んではいかがかしら?」


「すみません、昼寝をしたはずなんですが……」


「こちらへいらして。」


「え?あ、はい。」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/23(金) 20:02:53.01 ID:2Te1RI1Ho<>

脇の方に設置されている長椅子に誘われる。

そこにちょこんと座った龍門渕さんに引っ張られる。


「え?え!?」


「夜ですわよ、お静かに。」


「いやでも、いきなり膝枕なんて……」


「私の膝枕では嫌かしら?」


「いえ、そんなことは……」


「それでは少し、このままでいさせてくれませんかしら?」


「でも、迷惑なんじゃ……」


「私がしたいのですわ。」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/23(金) 20:03:24.57 ID:2Te1RI1Ho<>

ちょっと気恥ずかしいが、渋々承諾した。

この人の膝枕は何故か妙に落ち着いてしまう。

その内俺はうとうととして意識を失っていたようだ。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/23(金) 20:03:50.72 ID:2Te1RI1Ho<>

夢も見ず、ただ落ち着く空間に居る。

何もない空間。

心地良い空間。

命の脈動が聞こえる。

砂嵐に似たような音。

体が温かい。

不安も何もない感覚。

全てを委ねても安心できるような、そんな心地良い空間だった。

布団の中に入っているよりも寝心地が良い。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/23(金) 20:05:26.86 ID:2Te1RI1Ho<>
どのくらい時間が経ったのだろう。

再び起きた頃には龍門渕さんの目が少し赤かった。

何かあったのだろうか。

少し心配になり、声を掛ける。


「どうしましたか?何かあったんですか?」


「!……いいえ、何でもありませんわ。」

「それより、このままここで寝ていたら風邪を引いてしまいますわ。」

「ちゃんとお休みになるのなら、ご自身の部屋でなさい。」


「ああ、はい……」


何があったか聞けなかった。

聞いたところで答えないというのもわかった。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/23(金) 20:05:55.31 ID:2Te1RI1Ho<>

「……あの、膝枕、ありがとうございました。」


「いいえ、私の方こそ、我が侭を聞いてもらいました。」

「お礼を言いますわ、京太郎君。」


そう言って別れの挨拶を交わし、俺は自室で再度寝ることにした。

<>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/11/23(金) 20:06:31.17 ID:2Te1RI1Ho<> 書き溜め終了また貯まったら投下。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)<>sage<>2012/11/23(金) 20:27:15.08 ID:Zl/ZvW5Uo<> 乙ー <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/23(金) 20:56:40.15 ID:zk+VdQPJo<> 乙やでー <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/23(金) 21:11:23.42 ID:rpPNHM/uo<> 乙乙 <> ◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/11/25(日) 15:52:40.89 ID:vwEfhI0Go<> 書きたまった物をブッパするよ
そろそろクライマックスに入るよ〜 <>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/25(日) 15:53:14.13 ID:vwEfhI0Go<>

やがて朝を迎える、さっき寝たばかりだというのに、もう朝だ……

今日は少し外を歩いてみる事にした。

ハギヨシさんが車を出してくれると言ってくれたが丁重に断っておいた。

最近色んなことがあったので気晴らしがてらのただの散歩がしたいのだ。

少し辺りを回りながら歩いていたら公園に辿り着いた。

子供の頃はよく遊んだな……

懐かしのブランコに揺られながら幼少の思い出を引き摺りだして、黄昏てみたり。

母さんにブランコ押してもらった事もあったなとか……

似合いもしないことをするもではない。

そんな俺に話しかけてきた女の人が居た。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/25(日) 15:53:46.24 ID:vwEfhI0Go<>

「そこの君。」


「はい?」


「君、妙なボーイだね、なんかガーディアンにディフェンドされてる。」


「……はい?」


「あ、私は怪しいものじゃないよ?」


無茶苦茶胡散臭い人だった。

この人、どこかで見た気もするな。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/25(日) 15:54:16.29 ID:vwEfhI0Go<>

「そんなにコーションしないでよ。」

「私は戒能良子。」

「一応これでも麻雀のプロなんだよ。」


ああ、どこかで見たことあると思ったらそういうことか。

相手の身元がわかったところだが、いまいち要領を得ない。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/25(日) 15:54:42.41 ID:vwEfhI0Go<>

京太郎「えっと、それで何の用ですか?」

良子「リトル気になったから声を掛けた。」

京太郎「はぁ……」

良子「何か悩みでもある?」

京太郎「いえ、大したことじゃないですけど。」

京太郎「そういえばさっき俺にガーディアンがどうとか言ってましたけど、なんですかそれ?」

良子「所謂守護霊ってやつだよ。」

良子「君は大切にされているんだね、君についている人がそれを物語っているよ。」

京太郎「……そう、ですか。」

京太郎「どんな感じの人か聞いて良いですか?」

良子「う〜ん、優しそうな感じの金髪の女の人ですな。」

京太郎「……なるほど。」

京太郎「ありがとうございました。」

京太郎「それじゃ、俺、家に帰らないといけないんで。」

良子「あ、ウェイトウェイト。」

京太郎「なんですか?」

良子「これも何かの縁だから、こいつを持っていきたまえー。」

京太郎「電話番号?」

良子「私は今、地元に戻ってきているんだが、暫くこっちにいるから。」

良子「霊関連とかで何かあったら聞いてくれ。」

京太郎「ありがとうございます。」

良子「そういえばまだ君の名前を聞いてなかったね。」

京太郎「そういえばそうでしたね、俺の名前は龍門渕京太郎です。」

良子「オーケー、覚えたよ、龍門渕君。」

<> 書き溜め分終了のお知らせ
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/25(日) 15:55:11.20 ID:vwEfhI0Go<>

そう言った後、俺たちは別れた。

それにしても変な人だったな……

胡散臭すぎるけどあれでもプロだと言うから驚きだ。
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山梨県)<>sage<>2012/11/25(日) 15:57:18.09 ID:dAWTshWL0<> 乙 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(鹿児島県)<>sage<>2012/11/25(日) 20:32:40.75 ID:GNzI15ez0<> あかん
どうしても再生ボイスがルー大柴になる <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/25(日) 21:21:40.71 ID:AHbd52sM0<> 藪からペニス <>
◆/cZ9NqabwE<>sage saga<>2012/11/26(月) 20:16:17.12 ID:9+4B+WgRo<>

帰ってきてから、今では日課となった勉強を少しやった。

そのあとは疲れてたのか、何時の間にかうつらうつらとしていた。

そして意識が途切れる瞬間、声が聞こえた。


「また少し借りて良い?」


それだけ聞かれて、明晰夢の世界に招待された。

<>
◆/cZ9NqabwE<>sage saga<>2012/11/26(月) 20:16:44.09 ID:9+4B+WgRo<>
透華「あら、あれは京太郎……?」

透華「お父様の部屋に何のようなのかしら……」
<>
◆/cZ9NqabwE<>sage saga<>2012/11/26(月) 20:17:11.71 ID:9+4B+WgRo<>

部屋にコンコンとノックの音が響く。

部屋に入ってきたのは彼だった。

<> 推奨BGM
◆/cZ9NqabwE<>sage saga<>2012/11/26(月) 20:17:50.94 ID:9+4B+WgRo<>

http://www.listenonrepeat.com/watch/?v=dqTeJMmQFF4

<> 推奨BGM
◆/cZ9NqabwE<>sage saga<>2012/11/26(月) 20:18:21.07 ID:9+4B+WgRo<>

透華父「ん?君か、どうしたんだ?」

京太郎?「聞きたいことがありまして。」

透華父「なんだね。」

京太郎?「"衣ちゃん"のことについて聞きたいんです。」

京太郎?「何故あの子を別館に閉じ込めるのか。」

京太郎?「単純に衣ちゃんを嫌っているなら、どこか遠くに使用人と一緒に住まわせれば良いはずですのに。」

京太郎?「あなたはそうしなかった。」

透華父「……いきなり、なんでそんなことを。」

京太郎?「あなた、言いましたわよね。」

京太郎?「『家族は支えあい、家族は大切にするべきで、そして私は貴女の家族になりたい。』って。」

透華父「!?どうしてそれを……」

京太郎?「あら、家族の声もお忘れになりましたの?」

透華父「……そうか、そういうことですか。」

透華父「ハギヨシが「もう一度奥様に仕える」と言っていましたが、このことですか。」

透華父「すみません、京華さん……」

京華「話して、くれますわよね。」

<>
◆/cZ9NqabwE<>sage saga<>2012/11/26(月) 20:18:49.26 ID:9+4B+WgRo<>

「私は、京華さんと天江夫婦が亡くなってから、あの子を引き取った時、あの子が力を持っていたことに気付きました。」

「義妹さんと似た力を……」

「京華さんに似た力を持つ透華。」

「義妹さんに似た力を持つあの子。」

「生まれた日も親から受け継いだ力も似ていた。」

「そして、母親を失った月日も近い事に気付いて、私は……」

「私は恐かった……」

「あの子たちが貴女達のように被ってしまって恐かった……」

「あの子達まで貴女達姉妹のように私達を残して去って行くのではないかと思って……」

「だから、生前の貴女達姉妹のように仲が良かったあの子達をあまり関わらせない為に、あの子を別館に……」

<>
◆/cZ9NqabwE<>sage saga<>2012/11/26(月) 20:19:31.91 ID:9+4B+WgRo<>

透華父「私を臆病者と罵ってくれていい……」

京華「知っていますわ、あなたは人一倍臆病ですものね……」

京華「優しいあなたをこんな風に変えてしまったのは、私と妹なんですわね……」

透華父「私は、本当にダメな大人ですね……」

透華父「でも、家族が居なくなるのは、もう沢山なんです……」
<>
◆/cZ9NqabwE<>sage saga<>2012/11/26(月) 20:19:59.61 ID:9+4B+WgRo<>

京華「……私もあなたのことを言えないくらい臆病者ですわ。」

京華「『私が死んでも、他の人を好きにならないで』って本当は言いたかった……」

京華「でもそれはあなたを縛る鎖になってしまうから……」

透華父「私は……僕は貴女と出会ってから、そして死んでからも、貴女だけを愛してますよ……」

京華「……ふふ、結婚記念日の事を思い出しましたわ。」

京華「ちょっとだけ、惚れ直しました。」

京華「この子の体じゃなかったら、今すぐ抱きしめられたいと思うくらい。」
<>
◆/cZ9NqabwE<>sage saga<>2012/11/26(月) 20:20:50.06 ID:9+4B+WgRo<>

透華父「……京華さん、一つ聞きたいんですが。」

透華父「京華さんは京太郎君の……」

京華「違いますわ、私が産んだ子供は透華一人のみ。」

透華父「それは、本当ですか……」

透華父「他人と言うには彼は私たちや透華に似ている……」

京華「産んだ子供を数え間違える母親はいませんわ。」

透華父「……そうですか。」

透華父「でも妙な巡り合わせですね、彼がここに来ておかげで貴女に逢えるとは……」

透華父「京華さん、貴女にもう一度逢えて、よかった……」

京華「……私もですわ。」

京華「それよりも……」

透華父「?」

京華「お行儀の悪い子に一言言ってあげないといけませんわね。」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/26(月) 20:27:41.63 ID:9+4B+WgRo<>

透華「中の会話がよく聞こえませんわね……」

透華「こちらに向かってきますわ……!」

透華「早々に立ち去りませんと……」


ガチャ


京華「透華!盗み聞きとは何事です!」

透華「ひぃっ!?ごめんなさいお母様!?」

透華「…………!?」

透華「あら、京太郎?私、今お母様に……」

京華「私ですわ。」

透華「え?」

京華「鈍いですわね、この子は……一体誰に似たのやら……」

京華「とりあえず説教は置いておくとしますわ。」

京華「ハギヨシ」

ハギヨシ「はっ、こちらに。」

京華「衣ちゃんをキッチンに連れてきなさい。」

ハギヨシ「畏まりました、奥様。」

透華「え!?どういうことですの!?」

京華「ついてらっしゃい、透華。」

透華「は、はい。」

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/26(月) 20:35:00.48 ID:Nlk5dMEso<> これ京ちゃんが喋ってるんだよね・・・ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)<>sage<>2012/11/26(月) 20:42:30.22 ID:wXRZJEdAO<> ※外見は京太郎です
<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/26(月) 20:45:53.27 ID:9+4B+WgRo<>

ハギヨシ「奥様、衣様をお連れしました。」

京華「ご苦労様、下がってよろしくてよ。」

ハギヨシ「はっ、ここには誰も来ないように申し付けておきます。」

京華「……やはり出来る男ですわね。」

衣「きょうたろー、ではないな、誰だ?」

衣「事と次第によっては……」

京華「お久しぶりですわね、衣ちゃん。」

衣「衣を衣ちゃんと呼び、ハギヨシが信頼を置く者、そして奥様と呼ばれた事……」

衣「……もしや、伯母君、ですか?」

京華「正解ですわ、察しが良くて助かりますわね。」

衣「これは無礼なことをしました。」

衣「よもや伯母君が黄壌より黄泉帰るとは露とも思わず……」

京華「気にしなくても構いませんわ、何しろ娘ですら気付いてないのですから。」

透華「うっ……今でもお母様というのは半信半疑ですわ……」

透華「それで、わざわざキッチンに呼んだのはどういう用件ですの?」

透華「お小言を頂くにしても、感動の再会と言うにしてもここにする意味が……」

京華「龍門渕に連なる女に教えておかないといけない事があるんですわ。」

衣「……!シチューか。」

京華「ご明察ですわ。」
<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/26(月) 20:48:12.41 ID:9+4B+WgRo<>
――――――
――――
―― <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(静岡県)<>sage<>2012/11/26(月) 20:48:12.90 ID:+6xp0D4Do<> 産んだ子供は・・・ってことは、京華さんと京母の子が入れ替わったって話ではないのか? <> ◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/26(月) 20:51:02.82 ID:9+4B+WgRo<>

京華「出来ましたわ、味見して御覧なさい。」

衣「これは……」

衣「母君が作ってくれたシチューと同じ味……」

京華「それはそうですわ、代々我が龍門渕家に伝わる秘伝のレシピですもの。」

衣「伯母君が母君に教えたのですね……」

京華「正しくは、私たちのお母様が、ですわね。」

京華「更にこれに代を追うごとに隠し味が追加されていくのですわ。」

京華「だから貴女達もご自分で隠し味を足していくのですのよ。」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/26(月) 21:00:28.90 ID:9+4B+WgRo<>

衣「あの、伯母君……」

京華「なんでしょう、衣ちゃん。」

衣「きょうたろーは今どうなっている、んですか?」

京華「少し寝ているだけですわ。」

京華「それに、もう、私が出てくることもないでしょう。」

透華「そうなんですの……」

京華「私が出てきたことで、彼の生活に支障が出てきていますもの。」

京華「だから、シチューの教えときたくて。」

衣「もしかして、あの時のシチューは……」

京華「……私からは以上ですわ。」

京華「それでは彼のことをよろしくお願いしますわ。」

透華「ちょ、ちょっと、お母様!?」

<>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/11/26(月) 21:01:56.69 ID:9+4B+WgRo<> 今日は多分ここまで。
また書き貯まったら投下

戦国スレみたいなところだと今回のBGMすごい合うのかもなー <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(静岡県)<>sage<>2012/11/26(月) 21:03:51.31 ID:+6xp0D4Do<> おつー
結構合うと思うよ
戦国スレは今日投下らしいね <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/26(月) 21:05:47.15 ID:/l0hAzjIo<> 乙乙 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/26(月) 21:05:49.62 ID:o4+scas4o<> おつー
BGM結構合ってたと思うよー <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山梨県)<>sage<>2012/11/26(月) 21:07:20.64 ID:Ra05FfaC0<> オツ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東)<>sage<>2012/11/26(月) 21:43:07.97 ID:62gfwIcAO<> 乙
イクシオンサーガのマリアンと借金スレの京子ちゃんのおかげで声と姿に違和感がなくて助かる <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(愛知県)<><>2012/11/26(月) 22:32:58.02 ID:rTj5S+Fo0<> 乙
京ちゃんはシャーマンの力を身につけた <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)<>sage<>2012/11/26(月) 22:41:49.52 ID:rKU7MfwYo<> オーバーソウルで氷の能力が… <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage<>2012/11/26(月) 23:50:34.80 ID:SNPwydloo<> 乙

つまり…そういうことか(適当) <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>sage<>2012/11/27(火) 03:33:12.24 ID:sm+VGCw40<> 乙
よかった、パパは悪党じゃなかったんや
俺はてっきり本性は「ぐはぁ」って笑い方が似合うようなオッサンかと <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(福井県)<>sage<>2012/11/27(火) 04:22:12.80 ID:FA2tst6ro<> 京子「パパ!」(裏声)
透華父「ぐはぁ」
こうですか? <>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/27(火) 20:45:28.21 ID:moZ0+2Zio<>

彼の部屋に着いたあと、成すべきことを成す。

携帯電話を使い、この間彼が貰った番号にかける。

コールが一回、二回、三回と鳴ったあと番号先に繋がった。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/27(火) 20:45:56.38 ID:moZ0+2Zio<>

良子『ハロー、こちら戒能です。』

京華「龍門渕ですが、今お時間よろしくて?」

良子『……ああ、憑いてた方ですねー、大丈夫ですよー。』

良子『それで、どんなご用件ですかー?』

京華「私を、彼岸に送ってほしいのですわ。」

良子『……いいんですか?』

京華「ええ、もう、この世に留まる未練もありませんから……」

良子『オーケー、送る日はいつにしますか?』

京華「明日の晩にお願いしますわ。」

良子『トゥモローのイブニングですねー。』

京華「こちらから向かいの者を送ります。」

良子『それでは以上ですかー?』

良子『お別れはきちんとしといた方が良いですよー。』

京華「ええ、わかりましたわ、それでは御機嫌よう。」

良子『グッバーイ。』
<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/27(火) 20:46:29.00 ID:moZ0+2Zio<>

慣れない携帯電話の通話を切る。

そのあと、頭の中、いえ、本来の持ち主の声が聞こえました。


京太郎「いいんですか?」

京華「本来の役目は終わりましたし、私の我が侭も聞いてもらえました。」

京華「これ以上は貴方の迷惑になりますわ。」

京太郎「迷惑なんかじゃ……」

京華「体は正直ですわよ、それに……」

京華「貴方はもう私が居なくても大丈夫ですわ。」

京太郎「龍門渕さん……」

京華「それと、私が言うのもなんですが、透華や衣ちゃんをよろしくね。」

京太郎「……はい。」

京華「ふふ、本来だったらお願いする人が逆のはずですわね……」

京太郎「どういうことですか……?」

京華「そろそろわかるはずですわ。」

京華「それではお休みなさい。」

京太郎「ちょ、ちょっと!?」


目が覚めると俺はベッドの上に横たわっていた。

今まで半分夢を見ているような感覚だったが、恐らく現実に起こったことだと思う。

京華さんが今まで言ったことを思い出す。

そして違和感を覚えた。

確信までとは到らないが……

<>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/11/27(火) 21:45:16.66 ID:moZ0+2Zio<> すまんちょっと京華葬送に梃子摺りそう。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/27(火) 21:47:49.21 ID:DIqn0Neco<> >京華葬送
なんか格好いい技名かと思った(中二感) <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海・関東)<>sage<>2012/11/27(火) 21:58:01.94 ID:D1C0WEmAO<> 涙そうそうを灘葬送だと思ってたあの頃…… <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)<>sage<>2012/11/27(火) 23:07:11.97 ID:+2La+3lX0<> え・・梃子摺る! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福井県)<>sage<>2012/11/28(水) 03:30:33.39 ID:Hf8i3a56o<> 京太郎と透華の合体必殺技みたいやな <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/28(水) 03:35:09.00 ID:RVmE8u57o<> え?京太郎と透華が合体だって? <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/28(水) 18:28:30.16 ID:jIUpZ3SZ0<> 京太郎・京華「超融合!時を超えた絆!」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福井県)<>sage<>2012/11/28(水) 19:03:21.38 ID:Hf8i3a56o<> >>735
熊倉「さらばだ歴戦の雀士達よ」
大沼「少年よこれが絶望だ」
小鍛冶「クリアマインド!」
Z-ONE「希望なんて…幻想にすぎない…」 <>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/11/28(水) 22:05:58.87 ID:RdS2lVX3o<> 大体書けたが、まだ慌てない、精査したりしないといけないからまだ慌てない <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/29(木) 18:11:54.46 ID:5ZaYg8mA0<> はやく続きが読みたいが仕方がないか… <> ◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/11/29(木) 19:14:59.83 ID:RaKdI0Kzo<> クライマックス投下。
と言っても、伏線張りすぎてバレバレの展開だが。 <>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/29(木) 19:15:51.31 ID:RaKdI0Kzo<>

やがて日は昇り、京華さんとの奇妙な同居生活は今日が最後の日となった。

軽く身を整えた後、朝食を取る為に食堂に集まった時に事を伝える。

そこには義祖父と義父の姿は無かったが、それは後で伝えれば良いことだ。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/29(木) 19:16:22.04 ID:RaKdI0Kzo<>
京太郎「透華さん、衣さん、後で時間を貰っても良いですか?」

透華「なんでしょうか?」

京太郎「京華さんの事に関してです。」

衣「ふむ、衣は構わないぞ。」

透華「……わかりましたわ。」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/29(木) 19:17:04.78 ID:RaKdI0Kzo<>

今、この部屋には京華さんと面識がある5人と俺がいる。

昨日あった出来事、というか会話に関して切り出す。


京太郎「昨晩、京華さんがお別れをしたいと言って来ました。」

透華「…………」

衣「……そうか。」

透華祖父「どういう意味かね?京華がお別れとは……」

透華父「お義父さん、彼の体には京華さんの魂が入っているようなんです。」

透華祖父「……そうか。」

京太郎「えっと、話を続けても?」

透華祖父「ああ、すまんな、話の腰を折ってしまって。」

京太郎「それで、今日の夜、戒能良子さんという女子麻雀プロが来ます。」

京太郎「そこで、多分、京華さんとはお別れです。」

京太郎「だからここにいる人たちには出来れば同席してほしいんです。」

京太郎「本当に最後のお別れになると思いますから。」

透華祖父「……わかった。」

透華父「私も時間を空けておくよ。」

透華「わかりましたわ。」

衣「衣も心得た。」

京太郎「戒能プロには迎えを送ると言ってあります。」

ハギヨシ「それでは私がお迎えに上がります。」

京太郎「……俺もついていきます、面識があるのは俺だけなので。」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/29(木) 19:17:33.29 ID:RaKdI0Kzo<>

そして午後、再度電話で待ち合わせ場所を決めて、戒能プロと落ち合う。

リムジンに乗って家に向かう途中、少し会話を交わす。


京太郎「あの戒能プロ、少し聞いて良いですか?」

良子「答えられるクエスチョンなら答えるよー。」

京太郎「京華さんを送る方法ってどういうのですか?」

良子「う〜ん、相手に変わるけど今回は麻雀卓があればオーケー。」

京太郎「京華さんに麻雀をやらせるんですか?」

良子「ん〜、ちょっと違うかなー。」

良子「ゴーストが物に触れられるわけじゃないし。」

京太郎「全然意味がわからないです……」

良子「やればわかるよ。」

ハギヨシ「お二方、屋敷に到着いたしました。」


話をそこで切り上げて、卓がある部屋に人をを集める。

今部屋に居るのは、

透華さん、衣さん、ハギヨシさん、お義父さん、お義祖父さん、戒能プロ

そして俺だ。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/29(木) 19:18:14.03 ID:RaKdI0Kzo<>

良子「それでは、送別会をします。」

透華「一体何をすればいいんですの?」

良子「見た通り、麻雀ですよー。」

良子「と言っても、手積みでですがー。」

良子「勝ち負けとか気にしなくていいのでー。」

良子「あ、そうだ、注意点を強いて言うなら洗牌(シーパイ)を長めに行ってください。」



最初は戒能プロ、ハギヨシさん、衣さんと俺が入った。

戒能プロが俺の後ろに一度立ち、背中を軽く叩きながら、

「スリープしてください。」と言った。

そして俺は半分寝ながら半分起きている状態になる。


「では、打ちましょうか。」


誰かが放ったその言葉で別れの闘牌は始まった。


<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/29(木) 19:18:46.57 ID:RaKdI0Kzo<>


河が凍りつく、きょうたろーが本気だと言う事だ。

しかし場に流れる寒気は苦しくない、寧ろ心地好いくらいだ。

ちゃんと己を律することが出来てる証拠である。

確かにこの対局は勝ち負けは関係ない。

だが本気で打つことに意味がある。

だから衣も全身全霊で打つ。


<> 推奨BGM
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/29(木) 19:19:15.62 ID:RaKdI0Kzo<>

http://www.listenonrepeat.com/watch?v=v4ufevUf9Qk
<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/29(木) 19:19:42.86 ID:RaKdI0Kzo<>

衣「海底ツモ、2000・4000。」

衣「伯母君、衣は家族も莫逆の友も得ました。」

衣「ですから、心配は無用です。」

京華「そうですわね、少し安心しておりますわ。」

衣「伯母君、もし父君と母君に逢ったら、衣は息災だとお伝えください。」

京華「わかりましたわ……」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/29(木) 19:20:10.31 ID:RaKdI0Kzo<>

洗牌でジャラジャラと音が鳴る。

そのあと牌を集めて積んでいく。

一体これにどんな意味が含まれているのだろうか。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/29(木) 19:20:37.76 ID:RaKdI0Kzo<>

京太郎「あの、戒能プロ、洗牌に一体どんな意味が?」

良子「麻雀の起源はチャイナだということを知っていますかー?」

京太郎「ええ、まあ。」

良子「今でもチャイナでは葬式のときに麻雀をやるところがあるんですが。」

良子「これは洗牌の音が亡くなった方にとって縁起の良い音なんですよー。」

良子「だから、今回は麻雀にしたんですねー。」

京太郎「そんな理由があったんですか……」


それから打っては和了り、和了ったら洗うを繰り返していた。

そしてオーラスに差し掛かった。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/29(木) 19:21:05.40 ID:RaKdI0Kzo<>

京太郎「…………」

京華(どうしましたか?)

京太郎(いえ、貴女はどんな力があるのかと思って……)

京華(ふふ、そうですわね、今からお教えしますわ。)

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/29(木) 19:21:33.88 ID:RaKdI0Kzo<>

牌が卓を叩く音が暫く続いたあと、声が上がる。


「ポン」


戒能プロだった。

しかも俺の牌を鳴かれたのだ。

ツモ順が変わり、海底牌は俺に回ってきた。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/29(木) 19:21:59.66 ID:RaKdI0Kzo<>

衣「!?」

京華「海底ツモ、えっと……」

京太郎「……3000・6000です。」


俺も驚いたが、多分これが京華さんの力。

俺とは違う水の力。

衣さんとも透華さんとも違う。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/29(木) 19:22:32.46 ID:RaKdI0Kzo<>

京華「これが私の力ですわ……」

京華「どんな形にも変わり、どんな相手でも対応する。」

京華「一歩引いた場所で目立たずに謙虚でいて。」

京華「そして力の掛け方次第で岩をも穿つ濁流にもなりますわ。」

衣「上善如水、ですか。」

京華「誰かさんにも覚えておいて欲しい言葉ですわね。」

透華「うっ……お母様に言われると耳が痛いですわ……」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/29(木) 19:22:59.40 ID:RaKdI0Kzo<>

席と面子が変わる。

お義祖父さん、お義父さん、透華さんと京華さん(俺)になった。

全員が席に着いた時、お義祖父さんがぼそりと呟いた。


「まさか、親子代々の面子で打つとはな……」


折りしも成長した透華さんと、透華さんから見たら母親、父親、祖父と一緒に打つのだ。

何か感慨深いものがある。

慣れない手つきで打つ人も居れば、静かに打つ人も居る。

正にその場は明鏡止水という言葉が合っていた。

何も起きず、ただただ静かに打っていた。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/29(木) 19:23:25.87 ID:RaKdI0Kzo<>

「そろそろ、お別れですわね。」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/29(木) 19:23:52.85 ID:RaKdI0Kzo<>

その言葉が聞こえた後、体からすうっと、何かが抜けた気がした。

ああ、もう往ってしまうんですね。

会話は十分した、と。

お別れの挨拶も十二分にした、と。

さようなら、京華さん。

今まで守ってくれてありがとうございました。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/29(木) 19:24:27.58 ID:RaKdI0Kzo<>

「終わりましたわね……」


「ああ、あの子のことだ、きっとこういうことになると思っていた。」


「京華さん……僕はまだ、貴女と話していたかったな……」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/29(木) 19:24:55.34 ID:RaKdI0Kzo<>

名残惜しむ残された人たちの言葉が虚空へと流されていった。

暫くの静寂が続いたあと、固く閉ざされていたお義祖父さんの口が開かれる。


「済まないが、京太郎君に向かって貰いたい所があるんだ。」

「そこには君が知りたいことがあるはずだ。」


「一体どこへ……」


「君が、夜に向かう所は一つだろう?」


「……わかりました。」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/29(木) 19:25:22.10 ID:RaKdI0Kzo<>

そして向かう、いつもの夜に、いつものあの場所へ。

そこには金色の髪が風に靡いていた。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/29(木) 19:25:49.49 ID:RaKdI0Kzo<>

「誰、ですか?」


「今晩は、私ですわ。」


「今晩は、でも聞きたいのはそういうことじゃないんです。」


「……何が聞きたいのかしら。」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/29(木) 19:26:19.06 ID:RaKdI0Kzo<>

「俺は最初、出会った時のことを考えて、貴女が京華さんだと思っていました。」

「でも乗り移られたとしても、霊感のない俺には現実で幽霊なんて見えっこないんです。」

「ましてや、触る事も、膝枕なんてこともできません。」

「他にも、衣さんの呼び方、京華さんは「衣ちゃん」と呼びますが、貴女は「衣」と呼び捨てにしていた。」

「それで気付きました、貴女と京華さんは似ているけど別人だと。」

「龍門渕さん、貴女は一体誰なんですか……」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/29(木) 19:26:55.73 ID:RaKdI0Kzo<>

「……そうですか、気付いてしまいましたのね。」

「本当は私の口から明かすつもりでしたが……仕方ないですわね。」

「私は、私の名前は龍門渕……」



















  「龍門渕透華ですわ。」


<> 二つ目の推奨BGM
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/29(木) 19:27:33.48 ID:RaKdI0Kzo<>

http://www.repeatmyvids.com/47852542

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)<>sage<>2012/11/29(木) 19:27:36.32 ID:FBFmQf7AO<> !? <> 二つ目の推奨BGM ◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/29(木) 19:28:06.90 ID:RaKdI0Kzo<>

京太郎「貴女が透華さん?……どういうことですか?」


「といっても、少し先の未来の透華ですわ。」

「今から未来の私はとある男性と付き合っていましたの。」

「ですが私のお父様はそれを良く思わなかったのでしょう。」

「あまりにも身分違いの恋愛でしたもの。」

「仲を引き裂かれる前に私たちは駆け落ち同然でタイムマシンに乗りましたの。」


京太郎「タイムマシンってそんな絵空事みたいな話……」


「今と違って科学も進歩しましたがタイムマシンなんて物は普及されるものではありませんの。」

「だから龍門渕が開発していた試作品を使ったのですわ。」

「そして何とか逃げ延びた私たちは、とある家で住み込みで働きながら匿ってもらいましたの。」

<> 二つ目の推奨BGM
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/29(木) 19:28:35.85 ID:RaKdI0Kzo<>

京太郎「二人とも住み込みで働いてたんですか。」


「ええ、私は家政婦を、あの人は執事をしておりましたわ。」

「匿って下さった方はとても気の良い老人でしたわね。」

「老衰の為、亡くなられてしまいましたが、私たちのために屋敷を残してくれました。」

「それから私がその家の主人となり、子供も出来、全てが順風満帆でしたわ。」

「ですがそのあとに事件が起きたのです。」


京太郎「何があったんですか?」


「賊、というより、お父様からの追っ手が来ましたの。」

「それで私は元居た時代に連れ戻されましたわ。」

<> 二つ目の推奨BGM
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/29(木) 19:29:02.75 ID:RaKdI0Kzo<>

京太郎「旦那さんはどうなったんですか?」


「分かりませんわ……私が連れ戻された時に離れ離れになりましたもの。」

「ただそのとき身篭った子を、衣の時のように幽閉されないためにも、再び時を越えて、とある病院で赤ちゃんを産みました。」

「その時、お母様のペンダントを赤ちゃんに持たせて……」

「元の時代に戻った時に気付きましたわ……名前も付けてあげられなかったその子に出会っていたことを……」

「……ごめんなさい……こんな薄情な、母親で……」

<> 二つ目の推奨BGM
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/29(木) 19:29:29.41 ID:RaKdI0Kzo<>

透華さんは涙を流していた。

過去の自分がした行動が、未だに自分を苛んでいるのだろう。

それに対して、俺は……何も言えなかった。


「どうか、透華を責めないでやってくれ……」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/29(木) 19:30:07.31 ID:RaKdI0Kzo<>

影から男の声が聞こえてきた。

声の主はゆっくりこちらにやってきて、透華さんを頭を撫でる。


「お祖父様……」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/29(木) 19:30:34.52 ID:RaKdI0Kzo<>
京太郎「どうして……」

透華祖父「言っただろう、『君の母親に頼まれた』と……」

透華祖父「二人の君の母親から頼まれていたんだよ……」

透華祖父「一人は君の育ての親から、そしてもう一人は生みの親から。」

透華祖父「……なんという巡り合わせだろうな。」

透華祖父「君と同じ日に生まれた私の子供が、君から見たら大叔父に当たるなんてな……」

京太郎「…………」

透華祖父「氷は水より出でて水よりも寒し、と言うが、子供が親を超えること、子供が無事成長する事を親は願うものだ。」

透華祖父「例えそれが、どんな形だとしても……」

京太郎「すいません、やっぱりまだ、俺は……」

京太郎「透華さんの事を、母親と呼ぶ事はできない。」

透華「……そうですわよね、今更母親面なんてする資格なんて、私には……」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/29(木) 19:31:26.07 ID:RaKdI0Kzo<>

俺の言葉を受けた透華さんが、申し訳なさそうな暗い顔をした。

直ぐ様、俺は言葉を続けた。


京太郎「違うんです……"まだ"呼べないだけです。」

京太郎「ですから、時間を下さい。」

京太郎「俺が、透華さんを自然に"母さん"と呼べるようになるまで……」

透華「……幾らでも待てますわ、今までずっと待ってたんですもの。」

透華「……そろそろ、私も戻りますわ……元の時代に。」

京太郎「……透華さん。」

透華「……なんでしょう。」

京太郎「透華さんはもっと、きちんとお義父さんと話すべきです。」

京太郎「多分、透華さんは勘違いしていると思うから……」

透華「お父様と、ですか……」

京太郎「京華さんと一緒に居たから、わかるんです。」

京太郎「透華さんのお父さんは家族に固執していて、行き過ぎているところはあるけど、ちゃんと愛情がある人なんです。」

京太郎「だから、透華さんもお義父さんと向き合ってください……」

京太郎「貴女と貴女のお父さんは……家族、なんですから……」

透華「そう、ですわね……」

透華「もう一度ちゃんと話してみますわ……」

透華「京太郎が安心して我が家に帰れるようにするためにも……」

透華祖父「透華、こっちはこっちで上手くやる、だから京太郎君の事は安心しなさい。」

透華「元より心配しておりませんわ、私の未来は明るいですもの。」


透華さんは笑顔でその言葉を残して、去っていった。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/29(木) 19:31:56.03 ID:RaKdI0Kzo<>

透華祖父「行ってしまったな。」

京太郎「ええ……」

透華祖父「……君は、ここに咲いている花の名前を知っているかね?」

京太郎「エゾムラサキ、じゃないんですよね?」

透華祖父「ああ、勿忘草(ワスレナグサ)と言うんだ。」

透華祖父「花言葉は『私を忘れないで』と『真実の愛』。」

京太郎「案外、曾御祖父さんってロマンチストなんですね。」

透華祖父「はは、京華と透華がこの花を好きな理由は、肺の病気に効果があるからだそうだよ。」

京太郎「俺を育ててくれた母さんも、京華さんも、肺で亡くなったんでしたよね……」

京太郎「愛する二人を失った貴方は、辛くないんですか……」

透華祖父「……辛くないと言えば嘘になるが、それ以上に楽しかった思い出があるからな。」

透華祖父「君も、そうだろう?」

京太郎「……ええ。」

京太郎「あの、俺を透華さんのお父さんの養子にしたのってやっぱり……」

透華祖父「……まだ君を産んでいない透華を母親にするわけにもいかないだろう。」

京太郎「こっち透華さんはまだ、高校二年生でしたね……」

透華祖父「……そろそろ戻ろうか、老体に夜風は堪える。」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/29(木) 19:32:23.08 ID:RaKdI0Kzo<>

いつかは俺も、曾お爺さんのように辛かった事を思い出へと昇華することが出来るのだろうか。

いつかは、透華さんを母さんと呼べる日が来るのだろう。

そして、いつか、俺にも家族を作る事が出来るのだろう。

そんな事を思いながら、大切な記憶をアルバムに仕舞いこむ。

ちゃんと心の栞を挟んで。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/29(木) 19:33:00.16 ID:RaKdI0Kzo<>

――数年後――


純「透華、京太郎がそろそろ東京から帰ってくる頃だな。」


透華「ええ、久しぶりに帰って来るから楽しみですわ。」


衣「うむ、衣も一日千秋の想いで待っていたぞ。」


京太郎「龍門渕京太郎!ただいま戻りました!」


一「お帰りなさい、東京の方はどうだったの?」


京太郎「大学で経営学んだけど中々難しいですねー。」


智紀「簡単だったら誰もが起業してる。」


透華「……京太郎。」


京太郎「……えっと。」



<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/11/29(木) 19:33:27.74 ID:RaKdI0Kzo<>



「ただいま、母さん。」


「おかえりなさい、京太郎君。」


カンッ!
<>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/11/29(木) 19:35:31.78 ID:RaKdI0Kzo<> やっと終わった。

伏線張りすぎたからいつ展開がバレるのかで気が気でなかった。

今回のBGMの歌詞とか読んでみると誰を指しているのかわかる <>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/11/29(木) 19:47:31.58 ID:RaKdI0Kzo<> 一応終わったから、あとは小ネタとか書いてく。
質問とかあったら早目にお願いします <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(島根県)<>sage<>2012/11/29(木) 19:53:38.72 ID:cGZFpkcYo<> てっきり透華祖父の隠れた息子だと思っていたんだが予想を綺麗に外されたなー
おつかれさまでした。面白かったです

エピローグの京ちゃんは未来に帰ってるの? <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/29(木) 19:59:42.56 ID:Lmh36tTj0<> 乙です
確かに衣の呼び方については違和感がありましたが
まさかタイムマシンを使って過去に来ていたとは <> もう一回読むと色々視点が変わるようになっていたらいいなー
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/11/29(木) 20:01:23.88 ID:RaKdI0Kzo<> エピローグの京ちゃんは
高校卒業後、大学に行く為に上京して順当に歳をとったあと、過去から帰ってきた透華と再会

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/29(木) 20:03:50.82 ID:V6D+jhlHP<> 透華が二人いるって事? <>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/11/29(木) 20:07:44.99 ID:RaKdI0Kzo<> >>781
イエス今の透華(高校生)未来の透華(大人+京太郎出産した方)が居る
大人の方の透華が過去に行ったあと京太郎を産んだのでペンダントが古いんです <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/29(木) 20:41:48.11 ID:Lmh36tTj0<> >>772
透華祖父の愛する二人って一人は京華でもう一人は? <>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/11/29(木) 20:49:07.98 ID:RaKdI0Kzo<> >>783
須賀母のことです。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/29(木) 20:52:32.81 ID:Lmh36tTj0<> つまりどういうこと…? <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海・関東)<>sage<>2012/11/29(木) 20:57:55.44 ID:T4Edw6GAO<> いってしまったな…
なんて言ったから 円環の理に導かれたと思ったら 普通にいた…… <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(福井県)<>sage<>2012/11/29(木) 21:00:56.74 ID:eQ7OxWpro<> 俺が小学生の頃は[たぬき]見ながら大人になったら時間旅行したりみんな宇宙に住んでガンダムで戦争してると思ってたよ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/29(木) 21:05:23.56 ID:s5c6qnt/o<> 21世紀になったら車が空飛ぶもんだと思ってた… <> ◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/11/29(木) 21:16:13.19 ID:RaKdI0Kzo<> >>785
透華祖父の内縁の妻である須賀母と娘である京華が同じ肺の病気で亡くなっていることに対し。
辛くないのかと京太郎が聞いた。
ってことです。


今回のコンセプトは「すがさんち」の延長上にある、いびつな家族、テーマは家族愛で書いてた。
小ネタはちょっとしたのと、『ころもと!』とすがさんちあたり <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(島根県)<>sage<>2012/11/29(木) 21:47:50.47 ID:cGZFpkcYo<> 改めて読み返してみると確かにいろいろと伏線だー
ずっと未来透華と京華さんが一緒だと思っていた
親子代々の面子がまさしく親子四代だったり人間関係がわかると実になるほどと納得した

もしかしてハギヨシさんと洋館の話も伏線だったりするのかな <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/29(木) 22:01:27.86 ID:Lmh36tTj0<> 何度も質問してすみませんが

>>10
最初の夜に京太郎と会ったのが未来の透華なら妹って…?
>>11
未来の透華も体が弱くて肺の病持ち? <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)<><>2012/11/29(木) 22:16:53.19 ID:RaKdI0Kzo<> >>791
そこは>>1が少しミスってます、
>>10は一応衣の事を指しているんですが妹みたいなって意味です
それで幽閉されていた衣思い出して……
>>11は他の人と会わせない為に勝手につけたからだけだからあんまり気にしないでください


あと裏設定で龍門渕の女は長生きできないジンクスが…… <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/29(木) 22:23:12.39 ID:emd0SnFko<> 石油王の友人はいないー? <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/29(木) 22:23:24.24 ID:Lmh36tTj0<> てことは衣も… <>
◆/cZ9NqabwE<>sage saga<>2012/11/29(木) 22:24:55.91 ID:RaKdI0Kzo<> もし次にスレ立てるとしたら【京太郎「太陽はまた昇る」(京照)】か【京太郎「祖父さんのミセを継ぐ?」四月一日「ああ、そうだ。」】だと思う

小ネタ投下




――東京――

京太郎「うっす」

咲「遅いよ、京ちゃん!」

和「遅刻ですよ。」

京太郎「いやーわりぃ、大学の講義が長引いてさ。」

優希「しかしみんな東京に集まってるとは思ってなかったじょ。」

京太郎「まったくだ。」

京太郎「咲はお姉さんと暮らす為に、和は親の都合で、そして俺と優希は大学のために上京。」

和「すごい偶然ですね。」

京太郎「で、咲は今どうなのよ?」

咲「優希ちゃん、和ちゃんやお姉ちゃんと同じ大学に通いながら打ってるよ。」

優希「と言ってものどちゃんも咲ちゃんも咲ちゃんのお姉さんもプロだからきついじょ。」

咲「あ、そうそう、この間衣ちゃんに打ったよ。」

京太郎「衣さん元気そうだった?」

咲「前よりパワーアップしてプロと暴れていたよ。」

京太郎「そうかー衣さんもプロなんだよなー、今度長野に帰ったときに打つか。」

咲「あ、京ちゃんその時は私も付いていって良い?お父さんや龍門渕さんとも会いたいし。」

京太郎「おお、良いぞー。」

和「咲さんが行くなら私も……」

優希「のどちゃんが行くなら私も行くじぇ!」

京太郎「あいよー、夏休みに迎えに来てもらおうか。」


京太郎「ただいま、母さん。」

透華「おかえりなさい、京太郎君。」


清澄・龍門渕「「「「!?」」」」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/29(木) 22:26:18.95 ID:sStj/MaIO<> タイムマシンとか気づくかよww
まぁ、面白かったですけどね!

乙です <>
◆/cZ9NqabwE<>sage saga<>2012/11/29(木) 22:33:54.61 ID:RaKdI0Kzo<>
透華「ところで京太郎、何故"女の子ばかりと一緒に"帰省したのかしら?」

京太郎「久しぶりに実家や友達に会いたいって言ってたから連れて来たんですよ。」

透華「友達?本当にそうでしょうか?」ジロリ

咲「ヒッ」ビクッ

優希「〜♪」ギュ-ッ

和「…………」ニコニコ

透華「……まあいいですわ。」

透華「まだ品定めには早いですもの。」

京太郎「?」

カンッ
<>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/11/29(木) 22:35:15.88 ID:RaKdI0Kzo<> タイムマシンは超展開っぽいけど一応未来透華だから先がわかってて言っている言動や助言があるんですよ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)<>sage<>2012/11/29(木) 22:52:28.73 ID:ChA2IZHNo<> 割と斜め上だな
次は京照希望 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)<>sage<>2012/11/29(木) 22:56:23.55 ID:tx9ugBPJo<> 京照がいいな <> ◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/11/29(木) 23:10:15.44 ID:RaKdI0Kzo<> 【京太郎「太陽はまた昇る」(京照)】
は照がプロになって健夜にトラウマを植えつけられるんだけど京太郎がそれを再起させる王道物

【京太郎「祖父さんのミセを継ぐ?」四月一日「ああ、そうだ。」】
はxxxHOLiCとのクロス、と言ってもxxxHOLiCのキャラはあまり出ない <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)<>sage<>2012/11/29(木) 23:30:19.34 ID:e5EkK5u8o<> すこやんにイチャイチャ見せつけてトラウマにするんですね分かります <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/29(木) 23:38:11.08 ID:s5c6qnt/o<> 京照見てみたいな <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage saga<>2012/11/30(金) 00:06:11.91 ID:SUZHYkbx0<> >>802
アカンすこやん再起不能になってまう <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>sage<>2012/11/30(金) 00:08:45.28 ID:Ha9XTdxco<> >>802
すっこやん「さーて、何本場で死ぬのかなぁ?」
       「聞いたか照?京太郎はお前のことなど愛していないそうだぞぉ?」

こうなるんですねわかります <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)<>sage<>2012/11/30(金) 00:11:14.05 ID:nPA6DH0Uo<> そういえばHOLIC でも麻雀やってたなー <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/30(金) 00:13:30.85 ID:qoI9cguho<> タイムマシンって便利だなと思った(こなみ)

しかし龍門淵とタイムマシンって聞くとなんかデジャヴる
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)<>sage<>2012/11/30(金) 06:58:52.78 ID:TbMEeZA6o<> >>805 すこやん…
ラブドールで遊び出すのか… <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/30(金) 21:34:40.29 ID:P0KPE+Gn0<> あなたと私には決定的な違いがある・・・!!
それは彼氏いない暦・・・年齢だ!!!

あなたごとき・・・私の敵ではないわぁ!! <>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/11/30(金) 21:43:06.83 ID:boLybNOdo<> どうも京太郎SSまとめに載ってなかったことに気付いた>>1です

範囲安価と言うか小ネタ募集というかそんなもの

↓2〜4 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>sage<>2012/11/30(金) 22:33:25.40 ID:YW/A3djpo<> ksk <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)<>sage<>2012/11/30(金) 22:38:21.10 ID:O5qLa4Xdo<> 小ネタって感じでもないけど、あまり出番のなかった一、純、ともきーについての話でも <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/30(金) 22:44:18.22 ID:aF1oWzWqo<> うっかり透華を母さんと呼んでしまう京太郎 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/30(金) 22:56:10.73 ID:l+m0uFOxo<> もちろん京太郎に授乳する透華さんで(ゲス顔) <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道)<>sage<>2012/11/30(金) 23:04:56.48 ID:boLybNOdo<> >>812
なんとか捻り出してみる

>>813
まだ産んでないほうの透華ってことでおk?

>>814
>>1はエロとか書けないけどリクならしょうがないなー(ゲス顔) <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/30(金) 23:11:10.79 ID:aF1oWzWqo<> >>815
産んでない方でおk <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/01(土) 01:54:32.47 ID:utW6JlTQo<> >>814
京太郎がともきーに授乳してほしそうな目でこちらを見ている <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/01(土) 02:09:00.65 ID:oBYnY9/So<> 龍門渕爺と一緒に京太郎父ぶち殺してくる <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/01(土) 09:50:28.96 ID:y0A5F7vuo<> 忘れてた
>>814も当然まだ産んでない方で <>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/12/01(土) 12:42:25.54 ID:BbWgob7yo<> >>819
ファッ!?どうやって調理するか検討します

小ネタ投下 <>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/12/01(土) 12:42:54.81 ID:BbWgob7yo<>


〜〜♪

京太郎「あ、一さんからメールだ。」

京太郎「ん〜?何々?」


―――――――――

国広一

件名:

本文:

大変だよ京太郎君!透華が男の人といなくなっちゃったよ!

今、必死で捜索してるんだけど透華の居場所とか知らない!?


―――――――――


京太郎「……ああ、ついに来てしまったか、この日が。」

京太郎「とりあえず返信。」

京太郎「こんなもんかな。」


―――――――――

京太郎

件名:落ち着いてください

本文:

透華さんからは何も聞いてないからどこにいるかはわかりません。

けど透華さんも子供じゃないんだから大丈夫だと思いますよ。


―――――――――


京太郎「というか、まぁ大丈夫なんですがね。」


<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/12/01(土) 12:43:24.47 ID:BbWgob7yo<>

――数ヵ月後――


〜〜♪

京太郎「あ、今日は純さんからのメールだ。」

京太郎「何だろう。」



―――――――――

井上純

件名:やべぇよ……やべぇよ……

本文:

今日、透華が帰ってきたんだけど……

何か透華が妊娠してるみたいだってよ……

しかも相手が居ないんだよ。

相手、消されたとかないよな?

透華は産む気みたいだぜ。


―――――――――


京太郎「ああ、やっぱりか。」

京太郎「まぁなんとかなるでしょ。」


―――――――――

京太郎

件名:透華さんの妊娠について

本文:

透華さんが妊娠ですか、本来ならおめでたい事です。

相手はどうなったんでしょうね……

ただ、透華さんが産む気なら、あの人は意地でも産むでしょう。

その時は透華さんの味方でいてください。

元気な子供が生まれるといいですね。


―――――――――


京太郎「……なんかこの文章白々しいな。」

京太郎「元気な男の子が生まれると良いな〜ってか生まれないと困る。」

京太郎「それにしても俺の父親は一体誰なんだ……」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/12/01(土) 12:46:50.54 ID:BbWgob7yo<>
――数ヵ月後――


〜〜♪

京太郎「今日は智紀さんからのメールか。」




―――――――――

沢村智紀

件名:緊急事態

本文:

透華が居なくなったと思ったら、ひょっこり帰ってきた。

しかも身重の体だったのに、戻ってきたらお腹がへこんでいた……

もしかして、堕胎じゃないよね?


―――――――――


京太郎「不安になるような事言わないでくれ……」

京太郎「下手したら俺が消えるから……」


―――――――――

京太郎

件名:大丈夫だと思います。

本文:

多分ですがどこかで産んだんだと思います。

透華さんは子供を堕せる人じゃないし。

それは家族を大事にしてる透華さんを見ればわかりますよね?

だからなんか理由があって、今は子供とは離れているんだと思います。


―――――――――


京太郎「ん?って事はそろそろ透華さんが俺の事を息子だって気付くのか。」

京太郎「これで透華さんを母さんって呼べるな。」
<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/12/01(土) 12:47:17.82 ID:BbWgob7yo<>
〜〜♪

京太郎「咲からだ……」


―――――――――

宮永咲

件名:こんばんは

本文:

明日会わない?優希ちゃんと和ちゃんも来るよ。

―――――――――


京太郎「OKだ、っと……」

京太郎「あいつら皆して東京に居るんだよなー」


カンッ! <>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/12/01(土) 13:08:34.46 ID:BbWgob7yo<>

「母さん」

透華「へ?」

京太郎「……あ、その、違くて。」

純「プッ……クククク」

透華「流石に子供産むような歳ではありませんわよ……」

一「あれだね、小学校の時、先生を間違えてお母さんと呼んじゃった的な。」

京太郎「は、恥ずかしい!」

衣「気にするなきょうたろー。」

智紀「きっと誰でも通る道。」

透華祖父(母親なのは間違ってはいないんだが、透華はまだ彼を産んでいないからな。)

透華祖父(……微笑ましい限りだな。) <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>sage<>2012/12/01(土) 13:09:17.81 ID:stzBE9to0<> てっきり宇宙船レッドドワーフ号の話のように自分の父親が自分なのかと… <> ◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/12/01(土) 13:09:48.54 ID:BbWgob7yo<> >>814はちょっと時間がかかる模様なので待っててくれ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/01(土) 15:04:23.06 ID:utW6JlTQo<> >>825
京太郎と自分の子供の関係に気付いた透華がこの時のことをどう思うか気になった <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/01(土) 15:51:39.02 ID:2ZLlWYbE0<> 面白い
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(静岡県)<>sage<>2012/12/01(土) 16:14:20.64 ID:rWUoMObHo<> えーっとどういうことだ
透華がタイムスリップして、誰かわからない男の子を孕んで
出産して、それが京太郎ってことか?

oh・・・ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(静岡県)<>sage<>2012/12/01(土) 16:24:32.13 ID:rWUoMObHo<> 面白かった
でも、京太郎が透華の母親で、タイムマシンが出てきて
透華は作中でないが別の男の子を産んだのか
なんか……色々ちょっともにょる <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/01(土) 16:27:01.48 ID:utW6JlTQo<> >京太郎が透華の母親で
父親はハギヨシさんですね……きゅふふ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(静岡県)<>sage<>2012/12/01(土) 16:28:23.89 ID:rWUoMObHo<> ファッ!?間違えた! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福井県)<>sage<>2012/12/01(土) 16:38:51.99 ID:vy4Z4mMZo<> ターミネーターみたいな感じもいいよな、未来で憧れの人物の親父が実は自分 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/01(土) 21:03:29.71 ID:n0YCP85U0<> あれだ、シャドウハーツ2思い出した <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/01(土) 22:12:20.18 ID:3yNPcZ8y0<> 乙です。

場違いな質問なのですが
横の県名を消すにはどうしたらいいのでしょうか?
教えてください。お願いします。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/01(土) 22:13:35.00 ID:rWUoMObHo<> なんでかわからないが消えてるんだよね <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/01(土) 23:43:41.38 ID:v1tQEwyQo<> 荒巻が仕事したのよ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/02(日) 00:35:45.64 ID:1Uc7VpvCo<> そーなのかー <>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/12/02(日) 13:04:33.14 ID:jrGDYy47o<> >>814の小ネタ投下>>817も含まれている?



どうしてこうなっておりますの……


「うーあー」


なんでこんなところに赤ちゃんが……


「あーあー」

衣「これが赤子か、小さくてかわいいぞ。」

一「おーよしよし。」

純「にしても、どこの子供だ?」

透華「気付いたら私の部屋にいましたの。」

智紀「透華に懐いてる。」
<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/12/02(日) 13:05:01.39 ID:jrGDYy47o<>
京太郎(あーあの赤ちゃんって……)

透華(未来)「…………」ニコニコ

京太郎(やっぱりいたー……)

京太郎(ってことはあの赤ちゃん、俺かー……)

京太郎(赤)「あーまんま、まんま」ペチペチ

透華「え?」

京太郎(赤)「うー」

純「きっと腹が空いたんだろ。」

京太郎(赤)「あー」ペチペチ

透華「ちょ、ちょっと!?そんなとこ触られても母乳はでませんわ!」

京太郎「俺ちょっと粉ミルクとか探してきます。」

透華(未来)「…………」ニコニコ

京太郎「なんでここにいるんですか……」

透華(未来)「過去の私に子供の素晴らしさを伝える為ですわ。」

透華(未来)「あと、これが粉ミルクですわ。」

京太郎「どうも……」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/12/02(日) 13:06:19.91 ID:jrGDYy47o<>

京太郎(赤)「あー」ペチペチ

純「もう透華の胸を吸わせれば良いんじゃねぇか?」

一「透華、このこ諦めそうに無いよ。」

透華「うっ……」

京太郎(赤)「まんま、まんま」ペチペチ

透華「……わかりましたわ。」

プチプチ

ファサ

京太郎(赤)「ん……っく……」チュパチュパ

透華「///」

純「おい、大丈夫か?」

一「この子すごい落ち着いてるね。」

透華「でも、なんでしょう……すごく収まりが良い感じがしますわ……」

智紀「透華が母性に目覚めた。」

衣「衣もしてみたい……」

純「……あー、やめとけ。」

一「衣がやると、ね?」

衣「納得いかないぞ!」

京太郎「粉ミルク哺乳瓶に入れて持ってきましたよーって……」

透華「京太郎?前にも言いましたわよね?」ジロリ

京太郎「すみません!?」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/12/02(日) 13:06:48.78 ID:jrGDYy47o<>

透華「飲み終わりましたわね。」

衣「乳飲み子は飲ませた後にげっぷをさせないとダメらしいぞ。」ドヤァ

純「おーコロペディアとか久しぶりだな。」

透華「こうでしょうか……」ポンポン

京太郎(赤)「……ケフッ」

智紀「出た……」

一「……ねぇ透華、ボクも抱っこして良いかな?」

衣「あ、衣も!衣も!」ピョンコピョンコ

透華「はい、どうぞ。」

一「よいしょ……」

衣「一!どんな感じだ!」

一「これはやばいね……」

衣「やばいのか!?」

一「赤ちゃん抱いてるだけで笑顔が止まらない。」ニマニマ

純「一まで母性に目覚めたか……」
<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/12/02(日) 13:07:16.11 ID:jrGDYy47o<>
京太郎(赤)「…………」ペチペチ

一「まだ飲み足りないのかな?」

京太郎(赤)「……うーん」

一「あ、ぐずりだした。」

衣「衣があやしてやる!」

一「はい。」

衣「おお、ちっちゃいぞ!」

純「当たり前だ。」

京太郎(赤)「…………」ペチペチ

衣「おお、おお。」

京太郎(赤)「…………」プイッ

衣「衣……何か悪い事をしたか……」ズーン
<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/12/02(日) 13:07:46.20 ID:jrGDYy47o<>
智紀「今度は私が。」

京太郎(赤)「…………」ペチペチ

京太郎(赤)「…………」ペチペチ

京太郎(赤)「…………」ペチペチ

京太郎(赤)「キャッキャッ」ペチペチ

純「智紀はお気に入りなんだな。」


京太郎(あれ?俺この頃からおもち好きなの?)

透華(未来)「…………」ニコニコ ゴゴゴゴ

京太郎(すっげぇ視線感じる!?)

京太郎(てか、こえぇ!)

透華「……」ムスッ

京太郎(あっちもあっちで何かご機嫌斜めだし!)

カンッ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/02(日) 13:21:08.31 ID:D3nWpsFqo<> おつー
京ちゃんが京ちゃん(赤)をだっこしたらどうなるんだろう <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/02(日) 13:34:08.38 ID:Ld2SCi6IO<> 乙
微笑ましい、いいね!
しかし、透華が母となると複雑だ…相手が名無し男というのも含めて
最初の頃は義姉透華は実姉で禁断の恋か!?と期待してました <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/02(日) 21:05:42.82 ID:cltSYtTZo<> 旦那も京太郎とかいう王道展開 <>
◆/cZ9NqabwE<><>2012/12/02(日) 21:14:56.24 ID:jrGDYy47o<> もう龍門渕の男全員京太郎でいいんじゃないかな(適当)

小ネタ募集

すがさんちでもあれ俺の番外編(前のスレも含む)でも今まで出てきた小ネタ続編でもいいですよ

↓2〜4 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/02(日) 21:17:09.82 ID:dJ2Vlf/Ao<> すがさんちで <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/02(日) 21:18:00.22 ID:Tv679boSo<> すがさんちがいいです <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/02(日) 21:23:46.07 ID:FV7JiOHdo<> 京太郎の親が京太郎とか言うどっちが先か分からない感じの奴 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/02(日) 21:24:46.59 ID:0tEkQMJIO<> 京太郎と母透華のふれあいを見てもやもやしてる透華 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/02(日) 21:32:40.12 ID:jrGDYy47o<> >>851
おk、すがさんち指定有ったら↓2無かったらこっちで適当に

>>852
ネタが思いつかない……出来れば別の指定でIDが同じ内に

>>853
何とかやってみる <>
◆/cZ9NqabwE<><>2012/12/02(日) 21:39:17.16 ID:jrGDYy47o<> すがさんち人物指定↓2

ファミリーパックかお好み人物指定か>>1が適当に選ぶか <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/02(日) 21:40:48.42 ID:egd7UOBpo<> てきとう <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/02(日) 21:40:56.64 ID:oMahmrGAO<> こども <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/02(日) 23:08:19.71 ID:FV7JiOHdo<> んー、じゃあ龍門渕高校での普通の一日 <>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/12/03(月) 20:13:34.67 ID:+A3Fi7hRo<> すがさんち 衣ver


衣「京太郎!」

京太郎「どうしたの姉さん。」

衣「衣と遊ぶぞ!マリオカートとやらで!」

京太郎「なんでマリカー……しかもスーファミの……」

衣「智紀に何か遊べるものが無いかと訊ねたら貸してくれたぞ。」

京太郎「まぁ、いいか。」


セッティング中……


衣「よし、出来たな!やるぞ京太郎!」

京太郎「はいはい。」

衣「時に京太郎、これはどうやるんだ?」

京太郎「えーと、ここがアクセル、ここがブレーキ、でここがアイテム使うボタン。」

衣「成る程、わかった。」

京太郎「50ccのキノコで良いか。」

衣「衣はこの亀を使ってみる。」

京太郎「ノコノコかぁ、俺はキノピオでいいか。」

衣「おお、なんか始まったぞ。」

京太郎「姉さん、シグナル出るから二つ目辺りでアクセルだ。」

衣「わかったぞ!」


ピッ ピッ ピー

キュキュキュキュ シュイーン

衣「!?」

京太郎「姉さん、ボタン押すの早すぎ。」

衣「いや、それより何で京太郎はいきなり飛び出したんだ!?」

京太郎「これはロケットスタートってやつ、タイミングよくボタン押すと最初からトップスピードで走れるんだ。」

衣「そんな隠し技があったのか……」


暫くプレイ中


衣「おー……」グイーッ ←←←

衣「んー……」グイーッ →→→

京太郎(これ、やるより姉さん見てるほうが面白いなぁ。)



今日も須賀さん家は平和だぞ。

京太郎「カーブを曲がるとき体が傾くのってなんだろうねあれ」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/12/03(月) 20:14:55.72 ID:+A3Fi7hRo<>

龍門渕高校での普通の一日


朝 リムジンに乗って皆で登校。

その後普通に授業を受ける、最近ここの教室の空気にも慣れてきた。

昼 皆でお昼を取る、ハギヨシさん特性の昼食で、文句の付け所がないくらい美味い。

放課後 杉乃さんと一緒に部活に行く。


最初に卓に入ったのは俺、衣さん、透華さん、純さん。

衣さんは俺の上家、純さんが下家、対面は透華さん。

純さんが凄い苦い顔をしていた。

それで結果はと言うと……


純「だから京太郎の下家は嫌だったんだよ……」4位

透華「キー!全然目立てませんでしたわ!」3位

衣「きょうたろーは腕を上げたな、それ以上に打ち方が厭らしくなったが。」2位

京太郎「この面子でなんとか逃げ切ったー!」1位


智紀「完全に京太郎の作戦勝ちだった。」

京太郎「運が良かったのもありますけどね。」

一「衣と透華が本気を出せてないのを差し引いてもすごいよ。」

衣「トーカやジュンに鳴かせた後に場を凍らせるとは考えたな。」

衣「衣が海底牌を取り損ねたのは久しぶりだったぞ。」

純「余りに流れが来ないからと思って鳴いたら……まんまと踊らされてたわけか……」

透華「くー!悔しいですわ!」

一「透華も能力使えばよかったのに。」

透華「地味だから嫌ですわ!」

京太郎「親跳ツモれてなきゃ、逃げ切れて無かったですよ。」

京太郎「後半ジリ貧でしたし。」

純「よし次だ!次!」

京太郎「じゃあ、俺が抜けま――」ガシッ

純「勝ち逃げなんてゆるさねぇよ?」

一「じゃあ次はボクが入るよ。」

智紀「私も入る。」


で今度の結果は……
<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/12/03(月) 20:15:21.89 ID:+A3Fi7hRo<>

純「京太郎の下家じゃなきゃこんなもんよ!」1位

一「能力を上手く使えなかったんだね。」2位

智紀「下家は不利。」3位

京太郎「」4位


衣「不甲斐無いな、きょうたろー。」

京太郎「返す言葉もございません……」

透華「やっぱりさっきのは漁夫の利でしたのね。」

透華「相性も有るのでしょうが、単純に面前派が相手でしたら雀力が物を言いますわね。」

京太郎「もうちょい能力とかの応用が出来る様になりたいですね。」

透華「雀力を特訓ですわ!」

衣「異能の特訓なら衣に任せろ!」

京太郎「お手柔らかにお願いします……」

カンッ

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/12/03(月) 20:15:55.71 ID:+A3Fi7hRo<> >>853はもうちょい待ってくれまだ書ききってない <> 前に出ていたシロ小ネタ ◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/12/03(月) 20:22:31.83 ID:+A3Fi7hRo<>
【シロと鬼子】


シロ「ダルいダルいと思ってたら妊娠してた……」

宮守メンバー「!?」

塞「妊娠したってどういうこと!?」

胡桃「相手は誰!?」

豊音「シロの一大事だよー!?」

エイスリン「アワワッワワ……」

トシ「皆は少し落ち着きな、シロの話をまず聞こうじゃないか。」

塞「そ、それもそうですね……」

シロ「ん、じゃあ少し話すよ……」

シロ「最近妙にダルくて体調が悪い時があってさ。」

シロ「風邪かと思って病院に行ってきたら、妊娠3ヶ月と言われた。」

シロ「以上。」

塞「みじかっ!?」

胡桃「それで相手は誰なの?」

シロ「いないよ?」

胡桃「へ?」

シロ「だって彼氏もそれらしき相手もいないし。」

シロ「そもそも花の女子高生だと言うのに彼氏一人出来ない私に相手なんていなかった……」

胡桃「なんだろう、それ凄く私にも刺さる言葉なんだけど……」

塞「あれ、なんでだろう、私も凄く心が痛いんだけど……」
<> 前に出ていたシロ小ネタ
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/12/03(月) 20:23:09.97 ID:+A3Fi7hRo<>
豊音「お父さんがいないのに赤ちゃんって出来るのー?」

胡桃「そうだよ!?どうして相手がいないのに妊娠するの!?」

シロ「う〜ん、ダルい謎だ……」

シロ「未だに"おぼこ"だけど妊娠するとかダルすぎる……」

エイスリン「オボコ?」

塞「エイスリンは知らなくて良い言葉だよ。」

トシ「……シロ、もしかしてあんた、森の社に行ったかい?」

シロ「あ、そういえば一ヶ月前に散歩がてら行きました。」

胡桃「なんでまた散歩なんかに……」

シロ「動いてないせいか、お腹周りがちょっと……」

トシ「はぁ……間違いなくそれだねぇ……」

塞「どういうことですか、熊倉先生?」

トシ「あそこの森にある社は随分古くからあるんだけどねぇ。」

トシ「本来あそこは、子供が中々出来ない夫婦や妊娠中の母親が安産祈願で行く所なんだ。」

トシ「多分のそこの御神体にでも触れたんだろう。」

シロ「そういえば社の中に変な形の石があった。」

トシ「一人で行って、しかも御神体に触れたから孕んでしまったんだろうねぇ……」

塞「どうにかならないんですか?」

トシ「まず、無理だろうねぇ、多分あと2〜3ヶ月程で産まれると思う。」

胡桃「それって早くないですか!?」

トシ「一ヶ月前に触ったのに今はもう妊娠3ヶ月、ここまで言えばわかるだろう?」

豊音「赤ちゃんだけに三倍の早さなんだよー。」

トシ「しかも確実に鬼子だろうね、堕ろしたら村や周りに災いが降り、産んだら親を不幸にする。」

トシ「多分古い連中は災いを恐れて産ませようとするだろうね、断ったら村八分、産むとなったら支援される、そんなもんさ。」

塞「まさに八方塞がりですね……」

胡桃「そんな……」

シロ「まぁ頑張って産んでみるよ、自分の蒔いた種だし。」

トシ「わかった、村の年寄りどもには私から話をつけとくよ。」

豊音「私はシロの手伝いするよー!」

<> 前に出ていたシロ小ネタ
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/12/03(月) 20:23:35.94 ID:+A3Fi7hRo<>

一ヵ月後

シロ「妙に腹が減る。」

トシ「なんせ二人分食べないと行けないからねぇ。」

トシ「それも通常の三倍の早さで成長するんだ、そりゃ腹も減るさ。」

エイスリン「シロー!ゴハンモッテキタヨー!」

シロ「あー、日に日に増える重みがダルい……」

塞「体重が?それともお腹が?」

シロ「どっちも。」

胡桃「軽く運動もしといた方がいいらしいよ。」

胡桃「動かないと体に悪いって聞くから。」

シロ「体を動かしたくない……」

胡桃「……豚になるよ?」

シロ「そいつは勘弁。」



更に一ヵ月後

シロ「うっ……」

塞「どうしたの?」

シロ「腹がつっかえて向こうの山牌が取れない。」

豊音「大分大きくなったもんねー。」

シロ「誰か代わりにツモって。」

塞「はいはい。」


また更に一ヵ月後

シロ「そろそろ生まれるかな……」

塞「最近シロ、母親の顔になってきたね。」

シロ「この子生まれるのまだかな?」

豊音「赤ちゃん楽しみだよー!」

胡桃「そろそろ生まれると思うけど……何にしろ3ヶ月で臨月とか気持ち悪い……」

シロ「自然分娩は痛いって聞くけど帝王切開の方がいいかな?」

エイスリン「テーオーセッカイ?」

トシ「お腹を切って赤ちゃんを取り出すことさ。」

エイスリン「シッテル!ハラキリノコトダネ!」

シロ「切腹は怖いな……」

豊音「聞くだけでお腹痛いよー……」

胡桃「麻酔とかするでしょ。」

塞「いや、誰かハラキリを否定しなさいよ。」


無理やりカンッ! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/03(月) 21:27:16.32 ID:WduooqmIO<> 乙ー
シロ動じなさすぎる
でも妊娠ネタは……うん、賛否両論あるんじゃないかな <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/03(月) 21:29:20.00 ID:94PSjERTo<> でもまあ単独妊娠なら大丈夫じゃないかな <>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/12/03(月) 21:38:42.44 ID:+A3Fi7hRo<> 今回のスレと被るから
このあと京太郎を産んで行方不明になった京太郎を全国大会で見つけるネタは切った <>
◆/cZ9NqabwE<><>2012/12/03(月) 22:46:28.71 ID:+A3Fi7hRo<>
――夜・龍門渕邸庭――


透華「あら?あれは京太郎?一体こんな時間に何を……」


京太郎「今晩は。」

透華(未来)「今晩は。」

京太郎「今夜もお茶会をご一緒していいですか?」

透華(未来)「勿論ですわ。」


透華「?誰ですの、あの方……」

透華「お母様にも似ている気がしますが……」

透華「それにしても何か楽しそうですわね……」

透華「…………」

透華「それにしても何でしょう、京太郎とあの女が話しているのを見ると……」

透華「こう、何か体の一部を持ってかれたような感じが……」

透華「…………」

透華「何か!何か!すっきりしませんわ!」


透華(未来)「……ふふ。」

京太郎「どうかしましたか?」

透華(未来)「ふふふ、何でもありませんわ。」


カン <>
◆/cZ9NqabwE<><>2012/12/03(月) 22:47:39.21 ID:+A3Fi7hRo<> ネタが無いんでー
安価は出さないけどネタがあったら拾うかもよー
質問でも良いよー <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/03(月) 22:57:12.63 ID:NozzrOOAO<> 怪談話とか <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/03(月) 22:57:59.32 ID:WduooqmIO<> もんぶちに移ってから咲ちゃんとは進展しないで自然消滅なのかな <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/03(月) 23:01:09.99 ID:94PSjERTo<> おつ
>>58で言ってたヴァンパイアの話って投下はしてないんだっけ?もしまだなら見てみたい。
あと次立てるのはやっぱ未定? <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/03(月) 23:07:32.92 ID:+A3Fi7hRo<> >>871
>>1は霊体験とかしたこと無いので書けないんだな、これが

>>872
小ネタで出した通り、高校時はちょくちょく会ってて、大学の為に東京に行ってちょくちょく会ってる感じの設定

>>873
出してないけど上手く書けてないのと長くなりそうな構想になってしまったのさ〜 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/03(月) 23:07:41.30 ID:MPupORsIO<> >>868が見てみたい <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/03(月) 23:08:52.22 ID:94PSjERTo<> なるほど <>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/12/03(月) 23:11:37.80 ID:+A3Fi7hRo<> あと多分次スレ立てるなら京照だと思うけど相当先になるかも決めないといけないことが沢山あるし

>>875
書くかも知れんが余り期待しないでくれい <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/03(月) 23:26:30.76 ID:WduooqmIO<> 京照とか大好物
この場合、シロと京太郎は一応血がつながってるんだよね
戸籍的には結婚もOKだね! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/04(火) 08:35:00.08 ID:qpMIH45SO<> マザコンな京太郎君 <>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/12/05(水) 00:53:45.33 ID:Z6S4cRnRo<> >>868の変化したやつ>>879も含まれているかも


――出産後――


京太郎「かーちゃん、かーちゃん。」

シロ「何……?」

京太郎「腹減った。」

シロ「んー……」モソモソ

シロ「何もない……」

京太郎「買い物に行くか!?かーちゃん!?」

シロ「……いや、ちょっと待とう。」


ピンポーン


京太郎「かーちゃん客だ!」

シロ「かーちゃんダルい……京太郎が出て。」

京太郎「わかった!」

京太郎「だれだー!?」ガチャッ

塞「こんにちはー京太郎君、お母さんいる?」

京太郎「かーちゃんは今だらけてます!」

京太郎「そして俺はおなか減ってます!」

塞「あー、もー……仕方ない、ちょっと待っててね、今なんか作ってあげるから。」

京太郎「やたっ!」

シロ「京太郎、誰が来たの?」モソモソ

京太郎「塞おばちゃん!」

塞「おば!?」

シロ「いつもダルいね、塞。」

塞「そこは『いつも悪いね、塞。』じゃないの!?」

京太郎「かーちゃんはいつもダルいからな!」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/12/05(水) 00:54:19.16 ID:Z6S4cRnRo<>

ピンポーン


塞「あ、誰か来たかな。」

シロ「京太郎、ごー。」

京太郎「だれだー!?」ガチャッ

塞「元気だなー京太郎君。」

シロ「すこしは落ち着きが欲しい、付き合うとダルい。」

塞「シロはもう少し動くべきだよ。」

京太郎「かーちゃん!かーちゃん三号が来た!」

豊音「三号だよー!」

塞「え、なにそれ、三号ってなに!?」

シロ「私一号、塞二号、豊音三号。」

塞「私かーちゃん二号なの!?」

京太郎「かーちゃん二号はいつもご飯食べさせてくれるから二号だ!」

塞「ああ、そういうことなの……」

京太郎「かーちゃん三号はいつも遊んでくれるから三号だ!」

豊音「ありがとー!」

塞「エイスリンと胡桃は?」

京太郎「四号とクルミだ!」

塞「なんで胡桃だけ名前……」

京太郎「クルミはかーちゃんって感じじゃないから!」

塞「……熊倉先生はどうなのかな?」

京太郎「あれはばーちゃん!かーちゃんとは別!」

塞「そうかぁ、皆何食べたい?」

豊音「なんでもいいよー。」

シロ「おいしいもの。」

塞「なんか困る返答だなー。」

京太郎「三号かーちゃんのご飯は何でも美味いぞ!」

塞「ありがとう、京太郎君。」


カンッ

<>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/12/05(水) 00:55:24.00 ID:Z6S4cRnRo<> 何か当初の予定とは違う感じになったけどべつにほのぼの路線でもいいよね! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/05(水) 01:02:22.82 ID:wsZPIzTNo<> きょうたろうと! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/05(水) 01:06:04.07 ID:L7mjo4Kao<> おつゅん <> ◆/cZ9NqabwE<><>2012/12/05(水) 21:21:08.69 ID:Z6S4cRnRo<> ネタ募集 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/05(水) 21:23:54.79 ID:LZeT3Pcwo<> 「品定め」をはじめるとーか <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/05(水) 21:25:41.28 ID:BK/VJdVto<> 過去にタイムスリップして大人組相手に子供を作ってしまう京太郎 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/05(水) 21:35:17.78 ID:L7mjo4Kao<> すこやんに(いろんな意味で)目をつけられ追いかけられる京太郎 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/05(水) 22:18:55.10 ID:f8CQHCrAO<> 衣に遠慮して 母の日をスルーしようとしたが衣に諭され プレゼントを渡そうとするが間違えて 母じゃない方のとーかに渡してしまう京太郎 <> ◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/12/05(水) 23:15:34.98 ID:Z6S4cRnRo<>

透華「…………」

優希「…………」

和「…………」

咲「……あの?」

透華「どうかしましたかしら、宮永さん?」

咲「どうして私たちはここで麻雀を打ってるんですか?」

透華「ええ、まぁ、当然の質問ですわね。」

透華「龍門渕の人間と「お付き合い」する方を良く見ておきたいのですわ。」

和「すg……京太郎君の交友関係の調査……っと言ったところですか……」

透華「大別して言えばその通りですわ。」

透華「京太郎は我が龍門渕家の次期当主ですわ。」

透華「なので、集る女を追い払わないといけませんですもの。」

咲・優希・和「……成る程。」

和「でも、それなら別に私がいなくても……」

透華「ついでですわ。」

和「はぁ……」

透華「それでは京太郎についてお聞きしたいのですが。」

透華「京太郎は普段どんな感じですの?主に女性関係で。」


一「どう思う、純君?」コソコソ

純「明らかに品定めって奴だと思うぜ。」コソコソ

智紀「お嫁さん候補……私も立候補してみようかしら……」コソコソ

純「やめとけやめとけ、あんな相手達に生半可な気持ちで勝てるわけない。」

一「本当にね〜。」

純「でも、京太郎が次期当主になるとはな〜。」

一「最近、透華が京太郎君を養子に入れ直したって話だからね。」


和「京太郎君はそこそこモテますね。」

優希「顔は中々いいし、麻雀もそこそこ強いしな。」

咲「気遣い出来て、面倒見がいいし……」

和「更に龍門渕家の御曹司ということで結構女の人が寄ってきますね。」

咲「でも京ちゃんはそういうの気にしてない感じだったよね。」

透華「ふんふむ。」

透華「で、貴女達の中で京太郎に想いを寄せているのは誰ですの?」

優希・咲「!?」

和「……誰なんでしょうね。」

和「私としては少し複雑です。」

カンッ
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/05(水) 23:26:30.80 ID:L7mjo4Kao<> ともきーフラグたったよ、やったね <>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/12/05(水) 23:35:15.35 ID:Z6S4cRnRo<> >>887
何か上手く書けんからこれで勘弁

完全IF


透華「ということで私の苦労を知ってもらうべくタイムマシンを用意しましたわ。」

京太郎「え、なにそれ聞いてない。」

透華「つべこべ言わずにゴーですわ!」

京太郎「うわ!?なにすんですかー!?」


京太郎「いてて……一体どこなんだよここ……」

「あのー?だいじょうぶですか?」

京太郎「あ、大丈夫です。」

京太郎「それより、そのここはどこですか?」

「茨城ですよ」

京太郎「茨城!?」

京太郎「てか、貴女小鍛治健夜プロ?」

健夜「え、プロではないですけど。」

京太郎「若い!というか今何歳だ!?」

健夜「え……17です……」

京太郎「十数年前かよー!?」

健夜「えっともしかしてお困りですか?」

京太郎「帰る家がどこにあるかわからない状態です……」

京太郎(透華母さんはどうやってたんだよ……)

健夜「大変ですね……そうだ!家に来ませんか?」

京太郎「流石に悪いですよ……」

健夜「大丈夫です!困っている人を放っては置けませんから!」


こうして俺は半ば強引に健夜さんに連れられて居候になった。

数年後のこととかは敢えて言わない。

色々有ったとしか言わない。

もう直ぐ俺も父親かー……

カンッ <>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/12/05(水) 23:37:00.42 ID:Z6S4cRnRo<> >>888
すこやんに目をつけられ追いかけられる話かー前作のすこやんが出張って来ようとしてるんだが……

>>889
おk書いてくる <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/05(水) 23:39:04.38 ID:L7mjo4Kao<> >>893
前作のすこやんだって (ガタッ
大歓迎です <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/06(木) 00:37:52.30 ID:96FE7bDIo<> 間に何があったのか超気になる、乙 <>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/12/08(土) 00:59:30.54 ID:JTlfpqqno<> ネタとイメージは湧いてるのに指が動かん……
悪いがもうちょい待ってくれ <>
◆/cZ9NqabwE<>sage saga<>2012/12/08(土) 22:50:21.61 ID:JTlfpqqno<> >>888


忘れられないと言う事は生き辛い。

記憶が、思い出が沢山あるだけ、その思い出や記憶に引きずり込まれてしまう。

そうとわかっていても、私は割り切れなくて、ついに長野に来てしまった……

知り合いのプロに頼んで同行させてもらった。

まず彼の家に行った。

そこには人は居なかった……

この世界の彼は、私が知っている彼とは違う道を歩いているのだろうか……

数少ない手掛かりも心許無い状況になってしまい、途方に暮れそうになる。

そんな時、彼の家に尋ね人がやってきた。

清澄の彼が気にかけていた女の子だ。

彼女に訊ねたら彼は龍門渕という家に行ったらしい。

やはりここの彼は、私の知っている彼とは歩んできた道が違うみたいだ。

それから彼の身請け先のことを調べつつ数日が経った。

その間は知り合いの家に泊めてもらっていた。

そしてある日、龍門渕家に近い公園を巡っていた時、偶然だがブランコに揺られている彼を見つけた。

<>
◆/cZ9NqabwE<>sage saga<>2012/12/08(土) 22:50:48.55 ID:JTlfpqqno<>

「あ……京太郎君……」

<>
◆/cZ9NqabwE<>sage saga<>2012/12/08(土) 22:51:15.85 ID:JTlfpqqno<>

思わず声が漏れた。

だが、彼に会うべきか否か、迷っていた。

<>
◆/cZ9NqabwE<>sage saga<>2012/12/08(土) 22:51:43.21 ID:JTlfpqqno<>

「小鍛治プロ?もしかして彼がそうなんですかー?」


「……うん。」

「でも、私の事覚えてないかも知れないし、なにより……」

「なにより思い出して彼を苦しめる事になったら……嫌だもの。」


「思ったより小鍛治プロはチキンですねー。」


「う……」


「でも私なら彼とコンタクトを取ってもノープロブレムですよねー?」


「たしかにそうだけど……」


「じゃあ、行って来ますねー。」

<>
◆/cZ9NqabwE<>sage saga<>2012/12/08(土) 22:52:47.57 ID:JTlfpqqno<>

そう言って彼女は行ってしまった。

もし彼が他の彼の記憶を持っていたら、私の事を覚えているのだろうか。

家族として居た記憶、思い出、そんな懐かしくも煩わしいものを背負っているのだろうか。

でも彼が覚えて無くても、私は覚えているだろう。

それは私にとって……

捨て去れない……

忘れきれない……

あまりにも美しくて大事なものだから……

<>
◆/cZ9NqabwE<>sage saga<>2012/12/08(土) 22:53:22.69 ID:JTlfpqqno<>

そんな事を思っていると彼女が戻ってきた。


「若干出会いに怪しまれましたがノープロブレム。」

「会ってトークしてきましたが、多分小鍛治プロの思っているような彼ではないと思いますねー。」


ああ、やっぱりそうか。

あの京太郎君は、私の知っている京太郎君じゃなかったんだね。

この世界に他の京太郎君を知っているのは私だけなのかな……

<>
◆/cZ9NqabwE<>sage saga<>2012/12/08(土) 22:53:50.55 ID:JTlfpqqno<>

「一応私の電話番号渡しましたが彼から連絡来たら伝えますかー?」


「ううん、大丈夫。」

「ありがとね、良子ちゃん。」


「いえいえ、ノープロブレムですよー。」


「ねぇ、良子ちゃん。」


「なんでしょう?」


「あの京太郎君とは別に京太郎君がいるって言ったら信じる……?」


「まぁ、私の体質上否定しきれないですねー。」


「大切な思い出を忘れられないのって辛いね……」


「……大人なら、割り切らなきゃ行けない事もありますよね。」


「……うん、そうだね。」

<>
◆/cZ9NqabwE<>sage saga<>2012/12/08(土) 22:54:17.18 ID:JTlfpqqno<>

もう長野には来ない。

来てはいけない。

次にここへ来れば彼と会いたくなるだろう。

会ってしまったら彼に迷惑が掛かる。

だから、もう、ここへは来ない。

でも、もし、彼が偶然私と会うことがあるなら……

その時は、頼れるお姉さんでありたいな……


カンッ

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/08(土) 23:07:25.54 ID:igCYdkYso<> 切ないよ、すこやん… <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/09(日) 00:38:28.63 ID:JD2CUSP1o<> 予想外の切ない系で心が痛いよ… <>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/12/09(日) 21:28:13.82 ID:gC8aULY9o<>
「時にきょうたろー。」


それはオカルトの特訓をしていたときに言われた。


京太郎「はい?どうしたんですか衣さん。」

衣「明日は母の日らしいな。」

京太郎「……そうですね。」

衣「きょうたろーは何か贈らないのか?」

京太郎「衣さんが知っている通り、俺の母親は……」

衣「亡くなった方のではない。」

京太郎「……知っていたんですか。」

衣「時折来る女を見て、何となくだが、な。」

衣「前の赤子の件もあの女の仕業であろう?」

京太郎「まぁ、そうなんですが……」

京太郎「何となく憚られて……」

京太郎「それに、俺には家族がいますし。」

衣「あの女もきょうたろーにとって家族だろう。」

衣「衣たちに気を使う必要はないぞ。」

衣「それに衣たちも母君に会いに行くしな。」

京太郎「そう、ですか。」

京太郎「……俺も何か贈るかな。」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/12/09(日) 21:28:43.88 ID:gC8aULY9o<>

――翌日――


まだ新しい色を放っている墓石の周りを軽く掃除したあと、花を供えて手を合わせる。

うん、やっぱり仏花よりカーネーションだよな、母の日なんだから。

もうちょっとで一周忌だからそのときまた来るよ。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/12/09(日) 21:29:17.26 ID:gC8aULY9o<>

――龍門渕邸・夜――


カーネーションの花を持って庭へ向かう。

今はもう来るかどうかわからない人となってしまったが、未来から時々透華さんが来る事がある。

今夜たまたま居れば渡すし、居なければいつものところに花瓶を持ってきて活ければ良い。

見覚えのある金髪が風で靡いていた。

透華さんだ。

俺は手に持った花を想いと共に彼女に渡した。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/12/09(日) 21:29:47.22 ID:gC8aULY9o<>

京太郎「今晩は、これをどうぞ。」

透華「あら今晩は、これは……カーネーションですわね。」

京太郎「ええ、母の日といえばこの花ですから。」

透華「そうですわね、でも何故私に贈るのですの?」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/12/09(日) 21:30:18.14 ID:gC8aULY9o<>

あ、しまった。

この透華さんはこっちの透華さんだったことに今更ながらに気付いた。


京太郎「日頃の透華さんを労うために買って来ちゃいました。」

透華「そうですの、ならこれは有り難く受け取っておきますわ。」


透華さんはクスクスと笑いながら花を眺めていた。

まぁいいか、同じ人だし、何より苦労しているのは間違いではないのだから。

そういえば買うときに見たんだが。

赤いカーネーションの花言葉って「純粋な愛情」とか「母の愛」だって書いてたな。

他の意味も含まれているならまだ透華さんは自分が母親だって気付かないんだろうな……


カンッ
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/09(日) 21:33:40.38 ID:EcTBnV+IO<> ここから京太郎と駆け落ちしたらパラドックス的には <>
◆/cZ9NqabwE<><>2012/12/09(日) 21:34:59.73 ID:gC8aULY9o<> ネタは一応消化した

990近くになったら回収してない伏線をバラす。

欝とか猟奇を書くとぐう畜、綺麗なのとかほのぼの書いてるとぐう聖。

では切ない系を書くのはなんだろうか?


書いて欲しいのあったら募集しとく <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/09(日) 21:38:23.30 ID:EcTBnV+IO<> すこやんの時みたいに愛宕母の18歳時に遭遇
結ばれてネキが生まれお腹の中に絹ができるなんやかんやで連れ戻され

全国で三人に再会とか <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/09(日) 21:58:07.80 ID:F9/Gf+RSO<> 純ニキ恋をするの巻とか見てみたいかも
<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/12/09(日) 22:11:01.10 ID:gC8aULY9o<> 何か妙にタイムスリップと孕ます類が多い気がする。

まぁ書けたら書きます <>
◆/cZ9NqabwE<><>2012/12/11(火) 00:14:25.42 ID:fZUJh5QVo<> 純ニキは相手指定されていないのでこっちで見繕って大丈夫だよね? <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/11(火) 01:42:09.46 ID:Lf+Lz34SO<> id変わってますが…
うん、イッチのなかでしっくりくるので大丈夫よー
乙女な純をみたいですオナシャス <> 夜中に失礼
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/12/11(火) 01:50:24.74 ID:fZUJh5QVo<>

完全IF


雅枝「あんたー!あんたー!」

京太郎「」


何故俺が今絶句しているかというと。


透華「オーホッホッホ、この男は私達が頂きますわー!」


母親が俺をタイムスリップさせたあと雅枝さんと家庭を持ったら。


「帰りますわよ。」


と、言われました。


雅枝「あんたー!カムバーック!」

京太郎「雅枝のりのりやんけ……」


そんなこんなで元の時代に強制送還されたんだが……
<> 夜中に失礼
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/12/11(火) 01:51:38.79 ID:fZUJh5QVo<> 更に今絶句しております。

何故なら今……


                 /: :`ヽ
           ,   -‐=f-: :、!ハ
          /: : : : : : : : : : : :.`ヾ:. 
          , ': : : : : : : : : : : : : : : : : :i
          /: : : :/i :_」: : :,ハ:.」_:ハ:.:.`トi、
      //: : : :7´「 ハ: : :| !:}.`メ;.: :.iミ \
     {:{ .{: :i: : :ト,x=テ \i テミ=x!: :;} :iヾ::}、   ジ
      ゞ=:八: :.i .廴ノ   .乂,ノ厶イ: :: ノノ: :.   |
.        ((i :| 、、    、、 i.:|;イ: : : : :.}.  |
         `'i ! 、   △    /!:! .|: : : :/i:i  
.           リ `  ュ--‐t'"  .リ i: : :/ リ
             / \/ヽ_   //
            r ''"´{._人_.} ` イ
         / i   《从》   i  |
          /  .!    ||    l  .! <> 夜中に失礼
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/12/11(火) 01:52:05.76 ID:fZUJh5QVo<>
女の子にすっごい見られているから!

京太郎・洋榎(何か見たことある顔だ(や)なー)

絹恵「お姉ちゃんどうしたん?」

洋榎「あんなー絹ー、ちょっと見覚えがある顔やなーと思て。」

絹恵「?」

洋榎「浩子なら知っとるやろか?」

京太郎(浩子?どっかで聞いた覚えがあるな……)

京太郎(ああ、そうだ姪の名前と同じだ。)

洋榎「あ、ついでにおかんもおったら呼んで来るわー。」

絹恵「あ、お姉ちゃん!?」

<> 夜中に失礼
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/12/11(火) 01:52:44.20 ID:fZUJh5QVo<>

絹恵「えー……」

京太郎「えっと……」

絹恵「どうしてこんなんなったんやろね。」

京太郎「あはは……」

京太郎「あ、名前を聞いても良いですか?」

絹恵「あ、はい、うち、愛宕絹恵っていいます。」

京太郎(愛宕?すっげー聞き覚えが……)

絹恵「んで、さっきのがうちのお姉ちゃんの愛宕洋榎です。」

京太郎(ひろえ!?俺の子供と同じ名前じゃん!)

京太郎「あの……もしかして、君たちのお母さんの名前って雅枝とかって名前じゃ……」

絹恵「あーうちのお母さんと知り合いですか……やからお姉ちゃん見覚えあるって言うてたんやねー。」

京太郎(あれ?俺拙くね?今更どんな顔して雅枝に会えば良いんだよ!?)

絹恵「あの……汗すごいですよ?」

京太郎「あ、俺、急用があるんで……」

絹恵「あれそうなんですか?家のお姉ちゃんが無理やり引きとめてしもたんですね……」

京太郎「まぁ、その、後で伺いますんで……」

絹恵「なら、またあとでー。」
<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/12/11(火) 01:53:44.69 ID:fZUJh5QVo<>

京太郎(そうか……あの子達が俺の娘か……)

京太郎(絹恵の方はあの時お腹の中に居た方か、てことは今三年か?)

京太郎(で、赤い方は洋榎か……大きくなったな……)

京太郎(実年齢1才差の娘は戸籍上年上の娘になるのか……)
<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/12/11(火) 01:54:15.79 ID:fZUJh5QVo<>
雅枝「ん?」

京太郎「え?」

雅枝「…………」

京太郎「」

雅枝「あんた……今までどこにおったん?」

京太郎「いやその……」

雅枝「…………」

京太郎「拉致られてました……」

雅枝「うん、そんなもん知っとるわ、うちの目の前やったからな。」

京太郎「うん、そうだね……」

京太郎「大変だったよな……」

雅枝「……実はそんなでもないんやで?」

京太郎「……え?」

雅枝「お義母さんが事前に養育費とか色々手ぇ回してくれとったから。」

京太郎「はい!?」

洋榎「あ、おかん!こんなとこにおったんか。」

絹恵「あれ……さっきの人……」

雅枝「ああ、ひろにきぬ。」

雅枝「この人はな……」

京太郎「…………」

雅枝「あんたらのおとんや。」

洋榎・絹恵「…………」

京太郎「…………」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/11(火) 01:54:55.23 ID:nC6FlucHo<> その時、時は止まった! <>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/12/11(火) 01:56:07.20 ID:fZUJh5QVo<>
洋榎「おかん、冗談キツイわー……おとんはうちが小さい頃にショッカーに改造された言うてたやん。」

京太郎「それ、信じるのどうよ……」

絹恵「それにどうみたってうちらと同じくらいの年やし……」

絹恵「あ、お母さん、もしかして新しいお父さんとかそういう意味なん?」

雅枝「あんた実の娘たちに言われたい放題やで。」

京太郎「おれはこの瞬間に対する心の準備はしてきたッ!だがやはりドス黒い気分になるぜ!汗がふき出すッ!」

洋榎「え?いきなりなんなん?」

京太郎「ちょっとお父さんブルーになっただけ……」

洋榎「あんた面白い奴やなー!」バッシバッシ

京太郎「あだだ!?」


カンッ <>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/12/11(火) 01:58:08.30 ID:fZUJh5QVo<> 似非関西弁ですまんな <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/11(火) 02:22:53.17 ID:AnQ2qdQeo<> すばらぁ!! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/11(火) 02:30:04.40 ID:gkyPH0SNo<> うおおー! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/11(火) 02:33:00.42 ID:XmV/RHqwo<> 透華とあらかじめ打ち合わせしてあったってことか
続きみてぇ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/11(火) 03:02:25.54 ID:Zxz565xzo<> もう少し続けてどうぞ <>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/12/11(火) 21:54:30.09 ID:fZUJh5QVo<>


「井上さん。」


突如オレに声が掛けられる。

聞きなれた声だった。


「ん?あ、ヨッシーどうした?」


「んん、ここはどこで、貴女は今何者ですか?」


あ、ついやっちまった……

仮にもオレは今、龍門渕家の仕事服を着ているんだった。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/12/11(火) 21:55:06.04 ID:fZUJh5QVo<>

純「……失礼しました、萩原さん。」

純「それで、ご用件はなんでしょうか。」

ハギヨシ「大変結構です。」

ハギヨシ「それで今、お客様にお茶と菓子をお運びしようと考えていたのですが。」

純「今清澄の大将が来てるんだっけか。」

ハギヨシ「つまり私が申したい事はですね……」

純「オレが――」

純「私がお客様にお茶を出せば宜しいのですね?」

ハギヨシ「よろしくお願いします。」

純「承知致しました。」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/12/11(火) 21:55:39.81 ID:fZUJh5QVo<>

ノックをして衣の部屋に入る。


「失礼致します。」

「お茶とお菓子をお持ちしました。」


なんか京太郎と宮永のやつ驚いてやがった。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/12/11(火) 21:56:07.94 ID:fZUJh5QVo<>

京太郎「どうしたんですか?純さん、熱でもあるんじゃ……」

純「しばくぞコラ。」

純「今のオレはお仕事モードなんだよ。」

京太郎「ああ、それで。」

純「ほれ、お茶と菓子だ。」

咲「あ、ありがとうございます。」

純「じゃ、オレは仕事に戻るから何かあったら言ってくれ。」

衣「純、その前に打っていかないか?」

純「この面子の中に入れって言うのかよ……」

衣「何か問題でもあるのか?」

純「いやさぁ……うちの大将に、清澄の大将、そしてオレの天敵……」

純「どう考えても……」

京太郎「まぁまぁ、とりあえず打ちましょうよ。」

咲「麻雀って楽しいですよ!」

衣「さぁ!衣たちと打つのだ!」

純「……あいよー。」


結果はお察し。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/12/11(火) 21:56:48.13 ID:fZUJh5QVo<>

戻る最中、国広君と会った。


一「あれ?純君どうしたの?」

純「衣に捕まって雪月花と打たされてた……」

一「雪月花?なにそれ?」

純「雪は京太郎、月は衣、花は宮永のことだよ。」

一「……ああ、成る程ね、随分風流な言い回しだね。」

純「ロマンチックだろ?」

一「確かに、純君って意外と乙女チックだもんね。」

純「意外は余計だ、意外は。」

一「それでそんな乙女チックな純君に質問です。」

純「なんだよ。」

一「恋とかしてないの?」

純「はぁ!?」

一「いやだって、ボク達花の女子高生なのに浮いた話がないじゃん。」

純「いやだからって何でオレに振るんだよ。」

一「ボクの女の子センサーによると純君が恋してるって反応を捉えたんだよ。」

純「捨てちまえ、そんなもん。」

一「で、実際のところどうなの?」

純「知らねーよ。」

一「好きな人の特徴だけでも!」

純「絶対教えねー。」

一「『教えない』って事は居るんだね!?」

純「!」

一「ねぇねぇ?どんな人?」

純「おら、さっさと仕事にもどれ。」

一「ちぇ〜、折角聞けると思ったのにー。」

純「ったく、からかいやがって……」

一「あ、そうそう。」

純「ん〜?」

一「ボクは応援してるからね?」

一「だからいつでも相談に乗るよー。」

純「余計なお世話だっての……」

純「物好きな奴もいるもんだな。」

純「にしても国広君の女の勘も馬鹿にできねぇな。」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/12/11(火) 21:57:34.28 ID:fZUJh5QVo<>

実際、オレは恋に近い事をしている。

恋と言っていいのかわからない、憧れにも尊敬にも似た感情。

こんなオレにもそんな風に想える相手ができた事自体不思議だ。

多分告白しても相手は大人、オレは子供。

上手い事、諭しながらやんわり断るんだろうな。

あの人はオレの事を見ていないのは知っている。

女としてみていない、それはやっぱり女らしくない体格だからだろうか。

それとも男勝りの性格だからだろうか。

そのほかに何かあるのだろうか……例えば好きな人とか……

あの人を、振り向かせたい。

でも、出来ないだろう。

俺にはそんなの似合わないと思っているからだ。

オレは、素直になれないオレが恨めしい。

例えあの人に告白してもしなくても、あの人を忘れる事はできないだろう。

この体に染み付いた作法は。

この手に染み付いた技能は。

全てあんたがオレに教えてくれたものだから……


カンッ <>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/12/11(火) 22:18:02.00 ID:fZUJh5QVo<> 甘くはならないこの仕様、純君を片思いの乙女にしようとしても上手く行ってない <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/12(水) 00:45:56.65 ID:nlrDA4rdo<> 純くん漢女だからね仕方ないね <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/12(水) 02:48:30.37 ID:OWl9fm8To<> もうそろそろこのスレも終わりか・・・次回作の予定とかあります? <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2012/12/12(水) 23:38:56.08 ID:yNWAhbF/o<> >>970
一応【京太郎「太陽はまた昇る」(京照)】の予定です

他に何か質問ある?

あと埋めネタくらいだからバンバン聞いちゃってー前スレのことでもいいし <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/12(水) 23:50:57.63 ID:uvyOIZkOo<> やった、期待してる。
前スレならとある神社の手記のところの小蒔(京太郎)は重ならなかったてあったけど他の四人とはちょっと違う存在だったん?他の四人は一人に戻らんと全員死ぬってあったような記憶があるけど <>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/12/12(水) 23:55:09.73 ID:yNWAhbF/o<> >>942
霊体化(というか実際に死んでいる)状態だったので小蒔や九面に生かされている状態だったのです <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/13(木) 00:02:55.04 ID:pYUquohJo<> >>943
なるほど、だから繋がってる関係から切り離せてたんか…
ありがとー <>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/12/13(木) 19:06:56.77 ID:iZAUaNjGo<>
ASSASSIN'S CREED -Sideモモ- 〜現代最後の女アサシン〜

それは突然のできごとだったっす。

怪しげな男たちに囲まれた先輩と私は死を覚悟するまで追い詰められていたっす。

先輩は震える体で怪しげな男たちから私を庇っていたっす。

どうやら見てはいけないものをみてしまったらしいっす……

私たちは恐くて目を瞑ってたっすけど、男たちが変なうめき声をあげたっす。

恐る恐る目を開けたら、そこには……白いフードから幽かに金髪を覗かせた青年が立っていたっす。

それが師匠とのファーストコンタクトっす。


師匠からの教えられた心構えは3っつっす。

1つ、汝の剣を罪無き者に振るうな。

つまりこれは無関係な人は巻き込むなってことっす。


2つ、我等の力は鞘の中の刃。

不用意に力を振るってはならない、また、私たちの存在は覚られてはならないってことっす。


3つ、兄弟を危険に曝す無かれ。

これは一番重要で、仲間を危険にしたり見捨てたりしたらいけないってことっす。


最後に師匠の口癖っす。

「真実など無く、許されぬことなど無い。」

だそうっす。 <>
◆/cZ9NqabwE<><>2012/12/13(木) 19:14:55.74 ID:iZAUaNjGo<> 特に意味は無い

拾うかどうかわからんがほしい小ネタとか続編あります? <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/13(木) 19:44:34.89 ID:m3LIS+qZo<> 前スレの記憶戻った皆(白糸台、宮守、すこやん)が京太郎に会うために清澄に押し掛けるのとか見たいな。
あと、今スレの京太郎の個人戦の話とか <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/13(木) 19:49:52.14 ID:m3LIS+qZo<> あ、あと今日は流星群みたいだしそのネタとか <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/13(木) 19:57:04.54 ID:rCtsxxSIO<> タイムスリップ愛宕編の続きがみたい
もしくはタイムスリップでレジェンドを <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/13(木) 20:02:48.84 ID:t5TLg/rLo<> 愛宕一家の続編を頼んます! <>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/12/13(木) 21:01:16.07 ID:iZAUaNjGo<>
――清澄――

豊音「たのもーだよー!」バターン!

豊音「京太郎君はいるかなー?」

京太郎「ああ、また来た……」

照「案の定だったね。」

咲「お姉ちゃん……」

健夜「あーあー、家の弟はなんでこんなたらしに育ったのか……」

京太郎「ちょ!?俺はたらしじゃないですよ!?」

咲・照「え」

京太郎「何それ酷い!」

健夜「よし、話なんていい。」

健夜「京太郎君が欲しくば、卓に着きなさい!」

京太郎「え!?なんで!?」

咲「なんでいきなり麻雀なんですか!?」

健夜「ふふん、かわいい弟がどこの馬の骨ともわからない女にはあげられないよ!」

照「そういうことなら話は早い、誰が京ちゃんに相応しいか見せてあげる。」

豊音「京太郎君をおっかけるよー!」

健夜「三食昼寝付けてくれる弟はやらないよ!」

京太郎「姉さん本音が出てる!」

久「なんか大変なことになったわね。」

京太郎「竹井先輩すごい「面白くなってきたー!」って顔してますよ!?」

久「気のせいよ!」ウキウキ

京太郎「もうやだー!?」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/12/13(木) 21:01:49.39 ID:iZAUaNjGo<>
――30分後――

健夜「ふふふふ、貴女達にそう簡単に弟は渡さないよ!」

照「京ちゃんの心は力づくでも奪ってみせる!」

豊音「引き下がる気はないよー!」

咲「えー……えー……なにこれー……」

健夜「あれ?そういえば京太郎君は?」

久「あー彼ならちょっと前に用事で出ましたよ。」

豊音「あ!?」

咲「どうしたんですか?姉帯さん。」

豊音「シロ途中で置いてきたの忘れてたんだよー!?」

照「…………!?」

照「やられた!とんだ伏兵が残ってた!」

豊音「シロに電話かけるよー!?」


――――――
――――
――

シロ「京太郎の背中は落ち着くな……」

京太郎「シロさん……送り迎えくらいしますから……せめて豊音さんと来たならそのとき呼んでくださいよ……」

シロ「いいじゃないか……ダルかったんだもの。」

京太郎「みつを風に言ってもダメです。」

ブーブー

シロ「ん……」

京太郎「電話ですか?」

シロ「……間違い電話。」

京太郎「そうですか。」

シロ「んじゃ次は京太郎オススメのデートスポットに行こうか。」

京太郎「はい?なんでまた……」

シロ「気にしたらダメ。」

ピロリロリーン♪

京太郎「今度はメールですかー?」

シロ「迷惑メールだった。」

京太郎「そうですか。」


豊音「シロが応答しないんだよー!?」


シロ「だから言ったのに、「今はダルいけど、ヒロインの座をいつか奪うかもよ?」って……」

京太郎「なんか言いました?」

シロ「なんでもない。」
<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/12/13(木) 21:03:03.22 ID:iZAUaNjGo<> >>947の一つ目消化
短いけど二つ目行きます




純「京太郎、よくやったじゃねぇか。」

一「去年なんて県予選突破すら出来なかったのに、今回3位とかすごいよ。」

透華「一位じゃないとか目立っておりませんわ!」

京太郎「厳しいなー……」

衣「きょうたろーの実力からすればここまで来るには厳しい道程だったろう。」

衣「堅実な打ち回しをしながら、策を弄し、相手の力を計り、自身と相手の力をうまく使ったな。」

智紀「流石に一位はとれなかったけど、凄い事。」

京太郎「智紀さんが対策手伝ってくれたおかげでもあるんですよ。」

京太郎「運や巡り合わせがよかったのも大きいですがね。」

透華「京太郎、次は一位を狙うんですわよね?」

京太郎「……もちろんです!」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/12/13(木) 21:28:26.31 ID:iZAUaNjGo<> きっと流星ならあのイッチが書いてたはず!

愛宕行くよー




洋榎「浩子ー、応援に来たでー。」

浩子「いらんわ、んなもん。」

浩子「てか誰?その男。」

洋榎「うちのおとんやてー」

浩子「はぁ?」

泉「流石に意味不明ですね……」

京太郎「あはは、どうも……」

浩子「というかおばちゃんの旦那っておばちゃんに子供を二人も孕ましておいて別の女と蒸発した最低の屑野郎やん。」

京太郎「畜生……!伝え方に悪意があるけど事実が事実だけに反論出来ねぇ……!」

雅枝「あーあんたら何やってんの。」

京太郎「あ!?助けて雅枝!」

雅枝「う……人前ってか教え子の前で呼び捨てにすんなや!」バシィッ

京太郎「イッタ!?」

泉「監督が顔が真っ赤っかになっとる!?」

洋榎「おかんが真っ赤とか初めてみたわ……」

雅枝「あー浩子、信じられんとは思うけど、これウチの旦那や、ほれ、昔の写真。」

浩子「冗談きついわー……!?」

浩子「え!?まじですか!?てか年とって無いやん!?」

浩子「この男子がウチのおじちゃん!?」

京太郎「あーはい……どうも、最低の屑野郎です……」

浩子「あの、なんか、すんませんでした……」

京太郎「まぁその、事実っちゃ事実ですし……」

浩子・京太郎「あは、あはははは……」

泉「なにこのアウェー感……うちどないすればいいんや……」

カンッ

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/13(木) 21:34:02.34 ID:uMbmuCfIO<> 愛宕ええで <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/13(木) 21:34:46.15 ID:m3LIS+qZo<> リク2つも拾ってくれて感謝なのよー
愛宕家も見てみたかった1つだし
流星…何処のイッチだったか… <>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/12/13(木) 21:40:13.09 ID:iZAUaNjGo<> 最後別のとこに出そうと思ってたやつでも貼るかな?

>>956文学少女 ボソッ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/13(木) 21:42:23.79 ID:m3LIS+qZo<> >>957
感謝ですなのよー
投下オナシャス <>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/12/13(木) 22:39:39.42 ID:iZAUaNjGo<> 足りるかどうかわからんけど。投下。



今から少し咲との話をしようと思う。

何年か前の話だ。


久「そう、お姉さんと一緒に東京に住む事になったのね。」

咲「……はい。」

久「それじゃ今から咲の送別会をやるわよ!」

久「送別会までに良い人呼んであげるから。」


送別会が始まった、和ちゃんは泣きながら優希ちゃんも元気一杯に楽しんでいた

そんな時一人が尋ねてくる。


京太郎「こんにちは。」

咲「京ちゃん?龍門渕にいたんじゃ……」

京太郎「お姫様の為に飛んできました。」

咲「え?……うふふ、変な京ちゃん。」

京太郎「とりあえず思いっきり楽しもうぜ?」

咲「うん!」


やがて私の送別会が終わり皆、帰宅の準備し始めた。

帰り道、私を送ってくれた京ちゃんに、思い切って言ってみる。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/12/13(木) 22:40:07.74 ID:iZAUaNjGo<>

「京ちゃん、明日……一緒に街を回ってくれないかな?」


「ここでの事を覚えておきたいから……」


「おいおい、俺に学校休めってか?」


「……一生に一度のお願い、京ちゃん。」


「そんな顔すんな、断るわけがないだろ?」


「うん、そうだよね……」

「オシャレして来てね。」


「そっちこそちんちくりんのまま来るなよ?」


「もー!失礼だよ京ちゃん!」


<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/12/13(木) 22:40:40.69 ID:iZAUaNjGo<>

明日は京ちゃんとデート……

いっぱいおめかししないとね……

美容院に行って髪を整えて来よう。

お気に入りのこのピンクのスカートに、前に京ちゃんがプレゼントしてくれたこの髪飾り。

「咲の得意な嶺上開花だから花なんだ」って……

ちょっと安直過ぎない?でもとても嬉しかったんだよ。



今日は咲とのデートだ。

今日で最後になるかもしれない。

だから咲との思い出を一杯作ろう。

いつもと違う感じの髪型にしてみよう。

服は……ジャケットと、咲から貰ったアクセサリー。

俺の趣味とはちょっと違うけど、凄く大切なものだ。

さぁ、準備は出来た、お姫様より早く待っていないとな。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/12/13(木) 22:41:22.39 ID:iZAUaNjGo<>

少し早く着いてしまった俺は髪の毛をいじりながら咲を待つ。

咲は今日どんな格好をしてくるのだろうか。

俺は少し緊張しながら時計を見る。

待ち合わせまでまだ二十分も有った。

「早く来すぎたか」と内心の浮かれ具合に辟易していると咲がやってくるのが見えた。

咲の姿を見て、俺はドキッとした。

かわいいスカートに俺がプレゼントした花の髪飾りを付けていて、前髪も少し変わっていた。

いつもよりかわいい咲に、俺の視線は釘付けになっていた。




京ちゃんとの待ち合わせした場所に向かうと、そこには既に京ちゃんが待っていた。

京ちゃんはグレーのジャケットに私がプレゼントしたアクセサリーをつけて、

いつもとは違う髪型で私を待っていた。

どうしよう、いつもよりカッコ良くて、ドキドキする……

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/12/13(木) 22:41:49.12 ID:iZAUaNjGo<>
「待った?」

「おう、待った。」

「もうそういう時は『今来たとこ』って言うところだよ!」

「咲を待つのは苦にならないから良いんだよ。」

「なにそれー?」

(お前を今か今かと待ちわびてたよ、楽しみにしすぎたみたいだな。)


「なぁ咲、前髪弄ったんだな。」

「あ、うん、京ちゃんも髪型変えたんだね。」

「その、なんだ、似合ってるぞ。」

「あ、ありがとう……京ちゃんも、その、かっこいいよ……」

「お、おう、サンキュー……」


「「…………」」


((やばい、なんか目が合わせらない(よ)……))


「な、なあ、咲、そろそろ行こうか?」

「う、うん。」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/12/13(木) 22:42:20.28 ID:iZAUaNjGo<>

色んなところを回る。

中学のとき、初めて会った場所。

よく行った公園。

今でもお世話になる図書館。

思い出が沢山だ。

途中、突然雨が降ってきた。

天気予報では晴れるって言ってたのに……

鞄の中には折り畳み傘が入っていた。

でも、それを使えば京ちゃんとの二人だけの雨宿りの時間が終わってしまう……

そう思ったら溜め息が出ていた。




雨が突然降ってきて雨宿りするはめになっちまった。

近くでビニール傘でも買ってくるかと思ったが、咲が鞄を見て溜め息ついていた。

最初は雨が降ったからかと思ったんだが、どうやら違ったようだ。

ちらりと見えた折り畳み傘がやけに使われたがっているように思える。

本当はすげー恥ずかしいけど、思い切って言ってみる。

「しょうがないから咲の傘に入ってやるよ。」

多分今の俺は顔真っ赤になっていると思う。



京ちゃんが溜め息を吐いた私に対して笑いながらこう言った。

「しょうがないから咲の傘に入ってやるよ。」って。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/12/13(木) 22:42:51.37 ID:iZAUaNjGo<>


<そのとき確かに音がした。>

<そのとき確かに聞こえた。>

<私が京ちゃんに。>

<俺が咲に。>



《恋に落ちる音が。》



<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/12/13(木) 22:43:19.68 ID:iZAUaNjGo<>

今、京ちゃんと相合傘をしている。

傘を持った右手が震えてる。

息もまともに出来ないくらい心臓がドキドキしてる。

恥ずかしくて京ちゃんの顔がまともに見れない。

でもこの状況が凄く嬉しい。

だから思ってしまう。


今、咲と傘を一緒に持っている。

正直傘を持つ左手の感覚も遠くて、震えている。

咲に聞こえているんじゃないかと思えるくらい心臓がうるさい。

でもこの瞬間が凄く愛しい。

だから願ってしまう。


《ああ、この時間が永遠に続けば良いのに……》


<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/12/13(木) 22:43:57.62 ID:iZAUaNjGo<>

やがて雨が止む。

ああ、もう傘は必要ないのか、と残念な気分になってしまう。

傘を閉じて、しまう。

そのあとお互いに口を開いた。


「なぁ……」
「ねぇ……」

「「手を繋ごうか。」」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/12/13(木) 22:44:23.89 ID:iZAUaNjGo<>
ほぼ同時だった。

お互い同じ事を考えていて嬉しくなった。

それから手を繋ぎながら駅まで一緒に歩く。

幸せな時間が続く。

相手の手のぬくもりが伝わってくる。

恥ずかしいけど、離したくなかったこの手が一番の思い出になりそうだ。

そうこうしている内に、駅に着いてしまった。


ねぇ、電車が来ちゃったよ……

これでお別れになっちゃうのかな……

行くなって言って抱きしめてくれないの?


ああ、電車が来ちまった……

これでお別れになるのかな……

今すぐにでも抱きしめて行くなって言いたい……

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/12/13(木) 22:44:59.93 ID:iZAUaNjGo<>

(なんてな)
(なんてね)


咲にそんな事出来ない、やっとお姉さんと一緒に暮らせるんだ。

俺が邪魔できるわけ無い。


京ちゃんがそんな事しないのわかってる。

きっと私のことを思って言わない。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/12/13(木) 22:45:35.93 ID:iZAUaNjGo<>

「咲、俺、迎えに行くよ。」

「私も待ってる、電話もするしメールも一杯送るね?」

「ああ、俺もするよ、だから……」

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/12/13(木) 22:46:54.59 ID:iZAUaNjGo<>

発車のベルが鳴る。

かき消された声の先は唇の動きでわかった。

彼が何を言おうとしたか。

メールの着信が来た。


『俺以外の男に振り向くなよ。』

「京ちゃん以外の男なんて、見えるわけが無いよ。」

『必ず迎えに行く、そのときは聞かせてくれ。』

「うん、待ってる、答えはまた今度会った時に応えるね……」

カンッ!
<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/12/13(木) 22:47:24.84 ID:iZAUaNjGo<> 終わり!

http://www.youtube.com/watch?gl=JP&hl=ja&v=o1jAMSQyVPc
        ↓
http://www.youtube.com/watch?v=HhwNYx0HjGU
        ↓
https://www.youtube.com/watch?v=cqvBulamhpU

この順に聞くと幸せ

あまずっぺーの書きたかったんだよ!

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/13(木) 22:48:09.51 ID:mGYlURINo<> メルトとはまた懐かしい <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/13(木) 22:48:50.42 ID:of+jIGWuo<> メルトはいい曲だよな・・・咲ちゃんと京太郎の恋愛に幸あれ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/13(木) 22:49:37.58 ID:TOHx5JYpo<> ドメルトのせいでまともに聞けなくなったのもいい思い出 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/13(木) 22:56:12.76 ID:m3LIS+qZo<> メルト聴いてからも一回みるといいな <>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/12/13(木) 23:11:02.58 ID:iZAUaNjGo<> 正直収まってよかったと思っている <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/13(木) 23:11:51.70 ID:TOHx5JYpo<> >>977
何が収まったん? <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/13(木) 23:11:57.02 ID:t5TLg/rLo<> 終わりなのか……

次も期待してる! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/13(木) 23:18:27.64 ID:m3LIS+qZo<> >>978
スレ内で尺が足りるかどうかってじゃない? <>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/12/13(木) 23:24:25.30 ID:iZAUaNjGo<> >>978
>>980ってことです
京咲が長くなる予定だったので <>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/12/13(木) 23:29:51.52 ID:iZAUaNjGo<> きっとこのスレが終わる頃には誰か優しい人が京太郎SSに纏めてくれる筈 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/13(木) 23:32:57.09 ID:TOHx5JYpo<> >>980
>>981
そういうことかサンクス <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/13(木) 23:34:27.08 ID:lEC/EWLLo<> 京照はよ <>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/12/14(金) 00:10:05.48 ID:+4Ne3bYwo<> 【京太郎「太陽はまた昇る」】の今決まっている方向性を言うなら安価で王道かな <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/14(金) 00:11:29.64 ID:FtfEeUQSo<> きたか! <> ◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/12/14(金) 00:17:04.00 ID:+4Ne3bYwo<> まだ時間が掛かる様子 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/14(金) 00:17:32.85 ID:zV3wvSDZo<> 参加するに決まってるさ <> ◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/12/14(金) 00:17:40.92 ID:+4Ne3bYwo<> まぁ気長に待ってくれ。
990になったら一つ投下する <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/14(金) 00:21:07.60 ID:zV3wvSDZo<> 舞ってる <>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/12/14(金) 00:24:49.65 ID:+4Ne3bYwo<> 次のスレ立てるのは一週間先かはたまた一月先かわからんが、たったらその時はご愛顧のほどを。

ちょっと投下 <>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/12/14(金) 00:25:25.12 ID:+4Ne3bYwo<>
>>651から



奥様、私は奥様の遺言が無くとも龍門渕家に骨を埋める所存でございます。

何故なら……私は……



私は彼女と神の前で誓ったのだから。


「病めるときも、健やかなるときも、死がふたりを分かつまで……」と。


私はこの身が朽ちるまで透華お嬢様、いえ、透華さんを一生かけて守っていきます。

<>
◆/cZ9NqabwE<>saga<>2012/12/14(金) 00:26:44.24 ID:+4Ne3bYwo<> 【とある執事の誓い】

カンッ <>
◆/cZ9NqabwE<>sage<>2012/12/14(金) 00:37:45.85 ID:+4Ne3bYwo<> まぁ今更感があるバレですね。
分かってた方もいると思いますし。
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/14(金) 00:39:48.11 ID:FtfEeUQSo<> やっぱ父親はハギヨシと <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/14(金) 00:41:09.17 ID:5k07rRQgo<> 終わりか!

流石にターミネーター的なのは無かったか、乙ー <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/14(金) 00:44:50.72 ID:zV3wvSDZo<> やっぱかー
ともあれおつなのよー <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2012/12/14(金) 00:46:29.94 ID:tZpA8oXi0<> おつおつ
そんな感じはしてたとはいえ、カンちゃんもびっくりですわ <>
◆/cZ9NqabwE<><>2012/12/14(金) 00:53:47.91 ID:+4Ne3bYwo<>   /└────────┬┐
 <   To Be Continued.... ? | |
  \┌────────┴┘ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/14(金) 00:59:54.19 ID:5k07rRQgo<> >>1000なら次の照ちゃんもハッピーエンドや! <> 1001<><>Over 1000 Thread<> ☆.。 .:* ゜☆.  。.:*::::::::::::::::゜☆.。. :*☆:::::::::::::::::: 。.:*゜☆.。.:*
:::::::::::::=:。.: *  ・゜☆  =:☆.。 .:*・゜☆.  。
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<> 最近建ったスレッドのご案内★<><>Powered By VIP Service<>【咲:安価】京太郎「記憶喪失…?」澄子「その… 咲「その11」【兵庫:劔谷】 @ 2012/12/14(金) 00:57:16.34 ID:3uWqZgh10
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ジャミラ(6)「ぼくのゆめは、うちゅうひこうしになることです」 @ 2012/12/14(金) 00:40:00.07 ID:yv+EMzPqo
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マミ「アバダケダブラ!」 @ 2012/12/14(金) 00:23:58.34 ID:G0BK9RvH0
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暇だからダラダラ雑談しよう! @ 2012/12/14(金) 00:14:11.76 ID:vaN0vouIO
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聖なる夜の小さな物語 @ 2012/12/14(金) 00:11:55.10 ID:Vy4ghrqIO
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千早「何か、落ちてるわ」 @ 2012/12/13(木) 23:54:59.66 ID:nNidsS/Z0
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京太郎「魔女?」 @ 2012/12/13(木) 23:35:29.79 ID:g3jrgpzQ0
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医「不治科メンタルヘルスへようこそ。」 @ 2012/12/13(木) 23:29:50.13 ID:kdg5t3uZ0
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