VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga sage<>2013/03/28(木) 08:00:03.46 ID:Z5haDFoDO<>前作と地繋がり。
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<>女「……はふぅ」
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga sage<>2013/03/28(木) 08:01:57.78 ID:Z5haDFoDO<> 〜 学校 〜
A子「お〜い! 女〜!」
女「……?」
A子「ぎゅ〜っ!」
女「……はうはう」
──わたわたわたわた。
B美「もう、女がイヤがってるじゃんA子」
A子「ごめ〜ん、でも女を見てるとぎゅ〜ってしたくなるのよ。ぎゅ〜」
女「……はうはう……はうはう……」
──わたわたわたわた。
B美「ほんと、仲がよろしいことで……。
あれ? ところでC惠はさっきから何を見てるの? 新聞?」
C惠「おう、最近ここらで変質者が出てるってさ」
B美「変質者? あ〜、粗チンを見せ付けて逃げていくってアレね。こわいね」
C惠「でも、ちょっと見てみたい気もする」
A子「もー! 女の前でそんなお下劣なこと言ったらダメ! 私がお腹を痛めて産んだ女が変な事を覚えちゃうでしょうが!」
B美「いつ出産した? つーか父はどこだ、ん?」
C惠「A子おばちゃん小遣いくれ、わたしコーラな」
A子「誰がおばちゃんよ! 誰が!」
──めきめき、ぎゅーぎゅー。
女「……はうはう」
──わたわたわたわた。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga sage<>2013/03/28(木) 16:56:22.20 ID:Z5haDFoDO<> 〜 夜の街 〜
A子「ロケテ徹夜組の朝は早い……なんつって」
──スタスタスタスタ。
A子「明日は遅刻確定だが、トップに並べれば三限の始めまでには学校に戻れる計算。
ああ、TCAGのロケテ排出カード(高額)の魅力が私を狂わせる……」
──スタスタスタスタ……スタッ。
A子「とーちゃく、……おや? 先人がすでにいらっしゃる」
コート男「う……ひひ……」
A子(うわぁ……、ちょっとお関わりになりたくない方のようで)
コート男「お、お嬢ちゃんもロケテ徹夜組、かな」
A子「あ、はぁ……一応」
──げっ、話しかけて来たよこの男。やだなぁもう。
コート男「くくく、でもね、知ってる?」
A子「……」
──もう無視無視。
コート男「ロケテ徹夜組が列を作るせいでね、近隣住民が迷惑してるんだよ?
それに徹夜組の構成は基本的に転売屋が主だ。そんな奴らのせいで純粋にロケテを楽しみたい人が排斥されているんだよ」
──ぴくっ。
A子「……むっ、私は転売屋じゃない。純粋にゲームを楽しみたい乙女だよ。……そりゃ高額レアを引いたら売るけどさ」
コート男「その行為が転売屋だと言ってるんだ!」
──ババッ。
A子「きゃっ! いきなりコートの前を開いて何を……って、きゃーっ!?」
全裸男「君みたいな不良娘にはボクの清浄なる全裸を見せてやろう! さあ! 心の隅まで浄化されるといい!」
──ぷらーんぷらーん。
A子「ぞ……ぞうさんが揺れてるーッ!?」
コート男「ぱおーん! ぱおーん!」
A子「いやあぁーッ!」
…………………………
……………… <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga sage<>2013/03/28(木) 17:19:20.05 ID:Z5haDFoDO<> 〜 A子の家 〜
A子「うぅ……、お稲荷さんが……お稲荷さんが追って来る……」
女「……」
B美「A子……うなされてる」
C惠「無理もない、朝方まで全裸男に追いかけられ続けたんだ」
──ガラッ。
A子母「ごめんねぇA子のために。ジュース持って来たから飲んでね」
B美「どうもありがとうございます」
A子「お、お稲荷さんが……」
A子母「A子の事は気にしないでね、自業自得だから。この子もコレに懲りたらもう徹夜なんてしなくなるでしょうし……」
B美「はぁ……」
A子「うぅ……女……女ぁ〜」
女「……っ!」
A子「こわいよ……どこにいるの……女……」
女「……」
──ぎゅー。
宙空をさまようA子の手を、女が両手で握り締める。
女「…………」
その覚悟を決めた女のつぶらな瞳の奥。
確固たる闘志がゆらゆらと揺らめいていた。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2013/03/28(木) 19:26:54.98 ID:m4Gvt+V0o<> 前スレ貼ってくれ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga sage<>2013/03/28(木) 22:28:49.29 ID:Z5haDFoDO<> 〜 夜・公園 〜
コート男「うばぁーッ!」
女子「きゃーッ!」
──ダダダダダ〜。
コート男「くくく、今日の露出は冴えてるぜ。点数にして70脱衣といったところか、……おや?」
女「……」
──とてとてとてとて。
コート男「くくく、気の弱そうなコート女が一人。新しい獲物だな」
──スタスタスタスタ。
コート男「まちな、お嬢さん!」
女「……っ!」
コート男「こんな夜中に一人で歩き回るとは悪い子だ! そんな悪い子には……」
──バッ。
──そこで、コートを脱いだ。
女「見てーッ!!」
──女が。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga sage<>2013/03/28(木) 23:14:11.97 ID:Z5haDFoDO<> コート男「んなっ!?」
女「見てー! 見ろーッ!」
──すっぽんぽーん。
コート男「全裸……こ、こいつ……オレと同じ露出魔か!」
女「見て見てー!」
コート男「くそっ! オレも負けてられねえ!」
──バッ。
全裸男「見ろ!」
──ぷらーんぷらーん。
女「全然ダメー! 露出が足りなーい! 皮かぶりーッ!」
全裸男「はうっ!?」
女「剥いちゃえ剥いちゃえ!」
全裸男「や、やめて……、あっ!」
散歩ジジイ「何だか騒がしいのう……」
全裸男「じ、邪魔が入ったな! さらば!」
──ダダダダダッ。
コート男「コートの前を戻して……ふう、いったい何だったんだあの女」
──ダダダダダッ。
女「見てーッ! もっと見てーッ!」
コート男「追って来たーッ!?」 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga sage<>2013/03/28(木) 23:31:32.31 ID:Z5haDFoDO<> 女「待て待てーッ!」
コート男「ひぃーッ!」
──ダダダダダッ。
コート男「くぅっ! 落ち着けオレ! あの女は全裸、オレは着衣、人込みに逃げれば追って来れないはずだ!」
──クルッ。
コート男「いざっ! 表通りにGO!」 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga sage<>2013/03/28(木) 23:58:56.65 ID:Z5haDFoDO<> 〜 表通り 〜
──ワイワイガヤガヤ。
コート男「はぁはぁ……予想通りに人が多いな、これなら……」
女「わたしを見てーッ!」
コート男「バ……バカなッ!? 表通りで露出すれば大騒動は免れない! うら若き少女にとって身バレはあまりにも酷なはずでは!?」
女「全裸のわたしを見てーッ!」
通行人「ぺちゃくちゃぺちゃくちゃ……ん?」
──シュバッ。
通行人2「どうした?」
通行人1「いや、気のせいだ。それで話の続きだが……」
コート男「こ、これは……ッ!?」
女「もっと見て見てーッ!」
通行人A「……ん?」
──シュバッ。
通行人A「一瞬だけど、全裸の女が見えたような……疲れてるなオレ」
コート男「間違いない、あの女……超高速で移動していて……他の奴らから見えなくなってるッ!」 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga sage<>2013/04/01(月) 06:52:13.81 ID:Bkp6vpFDO<> コート男「しかも! 振り返るギリギリまで全裸維持して露出心を満足させたうえで!」
女「きゃっほー!」
──シュババッ。
コート男「う、うぅ……、だ、だめだ……、あの女に比べたらオレの露出なんて……」
うなだれるコート男。
その瞬間、脳裏に飛来するのは今までコート男の歩んで来た人生。
クラスメイト女『コート男君ってなんかイカ臭いよね?』
クラスメイト男『違うよ! しいたけの臭いだよ!』
初恋の先輩『よっ、包茎野郎』
幼なじみ女『私たち結婚しました』
コート男「う、うわぁぁああぁぁーッ! これ以上オレをみじめな気持ちに……、露出させないでくれーッ!」 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga sage<>2013/04/01(月) 20:48:09.01 ID:Bkp6vpFDO<> 女「……てー!」
──シュバッ。
コート男「う、うぅ……っ! あんなに露出して見せ回ってるのに距離が縮んで来る!」
女「……見てー!」
──シュババッ。
コート男「お、追い付かれる!」
女「見てーッ!!」
──シュバババッ。
コート男「も、もうダメだーッ!」 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga sage<>2013/04/01(月) 20:53:46.00 ID:Bkp6vpFDO<> 〜 交番 〜
コート男「助けてー! おまわりさん!」
警察「な、なんだ君は!?」
コート男「最近お騒がせの露出魔です! ほら、コートの下は全裸そのもの!」
警察「よし逮捕!」
コート男「よ、よかった……、これでもう露出しなくてすむ……」
警察「……? なにを言って……」
女「…………」
警察「ん?」
──シュバッ。
警察「……気のせいか、さっき女の子がいたような?」 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga sage<>2013/04/01(月) 21:20:27.74 ID:Bkp6vpFDO<> 〜 翌日、学校 〜
A子「おっはー! あーんどハグ!」
──ぎゅー。
女「……はうはう」
──わたわたわたわた。
B美「すっかり元気になったねA子」
C惠「そうだな、それに犯人も捕まったようだし一件落着だ」
A子「一件落着? ノンノン、まだ事件は終わっていないのだよ!」
B美「と、いうと?」
A子「犯人は自首した理由をこう証言しているわ。
『女の子に自首するよう無言で迫られた』とね!」
女「…………はう」
B美「……えと、それが?」
A子「本来、犯人を捕まえるのは被害者である私の役目だったのよ!
だというのに、怒りをぶつけるべき犯人を横取りされたもんだから私の鬱憤は矛先を失って最高潮なのよ!」
──ぎゅー。
女「……はうはう」
B美「あぁ〜、そういう……」
C惠「それはそうと、無関係の女がお前の鬱憤で苦しんでるぞ?」
女「……はうはう」
──わたわたわたわた。
A子「ともかく! 犯人を捕まえた真犯人を見つけないと腑に落ちないわ! むしゃくしゃして安眠できないのよ!」
女「……はうはう」
B美「あのさ、だからまずは女を離して……」
C惠「聞こえてないから何を言ってもムダだなこれは」
A子「よーし! 今日から犯人を捕まえた真犯人を私たちで見つけるわよ! 協力してね女!」
女「……はふぅ」
──ぐったり。
A子「ああっ!? 女の口から魂が抜け出てる! おのれ何奴の仕業!?」
B美「アンタだアンタ!」
A子「くぅ! これは私の捜査を邪魔しようとする真犯人の仕業に違いないわ! しっかりして女!」
C惠「すがすがしい位に人の言う事を聞かないな」
女「……はふぅ」
今日もまた一日、時はやかましく過ぎていくのだった。
〜 完 〜 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga sage<>2013/04/02(火) 16:48:53.41 ID:OVSmkMVDO<> 〜 第2部・数日後 〜
A子「犯人を自首に追いやった真犯人が見つからないわ!」
──ぎゅー。
女「……はうはう」
C惠「きっと犯人の狂言だったんだよ。いいネタになりそうだって思ったマスコミがその少女を探して回ったらしいが、結局のところ目撃者は無し。
それなりに賑わってる夜の繁華街で誰も見ていないとなると、やっぱり最初からいなかったって方が現実的だ」
B美「そうだよ、ムダ骨を築くのはもうやめなよ。ついでにゲーセン行くのも控えなよタバコ臭くなるし」
A子「むぐぐ……っ! 女!」
女「……びくっ!?」
A子「女は私の味方よね!?」
女「……こくこく」
A子「よし! 二人だけの捜索隊よ! この町を守ってみせるわ!」
B美「いつ町が危機に陥ったんだか……」
C惠「ああなったらもう止まらないな、賛同したのだからアイツが飽きて諦めるまでちゃんと付き合ってやれよ女?」
女「……はうはう」 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga sage<>2013/04/05(金) 17:17:17.50 ID:X9qIsg6DO<> 〜 夕方・校内 〜
A子「さあ! 聞き込みよ!」
女「……はうはう」
A子「……あ、いや、内気な女に聞き込みはちょっと酷……かな?」
女「……こくこく」
A子「うーん」
女「……」
A子「よっしゃ! なら、女は中庭でノラ猫とたわむれていて! 私は聞き込みしながらときおりそんな女を眺めてHPを回復するから!」
女「……こくこく」 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga sage<>2013/04/05(金) 21:06:58.46 ID:X9qIsg6DO<> 〜 中庭 〜
ネコ「にゃー」
女「……ふさふさ」
ネコ「にゃにゃー!」
女「……わさわさ」
ネコ「ごろにゃー!」
女「……もふもふ」
ネコ「ふにゃー」
女「……♪」
ネコ「♪」 <>