VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2013/04/13(土) 19:57:43.35 ID:J4OLuNvKo<>少女「いや、春樹は読まないからよく知らないのよね」

僕「あ、そうなの」

少女「ええ、パン屋の次にマック襲ったりとか、偶々見た映画にコールガールの元彼女がでてきて探りにいったとか、やれやれ射精とか、興味が湧かないもの」

僕「いやがっつり読んでるじゃないですかそれ」

このような3流コメディみたいな意味のない会話を交わす羽目になったのは、全て彼女に出会ったからである。
あまり友人のいない僕は、同じく友人の少ない彼女の同行者に任命される憂き目にあったのだ。

彼女、その名を「少谷こわれ」と言う。


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<>少女「音色を持たない少谷こわれと彼女の巡r」僕「春樹のパクリか」 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2013/04/13(土) 20:23:20.56 ID:J4OLuNvKo<> とはいっても、僕らに似通った部分はそれほど見当たらない。

大学に入った僕は世間でも出来るだけ目立たぬ様にと地味な格好をし、周りの話についていくだけの同調の技を身につけ、突飛な行動をしない様にと気を払っていた。
いわばミネラルウォーターみたいな奴になりたかったのだ。
まあその結果、「つまらない奴」と言われ、ミネラルウォーターどころかただの真水と化しているのは知っているがさほど気にすることもない。

彼女は-そう、この物語の火付け役の少谷こわれさんは-明らかに違う。

彼女はローザロッサ-ほら、あのジンジャエールと赤ワインとよくわからない酒を混ぜたカクテル-になろうとしていた。

頭にはいつも縦長のヘッドホンをつけ、それを肩掛けのアダプタみたいな機械に繋ぎ、他者との会話を完全に拒否している。
その癖時々発する言葉は薔薇どころか茨の様な棘を持っている。

「汚いです、貴方に話しかける価値はありません」
「よくもまあ内面が家畜の糞尿のような女と一緒にいますね」
「映画がすき?なら無声の白黒映画で好きなのを10本あげて御覧なさいな、チャップリン抜きで」

その涼しげな、ギリシャ彫刻みたいに美しい容姿と長い髪も、彼女の異質さをカバーしきれてはいない。
寧ろその容姿のせいか、意気揚々と戦闘に向いあえなく撃沈された戦艦大和のような男子たちが続出した。彼らの大半は彼女を避け、一部は狂い、その中の一人には悔し紛れに校舎を燃やそうとするものまでいた。

つまり、そんな彼女に話しかけられるということは滅多に無いことであり、それはまた破滅か天恵かの何方かを意味しているのであった。

多分、自分の場合は破滅なんだと思う。



<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2013/04/13(土) 21:12:01.69 ID:J4OLuNvKo<> 午後の講義が終わり、僕はよくわからないフレーズを無意識に口ずさみながら帰路につこうとしていた。

その時である。彼女が目の前に立ち塞がったのは。
自分より3センチ背が低い彼女はしかし、5センチ高のヒールを履いていたのでまさに「見下ろす」形で僕と対面したのである。

少谷「貴方、数日間暇とれる?」

「数日間」!普通大した交流のない異性に予定を聞くなら「明日」とか「今度」が主流だろうよ。そう、彼女は何かに連れ出すつもりなのだ、何もしらない僕に!

僕「いや、ちょっとまて突然i」

少谷「よろしいスケジュールの調整はつけます貴方は本日より私の巡礼の旅の同行者です」

僕「いやいやいやまだr」

少谷「旅の費用はご心配なく此方から出しますし足がでても微々たるものです他の同行者は道中で拾います」

僕「あの、人の話をk」

少谷「なお事故、事件、その他不都合に遭遇した時私こと少谷こわれは一切の責任を負いませんのであしかr」

僕「す み ま せ ん が な ぜ ぼ く な ん で す か!?」

続く <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2013/04/13(土) 21:12:45.94 ID:J4OLuNvKo<> 春樹の新刊のタイトルをみてくだらないパロを思いつきました、不定期で書いていくつもりです <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2013/04/13(土) 22:25:46.89 ID:Afx0bg4RO<> とりあえず期待 <>