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HTML化した人:dos
「アイドルの集う喫茶『アイドル』」
1 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]:2014/02/05(水) 19:10:23.55 ID:yxTRm8fd0
店主「はじめましての方もお久しぶりの方もいらっしゃい。ようこそ、喫茶『アイドル』へ」

店主「数ヶ月前、765プロの雪歩ちゃんが来店したことがきっかけで、私の店は……」

店主「アイドルが訪れるようになりました」

――1st person 『猫と孤高と』

常連「うはぁ、食った食った。ご馳走様」

店主「お粗末さまでした」

常連「ここんちのハンバーグとビールがないと土曜日がきたって感じじゃないんだよなあ」

店主「今後ともお贔屓に。毎週金曜日は肉捏ねて待ってるわ」

常連「じゃあ、お会計」

店主「ハンバーグランチとビールで1360円です」

常連「お釣りはいらんよ」スッ チャリン

店主「じゃあ、また来週」

常連「また来るよ〜……おっと、すまんね」カランカラン

店主(? 外にお客さんが居たのかな)

志保「…………」カランカラン

店主「いらっしゃい。カウンターへどうぞ」

志保「あ、はい」

店主「メニューはこちらに」

志保「ありがとうございます」

店主(この子……どこかで見たような気が?)


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1391595023
2 :濃茶[saga]:2014/02/05(水) 19:11:58.42 ID:yxTRm8fd0
※このSSは、前作「喫茶『アイドル』に集うアイドルたち」の設定を引き継いでいます

※主な登場アイドルがミリオン&シンデレラ中心です

※原作で関わりのないキャラ同士の会話があったりします

これらを理解した上でお読み下さいζ*'ヮ')ζ
3 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]:2014/02/05(水) 19:25:22.60 ID:yxTRm8fd0
志保「すみません、このノワールスペシャルってなんですか?」

店主「ああ、それはコーヒーにスティックシュガーを三本入れた甘いブラックコーヒーです」

志保「じゃあこれと……あと、このハニートーストを」

店主「はい、ノワールスペシャルとハニートースト」

志保「…………」

店主「えーと、スティックシュガーは……っと」

志保「…………」

店主「…………」

店主(ここ最近よく話すお客さんばっかりだったから無言が辛い)

志保「あの」

店主「はい?」

志保「あっちの壁に飾ってるあるサインって……」

店主「ああ、あれは、765プロのアイドル10人と961プロのアイドル6人、それと876プロの涼くんに東豪寺プロの魔王エンジェル、それとちょっと昔のスキップバードってアイドルのサインね」

志保「765プロの……近くで見てもいいですか?」

店主「どうぞどうぞ」

志保「…………」スッ

店主(うーん、やっぱり見たことある気がするなあ。765プロ? ……あ)

店主「もしかして、最近765プロに入ったっていう」

志保「え?」

店主「貴女、もしかして北沢志保ちゃん? 映画に出てた」

志保「はい、そうですけど……知ってるんですか、私の事」

店主「まあ、多少はね」

店主「映画見たしね、『765プロ 栄光の舞台裏へ』」
4 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/02/05(水) 19:27:18.28 ID:gFIyp5xP0
続編きた!
5 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/02/05(水) 19:34:50.02 ID:b9OhzVDTo
槙原志保(19)
http://i.imgur.com/uGmr0qi.jpg
http://i.imgur.com/3XpUhxP.jpg
6 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/02/05(水) 19:36:24.23 ID:ImaHYdwDO
人違いです画像先輩
7 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/02/05(水) 19:40:51.43 ID:b9OhzVDTo
申し訳ない
8 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]:2014/02/05(水) 19:43:29.89 ID:yxTRm8fd0
店主(『栄光の舞台裏へ』は、765プロが初のアリーナライブに望むまでを追ったドキュメンタリー映画)

店主(上映日に一回と、春香ちゃんに貰ったチケットでもう一回観てきたから、内容は覚えてるわ)

店主(仕事以外の彼女たちを知ってるだけに、感慨深くて少し泣きそうになったけど)

志保「あの映画、見たんですか……」

店主「ええ、楽しかったわ」

志保「……そう、ですか」

店主「?」チーン

店主「おっと、トーストが焼けた」

志保「あ、良い匂い……」

店主「蜂蜜とアイスを乗っけて……っと。はい、ハニートースト」

店主「それとノワールスペシャル。熱いから気をつけて」

志保「はい、ありがとうございます」

店主「…………」

志保「…………」モグモグ

ネコストラップ「」ニャーン

店主「…………」

ネコアップリケ「」ニャーン

ネコキーホルダー「」ニャーン

店主「……猫、好きなの?」

志保「え? あ、はい」モグモグ

店主「映画でもずっと猫のアクセサリー付いてたわね。ほかにも好きな動物とか居るの?」

志保「猫のほかには、クマ……とかも」ズズッ

店主「可愛いね……真ちゃんは志保ちゃんを見習えば良いと思うなあ」

志保「……ちゃん?」

店主「ああ、ごめん。嫌だった? うちに来る子には皆ちゃん付けだから癖で」

志保「皆……って、天海先輩とかですか」

店主「うん、あそこにサインが飾ってある子は大体常連さんだから」

志保「成程、そうなんですか……」

店主「?」

カランカラン
9 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]:2014/02/05(水) 19:44:23.69 ID:yxTRm8fd0
>>5
ストレートかと思ったらカウンターフック食らった気分だわwwwww
10 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage ]:2014/02/05(水) 19:54:13.20 ID:SVa4+Mi60
続編か期待
11 :(現実側の)映画内での呼称が不明瞭だから基本苗字+先輩でいこう[saga]:2014/02/05(水) 19:57:47.36 ID:yxTRm8fd0
麗華「邪魔するわよ」

店主「あら、麗華ちゃんいらっしゃい」

志保(レイカ……?)

麗華「抹茶オレってある?」

店主「あるよ。雪歩ちゃんのリクエストで置いてるから」

麗華「じゃあそれ頂戴」

店主「はい、抹茶オレ一つ」

麗華「ふぅ……ん? なに、今日は珍しくお客がいるのね」

店主「珍しく……って、まあ、言い返しようがないのだけれど」

麗華「どうやってこの店成り立ってるのよ……」

店主「大丈夫、フードメニューは高いから」

麗華「ドリンクが命の喫茶店でそれはどうなのよ」

志保(レイカ……って、まさか、魔王……)

麗華「……ん? あれ、アンタどっかで……」

志保(! こっち見てる……)

店主「はい、抹茶オレ」

麗華「ん、ありがとう」ゴクッ

志保(ほっ……)

志保(……やっぱり、この人、魔王エンジェルの……)

麗華「あ、そうだ。そこのアンタ」グリンッ

志保「!?」

麗華「アンタ、伊織ん所の新人でしょ。確か、北沢志保とか言ったかしら」

志保「え、あ、はい、そうですけど」

麗華「やっぱりね。伊織が随分構ってるようだから話は聞いてるわ」

志保「……水瀬先輩が?」

麗華「ええ、私と伊織は幼なじみだからね」

店主「麗華ちゃんは映画観てないの?」

麗華「なんで私が敵事務所のドキュメンタリーなんか観なきゃいけないのよ」

志保「敵事務所、って……もしかして、やっぱり魔王エンジェルの……」

麗華「ん、そうよ。私は魔王エンジェルリーダーにしてプロデューサー、東豪寺麗華」

店主「業界では暴君と名高いらしいね。私はそこら辺詳しく知らないけど」

麗華「この間もオリコンチャートはアルバム発売直後で二位よ。Venusの新曲と被ってなければ一位だったのに!」

店主「961プロの美希ちゃんとも因縁あるからねえ」

志保「」ポカーン

店主「……どうしたの、志保ちゃん」
12 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]:2014/02/05(水) 20:08:56.67 ID:yxTRm8fd0
志保「ま、魔王エンジェルと言ったら、かつてトップアイドルの名を蹂躙していたっていう伝説のユニットですよね?」

志保「な、なんでそんな親しげ、なんですか?」

店主「なんでって、常連だし」

麗華「この頃はこの店来ないと落ち着かないくらいだわ」

店主「私の店は麻薬か何かか」

志保「事務所の先輩方が、皆このお店の事を話してて気になって来たんですけど……そんな凄い店だったんですか、ここ」

店主「いや全然。お客は少ないから黒字と赤字を行ったり来たりよ」

麗華「さっきも言ったけど、よく潰れないわね」

店主「ていうか、皆私のお店が気に入ってくれてるんだね……感動だよ」

志保「天海先輩には、「あそこのマスターは秘密をばらしたりするような人じゃないから、身内に出来ない相談はあのお店で」とまで」

店主「春香ちゃんの無根拠な信用で私のプレッシャーがマッハよ」

麗華「まあ、間違っちゃねーけどな。ここで相談すると大体解決しちまうし」

志保「先輩方も言ってました。それ」

店主「私が答えを出してるわけじゃなくて、答えを出す手助けをしてるだけだけどね」

麗華「私と星井美希がカラオケバトルするのは手助けだったっけ?」

店主「」のワの

麗華「目合わせろって」

志保「……あの、」

志保「私も相談……良いですか?」

店主「そういうお店じゃないんだけど……まあ、相談事ならお姉さんに任せなさい」

麗華「お姉さん?」

店主「黙らっしゃい。まだ二十代だもん」

麗華「見苦しいわよ、その言い訳自体が」

――――――――――――

小鳥「イックシ!」

高木「音無くん、風邪かね?」

小鳥「いえ、大丈夫です」
13 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]:2014/02/05(水) 20:09:24.29 ID:yxTRm8fd0
志保「ま、魔王エンジェルと言ったら、かつてトップアイドルの名を蹂躙していたっていう伝説のユニットですよね?」

志保「な、なんでそんな親しげ、なんですか?」

店主「なんでって、常連だし」

麗華「この頃はこの店来ないと落ち着かないくらいだわ」

店主「私の店は麻薬か何かか」

志保「事務所の先輩方が、皆このお店の事を話してて気になって来たんですけど……そんな凄い店だったんですか、ここ」

店主「いや全然。お客は少ないから黒字と赤字を行ったり来たりよ」

麗華「さっきも言ったけど、よく潰れないわね」

店主「ていうか、皆私のお店が気に入ってくれてるんだね……感動だよ」

志保「天海先輩には、「あそこのマスターは秘密をばらしたりするような人じゃないから、身内に出来ない相談はあのお店で」とまで」

店主「春香ちゃんの無根拠な信用で私のプレッシャーがマッハよ」

麗華「まあ、間違っちゃねーけどな。ここで相談すると大体解決しちまうし」

志保「先輩方も言ってました。それ」

店主「私が答えを出してるわけじゃなくて、答えを出す手助けをしてるだけだけどね」

麗華「私と星井美希がカラオケバトルするのは手助けだったっけ?」

店主「」のワの

麗華「目合わせろって」

志保「……あの、」

志保「私も相談……良いですか?」

店主「そういうお店じゃないんだけど……まあ、相談事ならお姉さんに任せなさい」

麗華「お姉さん?」

店主「黙らっしゃい。まだ二十代だもん」

麗華「見苦しいわよ、その言い訳自体が」

――――――――――――

小鳥「イックシ!」

高木「音無くん、風邪かね?」

小鳥「いえ、大丈夫です」
14 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/02/05(水) 20:29:11.25 ID:cffLxWKDO
http://mup.vip2ch.com/up/vipper42713.jpg
北沢志保(14)

多分こっちの方の志保だと思いますよ画像先輩
15 :今更だけど映画ネタも使ってるから注意[saga]:2014/02/05(水) 20:37:04.80 ID:yxTRm8fd0
店主「して、相談とは。流石のお姉さんも重たすぎる話は無理よ?」

志保「いえ、それほど重大な話では……」

志保「店長さんは、映画を観たんですよね」

店主「うん。二回ね」

麗華「あー、店長さんじゃなくてマスターって呼んだ方が良いわよ。多分それだとアウェーだから」

志保「? マスター、ですか」

店主「どうしてこううちに来るアイドルは私をマスターと呼ばせたがるのかね」

志保「で、話を戻していいですか?」

店主「どうぞ」

志保「それで……映画を見ていれば分かると思うんですけど、私は天海先輩とあまり合わなくて……」

志保「未だに、私は天海先輩のように「皆で仲良く」っていうアイドルが理解できないんです」

店主「……成程」

志保「私はやっぱり、同じステージに立つ限り皆ライバルだと思ってますし、先輩であろうと越えるべき壁だと思ってます」

志保「だから、私は、私の考えは、765プロでは本当は場違いなんじゃないかと……」

麗華「…………」

店主「…………」

志保「な、なんですか?」

店主「……私が思うに、この件に関しては麗華ちゃんの方が説得力がある気がするわ」

志保「東豪寺さん?」

麗華「そうね……私もそう思うわ」

麗華「北沢志保、私はアンタと同じ考えよ。ステージに立つ者は誰もが敵、打ち倒すべき相手よ」

麗華「一人で頂点に立つことは不可能じゃないし、そうすることを悪だとは全く思わない」

麗華「周りが仲良しごっこしてる中で、一人だけ孤独の戦いに興じるっていうのも、悪くはないと思うわ」

志保「…………」

麗華「でもあの事務所で長く過ごせば分かると思うわ、仲間っていうのは案外おもしろいってね」

麗華「私だって、完全な孤独で頂点まで上り詰めた訳じゃない。りんやともみが居てこそ今の私はここにいる」

志保「……やっぱり、「皆で仲良く」ってことですか?」

麗華「そうは言ってないわ。皆でなんて私から言わせてみれば世迷い事よ、そんなの出来るやつのほうが少ないっての」

麗華「私が言いたいのは、そうね、気の置けない仲間一人居れば十分って話よ」

麗華「それがプロデューサーになるか同僚になるかはアンタ次第でしょうけどね」

志保「気の置けない、仲間……」

麗華「というか、あの事務所に限って場違いなんてありえないでしょ。あんな個性のミックスジュースみたいな事務所でどうやったら場違いになんてなれるんだか」

麗華「今はまともな新人7人で済んでるでしょうけど、今におかしなのが増えるわよ。それでしっかり受け入れちゃうのよ、あの事務所は」

志保「はあ……」
16 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/02/05(水) 20:45:15.98 ID:b9OhzVDTo
>>14
申し訳ない
17 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]:2014/02/05(水) 20:53:58.16 ID:yxTRm8fd0
店主「私からも言わせてもらって良いかな」

志保「え、はい」

店主「うちの常連に、こんな信条を持つ人がいるわ」

店主「『孤独が人を強くする』ってね」

店主「実際彼はその信条に則って生き、今や大手芸能事務所の社長よ」

志保「もしかして、黒井崇男さんですか」

店主「よく知ってるわね。どっちかというと『王者でなければ、生きている価値がない』の方が有名かと思ってたわ」

店主「まあそれは置いておいて、実際仲間が多ければ良いって単純な話じゃないわ」

店主「彼の言うとおり、孤独が人を強くすることもある」

店主「考え方は人それぞれ、正解もそれだけ存在するのよ」

麗華「まあ、つまるところ、「絶対の正解なんかないから、場違いとか気にせず自分の考えがあるならそれに従え」ってことだよ。協調性がないのは困るけどな」

店主「そゆこと。むしろ私としては、自分の信念があって良いと思うわ」

店主「例えば春香ちゃんは、「皆で仲良く」とはいうけど、それでも勝負から逃げたりしない。同じ事務所の仲間であっても、手加減はしないでしょうし」

店主「似たようなタイプでは961プロのJupiterも、黒井社長の下についてはいるけどユニット内での団結は大したものね」

店主「対して千早ちゃんは、殆ど一人の力で高い地位を築いた。流石に大きな挫折の時には、皆の助けが力になったらしいけどね」

店主「アイドルにも色々な形があるから、間違いなんてのはそうそう無いわ」

志保「じゃあ、私は今のままで良いってことですか?」

麗華「ああ」

店主「そういうこと」

志保「……なんだか、こんなことでクヨクヨしてた自分がバカらしくなってきました」

店主「それもまた一歩よ。これからきっと、アイドルとしての苦労はあるだろうし、自分の信念を曲げずには通れない道もあるかもしれない」

店主「けど、進める術があるなら進むべきよ。私の経験上ね」

麗華「私たちみたいに、一度堕ちても蘇ったしぶといのもいるしな」

店主「まあ、志保ちゃんはなんとなく売れていく気がするけど」

麗華「いっそのこと伊織と同じ路線で売ってみれば良いわ。三ヶ月後には『北沢志保 罵倒3時間CD』が全国のCDショップに平積みにされるかもしれないわよ」

志保「それは……ちょっと」

18 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]:2014/02/05(水) 21:06:23.73 ID:yxTRm8fd0
店主「対立や衝突というのは、悪いことばかりではない。時には人を強くする最高のチャンスになりうるわ」

店主「志保ちゃんには自分の信念を忘れず、より良い選択を見極める目を持っていて欲しいわね」

店主「きっとあの事務所じゃ、もしかすると志保ちゃんの信念が揺らぐかもしれない。それはそれで結構」

店主「志保ちゃんの未来は志保ちゃんの選択で選ばれるべき、彼女が信念を曲げるときがくれば、それが彼女の選択だもの。間違いかどうかは分からないわ」

店主「はてさて、その志保ちゃんだけど、うちを訪れたその後日、なんということか、ユニット活動を始めたとか」

店主「しかもメンバーは、双海真美、矢吹可奈、そして北沢志保……」

店主「志保ちゃんの孤独の戦いは、別の形で始まってしまいそうね……大丈夫かな、あの組み合わせ」

店主「……大丈夫かな、大丈夫、可奈。って、何言ってるんだ私」

Next→『アイスティーはあいつのティー』
19 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]:2014/02/05(水) 21:07:10.60 ID:yxTRm8fd0
突発的に書いたせいでgdgdになってしまって本当に申し訳ない。こんどから考えて書きます。

それにしても、次回はタイトルだけで誰かバレバレな気がする
20 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/02/05(水) 21:11:15.01 ID:53ohXmSeo
おまたせ!アイスティーしかなかったけど、いいかな?
21 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/02/05(水) 21:50:27.63 ID:2hn4sWBHo
>>19
乙 いい感じ!

グリマスとモバマスので同名のアイドルがいるから、分かり易いように最初はフルネームをつけてもらえると嬉しいね
22 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage saga]:2014/02/06(木) 00:09:46.74 ID:+NXcwrkp0
おつ、開店待ってたよ

弘法も筆の誤り、画像先輩もうpの誤り
23 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/02/06(木) 11:12:31.84 ID:F9mAgRwd0
作者Twitter曰く次は楓さんと千早らしいぞ
24 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]:2014/02/06(木) 17:39:35.77 ID:eUln0lGi0
店主「笑う門には福来たるとはいうけど、実際のところどうなんだろうね」

店主「大笑いすればするほど福が来てくれるならそりゃあバカみたいに笑ってやりたいけれど」

店主「まあ、笑いすぎても苦しくなっちゃうけどね」

――2nd person『アイスティーはあいつのティー』

店主「パッと舞って! ガッとやって! チュッと吸って!」ギュィィィィン

千早「haaaaaaaan!」

千早「しゃーなりしゃなりお嬢様♪」

店主「か弱いオーラで惑わせる♪」ギュウィンウィン

千早「ひーとめ見たーら釘づけよ♪」

店主「青白い肌♪」ウィンウィン

千早「赤い唇♪」

二人「「ヴァンパイアガールっ! きゅーん♪」

店主「……やっぱエレキギター最高!」

千早「よく知ってる曲でも、楽器が違うだけで随分違いますね」

店主「『きゅんパイア』はデスメタルアレンジでもいけると思うなあ、私は」

千早「デスメタルですか」

店主「あとなんだろうなあ、千早ちゃんの曲で」

千早「私の持ち歌は、割とイメージのいじりにくい曲ばかりでは?」

店主「『蒼い鳥』をT.○.Revolutionっぽくしてみるとか」

千早「どうなるのか想像がつきませんけど……」

店主「うん、私もこれはないかなと思ってきた」

千早「……ふぅ、それにしても、流石に10曲も歌い続けると喉が渇きますね」

店主「その間一切お客さんが入ってこないのもお店的には渇ききってるわ」

千早「カフェオレを下さい」

店主「はい、カフェオレ一つ」
25 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage ]:2014/02/06(木) 17:41:44.64 ID:cfDILE2o0
ホントだった そして千早がヤバそうだ
26 :モバグリ→原作キャラの呼称はオリジナル混じりで[saga]:2014/02/06(木) 18:03:23.97 ID:eUln0lGi0
千早「そういえば、この間CGプロの方と共演させていただいたんですけれど」

店主「CGプロ、って……あのマンモス事務所? 所属アイドルの数が業界最多と噂される」

千早「はい。『歌姫-Diva Paradise-楽園』という、ダンスなどよりも歌がメインの番組で、歌手の方も多く出演していたんですけれど」

店主「あ、その番組なら知ってるかも」

千早「その番組で共演したその方は、新人なんて肩書きものともしない歌唱力で……」

カランカラン

店主「あ、いらっしゃい」

千早「名前は、確か、高垣……」

楓「マスター、開いてますかー? なんて」

千早「……楓、さん」

楓「あら、お久しぶりです如月さん」

店主「……もしや、とは思うれけどまさか、ね?」

楓「あ、マスター雪○ソーダお願いします」

店主「楓ちゃんそれ商品名だから。ライスソーダ一つね」

千早「……お久しぶりです、楓さん」

楓「この間の収録以来ですね」

千早「この店に来たことあったんですね」

楓「きらりちゃんに教えてもらって……」

店主「喫茶店でビールでもワインでも無く焼酎を頼んだお客さんははじめてだったわ」

楓「でも、出てきましたけどね」

店主「その後ライスソーダを仕入れて、お酒の代わりになるようにしてみたんだけどね」

千早「ライスソーダ? お米のソーダなんですか」

店主「ええ。新潟産で、日本酒に近い味わいでノンアルコールカクテル。未成年でも安心」

楓「仕事と仕事の合間に寄っても飲めるから、ライスソーダはナイスです」

千早「…………」

店主「それにしても、楓ちゃんと千早ちゃんは知り合いだったのか……案外業界って狭いのね」

楓「まあ、狭い業界ですね。でも、多数のアイドルがファンの愛を取り合う厳しい世界……アイドルが愛取る、ふふ」

千早「…………」

店主「そういえばさっき話に出てた『歌姫楽園』って放送まだでしょ? もしかして地上波で楓ちゃんのダジャレが……千早ちゃん? どうしたの、そんな真顔で」

楓「なぜか分かりませんけど「9393」って数字が頭に浮かんできました」
27 :モバグリ→原作キャラの呼称はオリジナル混じりで[saga]:2014/02/06(木) 18:19:15.71 ID:eUln0lGi0
千早「…………」

店主「大丈夫? 能面みたいになってるけど」

楓「能面……能面を埋めん。ん、これはナシ……」

千早「ブフゥ!」

店主「!?」

千早「うっ……ひぃwwwww能面wwwwwっくくwwwww」バンバンバンバン

店主「千早ちゃんテーブル壊れちゃう!」

楓「テーブル叩いて手ぇぶるぶる」

千早「ぐふぅwwwwww」

店主「なに!? 私今までこんな千早ちゃん見たことないんだけど!」

楓「あ、そうだ。バターコーンも食べようと思ってたんですけどまたーこーんどにします」

千早「ぎゃうっwwwwww」

店主「楓ちゃんが喋ると千早ちゃんが壊れる! 楓ちゃんちょっと黙ってて!」

楓「はい」

千早「ライスがwwwwwナイスwwwwwうひぃwwwww」バンバンバンバン

店主「やめて!」

――――――――――――
――――――
―――

千早「落ち着きました」

店主「それは良かった。私は千早ちゃんが何かに憑依されたのかと思って心臓バクバクだよ」

楓「心臓が苦しんぞう」

千早「ッ……www」バンッ

店主「楓ちゃん、やめて。うちのテーブルが間接的にダメージ受けるから」

千早「……ふぅ」

店主「落ち着いた?」

千早「春香の顔を象ったお面が世界的に大流行して街中春香だらけになる妄想をしてようやく正気を取り戻しました」

店主「あとで春香ちゃんに謝っておきなね?」

楓「おめぇのおめ――」

店主「ストップ」

楓「止められちゃいました」

店主「止めるわ」

千早「おめぇのお面wwwwくっふwwww」

店主「おっと手遅れだったかー」

千早「くっwwwこの間w、共演したときも……w、こんな感じで」

楓「私のギャグでこんなに笑ってくれる人って中々居なくて」

店主「まあ確かに、こんだけ笑ってくれりゃ楽しいだろうね。笑ってる本人苦しそうだけど」

千早「腹筋がなければ即死でした」

店主「致死性のギャグってなによ」

楓「逆にギャグっぽいですねそのセリフ、良いツッコミです」

千早「やめて下さい死んでしまいます」
28 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/02/06(木) 18:24:51.53 ID:7Lwd9170o
高垣楓(25)
http://i.imgur.com/URizO44.jpg
http://i.imgur.com/0AgAQbj.jpg
29 :モバグリ→原作キャラの呼称はオリジナル混じりで[saga]:2014/02/06(木) 18:48:12.54 ID:eUln0lGi0
店主「とりあえず、ライスソーダね」

楓「待ってました」

千早「はぁ……死ぬかと思いました」

店主「千早ちゃんの笑いの沸点がそんなに低いとは知らなかったわ」

楓「前に『生っすか! スペシャル』で「焼肉を焼きに行く」を聞いてから、ずっとお話してみたかったんです」

店主「歌じゃないのね、ダジャレなのね、きっかけ」

千早「私も、楓さんの歌を聴いてから一度お会いしてみたいとは思っていたんですけど……想像とは随分違う方でした」

店主「私もオヤジギャグを息をするように言うアイドルだとは思ってなかったわ」

楓「オシャレなダジャレもありますよ?」

店主「ほら、息をするようにダジャレを吐く」

千早「でも、ステージの上では全くそういう感じじゃないですよね」

楓「まあ、スイッチみたいなものがあるんです。多分。自分でも意識してませんけどね」

店主「でもそういうのはあるよね。仕事とそれ以外で切り替わるのは」

楓「同じ事務所の輝子ちゃんなんかは凄いですよ。仕事とそれ以外の差が」

店主「ゴートゥーヘルの子?」

楓「事務所ではいつもキノコとお話してます。可愛い」

千早「それだけ聞くと凄く怖いんですけど」

店主「全然想像つかない……」

千早「でも、仕事の時にスイッチが入る子といえば、新しく765プロに入ってきた望月さんもそうですね」

店主「杏奈ちゃん?」

千早「普段は静かな感じなんですけど、この間のミニライブではMCの八割は彼女ってほどで」

楓「八割……それは凄い」

店主「やっぱりそういうスイッチってあるものなのね」

楓「今のは皆特殊な例のような気が……」

千早「でも少なからず、ステージの上でも完全な素でいられる人はそうそう居ないんじゃないでしょうか」

楓「そうかもしれませんね」
30 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]:2014/02/06(木) 19:04:09.92 ID:eUln0lGi0
店主「そう考えると、春香ちゃんと美希ちゃんって凄いわね」

千早「あの二人は……それこそ特殊です」

楓「仕事以外でもあんな感じなんですか」

千早「二人とも完全に素です、アレは」

店主「ネットでは、「ハルシュタインの方が素なんじゃね?」とか言われてたけどね、春香ちゃん」

千早「……違いますよ、多分」

店主「目合わせて言って」

楓「目と目が逢うー♪」

千早「楓さん、それ私の曲です」

店主「ココロ風に 閉ざされてく〜♪」

楓「それ私の曲ですね」

店主「CD買ったわよ」

楓「あ、本当ですか? ありがとうございます」

千早「私も買いましたよ、『歌姫楽園』の収録の後に」

楓「ありがとうございます。またご一緒できるように、頑張りますね」

千早「私も、また一緒にステージに立てるのを楽しみにしてます」

店主(気のせいかな、「一緒にステージに」って、合同フェスの予感しかしないわ)

楓「私も、ライブにはらいぶ慣れてきました」

千早「ぐふぅっwwwwww」

店主「不意打ち!?」

楓「あ、だいぶ慣れてきました」

店主「言い直してももう後の祭りよ……」

千早「くふっwwwwwくっwwwふっwwww」

店主「私の店が大草原よ全くもう」

楓「…………」

楓「喫茶店大草原で書類送検」ドヤッ

千早「ひぎぃwwwww」バンバンバンバン

店主「やめて!」

楓「そういえば私、日本酒は強いけどワインはよわいんです」

千早「ハッフーwwwwww」

店主「最早ダジャレの為に話を強引に切り替えに来るわこの子」

千早「ハァーwwwwハァーwww、フゥーwwwwフゥーハッハッハッハッハwwwww」ドンドンドンバンバンバン

店主「千早ちゃんが壊れたー!」

楓「…………」

楓「やりすぎました」ペロッ

店主「舌出して可愛いけど絶対に許早苗」

楓「あ、早苗さんは勘弁して下さい。私あの人に二回ほどシメられてるんで」

店主「なにしたのよ」
31 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]:2014/02/06(木) 19:31:26.39 ID:eUln0lGi0
千早「苦しい……」

楓「すみません、少し調子乗りました」

千早「いえ、お気になさらず……」

店主「あんだけ笑えばそりゃあ苦しいわ」

楓「うちの事務所だと中々皆にウケないので嬉しくなっちゃって……」

店主「気持ちは分からんでもないけど千早ちゃん死んじゃうから」

千早「ひっひっふー……」

店主「千早ちゃん呼吸の整え方おかしいから」

千早「あぁ……春香が転んで空中三回転ひねりを繰り出した時と同じくらい笑ってしまったわ」

店主「今なんかさらっと凄いこと聞いた気がするんだけど」

千早「まあ夢だったんですけど」

店主「夢でよかったわ。あとやっぱり千早ちゃんはあとで春香ちゃんに謝っておきなね?」

楓「天海春香さんの人気は凄いですよね。この間なんか子供番組に特別出演して、ののワさんなんてマスコットキャラクターまで……」

店主「ののワさんのぬいぐるみ欲しい」

楓「私もあんな感じのマスコットキャラクターが欲しいです」

千早「楓さんにマスコットキャラクター、ですか?」

店主「……なんか、これはこれで完成されてる気がして」

千早「いじりづらいですね」

楓「そうですか」

店主「人型にこだわらなければ、鳥とかをマスコットキャラクターに出来るかも」

千早「そうですね、似合いそうですし」

楓「鳥ですか。こんど鳥っぽい衣装をプロデューサーさんに頼んでみます」

店主「マスコットを自分に似せるんじゃなくて自分がマスコットに近づくのね」

千早「『蒼い鳥』カバーしてみませんか?」

楓「良いんですか?」

千早「プロデューサーを通せば、多分許可出ると思います」

千早「なんなら私とCD出しましょう!」

店主「千早ちゃんが未だかつてないほど押し強い!」

千早「楓さんの歌唱力はそれほどなんです」

楓「照れますね」

千早「ということで、一緒にCD出しませんか? そしてそれをきっかけに765プロとCGプロで交流を……」

店主「凄い、千早ちゃんがプロデューサーかマネージャーみたい」

楓「プロデューサーさんと検討してみますね」

千早「ええ、お願いします」

楓「……! 『蒼い鳥』の顔緑」

千早「ぐむっwwwww」

店主「うわかっこよかったのに台無しだわ。母音が同じならなんでもいいのか千早ちゃん」

楓「天ヶ瀬冬馬と輝けコーラって似てますよね」

千早「ひぅwwwwww」バンバンバンバン

店主「やめてってば」
32 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage ]:2014/02/06(木) 19:33:47.13 ID:cfDILE2o0
千早...
33 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]:2014/02/06(木) 19:40:25.46 ID:eUln0lGi0
店主「二人は後日、765×Cinderella Girlsコラボレーションアルバム第一弾『ハミングバード』を出したとか」

店主「なんだかアルバム名に親近感を覚えたのは、命名が高木順一朗だからかなあ」

店主「そうそう、楓ちゃんはあの後本当に鳥をモチーフにした衣装でPVの撮影をすることになったらしいわ」

店主「草原で鳥モチーフの衣装をまとって歌う楓ちゃんは、まさに歌姫の名が相応しい様相だったわね」

店主「……まあ、オヤジギャグを地上波で垂れ流すようなアイドルなんだけれど」

店主「アイドルにもいっぱい種類があるのね、知らなかったわ」

店主「そういえば……うちに来るあの二人は、割と似たタイプね。一緒には出来なさそうだけど」

Next→『ボクは自信過剰が気に食わない』
34 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/02/06(木) 19:41:47.55 ID:DJ4028CP0
ふふーん、乙ですね!
35 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]:2014/02/06(木) 19:44:41.04 ID:eUln0lGi0
今日の分はこれで。
シンデレラ勢は難しいですね。ミリデレともに公式のセリフが限られてるからでしょうか。

関係ないけど、自分のP名の『濃茶』繋がりで雪歩とか伊織とかが茶道について語るSSも書こうと思ってます(書くとは言ってない)。
楓「抹茶は待っちゃって、ふふ」

次回は、タイトルで一人は予想できる気がします。もう一人は、お向かいさんで似たような性格の子を探せば分かるかも?

36 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/02/06(木) 19:46:29.22 ID:GRteMuxK0
お茶を飲むボクもカワイイですね!
37 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]:2014/02/06(木) 20:16:45.41 ID:eUln0lGi0
※本編とは余り関係のない話だけど、前スレで店主の容姿について話が上がったので一応

四条貴音 169センチ
店主   172センチ
伊集院北斗180センチ
諸星きらり182センチ(初期)
ζ*'ω')ζにょわー☆

最初は店主の身長は高めの設定だったけどきらりが圧倒的すぎて勝てそうにないです。
因みに胸は無い。自称ドラム缶だけどさすがに寸胴ではないです。84-62-86くらい。
髪型はジョバちゃんみたいな感じで、アイドルモードではポニテ。
普段は眼鏡だけど仕事中はコンタクト(湯気が恐いから)

元々が自作小説のオリキャラだから細かい設定は色々あったけど、とりあえずこんなところで。
38 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage  saga]:2014/02/06(木) 20:45:16.02 ID:cfDILE2o0
72言ってんですか胸は無いで84だと泣いちゃう人がいるんですけど
39 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage saga]:2014/02/06(木) 21:36:57.16 ID:+NXcwrkp0
慈母星のユリア 168cm
ジャギ     179cm
仁星のシュウ  180cm
将星のサウザー 181cm
殉星のシン   183cm
妖星のユダ   183cm
義星のレイ   185cm
諸星のきらり  185cm
ケンシロウ   185cm
トキ      188cm
ラオウ     210cm

四条の貴音   169cm
店主      172cm
伊集院の北斗  180cm

でっけぇなこいつら。貴音もわりとでかい印象だったんだが
40 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/02/06(木) 21:40:48.12 ID:rq1mTa/V0
はい、はーい! ここにカワイイ女の子がいまーす!

百合子は来るのだろうか
41 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/02/06(木) 22:01:11.45 ID:eUln0lGi0
諸星のきらり馴染みすぎだろwwwwwww
42 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/02/07(金) 10:20:55.24 ID:tvvZRt9V0
アニマスのプロデューサーって貴音よりでかかったよな。身長いくつなんだろうか
43 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/02/07(金) 12:37:34.88 ID:1uSShhmH0
175とかなら楓さんwithハイヒールに負けると思うと…
女ってずるい
44 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage ]:2014/02/07(金) 17:06:31.04 ID:wS2LT9gj0
世紀末の強豪達と並べても何ら遜色のないアイドルそれが諸星のきらりだ
45 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]:2014/02/07(金) 17:43:02.12 ID:KTTfKYYF0
店主「同族嫌悪、とはよく言ったもので、自分とよく似た人っていうのは反発の対象だったりするわよね」

店主「でも逆に、類は友を呼ぶ、とも言うし、似たもの同士っていうのは案外集まってしまうものなの」

店主「例えば……自分すごい、って感じの子と、自分が一番可愛い、って感じの子とかね」

――3rd & 4th person『ボクは自信過剰が気に入らない』

店主「はい、デビルコーラ」

幸子「……なんですかこれ、本当にコーラなんですか?」

店主「麗奈ちゃん考案、私作成。名前の通り悪魔のようなコーラよ」

幸子「いやに麗奈さんがオススメすると思ったらそういう訳でしたか……」

店主「オススメされたんだ、本人も飲めないのに」

幸子「ほほう? 本人も、とは、麗奈さんもこれは飲みきったことがないってことですか?」

店主「そうなるわね。ていうかそうよ、そんなもん飲みきれるわけがないわ……」

幸子「じゃあボクが飲みきればボクは麗奈さんよりも優れてるってことですね!」

店主「いやその理屈は――」

幸子「…………」ゴクゴクゴク

店主「……おかしい」

幸子「ムグボファッ!」グフュ

店主「言わんこっちゃない!」

幸子「な、なんですかこれ……生ぬるいしシップみたいなニオイがしますし、なんか辛いですけど……」

店主「韓国や沖縄で悪名高いメッ○ールを常温で保存して、タバスコとバジルソースをちょっと入れてかき混ぜてみた」

幸子「人間の飲み物じゃありませんよこれ! 文字通り悪魔のコーラですよ!」

幸子「うう……口の中が麦くさい……口直しになりそうな食べ物ってありませんか?」

店主「ライス丼とか?」

幸子「嫌ですよそんな炭水化物の宝石箱。あ、ピザトースト下さい」

店主「はい、ピザトースト一つ」

幸子「ふぅぅぅ……これをメニューに載せるのは駄目だと思いますよマスター」

店主「そっか、消そう」

幸子「出来ればボクが来る前に消しておいて欲しかったですね」

カランカラン

幸子「む? お客さんですか」
46 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]:2014/02/07(金) 18:01:10.12 ID:KTTfKYYF0
茜「呼ばれてないけど、茜ちゃん登場ー! マスター、デラックス凸プリンとキャラメルマキアート!」

店主「はいいらっしゃい。デラックス凸プリンとキャラメルマキアート1つずつね」

幸子「デラックス凸プリン……?」

店主「かの有名な水瀬伊織その人が自らの好みに忠実に作りうちでメニュー化されたプリンよ。命名、星井美希」

幸子「水瀬伊織……って、竜宮小町のですか!? あの人もこのお店に来てたんですか」

茜「いおりんには毎日会ってるよー」

店主「まあ事務所同じだしね」

幸子「事務所が同じ? ということは、先日765プロから発表された新人アイドルというのは……」

茜「モチ茜ちゃんのことだね! まあ、ほかにも何人か一緒にデビューしたけど」

幸子「ほほう。ボクは輿水幸子、CGプロでアイドルをしてます」

茜「茜ちゃんは野々村茜っていうんだよー。よっろしくぅー」

店主「二人は歳も近いし、案外気が合うんじゃない?」

幸子「ふふ、そうかもしれないですね」

茜「でも茜ちゃんは幸子ちゃんよりも先にトップアイドルになっちゃうから嫉妬されちゃうかもね!」

幸子「……何を言ってるんですか? ボクが先ですよ、デビューもボクの方が早かったですし」

茜「それを余裕で追い越す茜ちゃん! ヒュー、かっくいー!」

幸子「…………」

茜「あー、茜ちゃん可愛いからなー、瞬きしてる間にトップアイドルになっちゃうかもなー、大変だなー!」

幸子「…………」

茜「ん? 幸子ちゃんどうしちゃったの? あ、もしかして茜ちゃんの可愛さに見とれちゃった? もう、隠さなくて良いんだよ」

幸子「……マスター」

店主「うん?」

幸子「なんかあの子ムカつくんですけれど!」

店主「大丈夫、初対面でその反応はある意味普通だから」

茜「うきゃー、嫉妬されちゃうー!」

店主「茜ちゃんの全ての言葉に反応していたら、最終的に『茜ちゃん劇場』という空間にとらわれて爆発四散するから気をつけてね」

幸子「なんですかそれ怖いですね」

茜「ねえねえねえ、ところで凸プリンまだ? ねえねえねえねえってば!」
47 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]:2014/02/07(金) 18:14:47.82 ID:KTTfKYYF0
幸子「良いですか、野々村さん!」

茜「茜ちゃんで良いよ」

幸子「いえ、知り合いに茜さんがもう居るので。って、そうじゃなくて」

幸子「世界で一番可愛いのはボクです! これは揺るぎませんからね!」

茜「……?」

幸子「その「何言ってんだこいつ」みたいな首かしげをやめてください!」

店主(傍から見てると小学生と中学生の姉妹みたいだなあこの二人)

店主(言われるまで茜ちゃんが高校生とか気付かなかったし、幸子ちゃん背ちっちゃいし)

茜「でも幸子ちゃん、本当は茜ちゃんのことカワイイと思ってるでしょ? 隠さなくていいよ!」

幸子「思ってません! ボクがッ! 一番ッ! 可愛いんですよ!」

店主(麗奈ちゃんとうちに来た時は、確か麗奈ちゃんがムキになって幸子ちゃんが軽くあしらってたなあ)

店主(今は明らかに幸子ちゃんが麗奈ちゃんポジションだけど)

茜「幸子ちゃんも可愛いよ、うん、可愛いよー。でも茜ちゃんには敵わないかなー」

幸子「ぐぬぬぬぬ!」

店主「はい、デラックス凸プリンとキャラメルマキアート、それにピザトーストね。一回落ち着きな、ね?」

茜「ぅわーい、プリンプリン」

幸子「ぐぬぬ……言っておきますけど、まだボクは進化の過程を二つほど残してますからね」モグモグ

茜「茜ちゃんはお仕事に本気の半分くらいで十分かなー」ニヤニヤ

幸子「じゃあボクはさらにその半分で余分なくらいですね!」

茜「でも茜ちゃん、ファンの皆が応援してくれるとついつい本気の100%の半分の二倍を出しちゃうの♪ しょうがないなー、ファンの皆が応援してくれるならしょうがないなー」

幸子「ふふん、じゃあボクはさらに二倍の力で……」

店主「無限ループって怖くない?」

幸子「誰に言ってるんですか?」

店主「独り言よ。このくらいの歳になると増えちゃうのよ」

――――――――――――
小鳥「ふふ、高木ぃ……黒井のやつは放っておいて僕と……へっぶし!」

P「風邪ですか?」

小鳥「いえ、大丈夫です」

小鳥(ダメよ、小鳥……流石に仕事中に黒井→高木×善澤はマズイわ)
48 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/02/07(金) 18:20:51.39 ID:pVEzT0XDO
http://mup.vip2ch.com/up/vipper42719.jpg

名前:野々原 茜(ののはら あかね)
年齢:16歳
身長:150cm
体重:42kg
B-W-H:80.0cm/58.0cm/79.0cm
誕生日:12月3日(射手座) 血液型:AB型
49 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/02/07(金) 18:35:15.42 ID:gAiUUT9Ho
野々村そら「!?」
50 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]:2014/02/07(金) 18:37:37.87 ID:KTTfKYYF0
茜「そういえばさー」

店主「?」

茜「今度、765シアターっていう765プロ所有の劇場作るんだって、プロちゃんが言ってたよ」

店主「765シアター? 秋葉原にあるアレみたいな感じかな」

茜「そんな感じー。で、時々事務所内のユニット同士で合同フェスをしてお客さんの投票を賭けて勝負したりするらしいよ」

幸子「LIVEバトルみたいですね」

茜「茜ちゃん人気者だからなー、フェスに引っ張りだこになっちゃたら困っちゃう! キャンディ用意しておかないと」

幸子「ボクも毎日毎日ドリンクが手放せないほど忙しいですからね」

店主「キャンディとドリンクって何?」

店主(ていうかうちに3日に一回来るくらいの暇があるのはツッコまないほうが良いのかしら、幸子ちゃん)

茜「ところでさー」

店主「今度は何?」

茜「このプリン美味しいよ!」

店主「それはどうも」

幸子「究極的にマイペースですね、野々村さん」

店主「だから言ったでしょ? 付いてこうとしたら『茜ちゃん劇場』に囚われて精神崩壊するから」

幸子「さっきより恐ろしくなってますよ」

幸子「……なんでこう、ボクの周りの『アカネ』って名前の人はこういう人ばっかりなんでしょうかね」

店主「そういえばCGプロにも茜ちゃん居たね」

茜「茜ちゃんと同じ名前の子に悪い子は居ないよ」

幸子「どの口が」

茜「……?」

幸子「だからその顔やめて下さい」

茜「で、茜ちゃん2号がどうしたの?」

幸子「……先週、いえ、先々週の話です……。茜さんがプロレスの前座の仕事をすることになって……」
51 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]:2014/02/07(金) 18:38:25.78 ID:KTTfKYYF0
野々原だwww なんで野々村で予測変換出てきたんだ……orz
52 :野々原茜「訴訟も辞さない」[saga]:2014/02/07(金) 18:39:26.93 ID:KTTfKYYF0
―――
――――――
――――――――――――
幸子『練習相手ですか?』

茜『うん! ラリアットの練習!』

幸子『嫌な予感しかしないので遠慮しておきます』

茜『大丈夫! 私はグローブつけるし、この盾みたいなやつ構えてくれるだけでいいから!』

幸子『……まあ、その程度なら』

茜『じゃあ、いくよー!』

幸子『え、今ですか』

茜『でぇーい!』ズルッ

茜『あ』

幸子『え』

――その時、輿水幸子はミットを首を守る位置に構えていた。その際、ミットの一番下の部分は彼女の胸の高さにあった。

――対して、直前でよろめいた日野茜の拳は……輿水幸子の腹部に向かって重力に任せて動いていた。

茜『ごめん!』

幸子『ぐぼぇっ!』

―――
――――――
――――――――――――
店主「痛い痛い痛い」

茜「流石の茜ちゃんでもそれは無理」

幸子「一瞬口の中が酸っぱくなりましたからね。あの人このカワイイボクに向かってどんな力でラリアットするつもりだったんでしょうか」

茜「今、ちょっとだけ、ちょっとだけ事務所で走り回るのとか控えようと思ったよ」

店主「そうね、プロデューサーさんの腹部にヘッドスライディングとかシャレにならないからね」
53 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]:2014/02/07(金) 18:56:59.81 ID:KTTfKYYF0
茜「でもこの間撮影でゲレンデに行った時は楽しかったなー。スノボー最高!」

店主「私スキーとかスノボーとか出来ないのよ。羨ましい」

幸子「ふふん! 甘いですね、ボクなんかスカイダイビングしたことありますよ!」

茜「凄いね! 茜ちゃんもプロちゃんに頼んでみよっかなー」

幸子「悪いことは言いません、やめましょう」

茜「?」

店主「何があったの……」

幸子「もう二度と空から叩き落とされた挙句ステージの仕掛けに引っかかって無様な姿を晒すアイドルを生み出してはいけませんから」

店主「765のプロデューサーさんは化け物だと持ってたけど、そっちはそっちで別方向にぶっ飛んでるわね」

茜「えー? 面白そうだけどなー。あ、空からスノボー着けて下りて、着地と同時に滑り始めるとか」

店主「それが出来るのはガチャ○ンくらいじゃないかな」

幸子「やっぱり野々原さんには敵わない気がしてきました」

店主「彼女の自信の大半は根拠が無いんだけどね」

茜「逆に空じゃなくて海もいいかも! 茜ちゃんは水も滴るいいオンナだからね!」

幸子「根拠はないのにこの自信はむしろ尊敬に値しますね」

店主「恐ろしいほど自信過剰だからね。しかも割と出来てしまう辺り恐ろしい」

茜「茜ちゃん、よく誤解されるけど意外と頑張り屋さんなんだよ。だから出来ちゃうのもしょうがないよねー」

幸子「ど、努力ならボクだって負けてませんよ! この間もレッスン場閉まるまで練習してましたし」

茜「でも茜ちゃんには届かないよ」

幸子「いいえ、ボクの方が上です!」

茜「むむむ……なら、合同フェスで!」

幸子「LIVEバトルで!」

二人「「決着をつけましょう(つけちゃおうか)!!!」」

茜「そう決まったらプロちゃんに相談しないとね! CGプロの幸子ちゃんがどうしても茜ちゃんに負けたいみたいだからー、って」

幸子「ふふーん、ボクに負けて吠え面をかかないことですね!」

店主「幸子ちゃんそれ負けフラグ」

茜「じゃあ、そういうことだからお勘定ー」

店主「うちは飯屋か」

幸子「ボクも会計お願いします」

店主「はいよ、じゃあ並んで」

茜「茜ちゃんは優しいから前を譲ってあげるよ」

幸子「いえいえ、ボクは淑女なので野々原さんが前に」

店主「まだやるか」
54 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]:2014/02/07(金) 19:03:10.05 ID:KTTfKYYF0
店主「765シアターが建設後、既に楓ちゃんと千早ちゃんのコラボで交流のあった765とCGは、すぐに茜ちゃんと幸子ちゃんの合同ライブを実現したみたいね」

店主「え、結果はどうだったのかって?」

店主「それがまあ、実はね……飛び入り参戦した伊織ちゃんに惨敗よ」

店主「伊織ちゃん曰く、「小物同士で潰し合ってる暇があるならここまで来なさい、にひひ」だそうよ。大物は言うことが違うわね」

店主「で結局、二人はレッスンに励む毎日が始まったと聞いたわ。もちろん、自主的にね」

店主「……まあ、茜ちゃんは相変わらず「レッスン全然してないのに最高に調子が良い」らしいけどね」

店主「ところで……気のせいかしら、お店の扉の向こうに、世紀末覇者みたいな子が見えるんだけど。お客さん……よね?」

Next→『寝る子は育つのか育たないのか』
55 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]:2014/02/07(金) 19:05:04.34 ID:KTTfKYYF0
野々原さん、苗字のミス本当にごめんなさい。プリン買ってくるんで許してください。

このみさんと早苗さん、茜ちゃんと幸子は二大似たもの同士だと思う。
56 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/02/07(金) 19:14:09.21 ID:hWmfnpy10
世紀末覇者って…
何星なんだ
57 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/02/07(金) 19:24:04.64 ID:jF4FloFuo
輿水幸子(14)
http://i.imgur.com/bNrlcKA.jpg
http://i.imgur.com/o4NzuEw.jpg
58 :余談[saga]:2014/02/07(金) 19:44:40.35 ID:KTTfKYYF0
Twitterで「設定が思い出せない」とのことなので
・ユニット
765プロ
 竜宮小町→水瀬伊織、双海亜美、三浦あずさ
 ナムコエンジェル→オールスター
961プロ
 Jupiter→天ヶ瀬冬馬、伊集院北斗、御手洗翔太
 Venus→星井美希、我那覇響、四条貴音
876プロ
 Dearly Stars→日高愛、水谷絵理、秋月涼
東豪寺プロ
 魔王エンジェル→東豪寺麗華、朝比奈りん、三条ともみ
オリジナル
 BOY Meets Girl→天ヶ瀬冬馬、菊地真、秋月涼
 PLANETS→星井美希、水瀬伊織、東豪寺麗華
 フィフステールズ→我那覇響、高槻やよい、朝比奈りん
 氷仙花→如月千早、水谷絵理、三条ともみ
 legEND→天海春香、日高愛、星井美希、水瀬伊織、東豪寺麗華

・店主
元売れないアイドル。基本そのことは隠さず言わずのスタイル。

・音無小鳥
店主と『スキップバード』というユニットを組んでいた元アイドル。

・モバグリ勢
シンデレラガールズのアイドルは、CGプロダクションという新設事務所の所属アイドル。
ミリオンライブのアイドルは、765プロの後輩アイドル。

・魔王エンジェル
知らない奴は「アイドルマスターrelations」をAmazonでポチってくるよろし、うちのオリジナルじゃないよ

・映画
『猫と孤高と』参照。ドキュメンタリー映画。

59 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage ]:2014/02/07(金) 19:47:21.11 ID:wS2LT9gj0
なるほど 続き期待してます
60 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/02/08(土) 00:15:21.52 ID:tTVPwlHDO
Venusはユニット名オリジナルじゃ…
ユニットキャラはオリジナルじゃないからオリジナル枠じゃないのかな?
61 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage ]:2014/02/08(土) 00:15:46.80 ID:Z3ImEc560
62 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]:2014/02/08(土) 11:38:43.54 ID:MVpYeoyV0
店主「どうでもいい話だけど、私の中学生の頃のアダ名は『巨人』だった。当時160センチ強だった私は、下手な男子よりも大きかったしね」

店主「今じゃ成長も留まって170ちょっとに落ち着いてるけど、平均から見たら結構大きい方なのは自負してたわ」

店主「でも、その私に10センチの差をつける彼女は、最早何を食べて生活してるのか不思議なレベルよ……」

――5th & 6th person『寝る子は育つのか育たないのか』

店主「店の扉の外に世紀末覇者みたいなデカさの子が見えるんだけど気のせいかしら」

店主(いえ、分かってるわ……CGプロの子では一番最初にうちに来たお客さんだもの、忘れるわけがないわ。でも……)

店主「小脇に何かを抱えてるのは何……?」

きらり「にょわー☆ お外は雪降ってて寒いにぃ!」

店主「はい、いらっしゃい、きらりちゃん。そっか、雪降ってきたか……帰り自転車どうしようかな」

きらり「お店の中はぽかぽかしてて気持ちいいー!」

店主「エアコン最高。で……きらりちゃん、それは何?」

きらり「んー? これねー、杏ちゃん!」

店主「人っ!?」

杏「寒い……動きたくないとは言ったけど、動かないからって外にでるのもそれはそれで嫌だ……」

店主「本当だ、人だ」

きらり「折角雪降ってるのにずっと寝てるなんてもったいないにぃ」

杏「折角雪降ってレッスン休みになったんだから外にでることなんかないよ」

店主「分からないでもないけれど」

きらり「あ、マスター、きらりはハニーコーヒー!」

杏「ん……あれ、ここどこ?」

店主「ようこそ、喫茶『アイドル』へ」

杏「喫茶店? 道理で暖かいと思った」

店主「連れて来られた時点で気づかなかったのね……」

杏「飴とかないの? 杏別に喉乾いてないし」

店主「売り物じゃないけど、知り合いにもらったバトルキャンディでよければ」

杏「バトルキャンディ?」

きらり「強そうな名前だにぃ」

店主「舐めるとなんかやる気が出てくるという」

杏「やる気出す気はないけどもらっておこう」

きらり「エナドリみたいだにぃ」

杏「うん、味も似てる」コロコロ

店主「エナジードリンク味、なのかな?」

杏「あー、やる気出てきた気がする、でも今日雪だからなー、しょうがないなー、やる気はあるけど雪だからなー」

店主「そこの机動かしてスペース空ければ……」

きらり「杏ちゃん、一緒にレッスンすぅう?」

杏「ヤダ」
63 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]:2014/02/08(土) 11:55:40.64 ID:MVpYeoyV0
きらり「でも杏ちゃん最近寝てばっかりで練習全然やってないよ?」

杏「イメトレばっちりだから、夢の中で」

店主「寝てるだけじゃない」

きらり「寝てばっかりじゃおっきくなれないにぃ! 体動かさなきゃー、うきゃー!」ガシッ

杏「おぼぼぼぼぼぼぼぼぼ」グルングルン

店主「人一人軽々持ち上げて回るとかどんな腕力してるのきらりちゃん!?」

きらり「ほらほらー☆ たのしいでしょー☆」

杏「やめてマジで吐くから空っぽの胃袋から虚空が今ダイビングするからマジでやめて」グルングルン

店主「人ってこんなに簡単に持ち上がるのね……」

きらり「ふぅ、疲れちゃった」

杏「危うく永遠の眠りに就くところだった……寝るのは好きだけどゲームが出来なくなるのはのーさんきゅー」

店主「そういえば、杏ちゃんはいくつなの? きらりちゃんは17歳って聞いて凄く驚いたけど」

杏「17だよ」

店主「……え?」

杏「きらりと同い年だよ」

きらり「きらりの方が一日だけ早いよー☆」

店主「冗談はよしこさん、どうみたって小学生と外国のモデルみたいな組み合わせじゃない」

杏「ところがどっこい、これが現実」

店主「そんな馬鹿な……寝る子は育つって嘘だったのね……」

きらり「迷信? めーしん?」

杏「杏が証明だよ、迷信迷信」

カランカラン

美希「やっほー、来たのー」

店主「あら、いらっしゃい美希ちゃん」

きらり「! え、あ、み、みみみみみ」

杏「?」

きらり「うきゃー! 本物の美希ちゃん! にょ、にょわわー!」

杏「きらりの様子がおかしい!」

美希「? もしかして美希のファンなの? あはっ、人気者も困っちゃうの」

店主「その割に余裕ね」
64 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]:2014/02/08(土) 12:27:22.45 ID:MVpYeoyV0
きらり「み、みみみ美希ちゃん! ず、ずっと前からファンですます!!! 握手してくだしゃー!」

杏「きらりの様子が過去最高レベルにおかしい」

美希「握手くらいいくらでもしてあげるの」スッ

杏「! まずい、握手はやばい!」

美希「?」

きらり「うきゃー!」ギュッ

美希「なのぉぉぉぉぉおおおおおおお!?」ビキビキビキ

杏「遅かったか……またきらりの怪力の犠牲者が増えてしまった……」

きらり「うきゃっ、ごめんなさい!」

美希「大丈夫なの……前にワニ子に甘咬みされたのに比べればまだマシなの」

店主「滅多にない体験してるのね……ん?」

店主「美希ちゃん、その抱えてるのは何?」

美希「ん? これは新しい枕なの」

店主「新しい枕?」

美希「自分の首にぴったりフィットする特別製の枕なの、寝心地抜群なの」

杏「うん、確かに枕は睡眠において重要な要素だからね」

美希「ん、そっちの人は話が通じそうなの」

杏「そっちの人じゃなくて、双葉杏だよ。そっちのでかいのは諸星きらり、二人とも一応アイドル」

美希「ふーん、ミキは星井美希だよ」

杏「ああ、どっかで見たことあると思ったら961プロの」

美希「事務所の仮眠室は枕が固くてよく眠れないの。だから新しい枕を買ってきたの」

きらり「なんか変な形の枕だにぃ」

店主「なにこれ、枕が二つ重なってるみたいな見た目ね」

美希「バタフライなの。うつ伏せで寝ても横向きに寝ても仰向けに寝ても快適な形なの」

杏「へえー……こんな枕もあるんだ……」

美希「1万したの」

店主「高っ!」

杏「杏も印税入ったら買おっかなー」

きらり「CD売れると良いねぇ」

杏「今度こそは印税全部スタドリに変えられたりしないように先に手を回しておかないと」

美希「スタドリ?」

きらり「飲むと疲れが吹き飛ぶドリンクだよー」

杏「プロデューサーがめちゃくちゃ飲んでるよね」

美希「ふぅん? スパークドリンクみたいな感じかな」

店主「アイドルは栄養ドリンクが必需品なの? はい、きらりちゃん、ハニーコーヒー」

きらり「うきゃー☆ 待ってましたー」

杏「飴ちょーだい」

店主「はいよ」

美希「この店も随分賑やかになったの」

店主「お陰様でね」
65 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]:2014/02/08(土) 12:43:52.19 ID:MVpYeoyV0
美希「それにしても、きらりは背が高いね」

きらり「それほどでもあるにぃ」

美希「貴音もマスターも結構大きいなあと思ってたけど、それ以上なの」

きらり「多分トップアイドルになる頃にはお空からファンの皆を見下ろせると思うよー☆」

店主「なにそれこわい」

杏「この間テレビ局ですれ違ったアイドルの男よりもでかかったからね、きらり」

美希「もしかして、金髪のチャラ男じゃなかった?」

杏「うん、そんな感じ」

美希「北斗くんなの」

店主「北斗くんより大きいの!?」

きらり「182センチだにぃ」

美希「北斗くんは180丁度なの」

店主「恐ろしい……」

杏「しかもまだ伸び続けてるんだよ」

美希「本当に空から見下ろせるかもしれないの」

きらり「うきゃー☆ お空から皆を見下ろせばファンの皆がいつでもきらりを見れて皆はぴはぴー☆」

杏「やっぱ寝る子は育つは嘘だよ、迷信だよ。杏よりきらりの方が圧倒的に大きいんだから」

美希「? 寝る子は育つよ?」

杏「え?」

美希「美希が証明なの」タプーン

杏「……部分的に?」

きらり「おっぱい大きいにぃ」

店主「くっ」

美希「どうしたの? マスター」

店主「なんでもないわ、ただ言っておかないといけない気がして」

杏「ぐぬぬ……寝る子が育つなら杏が大きくならないのはおかしい」

きらり「杏ちゃんは体動かさないのが原因だと思うよー」

店主「因みに言っておくけど、杏ちゃん」

杏「なに?」

店主「美希ちゃん中学生だからね?」

杏「なん……だと……?」

杏「馬鹿な……このプロポーションで、杏より年下……!?」

美希「星井美希、15歳なの」

杏「嘘だッ!」

きらり「本当だよー、ほら」つ[961プロ公式サイト]

杏「詐称だ!」

美希「学生証もあるの」

杏「……寝る子って育つんだね。おかしかったのは杏の方だったみたいだよ」

店主「杏ちゃんの目からハイライトが消えた」
66 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]:2014/02/08(土) 13:05:00.10 ID:MVpYeoyV0
杏「むぅ……きっと、そう、杏は寝れば寝るほどアイドルとして育つんだよ、きっと!」

きらり「レッスンサボって寝るのは駄目だの思うにぃ」

美希「昔はミキもよくやったけどね」

杏「ほら! 寝れば寝るほど育つんだよ!」

店主「美希ちゃんが人気出てきたのはサボるのやめてからだけどね」

杏「」

きらり「杏ちゃん、レッスン一緒にすぅう?」

杏「……ソダネ」

美希「マスター、ミキもあれと同じの」

店主「ハニーコーヒー? オッケー」

美希「ハニーって良い響きなの」

きらり「お砂糖なしでもあまあまー☆」

杏「あー、ここ暖かくて眠くなってきた……帰るとき外出るのヤだなー」

美希「雪降ってて大変だったの。運良く電車が止まる前に帰ってこれたけど、一歩遅かったら大変だったの」

店主「そっか、雪すごいから電車も止まっちゃうのか。私はまだ自転車押して帰るだけで済むからまだマシかなあ」

杏「そういえばプロデューサーは電車で出社してきてるけど帰れるのかな」

きらり「きっと事務所に泊まると思うにぃ。あ、良いこと思いついちゃったー☆」

杏「嫌な予感しかしないけど、一応聞いておこうか」

きらり「事務所でPちゃんの為におゆはん作ってあげゆー!」

杏「断固却下! 事務所にわざわざ行くのも嫌だし、きらりが料理すると台所汚れるから」

きらり「美味しいのに……」

杏「いや、美味しいのは認めるけど……ところどころ色んな物にぶつかって物ぶちまけるから」

美希「おっきすぎても大変なの」

店主「確かにね」

きらり「しょうがないから途中でお夜食になりそうなおかし買って行くことにすぅー」

杏「くそ、料理を阻止しても結局行くのか……」

きらり「ということでそろそろ帰ゆー☆ お会計おにゃーしゃー☆」

店主「はいはい。ハニーコーヒー一つで、240円です」

きらり「安ぅーい」チャリン

店主「飲み物安く、食い物高くで採算取ってるから」

杏「えっ、まさか杏から搾り取る気……!?」

店主「いや、あの飴は貰い物だから別に……」

きらり「じゃあ帰ゆー☆ ばいばーい」ムンズッ

杏「ちょ、待ってきらり、腕が腹にめり込んでおぶふぉ」カランカラン

美希「……抱えて帰ったの」

店主「さながら枕だったわね」

美希「この枕ここまで持ってくるのも結構重かったのに」

店主「きらりちゃん、杏ちゃんを軽々持ちあげるけど、あれは杏ちゃんが軽いのか、それとも……」

美希「アイドルとしてじゃないくて、人として特別すぎるの」
67 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]:2014/02/08(土) 13:16:28.60 ID:MVpYeoyV0
店主「きらりちゃんもさることながら、杏ちゃんも改めて考えると凄いわね。あの歳であの体型を維持してるのって」

店主「あの日うちに来てた三人って、皆歳不相応なプロポーションしてるのよね。しかも皆、いえ、杏ちゃんはそれ程じゃないけど口調も個性的だし」

店主「……やっぱ、アイドルはあれくらいキャラが濃くないと駄目なのかな」

店主「そういえば、最近は外国人の子もうちによく来てくれるようになったわね」

店主「誰だったかしら……この間雪歩ちゃんが連れてきたあの子。ものすごくうちを気に入ってくれたみたいだけど」

店主「確か頼んでたのは……抹茶、だったかしら。抹茶オレでもなく抹茶プリンでもなく抹茶とは、渋いわ」

Next→『笑みながら 見る和の心 凛として』
68 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]:2014/02/08(土) 13:17:41.00 ID:MVpYeoyV0
あんきら編でした。きらりの口調難しすぎてWiki開きながらじゃないと無理ですこれ。
次回のタイトルがやや不自然な文章なのは、小ネタ挟んだからです。では、次回。
69 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage saga]:2014/02/08(土) 13:30:29.59 ID:VgwQPxa00
乙乙

次エミリーちゃんっぽくてうれC
70 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/02/08(土) 13:34:58.27 ID:llRA7Bbm0
えみながら
みるわのこころ
りんとして


ってことか
71 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/02/08(土) 13:55:08.98 ID:6vx1Inuso
諸星きらり(17)
http://i.imgur.com/jVanwwD.jpg
http://i.imgur.com/AxgnXLW.jpg

双葉杏(17)
http://i.imgur.com/wdDCPdI.jpg
http://i.imgur.com/okhWRtJ.jpg
72 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/02/08(土) 22:14:04.84 ID:tTVPwlHDO
なんか作者がやりかした言われてるけど何かしたの?
73 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/02/08(土) 22:24:42.11 ID:LJfWzMJa0
森きのこのコメントのやつか? なんか風刺的なSS書いてたらしいぞ。

俺はそっちよりも作者が高校生だってほうがびっくりだったけどな。
74 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/02/08(土) 23:20:04.60 ID:5rUJBObz0
ラノベのssか
荒らしへの対応の仕方はなるほどと思った
75 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/02/09(日) 00:26:43.12 ID:xiKr0WwDO
森きのこでラノベの読んできた
ああいうのは「批判してる俺輝いてる!カッコイイ!」なバカだと俺は思ってるから可哀想な人を見る目でみることにしてる

つか高校生だってのが一番驚きだな、受験大丈夫か?
76 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/02/09(日) 05:38:08.45 ID:/UJKcEsH0
全くわからないし人間からしたら、ここでやるような話題かと思うんだがどうか?
77 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/02/09(日) 09:42:44.41 ID:xiKr0WwDO
http://mup.vip2ch.com/up/vipper42727.jpg
この画像きらりんに見えなくもないと思うがきらりんじゃないんだよね
ζ*'ヮ')ζ<うっうー!
78 :濃茶[saga]:2014/02/09(日) 10:17:04.15 ID:c77XsUMx0
律子とエミリー出したら、ローソン繋がりで凜も出さないといけない気がしてきた
79 :濃茶[saga]:2014/02/09(日) 10:54:05.17 ID:c77XsUMx0
店主「茶道にはいくつかの流派があるけど、それぞれの流派で共通していることが一つある。それは、礼を大事にすること」

店主「挨拶、総礼……茶道のお点前の中では、亭主と客が何度も礼をするわ。それは、お互いに対する敬意の表れね」

店主「その精神を人一倍大切にしている子が、外国の子だって言うんだから日本人も負けていられないわね」

――7th person 『笑みながら 見る和の心 凛として』

店主「…………」

エミリー「このきめ細かい泡……」

雪歩「粉っぽくない舌触り……」

エミリー「爽やかな喉越し……」

雪歩「そして、心地いい苦味と仄かな甘味……」

二人「「美味しゅうございました」」

店主「ありがとう。まさかそこまで真剣に味わってもらえるとは思ってなかったわ」

雪歩「マスターの点てる抹茶は、濃い目なのに飲みやすくて好きです」

エミリー「これが本物の抹茶というものなのですね。はぁ……おいしぃ……」

店主「まあ、中学高校とそれなりにやってたからね。私は濃い目が好きだから部活の練習でも濃い目の作って後輩に嫌な顔された」

雪歩「美味しいのに……」

店主「まあ、後輩の何人かは私の濃い薄茶が気に入ってくれたようだったけどね」

エミリー「濃いのに薄茶……紛らわしいですね」

雪歩「なんていうんだろう、薄い濃いってついてるけど、実際薄茶と濃茶ってほぼ別物だから……」

店主「濃い薄茶なら飲めても、濃茶はどうしても駄目って子も居るしね。大抵、抹茶といえば薄茶のことだけど」

エミリー「濃茶というものは飲んだことがありませんね……噂には聞いたことがあるのですが」

店主「ちょっとお高く付くけど、出せないことはないよ?」

エミリー「それは本当ですか?」

店主「ただ、本来喫茶店で出すような品じゃないから、ちょっと面倒な注文をさせてもらうけどね」

エミリー「面倒な注文、ですか」

雪歩「吸い茶のことですか?」

店主「そう。本来濃茶っていうのは何人かの客で回し飲むから、基本的に客一人だけに出すことって中々無いのよ。量の問題もあるし」

店主「そうなると、雪歩ちゃんと私も加わると丁度いいかなって」

雪歩「濃茶なんて滅多に飲めるものじゃないですし、私も頂きたいです」

エミリー「成程、それが作法ならば私はそれに従います」

店主「じゃあちょっと待ってね」
80 :濃茶[saga]:2014/02/09(日) 11:12:04.94 ID:c77XsUMx0
雪歩「濃茶は点てる、じゃなくて練る、って言うんですよね」

店主「そうそう」

エミリー「練る、ですか。およそ飲み物を作るときに用いる言葉には……」

店主「見てれば分かるよ。どうして練るのか」ファサッ ファサッ ファサッ

店主「三人だから九杓か……」サッ サッ サッ サッ…

エミリー「! 既にここまで良い香りが……」

店主「濃茶に使われるお茶は質の良い高級品でないといけないからね」チョロロロロ

店主「さて……」

エミリー「」ゴクリ

店主「茶筅の先でゆっくりお茶をお湯に溶かして……」シャッ

店主「少しずつお湯を加えて飲み具合の良いように練り上げる……!」ズプッ グッグッ

雪歩「いつ見ても綺麗な緑色ですぅ……」

エミリー「薄茶と違い、どろりとしていますね……」

店主「この見た目だけで敬遠されがちなのがもったいないわ。よし、このくらいで良いかな」

店主「どうぞ」

エミリー「これが、濃茶……」

雪歩「初見ではちょっと抵抗あるよね、私もそうだったし」

店主「飲んでみると大丈夫だったりするんだけどね。飲んで駄目な子も居たけど」

エミリー「……お点前、頂戴いたします」ペコリ

店主「大体三口半が目安ね」

エミリー「はい」

エミリー「お先に」

雪歩「はい」

エミリー「」ゴゴゴゴゴゴ

店主(茶碗を手に真剣な表情を浮かべるアイドルっていうのも中々見れないわね)

エミリー「……っ!」

雪歩(口をつけた……!)

エミリー「…………」

雪歩「…………」

店主「…………」

エミリー「……So yummy!!!」

店主「それは良かった! じゃあ、次は雪歩ちゃんに回して」

雪歩「じゃあマスター、お先に」

店主「ええ」

雪歩「」コッコッ

雪歩「美味しいですぅ」
81 :濃茶[saga]:2014/02/09(日) 11:25:28.14 ID:c77XsUMx0
店主「それじゃあ私も自服になるけど頂こうかな」

店主「……うん、流石高級茶葉」

エミリー「抹茶にもこんなに美味しいものがあったとは……まだ知りませんでした」

雪歩「名前は聞いたことあるけど、見たり飲んだことはないってことが多いからね」

エミリー「日本の伝統文化は奥が深いですね。私もまだ知らないことだらけです」

店主「いや、正直エミリーちゃんの知識量は普通の日本人を軽く超えると思うのだけれど……」

雪歩「エミリーちゃんは本当に日本のことが好きなんだね」

エミリー「最近は書道も習い始めました。スミの匂いが好きなんですが……筆でエミリーと書くのは少しむずかしいです」

店主「筆でカタカナ書いたことは無いなあ」

雪歩「書道で言われる「流れるような筆順」が、カタカナだとやりにくいですしね」

店主「かと言ってひらがなで書くわけにも……」

エミリー「…………」スッ サラサラ

メモ帳『えみりぃ』

エミリー「……少し字面が可愛いですね」

店主「悪くないかもしれない」

雪歩「なんだか四条さんが横文字使った時みたい」

店主「貴音ちゃんは横文字苦手だよね。シャンプーもなんか発音おかしかったし」

雪歩「しゃんぷぅですか」

店主「そうそう」

エミリー「四条……どことなく和を感じる名前ですね」

店主「確かに和って感じだけど、容姿はどちらかと言うと西洋風よね」

雪歩「銀髪ですしね」

店主「そういえば、エミリーちゃんは逆に、頑なに横文字を使わないわね」

エミリー「私ですか?」

雪歩「うん。プロデューサーのことも仕掛け人様って呼んでるよね」

店主「仰々しいわね」

エミリー「そ、そうですか?」

店主「うん。だって、皆がマスターって呼んでる私の事、エミリーちゃんなんて呼んでる?」

エミリー「亭主様」

亭主様「ほら」

雪歩「マスター、なんか雰囲気が……」

亭主様「亭主様なんて、エミリーちゃんに生まれてはじめて呼ばれたわ……」

店主「でも、それだけ日本のことが気に入ってくれてるってことよね」
82 :濃茶[saga]:2014/02/09(日) 11:38:04.28 ID:c77XsUMx0
エミリー「しかし、気分が昂ってしまうとどうも母国語が出てしまって……」

店主「それはしょうがないんじゃない? 馴染みのある言葉がとっさに出ちゃうのは」

雪歩「うちのお父さんも良く方言が出ます」

店主「ていうかさっきもおもいっきり「So yummy」って言ってたし」

エミリー「! それは本当ですか……? 気づきませんでした」

雪歩「それだけ濃茶に感動したんだね」

店主「雪歩ちゃんとエミリーちゃんで、日本文化の探求番組でも作ったら人気でそうね」

雪歩「あ、良いですね」

エミリー「日本文化の探求……収録は着物で、ですね!」

雪歩「良いね、面白そう」

店主「エミリーちゃん、着物着れるの?」

エミリー「はい。仕掛け人様に、私の代表色である濃い紫色の着物を贈っていただきました」

店主「着てる姿が容易に想像できるわ。凄く似合ってそう」

雪歩「私は……百合の花の着物が家にあるから、それかなあ。イメージカラーにも合ってるし」

エミリー「大和撫子たるもの、衣装の一つにもこだわりを、ですね」

店主「仕事熱心なのね」

エミリー「清く美しい大和撫子を目指し、日々精進です」

雪歩「私もうかうかしてるとエミリーちゃんに追いぬかれちゃいそう……頑張んなきゃ」

店主「ライバルは腐るほど居るからね、頑張ってね」

エミリー「はい」

雪歩「私も、後輩の皆に堂々と出来る先輩になれるように頑張ろうと思います」

店主「うん。後輩は先輩の背中を見て育つものだからね……先輩がしっかり引っ張ってあげないとね」

雪歩「うぅ……でもその後輩に後ろから追いぬかれたらどうしよう……あぁ! 気弱でダメダメな私は穴掘って埋まって――」

店主「店の床に穴あけないで!」
83 :濃茶[saga]:2014/02/09(日) 11:54:57.74 ID:c77XsUMx0
エミリー「大和撫子の道は険しいですね」

雪歩「そうだねぇ……私はいつも躓きそうだよ」

店主「でも今までやってこれてるんだから、これからだって大丈夫よ」

雪歩「そう、ですかね」

エミリー「大丈夫です! 雪歩さんが躓きそうになったら、私たち後輩が後ろから支えますから」

雪歩「エミリーちゃん……」

エミリー「和の心、人というものは助け合う生き物だと言われています。ですから、雪歩さんたち先輩の方々が引っ張ってくださった分、私たち後輩も同じだけ返すんです」

店主「仲良きことはなんとやら。いい関係じゃない」

雪歩「なんか……私、あんまり先輩らしいことやれてないから、恥ずかしいですぅ……」

エミリー「そんな。私たちはいつもお世話になってばかりで……」

雪歩「いやいや私なんか……」

エミリー「いえいえ雪歩さんは……」

店主「……なんだ、まあ、いい関係よね。先輩が威張らず後輩が尖らず。お互いを思いやってる関係で」

店主「芸能界なんてギスギスしてて普通って感じだから、765プロは本当に幸せで楽しいところみたいね」

雪歩「……そうですね、765プロは楽しいです!」

エミリー「私も、ここに入って良かったと思うことが何度もあります」

店主「ほら、雪歩ちゃん。エミリーちゃんたち後輩がこうやって言えるのは、プロデューサーさんとか社長とかの力だけじゃなくて、」

店主「765プロという事務所の空気を作ってきた、雪歩ちゃんたち『先輩』の功績よ」

雪歩「私たちの、功績……」

店主「先輩同士がギスギスした関係だったらこうはならないでしょ?」

雪歩「そう、ですか。そうですよね……」

店主「そして何年後かには、エミリーちゃんたち『後輩』が『先輩』になる番ね」

エミリー「! 私が、先輩に……」

店主「後輩に尊敬される雪歩ちゃんみたいな先輩になりたかったら、頑張っておかないとね」

エミリー「……はい、そうですね!」

雪歩「……あ! 外、もう結構暗くなってきちゃったよ」

エミリー「あ、本当ですね。じゃあ、そろそろお暇させて頂きます」

店主「はい、お会計……えーっと、雪歩ちゃんが350円、エミリーちゃんが1050円だけど……」

雪歩「あ、私がまとめて払います」

エミリー「!? 雪歩さん?」

雪歩「少しくらい、先輩っぽいことしたいから。それに、濃茶も美味しかったし」ニコ

エミリー「……では、お言葉に甘えて」
84 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]:2014/02/09(日) 12:18:43.63 ID:c77XsUMx0
店主「お互いを敬い、思いやる関係っていうのは、ある種理想の人間関係なのかも知れないわね」

店主「そういう点では、あの二人の関係は非常に良好。気も合うみたいだし、もしかすると先輩後輩というよりは良い友だちなのかもね」

店主「お堅い人には「上下関係のない先輩後輩など甘ったるい」という人も居るけど、必ずしもそうじゃないと思うわ」

店主「例えば先輩後輩にかぎらず、アイドルとプロデューサーでもそう。対等な関係で成功した例はいくらでもあるんじゃない?」

店主「まあ、ベストな関係なんていうのは、その当人たちにもどれが正解かなんて分からないんだけどね」

店主「ところで、先輩後輩って言うと、学校とかのイメージで先輩の方が年上っぽいわよね」

店主「そんなイメージで後輩だから年下だと思ったら、実は年上だった……なんてこともあったらしいわよ」

Next→『大人のレディ(自称)と可愛いレディ(自称)』
85 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/02/09(日) 12:30:12.25 ID:Wa/8QTqT0
おつ
だが何故でしゅって言わせなかった

次は片方はジャガーのようにアダルティなあの人かな?
86 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]:2014/02/09(日) 12:32:34.65 ID:c77XsUMx0
>>72-75
見事にまとめサイトの方、見事に大荒れでしたね。予想はしてましたが。
SSの春香さんのような対応を求めていたんですけどね。

>>75
J( ´・ω川)<私はまだ受験生じゃないですぞ

87 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]:2014/02/09(日) 12:33:04.14 ID:c77XsUMx0
あぁ! でしゅ忘れてた! くそ!
88 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/02/09(日) 12:47:00.20 ID:YeamJxPhO
Jk2にしては高い文章力だ。
89 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/02/09(日) 22:50:15.13 ID:xiKr0WwDO
高校中退の俺からしたら高2だとしても受験勉強に励み始めてる勝手なイメージがある
90 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/02/09(日) 22:53:28.25 ID:c77XsUMx0
高1なんだが
91 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/02/09(日) 22:56:28.99 ID:yIJSJnruo
JK一年でこれか
将来有望じゃない
92 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/02/10(月) 00:17:08.58 ID:Ji+yCfPh0
こういう自分なりの雰囲気を違和感なく出てる文章を書ける人ってうらやましいわ。頑張ってください。
93 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/02/10(月) 00:38:17.10 ID:aaoBKyNH0
なんで頑なにjkなんだ
94 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/02/10(月) 01:31:51.56 ID:YOChHi23o
Pは全員JSなんだからJSの高校生はJKだろ何言ってんだ
95 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage saga]:2014/02/10(月) 18:35:18.19 ID:aaoBKyNH0
店主「女性に年齢を聞くことが失礼なこと、というのは暗黙の了解で、大体の人が心得ていることよね」

店主「でもだからと言って、自分の予想で相手の年齢を思い込んでしまうのも駄目。難しいところね」

店主「まあ私は女だし? 全く遠慮もなく歳は聞くし、聞かれても正直に答えるけどね。どっかの誰かと違って」

――8th & 9th person 『大人のレディ(自称)と可愛いレディ(自称)』

店主「舞い上がりぃぃぃぃぃ揺れ落ちるぅぅううううう!」

早苗「肩の向こうにぃ、あぁなたあああぁぁぁぁ……」

二人「「山がぁぁぁぁあぁ燃えるうぅぅぅ」」

〜♪

店主「……ふぅ、やりきったわ」

早苗「久しぶりに熱唱した気がするわ」

店主「忘年会かと」

早苗「年明けて一ヶ月しか経ってないけどね。まあ、雪かき終わりのお疲れ様会ってことで」

店主「助かったわ、早苗さんが手伝ってくれて。店の前はやっておいたけど、店の周り全部は回れなかったから」

早苗「いつもこのお店には世話になってるから、このくらいのお手伝いは当然よ」

店主「ありがたい。じゃあ、なんか飲み物一杯くらいはサービスしようかな」

早苗「お? じゃあ、熱燗……」

店主「早苗さん酒癖悪いから駄目」

早苗「あるにはあるのね……。じゃあ、無難にカフェオレでも貰おうかしら。熱いのをね」

店主「はい、カフェオレ一つ。私の分も作っちゃおう」

早苗「はー、外が寒かったから店の中は天国ね……雪かきは腰に負担が……ってまだ歳じゃないわよ!」

店主「早苗さんが歳だったら私も近いもんじゃない」

早苗「ま、まだ私はお姉さんだから……」

店主「この店ではお客が28だろうが50だろうが私がお姉さんなのよ」

早苗「成程、お・ね・え・さ・ん?」

店主「あ、やっぱなしで」

早苗「なんでよ」

店主「ガチで妹みたいに見える」

早苗「身長でかいからって調子に乗るんじゃないわよ?」

店主「いやいやまさか。はい、カフェオレ」

早苗「どうも。ん、美味し熱っ!」

店主「そりゃ熱いわ」

カランカラン
96 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage saga]:2014/02/10(月) 18:49:31.51 ID:aaoBKyNH0
真「おっ邪魔しまーっす!」

店主「あら、いらっしゃい。……ん? そちらは?」

このみ「はじめましてー、馬場このみです」

店主「765プロの後輩の子?」

真「先月入ったばかりなんですよ」

店主「成程。さ、カウンターへどうぞー」

真「マスター、僕はジンジャーティーで」

このみ「じゃあ私はミルクティー」

店主「はい、ジンジャーティーと紅茶M一つずつ」

真「ふぅー、外は寒くて大変で……ん?」

早苗「……あれ、キミは」

真「片桐さん!?」

早苗「早苗で良いってば。久しぶり」

このみ「知り合い?」

真「ええ、まあ……」

早苗「中々に良い試合だったわ。婦警時代もあそこまで白熱した試合はないかも」

店主「真ちゃんと早苗さんはどういった関係なの?」

真「この間、『芸能人スポーツ選手権』って番組に出たんですけど、格闘技部門で僕が出場して……」

早苗「運が悪かったわね、生憎私は有段者だから。空手じゃそうそう負けないわ」

このみ「真ちゃんが負けたの!?」

真「結構頑張ったのになぁ……」

店主「早苗さんはこう見えて元婦警だからね、そりゃ強いのも当然だわ」

早苗「抵抗したコンビニ強盗を投げ飛ばしたこともあるわよ?」

このみ「なんて恐ろしい……」

真「空手だったから良い線まで行けたけど、ほかの競技なら瞬きする間に負けてたかもしれない」

店主「否定出来ないわね」
97 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage saga]:2014/02/10(月) 19:40:30.33 ID:aaoBKyNH0
店主「ん? そういえば、さっきから聞いてる感じだと……このみちゃんって真ちゃんより年上?」

真「はい。やっぱり初対面だと分かりませんよね」

このみ「これでも24よ」

早苗「24!? 冗談、どう見たって小学生って感じなのに」

このみ「貴女だって似たようなもんじゃない!」143

早苗「私だって28よ! それに私の方が圧倒的に背が高いわ!」152

真(10センチは違うかな……)159

店主(二人とも私から見れば変わんないんだよなぁ……)172

このみ「ほら! 保険証!」

早苗「……24ね」

このみ「ほらぁ!」

真「早苗さんは警官だった話で疑いようもないけどね」

早苗「悪い事したら捕まえる……というか、シバく♪」

真「逃げられる気がしない」

店主「勝ち目がないわね」

このみ「……ん? でも、警察って身長制限あった筈じゃあ……」

店主「ああ、警察の身長制限って、格闘技の大会実績とかで免除されるから」

早苗「そそ。空手、柔道、合気道……大会成績の自慢話なら二時間は余裕で出来るわよ?」

真「今更だけど、スポーツ選手権のスタッフはなんで早苗さんの出場を認めたんだろう」

店主「真ちゃんならイケると思ったんじゃない?」

真「買いかぶりすぎですよ! あ、そういえばこの間プロデューサーが取ってきた仕事も……」

店主「また男っぽい仕事だったの?」

このみ「なに、プロデューサーへの文句? 私もこの間プロデューサーが取ってきた仕事に納得がいかないわ!」

真「プロデューサーってば――」
このみ「プロデューサーったら――」

真「特撮ヒーロー劇場版のメイン敵役の仕事取ってきたんですよ!?」
このみ「小学生向けのランドセルモデルの仕事取ってきたのよ!」

早苗「……コメントしづらいわね」

店主「とりあえず、真ちゃんから詳しく」
98 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage saga]:2014/02/10(月) 19:50:54.09 ID:aaoBKyNH0
真「特撮ヒーローの」

店主「うん」

真「劇場版の」

店主「うん」

真「敵役」

店主「嫌なの?」

真「生身アクションにも自信ありますし、良いんですけど……僕のやる敵って、設定上性別不明っていう微妙なラインで……」

店主「……完全な男役よりはグレードアップしたんじゃないかな?」

真「いえ、これで上映されてから、見た人が皆男として認識したらどうしようかと……」

店主「ふぁ、ファンシーなイメージも広まってるから大丈夫よ、きっと」

早苗「でも私との試合中はものすごい男らしかったけどね」

真「うぐっ」

早苗「生身アクションがあるなら、少し工夫しないと男にしか見えないんじゃあ……」

真「うぅ……せめて僕のやる役の次くらいに出番のある女幹部の方が良かった……」

店主(女幹部のセクシー衣装は、ちょっと真ちゃんには似合わない気がするなあ)

このみ「それなら私だってひどい話よ……」

店主「このみちゃんは……ランドセル、だっけ」

このみ「説明を聞いた時、プロデューサーは確かにグラビア撮影の仕事だって言ってた、言ってたはずなのに……」

このみ「現場に行けば渡されたのは私立小学校っぽい制服と赤いランドセル! あれのどこがグラビア撮影よ!」

早苗「うちのプロデューサーよりもひどいわね……私ならシメてるわ」

真「早苗さん、プロデューサー死んじゃいますって」

このみ「真ちゃんのバーサーカーコンボ(アッパー→正拳突き→のしかかり→まこちースペシャルVer.真)を受けても無事なんだから大丈夫よ」

このみ「この私のセクシーな大人の魅力を分からないなんて、一回シメられてしまえばいいわ」

店主「怒り心頭に発する、って感じね」
99 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage saga]:2014/02/10(月) 20:00:42.95 ID:aaoBKyNH0
店主「っていうか、セクシーな大人の魅力、ねぇ……」

このみ「?」

店主「」チラッ

真「」ストーン

このみ「」ストーン

早苗「」ポヨン

店主「…………」チラッ

店主「」ストーン

店主「多分一番大人の魅力溢れてるのは早苗さんじゃないかな」

早苗「え? な、何よ突然」

真「……ああ、そうですね。身長に対して凄すぎますよね」

店主「私なんかその逆を行っているというのに」

このみ「くっ……私には大人の魅力が無いっていうの?」

店主「それはまあ……『適材適所』としか」

このみ「えー……」

真「なんかこのやりとり前も見たことある気が……」

早苗「そうなの? ……そうだ、ついでだから私もお仕事の相談しちゃおっかな」

店主「そういうお店じゃないんだけどね。まあ、お姉さんが聞いてあげましょう。この店で私は皆のお姉さんだからね」

早苗「じゃあ、お言葉に甘えて、お・ね・え・さ・ん」

店主「なんだい妹よ」

早苗「私の方が年上だってば!」

早苗「……ぶっちゃけて言うと、」

早苗「私も大人っぽい仕事が欲しいの!」

店主「それは……頑張ってとしか」

早苗「なんで私の相談は前の二人より適当なの!?」

店主「だって、早苗さんなら頑張ればそういう仕事来そうだもん」

このみ「遠回しに私には来ないって言われた気がする」

真(口に出しては言わないけど、あのプロデューサーの感じだとその通りな気がするなあ)
100 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage saga]:2014/02/10(月) 20:12:49.38 ID:aaoBKyNH0
早苗「Boo,役に立たないお姉さんね」

店主「だって、アドバイスしようがないもの。やろうと思えばいつだって出来そうだし」

早苗「そうかしら? まあ、それなら帰り次第プロデューサーに相談ね」

真「僕もプロデューサー相談したら女の子っぽい仕事増えるかなー」グデー

このみ「私はどうしたらいいのかしらー」グデー

早苗「……そういえば、今ふと思ったんだけど」

このみ「?」

早苗「このみちゃんって、うちの事務所の事務員にどことなく似てるのよね……」

店主「事務員? そういえば、CGプロの事務員の人ってどんな感じなのか知らないわね」

早苗「うーん、見た目はこのみちゃんがおっきくなった感じで、」

このみ「私これ以上大きくなれるかな……」

真「ああ、さっきのマスターの一言でこのみ師匠がネガティブに」

早苗「あと、性格面は一言で表すなら守銭奴かな!」

店主「事務員としては非常に優秀で、これこそまさに『適材適所』って感じね」

早苗「よくプロデューサーに栄養ドリンク売りつけて金巻き上げてるわ」

店主「前言撤回、事務員よりもセールスウーマンの方が向いてるんじゃないかな」

早苗「私もそう思うわ」

このみ「私と似てるのか……直接あったら体入れ替わったりしないかな」

真「このみ師匠の思考までトリップし始めましたよ! マスター!」

店主「私のせいなの!?」

このみ「良いもん……いつか絶対にセクシーな衣装で撮影してやるわ! むきー!」キー!

真「ぼ、僕だって絶対にフリフリの衣装で踊る仕事をしてやるーっ!」ギャオーン!

早苗「二人とも、ここお店の中だから」

店主「お客さん居ないけどね」
101 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/02/10(月) 20:20:17.65 ID:MZnouTF5o
片桐早苗(28)
http://i.imgur.com/FrPkfnL.jpg
http://i.imgur.com/co4ZI7O.jpg
102 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage saga]:2014/02/10(月) 20:28:23.92 ID:aaoBKyNH0
店主「……っと、うちの店で雄叫びを上げた二人だけど……この後、意外な形でこの願いは叶うのよ」

店主「まずこのみちゃんは、なんとどういう因果か、早苗ちゃんと共演することになったのよ」

店主「その番組の名は『ミニマム・ビューティー』、背の低い女の子を対象にし、身長155センチ未満の子がファッションショー形式でコーディネートを魅せていく番組よ」

店主「このみちゃんは念願の仕事だったらしいけど……流石にジャガーのコートはどうかと思うわ、このみちゃん」

店主「……まあ、早苗さんのボディコンよりはマシかしら。本当にアレ全国の背の低い女の子が参考にできるのかしら」

店主「で、真ちゃんの方はというと、なんと映画のシナリオが変更されて、序盤は主人公側に味方する女戦士、終盤は主人公を裏切りラスボスとしての正体を現すという役に」

店主「結果、真ちゃんは映画の前半部分だけだけど、フリフリ衣装で踊って(戦って)たらしいわ。人生何が起こるか分からないわね」

店主「そういえば、そう……人生は何が起こるか分からないけど、人生が終わった後に何があるかは、それよりも分からないわね。って、『あの子』が言ってたわ、ふふ」

Next→『古都生まれのTさん』
103 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage saga]:2014/02/10(月) 20:30:29.71 ID:aaoBKyNH0
今日の分はこれで。
因みに、この後このみさんは、年長者の風格を持っていることに気づいた765Pによってセクシー路線も増えたとかなんとか。やったねこのみさん、コアなファンが増えるよ!

次回は、もはやタイトルがネタバレ。次回の主役は、CG一人なのか、それともCG765で二人なのか、もう一人どこかにいるのか……
104 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/02/10(月) 21:56:00.75 ID:ylBPXCym0
乙です

まこちースペシャルVer.真って、まこちーに伝授でもされたのか?ww
105 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/02/10(月) 22:26:13.81 ID:GEEKEovh0
このみさんはビキニ姿はセクシーだから…
106 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/02/10(月) 23:42:31.02 ID:BMWQOo9Io
まこちースペシャルを更に進化させた真・まこちースペシャルのことじゃね?(すっとぼけ)
107 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage saga]:2014/02/11(火) 10:54:01.25 ID:mfRtq8RQ0
店主「幽霊の 正体見たり 枯れ尾花、なんて言葉のある通り、幽霊なんてものは気のせいだと済まされることが殆どね」

店主「そうは言われても、自分ではっきりと正体が確かめられないものっていうのは怖いものだわ」

店主「もしそういうものが普段から見えるなら、むしろ怖がらずに済むのかもしれないけどね。それはまあ、人によるか」

――10th person 『古都生まれのTさん』

ナレーション『お分かり頂けただろうか……写真中央に映るMさんの足元にご注目頂きたい』

店主「あー、なんとなく分かったかもしれない」

小梅「こ、これは……多分、ごう、合成……だと……思い、ます」

店主「うん、そんな気がする。ちょっと写真全体から浮いてるし」

小梅「心霊、映像なら……合成、でも、やらせでも……面白い、けど……写真は、ちょっと」

店主「心霊映像はやらせでも迫力あったりするしねえ、下手なB級ホラーより怖かったりするし」

小梅「う、うん」

店主「それにしても、アレね。プロジェクター使ってスクリーンで見ると、ちゃちな心霊写真でも怖く見えるわね」

小梅「が、画面が大きいと、迫力が……違う……」

店主「私こういう番組好きだから、小梅ちゃんがDVD持ってきてくれて良かったわ」

小梅「じ、事務所だと……皆、怖がる……から」

店主「その歳でしっかり周りに気配りできるなら将来有望ね……小梅ちゃんは」

小梅「そ、そうだ、あの、こっちの……呪いの、ビデオが、見たいって……あの子が……」

店主「あの子? ああ、あの子ね。どこにいるのか分からないけど」

小梅「」クイックイッ

店主「ん?」

小梅「ま、マスターの、う、後ろ……」

店主「なにそれこわい」

小梅「大丈夫、迷惑は、かけない……はず、だから」

店主「さっきから肩重いんだけど、まさかねえ……」ウィーン

店主「さて、『呪いのビデオ』ってことは心霊映像特集かな」

小梅「う、うん……特に、幸子ちゃんが、気絶……するような、やつ」

店主「楽しみだわ」ピッ

スクリーン『恐怖 心霊映像100連発!』

店主「おかしい、タイトルが全然怖そうじゃない」

カランカラン
108 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage saga]:2014/02/11(火) 11:07:42.27 ID:mfRtq8RQ0
貴音「お邪魔しま――」

ナレーション『お分かり頂けただろうか。それでは、もう一度ご覧頂こう』

男『おい! どこ行った! どこ行っ――あぁあああああああ!!!』

ナレーション『映像は、ここで途切れた』

貴音「…………」

店主「あ、貴音ちゃんいらっしゃい」

小梅「お、お客さん……」ワタワタ

店主「えーっと、DVD止めて……っと」ピッ

小梅「? あ、あの……大丈夫……です、か……?」

貴音「…………」

貴音「きゅうっ」パタリコ

小梅「! ま、ま、マスター、お、お客さん、倒れた……」

店主「えぇ!? た、貴音ちゃん!?」

貴音「仏説摩訶般若波羅蜜多心経観自在菩薩行深般若波羅蜜多時照見五蘊皆空度一切苦厄……」ブツブツ

店主「般若心経やめて! 怖い!」

小梅「あ、あの子が、怖がってるから……」

店主「え、効くの? 幽霊って般若心経効くの?」

小梅「ど、どっちかと、言うと……この人が、そういう、力……持ってるのかも……」

貴音「是諸法空相不生不滅不垢不浄不増不減是故空中無色無受想行識無眼耳鼻舌身意無色声香味触法……」

店主「とりあえず落ち着いて貴音ちゃん! 本当に怖いから!」

小梅「と、とりあえず、電気……付けないと」パチッ

店主「なんで誰も触ってないのに電気点いたの!?」

小梅「あ、あの子が、手伝ってくれ、た、から」

店主「便利ねあの子!」

貴音「以無所得故菩提薩埵依般若波羅蜜多故心無罣礙無罣礙故無有恐怖遠離一切顛倒夢想究竟涅槃……」

店主「収集がつかない!」
109 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage saga]:2014/02/11(火) 11:21:16.45 ID:mfRtq8RQ0
店主「落ち着いた?」

貴音「はい、なんとか……」

小梅「な、なんか……ごめん、なさい……」

貴音「いえ、気にすることはありません。ただ……」

店主「ただ?」

貴音「あの、マスター……その、背中におぶさっているものは……」

店主「何にも背負ってなんかいないんだけれど」

小梅「あ、あの子が見えるん、です……か?」

貴音「ええ、はっきりと……」

小梅「」パアッ

店主(満面の笑みを浮かべるのは良いけど、私にだけ見えないのに私にもたれかかってる子をどうにかして)

小梅「わ、わた、私以外に、あの子……見える、人……初めて、会った……!」

貴音「そうなのですか……」

小梅「あ、あの、オススメの、心霊スポット、あるの。今度、一緒にい、行きません……?」

貴音「ひぃ! そ、何故わざわざそのような場所へ行かなければならないのですか!」

小梅「あ、そ、そう、ですか……」

店主「あの、それよりさっきから胸のあたりが苦しいんだけど」

貴音「後ろから抱きつかれているようですね……腕が胸のあたりを巻いています」

店主「この子が男で生きた人間だったら投げ飛ばしてるところね」

小梅「ま、マスターの周りは、居心地が……良い、って、言ってるから……」

店主「嬉しいのやら嬉しくないのやら」

貴音「……その様子だと、アレは悪しきモノではないようですね」

小梅「う、うん……私の、トモダチ……」

貴音「……それならば怖くありませ……ひぃ!」

店主「あ、肩軽くなった」

貴音「あ、あわ、あわわわ……」

小梅「だ、ダメだよ……そんなに、くっついたら……」

貴音「は、離れてくださいましぃぃぃぃぃ……!」

店主「ああ、そっちに憑いていったのね」

小梅「こ、こっち、こっち」

貴音「……ふぅ、生きた心地がしませんでした」

小梅「あんまり、他の人、怖がらせたら……ダメ」

店主「あの子が見えないからどうなってるのか全くわからないわ」
110 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage saga]:2014/02/11(火) 11:32:07.90 ID:mfRtq8RQ0
貴音「……そういえば、自己紹介がまだでしたね」

小梅「あ、そ、そういえば」

貴音「私、四条貴音と申します。961プロダクションでアイドルユニットVenusの一人として活動しております」

小梅「わ、私は、し、白坂小梅……です。CGプロダクション、で、一応……アイドルやって、ます」

貴音「なんと。では、いつか仕事を共にすることがあるやもしれませんね」

小梅「そ、そうなったら、嬉しい、かも……」

店主(小梅ちゃんと一緒の仕事……ねえ)

小梅「……あれ? し、四条、貴音? さん?」

貴音「はい?」

小梅「こ、この間、プロデューサーさんが、取ってきた、仕事……共演者の、名前に……貴音さんの、名前、あった気がする……」

貴音「なんと。すぐに黒井社長に問い合わせなければ。私が知らないということは、黒井社長が取ってきてくれた仕事に違いありません」

小梅「た、楽しみ……」

小梅「貴音さんと、廃病院探索……」

貴音「……今、なんと?」

小梅「廃病院探索、って……」

店主「もしかして、毎年何回か特番でやってるやつ?」

小梅「そ、そう……。あ、ああいう番組のロケ、って……怖がりの、人が、一人居ると、面白い……から、かも」

貴音「黒井社長に電話してきます」ガタッ

店主「はい、いってら」

小梅「廃病院は、それなりに、面白い……危ないところは、入る前から分かるから、大丈夫……」

店主「心霊スポットに関して小梅ちゃん以上のアイドルは居ないと思うわ」
111 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage saga]:2014/02/11(火) 11:34:47.95 ID:mfRtq8RQ0
おっと、急用で出かけるから一時中断
112 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/02/11(火) 11:36:28.09 ID:IXh4QVHDO
暖かくして行ってら
113 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/02/11(火) 12:29:48.58 ID:Eces+Jj1o
白坂小梅(13)
http://i.imgur.com/LSnwYyU.jpg
http://i.imgur.com/QwQX0kn.jpg
114 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage saga]:2014/02/11(火) 13:29:37.56 ID:mfRtq8RQ0
貴音「…………」カランカラン

店主「おかえり」

貴音「」ズシャァッ

小梅「き、綺麗に……膝から、崩れ落ちた」

貴音「あの方はいけずです……私が幽霊や妖怪の類を苦手としていると知っていて……!」

店主(知っているからこそなんだろうなあ)

小梅「だ、大丈夫……私が、危なそうなところは、避ける……から」

店主「っていうか、幽霊が見えるならむしろ怖くないんじゃないの? 小梅ちゃんみたいに」

貴音「それは、見えない者の言い分です!」

店主「そうなの?」

貴音「考えても見て下さい、家の中に全く知らない誰かが居たりするのですよ!」

店主「怖い」

貴音「廃病院など、廃病院など行った日には……きっとこの世のものとは思えない光景が……っ!」

小梅「ほ、本当に、こ……この世の光景じゃ、ない、かも……」

店主「見えたら見えたでやっぱり怖いのね。でも、見えないのにそこにいるっていうのも私は怖いなあ」

店主「現に今、あの子がどこに居るのか私には分からない」

貴音「…………」キョロキョロ

小梅「……あ」

店主「あ?」

小梅「ち、厨房……の、覗いてる」

店主「珍しいのかな? 案外可愛いわね、あの子」

貴音「私には可愛らしくは見えないのですが……」

小梅「そういえば、こ、ここの厨房、き、喫茶店っていうより……り、料理店っぽい、気が……する」

店主「うん、元々蕎麦屋が入ってたところそのまま使ってるから、厨房は無駄に広いわよ。お陰で掃除が大変だけど」

小梅「……? ま、マスター、あの子が、き、気になるところがあるって」

店主「うん?」
115 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage saga]:2014/02/11(火) 13:46:53.94 ID:mfRtq8RQ0
小梅「あ、あの厨房……お、奥の、方……誰か、居る、って……。入って、見ても、良い……ですか?」

店主「え、なにそれ過去最大レベルで怖いんだけど」

小梅「私も、見ないと、どうなってるかは……分から、ない」

店主「うん、分かった、入って」

小梅「お、お、お邪魔、します……」

店主「私には何も見えないんだけど……」

小梅「……あ、い、居た……かも。あれ、かな」

店主「え、マジで居るの?」

小梅「……もしかしたら、割と、危ない……系統の、子かも」

店主「えっ」

小梅「あ、あの子も、言ってた通り、マスターの周りは、居心地が良いのかも……」

店主「やっぱり嬉しくないわそんなの!」

小梅「ど、どうにか、したいけど、わ、私が、話したところで……どうにか出来るかは、ほ、保証……出来ない」

店主「どうしよう……霊媒師とか呼んだ方が良いの?」

小梅「と、とりあえず……話してくる……」

店主「うん、お願いするわ」

小梅「―――」

小梅「―――」

小梅「――……!」

店主「……!? な、なんか急に寒く……」

小梅「ま、マスターに、憑かれた……! ど、どうにかしないと……」

店主「え? 嘘でしょ? ……嘘でしょ?」

小梅「…………」

店主「嘘でしょ!? 私が何したと!?」

小梅「う……あ、あの子でも、引き剥がせない……みたい」

店主「え、どうすんの!? どうすんの!? 私どうなるの!?」

貴音「騒がしいようですが……まだ終わらな……ひぃ!」

店主「た、貴音ちゃん! 私どうなってんの!? 今なにがどうなってんの!?」

貴音「ま、マスター! その、体にまとわりついてるものは……」

店主「まとわりついてんの!?」

小梅「い、居心地が良いから、い、依存されてるの、かも……このまま、憑かれてたら、マスターが、体を壊して、倒れる……かも」

店主「嫌よそんなの!」

小梅「ど、どうすれば……」ワタワタ

貴音「…………」
116 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage saga]:2014/02/11(火) 14:04:05.90 ID:mfRtq8RQ0
貴音「отходить зло результат злой дух……」ブツブツ

小梅「えっ……?」

店主「え、なにそれ」ブルブル

貴音「Отвали, чувак сожалеть возвращаться Для почвы……」ブツブツ

貴音「在るべき場所へ戻るのですッ!」バッ

『ゥヴォッ』

店主「……あ、なんか楽になった」

小梅「す、凄い……ふ、吹き飛ばした……と、いうか、あれは、土へ……還した?」

貴音「幽霊は恐ろしいですが、私の知人に危害を加えるとあらば話は別です!」バァーン

小梅「あ、あの子でも、どうにも……出来なかった、のに、す、凄い……」

店主「……ところでさ」

小梅「?」

店主「「居心地が良いから依存されてる」って、もしかして、結構前から厨房に居座ってたんじゃあ……」

小梅「もしかする、と……そう、かも」

店主「……小梅ちゃん、お金なら払うから定期的に様子を見てもらっても……」

小梅「し、塩とか、何か予防もしておくと、良いかも……」

貴音「私が御札を作りましょう。悪霊の一匹たりとも触れただけで消滅するようなものを」

店主「貴音ちゃんが本当に頼もしい」

小梅「た、貴音さん、なら……つ、作れるかも、そんな強さでも……」

貴音「この店は私を含め皆の安息の地なのです……そこを守るためになら意地でも作ってみせます」

小梅「で、出来れば、あの子は入れるように……してほしい」

貴音「……善処いたします」

小梅「お願い、し、します……」

店主「……ああ、寒気がしてきたわ。私そんな奴が居る所で仕事してたのね」

小梅「ひ、人にも……幽霊にも、好かれる……って、ある意味、才能……だから」

店主「嫌だなあ……悪霊に憑かれるほど好かれるのは」
117 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/02/11(火) 14:11:19.77 ID:u4i82R5zo
Tさんで高峯さんが来るかと思ってたけど違ったー
118 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage saga]:2014/02/11(火) 14:18:58.39 ID:mfRtq8RQ0
店主「あの日以来、小梅ちゃんがうちの店に来る頻度が高くなった。定期点検、って感じで来てくれるから、飲み物はサービスしてるわ」

店主「貴音ちゃんと共演した廃病院探訪は、普段クールな貴音ちゃんの怖がる様子が大注目されてたらしいわ。黒井社長的には狙い通りでしょうけど、貴音ちゃんとしてはどうなのかな」

店主「そうそう、貴音ちゃんが持ってきてくれた御札、小梅ちゃん曰く「凄く強力だけど、悪霊しか弾かない。凄い」らしいわ。本当に貴音ちゃんは何者なの」

店主「私にも見えたら違うんでしょうけどね。見えない私にはファンタジーの域よ」

店主「ファンタジーは夢見るから面白いんであって、自分がその渦中に入るのは懲り懲りだわ」

Next→『スモール・ア・リトル バード』
119 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage saga]:2014/02/11(火) 14:21:40.49 ID:mfRtq8RQ0
途中、近所のBigBoyへ親戚とステーキ食いに行ってきました。ドリンクバーでノワールスペシャル作って飲んでました。くっそ甘かったです。
小梅ちゃんはデレマスで一二を争うくらいに好きなキャラかもしれないなあ、とWiki見ながら思いました。

次回のキャラがタイトルで予想できたら相当なものです。では、次回。
120 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/02/11(火) 14:52:32.48 ID:PGl/CqJEo

小鳥さんの子供かな(適当)
121 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage saga]:2014/02/11(火) 23:13:09.52 ID:oPdaIJP90
ノワールスペシャルなんだっけ・・・
122 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/02/12(水) 00:11:20.84 ID:xnPbNRE90
>>121
前スレのスキップバード編、現スレの志保編に出てくるぞ。
123 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/02/12(水) 08:44:29.79 ID:PJmJVF5D0
ちっさい小鳥さん…妄想癖…ミリマスならあの子だが果たして
124 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage ]:2014/02/12(水) 15:29:49.98 ID:q8WLcC4lo
モバマスでチョコの受け渡し場所が今度はカフェになったが一瞬この店かな?と夢想した
125 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage saga]:2014/02/12(水) 18:20:32.48 ID:YIFHSrn/0
店主「妄想、私の知り合いにもしょっちゅう自分の世界へトリップするのが居たわ。ええ、とても身近にね」

店主「一口に妄想と言っても種類は様々、私の知り合いは基本的に……まあ、うん、そういう妄想をね。年頃の子には教えられないようなやつよ」

店主「対して彼女は、メルヘンね。いや、今この瞬間に火星人が襲来したら、なんて妄想はメルヘンかどうか怪しいけど」

――11th person 『スモール・ア・リトル バード』

店主「学校の授業中にさ」

響「うん」

店主「退屈になると、学校がテロリストに襲われる妄想とかするよね」

響「ああ、分かるぞ。で、自分がなんかものすごく強いんだよね」

店主「そうそう。あれ皆やるよね」

響「でも、自分の友達はやったことないって。男子の方が多かったぞ、これは」

店主「本当? 私の高校時代は大体これだったんだけどなー」

響「自分は……突然異能の力に目覚めて組織に追われる妄想とか」

店主「分かる。で、ピンチのときに助けてくれるヒーローポジションが居るんだよね」

響「そう! で、一緒に組織と戦うんだぞ」

店主「一度はやるよね」

響「うん」

カランカラン

百合子「お邪魔しまーす」

店主「あら、百合子ちゃんいらっしゃい」

百合子「レモンティーお願いします」

店主「はい、紅茶L一つ」

百合子「本棚見ても良いですか?」

店主「ご自由にどうぞー」

響(そういえば、あそこの本棚見たことないな……)

店主「はい、響ちゃん。ご注文のジャスミンレモネード」

響「お、にふぇーでーびる」

店主「響ちゃんのアイデアで作ってみたけど、中々美味しいわね。ジャスミンレモネード」

響「夏場さんぴん茶に飽きた時よく作ったんだぞ」
126 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage saga]:2014/02/12(水) 18:30:51.36 ID:YIFHSrn/0
響「そうだ、自分もあの本棚見ても良い?」

店主「どうぞ」

響「何があるかな〜♪」

店主「小説はライトノベルから洋書まで、漫画なら少年漫画から少女漫画まで新旧色々、雑誌は私がよく読むのが適当に突っ込んであるわ」

響「CDラックといい、無節操すぎるぞ」

店主「半ば趣味だもん」

響「んー、結構いっぱいあるなあ……ん?」

百合子「…………」モクモク

響「……?」

百合子「…………」ペラッ

響「あ!」

百合子「!?」ビクッ

響「それ、自分も好きなシリーズだぞ。好きなのか?」

百合子「え、あ、あ、はい」

響「今読んでるのは……5巻か、最新刊だね! 自分も発売日に買っちゃったぞ」

百合子「もう、読んだんですか?」

響「読んだけど、ネタバレはしないぞ。ネタバレは重罪だからな」

百合子「あ、私もう読むの二回目なんで大丈夫です」

響「お、そうか? じゃあ、ちょっと話さない? 自分、この小説の話できる相手近くに居ないんだ」

百合子「私もです。中々身近には読者が居なくて……」

ワイワイ

店主「……私が話しかけても会話が成立するのに一時間かかった百合子ちゃんと、一瞬で会話を始めた……?」

響「やっぱスプリュートがかっこいいぞ」

百合子「でも敵側も皆個性的で面白いですよね」

響「おお! そうだよね! 分かるぞ!」

店主「共通の趣味って偉大ね……」
127 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage saga]:2014/02/12(水) 18:42:24.00 ID:YIFHSrn/0
響「いやあ、こんなに話が盛り上がったのは久しぶりだぞ!」

百合子「あ、そうだ。自己紹介がまだでしたね」

響「そういえば自分も名乗らずに話しかけちゃったぞ」

百合子「私、七尾百合子って言います。一応、765プロでアイドル候補生をしてます」

響「じゃあ自分が先輩だな! 自分、我那覇響。961プロでアイドルやってるぞ」

百合子「! 我那覇響、って……Venusのですか?」

響「知ってるのか? ふふん、自分、有名人だな!」

百合子「はい。……いえ、見た感じ、分からなかったので」

響「自分の変装は完璧だからな」

店主「響ちゃん、サングラス外してなかったら完全に不審者だからね? あの変装」

響「えっ、そう見えるのか?」

百合子「サングラス?」

響「へ、変かな?」スチャッ

百合子「……不審、ですね」

店主「ほら、だからサングラスはいらないって言ったじゃない?」

響「むー、じゃあ今度からはサングラス外しておこ……」

響「そういえば百合子は、候補生ってことはまだデビューしてないってことか?」

百合子「はい、まだデビューには至っていません……」

響「うーん……自分は黒井社長にスカウトされてすぐにデビューしたから、候補生ってなにするのかよく分からないぞ」

百合子「……レッスンしたり、レッスンしたり、ですね」

響「なんかデビューまでつまらなそうだなあ」

百合子「でも、デビューするまでの辛抱ですから」

響「うん! その意気ならきっとなんくるないさー!」

店主「人気アイドルが言うと、根拠はなくとも説得力があるわね」

響「まあ、765プロなら超人プロデューサーが居るんだから大体うまくいくと思うぞ」

店主「違いない。……って、ん? 百合子ちゃん、今765プロって、プロデューサー何人居る?」

百合子「えっと、律子さんと……」

響「…………」

百合子「…………」

店主「…………」

百合子「……二人ですね」

店主「おかしくない? 765プロ」
128 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage saga]:2014/02/12(水) 18:52:45.49 ID:YIFHSrn/0
店主「ちょっと待って、竜宮小町のプロデューサーはりっちゃ……律子ちゃんよね?」

百合子「あ、竜宮小町のプロデューサーはそうですけど、最近は律子さんもアイドル活動をしてるので……」

店主「もう一人の方のプロデューサーさんって、一体何人のプロデュース担当してるのよ……」

百合子「えーと、7人と、臨時では竜宮小町の3人と……えーと……」

百合子「詳しく分かりませんけど、今のところ20人位……」

響「労働基準法にひっかかるレベルじゃないのか!?」

店主「プロデューサーさんはまだ進化の過程を二つ残していたとでも言うの!? おかしくない!?」

百合子「……きっと」

百合子「きっと……プロデューサーさんは、過去に悪の秘密結社に改造され、常人を超える体力を……」

店主「あ、しまった、スイッチ入った」

響「え? スイッチ?」

店主「百合子ちゃんはね、本の話と妄想の世界に入るとスイッチが入っちゃうのよ。簡単には戻らないわ」

百合子「もしかすると、アイドルのプロデュース活動の裏で、日夜秘密結社との死闘を繰り広げ……」

響「それは違うぞ!」

店主「響ちゃん!?」

響「765のプロデューサーはアイドルにセクハラする変態だからな。多分、神様かなにかに「他人の何倍も働かないと死ぬ呪い」をかけられたんだぞ!」

百合子「! その発想はありませんでした!」

店主「プロデューサーさんがセクハラするって話にツッコミはないの?」

百合子「え……っと、否定出来ないので」

店主「出るとこ出たら捕まるだけじゃ済まないでしょ、プロデューサーさん」

響「この間翔太にも絡んでたって聞いたぞ」

店主「……!」ティン
――――――――――――
――――――
―――
129 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage saga]:2014/02/12(水) 19:13:57.48 ID:YIFHSrn/0
P「良いのか? この秘密がバレたらお前はアイドルを続けられるかどうか怪しいもんだぜ?」ゲヘヘ

翔太「や、やめて……! それだけは!」

P「ふんっ、じゃあ態度で示してもらわないとなあ」ニヤニヤ

翔太「うっ……」

P「出なきゃ、悪徳さんにバラしちまうぞ? お前が実は――」
―――
――――――
――――――――――――
店主「Smettila!」ドンッ

百合子「!?」ビクッ

響「な、なんだ!?」

店主「駄目、駄目よ私……これじゃあ小鳥と同類……くぅ」ブツブツ

百合子「?」

響「マスターが壊れたぞ」

店主「でもまだ女体化という奥の手が……いや、それは最早GSの二番煎じ……」ブツブツ

百合子「マスターも、妄想の世界へ飛んでいってしまいましたね」

響「妄想の力って恐ろしいぞ、周りの人間をも飲み込むとは」

百合子「これが妄想の力です!」キリッ

響「百合子は自分の思想を周囲にばらまく能力でも持ってるのか?」

百合子「はっ! そういうのも良いですね……」

響「しまった、さらにスイッチを入れたみたいだぞ。マスター! マスター帰ってきて!」

店主「2,3,5,7,11,13,17……ハッ! 私は何を……」

響「良かった、帰ってきたぞ」

店主「あれ、響ちゃん耳と尻尾はどうしたの? 収納できたっけ」

響「帰ってきてなかったぞ!」

百合子「耳と尻尾……成程、獣人というのもあるんですね!」

響「うぎゃー! 二人とも早く帰ってきてー!」
130 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage saga]:2014/02/12(水) 19:25:20.25 ID:YIFHSrn/0
店主「落ち着いたわ」

響「あんなマスター初めて見たぞ」

店主「10年来の知り合いからうつされた、一種の病気ね。妄想癖は」

百合子「私も落ち着きました……すいません、一度テンションが上がると止まらなくて」

響「うん、大丈夫だぞ。ラーメンとおにぎりの話になると止まらない知り合いが居るから」

店主「そうね、紅茶でも飲んで落ち着きましょう、サービスするわ。お湯沸かさないと」ガタガタ

響「マスターそれ鍋」

店主「まずいわ、とんでもない妄想が頭の中を駆け巡ったせいで思考がおかしなことになってる」

百合子「長編小説を読み終わった時とか、何も考えられなくなりますよね」

響「ちょっと今のマスターの域まで行ったら危ないと思うぞ」

百合子「良くなりますけど……?」

響「なんで自分の方がおかしいみたいな目で見られなきゃいけないんだ!?」

店主「そうね、いっそのこと響ちゃんも引きずり込んじゃいましょうか。ようこそ、妄想の世界へ」

百合子「妄想のきっかけにしやすいオススメの本もありますよ!」

店主「そこの本棚に確か『L○』と『つ○み』が……」

百合子「今、手持ちに『ドグ○・マグラ』と『そして○もいなくなった』が……」

響「うぎゃー! 誰か助けてー!」

カランカラン

小鳥「お邪魔しまーす」

響「」

店主「あ、いらっしゃい小鳥。仕事は?」

小鳥「今日は新人プロデューサーの面接があったから、事務員の私は三時で退社よ」

百合子「あ、こんにちは小鳥さん」

小鳥「あら、百合子ちゃん。と、961プロの響ちゃん?」

百合子「今、響さんに妄想の素晴らしさをですね……」

店主「小鳥、ね?」

小鳥「……成程」

小鳥「響ちゃん? 今オススメの同人誌が……」

響「うぎゃぁぁぁああああああああ!!!」
131 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage saga]:2014/02/12(水) 19:31:25.35 ID:YIFHSrn/0
店主「あの日以来、響ちゃんは私の店の本棚を最大限避けるようになった。やっぱり、女の子に百合は駄目だったかな」

店主「逆に、百合子ちゃんは響ちゃんを気に入ったようで、今は響ちゃんと共演するのが目標らしいわ。その為には、ダンスを頑張らないとダメそうね、百合子ちゃん」

店主「因みに、響ちゃんは百合子ちゃんに進められた『ド○ラ・マグラ』にハマったようで、そういう系統の本を買いあさってると黒井社長から聞いたわ」

店主「黒井社長が、「響ちゃんが変な言葉を喋り出したらどうしよう」って。流石にそれほどじゃないと思うけど……それほどじゃ、ないわよね?」

店主「変な言葉って、黒井社長はどんなのを想像してるのかな、アレ。「我冥王の隷属也、我が冥界の炎《プルトン》を恐れよ」みたいな?」

店主「……あれ、そんなアイドル、私知ってる」

Next→『安息の地『怠惰の城』に集結せし偶像の者ども』
132 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage saga]:2014/02/12(水) 19:33:30.31 ID:YIFHSrn/0
百合子ちゃんの個性発揮するの難しい……読書の部分、あんまり表に出せなかった。
何気に本編で小鳥さんが店に来たの初めてだったり。

次回はもうタイトルから何から何まで誰が来るか丸わかりという。
133 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage ]:2014/02/12(水) 19:53:21.08 ID:q8WLcC4lo
闇に飲まれよ!
134 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/02/12(水) 19:59:36.99 ID:Nfl11inH0
>>1やみのま!

次は一体誰崎蘭子なんだ……?
135 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage saga]:2014/02/12(水) 20:17:27.14 ID:YIFHSrn/0
(そういえば奈緒ちゃん(ミリオンの方)誕生日なのに一切触れなかったわ……)
136 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/02/12(水) 20:19:30.01 ID:E+JzsUYR0
ヒャッハー百合子待機してた甲斐があったぜ
今は物真似の才能も開花してきてるようで

しかし怠惰の城て……
137 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage saga]:2014/02/12(水) 20:31:56.60 ID:YIFHSrn/0
「喫茶『アイドル』」の『アイドル』は、「IDOL」ではなく「IDLE」だからね、ちかたないね
138 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/02/13(木) 03:34:23.45 ID:AVYQ9CZ00
>>1闇に飲まれよっ! まったく、「百合子」って名前にはそっち方面の何かがあるんだろうか。(モバマスといい、グリマスといい・・・)で、モバの方のユリユリまーだー??(ぉ
139 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage saga]:2014/02/13(木) 18:16:32.91 ID:71EylaKu0
店長「誰しも一度は通る道、中二病。私とて例外じゃないわ。まあ、中々楽しいロックンロールな日々だったけど」

店長「で、中二病っていうのは大きく分けて二種類あってね、多くは元祖中二病、リアリスト型と、派生中二病、ファンタジー型ね」

店長「……え? 私? 私は……あー、リアリスト型だったかなー……思い出したくない」

――12th person 『安息の地『怠惰の城』に集結せし偶像の者ども』
※本日の喫茶『アイドル』は、副音声通訳でお送りします。

蘭子「煩わしい太陽ね(おはようございます!)」

店主「来たか、招かれざる客よ(いらっしゃい、蘭子ちゃん)」

蘭子「魔界の甘美なる雫を……(オレンジジュースをお願いします)」

店主「御意に(はい、オレンジジュース一つ)」

蘭子「我が心身の安息を委ねる大木、すなわち『怠惰の城』(『アイドル』はいつ来ても落ち着きますねえ)」

店主「此処は安息の地、喩え如何なる客人であれど此の場において我が術に逃れるる者はない(私の持てるだけのもてなしの心で、この喫茶店は手入れしてるからね)」

蘭子「闇に飲まれよ(お疲れ様です)」

店主「微々たるもの(ありがとう、それほどじゃないけどね)」

蘭子「時に(ところで)」

店主「?(?)」

蘭子「なにゆえ城主までも魔の力を?(なんでマスターもその口調なんですか?)」

店主「愉悦!(面白そうだったから!)」

蘭子「真に(そうですか)」

店主「でも疲れたからやめるわ」

蘭子「我が肉体にも限界はある、それが真実(正直私もこの口調で日常会話を連続するのはキツイです)」

店主「ほかにお客さん居ないし、素に戻っても大丈夫じゃない?」

蘭子「そうですかね」

店主「うん」
140 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/02/13(木) 18:21:45.09 ID:XEKxwXjLo
神崎蘭子(14)
http://i.imgur.com/PKlh0y4.jpg
http://i.imgur.com/h58gml8.jpg
141 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage saga]:2014/02/13(木) 18:28:42.54 ID:71EylaKu0
蘭子「正直、事務所よりくつろげる場所なんて自宅とこの店くらいです」

店主「それはそれは」

蘭子「プロデューサーにも殆ど見せたことのない素が、自然と出てしまうこの空間……中々不思議ですね」

店主「別に変な幽霊が居るとかじゃないから大丈夫よ」

蘭子「邪なる者!?(おばけ!?)」

店主「居ないってば、多分」

蘭子「そう、なんですか? しかし、最近なにかと小梅ちゃんがこちらに来ているのはまさか……」

店主「だから居ないってば! この間までは居たけど……あっ」

蘭子「……え?」

店主「うん、居ないから。今は絶対居ないから。居ないことを確認してもらうために小梅ちゃんに見てもらってるんだから」

蘭子「……凍てつく(鳥肌が……)」

店主「はいはい、オレンジジュース飲んで落ち着いて」

蘭子「あ、ありがとうございます」

店主(なんか、蘭子ちゃんはタイプは違えど響ちゃんと同じものを感じるのよねえ)

蘭子「美味也(美味しいです)」

店主「熊本産の甘夏みかんを使ってるわよ」

蘭子「やはり魔界の雫に偽りなしッ!(熊本バンザイ!)」

店主「郷土愛?」

蘭子「故郷を想う、それは生誕の地を離れる者の当然の本能よ(たまにホームシックになったりする人も事務所には居ますよ)」

店主「東京生まれ東京育ちの私には分からないなあ、曾祖父さん曾祖母さんまで遡れば新潟に辿り着くけど」

蘭子「鉱物の森に生まれ落ちた転生の城主か(生粋の東京人なんですね?)」

店主「そんな大層なものじゃないけどね」
142 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage saga]:2014/02/13(木) 18:45:44.88 ID:71EylaKu0
蘭子「ん? 魔界の果実を用いし甘美なる芸術?(ん? 甘夏みかんスイーツ?)」

店主「ああ、試しにみかんを使ったスイーツを幾つか考えてみたのよ。そうだ、新作に地元民代表の意見をもらってもいいかしら」

店主「試作品だから、お代はいらないわ。どう?」

蘭子「我が舌根は生半可な品では満足せぬぞ?(良いんですか!? 頂きます!)」

店主(これ、熊本弁もとい中二言語分からなかったら、殆ど真逆の意味よね)

蘭子「愉悦!(楽しみです!)」

店主「じゃあ、ちょっと待ってねー」

やよい「お邪魔しまーすっ!」カランカラン

店主「あ、やよいちゃんいらっしゃい」

蘭子「む、古に巡りあいし嘗ての我が輝かしき戦友よ(あ、この間共演したやよいさんじゃないですか)」

やよい「あ、蘭子さん! お久しぶりですー!」

店主「知り合いだったの?」

蘭子「六十万五千の時を遡り、魂の赴きし歌声の戦場にて(先週、歌番組でご一緒したんです)」

やよい「楽しかったですー! ツインテールの人ばっかりで合唱したんですよー!」

蘭子「よもや、古代の魔王の一柱にかの土地で巡り会おうとは(まさか、魔王エンジェルのりんさんと共演できるなんて思ってませんでした!)」

やよい「凄かったですね、りんさん! 凄く可愛かったですー!」

店主「あれで17か18そこらだって言うんだから、反則よね」

蘭子「時早く地に生まれ落ちたとは露知らず、現世での対面(初めて会った時には、年上とは思いませんでした)」

やよい「私は、美希さんと千早さんと一緒にアイドルマスターGPに出た時に初めて会いました」

店主「ああ、765プロと魔王エンジェルの因縁はアイドルマスターGPからか」

やよい「でも、その後に一緒に仕事した時はその時以上に凄かったです!」

店主(卑怯な手を使うのを止めたのが、アイドルとしての自信を取り戻したのかな)

蘭子「対峙する難敵は、日々その力を高めているということか(ライバルは常に強くなってるんですね……私も頑張らないと)」
143 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage saga]:2014/02/13(木) 18:46:35.97 ID:71EylaKu0
ちょっち飯離脱
144 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage saga]:2014/02/13(木) 19:20:17.37 ID:71EylaKu0
やよい「あ、マスター。トマトジュースお願いします!」

店主「はい、トマトジュース一つ。そうだ、やよいちゃんもみかんのスイーツ試食していかない? タダよ」

やよい「! 良いんですか?」

蘭子「それは良き案ね(良いですね)」

店主「感想くれれば良いわ」

やよい「じゃあ、頂きます」

店主「はい、トマトジュース。さて、じゃあちょっと待ってね」タタタ

やよい「んっ」コクコク

蘭子(夢中でトマトジュース飲んでる……可愛い)

やよい「ぷはっ」

蘭子「輝かしき偶像の天使の光には我が肉体とて耐え切れぬ!(やよいさんは可愛いなあ!)」

やよい「えっ」

蘭子「えっ、あ、いや」

やよい「あ、ありがとうございますー! でも、蘭子さんも可愛いですよー?」

蘭子(馬鹿な、これが、天使か(天使が目の前に居る!))

店主「お待たせー」

蘭子「既に鼻孔を刺激するこの香り……(良い匂いですね)」

店主「甘夏みかんの、クッキー、ゼリー、パウンドケーキよ」

やよい「どれも美味しそうです!」

蘭子「では、まずはこの柔和なる甘味の芸術を(じゃあ、最初はゼリーから)」

やよい「せーの、」

二人「「頂きます!」」

蘭子「」モキュモキュ

やよい「」モキュモキュ

店主「どう?」

蘭子「侮る無かれ魔界の果実!(熊本のみかんに感謝!)」

やよい「柔らかくて美味しいです! でも、みかんってゼラチンだと固まりづらいですよね?」

店主「それ、ゼラチンじゃなくてアガーを使ってるのよ?」

蘭子「あがー?」

店主「ゼラチンは牛や豚由来のコラーゲンから作るけど、アガーは海藻とかマメ科の植物から作るのよ」

やよい「今度探して使ってみます!」

店主「ゼラチンとアガーと寒天があればもう怖いものはないわ」
145 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage saga]:2014/02/13(木) 19:30:44.82 ID:71EylaKu0
やよい「次は、クッキーを頂きます」

蘭子「」シャクシャク

やよい「」シャクシャク

蘭子「……これは!」

やよい「みかんのほろ苦さが癖になって、手がとまりませんーっ」

蘭子「サクサクという食感が心地いい!」シャクシャク

やよい「ああ! とまりませんー!」シャクシャク

店主「これはまた大成功かな?」シャクシャク

シャクシャクシャクシャクシャクシャクシャクシャク……

店主「無くなったわね」

蘭子「……まさか、自らの腕を止める術が見つからないなど(美味しすぎていつの間にか無くなってましたね)」

やよい「でも、一枚一枚が軽いから全然お腹が苦しくありませんね」

店主「じゃあ、ラストにパウンドケーキ」

蘭子「これは、また立派な見た目の……」

やよい「フォークをケーキの弾力が跳ね返しますよ!」

蘭子「しかし、強く押し付ければしっとりとした生地にフォークが沈んでいく……」

やよい「頂きます!」パクッ

蘭子「」パクッ

店主「……どう?」

蘭子「! こ、これ! これ! 凄く、あの、爽やかで! あの、おい、はい、美味しいですっ! 美味しい! 熊本バンザイ!」

やよい「……清涼な一縷の風が、私の心に吹き抜ける。そう、まさにそれは楽園《アルカディア》のよう(後味がすっきりしてて、凄く美味しいです!)」

店主「!?」

蘭子「こ、これ! 事務所に持って行きたいんですけど、持ち帰り用に買ったり出来ますか?」

やよい「魔界《ヘルヘイム》の果実……しかしそれは、時として楽園《アルカディア》を象徴する奇跡を起こしうる禁断の果実……嗚呼、なんという罪深き果実(みかんってこんなに美味しくできるんですね!)」

店主「や、やよいちゃんはどうしてそうなっちゃったの?」
146 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage saga]:2014/02/13(木) 19:39:22.40 ID:71EylaKu0
店主「帰る頃には元に戻ってたけど、あのときのやよいちゃんの変貌は一体何だったのかな……中学二年生の本能が呼び覚まされたのかしら」

店主「そういえば、蘭子ちゃんが買っていった甘夏みかんケーキ、事務所での評判はどうだったのか気になるわ。今度聞いてみないとね」

店主「ところで……蘭子ちゃんはやっぱり素が可愛いと思わない? まあ、中二全開のあの感じも私は好きだけどね」

店主「さて、そんな蘭子ちゃんがお店に忘れていったノートがここに……悪いけど、誰のか確かめるために中をちょっと見せてもらったわ」

店主「……まあ、なんというか、色んな絵の中にこの店の絵があって、少しほっこりしたわ」

店主「そういえば、蘭子ちゃんも言ってたけど、スイーツに限らず、料理も絵と同じで芸術なのよね」

店主「芸術は爆発だ、なんて言った人がいたけど、成程彼女はまさにそのとおりかもね」

Next→『カフェテリア『アイドル』、トゥデイ新装オープン! しません』
147 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage saga]:2014/02/13(木) 19:42:02.78 ID:71EylaKu0
本日の分終わり。
火曜日の祝日に、バレンタインに合わせてオランジェットを作ってたら、
「みかん→甘夏みかん→熊本→熊本弁→やみのま!」
という風に思いついたので流れで書きました。
やよいは純真無垢だけど、だからこそ中二病にかかってもおかしくないかなーって。

ネクスト、どんなアイドルがエントリーするのかは、トゥモローをウェイト!
148 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage ]:2014/02/13(木) 20:07:15.57 ID:kahlbN4so
乙乙、フルネームで呼んであげたくなるよね
149 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/02/13(木) 21:28:47.67 ID:IDvQejGF0
やよいが熊本弁理解してて驚いたけどそういや中二だったか

そして次回は伴田さんか
150 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/02/14(金) 11:15:47.61 ID:nvAJQbCX0
待て……前スレの貴音誕生日といい、今スレの奈緒誕生日へのコメントといい、まさか今日はロコと見せかけて北斗……!?
151 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/02/14(金) 11:44:20.55 ID:no9+FUuDO
ζ*'ヮ')ζ<やみにのまれよ!
152 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage saga]:2014/02/14(金) 17:53:34.35 ID:fkpX4ZTu0
店主「バレンタインデー。少年少女がチョコレート一つに一喜一憂するというイベントね」

店主「起源としては、結婚が禁止されていた兵士の結婚式を執り行ったとして処刑された聖ヴァレンティヌスの命日という説があるわね」

店主「まあ、チョコレートが日本の製菓会社の作戦なのはともかく、恋人の日っていうのは間違いないわ。でも、アイドルに恋人はご法度よ?」

――13th person 『カフェテリア『アイドル』、トゥデイ新装オープン! しません』

店主「…………」

北斗「ふぅ……暖かい」

店主「北斗くん、一つ聞いていい?」

北斗「なんですか?」

店主「貴方、今日誕生日よね?」

北斗「はい」

店主「バースデーライブは?」

北斗「終了次第間髪をいれずここに来ました。ファンのエンジェルちゃんたちでパニックが起きる前にね」

店主「一歩間違えばこの店が大パニックなんだからやめてほしいわ」

北斗「まあまあ、夜になったら冬馬や翔太も来ますし、少し先に来ただけの話ですよ」

店主「黒井社長も大概ね……所属アイドルのバースデーパーティーくらい、もっと豪華な所でやればいいのに」

北斗「このお店がお気に入りなんですよ」

店主「そりゃまあ嬉しいこって。はい、ノワールスペシャル version2」

北斗「何が違うんですか?」

店主「コーヒー豆じゃなくて、たんぽぽから作ってるの。酔っぱらいも目が覚めるお味よ」

北斗「成程☆」

店主「それと、これサービスね」

北斗「ん、これは……オランジェットですか」

店主「バレンタインデーサービス」

北斗「ありがたく受け取らせてもらいます」

カランカラン
153 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage saga]:2014/02/14(金) 18:13:38.77 ID:fkpX4ZTu0
ロコ「ハロー!」

店主「いらっしゃい、ロコちゃん」

ロコ「今日も雪がロット・ア・ロットですね。メニー コールドです」

店主「今日は自転車出せなかったわ……帰りが憂鬱」

北斗「最近雪が多いですね……まあ、雪の上ではエンジェルちゃんたちがより美しく見えるから好きですけどね」

店主「そういう見方もあるのね……」

ロコ「あ、マスター。カシスジュースをお願いします!」

店主「はい、カシスジュース一つ」

ロコ「……ん?」

北斗「チャオ☆」

ロコ「……誰ですか?」

北斗「えっ」

ロコ「えっ」

店主「えっ? どうしたの?」

北斗「……マスター、俺ってそんなに知名度ないかな」

店主「トップアイドルが何言ってんの?」

ロコ「ソーリー、ロコはあまり男性アイドルグループに関してノット ディテールドゥです」

北斗「うーん……全世界35億のエンジェルちゃんに知られるまでの道はまだ遠いなあ」

店主「ごめん北斗くん、流石にその野望は無謀だと思うわ」

北斗「でも、俺は知ってるよ。765プロのロコちゃん?」

ロコ「! ロコを知ってるんですか?」

北斗「もちろん、全世界35億のエンジェルちゃんに知られるためには、まず自分が相手のことを知らないと」

店主「え、何この男怖い」

ロコ「でも多分ロコはトゥモローにはフォゲットしてますね」

北斗「ひどいなあ」

店主「やーい、北斗くん振られてやんのー」

ロコ「あ、そういえば、マスターに幾つかプレゼントが」

店主「ん?」
154 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage saga]:2014/02/14(金) 18:26:19.33 ID:fkpX4ZTu0
ロコ「まず、シアターの方からムービーの予告ビデオです」

店主「へえ、また映画やるんだ。特撮にドキュメンタリーに大忙しね」

ロコ「そのムービーは、ビフォーの『眠り姫』のシキュアルです」

店主「続編!?」

北斗「眠り姫って、千早ちゃんの?」

店主「ええ、765プロ製作の映画第一作目ね。二作目がドキュメンタリーの『栄光の舞台裏』だったから、これが三作目」

ロコ「ロコもエントリーしてます!」

店主「あとで見ましょうか」

ロコ「で、こっちもシアターから、ニューアルバムです」

店主「おお、CDがいっぱい」

ロコ「これはリツコからです」

店主「成程。……ふむ、765プロの新人の子たちはこれが初のCDになるのね」

ロコ「ロコもエントリーしてます!」

店主「あとで聴きましょうか」

北斗「『Thank You!』、か。なんでか、冬馬を思い出すな」

店主「さんきゅっ」

北斗「似てますね」

店主「それほどでも」

ロコ「で、で、これがラストのプレゼントです」ズッ

店主「……この、巨大なオブジェクトは一体?」

ロコ「このシルバーペーパーをリムーブして……じゃん! ロコのハンドメイドチョコレート!」

店主「でっか! っていうかこれ最早置物のレベルよ!?」

ロコ「オールライト! 食べられます!」

店主「(材質的に)食べられても(物量的に)食べられないわ」

ロコ「そんな、(芸術的な造形で)キャント イートだなんて」

北斗「なんだか齟齬が発生してる気がするな」
155 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage saga]:2014/02/14(金) 18:37:26.66 ID:fkpX4ZTu0
ロコ「本当はピクチャーをプレゼントしたかったんですけど、バレンタインなのでチョコレートを」

店主「貰っておいてあれだけど、絵でも良かったのよ?」コレドウヤッテショリシヨウ

ロコ「じゃあ、ここでドローイングします!」

店主「へ?」

ロコ「ペインツは周りをダーティしてしまうので、今回はペンシルオンリーです」サッ

店主(ペインツ……絵の具も今持ってるってこと?)

ロコ「…………」シャッシャッシャッシャッ

北斗「へえ、実物は見たことなかったけど、上手いんだね」

ロコ「…………」シャッシャッシャッシャッ

店主「駄目よ、北斗くん。集中を始めたロコちゃんに話しかけても、右から左へ受け流されるわ」

北斗「成程」

ロコ「……ふむ、やっぱりこっちはこうしたほうがモア グレートです」シャッシャッシャッシャッ

店主「……そうだ、さっき貰った映画の予告ビデオ見ましょうか」

北斗「良いですね。そういえば、『眠り姫』のDVDを冬馬が持ってたから、今度貸してもらおう」

店主「へえ、冬馬くんDVDまで買ってたんだ……」カチカチ

北斗「冬馬も大概、765プロを気に入ってますからね。この間のアリーナライブなんか、春香ちゃんにチケットせびってまで……」

店主「ツンデレ乙。いっつもつんけんしてるくせにねえ」ウィーン

北斗「ですね」

店主「さて、再生、っと」ピッ

テロップ『765Production MOVIE PROJECT』

北斗「おお、それっぽい雰囲気で」

テロップ『これは、ある学園で起きた「桜の下の眠り姫事件」から、一年後の物語である』
――――――――――――
――――――
―――
156 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/02/14(金) 18:37:59.36 ID:Ms5LfNJj0
北斗きたー!
157 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage saga]:2014/02/14(金) 19:11:56.93 ID:fkpX4ZTu0
千早『貴女、名前は?』

志保『志保……北沢、志保』

テロップ『学園を出て、あてのない旅を繰り返していたかつての「アイドル」如月千早は、旅先で一人の少女と出会う』

千早『ここにも、「アイドル」の養成学校が……』

志保『私は、誰にも負けない「アイドル」になるんです。ならないと、いけないんです……!』

奈緒『アタシは認めない! 「アイドル」になるんは、アタシや!』バチバチバチ

テロップ『いつか見たような光景を前に、ここに「眠り姫」が居ないことを安心した千早……だが、』


ロコ『コンプリート……我がパーフェクトな、アーティフィシャル「アイドル」!』

まつり『……あい、どる?』

ロコ『さあ、行きなさい、実験体19号、いや、「アイドル」……「祀り姫」! 全てのアイドルをデリートするために!』

まつり『……イエス、マイマスター』


〜♪(眠り姫)

千早『貴女は……何者なの?』ギリギリ

まつり『「アイドル」如月千早……照合完了。デリート、するのですっ』ズオッ


杏奈『そんな……皆が……死……ッ!』

美奈子『奈緒! 目を覚まして!』

奈緒『ああ……やっぱアタシじゃ、ダメだったのかなあ……』

テロップ『人造アイドル「祀り姫」により、壊滅の危機に陥る学園。そこに現れたのは、かつての敵』

まつり『データにない……何者なのです?』

美希『あんまり煩くて禍々しい気配だったから、思わず起きちゃったの……さあ、ミキと一緒に、一緒に寝よっか?』

テロップ『二人の「眠り姫」と、衝突する邪悪の「祀り姫」。そして……』

志保『千早さん!』

まつり『案外、「眠り姫」も退屈なのです』グサッ

美希『……あれ? ミキの体、動かない……の……なんか、眠い、の……』バタッ

千早『……そん、な……勝てない……?』ドサッ

テロップ『起こすと怖い、「眠り姫」。その彼女が、眠る』

千早『志、保……あとは、任せたわ……よ』

まつり『……!? この力は、なんなのです……!?』

志保『これが……「眠り姫」、いえ、私は眠り姫じゃない……』

志保『私は、「偽り姫」……ッ!』

テロップ『劇場版『祀り姫〜Sleeping Teller〜 覚醒のライアー・ルージュ』近日公開』
―――
――――――
――――――――――――

店主「ロコちゃんモロ敵じゃない!?」

北斗「凄く黒幕っぽいポジションでしたね」

店主「ていうか奈緒ちゃんがものすごい噛ませ犬っぽい!」
158 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage saga]:2014/02/14(金) 19:25:06.45 ID:fkpX4ZTu0
店主「あ、まだ続きあった」

北斗「同時上映のアニメみたいですね」
――――――――――――
――――――
―――
ナレーション『今度の冒険は!』

いぬ美『バウッ!』

ナレーション『いぬ美が主役!』

ハム蔵『大変だ! ワニ子に、ネコ吉に……皆さらわれた!』

いぬ美『なんですって?』

ナレーション『あの我那覇響のペットにして、売れっ子わんこのいぬ美が、ついにアニメーションで登場!』

ハム蔵『行くぞ、いぬ美! 皆を助けに行くんだ!』

いぬ美『いくわよ、ハム蔵!』


ブラックハルシオン3世『よく来たな! だが俺に勝てるかな……? 痛い目を見ることになるぜ』

いぬ美『上等よ、皆は死ぬ気で奪い返してあげる!』

ナレーション『仲間をさらった悪の組織、ブラックハルシオンとの戦い! いぬ美は、ブラックハルシオン3世に勝てるのか!』

ナレーション『劇場版『いぬ美とハム蔵の、対決! ブラックハルシオン』、同時上映!』
―――
――――――
――――――――――――
北斗「……今、聞きました?」

店主「ええ、しっかり聞いたわ」

北斗「あのブラックハルシオン3世の声、あれって」

店主「冬馬くんよね」

北斗「しかもあの感じ、結構楽しんでる声でしたよ」

店主「冬馬くんの意外な面がどんどん明らかになってくるわね」

北斗(っていうか、ハム蔵の声も春香ちゃんにそっくりだった気が……オスだよな?)
159 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage saga]:2014/02/14(金) 19:37:28.83 ID:fkpX4ZTu0
ロコ「出来ました! ふふん、実にワンダフルなワークスがコンプリートです」

店主「あ、完成したの? どれどれ……」

ロコ「どうぞ、プレゼントです」

北斗「これは……現代アート?」

ロコ「テーマは「喫茶『アイドル』」、このカフェテリアに対するロコのイメージをエクスプレスしてみました!」

北斗「成程……道理で、暖かみのある絵だと思ったよ」

ロコ「中々グッドなアイズをしてますね」

店主「へえ……じゃあ折角だから、店内に飾らせてもらおうかな」

ロコ「おっと、忘れてました」シャッシャッ

ロコ「はい、ロコのサインもボーナスです!」

店主「ありがたく飾らせてもらうわ! そういえば、サインを飾る場所も段々窮屈になってきたわね」

北斗「サインも随分増えましたね。俺たちがサインを書くときには、まだ数えるほどだったのに」

店主「765プロ、961プロ、876プロ、東豪寺プロ、CGプロ……そんだけのアイドルに愛される店が持てて、私は幸せものだわ」

ロコ「でも相変わらずゲストはスケアースですね」

店主「お客さんが少ないのはどうしようもないわ……まあ、常連さんは居るし、皆も来てくれるし、大丈夫よ」

北斗「今日だって、俺の誕生日パーティーで一杯注文しますからね」

ロコ「バースデーなんですか? それじゃあ、ホクトにもプレゼントです!」

北斗「え?」

ロコ「んー……フォー ア ホワイル、じっとしててください」ジー

北斗「な、なんか見つめられると照れるな……」

店主「口説き中ずっと女の子見つめてる野郎が何言ってるのよ」

ロコ「んー」シャッシャッシャッシャッ
160 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage saga]:2014/02/14(金) 19:45:38.88 ID:fkpX4ZTu0
北斗「…………」ピタッ

店主(咄嗟にポーズを決める辺り、プロね)

ロコ「クール。それでいてエレガントに、デリケートなラインでディテールを……」シャッシャッシャッシャッ

北斗「……咄嗟にポーズを決めたは良いものの、」

店主「?」

北斗「これよりも『恋をはじめよう』の決めポーズの方が良かったかも……」

店主「いや、今のヤツのほうがかっこいい」

北斗「そうですか」

ロコ「…………」シャッシャッシャッシャッ

ロコ「よし、コンプリートです!」

北斗「速い!」

店主「超速い!」

ロコ「どうぞ、プレゼント フォー ユー!」

北斗「これは……」

店主「普通に上手いわね……写実的で」

ロコ「ロコはアーティストですから、シチュエーションに応じてリゾースフルなんです」フンス

北斗「ありがとう……大事にするよ」

店主「あの北斗くんがキザなセリフを吐かずに感謝した……これは相当ね」

ロコ「ロコにかかればこの程度イージー ワークです。マスターも、どんどんリクエストしてくださいね」

店主「ロコちゃんの可能性は無限大ね……アイドルの枠にとどまらないわ」

ロコ「今度、765シアターがリモデリングするらしいので、ロコがデザインをレスポンシブルするんです」

ロコ「マスターもこのカフェテリアのリモデリング、ロコにお任せしてください?」

店主「残念だけど、新装開店の予定はないわ」

ロコ「そうですか」
161 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage saga]:2014/02/14(金) 19:53:08.77 ID:fkpX4ZTu0
店主「ロコちゃんに貰った絵は、皆のサインとは別にカウンターの裏で飾らせてもらったわ」

店主「ちょっとお店がオシャレになった気分。ロコちゃんに感謝しないとね。まあ、何が描いてあるのかは相変わらず分からないんだけど」

店主「『祀り姫』の映画公開の前に、『眠り姫』の漫画が発売するとか。買いに行っちゃおうかなあ、『祀り姫』も見に行きたいし」

店主「そうそう、あの後、北斗くんのバースデーパーティーは盛り上がったわよ?」

店主「まあ、ブラックハルシオンの件で冬馬くんがからかわれたり、バースデーパーティーというよりはただのどんちゃん騒ぎだったけどね」

店主「もしかして皆、いっつも仕事ばかりでたまには騒ぎたかっただけなのです?」

Next→『日曜日の閉鎖時空と永遠のなんたら』
162 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage saga]:2014/02/14(金) 19:55:50.65 ID:fkpX4ZTu0
判田さん編の皮を被った北斗編でした。正直、祀り姫ネタがやりたかっただけ。
次回は久しぶりに、シアター&CGの二人組です。

余談ですが、北斗のバースデーパーティーの後に、マスターは黒ちゃんにだけちょっと手間かけた立派なチョコを「バレンタインのサービス」と称して渡したとか何とか。
163 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/02/14(金) 21:43:47.02 ID:XrisHjwS0
北斗誕生日おめでとう!

タイトルからじゃ誰か想像できないな…百合子はもう出てきてるし
このままの流れでまつり姫か?初期R的な
164 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/02/15(土) 01:38:45.73 ID:4SH+SEHa0
>>1乙☆

ミリマスは分からないけど、CGはあの人か?閉鎖時空……永遠……あっ(察し
165 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage saga]:2014/02/15(土) 16:58:35.62 ID:BLDz+aPi0
店主「女性に年齢を聞くことが失礼なこと、というのは暗黙の了解で、大体の人が……って、この話前もしたわね」

店主「でもまあ、子どもに見られたくない人が居るように、若く見られたい人も居るって話で」

店主「中には……そんなの全く気にしない我が道を行く子も居るけどね」

――14th & 15th person 『日曜日の閉鎖時空と永遠のなんたら』

店主「」ペラッ

菜々「こんにちは〜」カランカラン

店主「あ、いらっしゃい菜々さん」パタッ

菜々「カルー……もといホットミルクお願いします」

店主「はい、ホットミルク一つね」

店主「それにしても、雪の中大変じゃなかった? 足元じゅぶじゅぶだし」

菜々「ああ、はい、大丈夫でしたよ? 安全靴なんで」

店主「安全靴……アイドル的に、ごつすぎない?」

菜々「こうでもしないと雪の日はおちおち外に出られませんよぅ」

菜々「そういえば、さっきマスターが読んでた本ってなんですか?」

店主「ん、これ? 読む?」

菜々「『眠り姫〜Sleeping Beauty〜』……ああ、765プロ企画の映画のコミカライズ版ですか」

店主「続編出るって言うから、復習も兼ねて買っちゃったのよ」

菜々「映画見たいんですけど、どこも借りられちゃってるんですよねえ、DVD」

店主「密林さんがあるじゃない」

菜々「買えと」

店主「イエス。でも、続編の上映前に地上波放送あるかもよ?」

菜々「ふむ……でも地上波放送版って、いい場面がカットされてたりしますよね」

店主「あー、分かる。前に地上波放送されたマト○ックスなんかは、虫を臍から入れるえげつないシーンがなくてがっかりしたわ」

菜々「劇場で観た事があると尚更ですよね」

店主「……待った」

菜々「はい?」

店主「マ○リックスを劇場で見たことあるの?」

菜々「はい……あっ」

店主「……あれ、1999年公開の映画だけど」

菜々「」(;のワの)
166 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage saga]:2014/02/15(土) 17:17:20.69 ID:BLDz+aPi0
菜々「ま、まあ、そ、それは置いておいてですね」

店主「ええ、置いておきましょうか。私も人の秘密を暴くのは好きじゃないわ」

菜々「映画……むむむ、やっぱり買うしかありませんね」

店主「それが良いわ。でも、映画見るなら漫画見ちゃダメじゃない?」

菜々「ナナはネタバレとか気にしない派ですから」

店主「そうなんだ」

菜々「ウサミン星では誰かが得た知識はほかのウサミン星人にも共有されるからネタバレ天国です」

店主「私今、ウサミン星人にだけはなりたくないと思ったわ」

菜々「えぇー……」カランカラン

店主「あ、そうだ。ネタバレ気にしないなら言っちゃうけど、私のオススメは一番の見せ場である「眠り姫」星井美希戦じゃなくて、四条貴音戦の方よ。もう、なんというか、全体的に面妖で」

菜々「ほうほう」

店主「泣き所もあるけど、やっぱ全体的に燃える作りだったわ」

菜々「楽しみになってきました! 家に帰ったらすぐ注文しないと……」

店主「そして流れるように続編ね。はい、ホットミルク」

菜々「ありがとうございます」

店主「続編では志保ちゃんとまつりちゃんがメインなのよね、楽しみだわ」

まつり「まつりも今から上映が楽しみなのです」

店主「『眠り姫』のときにもあった入場特典ってまたあるのかな」

菜々「あれって嬉しいですよね、映画行った証拠みたいで」

まつり「プロデューサーさんが言うには『眠り姫』と『祀り姫』の空白期間を描く描きおろしコミックらしいのです。わんだほー」

菜々「…………」

店主「…………」

まつり「……ほ?」

店主「いつの間に!?」

まつり「マスターが『眠り姫』のオススメシーンを解説し始めた頃なのです」

菜々「全然気づかなかったぁ……隣りに座ってたのに」

店主「恐るべし祀り姫」

まつり「ほ」
167 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage saga]:2014/02/15(土) 17:29:55.11 ID:BLDz+aPi0
まつり「まつりはアップルティーと焼きマシュマロを所望するのです」

店主「マシュマロ……スナックセットの一部って扱いになるけど」

まつり「じゃあ、アップルティーとスナックセットをお願いするのです」

店主「はい、アップルティーとスナックセット。で、マシュマロは焼くと」

まつり「はい」

菜々「焼きマシュマロ……女子力……!」

店主「菜々ちゃん?」

菜々「ハッ! いえ、今ナナはウサミン星との交信をですね……」

まつり「……? ウサミン星ってどこなのです?」

菜々「私の故郷です」

まつり「ほ? 宇宙人なのです?」

菜々「永遠の17歳、安部菜々、ウサミン星人ですよぉ!」キャピ

まつり「…………」

店主「…………」

まつり「……ほ?」

菜々「と、東京から電車で一時間☆」キャピ

まつり「……成程」

店主(あのまつり姫が若干困ってる……)

まつり「つまりアイドルのライバルということなのです?」

菜々「そ、そういうことになりますね!」

店主「そういう結論でいいの?」

菜々「……って、ナナ、自分がアイドルだって言いましたっけ」

まつり「なんとなく分かるのです。姫は姫なので、ね?」

店主(貴音ちゃん並ね……勘の良さと意味不明さは)
168 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage saga]:2014/02/15(土) 17:38:00.49 ID:BLDz+aPi0
まつり「でも菜々さんは中々手強そうなのです」

店主「そうなの?」

菜々「手強い、というのは」

まつり「アイドルとして、良いライバルになりそうなのです」

店主「でも確かに、ファン層の被るところは大きいかもね」

菜々「むむむ! ナナも負けないように頑張らないといけませんね!」

まつり「ところで……」

菜々「?」

まつり「菜々さんはまつりより年上なのです?」

菜々「!? じ、17歳ですよぉ〜」キャピ

店主「まつりちゃんは19歳だっけ」

まつり「そうなのですよ〜。でも、菜々さん……」

まつり「姫をちゃん付けで呼ぶマスターがさん付けで呼んでるのは何故なのです?」

菜々「」ギクッ

店主「なんか付けないといけない気がしたから」キリッ

菜々「な、ナナちゃん、って呼んでくださいね☆」キャピ

店主「菜々さんお体に気をつけないと」

菜々「なんで敬語まで追加されたんですか!?」

まつり「まつりは永遠の19歳だからいつまでもお酒はダメなのです」

店主「……だ、そうだけど菜々さん」

菜々「な、なんですか」

店主「ホットミルクと間違えてカルーアミルクを注文しそうになるほどカルーアミルクを注文し慣れた菜々さん、いかがですか菜々さんじゅうなな歳さん」

菜々「」
169 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/02/15(土) 17:39:32.03 ID:WhbxQda9o
安部菜々(17?)
http://i.imgur.com/v4VW7R7.jpg
http://i.imgur.com/39JyPew.jpg
170 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/02/15(土) 17:48:18.14 ID:gSUJot4AO
あぁ、まつりはイベントで永遠の18やってたもんな
171 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage saga]:2014/02/15(土) 17:54:26.05 ID:BLDz+aPi0
店主「はい、アップルティーとスナックセット。マシュマロは全部いい具合に焼いておいたわ」

まつり「おお、この焦げ加減がびゅーてぃほーなのです。ところで、菜々さんはどうしたのです?」

菜々「」

店主「処理落ちしてるんじゃないかな、最適な言い訳を検索して」

まつり「……? そういえば菜々さんが読んでたこれ、『眠り姫』の漫画……なのです?」

店主「ああ、そう。私が買ってきたやつね」

まつり「実はまつり、前作『眠り姫』って見たことがないのです」

店主「えっ、そうなの?」

まつり「監督さんが、「劇中の「祀り姫」は、与えられたデータしか記憶しない設定だから、役によりなりきるために前作は見せない」って言ってたのです」

店主「それは凄い監督ね……」

まつり「映画の中のまつりは、Dr.ロコの全アイドル削除計画の為に何人もの「アイドル」を滅ぼすただの破壊兵器なのです! だから無駄な知識はいらないのです」

店主「成程……俄然楽しみになってきたわ」

菜々「アイドルを滅ぼす……?」

店主「あ、意識が帰ってきた」

菜々「まつりさんはそんな恐ろしいことを……?」

店主「いや、映画の話だから」

まつり「ほ? アイドルを滅ぼすという話は、映画の中だけとは限らないのです」

店主「まつりちゃん!?」

菜々「やっぱり、恐ろしいじゃないですか!」

まつり「もしかしたら同じオーディションを受けるほかのアイドルに、下剤入りのキャンディを差し入れして邪魔してたりするかもしれないのです」

店主「……?」

菜々「そんな卑怯なことを!」

まつり「あと、嘘の集合場所を教えて強制的に棄権されたり……」

菜々「戦わずして勝利を!?」

店主(……それ、どっかで聞いたような……)

まつり「……昔、そんなことを姫はやられたことがあるのです」ドヨーン

菜々「……え?」

店主「あと、ここぞってオーディションで披露しようとした新曲と同じテーマで先に曲発表されたり」

店主「イメージチェンジしたら、それと全く同じイメージでオーディションに出られたりね」

菜々「アイドルって恐ろしいんですね……」

まつり(この人、いじるの楽しいのです。やられたことは本当だけど)

店主(まあ、魔王エンジェルはもうそんなことしてないけどね)
172 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage saga]:2014/02/15(土) 18:05:19.01 ID:BLDz+aPi0
菜々「でも、でもナナは負けませんよ……ッ!」バンッ

店主「うわびっくりした」

菜々「アイドルに憧れ続けて早何年なんですよ?! もう引けません! 行くとこまで行ってやるんです!」バァァァーン

まつり「おー、わんだほー。まつり、思わず拍手してしまったのです」パチパチパチ

店主(早何年って……)

菜々「確かに、時折体の節々が痛いなぁ、とか……今日だって寒さが身に沁みますし」

菜々「パフォーマンスのあと、ナナだけほかの皆より回復遅いなぁとか、思うときはあります」

菜々「それに、周りは皆ナナより若……もとい、可愛い子ばっかりです! たまに自身がなくなったりします」

菜々「お二人が言ったみたいな嫌がらせも怖いです……けど、けど!」

菜々「もう引くに引けない所まで来てるんです! もう、行けるだけ突き進むしかないんです!」

まつり「おー、わんだほー、わんだほー」パチパチパチ

店主「わんだほー」パチパチパチ

菜々「はぁ……はぁ……」

菜々(どうしよう、突然熱弁したから呼吸苦しい……)ゼーハー

まつり「感動したのです。まつりもこれから行けるところまで頑張ってみるのです」

菜々「じゃあ……ゼェ、共演する時があったら……ハァ、よろしくね……フゥ」

店主「私も感動したわ……」

菜々「マスター……」

店主「何か飲みたい物はない? おまけするわよ」

菜々「あ、じゃあ、カルーアミルク」

店主「未成年にお酒は……」

菜々「この流れでそういうこと言いますか!?」

店主「この流れで酒頼む人に言われたくないわ!」

まつり「マシュマロ美味しいのです♪」モグモグ
173 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage saga]:2014/02/15(土) 18:14:44.08 ID:BLDz+aPi0
店主「アイドル業界って、なんかまあ、秘密の多い業界よねえ」

店主「かくいう私も、私の相方も、秘密は持ってるし……逆にミステリアスを売りにしてる子だって知ってるし」

店主「誰かの言葉を借りるなら、人には秘密の一つや百個、ってところかしら」

店主「秘密がバレバレな菜々さんより、隠してる気がなさそうで秘密だらけなまつりちゃんの方が私としては恐ろしいけど」

店主「それにしても、あの後結局飲んで帰ったけど帰り大丈夫だったのかな、菜々さん……心配だわ」

店主「はしゃぎまくって転びそうな子どもとは違う意味で心配ね。まあ、子どもは雪すら溶かしそうな太陽のような子がいっぱいなんだけど」

Next→『ヴォルフ・アンド・ハウンド』
174 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage saga]:2014/02/15(土) 18:16:46.19 ID:BLDz+aPi0
本日の分はこれで。
今回はタイトルでわかりにくかったらしいですが、日曜日の閉鎖時空とは、サザエさん時空のことです。誕生日が来たって歳は取りません、永遠の17歳です。でも若い子には勝てなくなります、解せぬ。

最近ミリオンライブ続きですが、次回もまたミリオンライブです。
175 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/02/15(土) 20:05:07.60 ID:b5jTElfJo
乙!

菜々さん、その内
「誕生日が来るまでは17歳です(その誕生日は15月36日)」とか
「ウサミン星人は一定の年齢まで年を取ったら今度は逆に一定の年齢まで若返っていくんです」
とか言い出しそうだ・・・
176 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/02/16(日) 14:16:31.56 ID:p61ciJCa0
店主「最近、うさぎ系女子やらコアラ系女子やらやたらと動物に例えたがる風潮がある気がするわ」

店主「その理屈で言うと私はナマケモノ系でいいのかな、よく分かんない。そもそも女子って歳でもないわね」

店主「果てさて、彼女の場合……なんだろう、犬、かな……?」

――16th person 『ヴォルフ・アンド・ハウンド』

環「キョウリュ○ジャーが終わっちゃたぞ……」

店主「終わっちゃったね……でもトッキュ○ジャー始まったじゃん」

環「たまきはキングが好きだったんだ……最近のレッドの中でも特にかっこよかったし」

店主「私はイアンがアイガロンのトホホークでアイスロンドを倒したシーンで思わず感動したわ」

環「あのシーンはたまきも泣きそうになっちゃったよ」

真美「真美、二人が何の話してるのかさっぱりだYO」

環「まみは見てなかったのか? キョ○リュウジャー」

真美「愛ぴょんが敵怪人の声優やってたことしか知らないYO」

店主「キャンデリラ?」

真美「うん」

環「えっ、まみってキャンデリラの声優と知り合いなの?」

真美「876プロの愛ぴょんだよ、何回か会ったことあるもんね→」

環「うあー、たまきも会いたいぞー」

店主「愛ちゃんもたまにうちに来るから、もしかしたら会うこともあるかもね」

店主(私は、舞が付いてくるからあんまり会いたくないんだけどね……愛ちゃんは良いんだけど、愛ちゃんは)

環「たまきもお仕事頑張ったら戦隊ヒーローのお仕事くるかな? くふふ、たまきはやっぱりレッドが良いな〜」

真美「流石にレッドは無いっしょ」

店主「イエロー辺りかな、環ちゃんは」

環「むー……そっか」

真美「黄色といえば真美と亜美を忘れてもらっちゃ困りますなあ、なにせイメージカラーだかんね」

店主「真美ちゃんと亜美ちゃんはアレよ、最終回近くで改心して味方になるタイプの敵幹部ね」

真美「なにそれ」

環「まみはラッキューロなんだな!」

真美「ごめん全然分かんない」
177 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/02/16(日) 14:27:22.80 ID:p61ciJCa0
環「そういえば、マスター知ってる?」

店主「ん?」

環「恐竜が絶滅したのは、ちょうちょのせいなんだって!」

真美「たまきち〜、それはないっしょ→。蝶がどうやって恐竜を絶滅させるのさー」

環「恐竜だって食べ物がなきゃ死んじゃうぞ! 蝶の幼虫が草食恐竜の餌を全部食べちゃって、恐竜が絶滅したんだって!」

真美「またまた〜」

店主「……ホントだ、そういう説もあるみたいね」ピッピッ

真美「えっ」

店主「当時地球には天敵になる鳥が居なかったから、どんどん蝶は産卵して大量の幼虫が生まれ、草食恐竜の餌となる植物を食い尽くし、果てには恐竜が絶滅した……」

店主「そういう説もあるらしいわ」

真美「マジかYO」

環「あんなに大きな恐竜を絶滅させたかもしれないなんて、虫って小さいけど凄いな!」

店主「確かに、小さいからって侮ると痛い目を見るかもね」

真美「そういえば、たまきちは虫捕りが好きなんだよね」

環「でも都会じゃ全然見つからないぞ……田舎だったら森に入るだけでうじゃうじゃ捕まえられるのに」

真美「あんまりうじゃうじゃ居るのもヤダよ、真美は」

店主「虫か……あんまり好きではないのよねえ」

環「可愛いのに」

店主「小さい時にね、ちょっとあったのよ」

真美「ほほう? これは聞いてくれというフリですな?」

環「面白そうだな! 聞くぞ! 話してよ!」

店主「いや、そんなに面白い話じゃないんだけど、実は小学生の頃虫を飼ってたことがあってね?」

環「何を飼ってたの?」

店主「カイコ」

環「えっ」

店主「蚕」

真美「えっ、あの、糸を吐く?」

店主「うん、かいこ」
178 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/02/16(日) 14:40:04.77 ID:p61ciJCa0
店主「小学校の授業の一環で、生徒一人に二匹ずつ配られて、それを育てる課題があったのよ」

真美「虫嫌いの人には拷問以外の何物でもないね」

店主「実際、虫嫌いの子でも無理矢理手の甲にカイコを這わせたりしてたから、嫌いな人からしたらただの苦痛ね」

環「うわぁ……」

店主「まあ私は極端に嫌いってわけでもなかったから、普通に世話したし、糞とかの処理とかも割と楽しんでやってたわ。暫く見てると、カイコにも愛着がわいたしね」

環「分かるぞ。じっと見てると、カワイイよね! 芋虫って」

真美「真美にはちょっと理解できないかなあ」

店主「まあ、そこは感性の問題だからね。で、私はカイコを成虫まで育てるつもりだったのよ」

環「白くてもふもふで可愛いんだよね、飛べないけど」

真美「飛べないんだ?」

環「胴体が重くて、羽はあるけどカイコの成虫は飛ぶことが出来ないんだ」

店主「そうそう。で、成虫になる前に、繭になる。さっき真美ちゃんが言った通り糸を吐いてね、これが絹糸っていう糸の素材になるの」

真美「あ、絹糸ってカイコの糸の事だったんだ。名前は聞いたことあったけど、カイコなのは知らなかったYO」

環「繭を茹でて取るんだよね」

店主「……そう、茹でるのよ」

真美「……マスター?」

店主「あのアマ……茹でやがったのよ」

店主「私の母親、糸のために、私が成虫まで育てるつもりでいたカイコ茹でたのよ……!」

真美「だ、ダメージがでかいね……」

環「大事にしてた虫を殺されたらたまきだって悲しいぞ……」

店主「後にも先にも母親と一ヶ月口を利かなかったのはあの事件だけね。私の反抗期はあの一ヶ月に凝縮してたわ」

真美「で、それ以来虫は好きじゃない、ってこと?」

店主「だって虫見ると、茹でられて捨てられた愛蚕を思い出すからさ……」

真美「愛蚕って……」

環「たまき、捕まえた虫はちゃんと逃すか大事に育てるようにする」

店主「そうしなさい」
179 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/02/16(日) 14:51:22.11 ID:p61ciJCa0
真美「そういえばちょっと話変わるけど、たまきちって虫捕りじゃなくて、なんだっけ、趣味あったよね」

環「そうそう、たまきは探検するのが好きなんだ!」

店主「探検?」

環「知らない場所を歩きまわったり、大きな公園とか森を探検するんだ」

真美「あずさお姉ちゃんには絶対させらんないね!」

店主「知らない場所とか森とか、危なくないの?」

環「なんとなく自分の家の方向とかは分かるから大丈夫」

店主「帰巣本能かなにか?」

真美「野生動物みたいだね」

環「でも、都会は同じようなビルばっかりで迷っちゃうぞ。この間も迷って、おやぶんに迎えに来てもらったし……」

店主「おやぶんってだれ?」

真美「兄ちゃんのことだよ」

店主「ああ、プロデューサーさんのことか。気にしてなかったけど、765プロの子ってプロデューサーさんのこと変な呼び方するわね」

真美「兄ちゃんは兄ちゃんっしょ」

環「おやぶんはおやぶんだぞ」

店主「エミリーちゃんは仕掛け人様って言うし、桃子ちゃんがプロデューサーさんのことお兄ちゃんって呼んでるの聞いた時には警察呼ぶべきかと思ったわ」

真美「真美とか亜美が兄ちゃんって呼ぶのとなんか違うよね」

店主「まあ、実際そういうワケじゃないでしょうけど」

真美「でも、一人称が変な人のほうが多いよ」

環「たまきは普通だよ!」

店主「……まあ、小学生くらいなら自分のこと名前で呼ぶのは不思議じゃないし、沖縄じゃ普通だし」

真美「ひびきんは自分のこと自分って言ってるけどね」

店主「きっと、東京で自分のこと名前で呼ぶのは恥ずかしかったけど、私って言うのもそれはそれで恥ずかしかったのよ」

真美「真美と亜美も自分のことは名前で言うね。あと、ミキミキもそういえば自分のこと名前で呼んでたよね」

店主「そうね。まあ、あの子も15だし、まだ許容範囲……あっ」

真美「あっ」

環「? どうしたんだ、二人とも?」
180 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/02/16(日) 15:02:10.30 ID:p61ciJCa0
店主「ロコちゃん……はまだ良いとしましょう。15歳だもの」

真美「でも、19歳は流石にきついっしょ……」

店主「……まつり姫!」

環「あー」

店主「あっ」

真美「今度はどうしたの、マスター」

店主「いや、大丈夫、あの子は17歳だからギリギリ大丈夫のはずよ、多分」

真美「?」

環「そういえば、まつりって言ってる時もあるけど、たまに自分のこと姫って言ってるよね」

真美「まつり姫?」

環「うん」

店主「正直、名前で自分のこと呼ぶよりも姫って呼んでる方がよっぽどアレだけどね。それがまつりちゃんの持ち味なんだけど」

真美「そういえば、ひびきん、前に『眠り姫』の撮影で共演した時の話なんだけどね」

店主「うん」

真美「セリフで、「私」って言うシーンがあったんだけど、休憩中にずっと「私……うん、私? なんか違うぞ?」って一人で練習してたYO」

店主「かわいい」

環「まみ、やっぱりモノマネ上手いな! 本物かと思ったぞ!」

店主「…………」

真美「? どうしたのマスター」

店主「いや、ずっと思ってたんだけどさ、環ちゃんってちょっと響ちゃんに似てるよね」

環「え?」

真美「あ、なんとなく分かるYO! しゃべり方も似てるしね!」

店主「あと、元気いっぱいで生き物好きなところとか?」

真美「先輩アイドルにイメージを重ねるとは、やりおるなたまきち!」

環「そ、そういうんじゃないぞ!?」

店主(あと、小学生にしては胸が大きいところとかも……)

真美「マスター、エッチな事考えてるときの兄ちゃんと同じ目になってるYO」
181 :!ninja[sage]:2014/02/16(日) 15:05:14.45 ID:nru+9T3D0
ミリマスSSもっと増えろ支援
182 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/02/16(日) 15:11:44.83 ID:eQBRocPoO
蚕育てろとかどんな小学校だよ…
183 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/02/16(日) 15:15:13.08 ID:eQBRocPoO
調べてみたけどやってるとこはやってるのね
失礼
184 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/02/16(日) 15:17:20.14 ID:p61ciJCa0
店主「前に響ちゃんがクール路線で売ってる時、黒井社長は響ちゃんをオオカミのイメージで売ってたらしいのよ」

真美「ほうほう、初耳ですな」

店主「響ちゃんがオオカミなら、環ちゃんはイヌかな」

真美「あぁー」

環「!? たまきもオオカミじゃないの!?」

真美「たまきちはオオカミって感じじゃ無いっしょ。雪が降ったら庭を駆け回ってそうだYO」

環「見たの!?」

真美「見てないよ、本当に走り回ってたんだ」

環「だって雪楽しいし……」

店主「イヌね」

真美「イヌだね」

環「むぅ……たまきの苗字は「オオガミ」だからたまきだってオオカミだよ!」

真美「その理屈で言うと真美は海になっちゃうYO」

店主「じゃあ私は相撲の……おっと」

真美「ん?」

店主「なんでもないわ、失言よ」

環「くふふ……まみが海なら、このみは馬で、りつこは……! りつこは月だ! お月様だ!」

店主「オオカミと月、中々絵になるわね」

真美「じゃあじゃあ、真美が海で、りっちゃんが月で、たまきちが月に向かって吠えるオオカミで一枚の絵だね!」

店主「様になるわね」

真美「ところで、はるるんも天海って苗字だけど、海かな?」

環「んー……空と海?」

真美「ずるいYO! はるるんだけ二つなんて! じゃあ真美は海二つだもんね!」

店主「亜美ちゃんと並んでオールブルーってところかな」

環「名前って面白いなあ……そうだ、おやぶんの名前も……あれ?」

真美「……あれ?」

店主「どうしたの?」

真美「いや、そういえば……」

環「おやぶんの名前って、なんだっけ……?」

店主「えぇー……」
185 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/02/16(日) 15:19:54.77 ID:nru+9T3D0
あったね、オオカミ環のカード。持ってないけど
186 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/02/16(日) 15:24:36.90 ID:p61ciJCa0
店主「雪やコンコン、あられやコンコン。大人になると煩わしく思っちゃう雪でも、子どもたちにとってはいい遊び道具ね」

店主「雪で遊んでる子どもを見ると、庭を駆け回る犬の気持ちも分かるって話ね。まあ、私はどちらかと言うと猫側だけど」

店主「そういえば、響ちゃんが961プロの特番でやってる『響チャレンジ』って企画があるけど、真ちゃんと環ちゃんあたりがコラボしたら面白そうね」

店主「響ちゃんが狼で、環ちゃんが犬で、真ちゃんは……可愛い面も格好いい面もある、ヒョウってところかしらね」

店主「そういえば、実家で犬を飼ってるって子が居た気がするわね。誰だったかな……あ、そうそう、花屋の……」

Next→『電脳歌姫小町』
187 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/02/16(日) 15:27:25.08 ID:p61ciJCa0
ミリマスはじめた当時は、環と茜と育でユニット組んでたけど、よく考えたら茜ちゃん高校生っていうね。Nと初期Rの茜ちゃんは高校生の風貌じゃないって。

因みに、自分の出身小学校では小学3年生でカイコの飼育課題がありました。うちのカイコは、成虫になったとおもったら、風に乗って飛んでいきました。飛べないカイコが飛んでいってどうなったのかは、知る由もありません。

今日は余裕があれば夜にもう一話書くかも。
188 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/02/16(日) 15:27:45.81 ID:k2A6sJQO0
りんちゃんなう、ドライアド全員でないかなー。乙
189 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/02/16(日) 16:36:47.07 ID:uSOfDbG00
>>1乙〜
わんこな環カワイイ

>>188
何その乾燥しそうなユニット
190 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/02/16(日) 18:27:35.05 ID:p61ciJCa0
店主「昨日の敵は今日の友、なんて言葉がある通り、敵味方なんて関係は、案外簡単に覆るものなのよね」

店主「例えば、共通の敵を見つけた時とか、本気の戦いでお互いを分かり合った時とか」

店主「そうね……前者の場合、敵は大きければ大きいほど良いかな」

――17th person 『電脳歌姫小町』

伊織「きーっ! なんなのよもー!」カランカラン

あずさ「まあまあ伊織ちゃん」

店主「おおう、入店早々荒れまくりね」

伊織「マスター、オレンジジュース!」

亜美「あ、亜美もオレンジジュース」

あずさ「じゃあ私もオレンジジュースにしようかしら」

店主「はい、オレンジジュース三つ」

店主「……で、伊織ちゃんはどうしてそんなに荒れてるの?」

亜美「亜美たち今日、オーデ落ちちゃったんだYO」

店主「えっ、竜宮小町が落ちるオーディションってどんだけ難関なのよ」

伊織「全然難関でもないわ……至って普通のオーディションよ」

あずさ「だから、律子さんも私たちに任せて同行しなかったんだものね」

伊織「でも落ちたのよ!」

店主「相手が悪かったの?」

あずさ「ええ、確かに……ああいうタイプのアイドルは初めてで、対策とか無かったんですよね」

亜美「正直反則だと思ったYO」

店主「なんてアイドル? 竜宮小町を押しのけて合格するようなアイドルなら、名前くらいは知ってるはず……」

伊織「確か、名前は――」カランカラン

凜「…………」ドヨーン

店主「あ、凛ちゃんいらっしゃ……凛ちゃん?」

凜「ああ、マスター……ミルクティー貰える?」

店主「はい、紅茶M一つ」

あずさ「……? あら、もしかして、さっき同じ会場に居た……?」

凜「……? あ、竜宮小町の……」

店主「えっ、同じ会場って……同じオーディション受けてたの?」

亜美「あ、そういえば居た気がする」

店主「……ってことは、凛ちゃんもオーディション落ちて落ち込んでる感じ?」

凛「」ズーン
191 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/02/16(日) 18:43:18.71 ID:p61ciJCa0
伊織「……アンタ、オーディションのときはあと二人居なかった?」

凜「奈緒と加蓮はオーディションのあとすぐに帰った。やっぱり、自信のあったオーディションで三位じゃあ反省会する空気にすら……」

店主「三位……竜宮小町が二位?」

伊織「そうよ。一応、全力は尽くしたつもりだったのに……!」

あずさ「足を引っ張っちゃったかしら……」

亜美「亜美たちは竜宮小町として全力だったっしょ、あずさお姉ちゃんは足引っ張ってなんかないYO」

凜「私も……奈緒も加蓮も、精一杯やったつもりだったんだけど……」

店主(あれ……? 私の店ってこんな暗い感じだったっけ……『idle』の名にふさわしくない空気よ)ドヨーン

店主「ところで、さっき伊織ちゃんが言いかけた、そのオーディションの合格者って、なんて名前なの? やっぱりトリオユニット?」

伊織「いえ、ソロよ」

亜美「見方を変えれば何人ものユニットだけどね」

店主「?」

あずさ「名前は、そう……確か」

凜「……『初音ミク』」

店主「……え?」

伊織「楽器からジェット機まで作っちゃうような会社がその技術を応用して作った、歌唱用アンドロイド」

あずさ「ボーカリストアンドロイド、略してボーカロイド……だったかしら」

亜美「あれは反則っしょ→……ダンスもボーカルも完璧、ヴィジュアルも自由自在だよ」

凜「機械独特の不自然も凌ぐほどのパフォーマンス力……あれに勝てないと、この先厳しいのかも」

店主「アンドロイド……人工アイドルなんて、まるでどっかで聞いたようなフレーズね」

亜美「……そうだ、マスター。この店ってテレビないの?」

店主「あるわよ?」

亜美「あのオーデ、飛び入り生放送番組のオーディションだから、今テレビ点けたら見れるかも」

店主「成程、チャンネルは?」カチッ ピッ

伊織「ブーブーエスよ」

店主「ブーブーエス……っと」
192 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/02/16(日) 18:58:04.46 ID:p61ciJCa0
TV『https://www.youtube.com/watch?v=TYDU2d9S-Vk』

店主「」

伊織「悔しいけど、負けたのは事実だわ。今は、あれにどう勝つのか考えないと」

あずさ「向こうが機械なのを利用して、人間らしい点で戦う……とか?」

亜美「でもでも→、アレを気にしすぎてほかのライバルに負けたら意味ないっしょ→」

店主(機械独特の不自然さ、確かにあるけど……あの見惚れるようなパフォーマンスの前では微々たるものね)

亜美「やっぱ、せーこーほーで勝てないと駄目なんじゃあ……」

伊織「そうは言ったって、今日まさにその全力の正攻法で負けてきたんじゃない!」

亜美「でも下手な変化球投げたって簡単にホームランだYO!」

あずさ「二人とも、落ち着いて……」

凜「…………」ジッ

店主「……凛ちゃんは、なにか掴めそう?」

凜「まだ、分かんない。けど、トップアイドルになるためにはアレを越えなきゃいけないから、絶対に勝つ」

店主「成程。でも、一人で背負い込んだりしないことよ?」

凜「?」

店主「今すぐじゃなくていいけど、どうしようもないと思ったら仲間に頼らないとね。ほら、あっちだって……」

亜美「分かったYO! そんなに変化球が投げたいなら、亜美がミクの真似して機械っぽく歌うもんね!」

亜美「そうだ! 一位の初音ミクを引きずり下ろすって意味で、『下克上』ってタイトルで曲作ってもらおう!」

伊織「馬鹿なこと言ってんじゃないわよ! わざわざ相手の土俵に登ってどうするのよ!」

亜美「じゃあどうすんのさ!」

伊織「それを考えるんじゃない!」

あずさ「まあまあ」

店主「喧嘩しているようで、アレはより高みを目指すための『研磨』だから。刃を削るのに一枚の刃だけじゃ無理でしょう?」

凜「…………」

亜美「なにさ! 良い案も出てないのに、亜美の案にケチつけんの!?」

伊織「アンタの案がしょうもないからでしょ!」

凜「……いや、喧嘩してるようにしか見えないんだけど」

店主「あるぇー?」
193 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/02/16(日) 19:14:53.37 ID:n2q6QTI4o
渋谷凛(15)
http://i.imgur.com/W1fw5ug.jpg
http://i.imgur.com/21S28A6.jpg
194 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/02/16(日) 19:24:40.35 ID:p61ciJCa0
亜美「そういえば、あずさお姉ちゃんの意見はまだ聞いてないよ」

伊織「あずさも意見の一つや二つ出しなさいよ」

あずさ「そうねえ……思い付かないわあ」

亜美「」ガクッ

伊織「マイペースも良いところね……」

あずさ「あ、そうだ、凛ちゃん……で良かったかしら」

凜「え? あ、はい」

あずさ「凛ちゃんはどう思う? アレに、勝てると思う?」

凜「…………」

伊織「ちょっとあずさ何考えてんの! あれだってライバルには変わりないのよ?」

あずさ「ここで会ったのも何かの縁だと思わない? 一緒に考えれば、勝つ方法が分かるかもしれないわよ?」

凜「……私は」

店主「…………」

凜「まだ具体的な対策は分からないけど、なにもかも完璧なアイドルなんて居ない……それは、ヒトもアンドロイドも同じだと思うから」

凜「どれだけ完璧に見えても、きっとどこかにほころびがあるはず。それに重ねるように自分たちの全力を出せれば……」

あずさ「……だ、そうよ?」

伊織「ほころびねぇ……例えばどんなのかしらね、あの完璧超人みたいなアンドロイドの弱点って」

亜美「錆びると動きが鈍くなってダンスができなくなるとか!」

伊織「手入れくらいされてるでしょう!」

あずさ「じゃあ、手入れを定期的にしないとお肌がボロボロに……嫌だわ、手入れしないと……」

凜「ブーメラン……?」

ワイワイガヤガヤ

店主(とりあえずさっきまでの暗い空気は無いわね……もう四人とも、一人の『ライバル』に対抗するために燃え上がってるわ)
195 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/02/16(日) 19:31:21.43 ID:bEpkyH+AO
亜美真美=鏡音リンレンなんだよね
ボカロっぽい人といえばのあにゃん
196 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/02/16(日) 19:39:28.37 ID:p61ciJCa0
店主「はい、オレンジジュースと、ミルクティー」

伊織「ん、ありがとう」

あずさ「全然分からないわねえ……弱点」

亜美「くそっ! もう最終兵器リッチェーンを!」

伊織「それ歌関係ないじゃない!」

凜「うーん……でも、絶対にどこかに……ん?」ブーブーブー

凜「なんだろう、メールが……って、奈緒から」

店主「奈緒ちゃんから?」

凜「……! そうか、減衰期……!」

亜美「なになにどったの→?」

凜「いや……アンドロイドなら、歌は全部プログラミングされたデータだから、いつも全く同じ歌い方で、観客の飽きも早いはず、って」

伊織「! 成程……」

あずさ「でも、飽きが来る前に新曲を発表されたら関係ないんじゃあ……」

店主「いや、それはないんじゃないかな」スッ

凜「? これは……?」

伊織「何々……? 「『初音ミク』のアイドルアカデミー大賞参戦に関するプロデュース規定」?」

店主「内容を要約すると、本年度のアイドルアカデミー大賞に参戦するため、アカデミー規定通り「一年間に発表する曲数は5曲まで」ってことらしいわ」

亜美「……ってことは! 減衰期は絶対に避けられないっしょ!」

凜「しかも、これよく見ると「新曲公募に際してDTMデータ販売の実施」って」

あずさ「DTM……?」

店主「デスクトップ・ミュージック、つまり、パソコンや電子楽器上で演奏を行う音楽ってところかな」

凜「音源データが一般配布されたら、公式の曲以外にも『初音ミク』の音源で曲が溢れかえる。そうなれば……」

亜美「人気が分散して、アイドル『初音ミク』が見劣りする可能性も……?」

店主「見つけたんじゃない? 弱点」
197 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/02/16(日) 19:57:46.44 ID:p61ciJCa0
伊織「ちょっと待って、仮にアレが5曲フルに発表した場合、一番飽きが来ているだろう時期を算出するわ。誰か紙とペン貸して」

凜「私持ってるけど。はい」スッ

伊織「ありがとう。えーっと、アイドルアカデミーエントリーまでの期限と曲の発表時期を……」カリカリ

亜美「これは……勝ち目が見えてきたかも」

あずさ「でも、ちょっと卑怯な気が……だって、もしその、DTM? の配布がなければ勝てなかったかも……」

店主「いや、わざわざ新曲を公募にしたのは、製作者側がこれ以上のプロデュースに手を入れられないってことかもしれない。ということは、それはそれで弱点なのよ」

凜「根を腐らせて木が朽ちる、か……船頭多くして船山に登る、か……どちらにせよ、メリット・デメリットの大きな話だったってこと?」

亜美「そっか、亜美たちで例えるなら、仕事のできないプロデューサーが一人いるのか、訳分かんないくらいプロデューサーが一杯いるか、ってことだもんね」

あずさ「一杯プロデューサーさんが居たら、プロデューサーさん同士で喧嘩しちゃいそうねえ。さっきの亜美ちゃんと伊織ちゃんみたいに」

亜美「あ、あれは……そう、仙田拓馬って奴だYO!」

店主「切磋琢磨ね、誰よセンダタクマって」

凜「なにはともあれ、弱点を見つけたならそこを突いて『初音ミク』より上に行くしかないね」

伊織「……出たわ。私たち竜宮小町の人気減衰データから考えて、アレの曲にファンが飽きはじめるのは発表から二ヶ月……最も飽きが来るのは三ヶ月過ぎたころね」

あずさ「ニヶ月……かなり早いわね」

伊織「どうやったってファンの飽きは回避できないわ。で、ファン離れを最低限に抑えるために考えられる新曲の発表タイミングは今から二ヶ月半前後よ」

凜「じゃあ、私たちは二ヶ月後辺りに新曲を発表すれば……」

伊織「ええ、勝てる計算だわ」

亜美「なんかよく分かんないけど、勝てそうな気がすんね」

店主「……でもさ、それだと、凛ちゃんのトライアドプリムスと、伊織ちゃんの竜宮小町で新曲が被るわよね?」

あずさ「あら……どうしましょう」

凜「……そんなの、決まってるよ」

伊織「ええ、当然……ね」

凜「竜宮小町にも」

伊織「トライアドなんとかっていうのにも」

二人「「絶対に勝つ!」」

亜美「お〜、息ぴったり」

伊織「……アンタ、なんていったっけ」

凜「凜、CGプロダクション所属アイドルユニット『トライアドプリムス』リーダー、渋谷凛」

伊織「そう。名乗る必要もないだろうけど、私は765プロ所属、『竜宮小町』リーダーの水瀬伊織よ。アンタのことは覚えておくわ」

凜「そう。言っておくけど、私は相手がどんなに先輩でも勝つつもりで行くから」

伊織「上等よ、かかってきなさい。にひひっ」

凜「ふふ」
198 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/02/16(日) 20:05:46.37 ID:p61ciJCa0
店主「昨日の敵は今日の友。今回の場合は、読みは同じだけど『昨日の敵は今日の強敵』ってカンジかな」

店主「CGプロダクション筆頭ユニットと、765プロ筆頭ユニット……中々面白くなりそうだわ」

店主「そうそう、件の『初音ミク』だけど、読み通り減衰の早いタイプだったみたいね。ネット上での爆発的な人気とは裏腹に、新曲の発表が少ないアイドル『初音ミク』は落ち目」

店主「それに合わせてぶつけられた新曲には、流石の「電子の歌姫」といえど勝てなかったようね。で、その新曲だけど」

店主「トライアドプリムスと竜宮小町の新曲は、僅かな差で竜宮小町の販売枚数が勝利。その後のオーディションも合格したらしく、王者の風格を見せたってところね」

店主「ルーキーのトライアドプリムスには今後に期待ね。っと、そういえば……」

店主「王者の風格……765プロでは、竜宮小町よりも似合う子が居たわね……」

Next→『普通とは一体』
199 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/02/16(日) 20:07:41.98 ID:p61ciJCa0
本日の分、これにて終了です。前に黒井社長編を昼間に書いて夜に本編ってことはあったけど、一日に本編二話書いたのははじめてでした。
奈緒と加蓮はいまいちキャラが掴めてないから凜に一人で来てもらいました(^q^) 勉強不足です(^q^)

次回は……もうタイトルで誰が来るのかバレバレかなあ。それではまた次回
200 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/02/16(日) 20:09:00.17 ID:PgogH9mZo
凛は、凜じゃないにゃあ。
201 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/02/16(日) 20:13:50.06 ID:p61ciJCa0
うわ、字が間違ってんの全く気づかなかった。すいません、許してください
202 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/02/16(日) 20:14:30.71 ID:pucsGXcb0
普通のアイドル(トップ)と、普通のアイドル(普通すぎて異常)が来るのかな?乙ー。
203 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/02/16(日) 20:17:47.10 ID:p61ciJCa0
名前間違えとか鬱だ……死のう……。
204 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/02/16(日) 20:40:26.36 ID:QiXIHKZvo
わた春香さんのどこが普通なんですか!
205 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage ]:2014/02/16(日) 21:23:51.00 ID:DVGvtogh0
次回はあの二人かな? 期待
206 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/02/17(月) 01:54:18.38 ID:getboP7/o
両事務所の誇るフツーオブフツーですね!
207 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/02/17(月) 09:12:20.07 ID:jqTzpUgUo
いったいどこのリボンと尻なんだ???
208 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/02/17(月) 10:17:10.96 ID:bZ767UAv0
今までの登場キャラ(登場順)
前スレ

千早
雪歩
黒井
亜美、真美、伊織、やよい
律子、涼
貴音、響、美希
麗華
あずさ
冬馬、北斗、翔太、三条馬
春香
スキップバード、高木

今スレ
北沢志保
高垣楓
輿水幸子、野々原茜
諸星きらり、双葉杏
エミリー スチュアート
馬場このみ、片桐早苗
白坂小梅
七尾百合子
神崎蘭子
ロコ
安部菜々、徳川まつり
大神環
渋谷凛

僕のみこたんはいつ出てきますか? みこたんいんするお?
209 :>>12014/02/18(火) 00:07:07.38 ID:nLvoxgaL0
ようやくアクセスできても遅いんだよ!(叫び)

普通の人編は今日の夕方に改めて……
210 :>>12014/02/18(火) 00:08:28.39 ID:nLvoxgaL0
ようやくアクセスできても遅いんだよ!(絶叫)

ということで、普通の人編は今日の夕方に改めて……
211 : ◆uOJ/TvTGhw2014/03/02(日) 15:41:57.89 ID:imBkkAbg0
復旧完了?
212 : ◆uOJ/TvTGhw[saga]:2014/03/02(日) 16:10:09.68 ID:imBkkAbg0
店主「なんか随分久しぶりな気がするわね。ごきげんよう」

店主「この間の大雪が嘘みたいに、最近は暖かい日も多くなってきたわね。もう冬も終わりかな」

店主「冬が明ければ春になる……色々と入れ替わりの時期ね。まあ、入れ替わる気なんか更々なさそうな子もいるけれど」

――18th person 『普通とは一体』

春香「こんにちはー」カランカラン

店主「いらっしゃい、春香ちゃん」

春香「アップルティー下さい」

店主「はい、アップルティー一つ。随分久しぶりね、忙しかったの?」

春香「もう大変でしたよー、二日連続で大規模ライブだったんです。あ、今回はCGプロとのコラボだったんですよ」

店主「そういえば、そんな話を聞いたわね。新気鋭事務所とはいえ、そこそこ売れてきてるからねえ、CGプロ。765プロと並んで見劣りしないレベルって、相当高いわよ」

春香「むしろ私が圧倒されそうで……」

店主「いやいや、春香ちゃんは存在が既に圧倒的よ。トップアイドルの名は伊達じゃないわ」

春香「そうですかね?」

店主「うん。往年のトップアイドル、日高舞も目じゃないわ」

春香「え、えぇええ! そこまでですか!?」

店主「勝てる。春香ちゃんなら多分勝てる」

春香「本当ですかぁ……?」

店主「まあそれはともかく、CGプロって結構な人数いるじゃない? ライブって何人くらいが出たの?」

春香「出演人数ですか? えっと、全員で34人で、CGプロからは11人です」

店主「まあ、妥当な人数ね」

春香「絶対新人じゃないですよぅ……絶対に長期間下積みとかしてきた実力でしたもん」

店主「はは、足元掬われないようにしないと危ないかもねえ、春香ちゃんたちも」

春香「ま、まだトップアイドルの座は譲りませんよ! 私!」

店主「その意気ね」

カランカラン
213 : ◆uOJ/TvTGhw[saga]:2014/03/02(日) 16:21:05.78 ID:imBkkAbg0
卯月「こんにちはー」

店主「はいいらっしゃい。あら、卯月ちゃん」

春香「あ、卯月ちゃん」

卯月「春香さん、こんにちは」

店主「おー、両事務所の誇るトップが」

卯月「そんな、トップなんて」アセアセ

店主「CD買ったわよ。『S(mile)ING!』」

卯月「ホントですか? ありがとうございます!」

春香「あ、CDラックに置いてあるんですね。そうだ、流しませんか?」

店主「良いね、CD貸して」

春香「はい」ヒョイッ

〜♪

卯月「なんか、自分の曲が流れてるの聞くのってちょっと恥ずかしいですね……」

春香「ああ、分かる分かる。段々慣れてくるよ」

店主「卯月ちゃん、注文は?」

卯月「あ、アップルティーお願いします」

店主「はい、アップルティー一つ」

春香「被った!」

卯月「え、だ、駄目でした?」

春香「いや、駄目じゃないけど……うーん、やっぱり奇をてらってメロンティーの方が良かったか……」

店主「春香ちゃんは一体何を目指してるの?」

春香「雑誌の紹介プロフィールに「普通」って書かれないようなアイドルですかね」

卯月「」ピクッ

店主「トップアイドルになってまで……」
214 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/03/02(日) 16:27:45.43 ID:bzcK3QoPo
島村卯月(17)
http://i.imgur.com/C95DTbc.jpg
http://i.imgur.com/tZJifYL.jpg
215 : ◆uOJ/TvTGhw[saga]:2014/03/02(日) 16:34:45.51 ID:imBkkAbg0
春香「だって、未だに雑誌で『普通の女の子』みたいな紹介されるんですよ?」

店主「まあ、親しみやすさという点では……ね?」

春香「もっとこう……例えば千早ちゃんは『ディーヴァ・オブ・アルカディア』って記事に書かれたりしてたのに……」

店主「それはそれで仰々しすぎると思うけどね?」

春香「どうしたら良いですかね?」

店主「下手に手を加えても春香ちゃんの魅力を殺しかねないし……あ、そうだ」

春香「?」

店主「雪歩ちゃんのお茶みたいに、趣味をアピールしてみるとかはどう? 確か公式プロフィールにも趣味書いてたで――」カチカチ

『趣味:友達と長電話』

店主「…………」

春香「…………」

店主「……長電話か、どうアピールしようか」

春香「友達と長電話、って言ってる時点でアピールポイント無いと思うんですけどね」

店主「……そういえば、卯月ちゃんも趣味が長電話だったわよね?」

卯月「はい……お二人の話を聞いてて若干危機感が出てきました」

春香「えぇ! う、卯月ちゃんは十分魅力的だよ!」

店主(そのセリフ、そっくりそのまま春香ちゃんに返してやりたい)

卯月「でも、私も「普通」とか「無個性」とか言われてて」

春香「うっ……私も「リボン外したら一般人」とかネットで言われてた……」

店主「…………」カチカチ

『765プロの天海春香って可愛くね? PART866』

『39:名無しにかわりましてPがお送りします
 正直天海春香ってリボン外したら一般人じゃね?』

『41:名無しにかわりましてPがお送りします
 ってことはそこら辺の女の子にリボンつけたらはるるんになるのか』

『42:名無しにかわりましてPがお送りします
 ちょっとリボン買ってくる』

店主(レベル高すぎて追いつけないんだけど、春香ちゃんのファン)

店主「ん? これは……」

『島村卯月とかいうアイドル PART29』
216 : ◆uOJ/TvTGhw[saga]:2014/03/02(日) 16:49:57.59 ID:imBkkAbg0
『4:名無しにかわりましてファッションセンターがお送りします
 卯月ちゃんの最大の魅力はあのお尻だと思うんだ。お尻アイドル代表の四条貴音にも並ぶかそれ以上だね』

『5:名無しにかわりましてファッションセンターがお送りします
 異議なし』

『6:名無しにかわりましてファッションセンターがお送りします
 うづきんはおしりん、それ一番言われてるから』

店主(卯月ちゃんは卯月ちゃんでコアなファンが……コア? これコアってレベルで良いの?)

卯月「どうしたら無個性とか言われなくなるんでしょうかね」

春香「一緒に考えてみようよ! 私たち似てるところ多いから、一緒に考えたら一緒に解決できるよ!」

店主(確かにこの二人、似てるところ多いわね。趣味とか、あと……)

店主(二人が気にしてる「普通」ってところだけど、それもまたアイドルとしての魅力の一つなのよね)

店主(まあ、面白そうだから口は挟まずちょっと聞いてようかな)

春香「うーん、突然キャラ変えたりとかは駄目だし……」

卯月「うーん……」

店主「はい、アップルティーお待たせ」

春香「あ、ありがとうございます」

卯月「ありがとうございます」

春香「美味しい……」ズッ

卯月「美味しいです」ズズッ

店主「それは良かった」

春香「うーん……いっそ無個性とか言われるのを逆手に取ってそっくりさんを集めて分裂系アイドルとか」

卯月「語感が怖いですそれ!」

春香「卯月ちゃん何か思いつかない?」

卯月「えと……なにか長電話以外の趣味をアピールしてみるとか」

春香「あ、私お菓子作りできる! パティシエ系アイドル! どうかな?」

卯月「うーん、どうでしょう?」

春香「ステージでメレンゲ作りながら歌って踊るアイドル!」

店主(春香ちゃんだと転んでぶちまけるまでがワンセットに思えるわ)

卯月「それは流石に……」

春香「じゃあ卯月ちゃんは? 長電話以外の趣味」

卯月「そうですね――」
――――――――――――
――――――
―――
217 : ◆uOJ/TvTGhw[saga]:2014/03/02(日) 17:06:45.65 ID:imBkkAbg0
店主(この脱線の仕方は、途中で口を挟んだほうが良かったかもしれないわ)

春香「フハハハハ、我が名はハルシュタイン! 全ての星は私が掌握するのよ、崇めひれ伏し奉りなさい!」

卯月「そこまでよハルシュタイン! このウヅキングが貴女の野望を打ち砕いてみせます!」

店主「ストップ、そういうのはもっと向いてる子がいるから。環ちゃんとか光ちゃんとか」

春香「駄目ですかね?」

卯月「やっぱり駄目ですか」

店主「春香ちゃんは個性派を意識しすぎておかしい方向に猛ダッシュしてるから、引き返してきて」

春香「ふふふ……きっと最終的に私は、リボンが本体の寄生生物とか言う設定になるんですね……」

店主「うわ卑屈。そこまで悩む程かな? 普通って」

春香「なんか、普通って言われる度に、自分が替えの効く品物みたいに感じちゃって」

卯月「替えの効く品物……消耗品、みたいな感じですか?」

春香「私が突然居なくなっても、私によく似た誰かが代わりを出来るんじゃないかな、なんて思っちゃったり」

店主「ふむ……それは違うわね」

春香「え?」

店主「まず一つ言っておくと、「普通」っていうのはアイドルとしては最強の武器なのよ?」

卯月「へ?」

春香「武器ですか?」

店主「うーん、たとえばの話だけど、ファンの視点から見て、「自分と同じ学校の同じクラスに居ても不思議じゃない普通の女の子」が」

店主「「TVで活躍する有名なアイドル」だっていうのは、それだけで魅力なのよ」

春香「?」

卯月「どういうことですか?」

店主「簡単な話よ。手が絶対届かないような「高嶺の花」よりも、手が届きそうでちょっと届かない「普通の女の子」の方が追いかけたくなるって話」

店主「身近に感じられる存在であればあるほど、アイドルっていう非日常性のある姿は魅力的に映るの。いわゆるギャップってやつね」

春香「つまりそれが、普通が武器ってことですか?」

店主「そういうこと」

卯月「なんだか、普通って一体なんなのか分からなくなってきました……」

店主「私も混乱してきたわ。普通がゲシュタルト崩壊よ」
218 : ◆uOJ/TvTGhw[saga]:2014/03/02(日) 17:28:52.89 ID:imBkkAbg0
店主「それともう一つ」

春香「もう一つ?」

店主「替えが効くくらいならトップアイドルになれるほどファンは付かないから無駄な心配はしない。替えが効くならほかの子に流れてるわ」

卯月「そ、そうですよ! 春香さんは皆の憧れるトップアイドルなんです!」

春香「憧れ……へへ、そういえば、可奈ちゃんにも言われたなあ、そんなこと」

店主「トップアイドルになる実力は、誰にでも真似できるものじゃないわ。才能だとか個性だとかそれ以前に、そこに行き着くまでの努力が春香ちゃんにはあるもの」

春香「そう、ですか……そうですよね。こんなんじゃ、誰かにトップアイドルの座を奪われちゃいますね」

春香「吹っ切れました! これからは、身近に感じられるトップアイドルを目指して頑張ります!」

店主「そうそう、その調子」

卯月「……春香さんって、やっぱりトップアイドルですね」

春香「へ?」

卯月「私も頑張ります! そして、春香さんを越えて、そのままトップアイドルに!」

春香「それは困るよ! 私はまだ渡さないからね! トップアイドルの座!」

店主「敵は卯月ちゃんだけじゃないわよ? 他の事務所より先に、自分の所の後輩に追い抜かれないようにね」

春香「うっ……ら、ライバルの数がなんですか! 私は負けませんよー!」

店主「どうかな? 皆トップアイドルの素質はあると思うし、なにより765プロには有能なプロデューサーさんが居るしねえ」

卯月「私のプロデューサーも仕事熱心で凄腕ですよ!」

店主「ほら、CGプロの子も手強そうよ」

春香「う、だ、大丈夫です。は、春香は大丈夫です……」

春香「目指せトップアイドル! なんなら皆まとめてトップアイドルです!」

店主「多すぎるわ」

卯月「皆まとめてトップアイドル……」

店主「CGプロだけでトップアイドルが100人越えるわよ、トップの意味が分からなくなってくるわ」

店主「まあ、みんな頑張ればトップアイドルになる素質は十分あるから。頑張って」

卯月「頑張ります!」

店主「途中で諦めないようにね。私みたいになるわよ」

春香「え?」

卯月「え?」

店主「あっ」
219 : ◆uOJ/TvTGhw[saga]:2014/03/02(日) 17:37:52.43 ID:imBkkAbg0
店主「うっかり口を滑らせたわ。あのあと丁度いいタイミングで二人に仕事の電話が入らなかったらやばかったわね」

店主「それにしても春香ちゃんがあそこまで無個性だなんだっことて気にしてたなんて意外だったわ。普段はアイドル然として王者の風格すら漂わせてるのに」

店主「卯月ちゃんはこれからの成長が楽しみだわ。春香ちゃんを王者とするなら、彼女はいつ下剋上を起こすかわからないポテンシャルを秘めてると思うし」

店主「ところで……最近CGプロの子がよく出入りしてサインもくれるんだけど、そろそろ飾る場所がなくなってきたわ……どうしよう」

店主「……贅沢な悩みね」

Next→『グリーン・グラス同盟』
220 : ◆uOJ/TvTGhw[saga]:2014/03/02(日) 17:40:00.63 ID:imBkkAbg0
SS速報の復旧に興奮しすぎてちょっと雑になったかもしれません、すいません。
一応あと二話の予定ですが、最終話は例のごとくオリジナル設定多めの話になります。

それでは次回。
221 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/03/02(日) 17:41:44.00 ID:ZYbz3WG9o
乙乙、glassなのかgrassなのか…
222 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage ]:2014/03/02(日) 17:51:17.09 ID:Bb6xXVZB0
どっちかねwwww
223 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/03/02(日) 18:28:54.06 ID:sN0jrD9w0
友達との長電話が好きな中華料理店の娘だっているんですよ!
なおそちらは無個性とはかけ離れている模様
224 : ◆uOJ/TvTGhw[saga]:2014/03/02(日) 18:38:08.88 ID:imBkkAbg0
カロリーが逃げちゃう!
225 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/03/02(日) 21:58:07.88 ID:fQH+3z850
乙、久しぶりだな
226 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/03(月) 01:17:13.50 ID:xrQu5Ig/0
はるるんかわいいおつ
227 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/03/03(月) 02:58:45.34 ID:kPyt6QxDO
今回の鯖落ちは長かったな一ヶ月近くなった乙
228 : ◆uOJ/TvTGhw[saga]:2014/03/03(月) 18:14:37.34 ID:S3zVZvq20
店主「アイドル業界は回転が早くってね、トップアイドルになったと思ったらパッと消えちゃう子もいるのよね」

店主「もちろん、大成せずに消えていくアイドルも居るんだけど……」

店主「さて、今日はちょっと珍しいお客さんが来るから用意しておかないと」

――19th person 『グリーン・グラス同盟』

律子「こんにちは」カランカラン

店主「はい、いらっしゃい。りっちゃん」

紗代子「お邪魔します」

店主「いらっしゃい、はじめまして。事務所の子?」

律子「はい。高山紗代子、この間デビューしたばかりの新人です」

紗代子「高山紗代子です、以後よろしくお願いします」

店主「そんな、たかだか喫茶店の店主にそんな堅苦しくしなくても……」

律子「あれ、そういえばマスター今日は眼鏡なんですね」

店主「え? うん、コンタクトレンズの入った箱を間違って水張った洗面所に叩き落としちゃって……」

律子「うわぁ……」

紗代子「三人揃って眼鏡ですね」

律子「あ、本当だ。事務所には眼鏡の子が殆ど居ないから、珍しい光景ね」

店主「んーと、実はね、眼鏡の子がもう一人増えると思うよ?」

律子「へ?」

店主「紗代子ちゃんはどうか分からないけど、りっちゃんは知ってるんじゃないかなあ」

律子「私が知ってる人で、眼鏡……?」

紗代子「……ところで律子さん、座りませんか?」

律子「あ」

店主「ふふ、カウンターへどうぞー」

律子「私は……あ、このノワールスペシャルってやつで。前に志保が美味しかったって言ってたから」

店主「はい、ノワールスペシャル一つ。紗代子ちゃんは?」

紗代子「私は緑茶で……はっ!」

店主「?」

紗代子「こ、これは……」
229 :濃茶 ◆uOJ/TvTGhw[saga]:2014/03/03(月) 18:29:23.87 ID:S3zVZvq20
店主「ああ、たい焼き? この間たいやき器が安く売ってたから買っちゃってね」

紗代子「これも下さい」キリッ

店主「はい、緑茶とたい焼き一つずつね。なんかもう見るからに「和」って感じね」

律子「エミリーが好きそうな……」

店主「今度からセットメニューも作ってみようかな。ランチメニューはセット価格が多いけど、スイーツ類はそういうのやってないし」

紗代子「ランチもやってるんですか」

店主「うちのハンバーグは常連に人気よ? 夜もやってるから気が向いたら来てみて」

紗代子「是非」

店主「ところで、りっちゃん……?」

律子「なんですか?」

店主「この間春香ちゃんに聞いたんだけど、この間大規模ライブあったらしいじゃない?」

律子「はい、ありましたけど……」

店主「春香ちゃんに聞いた話だと、参加者は全員で34人で、CGプロからは11人」

店主「その後うちの店に来た美奈子ちゃんから聞いたところ、劇場の子も11人」

店主「残りが春香ちゃんたち765プロの子って聞いてたんだけど、何回計算しても12人しか居ないのよね」

律子「私そのライブ出てませんから」

店主「なんで!?」

律子「だって私は一応あくまでプロデューサーですから」

店主「プロデューサー兼アイドルで良いじゃん……婦警からアイドルに転職する時代、その程度おかしくないって」

紗代子「婦警からアイドルに転職ですか!?」

店主「うん、居るわよ、実際に。このみちゃんは知ってるはずだから聞いてみると良いわ」

紗代子「凄い人も居るんですね……」

店主「実際あの人は婦警のままでも凄い人だけどね」
230 :濃茶 ◆uOJ/TvTGhw[saga]:2014/03/03(月) 18:40:20.01 ID:S3zVZvq20
店主「なんでりっちゃんライブ出ないの? まだまだアイドルじゃなかったの?」

律子「今回はCGプロとのセッティングで忙しくて、自分のことまで手が回らなかったんですよ」

店主「うーむ、そういうことなら仕方ないか……でも絶対りっちゃんを見たいファンは居るからね?」

紗代子「あ、それは私も同意です。律子さんはステージの上に立つべきですよ」

律子「いや、別にアイドル活動完全にやめた訳じゃないんだから……」

店主「今度りっちゃんがライブに出るときは死ぬ気でチケット手に入れてやるからね。はい、ノワールスペシャルと緑茶」

律子「あ、ありがとうございます」

紗代子「あ、事務所でチケット用意できるらしいですよ。律子さんが言ってました」

店主「マジで? 私関係者でもなくただの一般人だけど」

律子「あ、はい。用意できますよ」

店主「マジで!?」

律子「だってマスター、小鳥さんと知り合いですよね?」

店主「……な、なんで知ってるの?」

紗代子「え、小鳥さんと知り合いなんですか?」

律子「っていうか、この間春香と話してて口滑らしたらしいじゃないですか。事務所、特にスキップバードの話を知ってる子たちの中では話題になってますよ」

店主「……ごまかせてなかったか」

紗代子「スキップバード……? って、確か十年くらい前のアイドルユニットじゃあ……」

律子「それ、小鳥さんとマスターのことよ」

紗代子「……えぇ!? そうだったんですか?」

店主「やめてー! 私の過去を暴くのやめて!」ジュー

紗代子「マスター! たい焼き焦げてる! 焦げてます!」

カランカラン
231 :濃茶 ◆uOJ/TvTGhw[saga]:2014/03/03(月) 18:59:57.14 ID:S3zVZvq20
美心「お邪魔します」

店主「あ、いらっしゃいミコちゃん」ジュー

律子「ミコちゃん……って、あァーッ!」

紗代子「マスター! たい焼きが! たい焼きが!!!」

美心「お久しぶりです、えっと……秋月律子さんでしたっけ」

律子「律子で良いですよ。って、違う違う。佐野さん、随分久しぶりですけどアイドル活動って……」

美心「美心で良いですよ。アイドル活動は続けていますよ」

店主「相変わらず仕事は老人ホームの慰問コンサートばっかり?」パカッ

美心「はい、それを選んで仕事を取ってきてるので」

紗代子「あ、思ったより焦げてない……」

店主「羽の部分が焦げても本体部分が焦げてなければ良いのよ、たい焼きは。はいどうぞ、熱いから気をつけて」

紗代子「ありがとうございます」

美心「隣いいですか?」

紗代子「え、あ、はい、どうぞ」

店主「やっぱ紗代子ちゃんはミコちゃん知らないかなあ」

美心「まあ、アイドルとはいえ殆ど表に出る仕事はしてませんからね。私が選んでるんですけど」

紗代子「えっと……美心さんもアイドルなんですか?」

律子「ただのアイドルじゃないわ……トップアイドルの、更にその上」

店主「アイドル神『佐野美心』と言ったらミコちゃんのことよ」

美心「やめてください、そこまで大それたものじゃありませんよ」

店主「四年前にデビューして一気にトップアイドルになった挙句、忽然と表舞台から三年間姿を消したアイドル。もうこの説明だけで常識はずれのレベルよ」

律子「あの魔王エンジェルが千早と対抗するためだけに引き入れようとする程ですからね」

紗代子「そんな凄い人だったんですか……」

美心「は、恥ずかしいのであんまりそれ以上は……。あ、クリームソーダ下さい」

店主「クリームソーダ一つね」

美心「そういえば今、皆さん揃って眼鏡ですね」

店主「今の話の流れぶった斬り過ぎじゃない!?」
232 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/03/03(月) 19:27:20.82 ID:m2UxHXzf0
佐野美心って漫画のキャラだっけ?
233 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/03/03(月) 19:31:43.26 ID:3ynTvTfAO
漫画版の日高舞ポジションか
シンデレラガールズチームは前職が可笑しい
ナースに地方アナにメイド喫茶にてんてー
そしてニート
234 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/03(月) 19:32:42.93 ID:WqIoWSnH0
>>233
ニートが職業…?
235 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/03/03(月) 19:35:05.69 ID:m2UxHXzf0
それを言ったらアイドルマスターSideMなんて...
236 :濃茶 ◆uOJ/TvTGhw[saga]:2014/03/03(月) 19:43:50.22 ID:S3zVZvq20
美心「イメージカラーも似てる人が揃ってますし、珍しいこともあるんですね」

律子「イメージカラー? 美心さんと私が同じ緑ってことですか」

美心「あれ、ご存知ないんですか? マスターもアイドル時代のイメージカラーは緑ですよ」

律子「そうだったんですか?」

店主「はい、そうでした。ついでに言うと、小鳥のイメージカラーがひよこ色で、スキップバードのテーマカラーはエメラルドグリーンね」

店主「当時のプロデューサーに、「わさびのような色だな」って言われた」

律子「わさびって……」

紗代子「……ん? あれ、ということは、私だけ仲間はずれじゃあ……」

美心「紗代子さんのイメージカラーは紫でしたっけ」

紗代子「紫というより、すみれ色に近い感じですかね。……って、私、自己紹介しましたっけ」

美心「765プロの美希さんと少し縁があったので、765プロのことは定期的に調べてるんです。新人が増えてちょっと覚えるのが追いつかなくなってきましたけどね」

店主「それは凄いわね……流石に私も最近の765プロの所属アイドルの増え方だと、覚えきれそうにないわ」

美心「イメージカラー以外にも知ってますよ。趣味がハリネズミの飼育というのも珍しいですけど、一晩寝れば元気になれるのは体力勝負のアイドルとしては武器ですね」

美心「あと……ステージに立つときは眼鏡を外すこと、とかですかね」

店主「あ、そうなの? やっぱダンスとかで危ないから?」

紗代子「いえ、私のはそれほどダンサブルな曲ではないので……ただ、眼鏡は私にとって弱気の象徴なので」

店主「ほう?」

紗代子「普段の弱気な私は眼鏡と一緒に楽屋においていって、ステージの上では強気な私で居られるかと思って……」

店主「ふむ、成程」

美心「眼鏡が弱気の象徴……そうやって自分の弱い部分を象徴として形にすることで、半ば自己暗示的に強い自分を作り上げてるんですね」

律子「本番で眼鏡を外してたのはそういう訳だったのね……って、待って紗代子」

紗代子「はい?」

律子「ってことは貴女、本番で裸眼だったってこと!?」

紗代子「はい。だから実はよく見えてなくて……あ、でも逆にそのお陰であまり緊張しなかったんですよ」

店主「そんなお化け屋敷入るときに眼鏡外すみたいな」

美心「…………」
237 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/03/03(月) 19:50:02.94 ID:XlMsKWwlo
|                                  |
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|: ;ハ: : : : : :∧: : : : ヘ                  |
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|'~゙ '; : : ;'   ~ヽ: : :i ',                     |
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|   __       !: : :!    i ',' .',' .ii i       .|
|   ` '       ,.ィ: : :!  .r、 }      .!      |
|i``‐r----r -‐ '"´;ハ: : :!  ゝ`     i         |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
238 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/03/03(月) 19:52:19.05 ID:m2UxHXzf0
      ./ ヘ;.         /ヘ;.
    //  }j        // }j
   fi≠= = .r; = == 、;/
   ゞ __  八  __ ノ

   「まぁまぁ眼鏡どうぞ」
239 :濃茶 ◆uOJ/TvTGhw[saga]:2014/03/03(月) 20:06:01.99 ID:S3zVZvq20
美心「紗代子さんは……あ、これから話すのは私の憶測なので、違ったら無視してくださいね」

紗代子「?」

美心「紗代子さんは、自分に自信がないんじゃないでしょうか。容姿、才能、要領……」

美心「自信が無いから弱気になる。紗代子の眼鏡は、いわばそれを一時的に肩代わりしてくれるスケープゴート」

美心「そしてその反面、燃えたぎるような向上心を持っている。努力は才能を凌駕し報われると信じたい、そんな風に感じます」

紗代子「な、なんでそこまで……」

店主(これがアイドル神か……デビューから間もない一アイドルの少ない情報から人相まで分析する、化け物みたいな子だわ)

美心「でも、大丈夫です。自信がないのはすなわち言い換えれば謙虚だということ。それが行き過ぎればただ卑屈になってしまいますが、紗代子さんは違う」

美心「その謙虚な心を持ったまま、その燃えたぎるような向上心を大事にして下さい。きっといつか、かつての私をも越える日が来ると思いますよ」

律子「か、かつての美心さんって……」

店主「……アイドル神か、ミコちゃんが言うと本当にそうなりそうだわ」

紗代子「私が、アイドル神に……?」

美心「確かに飛び抜けた才能を持った相手を目の前にしたとき、勝てないかもしれない、越えられないかもしれない、そう思うかもしれません」

美心「しかし紗代子さんの信じるように、努力が才能に勝ることはあるんです。努力を続ける努力、それさえ忘れなければ紗代子さんは大丈夫でしょう」

店主「……努力を続ける努力、身に刺さるようだわ」

店主「私はそれが続けられなかったクチだからね、途中で挫ける惨めさを知ってる。悔しいよ? 三日三晩塞ぎこむくらいにはね」

店主「そうなりたくなかったら、努力を信じて突き進むしか無いわね。かっこいいじゃない? 才能で人の上に立ってる奴を努力で追い抜かすのって」

紗代子「……格好良いですね、それ」

店主「でしょう?」

美心「応援してますよ、紗代子さん。一人のファンとしてね」

店主「そして悩みが出来たらうちに来ればいいわ。誰か曰く、ここに来れば大体の悩みは解決するらしいから」

律子「……なんか、今の様子を見てると、二人ともアイドル養成スクールかなにかの先生みたいですね」

店主「ん? それならりっちゃんもでしょう」

律子「へ?」

美心「律子さんのことも知ってますよ? 765プロに居た頃の美希さん曰く、鬼軍曹だとかなんとか」

律子「あの子ったら……そんなことを」

紗代子「緑色がイメージカラーの眼鏡三人組……グリーン・グラス三人衆って感じですね」

店主「三人衆って、なんか下っ端っぽいなあ」

美心「じゃあ、同盟とかどうですか?」

店主「眼鏡っ子の味方、お悩み解決グリーン・グラス同盟! みたいな」

美心「格好良いですね」

律子「……そうかしら?」
240 :濃茶 ◆uOJ/TvTGhw[saga]:2014/03/03(月) 20:20:49.98 ID:S3zVZvq20
律子「さて、そろそろ私たちは帰りますかね」

紗代子「あ、私も今日はこの後事務所で千早ちゃんとテスト勉強する予定なので帰りますね。お会計お願いします」

店主「はいはい、りっちゃんが190円、紗代子ちゃんが490円ね」

律子「はい」チャリン

紗代子「たい焼き美味しかったです」チャリンッ

店主「ありがとう、雪歩ちゃんオススメのお店で仕入れたアンコ使ってるのよ」

律子「じゃあ、また来ますね」

紗代子「お邪魔しました」カランカラン

店主「またのお越しを」

店主「……さて、準備を始めようかなーっと。サッカーボール型ケーキに挑戦してみようかな」

美心「あ、その前に」

店主「ああ、ごめんなさい、忘れるところだったわ」

美心「ちょっと話が弾んじゃって私も忘れてたので、構いませんよ」

店主「注文の品ね……まさか喫茶店を経営してて飲食物以外の注文を受けるとは思ってなかったわ」

美心「でも受けてくれて助かりました。こういう用事を頼める相手も中々居ないので」

店主「まあ、喫茶店店主としてじゃなくて友人としてお願いを受けたと思えば良いことよ。はい、これで良い?」

美心「……はい、大丈夫です。バッチリです」

店主「それにしても、そんなものどうするの? 二種類を同じもの三つずつなんて」

美心「まあ、強いていうならプレゼント用ですかね」

店主「成程」

美心「……っと、そろそろ藪下さんとの待ち合わせの時間なので私もお会計を」

店主「はいはい、180円よ」

美心「ごちそうさまでした」チャリン

店主「またのお越しを」

美心「今度は藪下さんも連れてきますね」カランカラン

店主「……それにしても、本当になんであんなもの注文していったんだろう」

店主「ネックレス二種類とホールケーキのレシピなんて、友達の誕生日か何かかな……?」

店主「まあ良いや。予約も入ってるし、早く冬馬くんの誕生日ケーキ作ろうっと」
241 :濃茶 ◆uOJ/TvTGhw[saga]:2014/03/03(月) 20:25:08.07 ID:S3zVZvq20
店主「アイドルも人間、悩みは抱くし才能の差に苦しむことはある」

店主「そこを努力で打ち破れる子は、才能を持って生まれた人以上に強い人だと思うわ」

店主「私が今までに出会ったアイドルが皆、切磋琢磨し精進していくのを私は楽しみに見届けたいわね」

店主「……なんて思ってたんだけど」

店主「これはどういうことなの……?」

『留守番メッセージを再生します……ピー、お世話になっています、私765プロのPというモノですなのですが――』

Last→『すべての人が夢見る偶像』
242 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/03/03(月) 20:26:28.25 ID:5kEfs21B0
か、上条さん…
243 :濃茶 ◆uOJ/TvTGhw[saga]:2014/03/03(月) 20:29:09.09 ID:S3zVZvq20
高山紗代子編でした。ミリマスでは、L律子、C茜、R紗代子でユニットを組んでるので、思い入れはあります。

次回は一応最終回なのですが、前回のあとがきの通り今回の話以上に店主中心でオリジナル設定多めになる予定です。
そこで読んでくれている皆様にお聞きしたいのですが、本当にサラッとなのですが、次回のワンシーンで店主の名前を出すかどうかについて是非と問いたいと思います。
明日の執筆開始(大体午後6時前後)までの間に、「名前出し反対」「名前出しOK」で多かった方の意見を採用したいと思います。
物語自体には深く関わらないので、率直な意見でお願いします。
244 :濃茶 ◆uOJ/TvTGhw[saga]:2014/03/03(月) 20:29:41.18 ID:S3zVZvq20
あと上条さん、眼鏡は間に合ってます。目は4つもないです。
245 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/03/03(月) 20:32:35.31 ID:5kEfs21B0
名前出しOKで
246 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/03/04(火) 00:31:34.18 ID:C4oXUHeE0
(目は四つもない)ってなんだったっけ

名前は出しても出さなくてもどっちでもいい
反対って訳じゃないからOK側かな
話上出した方がいいなら出せばいいかと
247 : ◆uOJ/TvTGhw2014/03/04(火) 00:57:52.27 ID:H+0whEmk0
一票で名前出し決定か?w
248 : ◆uOJ/TvTGhw2014/03/04(火) 00:59:22.89 ID:H+0whEmk0
二票だった
249 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/03/04(火) 00:59:52.76 ID:VyqS4vHz0
名前出しOKですよ
250 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/03/04(火) 01:16:02.11 ID:C4oXUHeE0
(´・ω・`)
いやまあ曖昧な書き方だったけども
251 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/03/04(火) 01:47:23.26 ID:GzfLRyr+o
名前出しOK
名前が登場しないというのは意外とモヤモヤ来るもんで・・・
252 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/04(火) 08:48:08.23 ID:43baSveM0
みこたんインしたお
253 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/03/04(火) 09:06:35.00 ID:G7agnZ9R0
名前出しOKです
それでもマスターって呼ばれ続けるんだろうな…
254 :濃茶 ◆uOJ/TvTGhw[saga]:2014/03/04(火) 13:26:38.28 ID:H+0whEmk0
思ってたより名前出しに対して好意的で嬉しい

途中経過
NG 0
OK 5
255 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/03/04(火) 14:04:43.86 ID:XIQ+x9uU0
(名前出しても)ええんやで

みこたんはアイリレ知ってる人自体がそこまで数多くないだろうのがねぇ
256 :濃茶 ◆uOJ/TvTGhw[saga]:2014/03/04(火) 18:25:30.62 ID:H+0whEmk0

――Last person 『すべての人が夢見る偶像』

亜美「会場の兄ちゃぁぁぁぁぁん!」
ウォオオオオオオオ

北斗「会場のエンジェルちゃんたち!」
キャァアアアアアア

愛「今日は来てくれて、ありがとうございまーーーす!!!」
アイチャァァアアアアアン

麗華「さあ、それじゃあ早速行くわよ!」

美希「一曲目は……これ!」

「『IDOL M@STER』!!!」
ワァアアアアアアアアア!!!

〜♪

P「……始まった」

三条馬「これが、ドームの熱気……凄い」

P「765プロでも初めてですよ、ドームライブは」

まなみ「ああ……愛ちゃん達があんな大きなステージで」

モバP「うちの凛たちは大丈夫かどうか……ちょっと楽屋見てきます!」バタバタドンガラガッシャーン

三条馬(あの人慌ただしいなあ)

まなみ「ところで……すいません」

P「はい、なんでしょう」

まなみ「セットリストのこの『Secret』って部分……リハーサルでも飛ばしてましたけど、一体なんなんですか?」

P「そこはですね、まあ、『Secret』の出演者からのサプライズですよ……ふふ」

まなみ「?」

三条馬「あ、一曲目が終わった。次は確かCGプロと765シアターの……」

茜「イェーイ! 盛り上がってる? 茜ちゃんだよー!」
アカネチャァァアアアアンンアカネチャンアカネチャンウワァアアアアアア

幸子「さあ、まだまだ始まったばかりですからね! どんどん盛り上げて下さい!」
ヒャッハァアアアアアア

まつり「『フェスタ・イルミネーション』! 行くのです!」
ワァアアアアアアアアア!!!

〜♪
257 :※このSSの社長は順一郎です ◆uOJ/TvTGhw[saga]:2014/03/04(火) 18:39:04.10 ID:H+0whEmk0
高木「うむ……この熱気、この輝き……感慨深いものがあるねえ」

黒井「竜宮小町、Jupiter、Venus、ディアリースターズ、魔王エンジェルでのオープニングか。掴みは良さそうだな」

高木「そりゃあ当然、うちの敏腕プロデューサーのアイデアだからねえ」

石川「最初はうちと大差ない大きさだったのに、今や100人規模の大所帯ですからね。そこまで事務所を大きくしたのは、彼の功績なんでしょう?」

黒井「フン、高木にはもったいない社員だな。引き抜いてやろうか」

高木「なんてことを言うんだ……」

黒井「冗談だ。だがまあ……プロデューサーとして、あんな若造に負けていられないからな」

高木「ふっふ、違いない。嬉しい事だよ……」

高木「こんな大きなステージで、私たちのプロデュースしたアイドルが輝く姿が見られるんだからね……」

石川「……?」

黒井「言っておくが、貴様の手柄ではなく私の力だからな?」

高木「なんだと? いやいや、私のカリスマ性がだね」

黒井「カリスマ? 笑わせる、彼女らをスカウトしたこの私の目がだな……」

石川「二人とも、関係者席とはいえライブ中ですから」

高木「……すまない」

黒井「……ところで、その彼女らはどこに居るのだ?」

高木「ああ、彼女たちなら今頃、楽屋に入った頃じゃないかな」



「まさかスキップバードの二人を乗せてこれを運転する時が来るとは思わなかったわー」

「そういうの良いから急いで! アンタが家から出てこないからこんな時間に!」

「いやいや、間に合うから大丈夫だってば」

「小鳥、私こいつと話すのヤだ……」

「こういう人だって割りきらないと……」

「……おっと、そろそろ着くわね。この辺に止めて、歩いて行きましょう」

「よし、急ぐわよ」

「ちょ、ちょっと二人共待って! ぐ、出れない……」

「はいはい、さっさと出る」

「……戦車ってレッカー移動されないの?」タッタッタ

「さあ? されたことないから分からないわ」タッタッタ

「そんな無茶な」タッタッタ

「やっぱ私こいつ苦手だわ」タッタッタ
258 :濃茶 ◆uOJ/TvTGhw[saga]:2014/03/04(火) 19:06:33.33 ID:H+0whEmk0
冬馬「届かないメッセージ」
涼「不可視なラビリンス」
真「心の安らぎ 導いてよ――」
 菊地真、秋月涼、天ヶ瀬冬馬
――『ボーイ・ミーツ・ガール』

あずさ「ココロ風に 閉ざされてく」
北斗「数えきれない涙と 言えない言葉抱きしめ」
楓「揺れる想い 惑わされて 君を探している ただ君に会いたい only you――」
 三浦あずさ、伊集院北斗、高垣楓
――『凍紅葉』

貴音「ウソでかくさなくちゃ 想いがバレちゃう……」
千早「大人びたフリをしたって 大人に通じないの?」
志保「振り向いて欲しくて 勇気を出しても――」
 如月千早、四条貴音、北沢志保
――『クレセント』

高木「普段通りの楽曲に加え、合同ライブならではのオリジナルユニットで空気を作る」

黒井「そして、このあと真打ちを登場させるということか」

高木「まあ、真打ちと思っているのは私たちだけだ。会場の殆どの客は彼女らのことはちょっと知ってるかどうかだ」

高木「だがそれでいい……彼女らはあの時もそうやって、完全なアウェーを自分色に染めていったのだからな」

黒井「…………」

絵里「kosmos,Cosmos 跳び出していく 冷たい宇宙の遥か」
エミリー「kosmos,Cosmos もう戻れない スピードを踏み込んで」
雪歩「ヒラリ フワリ 惑星と巡る極彩色 ハラリ――」
 萩原雪歩、水谷絵理、エミリー スチュアート
――『レズィリ・マ・フォルテ』

真美「キラメキラリ! ずっとチュッと!」
やよい「ちゅちゅん!」
愛「地球で 輝く光」
環「ぴかりん!」
翔太「キラメキラリ! もっとMOREっと!」
真美「もあっと!」
やよい「私を私と呼びたい!」
 高槻やよい、双海真美、日高愛、御手洗翔太、大神環
――『ぱわふる・わんだふる』

麗華「どこまで 堕ちる 堕ちる このまま」
伊織「ふたりで いける いける 高みへ」
春香「どれだけ 燃える 燃える 一途に」
麗華「求めて」
伊織「翔べる」
春香「翔べる どこまで!」
 天海春香、水瀬伊織、東豪寺麗華
――『ジ・エンプレス』

ワァアアアアアアアアア!!!
フンデハルカサマ! イヤイヤレイカサマ! イオリン!

春香(次はMC……でも、その後って確か、『Secret』って……一体誰が?)



「じゃあ藪下さん、ここで」

「ええ、良い舞台を見せてよね? 期待してるから。舞台袖からじっと見てやるわ」

「ふふ、行ってきます」

「……頑張って、美心」
259 :濃茶 ◆uOJ/TvTGhw[saga]:2014/03/04(火) 19:37:30.92 ID:H+0whEmk0
真「セットリスト、このMCの次『Secret』ってなってるけど……」

絵理「誰も何をするか知らない……?」

真「ちょっとプロデューサー……って居ない!」

「はいはい、静かに」

絵理「!? この声……」

「次の次が私の番ね……全く、天下の舞ちゃんが二番手とは」

愛「ママ!?」

真美「げげーっ! オーガだよ、オーガ!」

舞「げげーっ、とは何よ。私だって出演者なんだから」

愛「ってことは、この『Secret』ってママの歌なの?」

舞「いいや、私は二番目。一番目は……そろそろ始まるから、そっちを見てもらった方が良いかな」



春香(確か、プロデューサーさんの指示では……)チラッ

伊織(そろそろ客をモニターの方に誘導するのよね)チラッ

麗華「……さて、ところで今日はなんかサプライズがあるらしいわよ。モニターに注目!」

ナンダナンダ ザワザワ

麗華(私だってわからないわよ、何が起きるのかなんて……)

モニター『』ブオォン

律子『はいはーい! りっちゃんですよー!』

春香「へっ!?」

伊織「なぁ!?」

律子『春香たち、交代よ。ここからは……』

店主「私たちの!」

美心「ステージです!」

麗華「美心!?」

春香「それに、マスターも!?」

伊織「とりあえず戻るわよ、舞台袖から見ましょう」ボソボソ

タッタッタッタッ

律子「驚きました? ふふ、今日は事務所の壁を越えたオリジナルユニットが沢山居ますからね!」

律子「ここらで、世代を越えたオリジナルユニット、なんてどうでしょう!」

美心「佐野美心です。はじめまして、もしくは、お久しぶりです!」

店主「あー、私のこと知ってる人居るかな? スキップバードのダンサブルな方、五条歩美よ! よっろしくー!」

律子「まずは聴いて下さい、私たち『グリーン・グラス』で、『livE』」

ォォオオオオオ!
260 :濃茶 ◆uOJ/TvTGhw[saga]:2014/03/04(火) 19:50:25.51 ID:H+0whEmk0
やよい「ま、マスターがステージに居ますよ!」

千早「そういえば、マスターの名前って初めて聞いたかもしれないわね……」

麗華「ていうか、なんで美心まで……全然知らなかった」

ともみ「アイドルマスターGPからずっと関わりがなかったのに、まさかこんな所で再会するなんてね……」

P「…………」

伊織「あ、ちょっとプロデューサー! これどういうことよ、私聞いてないわよ!」

P「ああ、言ってないからな。出演してもらう時に向こうから出された条件だったし」

伊織「条件?」

P「苦労したんだぞ? 出演交渉するの……」

――――――――――――
――――――
―――

店主「合同大規模ライブ……それに出演?」

P「はい、音無さんには既に話を通していて、歩美さんに最終的な判断は任せると」

店主「こんだけ大規模なライブなら、私たち必要ないんじゃあ……」

P(社長の希望だからなあ……)

店主「でもまあ、出演すること自体は実際構わないわ」

P「! 本当ですか?」

店主「私だって元アイドル、ドームライブは憧れだもの……だけど問題がいくつかある」

店主「ブランクが大きいから練習期間は長いほうがいいけど、十分な練習をするためにはしばらく店を閉めないといけない」

P「うっ……」

店主「それに見合うだけの待遇じゃないと」

店主(ここまでふっかけたら帰るかな……もうひと押ししておくか)

店主「まず、日高舞と佐野美心も呼ぶこと」

P「と、時のアイドル神を二人も!」

店主「あと、私たちの出演をほかのアイドルの子に極力知らせないこと」

P「完全サプライズですか……」

店主「またオリジナルユニット組むんでしょ? じゃあ、私はりっちゃんとユニット組みたいかな」

店主(……このくらいで十分よね? 流石に引き下がるはず――)

P「分かりました、社長と相談してみます」

店主「えっ」

P「失礼。もしもし、社長ですか、Pです。はい、かくかくしかじかこういう訳でして……あ、そうですか、分かりました」ピッ

P「是非、その通りにするそうです」

店主「……馬鹿な」

―――
――――――
――――――――――――

伊織「アンタ全然苦労してないじゃないの!」ゲシッ

P「いてぇ!」
261 :濃茶 ◆uOJ/TvTGhw[saga]:2014/03/04(火) 20:10:43.41 ID:H+0whEmk0
店主「livE 生きていたい 願いが叶うまで」
美心「壊れても 汚れても 生まれ変わっても信じて」
律子「livE 叶えたい どんな手でもいいの」
美心「何故…私は生まれたんだろう…」
店主「何の意味があるんだろう…」
律子「探してる……」

……ォ、ウゥォォオオオオオオオオオオオオ!!!

店主(きっつ……レッスン不足とか、長いブランクとか、そういうのじゃない。……会場の空気、重み、直に伝わってくる)

店主(でも、ステージに立った以上、全力で走り切る……!)

美心(これで私たちは一旦退場……)

律子(歩美さん、次も頑張ってください!)

〜♪

店主(MCも入れず次の曲か……アラサーにはとんだ重労働ね)

店主「でも、楽しいっ……!」

バァンッ

舞「空になりたい 自由な空へ」

小鳥「翼なくて翔べるから 素敵ね」

店主「空になりたい 好きな空へ」

小鳥「雲で夢描けるから!」



石川「高木社長、日高舞をどうやって引きずりだしたんですか? そう簡単に出せるとは思えませんけど」

黒井「くっくっく、愚問だなあ」

高木「スキップバードの名を出したら即決だったよ……全く、とんでもない相手にライバル視されてたようだねえ、うちのアイドルは」

黒井「ボーカルに長け感情豊かな歌唱表現の音無小鳥、ダンサブルながら相方の持ち味を邪魔しない謙虚さを持ち合わせた五条歩美」

黒井「私のプロデュースしたアイドルで最高のアイドルだ」



小鳥「春は花をいっぱい咲かせよう!」
店主「夏は光いっぱい輝こう!」
小鳥「奇跡じゃなくて」
店主「運じゃなくて」
舞「自分をもっと信じるの」
小鳥「秋は夜を目一杯乗り越え!」
舞「冬は雪を目一杯抱きしめ!」
小鳥「笑っていいよ」
舞「泣いていいよ」
店主「だって巡ってまた春は来るから」
三人「「「繋ぐレインボー!」」」
262 :濃茶 ◆uOJ/TvTGhw[saga]:2014/03/04(火) 20:27:32.91 ID:H+0whEmk0

小鳥「どうもこんにちは、皆さん。いつもは765プロの事務員として自己紹介をさせてもらいますが、今日だけは」

小鳥「元アイドル、スキップバードの音無小鳥です!」
ワァアアアアアアアアア!! ピヨチャァァァン!

舞「ちょっとちょっとー、私だって居るわよ? 永遠にみんなのアイドル、日高舞でーっす!」
マイサン!? マイサンナンデ!?

店主「一度は引退した私たち、知ってる人は少ないだろうけど……」

小鳥「今、私たちの歌は届きましたかー!」

トドイタヨー!

舞「さて、舞ちゃんが会場飲み込んじゃって悪いけど、私の娘もついでによろしくねー!」

店主「ついでって……」
ドッ

小鳥「それでは引き続き、『BRILL@RE ETERNO』をお楽しみ下さい! 次はトライアドプリムスで――」



黒井「……誰かこいつをどうにかしてくれないか」

石川「私にはどうしようも……」

高木「うぅおぉぉん……あの二人が、あの二人がこんな大きな会場で、あんな、あんな、うぉぉぉぉぉん」

黒井「男の涙ほどみっともないものはないな。この有り様では、折角の晴れ姿をきちんと見れなかったんじゃないのか?」

高木「いや、そこはしっかり見た」シレッ

黒井「ウィ、そ、そうか……」

高木「……やはり、彼女たちもアイドルなんだねえ……いつまでも輝いているよ」

黒井「そうだな……」

石川「ふふ、でも感傷に浸っている場合ではないじゃなくって?」

高木「その通り、まだライブは終わっていないからね……!」



響「ごーごーれっつごー! あだると!」
このみ「あはん!」
響「ごーごーれっつごー! あだると!」
早苗「うふん!」
 我那覇響、片桐早苗、馬場このみ
――『ジャック・ツリー』

亜美「ミラクル! スタ→トスタ→!」スタートスター
りん「スタ→とスタ→!」
ロコ「ハッピーになるの 絶対」
杏「ピースなレースのパズル」
きらりん「流れ星は メリーゴーランド☆」
 双海亜美、朝比奈りん、双葉杏、諸星きらり、ロコ
――『ポップエンジェルス』

―――
――――――
――――――――――――
263 :濃茶 ◆uOJ/TvTGhw[saga]:2014/03/04(火) 20:37:08.01 ID:H+0whEmk0
アンコール! アンコール!

真美「んっふっふ〜、まだまだ兄ちゃん姉ちゃんたちは満足してないみたいだよ?」

冬馬「なら、アンコールに答えて!」

美希「もう一曲行くの!」

茜「みんなのファンも、茜ちゃんの魅力で茜ちゃんのファンにしちゃうからね!」

蘭子「何を申すか、剣を向ければ自らも斬られるのが世の摂理(訳:じゃあ、それを上回って私がファンにしちゃいますよ?)」

麗華「まあ、なんだって良いわ。ファンを待たせてられないでしょう?」

涼「じゃあ、行こう。アンコールが鳴り止む前に」

店主「ええ……行きましょう!」

ワァアアアアアアアアア!!!

小鳥「アンコールありがとうございます! じゃあ、一曲だけ!」

春香「私たち皆で……『M@STERPIECE』!!!」

ウォオオオオオオオ…………

―――
――――――
――――――――――――
264 :濃茶 ◆uOJ/TvTGhw[saga]:2014/03/04(火) 20:49:52.29 ID:H+0whEmk0
店主「……で、説明願おうか黒井さん?」

黒井「う、ウィ? なんのことかね……?」

楓「このアワビ美味しい……あわ、びっくり。なんちゃって」

千早「ぐふっwwwww」

愛「うわ、千早さんが大変です!!!」

美希「愛、大丈夫なの、ちょっとうるさいの」パクモグ

エミリー「これがおにぎり……! んー、止まりません!」パクモグ

北斗「お、おにぎりの山がみるみるうちに消えてくようだ……って、うわぁ!?」

菜々「空のグラスなんか持っててもしょうがないじゃないですかあ、お酌ですよお酌ぅ。あ、早苗さんもどうですか?」

早苗「間に合ってうわよ! ……ヒック」

環「うぎゃー! たまきはだき枕じゃないぞー!」

麗華「ぁあー! それ私の肉!」

雪歩「焼き肉の世界は弱肉強食……油断は命取りですぅ」

あずさ「あらぁ? おかしいわ、亜美ちゃんが四人いるわねえ」

真美「真美だよ、しかも一人だよ」

律子「こらぁー! 店の中で走り回るなー!」

亜美「うあうあー! 鬼軍曹が怒った!」

杏「助かった……危うく私のうさぎが引きちぎられるところだ……って!?」

きらり「杏ちゃんここに居たのかにぃ? 一緒に向こうでおゆはん食べよ! うきゃー☆」

店主「なんで私の店で打ち上げやろうとしたのよ! 誰かホットプレート持ち込んでるし!」

黒井「違う! 私は単純に一人で来ようと……」

店主「じゃあ誰が……」

高木「おお、盛り上がってるかね!」

店主「……あっちか」

黒井「私は無実だ」

高木「おお、五条くん。盛況なようだね、どうだい、賑やかだろう。ハッハッハ」

小鳥「社長……」

店主「……みんなー! 今日食べたものは高木社長が全部支払ってくれるらしいから好きなだけ頼んでね、なんでも作るわよー」

高木「えっ」
265 :濃茶 ◆uOJ/TvTGhw[saga]:2014/03/04(火) 20:59:47.01 ID:H+0whEmk0
ザワザワ ガヤガヤ

店主「……ふぅ」

黒井「む、料理の方は落ち着いたのか?」

店主「美奈子ちゃんとか響ちゃんとか冬馬くんとか、何人か手伝ってくれたからね。無駄に広い厨房で助かったわ」

黒井「元々私は静かに君と話すつもりだったのだがな」

店主「あら嬉しい、随分キザなセリフに聞こえるけど」

黒井「そういうつもりではないんだがな……まあいい」

黒井「どうだった、こんな形だが、念願のドームライブを成功させた気分は」

店主「……正直、全然実感がわかないわ。規模が多すぎて、逆にね」

黒井「くっく、そうか」

店主「ただまあ、一言言うなら……」

店主「楽しかった」

黒井「……そうか」

店主「まあ、もう一回って言われたらちょっときついけどね。もうヘトヘトよ」

黒井「休業期間は明日までだろう? 明日はしっかり休むといい、これが原因で体を壊されても後味が悪いのでな」

店主「心配?」

黒井「バカを言うな」

小鳥「歩美ー! なんか! なんか小梅ちゃんが言ってる!」

小梅「……賑やかだったから、釣られて来たみたい……」

紗代子「何が見えてるんですか……?」

店主「え、またぁ!? た、貴音ちゃん! どうにかして〜」バタバタ

黒井「…………」ズズ

黒井「……ここは、喫茶『IDLE』。のはずだが、どうにも客も店主も仕事熱心で看板に偽りありだな」

黒井「まあ、だからこそこれだけのアイドルが信頼するに値するのだろうが」

黒井「……コーヒーが美味い。淹れてる人間が良いからだろうな」

 Fin.
266 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/03/04(火) 21:32:59.64 ID:kcuM0g0E0
267 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/04(火) 21:40:55.93 ID:H+0whEmk0
終わってしまいました。終わらせてしまいました。
最終話は、書きながら「もしかしなくてもこれ読者置いてきぼりじゃね」とか思ったのですが、行くとこまで行ってしまっていたので貫きました。

明日以降は、このSSを書きながら温めていたアイマスや艦これやらのSSをちょくちょく書いてくので、同トリップを見かけたらよろしくおねがいします。

※まとめサイト様へ
このSSをまとめる際には、>>1の前に「まとめサイトに掲載されていない、前スレの最終話が深く関わっている」旨を明記してくださると幸いです。

読んでくださった皆様、有難う御座いました。
268 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/03/04(火) 21:40:58.90 ID:LWrRxEg9o


志保ちゃんの件は本当にすまん
269 : ◆uOJ/TvTGhw2014/03/04(火) 21:41:53.38 ID:H+0whEmk0
終わってしまいました。終わらせてしまいました。
最終話は、書きながら「もしかしなくてもこれ読者置いてきぼりじゃね」とか思ったのですが、行くとこまで行ってしまっていたので貫きました。

明日以降は、このSSを書きながら温めていたアイマスや艦これやらのSSをちょくちょく書いてくので、同トリップを見かけたらよろしくおねがいします。

※まとめサイト様へ
このSSをまとめる際には、>>1の前に「まとめサイトに掲載されていない、前スレの最終話が深く関わっている」旨を明記してくださると幸いです。

読んでくださった皆様、有難う御座いました。
270 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/04(火) 21:44:09.16 ID:pK+NE4d50
志保「話にならないです……なんで画像が違ってるんですか」
って蔑んだ目で見てくれるぞ、ご褒美じゃないか

みこたん出てきて僕満足、乙
271 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/03/04(火) 21:46:46.19 ID:MUjYWqHC0
乙でした
272 : ◆uOJ/TvTGhw2014/03/04(火) 21:54:40.13 ID:H+0whEmk0
因みに、五条歩美と言う名前の、五条という部分については、大神環編でさらっと口をすべらせてます。興味のある人は五条家で調べると良いかと
273 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/04(火) 22:58:47.01 ID:0TkNvEq40
超乙
274 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします2014/03/04(火) 22:59:33.35 ID:0TkNvEq40
超乙
275 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/03/05(水) 02:00:54.36 ID:jvOlZZlu0
276 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/03/05(水) 02:19:00.37 ID:RPjvQXTlo
乙です。
277 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/03/05(水) 03:37:35.39 ID:MD/k+R0Do
乙乙
278 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/03/05(水) 09:57:12.73 ID:j5TGy97O0
おつおつ

ジャック・ツリーの人選と曲選がwwwwww



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