以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします<><>2014/02/08(土) 11:48:46.88 ID:mrXp5WTN0<> 桜が舞う、春の通学路。
 
 今日から、僕-逢坂春樹は高校二年生になる。
 
 新しい季節、新しい生活への期待感からか、通学路を歩く去年の同級生達や、通り過ぎていくクラスメイト達も、どこかいつもより楽しげに見える。

 ふと、空を見上げれば、そこには、優しく微笑む太陽と、眠たげに漂う小さな雲。そして・・・


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<>【オリジナルキャラ】無題【人外】 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします<>sage<>2014/02/08(土) 11:51:09.50 ID:mrXp5WTN0<>


ハーピー「あ、逢坂くんおはよー!」バッサバッサ

春樹「・・・おはよー」



 そして、通学飛行路とでも呼ぶべき空を飛んで行く、明らかに人とは違った友達。



(ハーピーもとい)羽田「それじゃあ、アタシ今日は始業式の準備だから、先に行くねー!」バサッ!

春樹「あ、うん。頑張ってねー」フリフリ



  <> 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします<>sage<>2014/02/08(土) 11:52:21.55 ID:mrXp5WTN0<>  彼女だけじゃない。視線を巡らせれば、あちこちに人とは違うヒト達を見かける。

 バス停のベンチに座り、自分の下半身を持ち上げてお婆さんにスペースを作る、ラミアのOLさん。

 何やら口喧嘩をしながら歩く、犬の耳を生やした女の子や、猫の尻尾を生やした男の子。

 転がった自分の首を、散歩中の犬に遊ばれて困っているデュラハンのサラリーマンと、ぺこぺこ首を下げている、犬のリードを掴んだろくろ首のお婆さん。

 そして・・・



???「おはようございます、春樹」

春樹「ああ、おはようクリス」

クリス「はい。今日もいい天気ですね」パッカパッカ



 そして、専用に改造された制服を来て歩いてくる、ケンタウロスの女の子。
<> 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします<>sage<>2014/02/08(土) 11:53:01.90 ID:mrXp5WTN0<>


クリス「今日から新学期です。早く学校に行きましょう」

春樹「うん、そうだね」



 そう答えて、僕は、ケンタウロスの友達と通学路を歩き出した。
<> 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします<>sage<>2014/02/08(土) 11:53:49.56 ID:mrXp5WTN0<>  ー12年前に始まった、『外界人』と呼ばれるヒト達(簡単に言えば、妖怪やお化け、空想上の生き物と思われていたヒト達)との国交。

 最初は、日本に昔から住んでいたらしい『外界人』との国交だったけど、5年前から、僕達人間と接するチャンスだと、日本以外の国からも『外界人』が訪れるようになった。

 なんでも、諸外国では未だに『外界人』は酷い差別や、迫害を受けているらしく、まともな交流は持てないらしい。

 そこで、『外界人』達と10年以上の交流を持つ日本に留学する事になったらしい。
 このクリスも、そんな諸外国の『外界人』の1人で、イギリスからの留学生だ。 <> 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします<>sage<>2014/02/08(土) 11:55:23.47 ID:mrXp5WTN0<>  そんな事を何となく考えながら歩いていると、



クリス「は、春樹。実は、今日はお弁当を作ってきたのですが・・・」

春樹「え? ああ、そうか。始業式の後、お昼を食べてLHRだったっけ」



 今日のLHRでクラス委員や各委員会の担当、自己紹介を済ませて、明日から早速授業。正直、もう少し余裕を持ってもいいと思うんだけどなあ・・・。



春樹「・・・って。お弁当忘れちゃったよ」



 しまったなあ。母さんに説明するの忘れてた。



クリス「そ、そうですか! では、一緒にお昼を食べませんか?」

春樹「え? いいの?」



 それは助かるけど、クリスの分が足りなくなるんじゃ? <> 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします<>sage<>2014/02/08(土) 11:56:10.86 ID:mrXp5WTN0<> クリス「じ、実は少し多く作ってしまったので、食べてくれると助かるのですが・・・」

春樹「そうなんだ。それじゃあ、お言葉に甘えさせてもらうよ」

クリス「! はいっ」ニコッ



 良かった。わざわざお金を出して買いに行く必要も無くなったし、クリスの料理は美味しいし、今からお昼が待ち遠しくなってきた。



???「あら、二人とも相変わらず仲が良いわね」

春樹「え? あ、椿先輩。おはようございます」

クリス「む・・・」

椿「ええ、おはよう春樹くん」



 僕らに声を掛けてきたヒト・・・女郎蜘蛛の椿先輩だ。クリスは下半身が馬だけど、女郎蜘蛛の椿先輩は、下半身が蜘蛛になっている。

 正直に言えば、初めて出会った時はかなり驚いた。でも、今では気にならなくなっている。人って、慣れる生き物だよね、うん。 <> 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします<>sage<>2014/02/08(土) 11:56:53.77 ID:mrXp5WTN0<> 椿「? どうしたの、春樹くん? そんなに見つめられると、流石に照れるわ・・・///」モジモジ

春樹「へっ? い、いやいや! 別にそんなつもりじゃ・・・!」

クリス「春樹・・・?」ジトー…

春樹「だから、そんな事してないって!」

椿「あら。私は春樹くんになら構わないわよ? 会う度に見つめてくるんだもの、慣れたしね」クスクス

春樹「椿先輩、あまりからかわないでくださいよ。クリスの視線が物理的な力を持ち始めてるんです」



 視線が刺さるとはまさにこの事を言うのだろう。 <> 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします<>sage<>2014/02/08(土) 11:57:41.98 ID:mrXp5WTN0<> クリス「春樹! 早く学校に行きましょう!」グイッ

春樹「うわっ、と! ど、どうしたのいきなり!」

椿「急に引っ張ると危ないわよ? お馬さん?」

クリス「椿! 貴女にお馬さん呼ばわりされる筋合いはない!」

椿「あら、怖い怖い」



 この二人、何故か仲が悪い。去年出会った頃から、顔を合わせる度にこんな感じなんだよなあ・・・。



 椿「あ、そうだ春樹くん。今日、お昼ご飯を一緒に食べないかしら?」

春樹「え?」

クリス「!?」



 椿先輩からお昼の誘いか。もう既にクリスと約束してるんだよね。だったら・・・



春樹「今日は、クリスと約束してたんですよ」

クリス「そ、そうです!」

春樹「だから、三人で食べませんか?」

クリス「はい、三人で・・・。え?」



 うん。一緒にご飯を食べれば、この二人も少しは仲良くなるかもしれないしね。我ながら良いアイデアだ。 <> 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします<>sage<>2014/02/08(土) 11:58:46.72 ID:mrXp5WTN0<> 椿「あらそう? それじゃあ、一緒に食べましょうか」

春樹「はい、そうしましょう」

クリス「・・・」



 よし、これで二人が仲良くなれば、僕も嬉しいし、仲が悪いより、仲良しな方がいいにきまってるしね。



春樹「楽しみだね、クリス」

クリス「知りません! 春樹の馬鹿!」



 いきなり罵られるとは。この流れは予測できなかった。

 そのまま、特に会話もなく、何となく気まずい空気のまま、学校に着いた。



椿「それじゃあ、またお昼にね?」

春樹「あ、はい。また後で」



 椿先輩は三年生だから、学年が違う僕達とは昇降口で別れた。 <> 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします<>sage<>2014/02/08(土) 11:59:57.67 ID:mrXp5WTN0<> 春樹「それじゃあクリス、僕達も・・・」

クリス「・・・」ブスー

春樹「・・・クリス。何で膨れてるのさ」

クリス「貴方のせいですよ、全くもう・・・」ハァー…



 何だ。僕が何をしたって言うんだ。そんなに椿先輩とお昼を食べるのが嫌だったのか。



春樹「あんまりさ、椿先輩を嫌うなよ。悪い人じゃないんだからさ」

クリス「そう言う事じゃないんですっ!」

春樹「え、ええー・・・?」

クリス「・・・はぁ。貴方に言っても分からないですよね・・・」パカパカ…



 呆れたようにそう言うと、さっさと行ってしまった。



春樹「・・・何がそんなに気に食わないのかな?」


 まあ、今は気にしても仕方がないかな。取り敢えず教室まで行かないと。 <> 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします<>sage<>2014/02/08(土) 12:57:44.76 ID:mvmQFphDO<> 人外と差別を主軸においたゲームなら、アルナムの牙ってのが印象深いかな <>