VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga<>2014/04/12(土) 13:03:17.31 ID:0qKNf50qo<>
━━━━━ 「アンタが現れたのは今から四年前の事だ」
━━━━━ 「……辺境にある村を襲い、数人の手下を作り」
━━━━━ 「それから更に幾つもの村や町を襲い続け、今やその手下は数十を越える盗賊団だ」
━━━━━ 「個人としての戦力を鍛練によって上げ……アンタはこの大陸最強の盗賊となった」
大盗賊「……」
━━━━━ 「強盗、殺人、略奪、強姦、奴隷商への人身売買、要人の暗殺」
━━━━━ 「余りの凶悪さに、各国の王ですら、『何処かの誰か』に向けて討伐願いを出す始末だ」
大盗賊「……」
大盗賊「御託なんざ聞きたかねぇな……来いよ、勇者」
勇者「アンタは俺にとっての悪だ」
勇者「死ね、糞蟲」
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<>魔王「お前は……誰だったんだ」
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga<>2014/04/12(土) 13:22:35.62 ID:0qKNf50qo<>
鍛冶屋「……これまた、随分な使い方をしたな」
< ガシャッ
鍛冶屋「ブルーメタル製のバスターソードを滅茶苦茶にしおって……」
鍛冶屋「柄はボコボコ……この跡は手か、柄もブルーメタル製にすべきか」
勇者「もっと硬くしろ、一撃目で刃零れしたぞ」
鍛冶屋「馬鹿者め……お前さんにはもう剣は作らん」
勇者「何故だ」
鍛冶屋「その一撃目で鋼鉄の鎧を叩き斬ってから、例の大盗賊を挽き肉になるまで降り下ろした」
鍛冶屋「……そう聞いたぞ、ギルドの連中はお前さんに怯えとったわ」
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga<>2014/04/12(土) 13:32:45.34 ID:0qKNf50qo<>
勇者「奴は凶悪の権化だった」
勇者「当然の結末だ」
鍛冶屋「おかしな事を言う奴だ」
鍛冶屋「一撃目で即殺しとるのに、その先があるような殺し方をする」
勇者「あるだろう」
鍛冶屋「ほう?」
勇者「それより、剣を作ってくれないのか」
鍛冶屋「剣はな」
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga<>2014/04/12(土) 13:40:12.89 ID:0qKNf50qo<>
鍛冶屋「鎚」
鍛冶屋「つまり、お前さんに合っとるのはハンマーだろう」
勇者「……ハンマー?」
鍛冶屋「どうした」
勇者「……」
勇者「いや、とりあえずそれを作ってくれ」
鍛冶屋「一週間後、また来とくれ」
勇者「理解した」
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga<>2014/04/12(土) 13:57:37.95 ID:0qKNf50qo<>
店主「いらっしゃい」
店主「……って、君か」
勇者「金はある」
勇者「この間のを出してくれ」
店主「……」
< トポトポトポ……
店主「ミルクだよ、値段は今日から20Gだ」
勇者「ミルクだったのか」
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga<>2014/04/12(土) 14:08:34.56 ID:0qKNf50qo<>
男「……なぁおい」
店主「なんだ」
男「この店は酒場だろ…」
男「ミルクなんて、ここ何年も置いて無かったじゃねえか」
店主「2ヶ月前だよ」
男「あ?」
店主「2ヶ月前に、フラッと現れてな」
店主「その時にミルクをやったんだが…それ以来たまに来るんだ」
男「なんだそりゃ」
店主「けど確かに分かる事があってなぁ」
< チリンチリン♪
大富豪「ここの店主に話があるんだが、いるかね?」
店主(……アイツが来た日は、異常にツイてやがる)
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