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HTML化した人：
Kastanie
★
男 「雪だるま……懐かしいな」
1 ：
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]：2015/11/11(水) 22:45:15.35 ID:1tfjfhnO0
男の子 「これをこうして、ああして……」
女の子 「あんたは身体担当ね」
男の子 「何で大変な方を押し付けるのさ」
女の子 「男の子でしょ？」
男の子 「不公平だよぅ」
女の子 「へなちょこ！」
男 「はは、助けてやろうか？」
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1447249515
2 ：
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]：2015/11/11(水) 22:47:09.61 ID:1tfjfhnO0
男の子 「あ、パパ……」
女の子 「え、あんたのお父さん？」
男の子 「うん」
女の子 「昼間っから……飲んだくれ？」
男 「酷いな！ ただの休みだよ」
3 ：
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]：2015/11/11(水) 22:48:37.33 ID:1tfjfhnO0
男の子 「珍しいね。パパが休みの日に外出なんて」
男 「ずっと寝てても気が滅入るんだよ」
男 「……それに、こう雪をみると」
男 「色々、思い出しちまってなぁ」
女の子 「なになに、元カノってやつ？」
男 「ませガキめ。違うよ」
女の子 「えーっ」
4 ：
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]：2015/11/11(水) 22:50:53.66 ID:1tfjfhnO0
――――
男 「こんなもんじゃないか？」
女の子 「わーすごい、こいつより役に立つよおじさん」
男の子 「こいつ言うなバカ」
女の子 「バカ言うなバカ！」
男 「……」 ﾎﾟﾛｯ
5 ：
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]：2015/11/11(水) 22:52:46.02 ID:1tfjfhnO0
女の子 「あれ、おじさん泣いてる？」
男 「……泣いてたか？ 俺」
女の子 「絶対泣いてた！ いい大人のくせに」
男の子 「ぼ、僕のせい……？」
男 「違うよ。ちょっとな」
女の子 「おっさんの涙だー不潔」
男 「おっさん言われる歳じゃないはずだけどなぁ」
男の子 「そうだっけ？」
男 「む……」
6 ：
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]：2015/11/11(水) 22:55:10.78 ID:1tfjfhnO0
男 「……雪だるまさ」
男 「見られるうちにちゃんと見とけよ」
女の子 「何言ってんの？」
男 「そのうち溶けるだろ？」
女の子 「溶けたらまた作ればいーじゃん」
男 「……それもそう、だけどな」
女の子 「なんかうぜーこのおっさん」
男の子 「変なこと言って……」
男 「……はは」
男 「そうだな。変なこと言った」
7 ：
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]：2015/11/11(水) 22:56:33.24 ID:1tfjfhnO0
男 「じゃ、俺はお邪魔のようだから」 ｽﾀｽﾀ
女の子 「そうだそうだ、邪魔だってのー」
男の子 「……そんなに言わなくても」
女の子 「あんたにゃわかんない」
男の子 「決めつけないでよ」
8 ：
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]：2015/11/11(水) 22:57:34.58 ID:1tfjfhnO0
男 (ほんと、どうして俺は今さら雪だるまで……)
男 (……懐かしいな、あの頃が)
男 (まだ小学生だったか)
男 (あの日もこんな雪の日だったかな……)
9 ：
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]：2015/11/11(水) 22:58:02.49 ID:1tfjfhnO0
これにて区切り
レスは燃料
10 ：
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]：2015/11/12(木) 20:51:09.43 ID:chh6+Kv60
期待してる
11 ：
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]：2015/11/12(木) 23:39:12.61 ID:XD9rZsU80
④
12 ：
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]：2015/11/14(土) 23:14:40.17 ID:8SE/3bgv0
―――――
数十年前
-公園-
男 「……あー寒い寒い、なんだよこの寒さは」
「～♪」
男 「ん……？」
少女 「んしょ、こらしょ」
男 「一人で何やってんだ？」
少女 「雪だるま作ってるの……よいしょ」
男 「雪だるま……？」
少女 「そ、雪だるま」
13 ：
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]：2015/11/14(土) 23:18:43.23 ID:8SE/3bgv0
男 「公園に作ったら迷惑にならないか？」
少女 「邪魔でも潰せるし大丈夫ー」
男 「簡単に言うなよな」
少女 「……って」
少女 「ボク、どこの子？」
14 ：
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]：2015/11/14(土) 23:30:48.83 ID:8SE/3bgv0
男 「俺と大して変わらないやつが何言ってんだよ」
少女 「へへっ…… 親がよくやってるのを真似てみた」
男 「真似てみた……じゃねーよ」
少女 「一回やってみたかったんだよね」
男 「今じゃなくてもいいだろ」
少女 「今でもいいじゃんか、そんなことより」
少女 「雪だるま作ろうよ、一緒にさ」
15 ：
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]：2015/11/14(土) 23:37:13.64 ID:8SE/3bgv0
男 「俺も……？」
少女 「暇そうだし」
男 「そりゃ……暇だけどよ」
少女 「じゃあ決まり！ 君は下の方作って」
男 「お前だけ楽する気かよ」
少女 「れでぃーふぁーすとです、なんちて」
男 「なんちてじゃねー」
16 ：
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]：2015/11/14(土) 23:38:44.88 ID:8SE/3bgv0
ｺﾛｺﾛ-
男 「ったく、なんで俺が身体担当なんだよ」
少女 「だって大変だもん」
男 「大変だもんって、お前な……」
少女 「嫌なら代わってあげよーか？」
男 「なら……」
少女 「……」 ｼﾞｨｰ
17 ：
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]：2015/11/14(土) 23:40:54.12 ID:8SE/3bgv0
男 「な、なんだよ……」
少女 「代わっちゃうんだ……？」
男 「……あーわかったよ！ やりゃいいんだろやりゃあさ！」
少女 「ありがと！」 ﾆｺｯ
男 「……」 ﾄﾞｷｯ
18 ：
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]：2015/11/14(土) 23:42:04.14 ID:8SE/3bgv0
――――――
男 「ふう、こんなもんか」
少女 「立派な雪だるまだねー」
男 「俺が手伝ったんだから当然だろ」
少女 「二人でやれば二倍大きく！ だね」
男 「や、そういう意味じゃ」
少女 「……」 ｼﾞｨｰ
雪だるま 「」
男 「……まあ、いいか」
19 ：
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]：2015/11/14(土) 23:42:55.76 ID:8SE/3bgv0
少女 「……あ、もう暗くなってきた」
男 「そろそろ帰んなきゃ、母さんがうるさいな……」
少女 「あはは」
男 「……なぁ」
少女 「んー？」
20 ：
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]：2015/11/14(土) 23:44:10.19 ID:8SE/3bgv0
男 「明日も……遊べるか？」
少女 「ん、いいよ？ この公園でいい？」
男 「おう！」
少女 「……でも、いいの？」
男 「なにがだよ？」
少女 「友達とかいたりしたら、ほら」
男 「お前が心配することじゃねーの」
少女 「確かに他人事だけど……そうだ！」
21 ：
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]：2015/11/14(土) 23:45:01.04 ID:8SE/3bgv0
男 「？」
少女 「じゃあさ、明日みんなで雪合戦しよう！」
男 「雪合戦？」
少女 「そ、友達いっぱい誘ってさ」
少女 「違う学校同士でチーム戦なんかどう？」
男 「……違う学校？」
22 ：
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]：2015/11/14(土) 23:48:22.26 ID:8SE/3bgv0
女 「あれ、だってうちの学校の子じゃないでしょ？」
男 「なんでわかんだよ？」
少女 「君を学校で見たことないし」
男 「……アバウトなやつ」
23 ：
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]：2015/11/14(土) 23:55:20.60 ID:8SE/3bgv0
>>22
女 →少女
少女 「……ん～ もやもやするなぁ」
男 「自分の通ってる学校言い合えばいいだけだろ」
少女 「その手があった！」
男 「気づかなかったのかよ」
少女 「そんなこともあるよ」
少女 「あ、私西小ね。三年生なの」
男 「……東小。俺も三年」
少女 「同じ学年だったんだ」
男 「意外そうな顔すんなよ」
少女 「本音いうと一つぐらい下だと思ってた」
男 「……」
24 ：
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]：2015/11/14(土) 23:57:28.92 ID:8SE/3bgv0
男 「……西小って、金持ちの集まりじゃねーか」
少女 「そうなの？」
男 「感覚麻痺してんじゃねーの？」
少女 「ん……そうかも」
少女 「でも正直、あの学校嫌いかなって」
男 「嫌い……？」
少女 「ん、嫌い」
25 ：
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]：2015/11/15(日) 00:00:57.20 ID:yNBQSNCN0
少女 「毎日毎日勉強勉強テストテストでね……」
少女 「成績落としたら怒られて、宿題忘れたら立たされて」
少女 「クラスの空気だってピリピリしててさ」
少女 「……逃げ出したいって、たまに思うよ」
男 「……なんだそりゃ。地獄か？」
少女 「だね。悪いことなんてしてないのに」
男 「……ならやめちまえばいい」
26 ：
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]：2015/11/15(日) 00:03:48.58 ID:yNBQSNCN0
少女 「それは逃げじゃなくてただの逃避」
少女 「……お母さんはそう言ってたよ」
男 「大人のことを何でもかんでも真に受けなくたって……」
少女 「それはちょっと無理かな」
男 「なんでだよ」
少女 「自信なくてさ」
男 「自信……？」
少女 「うん。道から外れて生きていける自信」
27 ：
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]：2015/11/15(日) 00:04:49.62 ID:yNBQSNCN0
少女 「……で、なんの話だっけ？」
男 「友達を連れてくるとかなんとか」
少女 「そうだった！ 私適当に声かけてみるね」
男 「俺も友達誘ってみるか」
少女 「うん！ じゃあそういうことで」
男 「また明日な」
少女 「また明日ー」
スタスタ…
28 ：
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]：2015/11/15(日) 00:05:30.00 ID:yNBQSNCN0
これにて区切り
ちまちま頑張る
29 ：
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]：2015/11/15(日) 09:10:08.27 ID:bJ/FWjmN0
乙乙
30 ：
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]：2015/11/15(日) 12:20:52.01 ID:zHL0PoxU0
乙乙 コンマ運いいな
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