以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/06/30(木) 01:03:51.11 ID:dcXwflSr0<>チュンチュン
チノ「ふぁー……もう朝ですか。ん?」
ココア「zzz」
チノ「何でココアさんが私のベッドで……」
チノ「ココアさん、朝ですよ。起きてください」ユサユサ
ココア「んー、……もっとごはんが食べたいようー」
チノ「何言ってるんですか、早く起きてください」
チノ「ほら、こんなに天気もいいのに」
チノ「あれ?」
チノ「窓が……割れている?」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1467216230
<>チノ「ご注文はゾンビですか?」
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2016/06/30(木) 01:04:26.55 ID:dcXwflSr0<> ココア「ふあーあ……あ、おはようー……チノちゃん」
チノ「あ、おはようございます。ココアさん、これ」
ココア「ん、どうしたの?」
チノ「窓が……窓が割れているんです」
ココア「窓……」
チノ「いったい誰がこんなことを……」
ココア「割れてないよ」
チノ「えっ」
ココア「窓、割れてないよ。チノちゃん」 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2016/06/30(木) 01:04:54.38 ID:dcXwflSr0<> チノ「え、でも……」
ココア「も〜、チノちゃんったら寝ぼけてるの? 窓なんて全然割れてないよ」
チノ「でも、確かに……」
ココア「ほら、チノちゃん。早く着替えて下降りようよ。顔も洗ってちゃんと目を覚まさなきゃね」
チノ「は、はあ……」
ココア「大丈夫、チノちゃん? しょうがないなあ、それじゃあお姉ちゃんが着替え手伝ってあげるよっ」
チノ「ちょ! いいです! 自分で着替えられますから」 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2016/06/30(木) 01:05:41.08 ID:dcXwflSr0<> ―1階―
千夜「あ、おはようココアちゃん。チノちゃんも」
ココア「おはよう千夜ちゃん。今日も早いねー」
チノ「千夜さん、おはようございま……えっ?」
千夜「どうしたの、チノちゃん?」
チノ「えっと、その……何で千夜さんが家に? 今日、平日ですよね? こんな朝早くに」
千夜「あらあら、どうしちゃったの、チノちゃん。今は夏休みよ。チノちゃんの家でお泊り会をしているんじゃない」
チノ「お泊り会?」 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/06/30(木) 01:06:27.66 ID:dcXwflSr0<> ココア「チノちゃんったら、今日は朝から寝ぼけてて」
千夜「そうなの。チノちゃんにしては珍しいわね」
チノ(お泊り会? 嘘です。そんなことをしていた覚えはないですし、昨日だって学校に行って……)
チノ(昨日だって……)
チノ(あれ? ……昨日のことが、よく思い出せない)
リゼ「おはよう、チノ」 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/06/30(木) 01:07:09.60 ID:dcXwflSr0<> チノ「あ、リゼさん。……も、いるんですか」
ココア「おはようーリゼちゃん」
リゼ「ああ、おはよう」
チノ「え?」
リゼ「ん、どうした?」
チノ「あの、リゼさん。何で……シャベルなんて抱えてるんですか」
リゼ「ああ、モデルガンじゃやつらに対抗できないからな。シャベルはいいぞ。
近接戦闘では打突武器として有用だし、塹壕を掘る道具にもなる。第一次世界大戦時には――」 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/06/30(木) 01:07:38.00 ID:dcXwflSr0<> チノ「あ、あの……リゼさん、聞いていいですか?」
リゼ「何だ?」
チノ「『やつら』って……誰のことですか?」
リゼ「あっ」
千夜「……」
ココア「……」
リゼ「あ、あれだよ。仮想敵国の戦闘員だ。世の中、何が起こるか分からないから、常に最悪の事態を想定して備えることが大事なんだ」
チノ「はあ……」
シャロ「先輩、かっこいい!」
チノ「あ、シャロさん」 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/06/30(木) 01:08:17.85 ID:dcXwflSr0<> シャロ「おはよう、チノちゃん。昨日はよく眠れた?」
チノ「え? あ、はい」
シャロ「そう……ならよかったわ」
チノ「シャロさん?」
千夜「みんな揃ったことだし、そろそろ朝ごはんにしましょうか」
シャロ「そうね」
ココア「もうお腹ペコペコだよー」
「いただきます」 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/06/30(木) 01:08:51.43 ID:dcXwflSr0<> ココア「今日はごちそうだねー」
リゼ「ああ、アメリカのレーションより断然うまい」
千夜「シャロちゃんにはちょっと贅沢過ぎる食卓だったかしら」
シャロ「千夜、それどういう意味ー?」
チノ「……」
チノ(缶詰ばかりの……食卓)
チノ「あの、ココアさん」
ココア「なーに、チノちゃん」
チノ「何も朝から缶詰を食べなくても……」
ココア「あー、だってほら、他に食べ物なんて……」
チノ「え?」 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/06/30(木) 01:09:23.53 ID:dcXwflSr0<> リゼ「あーほら、あれだ! 私達は今、過酷な戦場で生き抜くための模擬サバイバルをやっているんだ。な、シャロ!」
シャロ「え、あっ……そう、そうなのよ。あと……ダイエット込みでみんな食べる量を減らしてるのよ」
チノ「そう……なんですか。でも、せめて飲み物は欲しいですよね。私、コーヒーを入れてきます」
千夜「チノちゃん、戦場ではコーヒーなんて飲めないわ」
リゼ「それに、水は大切だから、少しずつ飲まないとな」
チノ「……」
チノ「わかりました」
「ごちそうさまでした」 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/06/30(木) 01:09:56.28 ID:dcXwflSr0<> 千夜「片づけは私が。2人はゆくっりしてていいわ」
ココア「ありがとう、千夜ちゃん。それじゃ、チノちゃん、上にあがろっか」
チノ「は、はい」
スタスタ
千夜「……」
リゼ「……」
シャロ「……」 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/06/30(木) 01:10:27.38 ID:dcXwflSr0<> 千夜「チノちゃんね、『お泊り会』のこと忘れちゃってたみたいなの」
リゼ「それで、いろいろと聞いてきたのか。ちょっとヒヤヒヤしたよ」
シャロ「もしかして、記憶……戻ってきたの?」
千夜「でも、思い出してはいないんじゃないかしら。――あの日のことを」
リゼ「ああ。思い出していたら……あんなに冷静でいられないだろう」 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/06/30(木) 01:10:53.53 ID:dcXwflSr0<> ―チノの部屋―
チノ「……」
ココア「どうしたのー、チノちゃん。浮かない顔して」
ココア「せっかくお休みなんだからいっぱい遊ぼうよ」
ココア「外は暑いから家の中がいいよね。チノちゃん、インドア派だもんね」
ココア「何する? ボトルシップ作るの手伝ってあげようか。それともパズルやる? それともみんなでトランプとか――」
チノ「ココアさん、もうひとつ、聞いていいですか?」
ココア「……んー、なに、チノちゃん?」
チノ「おじいちゃ……ティッピーは、どこですか?」
ココア「……」
チノ「それと、お父さんは……どこにいるんですか?」
ココア「……」
チノ「ココアさん、答えてください」
ココア「……」 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2016/06/30(木) 01:13:59.95 ID:Cfb3T9pp0<> 期待 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2016/06/30(木) 01:15:52.34 ID:yJgqttOSO<> いいえ、チノちゃんです <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2016/06/30(木) 01:32:22.84 ID:1QU2oiQDO<> いいえ、ティッピーです。 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2016/06/30(木) 02:11:16.17 ID:Vf2GCZ/mo<> いいえ、私のおいなりさんです。 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2016/06/30(木) 05:08:41.35 ID:V6D9t5NUo<> これゾンとのクロスかと期待してしまった <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<><>2016/06/30(木) 05:14:19.12 ID:a1Pe3ZBA0<> いいえ、相川歩です。 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2016/06/30(木) 05:15:19.52 ID:a1Pe3ZBA0<> sage <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2016/06/30(木) 06:43:12.64 ID:+XtYppapO<> きっさてんぐらしか <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<><>2016/06/30(木) 09:39:56.29 ID:16qWpFOz0<> ごちうさぐらしだな <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2016/06/30(木) 23:00:01.39 ID:p1Uq2aLe0<> ティッピーは太郎丸枠じゃないのか...タカヒロさんと青山さんと凛さんの活躍にも期待 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2016/06/30(木) 23:58:27.97 ID:Q/2EYZF3O<> はよしろ <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/07/01(金) 02:00:39.46 ID:7QwfrlBO0<> ココア「えっとね、タカヒロさんは……ちょっと街の様子を見てくるって言って……それで」
チノ「街の様子を? どういう意味ですか? 何かあったんですか」
ココア「う、それは……」
チノ「はっきり言ってください。ココアさん」
ココア「……」
チノ「ココアさん!」
ココア「……ごめんね」
チノ「ココアさん、ひどいです」
ココア「チ、チノちゃん」 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/07/01(金) 02:01:47.60 ID:7QwfrlBO0<> チノ「ココアさんだけじゃありません。リゼさんもシャロさんも千夜さんも……隠し事をしていますよね」
チノ「どうして隠すんですか。どうして私にだけ教えてくれないんですか」
チノ「私だけ……」
ココア「だって……だって……だって」
ココア「う……うぅ……あぁ……」
チノ「ココアさん!? な、何で泣くんですか……」 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/07/01(金) 02:02:32.96 ID:7QwfrlBO0<> ココア「だっで……ほんどのこど……いっだら……チノちゃん……」ぎゅっ
チノ「なっ」
ココア「チノぢゃん……悲しむもん……うう……ひっく……」
チノ「ココア……さん」
リゼ「ココア。話してあげよう、チノにも」
シャロ「……」
千夜「……」 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/07/01(金) 02:03:28.94 ID:7QwfrlBO0<> チノ「リゼさん」
ココア「リゼちゃん……で、でも……」
シャロ「ココア。いつまでも隠し通せることではないわ」
ココア「シャロちゃん……」
千夜「でもねチノちゃん。本当のことを知ったら、チノちゃん、凄くショックを受けると思うの」
チノ「……」
リゼ「それでも知る覚悟があるなら、全部話すよ。大丈夫か、チノ」
チノ「大丈夫です」
ココア「チノちゃん……」 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/07/01(金) 02:04:11.87 ID:7QwfrlBO0<> チノ「ココアさんがこんなに泣いてしまうようなことを……私だけ知らないなんて」
チノ「そんなの嫌です」
チノ「理由が分かれば、私にもできることはあるかもしれません」
チノ「だから……教えてください!」
ココア「チノちゃん……そんなに私のこと想ってくれてたなんて……お姉ちゃん嬉しいぉよ〜」ぎゅううう
チノ「ちょっ……ココアさん、苦しいっ」 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/07/01(金) 02:04:49.57 ID:7QwfrlBO0<> リゼ「じゃあ、説明するから。下に降りよう」
千夜「下に?」
シャロ「ここじゃダメなんですか?」
リゼ「ああ。こうなったからには……『実物』を見てもらった方が、分かりやすいだろうからな」
千夜「……」
シャロ「……」
ココア「……」
チノ(……実物?) <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/07/01(金) 02:05:48.97 ID:7QwfrlBO0<> ―倉庫―
ギィィィ
シャロ「近づいても大丈夫なんでしょうか」
リゼ「鎖で繋いでるから、ある程度距離を取っておけば大丈夫さ」
ガサ……ゴソ……
チノ「物音? 何かいるんですか」
千夜「……」
ココア「……」
チノ(! あの後ろ姿は)
チノ「ティッピー!」 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/07/01(金) 02:07:03.37 ID:7QwfrlBO0<> 千夜「あ、ダメよ! チノちゃん」
ココア「近づいちゃダメ!」
チノ「ど、どうしてですか? そこにティッピーがいるんですよ。何で止めるんですか」
シャロ「落ち着いて……よく見て、チノちゃん」
リゼ「あれはもう元の毛玉……ティッピーじゃないんだ」
チノ「え……」
ティッピー「ォ・・・ォオ・・・・オォ・・・」ギギギギギギ
チノ「おじい……ちゃん……?」 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2016/07/01(金) 14:35:24.46 ID:3cZMfr9Co<> うわああああ <>