以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<><>2016/10/15(土) 23:36:01.86 ID:jwxIew66O<>スマホでスレ立て
次からPCで書き込みます

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1476542161
<>みほ「お姉ちゃんは天然ジゴロ」 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/15(土) 23:36:42.17 ID:2htpvFqPo<>
ガルパンSS

※百合要素あり

※キャラ崩壊あり なので苦手な方は注意です

呼称とか変な部分があったら脳内補完お願いします



↓前に書いたSSです。

みほ「会長のだいしゅきホールドの腰の感触が忘れられない」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1468845015/

みほ「聖グロリアーナが選ぶベスト百合カップルランキング?」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1471268351/

ダージリン「ペコの下剋上。つまりペ剋上ね」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1472484921/

<> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/15(土) 23:38:34.84 ID:2htpvFqPo<>
昼休み

【大洗女子学園 中庭】

みほ「お、お姉ちゃんが大洗に転校してきたってどういうこと?それって……お姉ちゃんが大洗に転校してきたってこと?どういう意味か全然わからないよ……」

沙織「どういうも何も自分で言ってるじゃん。どうしたのみぽりん」

みほ「あ……と、唐突な話でちょっと混乱しちゃって……」

華「一度深呼吸して落ち着きましょう」

みほ「そ、そうだね。すー……はぁー……………………うん、落ち着いた」

優花里「さすが西住殿ですぅ!深呼吸で落ち着くなんてぇ!」

麻子「いや、誰でも落ち着くぞ」

みほ「それで、お姉ちゃんが転校してくるって本当なの?河嶋先輩の勘違いとか河嶋先輩の早とちりとか河嶋先輩の錯覚とかじゃなくて?」

沙織「みぽりん、桃ちゃん先輩は砲撃はアレだけど普段はちゃんとしてるよ?」

みほ「あっ、そ、そうだよね。私ったら……今のも混乱してた方に入れておいてね」

優花里「もちろんです西住殿!入れますとも!」

みほ「ありがとう優花里さん」

沙織「それで転校の話だけど、間違いないみたいだよ」

華「ええ。さっき会長が言ってました」

みほ「………会長の冗談じゃなくて?」

優花里「小山殿も言っていましたから事実だと思います」

みほ「………………」

麻子「……西住さんは知らなかったのか?」

みほ「……う、うん……」

沙織「でもビックリだよねー?」

優花里「はい!大学選抜との試合のために短期転校をしたことはありましたが、今回は正式な転校ですからねぇ」

麻子「しかし彼女は三年生だろう?この時期に転校というのは不自然じゃないか?」

沙織「うーん、言われてもればそうかも……」

みほ「………………」

優花里「……西住殿?顔色が悪いようですが……」

みほ「……え?そ、そんなことないよ。私いつもこんな色だから」ハハ..

優花里「いえ!いつもはもっと神々しい顔色ですぅ!」

みほ「とにかく大丈夫だよ。心配してくれてありがとう」

優花里「西住殿……」
<> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/15(土) 23:39:50.91 ID:2htpvFqPo<>
放課後

【通学路】

みほ「………………」トボトボ

みほ(お姉ちゃんが大洗に来る?どうしていきなり……)

まほ「みほ」

みほ「!お、お姉ちゃん……」

まほ「久しぶりだな」フフッ

みほ「う、うん……」

まほ「?私が大洗にいることにあまり驚いていないようだな」

みほ「え?そ、そんなことないけど……」

まほ「みほを驚かせようと思って転校を隠していたんだが……サプライズは失敗か」

みほ「う、ううん……ビックリしたよ?」

まほ「そうか」フフ

みほ「……でもどうして急に大洗に転校してきたの?」

まほ「ん?」

みほ「黒森峰で何の問題もないんじゃ……?卒業も控えてるし…」

まほ「…………お母様に転校するよう言われたんだ」

みほ「えっ!?」

まほ「戦車の質や車両数で劣る大洗が全国優勝できた背景には何か理由があるはずだと。もちろんみほの実力は認めるが、それ以外に何かしら秘密があると踏んだらしい。その秘密を探るため、転校するよう促された」

みほ「そんな理由で……」

まほ「お母様にとっては大切なことだ。私が大洗でさらなる成長を遂げれば西住流の発展にも繋がるからな」

みほ「………………」

まほ「……みほは私が大洗に来るのは嫌か?」

みほ「え?」

まほ「私はみほと同じ学校に通えるのが嬉しいんだが……」

みほ「っ……///」

みほ「べ、別に嫌じゃないよ?わ、私もお姉ちゃんと一緒の方が……その…………嬉しいもん」

まほ「そうか……よかった」フフッ

みほ「……///」

まほ「私はこの先の〇△マンションに部屋を借りた。202号室だ。いつでも遊びに来てくれ」

みほ「あ、うん……」

まほ「これから夕飯の買い出しでな。よかったらみほも一緒に行かないか?」

みほ「え?あー……えと、私はちょっと……」

まほ「そうか。ではここで」

みほ「う、うん……」

みほ「………………」
<> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/15(土) 23:40:27.59 ID:2htpvFqPo<>
【みほの部屋】

みほ「はぁー……」

みほ「………………」


まほ『……みほは私が大洗に来るのは嫌か?』


みほ(嫌なわけないよ。私が戦車道から逃げてた時はお姉ちゃんに嫌われちゃったかもって思って少し避けてたけど……)

みほ「………………」

みほ(私が嫌なのは、お姉ちゃんが大洗に来ることより、大洗が黒森峰みたいになることなんだよね)

みほ(お姉ちゃんは天性の天然ジゴロ。女の子には絶大な人気がある)

みほ(黒森峰では、年下年上同い年……果てには教師やPTAの人まで落としちゃってたなぁ)

みほ(もし大洗がそんなことになったらどうしよう?)

みほ(うぅ……心配だよぉ……)

みほ「………………」

みほ(そういえばお姉ちゃんが引っ越してきたマンション、うちの近くだったよね……)

みほ「………………よし」
<> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/15(土) 23:41:19.61 ID:2htpvFqPo<>
翌朝

【学校】

まほ「………………」テクテク

みほ「………………」コソコソ

みほ(朝五時からお姉ちゃんのマンションの前で張ってたおかげで尾行は大成功。すごく眠いけど……)ファァ..

まほ「………………」

みほ(それにしても、ずいぶん早い時間に学校に来るんだなぁ)

バシッ..タンッ..

みほ「ん?」

みほ(この音は……ああ、磯辺さんたちがバレーボールの朝練してるんだね)

まほ「…………」スッ

みほ(あれ?お姉ちゃん、磯辺さんたちのところに行った?どうしてだろう?こっそり様子を窺おう) <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/15(土) 23:43:12.04 ID:2htpvFqPo<>
典子「よぉし!いい感じだ!」

忍「あれ?」

あけび「どうしたの?」

忍「いや……西住隊長のお姉さんがいるんだよ」

妙子「本当だ」

典子「話しかけてみよう。あのー!何か用ですかー!」

まほ「練習中すまない。少し見学させてもらいたくてな」

典子「バレーに興味があるんですか!?」ズズィ!

まほ「そういうわけではないんだが……戦車道でバレーをどう活かしているのかが気になってな」

あけび「そういうことですかー、さすが西住隊長のお姉さん。熱心ですね」

まほ「……その呼び方だが」

あけび「はい?」

まほ「『西住隊長のお姉さん』では長くて呼びにくいだろう?まほと呼んでくれて構わない」

あけび「え、えっ?でも……下の名前で呼んでいいんですか?」

まほ「ああ……キミが嫌でなければ呼んでほしい」ジッ..

あけび「あっ……は、はい……///」



みほ(出た!お姉ちゃんの見つめ攻撃!表情を変えずに、ただじっと相手の目を見つめて話すことでお姉ちゃんの迫力と魅力を思い知らされるんだ……!)

みほ(しかも今の『キミが嫌でなければ』というセリフがもう……!ああ言われたら、今後お姉ちゃんを下の名前で呼ぶ度に『私は下の名前で呼ぶのが嫌じゃない』と再確認することになる!ますますお姉ちゃんを意識しちゃうよ) <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/15(土) 23:44:27.50 ID:2htpvFqPo<>
妙子「見学と言わず、練習に参加してみませんか?」

まほ「え?」

典子「おおー!それいいな!」

忍「いやいや……にしず…」チラ

まほ「まほでいい」フフッ

忍「あ……は、はい……ま、まほさん」

まほ「うん。それでいい。ありがとう、忍」フフッ

忍「っ……///」ドキン!!



みほ(あぁ……!事前にみんなの名前を覚えてるのがお姉ちゃんらしい)

みほ(さっきのやりとりで、佐々木さんだけ下の名前で呼ぶのを許可されたのかも、っていう河西さんの疑問にさらりと答え、受け入れる。それに安堵した河西さんの心の隙間を突くように、『忍』と名前で呼ぶ)

みほ(これにより『私の名前知ってたんだ』という驚きと『こんな綺麗で素敵な人に、微笑みかけられながら下の名前で呼ばれちゃった』っていう優越感にも似た感情が生まれる……)

みほ(うぅ……名前をどう呼ぶかのやりとりだけで相手の心を掴む……お姉ちゃんっぽい……)



まほ「キミたちも私のことはまほと呼んでくれ。そんなに気を遣わなくていい」

妙子「わかりましたー!」

典子「はい!あ、それで忍。さっき何を言いかけたんだ?」

忍「まほさんは制服ですし、朝練用の着替えとか無いと思いますよ?動いて汗かくと問題があるんじゃ…」

まほ「そうだな……今日は体育の授業が無いから体操着も家にある」

あけび「残念……」

妙子「あ!私、予備のユニフォーム持ってますよ?サイズ合うと思いますけど……私のでよかったらどうですか?」

まほ「いいのか?」

妙子「もちろんです」

まほ「ありがとう。では遠慮なく貸してもらう」



みほ「!」

みほ(近藤さん……それは悪手かも……) <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/15(土) 23:48:18.13 ID:2htpvFqPo<>
まほ「はっ!」バシィ!

典子「くっ!」ボン!

まほ「すごいな……これも取られてしまった」

典子「いえ、止めるだけで精いっぱいです。弾く方向に気を配る余裕なかったです」

あけび「バレーやったことないって言ってたのに、ちょっと教えただけでこんなすごいアタックが打てるなんて……」

妙子「バレー部に是非ほしい逸材だね!」

忍「もう一本いきますよ」

まほ「ああ、頼む」

まほ「………………」

まほ(次こそ抜いてやる……)ジッ

典子「?」

まほ(典子の隙はどこだ?手か、足か?)ジィーーッ

典子「ぅ……///」

典子(あ、あんな風に見つめられると……なんか落ち着かない)ソワソワ

まほ「……!」

まほ(動きに固さが生まれた!これなら……)

忍「はい」トン

あけび「よいしょ」タッ

まほ「はあっ!」バッ!

典子「あっ」ハッ..

まほ「っ!!」バシィン!

典子「く……!」バッ..

典子(ダメだ……反応が遅れた!届かない!)

バァン!

典子「っ……」ズザーッ..

まほ「……よし」

忍「…………」

妙子「…………」

あけび「…………」

忍・妙子・あけび(素敵……///)



みほ(お姉ちゃんカッコいい……///)

みほ(……ああいう風にスポーツ全般をなんでもこなしちゃうのがすごい)

みほ(動きもキレがあってスマートで……本人にカッコつけようとする気がないのも好印象)

みほ(黒森峰ではお姉ちゃんが体育の授業の時、いつの間にか見学者がいっぱいだったなぁ……) <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/15(土) 23:49:14.61 ID:2htpvFqPo<>
典子「あー……悔しい。完全に抜かれた」ハァ

まほ「あれだけ厳しいコースを突いて紙一重とは……すごいな」スッ(手を差し伸べる)

典子「え?いえ……それを言うなら西…ま、まほさんもすごいですよ。バレーは今日が初めてだっていうのにあんなスパイク打てるなんて……」ガシッ

まほ「教え方が良かったからな」

典子「そ、そんなこと……///」

まほ「」グイッ(典子を引き起こす)

典子「あ」フラッ..

典子「っ!」ボフッ(勢い余ってつんのめり、まほの胸に飛び込む)

妙子・忍・あけび「!!!」



みほ「!!!」



まほ「………………」

典子(や、やばい!褒められて気が抜けてた状態で起こされたから……!謝らないと!)アワワワ..

まほ「ふふ……」ナデナデ

典子「え、え……///」

典子(なっ、なんで撫でられてんだ私!?しかも……そんな……優しい目で……)

典子(っていうか距離が近すぎる……まほさんの綺麗な顔が……)ドキドキドキ

まほ「……む、すまない。つい撫でてしまった」

典子「あ、え、その……は、はい」

まほ「みほの小さい頃を思い出してな。昔はこうしてよく撫でていたんだ」

典子「そ、そうですか!なるほど!確かに私小さいですからね」ハハ

まほ「……あ、悪い。デリカシーの無いことを言った」

典子「え!?い、いえ!全然気にしてませんよ!昔はコンプレックスだったりもしたけど、今は全くです!」

まほ「……そうか。失言した私が言うのもおこがましいが……典子」

典子「ひゃ、ひゃい!」ドキ

典子(典子って呼ばれた……だけなのに、心臓がやばい)ドキドキドキドキ

まほ「小柄なキミはとてもキュートで可愛いな」

典子「―――――!!」 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/15(土) 23:50:53.92 ID:2htpvFqPo<>
まほ「キミの体を両腕で包み込んだ時、その細さに儚さを感じた。普段の元気な姿と、腕の中で恥じらいに震えながら目を潤ませる可憐な姿。そのどちらも素敵で愛らしい」

典子「ぁぁぁぁ……/////」

まほ「そして改めて腕に収まるキミを見た時、元気で可憐なこの少女は自分のモノだという支配欲に駆られる。もう決して離したくはない。典子をずっと永遠に抱きしめていたい……」

典子「ぃぃぃあぁ///////」クラクラクラ..

まほ「……と、世の男性は思うはずだ」

典子「あ……」ハッ..

まほ「だから小柄なことを気にする必要はない」

典子「は、はい……」

典子(世の男性、か…………)

典子(………………)

まほ「……あ、いや、しかしバレーに関してだと話は違ってくるか?だが……」ブツブツ..

典子「あ、あのっ!」

まほ「ん?なんだ」

典子「い、今……まほさんは『世の男性は』って言いましたよね?」

まほ「ああ」

典子「じゃ、じゃあ…………ま、まほさんはどう、思いますか?その……永遠に抱きしめたい……とか言ってましたけど……////」

まほ「ふむ。そうだな…………世の男性は、と言ったが……私も同意見だ」

典子「!!」

まほ「こうやって……」ダキッ

典子「ふぁ!?」ビクン

まほ「抱きしめてみたくなる」

典子「っ……///」

まほ「……うん。想像通りだ。包み込めるこの感じがいい」

典子「ぁ……ぁりが……ざ…ぃます////」ポーッ..

まほ「…………ん?あ、もうこんな時間か」

典子「……え?あ、ホントだ」

まほ「朝練は何時くらいまでやるんだ?」

典子「えーと…………ちょうど今ぐらいで終わりです」

まほ「そうか。では片付けをしないとな」スッ

典子「ぁ…………はい」

典子(もっと抱きしめて欲しかったな……///)




みほ「……………………」

みほ(お姉ちゃん……全然変わってない)ハァ..

みほ(自分の発言に嘘はないって証明するつもりだったんだろうけど、やりすぎだよ)

みほ(口説き文句みたいなことを言ったあとにハグ。運動ばかりでああいうのに免疫のない磯辺さんにあんなことしたら一発で落ちちゃうよ……)
<> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/15(土) 23:51:46.57 ID:2htpvFqPo<>
片付け後

典子「あとはシャワー浴びて着替えて終了って感じです」

まほ「そうか…………あ」

妙子「どうしました?」

まほ「……タオルを持っていないのを忘れていた」

あけび「それなら私の貸しますよ」

まほ「しかしそれだとキミの分は……」

あけび「二枚持ってきてますから!」

忍「相変わらず用意がいいね。心配性というかなんというか」

あけび「どうぞ」

まほ「では使わせてもらう。ありがとう」

あけび「い、いえ……///」



【脱衣場】

まほ「ふぅ……バレーはなかなかハードだな」

忍「はい。でも楽しいです」

まほ「ふふ……そうだな」スルッ..パサッ..

忍(あ……すごい腹筋……)ドキン

あけび(くびれが……///)

妙子(首筋がなんか色っぽい///)

典子(……あ、あの胸に顔をうずめてたんだよな……///)

まほ「…………」シュル..

典子・妙子・忍・あけび(綺麗な体……////)

まほ「?シャワー浴びないのか?」

典子「へっ?あ、いえ!今脱ぎます!」

妙子・忍・あけび「それそれそれーっ!!」スポポポーン!





みほ(これも見てるよ。窓からね)コッソリ..

みほ(裸の付き合い……お姉ちゃんなら何かしでかすかもしれない。見張る私も気が抜けない)フゥ
<> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/15(土) 23:53:08.38 ID:2htpvFqPo<>
まほ「ではお先」スッ

典子「わ、私も」スッ

忍「うー、早くシャワー浴びたい」スッ

妙子「………………」

あけび「妙子ちゃん?行かないの?」

妙子「え?あ、えと……先行ってて」

あけび「?わかった」スッ

妙子「……………………」

妙子「」チラ

妙子(まほさんが着たユニフォーム……)ゴクリ

妙子「…………///」ドキドキドキドキ

妙子「……………」キョロキョロ

妙子「ち、ちょっとだけ……///」スッ

妙子(別に変な意味はないけど、好奇心というか……そう!戦車道ですごい人はどんな匂いがするか確認するだけ)クンクン..

妙子「あ……///」ドクン

妙子(なんだろうこの感じ……汗の匂いなんて慣れてるはずなのに……いつまでも嗅いでいたくなる……///)クンクン..



みほ「………やっぱり」

みほ(ユニフォームを貸した時から嫌な予感がしてたけど、的中した)

みほ(お姉ちゃんの匂いは魅力的すぎて危険。もしかしたら鼻の穴がこのまま永遠に広がっちゃうんじゃないかって思うくらい嗅ぐことに夢中になる……)

みほ(しかもスポーツの後の汗が混じった匂いなんて満漢全席みたいなもの。短時間で匂いを嗅ぎ終えることは不可能。もう近藤さんはお姉ちゃんから逃げられない…)クッ
<> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/15(土) 23:54:25.69 ID:2htpvFqPo<>
妙子「はぁ……はぁ……///」クンクン..

妙子(こんなことしてちゃいけないのに………こんな……変態みたいなこと……///)

妙子(でも……やめられな…)

まほ「タオルを忘れた」スッ

妙子「っ!?!!?」ヒィッ!

まほ「…………ん?」

妙子「……あ…………ぁ……」ブルブルブル..

妙子(見られた……っ!まほさんの汗まみれのユニフォームの匂いを嗅いでるところを……!)

まほ「………………」

妙子(あぁ……おしまいだよ……怒られて嫌われて……バレー部のみんなにも軽蔑されて………変態女だって噂が学校中に広まる。そしたらもう学校に通えない……)

まほ「……ずいぶん真っ青だが、どうした?」

妙子「……ぇ?」

まほ「何をそんなに怯えているんだ?」

妙子「……だ、だって……この状況……」

まほ「ん?ユニフォームの匂いを嗅いでいただけだろう?」

妙子「え!?」

まほ「あぁ……はしたないと思われるのが嫌なのか。だとしたら気にするな。私は何とも…」

妙子「ま、待ってください!」

まほ「ん?」

妙子「…………へ、変だとは思わないんですか?」

まほ「?自分のユニフォームの匂いを嗅ぐのが変なのか?」

妙子「……いえ、そうではなく…………その、まほさんに貸した物を……」

まほ「……ああ。そういうことか。問題ない」

妙子「え……」

まほ「私もキミにユニフォームを借りた時、うっすらと香るキミの匂いを感じた。そして『これが妙子の匂いなのか』と思ったりもしたしな」

妙子「ふぇっ!?」ドキン

まほ「だが……そうだな。隠れてコソコソと行うのは良くないかもしれないな。うん、もし私の匂いを嗅ぎたいのなら直接言え」

妙子「ええっ!?」

まほ「何が面白いのかはわからんが、後輩の頼みならそれぐらいはお安い御用だ」
<> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/15(土) 23:55:25.42 ID:2htpvFqPo<>
妙子「………………」

妙子(なんて器の大きい人……)

妙子(じゃあもし、まほさんの匂いを嗅ぎたいとお願いしたら……)ゴクリ



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

まほ『好きにするといい』

妙子『で、では……首筋の匂いを……』スンスン

まほ『んっ……//』

妙子『ど、どうしたんですか?』

まほ『……わからん。ただ……むず痒くて……切なくなったんだ///』

妙子『…………その切なさを解消する方法知ってます』

まほ『本当か?教えてくれ』

妙子『で、では……体育準備室の方へ』

ギィィィ...バタン!

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



妙子「はぁ……はぁ……///」

まほ「……ということだ。さて、タオルタオル……」

妙子(まほさん…………///)モジモジ..



みほ(……お姉ちゃんの汗がしみついたユニフォームを嗅いでいた近藤さん……それをお姉ちゃんに見られた時、絶望したと思う)

みほ(でもそれをあっさりと許された。極度の緊張状態からの解放は、気持ちの振り幅がとてつもない。かつてないほどの安堵感のはず)

みほ(そんな状態でお姉ちゃんは、頼めば匂いを嗅がせると言った。つまり、ホッとして心が空白になった状態でエサをぶら下げられたのとおんなじ)

みほ(近藤さんはもうお姉ちゃんの呪縛から逃げられない……)

みほ(近藤さんが日常でちょっとエッチなことを考える度、それをお願いしたらお姉ちゃんはしてくれるかどうかを考えるようになる)

みほ(そして次第に何をするにもお姉ちゃんを絡めるような思考になり、頭の中はお姉ちゃんでいっぱい)

みほ(勉強も戦車道も手に付かず、ただお姉ちゃんを想い、手を伸ばすのは秘められし乙女道…………///)モジモジ
<> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/15(土) 23:56:10.77 ID:2htpvFqPo<>
まほ「今日はありがとう」

典子「い、いえ!まほさんさえよければいつでも遊びに来てください!」

妙子「そうですそうです!是非!」

忍「大歓迎です!」

あけび「待ってますから!」

まほ「ふふ……ありがとう。ではまた」テクテク..

典子・妙子・忍・あけび「は、はい!!」



まほ「」テクテク

典子(あぁ……行っちゃった……もっといっぱい話したかったな……)

妙子(今引き止めれば戻って来てくれるかな?でも…)

あけび(迷惑かけちゃダメだよね)

忍(まほさん……)

まほ「?」チラ

典子・妙子・忍・あけび「あ……」

まほ「」フフッ

まほ「」フリフリ(小さく手を振る)

典子・妙子・忍・あけび「!!」キューン! <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/15(土) 23:57:17.73 ID:2htpvFqPo<>
典子「………………」

妙子「………………」

忍「………………」

あけび「………………」

典子「……なんかさ」

妙子「はい……」

典子「私……もうダメかも」

忍「……わかります」

あけび「くん、くん……はあぁ……///」

忍「あけび!?そのバスタオル……」

あけび「まほさんの匂い……///」

忍「ち、ちょっと!や、やめなよ……」

典子「そう言うなって。私もあけびの気持ちがよくわかる」

忍「キャプテン……」

典子「そしてこんな時、我々バレー部が何を言えばいいのかも」

妙子「…………そうですね」

忍「…………はい」

あけび「くんくん……わかりますぅ……//」

典子「それじゃあ…………いくぞ」

あけび「はい……///」クンクン

典子「せーのっ!!」

典子・妙子・忍・あけび「愛情ーーーーーっ!!!!!!」




みほ(あぁ……お姉ちゃんがバレー部のみなさんの価値観変えちゃった……)

みほ(しかも四人中二人がお姉ちゃんの匂いにメロメロ。常にお姉ちゃんの風下で匂いのおこぼれにあずかろうとするようになる)

みほ(これが他の二人に伝染したらバレー部は……アヒルさんチームは崩壊。お姉ちゃんの匂いを嗅ぎながらアヘるさんチームになっちゃう可能性大)

みほ(私が心配した通りの展開だよ……的中した喜びは無くも無いけど、それ以上に罪悪感がアレするよぉ……)
<> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 00:01:28.71 ID:UI2cuFxMo<>
べつの日

エルヴィン「ほう。我々と歴史談義がしたいと」

まほ「ああ。キミたちさえよければ」

おりょう「いいに決まってるぜよ」

左衛門佐「戦国時代なら私に任せよ!」

カエサル「ローマ史は私だ!」

まほ「ではまず戦国時代の話を……」

左衛門佐「御意!」




みほ「………………」

みほ(アヒルさんチームの次はカバさんチーム)

みほ(多分大洗の戦車道メンバーと親睦を深めるつもりなんだろうけど……)

みほ(『私のお姉ちゃんは女の子を次々落とす高スペック戦車ウーマンだという事実がある』。こんなラノベタイトルみたいなお姉ちゃんを放っておくのは危険。でもお姉ちゃんはあくまで自然に接してるし、それをやめさせるのは可哀想……打つ手がないよぉ……)



まほ「」ナルホド

左衛門佐「」ナント ソノトキ!

まほ「」オドロキダナ


みほ「………………」

みほ(……お姉ちゃんもカバさんチームのみなさんも楽しそう……) <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 00:03:44.33 ID:UI2cuFxMo<>
8時間後

エルヴィン「―――という裏があったわけだ」


みほ(長すぎる……話はすごく面白いんだけど、さすがにここまで長いと辛いなぁ。盗み聞きだからしょうがないけど、距離が遠くて聞こえにくいのも減点)フアァ..

みほ(あ。でもお姉ちゃんはダレることなく聞いてる……さすが……)



まほ「……ふふっ」

エルヴィン「ん?何故急に笑う?」

左衛門佐「笑いどころあったか?」

カエサル「いや、なかったと思うが」

おりょう「どこが面白かったぜよ?」

まほ「ああ、話の内容に笑ったわけじゃないんだ」

エルヴィン「ん?それはつまりどういうことだ?」

まほ「歴史についてとても楽しそうに話をしていただろう?それが生き生きとしていて……こっちまで楽しくなってきてな」

エルヴィン「そ、そうか……///」

まほ「好きなモノについて話す時のキミたちはとても魅力的だな」

左衛門佐「なっ……///」

カエサル「お、おぉぅ!?」カァア..

おりょう「み、魅力的?ぜよ……///」

まほ「ああ。輝いて見える。だから私は大好きになった」

エルヴィン・左衛門佐・カエサル・おりょう「!!!」

エルヴィン(大好き、だと……!?うっ……そんな熱い目で言われたら……///)ドキドキ

左衛門佐(っ……胸が苦しい……これはまさか……///)

カエサル(わ、私にはひなちゃんが…………だけど……///)

おりょう(う……まほさんから目が離せんぜよ……///)



みほ(出たよ……お姉ちゃんの言葉足らずが)

みほ(今のセリフ、お姉ちゃん的には『だから私は(今日で歴史が)大好きになった』って意味だと思うけど、エルヴィンさんたちは絶対誤解してるよね。左衛門佐さんなんて両目を見開いてたもん。閉じてた片目を急に開けたせいでちょっとピントがボヤケてそうだもん)

みほ(……もうこれ以上ここで覗く必要はないよね。すでに四人はお姉ちゃんの虜。今年がまほ歴元年になっちゃった……)
<> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 00:04:23.73 ID:UI2cuFxMo<>
べつのひ

まほ「………………」テクテク

みほ「………………」コソーッ

みほ(この前はカバさんチームを落とした。あれから今日までは大人しくしてるけど、まだ安心できない)

ねこにゃー「」

ももがー「」

ぴよたん「」

みほ(あっ!アリクイさんチームのみなさんがいる!)

まほ「ん?」

みほ(お姉ちゃんが気付いた……!今度は一体どんな手で落とすつもり……?)ゴクリ

まほ「おはよう」

ねこにゃー「あっ……おは、おはようございます……///」

ももがー「おはようざいます……///」

ぴよたん「っ……おはようございます……まほ様……///」



みほ(すでに落としてたー!!)

みほ(結果だけ……結果だけが残る!ってやつなのかな?とにかくもうアリクイさんチームは全滅だ)

みほ(私の知らないところで何があったんだろう?お姉ちゃんの熱視線にやられたのかな?目が合うだけで体温を上げさせる人だから……)ハァ..
<> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 00:05:06.10 ID:UI2cuFxMo<>
ある日の朝

【廊下】

みほ「………………」キョロキョロ

みほ(今日はつい寝坊して遅刻ギリギリになっちゃったせいで、お姉ちゃんの後をつけられなかった……)

みほ(だからせめてお昼ご飯くらいはお姉ちゃんの食事風景を眺めながら食べようと思ったのに……三年生の教室に姿はない)

みほ「どこ行ったのかな?」

♪〜

みほ「!もしもし」

優花里『もしもし!まほ殿を発見しました!』

みほ「ありがとう優花里さん。場所は?」

優花里『今は廊下にいるのですが、これから指導室に向かう模様です』

みほ「え……?」

みほ(指導室にいるなんて、お姉ちゃん何したんだろう?ハイペースで女の子を落としすぎたから学校側に呼び出された?とにかく見に行こう)
<> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 00:06:08.16 ID:UI2cuFxMo<>
みほ「………………」

??「」

??「」

みほ(指導室の中から声がする……こっそり覗いてみよう)コソーッ

まほ「」

みほ(お姉ちゃんがいた……!あとは……)

そど子・ゴモヨ・パゾ美「」

みほ(風紀委員のみなさんだ)

そど子「それじゃあ話を始めます。西住さん、今日二時間も遅刻したのは何故ですか?」

みほ(遅刻……!?)

まほ「…………理由を話した方がいいか?」

ゴモヨ「わ、私は……まほ様のことだから美しい理由があると思います。遅刻は無しにした方がいいと……///」

パゾ美「私もです。まほ様なら二時間遅れても遅刻してないぐらい素敵です……///」

そど子「何言ってるの!」



みほ(あぁー……二人とも落とされてた……)

みほ(でも無理ないよね。風紀委員は毎朝校門の前に立ってる。朝日を背にしたお姉ちゃんに微笑みながらおはようって言われたら、一緒のベッドで朝を迎えた気分になっちゃう子も一定数いるもん)



そど子「とにかく理由を話してください」

まほ「……気は進まないが、わかった」

みほ(でもお姉ちゃんが遅刻するなんて珍しい……何があったんだろう?)

まほ「……私はいつも通りの時間に家を出た。そして学校へ向かっている途中、道端でうずくまっている女性を発見した」

まほ「心配に思い、話しかけてみると、足をくじいてしまったために痛くて動けないという」

まほ「そこで私は救急車を呼ぼうと思ったが、彼女が騒ぎになるのは嫌だと言ったため、肩を貸して病院まで連れて行った」

まほ「そして受付で状況説明をした私は学校へ向かおうとした。しかし彼女が私の腕を掴み、お礼がしたいから連絡先を教えてほしいと言ってきた」



みほ(医療機関内でも出た……お姉ちゃんの魅力!)
<> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 00:07:48.52 ID:UI2cuFxMo<>
まほ「私は当然のことをしたまでだからと断り、学校へ向かった」

まほ「…………だがその道中、歩いていると制服に違和感を覚えた。何かが体に当たる感触があったからだ。不思議に思いつつポケットを探ると、中から見覚えのない鍵とメモが出てきた」



みほ「!」

みほ(まさか!)



まほ「そのメモには彼女の住所と電話番号、メールアドレス、そしてそのカギが家の合鍵である旨が書いてあった。おそらく、私が受付で説明をしている間に書き、そして引き止める際に入れたのだろう」



みほ(初対面の人に合鍵渡す系女子……!非常識だけど、相手がお姉ちゃんだとちょっと納得できちゃうのが不思議)



まほ「合鍵を受け取るわけにはいかない。私はすぐさま病院へと戻り、彼女に鍵を返した。すると彼女は私にすがりついて泣き出した……」

そど子「なんなのよその人は!絶対おかしいわ!」



みほ(園さんの言い分は正論。でもわかってない。お姉ちゃん初心者の園さんではお姉ちゃんを理解できない。女の子がお姉ちゃんに憧れて、恋をするのは自然なこと。カバの上に鳥が止まるのとまったく一緒だよ)



まほ「……そうだな。キミの反応は最もだ。私もその時は同じ様に思った。だから彼女にこう言った。『涙を止めて。キミの涙はとても綺麗だ。だから悲しい時ではなく、キミが感動し、嬉しいと思った時の涙を……その輝きを見たい』と」

そど子「っ……!」

ゴモヨ「きゃー///」

パゾ美「まほ様……///」

まほ「すると彼女は泣き止んだ。でもどうしても連絡先を交換したいと言われてな……これ以上病院に迷惑をかけるわけにもいかず、番号交換をした」



みほ(!お姉ちゃんの機密情報が……)ムー



まほ「そのやりとりでまた時間をとってしまった。結局、学校へ着いた時にはとっくに授業が始まっていて…………二時間の遅刻、というわけだ」

そど子「なるほど……確かに情状酌量の余地はありますけど、遅刻は遅刻です」

まほ「わかっている。当然罰を受ける覚悟はある」

そど子「ば、罰?別にそんなつもりは……」

まほ「好きにしてくれ」スッ

そど子「好きにしてくれって言われても……」

まほ「……キミが思うふさわしい罰を与えればいい。三年生だから見逃すというようなことをしては風紀委員として示しが付かないだろう」

そど子「それはそうですけど……」

まほ「私は幼少期から訓練している。少しくらいの体罰を受けても学校側に訴えたりはしない」

そど子「!?そんな……暴力なんて振るわないわ!」

まほ「……それも含めて罰はキミに任せる」

そど子「……………」

まほ「………………」スッ..

みほ(あああ……お姉ちゃんが……足を肩幅の広さにして両手を後ろ手に組み、さらに目を閉じるという、『あるがままポーズ』をとってる……!これはまずいよ……) <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 00:10:12.23 ID:UI2cuFxMo<>
まほ「…………」

そど子(な、なによそれ……む、胸を突き出すみたいな恰好して……)ゴクリ

そど子(しかも密室で罰を受けるですって?)

そど子(そんなこと言われたら……)



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

そど子『ほら!もっとちゃんと立ちなさい!』ビシッ!バシッ!(鞭を振るう)

まほ『っ!悔しい……!この私が……!』ギリッ!

そど子『ルールを守らないあなたが悪いのよ?風紀を乱した罰を受けるのは当然でしょ?』

まほ『くっ……覚えてろ!お前は絶対許さない……!この痛み、忘れないからな……』

そど子『あら?そんなこと言っておきながら……あなたのココ、どうなってるのかしら?』

まほ『っ……///』カァァ...

そど子『ちょっとお邪魔するわね』ググッ..

まほ『っ!!』ビクン!

そど子『あらー?もしかしたら、うちの校則よりもあなたのココの方が締め付けが厳しいのかもしれないわね』ニタァァ..

まほ『っ……このクズ!人でなし!!』

そど子『なんとでも言いなさい。もうあなたは私の奴隷。西住まほではなく……『しまほ』よ!』グイグイ

まほ(っ……悔しい……!でも……感じちゃう!)ビクビク!

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



そど子「………………////」

まほ「どうした?」

そど子「はっ!?な、なんでもありません!」

そど子(わ、私ったらなんてことを……それもこれもこの人が……無防備に体を見せつけてくるから……)

まほ「…………」

そど子(……………罰、か)

そど子(だったら……)ゴクリ

そど子「……では罰を与えます」

まほ「ああ」

そど子「罰は…………」

そど子「………………おしりペンペンです」



みほ「!!」

みほ(!なんていいチョイスなんだろう、園さん……)

みほ(おしりペンペンはずっと昔からあるおしおきの手段で部位破壊の一種。叩かれてる痛みと平手打ちの音。痛覚と聴覚のコラボレーション。ある程度の年齢では羞恥心が彩りを…)ハッ!

みほ(…とか考えてるうちにお姉ちゃんに刑が執行されそう!これは見逃せない!)

みほ(…………見逃せないのに後藤さんの体で見えにくい!あーもう!どいてよ!ボコ!なんとかして!)ヌヌヌ
<> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 00:15:55.08 ID:UI2cuFxMo<>
まほ「わかった。ではやってくれ」

そど子「え、ええ」

そど子「…………い、いきますよ?」

まほ「ああ」

そど子「」ペチン

まほ「?全然痛くないぞ?」

そど子「い、いいんです。それで」

そど子(な、なんなのこれ……!?一瞬だけ触れたお尻の感触がすごくて……私の手がお尻から離れることを拒んでるわ…!)ペチ..ン

そど子(しかも……風紀委員の権力を利用してあの西住まほにおしりペンペンをしているという背徳感……)スリスリ..



みほ(園さん……だんだん叩くより撫でるのが多くなってきてる)

みほ(でもその気持ちよくわかる。昔ふざけてお姉ちゃんのお尻を触った時、その弾力に度肝を抜かれたから)

みほ(キン消しを折り曲げた時みたいな弾力だったなぁ……)ウットリ



そど子「………………」サワサワサワサワ

まほ「………………」

ゴモヨ「そど子、もうそろそろ……」

パゾ美「昼休みも終わるから」

そど子「あ……」ハッ!

そど子「そ、そうね」

まほ「………もういいか?」

そど子「じゅ、じゅ、じゅうぶん罰を受けたということで」コクコク!

まほ「わかった。では失礼する」

そど子「え、ええ……」

そど子(私、衝動に駆られてとんでもないことをしちゃったんじゃ……)

そど子(でも……)チラ


まほのお尻「」凛ッ!


そど子(あのお尻を触ったことは後悔してない……ううん、それどころかもっと触りたくてしょうがないわ……)

そど子(どうしてこんなこと考えちゃうのかしら……今まで一度もこんな感情は抱いたことないのに) <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 00:17:27.59 ID:UI2cuFxMo<>
まほ「……園さん」

そど子「は、はい!?」

まほ「明日からは遅刻しないようにする。そして……」

まほ「今日みたいに怒った顔ではなく、笑顔の園さんと挨拶をかわしたいと思っているよ」フフッ

そど子「!!」ドキーン!

そど子(な、なによこれ……胸がドキドキする)

まほ「では失礼する…………また明日」

ゴモヨ「は、はい!!」

パゾ美「校門でずっと待ってます!」

ガチャ バタン

そど子「////」ドキドキドキドキ


まほ『笑顔の園さんと挨拶をかわしたいと思っているよ』


そど子「っ……///」

そど子(あの言葉……すごくドキドキしたわ……そして……西住さんのお尻の感触……///)

そど子「////」

そど子(………………西住さんがこれからも遅刻してくれますように……そうしたらまた……)



みほ(……相変わらずなお姉ちゃん)

みほ(捨て台詞でときめかせちゃうクセがもう……)

みほ(というか、捨て台詞なのに相手に捨てさせず大事にしまわれちゃうのがすごい。エコだよぉ)
<> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 00:20:12.24 ID:UI2cuFxMo<>
放課後

みほ「お疲れさまでした!」

ワイワイガヤガヤ

みほ「ふー」

みほ(今日の練習もいい感じだったなぁ。やっぱりお姉ちゃんがいるとやりやすい。みんなへの指示も的確だし、空気も引き締まる)

みほ「あれ?」

みほ(そんな噂のお姉ちゃんがいない?どこに…………あ、いた)

みほ(レオポンさんチーム……自動車部のみなさんのところに向かってる)

みほ(……となれば尾行だよね。うん)コソコソ



まほ「」テクテク



みほ「」コソコソ

みほ(お姉ちゃんが自動車部の人たちに何の用だろう?戦車の修理に関することかな?)



まほ「お疲れさま。この間はありがとう。おかげで修理について勉強になった」

ナカジマ「い、いえ……こちらこそ……一緒に過ごせて………その……///」

スズキ「私でよければいつでもお話しますので……///」

ツチヤ「あ、あの!良ければ今度一緒にドリンクバーに……///」

ホシノ「ズルい!わ、私とドライブなんてどうですか!?」



みほ「………………」

みほ(カモさんチームだけじゃなくて自動車部も落ちてる!?どうして?)



まほ「ありがとう。誘ってくれて嬉しいよ」ニコリ

ナカジマ・スズキ・ホシノ・ツチヤ「〜〜〜〜///」

まほ「そういえば、この前はつなぎを貸してくれてありがとう」

スズキ「あ……こちらこそありがとうございます///」

まほ「?」



みほ「あちゃー……」

みほ(スズキさん、お姉ちゃんにつなぎを貸しちゃったんだ……それじゃ近藤さんの二の舞。貸すは易く、返されて香る。軽い気持ちでサラ金に手を出すのと同じだよ……)ハァ..

みほ(きっとお姉ちゃんが脱いだつなぎを自動車部で何周も回したんだろうなぁ)

みほ(理性という名のブレーキが利かず、『嗅ぐ』コースにアクセル全開で突っ込んで、興奮状態でパトランプ点灯。頭から旗が出てくる。オートマチックで)

みほ(本当にお姉ちゃんは罪作りだよ……あ、罪と言う名のコース作りが上手いよ……) <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 00:21:20.77 ID:UI2cuFxMo<>
まほ「」

ナカジマ・スズキ・ホシノ・ツチヤ「///」



みほ「……………………」

みほ(……………それにしても)

みほ(お姉ちゃん、せっかく大洗に来たのに私以外の人と話してばっかりだよね…………大体私の部屋に一緒に住めばいいのに別の部屋借りたりして……)ムス

みほ(今日の練習だってカモさんチームとアヒルさんチームのみんなと楽しそうに喋っちゃって。私、今日お姉ちゃんとちょっとしか目が合ってない!妹なのにおかしいよ……)

まほ「…………みほ」

みほ「え……お、お姉ちゃん!?」

まほ「どうした、そんなに驚いて」クスッ

みほ「だ、だって……お姉ちゃんのこと考えてたから……」ゴニョゴニョ

まほ「?よくわからないが、みほがよければご飯を食べに行かないか?」

みほ「あ……うん!行きたい!」

まほ「よかった」フフ

みほ「あっ……それって……他の人は?」

まほ「二人きりのつもりだったが……誰か誘うか?」

みほ「う、ううん!大丈夫」

まほ「では二人で行こう」

みほ「うん!」

みほ(お姉ちゃんとご飯……久しぶりだなぁ)エヘヘ

みほ(って!私まで落とされそうになってた!)ハッ

みほ(私がちょーーーっとだけ寂しかったところをピンポイントで誘ってくるんだもん……危ないところだったぁ)

みほ(ときメモの爆弾処理みたいな抜け目のなさだよ……)フゥ <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 00:22:12.52 ID:UI2cuFxMo<>
ある日

みほ(さて、今日も今日とてお姉ちゃんを尾行しよう)



まほ「」テクテク

桂利奈「」アイアーイ



みほ「………………なにあの組み合わせ」



まほ「」

桂利奈「」アーイアイ



みほ「………………」

みほ(阪口さんは一年生……まずい。お姉ちゃんは年下に最も本領発揮するタイプ。お姉ちゃんがグーなら年下はどうあがいてもチョキ。瞬殺もありえるよ…………あ!)

みほ(ちょっと待って。ウサギさんチームのみんなは沙織さんに懐いてた。つまり沙織さんの息のかかった世代!ふっくらとした沙織さんの肉感や母親のような包容力を求めてたはず!)

みほ(だったらお姉ちゃん相手でも耐えられるかも!)



まほ「」

桂利奈「」アイッアイー



みほ(ん?視聴覚室に入った……何の用事だろう?)コソコーソ
<> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 00:23:01.82 ID:UI2cuFxMo<>
【視聴覚室】

まほ「……入って大丈夫なのか?」

桂利奈「あいー。会長に許可もらいましたー!」

まほ「そうか」

桂利奈「では早速観ましょう!」



みほ「…………」

ジャジャーン!

みほ(あ、これって戦車が出てくるアニメだ)

みほ(なるほど。阪口さんはアニメ好き。お姉ちゃんは戦車が好きだから……そういうことだったんだ)



桂利奈「あっ!このシーン!ちゃんと挙動がしっかりしてるんです!それは監督がこだわってこだわって、こだわりぬいたからなんです!」

まほ「ほう。すごいな」

桂利奈「でね、これが×○で!そのせいで△□が□△になったんです!」

まほ「ふむふむ」



みほ(阪口さん、アニメのことになると饒舌になるなぁ。可愛い)クスッ <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 00:24:56.93 ID:UI2cuFxMo<>
1時間後

桂利奈「…………」ウトウト..

まほ「…………」



みほ(あ……阪口さん眠そう。徹夜でアニメ観たりするらしいけど、昨日もそうだったのかな?)

桂利奈「」コックリ..コックリ..

まほ「…………ふふ」スッ(桂利奈の体を優しく寝かし、膝枕をする)



みほ「!!」

みほ(お姉ちゃんの膝枕!?ず、ずるい!)ムー



桂利奈「ふみゅ……」

まほ「」ナデナデ

桂利奈「…………?」パチリ

桂利奈(あれ?私、どうして寝てるんだろー?)チラ

まほ「」ナデナデ

桂利奈(あいーーー!?なんで西住先輩のお姉さんがひざまくらしてるのー!?)ドキーン!

桂利奈(なんか……やわらかあいー!あといい匂い……)

桂利奈(あ!これ……前に漫画で読んだシチュエーションだ!男の子の主人公が膝枕されてて、途中で寝返りをうってスカートの中を覗くってやつ……)

桂利奈(…………西住先輩のお姉さんのスカートの中……ちょっと見たいかも……///)ドキドキドキ <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 00:26:05.36 ID:UI2cuFxMo<>
桂利奈(………………よ、よおーし!)

桂利奈「っ……」サッ..

桂利奈(さりげなく寝返りうてた…………やった!それじゃあ目を開けて……)チラ

桂利奈(?何も見えない……真っ暗……?)

まほ「それはまだ早い」

桂利奈「えっ……!?」

桂利奈(あ……目を手で覆われてる!だから見えないんだ!)

まほ「思ったよりマセているんだな」フフ

桂利奈「あ、あ、あ、あのっ!ご、ごめんなさい!」ガバッ!

まほ「気にしなくていい」

桂利奈「え……」

桂利奈(怒ってない?あやちゃんだったらすぐに知恵袋に相談しちゃうぐらいのことしたのに……)

まほ「ただ、こういうことはもう少し大人になってからだな」フフッ

桂利奈「っ……///」ドキッ

桂利奈(そ、それって……)

桂利奈「あ、あの……」

まほ「ん?」

桂利奈「……わ、私がもっと大人になったら……西住先輩に……この続きをしてもいいんですか?」

まほ「………………」

桂利奈「」ドキドキドキドキ..

まほ「……さあ、どうだろうな?」ツン(人差し指で桂利奈の鼻をつつく)

桂利奈「――――!!!」

まほ「今日はありがとう。とても楽しかった。良ければまた他の作品を教えてくれ」

桂利奈「ぁ……ふぁ、ふぁい……///」

桂利奈(西住先輩……///)ドキドキドキ



みほ「………………」

みほ(さすがお姉ちゃん……沙織さん世代を簡単に攻略しちゃった)

みほ(というか、今の返しはズルすぎるよ…………女教師が男子生徒の純情を弄んでるみたいな、期待させておいていざ先生に告白しようとしたらすでに結婚してたエンドまで見えたよ……)

みほ(でもそれはそれとして…………阪口さんはちょっと要注意かな。身長の低さを活かしてお姉ちゃんのスカートを覗くようになるかもしれないし)ウム

みほ(あと怖いのが、阪口さんが落ちたことをきっかけにウサギさんチームのみなさんが次々と落とされることだけど……)
<> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 00:32:35.60 ID:UI2cuFxMo<>



まほ「キレイなネイルだ。とても可愛い」

優季「えー?ホントですかぁ〜///」

まほ「ああ。だがネイルそのものよりも、すでに可愛いキミがもっと可愛くなろうと頑張っていることの方が愛らしいよ」フフッ

優季「ぁ………///」ズキューン!

優季(もう彼氏いらない!西住先輩さえいれば!!)




まほ「梓は十分よくやっている。チームをきちんとまとめているよ」

梓「っ……///」フイッ

まほ「何故目を反らす?」

梓「だ、だって……恥ずかしくて……///」

まほ「それなら練習だ。私の目をひたすら見つめろ」

梓「っ……そんな……///」

まほ「梓は車長だ。仲間の目を見て話せないようではダメだ」

梓(ちがうんです!西住先輩と見つめ合うのがダメなんです!だって……吸い込まれちゃいそうで……///)ポーッ




まほ「困った時はネットに頼るのもいいが、私を頼ってくれていいからな」

あや「わ、わかりました!何かあったらすぐ西住先輩に会いに行きますぅ〜///」

まほ「そうだ、手始めに今日練習で割れたメガネを今から買いに行こうか」

あや「はいぃぃ〜〜〜〜ん!!」




みほ「あぁぁぁあ……」

みほ(予想通り次々とウサギさんが食べられていく……)

みほ(意図せず四兎を得ちゃった人。それはお姉ちゃん)

みほ(……これで残るは山郷さんと丸山さんだけ……)ハァ.. <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 00:33:23.73 ID:UI2cuFxMo<>
【浴場】

カポーン..

あゆみ「…………」

まほ「」フゥー..

あゆみ(西住先輩と二人になっちゃった……)

あゆみ(あまり話したことないし、湯船に二人ってちょっと気まずい)

あゆみ(……でも、だからって会話しないでいたら何も変わらないよね。うん)

あゆみ(こうして二人きりなのもいいきっかけだし、話しかけてみよう!)

あゆみ「西住先輩!」

まほ「ん?なんだ?」

あゆみ「西住先輩ってスタイルいいですよね!何かやってるんですか?」

まほ「ジョギングやトレーニングはしているな」

あゆみ「なるほどー!日々の努力がその体型を作り上げてるんですね!」

まほ「あゆみは……」

あゆみ「は、はい」ゾワ

あゆみ(西住先輩に名前で呼ばれるとなんか……ムズムズするというか……ドキッとしちゃうなぁ)

まほ「髪の手入れはどういう風にしているんだ?」

あゆみ「髪、ですか?いえ、特には……」

まほ「それはすごいな。手入れもせずにここまで美しい黒髪を維持できるとは」サラサラッ..

あゆみ「ぁ……」

あゆみ(髪を……///)

まほ「あ……すまん。勝手に触ってしまった」

あゆみ「い、いいえ!西住先輩なら全然嫌じゃないです!」

まほ「そうか」ホッ

あゆみ「は、はい……///」

あゆみ(……そういう西住先輩の髪もキレイだよね。一本一本がシャキッとしてる感じが先輩っぽい)

あゆみ(うなじが見えるぐらいの長さっていうのもポイント高い……)

あゆみ「………………」

あゆみ(先輩のうなじ……指でツーってやったらどんな反応するのかな) <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 00:35:07.23 ID:UI2cuFxMo<>
あゆみ(………………)ウズウズ

あゆみ(試してみよう!髪を触るつもりだったことにすれば大丈夫だよね!西住先輩って思ったより優しそうだし)ソーッ

あゆみ(えい)ツーッ

まほ「ひゃっ!?」ビクン!

あゆみ「!」

あゆみ(『ひゃっ!?』だって!西住先輩可愛い!!)

まほ「……あゆみ?」

あゆみ「あ、あははは……すみません。先輩の髪を触らせてもらおうと思ったらちょっと手がうなじにいっちゃって」

まほ「嘘をつけ。目が泳いでいるからバレバレだぞ」

あゆみ「嘘っ!?」

まほ「……やはりな」フッ

あゆみ「しまった!ひっかけだ!」

まほ「先輩にイタズラをするとはいい度胸じゃないか」フフフ

あゆみ「あ、あのー……一体何を……」

まほ「覚悟しろ」ガバッ!

あゆみ「ひゃあ!?」

まほ「」サワサワサワ..

あゆみ「!?」ビクッ!

あゆみ(西住先輩の手が……脇腹と……首筋に……!)

まほ「次は腰だ」サワワ

あゆみ「あっ……そこは……///」

あゆみ(キワどい……!西住先輩!そこはキワどいですぅ!!あっ、あっ……なんか……変な気分に……)



【屋外・浴場の窓付近】

みほ「…………………やっぱり」コッソリ

みほ(お姉ちゃんはお風呂場でも何かしでかすと思ったんだ。覗きに来て正解だったよ。でもそれが山郷さんで、しかも二人きりだなんて……)

みほ(ただでさえ同じ湯船でお姉ちゃんと体液を共有してる錯覚を起こしがちなのに……接触なんてしたら大変)

みほ(あっ!山郷さんが危ない!お姉ちゃんとまともに組み合ったらまずいよ!距離をとらないと……!湯船はリングじゃない!その場で戦う必要なんてどこにもないんだよ!) <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 00:37:11.09 ID:UI2cuFxMo<>
【浴場】

まほ「」サワサワサワサワ

あゆみ(っ……見つめられながら体中を触れられて…………しかも相手は西住先輩で……///)

まほ「」サワサワサワサワ

あゆみ(全てを見透かすみたいな視線……私がこんな気持ちになってるのもバレちゃってるかもぉ……//)

まほ「」サワサワサワサワ

あゆみ(あぁっ!西住先輩……もっと…………もっと下の方を……お願いしますぅ……)ハァハァハァ..

まほ「…………ふむ。こんなものかな」パッ

あゆみ「ぁ……///」

まほ「……しかし後輩と触り合いなんて黒森峰ではありえない体験だな。こういうスキンシップが大洗流か。勉強になった」

あゆみ「…………///」

まほ「……あゆみ?どうした?」

あゆみ「ふぇんぱぁい……やめちゃやだぁ……もっと……触……っ…………て………///」

あゆみ「ぁ――――」フラッ

まほ「おい……あゆみ?」



【屋外・浴場の窓付近】

みほ「あぁ…………」

みほ(お姉ちゃんのお家芸が出ちゃったよ……すぐ女の人を失神させちゃうんだから)ハァ

みほ(一体今まで何人の女の人を失神させてきたか……もしかしたらお姉ちゃんが一番女の人の白目を見てるんじゃないかなぁ?あ、でもお医者さんは患者さんで数を稼げるから有利かも)

みほ(……どちらにしても、これ以上ここで覗いててもしょうがないよね。そろそろ戻ろう)クルッ

警官「キミ、ちょっといいかな?」

みほ「え?」

警官「そこで何をしていたのか、話を聞かせてもらうよ」

みほ「……………………」 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 00:38:34.74 ID:UI2cuFxMo<>
【脱衣場】

あゆみ「………………」

あゆみ「………………」パチリ

あゆみ「……………?」

あゆみ「あ、れ……?」

あゆみ(私、寝てた?でもさっきまでお風呂に入ってたような……)

まほ「気が付いたか」

あゆみ「……西住先輩?あれ?私……」ムクッ

まほ「まだ横になっていた方がいい。あゆみはのぼせて倒れたんだ」

あゆみ「のぼせ…………あっ」

あゆみ(そういえば西住先輩に体を触られて、頭がボーッとしてきて……)

あゆみ「す、すみませんご迷惑をおかけして……」

まほ「迷惑だなんて思っていない。だから気にするな。それよりあゆみが無事でよかった」フッ

あゆみ「っ……ぁりがとう…ございます……///」

あゆみ(そんなこと言われたら私……///)カァァ..

まほ「そうだ。スポーツドリンクを買ってきた。水分をとるんだ」

あゆみ「あっ、すみません……」

まほ「謝らなくていい。ほら、少しだけ体を起こして。口を開けて」

あゆみ「は、はい……///」

まほ「ゆっくり、ちょっとずつだぞ?」

あゆみ「んっ……」ゴク..ゴク..

あゆみ(西住先輩が飲ませてくれてる……こぼさないようにってことだろうけど、ずっと口元を見られてる……なんか恥ずかしい///)

ツツーッ

あゆみ(あっ、少しこぼれちゃった!)

まほ「む。すまない。ペットボトルを傾けすぎたか?」

あゆみ「いえ、全然!」

まほ「待ってくれ。今拭く」スッ

あゆみ「え」

まほ「………………」フキフキ

あゆみ(に、西住先輩が……私の体をタオルで拭いてくれてる……)ドキドキ

あゆみ(西住先輩はすでに着替えてて、私だけ裸……なんかこの状況、すっごくイケないことしてるみたいで……///)

ドクン..

あゆみ(!!まずい。体がちょっと…………まずいことになりそう!このままじゃ……//)

まほ「?顔が赤いな……まだ熱が冷めていないようだ」

あゆみ「い、い、いえ!大丈夫ですから!もう平気です!」

まほ「しかし……」

あゆみ「本当に大丈夫なんです!今日は色々ありがとうございました!失礼します!」ガバッ!(服を回収して脱衣場を飛び出す)

まほ「あ……」

あゆみ(西住先輩ごめんなさい!でもこれ以上先輩といると気持ちを抑えられないから……)タタタ

あゆみ(…………ううん、もうすでに私は先輩を……///) <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2016/10/16(日) 00:39:09.13 ID:3rHMGEHIo<> グッバイみぽりん
フォーエバーみぽりん <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 00:39:34.48 ID:UI2cuFxMo<>


みほ「♪や〜ってやる や〜ってやる やあ〜ってやるぜ〜 イヤなあいつをボコボコに〜」テクテク

みほ「ふうー……ようやく警察から解放された」ホッ

みほ(戦車道で優勝しておいてよかった。大会で顔が知られてたおかげで誤解……じゃないけどなんとかなったよ)

みほ(次からお姉ちゃんを見張る時は気を付けないと。警察の人ってそこら中にいるし)

みほ(それにしても……山郷さんがお姉ちゃんの軍門に下っちゃった今、ウサギさんチームで残ってるのは丸山さんだけ……)

みほ(でも会話が難しい丸山さんこそ難攻不落。いくらお姉ちゃんでも苦戦するはずだよね)ウンウン <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2016/10/16(日) 00:40:54.21 ID:6Ux4wTAdo<> 警察に連行された後にボコの歌は意味深すぎる <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 00:43:10.47 ID:UI2cuFxMo<>
翌日

みほ「あ」

あゆみ「西住隊長。おはようございます」

みほ「おはよう。昨日はお風呂でのぼせたみたいだけど大丈夫?」

あゆみ「はい。もう元気です。ご心配おかけしました」

みほ「気にしないで。山郷さんが元気になってくれてよかったよ」ニコッ

あゆみ「西住隊長……」

あゆみ(さすが西住隊長。西住先輩の妹さんなだけはある……いい人だなぁ)

みほ「………………」

みほ(今の山郷さんの視線……明らかにお姉ちゃん中心の物の見方になってた。いわば『お姉ちゃん featuring.私』という感じ)

みほ(少し前までは『西住隊長のお姉ちゃん』だったはずなのに……時の流れは残酷だよ)ハァ..

あゆみ「あ!私、先生に用事を頼まれてたんでした!話途中ですいません!失礼します!」タタタ

みほ「あ、うん」

みほ「……………………」

みほ(元気で活発だなぁ山郷さん。でもそんな山郷さんもすでにお姉ちゃんの一派)

みほ(脱衣場を慌てて出たあと、部屋で一人でどんなことをしてたのかな……)

紗希「………………」

みほ「あ」

みほ(あそこに丸山さんがいる)

紗希「………………」

みほ(相変わらずのマイペースだなぁ。こないだのお昼休みなんてずーーっと斜め上を見ながらお弁当食べてたし。それなのにおかずをちゃんと掴めててすごかった……)

まほ「」テクテク

みほ(お姉ちゃん!?私が丸山さんに気付いたと同時に現地に向かってる行動の早さもすごいけど、丸山さんの居場所を察知した嗅覚がまたすごい!そんなお姉ちゃんに負けないように私も頑張って覗かないと!)コソッ!! <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 00:44:13.11 ID:UI2cuFxMo<>
紗希「………………」

まほ「………………」スッ

みほ(丸山さんの隣に座った?何か話すつもりなのかな?)

まほ「………………」

紗希「………………」

まほ「………………」

紗希「………………」

まほ「………………」

紗希「………………」

まほ「………………」

紗希「………………」

まほ「………………」

紗希「………………」

まほ「………………」

紗希「………………」

まほ「………………」

紗希「………………」

まほ「………………」

紗希「………………」

まほ「………………」

紗希「………………」

まほ「………………」

紗希「………………」

まほ「………………」

紗希「………………」

まほ「………………」

紗希「………………」

まほ「………………」

紗希「………………」

まほ「………………」

紗希「…………好き」スッ(まほにもたれかかるように肩を寄せる)



みほ(急にラブ!?)

みほ(一秒前と今で何が違うの!?意味がわからない!)

みほ(いきなり好きとか!!立ち幅跳びみたいな助走なしの落とし方!)

みほ(あの難攻不落の……思考が一次元上に存在すると噂の丸山さんを相手にこんな離れ業……お姉ちゃんはすごいよ!)ジーン..
<> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 00:45:55.96 ID:UI2cuFxMo<>
翌日

みほ「………………はぁ……」

みほ(昨日はお姉ちゃんが丸山さんを落としたすごさに感動してつい夜更かししちゃったけど、冷静に考えたら結構まずい状況だよね……)

みほ(今の段階でアヒルさんチーム、アリクイさんチーム、カバさんチーム、レオポンさんチーム、カモさんチーム、ウサギさんチームがお姉ちゃんチームになった。もう園長さんチームと言ってもいい)

みほ(残るはあんこうチームとカメさんチームしかいない。お姉ちゃん旋風がすごい吹き荒れてるよ大洗……)

みほ(黒森峰の時はお姉ちゃんが支配するところに私が入学した。つまりお姉ちゃん大陸に私が上陸した形だったからそんなに変に思わなかったけど……)

みほ(大洗の場合は、私がみんなと仲良くやってたみほ大陸に、お姉ちゃんという黒船がやってきてみほ大陸を支配し始めたって感じだもんね……学園艦に船が上陸するっていうのも変な例えだけど)

みほ(このままじゃ……猛将伝出すつもり満々のお姉ちゃん無双になっちゃう……つまり結構長い間お姉ちゃんブームになりそうな……)ハァ..

まほ「」テクテク

みほ(あ!お姉ちゃんのことを考えてたら本人がいた!)

みほ(……お姉ちゃんを見つける。そして私が尾行する。これはもはやルーティン。確実にこなそう)コソコソ
<> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 00:49:02.88 ID:UI2cuFxMo<>
【生徒会室】

まほ「プリントを集めてきた」

柚子「ありがとう」

まほ「………………」

柚子「これで提出してないクラスは無し、と」フゥ

まほ「……小山さん」

柚子「はい?」

まほ「なんだか顔色が優れないが、何かあったのか?」

柚子「……わかっちゃう?実はちょっと疲れが溜まってて」

まほ「やはりそうか。少し前から気になってはいたんだが」

柚子「え?じゃあバレちゃってたんだ。そう見えないようにしたつもりだったんだけど……」

まほ「仕方ないさ。生徒会は大変だろうからな……他に手伝うことはあるか?」

柚子「大丈夫。今日の分はこれでおしまい。まほさんがプリント回収を手伝ってくれたおかげだよ。ありがとう」

まほ「いや、お安い御用だ」

柚子「会長も桃ちゃんも用事でいないから助かったよ」

まほ「……小山さん」

柚子「はい?」

まほ「もう生徒会の仕事は終わりなんだな?」

柚子「うん、そうだけど」

まほ「だったらちょっと横になってくれるか?」

柚子「えっ?」

まほ「疲れをとるためにマッサージをしよう」

柚子「そ、そんな!大丈夫だよ!」

まほ「そうやって遠慮した結果、疲れが溜まって倒れるケースも考えられる。小山さんは頑張りすぎるきらいがあるからな」

柚子「う……」

まほ「私は昔からお母様にマッサージをしてきたから慣れている。それにそんなに長い時間ではないから大して負担ではない」

柚子「………………い、いいの?」

まほ「ああ」

柚子「……じゃ、じゃあ…………お願いしちゃおうかな」

まほ「任せろ」フッ <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 00:52:24.88 ID:UI2cuFxMo<>
柚子「……うつ伏せになればいいの?」

まほ「その前に服を脱いでくれ」

柚子「…………えっ」

まほ「アロマオイルを使ったマッサージでな。全身に浸透させるために服は脱いでもらう」

柚子「そ、それは……///」

柚子(さすがに恥ずかしいというか……)

まほ「安心しろ。下に敷く用と体に被せる用のバスタオルは持ってきている」

柚子「準備いいね……アロマオイルもだけど」

まほ「小山さんが疲れていることに気付いていたからな。いつでもマッサージできるように持ち運んでいたんだ」

柚子「私のために……」

まほ「ああ。だから……さあ」

柚子「う、うん」

柚子(そこまで気遣ってくれてる気持ちを無碍にはできないよね……)

まほ「脱いだ服はこの袋に入れてくれ」

柚子「わかった」スルッ..パサッ

柚子(うわうわ……更衣室で脱ぐのと違ってなんか恥ずかしい……まほさんに見られてるからかな?)

柚子「……///」パチン..ファサ..

まほ「………………」パシャパシャ..

柚子(まほさん、オイルの用意してるからこっち見てないけど……それでも私だけ上半身裸なのはすごい違和感。しかも生徒会室で……///)

まほ「……よし。こっちは準備ができた。小山さんは?」

柚子「わ、私も大丈夫」

まほ「ん?まだじゃないか。下も脱いでもらわないと」

柚子「ええっ!?」

まほ「オイルを使うんだ。下着は脱いでくれ」

柚子「そ、そうなんだ…………わ、わかった///」スルッ..

まほ「うむ。ではうつ伏せになってくれ」

柚子「う、うん///」スッ..

まほ「では始める」

ググッ..

柚子(あ……)

まほ「………………」グッ!グッ!

柚子(気持ちいい……)

柚子(まほさんの細い指が……力強く私の肌を撫で、押し、揉む)

柚子(……疲れがとれていく……全身の力が抜けて、眠くなって…………)

まほ「次はお尻だ」グッ

柚子「んっ……//」

柚子(指が……き、きわどいところを……)
<> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 00:53:23.11 ID:UI2cuFxMo<>
まほ「………………」ググッ..スススッ

柚子「っ!」ビク

柚子(また……)

まほ「………………」グググ..

柚子(こ、これ…………まずいかも。きわどいけどあくまでマッサージだから……その……そういう部分には触らないんだけど、その付近を撫でられるから変な気持ちに……///)

まほ「よし。次は仰向けになってくれ」

柚子「あ、う、うん……」コロン

まほ「では……」グッ..

柚子(ぅわあ……うつ伏せよりずっと恥ずかしい……///)

柚子(まほさんに裸を晒してるのもそうだし……まほさんの顔を見てると……体が……///)

まほ「…………」ググーッ..

柚子「っ!」ゾクゾク

柚子(真剣な表情……鋭い目……それが私の体に向けられてるんだよね……)ゴクリ

まほ「………………」グッ..グッ..

柚子(そしてこのあと、胸やお腹や色んな所を触られて……はああぁあん……///)



みほ「………………」コッソリ

みほ(お姉ちゃんのバッグが山登るのかってくらいパンパンに膨らんでるからおかしいなと思ってたけど……マッサージ用のタオルを入れてたんだね)

みほ(それにしても……こうして少し離れた位置からお姉ちゃんと小山先輩を見ると……すごい光景だなぁ)

みほ(生徒会室で全裸で仰向けでオイルでマッサージで快感、だもんね。『で』が止まらないよ)

みほ(小山先輩もこうなったらお姉ちゃんから離れられない。あの状態はお姉ちゃん流のマウントポジション。触られたら最後、体が自然とお姉ちゃんを求める寸法だよ)

みほ(お母さんもお姉ちゃんにマッサージしてもらった時は『らめぇ』とか『んほぉ〜〜』とかすごかったなぁ……声が大きすぎてふすま揺れてたもん)
<> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 00:55:23.52 ID:UI2cuFxMo<>
べつの日

杏「……………かぁしまぁ」

桃「なんですか会長」

杏「最近ちょっと気になることがあるんだよね」

桃「気になること?」

杏「そ。なんか西住ちゃんのお姉ちゃんがやけに視界に入るんだよ」

桃「……西住姉が、ですか?」

杏「うん。私になんか用でもあんのかねー」

桃「………………」

杏「?どしたん、かぁしま」

桃「それは…………私も気になっていたので本人に聞いたことがあります」

杏「ほー、なんて言ってた?」

桃「…………か、会長は」

杏「うん」

桃「その……無防備なことが多く、そして割と足を広げられるので…………そ、その……」

杏「だからなにー?」

桃「……ぱ、パンツが……よく見えているそうで……」

杏「…………そ、そうなの?」

桃「……はい。会長は気付いてらっしゃらないと思いますが、割と……見えてます」

杏「ふ、ふぅん」サッ..(さりげなく座り直す)

桃「わ、私も何度か見てしまいました。ふ、不可抗力ですよもちろん!ですが……その……す、すみません……///」

杏「……や、いーけど」

杏(女子高だし見えても別にそんなに気にならないんだけど……そーゆーリアクションされるとなんか恥ずかしくなるなー)ポリポリ

桃「だから西住姉は会長の近くにいるのだということらしいです」

杏「…………どゆこと?」

杏(私のパンツに興味が?ってんなわけないか)

桃「……会長のパンツを誰にも見られないように守っている、だそうです」

杏「えっ」

桃「西住姉が言うに……」


まほ『角谷さんは自然体なのがいいんだ。変に気を遣うよりも今まで通り自由に振る舞ってほしい。その結果無防備に足を開こうと、私が彼女の下着を守る』


桃「ということらしいです」

杏「……いや、よくわかんないけど。なんでそーなるんだろ」 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<><>2016/10/16(日) 00:55:52.14 ID:Hu0h9yGeo<> 生徒会が性奴会に…(歓喜) <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 00:57:26.74 ID:UI2cuFxMo<>
桃「あ、だったら本人に聞いてみますか?」

杏「え?」

桃「今そこを通りましたから。おーい!西住ー!」

まほ「なんだ?」テクテク

杏「………あー」

杏(別に呼んでまで聞くほどじゃないんだけど……まいっか)

杏「んっとさ、最近西住ちゃんのお姉ちゃんがなんで私の近くにいるのかをかぁしまに聞いたんだけど……」

まほ「あぁ……」

杏「べっつに私は気にしてないからさぁ、西住ちゃんのお姉ちゃんも気にしないでいーよー」ニヒヒ

まほ「………………私はそうは思わないな」

杏「へ?」

まほ「気にしていないと言っていたな?だがそれは角谷さんは、だろう?キミの下着を見た人がそう思うとは限らない」

杏「いやいや……」

まほ「もし、キミの下着を見て興奮した輩が無理矢理襲い掛かってきたとしたら?」

杏「そんな人いないって。さすがに男がいるところだと私もフツーにしてっし」

まほ「女性相手でもだ。角谷さん」スッ

杏「な、なに」

まほ「………………」グイッ!(杏の両手を掴んで壁に押し付ける)

杏「きゃっ」トン..

桃「お、おいっ!」

まほ「…………キミは小柄だ。こうやって力づくで迫られたらどうするんだ」

杏「……か、かお……近いって//」

まほ「もし私が……キミのことを好きで、キミの下着を見たせいで気持ちが高ぶり、体目当てにこのように襲ったとしたらどうやって逃げる?」

桃「……いや、男じゃあるまいし、いくら会長のパンツを見てもそういう衝動は…」

まほ「っ!」キッ!

桃「ひいぃっ!」ビクン!

杏「ち、ちょっと……」

まほ「……いや、もしかしたら私に下着を見せるのはこうして襲ってもらうためか?」 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 00:59:24.85 ID:UI2cuFxMo<>
杏「は、はあ!?そんなわけ……」

まほ「誘っているんだろう?」

杏「ちがっ…」

まほ「さあ……どうする?私の手を解けるか?」

杏「……くっ!」グググ..

杏(力強っ……!でも……腕に思いっきり力を入れれば……よし、少しだけ動い…)

まほ「ふーっ」(杏の耳に息を吹きかける)

杏「ひゃぅっ!?」ビクン!

杏(なんだ今の……体から力が抜けて……//)ゾクゾク

まほ「どうした?もう抵抗は終わりか?」スッ(杏の足の間に膝を入れる)

杏「ぁ……//」

まほ「この体勢……キスしようと思えばいくらでもできる」

杏「!」

まほ「軽いキスも、舌を絡めた濃厚なキスも……口内を蹂躙するような激しいキスも、な」

杏「っ……///」

杏(な、何言ってんだよ……こんな状況でそんなことゆーとか……///)

まほ「膝でキミの大事なところを刺激することすら可能だ」

杏「っ……!」

杏(そんな……こと……)

まほ「いつも……どんな時でも笑顔のキミだからこそ……」グッ

杏「!」ビクッ

まほ「……泣き顔を見たくなるのは人のサガと言えるのではないか?」クス

杏「………………っ!」ゾワッ

杏(なんて……なんて悪い顔してるんだよ……まるで……) <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 01:01:08.92 ID:UI2cuFxMo<>


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

まほ『どうした?ちょっと擦っただけでもうギブアップか?』

杏『や、やめて……ぐすっ……お願い……もういじめないで……///』

まほ『普段は飄々としているくせに、責められたら途端に泣くのか?がっかりだな』グリグリ

杏『あっ!あっ……!あし……やめて……』

まほ『やめてくださいまほ様、だろう?』

杏『っ……///』

まほ『……まあ、もしやめてくれとお願いされても無視するがな』

杏『なっ……!?』

まほ『だってこうして欲しいんだろう?』グッ..

杏『んぅっ!』ビクン

まほ『キミは試合中、どんなに辛くても、追い詰められても笑顔だ。それは常に前向きだからという見方が大半だろうが……』グイッ(杏の両手を頭上で組ませ、まほが左手一本で抑えつける)

杏『あっ……!』

まほ『違う角度から見てみると…………キミは逆境を、窮地を、苦難を望んでいるように見える』(右手の人差し指を杏の口に入れる)

杏『もごっ!?』

まほ『何故なら……キミは追い詰められ、焦りに支配され、負けてしまうかもしれない絶望を味わうことに興奮してしまう被虐嗜好の持ち主だからだ』

杏『ひがう……っ!』

まほ『厳しい局面でのキミの活躍は目覚ましい。まるで恐怖以上のモノを味方に付けているかのようにな』ググッ..(指先で舌を押す)

杏『!』

まほ『キミは……激戦地に飛び込むのを怖いと言いつつも、心のどこかで願っていたのではないか?自分が理由で敗北し、大洗が廃校になった時、チームメイトから罵声を浴びせられる場面を想像して体を震わせる快感をな……』

杏『ほんはわへ…!』 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 01:02:13.65 ID:UI2cuFxMo<>
まほ『…………』グッ(杏の舌をつまんで軽く引っ張る)

杏『!!』ビクン!

まほ『素直になれ。私はお前の望むものを与えてやる。支配される喜びを受け入れろ』(舌をつまんだまま指先で撫でる)

杏(何を……私が支配されたいと思ってるわけ……)

ゾクゾクゾク..

杏『っ!』

杏(この感じ……昔やったどろんこレスリングで、馬乗りになられた時と同じ……!?)

まほ『キミは優れた人間だ。人の上に立つにふさわしい。だが……だからこそ、虐げられることへの興味が尽きない』グッ

杏『ひゃぁぅ!?』

まほ『年下にイジられる河嶋さんを見て羨ましいと思ったことがあるだろう?違う自分との出会い。夢見るのはおかしいことではない』

杏(そう……なのかな……?私はほんとうに……?でも確かに……)チラ

まほ『…………』

杏(っ……両手を抑えつけられて……体の自由を奪われてる不安定な今が…………気持ち……いぃ……///)

まほ『杏』

杏『っ!』ゾワッ

まほ『私のモノになれ。命令だ』

杏『な……』

まほ『そうすれば……たっぷりと可愛がってやる』フフフ

杏『っ……////』

杏(可愛がるって……どんなことされるんだろ……//)ドキドキドキ

まほ『まほ様と呼べ。呼んだ瞬間から、杏は生まれ変わる』

杏『……///』

杏『ま…』

杏『まほ様……///』

まほ『ふふっ……』

杏『っ……//』

まほ『よく言った。今からお前は私のモノだ。杏……』グググッ

杏『は……ぁっん……///』ゾワゾワゾワ..

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


<> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 01:04:45.84 ID:UI2cuFxMo<>
杏「………///」ポーッ

まほ「……すまない。冗談のつもりだったんだが、少しやりすぎたか」

杏「…………へ?」

まほ「角谷さんは気軽に話しかけやすい雰囲気なものだから……少し調子に乗ってしまった」

杏「あっ…………そ、そう……いや、別に謝んなくてもいーよ……」

まほ「そうか……よかった」

杏(やっべー……なにを変な想像してんだ私は……支配されるとか被虐とか……///)チラ

まほ「?」

杏「っ……」ドキン

杏(そんなに真っ直ぐ見つめないでってーの。また変なこと考えちゃうじゃんか……///)

杏「………………」

杏(…………でも……ちょっとだけ……一歩だけ踏み込んでみるっていうのも……)

杏「え、っとさ……///」

まほ「なんだ?」

杏「……やっぱり冗談にしては……えと……や、やりすぎだよねー」

まほ「……そう、だな。確かに」

杏「だ、だからさ……」

杏「……お詫びに干し芋おごってよ………………まほ」

まほ「!」

桃「なっ……!会長が下の名前で呼んだ、だと……!?」

杏「っ……///」プイッ

杏(ぅわ……なんだこれ。名前呼ぶだけで心臓がやっばい///)バクバクバクバク...

まほ「………………」

杏(……慣れないことしちゃったけど……どんな反応?)チラ

まほ「ふふ……わかった。ではこれから一緒に買いに行こう」スッ

まほ「杏」(杏の耳元で囁く)

杏「〜〜〜〜っ///」ゾクゾクゾクッ!

杏(な、なにこれ……名前で呼ばれただけでなんでこんな顔熱いんだよぉ……///)



みほ「………………」

みほ(さすがお姉ちゃん……あの会長を落とすなんて)

みほ(でも会長も少し不用心だったかな?懐に簡単に入れ過ぎた。お姉ちゃんとウィスパーボイスの相性は最高。例えるなら山頂とヤッホー、事件とコナン君ぐらいのレベルだもん)

みほ(はぁぁ……会長を壁に押し付けて口説く姿はまさに壁際の魔術師。お姉ちゃんすごく高田繁……)ハァ..
<> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 01:05:43.11 ID:UI2cuFxMo<>
数日後

【大洗女子学院 校庭】

みほ(今日は運動会。普通ならみんなと楽しく過ごせるってワクワクするんだけど……)チラ


★★得点ボード★★

赤組:500点

白組:480点

まほ組:550点




みほ(ウサギさんチームをはじめとする面々に加え、会長と小山先輩がお姉ちゃんに落とされた結果、学校のイベントもお姉ちゃんをピックアップするようになった)

みほ(その結果、現在までほとんどの学校で使われてきた赤組白組という由緒ある名前にお姉ちゃんが肩を並べちゃった)

みほ(それはすごいことだけど……見ようによっては壮大な仲間はずれにも見えるなぁ)

みほ(ウワサでは学園艦の舵を取る権利も得たみたいだし……どこまでもすごいお姉ちゃん……)ハァ..

みほ「はあ〜…………」

優花里「どうしたのですか?西住殿」

みほ「……お姉ちゃんのことでちょっとね」

優花里「なるほど……確かに色々思うところがありますよねぇ……西住殿は同じチームになりたかったでしょうし」

みほ「そ、そんなことないよ!お姉ちゃんがチヤホヤされてデレデレしてるの見たくないもん!」

優花里「もん?」

みほ「あっ……み、見たくないから」

みほ(そうだよ……みんなに好き好き言われて有頂天なんだよお姉ちゃんなんか)ムスー

沙織「みぽりーん。借り物競争始まるよー!」

みほ「あ!うん、今行く」 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 01:07:37.84 ID:UI2cuFxMo<>
まほ「みほ?」

みほ「あ……」

まほ「みほも借り物競争に出るのか?」

みほ「う、うん。お姉ちゃんも?」

まほ「ああ。みほと一緒なのは嬉しいな」ニコッ

みほ「ぁ……」

まほ「頑張ろうな」ナデナデ

みほ「う、うん……///」

みほ「…………はっ!?」

みほ「な、撫でなくて大丈夫だからっ!み、みんな見てるから恥ずかしいよぅ///」

まほ「いいじゃないか。色々あったが、私とみほが仲良しに戻ったのは事実なのだから」

みほ「………………そ、そう?」

まほ「ああ。誰が見ても仲の良い姉妹だ」

みほ「ふ、ふーん………そう見えちゃうならじゃあしょうがないよね……うん、実家に戻れば証拠の写真とかあるし……///」

まほ「その通りだ」ナデナデナデ

みほ「…………///」

アナウンス『これより借り物競争を始めます!』

まほ「そろそろ時間みたいだな」スッ

みほ「あ……うん」

まほ「ふふっ、そんな寂しそうな顔をするな。いつでも撫でてあげるから」ニコリ

みほ「!?ち、違うもん!そういう『あ……うん』じゃないもん!」
<> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 01:09:39.86 ID:UI2cuFxMo<>
アナウンス『各選手、位置について……』

まほ「………………」

みほ「………………」

みほ(お姉ちゃんと直接対決……)

みほ(才能や容姿、戦車道の実力とかその他諸々、色んなものを持ってるお姉ちゃんに借り物競争で勝てるのかな?)ゴクリ

みほ(お題を引いた瞬間に『もう私持ってます』とか言ってゴールしちゃう可能性もありそう)

アナウンス『よーい…………』

パアン!!

まほ「!」ダッ!

みほ(早い!)タッ!

タタタタ..

まほ「お題は……!」カサカサ..

まほ「…………よし」ダッ!

みほ「!」

みほ(もう探しに行ってる!私も急がないと!)カサカサ..

みほ(お題は…………)


『尊敬する人』


みほ(尊敬する人……)

みほ「……………………」

みほ(お姉ちゃんだ!!)ダッ!



まほ「っ……」タタタタッ!

まほ「すまん、私と一緒に来てくれ!」

桃「私か?」

まほ「ああ」

桃「わかった」

まほ・桃「」タタタタ!

みほ「!」

みほ(お姉ちゃんがゴールに向かってる!追いかけないと!お姉ちゃんと一緒にゴールするために!)タタタタ!



沙織「…………ねえ、みぽりん探し物見つける前にゴールに向かっちゃってるけど……」

優花里「西住殿……一体どうしたのでしょうか」

華「手ぶらでゴールして『探し物は見つからないからこそ価値があります』とでも言うつもりなのかもしれませんね」

麻子「そんなこと言われても大会本部は困るだろうな…」
<> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 01:14:24.50 ID:UI2cuFxMo<>
まほ・桃「」タタタッ!

アナウンス『まほ組の大将、西住まほさんが河嶋桃さんを連れて判定エリアに着きました!借り物がお題通りと認められればゴールになります!』

係員「お題を見せてください」

桃「私が答えとなるお題。気になるな……一体何なんだ」

まほ「これだ」サッ


『大洗に必要な人』


桃「!!!」

まほ「………………」

桃「…………に、西住姉……」

係員「あの……理由を聞かせていただけますか?」

まほ「?河嶋さんが大洗に必要なのは見てわかることではないか?」

桃「!!」

まほ「例えば戦車道のチームだ。過激とも捉えられる発言や極端な態度の変化ばかりクローズアップされているが、河嶋さんがいるからこそ大洗の戦車道チームはまとまっている。みなを強引に引っ張り、時には反発されるようなことを言ってチームの反骨心に火をつけてな」

まほ「それは学校全体でも同じだ。河嶋さんが嫌われ役を買って出ているからこそ、会長や副会長が動きやすくなっている。つまり生徒会がきちんと機能し、生徒たちが楽しく学校生活を送れるのは……大洗が大洗でいられるのは……河嶋さんがいるからだ!」ババン!!

桃「!!!!」

係員「………………」

まほ「……私の意見は以上だ。判定は?」

係員「……お題は成立です」

アナウンス『ゴーール!一位はまほ組の西住まほ選手です!』

まほ「よし」ウム

みほ「わあ……」

みほ(さすがお姉ちゃん………でも一位は渡すけど二位は渡さないよ。早くお姉ちゃんを連れて係の人のところに行かないと……)

桃「………………西住姉……いや、西住」

まほ「なんだ?」

桃「……今の言葉、感動した。まさかお前がそこまで私を評価してくれていたとは」

まほ「そうか?普通のことだと思うが」

桃「…………その反応がありがたい。今の言葉が嘘ではないと確信できる」フッ <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 01:17:04.67 ID:UI2cuFxMo<>
桃「……西住」

まほ「ん?」

桃「我々赤組はまほ組に降伏する。今年度の運動会はまほ組の優勝だ」

まほ「…………え?」

係員「な、なに言ってるんですか河嶋さん!赤組の大将でもないのに勝手なことを!というか運動会に降伏なんて制度は……」

桃「うるさい!まほ組の優勝ったら優勝だ!」

係員「そんなメチャクチャな……」

まほ「河嶋さん。いきなりそんなこと言われてもみんな困るだろう」

桃「そ、そうか……?」

まほ「ああ。この終わり方では不完全燃焼だ。まだリレーも残っているしな」

桃「むぅ……」

まほ「降伏を取り消してくれないか?そして最後まで正々堂々と戦おう」

桃「わ、わかった。お前がそう言うのなら……そうする」

まほ「ありがとう」ニコリ

桃「っ……あ、ぁあ……///」カァァ..



みほ「!」

みほ(あの顔つきは……まさか……)



桃「」チラ

まほ「」?

桃「っ///」プイッ



みほ「………………」

みほ(間違いない……河嶋先輩は落ちた。学校行事は落としやすさが増す傾向があるけど、まさかあの河嶋先輩が……)

みほ(ちょっと前までは全然そんな素振りなかったのにどうして………………あ)ハッ

みほ(そっか……河嶋先輩は褒められない度がコップすりきり一杯まで溜まってたんだ)

みほ(そんな状態の時に、畳みかけるように褒めるという、時勢を見極めた見事な一撃を加えたお姉ちゃん。それによって表面張力ギリギリだった褒められない度が溢れた。その瞬間、認められた感動が恋愛感情へと変化して恋に落ちた……ような気がする)

みほ(借り物競争なのに心を盗んじゃったお姉ちゃんすごい)ハァ.. <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 01:18:15.59 ID:UI2cuFxMo<>
数日後

【家庭科室】

まほ「よっと」ジュウウゥ..

女子A「きゃああ!西住さんがチャーハンを炒められたわ!素敵!」

まほ「油はねに気を付けるんだ。私の後ろに隠れろ。キミは私が守る!」

女子A「はああぁああぁん///」

まほ「Bさん。玉ねぎは私が切るから置いといてくれ。キミの涙はもう見たくない」

女子B「は、はい……///」



みほ「………………」コッソリ

みほ(調理実習で女心も料理……)




【廊下】

女子C「あ、あの!西住先輩!昨日の朝礼の時の立ち姿、素敵でした!」

まほ「ありがとう。ええとキミは…………すまない、名前が…」

女子C「あっ!私なんて全然……西住先輩に知ってもらえるような目立つ人間じゃないので知らなくて当たり前です!」

まほ「そんなことはない。あ…」

女子C「え?」

まほ「……襟が曲がっている」サッサッ

女子C「は、はわわわわわ……///」

まほ「…………うむ。これでよし。さらに可愛くなったぞ」クス

女子C「!!!」

まほ「ところで、名前を教えてくれないか?」

女子C「は、は、は、はい!私は…………///」



みほ(戦車道に関係ない生徒たちもお姉ちゃんに落とされていく……) <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 01:20:20.46 ID:UI2cuFxMo<>
【まほのクラス】

まほ「マイネーム イズ マホニシズゥミ」

女子D「きゃああああ!英語で名乗られたわ!感激!!」

女子E「舌を上手に使った発音よ!艶めかしい舌の動きが……色々想像しちゃう〜//」

英語教師「ちょっとあなたたち、授業中だからもう少し静かに…」

女子D・E「」キャーキャー!

英語教師「………………」ハァ..

まほ「………………」

女子D・E「」キャーキャー!!

まほ「ビークワイエット!」

女子D・E「あ……ご、ごめんなさい!静かにします!」

まほ「……………………………………」

女子D・E「………………………………」

まほ「……テンキュ」フフッ

女子D・E「きゃあああああああ!!!!」



みほ「………………」

みほ(日本語だけでは飽き足らず……お姉ちゃんの貪欲さが海を越えちゃった)

みほ(これはもう……さ姉ちゃん(さすがお姉ちゃん)としか言えないよ。略して称えてごめんなさい)ハァ.. <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 01:24:26.21 ID:UI2cuFxMo<>
数日後

みほ「………………」


マホサマ..

マホセンパイ..

マホオネエサマ..

マホジョオウサマ..


みほ「はぁー………」

みほ(私が予想してた通りになってきた)

みほ(お姉ちゃんが転校してきてから結構経つけど、全校生徒の半分以上が落とされてる。校内を歩けばそこかしこでお姉ちゃんの噂ばかり耳にするよ)

みほ(アヒルさんチームのみなさんは、時々お姉ちゃんの方を見ながら『劣情ーーーー!』とか『扇情ーーーー!』って叫んでるし)ハァ..

みほ(カバさんチームはお姉ちゃんを『オスカル(ベルサイユのばら)』ってソウルネームで呼んでウットリしてる)

みほ(戦車道メンバーで言えば、生き残ってるのはあんこうチームだけ。他は全部お姉ちゃんに落とされた)

みほ(お姉ちゃんが私を隊長として認めてくれてるから変な空気にはならないけど、なんか微妙な感じだよ……)

みほ(私のパンツァー・フォーも前みたいな反応が返ってこなくなってきた。それに引き換え、お姉ちゃんのパンツァー・フォーは大盛り上がり。私のパンツァー・フォーは飽きられちゃったのかなぁ……)ハァ

みほ(そういえば黒森峰では『西住隊長のパンツァー・フォーは子宮にクるのが当たり前』って評判だったもんね……携帯で『に』って打ったら予測変換で出てた子多かったし……)

みほ(このままだと、大洗も黒森峰みたいになるのは時間の問題かもしれない…………お姉ちゃんのお姉ちゃんによるお姉ちゃんのための学園艦…………あれ?)



杏「」

まほ「」



みほ(噂をするといるお姉ちゃん。思考と行動を導かれてる感じすらするよぉ……) <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 01:25:37.15 ID:UI2cuFxMo<>
杏「え、っと……さー」

まほ「なんだ?」

杏「……こ、こんなのあるんだけど」サッ

まほ「……お弁当か?」

杏「う、うん。たまたま多めに作っちゃってさぁ!私じゃ食べきれないから……その……おすそわけ、ってね//」

まほ「ふふっ……ありがとう。しかし昨日も同じことを言っていたな?」クス

杏「っ!そ、れは……///」

まほ「昨日のお弁当、とても美味しかったよ。ご飯にハートマークが描かれていたのは驚いたが」

杏「ちがっ……あれはハートじゃなくてダイヤのマーク!私がそんなの描くわけないじゃんか……///」

まほ「そうなのか?ハートを描くなんて可愛らしいと思ったんだが」

杏「………………本当?」

まほ「ああ」

杏「…そ、そうなんだ………///」

まほ「ああ」

杏「………………だ、だったら言うけど、本当はハートのマークだったりして……///」ポリポリ

まほ「やはりそうか。ダイヤだなどとウソをつかなくてもいいものを」

杏「う……だって……私のキャラじゃなくね?とか……思われそーだし……//」

まほ「そんなことはない。杏は見た目からして可愛くて女の子らしいじゃないか」フフ

杏「〜〜〜っ///」カァァア..

まほ「……ふむ。しかしもらいっぱなしというのも気になるな。私も杏に何か……そうだ。今度干し芋をおごろう」

杏「う……」ピクン

まほ「ん?どうした?」

杏「干し芋は……最近食べてないんだよね」 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 01:27:51.93 ID:UI2cuFxMo<>
まほ「む……言われてみれば。確かに近頃は食べている姿を見かけないな。何故だ?」

杏「…………ふ、太ったらやだから……///」

まほ「今まで気にしてなかったのでは?」

杏「……今は……気にする」

まほ「今でも痩せすぎなくらいだと思うが…」

杏「そ、そう……かな?」

まほ「…………本当は食べたいんじゃないか?」

杏「!」ピクン

まほ「……図星か」フッ

杏「…………ぅ」

まほ「食べたいのなら食べればいい」

杏「けどさ……」

まほ「……私は美味しそうに干し芋を頬張る杏が好きだぞ?」

杏「すっ……///」ビクン!

まほ「だから無理するな」スッ(杏の頬を触る)

杏「っ……///」ゾクン!

まほ「杏が杏らしくいてくれた方が私は嬉しい…………わかったか?」ナデナデ

杏「……………………う、うん///」

まほ「ふふっ……よし、いい子だ」

杏「…………///」プシュゥゥ..



みほ「………………」

みほ(あの会長があんなに甘えて……そして頭からあんなに煙を出して……)

みほ(最近、お姉ちゃんの前だといつもこう。足を広げて座る姿も見なくなったなぁ。まさかこんな風になるなんて意外)

みほ(会長は恋愛には無関心な芋食系女子だと思ってたけど、まさか肉食系だったなんて……)ハァ

沙織「みぽりん」

みほ(いや、でもすでにお姉ちゃんに落とされてるから肉食じゃないか。となると何食系なんだろう?もう食べられたあとだからつまようじ系女子?これだと微妙な気が…)
<> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2016/10/16(日) 01:29:34.93 ID:tDz0ULNDO<> オスカルわろたwwww

オスカル様(まほ様)の匂い…クンクン <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 01:29:45.43 ID:UI2cuFxMo<>
沙織「みぽりんってば!」

みほ「え?あ、沙織さん?どうしたの?」

沙織「それは私のセリフ。みぽりんずっとブツブツ言ってたよ?」

みほ「……ホント?」

沙織「うん」

みほ(思わず声に出しちゃってたみたい)

沙織「それに最近元気ないよね?」

みほ「…………そんなことないよ」

沙織「あるよ!ねえ?華」

華「はい。色々と聞いています」

みほ「華さん?」

麻子「何か心配事があるなら話してみたらどうだ?」

優花里「私にできることならなんでもします!なんでも!なんでもですぅ!」

麻子「強調しすぎだぞ秋山さん。期待しているのがバレバレだ」

みほ「優花里さん、麻子さんまで……」

沙織「みんな心配してるんだよ」

みほ「でも私、ホントに何を心配されてるのかわからないよ?返却期限が迫ってたDVDはこないだ返したし……」

優花里「さすがです西住殿ぉ!」

沙織「普通のことだよ!?」

麻子「ふむ……西住さんに自覚なし、か」

みほ「?」

沙織「色んな子からみぽりんの話を聞くよ?」

みほ「どんな話?」

沙織「木陰で座り込みながらブツブツ言ってたー、とか。妙に暗い場所での目撃例が多いの」

みほ「あー……」

みほ(お姉ちゃんらを尾行してる時のことかな?)

華「それに最近ため息がとても多いです」

みほ「…………確かに」

みほ(お姉ちゃんがどんどん大洗の子を落としていくからつい……)

麻子「あと、どこか寂しそうな顔をしている」

優花里「……一体どうしたのですか西住殿!悩みがあるならおっしゃってください!私でよければなんでもします!なんでも!」

沙織「私たちじゃみぽりんの力になれない?」

華「みほさん……」

みほ「みんな……」

みほ(こんなに私のことを心配してくれるなんて……)

みほ(…………お姉ちゃんのこと、話してみようかな?)

みほ(うん、そうしよう。あんこうチームのみんなだったらきっと……)

みほ「……あのね?実は……――――」 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 01:32:35.71 ID:UI2cuFxMo<>
みほ「――――という感じなんだ」

華「なるほど……」

沙織「そっかー、確かにお姉さんが転校してきたのって大事件だったもんね」

優花里「スムーズに大洗に溶け込んでいたので、良いことだと思っておりましたが……」

麻子「その溶け込み方に西住さんの心配の種があったとはな」

みほ「うん……」

麻子「…………しかし西住さんの姉はそんなにモテるのか?」

沙織「えー!?麻子知らないの!?」

優花里「モテるなんてものじゃありませんよ冷泉殿!まほ殿の写メは高値で取引されているほどです!そのせいで悪質な売り手も現れ、ピンボケして輪郭のはっきりしない河嶋殿の写真をまほ殿と偽って販売する者がいて騒ぎになったりもしました!」

沙織「あー……メガネと髪色以外は似てるもんね……身長も同じくらいだし」

優花里「ええ!そのせいで苦情が河嶋殿に集中しました!」

麻子「とんだとばっちりだな」

優花里「泣いていました!」

沙織「かわいそう……」

華「……とにかく、まほさんはすごい人気なんです。一目見ようと三年生の教室まで行く子も大勢いますから」

麻子「それはすごいな」

みほ「その中には戦車道のメンバーの子もいるんだ。沙織さん世代も全滅だよ」

沙織「私世代って何!?」

みほ「世代は世代だよ。わかるでしょ?」

沙織「わかんないよぉ!」

麻子「……で、実際のところどうすればいいんだ?西住さんの姉がみんなに嫌われるようにしたいわけではないだろう?」

みほ「あ、うん。それはもちろん。お姉ちゃんに悪気はないから、お姉ちゃんに悲しい想いはしてほしくない」

沙織「じゃあどうするの?」

みほ「……とりあえず現状維持かな?」

沙織「現状維持?」

優花里「これ以上まほ殿の虜になる人が出ないようにする、ということでしょうか?」

みほ「そう。ようするに、私たちあんこうチームはお姉ちゃんに落とされないようにするってこと。だからみんな意識を強く持ってほしいんだ」

華「なるほど」

麻子「なんだ。それでいいのか?楽勝じゃないか」

沙織「確かに。みぽりんのお姉さんと何回かお喋りしたけど、私たちは全然普通だったもんね。というか初対面のイメージがちょっとね」

優花里「顔を見るなり『まだ戦車道をやっているとは思わなかった』でしたからねぇ」

沙織「そのあとも結構色々言われたし」

みほ「待って!お姉ちゃんはただ純粋な意見を言っただけで、嫌味とかそういうのじゃないよ!それにお姉ちゃんが言ったのは『まだ戦車道をやっているとは…』って一言だけで、他は全部エリカさんだから!」

沙織「……そうだったっけ?」

華「言われてみれば……その通りでしたね」

麻子「ふむ……副隊長の言葉を隊長の本意ととるのは間違いか」 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage saga<>2016/10/16(日) 01:33:23.30 ID:QS8dV/K7O<> 1人位はまほに対して「将来的に死んでくれ」と言うキャラがいないとつまらん <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 01:36:27.31 ID:UI2cuFxMo<>
沙織「どっちにしても、私たちはみぽりんの味方だから安心してよ!」

優花里「ええ。まほ殿は尊敬できるお方ですが、だからと言って簡単に好きになってしまうほど、私の西住殿への忠義は軽くありません!」

華「その通りです。わたくしはみほさんの方がまほさんよりも好きですから」ニッコリ

麻子「……付き合いも長いしな、うん」

みほ「みんな……」グス..

沙織「み、みぽりん?そんな泣くほど感動したの?」

みほ「うん。だって……お姉ちゃんが転校してきてから、お姉ちゃん絡みの用事が本当に多くて……こんな優しいこと言われたの久しぶりで……」

沙織「みぽりん……」

華「……お姉さん絡みの用事とはどのようなものなんですか?」

みほ「……ラブレター渡す役100回以上、サインもらってが50回以上、記念撮影40回、食事セッティング30回…」

みほ「趣味を教えて80回、手編みを渡して14回、髪の毛ください3、4回、ダブルデートをば18回…」

麻子「……もういい。西住さんの苦労が垣間見えた」

華「いえ、垣間どころかモロ見えでした」

優花里「西住殿が日々そんな辛い目に遭っていたというのに……私はたまに鼻歌を歌ったりして過ごしていたなんてぇ!しかもポップな歌を!!あああああ!私のバカ!!」

みほ「だ、大丈夫だよ優花里さん。そう言ってくれるだけで十分だから」

優花里「西住殿ぉ……あぁあ……こんな優しい人がいていいんでしょうかぁ……///」ウルウル

みほ「……でも」

沙織「?」

みほ「念のため、お姉ちゃんに関する注意点だけ説明するね」

華「注意する点があるのですか?」

みほ「もちろん!まず第一に、お姉ちゃんと二人きりになっちゃダメ!」

麻子「何故だ?」

みほ「お姉ちゃんの天性の……空間コントロール能力っていうのかな?それがすごくて、二人きりになるとみんなホワーッてなっちゃうみたいなの。だからお姉ちゃんと会う時は常に人がいるところじゃないとダメ」

みほ「それとお姉ちゃんの前ではあんまり顔を赤くしないように!熱があると思われておでこ同士で熱を測られたらもうおしまい。かなりもっていかれちゃう」

麻子「もっていかれる?何をだ?」

みほ「恋心!!」

麻子「………真顔で恋心と言われてもな……」

みほ「でもホントのことなんだ。前にお姉ちゃんと散歩してた時、道を聞きに来たOLさんがお姉ちゃんに見惚れて頬を染めてたんだけど、それを見たお姉ちゃんがOLさんとおでこをくっつけて熱を測ったことがあって……その人、完全に目がハートマークになってた」

麻子「な……!初対面で熱を測るだと?」

沙織「す、すごいね、みぽりんのお姉さん」

みほ「でしょ!?あとね、映画館に一緒に行くのも危険だよ?人はいっぱいいるけど暗いし、スクリーンの光に照らされるお姉ちゃんの横顔にこそストーリー性を見出して好きになっちゃうだろうから!あとねあとね……」

沙織「す、すとっぷ!もうわかったから!そのぐらいで!ね?」

みほ「あ、うん。でももう一つだけ。雨とかで濡れた時のお姉ちゃんはいつも以上に要注意。シャツとか、すごくいい透け方をするんだ。生春巻きなんて目じゃないくらい」

みほ「それと、透けて見えたブラに思わず目がいった瞬間に、髪の毛先から雫が鎖骨にポトンって落ちるタイミングとかもバッチリだから!ホントにお姉ちゃんったらすごいんだからもう……」エヘヘ
<> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 01:38:05.77 ID:UI2cuFxMo<>
麻子「……それで恋心がどうこうというのは異性に限るのではないか?確かに整った顔立ちだしファンは多いだろうが、そこまで警戒しなくてもいいような気がするが……」

みほ「そんなことない!」

麻子「!!」

みほ「お姉ちゃんは哺乳類全般に強いもん!男子とか女子とか関係ないよ!イルカとか寄ってくるもん!クジラだってきっと……!」

沙織「み、みぽりん落ち着いて」

みほ「あ…………」ハッ

みほ「…………麻子さん、大声出しちゃってごめんなさい」ペコリ

麻子「い、いや、気にしていない」

華「みほさんがこれほど声を荒げられるのは珍しいですね」

優花里「戦車道で指示を出す時でもここまでではないですからね……」

麻子「ここ最近の姉絡みの問題でナーバスになっているのに、私も配慮が足りなかった。すまん」

みほ「ううん、そんなこと……!」

沙織「………………」

華「………………」

優花里「………………」

麻子「………………」

みほ「………………」

沙織「えっと……じゃあ今後の方針は、あんこうチームのみんながみぽりんのお姉さんに気を付けるってことでいいよね?」

華「はい」

麻子「ああ」

優花里「もちろんですぅ!」

沙織「よーし!これからどうするか決まったことだし、このあとちょっと寄り道して行こ?」

華「久しぶりに五人で下校ですね」ウフフ

みほ「ぁ……うん!」ニッコリ

みほ(みんなに話せてよかった。これであんこうチームは安泰かも!)
<> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<><>2016/10/16(日) 01:38:27.43 ID:Hu0h9yGeo<> 既に堕ちきってるみぽりんが良いな <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 01:41:45.85 ID:UI2cuFxMo<>
その日の夜

沙織「あーもー……失敗しちゃったなー」テクテク

沙織(醤油買わなきゃって思ってたのにすっかり忘れてた……スーパー開いてる時間に気付いてよかった)

まほ「」

沙織「……あれ?」

まほ「ん?キミは……武部さん」

沙織「こんばんは」ペコリ

まほ「ああ、こんばんは」

沙織(こんなところでバッタリ会うなんてちょっとビックリ)

沙織「一人ですか?」

まほ「ああ。ジョギングをしていた」

沙織「そうなんですか」

まほ「武部さんは?これから誰かと待ち合わせか?」

沙織「いえ、ちょっとお醤油が切れちゃってたので。スーパーに買いに行くところです」

まほ「そうなのか………あ、そうだ。武部さんがよければ、このあと私も武部さんと一緒に行っていいだろうか?」

沙織「え?」

まほ「みほが大洗でやっていけるようになったのは武部さんと仲良くなれたからと聞いている。だからというわけではないが、武部さんのことをもっと知りたい。それに時間も時間だ。武部さんのような可愛い女の子が一人で出歩くのは心配だしな」

沙織「う……//」

沙織(じっと見つめながらそんなセリフ言わないでよもー……なんか恥ずかしいよー//)

まほ「大洗に転校してきたものの、ゆっくり話す機会もなかったからな。どうだろうか?」

沙織「あ……」

沙織(どうしよう。断った方がいいのかな?でもこの会話の流れで断るのは気まずい……みぽりんは色々注意事項言ってたけど、二人きりにならなければ大丈夫だよね?)

沙織「わ、私は別にいいですよ」

まほ「そうか……ありがとう」ニコ

沙織「は、はい……」

沙織(みぽりんのお姉さんってクールなイメージだったけど……ううん、クールはクールだけど、笑うとなんか可愛らしさもあって……すごく…………あ)ハッ

沙織(いけないいけない!さっきみぽりんに忠告されたばっかじゃん!危険な人だって!気を付けないと)フゥ

まほ「しかし……武部さんと初めて会ったのは戦車喫茶だったか……初対面の私のイメージは最悪だったろう?」

沙織「あ……それは……」

まほ「気を遣わなくてもいい」

沙織「…………ちょっとだけ、はい。でも大洗に転校されてきて、みんなから話を聞いてると悪い人じゃないっていうのはわかったから……あの時の言葉も嫌味で言ったんじゃないんだろうなって思ってます」

まほ「……そうか」

沙織「あっ、ごめんなさい!私、偉そうな言い方しちゃいまして……!」

まほ「いや、全然気にしていない。正直に言ってくれてありがとう」フフ

沙織「っ……は、はい……///」

まほ「そういえば武部さんは通信手だったな。よければ買い物に行く道中、戦車道の話でもしないか?」

沙織「あ、はい」

まほ「試合の時など、大洗ではどのような――――」 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 01:43:09.74 ID:UI2cuFxMo<>
まほ「――――という感じでやりとりをすれば連携はスムーズになる。これが通信手の心得といったところだ」

沙織「なるほど……」

沙織(さすが元黒森峰の隊長さん。勉強になるよー。会話に困るかもって思ったけど、意外とおしゃべりしてくれるし話がわかりやすい)

沙織(それに……買ったお醤油、重いからって持ってくれてる。優しいなー)

まほ「!沙織」グイッ

沙織「へ?」

沙織(な、なになに!?急に腕を引っ張られちゃったけど!?)

自転車「」シャーーッ..

沙織「あ……」

沙織(自転車だ……しかも結構スピード出してる……あのまま歩いてたらぶつかっちゃってたかも)

まほ「歩道をあの速度で走るとは……」

沙織「あ、あの……ありがとうございます」

まほ「いや、当然のことだ。後輩を守るのは先輩の務めだ」フフ

沙織「あ…………///」ドキ

沙織(優しい……///)

沙織(!それと……今気付いたけど、みぽりんのお姉さんずっと車道側を歩いてた。それって車が飛び出して来た時に私を守るために?)ドキドキドキ

まほ「……すまない」

沙織「え?何がですか?」

まほ「とっさのことだったとはいえ、『沙織』と呼び捨てにしてしまった」

沙織「あ」

まほ「馴れ馴れしかったな」

沙織「べ、別に……嫌じゃないです」

まほ「そうか?」

沙織「は、はい……むしろ呼ばれたいかも……なんて思ったりして……//」

まほ「……では今度から沙織と呼ばせてもらうよ」

沙織「……は、はい//」

まほ「だが、それならば沙織も私の呼び方を変えてほしいな」

沙織「え?」

まほ「『みぽりんのお姉さん』では長ったらしいだろう?」

沙織「そ、そうかな…………あ、そうかもしれません」

まほ「ふむ……沙織はみほのことをみぽりんと呼んでいる。だったら私は『まぽりん』でどうだ?」

沙織「まっ……!?そ、それはちょっと……」

まほ「嫌か?」

沙織「だ、だって……!先輩相手にそんな……他の人から睨まれちゃうかも……」
<> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 01:45:14.74 ID:UI2cuFxMo<>
まほ「私が自分で言い出したことだ。他の人間に何か言われたら私が説明する」

沙織「でも……」

まほ「だったら『まぽりん先輩』とでも言えばいい」

沙織「うーん……」

まほ「……嫌か?」

沙織「え?あ、その……嫌ではないです……けど、少し抵抗が」

まほ「……私はあまりあだ名で呼ばれたことがないから是非呼んでほしいんだが…………特に沙織のような子に、な」

沙織「へ?」ドキッ

沙織(それってどういう意味?私だけ特別、ってこと?)

まほ「ダメだろうか……?」シュン

沙織「!い、いえ!そんなことないです!よ、よろしくお願いします!」

沙織「ま…………まぽりん先輩!」

まほ「あ……」

まほ「……ふふっ、ありがとう。沙織」ナデナデ

沙織「ぁ……///」

沙織(やばい……ドキドキが止まらない。これって……恋?って、そんなわけないよね!うん……)

沙織(そんなわけ……)

チャラ男A「ねぇねぇキミたち可愛いねー!」

チャラ男B「俺らと一緒に遊ぼうぜー?」

沙織「!」

沙織(ナンパだ!)
<> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 01:47:07.53 ID:UI2cuFxMo<>
チャラ男A「遊ぼうよー」

まほ「悪いが用事があるんだ。他を当たってくれ」

チャラ男B「用事ってなにー?俺ら手伝ってあげるよ」

まほ「ありがたいが手伝いは不要だ」

チャラ男A「そうつれないこと言うなって」

まほ「………………」

チャラ男A「ねえねえ、キミの方からなんとか言ってやってよ〜。俺らと遊びたいっしょ?」

沙織「えっ?あ、あの……わ、わたしは……」

沙織(あれ?ナンパされるのってモテてるわけだからきっと嬉しいんだろうなーと思ってたけど……全然嬉しくない)

チャラ男B「俺さ、超アガる店知ってっから。行こうぜ」スッ

沙織「っ!?」

沙織(手を伸ばしてきた!?掴まれる!?怖い!)

まほ「やめろ」サッ

チャラ男A「あ?」

まほ「この子に手を出すな」

チャラ男A「なんだよ……」

チャラ男B「楽しませようとしてやってんのによー」 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 01:52:43.61 ID:UI2cuFxMo<>
まほ「強引にこの子に触れようとした時点で私は楽しくないな。キミたち二人だけで楽しんでいてくれ」

チャラ男B「…………なんなんだよそれ」

沙織(!ま、まぽりん先輩……そんな言い方したら怒らせちゃうよ!)

チャラ男A「……ねえ、俺らをナメてんの?」ザッ

まほ「さてな。知りたければあれを見てみろ。それが答えだ」

チャラ男A「あん?」チラ

チャラ男B「…………あれってどれよ?」クルッ

沙織「?」

ブワッ!

沙織「きゃっ!?」

沙織(なになに!?体が浮いた!?)

まほ「っ……逃げるぞ沙織!」ダッ!

沙織「え?」

沙織(こ、これって……お姫様だっこ!?まぽりん先輩に抱えられてる!)

チャラ男A「ん?あっ!」

チャラ男B「逃げたぞ!騙しやがったな!」



まほ・沙織「」タタタタ..



チャラ男A「……なんなんだよあいつら」

チャラ男B「………………ちっ、なんか冷めちまった」

チャラ男A「俺も。っていうかあの女やばくね?髪短い方」

チャラ男B「マジでそれな。女抱えたままあのスピードで走れるようなやつ、なんかやべーわ」

チャラ男A「もう行こうぜ。あ、そうだ。こないだお前が行きたがってた店にすっか」

チャラ男B「え?お、お前……俺が言ったこと覚えてたのかよ?ちょっとポロッて言っただけなのに」

チャラ男A「たりめーだろ?ダチだし」

チャラ男B「」キュン



まほ「…………」タタタタッ!

沙織(まぽりん先輩……私をナンパ男から守ってくれた……)トクン..

沙織(優しくて、カッコよくて…………そんな人にお姫様だっこされてる……)ドキドキドキ

沙織(……私は…………) <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2016/10/16(日) 01:54:24.11 ID:L1eIp26u0<> みほの解説がいちいち面白い… <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 01:57:54.50 ID:UI2cuFxMo<>
翌日

【大洗女子学園 中庭】

みほ「ふぅ〜……」

みほ(昨日はあんこうチームのみんなと話せてスッキリしたなぁ)

みほ(おかげで安心して熟睡できたよ)ホッ

麻子「沙織、遅いな」

華「忘れ物か何かでしょうか?」

優花里「……あ!武部殿来ました!」

沙織「あ、みんなー!」タタタ

みほ「沙織さん」

沙織「あのね!みんなに報告があるのー!」

みほ「報告?なに?」

沙織「私ね!まぽりん先輩ファンクラブを設立したんだー♪」

みほ「…………………………」

華「……………………………」

優花里「………………………」

麻子「…………………………」

沙織「ちょっと声かけただけで会員が100人も集まったよー!さすがまぽりん先輩だよー♪」

みほ「…………………………」

華「……………………………」

優花里「………………………」

麻子「…………………………」

沙織「あ!私まぽりん先輩に手作りのお菓子渡してくるから!じゃあねみぽりん!」タタタ..

みほ「………………」

みほ(登校したら昨日普通だった友達が落ちてた。これじゃあ岡本真夜じゃなくても夜更けに何があったの?って思うよ)ハァ..

麻子「西住さん……その、なんだ」

華「沙織さんが悪いアクティブさを出してしまったみたいで……」

優花里「……気を落とさずにと言いますか……」

みほ「……大丈夫。気にしてないよ。沙織さんはあんこうチーム最チョロ。正直、この結果は見えてなくもなかったから」

優花里「そ、それはそれで武部殿も切ないですねぇ」

みほ「でもこれでわかったよね?お姉ちゃんの怖さが」

優花里「確かに……」

華「タイミングを考えると、もしかして意図して狙ったのでしょうか?」

みほ「ううん、それはないと思う。でもお姉ちゃんはそういう星の下に生まれたというか、奇跡的な偶然を呼び込むところがあるから。アイスもよく当たり引いてたし」

麻子「だが恋愛脳の沙織はともかく、私たちは大丈夫だろう」

優花里「ええ」

華「もちろんです」

みほ「……うん」

みほ(だけど……) <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 02:00:24.47 ID:UI2cuFxMo<>
翌日

【通学路】

まほ「…………」テクテク



みほ「」コッソリ

みほ(あんこうチームのみんなを信じたいけど、念のため……)



まほ「」スッ



みほ(……お姉ちゃんが曲がり角を曲がろうとしてる……嫌な予感が……)

ドンッ

??「きゃっ」

まほ「あっ」



みほ「!!」

みほ(誰かとぶつかった!まさかとは思うけど……)タタタタッ!

みほ「!」



華「」

まほ「」



みほ(華さん!?曲がり角を曲がる生徒は何人もいるのによりにもよって!!お姉ちゃんのツキは底知れない!)

みほ(しかも……ただぶつかっただけじゃない!ぶつかった衝撃で二人は倒れ……) <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2016/10/16(日) 02:03:19.76 ID:tDz0ULNDO<> みぽりん…何故岡本真夜のtomorrow(1995年)を知ってる!!?? <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 02:03:22.82 ID:UI2cuFxMo<>
華「え……っ……きゃあっ!?」



みほ(はだけた華さんのシャツ。露わになったおへそにお姉ちゃんの口が触れてる!そしてお姉ちゃんの太ももに華さんの顔が挟まれてる!となるともちろん、華さんの目にはお姉ちゃんのパンツが……)

みほ(呼吸をするようにラッキースケベを巻き起こすなんて……お姉ちゃんって人は……ホント大器!)



まほ「ん……」モゾ

華「ぁ、も、申し訳ありません!大丈夫ですか!?」ガバッ!

まほ「……ああ、大丈夫だ。キミこそ平気か?」ムクリ

華「わたくしは平気です。それより、私が注意を怠ったせいで…」

まほ「いや、それはお互い様だ。私こそすまない」

華「そんなこと……」

まほ「お互い不注意だったということにしよう。それより学校へ行かないと」

華「あ、そうですね」

まほ「ここで会ったのも何かの縁だ。途中まで一緒に行かないか?」

華「はい。では一緒に参りましょう」ニコリ



みほ「………………」コソコソ

みほ(今のところは大丈夫かな。華さんは生け花をやっているせいか精神が安定してる)

みほ(このまま行ってくれればいいけど……) <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 02:05:02.29 ID:UI2cuFxMo<>
華「」デスワ

まほ「」ナルホドナ



みほ「………………」

みほ(意外と話が盛り上がってる。二人は話が合うのかな?でも雰囲気はあくまでも普通。お姉ちゃんに落とされる感じじゃないからよかった)ホッ



華「」スッ

ゲシッ!

華「あっ……」



みほ(!角を曲がろうとした華さんがつまずいた!バランスが崩れて倒れちゃう!)



まほ「危ない!む?うわっ……!」



みほ(ああっ!?助けようとしたお姉ちゃんまでが転んで…………)

ドサドサッ!

みほ(二人とも倒れちゃった……!)

みほ(ケガしてるかも。今すぐ助けに…………あ!)タタタ



華「………………」(華の両手がまほのスカートの下に入り、さらにパンツをも潜り抜け、お尻に触れている)

まほ「……………」(転倒の衝撃でシャツのボタンとブラが弾け飛んだ華。その隙間を突くようにまほの顔が胸に埋もれている)



みほ「これは……」

みほ(ラッキースケベのレベルを上げてきた……!修練もせずに無意識でこんな芸当ができるなんて) <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 02:07:28.83 ID:UI2cuFxMo<>
まほ「むぐっ!?ぷはっ……すまない!大丈夫か!」

華「え、ええ……///」

華(まほさんの顔が……わたくしの胸に……なんだか、体が熱くなってきました)ハァァ..

華(それに……どうしてこうなったのかわかりませんが、わたくしの手がまほさんのお尻を揉んでいます…………あぁ、なんという感触でしょうか)モミモミ..

まほ「…………悪いが、そろそろ手を放してくれないか?」

華「あっ!す、すみません!わたくしったら!」パッ

まほ「いや、こちらこそすまない。偶然とはいえ、胸に顔をうずめてしまうとは」

華「う……////」カァァ..

まほ「………………」

華「………………//」

まほ「……学校へ行こうか」

華「は、はい///」



みほ「………………」

みほ(華さん…………このままじゃ……)

みほ(…………ううん、きっと華さんなら大丈夫。だって華さんは華道の家元の…)



猫「にゃっ!!」シュタタタ!

華「きゃああ!!」ズデーン!

まほ「うわっ!!」ズデーン!


みほ「むすめぇええぇええ!?」

みほ(飛び出してきた猫に驚いて転んだ!まさか……!)タタタ



華「うっ……!?」ハッ

まほ「もご……」


みほ(な……なんてこと……!)

みほ(転んだ拍子に、華さんのパンツの中にお姉ちゃんの顔が入り、お姉ちゃんのパンツの中には華さんの顔が!そして両手は互いの胸に!!)

まほ「っ……」モゾ

華「ぁんっ……///」

みほ(ラッキースケベにもほどがあるよ!いくらお姉ちゃんがハーレム系ラブコメの主人公気質とはいえ通学途中にラッキーシックスナインなんて!)
<> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2016/10/16(日) 02:18:12.81 ID:bgeb2y/+0<> 逆に言えば、西住まほがラッキースケベを連発させないと落とせない程の女なんだな華さんは <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 02:20:03.30 ID:UI2cuFxMo<>
まほ「す、すまない……」

華「あっ、あっ……喋らないでください……///」

まほ「……どうなっているんだ?とにかく起き上がらないと……」

華「んぁ!?はあん……///」

まほ「くっ……」モゾモゾモゾ..

華「ぁ……ん……//」

まほ「………ふう」

華「/////」



みほ(なんとか解けたみたい。よかった)フゥ..



まほ「その……すまない。私が不注意だった」

華「い、いえ……わたくしの方こそ。申し訳ありません」

まほ「………………」

華「…………………あ、あのっ!」

まほ「?」

華「わたくし……あのようなことをされたのは初めてで……///」

華「……今でも心臓がうるさいくらい激しく脈打っています」ドキドキドキ

まほ「……私も」

華「え?」

まほ「気が付いたらキミの下着の中にいたんだが……こんな経験は初めてでな。かなりドキッとした」

華「あ……///」

まほ「……お互い初めて同士だな」フッ

華「え、ええ……///」

まほ「…………これをきっかけに、前より仲良くなれたら嬉しいと思う」

華「!は、はい!わたくしもそう思っていました!!」

まほ「そうか……よかった」

華「はい……///」

華(それに……あんなことをされてしまった以上、まほ様以外の方のところにはお嫁にいけません……///)



みほ「………………」

みほ(あの表情……毎度おなじみのアレかな)ハァ..

みほ(……でも収穫はあった。今回の二人を見た結果、二度と同じことが起こらないようにするにはどうすればいいのかがわかったから)

みほ(まず、お姉ちゃんには基本直進しかさせちゃいけない。右折も左折もさせなければ、ラッキースケベが起こる確率はガクッと減るはずだから)

みほ(…………だけど……実際はそんなこと無理だよね……そんなことしてたらいつまでたっても目的地に着けないだろうし、もう二度とドンキホーテとか行けなくなっちゃう。それはさすがにお姉ちゃんが可哀想)

みほ(はぁ…………アメリカみたいに広大だったらなんとかなるかもしれないのに……)ハァァ..
<> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 02:21:55.57 ID:UI2cuFxMo<>
昼休み

【中庭】

麻子「そうか。五十鈴さんまでも」

みほ「うん……公道で落とされてたよ」

優花里「さっき五十鈴殿にお会いしたのですが、まほ殿のファンクラブに加入していました。VIP会員だそうです。VIP特典は柔かいティッシュが貰えるとか」

麻子「しょぼいな」

みほ「はあぁ……」

優花里「西住殿……」

麻子「ずいぶん落ち込んでるな。無理もないが」

みほ「うん……二日で二人だから」

優花里「で、でも私と冷泉殿は大丈夫ですよぅ!」

麻子「ああ。心配はいらん。私たちは大丈夫だ」

みほ「麻子さん……」

みほ(そうだよね……麻子さんと優花里さんは大丈夫だよね…………でも……) <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 02:24:17.34 ID:UI2cuFxMo<>
放課後

【通学路】

麻子「………………」テクテク

まほ「………………」テクテク

麻子(偶然会い、一緒に下校することになったが……これも西住さんの言う奇跡的な偶然なのだろうか?)

麻子(それにしても……)チラ



みほ「」コソコソ



麻子(よほど心配なんだな。さっきからずっと尾行している)

麻子(ときおり口が動いていることから、何かをブツブツ言っているのだろう)

麻子(そこまでしなくても、私ならなんの問題もないと言っただろうに……)フゥ



みほ「………………」コソコソ

みほ(麻子さんとお姉ちゃん……)



麻子「」ソレハ..

まほ「」タシカニナ



みほ(お喋りしてるけど、いたって普通だ)

みほ(麻子さんはいつも通りだし、お姉ちゃんもそう)



麻子「」デハ

まほ「」アア



みほ「あ」

みほ(二人とも分かれた……最後まで何も無く)

みほ「よかった」ホッ

みほ(麻子さんなら大丈夫だ。お姉ちゃんと一緒にいて何の反応も示さなかったもん)

みほ(これで一安心だよ。麻子さんといる時のお姉ちゃんは尾行しなくてもよさそう)フフ <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 02:27:42.97 ID:UI2cuFxMo<>
翌日 放課後

【麻子の家】

麻子「ただいま」

麻子(今日の西住さんは機嫌がよかったな。昨日の私の反応に満足したようだ)

久子(おばあ)「おかえり」

麻子「うん、ただいま」

まほ「おかえり」

麻子「ああ、ただいま」

麻子(これで西住さんも少しは落ち着…………ん?)

麻子「………………」チラ

まほ「?」

麻子「ちょっと待て。何故あんたがここにいる」

まほ「お邪魔している」

麻子「だから何故」

久子「私が連れてきたんだよ」

麻子「おばあ?どうしておばあが……」

久子「私がこないだ道で足をくじいたって話をしたろう?病院へ連れて行ってくれたのがこの子さ」

麻子「なっ!?」

久子「若いのに優しい子でね……しかもキレイでカッコよくて笑顔が素敵で……久しぶりに恋したよ」

麻子「恋!?」

まほ「あの……久子さん。私は……」

久子「いいんだ。あの時は私も取り乱しちまったけどね。もう私も年が年だから、付き合ってくれなんて二度と言わないよ」

麻子「………………」

麻子(おばあが恋……?)

久子「麻子」

麻子「な、なんだ?」

久子「よかったねぇあんた。こんな子が先輩だなんて」

麻子「あ、あぁ」

久子「……さて、と。わたしゃちょっと出かけてくるよ。西住さん、ゆっくりしていきなさい」

まほ「あ、はい。ありがとうございます」

久子「…………麻子」ヒソ

麻子「?」

久子「あんたが羨ましいよ。私があんたの立場だったら、なりふり構わず口説いてたところさ」

麻子「おばあ……」

久子「………それじゃあ私は夕飯の買い物に行ってくるよ。あ、西住さん、ご飯食べていきなさい」

まほ「え?しかし……」
<> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 02:29:04.41 ID:UI2cuFxMo<>
久子「いいから。年寄りのお願いを聞いとくれよ」

まほ「……ではご馳走になります」ペコリ

久子「うんうん。腕によりをかけて作るよ」

スーッ..ピシャッ..

麻子「………………」

まほ「………………」

麻子(あのおばあがそこまで褒めるなんて……この人はそこまで魅力的なのか?)チラ

まほ「」

麻子(……顔は整ってる。おばあが言うようにキレイでカッコいい……んだと思う)

麻子(そして……スタイルもいい。正座している姿勢も)

麻子(後輩に……いや、同学年からも慕われていて、戦車道では全国屈指の実力者)

麻子(沙織曰く、すごく優しくて頼りになる人で、年上らしい包容力があり、とても話しやすい……か)

麻子(……非の打ち所がないじゃないか)ジーッ

まほ「?なんだ?」

麻子「っ!」ドキッ

麻子(ま、待て。なんで今ドキッとした?これまで何度だって目が合ったことはある。会話もした。なのに……)

まほ「…………」スッ

麻子「!?」

麻子(な、なんだ!?何故近付いてくる!?)

まほ「」スーッ

麻子「ま、待て……//」

麻子(まさか……おばあが買い物に行ってこの家に私と二人きりだからといって、何かするつもりじゃ……///)ドキドキドキ

まほ「」スッ

麻子「っ!」ギュッ!(強く目を瞑る)

麻子「……………………」

麻子「………………?」

まほ「とれた」

麻子「…………え?」

まほ「まつ毛にホコリがついていたんだ。ほら」

麻子「……………………あー……」

麻子(なんだ……そういうことか……ビックリした)

麻子(いや、当たり前だよな。いきなり襲い掛かるなどありえない。あのおばあが認めた人なんだから)

麻子「………………」

麻子(そう、あのおばあが認めた……人)

ドクン..

麻子「っ……///」
<> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 02:30:50.75 ID:UI2cuFxMo<>
夕食

久子「いただきます」

まほ「いただきます」

麻子「……いただきます」

麻子「……………………」チラ

まほ「………………」モグモグ

麻子(……綺麗な食べ方をするんだな。箸の使い方もキチンとしている)

久子「西住さんは箸が上手だねぇ」

まほ「そうですか?ありがとうございます」

久子「それに比べて麻子は……」

麻子「べ、別に変ってほどじゃない」

久子「ほらこれだ。私が言っても聞きやしない!西住さんから教えてやってほしいくらいだよ」

麻子「そ、そんなこと言われても困るだろう。何を言ってるんだおばあ」

まほ「私は構いませんが」

麻子「え」

久子「本当かい?」

まほ「はい」

久子「じゃあ是非頼むよ。麻子、あんたからもお礼言いな」

麻子「え?あ、えと……どうも」ペコ

麻子(なんでそうなる……) <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 02:34:22.52 ID:UI2cuFxMo<>
食後

久子「じゃあ私は洗い物しとくよ。それじゃあ西住さん。麻子に箸の持ち方を厳しく教えてやっておくれ」

まほ「わかりました」

麻子「おばあ……」

まほ「……ではこの煮物で練習をしよう」

麻子「あ、ああ」

まほ「まず箸の持ち方だが……口で説明するより……」スッ

麻子「え?」

まほ「」ピトッ(麻子のすぐ後ろにくっつく)

麻子「なっ!何故後ろに……//」

まほ「手を重ねながら教えれば体感で理解できるだろう?」

麻子「そ、それはわかるが……//」

麻子(背中に胸の感触が……そして髪の毛がうなじに触れて………//)

まほ「」スッ

麻子(っ!?手が触れっ……!)

まほ「持ち方はこうだ。そしてこう動かす」スッ

麻子「っ……///」

麻子(息が首筋に……くすぐったい)ゾワゾワ

まほ「では実際に煮物をつまんでみよう」

麻子「あ、あぁ……」

まほ「この豆をつまむんだ」

麻子「…………」スーッ..

まほ「そうじゃない。もっと優しく。箸の先で豆をつまむ」

麻子「っ……///」ゾワ

麻子(耳元で囁くなっ……!それに…………ま、豆をつまむとか……連呼するんじゃない。まるで……アレのことみたいじゃないか……///)プルプル..

まほ「……どうした?震えているのか?大丈夫、安心しろ。私に全てを委ねればいい」ソッ..

麻子「う……///」

まほ「このまま豆をつまめばいい……いや、その前にこの……おつゆで豆を濡らそうか」

麻子「っ……///」ピクン

麻子(ぬ、濡らす……///)

まほ「力を抜くんだ。私に体を預けて」

麻子「わ、わかった……///」

麻子(……わざと言っているわけでは……ないよな?)チラ

まほ「……?どうした?不安か?」クス

麻子「い、いや!だだ、大丈夫だ!」フイッ!

麻子(くそ……まただ。目が合っただけなのに!何故顔が熱くなるんだ私は!)
<> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2016/10/16(日) 02:34:48.09 ID:jZfK75JVO<> 例えば俺が戦車道の整備士として遅くまで戦車のメンテナンスをしてるときに <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 02:38:08.27 ID:UI2cuFxMo<>
まほ「さて続けよう。豆をこのおつゆで濡らす……うん、ビチャビチャだ。ほら、こんなに濡れている。じっくり見てごらん」

麻子「あ、ああ……///」

まほ「あとは口に運ぶだけだ。口を開けて……」

麻子「…………///」パクッ

まほ「……どうだ?豆とおつゆはどんな味だ?」

麻子「……お、美味しい……///」

まほ「だろう?よし、では今度はキミ一人でやってみよう。次はこちらの豆だ。この豆の薄皮をゆっくりとめくってみよう」

麻子「め、めくっ……////」カァァ..

まほ「豆を傷付けないように、丁寧に。そしてめくったら、箸で優しくつまむ。濡らすのも忘れないようにな」

麻子「わ、わかっている……///」

麻子(うぅ……一度想像したせいか、完全にアレのことに聞こえてしまう。全然集中できない……///)ツルッ..ツルッ..

まほ「……上手くいかないな。では私の豆でやるか」コトッ

麻子「え?」

まほ「練習のために少し残しておいた。さあ、私の豆をつまんでみるといい」

麻子「西住まほの……豆…………///」

まほ「そうだ。ちゃんとつまんで、そして口に含むまで頑張ろう」

麻子「く、口に含む……///」

まほ「ん?どうした?」

麻子「あ!い、いや、なんでもない!」

麻子(私は何を考えているんだ!頭を切り替えろ!)ブンブン! <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2016/10/16(日) 02:38:39.28 ID:jZfK75JVO<> 途中で書き込んでしまった
まぽりんに差し入れ貰いながら「君のような者が居るからで気持ち良く戦車に乗れる。ありがとう」
とか言われたら即落ちる自信ある <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 02:39:20.50 ID:UI2cuFxMo<>


【麻子の部屋】

麻子「……………………」

麻子(ダメだ……眠れない)

麻子(さっきからずっと……あの言葉が頭を巡る)

麻子(そして体が………………熱くなる)

麻子「………………」

麻子(ちょっとだけ……)モゾ..

麻子「んっ……///」


まほ『豆の薄皮をゆっくりとめくる』


麻子(それは……どうやってやるんだ?見せてくれ!)モゾ..


まほ『さあ、私の豆をつまんでみるといい』


麻子(だ、だったら……!早く脱いでくれ!私に全てを晒すんだ!)ハァ..ハァ..


まほ『豆を傷付けないように、丁寧に……』


麻子(わかってる!だから早く!そしてそのあとは私の…………!!)ハァ!ハァ!ハァ!ハァ! <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 02:41:32.62 ID:UI2cuFxMo<>
翌日

【通学路】

麻子「眠い……」フラフラ

麻子(自力で起きられたのが奇跡だ……)ハフ..

まほ「おはよう」

麻子「んぁ?」

まほ「ずいぶん眠そうだな」クス

麻子「あっ……///」カアァァ..

まほ「ん?どうした?」

麻子「いや、その……///」アワアワ

まほ「?」

麻子(昨夜あんな風に想像して……しかも…………してしまっただけに気まずいぞ……)

まほ「あ」

麻子「なっ、なんだ!?」

まほ「………………」スッ

麻子(!?近付いてくる!なんだ!?何をする気だ!?も、もしかして…………キス!?)

麻子(そんなことされたらまた…………でも…………うぅ……)ギュ..(両目を閉じる)

麻子「っ………………」

麻子「…………………」

麻子「………………?」パチッ

まほ「とれた」

麻子「え?」

まほ「まつ毛にホコリが。昨日ぶりかな?」フフ

麻子「っ……///」ボフッ

麻子(私はなんて恥ずかしい勘違いを!道端で急にキスするはずがないじゃないか!いや、それより二日続けてまつ毛にホコリとか……!だらしない女だと思われる!)

まほ「しかし……キミのまつ毛は長くて綺麗だな。思わず見惚れるよ」フフッ

麻子「!!!」

まほ「……おっと、そろそろ急いだ方がいい。ほら、行こう」グイッ(麻子の手を引く)

麻子「あ……うん………///」

麻子「………………」

麻子(私は…………) <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 02:43:51.79 ID:UI2cuFxMo<>
昼休み

【中庭】

みほ「はあぁぁぁぁあぁぁぁあぁぁぁあぁあああぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁああぁぁぁぁぁあぁぁぁぁ〜〜〜〜〜……」

優花里「に、西住殿。肺活量のすごさがわかるほどのため息ですが、何かあったのですか?」

みほ「あれ見て」

優花里「?」チラ



まほ「昨日はご馳走さま。久子さんに改めてお礼を言っておいてほしい」

麻子「そ、そうか……///」

麻子「………………」

麻子「……あの……えっと、だな」

まほ「?」

麻子「もしよかったら…………また来て、欲しい///」

まほ「え」

麻子「…………お、おばあがな!そう言ってて……だから……///」

まほ「……ありがとう。是非お邪魔させてもらおう」

麻子「!あ、ああ!おばあもきっと喜ぶ!」パァア..

まほ「……久子さんだけ、か?それは少し悲しいな」

麻子「う……//」

まほ「………………」

麻子「…………わ」

麻子「私も……嬉しい。だから……来て、ほしい……///」カァァ..

まほ「ふふっ……わかった」クスッ

麻子「っ……////」 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 02:51:39.69 ID:UI2cuFxMo<>
優花里「うぇえええ!?冷泉殿がデレてますぅ!」

みほ「うん」

優花里「どうしてですか!?まほ殿には気を付けるようにと言われてからまだ四日ですよ!?」

みほ「そうだね。普通なら精神と時の部屋で一年以上かけて口説かれたのかなと思う。でも……相手がお姉ちゃんなら納得」

みほ「それに今の会話の内容から考えて、麻子さんのおばあさんが関わってるのは間違いない。つまり……」

みほ「将を射んと欲すれば先ず馬を射よ、って格言があるけど、お姉ちゃんはまさしくこの言葉を体現したんだと思う」

優花里「どういうことですか?」

みほ「麻子さんはおばあさんを大切に想ってる。だからおばあさんには弱い。ということは、おばあさんを味方に引き入れれば麻子さん攻略の難易度は下がる」

みほ「麻子さんという将を射るために、麻子さんのおばあさん……つまりお馬あさんを射ること。お姉ちゃんはこれを為した。全部無自覚で」

優花里「…………ええと……」

みほ「つまり、お姉ちゃんの放った矢は麻子さんではなくおばあさんに向かって飛んだ。そしてその矢はおばあさんに当たり、跳ね返ったあと、麻子さんに当たった。いわゆる跳弾だね」

優花里「そ、そんなことが可能なのですか?」

みほ「お姉ちゃんなら無意識の跳弾くらいお手の物だよ」

優花里「……しかし、冷泉殿のおばあさんを味方にしたとて、そう簡単に冷泉殿を落とせるものでしょうか?」

みほ「普通は無理。でもおばあちゃん子の麻子さんにとっておばあさんの言葉はすごく大きいと思う。そのおばあさんがお姉ちゃんのいいところをベタ褒めすれば、麻子さんはお姉ちゃんを意識すると思うし、意識したらもうおしまい。お姉ちゃんゾーンに突入」

優花里「おばあさんの言葉がそこまでの影響力を持つのですか?」

みほ「うん。例えば、信頼してるお医者さんが紹介してくれた医院なら待ち時間長くても大丈夫でしょ?それと同じ」

優花里「お、同じですかねぇ?」

みほ「同じです」

優花里「ふーむ。それにしてもあの冷泉殿が……いえ、それ以前に冷泉殿のおばあさんを落とすとは……」

みほ「お姉ちゃんなら不思議じゃないよ。この前もお姉ちゃんが道を歩いてるのを尾行してたんだけど、そこに通りがかったおばあさんがいたんだ。そのおばあさんは、前に麻子さんを起こしに戦車で通った時にW号戦車を見て驚いてた人なんだけど、お姉ちゃんを見た瞬間…」

みほ「『こんな素敵な子が動いてるのを久しぶりに見たわねぇ』ってポーッとなってたよ。高齢者とか関係ないんだ、お姉ちゃんにかかれば」

優花里「な、なんと……」

みほ「ホントお姉ちゃんはオールマイティ。生きてるだけでハートフルトゥンクストーリーだよ……」ハァ.. <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 02:53:05.81 ID:UI2cuFxMo<>
麻子「そ、それじゃ……」

まほ「ああ、では今度」

まほ「………………ん?」チラ



みほ「!!」

みほ(お姉ちゃんがこっち見た!これは……)

みほ「危ない!優花里さん!」ギュゥゥゥゥ!!(両手で優花里の目を塞ぐ)

優花里「うわああ!!痛いです西住殿ぉ!眼球が圧迫されてぇ!!」

みほ「大丈夫だから!落ち着いて!」グイイ!

優花里「大丈夫じゃないですぅう!現に痛いですぅ!!」



まほ「みほと秋山さんではないか。仲が良くてなによりだ」フフッ

キラーン

みほ「!」

みほ(やっぱり……笑顔と同時に歯が光った)

みほ(これを優花里さんが見てたら危なかった……お姉ちゃんの歯の白さに落ちてたかもしれない…………あ、ここで落ちてたって言うのはややこしいかな。歯の白さが落ちたって意味にとられるかも。そうなるとお姉ちゃんの歯が汚いみたいに思われちゃう。それはだめ)ウンウン

優花里「に、西住殿ぉ!手を眼球から放してくださいい!!まぶたの裏が宇宙みたいにキラキラしだしましたぁ!」ハワワ

みほ「あ、ごめんね?でもまだ光ってるから耐えてもらっていい?」

優花里「ならせめて力を弱めてくださいぃ!」

まほ「」フフフフッキラーン! <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 02:56:15.92 ID:UI2cuFxMo<>
放課後

みほ「さっきは眼球を強く押しちゃってごめんね優花里さん。それと私、クラスの用事があるから帰りが遅くなりそう」

優花里「では終わるまでお待ちしております!」

みほ「ううん、悪いよ。ちょっと時間かかるから先に帰ってて」

優花里「そうですか……わかりました。帰り道、お気をつけて」

みほ「ありがとう。優花里さんもね」

優花里「はい!!」




【通学路】

優花里(武部殿と五十鈴殿はまほ殿のファンクラブの集い。冷泉殿はその見学。今日は一人で下校……寂しいですぅ)テクテク

まほ「秋山さん、今帰りか?」

優花里「!!」

優花里(まほ殿!!なんというタイミング!狙ったとしか思えません!)タジッ

まほ「……ん?どうした?」

優花里「あ、いえ、別に……」

優花里(そういえば西住殿曰く、まほ殿は無自覚なんですよね……だったら警戒するのは失礼。普通に接するべきです!)

優花里「まほ殿も今お帰りですか?」

まほ「………………」

優花里「?あの……」

まほ「……あ、すまない。まほ殿と呼ばれたことがなかったから新鮮でな」フフ

優花里「ああっ!?すみません!馴れ馴れしく!!西住殿との差別化を図ってしまって本当に申し訳ありません!!」

まほ「悪い意味で言ったわけじゃないから気にしないでいい。というよりむしろそう呼ばれるのは嬉しいかもしれないな」クス

優花里「そ、そうですか?ありがとうございます……」

まほ「そうそう、キミとも一度じっくり話がしてみたかったんだ」

優花里「え?私とでありますか?」

まほ「ああ。キミと戦車談義がしたくてな」

優花里「戦車談義!!!」

まほ「黒森峰では何人かマニアもいたんだが、大洗では全然だろう?私も久しぶりに戦車について……」

優花里「是非お願いしますぅ!!まほ殿!!」

まほ「ああ。わかったから落ち着け。では喫茶店にでも入ろう」

優花里「はい!!」
<> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 02:57:53.24 ID:UI2cuFxMo<>
優花里「――――いやぁー、今日は最高に楽しかったですぅ!」

まほ「私もだ。秋山さんの知識はすごいな。私の知らない話も多かった」

優花里「いえいえいえいえ!それは私のセリフですよぉ!まほ殿に言われて初めて気付いたことが多かったですから!視点を変えるだけでああまで物の見え方が変わるなんてぇ!!あぁあー、まだまだ話し足りないですぅ!」

まほ「私もだよ。そうだ、よければ私の家に寄っていかないか?」

優花里「え?」

まほ「さっき話した戦車の資料があるんだ。秋山さんならきっと楽しめると思う」

優花里「それはもう是非!…………あっ」ハッ

まほ「?」

優花里「………………」

優花里(そういえば西住殿が言っておりました。まほ殿と二人きりになってはいけない、と)

優花里(まほ殿は大洗に転校してきて一人暮らし。そんなまほ殿の家に行けば、どうしたって二人きりになります……それは避けないと西住殿に申し訳が立ちません……)

優花里(しかし……)

優花里(こんな風に戦車談義ができた人は初めてなんです!西住殿も戦車にはお詳しいですが、あまり好んで戦車の話をされることはありませんし……まほ殿と話を続けたいですぅ……)

優花里「あ」ハッ

まほ「どうした?」

優花里「あの!まほ殿の資料も見てみたいのですが……今日は私の家でお話しませんか?」

まほ「え?」

優花里(これならバッチリですぅ!うちには両親がいますし、私のグッズも見てもらえる!まさに一石二鳥!)

まほ「そうだな……秋山さんがいいならお邪魔させてもらおう」

優花里「やったぁ!では行きましょう!まほ殿!」

まほ「わかったから、そう急かすな」フフッ



ポツ..


優花里「ん?」


ポツ..ポツ..


まほ「む」


ザアアアアアァァアア.....


まほ「!雨か」

優花里「急ぎましょう!」タタタタ!

まほ「ああ」タタタタ!
<> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 02:58:52.26 ID:UI2cuFxMo<>
【秋山理髪店】

ガチャ..バタン!

優花里「ふう……着きましたぁ」

まほ「天気予報が外れたな。まさかここまでひどい雨が降るとは」

優花里「はい…………あれ?」

まほ「どうした?」

優花里「いえ、なんか店の中が暗いので……」

まほ「ご両親は出かけているのだろうか?」

優花里「そんなはずは…………もしそうなら携帯に連絡があるはず………………あ、メールが来てました」

優花里「………………」

まほ「どうした?」

優花里「あ、その……両親共に今日は出先で泊まることになったので家には帰らない、と」

優花里(戦車談義に夢中で全然メールに気付きませんでした…………しかしなんなのでしょうこのタイミング。これが西住殿の言う『お姉ちゃんのすごさ』でしょうか)チラ

まほ「………………」

優花里「ぁ……」

優花里(まほ殿……制服が濡れてブラが透けてます……それに濡れた髪が肌に張り付いて……なんというか……セクシーな……)ゴクリ

優花里(って!そんなこと考えてる場合じゃありませんでした!)ブンブン!

優花里「あの!まほ殿!お風呂に入ってください!そのままでは風邪を引いてしまいます!」

まほ「いや、それは秋山さんもだ。私も厚意に甘えて入らせてもらうが、まずはキミが入るといい」

優花里「いえ!お客様が先です!」

まほ「しかし……」

優花里「私は大丈夫です!風邪なんてまったく…………ふぇっ、ふぇ……ふぇっくしゅ!」

まほ「…………ふふっ、説得力無いな」

優花里「ずみません……」

まほ「それなら……一緒に入ろう」

優花里「………………え」
<> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 03:00:52.41 ID:UI2cuFxMo<>
【お風呂場】

カポーン

まほ「ふぅ……」

優花里「………………」

優花里(誰かと一緒にお風呂に入ったことは何度もありますが、それは銭湯や温泉での話。家のお風呂にお母さん以外と入るのは初めてですぅ)

優花里(それにしても……)チラ

まほ「」

優花里(なんというプロポーションでしょうか。出るところは出て、引っ込むところは引っ込んでいる。引き締まった筋肉、どことなくエロスを感じさせる腰やお尻の曲線……)ジーッ

優花里(頭から爪先までキレイで整っています……まさに理想的ではないでしょうか)

まほ「秋山さん」

優花里「は、はいっ!?」

まほ「そろそろ湯船から上がったらどうだ?私が秋山さんの体を洗おう」

優花里「あ、あ、あ、洗う!?」

まほ「ああ」

優花里「い、いえ!大丈夫です!自分で洗えますから!!」

まほ「そうか?」

優花里「は、はい!」

優花里(ふぅ……なんとか危険を回避しました。洗いっこなんてしたら理性が色々……いえ、私は西住殿一筋…………のはずです)
<> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 03:03:35.76 ID:UI2cuFxMo<>
【脱衣場】

優花里「ああっ!!」

まほ「どうした?」

優花里「バスタオルが……一枚しかありません……」

優花里(他のはお母さんが干したままなんだ……予報では晴れだったから)

優花里(どうしよう?とりあえず全滅のはずはないから、二階のタンスまで取りに……)

まほ「一枚あれば十分だろう」

優花里「えっ!?」

まほ「何故驚く?うちではみほと一緒にお風呂に入ったあと、二人で一枚のバスタオルを使っていたが…」

優花里「そう、ですか……」

まほ「ほら、体が冷えるぞ」フキフキ

優花里「わぁ」フカフカ

まほ「…………」フキフキ

優花里「…………あ」ハッ

優花里(まほ殿が私の体を拭いてくださっている時!その振動で……まほ殿の……む、胸が揺れて……///)ゴクリ

まほ「………………」フキフキフキ

優花里(って!わ、私は何を!親切で体を拭いてくださっているというのに!それを利用して胸を凝視するなんてぇ!でも……///)

まほ「よし。では次は胸だな」スッ

優花里「あっ!む、胸は自分で拭きます……///」

まほ「気にしなくていい。私に任せろ」フキフキ

優花里(うぅ……時々その……先端に触れるのが……なんというか……///)ムズムズ <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 03:07:11.09 ID:UI2cuFxMo<>
【優花里の部屋】

優花里「あの……パジャマのサイズは大丈夫ですか?」

まほ「ああ、問題ない。ありがとう」

優花里「いえ……」

優花里(問題ないと言ってくださったものの……若干小さいのでしょう、おへそがチラチラと見え隠れして……こう…………つい目で追ってしまいますね)

まほ「………………」

優花里「……………」

優花里(しかし……私の部屋にまほ殿がいるというのはなんとも不思議な光景ですねぇ)

優花里(西住殿を尊敬している私ですが、名門黒森峰の隊長でカリスマ性あふれるまほ殿のことも当然知っていましたし、憧れの存在でした)

優花里(テレビに映る雄姿を見る度、自分とは別世界の人だと思ったものです。そんなまほ殿が私の部屋で、私のパジャマを着ている……)

優花里(そのパジャマの下にはお風呂の時に見た裸体が隠されていて……濡れた髪もセクシーな……)ゴクリ

優花里(って!こんなこと考えたらダメですぅ!ここは気分を変えましょう!主目的である戦車の話をするべきです!)

優花里「まほ殿!アメリカ軍の…」

ピカッ!

ズガァァァン!!

ゴロゴロゴロ!

優花里「!」

優花里(雷……音の大きさからして、結構近くに…………あれ?)

まほ「っ…………」ギュッ..

優花里「ま、まま、まほ殿?」

優花里(どうして私に抱きついて……)

まほ「あっ……す、すまない!つい雷に驚いて……」

優花里「あ、いえ……」

優花里(まほ殿は雷が苦手なのでしょうか?)ジーッ

まほ「べ、別に怖がってなどいないぞ?う、うそじゃない……///」

優花里「」ムラッ

優花里(いつもクールなまほ殿の照れ顔……なんて破壊力……)ゴクリ <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 03:09:15.60 ID:UI2cuFxMo<>
ピカァッ!ゴロゴロゴロゴロ!!!

まほ「っ!」ギュッ!

優花里「おほっ」

優花里(さっきよりも強く抱きしめられて…………あ……この柔らかい感触は……//)

まほ「うぅ……すまない……年下にすがりつくなんて私はなんてことを…………恥ずかしい///」

優花里「い、いえいえいえ!私は全然気にしておりません!!」

まほ「…………本当か?」ウル..

優花里「!!!」

優花里(な、なんなんですかぁ!!不安げな表情で上目遣いとか!いつもとのギャップが半端ないですぅ!!)

優花里(あんなに頼りになるまほ殿が……私にすがりついて脅えている……私が守ってあげなくてはならない気持ちにさせられますよぅ!)

まほ「なら…………しばらくこうしてていいか?」キュッ

優花里「も、もちろんですぅ!」

まほ「……あ、ありがとう///」

優花里「!!!!」キューーン!!

優花里(恥ずかしがりながら目を反らしてお礼とか!ツンデレですか!いつもは人の目を真っ直ぐ見て話すまほ殿が……まほ殿がぁぁあ〜〜////)
<> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 03:14:19.66 ID:UI2cuFxMo<>
【秋山理髪店前の電柱】

みほ「………………」(電柱に登って見ている)

みほ(もしやと思って来てみたけど、またも予感的中)

みほ(部屋の中を覗けるところに電柱があってよかった。電力会社ありがとう)

みほ(って、電力会社に感謝してる場合じゃない。このままじゃ優花里さんが落ちちゃう……どうすれば…………あ、そうだ!この懐中電灯で合図を送ろう!優花里さんなら気付いてくれるはず!)サッ

みほ『お姉ちゃんから離れて!』チカチカーチカ!(モールス信号)



優花里「///」
まほ「」ギュ..



みほ「………………」

みほ(もう一回!!)

みほ『お姉ちゃんから離れないと危険!』チカ・チーカ・チカ!



優花里「////」
まほ「」ギュ...



みほ「……………………」

みほ『ダメだ……優花里さん、もう完全にお姉ちゃんの術中にハマってる……』チカチカ

みほ『でもしょうがないよね、お風呂上がりの濡れたお姉ちゃんの魅力は並外れてる』チカチカチ

みほ『そんな濡れお姉ちゃんに抱きつかれたらもうおしまい。好きにならざるをえないよ』チカチカッチカ

みほ『あの状況でお姉ちゃんを好きにならないでいるっていうのは、オランウータンの暴力に一時間耐えきるぐらいの難易度だもん』チーカチーチカ

みほ『…………これでもうあんこうチームは私以外全員落ちた』....チカチカ

みほ『私を尊敬してると明言してくれてる優花里さんの攻略難度はかなり高かったはず。でも雷という緊急事態にお姉ちゃんの本能が反応して、普段のお姉ちゃんらしからぬ、抱きついて甘えるという行動を生み出した。これは新生西住まほ。ううん、エマジェシまほと言ってもいい』チカチカチカチカチカチカ!

みほ『私以外の戦車道メンバーはもうお姉ちゃんの手の平の上……つまり釈迦住(しゃかずみ)まほ』チカーチッチカーチカチ

みほ『お姉ちゃんが転校してきたって聞いた時からこんな事態になるかもしれないとは思ってたけど……まさか釈迦にまでなっちゃうなんて……』チカチカッチチチカ

警官「ちょっとキミ!何をピカピカやってるの!」

みほ『え?私ですか?』チカチカチカ

警官「それだよ!今の!」

みほ『はあ……』チカチカ

警官「やめなさい!」

みほ「………………はい」

警官「というかこんな雨の中、電柱に登って何をしているんだ!降りなさい!署で話を聞かせてもらう!」

みほ「あ、大丈夫です。この前、話聞きましたから」

警官「なにぃ!?じゃあ初犯じゃないのか!?なおさら来い!」

みほ「えー……」

みほ(私まで雷を落とされちゃった……)ハァ.. <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 03:15:05.85 ID:UI2cuFxMo<>
一週間後

【公園】

みほ「………………」ボーッ

みほ「はぁぁ……」

みほ(みんな……みんなお姉ちゃんにとられちゃった。あんこうチームまでも)

みほ(私に残ってるのはボコのぬいぐるみとか日用雑貨だけだよ)ハァ..

みほ(これからどうなるんだろう?別にみんなとの友情が無くなったわけじゃないんだけど………)ハァァァ..

??「浮かない顔ね」ザッ

みほ「え?」

エリカ「………………」

みほ「エリ…………逸見さん」

エリカ「エリカでいいわ」

みほ「あ、うん…………エリカさん、どうしてここに……」

エリカ「ヘリでちょっと、ね」

みほ「……お姉ちゃんに用事ですか?お姉ちゃんは今……」

エリカ「違うわ。私はあなたに会いに来たのよ」

みほ「え?」

エリカ「隊長が大洗に転校してからは姉妹水入らずで楽しく過ごしていると思っていたけど……どうやらそうでもないみたいね」

みほ「………………」

エリカ「……………」

みほ「………………」

エリカ「……何があったの?」

みほ「……実は……――――」
<> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 03:18:43.97 ID:UI2cuFxMo<>
みほ「――――という感じで、みんなお姉ちゃんの方へ行っちゃって……私は……寂しくて……」

エリカ「…………そう」

みほ「………………」

エリカ「………………安心しなさい」

みほ「え?」

エリカ「」ギュッ(みほを抱きしめる)

みほ「ぁ……」

エリカ「……他の連中は知らないけど、私はあなたの傍を離れはしないわ」

みほ「エリカさん……?」

エリカ「あなたが黒森峰を離れた時、正直頭に来たし、再会してからもキツイ言葉をかけてしまったわ。でも私の気持ちは前から変わらない」

みほ「………………」

エリカ「あなたが黒森峰にいた時からずっと……私はあなたが好きよ」

みほ「!!」

エリカ「私は……隊長と共に過ごしながらもあなたを……みほを想い続けてきた。隊長に落とされた大洗の子たちとは違うわ」

みほ「あ…………」

エリカ「だから安心しなさい。私はあなたから離れない。あなたをずっと好きなままよ」

みほ「エリカ……さん……」

エリカ「…………………」

みほ「……………………」

エリカ「…………………」

みほ「……………………」キュッ..

エリカ「!」
<> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 03:19:31.31 ID:UI2cuFxMo<>
みほ「……………………」

エリカ「………………ふ」

エリカ(やった…………っ!作戦成功よ!)ニヤァァ...

エリカ(この子を手に入れるためにしてきたことが……ついに実を結んだわ!)

エリカ(隊長を大洗に転校させるために西住しほさんに何度も進言し…)

エリカ(転校した隊長が大洗の子たちを落とし、みほが孤立するのを待つ)

エリカ(そして悲しみに暮れるみほの前に私が颯爽と登場。傷心のみほを慰め、私へ依存させる!!)

エリカ(なんという完璧な計画!我ながら見事としか言いようがないわ!)ククク..

みほ「エリカさん……私……」

エリカ「……何も言わなくてもいいのよ。ただ私の傍にいてくれれば」

みほ「エリカさん……」

エリカ「だから……私と……」

まほ「…………みほ」ザッ

みほ「……お姉ちゃん……?」

エリカ「!隊長……」

まほ「久しぶりだな、エリカ」チラ

エリカ「は、はい……」サッ

まほ「………………」

エリカ「……………」
<> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 03:26:09.65 ID:UI2cuFxMo<>
まほ「…………みほ」

みほ「………………」ピク

まほ「今からご飯を食べに行かないか?美味しい店を教えてもらったんだ」

みほ「…………行かない」

まほ「どうして?」

みほ「……そのお店教えてくれたのって、どうせお姉ちゃんのこと好きな子からでしょ?その子と食べればいいと思う」

まほ「私はみほと一緒がいいんだ」

みほ「っ……そ、そんな言葉に騙されないもん」

まほ「騙すつもりなどない」

みほ「ウソだよっ!いつもいつも私を放って他の子と遊ぶくせに!」

まほ「それは……せっかく大洗に来たのだからコミュニケーションを……」

みほ「だとしても限度があるもん!メールだってたくさんくれるけど、いつも誰かと遊んだ話ばっかり!」

まほ「確かにそうだが……」

みほ「電話だってそうだよ!寝る前にお姉ちゃんとお喋りするのが毎日の楽しみだったのに……!メールとおんなじで誰かとどこに行ったとか、あの子はすごいとか…」

まほ「………………」

みほ「お姉ちゃんは私よりみんなと遊んでる方が楽しいんでしょ!私のことなんかどうでも……」

まほ「そんなわけない!」

みほ「っ!」

まほ「……私がみほをどうでもいいと思うはずがないだろう?血を分けた姉妹であり、みほが大洗に行くまでずっと共に過ごしてきたのだから」

みほ「でも……メール……」

まほ「……そうだな。確かに……みほを蔑ろにしたと思われても仕方がないかもしれない。だが、私はみほが大好きだということは信じてくれ」

みほ「っ…………で、でも……言葉だけじゃちょっと…………わかんないよ」

まほ「だったら……」スッ

エリカ「っ…………」ササッ..

まほ「………………これでどうだ?」ギュッ(みほを優しく抱きしめる)

みほ「っ……ちょっとだけ、わかった。でも…………まだ足りない……///」

まほ「そうか。では…………ちゅっ」(みほの頬にキス)

みほ「////」ビクン

まほ「………どうだ?これでわかってくれたか?」

みほ「…………い、一回じゃわかんない///」 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 03:28:25.15 ID:UI2cuFxMo<>
まほ「だったら何度でもするさ」チュ..チュ..チュ..

みほ「っ……///」

まほ「どうだ?私の気持ちが伝わったか?」

みほ「……さ、さっきよりは。でも……まだ足りない//」

まほ「どうすればいい?」

みほ「……耳元で好きってゆって。それでほっぺにチュー//」

まほ「わかった。みほ」

みほ「っ……//」ピクン

まほ「好きだよ、みほ…………ちゅ」

みほ「///」ゾワゾワ

まほ「……これで私がみほを大好きだとわかってくれたか?」

みほ「う、うん……//」

まほ「よかった」ホッ

みほ「……でもそれって何番目?お姉ちゃんは私を何番目に好き?」

まほ「順位なんてないさ。みほは唯一無二の存在だからな。誰とも比べられない」チュ

みほ「そ、そっか///」

まほ「ああ」

みほ「………………」

みほ「…………わ、私も……」

まほ「ん?」

みほ「私も……お姉ちゃんが大好き、だよ///」

まほ「そうか……ありがとう」ニコリ

みほ「だから……その………///」

まほ「ん?」

みほ「………………もっとナデナデとか……ギュッてしてほしい。もっとお姉ちゃんと一緒にいたい」

まほ「そうか…………だったら…」

みほ「?」

まほ「一緒に暮らすのはどうだ?」

みほ「!!」

エリカ「!!!」 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 03:29:58.18 ID:UI2cuFxMo<>
まほ「大洗に来た当初は、私もみほのように一人暮らしができるようにならなければと思っていたが……やはり寂しくてな。私の部屋かみほの部屋、どちらかで一緒に住もう」

みほ「………………」

みほ(お姉ちゃんに……プロポーズされちゃった…………!!)

まほ「…………みほ?」

みほ「っ……お姉ちゃん!!」ギュッ!

まほ「わ!?」

みほ「お姉ちゃんと一緒に住めるならどっちでもいい!」

まほ「ふふっ、そう言われると困ってしまうな。私もみほといられるなら場所はどこでもいいんだから」ナデナデ

みほ「えへへ……///」

まほ「ではどっちに住むか、今から喫茶店にでも行って話し合おうか」

みほ「うんっ!」

みほ(これでお姉ちゃんともっと一緒にいられる……やったぁ!!)



エリカ「………………」

エリカ「………………」

エリカ(みほと隊長は行ってしまった……もはや私の付け入る隙など全く無いと見せつけるように……)

エリカ「うぅ……」ガクッ

エリカ(……私の作戦が失敗するなんて……!)

エリカ(私の今までの努力が……水の泡に……!!)

エリカ(……隊長が転校するきっかけを作ったのが私であることが黒森峰に知れ渡り、チームメイトから冷たい目で見られながらも耐えられたのは、その先にみほと恋人になれる未来が待っていると信じていたからこそなのに……)

エリカ(それがこの結果…………私はどうすれば…………)ガクッ

エリカ「うっ……うぅ…………うぁあ……」グス..
<> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 03:33:22.35 ID:UI2cuFxMo<>
??「……そんなに落ち込まないでください」ザッ

エリカ「え……」

小梅「………………」

エリカ「……………………小梅……?」

小梅「……待っていろって言われたけど…………エリカさんがヘリに戻って来ないので様子を見に来ちゃいました」

エリカ「っ………私は…………」

小梅「…………エリカさん」

エリカ「………………なによ……」

小梅「エリカさんは私が守ります」

エリカ「えっ?」

小梅「エリカさんはただひたすら自分に正直に突き進んだだけです。誰に責められる謂れもありません」

エリカ「っ……や、やめてよ!今、そんな優しい言葉……」

小梅「辛かったですよね?でももう我慢しなくていいんです」

エリカ「だ……から、やめてって……」グス

小梅「……思いきり、好きなだけ泣いてください。エリカさんの気のすむまで」ギュッ

エリカ「ぁ……」

小梅「私が全部、受け止めますから」ニコリ

エリカ「小梅……」

エリカ「う………」

エリカ「……う……うわあああああん!」

小梅「………………」ナデナデ

エリカ「小梅……小梅ぇ……!」グス..

小梅「エリカさんは頑張りましたよ」ナデナデ..

エリカ「うゎああ……ああ…あ……っ……――――」 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2016/10/16(日) 03:37:08.23 ID:UI2cuFxMo<>
エリカ「………………」

小梅「…………………」

エリカ「…………もう大丈夫よ」

小梅「……はい」スッ

エリカ「………………」

小梅「…………………」

エリカ「その…………か、カッコ悪いところ見せたわね//」

小梅「いえ……」

エリカ「……………」

小梅「………………」

エリカ「あ、あのさ」

小梅「はい」

エリカ「…………だ、抱きしめてくれて…………嬉しかった。その…………ありがとう……///」

小梅「はいっ!」ニコリ

エリカ「……もう私には小梅しかいないのかもしれないわね」ボソッ

小梅「エリカさん?」

エリカ「な、なんでもないわ!そろそろ帰るわよ!」ザッ

小梅「あ、はい」

エリカ「」テクテクテク...

小梅「…………………………」

小梅「…………………………」

小梅「…………………………」

小梅「…………………………」

小梅「………………………ふ」

小梅(やった……!作戦は大成功!)ニヤァァ..

小梅(エリカさんを手に入れるためにしてきたことが……ついに実を結んだ!)

小梅(隊長を転校させるというアイデアをエリカさんの前でそれとなく匂わせ、エリカさんが行動するように仕向け…)

小梅(そしてその裏で、隊長が転校したことにショックを受ける黒森峰の生徒に『エリカさんが隊長の転校を促した』と伝え、黒森峰での立場を危うくさせる)

小梅(もはやエリカさんに残されたのは、みほさんと結ばれるために行動することのみ。それがエリカさんの全て!)

小梅(でもそれも、私の狙い通り失敗に終わった……もはやエリカさんは一人。孤独に震えることしかできない)

小梅(……そんな時!)

小梅(そこに私が現れ、エリカさんを慰め、エリカさんの全てを肯定する。そうすれば傷心のエリカさんの気持ちは私へ傾き、依存心が高まる。私を失うのが怖くて仕方ないほどに……)

小梅(エリカさん……ずっと……ずっとあなたが欲しかった……)

小梅(もう、決して逃がしはしませんよ……ふふ、ふふふふふ……)



【おわり】

<> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2016/10/16(日) 03:39:58.96 ID:UI2cuFxMo<> またまた長くなってしまった……もっと短くするつもりだったのに
読んでくれた人ありがとう
<> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2016/10/16(日) 03:44:35.71 ID:GT7Xpec1o<> みぽりんの心の声がセンスに溢れててすげー笑った
引用も幅広いしめっちゃ面白かった

エリカさんセコい!小梅さんもっとセコい!いや賢い <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<><>2016/10/16(日) 04:19:46.84 ID:jNSvcpi80<> 乙、今回もめっちゃ面白かった
実母をマッサージでヨガらせるとか流石に業が深過ぎて尊敬する
次回作待ってます <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2016/10/16(日) 04:27:06.43 ID:tDz0ULNDO<> 最近ぽんこつまぽりんばかり見せられてきたけど完璧超人まほさん素晴らしいです!!乙 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2016/10/16(日) 04:32:48.72 ID:UeK4u84SO<> 思考の中にまほのことが好きなのが見え隠れしていたから読めたけど
そうじゃなかったら普通に生き地獄やんこれ
まほさんも罪な人や <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2016/10/16(日) 07:28:48.68 ID:L1eIp26u0<> 唐突に現れて負けて捕まったエリカが不憫だ…
尋常ならざるセンスと幅広さが面白かった <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2016/10/16(日) 09:11:12.29 ID:SNz6pW0T0<> あ、エンドロールに名前がなかった人だ <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2016/10/16(日) 10:32:13.90 ID:1BSmz4Pmo<> レッドスターさんはもうどうしようもないですね…
乙 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2016/10/16(日) 10:36:20.81 ID:ac4KORebO<> みぽりんの〜もんって口調が変わるの可愛い <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2016/10/16(日) 13:27:22.21 ID:rLcS7OWzO<> 乙 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<><>2016/10/16(日) 17:16:51.91 ID:K4bbZXqco<> 堕ちた子達のアフター書いてええんやで <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2016/10/16(日) 20:08:09.25 ID:GT7Xpec1o<> このスレで終わりそうにないな
アフターの最中に他校の生徒も落としてしまいそう <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2016/10/16(日) 20:50:30.49 ID:nId5TlBSO<> 計画通り <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2016/10/17(月) 01:04:57.98 ID:R7VrQG4Io<> 乙 すべてはレッドスターの計画どおりに <>