◆DzqSqE/FWA<>saga sage<>2017/07/02(日) 10:57:31.31 ID:tbHYZdTe0<>


舞鶴鎮守府A地区568艦隊喫煙所 通称"ビスマルクの偽装煙突"

提督「はぁ、ようやく終わったなぁ……」

Гангут「貴様か、仕事は済んだのか? またサボタージュで
       オオヨドにどやされないだろうな?」

提督「いやいやマジで終わったって。今回は何もないはずだったのになぁ」

Гангут「何があったんだ? 随分と疲れているようにも見えるが」

提督「昨日さぁ、艦娘が来てから四周年だかの慰安コンサートが大阪であっただろ」

Гангут「あぁ、楽団を呼んで盛大にやったらしいな」

提督「そこに何と深海棲艦が紛れてたってんで今の今まで対応に追われてた。
   全く、意味が分からんぞ。被害がなかっただけマシだが訳が分からん」

Гангут「被害が無かった? 観客として来てたのか?」



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1498960650
<>提督「やっぱり喫煙所は癒しだな」
◆DzqSqE/FWA<>saga sage<>2017/07/02(日) 10:58:28.69 ID:tbHYZdTe0<>
提督「いや、何か歌手の人に変装して歌ってたらしい。あと個体識別反応は、
   深海海月姫だったそうだ、一体何のつもりだあのSCP-1264は」

Гангут「歌手に化けたとはまた大胆な、というか分かっていたならなぜ攻撃しなかった?」

提督「そりゃ被害が出るからだよ。歌ってる最中は普通に歌ってたらしいし。
   終わったら忽然と消えてたから追撃も空振りに終わったんだとよ」

Гангут「歌いに来ただけなのか? 全く意味が分からんな。
       入れ替わられた歌手は無事だったのか?」

提督「そっちは何も無かったらしい。三越で呑気に買い物してたそうだ。
   偽の日程を渡されていたとか何とか。全く手の込んだことだ」

Гангут「深海が渡したのかそれ? そんなに歌いたかったのか……?」

提督「それだったらどんなに楽か。都市部に侵入されたってのも大問題だが、
   下手したら催眠音波みたいなものも紛れてる可能性もあるから、
   観客全員の精密検査の手配とか、警備体制の見直しで寝てないし本当迷惑な」

Гангут「深海がどういう生態か分からん以上必要な措置だな。
       艦娘が沈んだら深海になるという噂もあるし、
       深海に殺された人間がどうなるかも分からんしな」

提督「まぁ被害出さないのが俺たちの仕事だしな。
   今回は本当に冷や汗かかされる話になるな。
   ……、まぁ辛気臭い話はもういいや。せっかく喫煙所に来たんだから吸わないとな」

<>
◆DzqSqE/FWA<>saga sage<>2017/07/02(日) 10:59:06.76 ID:tbHYZdTe0<>


Гангут「しかし不便になったものだな、分煙などとここまでうるさいとは」

提督「まぁ仕方ない。というか分煙で済んでるだけまだマシだよ。
   ……鎮守府が全面禁煙になったら厚生労働省と大本営と国会を砲撃してやる」

Гангут「それはいい考えだ。私に砲撃は任せてほしい」

提督「お前の場合パイプだから余計に分煙も合わないだろうしな。
   四六時中咥えてるのが普通なのにな」

Гангут「まぁそうだが、ちっこいのに煙を吸わせるのも悪いしな。
       その位の配慮はするさ」

提督「そいやお前の部屋に四六時中駆逐艦が来るんだって?
   何でそんな懐かれてるんだ?」

Гангут「分からんが、Верныйは艦の頃は関わりは無かったが、
       ソビエトロシアの同僚だったからというのは分かる。
       それのおまけで第六駆逐隊が来るのもわかるんだが……」

提督「あいつら仲いいしな」

<>
◆DzqSqE/FWA<>saga sage<>2017/07/02(日) 10:59:40.88 ID:tbHYZdTe0<>

Гангут「だがフブキやらシラユキやらソウリュウヒリュウが何で私の部屋に入り浸るんだ?」

提督「ん……?」

Гангут「ソウリュウは何か撃沈した深海どもの写真を見せてくるし、
       ヒリュウはやたらタモンマルの話ばかりしてくる。
       ちっこいの共はそういうことは無いんだが、やたら我が国に詳しいし、
       私の赤旗勲章をやたら見せろとせがまれるのは困る」

提督「あー……」

Гангут「こっちのちっこいのは皆そうなのか? 来てるメンバーはいつも同じだが……」

提督「皆が皆そうじゃあないんだが、まぁその何だ、声帯の妖精さんのせいだろうな」

Гангут「艤装だけじゃなくて喉にもいるのか妖精さんは」

提督「魔女の婆さんよりはマシだろう?」

Гангут「比較対象が悪すぎるだろう。バーバ・ヤガーは人食い鬼のようなものだぞ」

提督「まぁ純粋にお前を慕ってのことだから、悪く思わないでくれ」

Гангут「そういうものなのか……」

提督「気の悪い連中じゃないしな、でも大本営からもらった書類だと吹雪は問題児って書かれてたな。
   そういう感じは全くしなかったけど」

Гангут「慕われるのは悪いことじゃあないが、なぁ」

提督「まぁお前さんがベリヤ※的な嗜好持ってたら即で営倉に送るがな」

Гангут「流石にそれは怒るぞ」


※スターリン時代のNKVD長官、少女を拉致して乱暴する悪癖があった。



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◆DzqSqE/FWA<>saga sage<>2017/07/02(日) 11:00:14.85 ID:tbHYZdTe0<>


提督「あぁ〜、今日も元気だ煙草が美味い!」

Гангут「煙草が美味いのは普通だろう」

提督「いや調子悪い時は酒は苦いし煙草は辛いんだよ。
   パイプだと技術が身についてるからそうでもないのか?
   現に今喫煙所の中やったら空気甘いし。やっぱりパイプと葉巻は異質だよなぁ」

Гангут「そうなのか?」

提督「普通の煙草だと吸い方が乱暴になりがちだからな。
   パイプみたいにしくじったら手で持てなくなるくらい熱くなるってのはないし」

Гангут「吸い始めの頃は確かに焦がしたりもしたなぁ。
       というか貴様も使っていたのか? Япония(日本)だとかなり珍しいと聞いたが」

提督「昔な。ただ現代人のライフスタイルだと合わないしなぁ。
   喫煙所に2時間籠る訳にもいかないし」

Гангут「私は非番の時はその位は居るな。ちっこいの共が来るから部屋で吸えないし」

提督「そりゃ喫煙所のヌシ呼ばわりされても仕方無いな」

Гангут「本を読んだり戦闘や演習の反省点をまとめたりしながらだから、
       無為に過ごしている訳じゃあないんだがな」

提督「休んでるのか仕事してるのか分からんなそれ」

Гангут「ジョーザイセンジョウと言うのだろうこっちだと」

提督「あんまり張り詰めすぎてもいざというとき働けないじゃないか。
   ソ連みたいな常時監視は効率も悪いし駄目だろうに」

Гангут「むしろそっちの月月火水木金金だろうそれは。
       Неделька(ロシア民謡の”一週間”)が随分殺伐とした歌になるぞ」

提督「そのバージョンの一週間は逆に聞いてみたいな。
   あ、前々から思ってたんだが聞いていいか?」
<>
◆DzqSqE/FWA<>saga sage<>2017/07/02(日) 11:00:47.57 ID:tbHYZdTe0<>

Гангут「何だ?」

提督「お前さんのそのパイプってどうなってるんだ?
   金属製って訳でも無いんだろうが、珍しい外見してるよなぁ。
   上から金属かぶせてるだけなのか、それとも銀色に塗ってるのか」

Гангут「気にしたことは無かったなぁ。手入れの時もモール通すだけだし。
       これどうなってるんだろうな」

提督「いや自分のものじゃないか」

Гангут「この姿になってからずっと持ってたからなぁ。
       言われてみると気になってきたぞ」

提督「何か壊したら大変そうだし深く追及するのはやめとこう」

Гангут「そうだな、ちょっと怖くなってきたな」

提督「じゃあ俺の昔のコレクションやるからそっち使うか?
   お前よりも年上のパイプもあるぞ」

Гангут「何だそれ逆に怖いぞ」

提督「中は塩とアルコールで徹底洗浄してるから安心しろ。
   昔集めてたけど使わなくなったしな。アメリカイギリスフランスイタリアより取り見取りだぞ」

Гангут「まぁ貰えるというなら貰うが……」

提督「場所取るだけだから引き取ってくれると本当ありがたい」

Гангут「期待はしないでおくよ」


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◆DzqSqE/FWA<>saga sage<>2017/07/02(日) 11:01:41.62 ID:tbHYZdTe0<>


提督「パイプというと一つ気になってることもあってな」

Гангут「何だ?」

提督「グルジアのスターリン記念館に、ヤルタ会談の時に同志スターリンが
   チャーチルからダンヒルのパイプをもらってるはずなんだが、それも展示してるのか気になる」

Гангут「そうは言われても行ったことないぞ私も」

提督「でもブルジョアの象徴みたいなダンヒルのパイプを置いてない可能性もあるし。
   一回行ってみたいがそれだけのためにグルジアに行くのもなぁ」

Гангут「グルジアって何があったか……、ずっとバルト海に居たから分からんぞ」

提督「……ワイン? スターリンのお墨付きだぞ」

Гангут「思いつかないな……」

Гангут「っとそういえば同志スターリンと言ったな」

提督「それがどうかしたか?」
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◆DzqSqE/FWA<>saga sage<>2017/07/02(日) 11:02:19.00 ID:tbHYZdTe0<>

Гангут「貴様、私が着任したときに我が国の歌を流していただろう?」

提督「あー、あれか。あれ実はアメリカの曲なんだが」

https://www.youtube.com/watch?v=l0kVDm76ld8

Гангут「そうなのか?」

提督「アメリカのゲームに出てくるソ連のテーマだったと思う」

Гангут「アメリカの曲だったのか、確かに歌詞が少し変だというか、
       トロツキスト※っぽい部分もあるし妙だとは思っていた」

提督「そもそも首都とかウォッカを称える歌ってなんだよって話だしな」

Гангут「ファシスト共の国歌の二番でドイツの女性とワインを称えてたりもしてはいるがな」

提督「ドイツ国歌に一番と二番は今は存在しないから(震え声)」

Гангут「後一つ聞きたいが、モスクワで一番高い建物はどこだ?」

提督「そりゃルビヤンカ※※だな、地下からシベリアが見える」

Гангут「貴様、やはりいける口ではないか」

提督「共産趣味は今やオタクの必修科目だからな」

Гангут「我が国がネタになるというのもどうかと思うんだが」

提督「まぁソ連が崩壊して現実的な脅威じゃなくなったしな。
   ネタにする余裕も出るというものだ」

Гангут「そこは分からんなぁ。フブキ達と同じなんだろう?」

提督「あいつらの声帯の妖精さんはガチだからなぁ」

Гангут「ガチって何だ全く……」


※世界同時革命を標榜したトロツキーを首魁とする一派、スターリン時代に粛清された。

※※KGB本部、地下牢もあった。
  問「モスクワで一番高い建物は?」 答「ルビヤンカ、地下からシベリアが見える」
  は定番のアネクドート(ロシアンジョーク)。


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◆DzqSqE/FWA<>saga sage<>2017/07/02(日) 11:02:52.44 ID:tbHYZdTe0<>


提督「そういや鎮守府にはもうなじめたのか? 吹雪たちや第六駆逐隊以外とも
   うまくやっていけそうか?」

Гангут「その点は問題ない。Graf ZeppelinやCommandant Testeとも仲良くやっている」

提督「Commandant Teste? 何か繋がりあったっけ?」

Гангут「царь(皇帝)が居た頃の宮廷はフランス語が標準語だったからな、私も話せるぞ」

提督「おお意外な特技」

Гангут「大したものじゃないがな。ところで、最近Commandant Testeの奴が、
       ズイウンズイウンと熱にうなされたように繰り返してるんだが、
       何か知らないか?」

提督「瑞雲祭りの犠牲者がここにも居たか……」

Гангут「水上機だよな、фестиваль(お祭り)……?」

提督「大本営がトチ狂って瑞雲の周りで踊る祭りを開催したからな、
   んで富士急ハイランドに瑞雲が降臨した」

提督「光り輝く瑞雲が『我が名を称えよ 我が栄光に満ちた名を称えよ』って現れたらしい」

Гангут「それどうなったんだ?」

提督「大本営が宥めすかして瑞雲(六三四空/熟練)だけもらってお帰り願ったそうだ」

Гангут「だがCommandant Testeはまだ治ってないぞ」

提督「今でも瑞雲祭り残党が鎮守府で1/1瑞雲を設置して周りで踊ってるからなぁ」

Гангут「踊っていれば何かいいことでもあるんだろうか」

提督「瑞雲12型(六三四空/熟練)が貰えるかもとウチの伊勢日向も気合入れてたしなぁ」

Гангут「恐ろしいな」

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◆DzqSqE/FWA<>saga sage<>2017/07/02(日) 11:03:28.40 ID:tbHYZdTe0<>


提督「他の艦とは仲良くやれそうか?」

Гангут「問題は無い、が少々何を話したらいいか迷いはするな」

提督「共通の話題か、長門辺りとは気が合いそうだが」

Гангут「確かに合うかもしれんが、二人で話を続ける自信は無いな。
       あまり会話が弾むタイプでは無さそうだ」

提督「確かに。妹の陸奥なら話題を上手く引き出してくれそうだがな」

Гангут「後は重巡や軽巡とも上手く連携できるように、
       普段から話しておきたいが、何を話せばいいのか」

提督「話せば仲良くはなれそうだが、話題なぁ。
   Гангутはファッションとかコイバナみたいな、
   女の子女の子な話するタイプでもないだろうしな」

Гангут「そうだなぁ。あまり浮いた話は好みじゃあない」

提督「じゃあ間宮で仲良くアイスを食べるとか?」

Гангут「マミヤーか、あのアイスは絶品だったぞ。
       我がソビエトロシアのアイスにも引けを取らない品だった」

提督「ソ連のアイスって美味いのか? 寒い国だからそういうの嫌われそうだと思ってたけど」

Гангут「我が国ではGOST117-41に準拠してアイスクリームを作っていた。
       厳しい基準で、一切の人工甘味料や着色料、保存料が禁じられ、
       賞味期限が工場出荷から一週間という、とても品質の高いアイスが作られていたんだぞ」

提督「そりゃ初耳だわ」

Гангут「西側でも高級品扱いだったからな、それに並ぶマミヤーも大したものだ」

提督「アイス通を唸らせる間宮さんはやっぱりすごかったんだな」

Гангут「マミヤーアイスを肴にすれば話も弾むな、今度誘ってみるか」

提督「後はそうだな、熊野と衣笠は見本になるかもしれんから、
   話しておくといいかもな」

Гангут「ほう、何が見本になるんだ?」

提督「熊野はハチミツを毎朝舐めて100エーカーの森の本塁打王で鳴らしてたし、
   衣笠は毎朝コーンフレーク二杯食べてハガネのような肉体を手に入れたんだ。
   強くなるにはいい手本だと思うぞ」

Гангут「すまないがそれは全く参考にならないと思う」
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◆DzqSqE/FWA<>saga sage<>2017/07/02(日) 11:04:09.73 ID:tbHYZdTe0<>

Гангут「ところで、だ。ここはクリーンか?」

提督「クリーン? あぁ問題ない。喫煙所の会話が漏れたりすることはないぞ」

Гангут「そうか、では一つ問いただすが、夜中に貴様の部屋から、
       我が国の国歌やら軍歌、民謡が漏れ聞こえることがあったが、
       やはりそれも趣味なのか?」

提督「完全に趣味だな、ソ連の国歌は国歌の中で一番格好いいと思う。
   かの吹雪達の声帯の妖精さんもあれがきっかけで共産趣味に嵌ったらしいし」

Гангут「そうなのか、では時々執務室のラジオから乱数が聞こえるのは?」

提督「それは多分だが、北朝鮮の暗号放送だろう。取り締まってないのが謎なんだが」

Гангут「そうかそうか、だが……」

Гангутは身を乗り出し、提督の横に腕を素早く突き出した、いわゆる壁ドンの体勢である。

Гангут「貴様、素直に話せ、所属はどこだ? 子供の国の隣のビル※か?
       それとも水族館※※か?」

提督「待て待て待て、近いしそれに随分と勘違いされているような気がするぞ?」
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◆DzqSqE/FWA<>saga sage<>2017/07/02(日) 11:04:36.11 ID:tbHYZdTe0<>
Гангут「戦争が終われば私は祖国に帰らねばならないが、
       貴様を手伝えばその時の手土産にもなるだろう、協力は惜しまないぞ、
       товарищ(同志)」

提督「そこはシンプルに考えろ、宇宙開発時代、アメリカは無重力でも上下逆にしても水の中でも
   氷点下でも摂氏300度でも、どんな状況下でも
   どんな表面にでも書けるボールペンを開発した!! 一方ロシアは……」

Гангут「鉛筆を使った、か」

提督「その通り、単純にソ連の曲を聴いていたのは趣味だし、
   乱数放送は周波数合わせの時に間違って流れただけだ」

Гангут「……当てが外れた、な」

提督「そもそもウチの防諜は完璧だからな、スパイなんざ居ない」

Гангут「私を弄んで……、コルィマ※※※に送ってやる!」

提督「いやそれはマジで勘弁してくれ」

Гангут「ええいこうなったら!」

Гангутはおもむろにに提督の頭を掴み、思い切り接吻をした。

Гангут「これで貴様と私は共犯者だ!」

提督「……はい?」

Гангут「貴様を慕う艦は多いんだぞ! それを差し置いてファーストキスを奪ってやった!
       これをばらせば艦隊は大混乱で嫉妬の嵐が巻き起こり艦隊運営はできなくなるだろう!
       だから今の話は全て忘れろ!」

提督「お、おう」

Гангут「ではこれで終わりだ! до свидания!(さよならだ!)」

提督「行っちまった……、案外可愛いところもあるんだな」

提督は煙草に火をつけ、ゆっくりと先ほどの余韻とともに味わった。




※KGB本部のルビヤンカのこと、子供向け百貨店「子供の国」のビルの隣にあったため。

※※GRU本部のこと、本部がガラス張りの建物のため、通称がАквариум(水族館)。

※※※シベリアにある金山、スターリン時代は強制収容所として使われ、
   収容されてからの平均余命は三週間とタンクデサント並を誇った。
   ちなみに現在も通常の金山として操業中である。


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◆DzqSqE/FWA<>saga sage<>2017/07/02(日) 11:05:16.88 ID:tbHYZdTe0<>

Warspite「部長、Гангутはどうやらスパイではないようです。
     そこはひとまず安心ですね」

部長「そうか、では引き続き情報収集を頼むぞ」

Warspite「ええ、それでh」

大淀「Warspite、受話器を置いてください」

Warspite「Oh……」

部長「オオヨドか!?」

大淀「その声は稲妻のイヨマンテですね、当鎮守府でこれ以上勝手な真似はさせませんよ」

部長「ぐぬぬ……」

大淀「さてWarspiteさん、これから少々インタビューの時間ですよ」

Warspite「Bloody hell!」


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◆DzqSqE/FWA<>saga sage<>2017/07/02(日) 11:05:46.92 ID:tbHYZdTe0<>

Iowa「さってこの葉巻をステイツの仲間に送らないと……」

天井から川内のダイナミックエントリー!

Iowa「aieeeeeeee!」

川内「ドーモ、アイオワ=サン、その葉巻は?」

Iowa「ドーモ、センダイ=サン。これはタバカレラ、フィリピンの葉巻よ」

川内「へぇ、じゃあ一本貰うね」

Iowa「あっ……」

川内「フンフン……、これは、ハバナ産!」

Iowa「マイガッ!」

川内「アメリカにはキューバ産の葉巻は禁輸※って、知ってるよね?」

Iowa「だってステイツの仲間が欲しがるから……」

川内「日本だと簡単に手に入るからって……、
   密輸で国際問題になるのは私たちなんだから、これは没収!」

Iowa「Noooooooo!」

川内「フィリピン産に偽装するなんて悪質だから、これは提督にも報告するよ」

川内「後、とりあえずしばらくはコーラとアイスクリームとピザとフライドチキンとベーコン禁止!」

Iowa「ジーザス!」



提督「なぁ大淀、Warspiteは最近目がうつろだし、Iowaは何かやつれてるけど何かあった?」

大淀「そういえばГангутさん最近提督と話す時は目が潤んでますよね」

提督「……」

大淀「……」

提督「今日も鎮守府は平和、だな!」

大淀「全くですね」


※キューバへの経済制裁の一環でケネディ政権時代から禁輸となっている。

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◆DzqSqE/FWA<>saga sage<>2017/07/02(日) 11:08:54.30 ID:tbHYZdTe0<> 以上です。
海月姫云々はおとついの大阪公演で、歌ってる人が迫力満点でバストも豊満だったんでまるで海月姫みたいだったなぁということでw
ガングートは公式で喫煙してるような感じなので喫煙所でダラダラ話してる話にしてみました。
ちなみにキューバ産の葉巻の密輸は何か野球のクソ外人を調べるとたまーに「葉巻の密輸で逮捕」って記述があって、
どういうことだと思って調べてみるとそんなことになっていたようです。
キューバ産の葉巻は高級品で昔から人気があるんですけどね。
このせいでケネディは自分の分を確保してから禁輸したなんてジョークもあったりします。

過去作一覧はトリップで検索してください。トリつけてない時期もありますけどご容赦を。
それではhtml化依頼出してきます。 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2017/07/02(日) 11:42:30.68 ID:YGPFs16QO<> 乙 ここの鎮守府真っ赤に染まりそうですね <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2017/07/02(日) 20:42:15.64 ID:tw7YrfOE0<> 非常に良かった
こういうニッチ寄りなネタでさらっと書けるのはちょっと羨ましい <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2017/07/03(月) 04:55:18.83 ID:Xy7S1jSWo<> おつおつ
こういうの好き <>