</b> ◆ALICE6.PAk<b><><>2018/03/20(火) 19:40:57.73 ID:wBs6oLGs0<>目を覚ますと、あなたは見知らぬ部屋で眠っていた。 <br> あなたは目を覚ます以前の記憶を忘れている。家族のこと、自分のこと、そして世界のことを全て喪失している。 <br> 何も思い出せない暗闇の中で、しかしあなたは身体を動かし、頭を回し、行動を行うことができる。 <br>  <br> さあ、何をしよう？<>ダイスと鉛筆を持って、冒険の世界に出かけよう。
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします<>sage<>2018/03/20(火) 21:04:18.68 ID:lXgnjSjpo<> 先ず自分の状態の確認 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします<><>2018/03/20(火) 21:18:48.34 ID:wBs6oLGs0<> &gt;&gt;2 <br> ではあなたは、自分の状態を確認する <br> あなたは女性だった。その事実に対して、あなた自身が違和感を感じる所はない <br> 身長は、高く見積もっても150程度だろうか。姿見が無いので確認できないが、おそらくはそれよりも遥かに低い <br> 身にまとっているのは、膝丈まで届く長い麻の服。襤褸といって良い程擦り切れており、所々際どい部位が見え隠れしている <br> 服の間から覗く双丘は、悲しいほどになだらかだ。けして&quot;無い&quot;訳ではないが、女性的な膨らみを明らかに欠如している。しかし触れてみれば、男性にはない柔らかさを感じる <br> 次に腕と足を見る。平均よりも遥かに細いであろうそれらは、一般的に言う健康さよりも遥かに肉付きが少なく、そして白い <br> 太陽に当たっていないというよりは、寧ろ色素を持っていないが故の白さであろう <br> 両の手首と、右脚には鉄の輪が掛かっている。あなたの腕や足首より僅かに大きい程度のそれは、用意に抜くことができない <br> 両手首に繋がれた鉄枷からは鎖が繋がり、腕同士が極端に離れるのを拒否している <br> しかしあなたがもし両腕を極限まで引っ張れば、錆だらけの鎖は容易に切り離し、あなたの両腕を自由に解き放つ事ができる <br> 右脚に掛かっている鉄枷からは、50cm程度の鎖が繋がっている。鎖は途中で切り離され、あなたの行動を阻害する事は出来ない <br> あなたは度々肩にかかる、あなた自身の髪を見る。それは膝下まで伸びる長いもので、透き通る銀色をしている。 <br> 癖はなく、あなたが手櫛を通せば、髪はさっとあなたの手を通り抜けていく <br>  <br> あなた自身について、軽く見た程度で知れるのはここまでだ <br> 勿論あなたはこのままより詳しく、指定された部位についてあなた自身を調べてもいいし、他の行動をしても良い <>
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします<>sage<>2018/03/20(火) 21:23:32.37 ID:jKtb8/Kj0<> 自分以外に誰かいないか呼びかけてみる <>
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします<><>2018/03/20(火) 21:33:08.13 ID:wBs6oLGs0<> &gt;&gt;4 <br> ではあなたは閉ざされた空間で、あなた以外の存在を願い、それに呼びかけてみる <br> あなたが声を出そうとすれば、喉の奥に掠れた、砂のような感覚を感じる <br> 長らく声を出していなかったかのように、あなたの喉が、発声という行為に拒否反応をおこす <br> 本能的な反応に逆らえず、あなたは数度、空咳を穿つ <br>  <br> 暫くの間、あなたの咳の音だけが木霊する <br> それでももしあなたが諦めないのならば、あなたは次の発声で、掠れながらもようやくの発声が可能になる <br> あなたの澄んだ鈴の音のような声が、狭い個室に響き渡る <br> 虚しい声の反響を、しかし誰も応えてはくれない <>
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします<>sage<>2018/03/20(火) 22:11:53.94 ID:0Ln5J2k30<> 窓などを探す <>
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします<><>2018/03/20(火) 22:26:06.37 ID:wBs6oLGs0<> &gt;&gt;6 <br> ではあなたはこの閉鎖された空間から、どうにかして外界の情報を得る手段を模索する <br> しかし、あなたが今存在しているのは、狭苦しい閉鎖された部屋だ <br> 石畳の部屋も、床も、或いは天井も <br> 無情にもあなたの外向性を反射し、内側へと閉じ込めるばかりである <br>  <br> それでもあなたが全てを諦めずに周囲を探索するたならば、その目に映る筈だ <br> 立方体に切り取られた石煉瓦の個室、その南側に存在する扉を <br> それは古びた木材で出来ている <br> 鍵穴は錆びた鉄材で作られており、取手を捻っても扉は開く様子はない <br> あなたは力尽くで、或いは技術で、この扉を開いても良い <br> 勿論、それを開かずに、この閉じた世界を再び探索し続けても良い <>
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします<>sage<>2018/03/20(火) 23:05:53.57 ID:jKtb8/Kj0<> 力尽くで扉をこじ開ける <>
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします<><>2018/03/20(火) 23:22:46.34 ID:wBs6oLGs0<> &gt;&gt;8 <br> ではあなたは木製の扉へと近づき、それを力尽くで押し開いていく <br> それは木で出来ているが、しかしそれでも、あなたの華奢な身体で動かすには少しばかり役が足りすぎている <br> あなたは渾身の力で以てして、それを押し開いている <br> その行為が成功するか否かは、あなた自身の技能と幸運に基する所だ <br>  <br> ……… <br> …… <br> … <br>  <br> あなたがそれを行い始めて暫く <br> あなたの願いが通じたのか、木製の扉は石の壁を擦れながら、少しずつ、少しずつ隙間をあけていく <br> 乾いた耳障りな音を立てて、扉が開いていく <br> 渾身の力によって必要以上の血液と酸素とをシナプスに送り込むあなたには、その音は僅かにしか聞こえない <br> しかし少しずつ、本当に少しずつ、木製の扉の奥の景色が見えてくる <br> 暗闇だった個室に、光が差し込んでいく <br> 未来のように <br> 或いは過去のように <>
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします<>sage<>2018/03/21(水) 15:08:00.33 ID:Ye3rmpo2o<> 外に出る <>