◆ZKbJze6bBryN<>saga<>2019/03/03(日) 16:41:24.99 ID:nGbAwA8f0<>
一花「えっ。先週今月分のお小遣いあげたよね」
風太郎「いろいろ金、かかるんだよ。就職活動ってのは」
一花「フータロー君……1週間で10万円は……使いすぎだと思うよ」
風太郎「チッ……金ねーなら、いいわ。他から借りてくっから」
一花「他って……誰から?」
風太郎「どこでもいいだろ。どーしても今日金ないと駄目なんだよ。じゃあな、あばよ」
一花「待って!お金……いくら?」
風太郎「あー……3……いや、5だな」
一花(私だって今月仕事なくて厳しいのに)
一花「わかったよ、フータロー君。就職活動のため、だよね」
風太郎「おう。仕事ゲットのためにはいろいろ金かかンだよ」
一花「……」フルフルつ50000円
風太郎「……」グワシャ
風太郎「サンキュー、一花。やっぱお前が一番だわ」カチャカチャ
一花「ちょっとフータロー君。何ズボン下ろしてるの」
風太郎「外出る前によ、綺麗にしてくれよ、一花」ボロン
一花「あっ……うん……///」<>風太郎「一花、今月金ねンだわ」
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします<>sage<>2019/03/03(日) 16:54:59.60 ID:9Bt90Z4Fo<> きたい <>
◆ZKbJze6bBryN<>saga<>2019/03/03(日) 17:03:31.31 ID:nGbAwA8f0<>
フータロー君が大学を卒業した後、紆余曲折を経て私達は同棲を始めた。
女優として脂が乗り始めて、そこそこ大きな仕事もこなすようになっていたあの頃だった。
妹の夫で、初恋のあの人と再開した時、彼は仕事を大失敗して打ちひしがれていた。
高校時代は私に見向きもしてくれなかったけど、大人になれば価値観も変わる。
あの時、借金を肩代わりしてあげたら、彼はひどく私に感謝していた。
それから何度か会って、懇ろの関係になるまで時間はかからなかった。
女優なんて仕事をしていれば、いい男から悪い男まで選り取りみどりで男が寄ってくる。
彼はそんな男達と比べれば、地味で冴えない無職の甲斐性なしだ。
相変わらずデリカシーの欠片もなく、女の子の扱いだって、下手くそのままだった。
でも、彼を手に入れた時、私はあの子達に対する優越感にどっぷり浸ってしまった。
一度は負けたけど、最後に勝ったのは私。
そしてまだ私は勝っている。女の幸せを独占しているのは私だ。
五等分どころか、一切れだって渡したくない。
<>
◆ZKbJze6bBryN<>saga<>2019/03/03(日) 17:18:15.71 ID:nGbAwA8f0<>
一花(でもいくらお金あっても足りないよ……)クポポ
彼のを喉の奥までしっぽり咥え込んだ。
一花(フータロー君、君は幸せ者だぞ。お金だけじゃなくて、私に心も体もこんなに貢がせるなんて)
玄関先で、フータロー君に命じられるまま、私は跪いて彼のをしゃぶった。
一花(意外と大きくて、硬いんだよね……フータロー君の……何より私と相性ばっちり)クポクポ
ここ数日ご無沙汰だったのもあって、いつもより熱い。
彼が私からもらったお金を何に使っているのかは怖くて聞けない。
でも私は知っている。彼がお金を渡しに無心する時、いつもココが固くなっている事を。
だから、少しでも外の悪い虫に手を出さないように、私がココも管理してあげなくちゃ。
風太郎「あ〜〜、一花、いいわ、それ」 <>
◆ZKbJze6bBryN<>saga<>2019/03/03(日) 17:26:20.73 ID:nGbAwA8f0<>
どんどん血液がソコに集まってくるのがわかる。この時、物欲しそうに上目遣いで、彼を見上げて、眼と眼が合う。
フータロー君は、大人になって、こんな駄目男になっちゃったけど、私にはわかる。
彼の奥底にまだ、あの頃の優しさが残っているって。
風太郎「うっ」ドクッ
フータロー君は私に呼吸を合わせるように達してくれた。
一花「んぐっ、んっ」ドプドプドプ
口の中で脈打つフータロー君のそれを飲み下す。
風太郎「はぁ、はぁ……うっ」ドプッ
一花「ジュルジュル……ジュポッ」
最後の一滴まで、丁寧に私の口の中に出し切って、少しやわらかくなったソレの中身を吸い上げながら、口から抜いた。
一花「はぁ、はぁ……ごちそうさま。んっ」 <>
◆ZKbJze6bBryN<>saga<>2019/03/03(日) 17:35:26.02 ID:nGbAwA8f0<>
風太郎「一花。ベッド行くぞ」
一花「へ?就職活動は」
風太郎「今日はやめだ。あんなフェラさられたら収まンねぇよ」グイッ
一花「キャッ」
風太郎「明日仕事あるか?」
一花「明日は……休むから」
風太郎「それじゃあ一日中できるな。今夜は寝かさねぇからよ」
一花「……///」フルフル
フータロー君は分かっている。私の欲しいものを。
ここ最近の彼は、お小遣い日前と当日以外は、もう私の体に飽きましたよって感じで、基本的に夜はすぐ寝てしまう。
最初の頃はいろいろ頑張って誘ったけど、結局、これが一番効率がいいんだ。
その晩、私達は熱く乱れた。
けだるい朝は幸せ一杯だ。他の誰も、彼にこんなに愛されていないんだから。
<>
◆ZKbJze6bBryN<>saga<>2019/03/03(日) 17:49:06.46 ID:nGbAwA8f0<>
社長「頼むよ一花く〜ん、仕事遅れる時は連絡くれないと」
一花「ふぁぁ〜〜い」
あくびをしながら、社長の小言に耳を傾ける。
結局、陽が昇るまでヤッたけど、私もいい大人だから仕事には行かないといけない。
でも、女の朝は時間がかかる。化粧にドレスアップを済ませて事務所についたらもう11時を回っていた。
社長「まあ、あんな小さい仕事、一花君じゃなくても埋まるから大丈夫、大丈夫。暇そうな若い娘にまかせておいたよ」
一花(私もまだ若いんだけどなー……って、十台の娘に比べればもうバアサンか)
社長「それはそうと、来週は例の最終オーディションだけど、準備大丈夫?」
一花「んー、バッチグーです」
社長「頼むよ〜!僕の勘だと大ヒット間違いなし!漫画『五等分の花婿』の映画の主人公役だからね!絶対射止めてよ〜」
一花「社長も最初から言ってたじゃないですか。まさに私のためにあるような映画だって」
社長「でもね〜、他の事務所も最近力入れてるからなァ。これ、絶対ヒットするし。シリーズ化もするかもよ?」
一時期はたくさんあった仕事もここ最近はめっきり減って、特に映画の仕事はなくなって久しい。
高校生の頃から二人三脚でやってきた社長が大逆転の一手として探してきた仕事が、漫画原作の映画の主人公の役だった。 <>
◆ZKbJze6bBryN<>saga<>2019/03/03(日) 17:51:34.73 ID:nGbAwA8f0<>
仕事がないからお給料も少ない。女優業は実力主義だ。
期待の若手時代には、テレビのバラエティ番組にも呼ばれたりして、びっくりするくらいのお給料をもらっていた。
それが今じゃ普通のOLの方が貰っているんじゃないかというくらいのお給料。
それでも、生活レベルはなかなか落とせなくて、最近は今、彼と住んでいるマンションを売っぱらって別の賃貸にグレードダウンしようか悩んでいた。
でも、セキュリティーの問題もあるし、女優としてのプライドだってある。
それにフータロー君に心配をかけるわけにはいかない。
だから、この仕事を是が非でもとって、貯金を切り崩す今の生活から脱却しないといけなかった。
一花「大丈夫だよ、社長。私ほど、あの主人公に感情移入できる女優はいない」
社長「そうだね。まさに君が適役。長くこの業界で働いているけど、そう確信できるよ」
社長「だからこそ、僕は不安なんだ」
一花「?」
社長「もし、君がこの仕事を射止められなかったら。この先、これ以上の適役は回ってこないだろう。そうなると、わかるよね、一花君」
社長のこんな本気な顔を久しぶりに見た。
社長「これは君の女優としての最後のチャンスだ」
<>
◆ZKbJze6bBryN<>saga<>2019/03/03(日) 18:19:38.70 ID:nGbAwA8f0<>
一花「ただいまー」
マンションの中は真っ暗だけど、一応声をかける。
一花「でかけてるんだ、フータロー君」
玄関の電気をつけると、彼の靴がないのでわかる。
一花「ご飯どうしよっかなー……今晩、帰ってくるのかなー帰ってくるなら手料理作ってあげたいけど」
一花「多分、帰って来ないよねー」
一花「……はぁ」
最後のチャンス。確かに役には自信がある。演技だって、天性のセンス+努力で誰にも負けない。ライバル事務所の乳臭いガキ共に負けるはずがない。
一花「私は大女優、私は大女優、中野一花だぞっ」
洗面台で化粧を落として、鏡を見た。小じわも増えた。
一花「私の仕事は、赤点ギリギリのイケメン五つ子達への家庭教師。女子高生役とか久しぶりだけど……まだまだいけるよね?」
一花「原作も読んだけど、花婿争いで修羅場なんだよね。真っ直ぐで行動的な次男に対して、奥ゆかしくも芯は熱い三男の、主人公を巡る河原での殴り合いは熱かったなー」
一花「四男は最初から最後まで主人公の味方、心優しくて気遣いできるし、こういう男の子っていまどきいないよねー絶対もてると思う!」
一花「五男は食いしん坊キャラで、ネットで相撲部屋に行けって馬鹿にされてるけど、ファンからは愛されているよね」
一花「長男はこっすい手使うからなー、もっと男らしくドーンと行くべき……だったと思う」
一花「……はぁ。フータロー君。なんでこんな時にいないのかなー」
一花「こういう日は、隣にいてくれるだけでいいのに」
一花「もし私が、女優じゃなくなったら。私が、今までのように、あなたに与えられなくなったら」
一花「……いなくなったりしないよね?」
鏡の前に立っている女は、まるで死んだように蒼ざめていた。
たまらない不安と、その先に待つ絶望も、彼女は一人で受けないといけない。
<>
◆ZKbJze6bBryN<>saga<>2019/03/03(日) 21:33:26.17 ID:nGbAwA8f0<>
風太郎「一花、先帰ってたのか。そんなとこで寝てたら風邪引くぞ」
一花「……んっ」
気がついたら、お酒を飲んで、椅子に座って寝ていた。
時刻は深夜0時を回っていた。
一花(フータロー君から、知らない香水の匂いがする)
一花「フータロー君、コッチの方はうまく行ってる?」
風太郎「何の話だ?」
一花「り・こ・ん・ちょ・う・て・い」
風太郎「……お前が紹介してくれた弁護士に任せてるよ」
一花「もう、何ヶ月も長引いてるよね?慰謝料のことも、大分譲歩しているのに」
風太郎「……チッ」シュボッ
一花「煙草は体に毒だぞぉ?」
風太郎「……ガキの認知の件で揉めてンだよ」
一花「あの子はなんて言ってるの?」
風太郎「フー……絶対に認知しろって。父なし子にはしたくねーんだと。そこんとこ、裁判で結構揉めて大変なンだわ」
一花「微妙な時期に出来た子なんでしょ?」
風太郎「ああ。でも、間違いなく俺の子だ……」
一瞬、彼の目が泳いだ。まだ未練があるのかもしれない。
そして、私達姉妹の仲を、修復不能なほどにボロボロにしてしまった負い目も。
彼は私の前で、裁判の話をするのをいつも嫌がっていた。
<>
◆ZKbJze6bBryN<>saga<>2019/03/03(日) 22:02:05.57 ID:nGbAwA8f0<>
一花「ねぇ。フータロー君。私達も作らない?」
風太郎「あ?」
一花「赤ちゃん、作ろうよ」
彼の耳元で囁いて、私はゆっくり腰に手を回した。
風太郎「お前、仕事は」
一花「……出来たら、一旦休もうと思ってる。最近映画の仕事もないし」
風太郎「しかし、収入が…!」
一花「フータロー君は心配しないで。たっぷり貯金あるから」
風太郎「だが……」
一花「あの子と同じDNAだぞ?きっと、あの子との子供を忘れさせてくれるくらい……可愛い子、産まれるよ?」
彼の股を探ると、アレがトンデモなく硬く反り返っているのがわかった。
始めて出会ったときから分かっていたことだ。
私達は、多分遺伝子レベルで引き合っている。あの頃、姉妹の誰もが気がついていなかったけど。
みんなフータロー君の事を好きになったのは、きっと、私達、全員、あなたの子を孕みたかったから。
そして同じことは多分、彼にも言える。 <>
◆ZKbJze6bBryN<>saga<>2019/03/03(日) 22:12:37.19 ID:nGbAwA8f0<>
これは保険だ。映画の主役が手に入らなかった時、彼を繋ぎ止めるための、愛の楔。
彼は、あの子との子供の話をするときだけ、苦悩の表情を見せる。
どんなにお酒に溺れて、女に溺れて、駄目になったとしても、自分の子供の事だけはきっと最後まで愛してくれる。そんな人だ。
・・・・・・もし、映画の主役の座を射止めて女優を続けられることになったら?
その時は、何もなかったことにすればいい。
ねえ、フータロー君。私、今、どんな顔しているかな?
<>
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします<>sage<>2019/03/03(日) 22:39:06.61 ID:O6yM52lm0<> 何年後の設定だこれ? <>
◆ZKbJze6bBryN<>saga<>2019/03/03(日) 22:42:42.90 ID:nGbAwA8f0<>
一花「今日から私が君のパートナーだ!!」ドン!
審査員「「「おおおぉ……」」」
審査員A「流石に実力派……」
審査員B「若手女優にはこの味は出せない……!」
ざわ・・・ざわ・・・
社長「……」
社長「お疲れ様、一花君」
一花「どうでした?今日のオーディション」
社長「久しぶりに気合入っていたね。最高の演技だった。表情に、この前までなかった凄みがあったよ」
一花「そりゃー、社長があんなプレッシャーかけるんですもん、必死になりますよ、こっちも」
社長「……君の演技を見て、僕はふと、あの花火大会の時のオーディションを思い出した。あの時の君の演技は100点満点中、150点だった。」
一花「懐かしいなー……高校生の頃ですよね」
まだ、彼と出会ったばかりの頃。今でも気恥ずかしいくらい、青臭い恋をしていたっけ。
<>
◆ZKbJze6bBryN<>saga<>2019/03/03(日) 22:55:58.31 ID:nGbAwA8f0<>
社長「あの時の彼、元気かい?」
一花「さぁ……高校卒業してからぱったり。」
社長「彼には光るものを感じたのだが……それはあの時の君にも然りだ。君は磨けば磨くほど光るダイヤの原石だった」
一花「突然何を口説いているんですかー、社長」
社長「……あの時の君には、合格間違いなし、と太鼓判を押せたんだがね」
一花「あの頃のちょい役とは話が違いますからね。数十億円のお金が動く、一大プロジェクト。その顔を決めるオーディションですから」
社長「……ああ。本当の戦いはここからだよ、一花君」
社長「このままじゃあ君は勝てない。あの審査員はただの飾りだ。この映画の本当の主役を決めるのは、もっと上……まあ有り体に言えば金を出している連中だからね」
社長「とりあえず、某テレビ局の重役が今週の金曜日の夜、君と2人で食事をしたいらしい。どうするかい?」
噂では聞いていた。全国上映のビッグタイトルのヒロインや主役を決めるのに、こういう寝技を用いる事務所もあると。
でも、ウチはこれまでそういうことはしていなかった。それは社長の主義でもあるし、私も実力一本で戦いたかったから。
一花「社長、冗談きつい。私、枕絶対やらないって昔言ったじゃない」
公平に行こうぜ。誰かが昔言ってた気がする。
社長「君の、女優にかける想いがその程度なら、ここまでだ。君の今日の演技は100点だった。だが、150点じゃあなかった。心のどこかに……なにか、逃げ道を用意しているね?」
社長「僕の目はごまかせない。今の君に必要なのは覚悟だ。泥水を啜ってでも、欲しいものを手に入れるという覚悟だ。君ならわかるだろう?一花君」
一花「……わかりました」
実直で、公平で、素直であっても欲しいものは手に入らない。
狡猾に、貪欲に。
恋も仕事も同じだ。 <>
◆ZKbJze6bBryN<>saga<>2019/03/03(日) 23:10:41.62 ID:nGbAwA8f0<>
でも、私には優先順位がある。
一番上にフータロー君。女優の仕事はその次で、あくまで今、フータロー君を繋ぎ止めるために必要だからというだけだ。
万が一に備えて保険は用意しつつ、あくまで本線は女優業。
問題の枕営業だけど、好きでもない男に仕事のために体を許す、というのは、私の中での優先順位を考えればありえない話だった。
枕営業をしなければ女優でいられないのならやめた方がまし。
他の何においても、私はフータロー君だけは裏切れない。
じゃあどうする?
一花(ここに来るのも久しぶりだな)
「どなたのお見舞いでしょうか」
高校を卒業してから、父の病院で彼女は働いていた。
学歴もないから、受付の仕事くらいしか出来ないらしい。
父は、将来有望な跡継ぎを探して、四葉に嫁がせようとしていたけど、彼女は頑なに拒んでいた。
それは、多分今も変わらない。
姉妹だからわかる。きっと、彼女も彼じゃなきゃ駄目なんだ。
一花「やっほー、久しぶり、四葉」
四葉「あっ……一花……」
欲しいものは全部手に入れる。それが一番大事って教えてくれたの、あなただよね?四葉。
第一部 おわり <>
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします<>sage<>2019/03/03(日) 23:21:06.45 ID:egF+FkQpo<> フータローがもはやオリキャラ <>
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします<><>2019/03/03(日) 23:55:53.64 ID:2rSoCExY0<> 最新話の一花見てるとこのss笑えねンだわ <>
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします<>sage<>2019/03/04(月) 01:59:58.73 ID:kr206LUmo<> 最近の五等分はようやくマガジンっぽくなってきて嫌いじゃないぞ <>
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします<>sage<>2019/03/04(月) 03:50:45.47 ID:fBTURPedo<> オリキャラだなあ。一花と地の文は申し分ないんだが <>
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします<>sage<>2019/03/04(月) 05:42:21.70 ID:whkq/vo5o<> 元(?)嫁は5かな? <>
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします<><>2019/03/04(月) 21:49:06.78 ID:dqofWvX40<> 一花(フータロー君、君は幸せ者だぞ。お金だけじゃなくて、私に心も体もこんなに貢がせるなんて)
なぜか悲しくなるわ <>
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします<>sage<>2019/03/06(水) 02:29:52.48 ID:dxryQaoSo<> これ小室Kなンだわ <>
◆ZKbJze6bBryN<>saga<>2019/03/06(水) 21:50:56.48 ID:51Icb4wm0<>
一花「お父さん元気?仕事は忙しい?」
四葉「……」
仕事終わりに四葉を近くのカフェに誘った。
四葉と会うのは久しぶりだ。
フータロー君のことでいろいろあったせいで、今や私とまともに顔を合わせてくれるのは彼女だけだ。
他の妹達ではこうはいかない。門前払いですめばいいほうで、下手したら刺されかねない。
四葉だけだ。四葉だけが、まだあの時のまま。
いい年して大きなリボンをして、自信がなさそうに注文されたオレンジ・ジュースを見つめていた。
四葉「一花こそ……上杉さんとはうまくいってるの?」
一花「まあね。彼の籍が綺麗になったら、結婚する予定だよ」
四葉「……ッ!上杉さんは、それで納得してるの!?」
一花「四葉には祝福してほしいな」ニッコリ
四葉「祝福は……」
四葉は言葉を詰まらせた。今にも泣きそうな顔でぎゅっと拳を握っていた。
一花「四葉こそ、いい相手いないの?」
四葉「いないよ……」
まだこの子の心の中には彼がいた。
一花「ねぇ、四葉って処女でしょ」
四葉「しょ……///」
四葉はわかりやすく、顔を真赤にして俯いてしまった。
<>
◆ZKbJze6bBryN<>saga<>2019/03/06(水) 22:01:46.34 ID:51Icb4wm0<>
一花「お父さんの病院にいい人いないの?お父さんの部下のお医者さんとかから言い寄られてるでしょ?」
一花「四葉、可愛いし。スタイルだっていいし、性格だって私達5人の中で一番だよ。男が絶対放っておかないって」
四葉「言い寄られるなんて……ありえない!」
一花「うそぉ。お父さんの病院、ホモばかりなの?」
四葉「私は……そんな資格ないのに……恋愛する資格なんて」
四葉は結局最後までそう。自分を卑下して、見えないところで彼を支えたのに、結局何も得られなかった。
一花「まだ彼の事、忘れられないの?」
四葉「……っ」
フータロー君も罪な男だ。結局、私達の中で最後まで彼に想いを伝えられなかったのは彼女一人だった。
四葉はまだ恋心を燻らせている。彼女は、最後まで彼の味方でいようとした。
そして、最後まで私達姉妹の仲を取り持とうとしていた。
あの頃、毎日のように四葉は私に連絡をくれた。
姉妹の中で、孤立していた私に手を差し伸べ続けてくれた。それが、彼女自身の立場を危うくするにもかかわらず、だ。
私はその想いに報いたい。
一花「素直になりなよ、四葉。お姉ちゃんに、存分に胸の内を打ち明けて、いいんだぞ?」
<>
◆ZKbJze6bBryN<>saga<>2019/03/06(水) 22:16:26.90 ID:51Icb4wm0<>
四葉「私……上杉さんのことが……」
四葉「好きでした」ポロポロ
四葉「気持ちわるいですよね。いい大人になっても、まだ初恋のあの人の事、ずっと忘れられないなんて」
四葉「そのせいで、男の人と、まだ一回も付き合ったことなくて」
四葉「上杉さんとあの子の結婚式の後も、ずっと忘れられなくて。素直に祝福出来なくって」
四葉「私が、もっとしっかりしていたら、あの時も、一花とあの子の仲を取り持てたのに」
四葉「あの時、私、上杉さんが、別れるって聞いて、心の中で嬉しくって」
四葉「でも、一花と付き合うって聞いた時、私はどうしていいのかわからなくてっ!」
四葉「ごめんねっ、一花、ごめんねっ」
一花「いいんだよ、四葉。四葉は悪くないよ。分かっている。お姉ちゃん、全部分かっているから」
<>
◆ZKbJze6bBryN<>saga<>2019/03/06(水) 22:35:00.69 ID:51Icb4wm0<>
一花「私、四葉を救いたい。一晩だけ。一晩だけならいいよ、四葉」
四葉「え?」
一花「彼に会わせてあげる。四葉、女にしてもらいなよ」
一花「そのかわりね、今、私すごい困っている事があって。その後に、四葉の力を借りたいんだ」
断腸の思いの取引だ。
フータロー君は独占したいけど、この健気な妹に大人になってもらうため。
そして、フータロー君の女の私には出来ない、ドブさらいのような仕事を、人助けが大好きな四葉にやってもらうため。
四葉に、彼を一晩だけ貸すのは、私の中でギリギリのラインだった。
流石に、処女のまま四葉を、金持ちのオジサンに抱かせるのは、私の良心の呵責が耐えられない。
<>
◆ZKbJze6bBryN<>saga<>2019/03/06(水) 23:16:25.01 ID:51Icb4wm0<>
・・・・・・
上杉さんに会うのは、何年ぶりでしょうか。
最後に二人っきりになったのは、多分、高校のときが最後。
それから、上杉さんとあの子が付き合うことになって、私達姉妹のボタンが掛け違いを起こしたときも、私はみんなのために頑張ったんです。
結婚式で、ウェディングドレスに身をまとったあの子は私の耳元で「ありがとう」って言ってくれました。
上杉さんとあの子が結ばれて、嬉しかった。
ずっと応援してきたんですから、上杉さんを。上杉さんの幸せをずっと応援してきたのに。
花嫁姿のあの子に「ありがとう」と言われた時。
私の中で、喜びを通り越して、言いようのない感情が飛び出しそうになりました。
結婚式の記憶はそこからありません。
ただ、ぼーっと、彼女の幸せを、つまらない映画を劇場で見ているように、眺めていましたんだと思います。
それから、年1回届く、二人からの年賀状は一度も見ずに、机の引き出しにしまい込みました。
<>
◆ZKbJze6bBryN<>saga<>2019/03/06(水) 23:26:31.89 ID:51Icb4wm0<>
上杉さんと一花の愛の巣は、高層マンションの上階にありました。
昔、上杉さんと出会った頃の私達が暮らしていたのと同じくらいの広さのマンションです。
一花は女優として有名になって、お金持ちになって、上杉さんも手にいれました。
一方、私は、まだお父さんの庇護の下で暮らしています。
同じ五つ子でもこんなに違うと悲しくなってきちゃう。
なんて、妬んでも仕方ありません。
でも、マンションの一室は、恐ろしく静かで、一人でいると途方もなく寂しくなるのです。
私は、一人で上杉さんを待ちました。
一花と悪魔の取引をしました。 <>
◆ZKbJze6bBryN<>saga<>2019/03/06(水) 23:35:32.80 ID:51Icb4wm0<>
ドンドン!ドンドン!
ふと、マンションのドアが乱暴に叩かれました。
「帰ったぞー!開けろー!」
急いで玄関にかけつけて、ドアを開くと、そこには懐かしの上杉さんが・・・!
ヒゲをはやして、ずいぶんとお酒を飲んだのか、赤ら顔で、スーツはよれよれでした。
風太郎「うぃーひっく、開けるの遅いンだよ、一花」
ヒゲ面&酔っぱらいの上杉さんは新鮮で、なんだか笑いそうになります。
「上……フータロー君、大丈夫?」
風太郎「あ?大丈夫に見えるのか?」ヒック
飲んだくれて、完全に目が座っています。
一花から聞いていたけど、上杉さんは最近、外でよくお酒を飲んでいるようです。
風太郎「一花ァ!酒だっ、酒っ!」
お酒を飲んで前後不覚になっていれば、変装すれば多分ばれないと聞きました。
どうやら私程度の変装でも、長く一緒に暮らす一花と区別がついていないようです。
<>
◆ZKbJze6bBryN<>saga<>2019/03/06(水) 23:39:46.16 ID:51Icb4wm0<>
上杉さんは千鳥足でリビングの冷蔵庫へ向かいました。
四葉「ちょ、上杉さん!そんな……体に毒ですよ」
風太郎「あぁン?口答えするとは生意気だなァ?三流女優の癖によォ!」
四葉(ちょっと、一花ー!全然別人じゃないですか!本当に……上杉さん、ですよね?)
風太郎「あ?この顔が珍しいってか!何ジロジロ見やがって。ケッ、こんな顔好きになるとは揃いも揃って目玉が節穴なンだわ」
四葉「そんな意地悪を言う上杉さんにはお酒は出せません。それよりどうしたんですか、そのヒゲ!」
風太郎「ヒゲくらい生えるンだわ、剃ってないからな!ガハハ!そんなこともわからないバカは勉強しろ!」ヒック
四葉「今の上杉さんよりは、テストの点高い気がしますね。この私でも!」
風太郎「まさか!いくら酔っても赤点大魔王のお前にこの俺が遅れをとるはずがない」
四葉「それじゃあ問題です。日本出身のノーベル文学賞受賞者の名前を全員答えてください!」
風太郎「川端康成、大江健三郎、カズオ・イシグロ!」
四葉「……正解です」
風太郎「こんなの知ってても社会じゃなんの役にも立たねンだわ。でも正解したから酒だ!」
四葉「仕方ありませんね」水道水ジャー
風太郎「うぃー・・・・・・ゴクゴク……プハァ、この酒……美味いンだわ」←貧乏舌 <>
◆ZKbJze6bBryN<>saga<>2019/03/06(水) 23:42:19.72 ID:51Icb4wm0<>
四葉「ねえ、どうしちゃったんですか、上杉さん。どうしてそんな駄目大人に?」
風太郎「酒に溺れちゃ駄目かぁ?偉そうに説教するンじゃねぇよ……飲まなきゃやってられねぇだろ……」
四葉「そんな飲んだくれのダメ杉さんには、どんどんお酒注いじゃいますからね!」水道水ドバー
風太郎「一花の癖に気が利くなぁ……ウイッ……くぅ〜しみる、この酒、実家の味がするンだわ」
四葉「あはは……そういえば、らいはちゃん元気ですか?」
風太郎「らいは?あいつは幸せになったンだよ、俺はもう関わらねぇ……くそぅ、らいはの飯、また食いたいぜ」
四葉「あの頃は良かったですね」
風太郎「ああ、貧乏だけど、夢があった。夢に向かってひたむきに勉強さえしてればよかったんだがな」
四葉「私達、そんな風太郎さんが好きでした」
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◆ZKbJze6bBryN<>saga<>2019/03/06(水) 23:44:07.37 ID:51Icb4wm0<>
風太郎「なぁ……一花……?お前……今日、本当に可愛いな」
四葉「か、可愛いって……」
風太郎「なぁ、一花。今日、クラブで豪遊しちまってよぉ……金ねンだわ」
四葉「え?」
風太郎「なぁ、いいだろ?一花」
そう言って上杉さんは顔をぐっと私に寄せてきました。
四葉「えっ、う、上杉さん……」
風太郎「なぁ……一花……金ねンだ……お前だって……溜まってるンだろ?」
上杉さんは私のお腹に指を這わせ、嫌らしく擦りながら耳元でそう囁いてきました。
四葉「お金なら……ありますけど」
一花から貰った5万円。これをあげると、上杉さんは、いつでも抱いてくれるらしいです。
四葉「そのお金でまたお酒を飲んで逃げるんですか?あの子からも、私達からも」
風太郎「……うるせぇ」
そう言って上杉さんは私の唇を酒臭い口で塞ぎました。
…… <>
◆ZKbJze6bBryN<>saga<>2019/03/06(水) 23:49:21.91 ID:51Icb4wm0<>
四葉「おまた痛い……」スリスリ
風太郎「ぐおぉー……ぐおぉ……」
上杉さんは私を乱暴に抱きました。
初めてで、十分に濡れていないあそこをこじ開けるようにつっこみ、何度か腰を振ってすぐに達して、疲れ果てたのかすぐに眠ってしまいました。
ベッドの中で私は泣き叫び、一花のフリが出来ていたとはとても思えません。
彼にとって抱き慣れた一花の裸も、初な私の裸も違いはないんです。
私は一花が可愛そうになりました。
風太郎「ぐおぉ……ヒック……うぅぅ……すまねぇ……」
四葉「え?」
風太郎「……ぐおぉぉ……ぐぅ……」
ただの寝言のようでした。
でも、寝ている時の上杉さんの顔は、あの頃と何も変わらなくて……
四葉「さよなら、上杉さん」
寝ている上杉さんの頬にキスをして、私は一花の家を出ました。
一花に貰った5万円、後で返さなきゃ。
第二部 おわり
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以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします<>sage<>2019/03/06(水) 23:53:46.09 ID:+vlMB68No<> おもしろいンだわ <>
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします<>sage<>2019/03/07(木) 23:13:34.19 ID:GY99Xzkq0<> 頭悪いって設定も高校生だと笑えるけど、大人でやるとウシジマくんの登場人物みたいになってしまうな。 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします<><>2019/03/07(木) 23:50:51.13 ID:y+Ip+qLiO<> 胸くそが悪いンだわ <>
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします<><>2019/03/23(土) 22:45:28.27 ID:n/NNW23AO<> 続き待ってンだわ <>
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします<><>2019/04/17(水) 22:11:30.90 ID:bbBVNmya0<> 原作の一花ももう駄目だわ <>