以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/10/02(木) 16:13:23.69 ID:kVXbdkAO<>前スレ
http://yutori.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1222707069/


Fate stay samurai −雲のかなたに− 続<>×××「貴様の召喚に応じて此処に参上した」 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2008/10/02(木) 16:19:09.62 ID:BMlHAUMo<>いちおつ<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2008/10/02(木) 16:19:50.51 ID:Ch/8ZJUo<>いちおつ<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2008/10/02(木) 16:32:02.35 ID:aaJtoMAO<>>>1乙<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2008/10/02(木) 16:37:21.39 ID:b8NbUiwo<>>>1乙<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2008/10/02(木) 17:21:46.46 ID:.vgWXrMo<>http://nanabatu.web.fc2.com/new_genre/fate_stay_samurai.html<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2008/10/02(木) 19:46:38.65 ID:gqEbz8Ao<>>>6
ななばつに載ったのか。
帰ったら前スレ落ちてたから助かる<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2008/10/02(木) 21:32:48.94 ID:0y/Hbfwo<>慶次の宝具は煙管です<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2008/10/02(木) 22:48:41.30 ID:kVXbdkAO<>いいえ、褌です<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2008/10/03(金) 01:51:33.25 ID:Wtt5sA20<>携帯から保守し続けてた俺としては完結まで期待できるからうれしいわー

宝具は槍だといいけどランサーとかぶっちゃうからなぁ…<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2008/10/03(金) 04:21:25.78 ID:KuWpSVgo<>宝具は松風じゃねーの?<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/10/03(金) 04:42:52.73 ID:NjlgsAQo<>ベルレの出番が無くなっちゃうだろ・・・強さ的に考えて・・・<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2008/10/03(金) 08:01:47.36 ID:KNmpbEAO<>朱槍だろ<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/10/03(金) 12:57:34.22 ID:oXZmkcAO<>すまない…
毎日投下するつもりだったのだが…
話しを組み立てるために結構時間がかかりそう…
ここ何日かは今まで以上の亀になると思います…

だけどこれだけは約束します、必ず完結すると…


本当に申し訳ないですorz<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/10/03(金) 15:21:24.69 ID:oXZmkcAO<>凛「…だけど、結局は倒しきれなかった」

セイバー「…ランクAに相当するだろう宝具を耐えたというのか?」

慶次は構えは解いていたが、今すぐにでも始まるであろう『果たし合い』に心の構えは解いていない
彼もまた、バーサーカーを見据えていた

終わっていない、まだ終わらない
誰もがそう思っただろう…が、この状況に少女の声が終止符をうつ

イリヤ「へー、見直したわ凛、やるじゃない貴女のアーチャー」

燃え盛る炎の向こう側からだろうか?
透き通った声が響き渡る、この場に似合わない少女の声は神秘的にも聞え、同時に、背筋が凍るような悪魔的な寒気を感じさせる

イリヤ「つまらないコトは、最初にすまそうと思ってたんだけど……気が変わったわ、今日の所は見逃してあげる」「おいでバーサーカー帰るよ」

マスターの言葉に従い、バーサーカーは炎の奥へと消えていった…


これが私達の聖杯戦争の始まり
その炎は哀しく…この先に待つ未来を物語っていたのかもしれない




Fate stay samurai −雲のかなたに−
<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2008/10/03(金) 18:13:36.69 ID:kfH6JYAO<>乙!

期待してるんだぜ<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/10/04(土) 03:20:24.80 ID:5hjhYoAO<>幼い頃、夢見たことを覚えているだろうか?
それは、今は行くことのできない遠い過去
大人になって行く間にそれは薄れ、そして消えていく
忘れるわけではない…、でもそれは消えていくのだ
その夢に想った事などは思い出さず、ただそれを人は、懐かしむだけなのだから
本当の意味なんて知らなかった
本当はどういうモノなのか知らなかった

ただ、彼には理想があった
正義の味方になると、あいつの様になると
だから努力は惜しまない
自分の出来る限りの事はしてきた
けして楽な道のりではなかった、けれど、彼はそれを苦と思った事はない
自分が夢みたモノを、理想としたモノを信じ続け、只一度も疑う事もなく歩んできた



だから衛宮士郎は魔術師になった
正義の味方に魔術は必要あるかはわからない…けど、俺はあいつ、『衛宮切嗣』に憧れたんだ
自分にとってのヒーローが魔術師ならそれになる
今になっては魔術で人助けなんて大義も抱えていたりするけど、それは後付けすぎない
本当の理由なんてそんなものだったけど…
俺にとっては今も変わらず大切な事で今もずっと追いかけている



だから夢を忘れず、忘れることなく、衛宮士郎は夢を見続けている………夢を、理想を叶えるために。
<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/10/04(土) 18:13:30.39 ID:ft3mwrA0<>>>1ガンバ<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/10/05(日) 08:02:10.47 ID:Vnf.rAAO<>………目覚めた時は既に朝になっていた
あれ……?、どうやら学校から帰ってきてそのまま寝てしまったらしい
その割には着替えもしてるし、布団も敷いている
もちろんそんなことをした覚えはない
疲れていたのだろうか、あまりにも記憶が曖昧だった

日の光が差し込んでいる、それはいつもとは違う、ハッキリと確かな陽射しが伝わってくる
どうやら、かなり寝坊したみたいだ

士郎「今何時だよ?………げっ!」

まずい、もう7時前じゃないか…
もうこれは寝坊なんてレベルじゃないぞ
早く朝食の準備を、…いや、もう遅いか
この時間じゃ、桜が全部終わらしてくれてるだろう それどころかもう学校に行ってしまってるか?

士郎「…………はぁ…」

全くもって面目無い…
とにかく落ち込んでいないで早く起きるか…、そう身体を起こすと…

士郎「………っつ!!」

酷い吐き気と頭痛がした ガンガンと頭を内面から叩き付けられ、今にも嘔吐してしまいそうな程に気持ち悪い
それでも立ち上がろうとする
すると、今度は目眩がして、ふらつきながら膝をついてしまう
<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/10/05(日) 15:48:05.76 ID:Vnf.rAAO<>士郎「…あれ?」

どうしたんだ俺の身体は?
なんでこんなに体調が悪いのか解らないが、そうゆっくりしてる時間もない
身体に鞭を打ち、そして立ち上がる
またも目眩でよろけるが何とか踏ん張り、覚束ない足で廊下に出る

とりあえずは顔でも洗おうと洗面所にむかう
頭痛はひっきりなしにしている、吐き気もだ
熱はないようだが…風邪か何かだろう
今日は、学校の後スグに寝た方がよさそうだな


ようやく洗面所にたどり着く
まったく、この家の旅館染みた無駄な廊下の長さを今日ほど恨んだことはない

士郎「…ったく!親父の奴、何でこんな設計の家にしたんだ?」

そんなことを、ぼやき顔を洗う
冷たい水で顔を洗ったおかげで意識がはっきりしてきて、それで思い出す

士郎「って、今日は日曜日だった」

だから別に寝坊したとしても問題はないのだ
桜に迷惑をかけていないと分かると、ホッとしたせいか急に腹が減ってきた

体調は悪いようだが食欲が有るなら大丈夫だろう
軽く何か食べたら今日は一日安静にしてよう<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2008/10/05(日) 16:59:20.20 ID:AWPGkw2o<>お、更新してる<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2008/10/06(月) 00:24:39.74 ID:rT68F5Yo<>遅くなってきたな・・・<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/10/06(月) 03:11:05.95 ID:Y819ycAO<>また無駄に長い廊下を恨みながら今度は居間にむかう
何とかたどり着き中にはいる…と、そこには…

×××「マスター!?」

士郎「……えっ!?」

そこには、見慣れぬ姿をした金髪の少女がいた

×××「えっ、ではないですマスター、今は安静にするべきでしょう?それを歩き回るなんて」

なんで?あれっ?…混乱する思考を必死に宥めようとしたが
後ろから更に追い討ちをかけられる

×××「そうよ?、まったくちょっと目を離したらこれなんだもの」「身体は治ったみたいだけど、セイバーの言う通り、無理しない方がいいわ」

後ろを振り返ると、そこにいた女の子は何度か見たことがある人物であった

士郎「と、遠坂?なんでお前がここに………」

凛「……」

何故か遠坂は黙って睨んでいる
そして全然笑っているようには感じられない満面の笑みで、

凛「衛宮君?寝ぼけてるのかしら?」

怒っている
よくわからないけど、遠坂はかなりご立腹のようである

士郎「ちょっと待て、俺は別に寝ぼけてなんかいないぞ?」「それより何で遠坂が家のいるんだ?それにソコの女の子、遠坂の知り合いか?」

遠坂「ちょっと衛宮君、あなた昨日の事覚えていないの?」「ちゃんと自分の名前わかる?生年月日、血液型は?」

士郎「おいおい、どうしてそんな事聞くんだ?昨日のこと……???…」

凛「だから、昨日の夜にバーサーカーと戦ってあなたが死にかけた事を言ってるの!」

士郎「バーサーカー?バーサーカー…?……バーサー……あっ!!」<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/10/06(月) 03:50:52.17 ID:Y819ycAO<>思い出した…
何でこうも体調が悪いのか、何故遠坂が家にいるのか
そして、そこにいる少女が一体何者であるかということも

凛「……思い出したようね…衛宮君?、今、自分が置かれている状況が」

士郎「ああ、思い出したよ……」

なんだかもの凄くトンチンカンな事を言っていたな俺…
だけどそんなコトにへこんでいる場合ではない
まずやるべき事ことがある、それは…

士郎「遠坂…ありがとう」
そう遠坂に礼を言うことだ
敵の筈である遠坂が何故俺を助けてくれたのかは分からないが、
さっき「目を離したら…」とか言っていた所から考えると、遠坂が手当てや看病をしていてくれたようである
なら礼を言うのは人として当たり前のこと
それをせずには次にいくことはできない


凛「えっ!?…べっ、別に礼を言われるようなコトなんてしてないわよ」

士郎「そうなのか?でも怪我を治してくれたのも手当ても遠坂がしてくれたんだろ?」

凛「何言ってるの衛宮君!?確かに治そうとはした…でもあの戦いの最中、
あなたの身体は勝手に治り始めた」

「バーサーカーが逃げ出した頃には殆ど塞がっていた、
いえ、塞がったなんてものじゃない作り直したのあなたが自分で」「ゴッソリともってかれた腹を、内臓も含めて全てをね」<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2008/10/06(月) 03:51:07.60 ID:XifwO82o<>シナリオ考えるより、元の文から不満が出ない様に考慮しつつ
SS風に文を軽くする方が大変そうだ<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/10/07(火) 15:00:24.49 ID:awhNLAAO<>そうだ…あの時俺は、セイバーを助けるつもりが、ドジってバーサーカーの攻撃を喰らってしまった
遠坂の言う通り、アレは治せるモノではなかった
なんせ腹が半分抉りとられてたんだ、そんな状態の人間を助けれる筈がない
たが、遠坂はそれを俺自身が再生したと言う

凛「だから私がやったのは、カタチだけの手当てくらいよ」
「本当にお礼をされるようなことなんてしてないのよ」

士郎「うん、…それでもやっぱり感謝してる…本当にありがとう、遠坂」

凛「///……はぁ、まあいいわ感謝されて悪い気はしないし」

セイバー「お話は、終わりましたか?マスター」

会話に伏し目が入るのを、待っていたと言わんばかりにセイバーが切り出す

こうやって落ち着いた状況で向かい合って気づいた
そう、彼女はとんでもない美人であると言うことを
緊張してしまい上手い言葉が見つからない
ていうか、彼女ちゃんと話すのなんて初めてなんだよな
昨日の夜は、いきなり現れて只それっきり…
だから先ずは、彼女の事を知る必要がある
そう思った矢先のこと、彼女が先に話しを切り出した<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2008/10/08(水) 17:28:39.57 ID:4dTznqUo<>進展するまでもどかし〜<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2008/10/08(水) 19:57:21.70 ID:chzxSISO<>がんばれ〜!<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/10/09(木) 01:59:58.33 ID:e19saMAO<>セイバー「マスター、お体の方は本当に宜しいのですか?」

士郎「あ、ああ、一応傷も塞がってるしそう普通に動くくらいなら大丈夫だ」

セイバー「そうですか、それはよかった…」

どうやら彼女は、俺のことを心配していてくれてたらしい
大丈夫と言う言葉を聞きホッとした顔をする…が、
その表情は画面が切り替わるように一反して不機嫌なものにへと変わる

セイバー「話しは変わりますが、マスター」

士郎「な、なんだ?」

セイバー「昨夜の事で言っておきたい事があります!」
「いえ、言わなければ私の気が済まない」

士郎「昨夜の事?えっと、バーサーカーって奴の話し…だよな?」

セイバー「そうです、あの時、貴方は身を挺して私を助けようとした」
「何故、何故なのですか!!貴方はマスターでしょ?マスター
である貴方がサーヴァントである私を助けるなど間違っている」

士郎「ちょ、ちょっと待てよ!間違っているって何がさ!?なにもせず、目の前で殺られるのを見てろって言うのか?」

セイバー「ですから、それが根本的に間違っているのです」
「いいですか?サーヴァントは、マスターを守り、敵を撃つ為にいるのです 、
その私が貴方に助けて貰う必要などないでしょ?」
「それに私が殺られたとしても、状況を立て直す事だって可能だ」
「しかし、マスターが殺られればソコで終わりだ
だからこそ、マスターである貴方は、戦うべきではないし、
それどころかサーヴァントの身代わりになるなんて勘違いもいいところだ」
「ましてや相手はあのバーサーカー、マスターがどうにか出来る相手でもないでしょう?」

士郎「………」

セイバー「ですから、今後二度とあのような軽率な行動はしないでください」

士郎「………嫌だ」
<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/10/11(土) 18:07:48.98 ID:kWfYdsAO<>士郎「俺はそんな事はできない、目の前で何もしないで誰かが殺されるなんて耐えられない」

セイバーは何も言わない……が、その表情は険しいモノになっていく
だが俺は構うことなく続ける

士郎「それに俺は、聖杯戦争だかなんだか知らないけど、そんな事には関係ないぞ?」
「だからセイバーが言うマスターとしてなんて知った事じゃないし、
セイバーがを助ける方が重要だった、だから俺は…」
凛「衛宮君!関係ないってどういう事かしら?」

っと、ソコで遠坂が話し区切ぎって割り込んでくる

セイバー「凛!今は私の話しを先にしてもらいたい」
凛「ごめんなさいねセイバー、彼ね、色々勘違いしてるみたいだし、まずソコから教えてあげる必要があるわ」
「そもそも現状以前の問題なのよ、そうしないと貴女の言っている意味なんて理解できないでしょ?」

セイバー「……そうですね、ではお任せします…」

少し納得のいかなそうな顔だったが、それでセイバーは口を閉じた
入れ替わるように遠坂が話を始める

凛「先ずは確認の意味で聞くわね、衛宮君、貴方は魔術師でマスターなの?」

士郎「それは違う、俺は魔術師ではあるがマスターじゃない、
いや実際マスターではあるみたいだけどマスターになった覚えてはないぞ?」

凛「でも貴方が召喚したからサーヴァントがいるんじゃない?」

士郎「それも違う、そもそも俺には召喚なんて大それた事は出来ないし…」

ここで俺は、遠坂に昨晩あった出来事
ランサーとアーチャーの戦いを見てしまってから、その口封じの為に襲われ
そしてバーサーカーに殺られたまでの事を説明する
遠坂は、聖杯戦争の事を説明してくれた
そのおかげで今自分が置かれている立場、状況は理解できた
セイバーとの話も……まあ一応お互いに納得した形に治まる

凛「それで、…ここからが私にとって本題なんだけど」

<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2008/10/11(土) 18:15:26.87 ID:ZiouqDso<>wwktk<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/10/11(土) 18:34:28.42 ID:kWfYdsAO<>話はもう終わったモノだとばかり思っていた
遠坂は今までには無いほどな真剣な顔をしている

凛「聖杯戦争、貴方の状況に対しての確認はしたわね?」

士郎「あ、ああ」

あまりに真剣で、怒っているようにも取れる表情に少しばかり怯んでしまった

凛「どういった理由かは分からないけど、衞宮君は、聖杯によりマスターに選ばれサーヴァントを召喚した」
「…でもね、全く持ってありえないのよ、そんな事がある筈がない」

セイバー「………」

士郎「一体なにがさ?そりゃ俺は召喚なんかできないけど、
それは何らかの理由ってやつなんだろ?さっき遠坂がそう言ってたじゃないか」
凛「そうじゃない、召喚方法がじゃなくて数がおかしいのよ」
「サーヴァントはクラスという器が用意され、その器には一体のサーヴァントだけが存在できる、
なのに貴方には二体のサーヴァントが召喚、契約されている」
「わたしの知る限りでは今まで初期の状態で複数召喚された記事はないわ、
だから貴方は他人のサーヴァントを奪ったと思ったんだけど…どうやらそうじゃないみたいだし」<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/10/11(土) 18:57:19.81 ID:HsJ/CMAo<>更新キテタ
出来ればその日の分の投下終了のときに「つづく」でもいいので分かるようにしてほしいです<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/10/12(日) 07:31:52.61 ID:Vo5FjwAO<>腕を組ながら唸るように考え始めてしまった
遠坂は俺達の存在を忘れたかのようで、何度か呼んでみるものも聞こえていないようで
あーだこうだと、自己問答してしまっている

仕方なくそれが終わるのをセイバーと俺は黙って待つことにする
……サーヴァントが二人が二体いる事は異常であり、つまり通常は一体である
いまいち重要性や問題点の大きさがどれほどなのか分からない
まあ、遠坂が元に戻ったら教えてくれるのだろう
俺が考えてもしょうがないし、どうしようもないか…
あれ、?サーヴァントが二人なんだよな?

そこで気がつく、と言うよりも何故気がつかなかったのか?

俺には慶次と言うもう一体のサーヴァントがいるはずだ
あの夜、ランサーから俺を救い、バーサーカーの一撃を防いでくれた
大柄でどこか涼しげな時代錯誤な格好をした武士が…
しかし彼の姿がは此処にはない、一体何処に行ったのだろうか?<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/10/12(日) 07:32:22.20 ID:Vo5FjwAO<>士郎「セイバーちょっと聞いていいかな?」

セイバー「…聖杯戦争に参加する意志がなくとも貴方は私のマスター
ですから、私の答えれる限りのことならお答えしますが?」

士郎「うっ」

セイバーは、そんな嫌味を言いながら投げやりな態度で答えた
彼女等サーヴァントは聖杯の為に人間に仕えるのにその人間に戦う意志、
聖杯をてにいれる気がないとなれば何のために現世に召喚されたのか分からない
それでも彼女のマスターは衞宮士郎であるという変える事の出来ない事実がある
申し訳なく思うが、俺には意味の無い殺し合いなんて出来ない
聖杯ってヤツも興味ないし…それに信用と言うか
、本当に何でも叶える奇跡の杯なんてあるのだろうか?

そんなことより今はセイバーに慶次の事を聞くのが優先事項
セイバーの嫌味にもへこたれず話しを続ける

士郎「えっと、セイバーの他にもう一人サーヴァントがいるんだろ?
そいつ、あの慶次って武士は何処にいったんだ?起きてからずっと見あたらないんだけど?」

セイバー「……彼なら庭の方で何かやっていたようですが」
<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/10/13(月) 07:34:34.36 ID:araWV.U0<>保守する!!<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2008/10/13(月) 20:39:26.59 ID:wLi9kkko<>久しぶりの出番キタww<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/10/14(火) 02:03:05.55 ID:WdWjqYAO<>士郎「…庭でいったいなにしてるんだあいつ?」

……遠坂の話が終わったら様子を見てくるか

ソレから数分後に遠坂はコチラに戻って来たようで
いろいろな仮説を聞かされた
けれど、それはあくまでも仮説に過ぎないわけで俺の異常の真実ではないのだ
それでも遠坂は、納得がいかないのだろう
考えこんだり説明したり意見を求めたり…と、
まあそんな感じの事を繰り返し、一時位程たってしまった
このままでは日が暮れてしまう(まだ昼前だけど)
しかしこれだけ真剣な顔して考えている遠坂に
話をやめろなんていったら…考えるだけで恐ろしい
今日、いろいろ話を聞いている内にわかった事がある、学校での遠坂凜は猫を被っているということ
彼女の本性はアイドルなんかではなく、、、

そんな事を考えていたら遠坂が「ここで解らない事いつまでも考えててしょうがないわ…」、なんて言って立ち上がる

士郎「そうだな、じゃあもうそろそろ家は昼前時だし食事の用意しないと…」

凜「……衞宮君?お昼はいいわ」

士郎「えっ?いや、遠坂は食べなくても俺は食べるんだけど…」

凜「衞宮君、人の話を聞いてたかしら?」

士郎「ああ、考えても答えが出ないからお開きってことじゃないのか?」

凜「あのねー衞宮君…」

士郎「そうだ、サーヴァントも食事は摂るものなのか?」

セイバー「えっ?あ、はい、用意して貰えれば助かります、食事は貴重な栄養源であり活力になりますので」

士郎「よし、じゃあ慶次の分も作った方がいいな」

凜「衞宮君?」

士郎「なんだ?やっぱり遠坂も食べるのか?」

凜「なに言ってんの!!このアンポンタン!!!『ここ』じゃ話にならないから話になるところに行くって言っているでしょ!!!」<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/10/15(水) 01:23:14.70 ID:IXhEQcDO<>頑張ってくれ<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/10/16(木) 16:31:35.17 ID:5W4eVKIo<>応援age<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2008/10/18(土) 22:04:20.82 ID:Yo5LZoQo<>支援age<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/10/19(日) 04:45:01.35 ID:BvC9RZQo<>・・・>>1逃亡か?<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/10/20(月) 01:12:30.47 ID:LHXA0cAO<>――ぐわっ!!
遠坂の怒鳴り声が俺の鼓膜を突き刺し脳みそをゆらす
とんでもない威力のソレは、何か魔術でも使ったんじゃないのか?と思わせる

士郎「い、行くってどこへさ?」

凜「新都にある言峰教会、聖杯戦争を管理してる奴の所よ」
「サーヴァントの重複召喚なんて異常も監督役のあいつなら解るかもしれない」

士郎「監督…役?」

凜「魔術協会が派遣した聖杯戦争を取り仕切る、見届け人のことよ」
「これだけの力、サーヴァントを使って魔術師同士が争ったら、普通に考えて只じゃすまないでしょ?
だからそういった事を公にしないように監督役が必要なわけ」

士郎「そんな監督役なんて奴に監視させてまでなんでこんな事をしなくちゃならないんだよ!?そもそもこんな悪趣味な事を誰が、何の為にはじめたんだ」

凜「それはわたしが知るべき事でもないし、答えてあげることでもない」
「だからそのあたりは、ちゃんと聖杯戦争を監督してるやつに聞きなさい、
私が教えてあげれるのはね、始めに説明した聖杯戦争の大まかなルール、それにサーヴァントは強力な使い魔だからうまく使えって事だけよ」
「そのうえで納得をするもしないも貴方次第よ」

遠坂はそれだけ言うと、今度はセイバーへ視線を向けた


凜「重複召喚はおいといて、衞宮君の話しを聞いた限りじゃ貴女は不完全な状態みたいね、セイバー」
「マスターとしての心得がない魔術師見習いに呼び出されたんだから」

セイバー「…ええ。貴方の言う通り、私は万全ではありません。マスターには私を実体化させる魔翌力がない為、霊体に戻る事も、魔翌力の回復も難しいでしょう」
凜「……驚いたわ。そこまで酷かった事もだけど、貴女が正直に話してくれるなんて思わなかった。どうやって弱みを聞き出そうかなって程度だったのに」

<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/10/20(月) 01:17:00.40 ID:LHXA0cAO<>数日レス出来なくて本当に申し訳ない
ちょっとリアルの方でいろいろありまして…
亀ですが逃亡だけはしませんのでよろしくお願い致します
<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2008/10/20(月) 01:18:30.18 ID:z..hzaco<>俺はずっと待ってるぜ<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/10/20(月) 03:22:09.92 ID:IGfb1Bko<>北か<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/10/21(火) 02:37:27.15 ID:/nGV7IAO<>セイバー「敵の弱点を見抜かれるのは不本意ですが、貴方の目は欺けそうにない。
こちらの手札を隠しても意味はないでしょう」
「それならば貴方に知ってもらう事で、マスターにより深く現状を理解してもらった方がいい」

凜「正解。風格も十分と…ああもう、ますます惜しいっ!わたしがセイバーのマスターだったら、こんな戦い勝ったも同然だったのに!」

むっ!?何か今遠回しに物凄く失礼な事を言われた気がするのだが…
まあ要するに半人前の俺にはセイバーは宝の持ち腐れって言いたいのだろう
……まあ事実だし、自覚はシテルさ…


士郎「………まあいいや、それより教会に行くんだろ?監督役に会いに」

凜「そうね、日が落ちるまでは余裕があるだろうけど、出来るだけ早く帰って来た方が無難だろうし
…じゃあそろそろ行きましょうか?」

二人とも立ち上がった時に遠坂が思い出したように言う

凜「…って、衞宮君?彼はどうするの」

士郎「えっ?彼…?」

凜「……だから慶次のことよ、貴方のサーヴァントでしょ?忘れたの?」

―――っと、すっかり忘れていた…
遠坂の話が終わったら庭にいるらしいから様子を見てくるつもりだったんだ…<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/10/21(火) 03:01:43.93 ID:/nGV7IAO<>士郎「そうだった、じゃあ俺は慶次を呼んで来るから二人は先に門の前で待っていてくれるか?」

凜「わかったわ」

それだけ言うと遠坂は、居間を後にし廊下にでる……が、セイバーはその場に立ったままだ
遠坂も立ち止まり不思議そうにセイバーを見ている


士郎「セイバー、どうしたんだ?…遠坂と門の前に、、、」

セイバー「マスター、私も同行します」

―――?、何故かセイバーは少し強ばった顔をしている

士郎「なんでさ?別にセイバーが来る必要はないだろ?」

セイバー「いいえ、私は貴方のサーヴァントです。ならば片時も離れずにマスターを護衛する必要がある、
それに彼…慶次と言いましたか、慶次がマスターのサーヴァントであるという確証もない」
「実際サーヴァントが二人もいる筈がないと凜も言っていたでしょ?
ならば最悪の場合も考えればそんな得体も知れない者の所にマスター一人で行かせる事はできません」

<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2008/10/21(火) 21:09:57.03 ID:cN1bProo<>一週間遅れようが一月遅れようが更新チェックはしてるから
のんびり続けてくれい<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/10/22(水) 01:34:52.53 ID:P6UMkcAO<>………要するにセイバーは慶次は本当は誰かのサーヴァントで、何かの目的、または俺を殺そうとしている可能性があると言っているのだ
しかし…あの慶次が敵だなんて事があるのだろうか?
他のサーヴァントに襲われたのを助けられからじゃない
理由はわからないけど…ただ慶次がそんな事をするとは思えなかった
それにそもそも俺を[ピーーー]ならいくらでも[ピーーー]機会はあったはずだし、本当にそうならとっくに殺してるだろ?
なんて事をセイバーに言って見たものも、一向に退く気配は無し

そこに思わぬ助け船、『遠坂丸』が登場

凜「慶次は衞宮君のサーヴァントで間違いないわ
…だけど異例の状況だからセイバーについて行ってもらってもいいんじゃない?
寧ろそのくらいは警戒をするべきよ」


―――が、しかし衞宮邸に上陸した黒船は見事に俺を撃退し鎖国状態を強制的に廃止へと追い込む
セイバーに着いてきてもらうことは何だか慶次に対して裏切りみたいな感じがして嫌だったんだけど…
このままではいつまでたっても教会に行くことが出来そうもないので
諦めてセイバーの同行を許可する


士郎「わかったよ、だけど慶次に襲いかかったりするなよ?
アイツが敵の筈はないんだから」

セイバー「……随分彼を信用しているのですねマスターは…」

士郎「いや、別にそういうわけではないぞ?」

セイバー「そうですか?まあ別にかまいませんが…彼には明確な理由もなく敵ではないと断言するのに対して
私は無意味やたらに彼に襲いかかるなどと思われていようとも一向に気にはしませんので…」<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/10/22(水) 01:40:29.62 ID:P6UMkcAO<>……セイバーの表情は先程よりかなり強ばっていた……と言うよりも、怒ってるな確実に

士郎「…今のは失言だった、ごめんセイバー…謝るよ」

俺は素直にセイバーに謝罪の意をこめて頭を下げる

セイバー「!?―――マスター、そんな事をされては困ります、頭を上げてください」

まさか謝れるとは思わなかったようで不意と意表を突かれた彼女は驚いた顔をして言う

士郎「セイバーが俺を心配してくれてるのに、それに皮肉めいた事を言われればそりゃ気分悪くして当然だ」

セイバー「わかりましたから、兎に角頭をを上げてください」

彼女の言う通りに頭を上げる

セイバー「…私も大人気なかった、そんな事で心を乱すなんて」
「マスター、私の方こそ申し訳ありませんでした」

そんな感じで、お互いに自分の方が悪かったなどとやり取りし
収集がつかなくなってしまってる所を遠坂が割って入り、話に折り目をつけてくれる

凜「はいはい、衞宮君もセイバーも双方非があったって事で良いわね?
それを二人とも互いに謝ったし、じゃあもう問題ないじゃない」
「それに時間も惜しいし、出来るだけ早めに教会に行きたいんだけど良いかしら?」

<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/10/22(水) 01:43:30.82 ID:P6UMkcAO<>士郎「わ、わるい遠坂、じゃあ本当に今度こそ慶次呼んでくるから門の前で待っていてくれ」

凜「……わかった、話したい事もあるでしょうけど出来るだけ早くしてくれると助かるわ」

士郎「ああ、…じゃあセイバー行こう」

セイバーは何も言わずただ頷いてそれに答える
<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/10/22(水) 01:53:41.16 ID:P6UMkcAO<>私は彼、衞宮士郎に言われた通りに門の前で待つことにした
周辺を見渡すと何だか新鮮な感じがする
この辺りは和風の家が多く、自分が住む洋風の家々が立ち並ぶ町並みとは対象的であるからだ

少し先の場所に目をやる
そこは、昨夜バーサーカーとセイバー、慶次が戦い、そしてアーチャーがあの光矢が炸裂した所である

凜「あちゃー、明るくなってから見るとホントに酷いわね」
「昨日のうちに壁とかは修繕したけど…この穴はちょっと難しいかな…」

アチャー「…凜」

凜「なにアーチャー?こんなデッかい爪痕を残したことを謝りたいのかしら」
アーチャーと呼ばれた彼の姿はソコにはない
いや、姿形が見えないだけで確かにソコに彼は存在している
霊体化の出来る彼は言うならば背後霊のように主である彼女の後ろに付き、戦いまでの時を待っている
必要ならば今すぐにでも肉体を得て、敵を撃ち破る矢となるだろう

彼はマスターの皮肉などは相手もせず話を切り出した

アチャー「……君は余分な事をしている自覚はあるのか?」
「どういうつもりなのかは知らないが、あのシロウという
マスターに肩入れしている理由が理解できない、一体君はどうしてしまったのだ」


凜「…私は貸しを作りたくないの、それに何にもわかってないまま死なれちゃ目覚めが悪いじゃない…ただそれだけよ」

アチャー「貸し?ああ、奴が令呪を使いセイバーを止めたと言っていたがそのことか…
それこそわからないな、学校での事を考えれば君と奴はイーブンであろうよ」

凜「アーチャー!?アレは私が勝手に助けたの
いいえ、それ以前にあれは魔術師として人に気づかれぬよう周囲に何も対策していなかった私の落ち度
だから貸しになんかならないわ、ただ自分の尻拭いをしただけよ」

アチャー「……凜、女性であるならば尻拭いなどの言葉は使わない方がいい、気品差に欠ける」

凜「うっさい!わかってるわよそんな事」

アチャー「ふぅ…、いちいちムキになるところも直した方がいいな。
せっかくの美人が台無しであろう?怒った顔もいいがやはり女性は笑顔でいる方が好ましい」<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/10/22(水) 01:57:06.48 ID:P6UMkcAO<>ああ、コイツは本当にもう……
なんでこう言う事を平然と言えるのだろうか
コイツはサーヴァントになる前はきっと女たらしだったに違いない
アチャー「話を戻すが凜、マスターの方針には従うが私達の目的は、、、」

そんな事言われなくたってわかってる
だから最後までアーチャーの話を聞かず私は答える

凜「大丈夫よアーチャー、余分は教会までだから……」

アチャー「……そうか」

それだけ言うとアーチャーはもう何も言ってこなかった
だから私も何も喋らず門の向こうにいる彼を待つことにする
大きな穴をボンヤリと見つめながら…<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/10/22(水) 02:12:03.12 ID:P6UMkcAO<>>>49
了解<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>saga<>2008/10/22(水) 13:04:15.12 ID:r8HaPoDO<>魔力とか殺すが伏せ字になるのはsagaっついれればいいんだっけ?<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2008/10/24(金) 22:51:55.45 ID:aOXn8UAO<>これもパー速の性か<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2008/10/26(日) 15:24:59.65 ID:vHSI5MDO<>続きはまだか……っ<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/10/27(月) 08:33:30.54 ID:BLm6TcAO<>庭に出るとその大柄な武士は土蔵の前に立っていた
彼は俺達に気がつきこちらを向く
その仕草、姿は昨夜と変わらず涼しげで優雅であった


慶次「おお士郎殿、それにセイバー殿、どうなされた?」

士郎「え〜と、…呼び方は慶次でいいか?」

慶次「主である士郎殿が呼びやすいよう呼んでくれればよいよ」

士郎「じゃあ…///慶次…」

慶次「んん〜?なんでござるか」

セイバーはセイバーで余りにも綺麗過ぎて喋りにくいと言うか、面と向かうのが気恥ずかしかったが
慶次にはなんというか変な気恥ずかしさがあるな


士郎「えーと、今から遠坂と隣町にある教会に行くんだけど、どうするかって聞きに来たんだ」

慶次「ふむ…では拙者も同行するとしよう」

士郎「じゃあ表で遠坂がまってるから行こう」

慶次「ウム」<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/10/28(火) 01:41:46.41 ID:eyhEEgAO<>っと、そうだった、俺は何よりもまず慶次、それにセイバーに言うべき事があったんだ


士郎「…、えっと、昨日は助けてくれてありがとうな
セイバーと慶次、二人がいなかったら間違いなく俺は殺られてた」

俺は慶次とセイバー、二人に礼の言葉を言う
聖杯戦争だかサーヴァントだか知らないけど
二人が助けてくれたおかげで今俺が生きている事には違いない
だから俺は素直に二人礼を言う


セイバー「……マスター、この様な事で礼を言う必要などありません
サーヴァントである以上、私は貴方の剣であり盾であると言った筈です
貴方を守るのは私の役目であり、それは当然のことですから、礼を言う必要などないのですよ」

士郎「そんな事関係ないぞ?セイバーの立場はそうかもしれないけど
助けてもらうのが当たり前なんてことあるもんか!
どんな理由があったとしても、セイバーのが俺を助けてくたのは間違いないんだから、やっぱり感謝するのは当然だろ?」

セイバー「感謝されることは私も悪い気はしません…しかし、それは根本的に間違っている、そもそも、、、」


慶次「まあまあ、セイバーの言うとおりではこざるがよいではないか」
「士郎殿よ、事実、家臣が主を守るのは使命であり約束され<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/10/28(火) 01:43:07.48 ID:eyhEEgAO<>慶次「まあまあ、セイバーの言うとおりではこざるがよいではないか」
「士郎殿よ、事実、家臣が主を守るのは使命であり約束されたこと、だからそれは当然の事に過ぎない…
…だが士郎殿のように感謝の意を感じ、表す主君は余りにも少ない
だからこそ、その気持ちこそが家臣としては一番の馳走でごさる、その感謝の想い、ありがたくいただくとしよう」

慶次はにっこりと笑いながらそんな事を言う
それとは対照的に、セイバーは何が気に入らないのか、あからさまにイラついた表情をしていた

セイバー「……まあ、彼の言うことに賛同しておきましょう」


士郎「…そ、そうか、そう言って貰えるとこっちも助かる」
「あと、…セイバー、マスター呼ぶんじゃなくて慶次みたいに士郎って呼んでくれないか?
なんか他人行儀だし堅苦しいだろ、だから、、、」

セイバー「……わかりました、マスターがその方が宜しいのでしたらその様にしましょう
それで他にまだ何かありますか?
ないのであれば早く凜と合流し教会に向かいましょう」

<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/10/28(火) 01:44:11.45 ID:eyhEEgAO<>―――うん、セイバーさんは確実に怒ってらっしゃる
礼を言って怒られるなんて経験は今までなかったけど
あれ?、でもセイバーも感謝されることは悪い気はしないっていってたよな…じゃあ一体何に怒ってれんだろう
まあ、これ以上、怒らしてもアレだからここはこれで黙っておくとしよう

まだ話したい事は勿論あったが遠坂を待たせちゃ悪いと思い
早々と俺達は門に向かった
後ろにに着いてくるセイバーの視線が猛烈に痛かったのは内緒だ…<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/10/28(火) 01:45:43.63 ID:eyhEEgAO<>>>60

途中で切れてしまった…すみません
書き込みのときは大丈夫だったんだけどなあ…<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2008/10/29(水) 15:50:35.72 ID:XDrzS2DO<>ワッフルワッフル<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/10/30(木) 02:02:18.25 ID:YPxaM.AO<>――地上を離れた遥か上空
ビルの上に立ちずさむ彼は街を見つめていた

下界に比べここは風が強く吹き荒れ、それは彼の存在を否定するかのように叩きつけてくる
事実、彼はこの場所にいるはずのない存在、既に生涯を終えた者である
故に、この時間にいてはならない…、だが、彼は聖杯と呼ばれる奇跡の杯のもと、この世に肉体を得て、サーヴァントとして今この場所に存在している
近くにはマスターらしき者の姿は見えず、恐らくは単身であると思われる
一体、何が目的でこの場所にいるのかは分からない
その見る者に不吉を感じさせる程に黒一色にその身を染めているサーヴァント
何もせずに只、彼は街を見つめて続けていた…<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2008/10/30(木) 02:05:13.20 ID:YPxaM.AO<>士郎の視点じゃなくなった時は、分かりやすいように
メール欄や名前とかに何か書き込んだ方がいいのかな?<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2008/10/30(木) 02:42:38.72 ID:1NWJ8Uc0<>別にどっちでも。しいて言うなら視点変わったことが分かると
ミスリードとかしたいとき不便じゃないだろうか?<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2008/10/30(木) 04:07:21.34 ID:YPxaM.AO<>>>67

サンクス
じゃあ書き込むのは辞めときます
<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/10/31(金) 02:21:22.14 ID:icVwSkAO<>……ハァ〜、なんだかもの凄く疲れた
とにかく、新都にある教会まで来たのだが…、まあこの異様な一行では人目に付いて仕方がなかった
俺、衞宮士郎を除いて、この三人は人目を惹きすぎだ!!
まずは特攻隊長、遠坂さん
彼女に至っては、普通の人間であるのだが、その容姿故にどうしても注目されてしまう
それ以上に、遠坂がもつ独特の雰囲気と言うのか一種のカリスマ性とでも言うのか
こう、なんと言うか、一般人とは一線を凌駕するオーラが感じられ、周りから浮いたように思える
見る人は、美的な感性だけではなくそういったものでも彼女を意識してしまうのだろう
事実、すれ違う男はかなりの確率で振り返っていたのだ


そして中堅のセイバーは、遠坂が持って来てくれたという洋服に
身を包んでいる為に鎧を着ているよりは幾分もマシなんだけど
そのお嬢様チックな洋服がまたセイバーにえらく似合っているのだ
その姿はまるで、とこぞの国のお姫様が、お忍びで街に遊びにきたのでは?、なんて馬鹿な事を想像してしまう<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/10/31(金) 02:24:10.51 ID:icVwSkAO<>そして、決定的なのは、その余りにも整い過ぎている容姿がどうしても浮いてしまい、どうにもこうにも注目されるのだ
しかも、金髪の外人さんとなればそれの威力は計り知れないであろう
そのうえ、遠坂凛とのコンボで相乗効果は抜群だ!!
男性、女性と性別は問わず、この二つの美は人の心を奪ってしまう

――――だがこの二人はさほど問題ではない
そう、このお侍様に比べれば…
その問題の根源である大将の慶次さん

彼だって前の二人と同じように、容姿だけでも注目されるだろう
男の俺が言うのもなんだけど、彼はかなりの男前だと思う
それはおいといても、その時代錯誤の格好、そびえ立つ程に大柄な身体
そして、それらを除いても、異常なまでの存在感
絶対と言ってもいい、彼を意識せずに、同じ空間に存在することはできないだろう
…けど、そんなことじゃないんだよ、一番の問題ってヤツは

―――なんでコイツは馬に乗ってるんだよ!!<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2008/10/31(金) 02:39:15.39 ID:MMJHiLMo<>馬wwwwww<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2008/10/31(金) 08:17:35.48 ID:uexWdQAO<>wwwwwwww
軽車両wwwwwwwwwwwwww<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2008/10/31(金) 08:20:10.05 ID:uexWdQAO<>wwが2倍に・・・増えただと・・・・・!?<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2008/11/02(日) 00:50:53.28 ID:0/CA8KE0<>一日一回は書き込むて言ってたじゃないの…<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/11/02(日) 04:01:39.17 ID:vVjJu2AO<>話は家を出る所まで戻る
門をくぐり、俺達は遠坂と合流する

士郎「わるい遠坂、待たせたな」

凛「!!(゜д゜)」

遠坂は此方を見るなりポカーンと口を開けたまま、目を白黒している

士郎「――遠坂、何があったのかは知らないけど、女の子がそう口を莫迦みたいに開けてるのはどうかと思うぞ」

凜「莫迦はあんたらでしょーが!!」
<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/11/02(日) 04:02:08.48 ID:vVjJu2AO<>――遠坂の声が耳に響く
何をそんなに怒っているのか?俺はサッパリわからない
と言うより、今日は何回女の子に怒られているんだろう俺は…
そして、一度大きく呼吸をし、俺達の方に向き直って彼女は言う

凜「衞宮君!貴方は魔術師がいかなる場合でも、その事実を守秘
しなければならないことを知っていて、よくそんなことを出来るわね!!」

士郎「ちょ、ちょっと待てよ遠坂!、一体いきなり何だってそんな怒ってるんだ?」
「悪いんだけど全く話が見えない」

セイバー「……士郎、恐らく凜は彼の事を言っているのでしょう」
<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/11/02(日) 04:02:22.56 ID:vVjJu2AO<>士郎「えっ!?」

俺はセイバーの声に反応し、彼女に振り返る
セイバーは何も変わらずにそこに立っていた

―――っが、さらにその真後ろ、慶次いるべき場所に信じられぬ程の、漆黒の巨馬が聳え立っている
まるで、上質な絹糸のようであるその鬣が、
風に揺れ見る者に真の通った美が如何なるものなのかを教授してくれるだろう
美を兼ね備え人の心を奪い愛すら感じさせる巨馬
しかし、それに相反するように、圧倒的な暴力をも感じさせる悪魔のようであった
さらに頭上を見上げると、その悪魔を従えているのか、慶次は巨馬の上に跨がっている

士郎「(゜д゜)慶次さん?一体なんですかこれは??」

慶次「おおっ!、これはすまぬ、挨拶がまだであったな」
「こいつは松風、拙者と共に戦場を駆け抜けた半身であり友である」

松風「ブルル」

士郎「ああ、これはどうも、俺は士郎って言います」
凜「あんたらわざとやってんの?」
<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/11/02(日) 04:03:14.61 ID:vVjJu2AO<>>>74

ごめん
腹かっさばいて死ぬわ<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2008/11/02(日) 04:04:09.00 ID:nKQm0fko<>死なれちゃ困る、遅れてでも待ってる奴は居るんだ<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2008/11/02(日) 04:05:52.98 ID:0/CA8KE0<>生言ってすいませんでした。俺が腹かっさばいて死にます。<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/11/02(日) 05:00:45.06 ID:vVjJu2AO<>士郎「いや、別にわざとじゃないぞ!?って言うよりも、さっきまでは慶次の奴、馬なんか乗ってなかったし」

セイバー「ええ、士郎の言葉に偽りはありません」
「門を潜った所で異常なまでの魔翌力を感じたと思ったら、まさかこの様なものを出しているとは…」

セイバーは俺を助長しながら、慶次に冷たい視線を突きつける
当然、遠坂もそれに続く

凜「はぁ〜、まあいいわ、兎に角そんなモノに乗って街に出るなんて言語道断、絶対に駄目よ」

慶次「どうして駄目なのかね、凜殿」

凜「あのねぇ―、そんなデッかい馬に乗ってたら他のマスターに
自分達がマスターですよ!なんて教えるようなもんじゃない!」
「それに、魔術師は魔術師である事、魔術と言うもの自体を隠さなきゃいけないの!?」
「だからそんな、人目に付くような事出来るわけないでしょ!!!」


がぁーと、遠坂は慶次を一気に捲し立てる
だが、慶次はどうしてか嬉しいそうな顔をしている

慶次「ほぉ〜、このままでは人に注目されてしまうのかね?」

凜「そうよ、わかったなら馬から降りなさい」
<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/11/02(日) 05:01:26.39 ID:vVjJu2AO<>慶次「そうかそうか…」

ニヤッと笑うと慶次は、―――松風を一気に駆けさせ坂を降る

士郎「!?(゜д゜)」
セイバー「!?(゜д゜)」
凜「!!!(゜д゜)」

慶次「ははっ!!拙者はこのまま町に向かう、早く止めんと町民見つかってしまうぞ!!!」

凜「こ、こらぁー待ちなさい!!!!」
「ちょっと士郎!何考えてんのアンタのサーヴァントは!!」

士郎「遠坂、俺に言われても困る」

セイバー「二人とも、此処で言い争いをしてもしかたがない、とにかく彼を追いかけましょう」

士郎「ああ、そうだな!いくぞ遠坂!!」

凜「言われなくてもわかってるわよ」

俺達三人は慶次を止めるため坂に走りだした
全く何を考えてるだよアイツは…<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2008/11/02(日) 05:04:16.28 ID:vVjJu2AO<>本日はこれにて閉幕

遠坂ばりの腹筋のおかげで、ハラキリは失敗しました
ですので、コレからも少しずつですが頑張ります<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2008/11/02(日) 05:09:57.52 ID:vVjJu2AO<>たまに変に誤字があるけど、携帯からコピーすると起きるバグらしいのでご了承願います
上の魔翌翌翌力とか…
……書き溜めしてある方じゃおかしくなってないから本当だよ(ハート<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2008/11/02(日) 11:10:52.99 ID:.AfnfbYo<>力の前に「翌」が付いてしまうのは板の仕様
メール欄に「saga」(さが・半角英数)と入れると回避可能<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/11/02(日) 11:54:21.78 ID:E.4dC/ko<>魔翌力 [ピザ] [ピーーー] [たぬき]<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>saga<>2008/11/02(日) 11:54:42.15 ID:E.4dC/ko<>魔力 デブ 死ね ドラえもん<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/11/03(月) 03:11:15.05 ID:GhPqe.AO<>直ぐに慶次の姿は見えなくなっていた
走ってる途中に気づく、慶次の奴は新都が何処にあるのか知っているのだろうか?

坂を降りてしばらく行くと、交差点に出た
此処で分かれ道になっているわけなのだがどっちに向かったのかが問題である

―――っと、交差点のまん中、ソコには見慣れた人物が立っている

士郎「一成!?」

その人物の名前は、『柳洞一成』、俺の友人でありクラスメートだ
国宝級の堅物で、今時珍しいく礼儀や人道、等々を律義に守る奴である
まあ、寺の跡取りとなれば多少はそういうモノだろうけど、高校生位でここまでの奴はそうはいないんじゃないだろうか?
だから、環境とかのせいではなく、「一成自体が元々もつ人間性がそうなんだろうな」と、俺は勝手に結論付けている
<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/11/03(月) 03:15:46.73 ID:GhPqe.AO<>一成「んっ?これは衛宮、一体どうしたというのだそんなに急い……」

何故か一成が固まる、俺ではなく、遠坂凜の姿を見て

凜「衛宮君!?」

士郎「わかってる、直ぐに追い付くから遠坂は先に新都の方に行ってくれ」

凜「…」


コクリと、無言で頷き遠坂は新都の方へと駆け出していった
何も言わずとも状況は理解してるようであった
そのまま新都に向かっていればいいが、
もし慶次が間違って別の方角に向かってた場合は手遅れになる
だからここは先に遠坂が新都に向かい、
俺は一成に慶次を見たかどうかとそれにどちらに向かったのか聞くのがベストである

一成「……」

固まる一成
どうしたのかと聞きたい所だが、生憎そんな悠長にやり取りしている時間がない
だから一成を無理矢理に解して、話を切り出す

士郎「すまん一成、何も聞かずに質問に答えてくれないか!?」

一成「…なんだいきなり藪から棒に」
「そちらは質問をして、こちらはするなとはまったく、
…まあ普段から衛宮には世話になってるからな、言いたい事というか、
本来なら友人に忠告するべき時なのだろうが……いいぞ、答えれる事なら何でも答えよう」

士郎「ありがとう一成」

「ウム」と、一成は頷く
<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/11/03(月) 03:16:54.40 ID:GhPqe.AO<>士郎「おかしな質問だというのはわかってる、変な奴だと思ってもいいから聞いてくれ」
「さっき此処を黒い大きな馬に乗った奴が通らなかったか?
もし見たならどっちに向かったか教えてくれると助かる」

一成「ん?ああ、その男性なら確かに見たな」
「丁度この交差点に出てきたら向こうの、衛宮の家の方から馬で駆けてきてな
まあ流石に時代劇が好きでも、この時代にあのような武士のナリをして神風の如く目の前に現れば驚くモノだな」
「それで目の前で止まったかと思うと、新都と呼ばれる場所はどっちに向かえばいいか聞かれたので、道を教えた次第だ」
「つまりはだな衛宮!?そっちの新都に向かって行ったぞ」

士郎「…わかったありがとう」

セイバー「士郎、急ぎましょう早く凜と合流し彼を止めなければ」

士郎「ああ、っと一成!助かったよ、この埋め合わせはまたするからさ」

一成「よくわからんが、…わかった、気にせんでよい」


どうしてか難しい顔をして一成は頷いていた
そして彼に別れをつげて、俺とセイバーはその場を後にし、新都へと向かい走り出す<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2008/11/03(月) 20:47:55.06 ID:5dYxAbIo<>更新乙
馬に乗ってるで吹いたwwwwww<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/11/04(火) 04:07:09.81 ID:ETfqe.AO<>新都に繋がる橋まで出るとソコで遠坂と鉢合わせになる

凜「あれっ?なんで」

士郎「遠坂、そのまま通りを真っ直ぐ来ただろ?
橋に出るなら公園の方に向かったほうが早いんだ」

凜「――ああ、そうか、そうね、橋に出ることを考えれば公園に向かえば近道なんだ……全然気づかなかったわ」

セイバー「士郎、凜!アレは!?」

セイバーの視線の先に俺達も目を向けた
ソコにはわざわざ待っていたと言わんばかりに、橋の入口で慶次が立っていた
いや、正確には立っているのは松風で、慶次はその上跨がっている


セイバー「貴様、一体何を考えている!!同じ主に仕える身である者としてそのような愚鈍な行動は許さん!?
いや、むしろマスターを侮辱し、貶めるような事を考えれば、これは裏切りに等しい」
「もしこれ以上その様に振る舞いを続けると言うのであれば、私が貴様をこの場で叩っ斬る!!」


―――物騒事を張り上げて言うセイバーに対して、その憤激の相手である慶次は、既に橋の方にへと歩き出していた<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/11/04(火) 04:12:51.48 ID:ETfqe.AO<>決闘を申し込んだと言わんばかりの勢いを、相手にしないどころか、何一つ言葉すら返されなかった
セイバーの表情は信じられない程に激怒を表している
誇り高き騎士である彼女は、その侮辱的で屈辱を伴う態度を許せなかったのだろう
ゆらりユラリと身体を揺らし、ボソボソと何か不吉な言葉を漏らしていた

士郎「―――ごめんセイバー、良く聞こえなかったかたんだ。もう一度言ってもらえるかな?」

セイバー「奴には一度騎士道と言うものを徹底的に叩き込む必要があるようです、
もしその上で死ぬ事があったとしてもあのような無礼極まりなく、礼儀の片鱗すら持ち合わせない者ならそれも仕方がないでしょう」


気づくとセイバーの手には、見えない何かが確かに握られていた

士郎「ちょ、セイバーさん!?」

セイバー「マスター、止めないでください、もし止めるというのであればその時は、貴方の腕に刻まれる令呪を一つ頂く事になる」

士郎「いや、そうじゃなくて」

セイバー「ではなんですかっ!」

士郎「さっきから通る人にスッゴい見られてるんだけど…」

セイバー「………」<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2008/11/08(土) 22:52:35.77 ID:otDkyN60<>書かなくなって4日目ていう…<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2008/11/09(日) 03:58:59.61 ID:ktwYWEAO<>考えるまでもなく当たり前だ
この一行ではただでさえ人目を引くのに
、こんな物騒な事を大声で叫んでいれば誰だって目の一つや二つ向けるだろう

凜「セイバーの宝具が不可視で助かったわ。それが見えてたら騒ぎになってるトコロよまったく…
まあ、気持ちはわかるけど、こんな人目の付く所でそんな事をしたら
ミイラ取りがミイラになるどころの騒ぎじゃすまなくなるわよ」

セイバー「――取り乱した事は謝りますが、では凜、貴女はこのまま彼をほっておくと言うのですか!?」

凜「こうなったらもうどうしようもないわ、武力行使するにしたって此処じゃ無理でしょ?
それに、私はともかく貴方達は仲間じゃないの、それこそ無意味だわ
それに、一番重要なのは騒ぎになるのを避けるということよ!?
だから彼がこのまま馬に乗って行くだけで気が治まると言うならそれで妥協しましょう」
「だから私達が今出来ることは、これ以上余計なことをしないよう監視する事ぐらいよ」


士郎「はぁ〜全く慶次の奴は何考えてるんだ…しょうがない
遠坂の言うとおり、兎に角これ以上騒ぎにならないよう慶次に付いて行こう」<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2008/11/09(日) 03:59:26.98 ID:ktwYWEAO<>セイバー「……わかりました、マスターがそう言うのでしたら方針に従いましょう」


でも…ただ歩いてるだけでもちょっとした話題にされそうな(衛宮士郎は除く)面子だし、既に手遅れなんじゃ…



とにかく話はまとまり、俺達は慶次が余計な事、騒ぎを起こさないように同行する意を決める

そんな心中を知ってか、慶次は橋を渡りきった所で待っている

慶次「三人とも遅いでござるよ!、んん〜ソレにしても良い天気だ」


歩いてくる俺達にそんなことを馬鹿デッかい声で言ってきやがる
まったく、本当にコッチの気も知らないで…一体アイツは何がしたいんだよ…
ともかく、俺まず慶次には言うべき事は決まってた


士郎「馬鹿っ!!後ろ渋滞になってんだろうが!!!」<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2008/11/10(月) 13:18:12.60 ID:A9a3RxUo<>ツッコミ役が板についてきたww<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/11/12(水) 10:43:56.82 ID:i6YbMIAO<>あっちこっちに興味津々の慶次は、「あれは何でござるか?」と聞いてくる
それを何十回と繰り返した
彼が何時の時代に生を授かったのかはわからないが
おそらくは、
今この場にあるもの全てが初めて目にするものだろう
そんな珍しい物に目を輝かせる慶次を逃がさんとばかりに、
三人でガッチリとガードして何とか教会まで来たって訳だが…

先ほど言ったように、視野に入る人間はみんな見てるんじゃないのかと言うほどの注目を浴びて、俺は精神的に参ってしまった
悲惨な事に今日は日曜日と言うこともあって、その分拍車を駆けたように人通りは多かったのである
声はかけられなかったけど、もしかしたらクラスの誰かに見られているかもしれない
そう考えるだけで余計疲れが増してくる気がする

本当、人に見られるのが、此処まで疲れるなんて知らなかった…

凜「……はぁ、本当疲れた…」
「色々と言いたいこともあるでしょうが、先に用事を済ませましょう」
<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/11/12(水) 10:44:53.04 ID:i6YbMIAO<>士郎「ああ、そうだな…、―――あれっ!?セイバーどうしたんだ行かないのか?」

セイバー「…私達はここに残ります」

士郎「え?なんでだよ、ここまで来たんだ、みんな一緒に行けばいいだろ」

セイバー「私は教会に来たのではなく、シロウを守る為についてきたのです」
「シロウの目的地が教会であるのなら、これ以上遠くにはいかないでしょう。ですから、ここで帰りを待つことにします」

きっぱりと言うセイバー
どうもテコでも動きそうにないので、ここは彼女の意思を尊重することにした


士郎「…!?わかった、じゃあ二人はここでまっていてくれ」

慶次「おいおい、せっかくこんな物珍しい所に来たというのに外で待つなど味気ないではないかセイバー殿
拙者達も共に行けばよいではないか」

セイバー「――先程あれだけ私達を好き勝手に振り回したのですから、
少しはこちらの意見も聞いては貰えないでしょうか?」

―――別にセイバーの表情は至って普通である…が、
その感情の深層は確実に慶次対して苛立ちを感じていると思われる
このセイバーが放つ、禍々しいオーラが感じられるのはそのせいだろう<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/11/12(水) 10:48:04.02 ID:i6YbMIAO<>士郎「――慶次」

慶次「ん?なんでござるか?」

俺はセイバーには聞こえないよう小さい声で話す


士郎「何だかセイバーの奴、怒ってるみたいだから此処は彼女の言う通りにしてやってくれないか?」

慶次「……主君の頼みとなれば聞かぬ訳にはいかぬな、それに女は怒らせると後が面倒だ…
承知いたした、拙者ものんびりと外で待つことしよう」


…さっきは聞いてくれなかったくせによく言うよ本当…
でもまあ、すんなりと聞いてくれて正直ありがたい


セイバー「シロウ!?なにをコソコソと話しているのですか!?」

士郎「えっ!?いや、何でもないさ」
「ソレより、慶次も外で待ってくれるってさ」

慶次「はは、短い時間だが頼むぞセイバー殿」

セイバー「……まあ、いいでしょう」

凜「じゃ行きましょ、衛宮君」

士郎「ああ」<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/11/12(水) 10:49:21.25 ID:i6YbMIAO<>教会へと繋がる石畳の道を歩き出した所で――


セイバー「マスター!?」

セイバーに呼び止められた
俺は彼女に振り向く

セイバー「誰であろうと気を許さないように、マスター」


なんだか意味深で良く分からない言葉をかけられてしまった
それが何を指しているか分からなくとも、セイバーが俺を心配してくれている事はだけは読みとれる
「大丈夫、気をつけるよ」と、簡素に返事をし、俺と遠坂の二人は教会の門を開き中に入って行った<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/11/12(水) 10:51:13.26 ID:i6YbMIAO<>中に入るとそこは、広い、荘厳な礼拝堂だった
今は人気はないが、席も多く、時間帯が合えばそれなりに信仰をもつ人々が祈りに来ているのだろう
これほどの教会を任されているのだから、ここの神父はよほどの人格者と見える

士郎「遠坂、ここの神父さんっていうのはどんな人なんだ」

凜「どんな人かって、説明するのは難しいわね。十年来の知人だけど、わたしだって未だにアイツの性格は掴めないもの」

士郎「十年年来の知人とは、それはみた、随分と年季が入った関係だな。もしかして親戚か何かか?」

凜「親戚じゃないけど、わたしの後見人よ、ついでに言うと兄弟子にして第二の師っていうところ」

士郎「え……兄弟子って、魔術師としての兄弟子!?」

凜「そうだけど、なんで驚くのよ、そこで」

士郎「だって、神父さんが魔術なんて御法度じゃないか」
「魔術師と教会なんて水と油だ、どう考えたっておかしいだろ」

凜「まあ、確かにそうかな、信仰を持つ人間処か、こういった教会を任されている信徒なら魔術とは無縁だろうし、遠ざかっいくもの」
「それに神父が魔術師なんて教会側も認めないでしょうね」
<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/11/12(水) 10:51:46.88 ID:i6YbMIAO<>士郎「じゃあ……!?そうか、そもそもここの神父さんってこっち側の人だったってことか?」

凜「ご名答、聖杯戦争の監督役を任されたヤツだもの、バリバリの代行者よ。……まあ、もっとも神のご加護があるかどうかは疑問だけど」

士郎「…ふうん。で、その神父さんはなんていうんだ?」

凜「名前は、言峰綺礼。父さんの教え子でね、もう十年以上顔を合わせてる腐れ縁よ。……ま、できれば知り合いたくなかったけど」
???「―――同感だ。私も、師を敬わぬ弟子など持ちたくはなかった」


硬く、渇いた足音をが響く
俺達の話し声が聞こえて出てきたのだろうか、その声の主は祭壇の裏側からゆっくりと姿を現す


言峰「再三の呼び出しにも応じぬと思えば、変わった客を連れてきたな、……ふむ、彼が七人目という訳か、凜」

凜「そう。一応魔術師だけど、中身はてんで素人だから見てられなくって」
「マスターが届けを出すルールなんかどうでもよかったんだけど…まあ、ついでで今回は守っといてあげるわ」
<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/11/12(水) 10:51:58.09 ID:i6YbMIAO<>言峰「それは結構、ではその少年には感謝しなくてはな」


神父は、こちらにゆっくりと視線を向けた

それに、しらずと足ずさる
何が恐ろしいと言う訳じゃい
神父から敵意なんてものだって感じる訳でもない
だと言うのに、肩にかかる空気が重くなるような威圧感を、この神父は持っていた


言峰「私はこの教会を任されている言峰綺礼という者だが。君の名はなんというのかな。七人目のマスターよ」

士郎「―――衛宮士郎。けど、俺はまだマスターなんて物になった覚えはないからな」

言峰「――衛宮―――士郎」

士郎「え―――」


嫌な悪寒を感じる
神父は静かに、何か喜ばしいモノに出会ったように笑った

その笑みが――例えようも――なく
俺には―――


言峰「礼を言う、衛宮。よく凜を連れてきてくれた。君がいなければ、アレは最後までここには訪れなかっただろう」


神父は祭壇へと歩み寄り、入れ代わるように祭壇から離れ、遠坂は俺の横まで下がってきた


言峰「では始めよう。衛宮士郎―――」
<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/11/12(水) 10:54:42.09 ID:i6YbMIAO<>かなり原作のコピーが多いですが…教会のシーンは、
話しを作るうえで、はしょることも出来ないし変更も出来ないので……ご了承お願いします<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2008/11/12(水) 16:34:30.70 ID:LRSrU2AO<>おう、がんがれ<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2008/11/12(水) 19:41:04.36 ID:NPDE7lUo<>端折れない上に長ったらしいけど、暇みて頑張ってくれ<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2008/11/15(土) 02:09:32.08 ID:cGQ5Fi60<>しかし、これ完結するの?<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/11/17(月) 15:42:23.51 ID:TQEvmgAO<>確かに…
俺は>>1に変な責任感で無理に書いて欲しくないな
辞めたらやめたでいいと思ってる
<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2008/11/22(土) 12:38:02.38 ID:ogA/pQDO<>>>109
そんなこと言うから止まったじゃないさっ<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2008/11/27(木) 03:57:38.18 ID:Abp416AO<>のんびり待つさ<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/11/27(木) 05:04:25.64 ID:oorsZsAO<>辞めたのか休止中なのかどっちだ…<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2008/11/27(木) 12:52:58.00 ID:ROv9XOY0<>きっと今頃書き溜めてるんだ…
携帯だけど<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2008/12/01(月) 05:49:09.85 ID:t.FZBw.o<>もう辞めたのか・・・?<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/12/01(月) 15:08:15.68 ID:yT3QUcAO<>悦べ――衛宮士郎――お前の望みは――

くそっ!誰が、そんな事を望むものか、俺はただ―――

凜「衛宮君!?大丈夫?、やっぱり少し休んでいきましょ」

士郎「いや――大丈夫だ、ちょっと目眩がしただけだから」

外に出た途端、肩に圧し掛かっていた重圧は薄れていった
しかし、あいつが、言峰綺礼が言い放った言葉が壊れたテープレコーダーのように、何度も何度も繰り返され脳裏に響き渡る
俺は正義の味方になりたいんじゃない!
ただ皆に幸せに、笑っていて欲しいだけだ
だから、ヒーローがヒーローに成りうる為の悪なんて望んでいない
あまりにも不安定なその願望は、
ただ、目指す理想が矛盾してるだけの話
だが、奴はソレが俺が望んだ事だという。この胸をさすように、『敵が出来て良かったな』と…
正義の味方が助けれるのは味方をした人間だけ、敵となった悪が救われることはないのだ
全ての人を助けれるなんて出来ない
そんな事はわかっている、誰かに注目されたいのではない、誰かに褒められたいのではない
俺は皆の幸福を望んでもヒーローになることなんて望んではいない
だから、そんな事を望む筈がない
望んだ覚えなんてない―――<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/12/01(月) 15:08:46.26 ID:yT3QUcAO<>セイバー「シロウ!?大丈夫ですか?顔色が悪い、中で何かあったのですか?」
教会から出てきた俺達にセイバーが駆け寄って来た
それに反して慶次はゆっくりと歩み寄ってくる

士郎「いや、何もない、大丈夫だセイバー」
「昨夜アレだけの怪我をしたんだ、そのせいだと思う、ちょっと目眩がしただけだ」

セイバー「ならいいのですが…やはり家で安静にするべきでした…」
「余りにシロウが平常に振る舞っていたので楽観してしまっていた、申し訳ありませんマスター」

士郎「謝ることないさ、成り行きだったけどここまで来るのは自分で決めたんだしな、それに―――」

セイバー「?」<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/12/01(月) 15:10:22.60 ID:yT3QUcAO<>士郎「それに、この戦いにも俺は自分の意思で戦うと決めたんだからさ」

セイバー「シロウ…それでは――」

士郎「ああ、いろいろと不安な思いをさせちまったけど…改めて宜しくなセイバー、慶次」

セイバー「マスター…ご心配なく、この戦い必ずしや貴方を勝利に導く事を約束しましょう」

慶次「……」

慶次は何も言わずただ頷いた
だがそれだけで彼の思いは俺には十分に感じとれた

凛「さて、そろそろ行きましょう。町に戻るまでは一緒でしょ、わたしたち」

っと、遠野が絶妙のタイミングで話を割る
そして、そのまま歩き出す遠野
それに続いて、俺達も教会を後にした<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/12/01(月) 15:14:18.86 ID:yT3QUcAO<>>>1です
本当に申し訳ありません
もうね、約束破りのうんこ野郎なんだよね俺は…
仕事と勉強で余りにも時間がないんです
言い訳です、ニゲテルンデス
次がいつになるかはわかりません…
本当に、本当にごめんなさい<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/12/01(月) 16:28:56.94 ID:gHkBFy6o<>待ってる






でも凛は遠坂だとおも<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2008/12/01(月) 16:49:25.10 ID:t.FZBw.o<>続けるなら待つよ



秋葉の出現に一瞬焦った<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/12/01(月) 17:42:28.10 ID:yT3QUcAO<>>>119

すまない…メルブラで志貴を検索した後だったので…
<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/12/01(月) 17:56:44.23 ID:yT3QUcAO<>もう昼過ぎくらいだろうか?
正確な時間はわからないが
日の傾き加減と腹の様子からは大体そう読みとれる
だというのに、教会から坂道を下る間に誰ともすれ違うことはなかった
言峰綺礼という男の人間性のせいか、それが余計に不気味に感じられた


士郎「って、昼時なんだ皆家にいて当たり前だろ…」
あの男が気に入らないからって、いちいち陰湿な考えをするなんてどうかしてるぞ俺は…


凛「ん?衛宮君何か言った?」

士郎「い、いや別に何でもない……」

凛「そう、……じゃあ私達はここで失礼させてもらうわね」

士郎「えっ?なんでさ、別に町までは一緒に行けばいいだろ」

凛「最初はそのつもりだったけど…せっかく新都まで出てきたんだしそのまま帰るのも勿体無いでしょ?」「だから私達は別に調べる事にするわ」

士郎「調べる?…例の事件についてか」


こくりと遠坂は頷く
<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/12/01(月) 18:03:10.84 ID:yT3QUcAO<>凛「まあ、とにかく昨夜の借りはこれでチャラってことでいいわよね?」

士郎「ああ、って、元々貸しなんかつくったつもりもないけどな…」

凛「あのねぇ衛宮君―――そっちになくてもこっちにはあるの!?」

がぁー!と捲し立てる遠坂さん
本当にこっちには、そんなつもりはない、だが彼女にとっては重大なことのようだ
どうやら遠坂凛という人間は貸し借りはしかっかり清算しなければ気が済まない質らしい
もしかして金勘定も細かい人間だったりするのだろうか?
……なんだか、俺の中にある遠坂凛のイメージはドンドン崩れていく一方だな


凛「……じゃあね衛宮君、次に会った時は私達はお互いに敵同士よ、
殺し殺される相手って事だけはちゃんと理解しておいてちょうだいね」

士郎「わかってる、だけど俺は遠坂とは殺り合うつもりはない」

凛「――まあいいわ、どんな選択も貴方の自由だもの」


そう言うと、遠坂は俺を睨むような呆れるようなよく読みとれない表情をして
そのまま町の方へと消えていった

<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2008/12/01(月) 19:40:35.03 ID:Nod0awDO<>ktkr

無理はしないで欲しいが次いつごろ投下するとかは一言欲しいんだぜ。<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2008/12/02(火) 14:41:07.04 ID:miOAIUso<>しかし、気が遠くなるほど先は長いな<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/12/06(土) 02:36:58.08 ID:EtCJYgAO<>家に着いた頃には午後の四時をとうに回っていた
比較的にまだ外は明るいのだが
冬という季節を考えると、後一時間もすれば、日も落ちるだろう

教会では二人に戦う意思は伝えたが、具体的にこれからの事はまだ話してはいない
直ぐにでもと思ったがサーヴァントも腹がへるらしいし、俺も朝から何も食べてなくていい加減限界だ
ということでまずは夕飯を作る事にした
これにはセイバーもキョトンとしただけで素直に了承してくれた


士郎「さて、二人が家に来て初めての飯だ、手を抜くわけにはいかないな」


冷蔵庫の中にある食材を確認し、何を作るか決める

もう時刻は五時前だ、早くしないと夜になってしまう
そう自分を急かし俺は調理に取りかかった<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2008/12/16(火) 19:30:17.91 ID:09Vpon20<>すげえマイペースだな…<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2008/12/18(木) 22:32:00.88 ID:8GtDngAO<>待つさ<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2008/12/24(水) 14:04:37.91 ID:nW/LQsgo<>まだまだ待つよ<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2008/12/26(金) 00:00:31.03 ID:8AcH.Loo<>月が綺麗だ<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/12/26(金) 04:43:10.23 ID:9t2GuAAO<>カチャカチャカチャ

箸の音が食卓に響く
セイバーには日本食はまずかったかな?なんて作った後に思ったけど
なんて事はない、問題なく箸もすすみ美味しく食べてくれてるようだ
それと、驚くことに、箸をすすませているのだ
つまりは箸を器用に使いこなしているのである
セイバーが何処の国で生まれ育ったのかはわからないけど、少なくとも日本に由来が無いのはことは間違いないだろう
彼女の格好、つまりは鎧なんかを武装している
現代のように他の国の文化に触れるような時代ではないだろうし
そもそも日本という国を知ってるのかさえ危うい
しかし、現に彼女はこうして目の前でちゃんとお箸で日本食を食べているのである

っと、
ちらちらとセイバーを見ていたら彼女と目が合ってしまった…

セイバー「ん……なんでしょうかシロウ、……その何か食べ方、作法がおかしかったのでしょうか?」

士郎「いや、別におかしくなんかないよ」
「ただセイバーに日本食を出して大丈夫だったかなって心配してただけだ」

慶次「だが、その心配してとは裏腹に随分と食っているようだなセイバー殿?
おなごにしてはかなりの大食いのようでござるな」<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/12/26(金) 04:43:20.89 ID:9t2GuAAO<>セイバー「何を言う!!わたしの食べる量はごく一般的だ!
それに戦士として食事をしっかり摂るのは重要であり
いざという時に力が出なくては困る」

慶次「うむ、戦人として食事の大切さは拙者も重々理解している、と言うより、そんなことをいってるんじゃない
セイバー殿よ!?お主の食いっぷりは実にすがすがしい
しかも美味そうに食うところ実に良い
お主のような女性は見たことがないぞ!?」


―――まあ、慶次は褒めているのだろう
彼の感性というか、時代背景はよくわからないが…


セイバー「だから!わたしはそんなガツガツ食べてなどいない!
シロウのご飯が美味しいのは認めます、ですがわたしを大食いのように言うのは止めてもらいたい!!」


……やっぱり怒るよな
取り分け慶次に言われたからというわけではなく
大食いと言われることが彼女にとっては気に障るようだ


士郎「ま、まあまあセイバー落ち着けって、別に慶次は悪い意味で言ってるんじゃないと思うぞ
それに俺だって、セイバーが美味しそうに食べるのを見てると、作ったかいがあったなと思うし嬉しいしな」<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2008/12/26(金) 11:32:47.15 ID:xBNpeVQo<>大食いってデフォの描写であるんだっけ
パロディーでよく言われるから定着したんだっけ<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2008/12/26(金) 19:05:24.47 ID:tOkOU5Io<>デフォ

だったはず<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2008/12/28(日) 12:44:21.32 ID:Fhf8AUAO<>女の子に(見た目的に)良く食べるねって話しじゃね?
おごにしてはって言ってるし
<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2008/12/29(月) 11:17:07.37 ID:gdkl4Ic0<>何か精神と時の部屋にいるかのような感覚がするわw<> A HAPPY NEW YEAR 2 0 0 9 !<>sage<>2009/01/02(金) 03:03:18.95 ID:yMgMycAO<>そんなこんなで賑やかな食事を終える
セイバーと慶次は食後のお茶をすすっていて、俺は食器を洗っていた
始めは慶次を警戒していたセイバーも
多少なりともそれが薄れているようだった
勿論、ただなあなあになっているのではないだろう
短い時間だが、共に時を過ごし彼がそういった手の人間ではないのだと感じているんだと思う
それに、彼女、セイバーは英雄と呼ばれる程の人生を歩んで来たのだ
そんな人間が、人を見る目がないはずがない
けれど、これは勝手に俺がそう思っているだけなので
実際、彼女がどう思っているかは分からない
でもまあ、仲良く出来るかは別として
とりあえずは、教会に行く前の様に敵視するということはないだろう

そんな事を考えていると、いつの間にか洗い物は終わっていた
居間に戻るとセイバーが何気なしにコチラに視線を向ける
だから何気なしに俺も視線をやった
……こうして、改めて見るて思うが
セイバーの身体は本当に華奢で、普通の少女にしか見えない
ランサーにバーサーカーと、あの化物に立ち向かうって行ったなど
それを目の前で見ていた自分でさえ到底考えられなかった<> A HAPPY NEW YEAR 2 0 0 9 !<><>2009/01/02(金) 08:48:02.60 ID:yMgMycAO<>セイバー「……シロウ?」
士郎「…………」

セイバー「シロウ!?」

士郎「えっ!?ああ、セイバー、どうした?」

セイバー「どうしたではないでしょうシロウ、人の顔を見てぼけっとして」

士郎「いや、別にぼけっとしてた訳じゃないぞ?
ちょっと考え事していただけだ」

セイバー「考え事ですか……それならいいですが」
「名前を呼んでも返答がないのでどうかしたのかと思いました」

士郎「俺はどうもしていない、大丈夫だって
バーサーカーにやられた傷だってこの通り治ったし
目眩や頭痛も殆ど治まっている」

セイバー「そうですか、けれど余り無理はしないで下さい
治ったとはいえあれだけの怪我を負ったのですから」<> A HAPPY NEW YEAR 2 0 0 9 !<><>2009/01/02(金) 09:33:58.31 ID:yMgMycAO<>考えてみれば可笑しな話だ
腹が半分以上だろうか?、ハッキリどのくらいかはわからないが
そんな状態になっていながら、今こうして普通にしていられるなんて
それも傷を塞いだなんてものじゃない
臓器、外面等の失われ部分が勝手に修復されたと言うのだから……
遠坂が出した結論では『セイバーとの繋がりが何らかの影響をもたらしている』というものだった
正直その効果のおかげで俺はこうして存命できている
しかし、そんな得体の知れない力に頼る訳にはいかない
もしもまた同じ目にあったとして
その力が働いて助かるなどという保証は何処にもないのだから
セイバーはそういった意味で無理をするなと言った訳ではないだろうが
事実、戦闘が起きたとしても無理、無茶はしない方がいいだろう


士郎「わかっているよセイバー、俺なんかの力にじゃサーヴァントにかなわない
無理したところでまた二人に迷惑かけるだけだからな」<> A HAPPY NEW YEAR 2 0 0 9 !<><>2009/01/02(金) 12:35:30.46 ID:yMgMycAO<>セイバー「……そうですね、シロウの行動は勇気のあるものだったと思いますがそれと同時に無謀で愚かな行為でもあった」
「勇敢であろうと蛮勇では無意味だ、それにわたしを助けようとしてと言ってましたが
そもそもそれ自体が過ちであると理解して欲しい―――」

―――間違いだったとは思わない
―――過ちだったとは思わない
それは力が及ばなかっただけ
誰かを助けようという思想を正す必要がある筈がない
だが、現実はそれを許しはしない
あの月夜の晩に見た戦士達に、自分が入り込む余地などあったのだろうか?
そんなものはなかった
あの時の慶次の様に皆を助けることは出来ただろうか?
そんな力は俺にはなかった
半人前の俺に出来ることなんて足手まといにならないようにするぐらいだ
サーヴァントは聖杯を欲する故にこの戦いに身を投じ、魔術師、つまりはマスターに使える
それはこの二人だって変わらない筈だ
無闇矢鱈に戦いを仕掛けるなんて事は認めれなかもしれない
魔翌翌翌翌翌翌翌翌翌翌翌翌翌翌翌翌翌翌翌翌翌力を集める為に人を襲うなんて許しはしない
だけど、実際に戦い血を流す彼等だ
純粋に戦いをするというのなら、それを俺が邪魔をする道理なんてない
だから―――


セイバー「――ですからシロウはマスターとしての役割に徹していただきたい」
士郎「ああ、大丈夫だセイバー、それはわかってる」


慶次「気に入らんなぁ」
<> A HAPPY NEW YEAR 2 0 0 9 !<><>2009/01/02(金) 13:13:20.41 ID:yMgMycAO<>士郎「えっ?」

セイバー「……何か言いましたかケイジ」

慶次「気に入らんといったんだよセイバー殿」

セイバー「……意見があるようですねケイジ
良いでしょう、貴方にも発言権は当然ある、言ってみください」

慶次「言うまでもないだろうよセイバー殿
士郎殿の態度が気に入らんのだ」

士郎「なっ、俺の何が悪いってんだよ!」

慶次「悪い!?全部だ!!!
いいか!?士郎殿、耳の穴かっぽじってよく聞け!!
お前も漢であろう、曲がりにも戦をすると決めたのだ
君主である士郎殿がそんな腰が退けた態度でどうする!!!
自ら刀を振るい敵を討ち取ってみせよ!!」

士郎「!!!」

セイバー「ケイジ!!貴方は一体何を言っているのかわかっているのか!!
魔術師であるシロウに戦いをさせるなどと
ましては相手はサーヴァントだ
その意思、正気の沙汰ではないぞ!?」<> A HAPPY NEW YEAR 2 0 0 9 !<><>2009/01/03(土) 02:10:26.15 ID:CJ0YTIAO<>慶次「確かにサーヴァントは強力な兵力であろう
しかしなセイバー殿、では御主は己の君主が人の後ろに隠れる事しか出来ぬ臆病者でも仕えると言うのだな」

セイバー「……どの様な事があろうと騎士の誓いは破れない
そうである以上、そこにわたしの好みなどは関与しません」

慶次「……」

セイバー「この戦いに勝つためであるのならあらゆる手を尽くす
その為にはどんな手段でも行う必要があります
そこに、シロウの勇敢であるかないかなど問う余地などある筈がない」



―――誰かを救う為に俺は今までどんな試練でも受け入れてきた
だから、今回だって本当はそうするべきだ
だが、それは二人の迷惑にしかならない
だから、セイバーの言う通り、俺は自分の役割に撤するべきだし
どんな手段でも行う必要が……
どんな手段?……でも?

士郎「セイバー……お前今どんな手段でもって言ったよな?」<> A HAPPY NEW YEAR 2 0 0 9 !<><>2009/01/03(土) 02:27:56.57 ID:CJ0YTIAO<>セイバー「はい、確かに言いましたが?」

士郎「……その、なんでもってのには無関係な人々を襲い
魔翌翌翌翌翌翌翌翌翌翌翌翌翌翌翌翌翌翌翌翌翌力を奪うって言うのも含まれているの……か?」


一瞬、ほんの一瞬だけ彼女は驚いたような目をした
そして、怒り、哀しみが混じりあった目に変わり俺を睨み付ける

恐らくは、いや、間違いないだろう
セイバーは本気で怒っている
まだ一日程しか時間を共にしてない俺達だが、今日は彼女に何度も怒鳴られたし小言を言われた
だけど、それらは本気で怒っていたわけではないだろう
少なくともこんなにも哀しい目はしていなかった……
だから俺は直ぐに理解した
彼女を疑ってしまった過ちを
彼女にそんな事をする気はないのだと


セイバー「……もしマスターがそれを命じると言うのであれば……致し方ありませんね…いいでしょう
だが、その時は貴方の手に刻まれる令呪が一つなくなる事になりますが」<> A HAPPY NEW YEAR 2 0 0 9 !<>sage<>2009/01/04(日) 21:43:32.38 ID:b7xsMaoo<>元の流れを壊さずに自然に慶次が入ってる<> A HAPPY NEW YEAR 2 0 0 9 !<><>2009/01/05(月) 01:12:10.75 ID:polyK2AO<>士郎「……ごめんセイバー
そうだよな、お前がそんな事をする筈がないよな
それなのに馬鹿な事を聞いちまって、本当にすまなかった」

セイバー「えっ?いや、分かっていただければそれで構いません
……考えてみればシロウがそういう意味にとってもおかしくはない
わたしの方こそ謝るべきかもしれませんね
どんな手段でも―――それには、騎士として、人として反する行為は含まれない
しかし、ただなんでもすると言えば、言葉の通りにシロウが言ったような事も含まれる
説明不足でした、ですからシロウが謝る必要などありません」

士郎「ああ、セイバーにそう言ってもらうと俺も助かるよ」

セイバー「いえ、わたしもシロウがそう言ってくれて助かります」

セイバーの目には既に怒りも哀しいも映してはいなかった

何でかわからない
けど、俺は想う
彼女には二度とあんな顔をさせたくないと
彼女のあんな顔を二度と見たくはないと
きっとこれは彼女を信じなず、
だた言葉を言葉通りにしか読みとれなかった愚かな自分に対しての罪悪感なのだろう……



慶次「よ〜し!話がまとまった所で行くとするか!!」

志貴「何処にだよ!!」<> A HAPPY NEW YEAR 2 0 0 9 !<>sage<>2009/01/05(月) 01:56:44.27 ID:KPiqh2I0<>これはwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww<> A HAPPY NEW YEAR 2 0 0 9 !<><>2009/01/05(月) 03:23:11.28 ID:polyK2AO<>…………すみません
…………間違いです
…………ここに遠野君などいません







十七分割されてきますorz<> A HAPPY NEW YEAR 2 0 0 9 !<><>2009/01/05(月) 03:48:14.22 ID:polyK2AO<>広い道場の中に竹刀が弾けあう

その音はこの空間だけは別世界と錯覚させる程に特別な響きを感じる
いや、只単に俺がそう思っているだけだろう

あと一つ別に確実な理由が存在した
それは、いま目の前で対峙している異国の少女と、この時代に合わず、時間を忘れたかのような格好をした男性

………まあ、要は慶次とセイバーなわけなんだけど

ふと音が止んだ
二人は一定の距離を保ち見に入る

セイバー「――やりますねケイジ」

慶次「ふむ、御主もな」<> A HAPPY NEW YEAR 2 0 0 9 !<><>2009/01/05(月) 03:52:44.68 ID:polyK2AO<>セイバー「――不本意ではありますが、我々は同じマスターに仕える身
本来なら模擬刀とはいえ剣を交える必要はない……
…だが騎士の誇りにかけても、聖杯を手に入れる為にも
――貴方には此処で敗北記してもらいます」

慶次「まったく、随分と男勝りなおなごだな
そもそも拙者とセイバー殿がこうしてても意味がないだろう」

セイバー「――ケイジ、わたしを女扱いするのは止めて頂きたい
それに、貴方の言い分は共感出来る部分が無いわけではない
だが、シロウを戦わせようと考える思想は危険だ
到底納得の出来るものではない」
「わたしも合理的な方法ではないと思います……が、意味がないとは思いません
貴方がそれを押し通すと言うのならこれも致し方がないでしょう」

慶次「先もその言い分は聞いたよ」

セイバー「……ならば今更何も問う!!
剣を構えよサムライよ」

慶次は面倒くさそうに、やれやれと言った感じで竹刀を構え直した




――完全においてきぼりの俺
セイバーの掛け声と共に止んでいた竹刀の弾き合う音が
突然襲う豪雨の様に打ち付け鳴り響く
ふと思う、なんでこんな状況になったのかと……<> A HAPPY NEW YEAR 2 0 0 9 !<><>2009/01/05(月) 11:25:07.33 ID:polyK2AO<>それは慶次の一言から始まった


慶次「決まっているだろ士郎殿、剣の稽古に行くんだよ」

士郎「剣の…稽古に?」

慶次「そうだ、それにこの屋敷には立派な道場があるだろう?」

士郎「確かにあるけど……なんで慶次がそんな事を知ってるんだよ!?」

慶次「ん?今日庭に一人で居た時に見つけてな」

セイバー「『見つけてな』ではないケイジ!!
シロウを鍛えさせてどうする気だ
まさか本気でサーヴァントと戦わせる気ですか!」
慶次「セイバー殿、さっきもそう言っただろう?」

セイバー「貴方のその意見は認められない、それをマスターが望んだとしてもだ」

慶次「はあ、…まったく、セイバー殿がこんなに融通の利かない
頭でっかちだとは思わんかったよ」

セイバー「……何!?」

慶次「主を危険に晒さんとするのは家臣として当然であろう
しかし、お前のは只の過保護に過ぎん
どんなに優れた西洋の武士かは知らんがな
大の男が女の後ろに隠れてるなんてみっともないだろう!?」


セイバー「………」


セイバーの表情は何でもない普段と変わらず……だが
肩が怒りにだろうか?ワナワナと震え出していた


士郎「ちょ、…慶次さん!?」<> A HAPPY NEW YEAR 2 0 0 9 !<><>2009/01/05(月) 11:25:27.89 ID:polyK2AO<>慶次「お前さんの頭はでっかい石だ
自分が正しいと思うことしか出来ない程に頭がかたい」

セイバー「………」

士郎「セ…イバー?」

慶次「石なら漬け物を旨くしてくれよう、
だがなお前さんの頭でっかちは困るだけで何も旨くはせん」


セイバー「………」


なにか、こう、刹那を感じさせるオーラを感じる
肩の揺れは信じられない程に大きくなっている


士郎「あのー、慶次さん?」

慶次「強いか弱いではない
その始めか戦わないとする根性が気に入らんのだ!
守るだけではないだろ主と家臣の関係は
主が道を迷い過ちを起こすなら
自ら命を賭けても正そうとするのもまた家臣の役目であろう!!
互いに人なのだ!それを知れ!」
<> A HAPPY NEW YEAR 2 0 0 9 !<><>2009/01/05(月) 11:25:43.47 ID:polyK2AO<>士郎「慶次!!」

慶次「ん?どうかしたでござるか士郎殿?」

セイバー「いいでしょう、確かに貴方の言い分にも多少は共感できる所はあります…
……だがシロウを戦わせ事自体は賛成できません
貴方の言う通りならば家臣であるわたしが
誤っていると言うのならばそれを正すのもまた人なのでしょ?」

士郎「セイバー、とりあえず座れって、落ち着けよ?お茶入れ直そうか?」

セイバー「シロウは黙っててください」

俺を一喝し、キッとした表情で慶次を睨む
これまでに溜まった鬱憤を吐き出すかの様に叫ぶ


セイバー「今日一日の間珍妙な行動!
わたしを馬鹿にしたような態度!
橋での一件も、うやむやになっていましたがもう我慢なりません!!
貴方のふざけた思考は、私が正してやります
貴方の言う通り、わたしが間違っていると言うならば
不浄な思想を持つわたしの剣に貴方の剣が劣ることはないでしょ?
ならばそれを示してもらいましょう!!!」

<> A HAPPY NEW YEAR 2 0 0 9 !<><>2009/01/05(月) 11:26:18.07 ID:polyK2AO<>―――てな感じにヒートアップし今に至るわけだ
そもそも食後には、今後の方針を話そうと思っていたんだけどな
なんてことを思い返してると…


ヒュッ! ガンッ!! ガンッ!!


顔を何かが掠めた
ソレを手にとってみる


士郎「………」


竹刀の折れた先だった
二人共に同時に折れたらしい
因みにこれで六本目だった

士郎「……たく、いがみ合ってる癖に仲良く何度も同時に折りやがって……」


ってセイバーが一方的なかんじもするが…

―――てな感じにヒートアップし今に至るわけだ
そもそも食後には、今後の方針を話そうと思っていたんだけどな
なんてことを思い返してると…


ヒュッ! ガンッ!! ガンッ!!


顔を何かが掠めた
ソレを手にとってみる


士郎「………」


竹刀の折れた先だった
二人共に同時に折れたらしい
因みにこれで六本目だった

士郎「……たく、いがみ合ってる癖に仲良く何度も同時に折りやがって……」


ってセイバーが一方的なかんじもするが…<> A HAPPY NEW YEAR 2 0 0 9 !<><>2009/01/05(月) 11:29:44.73 ID:polyK2AO<>>>153

間違いで二回も同じ文を貼ってしまったorz<> A HAPPY NEW YEAR 2 0 0 9 !<>sage<>2009/01/05(月) 12:33:33.91 ID:iqu3sYSO<> <> A HAPPY NEW YEAR 2 0 0 9 !<>sage<>2009/01/07(水) 02:59:03.17 ID:l7j1oUAO<>毎回楽しくみてる

支援<> A HAPPY NEW YEAR 2 0 0 9 !<><>2009/01/07(水) 06:42:26.10 ID:7L2w.2AO<>しかしながら、一方的だろうとなんだろうと
竹刀は双方共に折れているわけで
このままほっとけば、竹刀が全て使い物にならなくなってしまいそうだ
無惨にへし折られた竹刀の山に目をやる


士郎「………」


こんなの藤ねえに見られたら……
『道具を大切に扱わない子には同じ目に合ってもらいますからね!』
なんて言い、俺の胴体はタワーブリッジでへし折られてしまうだろう……

もう一度折れた竹刀の山に目をやる


士郎「………」


さて、そろそろ二人を止めといた方がよさそうだな…
自身の身を案じてだけではなく竹刀の残数を気にしてでもない
いや、気にならない訳ではないがそれ以上に、こんな事をしてる自体が何か間違っている気がするからだ
やはり話し合い解決出来るならそうするべきだろう


セイバー「シロウ、すみませんが代わりの模擬刀をお願いします」

士郎「セイバー、もういいだろ?」<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/01/13(火) 09:02:23.95 ID:/cmp6MAO<>セイバー「何を言っているのですかシロウ?
まだ勝負はついていません」

士郎「……あのなあセイバー、俺達は仲間なんだぞ?それなのに争い合うなんて無意味じゃないか」

セイバー「そうですね、確かに彼とわたしが仲間であるのなら無意味かもしれませんね」

士郎「……どういう意味だよセイバー…」

セイバー「…シロウ、この際ですからはっきりさせておいた方がいいでしょう」


ため息混じりにそう言うと、セイバーは俺だけではなく慶次と両方を見据えて話を切り出した


セイバー「本当は先に聞くべきでしたが…
協会で、何故シロウには英霊が重複してるのか説明されたのではないのですか?」

士郎「…聞いたには聞いたけど……はっきりとした理由はわからないらしい
遠坂の時と同じ、結局はあくまであり得る可能性、仮説を聞いただけだ」

セイバー「そうでしょうね、私達英霊でさえそんな事は考えられないし信じられないのですから」

士郎「そうなのか………ん?、でもセイバー、それが一体何だって言うんだよ」<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/01/21(水) 02:52:01.21 ID:8Vhi0kAO<>敢えて言おう。
支援。<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/01/24(土) 17:26:27.01 ID:7eEsK1s0<>携帯のメモ帳に書き溜めしてるんだよな?<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/01/25(日) 03:48:01.11 ID:d8HzqcAO<>まだか…続きはまだか!?

慶次とバーサーカーがグーで殴り合ったあと仲良く酒盛りしたり藤ねえが慶次に一目惚れしたりする展開は!?<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/01/25(日) 14:06:52.69 ID:jaBSN5.0<>慶次「おまえに一目惚れじゃ。抱くぞ。」
といいつつ藤ねえを抱こうとしたところをシロウが目撃して修羅場展開はまだか!<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/01/26(月) 01:25:33.30 ID:mKAxZAAO<>彼女は軽く深呼吸をする
本当にすこしだが、それで間をつくり仕切り直して話を進める


セイバー「感情的になって彼を批難しているわけではないことを先にわかっていて欲しい」
「これはケイジだけではなく、わたしにも言えることですから」

士郎「わたしにも?それはどういう…」

セイバー「………いえ、彼の立場から見たらわたしも同じだと言うことです」
「前例が無い以上は、何があってもおかしくはない
だがそれはやはりありえない法則であることはかわりない」
「マスターである魔術師達は己のサーヴァントを警戒して
令呪の一つは身を守る為に使います
本来あるべき形でもそうするのに
この状況ではより警戒するべきでしょ?
だからこそ事を楽観せずに状況を認識するべきです」<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/01/26(月) 01:51:29.18 ID:mKAxZAAO<>士郎「――そうかもしれない
だけど俺は、セイバーも慶次もそんな事をするなんて思ってないよ
そりゃ会ってからまだ一日そこらしか経ってないし
まだまだお互いにわからない事ばかりだ
それに、こうやって不満や本心を言うことは別に悪い事じゃないと思う
だから俺も本心や不満を言う
セイバーも慶次も、サーヴァントは聖杯を求めるもんだ
俺も目的も目標もあるし、死ぬ気なんて毛頭に無い
セイバーが言うこともわからないわけじゃないけど
それでも俺はお前等が嘘をついてるとは思わないし、裏切るとも思えない」


あまい考えかもしれない
でも、これが俺が思う本心であることには偽りはない
そんな俺の気持ちを悟ったのか、彼女は困ったと言う顔をして今度は深いため息つく


セイバー「わかりました、この件に関してはしばらくは保留ということにしましょう」


―――以外だった
正直な話し、とりあえずとはいえセイバーがこんなにもあっさり引き下がってくれるなんて思いもよらなかった
この短い時間の間で、頑固な所が多く目についていたが、そうでもないようである


慶次「そうか、では拙者から言うことはなにもない
俺は己の主と、仲間を信じるだけだ」

士郎「慶次…」

慶次「では早速鍛錬といこうか士郎殿!」

セイバー「……その件に関しては保留にしていない!
意を通すならばわたしを倒せと言ったはずだ!」

慶次「よかろう」

士郎「よくねーよ!!人の話しを聞いてんのかおまえ等は!?」<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/01/26(月) 04:06:51.18 ID:mKAxZAAO<>ふりだしwwwwwwwwwwww<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/01/26(月) 06:07:15.60 ID:mKAxZAAO<>>>165

IDがいっしょ?こんな事あるのか<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/01/26(月) 06:49:09.87 ID:mKAxZAAO<>士郎「………疲れた」

勢いよく布団に倒れこむ
時計を見る
針は12時を指していた

あれから二時間位だろうか?
とにかく二人を止め直し、今後の方針を話し合って
とりあえずは俺の鍛錬は行うことなったわけだ
セイバー苦渋を呑み了承したのだが
一つだけ条件を出し、それを守るのならば認めようということだ
それは、戦う事が前提ではなく最悪の状況でのみ身を守る為だけに剣を振るうのであれば良しとする
間違ってもサーヴァントと、戦おうなどとは思わないというものだった

俺だってサーヴァントに勝てるなんて思ってはいない……
だけど、やっぱり逃げ隠れするだけなんて駄目だと思う
それに、一太刀でも俺が防ぐことで活路が見い出せるのならば…
例えそれが現実的に無理な確率であろうとも、やはりやらないよりやったほうが良い筈だ
<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/01/26(月) 06:49:33.35 ID:mKAxZAAO<>―――後は今後の方針だが
基本的にはしばらくは様子を見ということになる
新都で起きている事件がマスターの仕業であるならばほっとく事はできない
遠坂も調べると言っていたが、人任せにしとく訳にはいかない
俺達は俺達で、調べ探しその行為を行うマスターを見つけ出し
無関係な人々を巻き込むなど辞めさせなければ
出来れば話し合いだけで済ましたいが……間違いなく戦う事になるだろう
最悪殺してしまうことになる可能性だってあるし
それは相手だけではなく、同時に俺自身だって殺されかもしれないって事だ

だがこれは既に覚悟の上のこと
戦うと言うことは、魔術師であると言うことはそういうことなんだと思う

それに、セイバーや慶次には聖杯が必要なんだ
聖杯を手に入れ為には勝ち抜き生き残らなければならない
そう考えれば全く戦わずにやり過ごすというのはやはり無理な話だ
どんなに逃げ回ったとしても何時かは敵と殺り合わければならなくなる

<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/01/26(月) 06:49:52.72 ID:mKAxZAAO<>しかし、だからと言って俺は進んでマスターを探して殺し歩きたいなんて思っている訳じゃないし
出来るならば相手を殺したくなんか無い
けど、降りかかる火の粉は払う
俺だって黙って殺される程お人好しではない

セイバーは俺の方針には納得はいかないようだったが
それでも聖杯は手に入れるという意思がある事を伝えると、何とか納得してくれたようだ
慶次は終始黙って話を聞いていたが
最後に一言だけ『承知致しまする』とだけ言った<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/01/26(月) 09:09:58.05 ID:mKAxZAAO<>>>166
あれ?<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/01/26(月) 09:51:50.79 ID:mKAxZAAO<>>>170

よう兄弟<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/01/26(月) 10:57:24.70 ID:AzcwaQAO<>ポリシーなんだというなら文句は無いが、セイバーは「〜でしょう?」のほうがしっくりくると思う
短く切ると現代的に見えて<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/01/26(月) 13:23:26.91 ID:mKAxZAAO<>>>172

あれ?そういうしゃべり方してないっけか?

以後気をつけます<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/01/27(火) 00:22:31.35 ID:IxWtnTYo<>>>170>>171
同じアパートでレスしてるんだな<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/01/27(火) 14:56:44.56 ID:eVtaCAAO<>俺達三人はまだまだ前途多難というか
互いにぶつかり合う事も多いだろう
でもそれでいい
重複召喚だかなんだか知らないけど、セイバーも慶次も悪い奴じゃない
だからそうやって互いに本心を伝えていけば
いずれは、きっとセイバーだってわかってくれるさ


士郎「…だけど、結局なんで俺には二人もサーヴァントがいるのだろうか……」

手を天井にかざして手の甲に刻まれた形を見る
一つの令呪、それはセイバーのクラスにあたるサーヴァントのマスターである証だと教会で言われた
遠坂とあの神父が言うには令呪は階級に合わせた形を象っているらしく
セイバーのクラスには、それに合わせた令呪の形があり
つまりは、他のクラスもそれぞれのクラスに合わせた形をしているという事だ

俺の手にあるのはセイバーの階級を意味する印だけ
令呪が一つで同時に召喚したというのであれば
一つの器に二つの内容が一緒に突っ込まれたということになる
何らかの間違いにより二人の英霊が同じ階級、同じ器に呼ばれたのか?
結局の所は先にも言ったように全ては推測で真実はわからないのだが…
<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/01/27(火) 15:04:08.68 ID:eVtaCAAO<>士郎「…慶次は侍なんだから剣と言うか刀に特化した英霊なんだよな……
だからこそセイバーのクラスとして召喚されたのか…」
「――あれ?じゃあ慶次もセイバーなのか
いや、そもそもセイバーってのは階級の呼び名で個人名じゃないよな」

前田慶次郎利益……それがアイツの真名、人として生きた時の名
ではセイバーは?あの少女の名は何と言うのだろうか
それは明日聞くとしよう
セイバーも寝てるだろうし、起きてるか様子を見に行くのもどうかと思う
……例え彼女が今壁を隔てた直ぐ隣の部屋にいるとしても<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/01/27(火) 15:55:31.85 ID:eVtaCAAO<>それはどういうことかと言うと
今後の方針も話し終わり、今日はもう遅いから明日に備えて寝ることにしようとなったわけだが
何を考えてるのか、セイバーが俺と同じ部屋で寝ると言い始めたのだ
流石に女の子と同じ部屋はマズイので断ると
「もし敵が寝ている所を襲って来たらどうするのです!」なんて事を言ってきた
じゃあ慶次と寝るからと言うとそれも却下
で結局セイバーと慶次が一枚の襖を隔てただけの隣の部屋で寝ると言うことになった訳である
多少は納得出来ない面もあるようだが
セイバー的には俺も慶次も監視出来るので文句はそれほど無いようだ
慶次も快く了承してくれた

だから後は寝るだけなんだけど…

士郎「……寝れない」

何故か目が冴えてしまっていた
疲れたはあるし眠いはずなんだけど
どうにも睡魔が全くと言っていいほど降りてこない
環境の変化のせいだろうか?
いや、それもあるがやはり…
この向こうに女の子がいると思うと
何だかこう心拍数が上がってくるというか
どうにもこうにも落ち着かない

しかし早く寝なければならないのである
明日は学校だし、朝食の準備だって桜にまかせっきりという訳にはいかない
それに今までとは違い二人分多く作らなきゃいけないんだ
だからこそ余計に寝坊しないよう少しでも早く、多く睡眠を取らないと…
眠りにつけるよう、目を閉じ心から思考を除く…

………
…………
……………
………………
…………………

士郎「……駄目だ、寝れない」
<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/02/03(火) 15:21:51.27 ID:w6Cd4gAO<>ほし<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/02/07(土) 18:55:39.25 ID:3P1rJoAO<>…来ないな…<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/02/10(火) 03:09:00.90 ID:I.WYdsAO<>薄暗い空間に月の光が差し込み、闇に隠れていた内部を照しだした
別に何があるわけではない、転がっているのは不要とされたガラクタばかりだ
俺は何時もの定位置に座り深呼吸をする
ここは庭の隅にある土蔵だ
親父には入ってはいけないと言われていたのに、ガキのころから入り浸っていて
仕舞いには自分の部屋みたいに使っている場所である
屋敷の方にも自分の部屋はあるが、あそこは寝るだけであって中身は何もない
だから本当の意味でやはりこちらが部屋なんだろう
そして、ここは衛宮士郎が魔術師として過ごしてきた場所でもある
昔、親父に言われた通りに日々鍛錬に明け暮れてきた
基本も全然わからない半人前の俺が努力を惜しむ事なんて出来る筈がなく
殆ど毎晩こうしてこの場所、この位置で鍛錬を行って来たという訳だ
それは全て自らが目指す理想へと向かうため

―――深呼吸をし直し気を鎮め余計な思考を取り除く
頭の中をからしたら、内部の自分より更に奥に存在する自分を引き起こす

そして衛宮士郎と言う人間を一つの回路と変化を行なってゆく

士郎「―――同調、開始」<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/02/22(日) 14:42:59.57 ID:Yk5tD.AO<>待ってるぞ〜<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/02/24(火) 03:42:30.53 ID:nZLwIMAO<>―――遠のいていた意識が戻る
小鳥のさえずりか?隙間から溢れる入る朝日によってか?
はたまた、この冷えきった空気によってなのか?
ともかく俺は目を覚ましていた
昨夜眠れぬ為に土蔵に来て鍛錬を終えた後、そのまま寝てしまったらしい

身体を起こし軽く伸びをする……と、その時――


???「…先輩、いますか?」


聞き慣れた声で土蔵の外から呼びかけられた


士郎「ああ、いるよ」


簡素に返事をすると、扉が開き少女が姿を現した

彼女の名前は『間桐桜』弓道部にいた頃の後輩であり、友人であるシンジの妹でもある
前に俺が怪我をした時に、それじゃあ大変だと家事やらを手伝いに来てくれ
なんやかんやで、それ以来こうして朝食を作る手伝いに来てくれる訳だが
しかし、ここのところ桜に任せっきりの日が目立っていた
今日はギリギリではあるが、起こされる前に目を覚ましたわけだし
桜にはゆっくりしてもらい、朝食の準備は俺が全部やるとしよう<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/02/24(火) 04:25:42.23 ID:nZLwIMAO<>桜「先輩おはようございます」

士郎「おはよう桜、今日は起こされる前に起きれたよ」

桜「みたいですね、ちょっと残念です」

士郎「残念?何が残念なんだよ」

桜「残念も残念ですよ、先輩の寝顔を見られなかったんですから」

士郎「―――っ、わかったよ、これからは絶対に起こされる前に起きるからな」
桜「いいえ、先輩はゆっくり寝てて下さい」


士郎「おいおい、それじゃ朝食の準備も任せっきりで桜も困るじゃないか?」


桜「困りませんよ、好きでやってることですから」


士郎「そりゃありがたいが、それじゃあ先輩としての面目も立たないし
何より藤ねえにどやされる」


―――そんなやりとりをして互いに今日一日の始まりを噛み締める
挨拶も早々にして、俺達は屋敷に向う事にした
庭に出ると冷たい空気が肌を刺し、それを肺一杯に吸い込み、そして吐き出す

まだ少し寝起きである感じは否めなかったが、それで頭も身体もはっきりして、完全に目覚めた
今日も変わらずに平穏な一日になるだろう
そんなすがすがしい気持ちになれる朝だった<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/02/24(火) 05:40:50.52 ID:nZLwIMAO<>玄関を開けるとその違和感に気づく
明らかに屋敷の中が何時もとは雰囲気が違う
だがそんなもの以前に明確すぎる程の異常がそこにはあった

士郎「……なんだこの臭いは…?」

桜「先輩…」

士郎「鍵はかかっていた……ちょっと見て来るから桜はここで待っててくれ」

桜「いえ、私も行きます」
士郎「駄目だよ桜、何にも無いとは思うけど、万が一ってのがあり得るから
もしもの事があったら困る、だから桜は連れてけない」

桜「で、でも先輩…」

士郎「大丈夫だって、心配しないでも
直ぐに戻って来るから」

桜「……わかりました、でも先輩、もし何かあったら直ぐに逃げてくださいね」

士郎「わかった、約束する」


そう言って俺は一人屋敷の中に足を進めていった<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/02/24(火) 06:07:01.49 ID:nZLwIMAO<>臭いを辿り歩いて行くと居間の前で足が止まった
どうやらここからそれは発生しているようだ

いや、もう本当は気づいている
臭いの他の一定のリズムで音が鳴っていた
そして、近づくにつれて音は大きくなる
その聞き馴染んだ音は、まな板と包丁の音だ
つまりは、居間と隣接している台所から臭いと音が発生しているのだろう
これから考えられる事なんて一つしかない
そう、誰かが料理をしているのである


士郎「はは〜ん、さては藤ねえだな」

俺達を驚かそうと何か作っているんだろう

士郎「けど、この臭いはなんて言うか、破滅的と言うか、独創的と言うか……
朝から随分刺激的な物を精製しているな…」


さて、朝から随分な事をしてくれてるようだし、ここは一発やり返さなきゃいけない筈である
俺は勢い良く居間に入り藤ねえに向かって大声で叫ぶ

士郎「お・は・よ・う・ふ・じ・ね・え!!!!!」
<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/03/08(日) 20:13:29.35 ID:0OUeyvUo<>誰かいる?<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/03/09(月) 00:06:05.67 ID:JQGiFEAO<>VIPの時からいるぜ<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/03/09(月) 00:31:40.47 ID:37dmiM6o<>自分もVIPの頃から<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/03/11(水) 14:36:04.86 ID:ODIhpUDO<>VIPのころからいるけど気がつけば始まって五ヶ月か…<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/03/12(木) 03:19:47.78 ID:DhtTAEAO<>>>189

もうそんなに経つんだっけか…<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/03/12(木) 08:48:41.92 ID:vQVwOIAO<>力の限り腹から声を張り上げたのだが…
俺の脅かそうなどという考えは相手には汲み取れすらなかったのか
何事も無いようにゆっくりと彼は振り返る


慶次「ん?おはよう、士郎殿であったか
朝から随分覇気があるでござるな」

そこにいた人物は藤ねえではなく前田慶次であった
彼はにっこりと笑いながらそう言った
が、笑顔は少し不思議そうな表情に変わり、頬を掻きながら言葉を続ける

慶次「しかしな士郎殿、拙者は『ふじねえ』等という珍妙な名ではないぞ?
もしかしてそれは、この時代の挨拶か何かなのか?」

士郎「え?ああ、すまん、『ふじねえ』ってのは俺の、まあなんて言うか姉さんみたいな人の事だ
家が近所で小さい頃からいろいろと面倒を見てもらってな………って、そうじゃないだろ!」

慶次「そうじゃない?そうではないのならなんでござるか?」

士郎「藤ねえのことじゃなくて、慶次はここで何やってんだって言ってるんだよ」

慶次「何って、見てわからんか?朝飯を作ってるんだよ
うーん辛い!だがうまい!!」

士郎「なっ!!飯!?いや、飯はわかった……
けどな、今はそれ以上に重要な問題が発生してるって言うか、認識できたと言うか…」
<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/03/12(木) 08:48:56.13 ID:vQVwOIAO<>慶次「士郎殿が何を言いたいのかいまいちわからん、もう少しはっきりと言ってくれまいか?」


……はっきりと言うのも馬鹿馬鹿しい程に俺にはハッキリしていた筈の問題だった
昨夜も色々とありすぎたせいか、肝心なことを忘れていたのだ
そう、慶次とセイバーの存在を藤ねえと桜にどう誤魔化すということだ
二人がサーヴァントであるなどと言えるわけがない
それを隠すとしても、あの藤ねえが簡単に部外者を住まわすなどと
簡単に認めるとは思えないわけで、それ相応の言い訳が必要になる
しかし、なんて言ったらいいんだ?こんな巨体で時代錯誤な恰好の男と、金髪で異国の少女を家に住まわすなんて…
何か良い案があればいいけど、上手い理由が思い浮かびそうにもない
まったく、どうしたらいいものか<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/03/12(木) 08:49:05.94 ID:vQVwOIAO<>士郎「……とりあえずこっちに来てくれ慶次、話は後でするから」


桜も外で待たせているし、藤ねえが来るまで時間もそう無い筈だ
そんな短時間で藤ねえを納得させれるだけの理由を考えられる自信などはない
だから
今は慶次達に隠れてもらってこの場をやり過ごし、夕方までに何か良い案が浮かぶ事に期待することにした

慶次「話もよいがまだ飯を作ってる途中なんだが?」
士郎「いいから早く!」


俺は慶次の手を引っ張り急いで廊下へと連れ出そうとした…のだが…
向かおうとした居間の出入り口には、見慣れすぎた女性?が仁王立ちをし道を塞いでいた


???「こらぁー士郎!何やってんのよもう、こんな寒空の下に桜ちゃんを閉め出すなんて!!」<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/03/13(金) 12:11:21.36 ID:THwJGUAO<>俺もVIPから

>>1乙、次回も期待してます<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/03/15(日) 00:25:01.41 ID:MQgX6kAO<>結構生き残りいるな

支援<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/03/15(日) 18:03:39.78 ID:sxnQsUgo<>まだまだいるよー<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/03/16(月) 10:02:15.30 ID:5BkZZAAO<>藤「(゜Д゜)!!!」

桜「(゜Д゜)せ、先輩…」
―――一瞬にして空気が凍り付く
藤ねえと桜の眼差しは俺と慶次の繋がれた手の集中する
俺は慌てて慶次の手を離す
が、既に時遅し、冬木の虎こと藤村大河が雄叫びをあげた

虎「何で士郎が朝っぱらから何処の馬の骨かも分からない、しかも男と手なんて繋いでんのよ――――!!!!!」<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/03/16(月) 10:02:39.48 ID:5BkZZAAO<>現状だけ見たのなら藤ねえの言うとおりである
朝っぱらから見知らぬ男の手を握りしめているのだ…
普通に考えれば何事かと思うであろう
しかし、幸いなことに俺は、家の中の異変を調べる為こうして単身で詮索していたという大義名分が存在する


士郎「…藤ねえおはよう」

事を急ぐとろくなことにならない
とりあえずは朝だし挨拶をして場を和らげてみる
―――が、余り意味はなかったようだ…
桜も藤ねえも何とも言えぬ表情をしている


藤「……士郎」

士郎「な、なんだよ?」

藤「なに呑気に挨拶なんかしてるの!!
一体全体どういう事なのかお姉ちゃんにちゃんと説明しなさいー!!」<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/03/16(月) 10:02:57.63 ID:5BkZZAAO<>士郎「別にどういう事もないさ、なあ桜」

桜「いいえ、どういう事あります
私もちゃんと説明してほしです」

虎「桜ちゃんを仲間に引き込もうとしたって無駄なんだから
士郎は家の中から変な匂いがするから一人で見に行ったのよね?
それなのに何で知らない人と手なんて繋いでるのよ
どう考えたっておかしいじゃない」

桜「藤村先生の言う通りです先輩
それに、そもそもその人は誰なんですか?」


桜の不安気な視線が慶次をたどたどしく刺さる
問題である彼に俺と桜、そして藤ねえの三人の視線が集まる


虎「失礼ですが、貴方はどちら様でうちの士郎とどういったご関係でしょう?
まさか通りがかりに村人Aなんて事は無いでしょ?」
士郎「えっと、彼はな」
虎「士郎には聞いていません
私はこちらの方にお聞きしているんです」<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/03/16(月) 10:03:39.52 ID:5BkZZAAO<>――駄目だ、誤魔化しようがない
こうなったらもう慶次に賭けるしかない
頼むから空気を読んで上手い言い訳を言ってくれ!!
―――俺の藁にもすがる眼差しから察してくれたのか
困ったような悩んだような顔をする


慶次「あ――拙者はですね
え〜と」

虎「…拙者?」

慶次「雲…井…」

虎「雲井?」

慶次「そう…雲井…」
「雲井〜〜〜…ヒョットコ斎とでも申しましょうか」
桜「(゜Д゜)く、雲井?」
虎「(゜Д゜)ヒョットコ斎!?」

士郎「そこじゃないだろ誤魔化す所は!!!」<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/03/17(火) 01:21:58.06 ID:IFSJb56o<>ヒョットコ斎吹いたwwwwwwww<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/03/17(火) 02:01:05.76 ID:LsxnAQAO<>レスするまでもないと思いますが




は同一人物です<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/03/17(火) 03:25:10.34 ID:LsxnAQAO<>――また空気が凍った…
確かに慶次の奴は空気を読んでくれたのだが……
しかし、名前を誤魔化したってしょうがないし
そもそも『雲井ヒョットコ斎』って誰だよ!!
そんな名前の知り合いなんて辻褄をどう合わせろっていうんだ


虎「……」

桜「……」

士郎「……あのな、藤ねえ、え〜とな、そう!?芸人なんだよ!!」

虎「芸人?」


諦めては駄目だ!!
猛虎が呆気に取られた所を見逃してはならない
兎に角俺は脳をフル回転させ、可能な限りの現実的な言い訳を見つけ出す


士郎「そうだ!そう!?彼は雲井ヒョットコ斎さんで
海外で活動していた大道芸人なんだ」<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/03/17(火) 03:25:37.26 ID:LsxnAQAO<>虎「大道芸人?なんで大道芸人さんが士郎の家にいるのよ〜!!」


士郎「それは、ほら、親父の奴しょっちゅう海外に行ってたろ?
その時に親父と雲井さんは知り合いになったんだよ
外国で日本人の大道芸人なんて珍しいだろ?
だから話しかけたんだってさ
それで今回日本に久しぶりに帰っては来たんで、こうしてわざわざ会いに来てくれたんだよ」


完璧だ…
これ以上無いと言える程の辻褄があった言い訳である
だが、はなっから信用以前に気にくわない藤ねえは追求の手を緩めたり等はしなかった

虎「そんなの信じられないわよ〜
切嗣さん一度だってそんな話ししなかったしそれにお葬式でも私この人見てないよ〜!」

士郎「俺だって一度だけそんな話を聞いたことがあるだけだって
それに雲井さんは海外で活動してたんだ
葬式どころか、親父がそんなことになってる事だって昨日家に来たとき初めて知ったんだよ
藤ねえが見たこと無くて当然だろ?」


完璧すぎる
いつから俺はこんなにも咄嗟に嘘をつける人間になったのか…
すこし自己嫌悪するが、今後藤ねえに対しては貴重な戦力になるであろう
猛虎も既に意気消沈、ここいらで決着をつけるべきだ<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/03/17(火) 03:27:02.26 ID:LsxnAQAO<>虎「ううう〜〜、でもだからって〜」

士郎「だからもへったくりもない
昨日も家に泊まってもらったししばらくは、そうしてもらうつもりだ」

虎「えええ〜〜!?ダメよダメ!?絶対反対なんだから!!」

士郎「ごねたって駄目だからな
親父の客なんだ丁重に扱うのが当然だろ?
今朝は、まさか食事の用意をしてくれてるなんて思わなくて桜を驚かしちまったけど
別に悪い人じゃないんだし問題ないだろ?」

虎「でも…士郎と手なんかつないでたし…変なのに目覚めちゃったら」

士郎「なっ、何言ってんだよ!?あれはな客人に食事の仕度なんかさせちゃ悪いから俺がやるって言ったけど
けい、…いや雲井さんが聞いてくれないから無理に引っ張り出そうとしてただけだって」

虎「ううう〜〜」

士郎「だからごねても駄目だって
それにさっきから雲井さん失礼だぞ藤ねえ
仮にも教師なんだからあんまり変なこと言うなよな」
虎「ううう〜……うえ〜ん!桜ちゃ〜ん!!士郎がいぢめる!?」

敵は泣き崩れ去っていった……<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/03/17(火) 03:28:46.16 ID:LsxnAQAO<>勝った…
俺は勝ったんだ!?
完璧すぎる(三回目)
あの猛虎を完封敗けにしてやったのだ
けど、ここで終わりにしてはいけない
今後、慶次の事で二度と文句を言わないよう藤ねえの口から了承を得とくべきであろう


桜「先輩、これじゃ藤村先生が可哀想です」

士郎「そうだな、桜の言う通りだと思う
だけどさ、雲井さんだって失礼にしちゃいけないだろ?
別に隠すつもりもなかったし騙すつもりだってなかった
でもどう言ったらいいのかわかんなくて
少し言い方が悪かったかもしれない……」

桜「えっ!いや先輩は悪くなんてないです///」


……ごめんな桜、桜は真っ正面からぶつかると反発するけど……腰が低いと言うか、謝る人間を責めれないんだよな
剛より柔なんだよな…<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/03/17(火) 03:30:30.11 ID:LsxnAQAO<>さて、締めといこう
俺は藤ねえの肩をポンと叩く
そして少し困ったような笑顔で言った


士郎「ごめんな藤ねえ……嫌な思いはさせないからさ
少しの間だけ彼を泊めさせていいだろ?」

虎「士郎……わかっ」

セイバー「シロウ、先程から騒がしいですが何かあったのですか?」

慶次「……」

桜「……」

虎「……」

士郎「……あのな藤ねえ、桜…」

桜「(゜Д゜)先輩!これはどういうことなんですかー!!」
虎「(゜Д゜#)士郎!これは一体どういうことじゃー!!」<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/03/29(日) 04:10:43.59 ID:hY6QywAO<>保守…<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/04/03(金) 03:31:26.68 ID:jrNcFYAO<>保守<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/04/05(日) 12:16:51.98 ID:VDmhUsAO<>なんで下げるん?<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/04/07(火) 23:40:14.39 ID:PDi7HUAO<>いやこっちの流儀知らないから…とりあえず。
ageたほうがいいのか?保守。<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/04/14(火) 08:58:30.84 ID:HJbbTMAO<>保守<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/04/15(水) 08:50:32.86 ID:qcpW9EAO<>虚しく時計の針が音と時を刻む

狂乱発起な藤ねえを鎮めるのは並大抵ではなかった(調子に乗った事が一番の誘因だろうが…)

しかしながら彼女も一教師であり、社会人なのだ
俺と桜も学生である、だから刻々と近づく就業時間を理由とし
取りあえずこの場で説明(言い訳)は帰って来てからと後回しになった

が、それとは別の問題と俺達は遭遇していた


虎「……」

桜「……」

セイバー「……」

士郎「……」

慶次「ん?どうした、早く食べないと冷めてしまうぞ」

士郎「いやね、慶次さん?何か見慣れぬモノが沢山ありますがこれは一体?」

虎「何か凄いわねこれ?漢の料理というか…」

桜「これは……何のお肉でしょうか?」

セイバー「……」

慶次「ああそれか?材料が足りんかったので、裏の山で狩って来たんだ」

士郎「狩って来たって何をさ!?」

慶次「そんな事よりも早く食べてくれ!暖まるぞ」<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/04/15(水) 09:10:20.26 ID:qcpW9EAO<>慶次の奴何故話をそらす…これ、本当に食って大丈夫なのか?

何時までこうしてる時間はない、それにここで喰わなきゃ慶次の立場がないと言うか説得するのに不利が付く

意を決死、俺はコイツを食べる事にした
箸で例の異物を挟み目の高さまで持ってくる…と、その気づいた
藤ねえ、桜、セイバーが俺を不安そうに見る視線に
喰いずらい、っていうか、食べちゃいけない気がしてきた…

人が喰おうとしているのにこいつら…
大体、なんなんだよその『うわぁ〜本当に食べるの?』見たいな顔は

大丈夫だ衛宮士郎、曲間違ってもコレは食物何だし喰って命までとられる事はない……と思う…

そうやって無駄に自分を納得、安心させ、遂に口にへと運んだ


士郎「!!!!」<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/04/15(水) 15:17:45.29 ID:6H4U6UDO<>投下ktkr<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/04/20(月) 00:04:30.51 ID:EAZAQnYo<>当然慶次×セイバーだよな?
<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/04/20(月) 02:37:12.18 ID:N67Fvsoo<>一気に一物が硬くなった。







もなかったからである。 632 彼らは舟に乗って,自分たちだけで寂しい場所へ出発

腰を高速に動かし、叩きつける様に肉棒を押し込む。

妹の裸を見ることだけで頭が一杯になっていく。

司郎は、機会があれば復讐をしてやろうと思っていた。

あるのか。神にかけてお願いする,わたしを苦しめないでくれ。 58 というのは,


             <> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/04/20(月) 03:32:51.94 ID:a8SmOj6o<>いるのだと言った。

わたしが世界系であった。肉のセカイ系であった。

これまで何かを成し遂げたことのない司郎にとって、それはとてつもない興奮

から

お兄ちゃぁんっ

真奈美ぃっ真奈美ぃっ

実の妹を強姦したのだ。

あっお兄ちゃんもっとぉっあぅっ、あっ、や

部屋のドアが開く。

ははっ感じやすいんだな
                <> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/04/20(月) 04:36:57.56 ID:Ds2pqwso<>あああああっ!

なにボーっとしてるのっ、早くしてよっ

すぐに止める。

うとする。

謝るんなら早くしてよ私、忙しいんだから

十億の陰核が嬲られる!!死になる!生になる

を持って来るのを忘れたので,一つのパンのほかには,何も舟の中に持っていなかっ

それを左右の脚に繰り返し行い、徐々に舌を股間の中心に近づけていく。

1531 同じように,祭司長たちも律法学者たちと一緒になって,代わる代わるあざけ

らに逆らっているために,彼らがこぎ悩んでいるのを見ると,夜の第四時ごろ,海の
                 <> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/04/20(月) 05:23:44.13 ID:MMblxXMo<>膣にしても、まるで数日ぶりにやって来た兄の肉棒を歓迎しているかの様に、

否定しようとしてできなくなっている妹に苦笑する。

た。 1620 彼らは出て行き,至る所で宣教をした。主は彼らと共に働き,伴うしるし

妹が悲観的になったら辛いが、怒っているというのはある意味元気である証拠

へと近づけて行く。

ぐん!!

から

宙に達した。大宇宙との合一。その極限を果たし、究



呆気に取られた司郎は、そのまま腰を落とした。
              <> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/04/20(月) 06:55:20.17 ID:5l0pWVYo<>何も答えないのか。彼らがお前に対してどれほど多くの事を証言しているかを見よ



この民は唇でわたしを敬うが,

ゴクっと唾を飲み込む。

1439 再び離れて行き,同じ言葉で祈った。 1440 もう一度戻って来て,彼らが眠っ

果たして理解してくれるのか。

入れるか

いた。 522 見よ,会堂長の一人でヤイロスという名の者が来て,彼を見ると足もと

ちを満ち足らせなさい。子供たちのパンを取って犬たちに投げ与えるのはふさわしく

彼らはパン切れや魚を,十二のかごいっぱいに拾い集めた。 644 パンを食べたのは*
                <> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/04/20(月) 07:43:18.99 ID:zs435sIo<>肉に魂に、悦楽・法悦の巨大ミキサーだ。快楽の超巨大なジューサーだ。気持ち

それは悲しいことだ。

たは三度わたしを否認するだろうとイエスが自分に言った言葉を思い出した。それ



あれ?なに、どうしたの?まだ終わってないでしょ

妹の裸を見ることだけで頭が一杯になっていく。

の女たちもいた。

てくれ俺たちだけの秘密にして、一生誰にも言わなければ普通の家族を続け

妹が苦悶の表情を浮かべているのが意識の片隅に見える。

わたしが世界系であった。肉のセカイ系であった。
                <> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/04/20(月) 08:31:03.95 ID:oKWElQko<>,イエスをむち打ってから,はりつけにするために引き渡した。 1516 兵士たちは彼

その言葉に息を呑む。

うぐっ、いっ、いやっ、うぅっ

ドクドクドクと先を争う様に精液が放出されていくのを感じながら、司郎はた

同じ様に気持ちの良さを感じたのに、なぜ一方的に非難されなければならない

から確かめると,ピラトは死体をヨセフに与えた。 1546 彼は亜麻布を買い,イエス

正座をすると、両手を付いて頭を深々と下げる。

ピクピクと体を震わせながら、兄の頭を押さえつけ否定の言葉を吐く。

天の雲と共に来るのを見るだろう。

や母を悪く言う者は死刑に処せられるべきだと言ったからだ。 711 ところがあな
               <> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/04/20(月) 09:20:42.33 ID:TVJ6L/Yo<>これからも嫌がる妹を犯していこう。

心の中で謝りながら、スラリとした脚を持ち上げると、太ももから脚の先まで

ず,ただ少数の病気の人たちの上に手を置いていやしただけであった。 66 彼は彼ら

けられるんだよだからな、父さんたちには黙って

た。圧倒の量感を、娼婦のごとき淫らな肉体を、揺す

恨みの思いと肉欲が混ざり合ったこの興奮を発散させるには、妹をなぶりなが

い。見よ,ここが彼の横たえられた場所だ! 167 だが,行って,彼の弟子たちと

が硬くなり、しごかずにはいられなくなるのだ。

ユダヤ人の王という罪状書きが記されていた。 1527 彼と共に二人の強盗をはり

一度深呼吸をして射精感を抑えると、妹の腰に手をそえ、ゆっくりと肉棒を出
                   <> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/04/20(月) 12:21:29.06 ID:vffJrdIo<>喘ぎ声から快感を感じているのは分かっていたが、それが目に見える形として

もう、ああんっ止めてよね、はぅっ私達は、ああっ兄妹なんだよ

にするのもそれはそれで興奮するのだ。

が欲しいわけじゃない。お兄ちゃんに苦しんでもらう

星の聖泉で禊みそぎを済ませた裸体は、処女肉とは思えぬ豊かな張りがあっ



妹などしょせん子供としか思っていなかった司郎にとって、その裸体の美しさ

、プラズマさえを生じながら、成層圏を突き破り、飛




         <> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/04/20(月) 16:22:03.47 ID:VK5lwUIo<>ははっ真奈美は可愛いっ最高だっ

た。 1459 そのようにしても,彼らの証言は一致しなかった。

飛ぶわ!と、軽く意識し、そう思った瞬間には、引力の束縛を逃れて、勝手に足

持たず, 69 ただサンダルを履くだけで,二枚の上着を身に着けないようにと命じた



を邸宅,すなわちプラエトリウムの中に引いて行った。そして全部隊を呼び集めた。

やはり反応はない。

国の半分まででも,わたしはお前に与えよう。

ぬほど強く刺激し、女をたっぷりと喜悦させ、ひいひいよがらせた後、潤み狂っ

ネルギー塊の激光と化し、衛星を破壊しまくりながら
                <> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/04/20(月) 19:39:54.05 ID:tsYmUfAo<>押し返す様に腕を伸ばすが、すぐに力が抜けて布団の上に落ちる。

守って,手と腕を洗わなければ食事をしないからである。 74 彼らは市場から帰って
            <> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/04/20(月) 22:09:25.93 ID:Qmw4p02o<>んで息を引き取ったのを見て,本当にこの人は神の子だった!と言った。
えよう。 623 彼女に誓った,お前がわたしに求めるものは何でも,わたしの王
学校から帰ってくると、風呂場から音が聞こえた。
を望んだが,できなかった。 620 それはヘロデが,ヨハネが正しい聖なる人である
妹は必死に体を後ろに動かして逃げようとする。
そのまま誘われる様に腰を押し進める。
男として女を快感に導いている事実に心が満足感で一杯になる。
あっ、ああっ、はぁぅっおにぃ、ああっお兄ちゃん凄いよぉっあぅっ、あっ、やぁんっ

代はしるしを求めるのか。本当にはっきりとあなた方に告げるが,この世代には何の
もはや恥じらう理性など残されていない。すでに人格は溶け散っていた。総発狂
                   <> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/04/21(火) 00:26:55.68 ID:HWzpjgDO<>なんだこれ…<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/04/21(火) 01:00:26.12 ID:XMSAPUso<>>>147

また妹の裸が見れる。
1469 その女中は彼を見て,そばに立っている者たちに再びこう言い始めた。この
そうだ真奈美が真奈美が黙っててくれればそうすれば助かる
らに逆らっているために,彼らがこぎ悩んでいるのを見ると,夜の第四時ごろ,海の
,彼は弟子たちに尋ねた,人々はわたしをだれだと言っているか。
             <> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/04/21(火) 01:14:42.99 ID:d2xEPUso<>なんぞこれ<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/04/21(火) 02:37:00.90 ID:vDhyo02o<>あふっ、あっ、ああんっ駄目、あんっ駄目だよぉっやっ、やぁっ
土下座でも何でもして誠意を見せよう。
534 彼は彼女に言った,娘よ,あなたの信仰があなたをよくならせた。平安のうち
妹が苦悶の表情を浮かべているのが意識の片隅に見える。
状態に突入していた。
あっ、あっ、あんっあぅっ、あっ、あああんっ
ているのを見つけた。彼らの目は非常に重くなっていたのである。そして彼らは,彼
           <> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/04/21(火) 04:08:05.72 ID:y60FAK2o<>司郎はズボンとパンツを下ろすと、いきり立った肉棒を持ち、徐々に妹の秘所へと近づけて行く。
こんな脚絡めてっ気持ちいいんだろっ?どうなんだっ?

体は粘土となり、穴となって全てを受け入れるのだ。
ねない超丈夫な不死の体。――究極の生命体。
の人はこうした事柄をどこから得たのだろう。また,この人に与えられた知恵は

こんな気持ちのいいことっ兄妹だからってっしないの勿体なくないかっ?
だったら
れて,彼ははっきりと話し出した。 736 イエスは,だれにも知らせないようにと人
傾けないなら,そこから出発する時に,彼らに対する証言のため,足の裏のちりを払
               <> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/04/21(火) 05:33:02.39 ID:7zXnbTQo<>>>221
今まで背後からであるため見えなかったが、それはたまらない表情だった。
そんな思いに捉われ、司郎は舌を伸ばすと妹の秘所に口を付けた。
今言ったのは取りあえずだからね。
た。そして,泣いたり,大声で泣きわめいたりする騒ぎを目にした。 539 中に入っ
               <> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/04/21(火) 06:55:57.49 ID:R.z3lwEo<>あぅっ、あっ、はぁんっああっ、あっ、やぁっあっ、ああっ、あああ
神と娘は両者不可分の状態へと入った。超々トランス状態。神が踊っている。神


飛ぶわ!と、軽く意識し、そう思った瞬間には、引力の束縛を逃れて、勝手に足
ぬばたまっ!!ひんぐるみりはっ!!!ふんぐるみりはっ!!!
眠っているのか。一時間も見張っていられなかったのか。 1438 あなた方は誘惑に陥
た不思議に思った。 652 それは,彼らがパンの出来事について理解しておらず,そ
宇宙の外れで、辺境の星に、一人、修する美少女巫女の、悩ましき肉の猛りは―
降ってくる。流れこんでくる!
               <> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/04/21(火) 08:28:46.82 ID:EdSlvU.o<>>>163
司郎も一度始めてしまうと、そのたまらない快感に止める事ができず、妹を屈

て行った。
               <> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/04/21(火) 16:34:07.35 ID:LVbpaYAO<>舌から脳へと稲妻が走り、それは俺の意識、細胞を焼き、そして刻む

余りの衝撃に一瞬訳の分からない妄想が俺を支配する
そして、意識が遠のいてゆき、手から箸を落としそのまま固まってしまった
そんな俺に、三人が駆け寄る


桜「せっ、先輩!?」

セイバー「シロウ大丈夫ですか?無理なら吐き出して!」

虎「だからお姉ちゃんはやめようって言ったのに
それを『作ってくれた物を食べないなんて失礼だ』なんて無理するから」


藤ねえが俺の体をガクガクと揺らす
それで刈り取られていた意識が、こちら側に戻って来た

慶次は不思議そうに俺の顔を覗き込む


慶次「士郎殿、一体どうしたというのだ?」

士郎「どうしたもこうしたもあるかー!慶次!?あんた一体俺に何を喰わせたんだ!!」


拳をつくり、俺は朝だと言うのに異常なまでのテンションで叫ぶ


士郎「こんな、こんな美味い料理初めてだ!!!
ほら、ぼーっとしてないで、藤ねえ、桜、セイバーも早く喰ってみろって!」

虎「……」

桜「……先輩?」

セイバー「……何か興奮を催す作用がある物でも入っているのでしょうか?」<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/04/22(水) 01:17:21.95 ID:LcUVM2AO<>>>1だが……続ける?<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/04/22(水) 03:48:29.79 ID:H4mBsx60<>というかもっと投下ペース上げてくださいよ。さすがに…。<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/04/22(水) 04:42:29.50 ID:LcUVM2AO<>>>239

承知つかまする …………ごめんよ(´;ω;`)<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/04/22(水) 05:16:46.00 ID:LcUVM2AO<>士郎「何言ってんだよセイバー!俺は別におかしくなってなんかいないぞ?
いいから、喰ってみろって」


セイバー「はあ、そうですか……でわ」


促され、セイバーも鍋の中身をよそったお椀から、その異物とされたソレを口にする


セイバー「…あっ、美味しい」


戸惑い気味だったセイバーも少し驚いたような顔になり、以外にも素直に美味いと評価してくれた
慶次の作った料理なので実際のところ何て言うか不安だったのだが…
やはり、彼女はフェアというか、芯の通った人間なんだなと思い知らされる

続いて桜と藤ねえも俺と、セイバーの「美味い」という感想に押される形で箸をつける


桜「……すごい不思議な感じだけど…美味しいです」

虎「……士郎を唸らせるだけのことはあるわね
この後引く辛味と、癖のある味が何とも言えないわ!
まさに、キング・オブ・ナベ!!
慶次さん?あなたをこの家の鍋奉行として認めましょう!?

慶次「はっはっは!気に入ってもらえて何よりだ
さあ、時間がないのだろ?早く喰った々!」
<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/04/22(水) 05:17:08.80 ID:LcUVM2AO<>始めは躊躇していたのだが、美味いとわかれば箸は止まらずに進む
ほんの数分で、もののみごとに山の様にあった鍋の中身は無くなった
まあ、藤ねえが大半を平らげたのは言わずとも知れているが…


食事自体は早かったものの、その前にグダグダとしていたり
慶次、セイバーの事を話してたりとして余り時間には余裕がない

とは言っても弓道部の朝練がある桜や、一応顧問+教師である藤ねえに限っての事であり、まだ俺には多少なりとも余裕がある
とりあえず先に行く桜、藤ねえを見送りに玄関まで出て行くとする


虎「それじゃ先に行くけどちゃんと戸締まりするのよ?」

士郎「わかってるよ、ってそれより藤ねえ、さっき慶次をこの家の鍋奉行として認めるって言ってたけどさ
あれは慶次達をここに住まわせてもいいって事か?」
虎「……別に鍋につられたわけじゃありません
切嗣さんの知り合いじゃ追い出す訳にもいかないでしょ?
でも、帰って来たらちゃんと話はしてもらいますからね!」

士郎「ああ、わかった……ありがとうな藤ねえ」

虎「うん!それじゃ行って来るね」

桜「……お先に、行きますね先輩」

士郎「ああ、いってらっしゃい」<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/04/22(水) 22:28:36.84 ID:u1KG1kwo<>>>195
洗面所に入った時に、風呂上りの全く何も身につけていない状態を見てしまったのである。
た。王は乙女に言った,何でも欲しいものを求めなさい。わたしはそれをお前に与
初めて見た女の絶頂の様子に、司郎は驚きながらも感動を覚えていた。
が地を離れた。数瞬で、高空にまで浮翌遊する。
                 <> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/04/25(土) 11:14:20.76 ID:F6b31.AO<>一時はどうなる事かと思ったが、どうやら慶次達の滞在は了承されたようだ
後は、形だけだろうが一応話は聞くと言うのだから言い訳はちゃんと考えておこう


士郎「さて、そろそろ俺も仕度をするか」


部屋に戻りササッと制服に着替える
出かける前に慶次とセイバーに留守番を頼むよう言わないと
と言うわけで、俺は二人がいる居間へと向かう

居間に入ると二人の姿はソコにあった
セイバーは食後のお茶をのんびりと飲んでおり
慶次は、窓の方でキセルだろうか?ソレをふかしていた

セイバー「シロウ、その格好はどうしたのですか?」
士郎「ん?ああこれか、これは学校に着ていく制服だよ」

セイバー「学校ですか…直ぐに出るのでしょうか?」
士郎「そうだな…まだ時間があるけど…
別にやることがあるわけじゃないし、少し早めに出るのも悪くはないかな」

セイバー「そうですか、わかりました」

士郎「うん、だから二人には留守番を頼むな
何か作り置きしようかと思ったけど慶次がいるし
冷蔵庫の中の物で何か適当やってくれたら助かる」
セイバー「それはかまいませんが…」

士郎「じゃあ後はお願いするな」
<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/04/25(土) 11:14:31.48 ID:F6b31.AO<>伝える事だけ言い玄関に向かう
が、……何故か着いてくるセイバーさん
律儀に玄関まで送ってくれるのだろうか……
しかし、俺が靴を履く横に座り同じ様に靴を履く


士郎「……セイバー?……一体何をしてるのかな?」
セイバー「わたしも学校には動向します
シロウ一人で出歩かせる訳にはいきません」

士郎「………駄目だ」

セイバー「!?駄目だじゃありません!!
貴方は今自分が置かれて状況を理解しているのですか?
いつ何処で敵のマスターが襲って来るか分からない
そんな状況で無闇矢鱈に出歩くなど認められる筈がなない!!」

士郎「無闇矢鱈って…、俺は学生何だから学校に行くのは当然じゃないか
それにこんな昼間から他のマスターだって襲ってこないって、魔術師は人目を忍もんだろ?
ましてや学校には星の数ほど人がいるんだ
明るいうちに帰ってくるから心配はいらないって」
<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/04/25(土) 22:12:33.12 ID:h2cv2GEo<>                       ヘ(^o^)ヘ いいぜ
                         |∧  
                     /  /
                 (^o^)/ てめえが何でも
                /(  )    思い通りに出来るってなら
       (^o^) 三  / / >
 \     (\\ 三
 (/o^)  < \ 三 
 ( /
 / く  まずはそのふざけた
       幻想をぶち[ピーーー]
<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/05/01(金) 03:31:16.71 ID:BOql1Coo<>早く続こうぜ?<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/05/06(水) 16:47:13.09 ID:r1x8/.AO<>と、そこで奮起するセイバーの肩をポンっと慶次が叩く


セイバー「……なんでしょうかケイジ?」

慶次「そう心配されるなセイバー殿
拙者等が各々いた時代とは違うのだ
それにそぐわない行為こそ逆に目立ってしまうだろ?
それでは士郎殿が魔術師としての大義を果たせぬ」

セイバー「何を言っている
わたし達はサーヴァントであり、マスターの身を守るのは当然だし重要事項だ
魔術師としての立場も大事でしょうが
それでは万が一の時、シロウが間違いなく死ぬ事になる
貴方はそれでもいいと言うのか!」


何やら物騒な事を言い始めたセイバー
確かにサーヴァント相手にどうにかなるとは思ってないが
だからといって着いてこられても困るし、学校を休むって訳にもいかない
こんなタイミングで休んだら、折角藤ねえが二人の滞在を
OKしてくれたのもお流れになってしまう

さて、どうしたもんかと考えていると
慶次の奴がセイバーに何やら耳打ちをしはじめた


セイバー「……わかりました、それならば良しとしましょう…」
<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/05/06(水) 16:47:24.86 ID:r1x8/.AO<>しぶしぶといった感じではあるが、セイバーはアッサリと学校に着いて来るのを諦めた

一体慶次の奴は何をセイバーに言ったんだ?……気になる

でも聞くのはやめておこう
下手にほじくってやっぱり駄目だなんて、セイバーが言い出すかも知れないしな…


士郎「えっと、じゃあ一人で学校行くけど……いいよな」

セイバー「良くはありません……が、この場合まあ、仕方がないでしょう…」

士郎「ん、まずいそろそろ行かないと時間が……
悪いけど留守番をお願いするな二人とも」

慶次「大丈夫、安心して学舎えと行って来てくれ士郎殿」

セイバー「…くれぐれもシロウも気をつけて下さい」

士郎「ああ、わかったよ、じゃあ行ってくる」


<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/05/14(木) 03:09:08.31 ID:twnC7sAO<>家から学校、そして教室に向かう廊下
現実とは程遠くに思えるここ2日ばかりの状況を、一瞬でも忘れそうになるほど
当たり前過ぎだ日常がここにはあった


マスターとして戦う事を決めた以上、それを忘れるなんて事は許されない
けど、周りにいる登校中の生徒を見ていると
どうにもそんな風になってしまう


そんな事を考えてると、廊下の向こうから見覚えのある人物がこちらに歩いて来た

その人物は、『甘え』とも言える俺の思考を引き裂き、現実へと引き戻す紅き魔術師…

……百々の詰まりは遠坂凛な訳だが

彼女もマスターであり
『次に会うときは…』何て物騒な事を言っていたが
今は学校だし挨拶ぐらいはするべきだろう


士郎「おはよう遠坂」


遠坂「!!……」<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/05/14(木) 03:49:11.02 ID:twnC7sAO<>遠坂は驚いた表情から一変して面白くなさげと言うか
納得がいかないような顔をした

何か変なことでもしたのだろうか?
けど今した事なんて、挨拶したくらいしか思いつかないしな…


士郎「えっと遠坂?どうかしたのか……」

遠坂「……まあいいわ、丸腰じゃないみたいだし…
しばらくの間は学校で顔合わせる事もあるだろうけど
私達、マスターとしてしか接点がないんですから
これからも基本的には今まで通りにしてくれると助かるんだけど?」

士郎「えっ!」

遠坂「人が来たみたいだから行くわ」


先から来た通行人と入れ替わる様に遠坂は行ってしまった


遠坂が何を言っていなのかは大体わかる
昨日の今日まで知り合いなんて言えない程度の二人が
いきなり仲良くなるなんておかしいわけで…

要は人目につく行為をするなと言うことだろうが…
<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/05/14(木) 03:56:55.80 ID:twnC7sAO<>士郎「……だけど挨拶ぐらい返せよな」

一成「挨拶がどうかしたのか衛宮?」

士郎「!!一成!!いきなり脅かすなよ!」

一成「いきなりでもないし、脅かしてもおらん
先程から衛宮も気づいていただろうが」

士郎「気づいていないぞ俺、いきなり一成が目の前にいたんだって」

一成「何を言っている?俺が向こうから歩いて来たのを見ていた……女狐とすれ違ったがまさか!」

士郎「女狐?……あの〜一成さん?まさかそれは遠坂の事じゃないよな」

一成「あやつ、遠坂凛以外に女狐などと表される輩が何処にいる!
って、そんな事はどうでもよい
言え衛宮!!何を言われた!視力を一時的に麻痺させられる程の
精神的な何かをされたのだろう?!」


さっき遠坂と入れ替わりこちらに来た生徒は一成だったのだろう
気づかず遠坂を見ていたばっかりに
一成の地雷を踏んでしまったようだ

それにしても何故ここまで一成は遠坂を敵視するのかと言うと
事の成り行きは、詳しくはわからないが
生徒会長である一成に様々な妨害工作(その真実は定かではない)を行なって来たらしく
何時しか一成は遠坂を宿敵と言うか天敵としている


士郎「一成、ヒートアップしてるところ申し訳ないが
別にお前が期待するような事は何もないぞ?」

一成「ええい、問答無用!!全てを話すまで離しはせんぞ!」


有無も言わさずにそのまま俺は一成にズルズルと引きずられていった<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/05/16(土) 09:21:08.36 ID:Hlxlz6AO<>午前の授業の終わりを告げるチャイムが鳴り響く

一成から受けた朝の尋問はHRギリギリまで行われ
一応は納得?をしてくれたものも
前日の遠坂とセイバーで、松風に乗り逃げる慶次を追っていた時の事も聞かれたが
そちらの方は、うまく説明(言い訳)出来ずじまいだった…

けど、あの時、「何も聞かないでくれ」と言っておいた為に、彼の義理難い性格が幸いして
それ以上、一成も深くは追求してはこなかった

が、今後また女狐の毒牙にかかる者がいるようなら………
なんて物騒な言葉を残したのはご愛敬……なのだろうか
<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/05/16(土) 09:22:01.47 ID:Hlxlz6AO<>士郎「…さて、昼飯にするか」


席を立ち上がり行こうとすると不意に声をかけられた

??「何を急いでるんだよ衛宮」


振り返るとそこには『友人』の間桐慎二が立っていた

士郎「なんだ慎二か」

慎二「……なんだとは随分な挨拶だね」

士郎「ああ…すまん、で、どうしたんだ?」

慎二「何?用がなきゃ友人に話し掛けちゃいけないわけ?……
まあいいや、土曜日の弓道場の掃除は悪かったねって話しだよ」

士郎「ん?そういやそんな事もあったな
役に立てて良かったよ」

慎二「ああ、衛宮のおかげでみんな気持ちよく部活動が出来るって喜んでたよ」
士郎「まあ、俺も途中で部を抜けたりして悪かったしな
こんな事ぐらいならまた協力させてもらうよ」

慎二「ハハハっ!そうかい?けどさ、それって当然と言えば当然だろうね」

士郎「ん?そういや慎二、お前弓の手入れはちゃんとしてるか?」

慎二「急に何の話だい?」

士郎「弓の事だよ、一昨日掃除してた時に見たらちょっと歪んでたぞ?
慎二の射は癖があるからな、弓に無理な力がかかるんだよ
なんなら早いうちに矯正した方がいいと思うぞ?」<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/05/16(土) 09:25:35.40 ID:Hlxlz6AO<>慎二「…何だよ部外者の癖に、辞めた奴が今さら部や弓の事に口出すなよ!
それにお前に言われなくたってやるつもりだったんだ
衛宮さぁ〜あんまりシャシャリ出て余計な事してると格好悪いよ?
そういうのやめてよね本当」

士郎「そうか?ソイツは悪かった」

慎二「……チッ!まあいいよ」


捨て台詞だろうか?そう言い残すと、そのまま教室を出て行ってしまった
『間桐慎二』、『間桐桜』の兄でもあるのだが
あいつとは少し前からこんな状態なっている
ちょっとした事から揉めてそれ以来っ訳だ
あれはアレで、あいつの味であり、別に悪い奴じゃないんだけどな…

しかし、何をそんなに苛ついてんだろうかシンジの奴は?


士郎「おっと、ぼやぼやしてると昼飯を食べる時間がなくなる」


昼は一成との約束がある
教室に一成の姿はなかった
そう言えば昼飯の前に片付けたい仕事があるとか言ってたな
先に行ったのだろうか?
どちらにせよ生徒会室に行けば居るのだろうから、差ほど問題ではないか

さて、今日は弁当を持って来てないから先ずは食料の調達をしなければならない
鞄から財布を出し、俺は購買部に向かう事にした<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/05/16(土) 16:32:08.04 ID:XAzUUlw0<>他に誰かいる?<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/05/17(日) 01:50:04.62 ID:djOm3kAO<>はーい<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/05/17(日) 10:59:41.71 ID:2Yjp6a6o<>あせらないあせらない<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/05/17(日) 14:38:55.09 ID:paIb7eYo<>               -― ̄ ̄ ` ―--  _   
          , ´  ......... . .   ,    ~  ̄" ー  _
        _/...........::::::::::::::::: : : :/ ,r:::::::::::.:::::::::.:: :::.........` 、
       , ´ : ::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ /:::::::::::::: : ,ヘ ::::::::::::::::::::::: : ヽ
    ,/:::;;;;;;;| : ::::::::::::::::::::::::::::::/ /::::::::::::::::::: ● ::::::::::::::::: : : :,/ きにせず続けたまえ
   と,-‐ ´ ̄: ::::::::::::::::::::::::::::::/ /:::::::::::r(:::::::::`'::::::::::::::::::::::く
  (´__  : : :;;:::::::::::::::::::::::::::/ /:::::::::::`(::::::::: ,ヘ:::::::::::::::::::::: ヽ
       ̄ ̄`ヾ_::::::::::::::::::::::し ::::::::::::::::::::::: : ●::::::::::::::::::::::: : : :_>
          ,_  \:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: `' __:::::::::-‐ ´
        (__  ̄~" __ , --‐一~ ̄ ̄ ̄
           ̄ ̄ ̄

<> 新サーバーに書き込んでますFrom vs303.vip2ch.com sv<><>2009/05/20(水) 13:56:51.97 ID:sUtW7MAO<>士郎「ふう、あぶなかった」


購買部には何時も激戦区になっているが
どういう訳か今日は異常に人が多く、普段の比ではなかった
その為、激戦区所が正に死地へと化していた
しかし、激闘の末、衛宮士郎は見事に『カツサンド』と言う勝利を手に入れたのである

……なんのこっちゃ
自分自身よく分からない表現になってきた

そんなアホな事を考えているうちに
目的地である生徒会室に到着する<> 新サーバーに書き込んでますFrom vs303.vip2ch.com sv<><>2009/05/20(水) 13:58:49.64 ID:sUtW7MAO<>一応、ここは生徒会室なので表面上の態度、形式はしっかりとしておく

軽く三度ばかりノックをし
扉の向こうに居るであろう人物に向けて、と言う訳ではないが声をかける


士郎「衛宮です、失礼します」


ドアノブを回し中に入る


一成「随分と遅かったではないか」


既に仕事は終わったのか、隅に紙と筆記用具が置かれていた

一成の前には接ぐ迄に用意された湯飲み二つと
俺が来るまで待っていたのだろう、蓋も開けられていない弁当箱が置かれている

士郎「わるいな、購買部が思ったよりこんでてさ
あと、教室で少しシンジと話をしてた」

一成「話をしていたのではなく難癖を付けられていたの間違いではないのか?」
士郎「別にそんなんじゃないって」

一成「まあいい、兎に角座れ
流石の俺もこれ以上の空腹は身が持たん」


促されるままに俺は早々と腰を掛けた<> 旧サーバーにロールバックしましたFrom vs302.vip2ch.com sv<><>2009/06/03(水) 15:29:36.56 ID:ixAtT6AO<>カツサンドを平らげたところで、ふと、ソレが頭に浮かんだ
だから何気無しに一成に聞いてみた


士郎「前田慶次郎利益って知ってるか?」

一成「いきなりどうした衛宮?」

士郎「いや、別にどうしてもこうしたもないが
只ちょっと興味があってさ、ほら一成、時代劇とか好きだろ?
歴史の人物とかにも詳しいのかと思ったから聞いてみたんだけど」

一成「まあ、知らんと言うわけではないが…
だが、慶次郎は余りどうい人物かは歴史的には分かっていないらしくてな
彼に関する書物は少なく、現在における詳細は推測に頼っている部分が非常に多いんだ」

士郎「つまり、実際どうだったのかは、解らないって訳か?」

一成「いや、そうとは言いきれない
けして資料が無いという訳ではないし
推測とはいえそれなりの理由があるものだろう
しかし、矢張それは正確無比ではない
それを理解した上で、衛宮が良いと言うのならば教えよう」

士郎「ああ、それで構わないから教えてくれ」

一成「うむ、承知した」
<> 旧サーバーにロールバックしましたFrom vs302.vip2ch.com sv<><>2009/06/03(水) 15:31:30.89 ID:ixAtT6AO<>コホンと軽く咳をし、場を仕切り直してから話を始めた


一成「簡素に言えば、六尺三寸、二十四貫、大層な大柄の男性だったらしい
戦場では巨馬に跨がり、朱槍を扱ったとされている
……しかしな衛宮、これ等は慶次郎を語る上ではおまけにすぎないぞ」

士郎「どうしてだよ?前田慶次郎利益は戦国武将だろ
なら、戦こそが見せ場で花なんじゃないのか?」

一成「確かにそうだ、だが、彼の魅力はその人間性と言うか奇抜差にこそある」

士郎「奇抜差?」

一成「うむ、彼は、目立つ事、人を驚かせる事
異風な姿を身に纏い、人を驚かせる事をこの上なく好んだらしい
俗に言うかぶき者というやつだな」


士郎「歌舞伎…者?、歌舞伎ってあの伝統芸能のやつか?」


一成「けして間違いとは言えないがその歌舞伎ではない
あれはあくまでも「傾く」という行為に外連等が似ている故に付けられているだけだ
かぶき者は芸能ではない、生き方と言えばわかりやすいだろう」


士郎「生き方か…威風な、要は派手な格好をして
奇抜で人を驚かしたり目立ったり……ん?なあ一成、それってつまり、現代なら簡単に言えばアレじゃないのか」


一成「断じてチンピラではないぞ衛宮」<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/06/22(月) 00:56:27.73 ID:.dFocxoo<>          遅いな…
あまりに遅いぞ>1よ!!
          ∧_∧
    ∧_∧  (´<_`  ) 
   ( ´_ゝ`) /   ⌒i
   /   \     | |
  /    / ̄ ̄ ̄ ̄/ |
__(__ニつ/  FMV  / .| .|____
    \/____/ (u ⊃
<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/06/24(水) 14:24:02.80 ID:doeIKEAO<>士郎「そうなのか?今の一成の言い回しだとそう聞こえたんだが?」

一成「うむ、確かにその手の者も大勢いたし、そもそもの境界線自体があやふやでもある
当時はともかく、現在の感覚ではかぶき者もチンピラと同様にされても仕方がないのかもしれんな
いや、寧ろ『傾く』という行為だけをとって見ればそれは衛宮がそう捉えたのも間違いとは言えないだろう
慶次郎だけではなく、この日本には、佐々木道誉、織田信長、水野十郎左衛門と、数えきれない程のかぶき者がいた

織田信長が解りやすいと思うが、有岡城で荒木の女房衆122人全てを処刑し、伊勢長島では、一揆衆を後ろからの銃撃で、2万人を皆殺ししている
他にも数々の虐殺を行っているが、話が反れてしまうのでこのくらいにしておこう

で、これは信長にだけに限った事ではない
まあ、皆が虐殺まで行っていた訳ではないが、乱暴狼藉とされる行為をしている訳だ

こういった一面から見ればチンピラどころか、とんでもない悪党ともとれてしまう」<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/06/24(水) 14:24:49.41 ID:doeIKEAO<>一成「けれど、教養もあり文化の先端をゆく男たちだ、田夫野人とは全くもって違う生きものである

生き方故か、大概が一瞬をきらびやかに生き、そして短命で儚く散っていった
望んだであろう終結を全うしてはいない

我が強く、自らが持つ『美意識』と『滅びの美学』とでも言うのか?そういった物を持っていたのだと思われる

それに、敢えてこういった生き方を選んだとも思う
人々に不当な評価を受けようとも
いや、或いはそれを望んでいたのかも知れない

常識では決して捉えることのできない未来を、栄光を、先に、夢に見ていたのだろう

……俺も前田慶次郎利益に実際に会った訳ではない
だから実際に彼が、どの様に特別に違うと決めつける事は出来んが
やはり、自分に正直である故に傲慢であろうとも
慶次郎は自分を大きく見せる為に
無意味矢鱈に人の心を踏みにじったり不快にさせるような者ではなかったと思うぞ」<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/06/24(水) 14:30:40.98 ID:doeIKEAO<>士郎「そうか、多少問題はあるようだが決して悪い奴ではないんだな」

一成「……」

士郎「…どうした一成?」
一成「いや、まるで慶次郎が知り合いみたいな言い回しが奇怪に思えてな」

士郎「って、そんな訳あるか!今慶次郎が生きてたら何歳だっての!
それじゃかぶき者じゃなく化物だろ」

一成「その通りなのだが、まあ実際にそんな事になっていたのなら家の相談しに来るといい」

士郎「はいはい、んじゃそんな自体になったらその時は遠慮なくお世話にならさせてもらうよ」<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/06/24(水) 14:54:41.81 ID:doeIKEAO<>ふと時計に目をやると、話しを聞いている内にかなりの時間が経っていた
それがスイッチとなり、止まっていた時間から現実に引き戻すかのように
昼休みの終わりを告げるチャイムが鳴る


一成「む、もうこんな時間か」

士郎「何か悪いな、せっかくの昼休みなのに講義させちまって」

一成「いや、それならば別に気にせんでよい、日頃から衛宮には世話になっているからな
俺もこういった話をするのは嫌いではないしな
それはそうと、慶次郎の人物像の話が重要とは言え
大概がかぶき者の話で終わってしまったがそれで良いのか?」

士郎「ああ、大丈夫だ、歴史的視点からはともかくとして
慶次郎がどんな人間かは、ある程度は解ったからな」

一成「そうか、それならよかった
さて、時間も余りない早々に教室へと向かうとしよう」


次はあの藤村先生の授業なので間違っても遅れる訳にはいかない
俺は一成に促されるように、足早に教室へと向かった<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/06/25(木) 02:33:53.49 ID:0PMJWEAO<>午後の授業も無事に終え、その後一成から生徒会の仕事を少し頼まれた

思ったより時間がかかってしまい、作業を終えた頃には既に校舎にはオレンジ色に染まっていた

鞄は教室に置いてあったのでソレを取りに階段を駆け上がって行く

その途中、本当に一瞬だが何とも嫌な悪寒を感じた
それで朝の事を思い出す
それも、今と同じ様に理由なき違和感でしかなかったが
校門を潜った時に、見慣れたはずの校庭、校舎、朝練に励む活気のある筈の生徒達が
どうにも精気を感じさせず異質な、無機質なモノとして思えた

何も変わらない筈なのに、おかしな話しだ……だから余り気にしなかった
今の今まで忘れていたぐらいだったのだ

しかし、ほんの一瞬の違和感がソレを思い出させてしまった<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/06/25(木) 03:19:07.99 ID:0PMJWEAO<>鞄を取りに来た筈なのに俺は校舎内を散策していた
可能で有る限り、殆どの教室は見て回ったので
オレンジ色の空もすっかり陰り始めており
一時間もしない内に鮮やかな空は姿を隠し、夜がやって来る

ちらほらいた生徒も最後の方は全く見掛けなくなっていたが
まあこんな時間だ、残っている方がおかしいだろう

結局何も不審なモノは見つからなかったので、改めて鞄を取りに教室へと戻る事にした

階段を上がり、二年の教室がある階へと到着する
そして、自分の教室がある方へと向かおうとした時
透き通るような声の割に厳しさがある言葉が、衛宮士郎の背中に叩き付けられた


「勘違いならいいけど……それは敵を誘い出してるつもりなのかしら?衛宮君」<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/06/25(木) 08:58:03.71 ID:0PMJWEAO<>振り返るとそこには、夕日で真っ赤に身を染め上げた少女がいた

校内を散々歩き回って何一つおかしなモノを見つけられなかったが
今ようやく、ここに回りの空間からくっきりと浮き出る程の異端の存在を認識する事が出来る


しかしながら、その姿を異端などと称するなど不粋過ぎるのではないだろうか?
悔しいが、正直に言うと見とれる程に綺麗だと思ったのだ
紅く染まるその姿が、悪魔的にも不吉にも思えるのに、俺は心を奪われてしまっていた
だから、そんな存在を『異端』と言うのは気が退けてしまう
<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/06/25(木) 09:05:29.43 ID:0PMJWEAO<>―――弓兵のサーヴァント従える魔術師、遠坂凛

彼女は衛宮士郎を見下ろしながら、言葉を続ける


凛「もう何度も言ったわよね?貴方と私は敵だと
それを分かってて、こうして校内をふらついてるのは
私、もしくは他のマスターをおびき出すつもりととるけど?それでいいかしら」

口調自体は棘がないものも、言葉の深層部には確実な敵意が存在している

幾度となく警告したにも関わらずそれを無視し、こうして行動したのだ
ならば敵意が有るとしてとられるのも仕方がないのかもしれない

または、彼女から見れば単純に現状を全く理解出来ていたい馬鹿か、相手を舐めていとも思えるのか?

結果的に冷静を装うようにしてはいるものの、どうにもこうにも苛立ちがヒシヒシと伝わってくる



士郎「……とあえず馬鹿ではないつもりなんだがな…」

無意味この上ないが、自分で馬鹿にされてる何て考えると気が滅入るもので

だから、そんな事を小声で言ってみたりした<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/06/26(金) 12:20:08.56 ID:2EKueoDO<>凛ルートか…ここから盛り上がってくるな<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/06/27(土) 02:06:48.53 ID:F5uzFMAO<>これはもうSSじゃなくね?
原作があるからはしょってる部分も多いけどさ……
普通にノベルみたいになってるよ<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/06/29(月) 00:59:30.50 ID:wTBcpUAO<>士郎「俺は、一成に仕事を頼まれて、それで遅くなっただけだ
無意味にふらついていたわけじゃない
それに、おびき出すにもこの学校には遠坂以外のマスターなんていないじゃないか
他のマスターが、学校なんてわざわざこんな人目に付くところに来るわけないだろ?」

凛「……呆れた、まだ自分が置かれている状況が理解出来てないなんて
未熟者、半人前以前の問題よあんたはっ!」


はぁ、と、ため息を吐き改めてこちらを見据える


凛「…衛宮君?貴方仕事が云々言ったけど、さっきからずっと学校中を歩き回ってたじゃない
あれは一体なんだったのよ」<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/06/29(月) 01:00:17.93 ID:wTBcpUAO<>士郎「えっ?、なんだ、遠坂見ていたのか?」

凛「―――!」


遠坂は顔を片手覆い隠し、何というか、小難しいくて苦い表情になる
一体なんだというのだろうか?
その意としてするものがよく汲み取れなかった


士郎「――??、別に大した理由じゃない、けど何か違和感と言うか……とにかく、いつもとは違う気がしたんだ
だから何かおかしなモノは無いか調べ回ってただけだよ」


何故か遠坂は驚いた様にこちらを見ている
先ほどから、遠坂の表情はころころと変わるのだが
しかし、特別変なことは言っていないと思う…?

驚きの表情は微かな笑みへと変わり言葉を繋ぐ


凛「へぇー、意外ね、衛宮君に空間への魔翌力干渉による変化を感知出来るなんて」
士郎「魔翌力干渉?」

凛「そうよ、貴方が感じた違和感は気のせいなんかじゃないわ
紛れもなく魔術師によるもの
衛宮君はこの学校には他の魔術師、要するにマスターは居ないと言ったけど
いや、私もそれについては正直に同感だわ
けど、少なくとも何者かが忍び込み決界を仕込んでいったのは間違いないのよ
それが外部の人間かどうかは別としてね…」
<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/06/29(月) 01:01:38.91 ID:wTBcpUAO<>士郎「マスターが決界を?そんな!!学校にっ?一体何の……」


ふと――新都で多発する事件が脳裏を横切る

集団が被害にあったとされるガス漏れが数件

これと同時期、複数の人間が失踪するという事件も起きている

さらには、辻斬りめいた強盗殺人事件までも先日あったばかりだった

それは既に、どれ程被害者が出ているのか?
拙い情報を頼りにしても……、それは何でもない、只の事件と言えるモノではなかった

それに、これはもう何度と無く遠坂にも言われ、あの神父にも言われた事

自分自身でも再三悩んだ問題だ


無論これらがマスターによるものではないとしても
如何なる理由であろうとあってはならないし、許されるべき行為ではないのだが

しかし、そうならそれは警察の仕事である
俺がしゃしゃり出るべきじゃないが
でもそれは、あくまでも一般的な事件、事故の場合だ
こちら側の事ならばそういう訳にはいかない

無関係な人を捲き込むなんて絶対にあってはならないのだから
<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/06/29(月) 01:02:36.66 ID:wTBcpUAO<>俺は遠坂を見据える


凛「わかった見たいね?お察しの通り、これは新都の事件を起こしてる馬鹿と同一の可能性もある

後、考えるのも不快だけど、目的は十中八九間違いなく人間からによる魔翌力の収集でしょうね」


このままにすれば、多くの生徒達が犠牲になる
だから無視できない、答えは至ってシンプルだ
今俺に出来る事、出来るかもしれない…
いや、やらなければならい事をやるだけだ


士郎「ああ、大体どういう事なのかはわかった…で、そこでな遠坂!、頼みがある」

凛「え?頼み」


彼女は呆気にとられたように目を白黒させていた

でも不機嫌そうな表情に戻り話の先を促した


凛「承諾するかどうかは別として、取り合えず話だけは聞いてあげるから言って見なさい」


士郎「えっと、なんて言うか、俺だけじゃどうしていいか解らないだから――」<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/06/29(月) 01:03:02.98 ID:wTBcpUAO<>その時であった、微かな、本当に聞き逃してもおかしくない程に微かに悲鳴が聞こえた

脳から足先へと悪寒が走る
この校舎内で誰かが襲われたのだ


士郎「遠坂っ!!今のは」

凛「ええ!」


互いにやるべき事は一つ、視線だけでソレを確認した
上の階と繋がる踊り場で紅く染まる少女は、その色を引き剥がすかのように、一足で飛び降りる

そのままの勢いを保ち階段を降って行く

と、少し気後れかけたが、ぼんやりしてる暇はない
遠坂に遅れをとらぬよう、一気に階段を駆け降りた<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/06/29(月) 01:20:53.40 ID:ktDaHUDO<>>>1がついに本気出したか<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/07/01(水) 03:48:27.58 ID:NivOb6AO<>正確な場所は分かってはいなかった
しかし、あれだけ絶望感を含んだ悲鳴が微かにしか聞こえなかったのだ

自ずと向かうべき階は一階へと定められていた

二階と一階を繋ぐ踊り場から滑り落ちるように駆ける
既に遠坂は到着し辺りを警戒い――

思考が遮られる
降りたたった瞬間、俺の身体は何かゼリーのようなぐちゃぐちゃしたもの中に放り込まれていた
いや、それは錯覚だ、そんなモノは何処にも無い

ではこの気味の悪いモノはなんだ
目には見えないが、確かに何かがある



士郎「遠坂!?」


この上なく不快であるこの感覚は以前とし脳から離れない
しかし、それよりも遠坂の唖然とした表情が不可解だった

彼女の顔は少し緊張し、恐れもあった
何をそんなに……まさか!
不意に最悪の状況をイメージしてしまう
襲われたであろう人間が生を失い無惨な姿で、廊下に転がっていると


階段の所から歩き遠坂に並ぶ
彼女の視線の先に見る……と、そこには……


士郎「な、なんだ……これは…」<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/07/01(水) 03:49:00.65 ID:NivOb6AO<>戦場、正にそれだった
壁は穴だらけで硝子やドア等は悉く姿を消していた
床も、幾度も衝撃により抉れてしまい
その荒々しさから、ここが学校である事を忘れてしまう

ぎりっ、と、歯を鳴らす
彼女は、停止仕掛けていた脳に鞭をいれフル回転させる
視線は絶えず荒れ果てた廊下へ向けられている


凛「決界が張られてるわ」「ふざけた話ね、決界の中に決界を張るなんて
衛宮君も感じたでしょ?それに、こんだけ派手に暴れて私達以外にも誰一人として気づいていないのが一番の証拠だわ」


士郎「この決界も学校全体に張られてのも、同じ奴がやったのか?」

凛「いいえ、違うと思うわ、こんな事意味が無いもの」
「この校舎自体を、無理矢理胃袋にして人間をまとめて消化しようとしてた奴が
今更誰かに見られるリスクを背負ってまで個別に人を襲う筈がないじゃない」<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/07/01(水) 03:52:14.22 ID:NivOb6AO<>全くもってその通りだと思う
けど、一体これはなんだと言うのだろう?
いや、そんな事はどうだっていいじゃないか
今は、やらなければならない事がある筈だ


士郎「わかった遠坂、けど先ずは襲われた人を見つけよう
状況はわからないけど、今ならまだ助かるかもしれない」


凛「ええ、急ぎましょう」「けど衛宮君、まだ敵は近くにいて、何処からか私達を見ているわ
……最悪の場合は人命救助は諦めて自分自身を優先すること、いいわね」


多分、いや、間違いなく遠坂はあの夜、バーサーカーと対峙した時の事を言っている

助けるなとは言わない
けど、自分を犠牲にするなと
二度とあのような事をするなと

分かっている
俺だって死んでいいなど思っていない

バーサーカーに殺られた時も本当は巧くやるつもりだったのだ
だから今度は巧くやる、失敗なんてしない


士郎「ああ、そうするよ」
そう簡素に返事をする
それが合図となり、二人は死地へと足を踏み出して行った<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/07/04(土) 11:16:27.88 ID:SltwdEAO<>他に待ってるやついる?<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/07/04(土) 13:15:00.57 ID:8G.jSNIo<>           _,;'";;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;゙';;、
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            ヽ、`||ヾi;'(:::::゙'゙:::/;;i=i;;;ヽ:::゙'゙::::)゙i;/ |l'ノ/
           /ヽ|l、 ゙i::;;;;/⌒⌒).ヾ..;;;;;;;;;;..ノノ/l.,/\
          /;;;/::ミヾ、./ / / )     '゙ /ミ"i;;;;;;;;\_
       _,.-;;'";;;;;;;;r‐ ミ/゙ ,/ /  /_!/`   /,,l;;;ミ/;;;;;;;;;;;;;;;;~\
  _,、-‐;;'";;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| / /  /   /.__,,,..-/ヽ /;;;ミ/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`;,,、_
‐'";;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ノ / .ノ  / ,,, /  ノ/';;;;ミ/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;゙'';;;,,、_
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<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/07/04(土) 15:49:57.01 ID:YdX4dYDO<>いつだって待ってるさ<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/07/06(月) 15:10:56.12 ID:eq2lggAO<>辺りを警戒しながら先に進む……本来そうするべきなのだろう
しかしながら、隠れる場所など無く、教室と廊下を隔てているモノも殆ど意味をなしていない
穴ぼこだらけで覗き見る訳でもないのに中の様子が大概が分かってしまう始末である
つまり、何処にいようともこの空間では『隠れる』という行為は殆ど意味を成さない
それを理解してなのか、遠坂はズンズン先へと進んでいく


一つ二つと順に教室を見ていくが中には人の姿はなかった

三つ目の教室へ差し掛かった時、不意にそんな事を言ってしまう


士郎「一体何があったんだ……」


遠坂は一瞬、ぴくっと反応した様に見えたが返事せずそのまま足を進める

――と、急に遠坂の足が止まり



凛「衛宮君!」


遠坂の声と同時に自分にもそれが目に入った
制服を着た女生徒が丁度教室の真ん中辺りで倒れていた
側には彼女の物だろうか?学校指定の鞄が転がっている

駆け寄ろうとする俺を―――遠坂が右手で制した


凛「まって!」

士郎「?」

凛「寝んには念を入れとくべきでしょ?」<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/07/06(月) 15:11:52.63 ID:eq2lggAO<>そう言うと、彼女は中を見渡し危険が無いことを確かめた上で女生徒へと駆け寄った

脈を取った後、身体を診て外傷がないか確認する


凛「大丈夫、気を失ってるだけのようね」
「特に目立った外傷もないわ
足に倒れた時に打った様な痣があるけど、生命に問題はないでしょう」

士郎「そうか、良かったよ」


女生徒の顔は見ただけで分かるように、血の気も有り、只眠っている位にしか見えない
恐らくは、何か『よくないモノ』を見たのだろう
それで気絶したのではないだろうか?

無事と分かり、ほっと胸をなでおろし――


―――違和感に気付いた時には、ソレは衛宮士郎の、右足、胴体、左肩に絡み付ついていた
一気に教室から、自身の意識はソコに残って居るように錯覚をさせる程に唐突に引き出される


士郎「ぐあっ!」


身体に絡みついた何かが食い込み、激痛が走った
遠坂が何か言った様だったが、その声が届くより早く身体はどんどん外へと引きずられていく<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/07/06(月) 21:56:30.54 ID:rbrj8oAO<>おぉ、戻ってたww
期待してるぜww<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/07/07(火) 01:31:53.52 ID:1X8xocAO<>何度か壁に叩きつけられ、校舎の外へ引き出される

しばらくすると、校舎の裏側にいることに気付く

そして、身体に巻き付くソレが鎖だと分かった時、俺は地面と空を逆さまになり宙に吊り上げられていた

鎖はぎりぎりと身体に食い込む
痛みが意識を支配していき、思考が鈍くなるのが分かった

駄目だ!意識を、自己を確りと保て!!
歯を食いしばり痛みに抵抗する
少しだが冷静になれたようだ、辺りを見回す―――と

直ぐそこにそれはいた、間違いなくアレは……サーヴァントだ


足に掛かる程に長髪で、美を意識させる女性の英霊
しかしそれは本質的なモノではない

視界だけじゃなく、肌を刺すような感覚が、じわじわとその危険性に警告音を鳴らしていく
不吉で精気の片鱗も無く、そう、言うなれば無機質……まさにそれだった
肌を多く晒した黒を基準とする衣服、身長は…この状況だよく把握出来ないが女性にしては高い方だと思う
しかし、何より気になったのは、その、眼帯だろうか?このサーヴァントは両目を覆い隠している


正直、不気味だと思った<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/07/07(火) 02:55:34.61 ID:1X8xocAO<>×××「なんだよ!掛かったのは衛宮方か…残念」


聞き慣れた声だった

ざっざっ、と、木々から枯れ落ちた葉を踏み、ソイツはサーヴァントの後ろから現れた

その姿を見た時に驚きの余りに思考が停止しそうになる

――信じられなかった、何故ここにコイツがいるのかが…


士郎「シンジっ!!……何で…お前が……」


慎二「何でって、なに?そんな事言わなくちゃ分からないわけ?
決まってるじゃないか、お前と同じ様にマスターだからだよ!」


ジンジが……マスター?

では、そいつが契約してるサーヴァントなのか


慎二「さあ、早く出せよ!お前のサーヴァントを」


シンジは俺がサーヴァントを連れていると思っているらしい
何を興奮しているのか知らないが彼の目はぎらついていた<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/07/07(火) 02:59:30.46 ID:1X8xocAO<>士郎「……」

慎二「なんだよ!早く出せよ!!
英霊だかなんだか知らないけどさ、今は僕たちの奴隷だろ?
なら戦わしてみようぜ、楽しそうじゃんか」


こいつ……!!
奥歯を鳴らし、シンジを睨み付けた


慎二「な、何だよ…何凄んじゃってるわけ?」


少しだけ怯んだのを隠すかの様にそんな事を言う
その時、サーヴァントが慎二に何かを伝えた
小声であったのでよく聞き取れないかった

すると、何が面白いのか彼は笑い出した


慎二「衛宮、何、お前サーヴァント連れてないんだって?」

士郎「……それがどうした」

慎二「……どうしたって、状況が分かっていないみたいだね
僕の気持次第で、衛宮!?お前を直ぐにでもリタイアさせれるんだぜ」

士郎「シンジ!回りくどいな、言いたい事があるならはっきりと言ったらどうだ!?」

慎二「!?……本当に状況がわかってないなお前……!!」




「状況が分かってい無いのはアンタの方よ!!」<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/07/07(火) 03:31:37.63 ID:1X8xocAO<>その刹那、シンジ達の後方から無数の矢が降り注ぐ

黒いサーヴァントはシンジの前に滑り込み手の持っていた短刀のようなモノで受けに入る
矢は幾つかは弾かれたが、その数は余りにも多く左右に持たれた二本の刃だけではどうしようもなかった
右肩と左の太股に矢は突き刺さった

苦痛に顔が歪む……しかし、彼女はそれでも止むことなき豪雨の様降り注ぐ矢からシンジを守り続ける

きっと彼女一人ではこうはならないだろう
守る者がいるから、その場を離れる事が許されないから、避ける事も逃げる出す事も出来ない

一本、二本、三本と、確実に彼女の身体は削られていった


慎二「馬鹿っ!!は、早く何とかしろよ!!」

だと言うのに、ソイツはあろうことかそんな事を言いやがる


――と、その内一本が俺の身体に巻き付く鎖に撃ち込まれた
連結していた金属の一つが砕け、ジャラジャラと音を立てて、鎖は衛宮士郎の身体を解放していく

当然、吊り上げていたモノが無くなったのだから俺の体は地面へと放り出され打ち付けられた




―――それを、このたった一本の矢が生み出した、その隙を彼女は見過ごさなかった

<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/07/07(火) 15:42:53.85 ID:1X8xocAO<>ワカメが「何だよ」って言い過ぎだな………気をつけなきゃ…<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/07/09(木) 02:09:52.91 ID:kPhm0oDO<>きっと「何だよ」が口癖なんだよ<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/07/09(木) 12:20:03.50 ID:LvQOJFYo<>慶次がはみご<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/07/10(金) 01:53:24.71 ID:Tk27FIAO<>右手に持つ刃を、矢が放たれる先へ投げ込む
空を彩っていた赤みは薄れ、辺りは漆黒へと様変わりを始めていた

その為に、彼女が狙った先を俺には殆ど確認出来ない
矢の方向から推測したのだろうか?その遠投には迷いがなかった


ギンッ!!と、金属がぶつかり合う様な音がした
それと同時に、刃と擦れ違い襲ってきた矢を彼女は片手だけで降り払った
先の射に比べ狙いが甘い様に思える
彼女が放った刃に動揺したのだろうか?
結果として、一本しかない短刀で難なく事なき終えた……が、戦況が好転した訳ではない


辺りは静寂に包まれた
それは弓兵に用意された舞台
木々の奥、その暗闇から紅を身を纏う英霊が姿を現す

アチャー「まさか、彼処まで正確に狙ってくるとわ……、多少だが肝を冷やしたぞ」


そう言ったものも、アーチャーには動揺も焦りも無い

対して黒いサーヴァントは身体に刺さる不純物が痛々しく、無数の傷口からは血液が滴れてる<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/07/10(金) 01:54:17.70 ID:Tk27FIAO<>致命傷ではないものも、戦闘に支障が出るのは明らかだ
その支障、僅かな隙が命とりになる
それは先の件で証明済みだろ
状況は圧倒的に黒いサーヴァントに不利ではあろうが
勿論、それは同時に当然アーチャーにも当てはまる事になる
寧ろ、それこそ先に証明されているのでわないか


基本、彼等サーヴァントの戦闘能力、戦闘技術は並大抵ではない
針の穴を通す迄にしか活路が無くとも、己が用いるスキルを行使しそれを見出す
もっとも、そういったモノを差し引いても、宝具の使用により戦況が何時ひっくり返ってもおかしくない訳だ

一撃必殺に成りうる切札を隠し持っている以上、どんなに追い詰め様たとしても
それを把握していないのでは咄嗟の対象もできず……等は、予想の範囲内である
だからこそ確実に仕止めるまで油断はできない、してはならない


彼女は痛みに耐えながらシンジとアーチャーを隔て続ける

<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/07/10(金) 01:56:29.01 ID:Tk27FIAO<>慎二「さっさと彼奴を倒せよライダー!!
いつまでも僕に恥を掻かせるきなんだよ!おいっ!聞いてんのかよ、この役立たずがよ!!」


どう見てもシンジは、ライダーと呼ばれた彼女に守られている
何故?こいつはそんな事も分からないのだろう?
もしかすると、分かってい言ってるのかもしれない
どちらにせよ、またしても無慈悲な言葉を投げつけた事には変わりない

それでも彼女はマスターを見捨てる事はしなかった


ライダー「……マスター、この場わたしが食い止めます
出来るだけ遠くへ逃げて下さい」


慎二「逃げろって?この僕に?」
「冗談じゃない!衛宮ごとき相手に惨めに尻尾巻いて逃げるなんて
何で!僕が!そんな事をしなくちゃならないんだよ!」


身を呈して慎二を守ると言ってるのだ
自分は殺られて仕舞おうと構わないから、貴方は助けると言ってるのだ……それなのに…こいつは何で……

<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/07/10(金) 02:00:47.16 ID:Tk27FIAO<>―――だが、一握りの疑問が頭に澱む
実際には英霊である以上既この世で一度生を全うした身
英霊となった今、『生』は持ち得ない
……けど、それは『死』という観念、解釈は間違えてるのかもしれない

一体何が人間と違うのだろう?
彼等は、何らかの偉業を成し人々を救い英雄と称された者達
死後、英霊となり霊長類として魂、存在そのものが昇華したと遠坂は言った

それだけを聞くと何かこう、手では触れられないモノ、触れてはいけないモノの様な感じがする

だけど、そんな神聖なモノは今こうして、俺の前で苦しんでいるのはどういった事なんだ!?
人間とは違う?生きていない?死んで間違いじゃない?そんな馬鹿な!
シンジがライダーと呼んだサーヴァントは痛みに耐え苦しんでるじゃないか!


不意にあの夜を思い出す
バーサーカーにやられ、鮮血を滴らしていたセイバー
彼女も同じ様に、苦痛に顔を歪めていた
立つのさえやっとで、剣杖代わりにし、倒れたがる身体を必死に繋ぎとめていた
自分を、衛宮士郎を守ろうとしたのだ

それを見て俺は黙っていられなかった、だから『腹を持ってかれる』事になってしまったじゃないか
<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/07/10(金) 02:07:49.79 ID:Tk27FIAO<>敵である筈の彼女に、少しだけ『チクリ』と、情のようなモノを感じている自分に気が付く
助けるられている者なら、そんなもんじゃない筈なのに……そんな事分かる筈だ…

だというのに、だというのに間桐慎二は罵倒を止めず…続ける
お前が弱いから!お前が屑だから!お前がどうしようもないから……と


彼の心には……ナニもない…
自身を保つ無価値な自制心だけが宙をさ迷っている


価値観、それはエゴ


何が正しくて何が間違ってているのか?
それは俺にも、誰にも分からない……けど、だけど……

俺には、間恫慎二が正しい何て思えない、間違ってないなど思わない<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/07/10(金) 10:55:12.61 ID:ijfFOsAO<>支援
本物より心理描写が細かいな
この調子で行くとかなり大変かも知れないけど頑張ってくれ
期待してるぜww<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/07/19(日) 12:58:14.68 ID:MN3WycAO<>だけど、助ける者とか、助ける者とか……そうじゃない
それも大事なことだ……、しかし……

―――悩んでいた、迷っていた
敵であろうと、例え人の身では無かろうと、ソレを殺めていいのかと
何もせずに只、見過ごしていいのかと

俺は戦うと決めた……そう決めた…なのに、何故こうも心がぶれるのだ

神父は言った……正義のヒーローが存在するなら救われぬ悪役がいると
無関係な人を救うならば……致しかない

だけど、本当にそれでいいのか?
ふりかかる火の粉は払わなければならない
だけど、本当にそれでいいのかよ……

決意が薄れる……彼女もまた守る者の為に戦っている
慶次、セイバーと同じ様に……
<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/07/19(日) 13:07:28.19 ID:MN3WycAO<>不意に肩を掴まれる、出口のない思考からいきなり現実へと引き戻された


士郎「と、遠坂……?」

凛「なにボケッとしてるのよ」

士郎「いや、……何でもない、それより助かったよ遠坂、恩に着る」

凛「貸しにしとくわ」


遠坂は、ニヤリといった形容詞がよく似合う笑いをしそう言った

と、ソレを掻き消すかの如く怒涛な声が鳴り響く


慎二「クソッ!クソッ!クソッ!クソッ!クソッ!クソッ!何でだよ!!何で僕がこんな目に合わなくちゃならないんだよ!!!」


遠坂が現れた途端、異常なまでに憤怒する慎二
目は血走り息は粗い、とても正常であるとは思えない


慎二「ライダー!!何としてでもこいつらを倒せ!」
「絶対にだっ!絶対に生きて帰すな!!」
ライダー「……」

慎二「ライダー!!」

ライダー「……マスター、時間を稼いだ所で彼は戻って来ません」

慎二「!?なんだと……」
ライダー「……残念ですが事実です、ですからここは私に任せ逃げて下さい……マスター」

慎二「……クソッ!分かったよ、お前がそこまで言うのならそうしてやる」
「その代わり、いいか!絶対にそいつらを倒せよ!分かったな!!」

ライダー「………御意」<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/07/30(木) 08:52:59.00 ID:kzutu2AO<>マスターの命を受け、先まで負に満ちていた彼女の気配が変わる

それは、限りなく落ち着きがあり酷く冷たい殺意だった

俺は喋るどころか、指一本動かせずにいた
下手に何かすればそれが戦闘開始の合図になってしまう気がしたからだ

しかし、そんな緊縛した状況にはふさわしいない者が、余りに場違いな声を張り上げる


慎二「いいか衛宮、遠坂!!僕は負けた訳じゃない
次は必ず……覚えていろ……」

じりじりと後退り、此方を睨み付け、そして走り去って行く

ライダーもアーチャーも反応しない

遠坂だけが冷めた目でその背中を見送った
<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/07/30(木) 08:53:52.11 ID:kzutu2AO<>双方の英霊は互いに一瞬たりとも戦闘体勢は勿論のこと、意識も視線も崩さず外さずにいたが
間恫慎二のその言動、行動で緊迫した空気は雲散霧消と化し一変してしまう
様は気がぬけてしまったというわけだ


アチャー「いいのか?行かせてしまって」

凛「分かっていることを聞かないで、……ええそうよ、サーヴァントを失った慎二は何も出来ない
なら、どちらでも同じじゃない?無駄な労力を掛ける位ならほっとく方が効率的だわ」

アチャー「甘いようだが賢明だな、……しかし、それは私が彼女に勝利する事が前提のようだが?」

凛「当たり前でしょ、何?それとも自信がないのかしら」

アチャー「フッ…出来る限り期待に添えるよう努力しよう」


気が付くと、アーチャーの両手には剣が握られていた
既に弓兵である筈の奴が双剣を武装するのを見るのは三度目だ

その二振りの剣は同じ様なデザインのであるが、微妙な違いがある
一つは黒をベースにし、もう一方は白を基準とする
陰と陽をあしらい造られたのだろう

右手に握られるのが陽の剣、亀裂模様が浮かんでおり
残る左手に握られるのが陰の剣、こつらは水波模様が浮かんでいた<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/07/30(木) 08:54:58.64 ID:kzutu2AO<>先の二度に比べ幾らかは落ち着きがあるせいか、始めてその剣の特徴を捉えた筈なのだが……

不思議な事に……ソレを俺は知っているように感じていた
けど、間違いなくあの双剣を見たのは、彼奴がランサーと戦った時と慶次と戦った時のみの筈だ
それなのに、この聖杯戦争が始まるもっと以前?
いやそうじゃない、俺は元々ソレを知っていた?俺の中――に―――存―ざ――い?


いきなりだ、急激に激しい頭痛と吐き気が襲ってきた
思考が止まる、目の前が歪む

必死に倒れたまいと歯を食いしばる、なんだってんだいきなり!!

そんな外野にはお構い無しに、このステージの主役達は急ぐ様に物語を進めて行く


ライダー「……マスターを見逃してくれた事は感謝しましょう」

アチャー「なに、貴様が礼を言う必要などない
此方とてそろそろ成果を挙げないと、口煩いマスターに令呪で何を命令されるか分かったものじゃなくてね
ならば、少しはサーヴァントとして力を示すのも悪く無いだろう?
それには動けぬ獲物じゃ役不足だからな」

ライダー「手負いの英霊一体位ならば容易い相手と……
貴方のマスターといい、私も随分と甘く見られたものですね……」<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/07/30(木) 08:55:52.35 ID:kzutu2AO<>身体を沈ませたと思い一瞬にしてライダーの姿が消える……否!!消えたのではない
頭上にそびえる木々に飛び移ったのだ

だが、その余りにもの速さに全く目がついていかない
次々へと木に移り渡り此方を撹乱していく

自分の甘さに虫酸が走る
サーヴァントと人が変わらない?
馬鹿馬鹿しい!違う違う大違いだ!!
何を同情していたのか?確かに痛みも有り心もある
だが、俺如きが情けを掛けるなんて勘違いにも程があった

こいつ等は違う、絶対に舐めてはいけない、楽観などできない


木々の間を縫うように短剣が飛んでくる
アーチャーは難なくソレを弾き落とす
また違う角度から短剣が飛んでくる
それもいともたやすく打ち落とされる<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/07/30(木) 14:58:18.29 ID:aTAykwDO<>スマン、アチャーで吹いてしまうんだが<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/08/01(土) 13:46:04.07 ID:FSWI1EAO<>矢に貫かれた身体からは深紅の血が滴れて、彼女が動き廻る度に小雨の様にぽつぽつと肌に当たっていた
それは自分の命を削る行為だった
儚き最後の抵抗だった

そこまでして、その用いる唯一の武器であるスピードで相手を撹乱したというのに――

―――それは、実なり熟した果実が地に落ちるかのように、至極当然に叩き落とされた弾かれてしまった


そして、お返しだと言わんばかりに弓兵から矢ではなく、双剣が順に木々の先へと舞ってゆく

薄暗い闇の中を俊足で飛び回るライダーの姿俺には捉えられない

でもアーチャーの打剣には迷いはない


―――音がした
それは聞いたことがない音だった……けど、分かった、直ぐに何の音なのか分かってしまった

それは刃が肉を裂く音だった

深紅の小雨は、粒ではなく固まりで血に降り落ちた

ばしゃ――ばしゃ、と、音を鳴らしながら

なんとも無惨

屈指したのにこの有り様
戦いにすらならなかった様に見える結末

なんとも無惨なのだろう
これが……サーヴァントのありかた……なのか?<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/08/01(土) 23:51:10.40 ID:wxuQ/V.o<>あれ?慶次どこいったの?<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/08/02(日) 00:13:32.60 ID:8p/8uiIo<>アレ?慶次どこいったの?<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/08/02(日) 05:48:12.58 ID:TAkuxQAO<>慶次は家だろ?<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/08/03(月) 03:00:58.94 ID:jtfHxnwo<>家か、マスターが大変なことになってるのに使えないサーヴァントだな<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/08/05(水) 20:52:51.16 ID:gVBS95co<>だが、それがいい。<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/08/06(木) 13:59:31.17 ID:u21uAoAO<>いや、それはサーヴァントに限った事で無く、マスターにも当てはまる

戦いに負けるということは失うという事
ソレが自分の命なのか、はたまたかけがえのない者、モノなのかは分からない
しかし、確実に何かを失う
それが形に成りえないモノであったとしても

つまり、シンジは自制心とサーヴァントを失い
ライダーは現世に存在する権利、聖杯を手に入れれる可能性を失うということになる

言葉だけではそれだけの話し……けれど……


―――翼をもがれた鳥の様に、彼女は受け身も取ること無く地面へと引き落された

枯葉の積る地面に液体が広がる
薄暗く良く見えないが、それは血に他ならない


アーチャーの打剣による攻撃は、確実に致命傷を与えていた
先の矢による傷の比ではない

地面に叩き付けられた身体を、それでも起こそうとするが
身は震え血は滴れていく……もうそんな力も残されていないのだろう
立ち上がりかけた身体は、糸の切れたパペットのように地面へと崩れ落ちた<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/08/06(木) 14:10:33.34 ID:u21uAoAO<>凛「………アーチャー」


それは、せめての慈悲なのだろう
戦えぬ戦士など哀れでしかない、ならばその醜態を晒さぬよう
立合いをした者がとどめを刺すのが礼儀……
だから早く殺してやれと……遠坂は言ってるのだ


アチャー「……」


アーチャーは何も言わず答えない
しかし、その代わりに行動でそれに返答する

再び握り直されている双剣を、迷いも無く踏み込みライダーへと振り上げた

それで終りだった
二人の英霊の戦いは彼女の死で決着がついた




―――その筈だった<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/08/16(日) 18:18:15.18 ID:k/fwTsAO<>なんという寸止め<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/08/17(月) 12:29:57.50 ID:XZPDIAAO<>衛宮士郎は思った
自分の決意の揺るぎを、覚悟の揺るぎを

死に行く者を、戦いに敗れる者を見届ける辛さを

本当に一瞬だ、アーチャーが剣を振り上げるまでの時間なんて秒、コンマ単位である

そんな僅かな間にそんな苦悩が意識を埋め尽くしていた

だが、それも終わる
衛宮士郎が何をグダグダしようとも、この戦いは終わるのだ

そう、その筈だった


振り上げられた剣は一直線にライダーへと向かう

しかし、その直線は『何か』によりねじ曲げられ角へと変わる


全てが確信で確実に決定してる未来だった、そう疑う予知などなかったのだ
ライダーがあの線により終わりを迎える、それは揺るぎのないモノに思えていた
だが、それは否定された

何が起きた?一体何が起きたっていうんだ!?

俺も遠坂も状況を把握出来ていない
そもそも、アーチャー自身何が起きたか分かっていなかった

戦士として培ってきた知識経験がそうさせたのだろう
反射的にその場を離脱し、後方へと陣をとる

ライダーから離れすぎず、辺りを視野に入れられ、遠坂へとも近づき過ぎず
また、一足で護衛に入れる距離
<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/08/17(月) 12:31:19.22 ID:XZPDIAAO<>周りを見渡しても誰の気配もない

耳に捉えられる音など微かなライダーの苦痛に満ちた吐息だけ

嫌なほど静かで、恐ろしい程の不吉

姿形などみえずともソイツは俺達を何処からか見ていて
アーチャーの剣を弾いた何かで狙っている
遠坂も俺も瞬きすらせずに警戒し続ける


しばらくは沈黙は続いた、―――と、いつの間にかライダーが
立ち上がりかけて―――正にその時であった


×××「自力で立てるか……そう様子を見ていたのだが……」


―――只、ソレはそこの居たかのように現れた


×××「流石に遅すぎではないか?、騎乗兵よ」


不吉な影を纏いながら<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/08/18(火) 05:19:46.53 ID:XoOzlcAO<>辺りは一変し戦慄する

決して関わり合ってはならぬ者がそこにいた

触れれば死ぬ、近づけば死ぬ、見れば死ぬ、話せば死ぬ

そうだ、こいつに敵と認識去れればその瞬間身は引き裂かれ事になる

分からない、俺はこいつの事なんて知らない
だけど、自分の中にある警告の鐘が、そう、バーサーカーの時と同じかそれ以上に鳴り響いている


逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ
逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ
逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ


そう、本能は怒鳴り散らし俺に警告し続けるのに
身は恐怖に縛り付けられ動けずにいた<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/08/18(火) 05:20:51.89 ID:XoOzlcAO<>アチャー「リン!?直ぐにこの場から離れろ!!」

凛「えっ!?―――」


恐怖に縛られていたのは彼女も同じであった
アーチャーの声で要約、意識をこちらに戻せたようだ
だが、身体は動かない
恐怖なのか?それとも何かの魔術なのか?足は一方に動いてくれない


アチャー「何をしてる!そこの小僧を連れて今すぐ逃げるんだ!!」

×××「まあ待て弓兵よ、己の主君を守る為に殿をし逃がそうと言う心意気、実に見事で天晴れである
だが、別段、双方共に援軍がいるわけでもあるまい
ならば、余の話しを聞いてからでも遅くはあるまい」

アチャー「貴様がどこぞの英霊かは知らぬが、英霊とは己の信念を貫き生きてもの
そんな奴ら同士が何を話すと言うのだ?
――リン!?聞こえていないのか!!」


再三の呼びかけにより、それで何とか足が動いた
遠坂は衛宮士郎の腕を掴み校舎の方へと走り出し――

×××「余が話しをすると言っているおるというのに―――無礼者めが……!!」<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/08/21(金) 17:52:13.40 ID:U0/oqwAo<>腹ペコせえばー<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/08/23(日) 23:40:47.42 ID:iXmy9YAO<>アチャー続きまだー?<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/08/26(水) 01:52:26.49 ID:JaTbNMAO<>突如、そいつの後方、空中に空間の歪みの様な何かが生まれ―――それが放たれた

それは遠坂に真っ直ぐと向かい彼女を―――

金属弾け合い火花が散る
咄嗟にアーチャーがその何かを双剣で叩き落とし、サーヴァントとしてマスターを守った

先のライダーとの戦いもそうだが、薄暗くなった木々の合間では目は利かない
それを弾き落とすなど、サーヴァントだから出来る芸当であろう



凛「アーチャー!?」

アチャー「貴様!!」

×××「はっはっは!!そう熱くなるな弓兵よ
何、こうでもしなければ逃げてしまっていただろ?
しかし、それで殺られるならその程度だったと言うだけの話だ
そんな弱者が、俺と同じ戦の場に武将として立つなど許されぬ」


不意に現れたこの男

ただ日が落ち、辺りが暗くなっただけなのだが、余りもの不吉さ故に
まるで、暗闇で身を包みこんでいるかの様で、その姿形をハッキリとは確認出来ないでいた<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/08/28(金) 23:57:20.59 ID:rtgIusAO<>こいつが一体何者で、なんの目的があってこんな事をしているのか分からない
いや、当然サーヴァントである事は間違いないだろうが
話しを聞けだと!?何故こんな回りくどい真似をするのだ、何故そんな必要がある
[ピーーー]ならさっさと殺ればいいだけの話だ
まるで、人を試しているような素振りは一体…

突然、アーチャーが噛み殺した様に笑う


アチャー「全く、予期せぬ事ばかりだよ……こうまでも違う事があるなんてな」

なんだ?、アーチャーは何を笑っているんだ?
突然『クックック』と微笑するアーチャーに対し、相変わらず姿、形、表情は見えないものも、奴は明らかに苛ついていた


×××「……何を笑っている!?」

アチャー「いや、これは失敬
何、お前の事を笑ったのではないよ
この世の中にには『もしも』と言う言葉があるが、実際にはソレを体験することも無いし知るよしもない
だが、それを垣間見る事が出来たとしたら……いや何、話した所で無駄か……やめておこう」


凛「?」
士郎「?」


あいつは何を言おうとしたのだろうか?
真意が読み取れない、が、それが状況を急速に進展させた<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/08/29(土) 08:19:30.62 ID:cRwBmYDO<>だからメ欄にSagaいれなと<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/09/08(火) 09:07:36.30 ID:8cd78oAO<>奴の表情なんて全然見えない筈……なのに、酷く冷たい視線を感じ、恐怖した

再度現れた『それ』は躊躇無くアーチャーへと向けられ……放たれた

アーチャーの身体が揺れ動き半歩ほど前に出て、『それ』を叩き落とした
だが、今度はそれで終わらない
空中に出現した何かは一つ出はなく、今度は複数である

止まることなく、放たれ続ける何か
それをアーチャーは演武でもしてるかの様、一人双剣を振り敵の攻撃を凌ぎ続ける


×××「ほう、これ驚いた
何とも珍妙なことだ、弓を生業とする兵が、我が攻撃を耐え続けるだけの剣技を持ち合わせているとわ」


繰り返し続けられる攻撃の中、奴は何が面白いのか?口元を、ニヤリと左に吊り上がせそんなことを言う

対するアーチャーにそんな余裕はない
絶え間無く続く遠距離からの連撃を防ぎ続ける
流れる様に振られている双剣
それは、何かを、衛宮士郎に何かを想わせる
奴は、アーチャーは何か気に入らない、そう感じていた<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/09/08(火) 09:22:59.10 ID:8cd78oAO<>あの夜から、一度たりともまともに会話などしてはいないが
顔を見た瞬間、―――ああ、俺はこいつを理解出来ないし、コイツは俺を理解出来ないんだな……と、何故そう思っていた
簡単に言えば理由はないが気に入らないって事なんだろうか

だが俺は、こいつに助けられライダーの鎖から解放された
本人はマスターである遠坂を守っているに過ぎないのだろうが
結果として、今だってあの得体の知れないサーヴァントから守られている
そして、俺はこいつの剣技を一つ理想系と思ってしまっている

そんな想いを知ってか知らずか、意図も容易く少年の理想は砕け散った

何かが顔にかかった事に気づく
生暖かく粘り気のある……それは、血だ
暗闇の中、それに俺は気付かなかった、気づけなかった
ギリギリの線で弾き落とし防いでいたが………それには限界があったのだ
今のアーチャーには避けるという行動が出来ない

何故?簡単な問題だ、一緒だ、今の俺達はさっきのライダーとシンジと一緒なんだ<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/09/08(火) 09:25:17.47 ID:8cd78oAO<>凛「!!!」


唇を噛み、少女の顔が悲痛な表情に歪む

今の俺達に出来る事なんて一つしかない
それは、一刻も早くここから離れる事だけだ!!


士郎「遠坂っ!ここにいたら――」


凛「衛宮君、さっきの借り返して貰うわよ!?早く貴方のサーヴァントを出しなさい
あいつが何処の英霊かは知らないけど
化け物染みてたって二体で掛かれば何とかなるわ!!」

士郎「サーヴァント?……見ればわかるだろ!って言うか遠坂!あいつらが霊体化できない事知ってるじゃないか
今の俺は丸腰だ!誰連れてない!!」

凛「こんな時にふざけたこと言ってると………嘘……
本当にサーヴァントを連れてない?
じゃあ朝感じだ魔翌力は……」


士郎「わからない、でも……遠坂、だから早くこの場から」


「残念ですが……それは認められません……」
<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/09/12(土) 09:00:22.36 ID:VjSZeCc0<>背筋が凍りつく様な声が首元を舐める様に背後から囁かれた
振り向こうと、体をひねると同時に肩辺りに衝撃が加わり横へ吹っ飛ばされる
痛みに耐えながら体を起こし元いた辺りを睨み付ける……と


士郎「!!!ライダー……」


もう一人の黒いサーヴァントがそこに立っていた
迂闊だった、あれだけの傷を負っていた為に、もうすかっりこいつは動けないもんだと思っていた
現に今だって息は荒く、血がポタポタとしたり落ちてはいるのだが

―――不意に強烈な違和感を感じる…………、そこにいるべき人物が見当たらない
どこだ?遠坂は一体どこに行ってしまったのだ!!!<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/09/12(土) 11:15:42.78 ID:xSmAD.s0<>なんで、追加が一レスだけなんだ<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/09/13(日) 03:04:48.19 ID:GvM.xsAO<>じゃら じゃら じゃら
金属が擦れ合う音がした
その音がする方向、頭上へと反射的に視線が向かう

木々に鎖が張り合わされていて、それから音がしている
が、そんな事はどうだっていい
俺の視線、思考を釘付けにした事柄は……そこに吊り上げられた遠坂凛の姿だった


士郎「遠坂っ!くそっ、何だってこんな!」


じゃらじゃらと、鎖は鳴き続ける
それは木に這う蛇がつたっているように見えた
その蛇が遠坂の身体に巻き付き、少しずつ少しずつ締め付けている
彼女の顔には苦痛の色が浮かぶ
それは痛みから……いや、多分だけど、その表情が表している意味は、痛みだけではないのかも知れない……



アチャー「凛!!」

×××「なかなか愉快な事になってきたな弓兵よ
余興としては、十分に楽しめそうだ
しかし、よそ見している余裕はないぞ!!」


繰り返し続ける攻撃を、アーチャーは弾き続ける
状況は何も変わらない、いや、寧ろ悪化している
マスターである遠坂凛が後方にいる以上、無闇に回避行動は出来ない
出来る限りこの『玉』を落とさなければならないのである

この連撃の中、アーチャーは気付いていた
この飛ばされているモノが何なのかと
こいつの武器が何なのかと<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/09/17(木) 01:08:57.78 ID:6T5B8Pso<>なんかだんだん状況がつかめなくなってきた<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/09/18(金) 08:46:32.63 ID:ahobyAAO<>アーティファクトや宝具とは、とても言い難く
単刀直入に言えば「銃」なのだ
奴の背後から無数に出現してる何か、それは「銃砲身」で
今、叩き落としているのが「銃弾」な訳だ
見えずとも、発砲音、火薬の匂いが揺らぐ事のない確信を与える

だがしかし、銃を宝具、または装備する英霊など、そうそういるのだろうか?
いや、現に今目の前にいるのだからそれを否定する事など出来ない
では、そうだとして彼はかなり近年の英霊となる
人々にとって、伝説では無く現実に実在した人物として実感出来るくらいに
さて、そこから何か打開策は見つかるのか?
残念ながら、それだけではどうしようもないのが現実だ
このままではいずれか殺られてしまうだろう
それに、後ろで鎖に捕らわれたマスター様を助けれなければ、何れにせよリタイアだ

自身が持ちうる最強の守り手である「アイアスの盾」を使用したとしても
守備に100%の力を注いでは攻撃にも転じれず、助けに行くこともできない
参った、これでは八方塞がりだ
今、限りなく0(ゼロ)に近くとも可能性があるとしたら
「アイアスの盾」で防ぎ切り、あるのか無いのか分からない相手の連続攻撃の限界を待ち一気に片を付けるか?
いや、銃の奴は待ちはしても、後方のライダーは痺れを切らしてしまうだろう

何せこっぴどくやられたのだからな
では……いたしかたない
これは本当に0としか言い様がないが、今動けるのは奴しかいない



アチャー「……全く、私が奴にモノを頼むなんて冗談でもあってはならないんだがな」


剣を振り続ける中
そう、小さく弓兵はため息のように愚痴を漏らす
と、それに反する様に急に大声を張り上げる


アチャー「衞宮士郎!今すぐ令呪を使いお前の英霊を呼び寄せろ」<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/09/24(木) 13:56:06.69 ID:rUHJlYAO<>背後からいきなりそんな事を言われる

―――英霊を呼び寄せろ、と


士郎「そうか!その手があった」

手に、力を、魔翌力を込め、令呪を―――

咄嗟に身体を転ばせるように飛んでいた
それは意識してではなく反射的にだった
令呪を使おうとした瞬間に何かが俺に向かって真っ直ぐと飛んで来たからだ

いや、「何か」なんて分かってるじゃないか
ライダーが投剣した短剣以外に何があるというのだ

黒いサーヴァントは、こちらを見据えて―――そう言った


ライダー「令呪は使わせません、もし使用するのでしたら貴方か彼女に死んでもらいます」

士郎「へぇ、じゃあ黙ってれば逃してくれるのか?」
ライダー「いいえ、アーチャーが終ればあなた方にも後を追って頂く事になります
マスターの命令ですので」
士郎「だろうな」


すぐ周辺を見渡す
今俺に木刀等武器になる物はない
せめて棒切れでもいいから何かあれば良いのだが
しかし、都合よくそんなものが転がっている訳もない
有るのは、枯葉と小枝にそれと……


士郎「……こうなったら仕方がないか」


倒れた体を起こすと同時にそれを握り締め、立ち上がる<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/09/24(木) 13:57:00.64 ID:rUHJlYAO<>やるしかない

決死を覚悟し、ライダーへと走り込む
相手はサーヴァントだ、しかし、こいつだってアーチャーにあれだけの傷を負わされているのだ
一瞬の隙さ作れれば何とか――


凛「―――馬鹿っ!正面から突っ込むなんて、何考えてんの」


人が助けよとしてるのに馬鹿とは何だ!馬鹿は余計だろ!!
どちらにせよ、文句なら後で幾らでも聞いてやる
今は俺が何とかしなければならない
遠坂さえ助ければアーチャーだって自由に動ける

足に幾段も強く力を込め地を蹴り駆けていく
ライダーは構えもせず只そこに立っている

互いが間合いになる距離まで詰まるに合わせ拳を振り上げた

渾身の拳は一撃とはならず空を斬る
勢い余り、転びそうになる体を無理矢理引き留め
その慣性を殺さぬまま上半身を捻り、もう一度殴りかかる

が、それも何も触れる事なく空を斬る
あれだけの傷を負っているのに、意図も容易く避けられるなんて


士郎「くそったれ!!」


呆れたような冷めた表情でこちらを見てくる
いや実際には眼帯をしている為にどうなのかわ分からないのだが
雰囲気がそう感じさせた

<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/09/24(木) 14:00:29.32 ID:rUHJlYAO<>ライダー「大人しくしていなさい、そうすればせめて苦しまず殺してあげます」


士郎「冗談……言ってんじゃねー!!」

再度殴りかかろうと拳を振り上げた……が、瞬間、目の前がフラッシュで真っ白になったかの様に目が眩む
続いて鈍い痛みがやってきた
早すぎて全然見えなかったが、顔面を殴られたようだ
続いて腹に衝撃が加えられ体が一瞬宙に浮く

「がはっ」、と、何とありきたりの反応をしてしまうのか
胃から競り上がってくる異物を押し殺し殴りかかる

士郎「!!」


自分でも驚いた、今度は空を斬る事なく拳はライダーの左頬へクリーンヒットしたのだ……しかし

ライダーのが怯む気配等微塵も感じられない


士郎「お前……わざと……っ!!」

ライダー「気がすみましたか、もう諦めなさい
英霊に素手で立ち向かうなど蛮勇にも程があります」
士郎「!!」

ライダー「それに、その握り締めた石で私を倒す気でいるのでしたら
今すぐその認識を改めたなさい
どんなつもりかは知りませんが、私にとって屈辱以外の何でもありませんから
勿論、今すぐ死にたいのであれば、止めはしませんが」<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/09/24(木) 23:38:33.21 ID:u9wsYF.o<>あの男はまだ来ない・・・<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/10/03(土) 02:13:23.89 ID:tvuQE8.o<>そして華麗に支援<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/10/07(水) 10:42:20.34 ID:0.sc.UDO<>始まって一年経過したか…<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/10/09(金) 23:23:30.87 ID:e19saMAO<>数ヶ月振りにしえん<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/10/11(日) 05:47:57.62 ID:kWfYdsAO<>正直図星だった……かもしれない
俺はライダーを甘く見ていたのだろう

こうして半人前魔術師を意図も容易く手駒にとっているが、決して彼女の傷は癒えた訳でもはないのだ

無数の傷痕からは今も血を流している
今なら勢いに任せれば何とかなるかも知れないと思ったが……甘かった


士郎「だからって……諦めれるかよ」


そんな事を呟き、身体に魔術回路を作り上げ
一連の手順を踏み手に握る石に強化の魔術を行使する
自分でも驚く事に、失敗もラグもなく、流れるかの様に出来た

大丈夫かなんて分からない、だけどやるしかない
頼りない武器を握る手に力を込めライダーを睨み付ける

彼女もそれで理解したのだろう
この若造が決して言葉位では止まらない事を


背後からは、アーチャーに弾かれる金属音と、それが放たれる破裂音がひっきりなしに鳴っている

勝算なんて無いかもしれない
でもやるしかないのだ<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/10/11(日) 05:48:52.34 ID:kWfYdsAO<>再度、地を力の限りなく蹴り駆けていく
そこで、初めて構えらしいものをライダーした
見覚えのある構えだ
それはまるでボクサーの様に、左手を前に突き出し右を顎の近くに付けている

距離はすぐに詰まる、もう半歩程でライダーの間合いに入る
勝負は一瞬、向かうのは一度だけだ
次の足が前に出され、俺が前に出ると、ライダーはそれに合わせて拳を振る

が、ソコには仕留めた筈の若造はいない

何故?簡単な事だ、彼は既にライダーを越え背後に回っているからだ

何と、咄嗟の判断か?偶然なのか?足元を転がり攻撃を避ける
そして、人質に近づくとは
無様な行動だが結果として奇抜で……いや違う
これは、ライダーが彼を甘く見ていたからだ
正面から立ち合う以外にはこのマスターには手がな
ならば、確実に拳だけで倒せると
しかし、彼は戦う事より前に行くことを、人質になるアーチャーのマスターを助ける事を選んだ


衞宮士郎は、身体を大きく振りかぶり強化した石を鎖へと投げ付けた
見事に命中し、鎖は断ち切るれ、ジャラジャラと音を鳴らしながら少女を解放して行く<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/10/11(日) 05:49:43.29 ID:kWfYdsAO<>吊り上げられていた状態から地面に落とされた遠坂凛は、衝撃で一瞬目が眩む
前を見据えて……彼女が見たモノは


口から血を吐き出し、腹から金属が突き出される衞宮士郎の姿だった


士郎「!!ライ……ダー!!!!」


ライダー「勝負は貴方の勝ちです
しかし、だからといって見逃す理由はありません」


凛「衞宮君!!」


少女の声が辺りに響き渡る
それで気づく、金属音も破裂音も鳴り止んでいることに<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/10/15(木) 16:45:58.25 ID:6gqRZLEo<>しえんえん<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/10/18(日) 20:28:59.53 ID:tK/94Lko<>shien<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/10/20(火) 09:05:07.04 ID:LHXA0cAO<>遠坂凛、彼女の視線は衞宮士郎とライダーのサーヴァントよりも先に向けられた
そこには、自らが従える弓兵ねサーヴァントが膝を着いている姿が確認できた
そうだ、言うまでもない
勝敗は決したのだ

もう、どうにもならいだろう
ではどうするというのだろうか彼女?
このまま逃げるのか?
いや、手負いとは言えライダーの速度がら魔術師が逃れられるとは思えない
じゃあ戦うのか?
それも無謀だ、敵はサーヴァント二体に対してこちらの戦略はこのざまなのである
そもそも、先にいる黒い奴は万全であったとしても
それと容易く殺らせてはくれないだろう
では黙って殺されろと言うのか?それか命乞いでもしろと?
本当に逃してくれるならそれも良いのだろうが
それも無理な話しだ、そんな事は遠坂の血が、いや、それ以前に彼女自身が絶対に認める事はない
ならば無謀であろうと最後まで購うだけだ


少年の身体から短剣が引き抜かれ、そのまま力無く地面へと倒れた

ライダーはもう彼に見向きもしない
その代わりに今度は己がマスターが「絶対に殺せ」と命じたもう一人の少女を見据える



ライダー「……そうですか、貴女も抵抗するのですね」

凛「当然でしょ?何が悲しくて黙って殺されなきゃいけないのよ」<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/10/23(金) 02:18:53.03 ID:0y07dUAO<>ライダーにとってその反応は予想通りであった
足下に倒れている少年同様に、この少女も言って分かる様な相手ではないと
互いに相手の事は殆ど知らないが、何となくそう思ったである
少しだけ、ほんの少しだけ彼女の口元が吊り上がった用に見えたが
凛にその真意は分からないし、分かる必要など無い

それで余分はお仕舞い
気にかける必要等これっぽっちも無かった
もう言葉は交わされる事は無く、互いに戦闘体勢をとる

先とは違い、ライダーは身体を低すぎる程に沈めた
まるでそれは蜘蛛の様に又は蛇に見える
ひと度飛び出せば、相手を絡み捕り二度と逃がす事は無いだろう
今度は油断等しない、僅かにだろうと魔術師ごときに自由等与はしない


間合いは詰められる事は無く空気だけが張り詰める
いや、そう感じていたのは凛だけなのかも知れない
曲がり間違ってもライダーはサーヴァント、英霊である
そうそうと魔術師に後れを取る等あり得ないのだ
事実、凛は今まで感じた事が無い程のプレッシャーに押し潰されそうになっていた
それに必死に耐える、だがそれだけでは駄目だ
こんな時だからこそ冷静にならなければならない
しかし、どんなに自分に言い聞かせた所で果てしない程に重圧は彼女に重く乗しかかる
<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/10/23(金) 02:28:31.71 ID:0y07dUAO<>今すぐに飛び出して行って仕舞いたい
ああ、そう出来ればどんなに楽であろうか?……だがそれは無理な話だ
確かにその行為によって重圧から解放され楽にはなるだろう
しかしそれは、彼女の死という結末によってという最悪のエンディングだ


凛「……そんなの冗談じゃないわ」


独り呟き覚悟を決める


凛「手元にある宝石を……ケチってる場合じゃないか」


全部使ってでもこの場を切り抜けなければ元も子もない
やるしかない、……が、その決死の覚悟に思いも掛けない横槍を入れられる

ゆらりと立ち上がる影
血を滴らせながらも身体を引きずりソイツは凛とライダーの間に割って入った


士郎「どうしたライダー?お前の相手は俺の筈だ……よそ見なんかするな」<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/11/22(日) 12:53:46.41 ID:XOwYt1.o<>エタったか?<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/11/27(金) 11:24:49.73 ID:T4/8Vswo<>ひと月蒸発中<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>申し訳ない<>2009/11/30(月) 03:14:44.65 ID:z.P62UAO<>明らかにライダーは狼狽していた
それもその筈、この少年は生身の人間なのだ英霊やその類いではない
なのに何故?これだけの傷を負い何故立ち上がるのだ?
こうして自分の前に立ちはだかるのか?
この場には彼の英霊もいない、なら逃げ出したって構わない筈だ、なのに何故?
戸惑っていたのはライダーだけではない
背を向けている遠坂凛もである
しかし彼女の感情はライダーとは全く違う
彼女は明らかに苛立っていた
そう、何度なく繰り返されてきた衞宮士郎の無謀な行動にだ

『この馬鹿は!どうしてまたっ!同じ事をっ!』

しかし、そんな感情とは裏腹に彼女は落ち着いた言葉で彼に言葉を投げかける

凛「――衞宮君、どきなさい」


簡素に、用件だけを言う この、ゆったりとした口調が逆に含みと、重みを感じさせ衞宮士郎に身震いをさせた
が、そんな事で退くわけには行かないのだ

<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>申し訳ない2<>2009/11/30(月) 03:15:37.88 ID:z.P62UAO<>彼は何度も幾度もなく、同じ言葉を心の中で繰り返していた


『――なら俺が――正義の味方になる』と


――そうだ、だから…誰かが殺されるのを黙って見てる事なんて出来ないし
ましてや逃げる何て言語道断だ!!

彼女、遠坂凛が本気で怒っているのは見なくともヒシヒシと背中越しに伝わって来てるので良く分かる
だから一言だけ、それで許してはくれないと分かりながらも
ただ一言だけ言い訳をした

士郎「すまん遠坂…だけど俺は、俺はただ見てるだけなんて出来ない…」


彼もまた決して譲れない『信念』があるのだ
それは例え死ぬことになろうとも、絶対に曲げることのできない想い…いや、それこそが、その想いこそが衞宮士郎自身なのである<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/12/01(火) 03:20:13.36 ID:Nod0awDO<>エタったかと思えば投下する1は間違いなくじらし上手<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/12/03(木) 16:28:23.82 ID:XxGVZEAO<>凛「馬鹿っ!!どきなさい!」

士郎「馬鹿で結構、だけどどくつもりはないぞ遠坂」
ライダー「―――」


ライダーは少しだけ戸惑い思考が乱れたが、時間にしたらそれも僅かに過ぎない
それで、この魔術師は決して退くことは無いと知った
いや、もとよりマスターの命令に従い始めから[ピーーー]以外の選択はなかったのだ
では一体自分は何を躊躇っていたのかとライダーは疑問に感じていた
だかもう何があろうとも躊躇などしない


ライダー「なら、望みどうりにしてあげます」


彼女は敵を見据えながら一言だけそう言い――
自らが持てる最速で衞宮士郎に走り、そして短剣を振りかざした
彼がこれを避ける事など出来る訳もなく、その刃は肩の下辺りから心臓へと抉り込む―――筈であった

短剣は弾かれ、思わぬ出来事にライダーは何が起きたのか理解できなかった

「何故」と彼女は思ったに違いない

それはその場のいた他の者も例外ではなく、状況を呑み込めずにいた

衞宮士郎を貫く刃を弾き命を救った者
そいつは彼の前に強い生命力を感じさせソコに堂々と立っていた<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/12/03(木) 16:38:44.55 ID:XxGVZEAO<>凛「馬鹿っ!!どきなさい!」

士郎「馬鹿で結構、だけどどくつもりはないぞ遠坂」
ライダー「―――」


ライダーは少しだけ戸惑い思考が乱れたが、時間にしたらそれも僅かに過ぎない
それで、この魔術師は決して退くことは無いと知った
いや、もとよりマスターの命令に従い始めから[ピーーー]以外の選択はなかったのだ
では一体自分は何を躊躇っていたのかとライダーは疑問に感じていた
だかもう何があろうとも躊躇などしない


ライダー「なら、望みどうりにしてあげます」


彼女は敵を見据えながら一言だけそう言い――
自らが持てる最速で衞宮士郎に走り、そして短剣を振りかざした
彼がこれを避ける事など出来る訳もなく、その刃は肩の下辺りから心臓へと抉り込む―――筈であった

短剣は弾かれ、思わぬ出来事にライダーは何が起きたのか理解できなかった

「何故」と彼女は思ったに違いない

それはその場のいた他の者も例外ではなく、状況を呑み込めずにいた

衞宮士郎を貫く刃を弾き命を救った者
そいつは彼の前に強い生命力を感じさせソコに堂々と立っていた<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/12/09(水) 02:00:34.41 ID:JGRVEEAO<>一年二カ月経っちゃったじゃないか支援<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/12/18(金) 23:25:55.24 ID:L9ahLAAO<>冨樫よりはいいほうか<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/12/24(木) 02:35:29.15 ID:4tZ0uEDO<>これまだゲームだと4日目くらいだろ…
一年以上やってるのに話進まなすぎwwww<> ごめんなさい<><>2009/12/24(木) 18:40:05.91 ID:/1YW/.k0<>ライダーは瞬く間に詰め寄り、迷う事なくその手に持つ短剣を振りかざし
衛宮士郎の心臓を貫きかかった
士郎は思う「自分は死んだ」と
それは、刹那だった、しかし走馬灯等は見ることはなかった
だが、その代わりなのだろうか?全く聞き覚えの無い声が脳裏に響く

「よくぞ意地を張り通したな小僧!!」

突如、目の前に先ほど迄存在しなかった者が現れた
いや、正しく言うならばそれは霊体が受肉し現界したと言うべきであろう
そいつは片足でライダーの短剣を蹴り弾き、更に反撃を繰り出した
流石に面を喰らったのだろう、咄嗟の事で彼女も何が起きたのか理解ができなかった
しかし、考えるより先に身体が反応し、攻撃をかわすと同時にその動作で後方へと下がる

ライダー「まさか、それが貴方の英霊だとでも言うのか!!」

―――その問いに士郎は答えられなかった
いや、自分の英霊では無い事ぐらいは理解している
彼が従える英霊、サーヴァントは、慶次とセイバーである
だが…決してそいつを知らない訳ではないのだ、こいつは正に怪物だ
信じられない程の巨体を持ち、これ以上ない暴力と不吉を感じさせる
恐ろしく、その目に睨まれたら身体は金縛りに合い、動けぬまま闇に飲み込まれてしまいそうである

けれども、何故だろう
そんなイメージとは一転しその姿は、強く、逞しく、気高く、そして美しいくて…心を奪われた


<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/12/24(木) 19:22:02.18 ID:/1YW/.k0<>凛「えっ!?松風…?」

そう、遠坂凛の言う通りそこにいたのは前田慶次の友である松風であった
彼女は思う、一体何故?慶次はここには居ないというのに

×××「がっはっはっはっは!!」

そんな彼女の思考を断ち切るように、場違いな馬鹿笑が森林に響き渡る
その声の主は、正体不明の黒のサーヴァント
片隅には真紅の英霊が膝をついていた、完全なる決着こそついていないようだが、この場の勝敗はいうまでもない…
凛は奥歯を鳴らす、それはアーチャーに対してではなく、そうさしてしまった自分の不甲斐無さに対してであった
だが、今それを悔やんでいても仕方が無い、理由こそわからないが状況は一転したのである
今こそが好機!!この機を逃してはならない

彼女は走る、その足にはバックアップの術を掛け能力を水増ししてあり、とてもその速度はとても十代の女性どころか人間離れしていた
手には無数の宝石が掴れている
それは遠坂の魔術であり、魔翌力を詰め込んだブースターだ
宝石には魔翌力を籠めたり貯めたりといった特性を利用したものであり、遠坂の魔術に極めててきしているのである
そんな、長年少しずつ溜め込んだ、とっておきの、虎の子の、…馬鹿みたいにお高い宝石を惜しみも…無く?スタンバイさせる
まずは手前にいるライダーからだ

凛「出し惜しみしてる場合じゃないのよっ!!」<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/12/24(木) 19:57:38.09 ID:/1YW/.k0<>手早く詠唱を行い、スイッチを起してその魔翌力を術へと変換し叩き付けた
空間でマナは変化し、数多の氷となりライダーへと襲い掛かる
たとえ英霊だあろうと、これだけの魔翌力を用いた術であるならばただでは済むまい
ましてやライダーは手負いである、これで仕留める事だって出来るだう

が、しかし数多の氷の刃は、数多の刃によって砕かれた

凛「!!」

声にならなかった、とっておきを出し惜しみ…しなかったのに、これ程まで意図も簡単に…しかも相殺どころか一方的に砕かれてしまうとは
もう、打つ手なしというのか…

×××「全く、人が話を切り出そうとしているというのに、喧しい娘だ」

凛「…喧しくて悪かったわね」

何故か、表情こそ見えないのに笑っているように思え、それが無性に腹ただしかった
衛宮士郎は急激な状況の変化に対応できずに戸惑っていた
一体何がどうなっているというのだ?
いきなり松風が現れ、間髪入れずに遠坂が見たことも無い程の強力な魔術を繰り出し、瞬時に空間に出現した数多の剣により打ち砕かれた?
状況こそはっきりはしないこそ、間違いなく確かでわかっていることが一つある、まだ生きているということだ<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/12/24(木) 19:59:40.53 ID:FU6IKsAO<>久々キテルー(*´Д`)支援支援!!<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/12/24(木) 21:24:20.48 ID:/1YW/.k0<>ならば、まだ戦うことが出来る以上やることはひとつだけである
彼は思う、俺に何ができるというのだろうか?と
ライダーの攻撃には反応出来ずに殺されかけ、遠坂の魔術をいとも簡単にねじ伏せた相手に…
犬死になるかもしれない…だがやらなければならない、自分が信じた理想の為に
と、そんな彼の心情を聞いていたかのように冷や水をぶっかけてきた

「己が持つ理想があるのだろう?、ならば死に急ぐな小僧!!」

それは、遠坂でもアーチャーでもない…
一体誰だというのだ…いや、わかっている、その声の主は松風だ
松風ではあるが、正しく言うのならば発声される様な声ではない、心に直接語り掛けてくるものである

それで、飛び出そうとした身体を引きとめた
やるべき事には間違いない
だからこそ、その機を見極めなければならない

ライダーが振り返り黒のサーヴァントを睨む、実際は彼女の目はマスクにより見えない
だから、睨んでいるかなんてわからないのだが…

ライダー「何故?私を助ける…」

×××「何故?おいおい、おみゃと俺は仲間だがや」

ライダー「仲間?笑わせますね」

×××「随分なも物言いだな騎乗兵よ」

ライダー「軽い口調が急に変わりましたね、気にでも触れましたが?」

その目は見えなくとも、雰囲気とそのやり取りからそう思えた

凛「…ちょっと、何か言いたい事があったんじゃないのかしら?」

×××「おっとそうだった、すまんな…で短刀直入言おう、小僧貴様の英霊はその馬なのか?」

急に離しを降られ士郎は少しだけ戸惑うが、はっきりとした口調で答える

士郎「…詳しく教えるつもりはない…が、それは違う」

×××「違う?ならば貴様の英霊はどこにいる」

士郎「詳しく教えるつもりはないと言ったぞ…」

×××「そう言うな、もう一つ、これだけは教えてくれまいか?」

軽く、間を置き話を続ける

×××「貴様も英霊を複数持つのか?」<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/12/24(木) 22:51:27.51 ID:8Hyc8Lko<>sien<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/12/25(金) 07:20:24.17 ID:FFbJ3PA0<>士郎「…何でそんなことを聞く?サーヴァントはマスターに―――」

×××「誤魔化すなよ小僧、お前も分かっているだろう?この俺と騎乗兵が同じ主を持つ者同士だということくらい」

士郎「みたいだな…だからそれがどうした?」

×××「いや、別にどうと言う事はない…ただな余りにも爺がうろたえていたんでな」

士郎「爺?一体何の話だ」

×××「なーに、詰まらん話だ気にすることではない…もういいぞ」

士郎「?…何がだ」

×××「もう下がってよい、行っていいと言っているのだ」

士郎「…何故見逃すんだ?俺たちはお前の敵の筈だろ…」

×××「敵?笑わせるな小僧が!!貴様らが敵などと言えるだけ対等に戦えたのか?」

士郎「何だと…!!」

士郎は思う、腹がたった、腹がたったのだと!!
たとえ歯が立たなかったとしても、俺たちは本気で戦ったのだ
それを、敵ですらなかった等と、たとえ俺たちは敗者であろうともそんな侮辱、許してもいいものか!?

士郎「おい!!さっきから―――」

凛「衛宮君!止めなさい!!」

っと、身を乗り出して言い返そうとする士郎を凛が制止した<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/12/25(金) 08:09:09.87 ID:dFvCVfc0<>凛「行くわよ…アチャー!!、もういいわ、霊体に戻って」

マスターの言葉通りに、その身は空間に溶けていき、そして消えていった

士郎「なんでだよ遠坂」

凛「状況をしっかりと見なさい…今私達に出来ることなんてないわ、逃がしてくれると言うならありがたいじゃない、なら利用させてもらうだけよ」

士郎は拳を握る、手の皮が引きちぎれんばかりに力の限り握る
そんな彼の姿を見て凛はなんともいえない気持ちになった

凛「じゃあ…行かしてもらうわ」

そう言い彼女は歩をすすめる、あからさまに納得はいかない様子ではあるがそれに士郎も続く…っと、急に足を止め身体は向けずに顔だけ向けて一言だけ言い残した

凛「次は敵として対峙しましょう」



場に静寂が戻る、ここにはもう二人だけしかいない
その身を黒に包んだ英霊達
仲間であるはずの彼らは何故か敵同士に見える
いやそれもその筈、この二人は決して互いを信用などしていないからだ
ただ、聖杯戦争という仕切りの中で同じマスターに当てはめられただけである
ならば何故信用などできよう、信用などする必要などあろう

長い髪を靡かせながらライダーのサーヴァントがもう一人のサーヴァントに問いかける

ライダー「何故、見逃したですか、マスターの命は貴方も知っていた筈です」

×××「そう言う、貴様も何でだ、止めようと思えば止めれただろう?」

ライダーは答えない、只空に輝く月に隠された瞳を向けていた

×××「呪令と言ったか?あれを使うというのならばしかたがないが、只の世迷言であろう、ならばそんなものに従う必要などない…違うか?」

ライダー「そうかもしれません、しかし、そうだとは言いません」


×××「そうか」

会話はそれ以上続くことはなかった、黒の英霊は月の光の下へと姿を出した
その姿は黒き鎧に身を包み、ビロードのマントを揺らしている

それは、余りに有名な英雄の姿そのものであった<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/12/25(金) 09:03:00.42 ID:UhkG0ag0<>森林を抜け、校門を抜け、坂を下って行き足早々と歩を進めていく
遠坂も士郎も何も言わない、何も言うことなど出来ない、こんな状況で何を言うことなどできようか?
言いたいことは山ほどあったし、話し合うべきことも数多くある
しかし、今は何も言う気にはなれなかった

交差点に出る、ここで遠坂とはお別れ…な筈なのだが
何故だろうか、彼女は衛宮邸へと歩を進めていく
士郎はいやな予感がした、いや予感というか…それは決まりきったことのような気がした

士郎「遠坂、そっちは俺の家の方向なんだが?」

凛「わかってるわよ、話し合うことがあるでしょう?だからよ」

そうですか、と、士郎はため息交じりで返事をした
今夜は長くなりそうだなと…
しかし、これは必要なことな筈だ、今回の事も、今後の事も話し合う必要がある筈
ならばいたしかたがない

そんなことを考えているといつに間にか家に着いていた

士郎「ただいまー」

玄関を開けると…そこには仁王立ちしたセイバーが待っていた
一体何時から待っていたのだろうか?
士郎の後ろで遠坂はアチャーと顔を手で覆っていた

セイバー「シロウ!!一体今まで何をしていたのですか!!」

空気が震える程の怒声を放つ、彼女はかなりお怒りのようだ

士郎「と、とりあえず落ち着こうセイバー、近所迷惑だからな」

セイバー「いいでしょう、では落ち着いて奥でお話しましょうかシロウ」

士郎「…はい」<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/12/25(金) 12:18:09.68 ID:5eAKZYDO<>メインヒロインキタこれでかつる!<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2010/01/21(木) 01:53:51.02 ID:9LpAKrUo<>ほす

それにしても>>1はよくこれでモチベーションが持つなぁ・・・
このペースだと完結するのに10年かかるんじゃね?<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2010/01/21(木) 18:19:45.29 ID:7p0/kA.0<>セイバー「―――話しは、概ね理解できました」

はぁー、とため息をつきセイバーは呆れ顔をする
士朗は横目で時計を見た、時刻は九時回ろうとしていた
衛宮邸に着くほんの少し前に、遅くなるといけないという事で、桜を藤ねえが送って行ったとのことだ
まだ戻ってきてはいないが、じきに帰ってくるであろう

セイバーと慶次には放課後起きた出来事を事細かく伝えた
途中何度もセイバーの雷が落ちた為に中々話しが前に進まなかったが、言葉にしてみると話し自体はそう長いものではなかったのでそう時間はかからなかった

凛「時間もないし先にこちらの用件から話さしてもらうわね」

と、急に遠坂が話しを切り出した

セイバー「ええ、どうぞ」
凛「じゃあ簡素に言わしてもらうわ
衛宮君?あの黒いサーヴァント、それにバーサーカーを倒すまで一時休戦といかないかしら?」

士朗「それは…、共同戦線を張るってことか遠坂?」
凛「ええ、勿論対象の敵を倒してしまったらお互い敵同士
だけど、それまでは貴方が私を信用してくれるというならこちらも信用するし
できる限りの情報の提供、協力もする
当然これは、衛宮君、貴方に対しても言える事よ
それができるのならば、お互い協力し合わないかって提案なんだけど、どうかしら?」

―――どうも何も、士郎の答えはとうに決まってる

士郎「ああ、大歓迎だ、そもそも俺には遠坂と戦う気なんて無かったんだ
セイバー、慶次もそれでいいかな?」

セイバー「ええ、わたしもそれが好ましい、士郎は魔術師としてもマスターとしても足りない所が多々目立ちます
ですから、それらをリン教えを乞うべきです」

<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2010/01/22(金) 07:40:51.39 ID:1FInDoA0<>士郎「面目無い…そうしてもらえると助かる…あれ?」

士郎は部屋を見渡し、そこで気づく
先までいた慶次の姿が見当たらない、何処にいったのだろうか?

セイバー「彼ならつい殺気出て行きましたよ、全く何を考えているのやら」

一見不機嫌な表情を浮かべながら言う姿は、慶次に対して昨日と同じく今も不快感を募ってるように見えるが

士郎「…昨日は話の邪魔だとか言ってたのにな―――」
セイバー「何か言いましたか士郎」
士郎「い、いやなんでもない」

これはこれで、なんだかんだでうまく言ってるということなのだろうか?
さて、っと遠坂が腰を上げる

凛「続きは、明日学校で話しましょ?私も色々とやらなきゃならないし」

挨拶も簡素に済ませ、遠坂は足早々と帰っていった
去り際に一言、「お互い死なないようがんばりましょ」なんてこれっぽちもかわいげの無い事を言って…

居間に戻るとセイバーが難しい顔をし思案していた

士郎「セイバーお茶でもいれようか?」
セイバー「あっ、いえ、気遣いはありがたいですが結構です
それよりもシロウもう一度確認をしたいのでこちらに来て座ってください」
士郎「わかった」
<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2010/01/22(金) 08:10:21.27 ID:u2LFv5I0<>士郎はセイバーと向かい合うようにちゃぶ台に座り込む
できる限り今日起きた事は話した筈だ、ということはそれを踏まえて今後の方針を決めて行くのだろう…と彼は思ったのだが

セイバー「その腹部の傷はもう大丈夫何でしょうか?」
士郎「えっ?ああ、大丈夫というか、血どころか傷もふさがっているよ、我ながら不気味だとは思うが」
セイバー「そうですか、しかし先にも言いましたが、その能力に頼るのは良くない危険です
理由がわからない以上、次に何かあった時に同じよう効力が発動するも確証がないのですから」

士郎は反射的に腹部にてをやった
バーサーカーには半分ほど抉り取られ、ライダーには串刺しにされた…しかしその傷どころか痕すら残っていない
正体不明であるが、頼もしい能力であるのは間違いない…筈なのだろうが、正直余りいい気はしなかった

士郎「わかってるよセイバー、俺だってこんな得体の知れない能力には頼れないし頼らない」

<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2010/01/24(日) 20:38:44.82 ID:WIu4LUAO<>支援<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2010/01/25(月) 18:01:47.39 ID:GAJwkaE0<>本当にこの人はわかっているのだろうか?
セイバーには、そんな不満と疑惑がせり上がる続けている
二度ある事は―――などと言うことわざがこの国にはある、事実この魔術師は一度目にあれだけ忠告したというのに二度目を行っているのだ
ならば三度目が無いという道理は存在しない
だからこそ、今後の方針も確実なものにし、こう思うのも失礼だが、この未熟なマスターを剣であるわたしが導かなければならない
一対の曇りなき勝利を…

慶次「そう、難しい顔をするなセイバー殿」

その場にいなかったものに不意に話しかけられ、ほんの少しだけ彼女は驚く
だが、それも相手には察することすらできないわずかなもの
それにその表面からは、いかにもといった感じの「あきれました…」と分かる表情が汲み取れた

それを正面から見ていた士郎はまずいと思い、セイバーの小言が始まる前に話しを切り出す

士郎「…慶次、大体の事はさっき話した通りだ、だからこれから今一度今後の方針について話し合う」

慶次「ふむ、主殿はとりあえずは基本的に静観すると言っていたが?」

話しながら慶次も腰を下ろす

士郎「ああ、根本的には変わらない…けど」

セイバー「黒のサーヴァントのことですか?」

士郎「ああ、確かに俺は半人前で、魔術師としてもマスターとしても未熟だ。けど、あいつは違う、英霊には違いない…だけど何かが違う事ぐらいは分かる…それだけじゃない、あいつが言っていた事も気になる」<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2010/01/25(月) 18:45:17.22 ID:7CIgpVQ0<>セイバー「サーヴァントの複数召喚のことですか?しかしそれは…」

そうだ、それは当初から最大の疑問、ありえるはずの無い現象である
同時に…今も、衛宮士郎自身がそれを起こりうる事柄と立証してしまっている一人でもあるわけで

士郎「分かっている、だけど俺たち以外にそういった奴がいるなら無視できないだろ
唯でさえ強力な英霊だ、それが更に何体もいるんだとしたら」

慶次「―――正に合戦だな」

合戦、実際に行われていたそれに比べれば明らかに戦闘に参加する人数は少ない…しかし

バーサーカー、ランサー、ライダー、それに黒のサーヴァント
そいつ等と、慶次、セイバー、アーチャー、彼等が入り乱れ戦う様を想像する
近代兵器よりも、こいつ等を目の辺りにした彼にとっては何よりも恐ろしい状況だが、実際にここまでの数のサーヴァントが一度に戦うことは無いだろう

―――そう、本来なら無かった筈だった、ありえない事の筈だった
「もしも」、今はまだ「もしも」に過ぎない…しかし、それが事実だとしたら?それは、その光景はありえない事では無くなる
<> パー速のローカルルールが変わりました<>sage<>2010/02/06(土) 18:12:06.85 ID:3BEwXQso<>何年掛かるか分からんが、こちらも覚悟を据えて見守らねばならぬか<> パー速のローカルルールが変わりました<>sage<>2010/02/06(土) 22:52:27.90 ID:9ev4Edoo<>てなわけでこっちも見守るからさっさとかけお<> パー速のローカルルールが変わりました<><>2010/02/08(月) 18:56:38.66 ID:ukYEqcAO<>おK<> パー速のローカルルールが変わりました<><>2010/02/08(月) 20:23:11.70 ID:hecuqeU0<>慶次「しかし、事実ありえる話ではあるかもしれんが、今それを言ったところでどうしようもなかろう」

士郎「そうだな、これに関しては順に調べていくとしよう、セイバーもそれでいいか?」

セイバー「はい、わたしもそれが順当だと思います
ですが、片方はライダーとしてもう一体は、その黒のサーバントのクラスは分からないのですか?」

士郎「シンジ、相手のマスターはライダーのことしか呼ばなかったから…そっちは分からないんだすまん」

セイバー「そうですか…」

慶次「ふむ、明確な職種は兎も角として、相手の…そう、何かこう目だった特徴はないのか?」

士郎「特徴か…そうだな―――」

「黒の」、奴で一番印象に残ったと言えば……やはりあれだろう

士郎「特に印象的だったと言えば…やっぱりあいつの攻撃方法かな」

セイバー「攻撃方法ですか?」

士郎「うん、暗かったせいもあってあれが宝具か何なのかはっきりしなかったけど、なんて言ったらいいのかな?
奴の、後ろの空中から何かが出現したと思ったら、弾が飛んできたんだ」

慶次「弾?」

士郎「そう、いい切れはしないけど…多分あれは銃だったと思う。硝煙の匂いがしたし…恐らく間違いは無いと思う
だから空中に出現したあれは、銃か何だと思う」 

<> lain. ★<>sage<>2010/02/15(月) 22:08:39.15 ID:???<>パー速のローカルルールが変更され、
SS、やる夫系スレはニュー速VIP避難所(クリエイター)【http://ex14.vip2ch.com/news4gep/】へ移行することになりました。
(次スレを立てられるようであれば)移動はこのスレが埋まってからで構いませんので、
上記の件を把握されましたらご返答お願いします。<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2010/02/24(水) 13:18:48.79 ID:cOxv/.DO<>いつものことだが書き込みないなー…<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2010/02/24(水) 19:19:37.82 ID:nZLwIMAO<>来月の15日までPCがネトに繋がらないので、
すみませんがいましばらくお待ち下さい
新しく買った携帯が使い物にならんかったので……申し訳ないです<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2010/03/14(日) 17:41:33.20 ID:iTkymgAO<>明日か…<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2010/03/14(日) 22:31:46.67 ID:Rrhdb7so<>明日に書き溜めてある分が一気に放出されると考えると胸が熱くなるな……<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2010/03/24(水) 16:21:42.36 ID:jgBRTQoo<>来月の15日か、楽しみだな……<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2010/03/24(水) 21:50:38.91 ID:B2s3.UUo<>ああ、なんだ、そうか、そうだよな、来月だよな、俺がどうかしてたわ、楽しみだな……<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2010/03/28(日) 15:19:16.71 ID:jN6t1sQ0<> 慶二「空中に銃が? それは何とも面妖な。西洋の術にはそんな力があるのかね?」

 士郎「無い…? いや、ある…のかな? 俺にはそんな魔術は当然使えはしないし、そういった手のものがあるかは聞いたこと無い…けど
―――」

 士郎は、セイバーに視線向ける、彼女はその意図を直ぐに理解し、矢継ぎ早に言葉を繋げていった。

 セイバー「はい、英霊とされる者ならば、そういった術、能力を可能にする者もいるでしょう。
実際に自分の目で見てみない限り、はっきりと断定はできませんが…それに限りなく近い武装を使用する者なら記憶にあります。」

 士郎「!? セイバーそいつの事が誰なのかわかるのか?」

 セイバー「あ、いえ…よく似た者を知ってはいますが、恐らくは人違いです、変に期待させるような言い方になってしまったようですね、すみませんシロウ」

 士郎「いや、俺が勝手に期待しただけだからセイバーが気にする必要ないって」

 セイバー「そう言っていただければ、私も気が楽ですが…しかし」

 慶次「ん?どうかしたのか」

 セイバー「いや…大した事ではないのだが」

 彼女は指を手に当てる仕草で思案にふけ込む。
 暫く経つと、考えがまとまったのかこちらに向き直るように座りなおし話し出した。
 
 セイバー「とりあえずは、サーヴァントの重複については保留でかまいません。しかし、その黒いサーヴァントの素性こそ私も分かりませが、先に言った私の知っているもの…英霊に余りに似ている」
 
 士郎「おいおい、その英霊は今この場にいる筈がないんだろ?それは、たった今セイバー自身が否定したことじゃないか。俺はセイバーが何時の時代の人間かはわかんないけど、セイバーが知ってる奴なら少なくとも今この時代に生きてる歳の人とは思えない……?」<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2010/03/28(日) 15:20:59.61 ID:jN6t1sQ0<> ふと、士郎は強い違和感を今の会話の中に感じた、一体何がおかしかったと言うのか?
 セイバーが、彼女が言った言葉、自分が言った言葉を一字一句なぞり思い出していく…
 
 士郎「………―――!?」
 
 それに気づく。
 一体何がおかしかったのか、何が在りえない言葉だったのかに。
 そう、それは―――
 
 士郎「英霊? セイバー、さっき私が知っている英霊って―――」
 
 セイバー「…はい、確かに言いました」
 
 慶次「うむ、それは確かにおかしな話だな。英雄ならばともかく英霊を知っているとは一体どういうことなんだ?」
 
 セイバー「………以前、私はこの聖杯戦争にセイバーのクラスで召還されたことがあると言ったのは覚えていますかシロウ?」
 
 士郎「ああ、覚えている。あの時は唯セイバーのクラスに二度も選ばれるなんてすごいなとしか思わなかったけど…そうか、その時の戦いで?」
 
 セイバー「はい、その時の聖杯戦争で最後まで残ったのは私と―――」
 
 士郎「その、知ってる英霊って奴か…」
 
 慶次「なるほど」
 
 セイバー「前回の聖杯戦争では、彼と私が最後まで残りました…しかし―――」
 
 慶次「その戦、セイバー殿は敗北を決したわけか」
 
 士郎「そんな、セイバーが負けるなんて」
 
 セイバー「いいえ、私とて無敗であったわけではありません。それに、勝ちきれなかったからこそ、またこうして聖杯を奪取するため召還に応じているのです」<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2010/03/28(日) 15:21:58.26 ID:jN6t1sQ0<> 士郎「そうなのか。……けどさ、そんなになんども英霊はサーヴァントとして呼ばれるものなのか? 良くは知らないけど、そうそうないというか、確率的には低いと思うんだけど」
 
 セイバー「確かに一つのクラスに該当する英霊は無数に存在します。複数のクラスに跨いでいる者もいますのでその限りではありません。
確立で言うこと自体が少し的を外している様でもありますが、数度に亘り召還される事は極めてゼロに近いでしょう。更にそれが、この短期間であるならば尚更の事」

 慶次「……」

 セイバー「そして、その英霊のクラスはアーチャーだった。しかし、アーチャーのクラスのサーヴァント既に凛が契約しています」
 
 士郎「そいつが複数のクラスに当てはまる場合を除いては、ありえないって訳か」
 
 セイバー「ですが、複数のサーヴァントが一人のマスターに対し初めから契約をしているという事が他のマスターに起きているというのであれば、クラスが重複している可能性も否定できない。余り認めたくは無いがケイジも私もシロウと契約しているということを考えればその可能性は極めて高いといえると思います。
シロウの話を聞くところ、シンジというそのマスターも複数のサーヴァントと契約していたようですし、その点を見てもありえる話ではあると思います」

 慶次「んん〜〜? セイバー殿は否定していたのではないのか。今の言い分ではそいつがその英霊だと言っている様にしか聞こえんのだが」

 士郎「うん、俺にもそう言ってる様にしか聞こえない。結局のところはどういうことなんだよセイバー」

 セイバー「実際の所、シロウの話からはそのサーヴァントが私の知るアーチャーである可能性は極めて高い。話を聞く限り合致しない点もありもすが、戦い方も、恐らく宝具であろうそれも……余りにも似ている…しかし、やはり……」 
 士郎は何気なくそう思った、セイバーはあり得そうな事を並べ説明はしているものも実際のところはもっと別の、何か自分たちにはいえないもっとこう、革新的な理由があるのではないのかと。
 ならば、黙っていれば良かったのではないのか? しかし、彼女は一度は切れた話を自らこうして切り出してきた。
 何故だろう?
 その真意は分からない、ではそれを詮索はせずに言いたいことをいえる様に誘導するべきだろう。
 そう思い、士郎は口を開こうとした―――が、<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2010/03/28(日) 15:22:27.39 ID:jN6t1sQ0<> 慶次「結局のところセイバー殿は何がいいたいのかね」

 それは慶次によってさえぎられてしまった。

 セイバー「一人で堂々巡りしていたようだ、すまない」

 もう一度仕切りなおし、話を続ける。

 セイバー「そのサーヴァントが、もし同じ者であったとしたら……それは非情に良くない………」

 慶次「随分と弱気じゃないか、おぬしらしくも無い。」

 セイバー「ケイジ、私は全てを悲観しているわけわけではない。ただ、それほどまでに彼は危険な相手……そう言いたかったのです」
 慶次「……ふふ」
 
 士郎「慶次?」
 
 突然、慶次は笑い出した。
 その笑いは決してセイバーを笑ったものではない。では、今の会話の一体何処にわらうところがあったのだろうか?
 
 セイバー「一体何を笑っている!?」
 
 しかし、セイバーにはそうとは感じられなかったのか、一瞬逆毛が立つようにも見えた。
 その姿からはあからさまな苛立ちが見て取れる。
 
 慶次「いーや、何。唯、面白いなと思っただけさ」
 
 セイバー「…面白い?一体何が面白いというのだ!!」
 
 慶次「何がって?そんなの決まってるだろ! セイバー殿が其処まで認めざるを得ない、そんなつわものと戦える事に心躍らないわけが無いじゃないか」

 士郎「―――なっ!!」
 
 士郎は驚いた。
 正直、彼はあまりいい気分ではなかった。
 今日の事も当然だが、その他のもしもの話は自分たちにとって、決していい話ではなかったからだ。
 黒いサーヴァント、ライダー、それにシンジの事、街で起きている事件、複数召還……、そしてセイバーを負かした英霊の可能性。
 これらが全て悪い方に転がれば、それは―――、考えだけで胸糞悪い。
 だが、そんな事は後回しと言わんばかりに前田慶次は、強者との戦いを「面白い」と言った。
 それが彼には信じられなかった。人が死ぬかもしれない事が面白い?いや違う、慶次は戦いが面白いと言ったんだ決して無関係な犠牲者が出る事を良しとした訳ではない。
 それにしたってこの状況、どう考えたって面白いとは思えないだろう。これが侍なのか?これが傾奇者なのか?<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2010/03/28(日) 15:35:02.59 ID:jN6t1sQ0<>>>1です
みなさま大変申し訳ございませんでした
先にも書き込みましたが、携帯が全く使い物にならなかった+パソコンもネトだけではなく色々ありまして使えなかったので、全然書き溜めができていません
ですので多少でも書こうとした結果がこれだよ…

と、いうこともありまして、このさいですのでルールを作りたいと思います
基本的に、文を上げるのは「毎週金曜日の午後四時」を目安にします
文の長さはその時によりまちまちですが、このスタンスでやって行きますのでどうぞよろしくお願いいたします


<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2010/03/29(月) 00:13:13.74 ID:JsF.16DO<>キテタ━(゚∀゚)━!
待ってた!投下日を決めておけば待つのも楽でいいね。
ルール把握なんよ<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2010/03/30(火) 00:10:40.05 ID:.SofyHoo<>おお来てるね
なに、15日まで待つ必要が無かっただけで大金星ってヤツだ、上々<> 今日は早めですみません<><>2010/04/02(金) 13:12:09.65 ID:z2Zge420<> セイバー「―――ほう、随分な大口を叩くじゃないかケイジ。まるで、自分は決して負ける事などあり得ないと言う口ぶりだな」
 
 士郎「正直俺も慶次は現状をちゃんと分かっていろようには思えない。慶次が強いのは知ってる、だけど……恐ろしくは無いのか?そんな敵を相手にする事が? 俺は正直怖い、あんな数え切れないほどの砲身、刃に身をさらすなんて…」
 
 慶次「ふふ、運があればどんな傷を負おうと生き延びる。見放されれば瓦が落ちてきても人は死ぬ」
 
 士郎「!!」
 
 セイバー「!!」
 
 慶次「この時代に呼び出されまだ傾く事は余り出来てはいないのは物足りないが、何とも豪気なつわもの達と喧嘩ができた。更にその上回るであろうか?そんな者がいるなど、甚だ結構じゃないか」
 
 セイバー「なにを!貴様にとってはどうであれ私にとっては―――」
 
 慶次「セイバー殿の心遣いはありがたく頂戴しよう。けどな、負け戦もいいじゃないか」
 
 セイバー「……」
 
 士郎「負ける事が良い?慶次、お前一体何言ってんだよ」
 
 セイバー「…なるほど。ケイジ、恐らくは―――いいえ、間違いなく貴方が言わんとしよう事は何なのかはわかりました。」
 
 士郎「セイバー?」
 
 セイバー「私が知る者の中にも多くは無かったが、あなたの様な人間もいました。その者達は、心清らかな者もいれば傲慢で自分の事しか考えていない者もいた。決して皆同じでは無かったが……しかし、彼らの全ては同じ末路を辿って行った」
 
 慶次「…」
 
 セイバー「皆死んでしまった。例外なく」
 
 そう言うとセイバーは、すっと立ち上がった。
 そして最後にそう言った。
 
 セイバー「私達サーヴァントは、どういった形であろうと既に生涯を終えた上で此処に現界している。そう考えれば死ぬ事等、今更何を恐れる必要があろうか? それは私とて同じだ……だが、今私達は一つの契約の元に此処にいるという事だけは忘れるな。サーヴァントの死はマスターの死でもあるということを」
<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2010/04/09(金) 15:57:18.83 ID:HS5ARQA0<> その後、慶次は何も言わずに縁側に移動した。彼が窓を開けると、ひんやりとした心地のいい夜風が士郎にも感じられた。
 そこで慶次は、唯キセルを吸いながら外を眺めているだけだった。
 何だか、士郎はそんな慶次に話しかけずらく感じ、松風の事等、色々聞きたい事はあったが何も言えずにその場を後にするしかなかった。
 自分の部屋に向かう途中、風呂に入ってない事を思い出す。それに、鍛錬を行うと決めたのに昨日の今日で既にやってない事も。
 
 「まあ、これにいたっては仕方が無いか…」
 
 仕方がない、確かにそうかもしれない。彼が言う通り今日は信じられないほど色々あったのだ。そんな時に鍛錬を行う余裕などあるだろうか?
 士郎はそんな事を考えながら風呂を手早く済ませる。
 剣の鍛錬は出来なくとも、魔術師である以上こちらの鍛錬は疎かに出来ない。
 一度部屋に戻ろうかと思ったが、やはり手間になるのでそのまま土蔵に向かう事にした。
 
 外に出ると、風呂上りの火照った身体を程よく夜風が冷やしてくれた。
 足早々に土蔵に移動し直ぐに鍛錬を開始する。そして、冬の夜は更けていく―――




 目が覚めると彼女は自分が泣いている事に気づく。
 いや、正しく言うのならば、涙が流れている事に気づいた。
 それが彼女、セイバーには信じられなかった。王として生きると決めたあの時から泣いた事も、涙を流した事さえなかった。
 だというのに―――私は、今、泣いている?
 
 「何故?」
 
 分からない…何でかは分からない。
 ―――唯、夢の中で何かを見た気がした。
 それは、彼女の記憶ではない。
 他の誰かの―――記憶…なのだろうか?
 
 涙を手で拭い払い、セイバーは隣にいるであろう少年に声をかける。
 まだ寝ているかもしれなかったが、少し話がしたかったので申し訳なく思いながらも名を呼ぶ。
 昨日はあんな形で話が終わってしまった―――いや、自分で終えてしまったから……。
 
 「士郎起きていますか?」
 
 返事はない。
 
 「士郎?」
 
 もう一度呼んでみるものもやはり返事は無い……。というか、人がいる気配すら感じられない―――!?<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2010/04/09(金) 15:57:46.39 ID:HS5ARQA0<> 「!?」
 
 慌てて襖を開けるが―――しかし、そこには予測通りに彼の姿はなかった。
 既に起きてどこかに行ったのだろうか?それとも…。
 彼女は立ち上がり部屋を出る、とりあえず今に向かってみる。きっと朝食の準備でもしているのだろう。
 そう思い足を向けてみるものの、そこに彼の姿は無い。
 彼はどこに行ったのだろうか?
 居間から廊下に出ると、窓が開いていることに気づく。
 やけに冷えるなと思ったら誰かが開けっ放しにしたようである。
 もしかしたら士郎が…と思い外に出てみる……と、そこにいたのは―――
 
 「おう、セイバー殿」
 
 前田慶次であった。
 
 「……」
 
 「おいおい、人が話しかけていると言うのに何処へ行くのかね!?」
 
 無言で家に戻ろうとするセイバーを慶次が止める。
 
 「何だ、今は貴方の戯言に付き合ってる暇は無いぞ」
 
 「……」
 
 無表情だが、セイバーからはあからさまな敵意が見て取れた。
 言うまでも無く、昨日の事が尾を引いているのだろう。
 それに対し、慶次は何の弁解も文句も言わない。手に持っていたキセルを唯ふかすだけだった。
 それが、その仕草がセイバーには癇に障った。いや、癇に障ったというか何か行為馬鹿にされているというのか?そういう風に感じてしまった。
 当然セイバーも、慶次がそういう手の意味合いを込めて行ったなんて思ってはいない。だがしかし、やはり昨日の事が尾を引いているのだろう。
 慶次のやることがどうにも気に食わないというか、人を馬鹿にしているように思えて仕方が無い。
 だから、必要な事意外慶次と話す気にはなれなかった。<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2010/04/16(金) 17:48:37.56 ID:SaNq8nQ0<>慶次「……」
 
 慶次は無言でキセルの煙を吐いた。
 それが、何ともまあ、気の抜けた間抜け面でセイバーを余計に苛ただせる原因となった。
 しかし、セイバーはそれもスルーする。
 慶次の行動、言動にどれだけの意味が込められているかは知らないが、そんな事でいちいち反応していたら自分の身が持たないからだった。
 
 慶次「土蔵だよ。士郎殿を探していたんだろう?」
 
 セイバー「えっ?」
 
 慶次「なんだ、違うのか? てっきりセイバー殿は、寝床に士郎殿がいない事で屋敷内を探し歩いていたのかと思ったのだが」
 
 セイバー「……」
 
 セイバーは思う。この男前田慶次は本当につかみ所のない者だと。
 一体、何時が最後になるかは分からない。しかし、聖杯戦争の期間は有限である。
 限りがある以上何時かは終わるのだ。
 その最後までに私は彼の事を理解する事は出来るのだろうか?
 傾き者。
 言葉上の意味は分かる。国は違えこそ、同じような生き方を貫いた者も見たきた。
 しかし、一度たりとも共感した事はないし、知識とかではなく本当の意味で理解できた事は一度たりとも無かった。
 この身は既に自身の者ではない。
 そう、あの日、あの場所で決意し、剣を抜き選定を受けた時から……
 だから、私はそんな生き方など理解できるはずもないし、理解していい筈も無い<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2010/04/16(金) 17:49:40.30 ID:SaNq8nQ0<> 慶次「んん?どうかされたか」
 
 セイバー「……!?いや、なんでもない。士郎の居場所を教えてくれた事には礼を言いましょう」
 
 慶次「ふふ、気にする事は無いさ」
 
 セイバー「……」
 
 慶次「さてと、拙者はそろそろ朝飯でも作ってくるとするかな」
 
 そう言うと、慶次は大きく身体を伸ばし屋敷の方へと歩いていった。
 セイバーは、それを眺めていたが、最後まで見届けずに土蔵に向かっていった
 
 セイバー「……っあ!?」
 
 慶次が朝飯を作るといった言葉を思い出し振り返るものも、既にそこには慶次の姿はなかった。
 
 
 
 
 台所が近づくと、包丁の小刻みで心地よい音が聞こえてきた。
 居間に入り台所の方を慶次が見る。っと、そこには―――
 
 桜「―――っあ!?」
 
 間桐桜の姿があった。
 慶次と桜は面識はある。前日の朝食の時に会っているし同じ食卓で朝飯も食べているからだ。
 慶次にとってはそれだけで十分見知る者なのだが、桜にとっては違った。
 士郎の、先輩のお父さんの客人とはいえ、自分にとっては面識など無いに等しく赤の他人と変わらない。
 
 慶次「ふむ、出遅れてしまったか。」
 
 桜「―――」
 
 桜も何か言おうとはしたものも、何て言えば分からなく言葉に詰まってしまう。
 
 慶次「どうかされたか?」
 
 桜「……いえ、何でもありません」<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2010/04/16(金) 17:50:10.72 ID:SaNq8nQ0<> とは言ってみたものも、そのまま俯いてしまい黙り込んでしまった。
 コトコトと、味噌汁を煮る鍋の音だけが虚しく鳴りつづける。
 すると、急に慶次は味噌汁の鍋を開け、お玉で少しだけすくった。
 それを、小皿に移し変え啜った。
 
 慶次「うむ、うまい!!」
 
 桜「えっ?」
 
 慶次「いや、こんなに出汁の効いたものはそうは飲んだことは無い。すごいな桜殿」
 
 桜「えっと…その……ありがとうございます」
 
 慶次「毎朝、こんな旨いものが食えるとは、士郎殿も幸せじゃないか」
 
 桜「いえ、そんな……私なんてまだまだですし…それに…」
 
 慶次「これは何で出汁をとっているんだい?」
 
 桜「えっと…ですね、これは―――」
 
 そこで桜は気づいた、いつの間にか少しだけ自然にしゃべれている自分に。
 
 桜は思う。
 この人、雲井ヒョットコ斎!?さんは、もしかしたら違うのかもしれないと…
 もう一人の『セイバー』という名の女の子を紹介されたときは、正直心臓が破裂するんじゃないかって位飛び跳ねた。
 先輩は、「珍しい名前だろ?」なんてこと言っていたけど、私には彼女がそうであるとしか思えなかったから。
 だけど、雲井さんは名前もだが、なんと言ったらいいのか?
 彼は、その名の通りに雲のようにつかみ所が無く自由な性格だと思う。
 正直、わたしは苦手なタイプだ。
 でも、彼は風のように涼しげで、とても気持ちが良い人間だと思う。
 まるで、私とは正反対だ……本当は、苦手なんかじゃなくて、自分の醜さが浮き彫りになるのが嫌なだけなのかも知れない…<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2010/04/16(金) 21:11:40.85 ID:8UXcKAko<>言い感じで更新続いてるな<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2010/05/04(火) 03:24:38.52 ID:jRZoVYAO<>そして止まるか…<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2010/05/04(火) 20:14:28.08 ID:dKq1jhso<>15日か… 夢が広がるな…<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2010/05/17(月) 04:33:45.89 ID:djOm3kAO<>来月…来月だなうん<> sage<><>2010/06/09(水) 03:34:31.44 ID:JjKWyNg0<>ほほほ<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2010/06/21(月) 07:09:30.00 ID:3o8RNsDO<>私待つわ<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2010/07/07(水) 06:17:17.73 ID:Owt3zQAO<>七夕…今日の願い……きっと来てくれるはず……!!<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2010/07/09(金) 17:48:11.74 ID:7KGbUJQ0<> 士郎「参ったな、また寝坊しちまうなんて…」
 
 セイバー「そうなのですか? シロウの起床時間はごく一般的におもいますが」
 
 士郎「…まあ、普通でいえばそうなんだろうが」
 
 
 セイバーと俺は居間に向かって歩いていた。
 起きて土蔵から出るとセイバーは何食わぬ顔で「おはようございます」と言った。
 いや、まあ、それは別段構わないのだが……何で起こしてくれないのかと疑問に思った訳である。
 それはそうと、セイバーが何処までこの時代の『一般的』を理解しているかは怪しいところではあるが、実際のところ自分が起きた時間は特別遅い時間ではないと思う。
 しかし、それは朝何もしなくていいならの話だ。
 
 士郎「朝飯の支度があるんだから、そういう訳にはいかないだろ? それに、桜一人にやらせるわけにはいかないじゃないか」
 
 セイバー「いえ、桜は一人ではないと思いますよ」
 
 士郎「一人じゃないって? まさか、藤ねえが!?…ってそんなわけないか」
 
 うん? となると一体誰が手伝ってるんだ??
 その疑問は、居間の仕切りをこえると直ぐに解けた
 
 凛「おはよう衛宮君」
 
 士郎「……はい?」
 
 
 思わず身を引き、俺は居間から出てしまった。
 何だか目の前に遠坂らしき人が見えた気がしたんだが? 寝ぼけていたんだろうか?……うん!! きっとそうに違いない。
 
 セイバー「? シロウ、一体何をしているのですか」
 
 士郎「ちょっと目覚ましに顔洗ってくる!!」
 
 セイバー「えっ? あっ、はい」
 
 全く、何をどう考えたら遠坂が朝家の居間に居るなんて見違うんだろうか。
 
 士郎「此処のところ立て続けに色々とあったからな、きっと疲れてるんだろう」
 
 ささっと顔を洗い、俺は居間に戻った。
 
 凛「……おはよう衛宮君?」
 
 うん、きっとまだねぼけているんだろう。
 
 士郎「セイバー、ちょっと目覚ましに顔を・・・」
 
 凛「もうボケはいいから」<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2010/07/09(金) 17:49:59.38 ID:7KGbUJQ0<>もうむりぽ
不定期で勘弁してください <> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2010/07/10(土) 14:23:32.35 ID:E/23ssDO<>おkおk<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2010/08/12(木) 02:47:15.79 ID:bFWKjoSO<>旦那!ageまっせ<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2010/08/28(土) 08:47:15.03 ID:D.ZZGwDO<>投下なさ過ぎワロエナイ<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2010/09/09(木) 20:12:43.11 ID:Rmfnlx6o<>おっ、久しぶりに来たらちょっとだけ進んでる<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2010/09/28(火) 19:48:17.80 ID:HQ0gHFE0<> カチャカチャと、箸の音が虚しく鳴っている。 寧ろそれが余計に現状を痛く感じさせている。
 どいつも何食わぬ顔で食事を続けている。 今日に限り、何故か慶次さえも無言だ。
 俺を除いては、藤ねえだけが後からきた為に、状況を理解していない為か困惑気味だ。
 セイバーは、我関せずと言ったところか? もくもくと箸を進めている。
 
 「はぁ…」
 
 思わずため息が出てしまう。一体なんでこんなことになってるのか……解からん。
 戻った居間で、彼女が放った一言は「今日から暫くここに住むから」だもんな…。
 
 「…全く、遠坂の奴…何を考えてるんだ」
 
 「シロウ? 何か言いましたか」
 
 「え、っいや? 何でもないよ」
 
 「そうですか・・・」
 
 「ていうか士郎、本当に何でもないの?」
 
 話が切れたと思ったらそれに藤ねえが乗っかてきた。
 
 「何だよ藤ねえいきなり・・・」<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2010/09/28(火) 19:49:44.80 ID:HQ0gHFE0<> 「いきなりじゃないわよ!! おかしいじゃないみんな黙って…それに……」
 
 藤ねえがチラリと見る先には、その根本的な問題発生源である遠坂が座っている。
 が、しかし、その当の本人ときたらしれっとした顔で朝飯を食い続けてる。「私、朝は食べないんだけど」とか言っていたのにな。
 「さ、さあ。俺もよくわからないなぁ。 まあ食事は黙って食べる方が行儀が良いし、たまにはいいんじゃないか?」
 「ええ、私もそう思うわ、衛宮君」
 
 人がごまかしているというのに、ここで何故、遠坂お前が話しに加わってくるんだよ。
 
 「いーえ、そんなことはないわよ遠坂さん。」
 
 それに、すかさず噛み付く藤ねえ。
 
 「何がですか? 藤村先生」
 
 しれっと答える遠坂。もうちょっとまともな反応はできないのだろうか・・・。
 
 「何がじゃないでしょ、何で貴女がここで朝ごはん食べてるのよ?」
 
 それは、俺も藤ねえの疑問に同感だ。
 一応、この家の主人である俺ですら解かりかねる質問なんだからな。
 しかし、こちらのそんな困惑を知った上で彼女は「ああ、そのことですか」なんて、さも何でもない事であるように、さらりと簡単に答えた。
 
 「それは、今日から私はこちらでお世話になるからですよ、藤村先生」
 
 「……」
 
 「……」
 
 「……」
 
 「………はいっ?」<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2010/09/29(水) 01:05:40.53 ID:fp0ldsg0<>今までスマン
期待させるほど一気にはいかないが、それなりには書いていくぜ


本当に申し訳ない・・・orz<> 以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage saga<>2010/11/18(木) 20:57:12.43 ID:dC1lwkDO<>乙です。

>>1死んじゃったの!?<> 以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<><>2010/11/30(火) 01:52:10.53 ID:/UL7xhU0<> 場が一瞬固まった、凍った、とんでもなく時が止まった。
 それ以上に、俺の心臓が――――
 
虎「士郎!?」
桜「先輩!?」
 
虎「これは一体どういうことなの!!!」
桜「これは一体どういうことなんですかーー!!!」
 
―――止まってしまいたかった。
 
士郎「何だか今日は賑やかだなー」
 そんな俺には、現実を見ないことぐらいしか俺にはできなかったのだ・・・
 
 
虎「なるほど。つまり遠坂さんは自宅の改修工事の為にホテルにしばらく住むはずだったところに士郎が提案したってわけね」
士郎「ああ、家は部屋も余ってるしさ、ホテルなんて金が掛かってしょうがないだろ? あるものは有効活用しなきゃもったいない」
 
 もろもろの説明を藤ねえにする。
 もちろん本当の理由は言えないので、もっともそれらしい事言ってごまかした。
 まあそれも、俺ではなく遠坂が助け舟を出してけれたわけなんだけど・・・
 腕を組み、うーんと唸る藤ねえ。
 話し事態はいいんだろうが、それでも納得できないのだろう。
 それはそうだ、セイバーと慶次をあれだけ渋った上で許可をしたのだ。
 それなのに、昨日の今日で次は同級生の女の子なんて、幾ら筋が通った人助けとはいえ立場上簡単には頭を縦に振ることはできないのだろう。
 
虎「まぁー、士郎がそういうのほっとけないのもわかるんだけど・・・年頃の女の子と一緒にってのはちょっとねー」
士郎「それなら大丈夫さ。遠坂には離れの方に部屋を取らせるから、ほら、あそこなら俺の部屋からも離れてるし、それに・・・」

ちらりと、セイバー、慶次に視線をやる。

士郎「別に今は俺一人じゃないんだから、問題は無いんじゃないかな」
虎「うー、そう言われればそうなんだよね・・・」
士郎「そうだよ、今更一人や二人変わらないって」
虎「正直、はっきりいいとは言えないけど事情も事情だし、いいとしましょう―――」
桜「全然よくありませんっ!!」<> 以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<><>2010/11/30(火) 12:50:00.73 ID:/UL7xhU0<> その場にいた者、全員が驚きのあまり桜を凝視しながら固まってしまう。
 集まる視線にハッとし我にかえり、顔を伏せちじこまってしまった。
 何か言わなければいけない。しかし、何て声をかければ分からず何も言えない。
 それは藤ねえも同じなのだろう。困り顔でどうしたらいいのかあたふたしてる。
 しかし、流石は一日の長。無駄に年長者ではなかった。

虎「桜ちゃん? どうしたの・・・私なんか桜ちゃん怒らすこと言ったかな?」

声をかけるものも、彼女は顔を上げない。
それでも、かろうじてか返事は戻ってくる。
桜「先生おかしいと思わないんですか? なんで遠坂先輩が態々先輩の家にすまなきゃならないんですか」
虎「それは、桜ちゃんも聞いてたでしょ? 遠坂さんのご自宅が―――」
桜「そんなの!!・・・嘘です」

 思わず嫌な汗が吹き出る。
 桜の言うとおり、自宅の改修なんて嘘なんだから。
 いや、まあ遠坂も魔術師だ。何かの弾みに自宅をバイバイさせることもあるかもしれないが、今回はそうではないのだ。
 これは本当にまずいかもしれない。
 もし藤ねえが『じゃあ、確かめてみる』ってなことを言い出した日には・・・まずいまずい、これは非常にまずい。

士郎「さ、桜? 嘘なんかじゃないぞ? 遠坂の家は本当に工事してるんだって」
桜「・・・なんで? そんな事言うんですか」
士郎「なんでって・・・それはさ―――」
凛「衛宮、ほっときなさい。その子は只、自分の思い通りにならないから駄々こねてるだけなんだから」

 その言葉に桜はビクッと反応する。

桜「・・・遠坂・・・先輩には、わからないんです」
凛「ええ、わからないわ。はっきり何なのか言わなきゃ分る筈ないと思うけど?」
桜「いいんですか? 言っても・・・」

士郎「ちょっと待てよ二人とも! 何そんなにつっかかってんだよ。なんかおかしいぞ!?」
凛「別におかしくなんて無いわ。間桐さんが、家主である衛宮くんの決定に文句をいうじゃない? それに対して意見しただけよ」
桜「・・・先輩、本当に遠坂先輩を此処に住まわされるんですか?」

 俯いてた桜が、顔を上げ俺の目をじっと見ながら、何かを必死に伝えるようとしていた。
 でも、その時の俺には、その瞳も言葉も何を意味してたのか気づく事はできなかった。
 だから、そんな間抜けヤロウは只桜を分からせようとし、なだめる事しか思いつかない。<> 以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/01(水) 06:19:46.03 ID:BFQJ5pYo<>ヨシキタコレ<> 以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<><>2010/12/01(水) 23:59:44.41 ID:XSGlGug0<>士郎「大丈夫だって桜、別になんでもないんだからさ。 工事が終わるまでの何日かの間だけだからさ、それに遠坂だって悪いやつじゃないし問題はないぞ? えっと・・・もしかしたら桜、遠坂の事苦手だったりするのか?」
桜「そ、そんなこと・・・ありません。遠坂先輩はとてもいい先輩だと思っています」
士郎「なら何で―――」

 その時話しを区切るように、かつーーーーん!! っと、甲高い音が居間に響く。
 音に、反射的に反応し顔を向けてしまう。
 それは、慶次が煙管で灰皿を叩いた音であった。

セイバー「ケイジ、今はシロウたちが話をいています」
慶次「それは申し訳ない。しかし、今日はこれくらいでいいにしようじゃないか。互いに思うところもあるのだろう。ならば少し時間を置いたらどうだ? 急ぎすぎても分かり合えるとは限らんしな」

 ちょっと驚いた。慶次がこんなことを言うなんて。
 俺はてっきり「言いたいことぐらいはっきり言え!!」みたいな事を言うもんだと思ったが・・・。

遠坂「私は今でも後でもかまいません」
桜「私は・・・」
 
 言葉は打段々と細くなり、最後のほうは何を言っていたのか聞き取れなかった。
 少しの間を置き、彼女は突然立ち上がり―――
 
桜「ごめんなさい」
 
 それだけ言い残し逃げる様の行ってしう。
 後を追おうとしたが、慶次にも遠坂にも止められ俺には、食事の後片付けくらいしかやれることはなかった。
 
 洗い物が終わると居間には藤ねえ姿しか見えない。
 まあ、あんな事の後だ。ここでくつろぐ気はしないだろう。
 しかし・・・あんな桜を見るのははじめてだった。
 正直言えば、此処に来たばかりの桜は暗い女の子だったと思う。
 殆ど喋らないし、笑うことそれこそなかった。
 さっきは、そんな当時の面影が見えてどうもスッキリしない。
 今の桜は、口数こそ多いタイプではないが、よく笑うようになった・・・でもそれは俺が勝手に思っていただけなのだろうか?
 そもそも、怪我をした俺に親切心で手伝いに来てくれたんだが、今も何であの時、あの当時の桜にそうまでさせたのかは分からない。
 いや、それだけじゃない。彼女が何を思ってるかなんて殆ど分からないのではないだろうか?
 そんなことを悶々と考えてると、藤ねえが突如奇声を上げる。
 
虎「くきゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーー!! もうどういうことなのよーーーーー分からん!! 全然わからん!!」<> 以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<><>2010/12/02(木) 00:30:17.34 ID:sXVegfY0<>士郎「藤ねえ・・・朝からご近所様に迷惑だ。奇声を上げるのはやめてくれ」

虎「何呑気な事いってるのよ士郎!! 桜ちゃんのこと心配じゃないのか? えーい! この薄情者めっ!!」
士郎「心配じゃないわけないだろ? 俺だって今の今までその事ばかり考えてたんだよ」

 ため息を吐きながらテーブルに項垂れる藤ねえ。
 俺も頭をガリガリと掻く。
 全くどうしたものか。

虎「そもそも士郎が、次から次へと女の子を連れてくるからいけないんだからね」
士郎「それは、藤ねえだって了承したじゃないか。わざわざ親父をたずねてきた異国の友人と、困ってる学友をほっとけないだろ?」虎「まあ、それはそうなんだけどね。それに士郎がそういうのほっとけないのも分かってるんだけど・・・」
 
 煮え切らないまま藤ねえはスッと立ち上がり――――
 
虎「とりあえず、私学校行くね。桜ちゃんのことだから朝練には出てると思うから」
 
 そういい、足早々と出かけていった。
 俺はというと、桜と話しをしたいのも山々だったが、取り合えず目の上の問題を先に解決する為に離れへと足を向けることにした。
 遠坂がジャックした部屋をノックする。
 
士郎「遠坂いるか?」
凛「衛宮君? どうしたの」
 
 返事と共に遠坂がドアを開け顔をのぞかせる。
 
士郎「まだ出かけないだろ? ちょっといいか?」
凛「桜のこと?」
 
 今のさっきだ、みなまで言わずともこちらの用件は分かっているようである。
 
士郎「ああ」
凛「わかったわ。じゃあ入って」
 
 遠坂に促されるように部屋にへとはいる。
 そこは、俺の知る離れの状況ではなかった。
 恐れく魔術関連の物なのだろうが、見るからに怪しい物が机や床に所々に置かれている。
 
士郎「遠坂・・・部屋を使うのはいいが、変なもん呼び出したり空間の扉を開けるのはやめてくれよ」
凛「そんな事しないわよ!! そもそも、ここでそれだけの上等な容量を用いる世界干渉なんてできないんだから」
 
 できたらやるのだろうか?
 もしやるとしても、せめて干渉するのは俺やセイバー、慶次にお隣さんくらいにしておいてほしいもんだ。
・・・いや、それも勘弁してほしい。<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2011/01/21(金) 22:11:36.16 ID:vmbCrXUuo<>久しぶりに覗いたら、ちょっとづつ進んでて感動した<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2011/02/09(水) 18:04:23.10 ID:Zyg2IL/A0<> 凛「衛宮君がどういう考えかは知らないけど、押し問答しても仕方ないし結論から言うわ。私は出て行くつもりなんてないから」
士郎「まぁ、そういうと思ったよ」
凛「何? 衛宮君は反対なわけ?」
士郎「いや、そういうわけじゃない。だけど、桜もこのままってわけにはいかないだろ」
凛「はぁ・・・そうね、暫くの間とはいえ私もここに住むんだし、無駄にギクシャクしてるのも居心地悪いか」
士郎「分かってくれると俺もありがたい」
凛「それはいいけど、でも、衛宮君分かってるわよね? 桜や、藤村先生がここに出入りするってことは、聖杯戦争に巻き込まれる可能性があるってことなのよ?」
 
士郎「そ、それは・・・」
 
 考えてもみなかったことだ。しかし、これは遠坂の言うとおりである。
 マスターの自分たちがここにいる以上、幾ら魔術師が人目を避けるとはいえ、絶対二人が巻き込まれないと保証はない。
 それに、街では問題の異常な事件が度々起きている。
 あれが、マスターの仕業であった場合と仮定するならば、そいつは何をするか分からない。
 二人を人質にするなんてこともありえてしまうわけだ。
 
凛「本当なら、二人には聖杯戦争が終わるまで此処には出入りさせるべきじゃないんだろうけど・・・桜は兎も角、藤村先生は言い包めるだけの理由もないし・・・最悪の場合は・・・出て行きたくなるようにすればいいか」
 
 なにやら物騒なことを言い始めているが、その辺はあえてスルーしとく。
 
士郎「と、とりあえず今は桜のことだ。別に桜も遠坂のことを嫌いってわけじゃないだろうし、まぁ仲良くしてくれ」
凛「できる限りはそうするつもりだけど、またあの子が突っかかってくるなら我慢しきれるとは限らないから。それに・・・」
 
 一旦の間をおき、止めた言葉を綴る。
 
凛「嫌ってないって士郎は言うけど、私を嫌うだけの理由はあるんじゃない?」
 
 なぜかニヤリと気持ち悪い笑い方をする遠坂さん。
 
士郎「桜が遠坂を? えっと、いや、二人がそんなに面識があったのも初めて知ったけど・・・もしかして遠坂達って・・・仲悪いのか?」
 
凛「はぁー、本当、桜に同情するわ・・・」
 
 物凄く呆れられた反応をされる。一体何なのだろうか?
 
士郎「ん? どうしたんだ遠坂?」
凛「私はどうもしない、まぁ、分からないんならいいわ。他人が言っても仕方がないことだし」
士郎「?」
 
 一体彼女が何を言いたかったのか全然分からない。
 しかし、それは自分で気づかなければいけない事らしいので、聞くことは止めといた。
 
士郎「じゃあ、今晩はうまくやってくれよ」
凛「できる限り努力はするわよ」
 
 そう言い、俺は彼女の部屋を後にした。
  <> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2011/02/09(水) 19:33:16.80 ID:kGG/2uhN0<> 解 <> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2011/02/13(日) 21:06:10.72 ID:Gogmt84g0<>  広く空けた空間、それは少年だけが住む家にしては必要以上の大きさの庭だ。
 しかし、今そこにいるのは、少年ではなく現代にいるはずの無い侍である。
 その格好は、時代錯誤で異様な井出立ち。
 だが、傾き者といわれた彼には相応し格好であろう。
 何をするわけでもなく、只一人たたずむだけ。
 時間は、止まったかのように錯覚する。
 
セイバー「ケイジ」
 
 静寂を破るかのように、凛とした少女の声で呼ばれる。
 身体をゆっくり向けると、侍は何がそんなに楽しいのか分からないほど満面の笑みだった。
 
セイバー「ずいぶん、楽しそうですね」
慶次「そう見えるかね?」
セイバー「ええ、これ以上無いと言えるほどにそう見えます」
慶次「なら、そうなのだろう」
 
 そういうと胸元から煙管を取り出し、吸うわけでもなくブラブラと弄り始めた。
 そんな事は気にせず、セイバーは話しを続ける。
 
セイバー「・・・今後の方針だが、シロウはああ言っているが、ケイジはどう思っていますか?」
慶次「なにかね? 自らの将に不満なのか」
セイバー「・・・正直言って納得はできていません。シロウは分かっていない、そんな受身では倒せる敵も倒せはしないのだ。悠長に構えていては、相手もどんな手段をとるかは分からない」
慶次「だからこそ、剣にも盾にもなるのではないのか、お主と俺が」
セイバー「それは当然です。騎士の誓いは絶対だ・・・」
慶次「セイバー、お主の言い分は最もではあるが・・・戦は急げば勝てるというものではなかろう? 将がそういうのならば、暫く構えて待ってればいいではないか。
どちらにせよ、そう慌てんでも、直ぐに思う存分剣を振るえる時が来るからな」

セイバー「ちょっと待っていただけますか? その言い方だと私が、戦いたいだけみたいに聞こえるのですが」
慶次「何だ違うのかね?」
セイバー「・・・」
慶次「なんだ? 急に黙ったりして」
セイバー「ええ本当、あなたが私をどう見ていたのか、本当によーく分かりました。いいでしょう、どうやら貴方には少し剣でお話しする必要があるようですね」
 
慶次「やれやれ、またやるのか?」
セイバー「いいから来なさいっ! その減らず口を叩けないように・・・いえ、二度と叩気にすらなれないようにしてあげますから」 
士郎「何やってんだあいつら?」 <>