過去ログ - 垣根「いい加減返事をきかせろ、原子崩し」麦野「黙れ」
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18:名無しGEPPER[sage]
2010/05/31(月) 21:33:54.30 ID:.CG2gec0
――

「ほぅ、合コンに参加した、と?」

「……つい、断り切れずに」


霧ケ丘女学院の女の子は三人。男側も三人揃えないとせっかくの合コンもおじゃんになってしまう。
「頼む、浜面。僕らにはオマエしか居らんねん!」と友人に泣きつかれた浜面は、土御門という人の代わりに合コンにかりだされた、というのが一連の真相らしい。


(こんの、阿保浜面がァァァアアアッッ!!)


彼女持ちの男が、男女の出会いを探す場である合コンなるものに参加しても許される訳がない。
どうしてそんな単純明快なことをこの男はすぐに考えつかないのだろうか、と麦野は頭を抱えた。
こめかみに血管が浮き出だしながら口角をひくひくと痙攣させている麦野に、浜面は視線を合わせることが出来ず下を向いている。
浜面の馬鹿さ加減に彼女の苛立ちが更に加速する。
カンカンカンカンッ、と淡い桃色のジェルネイルが施されている爪先を、麦野はテーブルに小刻みに叩きつけた。


(―――コイツは底なしのお人好しだし、マジで友達に頼まれたら断れなさそう)


『類は友を呼ぶ』と昔の偉い人は言った。
目の前で小動物のように震える男の友人も、どうしようもない馬鹿で女の子に縁の無い野郎共に決まっている。
霧ケ丘女学院という超名門女子校の女の子と知り合える機会なんて、そうそうないはず。
合コンをおじゃんにさせないため、に彼女持ちの友人の一人や二人、強引に巻き込むのも頷ける―――と、麦野は無理やりそう納得してあげた。


「ふ〜ん。つい、ねえ」

「友達に土下座してまで頼まれたら、俺も断りずらくてさ……」

「普通そこはさぁ、友より彼女優先じゃないの?」

「ははっ……。面目ない」


合コンの件が滝壺を怒らせた原因だと簡単に結論づけられないが、要因の一つではある。
浜面が一つ一つ挙げていった失態が少しずつ滝壺にストレスを与えて爆発してしまった、という可能性が高いと麦野はふんだ。
滝壺の溜まりに溜まったストレスが、とうとう大噴火してしまったのだろう。
『塵が積もれば山となる』とも昔の偉い人は言っている。



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