過去ログ - 古泉「ただいま」
1- 20
16:名無しGEPPER
2010/06/12(土) 18:16:29.44 ID:ODI5AAQ0
沈み込む夕日に向かって明日の古泉の打倒を誓う俺だったが、そんな渋い男の背中での叫びにも、まさかあのハルヒが耳を貸す筈もない。
「ほら、なんだってのよ。アタシ踏ん切りの悪い男って大っ嫌いなのよね。さ、可愛い彼女に嫌われたくなかったら、さっさと言いたい事を言いなさい」
……なんとか誤魔化さなければ……出来る限り自然に……この勘の良い少女にも気付く事が出来ないような反則的なまでの口から出まかせを。
……誰か分かるヤツが居たら今すぐここに飛んで来い!
「えっと……だな……」
「ふんふん」
いつもは俺の話なんかまるで聞き流す癖に、なんで都合の悪い時に限ってコイツはこんなに俺の発言に食いつくんだろうな。
性格が悪いのか、間が悪いのか。多分、両方だな。
「……お前は長門の相手が古泉で、それが許せるってのか?」
どっかから持って来て取って付けたような内容ではハルヒに簡単に真意ではないとバレてしまう。だからこそ、俺は思っていた事をそのまま素直に口に出す事にした。
我ながら孔明のような策士っぷりである。ああ、自分で自分を褒めてあげたいね。
「……アンタ、そんな失礼な事を考えてたの?」
心外だ。まさかハルヒに「失礼」なんて言われようとは。誰に言われようともコイツにだけは言われたくない台詞堂々のナンバーワンは、しかし確かに今のは礼を失する発言だったかも知れん。
だけどさ。古泉だぜ? 胡散臭いって言葉をそのまま人間にしたような、アイツだぜ?
お父さんはそんな相手断固許しませんよ!
「キョンもさっき言ってたじゃない。こういう事は第三者が口を出す問題じゃない、って。大体、古泉君で何か問題が有るの?」
問題は……無い。だが、心情的には俺は首を縦に振る訳にはいかん……いかんのだよっ!
とは言え。アイツ以外に長門を任せられるような人間を知っているかと聞かれて、俺には誰の名前も挙げられないのが実情であるからして……。
「とりあえず、古泉が長門を泣かしたら」
「決まってるじゃない。地獄って言うのは現実に有るものだって分からせてあげるつもりよ」

……いや、俺はそこまでする気はありません。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
161Res/131.05 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice