過去ログ - 上条「…死体?」土御門「ああ、屋上と体育館裏で見つかった」
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3:断片(海賊版)[sage saga]
2010/06/26(土) 14:30:40.54 ID:ESomw2w0

 
 一方通行。
 これは《今》の自分の名前。
 それは『昔』の《彼女》の名前になるはずだった名前。

 『学園都市最強』、そう謳われた能力。
 それに伴いきれてはいない、幼く脆弱な精神。
 白い髪、紅い目。可憐さより陰鬱さが、印象に残る整った容姿。可哀そうなくらいか細い身体。
 周りの闇がどこまでも深く、黒く、重いほど、対比して浮きだち――いや、沈みゆく。白い、白い、誰よりも白い無垢な少女。

 そんな《彼女》に出会ったのは、『暗闇の五月計画』という《彼女》の能力を基盤とした能力者を量産しようとする計画の直後だった。
 その計画の実験対象は、自分も含む《置き去り》の子どもたちだった。

 《検体番号一〇〇三二》。
 それが計画内で自分に与えられた記号。使い捨ての歯車の一部。
 命を懸けた籤引き番号、選ばれなかったら堕ちていく受験番号。
 「………」
 そして、自分は選ばれた――。
 関係あるなしに関わらず、多くの犠牲を中からただ一人だけ。
 たった、独りだけ…。




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