15:名無しGEPPER[sage]
2010/07/17(土) 21:33:49.99 ID:auppTe.o
私は少し振ってみた。見た目とは裏腹に、私の力でも簡単に振るう事ができた。なんだか、この間やったゲームの主人公になったような気分。
「……って、こんな事してる場合じゃなかったんだ! どうしよう完全に遅刻だよ」
私は時計に目をやり、慌てて走り始める。だが少し進んだところで不思議なことに気がつく、さっきまで息も絶え絶えだったのが嘘のように脚が動いた。
そんなに長い時間休んでいた訳でもないのになぁ、と首を傾げ思案しようとするが、瞬く間に校門の前まで着いてしまっていた。
「あら、憂ちゃん今日は随分と遅かったのね。もうすぐホームルーム始まっちゃうわよ」
声のする方に目を向けると、入り口にはさわ子先生がたたずんでいた。
「ちょっと、家を出るのに時間がかかっちゃって……、ごめんなさい」
「明日からは気をつけてね。そういえばあなた剣道部にも入ったの?」
「え? どうしてですか」
「だって、ほら。その背中に背負ってるの木刀とかじゃないのかしら」
先生の視線を感じて振り返ると、さっきの棒が私の背中に掛かっていた。どうやらそのまま持ってきてしまっていたようだ。
「あぁ、これはほら>>16なんです!」
私は咄嗟にそう応えた。
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