11: ◆n0ZM40SC3M[sage saga]
2017/05/08(月) 00:16:51.02 ID:6an8YmUi0
「あー、ガヴリール。私が悪かったわ。ごめんなさい」
「……ぐすっ……うえぇ……私の手、無くなってない?」
「大丈夫よガヴ、きれいな白い手じゃない」
ヴィネットが差し出されているガヴリールの手を両手でやさしく包む。
「本当?……うぅ……」
「見ればわかるでしょう!? あー、もう。ガヴリール、ほら、これあげるから泣き止みなさい」
私は棚に飾っていたクマの編みぐるみを差し出した。
「ガヴ、よかったわね。これ、サターニャがくれるって」
「はぁ? こんな子供騙しで機嫌が直るわけないでしょ」
ガヴリールは顔をあげると、いつもの眼を半分閉じたような、人を見下した顔でそう言い放った。
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