宮尾美也「はっぴー・もーめんと!」
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8: ◆TDuorh6/aM[saga]
2017/06/19(月) 21:13:18.51 ID:Ekk8e1lEO



翌朝目がさめると、既にプロデューサーさんは仕事に行っていました。
私はのんびりと起きて、外出の準備をします。
彼からは、ダメと言われていますけどね。
少しでも、記憶を取り戻す努力をしたいですから。

世間一般では、宮尾美也は休養を取っている事になっているそうです。
ですけれど、変な事を勘繰るニュースや心無い方々の声は当然あるものらしくて。
そう言ったもので尚更心を傷付けるのは良くない、と。
だから私は、彼の言い付けをきちんと守りそう言ったものからは離れた日々を送っていました。

…でも。

「ふ〜…風が気持ちいいですね〜」

やっぱり、外には出たいですから〜。
遠くまで行く訳ではありません。
ただ単純に、外の世界を見たい。
外の世界を感じたいんです。

一日中ずっと家に居るなんて、気が滅入ってしまいますからね〜。
少し暑くなってきた太陽の光と心地よい風を感じながら、のんびり歩きまわります。
もちろん、周りからの視線を遮断する為に帽子は被ってますぞ〜。
日焼け止めも塗ってますし、水筒にはお茶、カバンにはサンドイッチも。

ふらふら〜っと歩いていると、誰も居ない小さな公園を見つけました。
ここで、一休みしましょうか。
木陰のベンチに座って、のんびりサンドイッチを咥えます。
もちろん、水分補給も忘れません。

風に舞う木々の枝、飛んで行く木の葉。
何処までも高い空に舞い上がって、いつしか見えなくなって。
それとバトンタッチするみたいに、今度は蝶々が飛んで来て。
目で追い掛けては、見失って。

自由に、気まぐれに飛んで行く世界を眺めていると、あっという間に時間は過ぎていました。
もしかしたら、少しうたた寝してしまっていたかもしれませんね。
陽はまだ傾いていませんが、もう6時間も経っています。
プロデューサーさんが帰ってくるまでには家に居ないと、心配をかけてしまいますから。

よいしょっ、の掛け声と共に、私は公園のベンチを後にしました。
太陽が真上にあった時よりも、少し涼しくなった道を帰ります。
もちろん、道端の新発見も忘れません。
蟻の行列や名前のわからない花は、明日もまた私をお散歩させたくします。



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