本田未央「ブリキの心臓」
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6:名無しNIPPER[saga]
2017/06/21(水) 09:02:41.51 ID:XGvacbon0
この2人は除霊師として、院長に呼ばれた。

「そのブリキ男による被害は?」

かみつくような口調で、涼が尋ねた。

先ほどからしゃべるのは、もっぱら彼女だった。

「直接何かされたということはないが…患者たちが怯えていてね。

 年配の方々からは、よそに移りたいという声も多い」

まだ壮年の院長が答えた。

涼はぴくりと眉を動かした。

患者を盾にしているが、結局は自身の懐事情か。

典型的な俗物。

彼女はそんな烙印を、彼の顔に押した。



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