31:名無しNIPPER[saga]
2017/06/25(日) 16:50:48.45 ID:azjdBHXpO
ガチャ、と。
踵を返そうとしていた矢先、目先の扉は開かれた。
「あ……こんにちは。すみません、今シャワーからあがったばかりで……」
「こんにちは、鷺沢さん」
目の前にいたのは、いつもより少し薄手の服を着た鷺沢さんだった。
首元にタオルを掛けて、少し頬は紅く染まっている。
シャワーあがりと言っていたけれど、いかんせんまだ乾ききっていない髪は目の毒になる。
僕じゃなければ危ない目に遭っていた可能性もあるくらいだ。
そのまま扇風機をつけ、何時もの席に座らせて貰う。
流石に紙が湿度でやられてしまうからか、鷺沢さんは本を手に取らなかった。
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