18: ◆oeRx5YHce.[saga]
2017/06/23(金) 23:37:19.26 ID:kYF3fd1y0
無機質な電子音が鳴りません。
時刻は12:00。今日は日曜日。
まゆはまだお布団の中にいます。
19: ◆oeRx5YHce.[saga]
2017/06/23(金) 23:41:26.50 ID:kYF3fd1y0
モバPさんの拒絶の言葉ばかり反芻していました。
まゆが行ってきたことは全て無駄だったんです。
献身どころか妨害に近い歪な愛情。
20: ◆oeRx5YHce.[saga]
2017/06/23(金) 23:43:59.97 ID:kYF3fd1y0
今日は久しぶりのお仕事です。
スケジュールはあらかじめちひろさんから頂いていましたが、打ち合わせはモバPさんとしなくてはいけません。
これまで一番幸せだった時間が今は何よりも苦しい。
21: ◆oeRx5YHce.[saga]
2017/06/23(金) 23:46:53.65 ID:kYF3fd1y0
「プロデューサーさん! 凛ちゃんの仕事どうなってるんですか!?」
「え? まだ事務所にいるんですか?」
「さっきプロデューサーに待機って言われたよ?」
22: ◆oeRx5YHce.[saga]
2017/06/23(金) 23:49:17.39 ID:kYF3fd1y0
あたふたするちひろさん。
混乱しているモバPさん。
指示が不透明で何をしていいのかわからないアイドルたち。
23: ◆oeRx5YHce.[saga]
2017/06/23(金) 23:54:41.14 ID:kYF3fd1y0
しばらくして。
まゆが事務所に着いた時間はちょうど一番ドタバタしていた時だったようです。
ちひろさんがスケジュールを見直して、アイドルたちを徐々にお仕事に誘導して行きました。
24: ◆oeRx5YHce.[saga]
2017/06/24(土) 00:00:43.79 ID:tI5dYSFO0
車内での会話は全くありませんでした。
思い返してみれば、いつもまゆが話しかけてるんでしたね。
ぼーっとフロントガラスを見ていると、モバPさんの視線がちらつきます。
25: ◆oeRx5YHce.[saga]
2017/06/24(土) 00:04:43.46 ID:tI5dYSFO0
「プロデューサーさんがですか?」
「あぁ……いや、なんか最近顔見せないなって」
「まゆ、プロデューサーさんにご迷惑をかけてたみたいだったので……」
26: ◆oeRx5YHce.[saga]
2017/06/24(土) 00:06:55.61 ID:tI5dYSFO0
「違う違う! 取引先の人が結構年上なんだけど、なんか妙に好かれちゃったみたいで……」
「取引先の人?」
「そうそう、仕事の付き合いだよ。毎朝事務所に行きましょうか? ってさ。正直まゆに色々助けてもらってたからやんわり濁してたんだけど、LINEとか仕事用のメールにも連絡入れてくるし……」
27: ◆oeRx5YHce.[saga]
2017/06/24(土) 00:17:55.28 ID:tI5dYSFO0
「そうですか」
胸の中に幸せな感情が広がります。
うふふ。やっぱりこの人はまゆがいないとダメダメなんですね。
28: ◆oeRx5YHce.[saga]
2017/06/24(土) 00:21:46.99 ID:tI5dYSFO0
「……ん……いや、…………むぅ」
何か会話を切り出そうとしているみたいですが、歯切れが悪く言葉になってません。
自分よりも年下の女の子にお願いをするのにちょっと抵抗があるみたいです。
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