2:名無しNIPPER
2017/06/24(土) 19:34:39.91 ID:T21yc21Y0
フロック 「団長?」
エルヴィン「マリー……」ツーッ
呟かれた名前に、俺はゆっくりとブレードを下ろした。
とどめを刺してやるのは、やめだ。それは団長にとっての救いにはならない。
フロック 「エルヴィンにはまだ、地獄が必要だ」
フロック 「巨人を滅ぼすことができるのは、悪魔だ」
死臭のたちこめる、血で汚れた果てしない荒野。
生きているのは俺と団長だけ。
フロック 「悪魔を再び蘇らせるのが、生き残った自分の使命だ」
俺はブレードをしまって、団長を担ぎ上げようとした。
フロック 「……」ハッ
フロック 「そうだ、止血……こんな汚い布しかないけど」スルッ
左のわき腹がひどくえぐれている。しっかり止血すると、団長の表情が少しだけ楽そうになった。
団長はがっしりしていて、大きい。担ぐのも一苦労だ。
それでも落ちないように固定して、俺は一歩踏み出した。
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