【安価】勇者「姫様が魔王に拉致されたって?」
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284: ◆vfNQkIbfW2[saga]
2017/08/01(火) 23:00:17.79 ID:BmCdqN7M0
底野「この牛、借りるぞッ!」バッ

農民「ああッ! わしの大邪神ダークマターがぁ〜ッ!」

拙者の乗った前沢牛の名は大邪神ダークマターと言うらしい。名の通り、全身から禍々しい瘴気を漂わせて駆ける、駆ける駆ける! 鞍や手綱がついていないので、拙者は大邪神ダークマターの双角を掴み振り落とされまいと必死にしがみついたのでござる。

底野「しかし、気になるな。元隷属民の彼女に縁談など普通、来るはずが……」

もしや。拙者の脳裏に米東弁太郎(べいとう・べんたろう)の顔が思い浮かんだ。外つ国から取り寄せたジェノサイドアンデッドフィッシュを涼しい顔で食す、常識外れの飄々紳士なら。縁談を見つけてくるなど朝飯前なのではないか。腰に差した悲愴が鞘を透して淡く光る。弁太郎に対する怒りよりも、霊長の殺戮者が離れていく悲しみの方が大きかったのでござろう。

底野「おや、あれは……?」

星々が輝き始めた群青色の空に、一際白い光を放つ物体が尾を引いて飛んでいった。

底野「あの形状、拙者は知っておるぞ。『ぷよぷよくりすたる』。やはり弁太郎が噛んでおったか! ハアッ!」

大邪神ダークマター「モ、モ〜ッ!!!!」

拙者は何度も前沢牛の腹を蹴った。




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