289: ◆vfNQkIbfW2[saga]
2017/08/02(水) 17:37:41.93 ID:tw+yKLN5O
ベートーベン(変装)「騒乱から離れた世界だ。やはり、この娘は外へ連れていけない。あまりに病弱で、優し過ぎる」
底野「だからと言って、見ず知らずの男の餌食にしても良いと申すか。本人の意思は尊重せぬと申すか!」
霊長の殺戮者「兄様……」
拙者は弁太郎から霊長の殺戮者を奪い取ると、彼女を前沢牛の背に乗せた。もう二度と、この男を信用したりしない。
ベートーベン(変装)「おい、まさかとは思うけど平泉に戻ったりはしないよね?」
底野「そのまさかだ。拙者は霊長の殺戮者と共に平泉へ帰る」
ベートーベン(変装)「死ぬまで平泉で暮らすつもりか」
底野「いかにも。弁太郎、お主とは決別する。高館へは来るな。拙者達と関わろうともするな。拙者とお主の間に今、深い深い溝が生まれた。そして、その溝が埋まることは永劫ない」
ベートーベン(変装)「おいおい、待ってくれ。平泉へは行かない方がいい。いや、行っちゃダメだ!」
底野「霊長の殺戮者、共に帰ろう」
霊長の殺戮者「兄様。来てくれると、信じてました……」グスッ
底野「ゆけ、大邪神ダークマター!」
行くも地獄、帰るも地獄。その時の拙者達を表すに相応しい言葉でござる。平泉へは戻るな。弁太郎の忠告を聞いていれば……無理でござる。頭に血が上っていて、忠告を聞く余裕などなかった。
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