【進撃の巨人×異世界食堂】エレン「異世界食堂? なんだよそれ?」
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1: ◆kh6j.ZZqSk[saga]
2017/08/27(日) 22:24:44.11 ID:hVxqWr5Do
 ――その日、エレン・イェーガー、ミカサ・アッカーマン、アルミン・アルレルトら三名の調査兵達は、未だかつてない程の窮地に立たされていた。

 人類の大いなる進撃の一歩となる筈であった、第57回壁外調査。

 だが、その作戦は、女型の巨人の突然の襲来により、思わぬ妨害を強いられる事となる。

 女型の巨人に対し、エレン・イェーガーは巨人化の力を使い、これに応戦。

 しかし、女型の巨人の強さは巨人化したエレンの力を遥かに凌駕しており、一時はエレンも女型の巨人に連れ去られてしまう。

 が、【人類最強】と謳われるリヴァイ・アッカーマン及び、ミカサ・アッカーマンら両名の活躍によりこれを打破、見事エレン・イェーガーの救出に成功する。

 ……しかし、女型の巨人の残した爪痕は予想以上に深く、数多の兵と精鋭を犠牲にしたにも関わらず、調査兵団は撤退を余儀なくされた。

 だが、それで悲劇が終わった訳ではなかった……。

 撤退の最中出現した、奇行種を始めとした数十に及ぶ巨人の軍勢が撤退中の部隊に対し、奇襲を開始。

 この奇襲により、部隊は完全に分断され、エレン、ミカサ、アルミンの三名は広大な森の中で孤立してしまう。

 巨人との戦闘で消耗しきった彼等では、その数の暴力とも言える膨大な数の巨人に対抗しきれず、三人は……命懸けの敗走を続けていた。

 既に馬を失い、信煙弾も切れ、ミカサ・アルミン両名の立体起動装置もガス欠間近……そんな生存は絶望的と思われた状況で奇跡的に見つけた、一本の古木に空いた穴。……三人がそこに身を隠してから、今日で既に三日が経過していた。

 
 これは、そんな彼等の元に訪れた一つの物語。

 絶望と恐怖に立ち尽くした彼等に起きた、奇跡の物語である――。

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2: ◆kh6j.ZZqSk[sage saga]
2017/08/27(日) 22:26:52.39 ID:hVxqWr5Do
 二年前、訓練兵専用訓練所、食堂


エレン「異世界食堂? 何だよそれ?」

以下略 AAS



3: ◆kh6j.ZZqSk[sage saga]
2017/08/27(日) 22:28:33.14 ID:hVxqWr5Do
ミカサ「でも、なんでそんな話が……」

アルミン「……きっと、絶望に瀕した人達を励ます為に誰かが話したお話……とかじゃないかな……そういう話って、聞くだけでも元気が湧いてくるでしょ?」

ユミル「馬鹿げた絵空事でも生きる力になる……か……でも、牛の肉が食べ放題ってのも、さすがに盛りすぎだと思うけどねぇ」
以下略 AAS



4: ◆kh6j.ZZqSk[sage saga]
2017/08/27(日) 22:30:55.57 ID:hVxqWr5Do
―――
――


エレン「っはっっ……っ」
以下略 AAS



5: ◆kh6j.ZZqSk[sage saga]
2017/08/27(日) 22:32:53.81 ID:hVxqWr5Do
ミカサ「エレン、不用意な事はやめて」

エレン「わ、悪いミカサ……助かった……」

アルミン「間一髪だったね……」
以下略 AAS



6: ◆kh6j.ZZqSk[sage saga]
2017/08/27(日) 22:34:59.71 ID:hVxqWr5Do
アルミン「あの時、ミカサがこの穴に気付かなかったら、僕達は今頃……」

ミカサ「生き延びる為には、ああするしかなかった」

エレン「あの時は本当に助かったぜ……でも、このままじゃ本当にマズいな……」
以下略 AAS



7: ◆kh6j.ZZqSk[sage saga]
2017/08/27(日) 22:37:11.16 ID:hVxqWr5Do
ミカサ「エレン、怒ると体力を使う、じっとしてて」

エレン「くっ…そぉ…っっ!」

アルミン「ほら、エレンだってもう立っているのもやっとじゃないか……」
以下略 AAS



8: ◆kh6j.ZZqSk[sage saga]
2017/08/27(日) 22:38:23.34 ID:hVxqWr5Do
ミカサ「アルミン……アルミンの立体起動装置はどう?」

アルミン「僕の立体起動装置もミカサのと同じ……使えてもあと二回ぐらいでガス欠だ……とてもあの巨人達を相手に戦闘は出来ない……」

ミカサ「そう……私が活路を開く。それで、その間にアルミンはエレンとここから逃げて」
以下略 AAS



9: ◆kh6j.ZZqSk[sage saga]
2017/08/27(日) 22:39:28.07 ID:hVxqWr5Do
エレン「結局打つ手無しかよ……畜生っっ!!」

ミカサ「二人は死なせない……私は絶対に、諦めたりしない……っ!」

エレン「諦めねえぞ……絶対に生き延びてやる! 絶対に……!!」
以下略 AAS



10: ◆kh6j.ZZqSk[sage saga]
2017/08/27(日) 22:40:36.07 ID:hVxqWr5Do
エレン「ダメだ……やっぱり何も見当たらねえ……」

ミカサ「食べられそうなもの……何も無い……」

 微かな希望も虚しく、アルミンの案は水泡に帰した。
以下略 AAS



11: ◆kh6j.ZZqSk[sage saga]
2017/08/27(日) 22:41:42.39 ID:hVxqWr5Do
エレン「……馬鹿野郎! ミカサお前、何やってんだよ!」

アルミン「ミカサ! 落ち着いて! まだ諦めちゃだめだ……早まっちゃだめだ!」

ミカサ「離して……私の血を二人に分け与える、大丈夫、私は死なないから……」
以下略 AAS



12: ◆kh6j.ZZqSk[sage saga]
2017/08/27(日) 22:42:50.76 ID:hVxqWr5Do
アルミン(ちくしょう……何の為に今まで机にかじりついて勉強して来たんだよ……。こういう時に仲間を助ける方法も浮かばないで、どうして二人の仲間なんて言い切れるんだよ!!)

 何一つ打開策が浮かばない自分に苛立ちが募る。

 だが、幾ら考えを巡らせても状況を覆せる案は浮かばず、ただ徒(いたずら)に時間だけが過ぎて行った。
以下略 AAS



13: ◆kh6j.ZZqSk[sage saga]
2017/08/27(日) 22:43:52.95 ID:hVxqWr5Do
ミカサ「…………エレ……ン……私……」

エレン「大丈夫だミカサ……絶対に助かる……絶対に……っくっ! こんな所で死んでたまるか……! 俺は……まだ何も成し遂げちゃいねえ……!!」

 震えるミカサの手を優しく包み、エレンは強く言う。
以下略 AAS



14: ◆kh6j.ZZqSk[sage saga]
2017/08/27(日) 22:44:43.40 ID:hVxqWr5Do
 物が食べられない、水が飲めない、生物が普段当り前に行っている、生命を維持するための基本行動。それが出来ないと言う恐怖……。

 いつ外の巨人が痺れを切らし、今自分達がいる古木を薙ぎ倒しにかかるかも知れないという恐怖……。

 救助が来ないまま、このまま朽ち果てるかも知れないと言う恐怖……。
以下略 AAS



15: ◆kh6j.ZZqSk[sage saga]
2017/08/27(日) 22:46:05.36 ID:hVxqWr5Do
―――
――

 
エレン「喉が渇いた……水飲みてえ……」
以下略 AAS



16: ◆kh6j.ZZqSk[sage saga]
2017/08/27(日) 22:46:44.74 ID:hVxqWr5Do
エレン「なぁ……あれ、何だ?」

ミカサ「エレン……どうしたの?」

エレン「あそこだよ、ほら……外、巨人達の近くの、あの木の辺り……何か光ってないか?」
以下略 AAS



17: ◆kh6j.ZZqSk[sage saga]
2017/08/27(日) 22:48:32.57 ID:hVxqWr5Do
アルミン「何であんなところに扉が……まさか見落としていた……? いやまさか、そんなことはあり得ない……」

エレン「幻……なんかじゃねえよな、ミカサにもアルミンにも見えてるって事は……じゃあ、ありゃやっぱり本物……」

ミカサ「……行ってみよう、このままここにいても、どうにもならない……」
以下略 AAS



18: ◆kh6j.ZZqSk[sage saga]
2017/08/27(日) 22:49:38.89 ID:hVxqWr5Do
エレン「……分かった……二人の立体起動装置はまだ動くか?」

ミカサ「私のは大丈夫、でもアルミンの立体起動装置は温存させるべきだと私は考える」

アルミン「うん、万が一もあるし、可能な限り節約はしておくべきだと思う」
以下略 AAS



19: ◆kh6j.ZZqSk[sage saga]
2017/08/27(日) 22:50:36.71 ID:hVxqWr5Do
エレン「――今だ!!」

アルミン「行っっけええ!! ミカサぁ!!」

ミカサ「……ッッ!!」
以下略 AAS



20: ◆kh6j.ZZqSk[sage saga]
2017/08/27(日) 22:51:17.86 ID:hVxqWr5Do
エレン「走れえええええ!!!!!」

 エレンの声に合わせ、三人が扉目掛けて駆け抜ける。

 弱った身体に足腰にふらつくが、それを必死で堪え、転ばぬように走り出す。
以下略 AAS



21: ◆kh6j.ZZqSk[sage saga]
2017/08/27(日) 22:52:26.62 ID:hVxqWr5Do
―――
――


 洋食のねこや、店内
以下略 AAS



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