まゆ「Dear my moon」
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20: ◆0PxB4V7kSI[sage saga]
2017/09/08(金) 02:14:08.60 ID:xMQ2bOga0
嬉し涙を浮かべながらも、余裕そうな表情でまゆはプロデューサーを見つめて言う。

「まゆは『いつでも』準備できてますって、言ってましたよね?
あれは冗談なんかじゃないですから。まゆはいつだって本気です。
だから……貴方へと贈るエンゲージリングだって、持ち歩いてて当然ですから♪」

面食らって、感動やらドキドキやらで一向に思考が纏まらない様子のプロデューサーを、まゆは嬉しそうに眺めている。
恋愛は勝負じゃないと言っても、プロデューサーの一手上を打てたことが嬉しかったのだろう。

……それにしたって、一体どういうことなのだろうか。
その指輪は、まゆに感付かれないよう彼女が把握しているスケジュールの抜け目を狙って、
他の誰にも言わず、秘密裏に買いに行った指輪なのだ。
スニーキングやストーキングをされていた可能性は限りなく低い。

だが、プロデューサーの左手薬指に嵌められたまゆからの指輪は。
燦然とダイヤモンドが輝く……全く同じ大きさで、同じデザインの物なのだ。
ここまで来たら、恐らく買ったお店も同じであろう。

確かに、その宝飾店は事務所からもそう遠くない距離のビルの中に入っており、
それなりに名の知れた有名店であり、決して奇を衒ったチョイスをしたわけではなかった。
いや、それにしたって。同じダイヤモンドと言っても、種類はたった一つではない。
その銀色の指輪のデザインは、店で一番人気という立ち位置でもなく、寧ろ王道からは外れている品だ。

けれども、それが"一番想い人に似合うと思ったから"買ったのだ。
…………ああ、そうか。何だ、単純明快だったじゃないか。理由はそれか。

「……考えることは、一緒だったってわけか」

「まゆとプロデューサーさんは以心伝心、ですね♪」


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