まゆ「Dear my moon」
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7: ◆0PxB4V7kSI[sage saga]
2017/09/08(金) 00:12:43.08 ID:xMQ2bOga0
「何で……あんな夢なんか見たんでしょう……」

朝食を食べながら、まゆは今朝の夢を思い返していた。
と言っても、起きてから時間が経っていく内に自然と夢の内容は抜け落ちていってしまい、
細部や他に誰がいたのかさえ覚えていない有り様なのだが。
辛うじて記憶に残っているのは……白衣を纏った志希の姿か。
何か私に語りかけていた気がするのだが、靄がかかって思い出せない。
だが、決定的な本筋は覚えていた。否、あれだけは忘れようもない。


────愛もなく、憎しみもなく、まゆがプロデューサーを殺す夢だなんて。


「……出来るだけ、忘れる方向で行きましょう」
それは確かに夢なのである。いつまでも引き摺っていては笑われてしまうだけだ。
とは言えそんな簡単に振り切ることなど出来ず、
普段聞いている朝のTVのニュースも、今日だけは見る気になれなかった。
真っ黒な液晶をぼんやりと見つめていると、何も聞こえない沈黙が続くと、
益体のない空想にばかり囚われてしまいそうで。
一人で居ない方が良いと判断し、まゆは手早く朝の身支度を済ませて家をあとにした。


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