14: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/09/12(火) 06:51:43.63 ID:UqQkvsyl0
「春香。アナタは知らないみたいだけど、今はもうガラケーでグリマスはプレイできないのよ」
「あ、そうなの?」
「ええ、とっくの昔にサービスは終了されてるわ」
「へぇ〜、知らなかった。……んんっ?」
だがしかし、ここで春香は一つの疑問を持った。
何、改めて説明するまでも無いことだが……。
既にガラケーでプレイできないグリマスを、
しかし千早は最近も遊んでいるのである。
一体ドコで、どうやって?
春香は訊いた。何とも釈然としないのだと、千早に向けて問いかけた。
この心のわだかまりを晴らすためにも、
彼女には答えを知る必要がどうしてもあった、あったのだ。
そして彼女は知ることになる。千早が出した、その答えは――。
「これよ。事務所のビンゴで当ててから、グリマスはこれで遊んでるの」
薄い。まさに形容するなら板であった。
この驚異の厚みならば万札の束と一緒に鞄に入っていても決しておかしくは無いと思う薄さ。
おまけに長方形の板の一面を占める液晶パネルのなんと見易そうなことか!
しかもタッチパネルでもあるそれは、千早の指の動きに合わせて
ウェブブラウザを立ち上げるとそのままグリマスのホーム画面を表示する。
……その場に流れる微妙な空気。
居たたまれなくなった春香がすっくとソファから立ち上がり、千早に向かって思いを叫ぶ。
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