サーバル「こわい夢」
1- 20
6:名無しNIPPER[sage saga]
2018/02/20(火) 00:15:18.84 ID:PoruoH2d0
その瞬間、恐怖の感情は消え失せ、逆に怒りが沸騰するように湧き出した。




「…………みゃ」




「うみゃあああああぁぁぁっ!!!」




さっきまで凍りついていた私の体は、反射的にセルリアンの体へと飛びついていた。
ぎらりと先を尖らせた爪で、がりがり、がりがりと、セルリアンを引き裂いて、


引き裂いて、引き裂いて、引き裂いて、




がりっ、がりっがりっ、がりりっ


「みゃあっ!! うみゃああぁっ!! 返して、返してよっ!! かばんちゃんを返して!!!」


がり、がりがりがり、がりっ


「みゃっ!! うみゃっ!! うみゃーーーっ!!!」


「はあっ、はあっ………………」




「かばんちゃんは…………怖がりだけど優しくて、困ってる子のためにいろんなことを考えて、とっても頑張り屋さんで…………」


「まだお話したいことも、一緒に行きたいところも、たっくさんあって…………」


「だから、だから返して……………っ」




「かばんちゃんを、返してよーーーーーっっ!!!」




世界に自分一人しかいないとさえ思えてしまうくらい、静かな夜の森を突き抜けるように、私の大きな声は辺りに響き渡った。




ぐらっ


「え…………きゃあっ!」




精いっぱいの思いもむなしく、私の体はやすやすと、セルリアンの黒い足に吹き飛ばされた。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
131Res/157.62 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice